JP7237968B2 - アルカロイドを含有する均質化した材料を含むシートの調製のための方法、およびこの方法から調製された構成成分を含むエアロゾル形成物品 - Google Patents

アルカロイドを含有する均質化した材料を含むシートの調製のための方法、およびこの方法から調製された構成成分を含むエアロゾル形成物品 Download PDF

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Description

本発明は、アルカロイドを含有する均質化した材料(均質化したたばこ材料など)を含むシートを製造するための方法と、この方法から調製された構成成分を含むエアロゾル形成物品とに関する。
今日では、たばこ製品の製造において、たばこ葉以外に、均質化したたばこ材料も使用されている。この均質化したたばこ材料は典型的に、カットフィラーの製造にあまり適していないたばこ植物の部分(例えば、たばこ茎またはたばこダスト)から製造される。典型的に、たばこダストは製造中に、たばこ葉の取り扱い中に副産物として作り出される。
エアロゾル発生物品用の均質化したたばこ材料の製造のための出発材料はまた大抵、たばこ葉であってもよく、これはそれ故にカットフィラーをブレンドするために、たばこと同一のサイズおよび物理的特性を有する。
均質化したたばこ材料の可能性のある形態としては、再構成たばこシートおよびキャストリーフが挙げられる。均質化したたばこ材料シートを形成するプロセスは一般的に、挽いたタバコと結合剤を混合してスラリーを形成する工程を含む。その後スラリーは、例えばいわゆるキャストリーフを製造するために、粘稠なスラリーを、移動する金属ベルトの上にキャスティングすることによって、たばこウェブまたはシートを作り出すために使用される。別の方法として、粘度が低くかつ含水量が高いスラリーを使用して、製紙と似たプロセスで再構成たばこを作り出すことができる。
均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは典型的に、移動する金属ベルトから引き出され、次いでボビンに巻かれ、これはさらに加工されてエアロゾル形成物品のエアロゾル形成基体内に含めるために、巻き出される必要がある。
その生産性、または均質化したたばこ材料から発生したエアロゾルの特性のいずれかに関して均質化したたばこ材料を含むシートを形成するプロセスを改善または修正することが望ましい場合がある。
実際には、均質化したたばこ材料を含むシートは、その一貫性、熱に対する感受性、粘着性または低い引張強さに起因して取り扱いおよび貯蔵が困難である場合があり、シートまたはウェブを取り扱うために高過ぎる力を用いた場合に、シートが簡単に裂けてばらばらになる可能性があり、これは破損する可能性がある。例えば、均質化したたばこ材料のシートは、シートが位置付けられている移動する金属ベルトから取り外すこと、またはボビンにコイル状に巻かれている時、巻き出すことが困難である場合がある。
追加的に、均質化したたばこ材料のシートを含むボビンはまた、搬送も困難である場合がある。さらに、ボビンは現時点では非常に短い時間枠内で使用されることが好ましい。その理由は、そうしなければ、均質化したたばこ材料シートの巻きが一緒に結合して、巻き出しを損なう場合があるためである。結果として、こうしたボビンの安全在庫を蓄積することも困難な作業となる可能性がある。
さらに、均質化したたばこ材料を製造するために使用されるたばこの特性に依存して、組成物から発生するエアロゾルの特定の所定の特性を有する望ましい組成物を得るために、特定の化合物の量を制御することが望ましい場合がある。
均質化したたばこ材料中に存在するたばこは実際に、たばこの大半、または実質的に、エアロゾル発生物品中に存在するたばこの総量さえも構成する場合がある。従って、エアロゾルの特性への影響は主に、均質化したたばこ材料内に含まれる特定の化合物、とりわけアンモニアおよびアンモニウム含有化合物の量に由来する場合がある。
例えば、アンモニアまたはアンモニウム含有化合物の存在に起因して、均質化したたばこ材料を製造するために使用されるたばこは、特定の化合物の存在に起因する望ましくない特性を有するエアロゾルを発生する場合がある。従って、組成物からエアロゾルが発生した時、特定の所定の特性(例えば、風味)を有する望ましい組成物を得るために、こうしたアンモニアおよびアンモニウム含有化合物の量を制御する、最小限にする、または無くすことが望ましい場合がある。
従って、アルカロイドを含有する材料から発生したエアロゾルの生産性または特性のいずれかに関して、上記のニーズのうちの少なくとも一つを満足しうる、アルカロイドを含有する材料(均質化したたばこ材料など)のシートを製造するための方法に対するニーズがある。
とりわけ、搬送先の移動するベルトから簡単に取り外される、アルカロイドを含有する材料のシートを製造するための方法に対するニーズがある。生産ラインの残りの部分で全体的な製造速度を増加して、それ故にその製造または取り扱い特性を向上させることができるように、ボビンから簡単に巻き出され、従って下流装置への連続的で一定の、かつ規則的な材料供給を提供することを可能にする、アルカロイドを含有する材料のシートを製造するための方法に対するニーズがある。
また、アンモニアまたはアンモニウム含有化合物の量を下げることによって、アルカロイドを含有する材料から発生したエアロゾルの特性(その風味など)の制御を可能にする、アルカロイドを含有する材料の調製のための方法に対するニーズもある。
本発明は上記のニーズのうちの少なくとも一つを満たしうる。
