JP7236763B2 - 炭素繊維織物用緯糸およびこの緯糸を用いた炭素繊維織物 - Google Patents

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本発明は炭素繊維織物用緯糸およびこの緯糸を用いた炭素繊維織物に関し、特に、経糸に用いられる炭素繊維の総繊度が緯糸のそれに比べて極端に大きい一方向性織物に適した炭素繊維織物用緯糸と、この緯糸を用いた炭素繊維織物とに関する。
経糸に用いられる炭素繊維の総繊度が緯糸のそれに比べて極端に大きい一方向性織物として、特許文献1に記載されるものがある。このような一方向性織物は、炭素繊維強化樹脂を用いた成形品のための炭素繊維材料として好適に用いられる。
特許文献1に記載された一方向性織物は、総繊度の大きな経糸を扁平な炭素繊維糸条にて構成し、多数の経糸を横に並べた状態とし、これと細くかつ織密度の低い緯糸とを織り合わせることで、繊維強化成形品の成形に適したシート状の織物としたものである。緯糸としては、ガラス繊維糸条に熱融着繊維を付着させた糸条が用いられている(特に、特許文献1の段落0023など)。
このような構成とすることで、たとえば同等の繊度を有する炭素繊維製の経糸と緯糸とを平織したような場合に比べて、出来上がった織物は平坦性に優れ、したがって炭素繊維強化樹脂を用いた成形品のためのシート状の炭素繊維材料として特に好ましい性状とすることができる。
そして特許文献1の一方向性織物では、熱融着繊維の熱融着作用によって、緯糸としてのガラス繊維糸条が経糸の炭素繊維に接着されている(特に、特許文献1の段落0007など)。
特開2013-129936号公報
しかし、特許文献1に用いられる緯糸は、ガラス繊維にて構成されているものであるために、経糸の炭素繊維に比べて硬く、このため出来上がった織物において、緯糸のガラス繊維と経糸の炭素繊維との交差点では、ガラス繊維が下に位置する交差領域は、炭素繊維が上方向へ大きく浮き上がり、一方、ガラス繊維が上に位置する交差領域は、炭素繊維が下方向へ大きく沈み込み、シート全体において炭素繊維が上下に浮き沈みして波打ちを発生し、その波打ちによってシートの平坦性が阻害される。
そこで本発明は、このような問題点を解決して、平坦性が阻害されることのない一方向性織物に適した炭素繊維織物用緯糸と、この緯糸を用いた炭素繊維織物を得ることを目的とする。
この目的を達成するため本発明の炭素繊維織物用緯糸は、
経糸に炭素繊維を用いた織物のための緯糸であって、
低融点熱可塑性ポリマーと、この低融点熱可塑性ポリマーよりも高融点の高融点熱可塑性ポリマーとが複合化された複合型熱融着性繊維にて構成され、
前記複合型熱融着性繊維は、芯部に融点が240℃以上の高融点ポリエステルが配されるとともに、鞘部に融点が110~200℃の低融点ポリエステルが配されたフィラメントの形態の芯鞘型熱融着性繊維であり、
前記低融点熱可塑性ポリマーと高融点熱可塑性ポリマーとの質量比率が、高融点熱可塑性ポリマー/低融点熱可塑性ポリマーの比率で2/8~8/2であり、
前記緯糸は、複数本の複合型熱融着性繊維が集束して形成されたマルチフィラメントであることを特徴とする。
本発明の炭素繊維織物は、炭素繊維が経糸に配され、上記の炭素繊維織物用緯糸が緯糸に配され、緯糸の低融点熱可塑性ポリマーの熱融着によって、繊維形成成分としての高融点熱可塑性ポリマーが経糸に接着された織物であることを特徴とする。
