JP7238501B2 - 光書込装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光書込装置、およびそれに関連する技術に関する。
電子写真方式(詳細にはレーザー方式)の画像形成装置には、感光体の表面に光を露光して静電潜像を形成する光書込装置(露光装置とも称される)が設けられている。当該光書込装置には、光源とポリゴンミラー(偏向器)と当該ポリゴンミラーからの反射光を感光体の表面に集光する(結像させる)ための光学部材(レンズおよび/またはミラー)とが設けられている。当該光書込装置においては、ポリゴンミラーが回転することによって光源からの光の偏向角が変化し、これに応じて光学部材(主走査方向に伸延する長尺状の光学部材)による光の結像点が感光体の表面を一方向(主走査方向)に移動する。これにより、1ラインの静電潜像が感光体の表面に形成される。
当該光学部材が光書込装置の筐体内に配置される際には、当該光学部材(第1の接着対象部材)と筐体(第2の接着対象部材)との2つの接着対象部材が接着剤によって互いに接着される(特許文献1等参照)。
また、光学部材を保持する保持部材(主走査方向に伸延する長尺状の保持部材)が光書込装置の筐体内に配置される場合には、当該保持部材(第1の接着対象部材)と筐体(第2の接着対象部材)との2つの接着対象部材が接着剤によって互いに接着される。
特開平3-89311号公報
ところで、たとえば筐体の中空部を光書込装置の筐体内の下方側から通過した光を透過(あるいは反射)する光学部材(長尺状の光学部材)が光書込装置の筐体内の上方側に配置されることがある。このような場合、第1の接着対象部材(当該光学部材、あるいは当該光学部材を保持する保持部材)を支持する支持領域は、当該第1の接着対象部材の両端側(長尺状の第1の接着対象部材の長手方向の両端側)の位置に設けられ、第2の接着対象部材(筐体)における第1の接着対象部材との接着領域は、当該支持領域内に設けられる。
ただし、光書込装置の小型化を図るため、当該支持領域自体の面積が低減されている。また、当該支持領域には、接着領域のみならず、種々の部材(第1の接着対象部材の高さ方向における位置を位置決めする位置決め部等)の配置領域もが設けられる。
狭小な支持領域において第1の接着対象部材を支持するにあたっては、位置決め部等の配置領域を避けた位置に異方性形状の接着領域を設けることによって2つの接着対象部材の接着面積をなるべく大きくすることがある。
しかしながら、接着領域が異方性形状(たとえば長方形形状)である場合には、接着剤(液体の接着剤)が、接着領域の短手方向において当該接着領域の長手方向よりも先に流れ出やすい。
たとえば、接着領域900の中央部分の位置に接着剤G10が点状に塗布された場合(図34参照)、当該接着剤G10は同心円状に拡がっていく。この場合、当該中央部分の位置から異方性形状の接着領域900の短手方向の端部までの距離が、当該中央部分の位置から当該接着領域900の長手方向の端部までの距離よりも短いため、当該長手方向の端部に接着剤G10が到達するよりも前に当該短手方向の端部に接着剤G10が到達する(図35参照)。そして、当該接着剤G10が接着領域900の短手方向の端部から接着領域900の外部へと流れ出る(図36参照)。接着剤G10が接着領域900から流れ出た場合には、当該接着剤G10が光学部材に付着して光学性能が低下するなどの問題が生じ得る。
また、接着領域900の長手方向に伸びる線状に接着剤G10が塗布された場合にも、接着剤G10(液体の接着剤)は、接着領域900の短手方向において当該接着領域900の長手方向よりも先に流れ出やすい(図37~図39参照)。
具体的には、図37に示すように接着剤G10が線状に塗布された場合、当該接着剤G10は、接着領域900の長手方向と短手方向との双方に拡がっていく。この場合にも、接着剤G10が点状に塗布された場合と同様に、基本的に、接着領域900の長手方向の端部に接着剤G10が到達する前に接着領域900の短手方向の端部に接着剤G10が到達し(図38参照)、当該接着剤G10は、接着領域900の短手方向の端部から接着領域900の外部へと流れ出やすい(図39参照)。特に、図37に示す場合には、線状に塗布されていた接着剤G10(液体の接着剤G10)に表面張力(液体が円形状になろうとする力)が作用する。それ故、接着領域900の短手方向に流れる接着剤(特に、長手方向における接着領域900の中心位置付近において短手方向に流れる接着剤)G10は、当該長手方向に流れる接着剤G10よりも大きな(速い)速度で拡がっていく。そのため、接着剤G10が接着領域900の短手方向の端部から接着領域900の外部へと流れ出やすい。
このように、接着領域が異方性形状である場合には、接着剤が、接着領域の短手方向において当該接着領域の長手方向よりも先に流れ出やすい。
そこで、この発明は、異方性形状を有する接着領域から接着剤が流れ出ることを抑制することが可能な光書込装置、およびそれに関連する技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、光書込装置であって、接着剤によって互いに接着される2つの接着対象部材のうちの一方の接着対象部材であって、光源から出射された光を感光体の表面に集光するための光学部材と前記光学部材を保持する保持部材とのいずれかである第1の接着対象部材と、前記2つの接着対象部材のうちの他方の接着対象部材である第2の接着対象部材と、を備え、前記第2の接着対象部材は、前記第1の接着対象部材との接着のために接着剤が塗布される接着領域であって異方性形状の接着領域を有し、前記接着領域には、前記接着領域の長手方向に沿ってそれぞれ伸延する複数の溝が前記接着領域の短手方向に配列されており、前記光書込装置は、接着面に垂直な方向における前記2つの接着対象部材の相対位置を位置決めする位置決め部、をさらに備え、前記位置決め部は、前記短手方向における前記接着領域の一方側において前記接着領域に近接配置されており、前記複数の溝のうち、前記短手方向における前記接着領域の中