JP7238272B2 - 表面処理剤、表面処理方法、液晶装置および電子機器 - Google Patents

表面処理剤、表面処理方法、液晶装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、表面処理剤、表面処理方法、液晶装置および電子機器に関する。
表面がガラス等で構成された各種の基材に対し、他成分との親和性等を向上させる目的で、プライマー処理(表面処理)を施すことがある。
このような表面処理に用いる表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤が広く用いられている(例えば、特許文献1の段落番号0026参照)。
特開2015-99299号公報
しかしながら、従来の表面処理剤では、基材の表面に十分な量のシランカップリング剤を結合させることが困難であった。また、シランカップリング剤の結合割合を高めるために、シランカップリング剤の使用量を増やしても、シランカップリング剤の結合量を高めることが困難であり、また、未反応のシランカップリング剤が被処理物の表面に残存し、その後の当該シランカップリング剤の溶出や異物化を引き起こしやすかった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することができる。
本発明の適用例に係る表面処理剤は、下記式(1)で示されるモノマーと、
下記式(2)で示されるオリゴマーとを含み、
前記モノマー:100質量部に対する前記オリゴマーの含有量が、5質量部以上30質量部以下であり、
SiO 、SiO、SiON、SiN、MgF、Al およびTiO よりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成された配向膜に適用されるものである
Figure 0007238272000001
(式(1)中、Rは炭化水素基または炭化フッ素基であり、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基である。)
Figure 0007238272000002
(式(2)中、Rは炭化水素基または炭化フッ素基であり、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基であり、Lは酸素原子またはアミン基であり、nはである。)
本発明の一実施形態に係る液晶装置の素子構造を示す等価回路図である。 図1に示す液晶装置が備えるTFTアレイ基板の画素群の構成を示す平面図である。 図1に示す液晶装置の素子構造を示す断面図であって、図2中に示すA-A’線断面図である。 図1に示す液晶装置の画素領域の構成を示す断面図である。 図5Aは、本発明の電子機器の好適な実施形態である携帯電話の一例を示す斜視図である。 図5Bは、本発明の電子機器の好適な実施形態である携帯型情報処理装置の一例を示す斜視図である。 図5Cは、本発明の電子機器の好適な実施形態である腕時計の一例を示す斜視図である。 本発明の電子機器としての投射型液晶表示装置の一例を示す模式図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<表面処理剤>
まず、本発明の表面処理剤について説明する。
本発明の表面処理剤は、下記式(1)で示されるモノマーと、下記式(2)で示されるオリゴマーとを含み、前記モノマー:100質量部に対する前記オリゴマーの含有量が、1質量部以上100質量部以下であることを特徴とする。
Figure 0007238272000003
(式(1)中、Rは炭化水素基または炭化フッ素基であり、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基である。)
Figure 0007238272000004
(式(2)中、Rは炭化水素基または炭化フッ素基であり、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基であり、Lは酸素原子またはアミン基であり、nは1以上5以下の整数である。)
これにより、被処理物である基材の各部位で、表面修飾の割合が不本意にばらつくことを効果的に防止しつつ、十分な割合で表面修飾することができる表面処理剤を提供することができる。
このような優れた効果が得られるのは、以下のような理由によるものと考えられる。すなわち、一般に、プライマー1分子が被処理物(基材)のある部位に反応・結合した際に、非極性部同士の静電反発や、分子の嵩高さによる物理的・空間的な影響により、当該プライマーが有する最近接の反応基を、他のプライマー分子が修飾することはできない。
これに対し、本発明の表面処理剤は、モノマーよりも大きいオリゴマーを含むことより、全体として、表面処理剤による基材の修飾の割合を高める上で有利である。また、オリゴマーとともにモノマーを含むことにより、オリゴマー同士が過剰に反応して凝集部(コロニー)が形成されることを防止することでき、基材の表面処理部全体としての表面処理の割合の均一性を高めることができる。以上のようなことから、上記のような優れた効果が得られるものと考えられる。
これに対し、上記のような条件を満たさない場合は、満足のいく結果が得られない。
例えば、シランカップリング剤としてモノマーのみを用い、オリゴマーを用いなかった場合、表面修飾の割合を十分に高めることが困難である。
また、シランカップリング剤としてオリゴマーのみを用い、モノマーを用いなかった場合、微視的には、表面修飾の割合が高い部位を存在させることはできるが、通常の表面処理剤による処理面積(例えば、5mm以上)では、被処理部全体での表面修飾の割合を十分に高めることが困難である。また、シランカップリング剤としてオリゴマーのみを用い、モノマーを用いなかった場合、基材の表面において表面修飾された部位がコロニー状に存在し、基材の各部位での表面処理の割合のばらつきが大きくなる。
また、前記のようなモノマーとオリゴマーとを併用した場合であっても、前記モノマー:100質量部に対する前記オリゴマーの含有量が前記下限値未満であると、前記オリゴマーを用いることによる効果が十分に発揮されず、表面修飾の割合を十分に高めることが困難である。
また、前記のようなモノマーとオリゴマーとを併用した場合であっても、前記モノマー:100質量部に対する前記オリゴマーの含有量が前記上限値を超えると、被処理部全体での表面修飾の割合を十分に高めることが困難であるとともに、基材の各部位での表面処理の割合のばらつきを十分に小さくすることが困難である。
(モノマー)
