JP7233639B2 - シリコン膜の成膜方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコン膜の成膜方法に関し、より詳しくは、プラズマCVD法を用いて、アモルファス構造を有する低水素含有比率のシリコン膜を基板上に成膜するシリコン膜の成膜方法に関する。
薄膜トランジスタ(TFT)などの製造に用いられるシリコン膜は、CVD法を用いて基板上にアモルファス構造を有するシリコン膜(以下、「アモルファスシリコン膜」ともいう)を成膜した後、アモルファスシリコン膜をレーザーアニールして結晶化することにより製造されている。
CVD法を用いて成膜されたアモルファスシリコン膜には、通常、水素が含有されており、水素含有比率が高いアモルファスシリコン膜をレーザーアニールした場合、含有されている多量の水素が急激に気化して、シリコン膜の表面が荒れてしまうことがあり、さらに、爆発、破裂の恐れもある。
水素含有比率の低いアモルファスシリコン膜を成膜するCVD法には、減圧CVD(LPCVD:Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法があり、水素含有比率1at%以下のアモルファスシリコン膜が得られている。しかし、この方法は、成膜速度が数十Å/minと遅いため、量産に適した方法とは言えない。また、成膜温度が500℃程度と高いため、近年ユーザーから強く望まれている樹脂フィルム製の基板に適用することができない。
そこで、250~350℃の低温で十分な成膜速度を得ることができるプラズマCVD(PECVD:Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法が注目されている。しかし、従来のプラズマCVD法の場合、成膜されたアモルファスシリコン膜には、通常10~20at%の水素が含有されているため、レーザーアニールの前に予備加熱等の工程を設けて、表面荒れの発生を招く水素の除去を行っているが、このような工程を設けることは生産性の低下を招く。
このような状況下、プラズマCVD法の成膜条件を改良することにより、低水素含有比率のアモルファスシリコン膜を成膜する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、SiHガスにHeやNe等の不活性ガスを添加して希釈したガスを用いて、容量結合プラズマ(CCP:Capacitively Coupled Plasma)を発生させることにより、基板上にアモルファスシリコン膜を成膜することが提案されている。
この成膜方法によれば、成膜中にアモルファスシリコン膜の表面を不活性ガスイオンで叩くことにより、アモルファスシリコン膜中の水素含有比率を低減することができる。
特開平9-134882号公報
しかしながら、前記成膜方法の場合、低水素化に寄与している主たる要因は基板温度であり、比較的使用し易い不活性ガスであるArを希釈ガスとして用いて基板温度300℃の温度条件で成膜した場合、ほぼ2.5at%の水素含有比率に留まっており、未だ十分に低いとは言えない。
そこで、本発明は、CVDプラズマ法を用いて、低い基板温度でありながら、水素含有比率が従来より低いアモルファスシリコン膜の成膜を可能とするシリコン膜の成膜方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題の解決について鋭意検討を行った結果、プラズマCVD法を用いて以下に記載する成膜条件の下で成膜を行った場合、300℃よりも低い基板温度でありながら、水素含有比率が従来よりも低いアモルファスシリコン膜が得られることを見出した。
即ち、第1の成膜条件として、主ガスとしてSiFガスを用いること。SiFは、従来、広く用いられていたSiHと異なり、水素(H)を含まない。このため、シリコン膜中にHが取り込まれ難く、水素含有比率を低くすることができる。また、自然発火性が強く、毒性についての管理限界も非常に低いSiHと異なり、取り扱いが容易であるため、安全に関する周辺設備に要するコストを低減させることができる。
そして、第2の成膜条件として、希釈用ガスとして不活性ガスおよび水素ガスを用いること。水素ガスから生成されたHプラズマは、SiFのプラズマ化によって生成されたFイオンと結合して、フッ化水素(HF)を生成するため、Fイオンが効率的に消費され、SiFの解離を促進させる。この結果、Siプラズマの密度が高められて、成膜速度が向上する。そして、HプラズマもFイオンと共に消費されるため、シリコン膜中へのHの取り込みが抑制される。
このように、水素含有比率を低くすることを目的としているにも拘わらず、不活性ガスと共に、水素ガスを用いることにより、意外にも、逆にアモルファスシリコン膜中の水素含有比率を低くすることができる。
