JP7236016B2 - 発光装置 - Google Patents
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Description
プと蛍光体チップは、接着剤によりその対向面同士が固着されているに過ぎず、LEDチップから放出される光の蛍光体チップへの結合効率が低いこと、両者の外形の整合が悪い場合に輝度むら、色むらや指向性が悪化することが懸念される。
(1) 発光装置の発光面と受光面を有する光透過部材と、該受光面に対向する出射面を備えて、前記光透過部材に接合される発光素子と、前記発光素子表面から前記光透過部材表面まで延在して設けられて、前記発光素子からの出射光を前記光透過部材に導光する導光部材と、を備え、前記導光部材は、前記発光素子の出射面と前記光透過部材の受光面を互いに対向させて接合する接合領域と、前記接合領域より延在して、該接合領域より外側に突出された前記発光素子及び光透過部材の一方の表面を被覆する第1の被覆領域と、を有すると共に、前記出射光を前記光透過部材側に反射させる第1の反射面が、前記第1の被覆領域の外表面に設けられている発光装置。
(2) 前記発光装置は、光反射材料を有する被覆部材を備え、該被覆部材が、前記導光部材の表面を覆い、前記発光面を露出させて前記発光素子及び光透過部材の表面を被覆する上記(1)に記載の発光装置。
(3) 前記光透過部材は、前記発光素子の出射光で励起される波長変換部材である上記(1)又は(2)に記載の発光装置。
(4) 前記第1の被覆領域は、前記発光素子及び光透過部材の一方の前記突出表面と他方の側面を被覆し、前記第1の反射面は、前記側面に対向して設けられている上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の発光装置。
(5) 前記被覆部材は、前記他方の側面を第1の被覆領域の導光部材を介して該表面を覆い、該導光部材から露出された前記発光素子又は光透過部材の側面の表面を覆う上記(4)に記載の発光装置。
(6) 前記光透過部材の受光面の一部が前記出射面より外側に突出しており、前記第1の反射面は、前記発光素子の側面から前記受光面側に傾斜した傾斜面である上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の発光装置。
(7) 前記光透過部材の受光面が、前記発光素子の出射面より大きく、該出射面を内包する上記(6)に記載の発光装置。
(8) 前記発光素子の出射面の一部が該受光面より外側に突出しており、前記第1の反射面は、前記光透過部材の側面から前記出射面側に傾斜した傾斜面である上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の発光装置。
(9) 前記発光素子の出射面が、前記光透過部材の受光面より大きく、該受光面を内包する上記(8)に記載の発光装置。
(10) 前記発光素子が互いに離間されて、前記光透過部材の受光面側に複数接合されており、前記導光部材は、前記離間された発光素子に挟まれた前記受光面の一部を前記接合領域から延在して被覆する第2の被覆領域を有すると共に、前記隣接する発光素子からの出射光をそれぞれ前記受光面側に反射させる第2の反射面が、前記第2の被覆領域の外表面に設けられている上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の発光装置。
(11) 前記第2の被覆領域が、前記離間された発光素子の互いに対向する側面を被覆する上記(10)に記載の発光装置。
(12) 前記複数の発光素子は、少なくとも1組が該出射面から前記光透過部材の受光面までの距離が互いに異なる上記(10)又は(11)に記載の発光装置。
(13) 前記発光素子が、半導体層と、該半導体層より出射面側の基板とを有し、前記導光部材が、前記基板の側面まで延在して覆い、前記半導体側面を露出させている上記(1)乃至(12)のいずれかに記載の発光装置。
(14) 前記発光装置は、光反射性材料を含有し、前記発光面を露出させて、前記発光素子及び前記光透過部材の一部を被覆する被覆部材を備え、前記第1の反射面又は第2の反射面は、前記導光部材と前記被覆部材との界面に設けられている上記(1)乃至(13)のいずれに記載の発光装置。
(15) 前記第1の反射面又は第2の反射面は、前記側面に向かって凸な凸曲面である上記(1)乃至(14)のいずれかに記載の発光装置。
造により、発光素子と光透過部材の外形、大きさ、配置が異ならしめて、所望形状、外形寸法の光源できるため、小型化容易な発光装置が得られ、更には適宜光束、輝度などの発光特性を調節可能な発光装置とできる。