心位置よりも前記一方側に設けられる溝は、前記複数の溝のうち、前記中心位置よりも前記短手方向における前記接着領域の他方側に設けられる溝よりも多く、前記短手方向における前記接着領域の前記中心位置よりも前記他方側に1本以上の溝が設けられ、前記短手方向における前記接着領域の前記中心位置よりも前記一方側に2本以上の溝が設けられることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る光書込装置において、前記第2の接着対象部材は、前記第1の接着対象部材に向けて突出した凸部を有しており、前記接着領域は、前記凸部の頂面に設けられることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明に係る光書込装置において、前記異方性形状は、楕円形状であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る光書込装置において、前記異方性形状は、長方形形状であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかの発明に係る光書込装置を備える画像形成装置であることを特徴とする。
請求項1から請求項6に記載の発明によれば、第2の接着対象部材における異方性形状の接着領域には、当該接着領域の長手方向に沿ってそれぞれ伸延する複数の溝が当該接着領域の短手方向に配列されているので、接着領域に接着剤が塗布された際には、当該短手方向へと流れる接着剤は、当該溝への流入出を経ながら拡がっていく。それ故、当該溝が設けられていない場合と比較して、当該接着領域の短手方向へと拡がる接着剤の移動速度が遅くなる。したがって、異方性形状の接着領域から接着剤が流れ出ることを抑制することが可能である。
特に、請求項2に記載の発明によれば、接着領域が、第2の接着対象部材における凸部の頂面に設けられるので、当該凸部の頂面の端部に接着剤が到達した際に、当該端部において接着剤に表面張力が作用し、接着剤が当該端部から直ちに流れ出ない。したがって、異方性形状の接着領域から接着剤が流れ出ることをより適切に抑制することが可能である。
また特に、請求項3に記載の発明によれば、接着領域の長手方向に沿ってそれぞれ伸延する複数の溝が当該接着領域の短手方向に配列されており、且つ第2の接着対象部材における凸部の頂面に設けられた接着領域における異方性形状が楕円形状であるので、楕円形状に拡がる接着剤が接着領域の周縁部全体にほぼ同時に到達し得るとともに、第2の接着対象部材における凸部の周縁部では接着剤に表面張力が作用する。したがって、接着剤が周縁部から直ちに流れ出ず、異方性形状の接着領域から接着剤が流れ出ることを更に適切に抑制することが可能である。
また特に、請求項1に記載の発明によれば、位置決め部が、接着領域の短手方向における当該接着領域の一方側において当該接着領域に近接配置されており、複数の溝のうち、接着領域の中心位置よりも当該一方側に設けられる溝は、当該複数の溝のうち、当該中心位置よりも他方側に設けられる溝よりも多いので、当該一方側へと拡がる接着剤の溝への流入出回数は、他方側へと拡がる接着剤の溝への流入出回数よりも多い。それ故、当該一方側へと拡がる接着剤の移動速度が、他方側へと拡がる接着剤の移動速度よりも遅くなる。その結果、接着領域の当該一方側から接着剤が流れ出ることが特に抑制される。したがって、位置決め部が当該一方側にて接着領域に近接配置される場合であっても、位置決め部への接着剤の付着を抑制することが可能である。
イメージングユニット付近の内部構成を示す図である。 +X側から見た光書込装置の断面図である。 光書込装置を示す斜視図である。 光書込装置の上面図である。 接着領域および位置決め部等を示す図(上面図)である。 接着領域および位置決め部等を示す図(断面図)である。 凸部を示す斜視図である。 接着領域を示す図である。 接着領域に接着剤が点状に塗布された状態を示す図である。 接着剤が接着領域を拡がっていく様子を示す図である。 接着剤が接着領域を拡がっていく様子を示す図である。 接着領域に接着剤が線状に塗布された状態を示す図である。 接着剤が接着領域を拡がっていく様子を示す図である。 接着剤が接着領域を拡がっていく様子を示す図である。 接着領域に接着剤が塗布された状態を示す図である。 接着領域において接着剤が拡がっていく様子を示す図である。 接着領域において接着剤が拡がっていく様子を示す図である。 溝に流入した接着剤の移動経路を示す図である。 溝の角部に接着剤が到達する直前の状態を示す図である。 溝の角部に接着剤が到達した状態を示す図である。 接着剤の膜厚が一定程度よりも薄い状態等を示す図である。 接着剤の膜厚が一定程度よりも厚い状態等を示す図である。 第2実施形態に係る接着領域を示す図である。 第2実施形態に係る接着領域に接着剤が塗布された状態を示す図である。 第2実施形態に係る接着領域において接着剤が拡がっていく様子を示す図である。 第2実施形態に係る接着領域において接着剤が拡がっていく様子を示す図である。 接着剤が位置決め部に付着した状態を示す図である。 位置決め部に付着した接着剤が剥がれた状態を示す図である。 剥がれた接着剤が位置決め部とミラーとの間に入り込んだ状態を示す図である。 変形例に係る接着領域を示す図(上面図)である。 変形例に係る接着領域を示す図(上面図)である。 変形例に係る接着領域を示す斜視図である。 変形例に係る接着領域を示す図(上面図)である。 比較例に係る接着領域に接着剤が点状に塗布された状態を示す図である。 比較例に係る接着領域において接着剤が拡がっていく様子を示す図である。 比較例に係る接着領域において接着剤が拡がっていく様子を示す図である。 比較例に係る接着領域に接着剤が線状に塗布された状態を示す図である。 比較例に係る接着領域において接着剤が拡がっていく様子を示す図である。 比較例に係る接着領域において接着剤が拡がっていく様子を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1-1.装置概要>