また、プラズマの生成に不活性ガスを用いているため、プラズマ密度が増大し、成膜速度の向上を図ることができる。また、Siなどの重合反応を抑制することができる。
次に、第3の成膜条件として、水素ガスの導入量を適切に制御すること。具体的には、主ガスと希釈用ガスの全体に占める水素ガスの比率が6~35容量%となるように制御することにより、水素含有比率を、従来に比べて、大きく低減することができる。そして、8~25容量%であるとより好ましく、9~17容量%であるとさらに好ましい。なお、このとき、上記したSiFガス(主ガス)および不活性ガスの導入量としては、主ガスと希釈用ガスの全体に占めるSiFガスの比率を8~12容量%、不活性ガスの比率を55~84容量%とすることが好ましい。
次に、第4の成膜条件として、真空槽内を低い圧力に保持すること。具体的には、真空槽内を100mTorr以下の圧力に保持する。これにより、プラズマの平均自由行程を長くすることができるため、プラズマを構成するイオンや電子に大きなエネルギーを加えることができる。
次に、第5の成膜条件として、誘導結合型プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)を生成させること。ICPを生成させることにより、プラズマ化におけるガスの分解効率を向上させることができる。
以上の成膜条件に基づいて成膜することにより、基板温度が300℃以下という低い温度条件下でありながら、密度の高いプラズマを安定して供給して、低い水素含有比率のシリコン膜を成膜することができる。
請求項1~請求項5に係る発明は、上記知見に基づくものであり、請求項1に記載の発明は、
CVDプラズマ成膜装置の真空槽内に載置された基板上に、プラズマを用いてアモルファス構造を有するシリコン膜を成膜するシリコン膜の成膜方法であって、
前記プラズマの生成に、主ガスとしてSiFガスを、希釈用ガスとして不活性ガスおよび水素ガスを用い、
前記主ガスと前記希釈用ガスとの全体に占める前記水素ガスの比率を6~35容量%とし、
前記真空槽内に、前記主ガスおよび前記希釈用ガスを導入しながら、前記真空槽内を100mTorr以下の圧力に保持して、誘導結合型プラズマを生成させ、
300℃以下の基板上に前記シリコン膜を成膜することを特徴とするシリコン膜の成膜方法である。
また、請求項2に記載の発明は、
前記主ガスと前記希釈用ガスとの全体に占める前記水素ガスの比率を8~25容量%とすることを特徴とする請求項1に記載のシリコン膜の成膜方法である。
さらに、請求項3に記載の発明は、
前記主ガスと前記希釈用ガスとの全体に占める前記水素ガスの比率を9~17容量%とすることを特徴とする請求項1に記載のシリコン膜の成膜方法である。
請求項4に記載の発明は、
前記主ガスと前記希釈用ガスとの全体に占める前記SiFガスの比率を8~12容量%とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のシリコン膜の成膜方法である。
請求項5に記載の発明は、
前記主ガスと前記希釈用ガスとの全体に占める前記不活性ガスの比率を55~84容量%とすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のシリコン膜の成膜方法である。
そして、本発明において、不活性ガスとしては、入手の容易さなどから、Arガスを用いることが好ましい。
即ち、請求項6に記載の発明は、
前記不活性ガスとして、Arガスを用いることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のシリコン膜の成膜方法である。
次に、本発明において、成膜装置としては特に限定されず、一般に広く用いられている成膜装置、例えば、スパイラルコイル状のアンテナを備える成膜装置を用いることもできるが、近年要望が益々高まっている大型の基板上に成膜する場合に発生する恐れがあるアモルファスシリコン膜の膜厚や水素含有比率の不均一を考慮すると、以下に示す構成を備えた成膜装置を用いることが好ましいことが分かった。
内部に冷却液が流通する流路を有し、以下の構成を有するアンテナ
・少なくとも2つの管状の導体要素
・隣り合う導体要素の間に設けられて、各導体要素を絶縁する管状の絶縁要素
・前記流路に設けられて、互いに隣り合う導体要素と電気的に直列接続された容量
素子
容量素子は、互いに隣り合う導体要素の一方と電気的に接続された第1の電極と、互いに隣り合う導体要素の他方と電気的に接続されるとともに、第1の電極に対向して配置された第2の電極と、第1の電極および第2の電極の間の空間を満たす誘電体を備えており、冷却液を誘電体として用いることが好ましい。
上記のような構成とすることにより、絶縁要素を介して互いに隣り合う導体要素に容量素子が電気的に直列接続されるため、アンテナのインピーダンスを低減することができ、大型化に対応するためにアンテナを長くした場合であっても、インピーダンスの増大を抑制してプラズマを効率良く発生させることができ、プラズマ密度を上げることができる。