本発明の炭素繊維織物用緯糸によれば、低融点熱可塑性ポリマーと、この低融点熱可塑性ポリマーよりも高融点の高融点熱可塑性ポリマーとが複合化された複合型熱融着性繊維にて構成されているため、高融点熱可塑性ポリマーを繊維形成成分とし、低融点熱可塑性ポリマーを熱接着成分とした緯糸を構成することができ、このため従来のガラス繊維にて構成された緯糸に比べて柔軟であり、したがって出来上がった織物における波打ちの発生を良好に防止することができて、平坦性に優れた炭素繊維織物を得ることができる。また、複合型熱融着性繊維が、芯部に融点が240℃以上の高融点ポリエステルが配されるとともに、鞘部に融点が110~200℃の低融点ポリエステルが配された芯鞘型熱融着性繊維であることから、すなわち、芯部と鞘部とのいずれもがポリエステル系重合体にて構成されていることから、汎用性が高く、強度に優れるという利点がある。
本発明の実施の形態の炭素繊維織物用緯糸を用いた炭素繊維織物を示す図である。 同炭素繊維織物用緯糸の断面構造を示す図である。 同炭素繊維織物用緯糸と炭素繊維の経糸との接着状態を示す図である。 炭素繊維織物の縦断面構造を模式的に示す図である。
図1に示す本発明の実施の形態の炭素繊維織物用緯糸を用いた炭素繊維織物11は、経糸12と緯糸13とを用いて織製されたものである。
経糸12は、複数本の炭素繊維がほぼ平行に引き揃えられて、撚りを有しないマルチフィラメントによって構成されている。例えば、複数本の炭素繊維からなるマルチフィラメントであって、800tex/12000f~3200tex/48000f程度のマルチフィラメントにより構成される。複数本の炭素繊維はほぼ平行に引き揃えられてなるため、幅3.0~5.0mm、厚み0.1~0.3mm程度の扁平なマルチフィラメント構造となる。それによって、上述の炭素繊維強化樹脂を用いた成形品のための炭素繊維材料として好適に用いることができる。なお、経糸は、隙間なく密接に配列していることが好ましく、その織密度は、密接に配列するように、炭素繊維からなるマルチフィラメントの幅に応じて適宜選択すればよい。なかでも、3本/2.54cm~10本/2.54cmが好適である。
緯糸13は、低融点熱可塑性ポリマーと、この低融点熱可塑性ポリマーよりも高融点の高融点熱可塑性ポリマーとが複合化された複合型熱融着性繊維によって構成される。複合型熱融着性繊維の形態は、連続繊維であるフィラメントとされる。緯糸13は、複数本のフィラメントが収束したマルチフィラメントにより構成される。
マルチフィラメントは、単繊維繊度が3~8デシテックスのフィラメント(熱融着繊維繊維)が30~80本程度集束してなるものであって、総繊度が150~400デシテックス程度がよい。
経糸及び緯糸の繊度及び織密度をそれぞれ上記範囲に設定することで、図1に示すような、帯状の経糸12が横方向に複数並んだ状態で、これらの経糸12に比べて極端に細く構成された緯糸13が、その糸径に比べてかなり広い間隔のピッチで配された、炭素繊維織物11を得ることができる。
この炭素繊維織物11は、上述のように炭素繊維強化樹脂を用いた成形品のためのシート状の炭素繊維材料として好適に使用することができる。その場合において、経糸12の炭素繊維は、同炭素繊維材料の主成分を構成するものである。これに対し、複合型熱融着性繊維により構成される緯糸13は、炭素繊維織物11が樹脂強化のためにこの樹脂中に取り込まれるまでの間において、炭素繊維織物11の形態が崩れないように経糸12同士を繋ぎ留めておく役割だけを果たせば足りる。このため、上述のような細径のものを広いピッチすなわち織密度を低くした状態で配すれば足りる。