一態様において、本発明は、アルカロイドを含有する均質化した材料を含むシートの調製のための方法に関し、前記方法は、還元糖およびアルカロイドを含有する材料の粒子を含む混合物を形成することと、混合物を押出成形することと、押出成形された混合物を含むスラリーを形成することと、スラリーをシートにキャスティングすることとを含む。
本発明はまた、アルカロイドを含有する均質化した材料を含むシートの調製のための方法に関し、前記方法は、還元糖およびアルカロイドを含有する材料の粒子を含む混合物を形成することと、混合物を押出成形することと、スラリーを形成するために押出成形された混合物に水を添加することと、スラリーをシートにキャスティングすることとを含む。
本発明の方法において、アルカロイドを含有する材料の粒子と還元糖との混合物が形成され、押出成形される。押出成形は、アルカロイドを含有する材料を修正する場合があり、これによって、結果的に得られる、押出成形機から排出された材料は、アルカロイドを含有する材料の組成に関して、押出成形の前のアルカロイドを含有する材料と比較して異なる特性を有する場合がある。これらの差異は、押出成形された混合物からスラリーを作り出す、形成されるキャストシートの最終的な特性に影響を与える。
押出成形後のアルカロイドを含有する材料の組成に関して、押出成形中に、還元糖とアルカロイドを含有する材料との間の反応が、(特にアンモニアおよびアンモニウム含有化合物が後者に含有されている場合に)生じる可能性がある。この反応は、アルカロイドを含有する材料の組成を修正し、これによって、結果的に得られる、押出成形機から排出された材料は、押出成形前のアルカロイドを含有する材料と比較して、より少ない量のアンモニアまたはアンモニウム含有化合物を有し、またこれによって、前記材料から発生したエアロゾルは従って、例えば風味に関して所望の特性を示す場合がある。
さらに、押出成形機内での処理は、アルカロイドを含有する材料の化学的または物理的特性を修正し、これによって、結果的に得られる、押出成形機から排出された材料は、結合剤と組み合わされてスラリーを形成し、次いでキャスティングされる時、一貫性、熱に対する感受性、粘着性、および引張強さに関して改善された特性を示すシートにつながる場合がある。
本明細書で使用される「シート」という用語は、長さと、その厚さよりも実質的に大きい長さとを有する薄層状の要素を意味する。シートの幅は、約10ミリメートルより大きいことが好ましく、約20ミリメートルまたは約30ミリメートルより大きいことがより好ましい。シートの幅は、約100ミリメートル~約300ミリメートルから成ることがなおより好ましい。
「アルカロイドを含有する材料」は、一つ以上のアルカロイドを含有する材料である。アルカロイドはニコチンを含んでもよい。ニコチンは、例えばたばこの中に見いだされうる。
アルカロイドは、塩基性の窒素原子を主に含有する天然の化合物の群である。この群はまた、中性特性および弱酸性特性を有する一部の関連する化合物さえも含む。類似の構造の一部の合成化合物もアルカロイドと呼ばれる。炭素、水素、窒素に加えて、アルカロイドはまた、酸素、硫黄、より稀には塩素、臭素、リンなどのその他の要素を含みうる。
アルカロイドは細菌、真菌、植物および動物を含む多種多様な生物体によって生成されている。アルカロイドは酸塩基抽出によって、これらの生物体の粗抽出物から精製することができる。カフェイン、ニコチン、テオブロミン、アトロピン、ツボクラリンはアルカロイドの例である。
本明細書で使用される「均質化したたばこ材料」という用語は、アルカロイドニコチンを含有する、粒子状たばこを凝集することによって形成された材料を意味する。それ故に、アルカロイドを含有する材料は、均質化したたばこ材料とすることができる。
均質化したたばこ材料の最も一般的に使用される形態は、再構成たばこシートおよびキャストリーフである。均質化したたばこ材料シートを形成するプロセスは一般的に、たばこダストと結合剤を混合してスラリーを形成する工程を含む。次に、たばこシートを作り出すためにスラリーが使用される。例えば、移動する金属ベルトの上に粘稠なスラリーをキャスティングすることによって、いわゆるキャストリーフを製造する。別の方法として、粘度が低くかつ含水量が高いスラリーを使用して、製紙と似たプロセスで再構成たばこを作り出すことができる。
たばこのシート材料は、再構成シート材料と呼ばれることができ、たばこ組成物を形成するために、粒子状のたばこ(例えば、再構成たばこ)またはたばこ微粒子のブレンド、湿潤剤、および水性溶剤を使用して形成されることができる。このたばこ組成物はその後、キャスティング、押出成形、圧延またはプレスされて、たばこ組成物からシート材料を形成してもよい。紙様の材料を作製するためにたばこの微粉が使用される湿式プロセス、またはたばこの微粉が結合剤材料と一緒に混合されて、移動するベルトの上にキャスティングされてシートを形成するキャストリーフプロセスを利用して、たばこのシートを形成することができる。
均質化したたばこ材料のシートはその後、ボビンの状態に巻かれて(これは、さらに加工するために巻き出される必要がある)、例えばエアロゾル形成物品の一部となってもよく、これはエアロゾル形成物品のエアロゾル形成基体に含まれるようになる。「燃やさない加熱式」エアロゾル発生物品において、エアロゾル形成基体はエアロゾルを形成するがたばこ材料の燃焼を防止するために、比較的低い温度に加熱される。さらに、均質化したたばこシート中に存在するたばこは典型的に唯一のたばこであるか、またはこのような「燃やさない加熱式」エアロゾル発生物品の均質化したたばこ材料中に存在するたばこの大半を含む。これは、このような「燃やさない加熱式」エアロゾル発生物品によって発生されるエアロゾル組成物が実質的に、均質化したたばこ材料のみに基づくことを意味する。