そして、第1の電極および第2の電極の間の空間を冷却液で満たして誘電体としているため、容量素子を構成する電極および誘電体の間に生じる隙間を無くすことができる。その結果、生成されるプラズマの均一性を向上させることができ、成膜の均一性を向上させることができる。また、通常、冷却液は温調機構により一定温度に調整されているため、この冷却液を誘電体として用いることにより、温度変化による比誘電率の変化を抑制して、キャパシタンス値の変化を抑えることができ、さらにプラズマの均一性が向上して、成膜の均一性をさらに向上させることができる。
また、隙間を考慮することなく、第1の電極および第2の電極の距離、対向面積および冷却液の誘電率からキャパシタンス値を精度良く設定することができる。さらに、隙間を埋めるための電極および誘電体を押圧する電極が不要となるため、押圧構造によるアンテナ周辺の構造の複雑化や、それによって生じるプラズマの均一性の悪化を防ぐことができる。
請求項7に記載の発明は、上記の知見に基づくものであり、
前記CVDプラズマ成膜装置として、
内部に冷却液が流通する流路を有し、少なくとも2つの管状をなす導体要素と、互いに隣り合う前記導体要素の間に設けられて、それら導体要素を絶縁する管状をなす絶縁要素と、前記流路に設けられて、互いに隣り合う前記導体要素と電気的に直列接続された容量素子とを有するアンテナを備え、
前記容量素子は、互いに隣り合う前記導体要素の一方と電気的に接続された第1の電極と、互いに隣り合う前記導体要素の他方と電気的に接続されるとともに、前記第1の電極に対向して配置された第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間の空間を満たす誘電体とからなり、
前記冷却液を前記誘電体として用いた成膜装置を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のシリコン膜の成膜方法である。
そして、具体的な成膜に際して、本実施の形態のICP生成のためには、成膜中にアンテナに供給する高周波電力のパワー密度として、700~1000mW/cmが好ましい。
即ち、請求項8に記載の発明は、
成膜中、前記アンテナに対し、700~1000mW/cmのパワー密度で高周波電力を印加して前記誘導結合型プラズマを生成させることを特徴とする請求項7に記載のシリコン膜の成膜方法である。
また、真空槽内に供給する主ガスと希釈用ガスとを合わせたガスの面積当たりのトータル流量として、0.040~0.157sccm/cmが好ましいことが分かった。
即ち、請求項9に記載の発明は、
成膜中の前記主ガスと希釈用ガスとを合わせたガスの面積当たりのトータル流量が、0.040~0.157sccm/cmであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のシリコン膜の成膜方法である。
また、成膜中の前記主ガスの面積当たりの流量として、0.007~0.018sccm/cmが好ましいことが分った。
即ち、請求項10に記載の発明は、
成膜中の前記主ガスの面積当たりの流量が、0.007~0.018sccm/cmであることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載のシリコン膜の成膜方法である。
本発明によれば、CVDプラズマ法を用いて、低い基板温度でありながら、水素含有比率が従来より低いアモルファスシリコン膜の成膜を可能とするシリコン膜の成膜方法を提供することができる。
本実施形態に係る成膜装置の構成を模式的に示すアンテナの長手方向に沿った縦断面図である。 本実施形態に係る成膜装置の構成を模式的に示すアンテナの長手方向と直交する方向に沿った縦断面図である。 本実施形態のアンテナにおけるコンデンサ部分を示す部分拡大断面図である。 本発明の一実施例におけるシリコン膜中の水素の比率とプラズマ生成用ガス中に占めるArガスの比率および水素ガスの比率との関係を示す図である。
以下、本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明する。なお、以下では、本発明の理解を容易にするために、まず、成膜装置について説明し、その後、成膜方法について説明する。
[1]成膜装置
図1および図2は、本実施の形態において使用される成膜装置、即ち、上記した構成の成膜装置の模式的な断面図である。なお、図1はアンテナの長手方向に沿った縦断面図であり、図2はアンテナの長手方向と直交する方向に沿った縦断面図である。また、図3はアンテナにおけるコンデンサ部分を示す部分拡大断面図である。
本実施形態の成膜装置100は、誘導結合型のプラズマPを用いて基板Wに成膜処理を施すものである。ここで、基板Wは、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)用の基板、フレキシブルディスプレイ用のフレキシブル基板等である。
