JP7239866B1 - フルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物 - Google Patents

フルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】高い撥水性を有する表面処理層を与えることができるフルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物の提供。【解決手段】具体的には、例えば下記構造式で表される化合物であり、パーフルオロエーテルポリマーとエポキシ基が置換したイソシアヌル酸構造で表されるフルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物。TIFF0007239866000044.tif29124【選択図】なし

Description

本開示は、フルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物及び該フルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物を含有する組成物に関する。
ある種の含フッ素化合物は、基材の表面処理に用いると、優れた撥水性、撥油性、防汚性などを提供し得ることが知られている。このような含フッ素化合物として、機能性部位としてフルオロポリエーテル基を有し、反応性部位としてエポキシ基を有する含フッ素化合物(特許文献1)が知られている。
特開2014-80534号公報
上記した特許文献1に記載の含フッ素化合物は、基材に撥水性を与えうるが、さらなる撥水性の向上が求められている。
本開示は、高い撥水性を有する表面処理層を与えることができるフルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物を提供することを目的とする。
本開示は、以下の態様を含む。
[1] 下記式(1)又は式(2):
Figure 0007239866000001
[式中:
は、それぞれ独立して、RF1-X-、R -X-、又は1価の基であり、
F1は、Rf-R-O-であり、
F2は、-Rf -R-O-であり、
Rfは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-16アルキル基であり、
Rfは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
は、それぞれ独立して、2価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、それぞれ独立して、0又は1であり、
は、それぞれ独立して、単結合又は2価の有機基であり、
は、それぞれ独立して、エポキシ基を含有する基であり、
は、それぞれ独立して、シロキサン結合を含む2~9価の基であり、
mは、それぞれ独立して、1~8の整数である。]
で表される化合物。
[2] Rは、それぞれ独立して、式:
-(OC12-(OC10-(OC-(OCFa -(OC-(OCF
[式中:
Faは、各出現においてそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
a、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して、0~200の整数であって、a、b、c、d、e及びfの和は1以上である。a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である、上記[1]に記載の化合物。
[3] RFaは、フッ素原子である、上記[2]に記載の化合物。
[4] Rは、各出現においてそれぞれ独立して、下記式(f1)、(f2)、(f3)、(f4)、(f5)又は(f6):
-(OC-(OC- (f1)
[式中、dは1~200の整数であり、eは、0又は1である。]、
-(OC-(OC-(OC-(OCF- (f2)
[式中、c及びdは、それぞれ独立して、0~30の整数であり;
e及びfは、それぞれ独立して、1~200の整数であり;
c、d、e及びfの和は、10~200の整数であり;
添字c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において任意である。]、
-(R-R- (f3)
[式中、Rは、OCF又はOCであり;
は、OC、OC、OC、OC10及びOC12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から選択される2又は3つの基の組み合わせであり;
gは、2~100の整数である。]、
-(R-R-R-(R7’-R6’g’- (f4)
[式中、Rは、OCF又はOCであり、
は、OC、OC、OC、OC10及びOC12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2又は3つの基の組み合わせであり、
6’は、OCF又はOCであり、
7’は、OC、OC、OC、OC10及びOC12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2又は3つの基の組み合わせであり、
gは、2~100の整数であり、
g’は、2~100の整数であり、
は、
Figure 0007239866000002
(式中、*は、結合位置を示す。)
である。];
-(OC12-(OC10-(OC-(OC-(OC-(OCF- (f5)
[式中、eは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びfは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であり、また、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
-(OC12-(OC10-(OC-(OC-(OC-(OCF- (f6)
[式中、fは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びeは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であり、また、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載の化合物。
[5] Rfは、各出現においてそれぞれ独立して、C1-16パーフルオロアルキル基であり、
Rfは、各出現においてそれぞれ独立して、C1-6パーフルオロアルキレン基である、
上記[1]~[4]のいずれか1項に記載の化合物。
[6] Xは、それぞれ独立して、下記式:
-(CX121122x1-(Xa1y1-(CX123124z1
[式中、
121~X124は、それぞれ独立して、H、F、OH、又は、-OSi(OR121(式中、3つのR121は、それぞれ独立して、炭素数1~4のアルキル基である。)であり、
a1は、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-O-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり、
x1は0~10の整数であり、y1は0又は1であり、z1は1~10の整数である。]
で表される基である、上記[1]~[5]のいずれか1項に記載の化合物。
[7] Xは、それぞれ独立して、-(CHm22-(式中、m22は1~3の整数である。)で表される基である、上記[1]~[6]のいずれか1項に記載の化合物。
[8] Rは、それぞれ独立して、下記式:
-X-RE1
[式中、
は、単結合、又は2価の基であり、
E1は、エポキシ基、又は脂環式エポキシ基である。]
で表される基である、上記[1]~[7]のいずれか1項に記載の化合物。
[9] 前記脂環式エポキシ基は、下記式:
Figure 0007239866000003
[式中、nは、1~5の整数である。]
で表される基である、上記[8]に記載の化合物。
[10] Xは、下記式:
-(C2an1-(Rn2
[式中、
aは、(C2a)単位毎にそれぞれ独立して、1~6の整数であり、
は、それぞれ独立して、-O-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり、
n1は、0~6の整数であり、
n2は、0~6の整数であり、
n1及びn2を付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である、上記[8]又は[9]に記載の化合物。
[11] Xは、下記式:
-(C2an3-(Rn2-(C2an4
[式中、
aは、(C2a)それぞれ独立して、1~6の整数であり、
は、-O-であり、
n2は、0又は1であり、
n3は、0又は1であり、
n4は、0又は1であり、
n2、n3及びn4の少なくとも1つは1である。]
で表される基である、上記[8]~[10]のいずれか1項に記載の化合物。
[12] Xは、それぞれ独立して、下記式:
-X-R
[式中、
は、単結合、又は2価の基であり、
は、2~9価のシロキサン基である。]
で表される基である、上記[1]~[11]のいずれか1項に記載の化合物。
[13] Rは、下記式(s1)、(s2)、又は(s3):
Figure 0007239866000004
[式中、
は、それぞれ独立して、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、
は、単結合、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、
m1は、1~20の整数であり、
m2は、1~8の整数であり、
m3は、0~12の整数であり、
括弧でくくられた各単位の存在順序は式中において任意であり、
*を付した結合手が、Xに結合する。]
で表される基である、上記[12]に記載の化合物。
[14] Rは、下記式(s1)又は(s3’):
Figure 0007239866000005
[式中、
は、それぞれ独立して、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、
m1は、1~20の整数であり、
m2は、3~5の整数であり、
*を付した結合手が、Xに結合する。]
で表される基である、上記[12]又は[13]に記載の化合物。
[15] Xは、下記式:
-(C2br1-(R10r2
[式中、
bは、(C2b)単位毎にそれぞれ独立して、1~6の整数であり、
10は、それぞれ独立して、-O-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり
r1は、0~6の整数であり、
r2は、0~6の整数であり、
r1及びr2を付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である、上記[12]~[14]のいずれか1項に記載の化合物。
[16] Xは、下記式:
-C2b
[式中、
bは、1~6の整数である。]
で表される基である、上記[12]~[15]のいずれか1項に記載の化合物。
[17] mは、それぞれ独立して、1~3の整数である、上記[1]~[16]のいずれか1項に記載の化合物。
[18] Rは、それぞれ独立して、R -X-である、上記[1]~[17]のいずれか1項に記載の化合物。
[19] 1種又はそれ以上の上記[1]~[18]のいずれか1項に記載の化合物を含む、表面処理剤。
[20] 上記[1]~[18]のいずれか1項に記載の化合物または上記[19]に記載の表面処理剤;および
マトリックスを形成する組成物
を含む、硬化性組成物。
[21] 基材と、該基材の表面に上記[19]に記載の表面処理剤あるいは上記[20]に記載の硬化性組成物により形成された層とを含む物品。
[22] 上記物品が光学部材である、上記[21]に記載の物品。
本開示のフルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物は、高い撥水性を有する表面処理層を与えることができる。
本明細書において用いられる場合、「有機基」とは、炭素を含有する1価の基を意味する。1価の有機基としては、特に記載が無い限り、炭化水素基又はその誘導体であり得る。炭化水素基の誘導体とは、炭化水素基の末端又は分子鎖中に、1つ又はそれ以上のN、O、S、Si、アミド、スルホニル、スルホキシド、シロキサン、カルボニル、カルボニルオキシ等を有している基を意味する。また、「2価の有機基」とは、炭素を含有する2価の基を意味する。かかる2価の有機基としては、特に限定されないが、有機基からさらに1個の水素原子を脱離させた2価の基が挙げられる。
本明細書において用いられる場合、「炭化水素基」とは、炭素及び水素を含む基であって、炭化水素から1個の水素原子を脱離させた基を意味する。かかる炭化水素基としては、特に限定されるものではないが、1つ又はそれ以上の置換基により置換されていてもよい、C1-20炭化水素基、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。上記「脂肪族炭化水素基」は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれであってもよく、飽和又は不飽和のいずれであってもよい。また、炭化水素基は、1つ又はそれ以上の環構造を含んでいてもよい。
本明細書において用いられる場合、「炭化水素基」の置換基としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子、1個又はそれ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10不飽和シクロアルキル基、5~10員のヘテロシクリル基、5~10員の不飽和ヘテロシクリル基、C6-10アリール基及び5~10員のヘテロアリール基から選択される1個又はそれ以上の基が挙げられる。
