窓部を通過して屋内空間へ入射する太陽光を遮るアイテムとして、ブラインドが広く普及している。このブラインドには、例えば、意匠性および操作性の観点から、電動で開閉するブラインド(電動ブラインドともいう)が存在している。この電動ブラインドは、例えば、建造物の電源または電池などから供給される電力によって動作することができる。電池には、例えば、太陽電池における太陽光発電で得られた電力を充電する充電池が適用され得る。ここで、ブラインドと太陽電池とを組み合わせた太陽電池装置については、例えば、発電量を高める点で改善の余地がある。
そこで、本発明者らは、ブラインドと太陽電池とを組み合わせた太陽電池装置について、発電量を高めることができる技術を創出した。
これについて、以下、各種実施形態を図面に基づいて説明する。図面においては同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。図面は模式的に示されたものである。図1から図8(b)および図10から図21(d)には、それぞれ右手系のXYZ座標系が付されている。このXYZ座標系では、水平方向に沿った基部2の長手方向が+X方向とされ、水平方向に沿った基部2の短手方向が+Y方向とされ、+X方向と+Y方向との両方に直交する方向(上方向ともいう)が+Z方向とされている。
<1.第1実施形態>
図1および図2で示されるように、太陽電池装置1は、基部2と、ブラインド部3と、太陽電池部4と、を備えている。
図2で示されるように、太陽電池装置1は、例えば、建造物100の屋内空間Si1のうち、屋外空間So1と屋内空間Si1とを仕切っている状態で位置する部分(第1仕切り部ともいう)6の近傍で使用される。図2の例では、第1仕切り部6は、XZ平面に沿って位置している。また、第1仕切り部6は、例えば、板状またはシート状の透明な部材(第1透明部材ともいう)6tを含む。別の観点から言えば、第1仕切り部6は、建造物100の天井部5seと床部5flとの間に位置する窓部を含む。図2の例では、第1透明部材6tの表面および裏面は、それぞれXZ平面に沿って位置している。第1仕切り部6は、例えば、第1透明部材6tの外周部を保持している状態で位置する枠体6fを有していてもよい。第1仕切り部6の一部は、透明でない壁状の部分であってもよい。
第1透明部材6tは、例えば、特定範囲の波長の光に対する透光性を有する。特定範囲の波長には、例えば、太陽光7bmに含まれる光の波長であって、太陽電池部4が光電変換し得る光の波長が適用される。特定範囲には、例えば、太陽光7bmに含まれる可視光線から近赤外線の波長の範囲が含まれ得る。第1透明部材6tの素材として、例えば、ガラスなどが採用されれば、耐候性と透光性とを有する第1透明部材6tが実現され得る。第1透明部材6tの素材として、例えば、アクリルまたはポリカーボネートなどの樹脂が採用されれば、透光性を有する第1透明部材6tが実現され得る。
<1-1.基部>
基部2は、ブラインド部3の動作を実現するための各種の構成および機構を有する部分である。基部2は、例えば、第1方向に沿った長手方向を有する。ここでは、第1方向は、+X方向である。図1および図2の例では、基部2は、ブラインド部3の上部に位置する直方体状のヘッドボックスである。この基部2は、例えば、建造物100の天井部5seの凹状のカーテンボックス5cbなどに固定された状態で位置している。基部2には、例えば、第1方向に垂直な第2方向に、ブラインド部3および太陽電池部4がそれぞれ吊り下げられている状態で位置している。ここでは、第2方向は、鉛直方向(下方向ともいう)としての-Z方向である。図1および図2で示されているように、太陽電池部4は、例えば、第1方向および第2方向の双方に垂直な第3方向において、ブラインド部3から離れている状態で位置している。ここでは、第3方向は、水平方向としての-Y方向である。換言すれば、太陽電池部4は、例えば、第1仕切り部6の第1透明部材6tとブラインド部3との間に位置している。別の観点から言えば、太陽電池部4は、例えば、ブラインド部3よりも屋外空間So1側に位置している。
基部2は、例えば、制御ユニット2cおよびマイクロインバータ2iなどを格納している上部2uと、第1機構ユニット2bbおよび第2機構ユニット2bsなどを格納している下部2bと、を有する。
制御ユニット2cは、例えば、太陽電池装置1の動作を統括的に制御するためのユニットである。
マイクロインバータ2iは、例えば、太陽電池部4に含まれた1枚の太陽電池モジュール4m毎に位置している。このマイクロインバータ2iは、太陽電池モジュール4mで得られた直流の電力を交流の電力に変換することができる。マイクロインバータ2iは、例えば、太陽電池モジュール4mに一体的に含まれていてもよい。ここで、例えば、複数の太陽電池モジュール4mを電気的に直列に接続し、複数の太陽電池モジュール4mで得られた直流の電力を1つのパワーコンディショナーで交流の電力に変換する集中型制御の構成が採用されてもよい。例えば、太陽電池モジュール4m毎のマイクロインバータ2iが電気的に並列に接続された分散型の構成が採用されれば、集中型制御の構成に比べて、複数の長い直流配線および複数の直流配線を結合する接続箱の省略が可能である。また、例えば、1枚または数枚の太陽電池モジュール4mに故障などが生じてもその影響が他の太陽電池モジュール4mに波及しにくい。
第1機構ユニット2bbは、例えば、ブラインド部3の各種動作を実現するための各種の機構などを含む。
第2機構ユニット2bsは、例えば、太陽電池部4の各種動作を実現するための各種の機構などを含む。
<1-2.ブラインド部>
ブラインド部3は、例えば、複数のスラット3sと、複数の第1吊り下げ部3hと、を有する。図1および図2の例では、ブラインド部3は、50枚のスラット3sと、2つの第1吊り下げ部3hと、を有する。
スラット3sは、例えば、ブラインド部3を構成する1枚の細長く薄い矩形状の表裏面を有する羽根である。ブラインド部3は、例えば、各スラット3sの長手方向に沿った仮想的な回転軸(第1回転軸ともいう)を中心とした回転によって、ブラインド部3において光を遮ったり、光を透過させたりすることができる。複数のスラット3sは、例えば、第1方向としての+X方向に沿った長手方向をそれぞれ有するとともに、第1方向に垂直な第2方向に並んでいる。換言すれば、例えば、複数のスラット3sのそれぞれが、水平方向に沿った長手方向を有するスラット(横長のスラットともいう)である。このため、第1実施形態では、ブラインド部3は、複数の横長のスラット3sを有する横型のブラインドである。また、複数のスラット3sのそれぞれは、例えば、太陽電池モジュール4mで光電変換可能な光を太陽電池モジュール4mに向けて反射することが可能な部分(反射部ともいう)3srを有する。例えば、各スラット3sは、少なくとも第1仕切り部6側を向く表面に反射部3srを有する。
ここで、反射部3srには、例えば、可視光線および近赤外線の一部を含む400nmから1200nmの波長域の光に対する反射率が70%以上であるものが適用される。反射率は、物体に入射した放射束または光束に対する、反射した放射束または光束の比を意味する。反射部3srの反射率は、例えば、分光光度計を用いて各波長における分光反射率を求めて、400nmから1200nmの波長域の全域にわたる分光反射率の平均を算出することで求められ得る。具体的には、反射部3srには、例えば、表面において白色、銀色、乳白色または金属光沢などを有するものが適用される。
複数の第1吊り下げ部3hは、例えば、それぞれ、複数のスラット3sを基部2から第2方向に吊り下げるように位置している。図1および図2の例では、2つの第1吊り下げ部3hが、複数のスラット3sのそれぞれの長手方向としての+X方向において、相互に異なる位置に存在する。各第1吊り下げ部3hは、例えば、スラット回転用保持部3h1と、スラット昇降用保持部3h2と、を含む。スラット回転用保持部3h1は、例えば、複数のスラット3sをそれぞれの長手方向に沿った仮想的な第1回転軸を中心として回転可能に保持している状態で位置している。ここで、スラット回転用保持部3h1には、例えば、一般的な横型のブラインドで使用されているラダーコードが適用される。スラット昇降用保持部3h2には、例えば、一般的な横型のブラインドで使用されている昇降コードが適用される。
<1-3.太陽電池部>
太陽電池部4は、例えば、複数の太陽電池モジュール4mと、複数の第2吊り下げ部4hと、を有する。図1および図2の例では、太陽電池部4は、3つの太陽電池モジュール4mと、2つの第2吊り下げ部4hと、を有する。
太陽電池モジュール4mは、前面としての第1受光面S1と、この第1受光面S1の逆側に位置する裏面としての第2受光面S2と、を有する。図2で示されるように、第1受光面S1は、例えば、第1仕切り部6の第1透明部材6t側に向いて位置している。換言すれば、第1受光面S1は、第1透明部材6tに対向している状態で位置している。これにより、例えば、第1受光面S1は、第1透明部材6tを透過した光を主に受光し得る。また、第2受光面S2は、ブラインド部3側に向いて位置している。換言すれば、第2受光面S2は、例えば、ブラインド部3を構成する複数のスラット3sに対向している状態で位置している。これにより、例えば、第2受光面S2は、複数のスラット3sの反射部3srで反射された光を主に受光し得る。
太陽電池モジュール4mには、例えば、第1受光面S1側および第2受光面S2側から入射した光を発電に寄与させることができる両面受光型の太陽電池モジュールが適用される。
ここで、例えば、太陽電池モジュール4mの半導体基板に多結晶シリコンが採用されていれば、太陽電池モジュール4mは、400nmから1150nm程度の波長域の光に対して高い分光感度を有する。例えば、太陽電池モジュール4mが、銅(Cu)、インジウム(I)、ガリウム(G)、セレン(Se)の4種類の元素を原料として生成された化合物半導体(CIGS化合物半導体ともいう)で発電するものであれば、太陽電池モジュール4mは、400nmから1200nm程度の波長域の光に対して高い分光感度を有する。例えば、太陽電池モジュール4mが、アモルファスシリコンの半導体で発電するものであれば、太陽電池モジュール4mは、400nmから750nm程度の波長域の光に対して高い分光感度を有する。
ここでは、例えば、複数のスラット3sのそれぞれが、反射部3srによって、太陽電池モジュール4mの第2受光面S2に向けて太陽電池モジュール4mで光電変換可能な光を反射することができる。このため、例えば、太陽の高度などに合わせて、各スラット3sの角度(スラット角度ともいう)を調整することで、両面発電型の太陽電池モジュール4mの第2受光面S2に向けて複数のスラット3sの反射部3srからの反射光を入射させることができる。これにより、例えば、太陽電池装置1における発電量を高めることができる。
また、例えば、仮に、太陽電池モジュール4mを第1透明部材6tに沿った屋内空間Si1に単に配置すると、発電時の太陽電池モジュール4mの発熱によって室温などの屋内空間Si1の温度が高まり、夏季における屋内空間Si1での空調の負荷が高まる場合がある。これに対して、第1実施形態では、例えば、第1透明部材6tに沿って位置するブラインド部3と第1透明部材6tとの間に太陽電池モジュール4mを位置させる。このため、例えば、太陽電池モジュール4mが発する熱が、太陽電池モジュール4mと複数のスラット3sとの間の空気の層と、複数のスラット3sによる輻射熱の反射と、によって屋内空間Si1において伝熱しにくい。これにより、例えば、屋内空間Si1の温度の上昇を低減して、夏季における屋内空間Si1での空調の負荷を低減することができる。
また、第1実施形態では、例えば、複数のスラット3sが、第1方向としての+X方向に沿った長手方向をそれぞれ有するとともに第2方向としての-Z方向に並んでいる。これにより、例えば、太陽の高度に合わせて、複数の横長のスラット3sのそれぞれのスラット角度を調整することで、両面発電型の太陽電池モジュール4mの第2受光面S2に入射される複数の横長のスラット3sからの反射光の光量を増加させることができる。これにより、例えば、太陽電池装置1における発電量を高めることができる。