具体的に成膜装置100は、図1及び図2に示すように、真空排気され且つ原料ガス7が導入される真空槽2と、真空槽2内に配置された直線状のアンテナ3と、真空槽2内に誘導結合型のプラズマPを生成するための高周波をアンテナ3に印加する高周波電源4とを備えている。なお、アンテナ3に高周波電源4から高周波を印加することによりアンテナ3には高周波電流IRが流れて、真空槽2内に誘導電界が発生して誘導結合型のプラズマPが生成される。
真空槽2は、例えば金属製の容器であり、その内部は真空排気装置6によって真空排気される。真空槽2はこの例では電気的に接地されている。
真空槽2内に、例えば流量調整器(図示省略)及びアンテナ3に沿う方向に配置された複数のガス導入口21を経由して、原料ガス7が導入される。なお、本実施形態のガス導入口21は、真空槽2の側壁2aに設けられているが、真空槽2の上側壁2bに設けてもよく、この場合、上側壁2bの中央付近に配置してもよい。
また、真空槽2内には、基板Wを保持する基板ホルダ8が設けられている。この例のように、基板ホルダ8にバイアス電源9からバイアス電圧を印加するようにしても良い。バイアス電圧は、例えば負の直流電圧、負のバイアス電圧等であるが、これに限られるものではない。このようなバイアス電圧によって、例えば、プラズマP中の正イオンが基板Wに入射する時のエネルギーを制御して、基板Wの表面に形成される膜の結晶化度の制御等を行うことができる。なお、基板ホルダ8内には、基板Wを加熱するヒータ81が設けられている。
アンテナ3は、真空槽2内における基板Wの上方に、基板Wの表面に沿うように(例えば、基板Wの表面と実質的に平行に)配置されている。真空槽2内に配置するアンテナ3は、1つでも良いし、複数でも良い。なお、本実施形態のアンテナ3は、6つである。
アンテナ3の両端部付近は、真空槽2の相対向する側壁2a、2cをそれぞれ貫通している。アンテナ3の両端部を真空槽2外へ貫通させる部分には、絶縁部材11がそれぞれ設けられている。この各絶縁部材11を、アンテナ3の両端部が貫通しており、その貫通部は例えばパッキン12によって真空シールされている。各絶縁部材11と真空槽2との間も、例えばパッキン13によって真空シールされている。なお、絶縁部材11の材質は、例えば、アルミナ等のセラミックス、石英、又はポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のエンジニアリングプラスチック等である。
さらに、アンテナ3において、真空槽2内に位置する部分は、直管状の絶縁カバー10により覆われている。この絶縁カバー10の両端部は絶縁部材11によって支持されている。なお、絶縁カバー10の両端部と絶縁部材11間はシールしなくても良い。絶縁カバー10内の空間に原料ガス7が入っても、当該空間は小さくて電子の移動距離が短いので、通常は空間にプラズマPは発生しないからである。なお、絶縁カバー10の材質は、例えば、石英、アルミナ、フッ素樹脂、窒化シリコン、炭化シリコン、シリコン等である。
絶縁カバー10を設けることによって、プラズマP中の荷電粒子がアンテナ3を構成する金属パイプ31に入射するのを抑制することができるので、金属パイプ31に荷電粒子(主として電子)が入射することによるプラズマ電位の上昇を抑制することができると共に、金属パイプ31が荷電粒子(主としてイオン)によってスバッタされてプラズマPおよび基板Wに対して金属汚染(メタルコンタミネーション)が生じるのを抑制することができる。
アンテナ3の一端部である給電端部3aには、整合回路41を介して高周波電源4が接続されており、他端部である終端部3bは直接接地されている。なお、終端部3bは、コンデンサ又はコイル等を介して接地しても良い。
上記構成によって、高周波電源4から、整合回路41を介して、アンテナ3に高周波電流IRを流すことができる。高周波の周波数は、例えば、一般的な13.56MHzであるが、これに限られるものではない。
アンテナ3は、内部に冷却液CLが流通する流路を有する中空構造のものである。具体的にアンテナ3は、図3に示すように、少なくとも2つの管状をなす金属製の導体要素31(以下、「金属パイプ31」という)と、互いに隣り合う金属パイプ31の間に設けられて、それら金属パイプ31を絶縁する管状の絶縁要素32(以下、「絶縁パイプ32」という)と、互いに隣り合う金属パイプ31と電気的に直列接続された容量素子であるコンデンサ33とを備えている。
本実施形態では金属パイプ31の数は5つであり、絶縁パイプ32及びコンデンサ33の数は各4つである。以下の説明において、絶縁パイプ32及びコンデンサ33の一方側に配置される金属パイプ31を「第1の金属パイプ31A」、他方側に配置される金属パイプを「第2の金属パイプ31B」ともいう。なお、アンテナ3は、2つ以上の金属パイプ31を有する構成であれば良く、そして、絶縁パイプ32及びコンデンサ33の数はいずれも金属パイプ31の数よりも1つ少ない数になる。