以下、本開示のフルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物について説明する。
本開示は、下記式(1)又は式(2):
Figure 0007239866000006
[式中:
は、それぞれ独立して、RF1-X-、R -X-、又は1価の基であり、
F1は、Rf-R-O-であり、
F2は、-Rf -R-O-であり、
Rfは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-16アルキル基であり、
Rfは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
は、それぞれ独立して、2価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、それぞれ独立して、0又は1であり、
は、それぞれ独立して、単結合又は2価の有機基であり、
は、それぞれ独立して、エポキシ基を含有する基であり、
は、それぞれ独立して、シロキサン結合を含む2~9価の基であり、
mは、それぞれ独立して、1~8の整数である。]
で表される化合物を提供する。
上記式(1)において、RF1は、Rf-R-O-である。
上記式(2)において、RF2は、-Rf -R-O-である。
上記式において、Rfは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-16アルキル基である。
上記1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-16アルキル基における「C1-16アルキル基」は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよく、好ましくは、直鎖又は分枝鎖のC1-6アルキル基、特にC1-3アルキル基であり、より好ましくは直鎖のC1-6アルキル基、特にC1-3アルキル基である。
上記Rfは、好ましくは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されているC1-16アルキル基であり、より好ましくはCFH-C1-15ペルフルオロアルキレン基であり、さらに好ましくはC1-16ペルフルオロアルキル基である。
上記C1-16ペルフルオロアルキル基は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよく、好ましくは、直鎖又は分枝鎖のC1-6ペルフルオロアルキル基、特にC1-3ペルフルオロアルキル基であり、より好ましくは直鎖のC1-6ペルフルオロアルキル基、特にC1-3ペルフルオロアルキル基、具体的には-CF、-CFCF、又はCFCFCFである。
上記式において、Rfは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基である。
上記1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基における「C1-6アルキレン基」は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよく、好ましくは、直鎖又は分枝鎖のC1-3アルキレン基であり、より好ましくは直鎖のC1-3アルキレン基である。
上記Rfは、好ましくは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されているC1-6アルキレン基であり、より好ましくはC1-6パーフルオロアルキレン基であり、さらに好ましくはC1-3パーフルオロアルキレン基である。
上記C1-6パーフルオロアルキレン基は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよく、好ましくは、直鎖又は分枝鎖のC1-3パーフルオロアルキレン基であり、より好ましくは直鎖のC1-3パーフルオロアルキレン基、具体的には-CF-、-CFCF-、又はCFCFCF-である。
上記式において、pは、0又は1である。一の態様において、pは0である。別の態様においてpは1である。
上記式において、qは、0又は1である。一の態様において、qは0である。別の態様においてqは1である。
上記式(1)及び(2)において、Rは、それぞれ独立して、2価のフルオロポリエーテル基である。
は、好ましくは、下記:
-(OCh1Fa 2h1h3-(OCh2Fa 2h2-2h4
[式中:
Faは、各出現においてそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
h1は、1~6の整数であり、
h2は、4~8の整数であり、
h3は、0以上の整数であり、
h4は、0以上の整数であり、
だたし、h3とh4の合成は、1以上、好ましくは2以上、より好ましくは5以上であり、h3及びh4を付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において任意である。]
で表される基を含み得る。
一の態様において、Rは、直鎖状、又は分枝鎖状であり得る。Rは、好ましくは、式:
-(OC12-(OC10-(OC-(OCFa -(OC-(OCF
[式中:
Faは、各出現においてそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
a、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して、0~200の整数であって、a、b、c、d、e及びfの和は1以上である。a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である。
Faは、好ましくは、水素原子又はフッ素原子であり、より好ましくは、フッ素原子である。
a、b、c、d、e及びfは、好ましくは、それぞれ独立して、0~100の整数であってもよい。
a、b、c、d、e及びfの和は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上であり、例えば15以上又は20以上であってもよい。a、b、c、d、e及びfの和は、好ましくは200以下、より好ましくは100以下、さらに好ましくは60以下であり、例えば50以下又は30以下であってもよい。
これら繰り返し単位は、直鎖状であっても、分枝鎖状であってもよい。例えば、上記繰り返し単位は、-(OC12)-は、-(OCFCFCFCFCFCF)-、-(OCF(CF)CFCFCFCF)-、-(OCFCF(CF)CFCFCF)-、-(OCFCFCF(CF)CFCF)-、-(OCFCFCFCF(CF)CF)-、-(OCFCFCFCFCF(CF))-等であってもよい。-(OC10)-は、-(OCFCFCFCFCF)-、-(OCF(CF)CFCFCF)-、-(OCFCF(CF)CFCF)-、-(OCFCFCF(CF)CF)-、-(OCFCFCFCF(CF))-等であってもよい。-(OC)-は、-(OCFCFCFCF)-、-(OCF(CF)CFCF)-、-(OCFCF(CF)CF)-、-(OCFCFCF(CF))-、-(OC(CFCF)-、-(OCFC(CF)-、-(OCF(CF)CF(CF))-、-(OCF(C)CF)-及び(OCFCF(C))-のいずれであってもよい。-(OC)-(即ち、上記式中、RFaはフッ素原子である)は、-(OCFCFCF)-、-(OCF(CF)CF)-及び(OCFCF(CF))-のいずれであってもよい。-(OC)-は、-(OCFCF)-及び(OCF(CF))-のいずれであってもよい。
一の態様において、上記繰り返し単位は直鎖状である。上記繰り返し単位を直鎖状とすることにより、表面処理層の表面滑り性、摩擦耐久性等を向上させることができる。
一の態様において、上記繰り返し単位は分枝鎖状である。上記繰り返し単位を分枝鎖状とすることにより、表面処理層の動摩擦係数を大きくすることができる。
一の態様において、Rは、環構造を含み得る。
上記環構造は、下記三員環、四員環、五員環、又は六員環であり得る。
Figure 0007239866000007
[式中、*は、結合位置を示す。]
上記環構造は、好ましくは四員環、五員環、又は六員環、より好ましくは四員環、又は六員環であり得る。
環構造を有する繰り返し単位は、好ましくは、下記の単位であり得る。
Figure 0007239866000008
[式中、*は、結合位置を示す。]
一の態様において、Rは、それぞれ独立して、下記式(f1)~(f6)のいずれかで表される基である。
-(OC-(OC- (f1)
[式中、dは、1~200の整数であり、eは0又は1である。];
-(OC-(OC-(OC-(OCF- (f2)
[式中、c及びdは、それぞれ独立して0以上30以下の整数であり、e及びfは、それぞれ独立して1以上200以下の整数であり、
c、d、e及びfの和は2以上であり、
添字c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において任意である。];
-(R-R- (f3)
[式中、Rは、OCF又はOCであり、
は、OC、OC、OC、OC10及びOC12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2又は3つの基の組み合わせであり、
gは、2~100の整数である。];
-(R-R-R-(R7’-R6’g’- (f4)
[式中、Rは、OCF又はOCであり、
は、OC、OC、OC、OC10及びOC12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2又は3つの基の組み合わせであり、
6’は、OCF又はOCであり、
7’は、OC、OC、OC、OC10及びOC12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2又は3つの基の組み合わせであり、
gは、2~100の整数であり、
g’は、2~100の整数であり、
は、
Figure 0007239866000009
(式中、*は、結合位置を示す。)
である。];
-(OC12-(OC10-(OC-(OC-(OC-(OCF- (f5)
[式中、eは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びfは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であり、また、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
-(OC12-(OC10-(OC-(OC-(OC-(OCF- (f6)
[式中、fは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びeは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であり、また、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
上記式(f1)において、dは、好ましくは5~200、より好ましくは10~100、さらに好ましくは15~50、例えば25~35の整数である。一の態様において、eは、1である。別の態様において、eは0である。上記式(f1)における(OC)は、好ましくは、(OCFCFCF)、(OCFCF(CF))又は(OCF(CF)CF)で表される基であり、より好ましくは、-(OCFCFCF-で表される基である。上記式(f1)における(OC)は、(OCFCF)、又は(OCF(CF))で表される基であり、好ましくは、(OCFCF)で表される基である。
上記式(f2)において、e及びfは、それぞれ独立して、好ましくは5以上200以下、より好ましくは10~200の整数である。また、c、d、e及びfの和は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上であり、例えば15以上又は20以上であってもよい。一の態様において、上記式(f2)は、好ましくは、-(OCFCFCFCF-(OCFCFCF-(OCFCF-(OCF-で表される基である。別の態様において、式(f2)は、-(OC-(OCF-で表される基であってもよい。
上記式(f3)において、Rは、好ましくは、OCである。上記(f3)において、Rは、好ましくは、OC、OC及びOCから選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2又は3つの基の組み合わせであり、より好ましくは、OC及びOCから選択される基である。OC、OC及びOCから独立して選択される2又は3つの基の組み合わせとしては、特に限定されないが、例えば-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、及びOCOCOC-等が挙げられる。上記式(f3)において、gは、好ましくは3以上、より好ましくは5以上の整数である。上記gは、好ましくは50以下の整数である。上記式(f3)において、OC、OC、OC、OC10及びOC12は、直鎖又は分枝鎖のいずれであってもよく、好ましくは直鎖である。この態様において、上記式(f3)は、好ましくは、-(OC-OC-又は(OC-OC-である。
上記式(f4)において、R、R及びgは、上記式(f3)の記載と同意義であり、同様の態様を有する。R6’、R7’及びg’は、それぞれ、上記式(f3)に記載のR、R及びgと同意義であり、同様の態様を有する。Rは、好ましくは、
Figure 0007239866000010
[式中、*は、結合位置を示す。]
であり、より好ましくは
Figure 0007239866000011
[式中、*は、結合位置を示す。]
である。
上記式(f5)において、eは、好ましくは、1以上100以下、より好ましくは5以上100以下の整数である。a、b、c、d、e及びfの和は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上、例えば10以上100以下である。