第2吊り下げ部4hは、例えば、1つ以上の太陽電池モジュール4mを基部2から第2方向(-Z方向)に吊り下げるように位置している。図1および図2の例では、2つの第2吊り下げ部3hが、複数の太陽電池モジュール4mのそれぞれの長手方向としての+X方向において、相互に異なる位置に存在している。第2吊り下げ部4hは、例えば、太陽電池モジュール4mの移動が可能となるように太陽電池モジュール4mを吊り下げている状態で位置している。太陽電池モジュール4mの移動には、例えば、太陽電池モジュール4mの回転および太陽電池モジュール4mの昇降が含まれる。ここで、第2吊り下げ部4hは、例えば、第1吊り下げ用部分4h1と第2吊り下げ用部分4h2とを含む。例えば、第1吊り下げ用部分4h1および第2吊り下げ用部分4h2には、それぞれ紐状、鎖状または帯状などの細長い部材が適用される。
<1-4.太陽電池モジュール>
ここで、両面受光型の太陽電池モジュール4mについて、具体例を挙げて説明する。
太陽電池モジュール4mは、例えば、図3(a)および図3(b)で示されるように、矩形の太陽電池パネルPN1と、この太陽電池パネルPN1の外周に配置されたフレームFL1と、を有する。
太陽電池モジュール4mは、第1受光面S1と第2受光面S2とを接続するように位置する端面E1を有する。例えば、第1受光面S1および第2受光面S2は、それぞれ長方形状の形状を有する。この場合には、端面E1は、+Z方向に向いている第1端面E11、+X方向を向いている第2端面E12、-Z方向を向いている第3端面E13および-X方向を向いている第4端面E14を含む。
ここでは、図2および図3(a)で示されるように、例えば、太陽電池モジュール4mでは、第1被吊り下げ部分P1に第1吊り下げ用部分4h1が連結され、第2被吊り下げ部分P2に第2吊り下げ用部分4h2が連結された状態で位置している。第1被吊り下げ部分P1は、例えば、太陽電池モジュール4mのうちの基部2から遠い下辺側に位置している。具体的には、第1被吊り下げ部分P1は、例えば、第1受光面S1と第2端面E12と第3端面E13とが成す角部、および第1受光面S1と第4端面E14と第3端面E13とが成す角部のそれぞれの近傍に位置している。第2被吊り下げ部分P2は、例えば、太陽電池モジュール4mのうちの基部2に近い上辺側に位置している。具体的には、第2被吊り下げ部分P2は、例えば、第2受光面S2と第1端面E11と第2端面E12とが成す角部、および第2受光面S2と第1端面E11と第4端面E14とが成す角部のそれぞれの近傍に位置している。
図3(a)および図3(b)で示されるように、太陽電池モジュール4mは、例えば、第1保護部材Pr1と、第2保護部材Pr2と、発電部Sl1と、充填材F1と、パッキング部Pk1と、を有する。ここでは、例えば、第1保護部材Pr1と第2保護部材Pr2とが発電部Sl1を挟むように位置している。第1保護部材Pr1は、例えば、太陽電池モジュール4mの第1受光面S1を構成している状態で位置している。第2保護部材Pr2は、例えば、太陽電池モジュール4mの第2受光面S2を構成している状態で位置している。
第1保護部材Pr1は、例えば、特定範囲の波長の光に対する透光性を有する。特定範囲の波長には、例えば、太陽光7bmに含まれる光の波長であって、発電部Sl1が光電変換し得る光の波長が適用される。これにより、例えば、第1受光面S1に照射される光が、第1保護部材Pr1を発電部Sl1に向けて透過し得る。ここで、第1保護部材Pr1には、例えば、屈折率が1.4から1.8程度の平板状のガラス板が適用される。平板状のガラス板には、強化ガラスまたは白板ガラスなどが適用される。これにより、第1保護部材Pr1は、例えば、発電部Sl1を第1面Sf1側から保護することができる。
第2保護部材Pr2は、例えば、第1保護部材Pr1と同様に、特定範囲の波長の光に対する透光性を有する。これにより、例えば、第2受光面S2に照射される光が、第2保護部材Pr2を発電部Sl1に向けて透過し得る。このため、例えば、第1受光面S1に照射される光だけでなく、第2受光面S2に照射される光も、発電部Sl1における光電変換に利用される。第2保護部材Pr2には、例えば、屈折率が1.4から1.8程度の平板状のガラス板が適用される。平板状のガラス板には、強化ガラスまたは白板ガラスなどが適用される。これにより、第2保護部材Pr2は、例えば、発電部Sl1を第2受光面S2側から保護することができる。また、第2保護部材Pr2には、透明なポリエチレンナフタレート(PEN)またはポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムなどが適用されてもよい。
発電部Sl1は、例えば、第1保護部材Pr1と第2保護部材Pr2との間の領域(隙間領域ともいう)A0に位置している。発電部Sl1は、例えば、複数(ここでは20個)の太陽電池素子C1を有する。複数の太陽電池素子C1は、例えば、第1保護部材Pr1の板面に沿って位置するように平面的に配列された状態で位置している。また、発電部Sl1は、例えば、複数の配線材W1を有する。複数の配線材W1には、例えば、半田が被覆された銅箔などが適用される。複数の配線材W1は、例えば、複数の太陽電池素子C1のうちの相互に隣り合う太陽電池素子C1をそれぞれ電気的に接続している状態にある。図3(a)の例では、第1端面E11および第2端面E12の最も近くに位置する太陽電池素子C1に接続された配線材W1と、第1端面E11および第4端面E14の最も近くに位置する太陽電池素子C1に接続された配線材W1と、が太陽電池モジュール4mの外部に引き出されている状態で位置している態様が考えられる。この場合には、2本の配線材W1が、例えば、第2保護部材Pr2を貫通するように位置する孔部を介して、太陽電池モジュール4mの外部に引き出された状態で位置している態様が考えられる。ここで、太陽電池モジュール4mの外部に引き出された状態にある2本の配線材W1は、例えば、端子ボックスなどを介して、第1吊り下げ用部分4h1および第2吊り下げ用部分4h2などに沿って位置する配線に電気的に接続される態様が考えられる。このような態様によれば、例えば、太陽電池モジュール4mにおける発電で得られた電力は、マイクロインバータ2iなどの太陽電池部4の外部に出力され得る。
充填材F1は、第1保護部材Pr1と第2保護部材Pr2との間の隙間領域A0において発電部Sl1を覆うように位置している。充填材F1は、例えば、第1保護部材Pr1と第2保護部材Pr2との間の隙間領域A0に充填されるように位置している。充填材F1は、例えば、第1保護部材Pr1側に位置する部分(第1充填部分ともいう)F1uと、第2保護部材Pr2側に位置する部分(第2充填部分ともいう)F1bと、を含む。第1充填部分F1uは、例えば、発電部Sl1の第1保護部材Pr1側の全面を覆うように位置している。第2充填部分F1bは、例えば、発電部Sl1の第2保護部材Pr2側の全面を覆うように位置している。このため、発電部Sl1は、例えば、第1充填部分F1uと第2充填部分F1bとによって挟み込まれるように囲まれた状態にある。これにより、例えば、充填材F1の存在によって発電部Sl1の姿勢が保たれ得る。また、充填材F1は、例えば、透光性を有する。これにより、第1受光面S1側からの入射光および第2受光面S2側からの入射光の双方が、発電部Sl1まで到達し得る。充填材F1の素材には、例えば、第1保護部材Pr1および第2保護部材Pr2に近いかまたは略同一の屈折率を有し、特定範囲の波長の光に対する透光性が優れた素材が適用される。具体的には、充填材F1の素材には、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、トリアセチルセルロース(TAC)およびPENなどのポリエステル樹脂などのうちの1種以上の素材が適用される。ここで、例えば、第1保護部材Pr1と第1充填部分F1uとが近いかまたは略同一の屈折率を有していれば、第1面Sf1に照射される光は、第1保護部材Pr1と第1充填部分F1uとの界面で反射しにくく、発電部Sl1まで到達しやすい。また、例えば、第2保護部材Pr2と第2充填部分F1bとが近いかまたは略同一の屈折率を有していれば、第2面Sf2に照射される光は、第2保護部材Pr2と第2充填部分F1bとの界面で反射しにくく、発電部Sl1まで到達しやすい。
パッキング部Pk1は、例えば、隙間領域A0のうち、外部空間に対して開口している環状の部分(環状開口部ともいう)に沿って位置している。パッキング部Pk1は、例えば、発電部Sl1および充填材F1を含む領域の外周部分を囲むように位置している。ここでは、パッキング部Pk1は、例えば、第1保護部材Pr1から第2保護部材Pr2に至る領域を埋めるように位置している。ここで、例えば、パッキング部Pk1が、充填材F1よりも低い透湿度を有していれば、パッキング部Pk1は、隙間領域A0のうちの外周部に沿った部分を封止することができる。これにより、パッキング部Pk1は、例えば、太陽電池モジュール4mの外部から発電部Sl1に向けた水分などの侵入を低減することができる。パッキング部Pk1の素材には、例えば、ブチル系の樹脂、ポリイソプロピレン系の樹脂またはアクリル系の樹脂などが適用される。パッキング部Pk1の素材は、例えば、透湿度が低い素材であれば、銅もしくは半田などの金属あるいはガラスなどの非金属を含むものでもよい。パッキング部Pk1は、例えば、銅箔を半田付けで接着したものであってもよいし、ガラスをレーザーなどで溶融させた後に凝固させたものであってもよい。
太陽電池モジュール4mは、例えば、端子ボックスを有していてもよい。端子ボックスは、太陽電池素子C1における発電で得られた電力を外部に取り出すことができる。端子ボックスが、例えば、第1受光面S1上および第2受光面S2上を避けて端面E1上に位置していれば、太陽電池モジュール4mのうちの第1受光面S1および第2受光面S2に照射される光が遮られにくくなり、太陽電池モジュール4mの発電量が向上し得る。端子ボックスは、例えば、箱体と、この箱体内に位置するターミナル板と、箱体の外部へ電力を導出する出力ケーブルと、を有する。箱体の材料には、例えば、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(変性PPE樹脂)またはポリフェニレンオキサイド樹脂(PPO樹脂)が適用される。
太陽電池素子C1は、表裏両面から入射した光を電気に変換する機能を有する。この太陽電池素子C1は、例えば、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンなどの半導体基板と、この半導体基板の表面(前面)および裏面に位置する電極とを有する。単結晶シリコンまたは多結晶シリコンの半導体基板を有する太陽電池素子C1は、略矩形状の表裏面を有する。太陽電池素子C1の一辺の大きさは、例えば、100mmから200mm程度とされる。このようなシリコン基板を有する太陽電池素子C1では、例えば、隣接する第1太陽電池素子C1と第2太陽電池素子C1とのうち、第1太陽電池素子C1の前面に位置する電極と、第2太陽電池素子C1の裏面に位置する電極とが配線材W1で電気的に接続されている。これにより、複数の太陽電池素子C1が直列接続されるように配列される。