本明細書で使用される「エアロゾル形成材料」という用語は、加熱に伴い揮発性化合物を放出してエアロゾルを発生する能力を有する材料を意味する。たばこは、その他の化合物と一緒に、エアロゾル形成材料として、特にエアロゾル形成体を含む均質化したたばこのシートとして分類されうる。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成材料を含んでもよく、またはエアロゾル形成材料から成ってもよい。
均質化したたばこ材料の特性は、後者を含むシートを形成するためのプロセスだけでなく、この材料から発生したエアロゾルの特性にも影響を及ぼす場合がある。
実際、均質化したたばこ材料は概して「粘着性」であり、すなわち隣接した物体に接着し、また同時に比較的低い引張強さを有し、どちらかというと脆弱性である。理論に束縛されるものではないが、このような特性は、均質化したたばこ材料中のグアーおよびグリセリンなどの結合剤およびエアロゾル形成体の存在に起因しうると考えられる。
同時に、均質化したたばこ材料はまた、とりわけ前記材料から発生したエアロゾルの特性(例えば、その風味)に寄与する化合物を含む。エアロゾルの特性に寄与する化合物としては、とりわけアンモニアおよびアンモニウム含有化合物が挙げられる。
本発明の方法によると、アルカロイドを含有する材料のシートが製造される。
アルカロイドを含有する材料の粒子と還元糖との混合物が形成される。混合物は、異なる量の水を含有してもよい。粒子および還元糖は、任意の周知のツールによって混合されることが好ましい。
この混合物はその後、押出成形される。
押出成形は、材料(この場合は上述の混合物)を、所望の断面のダイを通して押して物体を作り出すために使用されるプロセスである。ダイにおいて混合物は、圧縮応力と剪断応力に遭遇する。従って混合物は、エネルギーを実質的に吸収しながら、押出成形機の入力から出力へと押される。
押出成形は、混合物内に存在するアルカロイドを含有する材料を修正し、これによって、結果的に得られる材料は、押出成形の前のアルカロイドを含有する材料と比較して、異なる特性を有する。押出成形機での処理に供される時、混合物の還元糖は実際に、アルカロイドを含有する材料内に存在するアンモニアまたはアンモニウム含有化合物と反応する場合がある。いかなる特定の理論にも束縛されることを望むことなく、混合物の還元糖のカルボニル基は、アルカロイドを含有する材料内のアンモニアまたはアンモニウム含有化合物のアミノ基とのいわゆるメイラード反応を受ける場合があり、それ故にそれらの量を下げると考えられる。
このようにして、押出成形機から排出された混合物は、押出成形前のアルカロイドを含有する材料と比較して、より低い量のアンモニアまたはアンモニウム含有化合物を含み、そして前記材料から発生したエアロゾルの特性の制御を可能にする所望の組成が得られる。
さらに、スラリーを形成するために、押出成形された混合物が(好ましくは結合剤と一緒に)使用される。押出成形された混合物および結合剤は、均質になるためにさらに混合されることが好ましい。スラリーに水も添加されることが好ましい。
その後スラリーは、例えばコンベヤーベルトなどの移動可能な支持体にキャスティングされる。キャスティングは、任意の周知の装置を用いて行われ、例えばスラリーを移動可能な支持体の上方に位置付けられたキャストボックス内に挿入し、そしてスラリーはキャストボックスに取り付けられたキャスティングブレードによってキャスティングされる。
押出成形機での混合物の処理はまた、アルカロイドを含有する材料の物理的特性を修正する場合があり、これによって、結果として得られる、スラリー状であってその後キャスティングされた時に押出成形機から排出される混合物は、シートを形成し、このシートは、エアロゾル発生物品の構成要素として使用されるために最適である一貫性、熱に対する感受性、粘着性、および引張強さの特性を示す。特に、同一のスラリーによって形成されるが、しかしアルカロイドを含有する材料がキャスティングの前に押出成形されていないシートと比較した時、このシートは、改善された引張強さ、またはより良好な耐熱性、またはより低い粘着性、またはより良好な一貫性を有する場合がある。
さらに、同一のスラリーによって形成されるが、しかしアルカロイドを含有する材料がキャスティングの前に押出成形されていないシートと比較した時、このシートは、より良好な表面特性(欠陥がより少ない、より滑らかな表面など)を示す場合がある。
さらに、同一のスラリーはキャスティングの前に、その粘度および密度に関して最適な特性を示す場合があり、これは安定したままである。
押出成形する工程の前の混合物は、混合物の乾燥重量基準で重量当たり約2パーセント~約30パーセントの還元糖を含むことが好ましく、混合物の乾燥重量基準で重量当たり約5パーセント~約25パーセントの還元糖を含むことがより好ましく、混合物の乾燥重量基準で重量当たり約10パーセント~約15パーセントの還元糖を含むことがより好ましく、混合物の乾燥重量基準で重量当たり約11パーセント~約14パーセントの還元糖を含むことがなおより好ましい。
この還元糖の量は、最終製品で望ましい特性を得るために最適であることが証明されている。例えば、望ましいレベルのアンモニアが得られる。
アルカロイドを含有する材料の粒子は、約0.02ミリメートル~約0.3ミリメートルから成る平均サイズを有することが好ましい。
約0.02ミリメートル~約0.3ミリメートルの平均サイズは、たばこ細胞が少なくとも部分的に破壊されるサイズを表す。こうした平均サイズを有するアルカロイドを含有する材料の使用は有利なことに、アルカロイドを含有する材料の下流の加工工程における滑らかな、かつ均一なスラリーにつながる。