本発明の表面処理剤は、上記式(1)で示されるモノマーを含む。
前記モノマー:100質量部に対する前記オリゴマーの含有量は、1質量部以上100質量部以下であればよいが、2質量部以上70質量部以下であるのが好ましく、3質量部以上50質量部以下であるのがより好ましく、5質量部以上30質量部以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。特に、表面処理剤を液晶装置の製造(液晶層と接触する部位の表面処理)に適用した場合に、表示画像における不本意なムラが発生することをより効果的に防止することができる。これは、以下のような理由によるものであると考えられる。すなわち、液晶装置では、液晶層とそれに接触する部材(例えば、配向膜)との親和性にムラがあると、表示画像においてそのムラによる影響が強調されてしまい、表示画像は劣ったものとなるが、上記のような比率で前記モノマーおよび前記オリゴマーを含んでいると、液晶層とそれに接触する部材(例えば、配向膜)とが接触する各部位での両者の親和性を、より高いレベルで均一化することができる。そのため、表示画像における不本意なムラが発生することをより効果的に防止することができるものと考えらえる。
式(1)中、Rは、炭化水素基または炭化フッ素基であればよいが、炭化水素基、炭化フッ素基の炭素鎖長は、6以上18以下であるのが好ましい。
これにより、表面処理剤による表面処理後の基材の表面における疎水性をより好適なものとすることができる。
また、式(1)中のRが炭化水素基である場合、当該Rは、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基(芳香族炭化水素基を含む)のいずれであってもよいし、また、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよいが、直鎖のアルキル鎖を有するものであるのが好ましく、飽和かつ直鎖のアルキル基であるのがより好ましい。
これにより、表面処理剤による表面処理後の基材の表面における疎水性をより好適なものとすることができる。
なお、直鎖のアルキル鎖を有する炭化水素基であるRとしては、例えば、フェニル基等の芳香環にアルキル基(例えば、ヘキシル基等)が結合した構造のもの等が挙げられる。
式(1)中、Xは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基であればよいが、ヒドロキシ基、アルコキシ基(特に、炭素鎖長が1以上4以下のもの)であるのが好ましい。
これにより、基材の表面修飾時にアンモニア、塩化水素等、強い塩基性、酸性を示す物質を放出せず、基材等の不本意な変性等をより効果的に防止することができるとともに、表面処理剤による表面処理後の基材の表面における疎水性をより好適なものとすることができる。
なお、単一分子内のモノマー中において、3つのXは、同一の官能基であってもよいし、異なる官能基であってもよい。
また、表面処理剤は、単一種のモノマーを含むものであってもよいし、複数種のモノマーを含むものであってもよい。
(オリゴマー)
本発明の表面処理剤は、上記式(2)で示されるオリゴマーを含む。
式(2)中、Rは、炭化水素基または炭化フッ素基であればよいが、炭化水素基、炭化フッ素基の炭素鎖長は、6以上18以下であるのが好ましい。
これにより、表面処理剤による表面処理後の基材の表面における疎水性をより好適なものとすることができる。
また、式(2)中のRが炭化水素基である場合、当該Rは、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基(芳香族炭化水素基を含む)のいずれであってもよいし、また、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよいが、直鎖のアルキル鎖を有するものであるのが好ましく、飽和かつ直鎖のアルキル基であるのがより好ましい。
これにより、表面処理剤による表面処理後の基材の表面における疎水性をより好適なものとすることができる。
なお、直鎖のアルキル鎖を有する炭化水素基であるRとしては、例えば、フェニル基等の芳香環にアルキル基(例えば、ヘキシル基等)が結合した構造のもの等が挙げられる。
式(2)中、Xは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基であればよいが、ヒドロキシ基、アルコキシ基(特に、炭素鎖長が1以上4以下のもの)であるのが好ましい。
これにより、基材の表面修飾時にアンモニア、塩化水素等、強い塩基性、酸性を示す物質を放出せず、基材等の不本意な変性等をより効果的に防止することができるとともに、表面処理剤による表面処理後の基材の表面における疎水性をより好適なものとすることができる。
式(2)中、Lは、酸素原子またはアミン基(-NH-)であればよいが、酸素原子であるのが好ましい。
これにより、前述した好適なモノマーから、容易に合成することができる。すなわち、モノマーとオリゴマーの原料物質とを共通化することができる。その結果、原料の管理が容易になるとともに、表面処理剤の生産コストを抑制する観点からも有利である。また、表面処理剤による表面処理後の基材の表面における疎水性をより好適なものとすることができる。
なお、単一分子内のオリゴマー中において、複数個のRは、同一の官能基であってもよいし、異なる官能基であってもよい。また、単一分子内のオリゴマー中において、複数個のXは、同一の官能基であってもよいし、異なる官能基であってもよい。また、式(2)中のnが2以上の整数である場合、単一分子内のオリゴマー中において、複数個のLは、同一の官能基であってもよいし、異なる官能基であってもよい。
また、表面処理剤は、単一種のオリゴマーを含むものであってもよいし、複数種のオリゴマーを含むものであってもよい。
表面処理剤は、上記式(2)で示されるオリゴマーの中でも、ダイマー(式(2)中のnが1である化合物)を含むものであるのが好ましい。
これにより、被処理物である基材の各部位で、表面修飾の割合が不本意にばらつくことをより効果的に防止しつつ、より高い割合で表面修飾することが可能となる。
特に、表面処理剤に含まれるオリゴマー全体に占めるダイマーの含有率は、90質量%以上であるのが好ましく、95質量%以上であるのがより好ましく、98質量%以上であるのがさらに好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
(溶媒)
本発明に係る表面処理剤は、上記式(1)で示されるモノマー、上記式(2)で示されるオリゴマーに加え、溶媒を含んでいてもよい。
