JP7238496B2 - パイプベンダ - Google Patents

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Description

本開示は、パイプベンダに関する。
パイプベンダは、基本的な構成として、曲げ型と、締め型と、加圧機構と、バックブースタとを備えている。曲げ型は、パイプの曲げられる部分が押し付けられて回転することで、当該パイプを曲げる型である。締め型は、パイプの曲げられる部分よりも先端側の部分を曲げ型に押し付けたまま曲げ型と共に回転する型である。加圧機構は、押し型を有しており、パイプの曲げられる部分を押し型で曲げ型に押し付ける機構である。バックブースタは、パイプを軸方向に送る機構である。
曲げ型の外周には、パイプを受ける周溝が形成されている。パイプを側方から押圧する加圧機構の圧力型にも、パイプを保持する直線溝が形成されている。下記特許文献1は、上述したバックブースタに代えて、パイプに軸方向の張力を作用させる引張手段を設けたパイプベンダを開示している。また、下記特許文献2は、バックブースタに代えてパイプの送り方向に圧力型を付勢する付勢手段を設けたパイプベンダを開示している。これらの場合も、上述した曲げ型の周溝と加圧機構の圧力型の直線溝は形成される。
特開2006-289488号公報 特開2006-326637号公報
パイプは曲げ型(周溝)と圧力型(直線溝)とに挟まれた状態で曲げられる。ここで、曲げ型(周溝)に対する圧力型(直線溝)の位置が高かったり低かったりした場合、パイプの曲げ加工部分の肉厚に偏りが生じたり、パイプの表面に傷が付いたりしてしまう。従って、ある仕様の曲げ型及び圧力型を取り付けた場合、それらの高さ位置を合わせる段取りは当然行われる。しかし、真直度が良好ではないパイプを曲げ加工しなければならない場合も多く、同一仕様のパイプを同じように曲げ加工する場合でも一回の曲げ加工毎に曲げ型及び圧力型の高さ位置の調整が必要な場合もあった。
従って、加工調整作業の更なる削減と曲げ加工品質の更なる向上が望まれていた。なお、曲げ型及び圧力型の高さ位置の調整が必要な場合の例としては、曲げ型や圧力型の摩耗により、曲げ型の周溝の高さと圧力型の直線溝の高さに差が生じた場合がある。他の例としては、曲げ加工の反力によって曲げ型の回転軸の倒れや圧力型の弾性変形が生じ、曲げ型の周溝の高さと圧力型の直線溝の高さに差が生じた場合がある。
本開示の目的は、加工調整作業をさらに削減できると共に曲げ加工品質をさらに向上させることのできるパイプベンダを提供することにある。
本開示のパイプベンダは、回転軸回りに回転可能で、外周上に周溝が形成された曲げ型と、パイプの一部を前記回転軸に直角な方向から前記周溝に押し付けて前記パイプの前記一部を前記曲げ型に固定しつつ前記回転軸回りに回転移動する締め型と、前記曲げ型の側方に配置され、前記締め型の回転移動に従って前記周溝に倣って曲げられる前記パイプの曲げ加工部分を前記回転軸に直角な方向から押圧する圧力型機構と、を備えている。前記圧力型機構は、前記周溝と反対側から前記パイプの前記曲げ加工部分を収納する直線溝が形成された圧力型と、前記直線溝に平行で、かつ、前記曲げ型の回転に伴う前記パイプの送り方向に平行な方向にスライド自在に前記圧力型を保持する第1スライド機構と、前記圧力型と前記第1スライド機構との間に設けられ、前記圧力型機構による前記曲げ加工部分の押圧力及び曲げ加工の反力による、前記送り方向に直角であるが前記回転軸に直角でないスライド方向への前記圧力型の移動を許容して前記圧力型を保持する第2スライド機構と、を備えている。前記圧力型機構が、前記第1スライド機構を備えて前記送り方向に平行な方向に移動可能な基台をさらに備えており、前記第2スライド機構が、前記基台と前記圧力型との間に設けられている。また、前記基台と前記圧力型との間に、前記圧力型の前記スライド方向の移動を弾性的に規制する弾性体を備えた弾性機構がさらに設けられている。
