JP5609095B2 - 目標相関処理装置、目標相関処理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
この他、航空管制分野においても、複数レーダで捉えた航空機情報の統合化、断続的にしか得られないレーダ情報を追尾補間し、現在の飛行位置を算定する航空管制システム(目標相関処理装置)が実用化されている。このような技術に関連する特許が特許文献1に開示されている。
図1は同実施形態による目標相関処理装置を備えた目標相関処理システムを示す図である。
この図において、符号1は複数のセンサを有するセンサシステム、2は目標相関処理装置である。センサシステム1により構成される目標物捕捉センサ11は、例えばレーダであり、電磁波を照射して目標物である地上車両10の目標物捕捉センサ11からの距離や速度等の目標物センシング情報を検出する。また目標相関処理装置2は、通信ネットワークを介してセンサシステム1を構成する各目標物捕捉センサ11と接続されており、目標物捕捉センサ11から目標物センシング情報を受信する。そして目標相関処理装置2は、過去に目標物捕捉センサ11が検出した目標物センシング情報に含まれる目標物の位置や位置、速度、移動方向などを更新する移動予測部22、複数の目標物捕捉センサ11で検出された目標物センシング情報の相関を判定する相関処理部21、目標物センシング情報の相関に基づいて複数の目標物捕捉センサ11で検出された1つの目標物に対応する各目標物センシング情報を対応付けて管理するシステム目標管理部23、目標物の情報を表示する表示部24を備えている。
このような処理を行うことにより、目標相関処理装置2は、複数の目標物捕捉センサ11が検出した地上を移動する目標物のセンシング情報うち、相関関係があるか否かの判定の処理を適切に行う。
図3は目標相関処理装置の処理フローを示す図である。
次に、図2,図3を用いて目標相関処理装置の処理フローについて説明する。
図2で示すように、センサシステム1は複数の目標物捕捉センサ11(♯1〜♯n)を備える。そして、目標相関処理装置2は、それら目標物捕捉センサ11(♯1〜♯n)から送信される目標物センシング情報を受信するセンシング情報受信部20の他、相関処理部21、移動予測部22、システム目標管理部23、表示部24、データベース25を備えている。なお相関処理部21は前処理実行部211、相関見直し処理部212、相関判定処理部213の各機能構成を有している。
そして、まず、目標相関処理装置2のセンシング情報受信部20が、各目標物捕捉センサ11より目標物センシング情報を受信する(ステップS101)。この目標物センシング情報には、検出した目標物の位置座標、速度、加速度、移動方向、物体種別、検出時刻、目標物センシング情報を送信した目標物捕捉センサ11を識別するセンサ識別ID、当該目標物センシング情報を識別するためのセンシング識別ID、目標物捕捉センサ11が過去に送信した目標物センシング情報が示す目標物と同一の目標物を検出した場合の目標物センシング情報であるかを示す目標物同一性識別IDなどの情報が格納されている。
(1)新たに取得した目標物センシング情報に含まれる検出時刻と現在時刻とを比較して破棄判定時間閾値以上の時刻差がある場合には、その目標物センシング情報を破棄する。
(2)新たに取得した目標物センシング情報に含まれるセンサ識別IDとセンシング識別IDの組が、過去に取得した目標物センシング情報に含まれるセンサ識別IDとセンシング識別IDの組と同一である場合には、同一の目標物捕捉センサ11から、同一の目標物センシング情報を取得したものとして、その新たに取得した目標物センシング情報を破棄する。
(3)新たに取得した目標物センシング情報に含まれる各情報のうち、不正値や例外値が含まれているかを判定し、含まれている場合には(例えば、各情報に閾値を設けるなどして判定)、その新たに取得した目標物センシング情報を破棄する(ステップS103)。
そして、前処理実行部211は、破棄判定条件に合致しない目標物センシング情報を相関見直し処理部212へ出力する。
なお、目標物捕捉センサ11より受信した目標物センシング情報と、過去にデータベース25に登録した目標物センシング情報との相関有無の判定は、相関見直し処理部212の相関判定の処理と同様に、例えば、各目標物センシング情報に含まれる座標位置の距離が所定の距離閾値以内であるかを判定し、距離閾値以内であれば2つの目標物センシング情報は相関すると判定する等の処理により行う。
次に、図4を用いて移動予測部22の処理の詳細について説明する。
移動予測部22は、データベース25に登録されている主目標情報または副目標情報として登録されている目標物センシング情報の示す各情報のうち、目標物の移動に関する情報、例えば、位置座標、速度、移動方向などの情報を更新する。