上記式(f6)において、fは、好ましくは、1以上100以下、より好ましくは5以上100以下の整数である。a、b、c、d、e及びfの和は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上、例えば10以上100以下である。
一の態様において、上記Rは、上記式(f1)で表される基である。
一の態様において、上記Rは、上記式(f2)で表される基である。
一の態様において、上記Rは、上記式(f3)で表される基である。
一の態様において、上記Rは、上記式(f4)で表される基である。
一の態様において、上記Rは、上記式(f5)で表される基である。
一の態様において、上記Rは、上記式(f6)で表される基である。
上記Rにおいて、fに対するeの比(以下、「e/f比」という)は、0.1~10であり、好ましくは0.2~5であり、より好ましくは0.2~2であり、さらに好ましくは0.2~1.5であり、さらにより好ましくは0.2~0.85である。e/f比を10以下にすることにより、この化合物から得られる表面処理層の滑り性、摩擦耐久性及び耐ケミカル性(例えば、人工汗に対する耐久性)がより向上する。e/f比がより小さいほど、表面処理層の滑り性及び摩擦耐久性はより向上する。一方、e/f比を0.1以上にすることにより、化合物の安定性をより高めることができる。e/f比がより大きいほど、化合物の安定性はより向上する。
一の態様において、上記e/f比は、好ましくは0.2~0.95であり、より好ましくは0.2~0.9である。
一の態様において、耐熱性の観点から、上記e/f比は、好ましくは1.0以上であり、より好ましくは1.0~2.0である。
上記フルオロポリエーテル基含有化合物において、RF1及びRF2の数平均分子量は、特に限定されるものではないが、例えば500~30,000、好ましくは1,500~30,000、より好ましくは2,000~10,000である。本明細書において、RF1及びRF2の数平均分子量は、19F-NMRにより測定される値とする。
別の態様において、RF1及びRF2の数平均分子量は、500~30,000、好ましくは1,000~20,000、より好ましくは2,000~15,000、さらにより好ましくは2,000~10,000、例えば3,000~6,000であり得る。
別の態様において、RF1及びRF2の数平均分子量は、4,000~30,000、好ましくは5,000~10,000、より好ましくは6,000~10,000であり得る。
上記式(1)及び(2)において、Xは、各出現においてそれぞれ独立して、単結合又は2価の有機基である。
は、式(1)及び(2)のイソシアヌル環に結合する単結合又は2価の連結基である。Xとしては、単結合、アルキレン基、又は、エーテル結合及びエステル結合からなる群より選択される少なくとも1種の結合を含む2価の基が好ましく、単結合、炭素数1~10のアルキレン基、又は、エーテル結合及びエステル結合からなる群より選択される少なくとも1種の結合を含む炭素数1~10の2価の炭化水素基がより好ましい。
としては、下記式:
-(CX121122x1-(Xa1y1-(CX123124z1
(式中、X121~X124は、それぞれ独立して、H、F、OH、又は、-OSi(OR121(式中、3つのR121は、それぞれ独立して、炭素数1~4のアルキル基である。)であり、
上記Xa1は、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-O-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり(各結合の左側がCX121122に結合する。)、
x1は0~10の整数であり、y1は0又は1であり、z1は1~10の整数である。)
で表される基が更に好ましい。Xは、左側がイソシアヌル環に結合する。
a1としては、-O-又はC(=O)O-が好ましい。
としては、下記式:
-(CFm11-(CHm12-O-(CHm13
(式中、m11は1~3の整数であり、m12は1~3の整数であり、m13は1~3の整数である。)
で表される基、
-(CFm14-(CHm15-O-CHCH(OH)-(CHm16
(式中、m14は1~3の整数であり、m15は1~3の整数であり、m16は1~3の整数である。)
で表される基、
-(CFm17-(CHm18
(式中、m17は1~3の整数であり、m18は1~3の整数である。)
で表される基、
-(CFm19-(CHm20-O-CHCH(OSi(OCH)-(CHm21
(式中、m19は1~3の整数であり、m20は1~3の整数であり、m21は1~3の整数である。)
で表される基、又は、
-(CHm22
(式中、m22は1~3の整数である。)
で表される基が特に好ましい。
としては、特に限定されないが、具体的には、
-CH-、-C-、-C-、-C-、-C-O-CH-、-CO-O-CH-CH(OH)-CH-、-(CFn5-(n5は0~4の整数である。)、-(CFn5-(CHm5-(n5及びm5は、それぞれ独立して、0~4の整数である。)、-CFCFCHOCHCH(OH)CH-、-CFCFCHOCHCH(OSi(OCH)CH
等が挙げられる。
上記式(1)及び(2)において、Rは、それぞれ独立して、エポキシ基を含有する基である。
は、好ましくは、それぞれ独立して、下記式:
-X-RE1
[式中、
は、単結合、又は2価の基であり、
E1は、エポキシ基、又は脂環式エポキシ基である。]
で表される基である。
上記脂環式エポキシ基は、好ましくは、下記式:
Figure 0007239866000012
[式中、nは、1~5の整数、好ましくは1~3の整数である。]
で表される基である。
好ましい態様において、上記脂環式エポキシ基は、
Figure 0007239866000013
であり、特に好ましくは、
Figure 0007239866000014
である。
上記Xは、単結合、又は2価の基である。
一の態様において、Xは、下記式:
-(C2an1-(Rn2
[式中、
aは、(C2a)単位毎にそれぞれ独立して、1~6の整数であり、
は、それぞれ独立して、-O-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり、
n1は、0~6の整数であり、
n2は、0~6の整数であり、
n1及びn2を付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である。ここに、Xは、右側がRE1に結合する。
(C2a)は、直鎖でも分枝鎖であってもよく、好ましくは直鎖である。
aは、1~6の整数、好ましくは1~4の整数である。
は、それぞれ独立して、-O-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり、好ましくは、-O-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-C(=O)O-、又は-OC(=O)-、より好ましくは-O-である。
n1は、0~6の整数であり、好ましくは、1~3の整数であり、より好ましくは1又は2である。
一の態様において、n1は0である。
別の態様において、n1は1である。
別の態様において、n1は2である。
n2は、0~6の整数であり、好ましくは、0~2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
一の態様において、n2は0である。
別の態様において、n2は1である。
一の態様において、n1は1であり、n2は0である。
別の態様において、n1は2であり、n2は1である。
好ましい態様において、Xは、下記式:
-(C2an3-(Rn2-(C2an4
[式中、
aは、(C2a)それぞれ独立して、1~6の整数、好ましくは1~4の整数であり、
は、-O-であり、
n2は、0又は1であり、
n3は、0又は1であり、
n4は、0又は1であり、
n2、n3及びn4の少なくとも1つは1である。]
で表される基である。
一の態様において、n2は0であり、n3は1であり、n4は0である。
別の態様において、n2は1であり、n3は1であり、n4は1である。
上記式(1)及び(2)において、Xは、それぞれ独立して、シロキサン結合を含む2~9価の基である。
は、好ましくは、それぞれ独立して、下記式:
-X-R
[式中、
は、単結合、又は2価の基であり、
は、2~9価のシロキサン基である。]
で表される基である
は、好ましくは、下記式(s1)、(s2)、又は(s3):
Figure 0007239866000015
[式中、
は、それぞれ独立して、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、
は、単結合、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、
m1は、1~20の整数であり、
m2は、1~8の整数であり、
m3は、0~12の整数であり、
括弧でくくられた各単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である。Rは、*の部分がXに結合し、他の結合手がRに結合する。
は、それぞれ独立して、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、好ましくはC1-6アルキル基である。
は、単結合、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、好ましくはC1-6アルキル基である。単結合である場合、Rが結合するSiは、直接Rに結合する。
上記R及びRにおけるC1-6アルキル基は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよく、好ましくは直鎖である。
上記C1-6アルキル基は、好ましくはC1-4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。
m1は、1~20の整数、好ましくは1~10の整数、より好ましくは1~6の整数、さらに好ましくは1~3の整数である。
一の態様において、m1は、1である。
別の態様において、m1は、2~10の整数、より好ましくは2~6の整数、さらに好ましくは2又は3である。
m2は、1~8の整数、好ましくは1~6の整数、より好ましくは3~5の整数である。
一の態様において、m2は、3又は4、好ましくは3である。
m3は、0~12の整数、好ましくは0~6の整数、より好ましくは0~4の整数である。
一の態様において、m3は0である。
別の態様において、m3は、1~12の整数、好ましくは1~6の整数、より好ましくは1~4の整数である。
一の態様において、m2は、3又は4、好ましくは3であり、m3は0である。
好ましい態様において、Rは、下記式(s1)又は(s3’):
Figure 0007239866000016
[式中、
は、それぞれ独立して、水素原子、又はC1-6アルキル基、好ましくはC1-6アルキル基、より好ましくはメチル基であり、
m1は、1~20の整数、好ましくは1~10の整数、より好ましくは1~6の整数、さらに好ましくは1~3の整数であり、
m2は、3~5の整数、好ましくは3又は4、より好ましくは3である。]
で表される基である。Rは、*の部分がXに結合し、他の結合手がRに結合する。
は、下記式:
-(C2br1-(R10r2
[式中、
bは、(C2b)単位毎にそれぞれ独立して、1~6の整数であり、
10は、それぞれ独立して、-O-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり
r1は、0~6の整数であり、
r2は、0~6の整数であり、
r1及びr2を付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である。
(C2b)は、直鎖でも分枝鎖であってもよく、好ましくは直鎖である。
bは、1~6の整数、好ましくは2~4の整数である。
10は、それぞれ独立して、-O-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり、好ましくは、-O-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-C(=O)O-、又は-OC(=O)-、より好ましくは-O-である。
r1は、0~6の整数であり、好ましくは1又は2であり、より好ましくは1である。
r2は、0~6の整数であり、好ましくは、0又は1であり、より好ましくは0である。
一の態様において、r1は1であり、r2は0である。
好ましい態様において、Xは、下記式:
-C2d
[式中、
bは、1~6の整数、好ましくは2~4の整数である。]
で表される基である。
上記式(1)及び(2)において、mは、1~8の整数、好ましくは1~6の整数、より好ましくは1~4の整数である。
一の態様において、mは、1である。
別の態様において、mは、2~4の整数、好ましくは3又は4、より好ましくは3である。
上記式(1)及び(2)において、Rは、それぞれ独立して、RF1-X-、R -X-、又は1価の基である。かかる1価の基は、RF1-X-、及びR -X-以外の基である。RがRF1-X-である場合、式(1)及び(2)中にRF1-X-が2つ存在するが、これらは同じであってもよく、異なっていてもよい。同様に、RがR -X-である場合、式(1)及び(2)中にR -X-が2つ以上存在するが、これらは同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記1価の基は、好ましくは、水素原子、又は1価の有機基であり、より好ましくは水素原子又はC1-6アルキル基である。
一の態様において、Rは、RF1-X-である。RをRF1-X-とすることにより、本開示の化合物から得られる表面処理層の初期接触角がより高くなり得る。
別の態様において、Rは、R -X-である。RをR -X-とすることにより、本開示の化合物から得られる表面処理層の耐久性がより高くなり得る。