還元糖は、グルコース、フルクトース、キシロース、リボース、ガラクトース、およびこれらの混合物から選択されることが好ましい。還元糖は、グルコース、フルクトース、およびこれらの混合物であることがより好ましい。
還元糖は、粉末状、液体状、またはスラリー状のアルカロイドを含有する材料と混合されることが好ましい。
アルカロイドを含有する材料は、還元糖と混合する前に任意の望ましい形態とすることができる。場合によっては、アルカロイドを含有する材料が実質的に乾燥している場合に水が添加される。
押出成形する工程の前に、混合物は重量当たり約2パーセント~約30パーセントの含水量を有することが好ましく、重量当たり約5パーセント~約25パーセントの含水量を有することがより好ましく、重量当たり約10パーセント~約20パーセントの含水量を有することがより好ましく、重量当たり約11パーセント~約18パーセントの含水量を有することがより好ましく、重量当たり約11パーセント~約14パーセントの含水量を有することがなおより好ましい。
混合物の含水量は、押出成形機内の還元糖とアンモニアまたはアンモニウム含有化合物との間の反応に影響を及ぼす場合があり、従ってこれは関連する因子でありうる。
押出成形する工程は、摂氏約190度以下の温度で実施されることが好ましく、摂氏約30度~摂氏約190度の温度で実施されることがより好ましい。
本発明の方法において、押出成形することは、混合物を押出成形機に供給することと、混合物を摂氏約190度以下の第一の温度に加熱することと、混合物を第一の温度から摂氏約70度以下の第二の温度に冷却することと、押出成形された混合物を押出成形機から排出することとを含むことが好ましい。
このようにして、押出成形機から排出された材料は、材料のその他の構成成分および特にニコチンなどのアルカロイドのいかなる望ましくない損失もなく、押出成形前のアルカロイドを含有する材料と比較して、より少ない量のアンモニアまたはアンモニウム含有化合物を含む。
それ故に、前記材料から発生したエアロゾルの特徴を制御することを可能にする望ましい組成物を有する、アルカロイドを含有する材料が得られる。
本発明の方法は、混合物を摂氏約90度~摂氏約190度の第一の温度に加熱することを含むことがより好ましく、摂氏約140度~摂氏約190度の第一の温度に加熱することを含むことがより好ましく、摂氏約175度~摂氏約185度の第一の温度に加熱することを含むことがなおより好ましい。
本発明の方法は、混合物を第一の温度から摂氏約30度~摂氏約70度の第二の温度に冷却することを含むことがより好ましく、より好ましくは摂氏約35度~摂氏約50度の第二の温度に冷却することを含むことがより好ましく、摂氏約35度~摂氏約45度の第二の温度に冷却することを含むことがなおより好ましい。
押出成形する工程は、約10秒~約80秒から成る押出成形時間の間実施されることが好ましく、約10秒~約60秒から成る押出成形時間の間実施されることがより好ましく、約15秒~約50秒から成る押出成形時間の間実施されることがより好ましく、約20秒~約30秒から成る押出成形時間の間実施されることがより好ましく、約22秒~約27秒から成る押出成形時間の間実施されることがなおより好ましい。
押出成形時間は、還元糖とアンモニアまたはアンモニウム含有化合物との間の反応に影響を及ぼす場合がある。特に、アルカロイドを含有する材料中のアンモニアまたはアンモニウム含有化合物の量の低減は、材料の他の構成成分、または材料中に存在する他の化合物の損失(例えばまた、ニコチンなどのアルカロイドの損失)につながる場合がある。
押出成形機内でのこの押出成形時間は、材料の他の構成成分の損失、および特にニコチンなどのアルカロイドの損失を生じることなく、アルカロイドを含有する材料中のアンモニアおよびアンモニウム含有化合物の量の低下を得るために最適であることが証明されている。
加熱は押出成形機の第一部で実施され、また冷却は押出成形機の第二部で実施され、押出成形機の第二部は、押出成形の方向で押出成形機の第一部の下流にあることが好ましい。
本明細書で使用される「押出成形の方向」という用語は、押出成形機内で押出成形を受ける材料の流れの方向を意味する。
混合物は、押出成形機の第一部内で、約2秒~約60秒から成る滞留時間を有することが好ましく、約10秒~約40秒から成る滞留時間を有することがより好ましく、約14秒~約35秒から成る滞留時間を有することがより好ましく、約18秒~約22秒から成る滞留時間を有することがなおより好ましい。
押出成形機の第一部は、混合物が加熱される押出成形機の一部である。
混合物は、押出成形機の第二部内で、約2秒~約60秒から成る滞留時間を有することが好ましく、約10秒~約40秒から成る滞留時間を有することがより好ましく、約14秒~約35秒から成る滞留時間を有することがより好ましく、約18秒~約22秒から成る滞留時間を有することがなおより好ましい。押出成形機の第二部は、混合物が冷却される押出成形機の一部である。
押出成形プロセスは、混合物を冷却する工程の前に、約2秒~約55秒の滞留時間にわたり混合物を第一の温度に保つことを含むことが好ましく、約6秒~約26秒の滞留時間がより好ましく、約7秒~約11秒の滞留時間がなおより好ましい。
本発明のプロセスでは、押出成形機内の熱プロファイルは、還元糖とアンモニアおよびアンモニウム含有化合物との間の反応に影響を及ぼす場合がある。
押出成形機内でのこの熱プロファイルは、材料の他の構成成分の損失、および特にニコチンなどのアルカロイドの損失を生じることなく、アルカロイドを含有する材料中のアンモニアまたはアンモニウム含有化合物の量の低下を得るために最適であることが証明されている。
本発明の方法は、混合物を摂氏約175度~摂氏約185度の第一の温度に加熱することを含むことが好ましく、また混合物は約18秒~約22秒から成る押出成形機の第一部内での滞留時間を有することが好ましい。