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1の概略構成を示す図である。なお、図1等においては、XYZ直交座標系を用いて方向等を示している。
画像形成装置1は、像担持体上の静電潜像を現像して画像を形成する装置である。ここでは、画像形成装置として、電子写真方式(詳細にはレーザー方式)の印刷出力装置、より詳細にはタンデム方式のフルカラー印刷出力装置が例示される。
図1に示されるように、画像形成装置1は、複数(具体的には4つ)のイメージングユニット10(詳細には、10Y,10M,10C,10K)を備えている。具体的には、画像形成装置1は、イエローのイメージングユニット10Yと、マゼンタのイメージングユニット10Mと、シアンのイメージングユニット10Cと、ブラックのイメージングユニット10Kとを備えている。各イメージングユニット10は、それぞれ、最終出力画像のうちの各色成分(具体的には、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)の各成分)の画像を電子写真方式によって形成し、中間転写ベルト(中間転写体とも称される)21に転写する。そして、中間転写ベルト21上に重畳された各色成分の画像が、さらに用紙(転写材)に転写されることによって、当該用紙にフルカラー画像が形成される。なお、中間転写ベルト21は、各感光体から転写されたトナー画像を一時的に担持する像担持体である、とも表現される。
4つのイメージングユニット10(10Y,10M,10C,10K)は、駆動ローラ23と巻き掛けローラ24とに巻き掛けられた中間転写ベルト21の下側直線部分の主に下部において、当該下側直線部分に沿って直列に配置されている。
各イメージングユニット10は、それぞれ、感光体11と帯電器12と現像器14と第1転写器(1次転写器)15とイレーサ(除電器)16とクリーナ17とを有している。詳細には、各イメージングユニット10において、略円柱状の感光体11の外周を囲むように、帯電器12と現像器14と第1転写器15とイレーサ16とクリーナ17とがこの順序で時計回りに配置されている。このうち、第1転写器15(詳細には転写ローラ)は、中間転写ベルト21を隔てて、感光体11と対向する位置に配置されている。
中間転写ベルト21は、駆動ローラ23の駆動によって矢印R1(図1)の向きに移動する。また、駆動ローラ23に対向する位置には、中間転写ベルト21を隔てて、第2転写機(転写ローラ(2次転写ローラ))25が設けられている。
各イメージングユニット10の下側には、光書込装置(露光装置とも称される)5が設けられている。光書込装置5は、レーザー光L(LY,LM,LC,LK)を各イメージングユニット10(10Y,10M,10C,10K)の感光体11の表面に照射する。当該光書込装置5の詳細構成については、後述する。
光書込装置5の下側(各イメージングユニット10の搬送経路上において上流側)には給紙部30が設けられている。給紙部30は、給紙トレイ31とフィードローラ32と給紙ローラ33とサバキローラ34とレジストローラ35,36とを備えている。
また、転写ローラ25の位置を通過した用紙の搬送方向下流側には定着器26が設けられており、さらにその搬送方向下流側には排紙部27が設けられている。
画像形成装置1は、ネットワーク等を介して接続された他の情報処理装置(パーソナルコンピュータ等)から伝送されてきた画像データに基づく画像を、上述のような印刷機構を用いて印刷出力することによって、カラーページプリンタとして機能する。
<1-2.光書込装置の詳細構成>
次に、光書込装置5の詳細構成について図2~図4等を参照しつつ説明する。
図2は、+X側から見た光書込装置5の断面図(概略断面図)である。図3は、光書込装置5の概略構成を示す斜視図である。図4は、光書込装置5の概略構成を示す上面図である。
光書込装置5の筐体50内には、レーザー光源部(不図示)と偏向器40(図2および図4参照)とが設けられている。
偏向器40は、ポリゴンミラーと当該ポリゴンミラーに回転力を付与するモータとを備える。当該ポリゴンミラーは、多角柱形状を有しており、当該ポリゴンミラーの側面は鏡面である。当該ポリゴンミラーが回転することによって、レーザー光源部から出射されたレーザー光Lの偏向角が変化する。
光書込装置5の筐体50内には、レーザー光源部から出射されて偏向器40により偏向されたレーザー光Lを感光体11の表面に集光するための複数の光学部材6,7,60,70がさらに設けられている。なお、これらの光学部材40,6,7,60,70は、走査光学系を構成する部材であることから、走査光学部材などとも称される。
具体的には、偏向器40の+Y側(図2の右側)には、レンズ60が設けられている。当該レンズ60は、主走査方向(X方向)に伸延する長尺状に形成されている(図3も参照)。
当該レンズ60の更に右側(+Y側)には、複数(詳細には4つ)のミラー70(70Y,70M,70C,70K)が設けられている(図2参照)。当該複数のミラー70(70Y,70M,70C,70K)は、それぞれ、主走査方向(X方向)に伸延する長尺状に形成されている。また、各ミラー70Y,70M,70C,70Kは、上下方向(Z方向)において互いに異なる位置(高さ)に設けられている。偏向器40からの反射光(光源部からのレーザー光)Lは、レンズ60を透過した後、各ミラー70Y,70M,70C,70Kによって更に反射される(図2参照)。そして、各ミラー70(70Y,70M,70C,70K)によって反射されたレーザー光L(LY,LM,LC,LK)は、光書込装置5の筐体50の中空部を通過して次述のレンズ6(6Y,6M,6C,6K)へと進む。
筐体50内の上側(ミラー70の上側(+Z側))には、主走査方向(X方向)に伸延する長尺状のレンズ6(6Y,6M,6C,6K)が設けられている(図3および図4も参照)。当該レンズ6(6Y,6M,6C,6K)は、当該ミラー70によって反射されたレーザー光L(LY,LM,LC,LK)の光路上に配置される。