なお、冷却液CLは、真空槽2の外部に設けられた循環流路14によりアンテナ3を流通するものであり、前記循環流路14には、冷却液CLを一定温度に調整するための熱交換器などの温調機構141と、循環流路14において冷却液CLを循環させるためのポンプなどの循環機構142とが設けられている。冷却液CLとしては、電気絶縁の観点から、高抵抗の水が好ましく、例えば純水またはそれに近い水が好ましい。その他、例えばフッ素系不活性液体などの水以外の液冷媒を用いても良い。
金属パイプ31は、内部に冷却液CLが流れる直線状の流路31xが形成された直管状をなすものである。そして、金属パイプ31の少なくとも長手方向一端部の外局部には、雄ねじ部31aが形成されている。本実施形態の金属パイプ31は、雄ねじ部31aが形成された端部とそれ以外の部材とを別部品により形成してそれらを接合しているが、単一の部材から形成しても良い。なお、複数の金属パイプ31を接続する構成との部品の共通化を図るべく、金属パイプ31の長手方向両端部に雄ねじ部31aを形成して互換性を持たせておくことが望ましい。金属パイプ31の材質は、例えば、銅、アルミニウム、これらの合金、ステンレス等である。
絶縁パイプ32は、内部に冷却液CLが流れる直線状の流路32xが形成された直管状をなすものである。そして、絶縁パイプ32の軸方向両端部の側周壁には、金属パイプ31の雄ねじ部31aと螺合して接続される雌ねじ部32aが形成されている。また、絶縁パイプ32の軸方向両端部の側周壁には、雌ねじ部32aよりも軸方向中央側に、コンデンサ33の各電極33A、33Bを嵌合させるための凹部32bが周方向全体に亘って形成されている。本実施形態の絶縁パイプ32は、単一の部材から形成しているが、これに限られない。なお、絶縁パイプ32の材質は、例えば、アルミナ、フッ素樹脂、ポリエチレン(PE)、エンジニアリングプラスチック(例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)など)等である。
コンデンサ33は、絶縁パイプ32の内部に設けられており、具体的には、絶縁パイプ32の冷却液CLが流れる流路32xに設けられている。
具体的にコンデンサ33は、互いに隣り合う金属パイプ31の一方(第1の金属パイプ31A)と電気的に接続された第1の電極33Aと、互いに隣り合う金属パイプ31の他方(第2の金属パイプ31B)と電気的に接続されるとともに、第1の電極33Aに対向して配置された第2の電極33Bとを備えており、第1の電極33A及び第2の電極33Bの間の空間を冷却液CLが満たすように構成されている。つまり、この第1の電極33A及び第2の電極33Bの間の空間を流れる冷却液CLが、コンデンサ33を構成する誘電体となる。
各電極33A、33Bは、概略回転体形状をなすとともに、その中心軸に沿って中央部に主流路33xが形成されている。具体的に各電極33A、33Bは、金属パイプ31における絶縁パイプ32側の端部に電気的に接触するフランジ部331と、当該フランジ部331から絶縁パイプ32側に延出した延出部332とを有している。本実施形態の各電極33A、33Bは、フランジ部331及び延出部332を単一の部材から形成しても良いし、別部品により形成してそれらを接合しても良い。電極33A、33Bの材質は、例えば、アルミニウム、銅、これらの合金等である。
フランジ部331は、金属パイプ31における絶縁パイプ32側の端部に周方向全体に亘って接触している。具体的には、フランジ部331の軸方向端面は、金属パイプ31の端部に形成された円筒状の接触部311の先端面に周方向全体に亘って接触するとともに、金属パイプ31の接触部311の外周に設けられたリング状多面接触子15を介して金属パイプ31の端面に電気的に接触する。なお、フランジ部331は、それらの何れか一方により、金属パイプ31に電気的に接触するものであっても良い。
また、フランジ部331には、厚み方向に複数の貫通孔331hが形成されている。このフランジ部331に貫通孔33lhを設けることによって、フランジ部331による冷却液CLの流路抵抗を小さくするとともに、絶縁パイプ32内での冷却液CLの滞留、及び、絶縁パイプ32内に気泡が溜まることを防ぐことができる。
延出部332は、円筒形状をなすものであり、その内部に主流路33xが形成されている。第1の電極33Aの延出部332及び第2の電極33Bの延出部332は、互いに同軸上に配置されている。つまり、第1の電極33Aの延出部332の内部に第2の電極33Bの延出部332が挿し込まれた状態で設けられている。これにより、第1の電極33Aの延出部332と第2の電極33Bの延出部332との間に、流路方向に沿った円筒状の空間が形成される。
