JP7237255B2 - 音源方向推定装置、プログラム及び音源方向推定方法 - Google Patents
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Description
このため、マイクアレイの方向を変更することで、音源方向を推定する技術がある。例えば、1往復目と、2往復目とで、2chマイクロホンアレイの向きを変更して、一往復目の音源推定結果と、2往復目の音源推定結果とを統合する技術がある。
図1は、実施の形態1における音源方向推定システム100の構成を概略的に示すブロック図である。
音源方向推定システム100は、音源方向推定装置として機能するコンピュータ101と、マイクアレイ110と、入力装置111と、出力装置112と、センサ113とを備える。
マイクアレイ110は、コンピュータ101と分離していても、コンピュータ101に組み込まれて一体型となっていてもよい。また、マイクアレイ110は、加速度センサ又はイメージセンサを搭載してもよい。これらのセンサは、マイクアレイ110の付近に設置されてもよい。
補助記憶装置104は、例えば、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)である。
主記憶装置103及び補助記憶装置104は、コンピュータ101での処理に必要な、様々なデータ及びプログラムを記憶する。
なお、マイクアレイ110がかごの上に設置されている場合、マイクアレイ110は、かごと連動する。ここで、かごは、エレベータかごと呼んでもよい。昇降路は、エレベータ昇降路と呼んでもよい。
また、マイクアレイ110は、ピット部分、巻き上げ機付近又はエレベータの昇降運転によって位置が変わらない場所に設置されてもよい。マイクアレイ110は、昇降路に固定されてもよい。また、ユーザが持参したマイクアレイ110が、ユーザによって、昇降路に設置されてもよい。
図2は、実施の形態1において、マイクアレイ110がかごの上に設置されている場合を示している。
かごガイドレール121は、かご122を上下に移動させるためのレールである。かご122は、かごガイドレール121を沿って、上下に移動する。このため、かごガイドレール121が、エレベータの昇降路となる。
かご上ガイドシュー123及びかご下ガイドシュー124は、かごガイドレール121と、かご122との接合部である。
カウンターウェイト上ガイドシュー127及びカウンターウェイト下ガイドシュー128は、カウンターウェイトガイドレール125と、カウンターウェイト126との接合部である。
図3に示されているように、音源方向推定装置130は、取得部131と、同期部132と、データ記憶部133と、スコア算出部134と、音源方向推定部135と、入力部140と、出力部141とを備える。
なお、音データは、エレベータのかご122が移動する昇降路内の音を示すデータである。また、音データは、複数チャンネルの音データである。
図4において、マイクアレイ110からドア129に向かう方向をドア方向という。図4に示されているように、マイクアレイ110は、一回目の移動である1往復目でドア方向に向けられている。
以上のように、マイクアレイ110の向きは、1往復目と2往復目とで90度回転している。このようにエレベータのかご122を往復させるごとにマイクアレイ110の水平面における向きが変更される。
また、同期部132は、入力装置111を介してユーザから2往復分の音データが同期するように音データのシフト量の入力を受けてもよい。
また、データ記憶部133は、スコア算出部134でのスコア算出処理に必要な各マイク位置の関係等のパラメーターを記憶する。
また、スコア算出部134は、2往復目で、水平面においてマイクアレイ110が向いている方向である第2の方向に対する角度毎に、第2の音データで示される音である第2の音に含まれている対象音の音源方向である可能性を示す複数のスコアである複数の第2のスコアを算出する。
但し、音源方向推定部135は、複数の第1のスコアの最大値を第1の選択スコアとして選択し、複数の第2のスコアの最大値を第2の選択スコアとして選択した場合に、第1の軌跡と、第2の軌跡とが交わらないときには、第1の軌跡と、第2の軌跡とが交わるまで、複数の第1のスコアの大きいものから順に第1の選択スコアとして選択してもよい。
ここで、音源方向推定部135は、交点算出部136と、変更部137とを備える。