1つの目標物センシング情報の示す目標物の移動予測の処理において、まず、移動予測部22は、データベース25より、対象となる目標物センシング情報の示す現在の位置座標p、速度vまたは初速度v0や加速度a、移動方向(x,y)を読み取る。そして、位置座標pを基点とし、移動方向(x1,y1)を中心とする予測角度範囲2θおよび、t秒間で目標物が移動できる移動距離r(r=vt,r=v0t+(1/2*at2))によって特定できる円弧範囲の、最も進行難度の低い地点を通過する新たな移動方向(x2,y2)と、当該移動方向と円弧との交点である移動予測座標q1を特定する。最も進行難度の低い地点は、例えば道路であればその道路の中央点、または道路でなければ地図データ等から得た難度の低い地点の情報を用いる。または、最も進行難度の低い移動予測座標q1の計算を、地形や地勢等の状況を評価した地理データを外部から取り込み、現在の位置座標から特定した円弧上地点までの車両の移動に要する移動工数(移動の困難さ)を積算し、もっとも移動工数が少ない地点を選択する等の処理を行なって、当該進行難度の低い地点の移動予測座標q1を特定する。また、移動予測座標q1における目標物の速さv1(v1=v0+at,またはa=0の場合はv1=v)を予測処理する。そして、移動予測部22は、データベース25に登録されている予測対象の目標物センシング情報の位置座標p、速度v、移動方向(x,y)等を、t秒後の位置座標q1,速度v1や、移動方向(x2,y2)に書き換える。また移動予測部22は同様の処理によって、次のt秒後の移動予測座標q2を算出して、t秒ごとに順次データベース25に登録されている目標物センシング情報を更新していく(移動予測座標q3〜q5)。なお、更新間隔を示す時間t、予測角度範囲θ、及び円弧上における地点計算の粒度(サンプリング数)等は外部からパラメータにより指定されるようにすればよい。そして、当該更新した目標物センシング情報に対応する新たな目標物センシング情報を受信したタイミングにおいてデータベースで1回または複数回更新された過去の目標物センシング情報が示す予測位置と、新たな目標物センシング情報が示す位置等によって相関が判定される。
2・・・目標相関処理装置
11・・・目標物捕捉センサ
20・・・センシング情報受信部
21・・・相関処理部
22・・・移動予測部
23・・・システム目標管理部
24・・・表示部
25・・・データベース
211・・・前処理実行部
212・・・相関見直し処理部
213・・・相関判定処理部
Claims (7)
- 目標物捕捉センサが検出した目標物の位置と、移動方向と、速度または加速度の少なくとも一方と、識別情報と、を少なくとも含む目標物センシング情報を受信するセンシング情報受信部と、
前記目標物センシング情報が示す前記目標物の位置と、移動方向と、速度または加速度の少なくとも一方と、を少なくとも用いて、前記移動方向を中心とする予測角度範囲内の最も進行難度の低い移動方向に基づく、所定時間経過毎の前記目標物センシング情報が示す前記目標物の位置、速度、加速度、移動方向のうちの何れか複数を予測処理して、システム目標記憶部に登録されている過去に受信した目標物センシング情報を更新する移動予測部と、
前記受信した目標物センシング情報の示す識別情報に一致した識別情報を含み、かつ前記予測処理により更新された更新後の目標物センシング情報を、前記システム目標記憶部から読み取って、それら前記受信した目標物センシング情報と前記更新後の目標物センシング情報とが相関するかを判定する相関判定処理部と、
前記受信した目標物センシング情報と前記更新後の目標物センシング情報とが相関すると判定した場合には、前記更新後の目標物センシング情報を前記受信した目標物センシング情報に再更新するシステム目標管理部と、
を備えることを特徴とする目標相関処理装置。 - 前記相関判定処理部は、前記受信した目標物センシング情報と前記更新後の目標物センシング情報とが相関しないと判定した場合には、前記受信した目標物センシング情報の受信時刻を基準とした相関判定時間範囲内に受信した他の目標物センシング情報との相関を判定し、
前記システム目標管理部は、前記受信した目標物センシング情報と、前記受信した他の目標物センシング情報とに相関がある場合には、それらを対応付けて1つの目標物に関する目標物センシング情報として前記システム目標記憶部へ登録し、それら目標物センシング情報に相関がない場合には、前記受信した目標物センシング情報のみを1つの目標物に関する目標物センシング情報としてシステム目標記憶部へ登録する
ことを特徴とする請求項1に記載の目標相関処理装置。 - 前記目標物センシング情報はさらに、前記目標物捕捉センサの優先順位、検出精度、前記目標物までの距離、の少なくとも一つを含み、
前記相関判定処理部は、前記優先順位、前記検出精度、前記目標物までの距離に基づいて、前記受信した目標物センシング情報について主目標であるか副目標であるかの判定に用いる値の度合を示す確信度を算出し、
