JP5329285B2 - 擬似藺草の製造方法 - Google Patents
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本実施態様の擬似藺草の製造方法は、図1に示すように、
(a)延伸された樹脂テープを第一の加熱金型10に導入して温度T1でフィラメント状に融着させることにより、擬似藺草100の中芯部101(図2を参照)を得る融着工程と、
(b)第一の加熱金型10から導出された中芯部101を第一の加熱金型10とは別の第二の加熱金型20に導入することにより、中芯部101の外面に樹脂(コーティング樹脂)を温度T2(≠T1)で延伸を受けない状態で溶融接着してコーティング部102(図2を参照)を形成するコーティング工程と、
(c)第二の加熱金型20から導出された擬似藺草100のコーティング部102を温度T3(<T2)で冷却する第一次冷却工程と、
(d)第一次冷却工程を終えた擬似藺草100の中芯部101を温度T4(T3<T4<100℃)でアニールするアニール工程と、
(e)アニール工程を終えた擬似藺草100を温度T5(<T4)で冷却する第二次冷却工程と、
(f)第二次冷却工程を終えた擬似藺草100を所定の長さに切断する切断工程と、
を経ることにより、擬似藺草100を製造するものとなっている。
第一の加熱金型10に導入する樹脂テープ(擬似藺草100の中芯部101を形成する樹脂テープ)の素材は、融着成形できるものであれば特に限定されない。樹脂テープの素材としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、プロピレンとエチレンの共重合体などのオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂などが例示され、これらの熱可塑性樹脂を単独で、或いは、複数の樹脂を混合して、または共重合して用いることができる。また、上記の熱可塑性樹脂などからなる主剤に、炭酸カルシウムなどの無機フィラーを配合して擬似藺草100の光沢感を減らしてより天然藺草に近い風合を醸し出したり、光安定剤を配合して擬似藺草100の耐光性を高めたり、顔料を配合して擬似藺草100を着色したりするほか、低融点の粘着性物質を配合して中芯部101とコーティング部102との接着性を高めたりすることもできる。
融着工程は、テープロールから繰り出された樹脂テープを、第一の加熱金型(中芯部融着成形用金型)10における樹脂テープ導入口に導入して温度(融着温度)T1で加熱し、フィラメント状となった樹脂テープの外面を融着することにより、擬似藺草100の中芯部101を得るものとなっている。この融着工程で用いる第一の加熱金型10は、樹脂テープをフィラメント状に融着成形できるものであれば特に限定されないが、本実施態様の擬似藺草の製造方法においては、樹脂テープ導入側の内面がテーパー状に形成されて樹脂テープを円滑に導入できるようにした融着金型11を第一の加熱金型10として用いている。第一の加熱金型10における樹脂テープ導入口の直径は、特に限定されない。擬似藺草100を天然藺草に近い太さとするためには、第一の加熱金型10における樹脂テープ導入口の直径は、通常、0.6〜1.2mmとされる。
コーティング工程は、第一の加熱金型10から導出された中芯部101を第一の加熱金型10とは別の第二の加熱金型(コーティング部溶融接着用金型)20に導入し、中芯部101の外面に樹脂(コーティング樹脂)を温度T2(≠T1)で延伸を受けない状態で溶融接着することにより、擬似藺草100のコーティング部102(図2を参照)を形成するものとなっている。このコーティング工程で用いる第二の加熱金型20は、第一の加熱金型10から導出された中芯部101の外面にコーティング樹脂を形成できるものであれば特に限定されない。本実施態様の擬似藺草の製造方法においては、押出機21によるコーティング樹脂の押出方向(図1における矢印aの向き)と、コーティングされた後のコーティング樹脂の流れ方向(図1における矢印bの向き)とが略直角となるクロスヘッドダイを用いて行っている。第二の加熱金型20としてクロスヘッドダイを用いることにより、中芯部101の外面に均一かつ綺麗にコーティング部を溶融接着することが可能になる。
第一次冷却工程は、第二の加熱金型20から導出された擬似藺草100のコーティング部102を温度T3(<T2)で冷却するものとなっている。第一次冷却工程における冷却方法は、特に限定されず、霧状の水を擬似藺草100に噴霧するなどの方法を採用してもよいが、本実施態様の擬似藺草の製造方法においては、水槽30に溜めた水の中に擬似藺草100を通すことにより冷却(水冷)するようにしている。このように、第一次冷却工程を水冷とした場合、温度T3(水槽30に溜めた水の温度)は、0℃よりも高く100℃よりも低い幅広い範囲で設定することができ、20℃以下と低く設定してもよいが、次のアニール工程で擬似藺草100を再度加熱することを考慮すると、40℃以上に設定すると好ましい。温度T3は、60℃以上であるとより好ましい。本実施態様の擬似藺草の製造方法においては、擬似藺草100を80℃の水に浸漬することにより、第一次冷却工程を行っている。