これにより、例えば、表面処理剤の流動性を向上させることができ、表面処理剤の取り扱いが容易になるとともに、被処理物に対して、より均一に付与することができる。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ-ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレンジグリコールモノメチルエーテル、エチレンジグリコールエチルメチルエーテル等のエーテル類;ジメチルフォルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素が挙げられる。
表面処理剤中における溶媒の含有率は、特に限定されないが、1質量%以上70質量%以下であるのが好ましく、2質量%以上60質量%以下であるのがより好ましく、3質量%以上50質量%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述したような溶媒を含むことによる効果がより顕著に発揮されるとともに、被処理物に対する表面処理を、より少量の表面処理剤を付与することにより好適に行うことができるため、表面処理の効率をより優れたものとすることができる。
(その他の成分)
表面処理剤は、上記以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。
このような成分としては、例えば、前述したモノマーおよびオリゴマー以外のカップリング剤等が挙げられる。
ただし、表面処理剤中におけるその他の成分の含有率(複数の成分を含む場合は、これらの含有率の和)は、10質量%以下であるのが好ましく、5質量%以下であるのがより好ましく、2質量%以下であるのがさらに好ましい。
<表面処理方法>
次に、本発明の表面処理方法について説明する。
本発明の表面処理方法は、前述した表面処理剤を基材(被処理物)の表面に付与する表面処理剤付与工程と、前記表面処理剤が付与された前記基材を加熱する加熱工程とを有する。言い換えると、上記式(1)で示されるモノマーと、上記式(2)で示されるオリゴマーとを含み、前記モノマー:100質量部に対する前記オリゴマーの含有量が、1質量部以上100質量部以下である表面処理剤を基材の表面に付与する表面処理剤付与工程と、前記表面処理剤が付与された前記基材を加熱する加熱工程とを有する。
これにより、被処理物である基材の各部位で、表面修飾の割合が不本意にばらつくことを効果的に防止しつつ、十分な割合で表面修飾することができる表面処理方法を提供することができる。
(表面処理剤付与工程)
表面処理剤付与工程では、基材(被処理物)の目的の部位に、前述した表面処理剤を付与する。
表面処理剤の付与は、いかなる方法で行ってもよいが、表面処理剤の付与方法としては、例えば、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、ダイコート法等の各種塗布方法が挙げられる。また、表面処理剤の付与は、スクリーン印刷法、マイクロモールド法、マイクロコンタクト法、インクジェット法等の各種印刷法により行ってもよい。
また、表面処理剤の付与は、CVD(Chemical Vapor Deposition、化学蒸着)法等の気相法により行ってもよい。
本工程では、表面処理剤を、基材の全体に付与してもよいし、一部のみに選択的に付与してもよい。
基材の表面のうち前記表面処理剤を付与する部分における前記モノマーの付与量および前記オリゴマーの付与量の合計量(当該部分の単位表面積当たりの付与量)は、特に限定されないが、1.0mg/m以上50.0mg/m以下であるのが好ましく、1.5mg/m以上45.0mg/m以下であるのがより好ましく、2.0mg/m以上40.0mg/m以下であるのがさらに好ましい。
これにより、表面処理後の基材の表面に未反応成分(モノマー、オリゴマー)が被処理物の表面に残存することやそれによる後の異物の発生をより効果的に防止しつつ、好適な割合で基材の表面を表面修飾することができる。特に、後に詳述するような液晶装置の製造において液晶層と接触する部位の表面処理をより好適な割合で行うことができる。
表面処理剤による表面処理が施される基材は、いかなる部材であってもよいが、液晶装置に用いられる配向膜であるのが好ましい。
配向膜は、液晶分子を配向させる機能を有する部材であり、液晶分子(液晶層)との親和性が不適切であったり、各部位での親和性にばらつきがあると、そのばらつきの程度が比較的小さい場合であっても、表示画像における不本意なムラが発生する。これに対し、本発明では、このような配向膜に対しても、好適な割合で、かつ、各部位での表面修飾の均一性をより高いものとして、処理することができ、上記のような問題の発生を効果的に防止することができる。したがって、基材が液晶装置に用いられる配向膜である場合に、本発明による効果がより顕著に発揮される。
表面処理剤による表面処理が施される基材が配向膜である場合、当該配向膜は、有機配向膜であってもよいが、無機配向膜であるのが好ましい。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
配向膜は、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、SiO、SiO、SiON、SiN、MgF、AlおよびTiOよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものであるのが好ましい。
これにより、前述した効果がさらに顕著に発揮される。
(加熱工程)
その後、表面処理剤が付与された基材を加熱する。
これにより、表面処理剤に含まれるモノマー、オリゴマーが、基材と化学的に結合し、基材の表面に固定化される。その結果、基材の当該表面は、表面処理剤(モノマー、オリゴマー)に対応するように、親水性が低いものとなる。
なお、本工程では、基材と表面処理剤(モノマーおよびオリゴマー)との反応に加え、モノマー同士の反応、オリゴマー同士の反応、モノマーとオリゴマーとの反応が進行してもよい。
また、表面処理剤がモノマー、オリゴマーに加えて溶媒を含むものである場合、本工程において、基材上から溶媒の除去を行ってもよい。
本工程における加熱温度は、80℃以上120℃以下であるのが好ましく、85℃以上115℃以下であるのがより好ましく、90℃以上110℃以下であるのがさらに好ましい。