を有する。この導光部材30は、互いに対向する発光素子の出射面と光透過部材の受光面22とを接合する接合領域31と、この接合領域より延在して、上記突出した表面(発光素子の出射面又は光透過部材の受光面22の一部)を被覆する被覆領域(32,37)と、を有している。導光部材は基板の実装面から離間され、発光素子10の実装側表面より後退して前記光透過部材20側に位置している。したがって、発光素子10から出射される光が導光部材30を伝搬して基板50に導光され、吸収されることを防止することができる。そして、該被覆領域の外表面には、発光素子10から出射される光を光透過部材20側に反射させる反射面が設けられている。このように、導光部材30の外表面の反射に
より、光の拡散を抑制し導光部材30中に光を集束させて、光透過部材20に導光することができ、吸収による光の損失を低減し、発光素子10から出射される光を効率良く光透過部材20に結合することができ、発光面の輝度分布を改善できる。また、発光素子と光変換部材を接合させることにより、発光面内の輝度や色度を良好な分布にできる。
図1,2は、本発明の実施の形態1に係る発光装置100であり、図1(a)の断面は、概略上面の図1(b)のA-Aにおける概略断面図であり、図2はその光源部周辺の概略断面図である。図1に示す例の発光装置100は、発光面90を有する面発光型の発光装置である。この発光装置100は、主として、成長基板1上に半導体素子構造11を有する発光素子10と、発光面90となる表面21が露出され、該表面21と対向する受光面22を有する板状の光透過部材20と、発光素子10の出射光を光透過部材20に導光する導光部材30と、光反射性材料45を含有する被覆部材40と、から構成される。発光素子10は、その成長基板1の裏面である出射面を光透過部材の受光面22に対向させ
て、基板50の配線層51上にフリップチップ実装されており、介在する導光部材30により光透過部材20と光結合されている。基板50上には、発光素子10および光透過部材20を包囲する枠体55が設けられており、その内側に被覆部材40が充填されて、発光素子10と光透過部材20の一部は被覆部材40により被覆されている。このような発光装置100の発光領域つまり光放出の窓部は、実質的に光透過部材20の表面21にほぼ限定され、この表面21を発光面90とする面発光型の発光装置となる。また、発光装置100は、光透過部材20の表面21の形状、大きさによって、この表面21すなわち発光面90から放出される光の輝度、並びに配光の分布を制御可能となっている。さらに
、発光面内の輝度、色度が比較的均一な発光装置となる。ここで、光透過部材、発光素子の平面形状は図示するように矩形状であり、平面で発光素子が光透過部材に内包されている。
33が導光部材30と空気との界面に設けられる形態であってもよい。この形態によれば、この界面において導光部材30側が高屈折率となって、第1の被覆領域32内にて多くの光を反射させることができる。さらに、第1の被覆領域32から空隙内に透過した光成分も被覆部材40の表面にて再度反射させることも可能である。この形態のほか、例えば、第1の被覆領域32の外面に、銀(Ag)やアルミニウム(Al)などの高反射性の金属膜や誘電体多層膜や透光性粒子からなる層を設けて第1の反射面33を形成してもよい。
発光素子10は公知のもの、具体的には半導体発光素子を利用でき、特にGaN系化合物半導体であれば、蛍光物質を効率良く励起できる短波長の可視光や紫外光が発光可能であるため好ましい。具体的な発光ピーク波長は240nm以上560nm以下、好ましくは380nm以上470nm以下である。なお、このほか、ZnSe系、InGaAs系、AlInGaP系半導体の発光素子でもよい。
半導体層による発光素子構造11は、図4に例示するように少なくとも第1導電型(n型)層2と第2導電型(p型)層3とにより構成され、更にその間に活性層3を有する構造が好ましい。また、電極構造は、一方の主面側に第1導電型(負)、第2導電型(正)の両電極6,7が設けられる同一面側電極構造が好ましいが、半導体層の各主面に対向して電極が各々設けられる対向電極構造でも良い。発光素子10の実装形態も、例えば上記同一面側電極構造では、電極形成面を実装面として、それに対向する基板1側を主な出射面とするフリップチップ実装が、その出射面と光透過部材20との光学的な接続上好ましい。この他、電極形成面側を主な出射面として、その上に光透過部材を結合する実装、フ