別の態様において、Rは、1価の基である。
上記式(1)及び(2)で表されるフルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物の数平均分子量は、特に限定されるものではないが、例えば1,000~30,000、好ましくは2,000~20,000、より好ましくは2,500~6,000、さらに好ましくは2,500~5,000である。本明細書において、フルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物の数平均分子量は、19F-NMRにより測定される値とする。フルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物の数平均分子量を上記の範囲にすることにより、フルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物の溶剤への溶解性が向上する。また、該化合物から得られる表面処理層の初期接触角及び摩擦耐久性が向上し得る。
一の態様において、本開示の化合物は、式(1)で表される化合物である。
別の態様において、本開示の化合物は、式(2)で表される化合物である。
別の態様において、本開示の化合物は、式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物である。即ち、式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物の混合物として用いられる。
上記混合物中、式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物との合計に対して、式(2)で表される化合物は、好ましくは0.1モル%以上35モル%以下である。式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物との合計に対する式(2)で表される化合物の含有量の下限は、好ましくは0.1モル%、より好ましくは0.2モル%、さらに好ましくは0.5モル%、さらにより好ましくは1モル%、特に好ましくは2モル%、特別には5モル%であり得る。式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物との合計に対する式(2)で表される化合物の含有量の上限は、好ましくは35モル%、より好ましくは30モル%、さらに好ましくは20モル%、さらにより好ましくは15モル%又は10モル%であり得る。式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物との合計に対する式(2)で表される化合物は、好ましくは0.1モル%以上30モル%以下、より好ましくは0.1モル%以上20モル%以下、さらに好ましくは0.2モル%以上10モル%以下、さらにより好ましくは0.5モル%以上10モル%以下、特に好ましくは1モル%以上10モル%以下、例えば2モル%以上10モル%以下又は5モル%以上10モル%以下である。式(2)で表される化合物をかかる範囲とすることにより、より摩擦耐久性を向上させることができる。
本開示のフルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物は、例えば、下記のようにして合成することができる。
下記式(1a)又は(2a):
Figure 0007239866000017
[式中:
F1は、Rf-R-O-であり、
F2は、-Rf -R-O-であり、
Rfは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-16アルキル基であり、
Rfは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
は、それぞれ独立して、2価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、それぞれ独立して、0又は1であり、
は、それぞれ独立して、単結合又は2価の有機基であり、
Aaは、RF1-X-又はアリル基である。]
で表される化合物に、下記式(s1a)、(s2a)、又は(s3a):
Figure 0007239866000018
[式中、
は、それぞれ独立して、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、
は、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、
m1は、1~20の整数であり、
m2は、1~8の整数であり、
m3は、0~12の整数であり、
m4は、2~9の整数であり、
括弧でくくられた各単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される化合物を反応させて、下記式(1b)又は(2b):
Figure 0007239866000019
[式中:
F1、RF2、及びXは、上記と同意義であり、
Saは、下記式:
Figure 0007239866000020
(式中、
、R、m1、m2、m3、及びm4上記と同意義である。)
で表される基であり、
Abは、RF1-X-、RSa-、又はアリル基である。]
で表される化合物を得る。
ついで、上記で得られた式(1b)又は(2b)で表される化合物に、下記式(3):
CH=CH-Xc’-RE1
[式中、
c’は、単結合又は2価の基であり、
E1は、エポキシ基、又は脂環式エポキシ基である。]
で表される化合物を反応させて、本開示の式(1)又は(2)で表されるフルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物を得ることができる。
本開示の化合物は、種々の用途に使用し得る。次に、本開示の化合物の用途の例を説明する。
本開示の化合物は、重合性コーティング剤モノマーとともに使用できる。本開示の化合物、及び、重合性コーティング剤モノマーを含むことを特徴とする組成物も本発明の1つである(本明細書において組成物(a)ということがある)。組成物(a)は、上記構成を有することから、水又はn-ヘキサデカンに対する静的接触角が大きく、透明であり、離形性に優れ、指紋が付きにくく、指紋が付いても完全に拭き取ることができる塗膜が得られる。
上記重合性コーティング剤モノマーとしては、炭素-炭素二重結合を有するモノマーが好ましい。
上記重合性コーティング剤モノマーとしては、例えば、特に限定されるものではないが、単官能及び/又は多官能アクリレート及びメタクリレート(以下、アクリレート及びメタクリレートを合わせて、「(メタ)アクリレート」とも言う)、単官能及び/又は多官能ウレタン(メタ)アクリレート、単官能及び/又は多官能エポキシ(メタ)アクリレートである化合物を含有する組成物を意味する。当該マトリックスを形成する組成物としては、特に限定されるものではないが、一般的にハードコーティング剤又は反射防止剤とされる組成物であり、例えば多官能性(メタ)アクリレートを含むハードコーティング剤又は含フッ素(メタ)アクリレートを含む反射防止剤が挙げられる。当該ハードコーティング剤は、例えば、ビームセット502H、504H、505A-6、550B、575CB、577、1402(商品名)として荒川化学工業株式会社から、EBECRYL40(商品名)としてダイセルサイテック株式会社から、HR300系(商品名)として横浜ゴム株式会社から市販されている。当該反射防止剤は、例えばオプツールAR-110(商品名)としてダイキン工業株式会社から市販されている。
組成物(a)は、さらに、酸化防止剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、防曇剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、シリカなどの無機微粒子、アルミニウムペースト、タルク、ガラスフリット、金属粉などの充填剤、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、フェノチアジン(PTZ)などの重合禁止剤などを含んでいてもよい。
組成物(a)は、さらに、ウレタン化用の触媒、例えば、スズ系触媒、チタン系触媒、ジルコニア系触媒、ビスマス系触媒、有機アミン系触媒を含んでいてもよい。
上記スズ系触媒としては、ジラウリン酸ジ-n-ブチルスズ(IV)が挙げられる。
上記チタン系触媒としては、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)、チタンテトラ-n-ブトキシド、チタンテトラ-2-エチルヘキソキシド、チタンテトラアセチルアセトナートが挙げられる。
上記ジルコニア系触媒としては、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムテトラ-n-ブトキシド、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)が挙げられる。
上記ビスマス系触媒としては、ビスマストリス(2-エチルヘキサノエート)が挙げられる。
上記有機アミン系触媒としては、ジアザビシクロウンデセンが挙げられる。
組成物(a)は、更に、溶媒を含むことが好ましい。上記溶媒としては、フッ素含有有機溶媒又はフッ素非含有有機溶媒が挙げられる。
上記フッ素含有有機溶媒としては、例えば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、パーフルオロジメチルシクロヘキサン、パーフルオロデカリン、パーフルオロアルキルエタノール、パーフルオロベンゼン、パーフルオロトルエン、パーフルオロアルキルアミン(フロリナート(商品名)等)、パーフルオロアルキルエーテル、パーフルオロブチルテトラヒドロフラン、ポリフルオロ脂肪族炭化水素(アサヒクリンAC6000(商品名))、ハイドロクロロフルオロカーボン(アサヒクリンAK-225(商品名)等)、ハイドロフルオロエーテル(ノベック(商品名)、HFE-7100(商品名)、HFE-7300(商品名)等)、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン、含フッ素アルコール、パーフルオロアルキルブロミド、パーフルオロアルキルヨージド、パーフルオロポリエーテル(クライトックス(商品名)、デムナム(商品名)、フォンブリン(商品名)等)、1,3-ビストリフルオロメチルベンゼン、メタクリル酸2-(パーフルオロアルキル)エチル、アクリル酸2-(パーフルオロアルキル)エチル、パーフルオロアルキルエチレン、フロン134a、及びヘキサフルオロプロペンオリゴマーが挙げられる。
上記フッ素非含有有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテルペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、二硫化炭素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ダイグライム、トリグライム、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、2-ブタノン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ブタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、エタノール、メタノール、及びジアセトンアルコールが挙げられる。
なかでも、上記溶媒として、好ましくは、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ヘキサデカン、酢酸ブチル、アセトン、2-ブタノン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、ジアセトンアルコール又は2-プロパノールである。
上記溶媒は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記溶媒は組成物(a)中に、30~95質量%の範囲で用いられることが好ましい。より好ましくは50~90質量%である。
例えば、組成物(a)を基材に塗布することにより、防汚層を形成することができる。また、塗布した後、重合することによって、防汚層を形成することも可能である。上記基材としては、樹脂(特に、非フッ素樹脂)が挙げられる。
本開示の化合物は、硬化性樹脂又は硬化性モノマーとともに使用できる。上記の化合物、及び、硬化性樹脂又は硬化性モノマーを含むことを特徴とする組成物も本発明の1つである(本明細書において組成物(b)ということがある)。組成物(b)は、上記構成を有することから、指紋が付きにくく、指紋が付いても完全に拭き取ることができる塗膜が得られる。
上記硬化性樹脂は、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよく、耐熱性、強度を有する樹脂であれば特に制限されないが、光硬化性樹脂が好ましく、紫外線硬化性樹脂がより好ましい。
上記硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ系ポリマー、アクリル系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリアミド系ポリマー、ポリイミド系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、環状ポリオレフィン系ポリマー、含フッ素ポリオレフィン系ポリマー(PTFE等)、含フッ素環状非結晶性ポリマー(サイトップ(登録商標)、テフロン(登録商標)AF等)などが挙げられる。