2往復分の音データは、同期部132によって同期されているため、例えば、2往復分それぞれでエレベータのかご122が昇降路内の特定個所を通過する際に何らかの音である対象音が発生していた場合、2往復分それぞれの音データ上でも同時刻に対象音が記録されている。
図6及び図7に示されているように、スコア算出部134で推定されたスコアは、マイクアレイ110が向いている方向が異なるため、異なる推移を示している。
図8は、1往復目におけるマイクアレイ110の向きと、音源方向候補を示す実線の矢印151とを示している。
交点算出部136は、複数の対象方向の内、1往復目の特定の時刻におけるマイクアレイ110で取得された音から推定されたスコアが最も高い対象方向を、音源方向候補とする。
交点算出部136は、複数の対象方向の内、2往復目の特定の時刻におけるマイクアレイ110で取得された音から推定されたスコアが最も高い対象方向を、音源方向候補とする。
同様に、図9において、音源方向候補を示す矢印152を、マイクアレイ110を構成する2つのマイクを通る直線L2を軸として360度回転させると、その軌跡154が求められる。図9に示されているように、直線L2は、マイクアレイ110が向いている方向に、水平面において直交する直線である。
軌跡153及び軌跡154は、実際の音源が存在し得る方向となる。
このため、図10に示されているように、軌跡153と、軌跡154との交点155が、音源位置となる。即ち、交点155により示される音源位置の方向が、音源方向として推定される。
また、図9に示されているように、軌跡154を、マイクアレイ110を含む単位球の水平面にその水平面に垂直な方向から投影すると、線分157が求まる。
交点158の座標を(x、y)とするとき、実際の音源位置となる交点155の水平角θ及び仰角φは、下記(1)式及び(2)式にて求められる。
ここで、交点算出部136は、線分156及び線分157が交差する場合は、水平角θ及び仰角φの算出結果を音源方向として出力部141に与える。一方、交点算出部136は、線分156及び線分157が交差しない場合は、交差しないという情報を変更部137に与える。
図11は、線分156及び線分157が交差しない例を示す概略図である。
昇降路内は残響があり、スコア算出部134で正確なスコアを算出することができない可能性がある。1往復目若しくは2往復目、又は、それらの両方でスコアの算出が正しく行われなかった場合、図11に示されているように、線分156及び線分157が交差しない可能性がある。この場合、交点算出部136では、音源方向を推定することができない。そこで、変更部137では音源方向候補を変更し、交点算出部136が音源方向を推定できるようにする。
また、変更部137は、2往復目のスコアについてのみ、スコアが高い順に対応する角度を新たな音源方向候補としてもよい。この場合、1往復目については、最も高いスコアに対応する角度が音源方向候補として固定される。
さらに、変更部137は、1往復目のスコア及び2往復目のスコアの両方について、スコアが高い順に、対応する角度を新たな音源方向候補としてもよい。
入力される情報は、例えば、2往復目でどの方向にマイクアレイ110を90度回転させたか、又は、マイクアレイ110の回転角度等である。入力部140で入力された情報はデータ記憶部133に記憶される。
例えば、取得部131は、I/F106により実現することができる。
また、データ記憶部133は、主記憶装置103又は補助記憶装置104により実現することができる。
なお、同期部132、スコア算出部134、交点算出部136、変更部137、入力部140、出力部141の一部又は全部は、図示されていない処理回路によって実現されてもよい。
即ち、これらは、処理回路網により実現されてもよい。
ここでのフローチャートは、ユーザがマイクアレイ110をかご122の上に設置していることを前提とする。
そして、かご122が昇降路を移動している間、マイクアレイ110は、音データを取得する(S11)。ここで、かご122は、上昇の後に降下、又は、下降の後に上昇することで、昇降路を往復する。そして、マイクアレイ110には、昇降路内の音が入力される。
そして、かご122が昇降路を移動している間、マイクアレイ110は、音データを取得する(S15)。かご122は、上記のステップS11と同じ方向に、同程度の速度で移動する。
なお、ここでのフローチャートは、2往復分の音データがデータ記憶部133に記憶されていることを前提とする。
次に、スコア算出部134は、同期された2往復分の音データのそれぞれからスコアを算出する(S21)。
そして、出力部141は、与えられた情報に基づいて、音源方向を出力する処理を行う(S26)。