ェイスアップ実装、また配線構造を備えた光透過部材にフリップチップ実装、上記対向電極構造で光透過部材と実装基板に接続すること、ができ、好ましくは発光素子と光透過部材に配線、電極を備えない実施例の実装が良い。なお、半導体層11の成長基板1は、発光素子構造を構成しない場合には除去してもよく、成長基板が除去された半導体層に、支持基板、例えば導電性基板または別の透光性部材・基板を接着した構造とすることもできる。この支持基板に光透過部材20を用いることもでき、その他、ガラス、樹脂などの光透過部材により半導体層が接着・被覆されて、支持された構造の素子でもよい。成長基板の除去は、例えば支持体、装置又はサブマウントに実装又は保持して、剥離、研磨、若しくはLLO(Laser Lift Off)で実施できる。また、発光素子10は光反
射構造を有することができ、具体的には、半導体層11の互いに対向する2つの主面の内、光取り出し側(出射面側)と対向する他方の主面を光反射側(図1における下側)とし、この光反射側の半導体層内や電極などに光反射構造を設けることができる。光反射構造の例として、半導体層内に多層膜反射層が設ける構造、あるいは半導体層の上にAg、Al等の光反射性の高い金属膜や誘電体多層膜を有する電極、反射層を設けた構造がある。
発光素子10の一例として、図4の窒化物半導体の発光素子10では、成長基板1であるC面サファイア基板の上に、第1の窒化物半導体層2であるn型半導体層、活性層3である発光層、第2の窒化物半導体層4であるp型半導体層が順にエピタキシャル成長されている。そして、n型層2の一部が露出されて第1の電極7であるn型パッド電極を形成し、p型層4のほぼ全面にITO等の透光性導電層5、第2の電極6であるp型パッド電極が形成されている。さらに、保護膜8をn型、p型パッド電極6,7の表面を露出し、半導体層を被覆して設けられる。なお、n型パッド電極7は、p型同様に透光性導電層を介して形成してもよい。成長基板1は、C面サファイアの他、R面、及びA面、スピネル
(MgAl2O4)のような絶縁性基板、また炭化珪素(6H、4H、3C)、Si、ZnS、ZnO、GaAs、GaNやAlN等の半導体の導電性基板がある。窒化物半導体の例としては、一般式がInxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)の他、BやP、Asを混晶してもよい。また、n型、p型半導体層2,4は、単層、多層を特に限定されず、活性層3は単一(SQW)又は多重量子井戸構造(MQW)が好ましい。青色発光の素子構造11の例としては、サファイア基板上に、バッファ層などの窒化物半導体の下地層、例えば低温成長薄膜GaNとGaN層、を介して、n型半導体層として、例えばSiドープGaNのn型コンタクト層とGaN/InGaNのn型多層膜層が積層され、続いてInGaN/GaNのMQWの活性層、更にp型半導体層として、例えばMgドープのInGaN/AlGaNのp型多層膜層とMgドープGaNのp型コンタクト層が積層された構造がある。
また図1の発光装置100は、発光素子10からの光を透過する光透過部材20を備える。光透過部材20は、通過する光の少なくとも一部を波長変換可能な波長変換材料を有する光変換部材であることが好ましい。例えば実施例のように、光源からの一次光が、光透過部材20中の波長変換材料としての蛍光体を励起することで、一次光と異なった波長を持つ二次光が得られ、さらに一次光との混色により、所望の色相を有する出射光を実現できる。
、あるいは蛍光体からなる焼結体や結晶とすることで信頼性が高まる。なお、実施例のYAGの蛍光体を用いる場合、YAGの単結晶や高純度の焼結体のほか、アルミナ(Al2O3)を結合材とするYAG/アルミナの焼結体、ガラスを結合材とした焼結体が信頼性の観点から好ましい。また、光透過部材20を板状とすることで、面状に構成される発光素子10の出射面との結合効率が良く、光透過部材20の主面とが略平行になるよう容易に位置合わせできる。加えて、光透過部材20の厚みを略一定とすることで、通過する光の波長変換量を略均一として混色の割合を安定させ、発光面90の部位における色むらを抑止できる。このため、1つの光透過部材20に複数の発光素子10を搭載する場合において、個々の発光素子10の配置に起因する発光面90内の輝度や色度の分布にむらが少なく略均一で高輝度の発光を得ることができる。なお、波長変換機能を備えた光透過部材20の厚みは、発光効率や色度調整において、10μm以上500μm以下であることが好ましく、さらには50μm以上300μm以下であることがより好ましい。