ここでは、当該レンズ6は、保持部材(レンズホルダとも称する)8によって保持されている。レンズホルダ8は、主走査方向(X方向)に伸延する長尺状に形成されている(図3および図4も参照)。当該レンズホルダ8には、種々の調整部材(不図示)が設けられており、作業者は、当該調整部材を用いてレンズ6の角度(すなわち光路)等を調整することが可能である。
各レンズ6(詳細には、レンズ6Y,6M,6C)の-Y側(図2の左側)には、主走査方向(X方向)に伸延する長尺状のミラー7(7Y,7M,7C)が設けられている(図3および図4も参照)。当該ミラー7は、レンズ6(6Y,6M,6C)を透過したレーザー光L(LY,LM,LC)を反射することが可能な位置に配置されている。また、ミラー7(7Y,7M,7C)は、所定の角度(反射光が感光体11の表面へと進む角度)で傾斜して配置される。ミラー7(7Y,7M,7C)によって反射されたレーザー光L(LY,LM,LC)は、感光体11(詳細には、イメージングユニット10Y,10M,10Cの感光体11)の表面に照射される。なお、ここでは、レンズ6Kによって透過されたレーザー光LKを反射するミラーは設けられておらず、当該レーザー光LKは、レンズ6Kを透過した後、そのままイメージングユニット10Kの感光体11に照射される。
X方向における筐体50の両端部側には、それぞれ、ミラー7(7Y,7M,7C)とレンズホルダ8(8Y,8M,8C,8K)とを支持する支持部51(51A,51B)が設けられている(図3および図4参照)。支持部51Aは、X方向におけるミラー7(7Y,7M,7C)の一方端(-X側の端部)とX方向におけるレンズホルダ8(8Y,8M,8C,8K)の一方端(-X側の端部)とを支持する。支持部51Bは、X方向におけるミラー7(7Y,7M,7C)の他方端(+X側の端部)とX方向におけるレンズホルダ8(8Y,8M,8C,8K)の他方端(+X側の端部)とを支持する。
当該支持部51(51A,51B)は、X方向における筐体50の側部59(59A,59B)(図3参照)から当該筐体50の内側(中空部側)に向けて突出して設けられている。また、光書込装置5の小型化を図るため、当該支持部51は、X方向の幅が狭い幅狭部として形成されている。
また、支持部51は、Y方向に伸延して設けられており、その上面において複数の凹部を有している。詳細には、支持部51は、XY平面に平行な面(上面)と当該上面に対して斜行する面(斜行面)51S(図2)とを備えて構成される。図2の断面図においては、当該斜行面が(支持部51のYZ断面における)斜線で示されている。ここでは、ミラー7およびレンズホルダ8は、支持部51の当該斜行面51Sに配置されている。
ミラー7は、支持部51の当該斜行面51Sに設けられた支持領域A10(図5参照)において支持される。支持領域A10は、ミラー7を支持する領域であり、支持部51の斜行面(ミラー7の取付面)51Sにおいて、ミラー7の長尺方向(X方向)における両端側に対応する位置にそれぞれ設けられている。レンズホルダ8も同様である。
<1-3.位置決め部および凸部について>
支持領域A10には、平面視において、位置決め部4と接着領域91(ここでは、2つの接着領域91)とが接触していない状態で近接配置(一定程度近接して配置)される(図5参照)。
図5は、位置決め部4と接着領域91とを示す図(上面図)である。また、図6は、位置決め部4と接着領域91とを示す断面図(支持部51の傾斜面に垂直な平面で切断したときの断面図)である。
位置決め部4は、略円柱形状を有しており、筐体50の支持部51の斜行面51Sから突出して設けられている。当該位置決め部4によって、接着剤G10を介して互いに接着される2つの接着対象部材のうちの第1の接着対象部材の第2の接着対象部材に対する位置(2つの接着対象部材を接着する接着面に垂直な方向(支持部51の斜行面51Sに垂直な方向)における当該2つの接着対象部材の相対位置(間隔))が位置決めされる。ここでは、ミラー7が第1の接着対象部材であり、筐体50が第2の接着対象部材である。また、ここでは、位置決め部4は、支持領域A10の中央部分に配置される(図5参照)。
接着領域91(図5)は、当該第1の接着対象部材(ここではミラー7)との接着のために接着剤G10が塗布される領域である。
ここにおいて、光書込装置5の小型化を図るために、支持領域A10の面積が低減されている。また、当該支持領域A10には、当該接着領域91のみならず、位置決め部4もが配置される(図5参照)。
狭小な支持領域A10において第1の接着対象部材(ミラー7)を支持するにあたって、ここでは、位置決め部4の配置領域を避けた位置に異方性形状(詳細には長方形形状)の接着領域91(図8参照)を設けることによって、2つの接着対象部材(ミラー7および筐体50)の接着面積をなるべく大きくしている。図8は、接着領域91を示す図である。
詳細には、接着領域91は、第1の接着対象部材(ミラー7)の配置面(支持部51における斜行面51S)に平行な平面において長手方向Nと短手方向Mとを有している。換言すれば、接着領域91におけるMN平面は、XY平面に対して斜行している。
当該接着領域91は、支持領域A10においてX方向(ミラー7の長尺方向)に垂直な方向Nに伸延して設けられている(図5参照)。
当該接着領域91は、凸部9(次述)の頂面(ここでは上面)99(図6および図7参照)に設けられている。換言すれば、凸部9の頂面99が接着領域91として利用されている。凸部9は、筐体50(第2の接着対象部材)の支持部51の斜行面51Sに設けられており、当該支持部51の斜行面51Sから第1の接着対象部材(ここではミラー7)に向けて突出した形状(凸形状)に形成されている。図7は、凸部9を示す斜視図である。ここでは、凸部9は、直方体形状に形成されている。なお、これに限定されず、凸部9が、所定程度以上(たとえば45度以上)の傾斜角度を有する台形柱形状に形成されてもよい。また、ここでは、凸部9の頂面99は平面である。ただし、これに限定されず、凸部9の頂面99は凹面であってもよい。