本発明の方法は、混合物を第一の温度から摂氏約35度~摂氏約45度の第二の温度に冷却することを含むことが好ましく、また混合物は約18秒~約22秒から成る押出成形機の第二部内での滞留時間を有することが好ましい。本発明の方法において、還元糖とアルカロイドを含有する材料の化合物との間の反応にも影響を及ぼすため、押出成形中に加えられる機械的エネルギーなどの他の加工条件も本発明の方法の全体的な結果に対して関連する因子でありうる。
本発明の方法において、押出成形する工程は、混合物のキログラム当たり約150ワット時~約350ワット時の機械的エネルギーを混合物に加えることによって実施されることが好ましく、混合物のキログラム当たり約200ワット時~約300ワット時がより好ましく、混合物のキログラム当たり約225ワット時~約275ワット時がなおより好ましい。
本発明の方法において、スラリーを形成する工程は、スラリーを形成するために押出成形された混合物を結合剤と組み合わせる工程を含むことが好ましい。
本発明の方法において、スラリーを形成する工程は、スラリーを形成するために押出成形された混合物をエアロゾル形成体と組み合わせる工程を含むことが好ましい。
本発明の方法において、スラリーを形成する工程は、スラリーを均質化することを含むことが好ましい。
キャスティングする工程の前に、スラリーは重量当たり約10パーセント~約90パーセントの含水量を有することが好ましく、重量当たり約20パーセント~約80パーセントの含水量を有することがより好ましく、重量当たり約40パーセント~約80パーセントの含水量を有することがなおより好ましく、約60パーセント~約80パーセントの含水量を有することがなおより好ましい。
本発明の方法において、スラリーを形成する工程は、結合剤を乾燥重量基準でスラリーの重量当たり約1パーセント~約12パーセントの量で添加することを含むことが好ましく、結合剤をスラリーの乾燥重量基準で約4パーセント~約10パーセントの量で添加することを含むことがより好ましく、結合剤を約5パーセント~約7パーセントの量で添加することを含むことがなおより好ましい。
スラリーで使用される結合剤は、本明細書に記載のガムまたはペクチンのうちのいずれかであってもよい。結合剤は、キャストシート全体を通してアルカロイドを含有する材料の粒子が実質的に分散したままであることを確実にしうる。結合剤として使用することができるガムの記述的な検討については、『Gums And Stabilizers For The Food Industry,IRL Press(G.O.Phillip et al.eds.1988)』、『Whistler,Industrial Gums:Polysaccharides And Their Derivatives,Academic Press(2d ed.1973)』、および『Lawrence,Natural Gums For Edible Purposes,Noyes Data Corp.(1976)』を参照のこと。
任意の結合剤を採用してもよいが、好ましい結合剤は、天然ペクチン(果実ペクチン、柑橘類ペクチン、またはたばこペクチンなど)、グアーガム(ヒドロキシエチルグアー、ヒドロキシプロピルグアーなど)、ローカストビーンガム(ヒドロキシエチルローカストビーンガム、ヒドロキシプロピルローカストビーンガムなど)、アルギネート、デンプン(変性デンプンまたは誘導体化デンプン(derivitized starches)など)、セルロース(メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど)、タマリンドガム、デキストラン、プラロン(pullalon)、コンニャク粉、キサンタンガム、およびこれに類するものである。本発明で使用するために特に好ましい結合剤はグアーである。
本発明の方法は、アルカロイドを含有する材料にセルロース繊維を添加することを含むことが好ましい。
セルロース繊維はスラリー内に導入されてもよい。スラリー内へのセルロース繊維の導入は典型的に、アルカロイドを含有する材料の引張強さを増大し、強化剤として作用する。従って、セルロース繊維を添加することは、アルカロイドを含有する材料の弾力性を増加する場合がある。
均質化したたばこ材料などのアルカロイドを含有する材料に添加するためのセルロース繊維は当業界で周知であり、これには針葉樹の繊維、広葉樹の繊維、ジュート繊維、亜麻繊維、たばこ繊維、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。セルロース繊維は、パルプ化に加えて、精製、機械的パルプ化、化学的パルプ化、漂白、硫酸塩パルプ化、およびこれらの組み合わせなどの適切な加工に供されてもよい。
セルロース繊維は、たばこ茎材料、葉柄、または他のたばこ植物材料を含んでもよい。木材繊維などのセルロース繊維はリグニン含有量が低いことが好ましい。別の方法として、植物繊維などの繊維を上記の繊維とともに、またはその代替として使用してもよく、これには大麻および竹が含まれる。
セルロース繊維の長さは有利なことに、約0.2ミリメートル~約4ミリメートルである。セルロース繊維の重量当たりの平均長さは、約1ミリメートル~約3ミリメートルであることが好ましい。
さらに、アルカロイドを含有する材料に既に存在するセルロース繊維に加えて、そのアルカロイドを含有する材料に添加されたセルロース繊維の量は、乾燥重量基準でスラリーの総重量の約1パーセント~約7パーセントであることが好ましい。
本発明の方法は、アルカロイドを含有する材料にエアロゾル形成体を添加することを含むことが好ましい。エアロゾル形成体はスラリー内に導入されてもよい。