本開示によれば、加工調整作業をさらに削減できると共に曲げ加工品質をさらに向上させることができる。
図1は、実施形態に係るパイプベンダの全体平面図(初期状態)である。 図2は、上記パイプベンダの全体平面図(クランプ状態)である。 図3は、上記パイプベンダの全体平面図(曲げ加工中)である。 図4は、上記パイプベンダの加圧機構の断面図である(図5中のIV-IV線断面図)。 図5は、上記パイプベンダの加圧機構及び曲げ型の拡大平面図(クランプ状態)である。 図6は、上記加圧機構及び上記曲げ型の拡大平面図(曲げ加工中)である。 図7は、上記加圧機構及び上記曲げ型の拡大平面図(曲げ加工終了)である。
以下、図面を参照しつつ、本実施形態に係るパイプベンダ1を説明する。パイプベンダ1は、ワークであるパイプPを曲げる装置である。図1~図3の平面図に示されるように、パイプベンダ1は、上流テーブル2と下流テーブル3とを備えている。なお、本実施形態では、二つのテーブル(上流テーブル2及び下流テーブル3)を備えているが、これらが一つに統合されてもよい。上流テーブル2は、パイプPの送り方向F(即ち、パイプPの軸方向)の上流側に設置され、下流テーブル3は、送り方向Fの下流側に設置されている。
上流テーブル2上には、パイプPをクランプして送り方向Fに送るワークキャリア4がスライド可能に設けられている。ワークキャリア4は、送り方向Fの反対方向にもスライド可能であり、図2に示される位置が初期位置である。図1では、パイプPの曲げ加工部分が後述する曲げ型8の位置に位置するように、パイプPがワークキャリア4によってクランプされて搬入された状態が示されている。図2では、パイプPの搬入が終了して、ワークキャリア4は、クランプを解除して初期位置に戻されている。ワークキャリア4は、パイプPをその中心軸回りに回転させることもできる。パイプPをその中心軸回りに回転させることで、パイプPの曲げの向きを変えることができる。
上流テーブル2上のワークキャリア4の下流側には、曲げ加工時にパイプPをクランプして送り方向Fに押し出すことでパイプPに軸圧縮力を作用させるバックブースタ5が設けられている。図1に示されるバックブースタ5の位置が、バックブースタ5の初期位置である。バックブースタ5は、一対のクランパ50を備えている。各クランパ50は、その先端にクランプ片51を有している。一対のクランプ片51は互いに対向しており、それらの対向面には、パイプPの円形断面に対応する半円形断面のクランプ溝51aが形成されている。ワークキャリア4は、単にパイプPを送り方向Fに移動させるだけだが、バックブースタ5は、曲げ加工時にパイプPに軸圧縮力を作用させる。
下流テーブル3上の上流側には、加圧機構6が設けられている。加圧機構6は、パイプPの曲げ外側に押し付けられるスライド可能な圧力型機構60を有している。即ち、加圧機構6は、曲げ型8の回転軸O及び送り方向Fの双方に対して直角な押圧方向に、その圧力型機構60を押し出し、曲げ加工による反力を受け止める。圧力型機構60は、パイプPの移動に追従して、送り方向Fに受動的にスライド可能である。圧力型機構60のパイプPとの接触面には、パイプPの円形断面に対応する半円形断面の直線溝60aが形成されている。圧力型機構60の構成については追って詳しく説明する。
また、下流テーブル3上には、圧力型機構60に対向して、しわ抑え7も設けられている。しわ抑え7は、ワイパとも呼ばれ、パイプPの曲げ内側と接触される。しわ抑え7は、曲げ加工時にパイプPの曲げ内側の表面に摺接して、パイプPの内側にしわが形成されるのを抑制する。
下流テーブル3上のしわ抑え7の下流側、即ち、加圧機構6の下流側で、かつ、パイプPを挟んだ反対側には、回転可能な曲げ型8が設けられている。曲げ型8は、円柱又は円板状の外形を有している。曲げ型8の外周には、パイプPの円形断面に対応する半円形断面の周溝8aが形成されている。曲げ型8の外周の一部は、直線状に延出されたクランプ部80として形成されている。クランプ部80にも周溝8aは形成されているが、この部分は直線状に形成されている。図1に示される回転位置が、曲げ型8の初期回転位置である。初期回転位置では、クランプ部80は上述した送り方向Fに延出される。