被覆部材40は、図1に示すように、光透過部材20の一部を被覆し、具体的には光透過部材20の側面の少なくとも一部を被覆する。そして、本発明においては、被覆部材が素子等から垂下され、光の漏れ経路の形成を防ぐことから、基板、更にはそれに設けられた配線より、被覆部材の反射率が高いことが好ましい。また、光反射材料を含有する被覆部材40は、その基材は透光性の樹脂材料が好ましく、シリコーン樹脂組成物、変性シリコーン樹脂組成物等を使用することが好ましいが、エポキシ樹脂組成物、変性エポキシ樹脂組成物、アクリル樹脂組成物等の透光性を有する絶縁樹脂組成物を用いることができる。また、これらの樹脂を少なくとも一種以上含むハイブリッド樹脂等、耐候性に優れた被覆部材も利用できる。さらに、ガラス、シリカゲル等の耐光性に優れた無機物を用いることもできる。また、樹脂材料を成形することで、所望の形状に成形でき、また所望領域を被覆でき、本発明では光源部の発光素子、導光部材、光透過部材の表面、特にその側面を被覆して形成できる。また、その発光面側の表面も同様に所望形状とでき、図示するような平坦な面状の他、凹や凸の曲面とできる。実施の形態1では耐熱性・耐候性の観点から被覆部材としてシリコーン樹脂を使用する。
覆部材40は、上記光反射性材料による成形体でもって構成することもでき、具体的には上記粒子を凝集した凝集体、焼結体、などの多孔質材料とすることもでき、その他に、ゾル・ゲル法による成形体でもよく、上記光反射性材料と多孔質内の空気との屈折率差を大きくし、光反射性を高められるため、また無機材料で構成できるため、好ましい。一方、上記樹脂などの母材を備えた被覆部材と比較すると、所望の形状に成形すること及びその被覆領域の制御性が良く、また封止性能、気密性能を高めること、ができ、本発明では上記母材を備えた被覆部材とする方が好ましい。また、両者の被覆部材の特性を考慮して、両者の複合的な成形体とでき、例えば、多孔質成形体の外表面側に樹脂を含浸させ、発光素子側の内表面側では多孔質とした構造とできる。このように、被覆部材若しくはそれに
よる包囲体は、内部領域と外部とが連通されたり、気体透過性であったりしてもよく、少なくとも光が漏れ出さない形態であれば良い。
し側へと反射させ、基板50での光吸収などによる一次光の光損失を抑制できる。図5,8に示すように、複数の発光素子10が1つの光透過部材20に接合される場合には、その発光素子間(第2の被覆領域34)についても被覆部材40が充填されて、受光面22の離間領域を被覆することが好ましい。接合領域の光変換部材の熱に対し、この構成により上記離間領域の放熱性を高めることができ、上述のように光透過部材の突出部、第1の被覆領域32においても同様に好ましい。
また、被覆部材40には、光反射性材料45、光変換部材の他、粘度増量剤等を適宜添加することができ、これによって所望の発光色、それら部材若しくは装置表面の色、例えば高コントラスト化の為の黒色など、また所望の指向特性を有する発光装置が得られる。同様に不要な波長をカットするフィルター材として各種着色剤を添加できる。他の部材、また導光部材、封止部材、光透過部材などの光透過性材料も同様である。
導光部材30は、発光素子10と光透過部材20との間に介在して双方の部材を固着する接着剤に用いられる。この導光部材は、透光性を有して、発光素子10の出射光を光透過部材側へ導光でき、双方の部材を光学的に結合できる材質が好ましい。その材料としては上記各部材に用いられる樹脂材料が挙げられ、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂など透光性の熱硬化性樹脂がよく、シリコーン樹脂は耐熱性、耐光性に優れるため好ましい。また、シリコーン樹脂を使用すれば、上記フッ素系離型剤の効果が高いため好ましい。さらに、ジメチル系シリコーン樹脂であれば高温耐性など信頼性において優れ、フェニル系シリコーン樹脂であれば屈折率を高くして発光素子10からの光の取り出し効率を高めることができる。
一方、図1の発光装置100において、上記の発光素子10が実装される基板50は、少なくとも表面が素子の電極と接続される配線51を形成したものが利用でき、また外部接続用の配線52などが設けられても良い。基板の材料は、例として窒化アルミニウム(AlN)で構成され、単結晶、多結晶、焼結基板、他の材料としてアルミナ等のセラミック、ガラス、Si等の半金属あるいは金属基板、またそれらの積層体、複合体が使用でき、金属性、セラミックは放熱性が高いため好ましい。なお、基板50は配線が無くてもよく、例えば図4の素子で成長基板側を実装して素子の電極を装置の電極にワイヤー接続する形態、光透過部材に配線を設けて接続する形態でもでもよい。また、図示する発光装置