このように、本発明においては、比較的低い加熱温度でも、基材と表面処理剤(モノマー、オリゴマー)との反応を十分に進行させることができる。これにより、省エネルギーの観点からも有利であるとともに、基材等の不本意な変性等をより効果的に防止することができ、表面処理が施された結果物の信頼性をより優れたものとすることができる。
本工程における加熱時間は、1分間以上120分間以下であるのが好ましく、2分間以上90分間以下であるのがより好ましく、3分間以上60分間以下であるのがさらに好ましい。
これにより、表面処理の効率(結果物の生産性)をより優れたものとしつつ、表面処理剤による基材の表面処理を十分に高い割合で行うことができ、異物の発生等の問題もより効果的に防止することができる。また、表面処理により得られる結果物の信頼性をより優れたものとすることができる。
本発明に係る表面処理剤、表面処理方法で処理された部位における、25℃における水の接触角は、60°以上170°以下であるのが好ましく、60°以上160°以下であるのがより好ましく、75°以上155°以下であるのがさらに好ましく、85°以上140°以下であるのがもっとも好ましい。
これにより、基材の表面の疎水性をより高いものとすることができ、例えば、液晶層と接触する部位の表面処理に好適に適用することができる。また、従来においては、このように大きな接触角を実現するのは困難であり、仮に、このような接触角を実現しようとすると、基材を高温で加熱したりする必要があり、また、異物の発生等の問題が顕著になるが、本発明では、比較的温和な条件でもこのような接触角を実現することができる。すなわち、表面処理された部位の接触角が前記範囲内の値である場合に、本発明による効果がより顕著に発揮される。
<液晶装置>
次に、本発明の液晶装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶装置の素子構造を示す等価回路図である。図2は、図1に示す液晶装置が備えるTFTアレイ基板の画素群の構成を示す平面図である。図3は、図1に示す液晶装置の素子構造を示す断面図であって、図2中に示すA-A’線断面図である。図4は、図1に示す液晶装置の画素領域の構成を示す断面図である。また、図3および図4においては、紙面上側が光入射側、紙面下側が視認側(観察者側)である場合について図示している。また、図4では、スイッチング素子等の一部の構成要素を図面の視認性を考慮して省略してある。
本発明に係る液晶装置100は、互いに対向する第1の基板としてのTFTアレイ基板10および第2の基板としての対向基板20と、TFTアレイ基板(第1の基板)10と対向基板(第2の基板)20との間に配置された液晶層50と、TFTアレイ基板(第1の基板)10の液晶層50側の面に設けられた配向膜(第1の配向膜)40と、対向基板(第2の基板)20の液晶層50側の面に設けられた配向膜(第2の配向膜)60とを有している(図3および図4参照)。そして、配向膜(第1の配向膜)40の液晶層50側の面(図3中上面)および配向膜(第2の配向膜)60の液晶層50側の面(図3中下面)には、前述した本発明に係る表面処理剤による表面処理が施されている。
これにより、液晶層に接触する各部位で、表面修飾の割合が不本意にばらつくことが効果的に防止され、かつ、十分な割合で表面修飾された配向膜を備える液晶装置を提供することができる。このような液晶装置では、表示画像における不本意なムラが発生することを効果的に防止することができる。
なお、図示の構成では、第1の基板10および第2の基板20のそれぞれに、液晶層50側の面に配向膜(配向膜40、配向膜60)が設けられているが、本発明に係る液晶装置では、第1の基板と第2の基板のうちの少なくとも一方の液晶層側の面に設けられた配向膜を有していればよい。言い換えると、本発明に係る液晶装置は、互いに対向する第1の基板および第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された液晶層と、前記第1の基板と前記第2の基板のうちの少なくとも一方の前記液晶層側の面に設けられた配向膜とを有し、前記配向膜の前記液晶層に側の面には、上記式(1)で示されるモノマーと、上記式(2)で示されるオリゴマーとを含み、前記モノマー:100質量部に対する前記オリゴマーの含有量が、1質量部以上100質量部以下である表面処理剤による表面処理が施されている。
これにより、前述したような効果が得られる。
特に、本実施形態の液晶装置100は、スイッチング素子としてTFT(Thin-Film Transistor)素子を用いたアクティブマトリクス方式の透過型液晶装置である。
本実施形態の液晶装置100は、図1に示すように、画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数の画素を有している。各画素には、画素電極9と当該画素電極9への通電制御を行うためのスイッチング素子である画素スイッチング用TFT素子30とがそれぞれ形成されている。また、画像信号が供給されるデータ線6aが画素スイッチング用TFT素子30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給されるか、相隣接する複数のデータ線6aに対してグループごとに供給される。
また、走査線3aが画素スイッチング用TFT素子30のゲートに電気的に接続されており、複数の走査線3aに対して走査信号G1、G2、…、Gmが所定のタイミングでパルス的に線順次で印加される。また、画素電極9は、画素スイッチング用TFT素子30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子である画素スイッチング用TFT素子30を一定期間だけオンすることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する共通電極21との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリークすることを防止するために、画素電極9と共通電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。
液晶装置100は、図2に示すように、TFTアレイ基板10上に、インジウム錫酸化物(以下、ITOという。)等の透明導電性材料で構成された矩形状の画素電極9(点線部9Aにより輪郭を示す)が、マトリクス状に複数並んで設けられている。また、各画素電極9の縦横の境界に各々沿って、データ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。本実施形態において、各画素電極9および各画素電極9を囲むように配設されたデータ線6a、走査線3aおよび容量線3b等が形成された領域が画素であり、マトリクス状に配置された各画素に表示を行うことが可能な構造になっている。