当該接着領域91には、複数(ここでは6つ)の溝92が設けられている(図8参照)。当該複数の溝92は、それぞれ、接着領域91の長手方向Nに沿ってそれぞれ伸延している。また、当該複数の溝92は、接着領域91の短手方向Mに配列されている。詳細には、接着領域91の短手方向Mの一方側(短手方向Mにおける接着領域91の中心位置よりも一方側)(図8の右側)と他方側(短手方向Mにおける接着領域91の中心位置よりも他方側)(図8の左側)との双方に、溝92が設けられている。
より詳細には、接着領域91の短手方向Mの一方側(図8の右側)に3つの溝92が設けられており、接着領域91の短手方向Mの他方側(図8の左側)にも3つの溝92が設けられている。すなわち、ここでは、接着領域91内の右側(図8の右側)に設けられる溝92の個数と接着領域91内の左側(図8の右側)に設けられる溝92の個数とが同じである。
また、接着領域91は、MN平面に垂直な方向において位置決め部4の上面4U(図6参照)よりも一定程度(接着剤G10の膜厚を0.5ミリメートル以上確保することが可能な程度)低い位置に設けられている。
<1-4.接着領域における接着剤の流れについて>
このような接着領域91に接着剤G10(粘性流体の接着剤)が塗布された際には、当該接着剤G10は次のようにして接着領域91上を流れて四方に拡がっていく。
ここでは、接着領域91の中央部分付近に接着剤G10が点状に塗布されることを想定する。図9は、接着領域91に接着剤G10が点状に塗布された状態を示す上面図である。なお、接着領域91のほぼ全域に接着剤G10が行き渡ると想定される量の接着剤G10が塗布されるものとする。
図15は、接着領域91に接着剤G10が塗布された状態を接着領域91の長手方向Nから見た図(側面図)である。ここでは、当該接着剤G10は、たとえば0.5ミリメートル以上(より好ましくは1ミリメートル以上)の膜厚を形成して(すなわち厚膜状態で)接着領域91に塗布される。
接着領域91に接着剤G10が点状に塗布されると、当該接着剤G10は、接着領域91の長手方向Nと短手方向Mとの双方に拡がっていく(流れていく)。図10および図11は、接着領域91において接着剤G10が拡がっていく様子を示す上面図であり、図16および図17は、接着領域91において接着剤G10が拡がっていく様子を接着領域91の長手方向Nから見た図(MZ断面図)である。
上述したように、接着領域91の短手方向Mには、接着領域91の長手方向Nに沿ってそれぞれ伸延する複数の溝92が配列されており、接着剤G10は、次のようにして当該溝92を通過する。図18は、溝92に流入した接着剤G10の移動経路を示す図である。
具体的には、まず、接着剤G10が溝92の角部Q1(図18)に到達して当該溝92に流入すると、当該接着剤G10は、溝92の側部93(図18における左側の側部)に沿って底部94へと移動した後、溝92の底部94に沿って右側へと移動する。そして、接着剤G10は、溝92の側部95(図18における右側の側部)に沿って上方へと移動した後、溝92から流出して溝92の角部Q2(図18)よりも右側へと更に移動する。
ここにおいて、仮に接着領域91に溝92が設けられていない場合、接着剤G10が接着領域91における位置Q1(図18)から位置Q2へと移動するにあたって、接着剤G10は、当該位置Q1と位置Q2とを結ぶ直線状経路(すなわち、底部94と同じ距離の経路)を移動する。
これに対して、接着領域91に溝92が設けられている場合、接着剤G10が当該位置Q1から位置Q2へと移動するにあたって、接着剤G10は、当該底部94(位置Q1,Q2を結ぶ直線状経路と同じ距離の経路)のみならず、側部93,95(図18)をも移動する。すなわち、接着剤G10は、溝92が設けられていない場合よりも長い距離を移動する。換言すれば、接着領域91に溝92が設けられている場合における位置Q1から位置Q2への接着剤G10の所要移動時間は、接着領域91に溝92が設けられていない場合における当該所要移動時間よりも長い。
また、接着剤G10が溝92の角部Q1に到達した際には、当該接着剤G10に表面張力が作用し、接着剤G10の移動速度が一時的に低減する。
ここにおいて、一般的に、流体(接着剤等)の動的接触角(前進接触角)θ(次述)が小さい程、流体の移動速度は低減する。前進接触角θは、接着剤G10の進行方向(前方側)における接着剤G10の表面に接する面(接線)W1と接着剤G10の移動面W2とがなす角である。
接着剤G10が溝92の角部Q1に到達する直前における接着剤G10の動的接触角(前進接触角)θは、角度θ1(図19)である。その後、接着剤G10が溝92の角部Q1に到達する(図20参照)と、接着剤G10(角部Q1に到達した接着剤G10)の進行方向が右方向(図19)から下方向(図20)に変わる。この際、接着剤G10の動的接触角(前進接触角)θが角度θ1(図19)よりも小さな角度θ2(図20)になり、接着剤G10の移動速度が一時的に低減する。
接着領域91の短手方向Mにおいては、接着剤G10が、このような溝92への流入出(流入および流出)を経ながら拡がっていき(図10および図16参照)、筐体50(支持部51)の凸部9の端部(エッジ)96(あるいは97)に到達する(図11および図17参照)。
以上のように、接着領域91の短手方向Mにおいては、接着剤G10(短手方向Mに拡がる接着剤G10)の移動が溝92によって妨げられながら当該接着剤G10が拡がっていく(流れる)。その結果、当該溝92が設けられていない場合と比較して、当該接着領域91の短手方向Mに拡がる接着剤G10の移動速度が遅くなる。したがって、異方性形状の接着領域91(特に、当該接着領域91の短手方向M)から接着剤G10が流れ出ることを抑制することが可能である。