上記硬化性樹脂又は上記硬化性樹脂を構成するモノマーとして具体的には、例えば、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;グリシジルビニルエーテル、酢酸ビニル、ビニルピバレート;各種(メタ)アクリレート類:フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、アリルアクリレート、1,3-ブタンジオールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロール、プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エトキシエチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、テトラヒドロフルフリールアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリオキシエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、N,N-ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート;N-ビニルピロリドン、ジメチルアミノエチルメタクリレートシリコン系のアクリレート、無水マレイン酸、ビニレンカーボネート、鎖状側鎖ポリアクリレート、環状側鎖ポリアクリレートポリノルボルネン、ポリノルボルナジエン、ポリカーボネート、ポリスルホン酸アミド;ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロへキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(セロキサイド2021P(登録商標))、1,2-ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、4-ビニル-1-シクロヘキサンジエポキシド、1,4-シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、4-tert-ブチルフェニルグリシジルエーテル、m,p-クレジルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル等のエポキシ系モノマー;含フッ素環状非結晶性ポリマー(サイトップ(登録商標)、テフロン(登録商標)AF等)等が挙げられる。
上記硬化性モノマーは、光硬化性モノマー、熱硬化性モノマーのいずれであってもよいが、紫外線硬化性モノマーが好ましい。
上記硬化性モノマーとしては、例えば、(a)ウレタン(メタ)アクリレート、(b)エポキシ(メタ)アクリレート、(c)ポリエステル(メタ)アクリレート、(d)ポリエーテル(メタ)アクリレート、(e)シリコン(メタ)アクリレート、(f)(メタ)アクリレートモノマーなどが挙げられる。
上記硬化性モノマーとして具体的には、以下の例が挙げられる。
(a)ウレタン(メタ)アクリレートとしては、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレートに代表されるポリ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕イソシアヌレートが挙げられる。
(b)エポキシ(メタ)アクリレートはエポキシ基に(メタ)アクリロイル基を付加したものであり、出発原料としてビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、脂環化合物を用いたものが一般的である。
(c)ポリエステル(メタ)アクリレートのポリエステル部を構成する多価アルコールとしては、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどが挙げられ、多塩基酸としては、フタル酸、アジピン酸、マレイン酸、トリメリット酸、イタコン酸、コハク酸、テレフタル酸、アルケニルコハク酸などが挙げられる。
(d)ポリエーテル(メタ)アクリレートとしては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(e)シリコン(メタ)アクリレートは、分子量1,000~10,000のジメチルポリシロキサンの片末端、あるいは、両末端を(メタ)アクリロイル基で変性したものであり、例えば、以下の化合物などが例示される。
Figure 0007239866000021
(f)(メタ)アクリレートモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、n-ペンチル(メタ)アクリレート、3-メチルブチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチル-n-ヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5-ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(1,1-ジメチル-3-オキソブチル)(メタ)アクリルレート、2-アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、1,9-ノナンジオールジアクリレート、1,10-デカンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどが例示される。
上記硬化性樹脂及び硬化性モノマーの内、市場から入手可能で好ましいものとしては以下のものが挙げられる。
上記硬化性樹脂としては、シリコン樹脂類PAK-01、PAK-02(東洋合成化学社製)、ナノインプリント樹脂NIFシリーズ(旭硝子社製)、ナノインプリント樹脂OCNLシリーズ(東京応化工業社製)、NIAC2310(ダイセル化学工業社製)、エポキシアクリレート樹脂類EH-1001、ES-4004、EX-C101、EX-C106、EX-C300、EX-C501、EX-0202、EX-0205、EX-5000など(共栄社化学社製)、ヘキサメチレンジイソシアネート系ポリイソシアネート類、スミジュールN-75、スミジュールN3200、スミジュールHT、スミジュールN3300、スミジュールN3500(住友バイエルンウレタン社製)などが挙げられる。
上記硬化性モノマーとして、シリコンアクリレート系樹脂類、多官能アクリレート類、多官能メタクリレート類及びアルコキシシラン基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。
シリコンアクリレート系樹脂類としては、サイラプレーンFM-0611、サイラプレーンFM-0621、サイラプレーンFM-0625、両末端型(メタ)アクリル系のサイラプレーンFM-7711、サイラプレーンFM-7721及びサイラプレーンFM-7725等、サイラプレーンFM-0411、サイラプレーンFM-0421、サイラプレーンFM-0428、サイラプレーンFM-DA11、サイラプレーンFM-DA21、サイラプレーン-DA25、片末端型(メタ)アクリル系のサイラプレーンFM-0711、サイラプレーンFM-0721、サイラプレーンFM-0725、サイラプレーンTM-0701及びサイラプレーンTM-0701T(JCN社製)等が挙げられる。
多官能アクリレート類としては、A-9300、A-9300-1CL、A-GLY-9E、A-GLY-20E、A-TMM-3、A-TMM-3L、A-TMM-3LM-N、A-TMPT、A-TMMT(新中村工業社製)等が挙げられる。
多官能メタクリレート類としてTMPT(新中村工業社製)等が挙げられる。
アルコキシシラン基含有(メタ)アクリレートとしては、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリクロロシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソプロポキシシラン(別名(トリイソプロポキシシリル)プロピルメタクリレート(略称:TISMA)及びトリイソプロポキシシリル)プロピルアクリレート)、3-(メタ)アクリルオキシイソブチルトリクロロシラン、3-(メタ)アクリルオキシイソブチルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリルオキシイソブチルトリイソプロポキ3-(メタ)アクリルオキシイソブチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
組成物(b)は、架橋触媒を含むことも好ましい。上記架橋触媒としては、ラジカル重合開始剤、酸発生剤等が例示される。
上記ラジカル重合開始剤は、熱や光によりラジカルを発生する化合物であり、ラジカル熱重合開始剤、ラジカル光重合開始剤が挙げられる。本発明においては、上記ラジカル光重合開始剤が好ましい。
上記ラジカル熱重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、ジクミルパーオキシド、ジ-t-ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシカーボネート類、t-ブチルパーオキシオクトエート、t-ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステル類等のパーオキシド化合物、並びに、アゾビスイソブチロニトリルのようなラジカル発生性アゾ化合物等が挙げられる。
上記ラジカル光重合開始剤としては、例えば、ベンジル、ジアセチル等の-ジケトン類、ベンゾイン等のアシロイン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル類、チオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、チオキサントン-4-スルホン酸等のチオキサントン類、ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、アセトフェノン、2-(4-トルエンスルホニルオキシ)-2-フェニルアセトフェノン、p-ジメチルアミノアセトフェノン、2,2’-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、p-メトキシアセトフェノン、2-メチル[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノ-1-プロパノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン等のアセトフェノン類、アントラキノン、1,4-ナフトキノン等のキノン類、2-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸(n-ブトキシ)エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル等のアミノ安息香酸類、フェナシルクロライド、トリハロメチルフェニルスルホン等のハロゲン化合物、アシルホスフィンオキシド類、ジ-t-ブチルパーオキサイド等の過酸化物等が挙げられる。
上記ラジカル光重合開始剤の市販品としては、以下のものが例示される。
IRGACURE 651:2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、
IRGACURE 184:1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、
IRGACURE 2959:1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、
IRGACURE 127:2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、
IRGACURE 907:2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、
IRGACURE 369:2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、
IRGACURE 379:2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン、
IRGACURE 819:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、
IRGACURE 784:ビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム、
IRGACURE OXE 01:1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、
IRGACURE OXE 02:エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)、
IRGACURE261、IRGACURE369、IRGACURE500、
DAROCUR 1173:2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、
DAROCUR TPO:2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、
DAROCUR1116、DAROCUR2959、DAROCUR1664、DAROCUR4043、
IRGACURE 754 オキシフェニル酢酸:2-[2-オキソ-2-フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物、
IRGACURE 500:IRGACURE 184とベンゾフェノンとの混合物(1
:1)、
IRGACURE 1300:IRGACURE 369とIRGACURE 651との混合物(3:7)、
IRGACURE 1800:CGI403とIRGACURE 184との混合物(1:3)、
IRGACURE 1870:CGI403とIRGACURE 184との混合物(7:3)、
DAROCUR 4265:DAROCUR TPOとDAROCUR 1173との混合物(1:1)。
なお、IRGACUREはBASF社製であり、DAROCURはメルクジャパン社製である。