太陽電池素子C1には、例えば、バルク系および薄膜系の何れのタイプの太陽電池素子が適用されてもよい。バルク系の太陽電池素子には、例えば、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンなどの結晶シリコンの半導体基板を有する太陽電池素子が適用される。薄膜系の太陽電池素子には、例えば、薄膜シリコン、アモルファスシリコンあるいはCIGS化合物半導体またはCdTe化合物半導体などの材料で構成された薄膜系の太陽電池素子が適用される。CdTe化合物半導体は、カドミウム(Cd)とテルル(Te)との2種類の元素を原料として生成された化合物半導体である。薄膜系の太陽電池素子には、例えば、ガラス基板上に、アモルファスシリコン、CIGS化合物半導体またはCdTe化合物半導体などの光電変換層および透明電極などが適宜積層されたものが適用される。この場合には、薄膜系の太陽電池素子は、例えば、複数の太陽電池素子C1を電気的に接続するために配線材W1を用いることなく、ガラス基板上で光電変換層および透明電極にパターンニングを施して集積化することで発電部Sl1が実現され得る。この場合には、例えば、薄膜系の太陽電池素子は、帯状の形状を有する。また、複数の薄膜系の太陽電池素子のそれぞれが、同一の面積を有する。また、太陽電池素子C1には、例えば、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンなどの結晶シリコンの半導体基板上にアモルファスシリコンの薄膜が形成されたタイプの太陽電池素子が適用されてもよい。
ところで、第1実施形態では、図1および図2で示されるように、太陽電池部4は、例えば、第2方向(-Z方向)において相互に離れた状態で並んでいる、複数(ここでは3つ)の太陽電池モジュール4mを含む。換言すれば、例えば、XZ平面に沿った仮想的な鉛直面に対して垂直な方向(+Y方向)に、複数の太陽電池モジュール4mを平面視した場合に、第2方向(-Z方向)において隣り合う太陽電池モジュール4mの間に間隙が存在する。これにより、例えば、図2で示されるように、複数の太陽電池モジュール4mの間の隙間を通過した太陽光7bmが複数の横長のスラット3sで反射されて、太陽電池モジュール4mの第2受光面S2に入射される。
ここで、例えば、仮に、太陽電池モジュール4mにおける第1受光面S1および第2受光面S2が水平方向に沿った短手方向を有する太陽電池モジュール(縦長の太陽電池モジュールともいう)である場合を想定する。この場合には、例えば、図4(a)で示されるように、スラット3sで反射された反射光の第2受光面S2に対する入射角度θ1が大きくなり得る。ここで、例えば、第2保護部材Pr2の素材が高透過ガラスであれば、スラット3sで反射された反射光の第2受光面S2に対する入射角度θ1が約50度(50°)を超えると、スラット3sで反射された反射光が、第2保護部材Pr2を透過しにくくなる。また、例えば、第2保護部材Pr2の素材が透明ビニルフィルムまたはアクリルであれば、スラット3sで反射された反射光の第2受光面S2に対する入射角度θ1が約70度(70°)を超えると、スラット3sで反射された反射光が、第2保護部材Pr2を透過しにくくなる。
これに対して、第1実施形態では、例えば、太陽電池モジュール4mにおける第1受光面S1および第2受光面S2のそれぞれが、第1方向(+X方向)に沿った長手方向を有する矩形状の形状をする。換言すれば、複数の太陽電池モジュール4mのそれぞれが、水平方向に沿った長手方向を有する太陽電池モジュール(横長の太陽電池モジュールともいう)である。この場合には、例えば、図4(b)で示されるように、第2受光面S2の広い範囲において、スラット3sで反射された反射光の第2受光面S2に対する入射角度θ2が、上記の入射角度θ1よりも小さくなり得る。これにより、例えば、複数の横長のスラット3sからの反射光が、第2受光面S2を構成するガラスまたはフィルムなどの透明な部材の表面において反射されにくく、太陽電池モジュール4mにおいて光電変換に利用される光の割合が高まり得る。その結果、例えば、太陽電池装置1における発電量を高めることができる。
<1-5.スラットを動作させるための構成>
基部2の第1機構ユニット2bbは、例えば、図2、図5(a)から図5(c)および図6(a)から図6(c)で示されるように、スラット回転用機構231と、スラット昇降用機構232と、を有する。スラット回転用機構231は、複数のスラット3sのそれぞれを回転させることができる機構である。スラット昇降用機構232は、複数のスラット3sを昇降させることができる機構である。
図5(a)から図5(c)で示されるように、スラット回転用機構231は、例えば、スラット回転用保持部3h1を傾動させ、複数のスラット3sのそれぞれを長手方向に沿った仮想的な第1回転軸を中心として回転させることができる。
ここでは、例えば、スラット回転用保持部3h1にラダーコードが適用された場合を想定する。この場合には、スラット回転用保持部3h1は、例えば、第1縦紐部Lv1と、第2縦紐部Lv2と、複数の横紐部Lh1と、を有する。第1縦紐部Lv1および第2縦紐部Lv2は、それぞれ第2方向(-Z方向)に沿って位置する紐状の部分である。また、第1縦紐部Lv1と第2縦紐部Lv2とは、第3方向(-Y方向)に間隔をあけて位置している。複数の横紐部Lh1は、それぞれ第1縦紐部Lv1と第2縦紐部Lv2との間に架設されているように位置する紐状の部分である。また、複数の横紐部Lh1は、第2方向(-Z方向)において等間隔に位置している。このため、スラット回転用保持部3h1は、梯子状の形態を有する。そして、複数の横紐部Lh1のそれぞれの上にスラット3sが1枚ずつ位置している。換言すれば、2つのスラット回転用保持部3h1のそれぞれの1本の横紐部Lh1によって、1枚のスラット3sが保持されている状態にある。ここで、複数の横紐部Lh1は、例えば、第2方向(-Z方向)において予め設定された所定のピッチで位置している。これにより、複数のスラット3sが第2方向(-Z方向)において所定のピッチ(スラットピッチともいう)で位置している。スラットピッチは、例えば、スラット3sの矩形状の表面の短手方向の幅(スラット幅ともいう)よりも短く設定される。例えば、スラットピッチが2cmであり、スラット幅が2.5cmであるような態様が考えられる。
スラット回転用機構231は、例えば、第1軸部材Sh1と、第1突出部Wg1と、第2突出部Wg2と、を有する。第1軸部材Sh1は、例えば、第1方向(+X方向)に沿った仮想的な回転軸Ax1を中心として回転可能な円筒状または棒状の部材である。例えば、第1突出部Wg1および第2突出部Wg2は、それぞれ第1軸部材Sh1の外周部から径方向に突出するように位置している。第1突出部Wg1と第2突出部Wg2は、例えば、仮想的な回転軸Ax1を挟んで逆方向に突出するように位置している。第1突出部Wg1は、例えば、第1縦紐部Lv1が吊り下げられた状態で位置している。第2突出部Wg2は、例えば、第2縦紐部Lv2が吊り下げられた状態で位置している。
ここで、例えば、第1軸部材Sh1が仮想的な回転軸Ax1を中心として回転すれば、図5(a)から図5(c)で示されるように、スラット回転用保持部3h1が歪むように傾動する。このとき、複数のスラット3sのそれぞれが長手方向に沿った仮想的な第1回転軸を中心として回転する。ここでは、例えば、スラットピッチがスラット幅よりも小さいため、図5(c)で示されるように、複数のスラット3sが第2方向としての-Z方向に沿って位置する場合には、ブラインド部3が光を遮蔽するように位置している状態(閉状態ともいう)にある。ここでは、例えば、スラットピッチとスラット幅とが同一であってもよいし、スラットピッチがスラット幅よりも大きくてもよい。
図6(a)から図6(c)で示されるように、スラット昇降用機構232は、例えば、スラット昇降用保持部3h2によって複数のスラット3sを昇降させることができる。スラット昇降用保持部3h2には、例えば、1本の紐状、鎖状または帯状の細長い昇降コードが適用される。スラット昇降用機構232は、例えば、第1ドラムD1とローラRs1とを有する。第1ドラムD1には、例えば、第1方向(+X方向)に沿った仮想的な回転軸Ax2を中心として回転可能な円筒状の部材が適用される。ローラRs1には、例えば、第1方向(+X方向)に沿った仮想的な回転軸Ax3を中心として回転可能な円盤状の部材が適用される。ここでは、例えば、第1ドラムD1の外周部に、スラット昇降用保持部3h2としての昇降コードが巻き付けられた状態にある。スラット昇降用保持部3h2は、例えば、第1ドラムD1の外周部からローラRs1の外周部を経て、第2方向(-Z方向)に垂下している状態で位置している。スラット昇降用保持部3h2は、例えば、複数のスラット3sに設けられた貫通孔Th3を介して位置している。そして、スラット昇降用保持部3h2は、例えば、複数のスラット3sの下方に位置するボトムレール3eを吊り下げている状態で位置している。ボトムレール3eは、例えば、第1方向(+X方向)に長手方向を有する長尺の部材である。
ここで、例えば、第1ドラムD1が、仮想的な回転軸Ax2を中心として回転して、スラット昇降用保持部3h2としての昇降コードを巻き上げれば、図6(a)から図6(c)で示されるように、ボトムレール3eが上昇する。このとき、ボトムレール3eが複数のスラット3sを下から順に押し上げ、複数のスラット3sが上昇する。一方、例えば、第1ドラムD1が、仮想的な回転軸Ax2を中心として回転して、スラット昇降用保持部3h2としての昇降コードを巻き出せば、ボトムレール3eが下降する。このとき、複数のスラット3sのうちの上から順にボトムレール3eによる押し上げから解除され、複数のスラット3sが下降する。
<1-6.太陽電池モジュールを動作させるための構成>
第2機構ユニット2bsは、例えば、図2、図7(a)から図7(c)、図8(a)および図8(b)で示されるように、モジュール回転用機構241とモジュール昇降用機構242とを有する。モジュール回転用機構241は、例えば、複数の太陽電池モジュール4mを+X方向に沿った仮想的な回転軸(第2回転軸ともいう)を中心として回転させることができる機構である。モジュール昇降用機構242は、例えば、複数の太陽電池モジュール4mを昇降させることができる機構である。
ここでは、例えば、第1吊り下げ用部分4h1および第2吊り下げ用部分4h2のそれぞれに紐状、鎖状または帯状の細長い部材(細長部材ともいう)が適用された場合を想定する。
モジュール回転用機構241は、例えば、第2ドラムD2を有する。第2ドラムD2には、例えば、第1方向(+X方向)に沿った仮想的な回転軸Ax4を中心として回転可能な円筒状の部材が適用される。ここでは、例えば、第2ドラムD2の外周部に、第1吊り下げ用部分4h1としての細長部材が巻き付けられた状態にある。第1吊り下げ用部分4h1は、例えば、第2ドラムD2の外周部から下方向に巻き出されているような状態で位置している。第1吊り下げ用部分4h1は、例えば、太陽電池モジュール4mの第1被吊り下げ部分P1に連結されている。
ここで、例えば、第2ドラムD2が、仮想的な回転軸Ax4を中心として回転して、第1吊り下げ用部分4h1を巻き上げれば、図7(a)から図7(c)で示されるように、各太陽電池モジュール4mの第1被吊り下げ部分P1が上方に引っ張り上げられる。このとき、例えば、第2被吊り下げ部分P2に対して第1被吊り下げ部分P1が第3方向(-Y方向)に移動することで、各太陽電池モジュール4mが第1方向(+X方向)に沿った仮想的な第2回転軸を中心として回転する。これにより、例えば、各太陽電池モジュール4mは、第1受光面S1が斜め上方を向くように傾斜し得る。換言すれば、例えば、各太陽電池モジュール4mが傾動し得る。また、ここで、例えば、第2ドラムD2が、仮想的な回転軸Ax4を中心として回転して、第1吊り下げ用部分4h1を巻き出せば、各太陽電池モジュール4mの第1被吊り下げ部分P1が下方に移動する。このとき、例えば、第1被吊り下げ部分P1が第3方向(-Y方向)とは逆の第4方向としての+Y方向に移動することで、各太陽電池モジュール4mが第1方向(+X方向)に沿った仮想的な第2回転軸を中心として回転する。これにより、例えば、各太陽電池モジュール4mが、第1受光面S1が鉛直面に近づくように回転する。このように、第1吊り下げ用部分4h1は、例えば、各太陽電池モジュール4mを第1方向(+X方向)に沿った仮想的な第2回転軸を中心として回転可能となるように吊り下げている状態で位置する部分(モジュール回転用吊り下げ部ともいう)である。