均質化したたばこ材料などのアルカロイドを含有する材料に追加するための適切なエアロゾル形成体が当業界で周知であり、これには一価アルコール(メントールなど)、多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、トリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
好ましいエアロゾル形成体の例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。
アルカロイドを含有する材料は、乾燥重量基準で約3パーセントを超えるエアロゾル形成体含有量を有してもよい。アルカロイドを含有する材料は別の方法として、乾燥重量基準で約3パーセント~約30重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有してもよい。エアロゾル形成体は、アルカロイドを含有する材料の乾燥重量の約7パーセント~約25パーセントを構成していることがより好ましい。エアロゾル形成体は、アルカロイドを含有する材料の乾燥重量の約10パーセント~約25パーセントを構成していることがより好ましい。
本発明の方法は、さらなるアルカロイドを含有する材料をスラリーに添加する工程を含むことが好ましい。
本発明の方法において、均質化する工程は、摂氏約20度~摂氏約60度の温度で実施されることが好ましく、摂氏約25度~摂氏約55度で実施されることがより好ましい。
本発明の方法は、キャスティングした後に、アルカロイドを含有する均質化した材料を含むシートを乾燥する工程を含むことが好ましい。
アルカロイドを含有する均質化した材料を含むシートは、乾燥する工程後、重量当たり約7パーセント~約15パーセントの含水量を有することが好ましい。
アルカロイドを含有する均質化した材料を含むシートは、乾燥重量基準で約45パーセント~約93パーセントのアルカロイドを含有する材料を含むことが好ましい。
アルカロイドを含有する材料は、均質化したたばこ材料であることが好ましい。このような場合、材料内に含有されたアルカロイドはニコチンを含んでもよい。たばこ材料はバーレーたばこを含むことが好ましい。
本発明の第二の態様によると、本発明は、本発明の第一の態様による方法から調製された構成成分を含むエアロゾル形成物品に関する。
第二の態様の利点については、第一の態様を参照しながら既に概説しているため、ここでは繰り返さない。
本発明によるエアロゾル形成物品は、フィルター付き紙巻たばこ、またはたばこ材料が燃焼して煙を形成するその他の喫煙物品の形態であってもよい。本発明は、たばこ材料を燃焼ではなく加熱してエアロゾルを形成する物品、および燃焼または加熱を用いずにたばこ材料からニコチン含有エアロゾルを発生する物品を追加的に包含する。
本発明によるエアロゾル形成物品は、完全な組み立てられたエアロゾル形成物品であってもよく、または例えば加熱式喫煙装置の消耗部品などの、エアロゾルを発生するために組み立てられた物品を提供する目的で一つ以上の他の構成要素と組み合わせられるエアロゾル形成物品の構成要素であってもよい。
エアロゾル形成物品は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中へと直接吸入可能なエアロゾルを発生する物品であってもよい。エアロゾル形成物品は、紙巻たばこなどの従来の喫煙物品と似ていてもよく、またたばこを含んでもよい。エアロゾル形成物品は使い捨てであってもよい。エアロゾル形成物品は、別の方法として、部分的に再利用可能であってもよく、また補充可能または交換可能なエアロゾル形成基体を備えてもよい。
エアロゾル形成物品はまた、可燃性紙巻たばこを含んでもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル形成物品は実質的に円筒状の形状であってもよい。エアロゾル形成物品は、実質的に細長くてもよい。エアロゾル形成物品は、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す円周とを有してもよい。エアロゾル形成物品は、約30ミリメートル~約100ミリメートルの全長を有してもよい。エアロゾル形成物品は、約5ミリメートル~約12ミリメートルの外径を有してもよい。
本発明のすべての態様において、アルカロイドを含有する材料は均質化したたばこ材料であることが好ましい。このような場合、材料内に含有されたアルカロイドはニコチンを含んでもよい。
本発明の第一の態様によると、均質化したたばこ材料は、スラリーをキャスティングすることによってシートの形態で得られる。
均質化したたばこシートは、たばこの葉(例えば、たばこ茎およびラミナ)から粉砕されたたばこ粒子を含む。
均質化したたばこシートはまた、たばこの処理中、取り扱い中、および移送中に形成された、少量のたばこダスト、たばこ微粉、およびその他の粒子状のたばこ副産物のうちの一つ以上も含んでもよい。
均質化したたばこ材料中に存在するたばこは、たばこの大半、または実質的に、エアロゾル発生物品中に存在するたばこの総量さえも構成してもよい。
アルカロイドを含有する材料は、そのすべてではないが、スラリーを形成する前に押出成形されることが好ましい。従って、スラリーを形成するために押出成形された混合物に水を添加する工程は、スラリーを形成するために水およびアルカロイドを含有する材料の粒子を押出成形された混合物に添加する工程を含むことが好ましい。上述の通り、押出成形は、結果的に得られる、押出成形機から排出された材料内に、出発材料より低い量のアンモニアまたはアンモニウムを得るために実施される。しかしながら、アルカロイドを含有する材料のすべてが、同一の量のアンモニアまたはアンモニウムを有するわけではない。例えば、アルカロイドがニコチンである場合、異なるタイプのたばこは異なるアンモニア含有量を有する。一般的に、キャストシートは異なるタイプのたばこのブレンドを含む。従って、高い含有量のアンモニアまたはアンモニウムを有するたばこタイプのみが押出成形され、比較的「低い」アンモニアまたはアンモニア含有量を有するたばこの残りのタイプは、押出成形工程なしでスラリーに添加することができる。このようにして、押出成形の余分な工程は、必要な時にのみ使用される。