また、上記架橋触媒としてラジカル光重合開始剤を用いる場合には、増感剤として、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントンなどを併用することもでき、重合促進剤として、DAROCUR EDB(エチル-4-ジメチルアミノベンゾエート)、DAROCUR EHA(2-エチルヘキシル-4-ジメチルアミノベンゾエート)などを併用してもよい。
上記増感剤を用いる場合の増感剤の配合量としては、上記硬化性樹脂若しくは上記硬化性モノマー100質量部に対して、0.1~5質量部であることが好ましい。より好ましくは、0.1~2質量部である。
また、上記重合促進剤を用いる場合の重合促進剤の配合量としては、上記硬化性樹脂若しくは上記硬化性モノマー100質量部に対して、0.1~5質量部であることが好ましい。より好ましくは、0.1~2質量部である。
上記酸発生剤は、熱や光を加えることによって酸を発生する材料であり、熱酸発生剤、光酸発生剤が挙げられる。本発明においては、光酸発生剤が好ましい。
上記熱酸発生剤としては、例えば、ベンゾイントシレート、ニトロベンジルトシレート(特に、4-ニトロベンジルトシレート)、他の有機スルホン酸のアルキルエステル等が挙げられる。
上記光酸発生剤は、光を吸収する発色団と分解後に酸となる酸前駆体とにより構成されており、このような構造の光酸発生剤に特定波長の光を照射することで、光酸発生剤が励起し酸前駆体部分から酸が発生する。
上記光酸発生剤としては、例えば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、CFSO、p-CHPhSO、p-NOPhSO(ただし、Phはフェニル基)等の塩、有機ハロゲン化合物、オルトキノン-ジアジドスルホニルクロリド、又はスルホン酸エステル等が挙げられる。その他、光酸発生剤として、2-ハロメチル-5-ビニル-1,3,4-オキサジアゾール化合物、2-トリハロメチル-5-アリール-1,3,4-オキサジアゾール化合物、2-トリハロメチル-5-ヒドロキシフェニル-1,3,4-オキサジアゾール化合物なども挙げられる。なお、上記有機ハロゲン化合物は、ハロゲン化水素酸(例えば、塩化水素)を形成する化合物である。
上記光酸発生剤の市販品として以下のものが例示される。
和光純薬工業社製のWPAG-145[ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン]、WPAG-170[ビス(t-ブチルスルホニル)ジアゾメタン]、WPAG-199[ビス(p-トルエンスルホニル)ジアゾメタン]、WPAG-281[トリフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート]、WPAG-336[ジフェニル-4-メチルフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート]、WPAG-367[ジフェニル-2,4,6-トリメチルフェニルスルホニウム p-トルエンスルホネート]、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のIRGACURE PAG103[(5-プロピルスルホニルオキシミノ-5H-チオフェン-2-イリデン)-(2-メチルフェニル)アセトニトリル]、IRGACURE PAG108[(5-オクチルスルホニルオキシミノ-5H-チオフェン-2-イリデン)-(2-メチルフェニル)アセトニトリル)]、IRGACURE PAG121[5-p-トルエンスルホニルオキシミノ-5H-チオフェン-2-イリデン-(2-メチルフェニル)アセトニトリル]、IRGACURE PAG203、CGI725、三和ケミカル社製のTFE-トリアジン[2-[2-(フラン-2-イル)エテニル]-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン]、TME-トリアジン[2-[2-(5-メチルフラン-2-イル)エテニル]-4,6-ビス(トリ-クロロメチル)-s-トリアジン]MP-トリアジン[2-(メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン]、ジメトキシ[2-[2-(3,4-ジメトキシフェニル)エテニル]-4,6-ビス(トリ-クロロメチル)-s-トリアジン]。
上記架橋触媒の配合量としては、上記硬化性樹脂若しくは上記硬化性モノマー100質量部に対して、0.1~10質量部であることが好ましい。このような範囲であると、充分な硬化体が得られる。上記架橋触媒の配合量としてより好ましくは、0.3~5質量部であり、更に好ましくは、0.5~2質量部である。
また、上記架橋触媒として上記酸発生剤を用いる場合には、必要に応じて酸捕捉剤を添加することにより、上記酸発生剤から発生する酸の拡散を制御してもよい。
上記酸捕捉剤としては、特に制限されないが、アミン(特に、有機アミン)、塩基性のアンモニウム塩、塩基性のスルホニウム塩などの塩基性化合物が好ましい。これらの酸捕捉剤の中でも、有機アミンが、画像性能が優れる点でより好ましい。
上記酸捕捉剤としては、具体的には、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4-ジメチルアミノピリジン、1-ナフチルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、ピリジニウムp-トルエンスルホナート、2,4,6-トリメチルピリジニウムp-トルエンスルホナート、テトラメチルアンモニウムp-トルエンスルホナート、及びテトラブチルアンモニウムラクテート、トリエチルアミン、トリブチルアミン等が挙げられる。これらの中でも、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4-ジメチルアミノピリジン、1-ナフチルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の有機アミンが好ましい。
上記酸捕捉剤の配合量は、上記酸発生剤100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.1~10質量部であり、更に好ましくは0.5~5質量部である。
組成物(b)は、溶媒を含むものであってもよい。上記溶媒としては、水溶性有機溶媒、有機溶媒(特に、油溶性有機溶媒)、水等が挙げられる。
上記水溶性有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、酢酸エチル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、トリプロピレングリコール、3-メトキシブチルアセテート(MBA)、1,3-ブチレングリコールジアセテート、シクロヘキサノールアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、カルビトールアセテート、乳酸エチル、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノールなどが挙げられる。
上記有機溶媒としては、例えば、クロロホルム、HFC141b、HCHC225、ハイドロフルオロエーテル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、メチルイソブチルケトン、酢酸ブチル、1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、テトラクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタンなどが挙げられる。これら溶媒は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
上記溶媒としては、レジスト組成物に含まれる成分の溶解性、安全性の観点から、特にPGMEA、MBAが好ましい。
上記溶媒は組成物(b)中に、10~95質量%の範囲で用いられることが好ましい。より好ましくは20~90質量%である。
例えば、組成物(b)を基材に塗布することにより、レジスト膜を形成できる。上記基材の材料としては、合成樹脂等が挙げられる。
上記合成樹脂としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)などのセルロース系樹脂、ポリエチレン、ポロプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ-(4-メチルペンテン-1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン-スチレン共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エボキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、又はこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることができる。
上記レジスト膜は、ナノインプリントに使用可能である。たとえば、上記レジスト膜に、微細パターンを表面に形成したモールドを押し付けて微細パターンを転写する工程、該転写パターンが形成された上記レジスト膜を硬化させて転写パターンを有するレジスト硬化物を得る工程、及び、該レジスト硬化物をモールドから離型する工程、を含む製造方法により、パターン転写されたレジスト硬化物を得ることができる。
本開示の化合物は、溶媒とともに使用できる。上記の化合物、及び、溶媒を含むことを特徴とする組成物も本発明の1つである(本明細書において組成物(c)ということがある)。
組成物(c)において、上記化合物の濃度としては、0.001~5.0質量%が好ましく、0.005~1.0質量%がより好ましく、0.01~0.5質量%が更に好ましい。
上記溶媒としては、フッ素系溶媒が好ましい。上記フッ素系不活性溶剤としては、例えば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフルオロ-1,3-ジメチルシクロヘキサン、ジクロロペンタフルオロプロパン(HCFC-225)等を挙げることができる。
組成物(c)は、含フッ素オイルを含むことも好ましい。上記含フッ素オイルとしては、
式:R111-(R112O)-R113
(R111及びR113は、独立に、F、炭素数1~16のアルキル基、炭素数1~16のフッ素化アルキル基、-R114-X111(R114は単結合又は炭素数1~16のアルキレン基、X111は-NH、-OH、-COOH、-CH=CH、-OCHCH=CH、ハロゲン、リン酸、リン酸エステル、カルボン酸エステル、チオール、チオエーテル、アルキルエーテル(フッ素で置換されていてもよい)、アリール、アリールエーテル、アミド)、R112は炭素数1~4のフッ素化アルキレン基、mは2以上の整数)で表される化合物がより好ましい。
111及びR113としては、独立に、F、炭素数1~3のアルキル基、炭素数1~3のフッ素化アルキル基又はR114-X111(R114及びX111は上記のとおり)が好ましく、F、炭素数1~3の完全フッ素化アルキル基又はR114-X111(R114は単結合又は炭素数1~3のアルキレン基、X111は-OH又はOCHCH=CH)がより好ましい。
mとしては、300以下の整数が好ましく、100以下の整数がより好ましい。
112としては、炭素数1~4の完全フッ素化アルキレン基が好ましい。-R112O-としては、例えば、
式:-(CX112 CFCFO)n111(CF(CF)CFO)n112(CFCFO)n113(CFO)n114(CO)n115
(n111、n112、n113、n114及びn115は、独立に、0又は1以上の整数、X112はH、F又はCl、各繰り返し単位の存在順序は任意である)で表されるもの、
式:-(OC-R118
(R118は、OC、OC及びOCから選択される基であり、fは、2~100の整数である)で表されるもの
等が挙げられる。
n111~n115は、それぞれ、0~200の整数であることが好ましい。n111~n115は、合計で、1以上であることが好ましく、5~300であることがより好ましく、10~200であることが更に好ましく、10~100であることが特に好ましい。
118は、OC、OC及びOCから選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2又は3つの基の組み合わせである。OC、OC及びOCから独立して選択される2又は3つの基の組み合わせとしては、特に限定されないが、例えば-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、-OCOCOC-、及びOCOCOC-等が挙げられる。上記fは、2~100の整数、好ましくは2~50の整数である。上記式中、OC、OC及びOCは、直鎖又は分枝鎖のいずれであってもよく、好ましくは直鎖である。この態様において、式:-(OC-R118-は、好ましくは、式:-(OC-OC-又は式:-(OC-OC-である。
上記フルオロポリエーテルは、重量平均分子量が500~100000であることが好ましく、50000以下がより好ましく、10000以下が更に好ましく、6000以下が特に好ましい。上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、測定することができる。
市販されている上記フルオロポリエーテルとしては、商品名デムナム(ダイキン工業社製)、フォンブリン(ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン社製)、バリエルタ(NOKクリューバー社製)、クライトックス(デュポン社製)などが挙げられる。