次に、実施の形態2を説明する。実施の形態2では、実施の形態1と相違する事項を主に説明する。そして、実施の形態2では、実施の形態1と共通する事項の説明を省略する。
実施の形態2における音源方向推定システム200は、コンピュータ101での処理が、実施の形態1における音源方向推定システム100とは異なっている。
図14に示されているように、音源方向推定装置230は、取得部131と、同期部132と、データ記憶部133と、スコア算出部134と、音源方向推定部235と、入力部140と、出力部141とを備える。
実施の形態2における音源方向推定装置230の取得部131、同期部132、データ記憶部133、スコア算出部134、入力部140及び出力部141は、実施の形態1における音源方向推定装置130の取得部131、同期部132、データ記憶部133、スコア算出部134、入力部140及び出力部141と同様である。
実施の形態2における音源方向推定部235の交点算出部136は、実施の形態1における音源方向推定部135の交点算出部136と同様である。
但し、交点算出部136は、図11に示されているように、線分156及び線分157が交差しない場合は、交差しないという情報を推定部238に与える。
具体的には、1往復目のスコアを[A-90,A-80,・・・,A-10,A0,A10,・・・,A80,A90]、2往復目のスコアを[B-90,B-80,・・・,B-10,B0,B10,・・・,B80,B90]とする。ここで、例えば、「A0」は、1往復目の水平角0度のスコアを示す。また、「B0」は、2往復目の水平角0度のスコアを示す。
図15に示されているように、90度~-90度のスコアを示す線SL1が、マイクアレイ110を構成する2つのマイクを通る直線L1に対して対称となるように、-90°~90°のスコアを示す線SL2のように拡張されている。
図16に示されているように、90度~-90度のスコアを示す線SL3が、マイクアレイ110を構成する2つのマイクを通る直線L2に対して対称となるように、-90度~90度のスコアを示す線SL4のように拡張されている。
図18(A)は、推定部238により反転された1往復目のスコアと角度との関係を示す表である。図18(A)に示されているように、1往復目の水平角90度~-90度のスコアが、水平角-180度から170度に拡張されている。
そして、図18(D)は、図18(C)に示されている角度とスコアとの関係を、図18(A)の角度の配置と同様となるように並べ替えた表である。
さらに、図18(E)は、図18(A)に示されている角度と1往復目のスコアとの関係を示す表と、図18(C)に示されている角度と2往復目のスコアとの関係を示す表とをまとめた表である。
以上により、推定部238は、音源方向を推定する。音源方向の推定結果については、出力部141に与えられる。
次に、実施の形態3を説明する。実施の形態3では、実施の形態1及び2と相違する事項を主に説明する。そして、実施の形態3では、実施の形態1及び2と共通する事項の説明を省略する。
実施の形態3における音源方向推定システム300は、コンピュータ101での処理が、実施の形態1における音源方向推定システム100とは異なっている。
図19に示されているように、音源方向推定装置330は、取得部131と、同期部132と、データ記憶部133と、スコア算出部334と、音源方向推定部335と、入力部140と、出力部341と、かご位置推定部342と、優先順位特定部343とを備える。
実施の形態3における音源方向推定装置330の取得部131、同期部132、データ記憶部133及び入力部140は、実施の形態1における音源方向推定装置130の取得部131、同期部132、データ記憶部133及び入力部140と同様である。
スコア算出部334は、切り出された区間音データ毎に、マイクアレイ110で取得された音の対象方向のスコアを算出する。ここで算出されたスコアは、データ記憶部133に記憶される。
具体的には、交点算出部136にて2往復分のスコアから図10における交点158が求まらない場合に、変更部137にて音源方向候補を変更して、交点算出部136が変更された音源方向候補から音源方向を推定する。また、交点算出部136にて2往復分のスコアから図10における交点158が求まらない場合に、推定部238は、2往復分のスコアを処理することで、音源方向を推定している。
これによって、同一の区間において、音源方向の推定結果が2つ得られる。2つの音源方向推定結果は、データ記憶部133に記録される。