このように構成された各電極33A、33Bは、絶縁パイプ32の側周壁に形成された凹部32bに嵌合されている。具体的には、絶縁パイプ32の軸方向一端側に形成された凹部32bに第1の電極33Aが嵌合され、絶縁パイプ32の軸方向他端側に形成された凹部32bに第2の電極33Bが嵌合されている。このように各凹部32bに各電極33A、33Bを嵌合させることによって、第1の電極33Aの延出部332及び第2の電極33Bの延出部332は、互いに同軸上に配置される。また、各凹部32bの軸方向外側を向く面に各電極33A、33Bのフランジ部331の端面が接触することによって、第1の電極33Aの延出部332に対する第2の電極33Bの延出部332の挿入寸法が規定される。
また、絶縁パイプ32の各凹部32bに各電極33A、33Bを嵌合させるとともに、当該絶縁パイプ32の雌ねじ部32aに金属パイプ31の雄ねじ部31aを螺合させることによって、金属パイプ31の接触部311の先端面が電極33A、33Bのフランジ部331に接触して各電極33A、33Bが、絶縁パイプ32と金属パイプ31との間に挟まれて固定される。このように本実施形態のアンテナ3は、金属パイプ31、絶縁パイプ32、第1の電極33A及び第2の電極33Bが同軸上に配置された構造となる。なお、金属パイプ31及び絶縁パイプ32の接続部は、真空及び冷却液CLに対するシール構造を有している。本実施形態のシール構造は、雄ねじ部31aの基端部に設けられたパッキン等のシール部材16により実現されている。なお、管用テーパねじ構造を用いても良い。
このように、金属パイプ31及び絶縁パイプ32の間のシール、及び、金属パイプ31と各電極33A、33Bとの電気的接触が、雄ねじ部31a及び雌ねじ部32aの締結と共に行われるので、組み立て作業が非常に簡便となる。
この構成において、第1の金属パイプ31Aから冷却液CLが流れてくると、冷却液CLは、第1の電極33Aの主流路33x及び貫通孔331hを通じて、第2の電極33B側に流れる。第2の電極33B側に流れた冷却液CLは、第2の電極33Bの主流路33x及び貫通孔331hを通じて第2の金属パイプ31Bに流れる。このとき、第1の電極33Aの延出部332と第2の電極33Bの延出部332との間の円筒状の空間が冷却液CLに満たされて、当該冷却液CLが誘電体となりコンデンサ33が構成される。
<成膜装置の効果>
このように構成した本実施形態の成膜装置100によれば、絶縁パイプ32を介して互いに隣り合う金属パイプ31にコンデンサ33を電気的に直列接続しているので、アンテナ3の合成リアクタンスは、簡単に言えば、誘導性リアクタンスから容量性リアクタンスを引いた形になるので、アンテナ3のインピーダンスを低減させることができる。その結果、アンテナ3を長くする場合でもそのインピーダンスの増大を抑えることができ、アンテナ3に高周波電流が流れやすくなり、誘導結合型のプラズマPを効率良く発生させることができる。
[2]成膜方法
次に、上記した成膜装置を用いて行う本実施の形態に係るシリコン膜の成膜方法について説明する。
まず、真空槽2内を真空排気した後、アンテナ3に対して高周波電流IRを印加する。これにより、真空槽2内にガス導入口21からSiFガスを希釈用ガス(不活性ガスと水素ガスとの混合ガス)と共に導入した場合、真空槽2内に誘導結合型プラズマPを発生させることができる。そして、このとき、基板ホルダ8をヒータ81で加熱して、基板ホルダ8に保持された基板Wを加熱することにより、基板W上に、アモルファス構造を有する低水素含有比率のシリコン膜を成膜することができる。
そして、本実施の形態においては、上記の成膜に際して、以下に示す各項目に従って成膜を行う。
(1)主ガスおよび希釈用ガス
まず、主ガスとしてはSiFガスを用いる。前記した通り、SiFは、水素(H)を含まないため、シリコン膜中にHが取り込まれ難く、水素含有比率を低くすることができる。
次に、希釈用ガスとしては、不活性ガスおよび水素ガスを用いる。水素ガスから生成されたHプラズマは、SiFのプラズマ化によって生成されたFイオンと結合して、フッ化水素(HF)を生成し、Fイオンが効率的に消費され、SiFの解離を促進させ、Siプラズマの密度が高められて、成膜速度が向上する。そして、HプラズマもFイオンと共に消費されるため、シリコン膜中へのHの取り込みが抑制される。
また、不活性ガスを用いているため、プラズマ密度が増大し、成膜速度の向上を図ることができる。なお、具体的な不活性ガスとしては、He、Ne、Ar、Kr、Xeのいずれを用いてもよいが、比較的使用し易く、入手も容易という観点から、Arの使用が好ましい。
(2)主ガスおよび希釈用ガスの比率