上記含フッ素オイルは、本開示の式(1)及び(2)で表される化合物(2種以上の場合はその合計)に対して、例えば50質量%以下、好ましくは30質量%以下含まれ得る。一の態様において、上記含フッ素オイルは、本開示の式(1)及び(2)で表される化合物(2種以上の場合はその合計)に対して、例えば0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、例えば5質量%以上含まれ得る。
組成物(c)を使用して、基材上に離型層を形成できる。上記離型層は、組成物(c)に上記基材を浸漬する方法、組成物(c)の蒸気に上記基材を暴露し蒸着させる方法、上記組成物(c)を上記基材に印刷する方法、インクジェットを用いて上記組成物(c)を上記基材に塗布する方法等が挙げられる。上記浸漬、上記蒸着、上記印刷、上記塗布の後に、乾燥させてもよい。上記基材として、凹凸パターンが形成されたモールドが使用でき、離型層が形成された上記モールドは、ナノインプリントに使用可能である。
上記基材としては、例えば、樹脂、例えばシリコーン等の高分子樹脂などが挙げられる。
本開示は、上記の化合物、又は、上記の組成物を含むことを特徴とする防汚剤も提供する。
上記防汚剤は、樹脂(特に、非フッ素樹脂)に塗布して使用できる。
上記防汚剤は、表面防汚性、膨潤性を必要とする物品(特に、光学材料)にさまざま使用できる。物品の例としては、PDP、LCDなどディスプレイの前面保護板、反射防止板、偏光板、アンチグレア板;フォルダブルディスプレイ、ローラブルディスプレイ及びベンディングディスプレイのカバーウィンドウ;携帯電話、携帯情報端末などの機器;タッチパネルシート;DVDディスク、CD-R、MOなどの光ディスク;メガネレンズ;光ファイバー;筐体;自動車の内装物品(具体的には、自動車内部の座席シートとその裏側、車内天井、壁面及び床、ダッシュボードとその下部、運転席周辺のパネル、スイッチ、レバー等、トランクの内部)などが挙げられる。
光ディスクなどの光学材料は、炭素-炭素二重結合含有組成物中、又は炭素-炭素二重結合含有組成物からなる重合物中、炭素-炭素二重結合含有組成物及び炭素-炭素二重結合含有モノマーの重合物中のパーフルオロポリエーテル(PFPE)含有量が0.01重量%~10重量%となるように添加されて形成された被膜により表面コーティングされていることが好ましい。0.01重量%~10重量%では、PFPE添加の特長的な物性(防汚等)が現れ、表面硬度が高く、かつ透過率が高い。
本開示は、本開示の化合物、又は、本開示の組成物を含むことを特徴とする離型剤でもある。
上記離型剤からは、基材上に離型層を形成できる。上記離型層は、上記離型剤に上記基材を浸漬する方法、上記離型剤の蒸気に上記基材を暴露し蒸着させる方法、上記組成物を上記基材に印刷する方法、インクジェットを用いて上記組成物を上記基材に塗布する方法等が挙げられる。上記浸漬、上記蒸着、上記印刷、上記塗布の後に、乾燥させてもよい。上記基材として、凹凸パターンが形成されたモールドが使用でき、離型層が形成された上記モールドは、ナノインプリントに使用可能である。
上記基材としては、例えば、金属、金属酸化物、石英、シリコーン等の高分子樹脂、半導体、絶縁体、又はこれらの複合体などが挙げられる。
表面処理層の厚さは、特に限定されない。光学部材の場合、表面処理層の厚さは、0.05~60μm、好ましくは0.1~30μm、より好ましくは0.5~20μmの範囲であることが、光学性能、表面滑り性、摩擦耐久性及び防汚性の点から好ましい。
上記のように本開示の組成物(a)~(c)は、いわゆる表面処理剤として用いられる。
以上、本開示の表面処理剤を使用して得られる物品について詳述した。なお、本開示の表面処理剤の用途、使用方法ないし物品の製造方法などは、上記で例示したものに限定されない。
以下、本開示について、実施例において説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。なお、本実施例において、以下に示されるポリマーの化学式はすべて平均組成を示し、パーフルオロポリエーテルを構成する繰り返し単位((CFCFCFO)、(CFCFO)、(CFO))の存在順序は任意である。
合成例1:PFPE含有化合物(A)の製造
CFCFCFO-(CFCFCFO)25-CFCFCHOHを出発物質とし、WO2018/056413A1に記載の方法に準じて、以下のパーフルオロポリエーテル(PFPE)含有化合物(A)を合成した。
PFPE含有化合物(A):
Figure 0007239866000022
合成例2:PFPE含有化合物(B)の製造
PFPE含有化合物(A)10.2gをm-ヘキサフルオロキシレン20gに溶解させ、テトラメチルジシロキサンを1.16g仕込み、25℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.10ml加えた後、60℃で5時間加熱撹拌した。その後、活性炭処理を行い、減圧下で低沸点の揮発分を留去することで下記のPFPE含有化合物(B)10.1gを得た。
PFPE含有化合物(B):
Figure 0007239866000023
合成例3:PFPE含有化合物(C)の製造
上記で得られたPFPE含有化合物(B)10.0gをm-ヘキサフルオロキシレン25gに溶解させ、アリルグリシジルエーテルを0.96g仕込み、25℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.10ml加えた後、70℃で5時間加熱撹拌した。その後、活性炭処理を行い、減圧下で低沸点の揮発分を留去することで下記のPFPE含有化合物(C)9.4gを得た後、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタンと2-ブタノンを混合溶媒とした20wt%溶液を調製した。
PFPE含有化合物(C):
Figure 0007239866000024
合成例4:PFPE含有化合物(D)の製造
アリルグリシジルエーテルの代わりに1,2-エポキシ-5-ヘキセンを0.63g仕込んだ以外は合成例3と同様の方法でPFPE含有化合物(D)9.1gを得た後、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタンと2-ブタノンを混合溶媒とした20wt%溶液を調製した。
PFPE含有化合物(D):
Figure 0007239866000025
合成例5:PFPE含有化合物(E)の製造
アリルグリシジルエーテルの代わりに1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサンを0.80g仕込んだ以外は合成例3と同様の方法でPFPE含有化合物(E)9.5gを得た後、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタンと2-ブタノンを混合溶媒とした20wt%溶液を調製した。
PFPE含有化合物(E):
Figure 0007239866000026
合成例6:PFPE含有化合物(F)の製造
PFPE含有化合物(A)10.0gをm-ヘキサフルオロキシレン20gに溶解させ、テトラメチルシクロテトラシロキサンを4.39g仕込み、45℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.14ml加えた後、75℃で5時間加熱撹拌した。その後、活性炭処理を行い、減圧下で溶剤や過剰のテトラメチルシクロテトラシロキサンを減圧留去し、下記のPFPE含有化合物(F)10.3gを得た。
PFPE含有化合物(F):
Figure 0007239866000027
合成例7:PFPE含有化合物(G)の製造
PFPE含有化合物(F)10.0gをm-ヘキサフルオロキシレン20gに溶解させ、アリルグリシジルエーテルを2.67g仕込み、45℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.18ml加えた後、80℃で5時間加熱撹拌した。その後、活性炭処理を行い、溶剤や過剰のアリルグリシジルエーテルを減圧留去した。下記のPFPE含有化合物(G)10.1gを得た後、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタンと2-ブタノンを混合溶媒とした20wt%溶液を調製した。
PFPE含有化合物(G):
Figure 0007239866000028
合成例8:PFPE含有化合物(H)の製造
CFO-(CFCFO)(CFO)-CFCHOH(m=24,n=22)を出発物質とし、WO2018/056413A1に記載の方法に準じて、以下のパーフルオロポリエーテル(PFPE)含有化合物(H)を合成した。
PFPE含有化合物(H):
Figure 0007239866000029
合成例9:PFPE含有化合物(I)の製造
PFPE含有化合物(A)10.0gの代わりにPFPE含有化合物(H)を10.0g仕込んだ以外は合成例6と同様の方法でPFPE含有化合物(I)10.2gを得た。
PFPE含有化合物(I):
Figure 0007239866000030
合成例10:PFPE含有化合物(J)の製造
PFPE含有化合物(F)10.0gの代わりにPFPE含有化合物(I)10.0g仕込んだ以外は合成例7と同様の方法でPFPE含有化合物(J)9.6gを得た後、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタンと2-ブタノンを混合溶媒とした20wt%溶液を調製した。
PFPE含有化合物(J):
Figure 0007239866000031
合成例11:PFPE含有化合物(K)の製造
HOCHCFCFO-(CFCFCFO)25-CFCFCHOHを出発物質とし、WO2018/056413A1に記載の方法に準じて、以下のパーフルオロポリエーテル(PFPE)含有化合物(K)を合成した。
PFPE含有化合物(K):
Figure 0007239866000032
合成例12:PFPE含有化合物(L)の製造
PFPE含有化合物(K)9.0gをm-ヘキサフルオロキシレン18gに溶解させ、テトラメチルジシロキサンを1.69g仕込み、25℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.16ml加えた後、70℃で5時間加熱撹拌した。その後、活性炭処理を行い、減圧下で低沸点の揮発分を留去することで下記のPFPE含有化合物(L)9.1gを得た。
PFPE含有化合物(L):
Figure 0007239866000033
合成例13:PFPE含有化合物(M)の製造
上記で得られたPFPE含有化合物(L)9.0gをm-ヘキサフルオロキシレン18gに溶解させ、アリルグリシジルエーテルを2.52g仕込み、25℃で30分間撹拌した。続いて、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのPt錯体を2%含むキシレン溶液を0.20ml加えた後、75℃で5時間加熱撹拌した。その後、活性炭処理を行い、減圧下で低沸点の揮発分を留去することで下記のPFPE含有化合物(M)9.0gを得た後、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタンと2-ブタノンを混合溶媒とした20wt%溶液を調製した。
PFPE含有化合物(M):
Figure 0007239866000034
比較化合物の合成例1
PFPE含有化合物(N)の調製
CFCFCFO-(CFCFCFO)11-CFCFCHOHを出発物質とし、WO2018/056413A1に記載の方法に準じて、以下のパーフルオロポリエーテル(PFPE)含有化合物(N)を合成した。
PFPE含有化合物(N):
Figure 0007239866000035
比較化合物の合成例2
PFPE含有化合物(O)の調製
HOCHCFO-(CFCFO)(CFO)-CFCHOH (m=24, n=22)を出発物質とし、特許第5939712号に記載の方法に準じて、以下のパーフルオロポリエーテル(PFPE)含有化合物(O)を合成した。
PFPE含有化合物(O):
Figure 0007239866000036
<評価>
(アセトンとの相溶性試験)
上記で得られたPFPE含有化合物(C)、(D)、(E)、(G)、(J)、(M)、及びPFPE含有化合物(N)、(O)をそれぞれ固形分濃度が4.0wt%になるようにアセトンと混合し、ミックスローターで2時間攪拌して混合液の状態を目視で確認した。評価基準は以下の通りとした。結果を下記表1に示す。
〇:透明かつ均一に溶解した。
×:濁りが認められた。
(コーティング剤の作成)
成膜条件(1)
セロキサイド2021P(3,4-エポキシシクロへキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ダイセル社製)を2-ブタノンに溶解し、さらにその溶液にPFPE含有化合物(C)、(D)、(E)、(G)、(J)、(M)、及びPFPE含有化合物(N)、(O)をそれぞれセロキサイド2021Pに対して固形分濃度換算で1.0%になるように添加し、更に光酸発生剤であるCPI-200K(サンアプロ(株)社製)を同じく固形分濃度換算で2.0%添加して50質量%のPFPE含有コーティング剤を得た。
セロキサイド2021P:
Figure 0007239866000037
成膜条件(2)
ビスフェノールAジグリシジルエーテルを2-ブタノンに溶解し、更にその溶液にPFPE含有化合物(C)、(D)、(E)、(G)、(J)、(M)、及びPFPE含有化合物(N)、(O)をそれぞれビスフェノールAジグリシジルエーテルに対して固形分濃度換算で1.0%になるように添加し、更に光酸発生剤であるCPI-200K(サンアプロ(株)社製)を同じく固形分濃度換算で2.0%添加して50質量%のPFPE含有コーティング剤を得た。
(硬化膜の作成と特性評価)
PETフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャインA4160)に、上記の成膜条件(1)、(2)で得られたPFPE含有コーティング剤をそれぞれ載せ、バーコーターにて均一な塗膜を形成した。得られた塗膜は、70℃で10分乾燥させ、空気中で365nmのUV光を含む光線を600mJ/cmの強度で照射し、硬化膜(表面処理層)を得た。得られたそれぞれの硬化膜について、以下の通り初期特性を評価した。