前記システム目標管理部は、相関すると判定された各目標物センシング情報について、前記確信度の最も高い目標物センシング情報に主目標を示す情報を付与して前記システム目標記憶部へ登録し、前記確信度の最も高い目標物センシング情報以外の目標物センシング情報に副目標を示す情報を付与して前記システム目標記憶部へ登録する
ことを特徴とする請求項2に記載の目標相関処理装置。 - 前記システム目標記憶部に登録されている前記主目標を示す前記目標物センシング情報と、それに対応付けられる前記副目標を示す目標物センシング情報の前記確信度に基づいて、前記主目標を示す目標物センシング情報の確信度よりも、前記副目標を示す目標物センシング情報の確信度が大きい場合には、それまで前記主目標を示していた目標物センシング情報を副目標を示す目標物センシング情報へと変更し、それまで前記副目標を示していた目標物センシング情報を主目標を示す目標物センシング情報へと変更する
ことを特徴とする請求項3に記載の目標相関処理装置。 - 前記受信した目標物センシング情報を用いて過去に受信した前記システム目標記憶部に登録されている目標物センシング情報を更新した場合に、当該更新した目標物センシング情報が前記副目標を示す場合に、当該副目標を示す前記目標物センシング情報と、それに対応する目標物センシング情報が相関するかを判定して、相関しないと判定した場合には、前記更新した副目標を示す目標物センシング情報について、当該副目標に対応する主目標を示す目標物センシングとの前記システム目標記憶部における対応付けを分離して、主目標を示す目標物センシング情報として新たに前記システム目標記憶部へ登録する
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の目標相関処理装置。 - 目標相関処理装置における目標相関処理方法であって、
前記目標相関処理装置のセンシング情報受信部が、目標物捕捉センサが検出した目標物の位置と、移動方向と、速度または加速度の少なくとも一方と、識別情報と、を少なくとも含む目標物センシング情報を受信し、
前記目標相関処理装置の移動予測部が、前記目標物センシング情報が示す前記目標物の位置と、移動方向と、速度または加速度の少なくとも一方と、を少なくとも用いて、前記移動方向を中心とする予測角度範囲内の最も進行難度の低い移動方向に基づく、所定時間経過毎の前記目標物センシング情報が示す前記目標物の位置、速度、加速度、移動方向のうちの何れか複数を予測処理して、システム目標記憶部に登録されている過去に受信した目標物センシング情報を更新し、
前記目標相関処理装置の相関判定処理部が、前記受信した目標物センシング情報の示す識別情報に一致した識別情報を含み、かつ前記予測処理により更新された更新後の目標物センシング情報を、前記システム目標記憶部から読み取って、それら前記受信した目標物センシング情報と前記更新後の目標物センシング情報とが相関するかを判定し、
前記目標相関処理装置のシステム目標管理部が、前記受信した目標物センシング情報と前記更新後の目標物センシング情報とが相関すると判定した場合には、前記更新後の目標物センシング情報を前記受信した目標物センシング情報に再更新する
ことを特徴とする目標相関処理方法。 - 目標相関処理装置のコンピュータを、
目標物捕捉センサが検出した目標物の位置と、移動方向と、速度または加速度の少なくとも一方と、識別情報と、を少なくとも含む目標物センシング情報を受信するセンシング情報受信手段、
前記目標物センシング情報が示す前記目標物の位置と、移動方向と、速度または加速度の少なくとも一方と、を少なくとも用いて、前記移動方向を中心とする予測角度範囲内の最も進行難度の低い移動方向に基づく、所定時間経過毎の前記目標物センシング情報が示す前記目標物の位置、速度、加速度、移動方向のうちの何れか複数を予測処理して、システム目標記憶部に登録されている過去に受信した目標物センシング情報を更新する移動予測手段、
前記受信した目標物センシング情報の示す識別情報に一致した識別情報を含み、かつ前記予測処理により更新された更新後の目標物センシング情報を、前記システム目標記憶部から読み取って、それら前記受信した目標物センシング情報と前記更新後の目標物センシング情報とが相関するかを判定する相関判定処理手段、
前記受信した目標物センシング情報と前記更新後の目標物センシング情報とが相関すると判定した場合には、前記更新後の目標物センシング情報を前記受信した目標物センシング情報に再更新するシステム目標管理手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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