図2は、織物11を構成する材料としての緯糸13の構成例を示す。この図2に例示された緯糸13は、織物11を構成する前の構成材料の段階では、図示のように複数の芯鞘型熱融着性繊維14がフィラメントの形態で集束されている。各芯鞘型熱融着性繊維14は、その芯部15に上述の高低融点熱可塑性ポリマーが配されるとともに、その鞘部16に、上述の低融点熱可塑性ポリマーが配された構成である。図1に示される炭素繊維織物11は、図3に示されるように、緯糸13の芯鞘型熱融着性繊維14の鞘部16の低融点熱可塑性ポリマーが熱により軟化又は溶融するとともに、その芯部15の高融点熱可塑性ポリマーが軟化溶融せずに繊維形態を保った状態で、この高融点熱可塑性ポリマーにより繊維形態を保った状態の芯部15が、鞘部16を構成していた低融点熱可塑性ポリマー17によって、マルチフィラメント炭素繊維にて構成された経糸12に接着された構成とされている。
緯糸13の複合型熱融着性繊維における低融点熱可塑性ポリマーと高融点熱可塑性ポリマーとの質量比率は、炭素繊維織物11において実質的に緯糸13を構成する芯部15の所要強度や、鞘部16を構成していた低融点熱可塑性ポリマー17の接着強度などの観点から、例えば、高融点熱可塑性ポリマー/低融点熱可塑性ポリマーの比率で2/8~8/2、特に3/1~5/5が好適である。
緯糸13の複合型熱融着性繊維における低融点熱可塑性ポリマーと高融点熱可塑性ポリマーとは、溶融紡糸による製糸性を有することが必要であり、また緯糸13を構成するための所要の特性を有することが必要であり、さらに経糸12の炭素繊維との接着性が良好であることが必要である。これらの点を考慮して、両ポリマーは、互いに同種類の重合体すなわちポリエステル系重合体である。両ポリマーがポリエステル系重合体であることで、汎用性が高く、強度に優れるという利点がある。
緯糸13を構成する複合型熱融着性繊維の断面形状は、所期の性能が損なわれない範囲であれば、丸断面、異形断面、中空断面等のいずれであってもよい。
緯糸13を構成する複合型熱融着性繊維における低融点熱可塑性ポリマーおよび高融点熱可塑性ポリマーには、それぞれ独立して、熱安定剤、結晶核剤、艶消剤、顔料、耐光剤、耐候剤、滑剤、酸化防止剤、抗菌剤、香料、可塑剤、染料、界面活性剤、難燃剤、表面改質剤、各種無機、有機電解質などの添加剤が含有されていてもよい。
複合型熱融着性繊維としての芯鞘型熱融着性繊維14は、市販品として入手可能である。たとえば、連続繊維から構成されるマルチフィラメントとしては、ユニチカ社製の「MELSET(登録商標)」が使用できる。
緯糸13を構成する複合型熱融着性繊維として、低融点熱可塑性ポリマーおよび高融点熱可塑性ポリマーの融点、両者の質量比率、繊度、強度および伸度等の物性がそれぞれ異なる2種類以上の複合型熱融着性繊維が使用されてもよい。
熱接着成分としての低融点熱可塑性ポリマーの融点は、繊維形成成分としての高融点熱可塑性ポリマーの融点より20℃以上低いことが好ましい。このような温度特性とすることにより、後述の熱処理に付されても高融点熱可塑性ポリマーの物性は影響を受けず、繊維形態を良好に保持させることができるという利点がある。低融点熱可塑性ポリマーの融点は、加工性や各種物性等を考慮すると、80~200℃の範囲内であることが好ましい。低融点熱可塑性ポリマーが明確な融点を有さないときは、該低融点熱可塑性ポリマーの軟化点を融点とみなすことができる。
低融点熱可塑性ポリマーと高融点熱可塑性ポリマーとの具体的な好ましい組み合わせは、両者の相溶性や熱接着性を考慮すると、低融点ポリエステルと高融点ポリエステルが挙げられる。
芯鞘型の複合型熱融着性繊維1としては、具体的には、融点が240℃以上の高融点ポリエステルが芯部に配され、融点が110~200℃の低融点の共重合ポリエステルが鞘部に配された芯鞘型ポリエステル繊維が用いられる。