データ線6aは、画素スイッチング用TFT素子30を構成する、例えば、ポリシリコン膜で構成された半導体層1aのうち、後述するソース領域にコンタクトホール5を介して電気的に接続されている。画素電極9は、半導体層1aのうち、後述するドレイン領域にコンタクトホール8を介して電気的に接続されている。また、半導体層1aのうち、後述するチャネル領域(図2中の左上がりの斜線の領域)に対向するように走査線3aが配置されている。走査線3aは、チャネル領域に対向する部分でゲート電極として機能する。
容量線3bは、走査線3aに沿って略直線状に伸びる本線部(すなわち、平面視で走査線3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図2中の上向き)に突出した突出部(すなわち、平面視でデータ線6aに沿って延設された第2領域)とを有する。そして、図2中の右上がりの斜線で示した領域には、複数の第1遮光膜11aが設けられている。
液晶装置100は、図3および図4に示すように、TFTアレイ基板10と、これに対向配置される対向基板20との間に液晶層50が配置されている。液晶層50は、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶で構成されている。なお、本実施形態の液晶装置100は、垂直配向モードの表示装置である。
TFTアレイ基板10は、例えば、石英等の透光性材料で構成された基板本体10Aと、その液晶層50側表面に形成された画素電極9および配向膜40とを主体として構成されている。
対向基板20は、例えば、ガラスや石英等の透光性材料で構成された基板本体20Aと、その液晶層50側表面に形成された共通電極21および配向膜60とを主体として構成されている。
また、TFTアレイ基板10において、基板本体10Aの液晶層50側の表面(内面)には、画素電極9が設けられ、各画素電極9に隣接する位置に、各画素電極9をスイッチング制御する画素スイッチング用TFT素子30が設けられている。
画素スイッチング用TFT素子30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有している。具体的には、走査線3aと、走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’と、走査線3aおよび半導体層1aを絶縁するゲート絶縁膜2と、データ線6aと、半導体層1aの低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1dおよび高濃度ドレイン領域1eとを有している。
また、走査線3aおよびゲート絶縁膜2を含む基板本体10Aの上には、高濃度ソース領域1dへと通じるコンタクトホール5、および、高濃度ドレイン領域1eへと通じるコンタクトホール8が開孔した第2層間絶縁膜4が形成されている。すなわち、データ線6aは、第2層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホール5を介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続されている。
さらに、データ線6aおよび第2層間絶縁膜4を含む基板本体10Aの上には、高濃度ドレイン領域1eへと通じるコンタクトホール8が開孔した第3層間絶縁膜7が形成されている。すなわち、高濃度ドレイン領域1eは、第2層間絶縁膜4および第3層間絶縁膜7を貫通するコンタクトホール8を介して画素電極9に電気的に接続されている。
また、本実施形態では、ゲート絶縁膜2を走査線3aに対向する位置から延設して誘電体膜として用い、半導体層1aを延設して第1蓄積容量電極1fとし、さらに、これらに対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電極とすることにより、蓄積容量70が構成されている。
TFTアレイ基板10の基板本体10Aの液晶層50側の表面(内面)のうち、各画素スイッチング用TFT素子30が形成された領域には、第1遮光膜11aが設けられている。第1遮光膜11aは、TFTアレイ基板10を透過し、TFTアレイ基板10の図示下面(TFTアレイ基板10と空気との界面)で反射されて、液晶層50側に戻る戻り光が、少なくとも半導体層1aのチャネル領域1a’、低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cに入射することを防止する。
また、第1遮光膜11aと画素スイッチング用TFT素子30との間には、画素スイッチング用TFT素子30を構成する半導体層1aを第1遮光膜11aから電気的に絶縁するための第1層間絶縁膜12が形成されている。
さらに、TFTアレイ基板10に第1遮光膜11aを設けるのに加えて、この第1遮光膜11aは、コンタクトホール13を介して前段または後段の容量線3bに電気的に接続するように構成されている。
また、TFTアレイ基板10の液晶層50側、すなわち、画素電極9および第3層間絶縁膜7上には、配向膜40が形成されている。配向膜40は、電圧無印加時における液晶層50内の液晶分子の配向を制御するものである。
一方、対向基板20において、基板本体20Aの液晶層50側の表面には、第2遮光膜23が設けられている。第2遮光膜23は、データ線6a、走査線3a、および画素スイッチング用TFT素子30の形成領域に対向する領域、すなわち各画素部の開口領域以外の領域を覆うことによって、入射光が画素スイッチング用TFT素子30の半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cに侵入することを防止する。
さらに、第2遮光膜23が形成された基板本体20Aの液晶層50側には、その略全面にわたって、例えば、ITO等で構成された共通電極21が形成されている。また、共通電極21の液晶層50側には、配向膜60が形成されている。配向膜60は、電圧無印加時における液晶層50内の液晶分子の配向を制御するものである。
配向膜40、配向膜60は、それぞれ、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、SiO、SiO、SiON、SiN、MgF、AlおよびTiOよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものであるのが好ましい。