例えば、センサ113が加速度センサである場合には、垂直方向の加速度を2回積分することでかご位置を求めることができる。
また、センサ113がイメージセンサである場合には、各時刻におけるイメージデータの変化量からかご位置を推定することができる。
なお、これらの計算には既存の方法を用いればよい。
例えば、優先順位特定部343は、2つの音源方向が推定された区間における音源方向と、かご位置とを比較することで、優先順位を特定する。
実施の形態3では、音源方向推定部335が、ある区間において2つの音源方向を推定した場合には、優先順位特定部343で特定された優先順位が上の音源方向がわかるように、音源方向を示す情報を出力装置112に出力する。ユーザは、これによってどちらの音源方向の優先順位が上かを知ることができる。
なお、ここでのフローチャートは、2往復分の音データがデータ記憶部133に記憶されていることを前提とする。
まず、同期部132は、2往復分の音データの同期をとる(S30)。
次に、スコア算出部334は、区間音データからスコアを算出する(S32)。
そして、スコア算出部334は、音源方向が推定された区間が最後の区間であるか否かを判断する(S35)。例えば、スコア算出部334は、区間音データが終了時刻に達しているか否かにより、このような判断を行えばよい。そして、音源方向が推定された区間が最後の区間である場合(S35でYes)には、処理はステップS36に進む。一方、音源方向が推定された区間が最後の区間ではない場合(S35でNo)には、処理はステップS31に戻り、スコア算出部334は、次の区間の音データを区間音データとして切り出して、スコアを算出する。
次に、実施の形態4を説明する。実施の形態4では、実施の形態1及び2と相違する事項を主に説明する。そして、実施の形態4では、実施の形態1及び2と共通する事項の説明を省略する。
また、実施の形態4におけるセンサ413は、地磁気センサ又は角速度センサを含む場合がある。
図21に示されているように、音源方向推定装置430は、取得部431と、同期部132と、データ記憶部133と、スコア算出部134と、音源方向推定部135と、入力部140と、出力部141と、マイクアレイ方向推定部444とを備える。
但し、音源方向推定部135では、入力部140で入力されたマイクアレイ110を回転させた角度及び方向の代わりに、マイクアレイ方向推定部444で推定されたマイクアレイ110の向きを用いて音源方向の推定を行う。
また、取得部431は、マイクアレイ110の方向を推定するための推定用データを取得する。例えば、取得部431は、推定用データとして、センサ413に含まれている地磁気センサ、角加速度センサ及びイメージセンサの少なくとも1つからデータを取得すればよい。そして、取得された推定用データは、データ記憶部133に記憶される。なお、推定用データの取得は、かごを昇降路に沿って往復させる毎に行われる。
例えば、マイクアレイ方向推定部444は、推定用データを用いてマイクアレイの向きを推定する。
まず、センサ413がイメージセンサである場合のマイクアレイ110の向きの推定方法について説明する。
ここで、Yは、Y軸の磁気の値であり、Xは、X軸の磁気の値である。
また、マイクアレイ方向推定部444にてマイクアレイ110の回転角度を算出することで、人手でマイクアレイ110を回転させたときの実際の回転角度を正確に交点算出部136に反映できるようになり、より正確に音源方向を推定できるようになる。
例えば、実施の形態2における音源方向推定装置230又は実施の形態3における音源方向推定装置330にマイクアレイ方向推定部444が設けられてもよい。
このため、音源方向推定部135~335は、上記のようにして算出された角度φを、仰角及び俯角として扱い、上下の二つの方向を音源方向として推定してもよい。
また、音源方向推定部135~335は、角度φを俯角として扱い、音源方向を推定してもよい。
Claims (9)
- エレベータのかごが一回目に移動する昇降路内の音を、予め定められた平面における第1の方向に向けられた集音部で取得した第1の音データと、前記かごが二回目に移動する前記昇降路内の音を、前記平面における第2の方向に向けられた前記集音部で取得した第2の音データとを取得する取得部と、
前記昇降路内において前記かごが特定の位置にある場合に、前記平面における前記第1の方向に対する角度毎に、前記第1の音データで示される音である第1の音に含まれている対象音の音源方向である可能性を示す複数のスコアである複数の第1のスコアを、前記第1の音から算出し、前記平面における前記第2の方向に対する角度毎に、前記第2の音データで示される音である第2の音に含まれている前記対象音の前記音源方向である可能性を示す複数のスコアである複数の第2のスコアを、前記第2の音から算出するスコア算出部と、