下流テーブル3上には、初期回転位置の曲げ型8のクランプ部80に対向して、締め型9が設けられている。図1に示される締め型9の位置が、締め型9の初期位置である。締め型9のクランプ部80との対向面には、パイプPの円形断面に対応する半円形断面の押圧溝9aが形成されている。締め型9は、曲げ型8の回転軸O回りに水平に回転移動可能に構成されている(図2及び図3参照)。本実施形態の曲げ型8は、円柱又は円板状の外形を有しているが、曲げ型8は、角が曲げられた四角柱又は四角板のような他の外形を有していてもよい。
本実施形態では、送り方向Fの下流テーブル3のさらに下流側に、パイプPを加熱する加熱ユニット10も設けられている。加熱ユニット10は、曲げ加工に先立って、パイプPの曲げ加工部分を加熱する。例えば、高周波誘導加熱方式やバーナー加熱方式が考えられる。加熱時には、ワークキャリア4によって、パイプPの曲げ加工部分が加熱ユニット10に位置するように、パイプPが繰り出される。加熱後に、ワークキャリア4によって、パイプPの曲げ加工部分は曲げ型8の近傍まで引き戻される。パイプPを加熱することでパイプPの変形抵抗が減少するので、パイプPに大きな曲げ歪を与えることができる。この結果、曲げ半径の小さい曲げ加工が可能になる。パイプPの仕様及び曲げ加工の仕様に応じて、必要であれば加熱ユニット10によってパイプPが加熱される。
なお、ワークキャリア4の移動、クランパ50のクランプ及び送り方向Fへの駆動、加圧機構6の押圧方向の駆動、並びに、曲げ型8及び締め型9のクランプと回転駆動は、図示されないアクチュエータによってそれぞれ行われる。また、これらのアクチュエータは、図示されない制御部によって制御される。パイプPの曲げ加工時には、これらのアクチュエータが同期制御される。本実施形態では、加熱ユニット10も制御部によって制御される。
また、図示されないが、パイプPの曲げ加工部分の内部に、パイプPの扁平化を抑止する芯金が挿入される場合もある。芯金は、マンドレルとも呼ばれ、パイプPへの挿入のためのアクチュエータも、上述した制御部によって制御される。なお、しわ抑え7及び芯金は設けられない場合もある。
上述した構成のパイプベンダ1によってパイプPを曲げるには、まず、図1に示されるように、ワークキャリア4によってパイプPがパイプベンダ1上に搬入される。パイプPは、その曲げ加工部分が曲げ型8に対して適切な位置にセットされるように停止される。なお、この時、曲げ型8、締め型9及びバックブースタ5は初期位置にある。パイプPが上述した適切な位置にセットされると、図2に示されるように、パイプPの上流側がバックブースタ5によってクランプされる。パイプPは、バックブースタ5の対向する一対のクランプ溝51aによってしっかりと把持される。
同時に、パイプPの一部(曲げ加工部分のすぐ下流側部分)が曲げ型8及び締め型9によってクランプされる。より具体的には、パイプPの上述した一部が締め型9の押圧溝9aによって曲げ型8の周溝8a(直線部分)に押し付けられ、当該一部が曲げ型8に固定される。また、加圧機構6の圧力型機構60(直線溝60a)が、側方からパイプPに押圧される。圧力型機構60については追って詳しく説明する。バックブースタ5などによってパイプPがクランプされると、ワークキャリア4は、初期位置に戻され、パイプPをクランプはせずに単にパイプPの軸方向の移動をガイドする。
次に、図3に示されるように、曲げ型8及び締め型9が、パイプPの上述した一部をクランプしたまま回転軸O回りに一体的に回転移動される。この曲げ型8及び締め型9の回転によって、パイプPは送り方向Fに引かれつつ、周溝8aに巻き付けられて曲げられる。このとき、曲げ型8及び締め型9の回転移動に伴ってパイプPに作用する引張力を相殺するために、バックブースタ5は、曲げ型8及び締め型9の回転移動に同期させてパイプPを送り方向Fに繰り出してパイプPに軸圧縮力を発生させる。この結果、バックブースタ5によるパイプPの送りを制御することで、パイプPの扁平化及びパイプPの曲げ外側の薄肉化を抑止できる。