主ガスおよび希釈用ガスの比率については、主ガスと希釈用ガスの全体に占める水素ガスの比率が6~35容量%となるように制御する。これにより、水素含有比率を、従来に比べて、大きく低減することができる。このとき、主ガスと希釈用ガスとの全体に占めるSiFガスの比率を8~12容量%、不活性ガスの比率を55~84容量%となるように制御することが好ましい。
(3)真空槽内の圧力
真空槽内の圧力は、100mTorr以下の低い圧力に保持する。これにより、プラズマの平均自由行程を長くすることができ、プラズマを構成するイオンや電子に大きなエネルギーを加えることができる。
(4)誘導結合型プラズマの生成
本実施の形態においては、プラズマとして、誘導結合型プラズマを生成させる。これにより、プラズマ化におけるガスの分解効率を向上させることができる。
(5)パワー密度
成膜中、アンテナに印加する高周波電力のパワー密度は、ICP生成の観点から、700m~1000mW/cmであることが好ましい。なお、ここでいう「パワー密度」とは、アンテナに印加する電力(mW)を真空槽内の内部空間を基板と平行に横切るように切断した断面積(cm)によって除した値である。より、具体的には、断面積は、真空槽の基板とアンテナとの間の内部空間を基板と平行に横切るように切断した断面積である。
(6)主ガスと希釈用ガスとの面積当たりのトータル流量
主ガスと希釈用ガスとの面積当たりのトータル流量は、ICP生成の観点から、0.040~0.157sccm/cmであることが好ましい。
(7)主ガスの面積当たりの流量
真空槽に供給する主ガスの面積当たりの流量は、0.007~0.018sccm/cmであることが好ましい。
以下、実施例に基づき、本発明をさらに具体的に説明する。
[1]実験1
1.シリコン膜の成膜
図1~図3に示した構成を有する成膜装置を使用し、ICPを用いたプラズマCVD法により、下記の条件の下でシリコン膜を成膜した。
(1)基板温度、基板、パワー、圧力、SiFガス流量
基板温度、基板、アンテナに印加するパワー、真空槽内の圧力およびSiFガス流量を基本条件として、下記の条件で固定した。また、不活性ガスにはArを用いた。なお、本実験において、主ガス(SiF)と希釈用ガス(ArおよびH)のトータル流量に対するSiFの比率(SiF/SiF+Ar+H)は、10容量%である。
(a)基板温度:300℃
(b)基板 :N型Siウエハー
(c)パワー :9kW(パワー密度:710mW/cm
(d)圧力 :45mTorr
(e)SiFガス流量:100sccm(0.008sccm/cm
(2)ArおよびHの流量および比率、成膜時間
ArおよびHの流量およびガスのトータル流量に対する比率および成膜時間は、表1に記載の通りとした。なお、表1のAr、Hの流量欄に括弧書きで示した数値は、sccm/cmを単位とする数値であり、表1には、膜厚(nm)、成膜速度(nm/min)、H濃度(×1021cm-1)を併記している。そして、実験例1以外の基板に対しては、予め、BHF(フッ酸とフッ化アンモニウムの混合液)による洗浄を行った。なお、ArおよびHのガスのトータル流量に対する比率は、具体的には、Ar/SiF+Ar+H、および、H/SiF+Ar+Hである。
Figure 0007233639000001
2.シリコン膜の評価
(1)水素含有比率(H/Si比)
各実験例で得られたシリコン膜について、FT-IR法を用いて水素含有比率(H/Si比)(at%)の測定を行った。結果を表2および図4に示す。なお、図4において、縦軸は水素含有比率(H/Si比)(at%)である。また、横軸は、上段がHの流量比率(H/(SiF+Ar+H))(容量%)、下段がArの流量比率(Ar/(SiF+Ar+H))(容量%)である。
図4より、Hの流量比率が6~35容量%の場合(広H)には水素含有比率が4at%以下、8~25容量%の場合(中H)には3at%以下、9~17容量%の場合(狭H)には2at%以下となり、水素ガスの比率を制御することにより、水素含有比率を、従来に比べて、大きく低減できることが分かる。
Figure 0007233639000002
表2、図4から、Arの流量比が80容量%となるまでは、Arの流量比の増加に伴って、水素含有比率(H/Si比)が低下していることが分かる。そして、Arの流量比が64容量%では3at%、73容量%では2at%、80容量%では1.1at%まで低下していることが分かる。一方、Arの流量比が80容量%を超えると、水素含有比率(H/Si比)が一気に上昇して、90容量%では9.2at%となっている。これにより、Arの流量比が65~82容量%の範囲内であれば、水素含有比率(H/Si比)3at%以下の低水素含有比率のシリコン膜が成膜できることが確認できた。
[2]実験2
1.シリコン膜の成膜
実験1で前記のようにH/Si比が、Arの流量比80容量%から90容量%の間で急激に上昇しているため、基本となる成膜条件を実験1と同じ条件にして、Ar流量およびH流量を変量させて、さらに詳細な実験を行った。成膜条件を表3に示す。
Figure 0007233639000003