また、接着領域91の短手方向Mにおいては、接着剤G10が低速化されて(溝92が設けられていない場合よりも遅い速度で)拡がる一方で、接着領域91の長手方向Nにおいては、接着剤G10(長手方向Nに拡がる接着剤G10)の移動が妨げられることなく当該接着剤G10が円滑に(そのまま)拡がる(流れる)。その結果、接着領域91において点状に塗布された接着剤G10が、接着領域91の長手方向Nに伸びる楕円形状に拡がっていく(図10および図11参照)ので、当該溝92が設けられていない場合(図36参照)と比較して、接着剤G10が接着領域91の長手方向Nにも十分に拡がり得る(図11参照)。したがって、異方性形状の接着領域91において第1の接着対象部材との接着面積が大きくなり、2つの接着対象部材における接着強度を高めることも可能である。
なお、ここでは、接着領域91において接着剤G10が点状に塗布されているが、接着領域91において接着剤G10が線状(当該接着領域91の長手方向Nに伸びる線状)に塗布された(図12参照)場合には、当該接着剤G10は、次のようにして、接着領域91の長手方向Nと短手方向Mとの双方に拡がっていく。なお、当該接着剤G10は、接着領域91の長手方向Nの両端側に一定程度の余白領域をそれぞれ設けて塗布されるものとする。図12は、接着領域91に接着剤G10が線状に塗布された状態を示す上面図である。また、図13および図14は、接着領域91において接着剤G10が拡がっていく様子を示す上面図である。
ここにおいて、接着領域91の中央部分の位置から異方性形状の接着領域91の短手方向Mの端部までの距離は、当該中央部分の位置から当該接着領域91の長手方向Nの端部までの距離よりも短い。それ故、接着領域91に溝92が設けられていない場合において、接着剤G10が線状に塗布されたときには、接着剤G10が点状に塗布されたときと同様に、基本的に、当該長手方向Nにおける接着領域91の端部に接着剤G10が到達する前に当該短手方向Mにおける接着領域91の端部に接着剤G10が到達する(図38参照)。そのため、当該接着剤G10は、短手方向Mにおける接着領域91の端部から接着領域91の外部へと流れ出やすい(図39参照)。特に、接着剤G10が線状に塗布された場合には、当該接着剤G10に表面張力(接着剤G10が円形状になろうとする力)が作用する。それ故、接着領域91に溝92が設けられていない場合、接着領域91の短手方向Mに流れる接着剤G10(特に、長手方向Nにおける接着領域91の中心位置付近において短手方向Mに流れる接着剤G10)は、当該長手方向Nに流れる接着剤G10よりも大きな(速い)速度で拡がっていく。そのため、接着領域91に溝92が設けられていない場合、当該接着剤G10は、短手方向Mにおける接着領域91の端部から接着領域91の外部へと流れ出やすい
ただし、ここでは、接着領域91の短手方向Mには、接着領域91の長手方向Nに沿ってそれぞれ伸延する複数の溝92が配列されている。そのため、上述したように、接着剤G10は、接着領域91の短手方向Mにおいて、当該溝92への流入出を経ながら拡がっていく。その結果、当該溝92が設けられていない場合と比較して、当該接着領域91の短手方向Mに拡がる接着剤G10の移動速度が遅くなる。したがって、接着剤G10が線状に塗布された場合においても、異方性形状の接着領域91(特に、当該接着領域91の短手方向M)から接着剤G10が流れ出ることを抑制することが可能である。
また、接着領域91の短手方向Mにおいては、接着剤G10が低速化されて(溝92が設けられていない場合よりも遅い速度で)拡がる一方で、接着領域91の長手方向Nにおいては、接着剤G10の移動が妨げられることなく当該接着剤G10が円滑に拡がる。その結果、接着領域91において接着剤G10が点状に塗布された場合と比較して、接着剤G10が、接着領域91の長手方向Nにより長い楕円形状に拡がっていく(図13および図14参照)。すなわち、異方性形状の接着領域91がより有効に利用される。したがって、異方性形状の接着領域91において第1の接着対象部材との接着面積がより大きくなり、2つの接着対象部材における接着強度をより高めることが可能である。
<1-5.第1実施形態のその他の効果>
また、上記第1実施形態では、接着領域91が、筐体50(第2の接着対象部材)における凸部9の頂面99に設けられる(図7参照)。そのため、当該凸部9の頂面99の端部96(97)(図17参照)に接着剤G10が到達した際には、当該端部96(97)において接着剤G10に表面張力が作用し、接着剤G10が当該端部96から直ちに流れ出ない。したがって、異方性形状の接着領域91から接着剤G10が流れ出ることをより適切に抑制することが可能である。
また、上記第1実施形態では、接着剤G10が厚膜状態で(0.5ミリメートル以上(より好ましくは1ミリメートル以上)の膜厚を形成して)塗布される。したがって、接着剤G10が接着領域91および/または第1の接着対象部材から剥がれることを抑制することが可能である。
ここにおいて、仮に接着剤G10の膜厚が一定程度よりも薄い(たとえば0.1ミリメートル)場合、温度上昇時において、ミラー7(第1の接着対象部材)の熱膨張率と筐体50(第2の接着対象部材)の熱膨張率との差に起因して接着剤G10が剥がれてしまう恐れがある。なお、ミラー7は、ガラス等で形成されており、筐体50は樹脂等で形成されている。
具体的には、樹脂等で形成された筐体50の熱膨張率は、ガラス等で形成されたミラー7の熱膨張率よりも高く、温度上昇時には、筐体50とミラー7との伸び量の差が一定程度よりも大きい。このような場合において、接着剤G10の膜厚が一定程度よりも薄いときには、略楕円柱状の接着剤G10の側面W10とミラー7の接着面W20とがなす角θ50(図21参照)が比較的(接着剤G10の膜厚が一定程度よりも厚い(0.5ミリメートル以上)ときと比較して)小さくなる。その結果、ミラー7に付着した接着剤G10の端部G11(図21)に対して比較的大きな力(せん断力)が左向き(接着剤G10の端部G11を剥がそうとする向き)に作用し、接着剤G10の当該端部G11がミラー7から剥がれてしまう恐れがある。同様に、当該接着剤G10の側面W10と接着領域91の接着面W30とがなす角θ60(図21)も比較的(接着剤G10の膜厚が一定程度よりも厚い場合と比較して)小さくなる。その結果、接着領域91上の接着剤G10の端部G12(図21)に対して比較的大きな力(せん断力)が右向き(接着剤G10の端部G11を剥がそうとする向き)に作用し、接着剤G10の当該端部G12が接着領域91から剥がれてしまう恐れがある。