ここでは、例えば、太陽の高度などに合わせて太陽電池モジュール4mの角度(モジュール角度ともいう)を変更すれば、第1受光面S1で受光する太陽光の光量(日射量ともいう)を増加させることができる。また、例えば、モジュール角度を変更することで、第1透明部材6tから屋内空間Si1に向かって入射する太陽光の光量を調整することもできる。これにより、例えば、屋内空間Si1における照明装置の負荷の低減を図ることができる。
また、例えば、複数の横長のスラット3sが採用される場合には、例えば、太陽の高度などに合わせてモジュール角度を変更すれば、複数の横長のスラット3sで反射されて第2受光面S2に入射する反射光の入射角度が小さくなり得る。これにより、例えば、複数の横長のスラット3sからの反射光のうち、第2受光面S2を構成するガラスまたはフィルムなどの透明な部材の表面において反射されずに太陽電池モジュール4mにおいて光電変換に利用される光の割合が高まり得る。その結果、例えば、太陽電池装置1における発電量を高めることができる。
なお、上記ではモジュール回転用機構241として、第2ドラムD2を用いる例を示した。しかしながら、モジュール回転用機構241として第2ドラムD2のみを使う場合に限られるものではない。例えば、第3ドラムD3が、仮想的な回転軸Ax5を中心として回転して、第2吊り下げ用部分4h2を巻き上げて、あるいは巻き出して、各太陽電池モジュール4mを第1方向(+X方向)に沿った仮想的な第2回転軸を中心として回転させることにより、太陽電池モジュール4mの角度を変更してもよい。この場合には、モジュール回転用機構241には、第3ドラムD3が含まれ、第2吊り下げ用部分4h2は、モジュール回転用吊り下げ部としての役割を有する。また、他にも、例えば、第2ドラムD2と第3ドラムD3とをそれぞれ回転して、第1吊り下げ用部分4h1と第2吊り下げ用部分4h2とを巻き上げて、あるいは巻き出して、太陽電池モジュール4mの角度を変更してもよい。この場合には、モジュール回転用機構241には、第2ドラムD2および第3ドラムD3が含まれ、第1吊り下げ用部分4h1および第2吊り下げ用部分4h2が、モジュール回転用吊り下げ部としての役割を有する。
モジュール昇降用機構242は、例えば、第3ドラムD3を有する。第3ドラムD3には、例えば、第1方向(+X方向)に沿った仮想的な回転軸Ax5を中心として回転可能な円筒状の部材が適用される。ここでは、例えば、第3ドラムD3の外周部に、第2吊り下げ用部分4h2としての紐状、鎖状または帯状の細長部材が巻き付けられた状態にある。第2吊り下げ用部分4h2は、例えば、第3ドラムD3の外周部から下方向に巻き出されているような状態で位置している。第2吊り下げ用部分4h2は、例えば、太陽電池モジュール4mの第2被吊り下げ部分P2に連結されている。
ここで、例えば、第3ドラムD3が、仮想的な回転軸Ax5を中心として回転して、第2吊り下げ用部分4h2を巻き上げれば、図8(a)および図8(b)で示されるように、太陽電池モジュール4mの第2被吊り下げ部分P2が上方に引っ張り上げられる。このとき、例えば、第2被吊り下げ部分P2が上方向(+Z方向)に移動することで、太陽電池モジュール4mが基部2に近づく方向に移動する。これにより、例えば、太陽電池部4が上昇し得る。また、ここで、例えば、第3ドラムD3が、仮想的な回転軸Ax5を中心として回転して、第2吊り下げ用部分4h2を巻き出せば、太陽電池モジュール4mの第2被吊り下げ部分P2が下方に移動する。このとき、例えば、第2被吊り下げ部分P2が下方向(-Z方向)に移動することで、太陽電池モジュール4mが基部2から遠ざかる方向に移動する。これにより、例えば、太陽電池部4が下降し得る。このように、第2吊り下げ用部分4h2は、例えば、各太陽電池モジュール4mを基部2に近づける方向に移動させる動作と、各太陽電池モジュール4mを基部2から遠ざける方向に移動させる動作と、を実行させることが可能な部分(モジュール昇降用吊り下げ部ともいう)である。
ここでは、例えば、第2吊り下げ用部分4h2の巻き上げおよび巻き出しを行うような機構によって、太陽電池部4を昇降させることができる。これにより、例えば、季節による太陽の南中高度などの違いおよび建造物100外の植栽などの影の状況などに応じて、太陽電池部4の高さを調整することで、太陽電池部4および屋内空間Si1へ入射する太陽光の光量を調整することができる。その結果、例えば、太陽電池装置1における発電量の向上および屋内空間Si1における照明装置の負荷の低減を図ることができる。また、例えば、太陽電池装置1の清掃などのメンテナンスを行う際に、太陽電池部4をメンテナンスに適した位置に移動させることもできる。
なお、図8(a)および図8(b)で示されるように、太陽電池モジュール4mの角度を維持したまま、太陽電池部4を昇降させるためには、例えば、第2吊り下げ用部分4h2を巻き上げる、あるいは巻き出す動きに合わせて、第2ドラムD2で第1吊り下げ用部分4h1を巻き上げて、あるいは巻き出して、第2吊り下げ用部分4h2の動きに合わせて第1被吊り下げ部分P1を上方向、あるいは下方向に移動させればよい。このとき、第1被吊り下げ用部分P1から第2被吊り下げ用部分P2までの上方向(+Z方向)の距離が一定に保たれるようにするとよい。
具体的には、例えば、夏季には太陽の高度が大きくなる。例えば、夏至の南中高度は、札幌市では約70.4度であり、東京では約78.4度であり、那覇市では約87.4度である。この夏季では、屋内空間Si1側において、太陽からの直射光が入射する範囲は第1透明部材6tの近傍に限られ、第1仕切り部6の上縁に沿った庇部5frなどによって太陽からの直射光が遮られる場合がある。このような場合を考慮して、例えば、太陽電池部4を下方に降下させることで、太陽電池部4に入射する太陽光の光量を増加させて、太陽電池装置1における発電量を高めることができる。
また、例えば、冬季および夕方の時間帯には太陽の高度が小さくなる。例えば、冬至の南中高度は、札幌市では約23.6度であり、東京では約31.6度であり、那覇市では約40.6度である。このように太陽の高度が小さな場合には、太陽からの直射光が屋内空間Si1の奥まで入り、そこにいる人にとって眩しすぎて、人の行動を妨げてしまう状況が生じ得る。このような状況が生じそうな場合には、例えば、太陽電池部4を上方に移動させることで、太陽から屋内空間Si1の奥に向かう直射光を太陽電池部4で遮って、屋内空間Si1のうち太陽からの直射光が主に達する領域を第1透明部材6tの近傍とすることもできる。これにより、例えば、人が行動しやすいように屋内空間Si1の環境を改善することができる。また、このとき、例えば、ブラインド部3を閉状態とせずに、屋内空間Si1に居る人がブラインド部3越しに太陽電池部4を見ることができる状態を維持することも可能である。これにより、例えば、環境に配慮した意匠を保つこともできる。
<1-7.太陽電池装置の機能的な構成>
制御ユニット2cは、図9で示されるように、例えば、入力部21、記憶部22、制御部23およびインターフェース(I/F)部24~28を有する。これらの各部は、例えば、バスライン2buで相互に接続されている。
入力部21は、例えば、ユーザの遠隔制御装置(リモコンともいう)に対する操作などに応じて遠隔制御装置から発せられる信号を入力することができる。入力部21と遠隔制御装置との信号の通信は、例えば、無線通信であっても有線通信であってもよい。入力部21は、例えば、通信回線を介してインターネットなどで各種の情報を取得可能である通信部を有していてもよい。
記憶部22は、例えば、各種情報を記憶することができる。この記憶部22は、例えば、1つ以上のフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体を有する。記憶部22には、例えば、プログラムPg1および各種データDt1などが記憶される。
制御部23は、例えば、太陽電池装置1の構成要素を制御することで、太陽電池装置1の動作を統括的に管理することができる。制御部23は、制御装置または制御回路とも言える。制御部23は、以下にさらに詳細に述べられるように、種々の機能を実行するための制御および処理能力を提供するために、少なくとも1つのプロセッサを含む。種々の実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(IC)として、または複数の通信可能に接続された集積回路および/またはディスクリート回路として実行されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、種々の既知の技術に従って実行され得る。1つの実施形態では、プロセッサは、例えば、関連するメモリに記憶された指示を実行することで1つ以上のデータ計算手続または処理を実行するように構成された1つ以上の回路またはユニットを含む。他の実施形態において、プロセッサは、1つ以上のデータ計算手続きまたは処理を実行するように構成されたファームウェア(例えば、ディスクリートロジックコンポーネント)であってもよい。種々の実施形態によれば、プロセッサは、1つ以上のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号処理装置、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらのデバイスもしくは構成の任意の組合せ、または他の既知のデバイスおよび構成の組合せを含み、以下に説明される機能を実行してもよい。
図9の例では、制御部23は、演算部23aおよびメモリ23bを有する。演算部23aには、例えば、CPU(Central Processing Unit)が適用される。メモリ23bには、例えば、演算部23aが読み取り可能な、RAM(Random Access Memory)などの一時的な記録媒体またはROM(Read Only Memory)などの非一時的な記録媒体が適用される。制御部23の各種機能は、演算部23aが記憶部22内のプログラムPg1を実行することで実現される。ここで、演算部23aは、複数のCPUを有していてもよい。演算部23aの全ての機能あるいは演算部23aの一部の機能は、その機能の実現にソフトウェアが不要なハードウェア回路によって実現されてもよい。
I/F部24~28のそれぞれは、太陽電池装置1の各種の構成要素に信号の送受信が可能な態様で接続された状態にある。I/F部24には、例えば、スラット回転用機構231の第1軸部材Sh1を仮想的な回転軸Ax1を中心として回転させる第1駆動部31が接続された状態にある。第1駆動部31は、例えば、第1軸部材Sh1を回転させることで、スラット回転用保持部3h1によって複数のスラット3sを仮想的な第1回転軸を中心として回転させることができる。I/F部25には、例えば、スラット昇降用機構232の第1ドラムD1を仮想的な回転軸Ax2を中心として回転させる第2駆動部32が接続された状態にある。第2駆動部32は、例えば、第1ドラムD1を回転させることで、スラット昇降用保持部3h2によって複数のスラット3sを昇降させることができる。I/F部26には、例えば、モジュール回転用機構241の第2ドラムD2を仮想的な回転軸Ax4を中心として回転させる第3駆動部41が接続された状態にある。第3駆動部41は、例えば、第2ドラムD2を仮想的な回転軸Ax4を中心として回転させることで、モジュール回転用吊り下げ部としての第1吊り下げ用部分4h1によって、複数の太陽電池モジュール4mのそれぞれを仮想的な第2回転軸を中心として回転させることができる。I/F部27には、例えば、モジュール昇降用機構242の第3ドラムD3を仮想的な回転軸Ax5を中心として回転させる第4駆動部42が接続された状態にある。第4駆動部42は、例えば、モジュール昇降用吊り下げ部としての第2吊り下げ用部分4h2を介して、複数の太陽電池モジュール4mを昇降させることができる。