熱融着成分である低融点熱可塑性ポリマーを溶融させる方法としては、熱処理が挙げられる。熱処理は、低融点熱可塑性ポリマーの融点より高い雰囲気温度を保持する処理である。これによって、熱融着成分である低融点熱可塑性ポリマーの溶融・固化により、図3に示すように経糸12と緯糸13とを接着させることができる。
緯糸13として、別種の低融点熱可塑性ポリマーをそれぞれ含有する2種類以上の複合型の糸条を用いる場合は、融点が最も高い低融点熱可塑性ポリマーの融点を基準とし、この融点が最も高い低融点熱可塑性ポリマーの当該融点より高い雰囲気温度で熱処理を施せばよい。熱処理時における雰囲気温度は、低融点熱可塑性ポリマーの融点より高く、かつ高融点熱可塑性ポリマーの融点より低い温度が好ましい。雰囲気温度が高すぎると、コスト面で不利となるばかりでなく、高融点熱可塑性ポリマーが熱によるダメージを受け、緯糸13の強度の低下が起こる。雰囲気温度は、低融点熱可塑性ポリマーの融点をMpと表したとき、Mp+5℃以上、Mp+20℃未満が好ましい。
熱処理を施す時間は、低融点熱可塑性ポリマーが充分に溶融する時間であればよい。ただし、熱処理時間が長すぎると、コスト面で不利となるばかりでなく、高融点熱可塑性ポリマーが熱によるダメージを受け、緯糸13全体として強度の低下を起こすようになる。このため、熱処理時間は、30秒間~5分間が好ましく、より好ましくは1分間~3分間である。熱処理を施すための加熱の方法は、特に限定されないが、アイロン、熱風溶接機、熱風乾燥機、テンターマシーン、熱ローラー、熱プレスなど周知の手段を用いることができる。
上述の緯糸13を用いた炭素繊維織物11によれば、この緯糸13は従来のガラス繊維にて構成された緯糸に比べて柔軟であり、したがって出来上がった織物11における波打ちの発生を良好に防止することができて、平坦性に優れた炭素繊維織物11を得ることができる。
図4は、従来のガラス繊維にて構成された緯糸を用いた場合と、本発明にもとづく緯糸を用いた場合との、炭素繊維織物の平坦性を模式的に比較したものである。同図(a)は従来の構成を示し、12は経糸、13は緯糸である。緯糸13は、複数のガラス繊維を含むガラス繊維糸と、複数のバインダ繊維を含むバインダ糸とで構成されていたのであるが、熱処理によってバインダ繊維が軟化溶融し、繊維形態をとどめない状態のバインダ21となって、ガラス繊維22を、炭素繊維にて構成された経糸12に接着している。しかし、緯糸13のガラス繊維22は経糸12の炭素繊維に比べて硬い。このため出来上がった織物においては、図示のように、緯糸13のガラス繊維22と経糸12の炭素繊維との交差点において、ガラス繊維22が下に位置する交差領域では経糸12の炭素繊維が上方向へ大きく浮き上がり、一方、ガラス繊維22が上に位置する交差領域では経糸12の炭素繊維が下方向へ大きく沈み込む。これによって、図示のようにシート全体において経糸12の炭素繊維が上下に浮き沈みして波打ちを発生し、その波打ちによってシートすなわち織物の平坦性が阻害されている。
これに対し図4(b)は、本発明の緯糸13を用いた場合の構成を示す。上述のように緯糸13は従来のガラス繊維にて構成された緯糸に比べて柔軟であるため、図示のように、出来上がった織物11における波打ちの発生を良好に防止することができて、平坦性に優れた炭素繊維織物11を得ることができる。