同時に、パイプPに側方から押圧されている圧力型機構60は、パイプPの軸方向の移動に追従して受動的にスライドする。この時、圧力型機構60には、加圧機構6による押圧力と曲げ加工による反力とが作用している。圧力型機構60によってパイプPの曲げ外側を押さえることでパイプPの曲げを周溝8aの形状に正確に倣わせることができ、上述したバックブースタ5によるパイプPの送りも制御することで、パイプPの曲げ外側の薄肉化を抑制できる。なお、本実施形態の圧力型機構60はパイプPの軸方向の移動に追従して受動的にスライドするが、圧力型機構60はアクチュエータによって曲げ型8及び締め型9の回転に同期して直線的に駆動(スライド)されてもよい。この場合、アクチュエータは上述した制御部によって制御される。
次に、加圧機構6の圧力型機構60の構成を図4を参照しつつ詳しく説明する。図4は、図5に示される平面図中のIV-IV線断面図でもある。図4に示されるように、圧力型機構60は、加圧機構6のベース61上に設けられている。ベース61がアクチュエータによってパイプPの送り方向F及び曲げ型8の回転軸Oの双方に直角な押圧方向に移動されることで、圧力型機構60がパイプPに側方から押圧される。
圧力型機構60は、ベース61上に設けられた一対の平行な水平リニアガイド62を備えている。水平リニアガイド62は、第1スライド機構として機能する。各水平リニアガイド62は、一般的なリニアガイドと同様に、互いにスライド可能なキャリッジ62a及びレール62bとからなる。水平リニアガイド62上には、圧力型機構60の基台63が取り付けられている。即ち、本実施形態では、キャリッジ62aはベース61の上面に固定され、レール62bが基台63の底面に固定されている。水平リニアガイド62は、上述した送り方向Fに平行に延設されており、ベース61に対する基台63(圧力型機構60)の送り方向Fのスライドをガイドする。なお、本実施形態では、一対の水平リニアガイド62が設けられたが、基台63のスライドをガイドできるのであれば、一つだけの水平リニアガイド62が設けられてもよいし、三つ以上の水平リニアガイド62が設けられてもよい。
基台63上には、曲げ加工中に作用する外力を受けて基台63に対して受動的に移動可能な型取付台64が設けられている。本実施形態では、型取付台64に、上述した直線溝60aが形成された圧力型67がボルト69によって固定されている。なお、型取付台64と圧力型67とは一体物として構成されてもよい。ただし、本実施形態のように、圧力型67が型取付台64から分離可能に構成されていると、パイプPの仕様(外径など)及び曲げ加工の仕様(パイプPの曲げ加工部分の長さなど)を変える場合の段取り時に、圧力型67のみを交換することで対応することができる。
基台63と型取付台64との間には、基台63に対する型取付台64(圧力型67)の上述した受動的移動を可能にする一対の垂直リニアガイド65が設けられている。垂直リニアガイド65は、第2スライド機構として機能する。基台63及び型取付台64は、上述した送り方向Fに直角な断面(図4参照)では、それぞれ、水平板部と垂直板部とからなる断面L字型の形状を有している。垂直リニアガイド65は、基台63の垂直板部と型取付台64の垂直板部との間に設けられている。垂直リニアガイド65も、水平リニアガイド62と同様にガイドレールとキャリッジとからなる。ここでは、基台63にガイドレールが固定され、型取付台64にキャリッジが固定されている。本実施形態では、垂直リニアガイド65のスライド方向Xは、曲げ型8の回転軸Oと平行である。曲げ加工中に型取付台64(圧力型67)に外力がスライド方向X、即ち、本実施形態では鉛直方向に作用すると(外力の鉛直成分が作用すると)、垂直リニアガイド65によって、型取付台64は当該外力によって受動的に垂直移動することができる。