本発明の特定の実施形態を、以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。
図1は、本発明による均質化したたばこ材料を含むシートの製造のための方法の流れ図を示す。 図2は、押出成形された混合物を製造するために使用される押出成形機の概略側面図を示す。 図3は、押出成形された混合物を製造するために使用される押出成形機の熱プロファイルを示す。
最初に図1を参照すると、本発明による均質化したたばこ材料の押出成形された混合物を製造するための方法が表されている。
第一の工程100では、アルカロイドを含有する材料の粒子と還元糖との混合物が形成される。アルカロイドを含有する材料は、アルカロイドニコチンを含有するたばこ材料である。還元糖は、グルコース、フルクトース、またはこれらの混合物である。還元糖とたばこ材料との混合物は、混合物の乾燥重量基準で重量当たり約11パーセント~約14パーセントの含水量を有してもよい。
方法は、混合物が入口201および出口202を含む押出成形機200(図2に表示)で押出成形される、さらなる工程101を含む。押出成形機200において、混合物は、入口201と出口202の間に画定され、図2で矢印203によって示された押出成形の方向に沿って移動し、熱機械的処理に供され、この熱機械的処理中に還元糖は、たばこ材料のアンモニアおよびアンモニウム含有化合物との反応を受けることが好ましい。押出成形中に、混合物のキログラム当たり約225ワット時~約275ワット時の機械的エネルギーが、押出成形機内に存在する混合物に加えられることが好ましい。
図3では、本発明の方法の押出成形プロセスの押出成形の方向203に沿った概略的な熱プロファイルが示されている。
図1の工程101は、混合物が押出成形機200に供給される下位工程301を含む。
下位工程301の後、工程101は、押出成形機200の内側に存在する混合物を摂氏約190度以下の第一の温度に加熱するさらなる下位工程302を含む。第一の温度は摂氏約90度~摂氏約190度であることが好ましく、摂氏約140度~摂氏約190度であることがより好ましく、摂氏約175度~摂氏約185度であることがなおより好ましい。加熱は、押出成形機200の第一部204において実施されることが好ましい。押出成形機の第一部における滞留時間は、約18秒~約22秒であることが好ましい。
混合物を第一の温度に加熱する下位工程302の後、押出成形機200の内側に存在する混合物を、第一の温度から摂氏約70度以下の第二の温度に冷却するさらなる下位工程303が実施されることが好ましい。第二の温度は摂氏約30度~摂氏約70度であることが好ましく、摂氏約35度~摂氏約50度であることがより好ましく、摂氏約35度~摂氏約45度であることがなおより好ましい。冷却は、押出成形の方向203で押出成形機200の第一部204の下流にある、押出成形機200の第二部205内で実施されることが好ましい。押出成形機の第二部205内の滞留時間は、約18秒~約22秒であることが好ましい。
図3に示す通り、押出成形工程101は、混合物を冷却する工程の前に、ある特定の滞留時間の間、好ましくは押出成形機200の第一部204内に、混合物を第一の温度に保つことを含んでもよい。この滞留時間は、約6秒~約40秒であることが好ましい。この滞留時間は約7秒~約11秒であることがより好ましい。
第一の温度から第二の温度に混合物を冷却する下位工程303の後、混合物を第二の温度で押出成形機200から排出する、さらなる工程304が実施される。このようにして、たばこ混合物は、押出成形プロセスの前のたばこ材料と比較して、より低い量のアンモニアおよびアンモニウム含有化合物を有する。
押出成形工程101の後、押出成形された混合物は後続のスラリー調製工程102で使用される。
スラリー調製工程102の前またはスラリー調製工程102中に、本発明の方法は、繊維を水中に均一に分散して精製するためにセルロース繊維5および水6をパルプ化するパルプ調製工程103と、エアロゾル形成体7と結合剤8を予混合する懸濁液調製工程104という二つのさらなる工程を含んでもよい。エアロゾル形成体7はグリセロールを含み、結合剤8はグアーを含むことが好ましい。有利なことに、懸濁液調製工程104は、水を導入することなくグアーとグリセロールを予混合することを含む。
スラリー調製工程102は、エアロゾル形成体および結合剤の予混合溶液をスラリー混合タンクに移動することと、パルプをスラリー混合タンクに移動することとを含むことが好ましい。さらに、スラリー調製工程は、パルプを有するスラリー混合タンクの中にたばこ粉末ブレンドを投与し、グアーとグリセロールの懸濁液を投与する工程を含む。この工程はまた、スラリーの均一性および均質性を確保するために高剪断ミキサーを用いてスラリーを加工することを含むことがより好ましい。
スラリー調製工程102はまた、水を添加する工程を含むことが好ましく、望ましい粘度および含水量を得るためにスラリーに水が添加される。水の量は、スラリーの総重量の約65重量パーセント~約75重量パーセントであることが好ましい。