そして、本実施形態では、配向膜40および配向膜60の液晶層50に対向する面には、前述した本発明に係る表面処理剤による表面処理が施されている。
なお、本発明における第1の基板は、図示の構成をなすTFTアレイ基板10に限らず、また、本発明における第2の基板は、図示の構成をなす対向基板20に限らず、これらは、いかなる構成のものであってもよい。
またTFTアレイ基板10、配向膜40、液晶層50、配向膜60、対向基板20の各層間に、任意の層(例えば、中間層、下地層等)が存在していてもよい。
<電子機器>
次に、本発明の電子機器について説明する。
図5Aは、本発明の電子機器の好適な実施形態である携帯電話の一例を示す斜視図であり、図5Bは、本発明の電子機器の好適な実施形態である携帯型情報処理装置の一例を示す斜視図であり、図5Cは、本発明の電子機器の好適な実施形態である腕時計の一例を示す斜視図である。
本発明の電子機器は、上述した本発明に係る液晶装置を備えている。
これにより、表示画像における不本意なムラが発生することが効果的に防止された電子機器を提供することができる。
特に、図5Aに示す携帯電話500は、前述した本発明に係る液晶装置を用いた液晶表示部501を有している。
また、図5Bに示す携帯型情報処理装置600は、キーボード等の入力部601と、前述した本発明に係る液晶装置を用いた液晶表示部602を有する情報処理装置本体603とを備えている。
また、図5Cに示す腕時計700は、前述した本発明に係る液晶装置を用いた液晶表示部701を有している。
また、図6に示す投射型液晶表示装置(プロジェクター)800は、前述した本発明に係る液晶装置を液晶光変調装置822,823,824として備えている。
より詳しく説明すると、図6に示す投射型液晶表示装置(プロジェクター)800は、光源810と、ダイクロイックミラー813,814と、反射ミラー815,816,817と、入射レンズ818と、リレーレンズ819と、出射レンズ820と、液晶光変調装置822,823,824と、クロスダイクロイックプリズム825と、投写レンズ826とを備えている。
光源810は、メタルハライド等のランプ811と、ランプの光を反射するリフレクター812とを備えている。青色光、緑色光反射のダイクロイックミラー813は、光源810からの光束のうちの赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、前述した本発明に係る液晶装置を備えた赤色光用液晶光変調装置(液晶光変調装置)822に入射される。
一方、ダイクロイックミラー813で反射された色光のうち緑色光は、緑色光反射のダイクロイックミラー814によって反射され、前述した本発明に係る液晶装置を備えた緑色光用液晶光変調装置(液晶光変調装置)823に入射される。なお、青色光は、ダイクロイックミラー814も透過する。青色光に対しては、光路長が緑色光および赤色光とは異なるのを補償するために、入射レンズ818、リレーレンズ819、出射レンズ820を含むリレーレンズ系で構成された導光手段821が設けられ、これを介して青色光が前述した本発明に係る液晶装置を備えた青色光用液晶光変調装置(液晶光変調装置)824に入射される。
各液晶光変調装置822,823,824により変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム825に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投写光学系である投写レンズ826によってスクリーン827上に投写され、画像が拡大されて表示される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記のようなものに限定されるものではない。
例えば、本発明の液晶装置および電子機器では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した本実施形態では、液晶装置として、TFT素子を用いたアクティブマトリクス型液晶装置についてのみ説明したが、本発明に係る液晶装置は、これに限定されず、例えば、TFD(Thin-Film Diode)素子を用いたアクティブマトリクス型液晶装置や、パッシブマトリクス型液晶装置等にも適用可能である。また、前述した本実施形態では、透過型液晶装置についてのみ説明したが、本発明に係る液晶装置は、例えば、反射型の液晶装置や、半透過反射型の液晶装置にも適用可能である。このように、本発明は、いかなる構造の液晶装置にも適用することができる。
また、前述した実施形態では、電子機器として、携帯電話、携帯型情報処理装置(ワープロ、パソコン等)、腕時計および投射型液晶表示装置について代表的に説明したが、本発明に係る電子機器は、上記以外のものであってもよく、例えば、デジタルサイネージ(電子看板)等にも好適に適用することができる。
また、本発明に係る表面処理剤、表面処理方法は、前述した液晶装置、電子機器の製造に適用されるものに限らず、基材の表面処理に用いるものであれば、その用途はいかなるものであってもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
まず、表面処理剤の調製に先立ち、以下のようにして、上記式(1)で示されるモノマーおよび上記式(2)で示されるオリゴマーを用意した。
[1]モノマーの用意
まず、上記式(1)で示されるモノマーとして、以下の市販品を用意した。
デシルトリメトキシシラン(信越化学社製、KBM-3103C)
オクタデシルトリメトキシシラン(東京化成工業社製、3069-42-9)
ヘキシルトリメトキシシラン(信越化学社製、KBM-3063)
デシルトリクロロシラン(東京化成工業社製、D1486)
[2]オリゴマーの用意
以下のようにして、上記式(2)で示されるオリゴマーを用意した。
[2-1]デシルトリメトキシシラン-ダイマーの合成
デシルトリメトキシシラン5gに対し、超純水100mLと塩酸1mLを加え、70℃で4時間攪拌して反応させた。
その後、当該反応液をヘキサンで抽出し、ヘキサン相について、ロータリエバポレータを用いて溶媒(ヘキサン)を除去し、反応生成物を得た。
得られた反応生成物3gに対し、メタノール30mL、0.1NのNaOH水溶液10mL、硫酸ジメチル2mLを加え、室温で2時間攪拌し、その後、ヘキサン抽出し、分取GPC装置を用いて分子量分離を行い、さらに、溶媒(ヘキサン)の除去を行うことで、デシルトリメトキシシラン-ダイマーを得た。