基台63と型取付台64との間には、型取付台64の上述した受動的移動を許容しつつも、当該受動的移動を弾性的に規制する弾性機構66も設けられている。本実施形態では、弾性機構66は、型取付台64の基台63への取り付けのためのボルト69を利用して八カ所に設けられている(図5参照)。本実施形態の各弾性機構66は複数の皿バネの向きを互い違いに積層して構成されている。また、各弾性機構66の複数の皿バネには、スリーブ68が挿通され、当該スリーブにボルト69が挿通されている。スリーブ68によって、皿バネとボルト69との直接接触が回避され、弾性機構66の正常動作が確保されている。
ここで、皿バネの枚数を変更することで基台63に対する型取付台64(圧力型67)の初期垂直位置を変更することができる。このため、パイプPの仕様(外径など)及び曲げ加工の仕様(パイプPの曲げ加工部分の長さなど)を変える場合の段取り時に、基台63に対する型取付台64(圧力型67)の初期垂直位置を容易に変更できる。なお、本実施形態の弾性機構66は積層された複数の皿バネによって構成されたが、ゴム部材又はコイルスプリングなどの皿バネ以外の弾性体によって構成されてもよい。このような弾性体(皿バネ、コイルスプリング、ゴム部材)によって弾性機構66を構成するのが構造的に簡潔であるので好ましい。しかし、弾性的な規制を行えるのであれば、気体シリンダ又は液体シリンダの圧力を利用して、型取付台64(圧力型67)の受動的移動を弾性的に規制してもよい。
なお、圧力型67は、曲げ加工中に、加圧機構6の押圧力と、曲げ加工による反力とを、外力として受ける。これらの押圧力及び反力によって、円形断面を有するパイプP、半円形断面を有する周溝8a及び半円形断面を有する直線溝60aの間に調心作用が生じ、パイプP、周溝8a及び直線溝60aが互いに適切な位置に移動される。具体的には、パイプPを間に介在させて、直線溝60aの位置が周溝8aに合わせてその高さが調整される。このとき、圧力型67(型取付台64)には、押圧力及び反力に起因する外力、より詳しくは、当該外力の垂直成分が作用し、垂直リニアガイド65に沿って圧力型67(型取付台64)が適切な位置に受動的に移動される。
また、本実施形態では、垂直リニアガイド65のスライド方向Xは、曲げ型8の回転軸Oと平行にされ、鉛直方向である。スライド方向Xは鉛直方向であることが好ましいが、図4中の点線矢印によって示されるように、このスライド方向が鉛直方向に対して傾きをもって設定されてもよい。即ち、垂直リニアガイド65(第2スライド機構)のスライド方向Xは、送り方向Fに直角であるが回転軸Oに直角でない場合もある。この場合も、圧力型67(型取付台64)の上述した受動的移動は許容され、また、上述した調心作用も得られる。ただし、この場合、鉛直方向の外力が圧力型67(型取付台64)に作用した場合は、送り方向Fに直角な水平方向に圧力型67(型取付台64)を移動させる力も作用する。しかし、この力は、加圧機構6の押圧力によって相殺される。
なお、上述した垂直リニアガイド(第2スライド機構)65は、圧力型67と水平リニアガイド(第1スライド機構)62との間に設けられるが、本実施形態では、基台63の垂直板部と型取付台64の垂直板部との間に設けられている。このため、加圧機構6の押圧力は、垂直リニアガイド65が介在されていても圧力型67に効果的に伝達される。さらに、圧力型67はボルト69で型取付台64に固定されているが、圧力型67も型取付台64の垂直板部に当接されているため、この点からも、加圧機構6の押圧力は、圧力型67に効果的に伝達される。