前記音源方向を、前記第1のスコア及び前記第2のスコアを用いて推定する音源方向推定部と、を備え、
前記音源方向推定部は、前記平面において前記複数の第1のスコアから選択された1つのスコアである第1の選択スコアに対応する角度で前記集音部から伸びる直線である第1の直線を、前記平面において前記第1の方向に直交する軸を中心に回転させることで、前記第1の直線が前記集音部を中心とする単位球と接触する点が移動する第1の軌跡と、前記平面において前記複数の第2のスコアから選択された1つのスコアである第2の選択スコアに対応する角度で前記集音部から伸びる直線である第2の直線を、前記平面において前記第2の方向に直交する軸を中心に回転させることで、前記第2の直線が前記単位球と接触する点が移動する第2の軌跡との交点を、前記音源方向とすること
を特徴とする音源方向推定装置。 - 前記音源方向推定部は、前記複数の第1のスコアの最大値を前記第1の選択スコアとして選択し、前記複数の第2のスコアの最大値を前記第2の選択スコアとして選択すること
を特徴とする請求項1に記載の音源方向推定装置。 - 前記音源方向推定部は、前記複数の第1のスコアの最大値を前記第1の選択スコアとして選択し、前記複数の第2のスコアの最大値を前記第2の選択スコアとして選択した場合に、前記第1の軌跡と、前記第2の軌跡とが交わらないときには、前記第1の軌跡と、前記第2の軌跡とが交わるまで、前記複数の第1のスコアの大きいものから順に前記第1の選択スコアとして選択すること
を特徴とする請求項2に記載の音源方向推定装置。 - 前記音源方向推定部は、前記複数の第1のスコアの最大値を前記第1の選択スコアとして選択し、前記複数の第2のスコアの最大値を前記第2の選択スコアとして選択した場合に、前記第1の軌跡と、前記第2の軌跡とが交わらないときには、前記第1の軌跡と、前記第2の軌跡とが交わるまで、前記複数の第2のスコアの大きいものから順に前記第2の選択スコアとして選択すること
を特徴とする請求項2に記載の音源方向推定装置。 - 前記音源方向推定部は、前記複数の第1のスコアの最大値を前記第1の選択スコアとして選択し、前記複数の第2のスコアの最大値を前記第2の選択スコアとして選択した場合に、前記第1の軌跡と、前記第2の軌跡とが交わらないときには、前記平面において前記第1の方向から前記第1の方向に対する360°までの範囲で、前記複数の第1のスコアが算出されていない範囲における角度毎に、前記複数の第1のスコアから補完することで、複数の第1の補完スコアを算出し、前記平面において前記第2の方向から前記第2の方向に対して360°までの範囲で、前記複数の第2のスコアが算出されていない範囲における角度毎に、前記複数の第2のスコアから補完することで、複数の第2の補完スコアを算出し、前記第2の方向に対する角度が、前記第1の方向に対する角度と一致するように、前記第2の方向に対する角度を修正し、前記複数の第1のスコア及び前記複数の第1の補完スコアと、前記複数の第2のスコア及び前記複数の第2の補完スコアとを、前記修正された角度毎に平均した値が最も大きい角度に対応する、前記平面における方向を、前記音源方向とすること
を特徴とする請求項2に記載の音源方向推定装置。 - 前記昇降路における前記かごの位置であるかご位置を推定するかご位置推定部をさらに備え、
前記音源方向推定部は、前記複数の第1のスコアの最大値を前記第1の選択スコアとして選択し、前記複数の第2のスコアの最大値を前記第2の選択スコアとして選択した場合に、前記第1の軌跡と、前記第2の軌跡とが交わらないときには、前記第1の軌跡と、前記第2の軌跡とが交わるようになるまで、前記複数の第1のスコアの大きいものから順に前記第1の選択スコアとして選択すること、及び、前記複数の第2のスコアの大きいものから順に前記第2の選択スコアとして選択することの少なくとも何れか一方を行うことで推定される前記音源方向である第1の音源方向を特定するとともに、前記平面において前記第1の方向から前記第1の方向に対する360°までの範囲で、前記複数の第1のスコアが算出されていない範囲における角度毎に、前記複数の第1のスコアから補完することで、複数の第1の補完スコアを算出し、前記平面において前記第2の方向から前記第2の方向に対して360°までの範囲で、前記複数の第2のスコアが算出されていない範囲における角度毎に、前記複数の第2のスコアから補完することで、複数の第2の補完スコアを算出し、前記第2の方向に対する角度が、前記第1の方向に対する角度と一致するように、前記第2の方向に対する角度を修正し、前記複数の第1のスコア及び前記複数の第1の補完スコアと、前記複数の第2のスコア及び前記複数の第2の補完スコアとを、前記修正された角度毎に平均した値が最も大きい角度に対応する、前記平面における方向により推定される前記音源方向である第2の音源方向を特定し、