均質化したたばこ材料を含むシートを形成するために、工程102によって形成されたスラリーは、キャスティング工程105でキャスティングされることが好ましい。このキャスティング工程105は、キャスティングステーションにスラリーを搬送することと、支持体上で均質かつ均一な厚さを有するシートにスラリーをキャスティングすることとを含むことが好ましい。キャスティング中に、キャストシートの厚さ、含水量、および密度は、キャスティングの直後に制御されることが好ましく、またプロセス全体中にスラリー測定装置を使用して連続的にモニターされ、フィードバック制御されることもより好ましい。
次に、均質化したキャストシートは、例えば無限ステンレス鋼製ベルトドライヤーで、キャストシートを均一かつ穏やかに乾燥することを含む乾燥工程106で乾燥される。無限ステンレス鋼製ベルトドライヤーは、個別の制御可能ゾーンを備えてもよい。乾燥工程は、各乾燥ゾーンで穏やかな乾燥プロファイルを確保するために、各乾燥ゾーンでキャストシート温度をモニターすることと、均質化したキャストウェブが形成される支持体を加熱することとを含むことが好ましい。乾燥プロファイルは、いわゆるTLC乾燥プロファイルであることが好ましい。
ウェブ乾燥工程106の最後に、乾燥したウェブ中の水分含有量および存在する欠陥の数を測定するために、モニターする工程(図示せず)が実行される。
目標の含水量まで乾燥された均質化したたばこを含むシートは次に、移動する鋼製ベルトから引き出されて、例えば単一のマスターボビンを形成するために、巻き取り工程107で巻き取られることが好ましい。本発明による均質化したたばこを含むシートの改善された特性に起因して、シートは簡単に補修され、またはその後、シートの著しい破損なしにマスターボビンから巻き出され、それ故にプロセス全体の生産性が向上する。その後、このマスターボビンを容易に使用して、切り込みを入れることと、小さいボビンを形成するプロセスとによって、より小さいボビンの製造を実施してもよい。その後、エアロゾル発生物品(図示せず)の製造のために、より小さいボビンを使用してもよい。

Claims (16)

  1. アルカロイドを含有する均質化した材料を含むシートの調製のための方法であって、
    還元糖と、アルカロイドを含有する材料の粒子とを含む混合物を形成することと、
    前記混合物を押出成形することと、
    スラリーを形成するために前記押出成形された混合物に水を添加することと、
    スラリーをシートにキャスティングすることと、を含む、方法。
  2. 押出成形する前記工程の前の前記混合物が、前記混合物の乾燥重量基準で重量当たり約2パーセント~約30パーセントの還元糖を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アルカロイドを含有する材料の前記粒子が、約0.02ミリメートル~約0.3ミリメートルから成る平均サイズを有する、請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記還元糖が、グルコース、フルクトース、キシロース、リボース、ガラクトース、およびこれらの混合物から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記混合物が、押出成形する前記工程の前に重量当たり約2パーセント~約30パーセントの含水量を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 押出成形する前記工程が、摂氏約190度以下の温度で実施される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 押出成形する前記工程が、約10秒~約80秒の押出成形時間の間実施される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 押出成形する前記工程が、前記混合物のキログラム当たり約150ワット時~約350ワット時の機械的エネルギーを加えることによって実施される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. スラリーを形成する前記工程が、前記スラリーの乾燥重量基準で重量当たり約1パーセント~約12パーセントの量の結合剤を添加することを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. ‐セルロース繊維を、前記アルカロイドを含有する材料に添加することを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. ‐アルカロイドを含有する前記材料にエアロゾル形成体を添加することを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. キャスティングした後に、アルカロイドを含有する前記均質化した材料を含む前記シートを乾燥する工程を含む、請求項1~11のいずれかに記載の方法。
  13. アルカロイドを含有する前記材料がたばこ材料である、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記たばこ材料がバーレーたばこを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記スラリーが、キャスティングする前に重量当たり約10パーセント~約90パーセントの含水量を有する、請求項1~14のいずれかに記載の方法。
  16. スラリーを形成するために前記押出成形された混合物に水を添加する前記工程が、スラリーを形成するために前記押出成形された混合物に水と、アルカロイドを含有する材料の粒子とを添加することを含む、請求項1~15のいずれかに記載の方法。
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