上述した構成の圧力型機構60によるパイプPの曲げ加工を、図5~図7を参照しつつ説明する。なお、図5~図7には、上述したしわ抑え7は図示されていない。まず、図5は、曲げ型8及び締め型9が、パイプPをクランプした状態を示している。この状態は上述した図2に相当する。この時、パイプP、圧力型67及び曲げ型8は、上述したパイプP、周溝8a及び直線溝60aの調心作用によって、互いの高さ位置が適切に受動的に調整される。従って、曲げ型8に対して、圧力型67の位置が高すぎたり低すぎたりすることがない。
この調心作用は後述する曲げ加工中にも作用するため、パイプPに反りなどがあったとしても、曲げ型8に対する圧力型67の高さ位置は曲げ加工中でも適切に調整される。従って、上述した段取り時には曲げ型8に対する圧力型67の鉛直方向の初期位置の調整(本実施形態では皿バネの枚数の調整)は必要ではあるが、一回の曲げ加工毎の調整は不要である。
図5に示される状態から、曲げ型8及び締め型9が回転軸O回りに一体的に回転移動される。図6は、90度回転された状態を示しており、この状態は上述した図3に相当する。曲げ型8及び締め型9の回転によって、パイプPは送り方向Fに引かれつつ、周溝8aに巻き付けられて曲げられる。パイプPの周溝8aに巻き付けられる部分は、最適な高さ位置に調整されている圧力型67によって側方から常に押圧されている。パイプPの曲げ外側が押さえられることで、パイプPの曲げを周溝8aの形状に正確に倣わせることができる。加圧機構6によるパイプPの押圧及びバックブースタ5によるパイプPの送りを制御することで、パイプPの扁平化及びパイプPの曲げ外側の薄肉化を抑止できる。
図5に示される状態から、曲げ型8及び締め型9を回転軸O回りにさらに90度回転させた状態が図6に示されている。図4に示される状態から図5に示される状態を経て図6に示される状態に至るまで、圧力型67は、水平リニアガイド62に沿って送り方向Fに移動される。即ち、圧力型67はパイプPに対しては相対移動しておらず、パイプPに追従して送り方向Fに受動的に移動している。このようにして、パイプPはパイプベンダ1によって曲げ加工される。
本実施形態に係るパイプベンダ1は、回転軸O回りに回転可能で、外周上に周溝8aが形成された曲げ型8と、パイプPの一部を回転軸Oに直角な方向から周溝8aに押し付けてパイプPの一部を曲げ型8に固定しつつ回転軸O回りに回転移動する締め型9と、曲げ型8の側方に配置され、締め型9の回転移動に従って周溝8aに倣って曲げられるパイプPの曲げ加工部分を回転軸Oに直角な方向から押圧する圧力型機構60と、を備えている。そして、圧力型機構60は、周溝8aと反対側からパイプPの曲げ加工部分を収納する直線溝60aが形成された圧力型67と、直線溝60aに平行で、かつ、曲げ型8の回転に伴うパイプPの送り方向Fに平行な方向にスライド自在に圧力型67を保持する水平リニアガイド(第1スライド機構)62と、圧力型67と水平リニアガイド62との間に設けられ、圧力型機構60(加圧機構6)による曲げ加工部分の押圧力及び当該押圧力に対する反力による、送り方向Fに直角であるが回転軸Oに直角でない(本実施形態では、回転軸Oに平行な)スライド方向Xへの圧力型67の移動を許容して圧力型67を保持する垂直リニアガイド(第2スライド機構)65と、を備えている。
このため、圧力型67は、スライド方向Xへの移動を許容されつつ垂直リニアガイド65によって保持される。従って、圧力型67は、曲げ加工時に作用する上述した押圧力及び反力によって(人力によって移動されるのではなく)、曲げ型8に対して適切な高さ位置に受動的に移動される。曲げ型8及び圧力型67が互いに適切な位置に調整されつつ曲げ加工が行われるため、パイプPの曲げ加工部分の肉厚に偏りが生じたり表面に傷が付いたりすることを抑制して曲げ加工品質をさらに向上することができる。さらに、圧力型67が曲げ型8に対して適切な高さ位置に受動的に移動されるため、(上述した段取りは必要ではあるが)曲げ加工毎の高さ調整は不要であり、加工調整作業をさらに削減することができる。