のように、被覆部材40が実装基板50の上に設けられる形態の他、実装基板50の外側側面も覆う形態でもよい。また実装基板50は、少なくともその表面が高反射性材料で構成されることが好ましい。図1,2に示すように、発光素子10は、導電性接着材60により配線51上に接着されて外部と電気的に接続される。導電性接着材60は、半田、Agペースト、Auバンプなどが利用できる。
図1に示す発光装置100は、枠体55を有し、被覆部材40の保持部材である。枠体55は、セラミックや樹脂などで形成することができる。光反射性の高いアルミナが好ましいが、表面に反射膜を形成すればこれに限らない。樹脂であれば、スクリーン印刷等を用いるほか、成形体を実装基板に接着してもよい。また、被覆部材40と同様に光反射性材料を用いるなどして、反射率を高くすると好ましい。また、上記添加部材同様に、枠体を目的に応じて着色してもよい。なお、この枠体は、被覆部材を充填又は成形後に、取り外すこともできる。また、枠体として、積層基板56、基材などでキャビティ構造を有する装置基体など、発光素子の実装基板に一体に形成されている形態でもよい。
図1に示される例の発光装置100の製造方法の一例として以下に説明する。まず、実装基板50上または発光素子10にバンプ60を形成しフリップチップ実装する。この例では個片化前の基板50上で、1つの発光装置に対応する領域に1個のLEDチップを並べて実装する。次に、発光素子10の出射面側(サファイア基板裏面あるいはLLOで基板除去した場合であれば窒化物半導体露出面)に、導光部材30を塗布して、光透過部材20を積層し、その樹脂30を熱硬化して接合する。次に、発光素子10の周囲に立設された枠体55内に、光透過部材20の側面を被覆するように、ディスペンサ(液体定量吐出装置)等により、被覆部材40を構成する樹脂をポッティングする。滴下された樹脂40は、表面張力によって発光素子10、光透過部材20の側面を這い上がり被覆し、表面21より枠体55に向かって低くなる傾斜表面が形成される。また、樹脂40の表出面を表面21と略同一面となるよう平坦化してもよい。そして、樹脂40を硬化させた後、所定の位置でダイシングを行い、所望の大きさに切り出して発光装置100を得る。
図5(a)は、本発明の実施の形態2に係る発光装置200の概略断面図であり、図5(b)はその光源部周辺を説明するための概略断面図である。発光装置200において、発光素子10の個数および導光部材30の構造を除く他の構成については、上述の実施の形態1と実質上同様であり、したがって同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。
4の外表面に、発光素子10から出射される光を受光面22側に反射させる第2の反射面35が設けられている。このように、1つの光透過部材20の受光面22に複数の発光素子10が搭載される発光装置において、導光部材30の第2の反射面35により、複数の発光素子10から側方、その離間領域に出射される光を良好に取り出し、光透過部材の受光面22側に反射して光透過部材20に光結合できる。また、この第2の反射面35についても、実施の形態1の発光装置100における第1の反射面と同様の傾斜面を有することが好ましい。特に、図示するように、素子間で1つの凸曲面であると、離間領域において好適に各素子からの出射光を反射して、相互に混合させることができ好ましい。
図6は、本発明の実施の形態3に係る発光装置の光源部周辺を説明する概略断面図である。この発光装置において、発光素子10と光透過部材20との大きさの関係および導光部材30の構造を除く他の構成については、上述の実施の形態1と同様であり、したがって同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。図6に示す例の発光装置において、光透過部材の受光面22は、発光素子10の出射面より小さく、出射面の一部が受光面22より外側に突出している。言い換えれば、光透過部材20の側面は発光素子10の側面より内側に位置している。このような発光装置は、発光装置の発光面90を比較的小さい光放出の窓部として、放出光の輝度を高めることができる。すなわち、上述
の実施の形態1,2と異なり、導光部材が発光素子の突出表面と、その突出した端部より内側に設けられた光透過部材の側面とに延在されて、その領域を被覆している。
図7は、本発明の実施の形態4に係る発光装置の光源部周辺を説明する概略断面図である。図7に示す例において、導光部材30の形態、並びに光透過部材の表面21の形状を除く他の構成については、上述の実施の形態1と実質上同様であり、したがって同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。図7に示す例の発光装置において、光透過部材の受光面22は、発光素子10の出射面より大きく、受光面22の一部が発光素子10の出射面より外側に突出している。そして、導光部材30は、光透過部材の受光面22の発光素子との対向領域と、発光素子10の出射面と、を接合する接合領域31を有し、また接合領域31から延在して光透過部材20の突出部の受光面22を被覆し、