これに対して、第1実施形態では、接着剤G10が厚膜状態(0.5ミリメートル以上の膜厚)で塗布される。そのため、温度上昇時において、筐体50とミラー7との伸び量の差が一定程度よりも大きい場合であっても、当該角θ50,θ60(図22参照)は、比較的(接着剤G10が薄膜状態で塗布される場合(図21参照)よりも)大きい。したがって、接着剤G10が接着領域91および/またはミラー7(第1の接着対象部材)から剥がれることを抑制することが可能である。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、接着領域91において、接着領域91の短手方向Mの一方側(図8の右側)に設けられる溝92の数(たとえば3つ)と当該短手方向Mの他方側(図8の左側)に設けられる溝92の数(たとえば3つ)とが同じである態様が例示されている。
これに対して、この第2実施形態では、当該一方側の溝92の数と他方側の溝92の数とが異なる態様が例示される。
詳細には、この第2実施形態では、接着領域91において当該短手方向Mにおける位置決め部4の配置側に、逆側よりも多くの溝92が設けられる。
ここにおいて、上述したように、第1の接着対象部材(たとえばミラー7)を支持する支持領域A10(図5)の面積を低減することによって、光書込装置5の小型化が図られている。接着力を十分に確保するためには、狭小な支持領域A10を有効に利用し接着領域91の面積をなるべく大きくすることが望まれる。また、支持領域A10内には位置決め部4を配置することも望まれる。これらの要請を満たすため、支持領域A10内において、位置決め部4の配置領域を避けた領域に接着領域91が配置されるとともに、当該接着領域91のエッジが位置決め部4の近傍位置に到達する程度にまで当該接着領域91の面積が拡大される。この結果、接着領域91と位置決め部4とが近接配置される。
ただし、接着領域91と位置決め部4とが近接配置される場合、仮に接着領域91の短手方向Mから接着剤G10が流れ出た際には、当該位置決め部4(たとえば、位置決め部4の角部4C(図27))に接着剤G10が付着し得る。位置決め部4に接着剤G10が付着した場合には、次述するような問題が生じる恐れがある。
具体的には、位置決め部4の角部4Cに接着剤G10が付着した状態でミラー7を位置決め部4に設置すると、当該角部4Cにおいて接着剤G10がミラー7(ミラー7上の位置P1)に付着する(図27参照)。図27の状態から温度が上昇して筐体50とミラー7とが熱膨張すると、図28の状態に遷移する。図28では、筐体50の熱膨張率とミラー7の熱膨張率との差(両者の伸び量の差)に起因して筐体50の凸部9と位置決め部4とがミラー7に対して相対的に移動し、位置決め部4の角部4Cとミラー7の位置P1との間にズレが生じる。ただし、位置P1にてミラー7に付着していた接着剤G10は、ミラー7における接着箇所P50に留まる(図28参照)。その結果、角部4Cにてミラー7に付着していた接着剤G10が、位置決め部4とミラー7との間に入り込み(図28参照)、位置決め部4とミラー7との間に間隙が生じ得る。さらに、位置決め部4の角部4Cに付着した接着剤G10の膜厚が薄いことによって、位置決め部4とミラー7との間に入り込んだ接着剤G10が剥がれる(欠ける)恐れもある(図28参照)。この場合、図28の状態から温度降下によって筐体50とミラー7とが元の状態(図29の状態)に戻ったとしても、欠落した接着剤G10が位置決め部4とミラー7との間に入り込んだまま(位置決め部4とミラー7との間に間隙が生じたまま)になることがある。
位置決め部4とミラー7との間に間隙が生じると、筐体50とミラー7とを接着する接着面に垂直な方向における当該ミラー7の位置にズレが生じてしまう。その結果、光学性能が低下し得る。
また、接着剤G10が剥がれて欠落すると、有効な接着面積が低減し、ミラー7と筐体50との間の接着強度が低下する恐れもある。
位置決め部4に接着剤G10が付着した場合には、これらのような問題が生じ得る。
これに対して、この第2実施形態では、接着領域91において当該短手方向Mにおける位置決め部4の配置側に、逆側よりも多くの溝92が設けられる。これによれば、当該位置決め部4への接着剤G10の付着をより適切に抑制することが可能である。
図23は、第2実施形態に係る接着領域91の上面図である。ここでは、平面視において接着領域91の短手方向Mにおける当該接着領域91の右側(図23の右側)に位置決め部4が配置されていることを想定する。
第2実施形態に係る接着領域91においても、接着領域91の短手方向Mの一方側(短手方向Mにおける接着領域91の中心位置よりも一方側)(図23の右側)と他方側(短手方向Mにおける接着領域91の中心位置よりも他方側)(図23の左側)との双方に、溝92(長手方向Nに伸延する溝92)が設けられている。
ただし、この第2実施形態では、複数の溝92のうち、短手方向Mにおける接着領域91の中心位置よりも右側(図23の右側)に設けられる溝92は、当該中心位置よりも左側(図23の左側)に設けられる溝92よりも多い。ここでは、図23において、短手方向Mにおける接着領域91の中心位置よりも右側(位置決め部4の配置側)に3つの溝92が設けられており、当該中心位置よりも左側に1つの溝92が設けられている。
これによれば、当該短手方向Mにおける接着領域91の中心位置よりも一方側(位置決め部4の配置側)へと拡がる接着剤G10の溝92への流入出回数が、当該短手方向Mにおける接着領域91の中心位置よりも他方側へと拡がる接着剤G10の溝92への流入出回数よりも多い。それ故、当該一方側(位置決め部4の配置側(図23の右側))へと拡がる接着剤G10の移動速度が、他方側(図23の左側)へと拡がる接着剤G10の移動速度よりも遅くなる(図24~図26も参照)。その結果、接着剤G10が仮に接着領域91における位置決め部4の配置側とは反対側(図23の左側)から流れ出るとしても、当該接着剤G10は、接着領域91における位置決め部4の配置側(図23の右側)からは流れ出にくい。したがって、位置決め部4が当該一方側にて接着領域91に近接配置される場合であっても、当該位置決め部4への接着剤G10の付着を抑制することが可能である。