第1駆動部31、第2駆動部32、第3駆動部41および第4駆動部42は、例えば、基部2内に位置している。第1駆動部31、第2駆動部32、第3駆動部41および第4駆動部42のそれぞれには、例えば、モータおよびこのモータの回転角度などを検出するためのロータリーエンコーダなどが適用される。
I/F部28には、例えば、センサ部53が接続された状態にある。センサ部53には、例えば、気温、場所、方位、照射される太陽光の光量などの太陽電池装置1が設置された環境に係る指標を検出するための各種のセンサが適用される。ここで、例えば、センサ部53に温度計が適用されれば、気温の測定が可能である。気温には、例えば、屋外空間So1の温度および屋内空間Si1の温度が適用され得る。例えば、センサ部53に全地球測位システム(GPS)を実現する構成を適用すれば、太陽電池装置1が設置された場所および方位を示す指標が検出され得る。太陽電池装置1が設置された場所および方位の情報は、記憶部22の各種データDt1内に予め記憶されていてもよい。例えば、センサ部53に照度計または輝度計などが適用されれば、センサ部53は照射される太陽光の光量(日射量ともいう)の検出が可能である。例えば、センサ部53に、太陽電池モジュール4mにおける発電量に係る情報を取得するための電流計および電圧計を適用して、太陽電池モジュール4mに照射される太陽光の光量を間接的に取得してもよい。これにより、制御部23は、センサ部53を介して、例えば、気温、場所、方位、照射される太陽光の光量などの太陽電池装置1が設置された環境に係る指標を取得することができる。
ここでは、制御部23は、例えば、太陽電池モジュール4mにおける発電量に係る情報をセンサ部53以外の外部装置から取得してもよい。また、制御部23は、例えば、カレンダーおよび時計の機能などを用いて、現在の日時の情報を太陽電池装置1が設置された環境に係る指標として取得してもよい。ここで、制御部23は、例えば、太陽電池装置1が設置された場所および方位を示す指標と、現在の日時の情報と、に基づいて、太陽の方位および高度などの情報を取得することができてもよい。制御部23は、例えば、太陽電池装置1が設置された場所および方位に対応するテーブルなどの情報に、現在の日時の情報を適用することで、太陽の高度および方位などの情報を取得してもよい。制御部23は、例えば、インターネットなどを介して、現在の太陽の高度および方位ならびに現在の気温または平均気温などの太陽電池装置1が設置された環境に係る各種の指標を取得してもよい。
ここで、制御部23は、例えば、第1駆動部31によってスラット回転用保持部3h1を介して複数のスラット3sのそれぞれを仮想的な第1回転軸を中心として回転させることができる。このため、例えば、制御部23は、太陽電池装置1が設置された環境に係る各種の指標に応じて、スラット角度を調整することができる。これにより、例えば、太陽電池モジュール4mにおける発電量の向上と、第1透明部材6t側から屋内空間Si1の奥側への伝熱の低減による屋内空間Si1での空調の負荷の低減と、を図ることができる。そして、例えば、太陽電池モジュール4mにおける発電量の向上および空調の負荷の低減の優先順位に従って、太陽電池モジュール4mでの発電量を高めたり、屋内空間Si1における空調の負荷を低減したりすることができる。例えば、太陽電池モジュール4mにおける発電量の向上を優先する場合には、所定時間が経過する度に、スラット角度を所定の角度範囲で増減させ、太陽電池モジュール4mにおける発電量が最大となるようにスラット角度を調整する態様が考えられる。所定時間には、例えば、5分間から60分間程度の時間が適用される。ここで、例えば、図5(b)で示されるように、スラット3sの反射部3srを有する表面が水平面に沿って位置しているときのスラット角度を、基準角度の0度(0°)として、図5(a)および図5(c)で示されるように、スラット3sの反射部3srを有する表面が、+Z方向を向いている状態から-Y方向に向く方向に傾くときに、スラット角度が基準角度の0度(0°)から+85度(+85°)まで傾くことが可能である場合を想定する。この場合には、所定の角度範囲には、例えば、0度(0°)から+85度(+85°)の範囲が適用される。例えば、屋内空間Si1での空調の負荷を低減する場合には、太陽電池モジュール4mとブラインド部3との間の空気を屋内空間Si1側に流れにくくするために、ブラインド部3を閉状態としてもよい。
また、ここで、制御部23は、例えば、第2駆動部32によってスラット昇降用保持部3h2を介して複数のスラット3sを昇降させることができる。例えば、図1および図10で示されるように、複数のスラット3sを昇降させることができる。これにより、例えば、複数のスラット3sおよび複数の太陽電池モジュール4mを上昇させることで、屋内空間Si1のうちの窓部を含む第1仕切り部6の近くの領域において直射光を採り入れることができる。
また、ここで、制御部23は、例えば、第3駆動部41によってモジュール回転用吊り下げ部としての第1吊り下げ用部分4h1を介して複数の太陽電池モジュール4mのそれぞれを仮想的な第2回転軸を中心として回転させることができる。このため、例えば、制御部23は、太陽電池装置1が設置された環境を示す各種の指標に応じて、モジュール角度を調整することができる。例えば、図1および図11で示されるように、モジュール角度を調整することができる。これにより、例えば、季節および時刻などによる太陽の高度などの違いに応じて、太陽電池モジュール4mの角度を調整することで、太陽電池部4へ入射する太陽光の光量を増加させることができる。その結果、例えば、太陽電池装置1における発電量の向上を図ることができる。
ここでは、例えば、モジュール角度が、第1受光面S1が鉛直方向に沿った状態を基準の0度(0°)として、第1受光面S1が斜め上方に向くように40度(40°)程度まで調整することができる構成が考えられる。このような構成が採用されれば、例えば、那覇市において南中高度が約87.4度である夏至であっても、第1受光面S1に対する太陽光の入射角度が、50度(50°)未満となる。これにより、例えば、第1受光面S1を構成するガラスなどの透明な部材の表面において太陽光が反射されにくく、太陽電池モジュール4mにおいて第1受光面S1に照射される太陽光のうちの光電変換に利用される光の割合が高まり得る。その結果、例えば、太陽電池装置1における発電量を高めることができる。また、例えば、モジュール角度が、第1受光面S1が鉛直方向に沿った状態を基準の0度(0°)として、第1受光面S1が上方に向くように90度(90°)程度まで調整することができてもよい。この場合には、例えば、第1受光面S1における太陽光の受光量が増加し、太陽電池装置1における発電量を高まり得る。
また、ここで、制御部23は、例えば、第4駆動部42によってモジュール昇降用吊り下げ部としての第2吊り下げ用部分4h2を介して複数の太陽電池モジュール4mを昇降させることができる。例えば、図11および図12で示されるように、複数の太陽電池モジュール4mを昇降させることができる。このため、例えば、制御部23は、太陽電池装置1が設置された環境を示す各種の指標に応じて、複数の太陽電池モジュール4mを昇降させることができる。これにより、例えば、季節および時刻などによる太陽の高度などの違いおよび建造物100外の植栽などの影の状況などに応じて、太陽電池モジュール4mの上下方向における位置を調整することで、太陽電池部4へ入射する太陽光の光量を増加させることができる。その結果、例えば、太陽電池装置1における発電量の向上を図ることができる。また、例えば、屋外空間So1から太陽電池装置1を見たときに、太陽電池装置1において複数の太陽電池モジュール4mを昇降させることで、第1透明部材6t越しに見える太陽電池装置1における上下の景色を適宜変更させることができる。
ここで、例えば、制御部23は、ユーザの遠隔制御装置に対する手動の操作に応じて、スラット角度の調整、複数のスラット3sの昇降、モジュール角度の調整および複数の太陽電池モジュール4mの昇降などを実行してもよい。
また、例えば、制御部23は、スラット角度の調整、複数のスラット3sの昇降、モジュール角度の調整および複数の太陽電池モジュール4mの昇降などを自動で実行してもよい。この場合には、例えば、制御部23は、ユーザの遠隔制御装置の操作に応じて入力される各種の目標値に係る情報(第1情報ともいう)を、入力部21を介して取得する。各種の目標値には、例えば、屋内空間Si1の温度および照度の目標値が含まれる。制御部23は、例えば、太陽電池装置1が設置された環境に係る各種の指標の情報(第2情報ともいう)を取得する。第2情報には、例えば、現在の太陽の方位および高度ならびに現在の気温または平均気温などの情報が含まれる。ここで、制御部23は、例えば、第1情報と第2情報とに基づいて、スラット角度、複数のスラット3sの上下方向の位置、モジュール角度および複数の太陽電池モジュール4mの上下方向の位置の調整に係る指令値を算出する。このとき、例えば、屋内空間Si1の温度および照度を目標値に近づけつつ、屋内空間Si1の空調および照明における電力の消費量から太陽電池部4における発電量を減じた、建造物100における消費電力量が最小化されるように、指令値が算出され得る。そして、制御部23は、例えば、算出された指令値に応じて、第1駆動部31、第2駆動部32、第3駆動部41および第4駆動部42を制御することで、スラット角度の調整、複数のスラット3sの昇降、モジュール角度の調整および複数の太陽電池モジュール4mの昇降などを適宜実行する。このような構成が採用されば、例えば、太陽電池装置1を用いて建造物100における消費電力量を低減する際に、ユーザが手動の操作などで環境に応じて太陽電池装置1を細かく調節する手間が削減され得る。
なお、上記では第3駆動部41によってモジュール回転用吊り下げ部としての第1吊り下げ用部分4h1を介して複数の太陽電池モジュール4mのそれぞれを仮想的な第2回転軸を中心として回転させ、第4駆動部42によってモジュール昇降用吊り下げ部としての第2吊り下げ用部分4h2を介して複数の太陽電池モジュール4mを昇降させる例を示したが、これに限られるものではない。例えば、第4駆動部42によってモジュール回転用吊り下げ部としての第2吊り下げ用部分4h2を介して複数の太陽電池モジュール4mを回転させてもよく、第3駆動部41と第4駆動部42とを連動させることによって太陽電池モジュール4mを回転させてもよい。
<1-8.第1実施形態のまとめ>
第1実施形態に係る太陽電池装置1では、例えば、太陽の高度などに合わせて、各スラット3sのスラット角度を調整することで、複数のスラット3sの反射部3srからの反射光が両面発電型の太陽電池モジュール4mの第2受光面S2に入射しやすくなる。これにより、例えば、太陽電池装置1における発電量を高めることができる。
また、例えば、第1透明部材6tに沿って位置するブラインド部3と第1透明部材6tとの間に太陽電池モジュール4mが位置している。このため、例えば、太陽電池モジュール4mが発する熱が、太陽電池モジュール4mと複数のスラット3sとの間の空気の層による断熱と、複数のスラット3sによる輻射熱の反射と、によって屋内空間Si1に対して伝わりにくい。これにより、例えば、室温などの屋内空間Si1の温度の上昇を低減して、夏季における屋内空間Si1の空調の負荷を低減することができる。
<2.他の実施形態>
本開示は上述の第1実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。
<2-1.第2実施形態>
上記第1実施形態において、例えば、第1透明部材6tを屋外空間So1側に位置する板ガラス(外ガラスともいう)とし、この外ガラスと、ブラインド部3および太陽電池部4を挟むように位置するインナーガラス(内ガラスともいう)とを設けてもよい。換言すれば、外ガラスと内ガラスとを有するダブルスキン構造の窓部のうちの外ガラスと内ガラスとの間に位置する中間層内に、ブラインド部3および太陽電池部4が位置していてもよい。外ガラスおよび内ガラスは、例えば、ガラス板以外の透明な部材であってもよい。