発光素子10の実装面より光透過部材20側に外表面を有する第3の被覆領域37を有している。また発光素子10の側面及び光透過部材20の側面は、導光部材30から露出されている。そして、この第3の被覆領域37の外表面は、発光素子10から出射される光を、光透過部材20の受光面22側に反射させる第3の反射面38を有している。ここで、第3の被覆領域、第3の反射面は、それぞれ上述の第1の被覆領域、第1の反射面の一形態である。
チング、ウエットエッチングなどの処理を形成でき、不規則な凹凸構造のほか、規則的なパターンの凹凸構造も形成できる。また、このような凹凸構造は、光透過部材の表面だけでなく、受光面、さらに光路上にある各部材の表面に設けて同様な効果を得ることができ、特に導光部材との界面若しくはそれと接する部材の表面、例えば、基板1の半導体層11側表面に設けてもよく、実施例では詳述していないがそのような構造を用いている。
なお、上述の実施の形態1~4では、主として発光素子及び光透過部材のいずれか一方が、他方に内包される、つまり他方の内側にある場合について記述したが、本発明の発光装置における発光素子と光透過部材の関係は、この形態に限られず、一方が、他方より外側に突出した突出部を少なくとも部分的に有していればよい。例えば、発光素子を構成する側面のうちの1つ、あるいは1つの側面の一部が、光透過部材を構成する側面から外側に突出して、他の側面が互いに略同一面となる、又は光透過部材が突出しているような形態でもよく、またその逆の形態でもよい。このような形態では、その突出した1つの側面又はその側面の一部に第1の被覆領域が設けられる。また、上面視において、発光素子及び光透過部材のいずれか一方の両側に突出部が設けられる形態であってもよい。このような形態の場合、突出部を有する領域の断面において、実施の形態1及び実施の形態2で説明した第1の被覆領域32の少なくとも一方が設けられる。また、発光素子が複数の場合には、各素子でそれぞれ発光素子と光透過部材に第1の被覆領域が設けられて混在することもある。好適には、いずれか一方に第1の被覆領域が設けられる形態、すなわち第1,3の実施形態のいずれかとすることがその導光部材の機能上好ましく、またその一部側面に略同一面が混在しても良い。更に好ましくは、光透過部材の外周全体で発光素子との間で第1の被覆領域がいずれかの形態で統一されていると良い。これは、発光面内の輝度および色度にむらを低減できるためであり、発光素子及び光透過部材のいずれか一方の側面が他方より内側に内包されていることが最も好ましい。
制御し、それに加えて、離型剤を用いて他の領域への広がりを制御できる。従って、導光部材の具体的な形態としては、接合領域においてその肉厚は、光透過部材より小さく、更に成長基板より小さくして、複合光源を小さくし、その結合効率を高めることが好ましい。また、その時の突出幅は、発光素子又は光透過部材の肉厚に比して0.25倍~5倍程度とすることで製造時の制御が容易で、好適な素子からの光の拡散、集光ができる。上述の通り、実施の形態1,3に示すように、一方の突出部から他方の端部を被覆する場合は、突出部側の端部は露出されていることが好ましく、被覆される場合に比して、光源の広がりを抑えて、本発明の各特性の向上を図ることができ好ましい。また、被覆する場合には、上記他方の端部のそれより薄肉であると、その影響を小さくでき、また後述の被覆部材と同様な効果が期待でき好ましい。
図8は、本発明の実施の形態5に係る発光装置300の概略断面図であり、発光装置300において、上述の実施の形態1乃至4と実質上同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。図8に示す例は、光反射性材料45を含有する被覆部材40により発光素子10及び光透過部材20を被覆して、光透過部材20の表面21を発光面とする面発光型の光源を形成し、その光源を覆って、更に被覆部材の一部を覆って、半球状の光学レンズとなる封止部材80を設けたものである。この発光装置300は、実装基板50の上面側の配線パターン51上に複数(図中は2個)の発光素子10がフリップチップ実装されており、その上に1つの光透過部材20が導光部材30により接合されている。