[2-2]オクタデシルトリメトキシシラン-ダイマーの合成
オクタデシルトリメトキシシラン5gに対し、超純水100mLと塩酸1mLを加え、70℃で4時間攪拌して反応させた。
その後、当該反応液をヘキサンで抽出し、ヘキサン相について、ロータリエバポレータを用いて溶媒(ヘキサン)を除去し、反応生成物を得た。
得られた反応生成物3gに対し、メタノール30mL、0.1NのNaOH水溶液10mL、硫酸ジメチル2mLを加え、室温で2時間攪拌し、その後、ヘキサン抽出し、分取GPC装置を用いて分子量分離を行い、さらに、溶媒(ヘキサン)の除去を行うことで、オクタデシルトリメトキシシラン-ダイマーを得た。
[2-3]ヘキシルトリメトキシシラン-ダイマーの合成
ヘキシルトリメトキシシラン5gに対し、超純水100mLと塩酸1mLを加え、70℃で4時間攪拌して反応させた。
その後、当該反応液をヘキサンで抽出し、ヘキサン相について、ロータリエバポレータを用いて溶媒(ヘキサン)を除去し、反応生成物を得た。
得られた反応生成物3gに対し、メタノール30mL、0.1NのNaOH水溶液10mL、硫酸ジメチル2mLを加え、室温で2時間攪拌し、その後、ヘキサン抽出し、分取GPC装置を用いて分子量分離を行い、さらに、溶媒(ヘキサン)の除去を行うことで、ヘキシルトリメトキシシラン-ダイマーを得た。
[3]表面処理剤の調製
(実施例1)
モノマーとしてのデシルトリメトキシシラン(信越化学社製、KBM-3103C)100質量部と、上記のようにして合成したオリゴマーとしてのデシルトリメトキシシラン-ダイマー:5質量部と、溶媒としてのイソプロパノール:1000質量部とを混合して、表面処理剤を得た。
(実施例2、参考例1、2
モノマーとオリゴマーとの配合比率を表1に示すように変更した以外は、前記実施例1と同様にして、表面処理剤を得た。
(実施例12、参考例3~7
モノマー、オリゴマーの種類、配合比率を表1に示すようにした以外は、前記実施例1と同様にして、表面処理剤を得た。
(比較例1)
モノマーとしてのデシルトリメトキシシラン(信越化学社製、KBM-3103C)100質量部と、溶媒としてのイソプロパノール:1000質量部とを混合して、表面処理剤を得た。すなわち、本比較例の表面処理剤は、オリゴマーを含まないものである。
(比較例2、3)
モノマーとオリゴマーとの配合比率を表1に示すように変更した以外は、前記実施例1と同様にして、表面処理剤を得た。
(比較例4)
デシルトリメトキシシラン-ダイマー(式(2)で示される化合物)の代わりに、ヘキサメチルジシラザン(信越化学社製、SZ-31)を用いた以外は、前記参考例1と同様にして、表面処理剤を得た。
(比較例5、6)
ヘキサメチルジシラザンの配合比率を変更した以外は、前記比較例4と同様にして、表面処理剤を得た。
前記各実施例、各参考例および各比較例の表面処理剤中におけるモノマーとオリゴマーとの配合比率を表1に示す。なお、表中、デシルトリメトキシシラン(式(1)で示される化合物(ただし、Rがデシル基、Xがメトキシ基))を「M1」、オクタデシルトリメトキシシラン(式(1)で示される化合物(ただし、Rがオクタデシル基、Xがメトキシ基))を「M2」、ヘキシルトリメトキシシラン(式(1)で示される化合物(ただし、Rがヘキシル基、Xがメトキシ基))を「M3」、デシルトリクロロシラン(式(1)で示される化合物(ただし、Rがデシル基、Xがクロロ基))を「M4」、デシルトリメトキシシラン-ダイマー(式(2)で示される化合物(ただし、Rがデシル基、Xがメトキシ基、Lが酸素原子、nが1))を「O1」、オクタデシルトリメトキシシラン-ダイマー(式(2)で示される化合物(ただし、Rがオクタデシル基、Xがメトキシ基、Lが酸素原子、nが1))を「O2」、ヘキシルトリメトキシシラン-ダイマー(式(2)で示される化合物(ただし、Rがヘキシル基、Xがメトキシ基、Lが酸素原子、nが1))を「O3」、ヘキサメチルジシラザンを「O1’」と示した。
Figure 0007238272000005
[4]評価
[4-1]接触角
SiOで構成された配向膜(基材)の表面に、前記各実施例、各参考例および各比較例の表面処理剤をスピンコート法により付与した(表面処理剤付与工程)。このとき、配向膜の表面処理剤を付与する部分におけるモノマーの付与量およびオリゴマーの付与量の合計量(当該部分の単位表面積当たりの付与量)が3.0mg/mとなるようにした。ただし、比較例4~6については、デシルトリメトキシシランの付与量およびヘキサメチルジシラザンの付与量の合計量が、3.0mg/mとなるようにした。
その後、室温で溶媒を除去した後、100℃×20分間の加熱処理を施した(加熱工程)。
これにより、表面処理が施された配向膜を得た。
この表面処理が施された配向膜の表面処理が施された面から、無作為に10点を抽出し、これらの点について25℃における水の接触角を測定し、これら10点についての測定値の平均値を接触角として求め、以下の基準に従い評価した。
A:水の接触角が85°以上140°以下。
B:水の接触角が75°以上155°以下(ただし、Aの範囲を除く。)。
C:水の接触角が65°以上160°以下(ただし、A、Bの範囲を除く。)。
D:水の接触角が30°以上170°以下(ただし、A~Cの範囲を除く。)。
E:面内が不均一であり、水の接触角が、測定箇所により20°以上ばらつく。
[4-2]表示不良の発生状況
前記[4-1]で表面処理を施した配向膜を用いて図1~図4に示すような液晶装置を製造した。
この液晶装置を用いて表示される画像を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
A:画像のムラ(色ムラ、濃度ムラ)が全く認められない。
B:画像のムラ(色ムラ、濃度ムラ)がほとんど認められない。
C:画像のムラ(色ムラ、濃度ムラ)がわずかに認められる。
D:画像のムラ(色ムラ、濃度ムラ)がはっきりと認められる。
E:画像のムラ(色ムラ、濃度ムラ)が顕著に認められる。
[4-3]パネル寿命
上記[4-2]で製造した各液晶装置について、80℃条件下でプロジェクター機種中に液晶装置を組み込み、10000時間照射という条件で耐久性試験を行い、以下の基準に従い評価した。
A:評価時間にて、初期輝度に対し輝度低下が10%未満。
B:評価時間にて、初期輝度に対し輝度低下は10%以上20%未満。
C:評価時間にて、初期輝度に対し輝度低下は20%以上30%未満。
D:評価中に、輝度低下が30%以上低下し、評価を中止。
これらの結果を表2にまとめて示す。