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記各実施形態では、接着領域91が支持領域A10においてX方向(第1の接着対象部材の長尺方向)に垂直な方向に伸延して設けられている(図5参照)が、これに限定されず、接着領域91が支持領域A10においてX方向に伸延して設けられてもよい(図30参照)。
また、上記各実施形態では、接着領域91(凸部9の頂面99)が長方形形状である態様が例示されている(図8等参照)が、これに限定されず、接着領域91(凸部9の頂面99)は楕円形状であってもよい(図31参照)。換言すれば、凸部9が、楕円柱状に形成されてもよい。
ここにおいて、接着領域91(凸部9の頂面99)が長方形形状である場合、接着領域91の短手方向Mにおける接着領域91の端部96(97)の中央部付近(図11参照)に接着剤G10が到達した際には、当該接着領域91の角部には接着剤G10が未だ到達していない。この場合、接着剤G10の量によっては、接着領域91の角部に向けて接着剤G10が更に移動し得る。その結果、たとえば接着領域91の短手方向Mから接着剤G10が流れ出る恐れがある。
これに対して、接着領域91(凸部9の頂面99)が楕円形状である場合には、接着剤G10(楕円形状に拡がる接着剤G10)が、接着領域91の周縁部(凸部9の楕円形状の周縁部)全体にほぼ同時に到達し得るとともに、凸部9の楕円形状の周縁部全体で接着剤G10に表面張力が作用する。したがって、当該接着剤G10が当該周縁部から直ちに流れ出ず、接着領域91から接着剤G10が流れ出ることを更に適切に抑制することが可能である。
また、上記各実施形態では、支持部51の斜行面51Sから突出した凸部9の頂面99が接着領域91として利用されている(図6参照)が、これに限定されない。
たとえば、図32および図33に示されるように、筐体50(第2の接着対象部材)の支持部51の斜行面51S自体が接着領域91として利用されてもよい。換言すれば、複数の溝92が、支持部51の斜行面51S上の凸部9にではなく、当該斜行面51Sに直接的に設けられてもよい。
また、上記各実施形態等では、位置決め部4が筐体50(第2の接着対象部材)に設けられているが、これに限定されない。たとえば、当該位置決め部4は、ミラー7(第1の接着対象部材)に設けられてもよい。あるいは、当該位置決め部4は、筐体50あるいはミラー7に設けられるのではなく、筐体50およびミラー7とは別個の独立した部材に設けられてもよい。
また、上記各実施形態等では、第1の接着対象部材としてミラー7が例示されているが、これに限定されない。
たとえば、第1の接着対象部材は、レンズホルダ8であってもよい。
あるいは、たとえばレンズ6がレンズホルダ8を用いずに支持領域A10に配置される場合には、第1の接着対象部材は、レンズホルダ8ではなく、当該レンズ6であってもよい。また、ミラー7が、保持部材によって保持されて支持領域A10に配置される場合には、第1の接着対象部材は、ミラー7ではなく、ミラー7を保持する保持部材であってもよい。
1 画像形成装置
4 位置決め部
5 光書込装置
6 レンズ
7 ミラー
8 レンズホルダ
9 凸部
11 感光体
50 光書込装置の筐体
51 支持部
91 接着領域
92 溝
A10 支持領域
G10 接着剤

Claims (5)

  1. 光書込装置であって、
    接着剤によって互いに接着される2つの接着対象部材のうちの一方の接着対象部材であって、光源から出射された光を感光体の表面に集光するための光学部材と前記光学部材を保持する保持部材とのいずれかである第1の接着対象部材と、
    前記2つの接着対象部材のうちの他方の接着対象部材である第2の接着対象部材と、
    を備え、
    前記第2の接着対象部材は、前記第1の接着対象部材との接着のために接着剤が塗布される接着領域であって異方性形状の接着領域を有し、
    前記接着領域には、前記接着領域の長手方向に沿ってそれぞれ伸延する複数の溝が前記接着領域の短手方向に配列されており、
    前記光書込装置は、
    接着面に垂直な方向における前記2つの接着対象部材の相対位置を位置決めする位置決め部、
    をさらに備え、
    前記位置決め部は、前記短手方向における前記接着領域の一方側において前記接着領域に近接配置されており、
    前記複数の溝のうち、前記短手方向における前記接着領域の中心位置よりも前記一方側に設けられる溝は、前記複数の溝のうち、前記中心位置よりも前記短手方向における前記接着領域の他方側に設けられる溝よりも多く、
    前記短手方向における前記接着領域の前記中心位置よりも前記他方側に1本以上の溝が設けられ、前記短手方向における前記接着領域の前記中心位置よりも前記一方側に2本以上の溝が設けられることを特徴とする光書込装置。
  2. 請求項1に記載の光書込装置において、
    前記第2の接着対象部材は、前記第1の接着対象部材に向けて突出した凸部を有しており、
    前記接着領域は、前記凸部の頂面に設けられることを特徴とする光書込装置。
  3. 請求項2に記載の光書込装置において、
    前記異方性形状は、楕円形状であることを特徴とする光書込装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の光書込装置において、
    前記異方性形状は、長方形形状であることを特徴とする光書込装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光書込装置を備える画像形成装置。
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