なお、実施の形態1で見る枠体は、この例では被覆部材40を成形後に除去しており、被覆部材40の側面が外部に露出されて発光装置の外表面を構成している。光透過部材の受光面22の断面の幅は、最も外側に位置する発光素子10の各外側の側面間の距離より小さく、言い換えれば、複数の発光素子が設けられる領域の幅より小さい。また、最外郭に位置する発光素子10の側面は、光透過部材20の側面より外側に突出している。そして、導光部材30は、隣接する発光素子に挟まれた離間領域には、実施の形態2と同様の第2の被覆領域及び第2の反射面35を有し、光透過部材20の側面と最外郭に位置する発光素子10の出射面の突出部とを接続する領域に実施の形態3と同様の第1の被覆領域及び第1の反射面33を有している。
射させ外部に効率良く取り出せ、被覆部材40の発光側の表面を光透過部材20の側面から基板50側に傾斜した凹面とすることで、光が拡散され、発光装置の放出光を広い配向とできる。このように本発明の発光装置には、発光面の光透過部材表面に光学部材を接合して、所望の発光特性とすることができる。
ここで、封止部材80は、光透過部材より屈折率が低いと、その表面21と接合して光の取り出し効率を向上させることができる。封止部材80の発光側の表面は目的に応じて種々の形状に形成することができる。例えば図8に示すように、発光側の表面を球面状(半球面状)のレンズ形状、凸曲面とすることで、光透過部材の発光に対し効率良く外部に取り出すことができる。また、これに限らず、種々の光学素子、所望形状の光学部材とでき、凹レンズ形状、放物曲面、先端が平坦な凸形状とでき、また凹凸面として光を散乱させてもよい。
図9は、本発明の実施の形態6に係る発光装置400の概略断面図であり、上述の実施の形態1,2と実質上同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。図9に示す例の発光装置400において、凹部を有する実装基体(パッケージ)56の底部の略中央に発光素子10がフリップチップ実装されている。その実装部は、実装基体56の一部であるが、サブマウントであってもよい。発光素子10上には、導光部材30を介して光透過部材24が載置され、接合されている。そして、凹部が封止部材84で充填されて、発光装置400の発光面82となる表面を有する光変換部材81により、凹部が閉蓋されている。光透過部材24、光変換部材81は、それぞれ上述の光透過部材、上述の光透過部材20が波長変換材料を含有する場合と同様の構成とすることができ、封止部材も実施の形態5と同様の構成、例えば透光性樹脂で構成できる。特にこの例では、光透過部材24に波長変換材料を含まずともよく、図示するような板状の他、集光、拡散可能な光学素子でも良く、光散乱材を混合してもよい。また、凹部の内面から実装部の凸部側面を被覆するように、凹曲面の表面を有する反射膜が設けられ、各部材24,84に向かって反射・集光させることができる。ここでは、この反射膜を、上記光反射性材料46を含有する被覆部材41により形成して、上述した樹脂の這い上がりにより凹曲反射面としている。なお、被覆部材41は、その表面に被覆部材41の代替としてAgやAl等高反射性の金属膜を形成してもよいし、上述のような蛍光体を含有する光変換部材を設けてもよいし、被覆部材を設けず、従来のように実装基体の内面を反射面とする形態でも良い。また凹部内は、封止部材84に光変換部材が含有されても良く、気密封止、大気であっても良く、また上記部材81は、部材24同様に光変換部材を含有しない部材でも良い。すなわち、各部材24,41,81,84のいずれかに光変換部材を設けて変換光を含む発光装置とでき、いずれにも含まれずに発光素子の発光を取り出す発光装置とすることもできる。
光透過部材81から取り出すことができる。したがって、発光素子10の光を光透過部材24で集光させて表面25から放出し、正面方向、発光面82の輝度を高め、凹部内での光の拡散を抑制して光吸収を低減することができる。また第2の反射面35及びその第2の被覆領域も同様である。
実施例1の発光装置の光源部は、図5に示すように、AlNのセラミックス基板50の配線51上に、発光素子10として約1mm×1mmの略正方形のLEDチップ(サファイア基板10上に窒化物半導体11が積層された構造で発光波長455nm)2個をフリップチップ実装し、その上に板状の光変換部材である光透過部材20としてYAGとアルミナ(Al2O3)との焼結体、この表面21及び受光面22の外形は約1.1mm×2.2mmの略矩形状であり、厚みは約150μm、を1枚載置し、導光部材30により互いに接合する。このとき、導光部材30となるシリコーン樹脂は、各LEDの出射面(基板1の裏面)上に適量をピンセットで塗布し、その上に光透過部材20をピンセットで載