また、本実施形態では、圧力型機構60が、水平リニアガイド(第1スライド機構)62を備えて送り方向Fに平行な方向に移動可能な基台63をさらに備えており、垂直リニアガイド(第2スライド機構)65が、基台63と圧力型67との間に設けられている。また、基台63と圧力型67との間に、圧力型67のスライド方向Xの移動を弾性的に規制する積層された複数の皿バネ(弾性体)を備えた弾性機構66がさらに設けられている。
このような弾性機構66を設けることで、圧力型67の上述したスライド方向Xへの受動的移動を許容しつつも、スライド方向Xの移動を弾性的に規制して圧力型67を初期位置に位置させることができる。特に、圧力型67は、スライド方向Xに沿った下方移動を許容されつつも、初期位置に位置され得る。このため、圧力型67を加圧機構6によって水平方向に移動させるだけで、曲げ型8と共にパイプPをクランプすることができる。もし、圧力型67が初期位置に位置されない場合、圧力型67と曲げ型8とでパイプPをクランプする際に、圧力型67を人手で持ち上げて最適位置近傍に保持しながらクランプしなければならない。本実施形態によれば、このような作業は不要である。
さらに、本実施形態では、スライド方向Xが、回転軸Oと平行である。上述した押圧力及び反力によって圧力型67が鉛直方向に受動的に移動する際に、圧力型67が送り方向Fに直角な水平方向(加圧機構6の押圧方向)に移動しない。このため、加圧機構6(圧力型機構60)の押圧力は、垂直リニアガイド65が介在されていても圧力型67に効果的に伝達される。ただし、スライド方向Xは、回転軸Oと平行でなくても、送り方向Fに直角であるが回転軸Oに直角でなければよい。この場合は、上述した押圧力及び反力によって圧力型67を送り方向Fに直角な水平方向(加圧機構6の押圧方向)に移動させる力も作用し得るが、この力は加圧機構6の押圧力によって相殺される。
1 パイプベンダ
6 加圧機構
7 しわ抑え
8 曲げ型
8a 周溝
9 締め型
9a 押圧溝
60 圧力型機構
60a 直線溝
62 水平リニアガイド(第1スライド機構)
63 基台
64 型取付台
65 垂直リニアガイド(第2スライド機構)
66 弾性機構(弾性体)
67 圧力型
F (パイプPの)送り方向
O (曲げ型8の)回転軸
P パイプ
X スライド方向

Claims (2)

  1. パイプベンダであって、
    回転軸回りに回転可能で、外周上に周溝が形成された曲げ型と、
    パイプの一部を前記回転軸に直角な方向から前記周溝に押し付けて前記パイプの前記一部を前記曲げ型に固定しつつ前記回転軸回りに回転移動する締め型と、
    前記曲げ型の側方に配置され、前記締め型の回転移動に従って前記周溝に倣って曲げられる前記パイプの曲げ加工部分を前記回転軸に直角な方向から押圧する圧力型機構と、を備えており、
    前記圧力型機構が、
    前記周溝と反対側から前記パイプの前記曲げ加工部分を収納する直線溝が形成された圧力型と、
    記直線溝に平行で、かつ、前記曲げ型の回転に伴う前記パイプの送り方向に平行な方向にスライド自在に前記圧力型を保持する第1スライド機構と、
    前記圧力型と前記第1スライド機構との間に設けられ、前記圧力型機構による前記曲げ加工部分の押圧力及び曲げ加工の反力による、前記送り方向に直角であるが前記回転軸に直角でないスライド方向への前記圧力型の移動を許容して前記圧力型を保持する第2スライド機構と、を備え
    前記圧力型機構が、前記第1スライド機構を備えて前記送り方向に平行な方向に移動可能な基台をさらに備えており、
    前記第2スライド機構が、前記基台と前記圧力型との間に設けられ、
    前記基台と前記圧力型との間に、前記圧力型の前記スライド方向の移動を弾性的に規制する弾性体を備えた弾性機構がさらに設けられている、パイプベンダ。
  2. 請求項1に記載のパイプベンダであって、
    前記スライド方向が、前記回転軸と平行である、パイプベンダ。
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