第2実施形態では、例えば、図13で示されるように、建造物100の一室における第1壁部Sw1と第2壁部Sw2との間において、建造物100の屋内空間Si1と屋外空間So1とを仕切る窓部としての役割を有する太陽電池システム10が位置している。第1壁部Sw1および第2壁部Sw2には、例えば、+X方向において対向する2つの側壁部が適用される。図13の例では、第1壁部Sw1および第2壁部Sw2のそれぞれは、YZ平面に沿った壁面を有する。別の観点から言えば、例えば、図14で示されるように、建造物100の一室における床部5flと天井部5seとの間において、建造物100の屋内空間Si1と屋外空間So1とを仕切る窓部としての役割を有する太陽電池システム10が位置している。
ここで、図13および図14で示されるように、太陽電池システム10は、例えば、太陽電池装置1と、第1仕切り部6と、第2仕切り部8と、を備えている。
第1仕切り部6は、例えば、上述したように、屋外空間So1と屋内空間Si1とを仕切っている状態で位置している。図13および図14の例では、第1仕切り部6は、例えば、+X方向に並んでいる状態で位置している平板状の3枚の第1透明部材6tと、3枚の第1透明部材6tのそれぞれの外周部を保持している状態で位置している枠体6fと、を有する。また、第1透明部材6tは、例えば、屋外空間So1側に位置する面(第1前面ともいう)6tfと、屋内空間Si1側に位置する面(第1裏面ともいう)6tbと、を有する。図13および図14の例では、第1前面6tfおよび第1裏面6tbは、それぞれXZ平面に沿って位置している。
第2仕切り部8は、例えば、第1仕切り部6の屋内空間Si1側において、第1仕切り部6との間に間隙(間隙空間ともいう)Sp1を挟んでいる状態で位置している。これにより、例えば、第2仕切り部8は、屋内空間Si1と間隙空間Sp1とを仕切っている状態で位置している。これにより、屋内空間Si1が、建造物100のユーザが自由に利用可能な空間となる。図13には、机および椅子などが配置される領域の一例の外縁が2点鎖線で描かれている。また、第2仕切り部8は、例えば、板状またはシート状の第2透明部材8tを含む。この第2透明部材8tは、例えば、屋外空間So1から第1透明部材6tと間隙空間Sp1とを通過した光を屋内空間Si1に向けて透過させることができる。
第2実施形態では、第2仕切り部8は、例えば、+X方向に並んでいる平板状の複数(ここでは3枚)の第2透明部材8tと、複数枚の第2透明部材8tのそれぞれの外周部を保持している状態で位置する枠体8fと、を有する。複数の第2透明部材8tのそれぞれは、例えば、間隙空間Sp1側に位置する面(第2前面ともいう)8tfと、屋内空間Si1側に位置する面(第2裏面ともいう)8tbと、を有する。図13および図14の例では、第2前面8tfおよび第2裏面8tbは、それぞれXZ平面に沿って位置している。また、図13および図14の例では、+Y方向において、1枚の第1透明部材6tに1枚の第2透明部材8tが対向するように位置している。換言すれば、+Y方向において互いに対向している状態にある第1透明部材6tと第2透明部材8tとの組が3つ存在する。また、第2透明部材8tは、例えば、可視光線に対する透光性を有する。これにより、例えば、屋外空間So1から屋内空間Si1への採光が可能となる。第2透明部材8tの素材には、例えば、ガラスあるいはアクリルまたはポリカーボネートなどの樹脂が適用される。
太陽電池装置1は、例えば、図13で示されるように、第1仕切り部6と第2仕切り部8とで挟まれるように位置している。ここでは、図14で示されるように、例えば、ブラインド部3および太陽電池部4が、第1仕切り部6と第2仕切り部8とで挟まれた状態にある間隙空間Sp1内に位置している。
ここで、例えば、床部5flに沿って位置する給気孔Vs1を介した屋外空間So1から間隙空間Sp1への給気、ならびに天井部5seに沿って位置する排気孔Ve1を介した間隙空間Sp1から屋外空間So1への排気、が行われる態様が考えられる。この場合には、屋外空間So1から間隙空間Sp1を介した屋外空間So1への空気の流れが生じ、屋外空間So1からの直射光による熱および太陽電池モジュール4mで生じる熱を、間隙空間Sp1から屋内空間Si1へ流入させにくくすることができる。これにより、例えば、屋外空間So1と屋内空間Si1との間における断熱効果が高まるため、夏季などにおいて屋内空間Si1における室温の上昇を低減することができ、屋内空間Si1に対する冷房負荷を低減することができる。ここで、例えば、屋外空間So1から間隙空間Sp1への給気の代わりに、床部5flに沿って位置する給気孔Vs2を介した屋内空間Si1から間隙空間Sp1への給気によって、屋内空間Si1において冷房などで冷やされた空気で太陽電池モジュール4mを冷却してもよい。その結果、例えば、太陽電池モジュール4mの光電変換効率が向上し得る。
また、ここで、例えば、床部5flに沿って位置する給気孔Vs2を介した屋内空間Si1から間隙空間Sp1への給気、ならびに天井部5seに沿って位置する排気孔Ve2を介した間隙空間Sp1から屋内空間Si1への排気、が行われる態様が考えられる。この場合には、屋内空間Si1から間隙空間Sp1を介した屋内空間Si1への空気の流れが生じ、屋外空間So1からの直射光による熱および太陽電池モジュール4mで生じる熱を、屋内空間Si1に取り込みやすくすることができる。これにより、例えば、冬季などにおいて屋内空間Si1における温度の低下を低減することができ、屋内空間Si1に対する暖房負荷を低減することができる。給気孔Vs1,Vs2および排気孔Ve1,Ve2のそれぞれは、適宜開閉可能であってもよい。
以上のように、第2実施形態に係る太陽電池システム10では、例えば、断熱などを行うためのダブルスキン構造の窓部において、屋外空間So1側の第1透明部材6tと屋内空間Si1側の第2透明部材8tとの間の間隙空間Sp1に、ブラインド部3と太陽電池部4とを組み合わせた構成が位置している。これにより、例えば、太陽電池装置1における発電量の向上によって、建造物100で使用される電力のうち、太陽電池部4による発電によって賄うことが可能である電力の割合を向上させることができる。その結果、例えば、エネルギーを自給自足し、化石燃料などから得られるエネルギー消費量がゼロあるいは概ねゼロとなる建築物であるネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)などの実現が容易となり得る。
また、ここで、例えば、第2透明部材8tが、基材8t1と、この基材8t1に対して積層された状態で位置する基材8t1よりも光の反射率が高い反射層8t2と、を含むものであってもよい。ここでは、第2透明部材8tとして、例えば、基材8t1にガラス板が適用され、反射層8t2に赤外線を効率良く反射させる薄膜が適用された、低放射ガラス(Low-Eガラスともいう)の部材などが採用され得る。低放射ガラスとしては、例えば、1000nmから2000nmの波長の範囲における光に対する反射率が、平均で20%以上であり、2000nm以上の波長の範囲における光に対する反射率が、平均で60%以上である性質を有するものが採用され得る。赤外線を効率良く反射させる薄膜の素材には、例えば、酸化錫または銀などの素材が適用され得る。このような薄膜は、例えば、スパッタリング法などによって、ガラス板上に形成され得る。このとき、この薄膜の厚さは、例えば、10nmから400nm程度に調整され得る。
上記構成が採用されれば、例えば、太陽電池装置1において、第2仕切り部8による断熱性が高まるため、間隙空間Sp1から屋内空間Si1に向けた熱の流入量が低減され得る。また、例えば、太陽電池部4よりも屋内空間Si1側の第2透明部材8tに反射層8t2が存在していれば、反射層8t2で反射される太陽光が太陽電池モジュール4mの第2受光面S2に入射し得る。これにより、例えば、太陽電池モジュール4mの第2受光面S2に入射する太陽光の光量が増加し、太陽電池装置1における発電量が増加し得る。
また、ここで、第2透明部材8tに適用される低放射ガラスの部材として、例えば、複数のガラス板の間に中間層または真空層を有する複層ガラスが採用されてもよい。この場合には、例えば、中間層または真空層の存在によって、第2透明部材8tにおける断熱性が高まり得る。また、ここで、例えば、屋内空間Si1側のガラス板における中間層側に、赤外線を効率良く反射させる薄膜が位置していれば、第2透明部材8tにおける放射伝熱(輻射伝熱ともいう)による熱の移動量が低減される。このため、第2透明部材8tにおける断熱性が高まり得る。
ところで、ここで、例えば、複数の太陽電池モジュール4mのモジュール角度が、第1受光面S1が鉛直方向に沿った状態を基準の0度(0°)として、第1受光面S1が斜め上方または上方に向くように約30度(30°)から約90度(90°)程度の値まで調整が可能であってもよい。この場合には、例えば、第1仕切り部6と第2仕切り部8との間隔を大きくして間隙空間Sp1を大きくすれば、モジュール角度を基準の0度(0°)からより大きな値となるように調整することができる。この場合には、例えば、屋外空間So1と屋内空間Si1との間における断熱効果が大きく、屋内空間Si1での空調効率が高まるとともに、太陽の高度に応じたモジュール角度の調整が可能であり、太陽電池モジュール4mにおける太陽光の入射量の増加によって太陽電池装置1における発電量が高まり得る。その一方で、例えば、第1仕切り部6と第2仕切り部8との間隔が狭い程、間隙空間Sp1が小さくなる。この場合には、例えば、ユーザが自由に使用可能な屋内空間Si1が広くなり、屋内空間Si1の有効活用が図られ得る。上記の相反する2つの観点を踏まえれば、例えば、モジュール角度が、第1受光面S1が鉛直方向に沿った状態を基準の0度(0°)として、第1受光面S1が斜め上方に向くように約30度(30°)から約45度(45°)程度の値まで調整され得る態様が考えられる。この場合には、例えば、太陽電池装置1における発電量を向上させつつ、ユーザが自由に使用可能な屋内空間Si1がある程度確保され得る。
第2実施形態では、第1仕切り部6は、例えば、1枚以上の第1透明部材6tを有していてもよいし、第2仕切り部8は、例えば、1枚以上の第2透明部材8tを有していてもよい。また、例えば、1枚の第1透明部材6tに複数枚の第2透明部材8tが対向するように位置していてもよいし、複数枚の第1透明部材6tに1枚の第2透明部材8tが対向するように位置していてもよい。
<2-2.第3実施形態>
上記各実施形態において、太陽電池部4を構成する複数の太陽電池モジュール4mが、例えば、太陽電池モジュール4mごとに昇降可能であってもよい。
ここで、例えば、図15(a)および図15(b)で示されるように、複数の太陽電池モジュール4mが、第1太陽電池モジュール4ma、第2太陽電池モジュール4mbおよび第3太陽電池モジュール4mcを含む場合を想定する。図15(a)および図15(b)の例では、第1太陽電池モジュール4ma、第2太陽電池モジュール4mbおよび第3太陽電池モジュール4mcは、この記載の順に第2方向(-Z方向)に並んだ状態で位置している。ここでは、モジュール昇降用吊り下げ部としての第2吊り下げ用部分4h2が、例えば、第1モジュール昇降用吊り下げ部分としての第2A吊り下げ用部分4h2aと、第2モジュール昇降用吊り下げ部分としての第2B吊り下げ用部分4h2bと、第3モジュール昇降用吊り下げ部分としての第2C吊り下げ用部分4h2cと、を含む構成が考えられる。ここでは、第2A吊り下げ用部分4h2aは、例えば、第1太陽電池モジュール4maを基部2に近づける方向に移動させる動作と、第1太陽電池モジュール4maを基部2から遠ざける方向に移動させる動作と、を実行させることができる。第2B吊り下げ用部分4h2bは、例えば、第2太陽電池モジュール4mbを基部2に近づける方向に移動させる動作と、第2太陽電池モジュール4mbを基部2から遠ざける方向に移動させる動作と、を実行させることができる。第2C吊り下げ用部分4h2cは、例えば、第3太陽電池モジュール4mcを基部2に近づける方向に移動させる動作と、第3太陽電池モジュール4mcを基部2から遠ざける方向に移動させる動作と、を実行させることができる。