アニール工程は、第一次冷却工程を終えた擬似藺草100の中芯部101を温度T4(T3<T4<100℃)で再加熱し、中芯部101に残存する熱歪みや残留応力を取り除き、擬似藺草100の寸法安定性を高めるためのものとなっている。アニール工程における加熱方法は、特に限定されないが、本実施態様の擬似藺草の製造方法においては、水槽40に溜めた熱湯の中に擬似藺草100を通すことによりアニールを行っている。アニールを行う温度T4(水槽40に溜めた熱湯の温度)は、温度T3よりも高ければ特に限定されないが、通常、70℃以上とされる。温度T4は、80℃以上であると好ましく、90℃以上であるとより好ましい。本実施態様の擬似藺草の製造方法において、温度T4は、98℃となっている。
第二次冷却工程は、アニール工程を終えた擬似藺草100を温度T5(<T4)で冷却するものとなっている。第二次冷却工程における冷却方法は、特に限定されないが、本実施態様の擬似藺草の製造方法においては、冷風を擬似藺草100に吹き付けることにより冷却(空冷)するようにしている。温度T5(冷風の温度)は、温度T4よりも低ければ特に限定されないが、通常、30℃以下とされる。温度T5は、25℃以下であると好ましく、20℃以下であるとより好ましい。本実施態様の擬似藺草の製造方法においては、擬似藺草100に18℃の冷風を吹き付けることにより、第二次冷却工程を行っている。
切断工程は、第二次冷却工程を終えた擬似藺草100を所定の長さに切断するものとなっている。擬似藺草100の切断は、切断刃50を用いて行う。擬似藺草100の切断長さは、擬似藺草100の用途などによっても異なり、特に限定されないが、畳表用のものとする場合には、通常、75〜125cmとされる。
11 融着金型
20 第二の加熱金型(コーティング部溶融接着用金型)
21 押出機
30 水槽(第一次冷却用水槽)
40 水槽(アニール工程用水槽)
50 切断刃
61 引取りロール
62 引取りロール
63 引取りロール
64 引取りロール
100 擬似藺草
101 中芯部
102 コーティング部
Claims (7)
- (a)延伸された樹脂テープを第一の加熱金型に導入して温度T1でフィラメント状に融着させることにより、擬似藺草の中芯部を得る融着工程と、
(b)第一の加熱金型から導出された中芯部を第一の加熱金型とは別の第二の加熱金型に導入することにより、中芯部の外面に樹脂を温度T 2 で延伸を受けない状態で溶融接着してコーティング部を形成するコーティング工程と、
を経ることにより疑似藺草を製造する擬似藺草の製造方法であって、
温度T 1 を250℃以上に設定し、温度T 2 を温度T 1 よりも20℃以上低く設定し、第一又は第二の加熱金型を通過する擬似藺草の送り速度V 1 を50m/分以上に設定することを特徴とする擬似藺草の製造方法。 - 第一の加熱金型を導出されてから第二の加熱金型に導入されるまでの擬似藺草の中芯部表面の温度降下が25℃以下に抑えられた請求項1記載の擬似藺草の製造方法。
- 第一の加熱金型に導入される樹脂テープとして、太さが2800〜6000デシテックスのものを用い、第一の加熱金型における樹脂テープ導入口の直径を0.6〜1.2mmとし、かつ第一の加熱金型の樹脂テープ導入口の断面積SHに対する樹脂テープの断面積STの比ST/SHを0.4〜0.7とした請求項1又は2記載の擬似藺草の製造方法。
- 第一の加熱金型に導入される樹脂テープとして、熱可塑性樹脂100重量部に対して無機フィラーを10〜45重量部、顔料0〜3重量部、光安定剤0〜3重量部をそれぞれ配合した原料を溶融して押し出したフィルムを所定幅にスリットしてテープ状とし、5〜10倍に延伸した後、アニールを行って5〜12%縮めたものを用いた請求項1〜3いずれか記載の擬似藺草の製造方法。
- 第一の加熱金型から導出された擬似藺草の中芯部の外面にコーティングされる樹脂として、プロピレン−エチレンブロック共重合体100重量部に対して顔料を0〜3重量部、光安定剤を0.1〜3重量部、防炎剤0〜3重量部をそれぞれ配合したものを用いる請求項1〜4いずれか記載の擬似藺草の製造方法。
- (c)第二の加熱金型から導出された擬似藺草のコーティング部を温度T3(<T2)で冷却する第一次冷却工程を経る請求項1〜5いずれか記載の擬似藺草の製造方法。
- (d)第一次冷却工程を終えた擬似藺草の中芯部を温度T4(T3<T4<100℃)でアニールするアニール工程を経る請求項6記載の擬似藺草の製造方法。
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