2.シリコン膜の評価
実験1と同じ方法で水素含有比率(H/Si比)を測定した。評価結果を表4に示す。また、実験2の結果は実験1の結果を示した図4に併せて示す。
Figure 0007233639000004
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
2 真空槽
2a、2c 側壁
2b 上側壁
3 アンテナ
3a 給電端部
3b 終端部
4 高周波電源
6 真空排気装置
7 原料ガス
8 基板ホルダ
9 バイアス電源
10 絶縁カバー
11 絶縁部材
12、13 パッキン
14 循環流路
15 リング状多面接触子
16 シール部材
21 ガス導入口
31 金属パイプ
31A 第1の金属パイプ
31B 第2の金属パイプ
31a 雄ねじ部
31x、32x 流路
32 絶縁パイプ
32a 雌ねじ部
32b 凹部
33 コンデンサ
33A 第1の電極
33B 第2の電極
33x 主流路
41 整合回路
81 ヒータ
100 成膜装置
141 温調機構
142 循環機構
311 接触部
331 フランジ部
331h 貫通孔
332 延出部
CL 冷却液
IR 高周波電流
P プラズマ
W 基板

Claims (10)

  1. CVDプラズマ成膜装置の真空槽内に載置された基板上に、プラズマを用いてアモルファス構造を有するシリコン膜を成膜するシリコン膜の成膜方法であって、
    前記プラズマの生成に、主ガスとしてSiFガスを、希釈用ガスとして不活性ガスおよび水素ガスを用い、
    前記主ガスと前記希釈用ガスとの全体に占める前記水素ガスの比率を6~35容量%とし、
    前記真空槽内に、前記主ガスおよび前記希釈用ガスを導入しながら、前記真空槽内を100mTorr以下の圧力に保持して、誘導結合型プラズマを生成させ、
    300℃以下の基板上に前記シリコン膜を成膜することを特徴とするシリコン膜の成膜方法。
  2. 前記主ガスと前記希釈用ガスとの全体に占める前記水素ガスの比率を8~25容量%とすることを特徴とする請求項1に記載のシリコン膜の成膜方法。
  3. 前記主ガスと前記希釈用ガスとの全体に占める前記水素ガスの比率を9~17容量%とすることを特徴とする請求項1に記載のシリコン膜の成膜方法。
  4. 前記主ガスと前記希釈用ガスとの全体に占める前記SiFガスの比率を8~12容量%とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のシリコン膜の成膜方法。
  5. 前記主ガスと前記希釈用ガスとの全体に占める前記不活性ガスの比率を55~84容量%とすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のシリコン膜の成膜方法。
  6. 前記不活性ガスとして、Arガスを用いることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のシリコン膜の成膜方法。
  7. 前記CVDプラズマ成膜装置として、
    内部に冷却液が流通する流路を有し、少なくとも2つの管状をなす導体要素と、互いに隣り合う前記導体要素の間に設けられて、それら導体要素を絶縁する管状をなす絶縁要素と、前記流路に設けられて、互いに隣り合う前記導体要素と電気的に直列接続された容量素子とを有するアンテナを備え、
    前記容量素子は、互いに隣り合う前記導体要素の一方と電気的に接続された第1の電極と、互いに隣り合う前記導体要素の他方と電気的に接続されるとともに、前記第1の電極に対向して配置された第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間の空間を満たす誘電体とからなり、
    前記冷却液を前記誘電体として用いた成膜装置を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のシリコン膜の成膜方法。
  8. 成膜中、前記アンテナに対し、700~1000mW/cmのパワー密度で高周波電力を印加して前記誘導結合型プラズマを生成させることを特徴とする請求項7に記載のシリコン膜の成膜方法。
  9. 成膜中の前記主ガスと希釈用ガスとを合わせたガスの面積当たりのトータル流量が、0.040~0.157sccm/cmであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のシリコン膜の成膜方法。
  10. 成膜中の前記主ガスの面積当たりの流量が、0.007~0.018sccm/cmであることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載のシリコン膜の成膜方法。
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