緯糸13を柔軟な構成とするためには、本発明のほかに、この緯糸13を、従来のガラス繊維に代えて合成樹脂繊維にて構成し、この合成樹脂繊維からなる糸と低融点のバインダ繊維からなる糸とを併用して経糸に熱接着させる構成を考えることもできる。しかし、その場合は、緯糸として合成樹脂繊維からなる糸とバインダ繊維からなる糸との複数種類の繊維を用いなければならない。これに対し本発明の緯糸13は、低融点熱可塑性ポリマーと、この低融点熱可塑性ポリマーよりも高融点の高融点熱可塑性ポリマーとが複合化された複合型熱融着性繊維であるために、ただ一種類の複合型繊維を用いるだけで足りる。さらには、複合型熱融着性繊維のみによって構成されるため、経糸の炭素繊維との接着性に優れるという効果も奏する。また、この一種類の繊維の一部を構成する高融点熱可塑性ポリマーだけが繊維構成成分として機能するため、取扱い性などの観点からバインダにて接着する方式の一般的な合成樹脂繊維と同程度の繊度の繊維を用いた場合でも、一般的な合成樹脂繊維を用いた場合に比べて出来上がった織物における緯糸の繊度を低くすることができる。すなわち、緯糸をより細くすることができて、その点からも織物11における波打ちの発生を効果的に防止し、織物の平滑性が向上することができる。
(実施例1)
経糸に炭素繊維が複数本引き揃えられてなる2310texの炭素繊維ロービング糸を配し、緯糸にポリエステル系芯鞘型連続繊維からなるマルチフィラメント(280dtex/48f、芯部がポリエチレンテレフタレート、鞘部が融点160℃の共重合ポリエステルにより構成、ユニチカ社製 商品名「MELSET」)を用い、経糸密度6.8本/2.54cm、緯糸密度3.7本/2.54cmの織物を作製した。作製した織物を熱ロールプレス機にて180℃の熱処理を行い、厚さ0.2mmのシートを得た。
(比較例1)
実施例1に比べ、68texのガラス繊維(ユニチカ社製「G150S/1/0-1Z」)と、ポリアミド系の全融タイプの熱融着繊維からなり総繊度が330dexのマルチフィラメント糸(ユニチカトレーディング社製 商品名「フロールM」)とを50T/mでS撚りした合撚糸を緯糸に用いた点を相違させた。そして、それ以外は実施例1と同様にしてシートを得た。
実施例1および比較例1のシートすなわち炭素繊維織物の外観を目視にて確認したところ、実施例1のシートは、波打ちの発生がわずかで、平坦性に優れたものであった。これに対し比較例1のシートは、緯糸にガラス繊維を用いたものであったため、顕著な波打ちが発生しており、実施例1,2のシートに比べて平坦性に劣るものであった。

Claims (2)

  1. 経糸に炭素繊維を用いた織物のための緯糸であって、
    低融点熱可塑性ポリマーと、この低融点熱可塑性ポリマーよりも高融点の高融点熱可塑性ポリマーとが複合化された複合型熱融着性繊維にて構成され、
    前記複合型熱融着性繊維は、芯部に融点が240℃以上の高融点ポリエステルが配されるとともに、鞘部に融点が110~200℃の低融点ポリエステルが配されたフィラメントの形態の芯鞘型熱融着性繊維であり、
    前記低融点熱可塑性ポリマーと高融点熱可塑性ポリマーとの質量比率が、高融点熱可塑性ポリマー/低融点熱可塑性ポリマーの比率で2/8~8/2であり、
    前記緯糸は、複数本の複合型熱融着性繊維が集束して形成されたマルチフィラメントであることを特徴とする炭素繊維織物用緯糸。
  2. 炭素繊維が経糸に配され、請求項1記載の炭素繊維織物用緯糸が緯糸に配され、緯糸の低融点熱可塑性ポリマーの熱融着によって、繊維形成成分としての高融点熱可塑性ポリマーが経糸に接着された織物であることを特徴とする炭素繊維織物。
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