(硬化膜の外観)
硬化膜の外観は目視にて確認した。評価は次の基準とした。結果を表1に示す。
〇:透明
×:白化
<触感の評価>
硬化膜の表面層に人差し指を押し当て、左右に繰り返し往復させて擦ることで指先の触感を評価した。評価は次の基準とした。結果を表1に示す。
◎:極めて滑らかな感触。
〇:滑らかな感触。
×:指先を動かす時に引っ掛かり、抵抗感がある。
<防汚性の評価>
(水の静的接触角)
水の静的接触角は全自動接触角計DropMaster700(協和界面科学株式会社製)を用いて下記の方法で測定した。
(静的接触角の測定方法)
静的接触角は、水平に置いた基板にマイクロシリンジから水を3μL滴下し、滴下1秒後の静止画をビデオマイクロスコープで撮影することにより求めた。水の静的接触角の測定値について、基材の表面処理層の異なる5点を測定し、その平均値を算出して用いた。それぞれのPFPE含有コーティング剤の硬化膜について、初期の値を測定した。結果を表1に示す。
(指紋付着性)
硬化膜に指を押し付け、指紋の付きやすさを目視で判定した。評価は以下の基準とした。結果を表1に示す。
〇:指紋が付きにくいか、付いても指紋が目立たない。
×:明確に指紋が付着する。
(指紋拭き取り性)
上記の指紋付着性試験後、付着した指紋をキムワイプ(商品名。十條キンバリー(株)製)で5往復拭き取り、付着した指紋の拭き取りやすさを目視で判定した。評価は以下の基準とした。結果を表1に示す。
〇:指紋を完全に拭き取ることができる。
×:指紋の拭取り跡が拡がり、除去することが困難である。
(離形性の評価)
硬化膜の離形性はテープ剥離試験にて評価した。評価は、つぎの基準とした。結果を表1に示す。
〇:容易に剥離するか、粘着しない。
×:テープの粘着層が付着する。
Figure 0007239866000038
※PFPE含有化合物を未添加で成膜した硬化膜
実施例の結果から理解されるように、本開示のPFPE含有化合物(C)、(D)、(E)、(G)、(J)、(M)をそれぞれに含むコーティング剤から得られた硬化膜を有する処理基材は、きれいな外観であり、良好な触感、高い防汚性すなわち特に優れた撥水性を示し、指紋付着性、指紋拭き取り性に優れている上、離形性も優れていた。一方、比較例から理解されるように、PFPE含有化合物(N)、(O)をそれぞれに含むコーティング剤から得られた硬化膜を有する処理基材は、実施例で示された評価項目の全てを満足することはできず、特に撥水性については十分な性能が得られなかった。
本開示のフルオロポリエーテル基含有エポキシ化合物は、種々多様な基材について、例えば、フォルダブルディスプレイ、ローラブルディスプレイおよびベンディングディスプレイのカバーウィンドウ;携帯電話、携帯情報端末などの機器;タッチパネルシート;自動車の内装物品(具体的には、自動車内部の座席シートとその裏側、車内天井、壁面および床、ダッシュボードとその下部、運転席周辺のパネル、スイッチ、レバー等、トランクの内部)等の表面処理に、幅広く利用することができる。

Claims (20)

  1. 下記式(1)又は式(2):
    Figure 0007239866000039
    [式中:
    は、それぞれ独立して、RF1-X-、R -X-、又は1価の基であり、
    F1は、Rf-R-O-であり、
    F2は、-Rf -R-O-であり、
    Rfは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-16アルキル基であり、
    Rfは、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
    は、それぞれ独立して、2価のフルオロポリエーテル基であり、
    pは、0又は1であり、
    qは、それぞれ独立して、0又は1であり、
    は、それぞれ独立して、下記式:
    -(CX 121 122 x1 -(X a1 y1 -(CX 123 124 z1
    [式中、
    121 ~X 124 は、それぞれ独立して、H、F、OH、又は、-OSi(OR 121 (式中、3つのR 121 は、それぞれ独立して、炭素数1~4のアルキル基である。)であり、
    a1 は、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-O-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり、
    x1は0~10の整数であり、y1は0又は1であり、z1は1~10の整数である。]
    で表される基であり、ただし、X は、R F1 及びR F2 との結合において-O-O-結合を形成せず、かつ、X は、-O-O-結合を含まず、
    は、それぞれ独立して、下記式:
    -X -R E1
    [式中、
    は、下記式:
    -(C 2a n1 -(R n2
    [式中、
    aは、(C 2a )単位毎にそれぞれ独立して、1~6の整数であり、
    は、それぞれ独立して、-O-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり、
    n1は、0~6の整数であり、
    n2は、0~6の整数であり、
    n1及びn2を付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
    で表される基であり、
    E1 は、エポキシ基、又は脂環式エポキシ基である。]
    で表される基であり、ただし、R は、-O-O-結合を含まず、
    は、それぞれ独立して、下記式:
    -X -R
    [式中、
    は、下記式:
    -(C 2b r1 -(R 10 r2
    [式中、
    bは、(C 2b )単位毎にそれぞれ独立して、1~6の整数であり、
    10 は、それぞれ独立して、-O-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、又は、-NHC(=O)NH-であり
    r1は、0~6の整数であり、
    r2は、0~6の整数であり、
    r1及びr2を付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
    で表される基であり、
    は、2~9価のシロキサン基である。]
    で表される基であり、ただし、X は、-O-O-結合を含まず、
    mは、それぞれ独立して、1~8の整数である。]
    で表される化合物。
  2. は、それぞれ独立して、式:
    -(OC12-(OC10-(OC-(OCFa -(OC-(OCF
    [式中:
    Faは、各出現においてそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
    a、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して、0~200の整数であって、a、b、c、d、e及びfの和は1以上である。a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
    で表される基である、請求項1に記載の化合物。
  3. Faは、フッ素原子である、請求項2に記載の化合物。
  4. は、各出現においてそれぞれ独立して、下記式(f1)、(f2)、(f3)、(f4)、(f5)又は(f6):
    -(OC-(OC- (f1)
    [式中、dは1~200の整数であり、eは、0又は1である。]、
    -(OC-(OC-(OC-(OCF- (f2)
    [式中、c及びdは、それぞれ独立して、0~30の整数であり;
    e及びfは、それぞれ独立して、1~200の整数であり;
    c、d、e及びfの和は、10~200の整数であり;
    添字c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において任意である。]、
    -(R-R- (f3)
    [式中、Rは、OCF又はOCであり;
    は、OC、OC、OC、OC10及びOC12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から選択される2又は3つの基の組み合わせであり;
    gは、2~100の整数である。]、
    -(R-R-R-(R7’-R6’g’- (f4)
    [式中、Rは、OCF又はOCであり、
    は、OC、OC、OC、OC10及びOC12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2又は3つの基の組み合わせであり、
    6’は、OCF又はOCであり、
    7’は、OC、OC、OC、OC10及びOC12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2又は3つの基の組み合わせであり、
    gは、2~100の整数であり、
    g’は、2~100の整数であり、
    は、
    Figure 0007239866000040
    (式中、*は、結合位置を示す。)
    である。];
    -(OC12-(OC10-(OC-(OC-(OC-(OCF- (f5)
    [式中、eは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びfは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であり、また、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
    -(OC12-(OC10-(OC-(OC-(OC-(OCF- (f6)
    [式中、fは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びeは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であり、また、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
    で表される基である、請求項1に記載の化合物。
  5. Rfは、各出現においてそれぞれ独立して、C1-16パーフルオロアルキル基であり、
    Rfは、各出現においてそれぞれ独立して、C1-6パーフルオロアルキレン基である、
    請求項1に記載の化合物。
  6. は、それぞれ独立して、-(CHm22-(式中、m22は1~3の整数である。)で表される基である、請求項1に記載の化合物。
  7. 前記脂環式エポキシ基は、下記式:
    Figure 0007239866000041
    [式中、nは、1~5の整数である。]
    で表される基である、請求項に記載の化合物。
  8. は、下記式:
    -(C2an3-(Rn2-(C2an4
    [式中、
    aは、(C2a)それぞれ独立して、1~6の整数であり、
    は、-O-であり、
    n2は、0又は1であり、
    n3は、0又は1であり、
    n4は、0又は1であり、
    n2、n3及びn4の少なくとも1つは1である。]
    で表される基である、請求項に記載の化合物。
  9. は、下記式(s1)、(s2)、又は(s3):
    Figure 0007239866000042
    [式中、
    は、それぞれ独立して、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、
    は、単結合、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、
    m1は、1~20の整数であり、
    m2は、1~8の整数であり、
    m3は、0~12の整数であり、
    括弧でくくられた各単位の存在順序は式中において任意であり、
    *を付した結合手が、Xに結合する。]
    で表される基である、請求項に記載の化合物。
  10. は、下記式(s1)又は(s3’):
    Figure 0007239866000043
    [式中、
    は、それぞれ独立して、水素原子、又はC1-6アルキル基であり、
    m1は、1~20の整数であり、
    m2は、3~5の整数であり、
    *を付した結合手が、Xに結合する。]
    で表される基である、請求項に記載の化合物。
  11. は、下記式:
    -C2b
    [式中、
    bは、1~6の整数である。]
    で表される基である、請求項に記載の化合物。
  12. mは、それぞれ独立して、1~3の整数である、請求項1に記載の化合物。
  13. は、それぞれ独立して、R -X-である、請求項1に記載の化合物。
  14. 1種又はそれ以上の請求項1に記載の化合物を含む、表面処理剤。
  15. 請求項1に記載の化合物;および
    マトリックスを形成する組成物
    を含む、硬化性組成物。
  16. 請求項14に記載の表面処理剤;および
    マトリックスを形成する組成物
    を含む、硬化性組成物。
  17. 基材と、該基材の表面に請求項14に記載の表面処理剤により形成された層とを含む物品。
  18. 基材と、該基材の表面に請求項15に記載の硬化性組成物により形成された層とを含む物品。
  19. 上記物品が光学部材である、請求項17に記載の物品。
  20. 上記物品が光学部材である、請求項18に記載の物品。
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