置し、発光素子10の側面の一部に垂下させ、150℃のオーブン内で60分間樹脂を熱硬化し、図示するように2つのLEDが光透過部材の受光面に内包されるように接着する。このようにして、導光部材30に、LEDと光透過部材間の接合領域31と、LEDの光源の外側の側面を被覆する第1の被覆領域32と、LED間の内側の側面を被覆する第2の被覆領域34が形成され、この時、LED側面は、基板と、半導体層11の一部又は略全部に導光部材が形成される。そして、図1に示すように、基板50の配線51上にLEDを実装し、発光素子10及び光透過部材20を包囲する枠体の内側の凹所に被覆部材40を充填し、光透過部材20の表面21が発光面として露出される状態、発光素子10
および光透過部材20が被覆部材40により被包し、図8に示すように枠体を除去して発光装置を得る。ここで、被覆部材40は、粒径約270nmのTiO2の微粒子である光反射性材料45を約23重量パーセント濃度で含有するシリコーン樹脂である。この実施例1の発光装置は、電流350mAで駆動させると、光束約167[lm](色度y値約0.339)、最大輝度6086[cd/cm2]、平均輝度3524[cd/cm2]で発光する、高光束かつ高輝度のものが得られる。
実施例2の発光装置は、図6に示すように、1つの発光素子の出射面に1つの光透過部材の受光面が内包される形態であり、実施例1における発光素子を、1つのサファイア基板上に6つの素子構造が設けられた約1mm×6.5mmの略矩形状の1個のLEDチップ10とし、さらに光透過部材20を約0.8mm×6.3mmの略矩形状として、実施例1と同様に発光装置を作製する。なお、光透過部材20の載置時に、軽く押圧して、導光部材30を光透過部材20の側面の一部に這い上がらせ第1の被覆領域32を形成する。この実施例2の発光装置は、電流700mAで駆動させると、光束約740[lm](色度y値約0.280)、最大輝度4629[cd/cm2]、平均輝度4123[cd/cm2]で発光する、高光束かつ高輝度のものが得られる。
20,24…光透過部材(21,23,25…表面、22,26…受光面)
30…導光部材(31…接合領域、32…第1の被覆領域、33…第1の反射面、34…第2の被覆領域、35…第2の反射面、37…第3の被覆領域、38…第3の反射面)、40,41…被覆部材、45,46…光反射性材料
50…実装基板(51,52…配線、55…枠体、56…積層基板又は基材)、60…導電性接着材
Claims (7)
- 発光面と受光面とを有する光透過部材と、
前記受光面に対向する出射面を備える発光素子と、
前記発光素子表面から前記光透過部材表面まで延在して設けられて、前記発光素子からの出射光を前記光透過部材に導光する導光部材と、
前記発光素子を実装する基板と、
前記導光部材の側面を覆い、前記発光面を露出させて前記発光素子及び前記光透過部材の側面を被覆する被覆部材と、を備え、
前記被覆部材の表面は、前記光透過部材の側面から前記基板側に傾斜した凹面を含み、
前記基板の下面側に外部接続用の配線層を備える発光装置。 - 前記光透過部材の発光面及び前記被覆部材の表面を被覆する封止部材を備え、
前記封止部材の表面形状は凸曲面である請求項1に記載の発光装置。 - 発光面と受光面とを有する光透過部材と、
前記受光面に対向する出射面を備える発光素子と、
前記発光素子表面から前記光透過部材表面まで延在して設けられて、前記発光素子からの出射光を前記光透過部材に導光する導光部材と、
前記発光素子を実装する基板と、
前記導光部材の側面を覆い、前記発光面を露出させて前記発光素子及び前記光透過部材の側面を被覆する被覆部材と、を備え、
前記被覆部材の表面は、前記光透過部材の側面から前記基板側に傾斜した凹面を含み、
前記光透過部材の発光面及び前記被覆部材の表面を被覆する封止部材を備え、
前記封止部材は、前記光透過部材より屈折率が低い発光装置。 - 前記封止部材の表面形状は凸曲面である請求項3に記載の発光装置。
- 前記被覆部材の側面は前記発光装置の外表面を構成している請求項1から4のいずれか一項に記載の発光装置。
- 前記光透過部材は、前記発光素子からの光の少なくとも一部を波長変換可能な波長変換材料を含む請求項1から5のいずれか一項に記載の発光装置。
- 前記光透過部材は、光変換部材を備えたガラス板であり、
前記光変換部材は、前記発光素子からの光の少なくとも一部を波長変換可能な波長変換材料を含む請求項1から5のいずれか一項に記載の発光装置。
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