また、ここでは、モジュール昇降用機構242が、例えば、第3AドラムD3a、第3BドラムD3bおよび第3CドラムD3cを有する構成が考えられる。
第3AドラムD3aには、例えば、第1方向(+X方向)に沿った仮想的な回転軸Ax5aを中心として回転可能な円筒状の部材が適用される。第3AドラムD3aの外周部に、例えば、第2A吊り下げ用部分4h2aとしての紐状、鎖状または帯状の細長部材が巻き付けられた状態にある。第2A吊り下げ用部分4h2aは、例えば、第3AドラムD3aの外周部から下方向に巻き出されているような状態で位置している。第2A吊り下げ用部分4h2aは、例えば、第1太陽電池モジュール4maの第2被吊り下げ部分P2である第2A被吊り下げ部分P2aに連結されている。ここで、例えば、第3AドラムD3aが、仮想的な回転軸Ax5aを中心として回転して、第2A吊り下げ用部分4h2aを巻き上げれば、第1太陽電池モジュール4maの第2A被吊り下げ部分P2aが上方に引っ張り上げられる。このとき、例えば、第2A被吊り下げ部分P2aが上方向(+Z方向)に移動することで、第1太陽電池モジュール4maが基部2に近づく方向に移動する。これにより、例えば、第1太陽電池モジュール4maが上昇し得る。また、ここで、例えば、第3AドラムD3aが、仮想的な回転軸Ax5aを中心として回転して、第2A吊り下げ用部分4h2aを巻き出せば、第1太陽電池モジュール4maの第2A被吊り下げ部分P2aが下方に移動する。このとき、例えば、第2A被吊り下げ部分P2aが下方向(-Z方向)に移動することで、第1太陽電池モジュール4maが基部2から遠ざかる方向に移動する。これにより、例えば、第1太陽電池モジュール4maが下降し得る。
第3BドラムD3bには、例えば、第1方向(+X方向)に沿った仮想的な回転軸Ax5bを中心として回転可能な円筒状の部材が適用される。第3BドラムD3bの外周部に、例えば、第2B吊り下げ用部分4h2bとしての紐状、鎖状または帯状の細長部材が巻き付けられた状態にある。第2B吊り下げ用部分4h2bは、例えば、第3BドラムD3bの外周部から下方向に巻き出されているような状態で位置している。第2B吊り下げ用部分4h2bは、例えば、第2太陽電池モジュール4mbの第2被吊り下げ部分P2である第2B被吊り下げ部分P2bに連結されている。ここで、例えば、第3BドラムD3bが、仮想的な回転軸Ax5bを中心として回転して、第2B吊り下げ用部分4h2bを巻き上げれば、第2太陽電池モジュール4mbの第2B被吊り下げ部分P2bが上方に引っ張り上げられる。このとき、例えば、第2B被吊り下げ部分P2bが上方向(+Z方向)に移動することで、第2太陽電池モジュール4mbが基部2に近づく方向に移動する。これにより、例えば、第2太陽電池モジュール4mbが上昇し得る。また、ここで、例えば、第3BドラムD3bが、仮想的な回転軸Ax5bを中心として回転して、第2B吊り下げ用部分4h2bを巻き出せば、第2太陽電池モジュール4mbの第2B被吊り下げ部分P2bが下方に移動する。このとき、例えば、第2B被吊り下げ部分P2bが下方向(-Z方向)に移動することで、第2太陽電池モジュール4mbが基部2から遠ざかる方向に移動する。これにより、例えば、第2太陽電池モジュール4mbが下降し得る。
第3CドラムD3cには、例えば、第1方向(+X方向)に沿った仮想的な回転軸Ax5cを中心として回転可能な円筒状の部材が適用される。第3CドラムD3cの外周部に、例えば、第2C吊り下げ用部分4h2cとしての紐状、鎖状または帯状の細長部材が巻き付けられた状態にある。第2C吊り下げ用部分4h2cは、例えば、第3CドラムD3cの外周部から下方向に巻き出されているような状態で位置している。第2C吊り下げ用部分4h2cは、例えば、第3太陽電池モジュール4mcの第2被吊り下げ部分P2である第2C被吊り下げ部分P2cに連結されている。ここで、例えば、第3CドラムD3cが、仮想的な回転軸Ax5cを中心として回転して、第2C吊り下げ用部分4h2cを巻き上げれば、第3太陽電池モジュール4mcの第2C被吊り下げ部分P2cが上方に引っ張り上げられる。このとき、例えば、第2C被吊り下げ部分P2cが上方向(+Z方向)に移動することで、第3太陽電池モジュール4mcが基部2に近づく方向に移動する。これにより、例えば、第3太陽電池モジュール4mcが上昇し得る。また、ここで、例えば、第3CドラムD3cが、仮想的な回転軸Ax5cを中心として回転して、第2C吊り下げ用部分4h2cを巻き出せば、第3太陽電池モジュール4mcの第2C被吊り下げ部分P2cが下方に移動する。このとき、例えば、第2C被吊り下げ部分P2cが下方向(-Z方向)に移動することで、第3太陽電池モジュール4mcが基部2から遠ざかる方向に移動する。これにより、例えば、第3太陽電池モジュール4mcが下降し得る。
ここで、例えば、第1太陽電池モジュール4maと第2太陽電池モジュール4mbと第3太陽電池モジュール4mcとを別々に昇降させれば、複数の太陽電池モジュール4mのうちの第2方向(-Z方向)で隣り合う太陽電池モジュール4mの間の間隔d1が変更され得る。より具体的には、例えば、図15(a)および図15(b)で示されるように、第1太陽電池モジュール4maと第2太陽電池モジュール4mbとを別々に昇降させれば、第1太陽電池モジュール4maと第2太陽電池モジュール4mbとの間の間隔d1aが変更され得る。また、例えば、第2太陽電池モジュール4mbと第3太陽電池モジュール4mcとを別々に昇降させれば、第2太陽電池モジュール4mbと第3太陽電池モジュール4mcとの間の間隔d1bが変更され得る。ここでは、例えば、第2方向(-Z方向)で隣り合う太陽電池モジュール4mの間の間隔d1を大きくすれば、複数のスラット3sで反射されて太陽電池モジュール4mの第2受光面S2に入射する太陽光の光量が増加し得る。これにより、例えば、太陽電池装置1における発電量が増加し得る。また、例えば、第2方向(-Z方向)で隣り合う太陽電池モジュール4mの間の間隔d1を小さくしつつ太陽電池部4を上方に移動させれば、屋内空間Si1のうちの窓部を含む第1仕切り部6の近くの領域を、直射光の採り入れによって明るくすることができる。また、例えば、第2方向(-Z方向)で隣り合う太陽電池モジュール4mの間の間隔d1を大きくすれば、屋内空間Si1の広い範囲に太陽光が入射され得る。これにより、例えば、屋内空間Si1への太陽光の入射状態を適宜調整することで、屋内空間Si1における照明装置の負荷の低減を図ることができる。このようにして、例えば、太陽電池部4および屋内空間Si1へ入射する太陽光の光量を調整することができる。その結果、例えば、太陽電池装置1における発電量の向上および屋内空間Si1における照明装置の負荷の低減を図ることができる。
また、ここでは、モジュール回転用機構241が、例えば、複数の太陽電池モジュール4mのうちの太陽電池モジュール4mごとに、太陽電池モジュール4mを傾動させるための第2ドラムD2を有していてもよい。
また、ここでは、複数の太陽電池モジュール4mは、例えば、第1太陽電池モジュール4maおよび第2太陽電池モジュール4mbを有し、第3太陽電池モジュール4mcを有していなくてもよい。この場合には、例えば、モジュール昇降用機構242が、例えば、第3AドラムD3aおよび第3BドラムD3bを有し、第3CドラムD3cを有していなくてもよい。第2吊り下げ用部分4h2は、例えば、第2A吊り下げ用部分4h2aおよび第2B吊り下げ用部分4h2bを有し、第2C吊り下げ用部分4h2cを有していなくてもよい。
また、ここでは、第3AドラムD3aによる第2A吊り下げ用部分4h2aの巻き上げおよび巻き出し、第3BドラムD3bによる第2B吊り下げ用部分4h2bの巻き上げおよび巻き出し、ならびに第3CドラムD3cによる第2C吊り下げ用部分4h2cの巻き上げおよび巻き出しを行う代わりに、例えば、1つの第3ドラムD3の相互に径が異なる外周部において、第2A吊り下げ用部分4h2aの巻き上げおよび巻き出し、第2B吊り下げ用部分4h2bの巻き上げおよび巻き出し、第2C吊り下げ用部分4h2cの巻き上げおよび巻き出し、が行われてもよい。この場合にも、例えば、第1太陽電池モジュール4maと第2太陽電池モジュール4mbとの間の間隔d1a、および第2太陽電池モジュール4mbと第3太陽電池モジュール4mcとの間の間隔d1b、が変更され得る。
また、ここでは、複数の太陽電池モジュール4mが、例えば、2枚ごとなどの複数枚の太陽電池モジュール4mごとに第2吊り下げ用部分4h2としての紐状、鎖状または帯状の細長部材によって吊り下げられてもよい。
また、ここでは、複数の太陽電池モジュール4mを上昇させた際に、例えば、間隔d1が0となってもよいし、第2方向(-Z方向)において隣り合う太陽電池モジュール4mが、第2方向(-Z方向)において互いに重なり合う区間を有していてもよい。
<2-3.第4実施形態>
上記各実施形態において、例えば、基部2が、第3方向(-Y方向)および第4方向(+Y方向)において移動可能であってもよい。この場合には、例えば、図16で示されるように、太陽電池装置1が、この太陽電池装置1が取り付けられる対象の部分(取り付け対象部ともいう)に取り付けられる部分(取付部ともいう)9を有していてもよい。そして、取付部9は、例えば、第3方向(-Y方向)および第4方向(+Y方向)に基部2を移動可能に保持している状態で位置していてもよい。
このような構成が採用されれば、例えば、図17(a)で示されるように、取付部9に対して基部2を第3方向(-Y方向)に移動させることで、ブラインド部3および太陽電池部4を第3方向(-Y方向)に移動させることができる。また、例えば、図17(b)で示されるように、取付部9に対して基部2を第4方向(+Y方向)に移動させることで、ブラインド部3および太陽電池部4を第4方向(+Y方向)に移動させることができる。これにより、例えば、基部2から吊り下げられた状態にあるブラインド部3および太陽電池部4を、第1仕切り部6に接近する第3方向(-Y方向)および第1仕切り部6から離れる第4方向(+Y方向)に移動させることが可能となる。その結果、例えば、第1仕切り部6の第1透明部材6t、ブラインド部3および太陽電池部4の清掃および保守点検などのメンテナンスが容易となる。
ところで、例えば、図18で示されるように、複数の太陽電池モジュール4mの最も上方に位置する太陽電池モジュール4mの第1受光面S1の最上部Pu0と天井部5seとの距離(第1距離ともいう)をL1とし、第3方向(-Y方向)における最上部Pu0と庇部5frの先端部Pe0との距離(第2距離ともいう)をL2とし、太陽の南中高度をθxとする。最も上方に位置する太陽電池モジュール4mの第1受光面S1の全面が受光するためには、式(1)の関係が成立し得る。
L1≧L2/tan(90-θx) ・・・(1)
ここでは、例えば、夏季などでは、南中高度θxが大きくなるため、太陽から太陽電池モジュール4mの第1受光面S1に向かう太陽光7bmが庇部5frによって遮られないように、第1距離L1を大きくするか、第2距離L2を短くすることが考えられる。第4実施形態では、例えば、南中高度θxまたは太陽の高度に合わせて、取付部9に対して第3方向(-Y方向)に基部2を移動させることで、第2距離L2を短くすることができる。これにより、例えば、太陽電池装置1における発電量を向上させることができる。