Figure 0007238272000006
表2から明らかなように、本発明では優れた結果が得られた。これに対し、比較例では、満足のいく結果が得られなかった。
また、基材として、SiOで構成されたものの代わりに、SiO、SiON、SiN、MgF、AlおよびTiOで構成されたものを用いた以外は、前記と同様にして表面処理を行い、前記と同様の評価を行ったところ、前記と同様の結果が得られた。
1a…半導体層、1a’…チャネル領域、1b…低濃度ソース領域、1c…低濃度ドレイン領域、1d…高濃度ソース領域、1e…高濃度ドレイン領域、1f…第1蓄積容量電極、2…ゲート絶縁膜、3a…走査線、3b…容量線、4…第2層間絶縁膜、5…コンタクトホール、6a…データ線、7…第3層間絶縁膜、8…コンタクトホール、9…画素電極、9A…点線部、10…TFTアレイ基板(第1の基板)、10A…基板本体、11a…第1遮光膜、12…第1層間絶縁膜、13…コンタクトホール、20…対向基板(第2の基板)、20A…基板本体、21…共通電極、23…第2遮光膜、30…画素スイッチング用TFT素子、40…配向膜(第1の配向膜)、50…液晶層、60…配向膜(第2の配向膜)、70…蓄積容量、S1,S2,Sn…画像信号、G1,G2,Gn…走査信号、100…液晶装置、500…携帯電話、501…液晶表示部、600…携帯型情報処理装置、601…入力部、602…液晶表示部、603…情報処理装置本体、700…腕時計、701…液晶表示部、800…投射型液晶表示装置(プロジェクター)、810…光源、811…ランプ、812…リフレクター、813…ダイクロイックミラー、814…ダイクロイックミラー、815…反射ミラー、816…反射ミラー、817…反射ミラー、818…入射レンズ、819…リレーレンズ、820…出射レンズ、821…導光手段、822…液晶光変調装置(赤色光用液晶光変調装置)、823…液晶光変調装置(緑色光用液晶光変調装置)、824…液晶光変調装置(青色光用液晶光変調装置)、825…クロスダイクロイックプリズム、826…投写レンズ、827…スクリーン

Claims (7)

  1. 下記式(1)で示されるモノマーと、
    下記式(2)で示されるオリゴマーとを含み、
    前記モノマー:100質量部に対する前記オリゴマーの含有量が、5質量部以上30質量部以下であり、
    SiO、SiO、SiON、SiN、MgF、AlおよびTiOよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成された配向膜に適用されるものであることを特徴とする表面処理剤。
    Figure 0007238272000007
    (式(1)中、Rは炭化水素基または炭化フッ素基であり、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基である。)
    Figure 0007238272000008
    (式(2)中、Rは炭化水素基または炭化フッ素基であり、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基であり、Lは酸素原子またはアミン基であり、nは1である。)
  2. 下記式(1)で示されるモノマーと、下記式(2)で示されるオリゴマーとを含み、前記モノマー:100質量部に対する前記オリゴマーの含有量が、5質量部以上30質量部以下である表面処理剤を基材の表面に付与する表面処理剤付与工程と、
    前記表面処理剤が付与された前記基材を加熱する加熱工程とを有し、
    前記基材は、SiO、SiO、SiON、SiN、MgF、AlおよびTiOよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成された配向膜であることを特徴とする表面処理方法。
    Figure 0007238272000009
    (式(1)中、Rは炭化水素基または炭化フッ素基であり、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基である。)
    Figure 0007238272000010
    (式(2)中、Rは炭化水素基または炭化フッ素基であり、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基であり、Lは酸素原子またはアミン基であり、nは1である。)
  3. 前記加熱工程における加熱温度が80℃以上120℃以下である請求項に記載の表面処理方法。
  4. 前記基材の表面のうち前記表面処理剤を付与する部分における前記モノマーの付与量および前記オリゴマーの付与量の合計量(当該部分の単位表面積当たりの付与量)が1.0mg/m以上50.0mg/m以下である請求項またはに記載の表面処理方法。
  5. 前記基材は、液晶装置に用いられる配向膜である請求項ないしのいずれか1項に記載の表面処理方法。
  6. 互いに対向する第1の基板および第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された液晶層と、
    前記第1の基板と前記第2の基板のうちの少なくとも一方の前記液晶層側の面に設けられ、SiO、SiO、SiON、SiN、MgF、AlおよびTiOよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成された配向膜とを有し、
    前記配向膜の前記液晶層側の面には、下記式(1)で示されるモノマーと、下記式(2)で示されるオリゴマーとを含み、前記モノマー:100質量部に対する前記オリゴマーの含有量が、5質量部以上30質量部以下である表面処理剤による表面処理が施されていることを特徴とする液晶装置。
    Figure 0007238272000011
    (式(1)中、Rは炭化水素基または炭化フッ素基であり、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基である。)
    Figure 0007238272000012
    (式(2)中、Rは炭化水素基または炭化フッ素基であり、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基または塩素基であり、Lは酸素原子またはアミン基であり、nは1である。)
  7. 請求項に記載の液晶装置を備えることを特徴とする電子機器。
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