前記かご位置により特定される前記かごが進んでいる方向と、前記第1の音源方向とを比較することで、前記第1の音源方向と、前記第2の音源方向との間の優先順位を特定する優先順位特定部をさらに備えること
を特徴とする請求項2に記載の音源方向推定装置。 - 前記集音部が向いている方向を推定する方向推定部をさらに備えること
を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の音源方向推定装置。 - コンピュータを、
エレベータのかごが一回目に移動する昇降路内の音を、予め定められた平面における第1の方向に向けられた集音部で取得した第1の音データと、前記かごが二回目に移動する前記昇降路内の音を、前記平面における第2の方向に向けられた前記集音部で取得した第2の音データとを取得する取得部、
前記昇降路内において前記かごが特定の位置にある場合に、前記平面における前記第1の方向に対する角度毎に、前記第1の音データで示される音である第1の音に含まれている対象音の音源方向である可能性を示す複数のスコアである複数の第1のスコアを、前記第1の音から算出し、前記平面における前記第2の方向に対する角度毎に、前記第2の音データで示される音である第2の音に含まれている前記対象音の前記音源方向である可能性を示す複数のスコアである複数の第2のスコアを、前記第2の音から算出するスコア算出部、及び、
前記音源方向を、前記第1のスコア及び前記第2のスコアを用いて推定する音源方向推定部、として機能させ、
前記音源方向推定部は、前記平面において前記複数の第1のスコアから選択された1つのスコアである第1の選択スコアに対応する角度で前記集音部から伸びる直線である第1の直線を、前記平面において前記第1の方向に直交する軸を中心に回転させることで、前記第1の直線が前記集音部を中心とする単位球と接触する点が移動する第1の軌跡と、前記平面において前記複数の第2のスコアから選択された1つのスコアである第2の選択スコアに対応する角度で前記集音部から伸びる直線である第2の直線を、前記平面において前記第2の方向に直交する軸を中心に回転させることで、前記第2の直線が前記単位球と接触する点が移動する第2の軌跡との交点を、前記音源方向とすること
を特徴とするプログラム。 - エレベータのかごが一回目に移動する昇降路内の音を、予め定められた平面における第1の方向に向けられた集音部で取得した第1の音データと、前記かごが二回目に移動する前記昇降路内の音を、前記平面における第2の方向に向けられた前記集音部で取得した第2の音データとを取得し、
前記昇降路内において前記かごが特定の位置にある場合に、前記平面における前記第1の方向に対する角度毎に、前記第1の音データで示される音である第1の音に含まれている対象音の音源方向である可能性を示す複数のスコアである複数の第1のスコアを、前記第1の音から算出し、
前記平面における前記第2の方向に対する角度毎に、前記第2の音データで示される音である第2の音に含まれている前記対象音の前記音源方向である可能性を示す複数のスコアである複数の第2のスコアを、前記第2の音から算出し、
前記音源方向を、前記第1のスコア及び前記第2のスコアを用いて推定する音源方向推定方法であって、
前記平面において前記複数の第1のスコアから選択された1つのスコアである第1の選択スコアに対応する角度で前記集音部から伸びる直線である第1の直線を、前記平面において前記第1の方向に直交する軸を中心に回転させることで、前記第1の直線が前記集音部を中心とする単位球と接触する点が移動する第1の軌跡と、前記平面において前記複数の第2のスコアから選択された1つのスコアである第2の選択スコアに対応する角度で前記集音部から伸びる直線である第2の直線を、前記平面において前記第2の方向に直交する軸を中心に回転させることで、前記第2の直線が前記単位球と接触する点が移動する第2の軌跡との交点を、前記音源方向とすること
を特徴とする音源方向推定方法。
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