図16、図17(a)および図17(b)の例では、取り付け対象部は、天井部5seである。取付部9は、金具などの各種の部材を用いた締結または接着剤などを用いた接着などによって天井部5seに取り付けられて固定された状態とされ得る。また、取付部9は、例えば、下面側に、基部2を第3方向(-Y方向)および第4方向(+Y方向)に移動可能に保持するための1つ以上の部分(保持用部分ともいう)9rlを有する。保持用部分9rlには、例えば、第3方向(-Y方向)に伸びるように位置しているレール状の部分(レール状部分ともいう)が適用される。レール状部分には、例えば、第3方向(-Y方向)に伸びるように位置している四角筒状の部材の下部に、第3方向(-Y方向)に伸びるように位置している細長いスリットが存在しているものが適用される。また、基部2は、例えば、上面側に、保持用部分9rlによって保持される1つ以上の部分(被保持部分ともいう)2hgを有する。被保持部分2hgには、例えば、軸部と、ローラ部と、を有する1つ以上の部分(ハンガー部ともいう)が適用され得る。軸部は、例えば、基部2の上面から上方向(+Z方向)にレール状部材の細長いスリットを貫通するように突出している状態で位置している。ローラ部は、例えば、第1方向(+X方向)に伸びる仮想的な回転軸を中心として回転自在に軸部に取り付けられており、かつレール状部分の内面に引っ掛けられた状態で走行可能である。
より具体的には、例えば、取付部9の保持用部分9rlとしてのレール状部分の構造には、カーテンレールのような構造が適用され、基部2の被保持部分2hgの構造には、カーテンレールの長手方向に走行可能な状態でカーテンレールに引っ掛けられた状態で位置しているランナーのような構造が適用される。
ここでは、例えば、第1方向(+X方向)において相互に離れて略平行に位置している2本以上の保持用部分9rlが存在し、被保持部分2hgが、各保持用部分9r1に対して、第3方向(+Y方向)において相互に離れて位置している2つ以上のハンガー部を有する構成が考えられる。このような構成が採用されれば、取付部9に対して、基部2が、第3方向(-Y方向)および第4方向(+Y方向)に安定して移動することができる。
ところで、取付部9に対する基部2の第3方向(-Y方向)および第4方向(+Y方向)の移動は、手動で行われてもよいし、自動で行われてもよい。ここで、取付部9に対する基部2の移動量は、例えば、ラック・アンド・ピニオンの歯車の機構などを用いて制御され得る。例えば、取付部9に設けられた第3方向(-Y方向)に沿って位置するラックと、基部2に回転自在に設けられたピニオンと、を掛かり合わせた状態で、制御部23によって、モータなどの駆動部によるピニオンの回転量が制御されることで、取付部9に対する基部2の移動量が制御され得る。
<2-4.第5実施形態>
上記各実施形態において、例えば、ブラインド部3は、複数の縦長のスラット3sを有する縦型のブラインドであってもよい。この場合には、例えば、図19で示されるように、複数のスラット3sのそれぞれが、第2方向(-Z方向)に沿った長手方向を有するとともに、第1方向(+X方向)に並んでいる状態で位置している。また、例えば、複数のスラット3sを基部2から第2方向(-Z方向)に吊り下げるように位置する第1吊り下げ部3hが、複数のスラット3sをそれぞれの長手方向(-Z方向)に沿った仮想的な回転軸(第1回転軸)を中心として回転可能に保持している状態で位置する複数のスラット回転用保持部3h1を含む。ここで、スラット回転用保持部3h1には、例えば、一般的な縦型のブラインドで使用されている、スラット3sごとにスラット3sを吊り下げている状態で位置しているフックが適用される。
ここでは、基部2の下部2b内には、例えば、図20(a)から図20(d)で示されるように、複数のキャリアCa1が、第1方向(+X方向)および第1方向とは逆の第5方向(-X方向)に移動可能な状態で位置している。複数のキャリアCa1のうちの第1方向(+X方向)の先頭にあるキャリアCa1がマスタキャリアCa0となっている。各キャリアCa1には、スラット回転用保持部3h1としてのフックを介してスラット3sが吊下げられた状態で位置している。また、マスタキャリアCa0と、それ以外の複数のキャリアCa1とは、連結部によって決まる所定間隔を最大間隔として離間または接近が可能な状態で、マスタキャリアCa0を先頭として連結された状態にある。
基部2の下部2b内には、例えば、スラット回転用機構231が位置しているとともに、スラット昇降用機構232の代わりにスラット移動用機構233が位置している。スラット回転用機構231は、例えば、複数のスラット3sのそれぞれを回転させることが可能な機構である。スラット移動用機構233は、例えば、複数のキャリアCa1の移動によって複数のスラット3sを第1方向(+X方向)および第5方向(-X方向)に移動させることが可能な機構である。これらの機構には、例えば、公知の任意の機構を適用することができる。
第5実施形態では、例えば、図20(a)から図20(d)で示されるように、スラット移動用機構233は、第1ロッドLd1と、第1モータMo1と、を有する。第1ロッドLd1は、例えば、第1方向(+X方向)に沿った仮想的な中心軸を中心として回転可能に支持された状態にある。第1モータMo1は、例えば、第1ロッドLd1の長手方向の一端部に連結されて第1ロッドLd1を順方向に回転させることが可能である。第1ロッドLd1は、外周面に雄ネジを有する。マスタキャリアCa0には、第1ロッドLd1の雄ネジに組み合わされた雌ネジを有する。ここで、例えば、第1モータMo1で第1ロッドLd1を回転させると、第1ロッドLd1に組み合わされたマスタキャリアCa0が、基部2内を第1方向(+X方向)に移動する。このとき、連結部によって後続のキャリアCa1が牽引されて次々と第1方向(+X方向)に移動する。これにより、図20(a)および図20(b)で示されるように、複数のスラット3sが展張された状態(展張状態ともいう)となる。一方、第1モータMo1で第1ロッドLd1が逆方向に回転されると、第1ロッドLd1の雄ネジに組み合わされた雌ネジを有するマスタキャリアCa0が、基部2内を第5方向(-X方向)に移動する。このとき、例えば、マスタキャリアCa0が、後続のキャリアCa1に接近し、後続のキャリアCa1を順に第5方向(-X方向)に押すことで、複数のキャリアCa1にそれぞれ吊下げられたスラット3sが第5方向(-X方向)に移動する。これにより、図20(c)および図20(d)で示されるように、複数のスラット3sが畳み込まれた状態(畳み込み状態ともいう)となる。
また、第5実施形態では、例えば、図21(a)から図21(d)で示されるように、スラット回転用機構231は、第2ロッドLd2と、第2モータMo2と、を有する。第2ロッドLd2は、例えば、第1方向(+X方向)に沿った仮想的な中心軸を中心として回転可能に支持された状態にある。第2モータMo2は、例えば、第2ロッドLd2の長手方向の一端部に連結されて第2ロッドLd2を回転させることが可能である。各キャリアCa1は、第2ロッドLd2と噛み合う回転伝達機構を有する。回転伝達機構は、第2ロッドLd2の回転をスラット回転用保持部としてのフックに伝達する。ここで、第2モータMo2で第2ロッドLd2を回転させると、図21(a)から図21(d)で示されるように、回転伝達機構によって、スラット回転用保持部3h1としてのフックが長手方向(-Z方向)に沿った第1回転軸を中心として回転する。これにより、各スラット3sが長手方向(-Z方向)に沿った第1回転軸を中心として回転する。このとき、例えば、太陽が存在している方位などに合わせて、複数の縦長のスラット3sの角度(スラット角度)を調整することで、両面発電型の太陽電池モジュール4mの第2受光面S2に入射される複数の縦長のスラット3sからの反射光の光量を増加させることができる。その結果、例えば、太陽電池装置1における発電量を高めることができる。
ところで、第5実施形態では、図19で示されるように、太陽電池部4は、例えば、第1方向(+X方向)において相互に離れた状態で並んでいる、複数(ここでは3つ)の太陽電池モジュール4mを含む。換言すれば、例えば、XZ平面に沿った仮想的な鉛直面に対して垂直な方向(+Y方向)に、複数の太陽電池モジュール4mを平面視した場合に、第1方向(+X方向)において太陽電池モジュール4mの間に間隙が存在している。これにより、例えば、図21(b)から図21(d)で示されるように、複数の太陽電池モジュール4mの間の隙間を通過した太陽光7bmが複数の縦長のスラット3sで反射されて、太陽電池モジュール4mの第2受光面S2に入射される。また、例えば、太陽電池モジュール4mにおける第1受光面S1および第2受光面S2のそれぞれが、第2方向(-Z方向)に沿った長手方向を有する矩形状の形状をする。換言すれば、複数の太陽電池モジュール4mのそれぞれが、鉛直方向に沿った長手方向を有する太陽電池モジュール(縦長の太陽電池モジュールともいう)である。この場合には、例えば、第2受光面S2の広い範囲において、縦長のスラット3sで反射された反射光の第2受光面S2に対する入射角度が低減され得る。これにより、例えば、複数の縦長のスラット3sからの反射光が、第2受光面S2を構成するガラスまたはフィルムなどの透明な部材の表面で反射されにくく、太陽電池モジュール4mに照射される太陽光のうち、太陽電池モジュール4mで光電変換に利用される光の割合が高まり得る。その結果、例えば、太陽電池装置1における発電量を高めることができる。
図19の例では、第2吊り下げ部4hは、1つの太陽電池モジュール4mごとに、太陽電池モジュール4mを基部2から第2方向(-Z方向)に吊り下げるように位置している。第2吊り下げ部4hには、例えば、第2方向(-Z方向)に沿った仮想的な回転軸を中心として回転可能なロッドが適用され得る。これにより、例えば、各太陽電池モジュール4mが第2方向(-Z方向)に沿った仮想的な回転軸を中心として回転し得る。
<3.その他の実施形態>
上記各実施形態において、複数の太陽電池モジュール4mは、例えば、床部5fl側から支持されていてもよいし、基部2と床部5flとの間に架設されるように位置している複数本の柱状の部材の間に保持されていてもよい。ここでは、例えば、複数本の柱状の部材に沿って太陽電池モジュール4mを手動または自動で上下に移動させることが可能であるような種々の構成の移動機構が採用されてもよい。また、例えば、複数本の柱状の部材に対して第1方向(+X方向)に沿った回転軸を中心として太陽電池モジュール4mを回動させて第1透明部材6tおよび第2透明部材8tに対して太陽電池モジュール4mを傾斜させることが可能であるような他の構成の傾斜機構が存在していてもよい。
上記各実施形態において、例えば、モジュール角度を変更することができなくてもよい。例えば、鉛直面に対して、太陽電池モジュール4mの第1受光面S1が、略平行な状態または第1受光面S1が斜め上方を向くように所定角度だけ傾斜している状態に維持されてもよい。
上記各実施形態において、例えば、モジュール昇降用機構242には、例えば、基部2側に位置している第1プーリーと、床部5fl側に位置している第2プーリーと、の間に環状に掛け渡されている細長い環状体を有する構成などの他の構成が適用されてもよい。ここでは、例えば、環状体が太陽電池モジュール4mを保持していれば、第1プーリーおよび第2プーリーの回転に応じて、太陽電池モジュール4mを保持している環状体が循環するように移動することで、太陽電池モジュール4mが上下に移動してもよい。
上記各実施形態において、例えば、モジュール昇降用機構242が存在していなくてもよい。
上記各実施形態において、太陽電池部4は、例えば、複数の太陽電池モジュール4mの代わりに、1つ以上の太陽電池モジュール4mを有していてもよい。
上記各実施形態において、例えば、第1仕切り部6が、鉛直方向に沿って位置することなく、鉛直方向に対して傾いていてもよい。
上記各実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。