JP7232678B2 - 無線品質分析装置、無線品質分析方法、および、プログラム - Google Patents

無線品質分析装置、無線品質分析方法、および、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線通信技術に関し、特に、無線品質の監視技術に関する。
様々な機器の稼働状況の把握、制御などを目的として、工場、病院、商業施設などの屋内環境へのIoT(Internet of Things)デバイスの導入が進んでいる。
例えば工場のような環境下で製造システムの状態管理や制御のために無線通信が使用されている場合、電波の減衰や干渉などの影響により通信断が生じてしまうと、製造工程の遅延や停止につながる場合もある。このため、無線通信に対し特に高い品質が求められる。
無線品質に問題が生じていないかを監視し、問題が生じている場合には、その原因の特定につながる情報を提供するためのシステムの構築が望まれている。
監視対象の空間が広い場合や、様々な遮蔽物が存在する場合等において、単一のセンサノードでは対象空間全体をカバーすることが困難であるため、対象空間内の様々な地点にセンサノードを設置し、それら複数のセンサノードから収集したデータを統合的に分析することで、対象空間での無線品質を把握したいという要求がある。
例えば、特許文献1には、無線通信品質を計測するために送信されるテスト用フレームを受信して、その受信信号強度から無線通信の品質を評価し、その評価結果をデータベースへ保存するシステムが開示されている。
特開2015-33069号公報
しかしながら、上記技術では、時系列データ間の時計のずれの問題について考慮されていないため、対象空間の無線品質を高精度に把握することが困難である。
一般的に、各センサノードで管理する時計にずれが存在するため、複数のセンサノードで取得された時系列データ間で時間にずれが生じている。そのような時間にずれが生じているデータを用いて対象空間の無線品質を統合的に分析することは困難である。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、複数センサノードで取得された時系列データ間の時間的なずれを補正し、時間的なずれを補正した時系列データを同一時間軸上で統合的に分析することを可能とする無線品質監視システム、無線品質分析装置、無線品質分析方法およびプログラムを実現することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の発明は、複数のセンサ装置を含む無線品質監視システムに用いられる無線品質分析装置であって、ヘッダデータ収集部と、マスタースレーブ選択部と、データ取得部と、第1補正処理部と、第2補正処理部と、補正時系列データ取得部と、分析部と、を備える。
ヘッダデータ収集部は、複数のセンサ装置から、各センサ装置が受信したフレームから取得したヘッダ情報を複数含む時系列データであるヘッダデータを収集する。ヘッダ情報は、少なくとも、当該ヘッダ情報を抽出したフレームの送信開始時刻を特定するための時間情報を含む。
マスタースレーブ選択部は、複数のセンサ装置のうちの1つをマスター装置として選択し、複数のセンサ装置のうちのマスター装置に選択された装置以外のセンサ装置をスレーブ装置として選択する。
データ取得部は、マスタースレーブ選択部によりマスター装置として選択されたセンサ装置により取得されたヘッダデータをマスターヘッダデータとして取得するとともに、マスタースレーブ選択部によりスレーブ装置として選択されたセンサ装置により取得されたヘッダデータをスレーブヘッダデータとして取得する。
第1補正処理部は、マスターヘッダデータに含まれるヘッダ情報であるマスター側ヘッダ情報を取得したフレームと同一フレームから取得されたヘッダ情報であってスレーブヘッダデータに含まれるヘッダ情報をスレーブ側ヘッダ情報として抽出し、抽出した当該スレーブ側ヘッダ情報の時間情報を、当該スレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームと同一フレームから取得したマスター側ヘッダ情報の時間情報に設定することで、スレーブ側ヘッダ情報の時間情報を補正する第1補正処理を実行する。
第2補正処理部は、第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報について、当該スレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームの送信開始時刻と、第1補正処理の対象となったスレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームの送信開始時刻との時間差が最も小さいスレーブ側ヘッダ情報を、第1補正処理の対象となったスレーブ側ヘッダ情報の中から選択する。そして、第2補正処理部は、選択したスレーブ側ヘッダ情報をスレーブ側基準ヘッダ情報とし、当該スレーブ側基準ヘッダ情報の第1補正処理により補正された時間情報、および、スレーブ側基準ヘッダ情報の時間情報と第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報の時間情報との時間差に基づいて、第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報の時間情報を補正する第2補正処理を実行する。
補正時系列データ取得部は、マスターヘッダデータと、第1補正処理および第2補正処理により時間情報が補正されたスレーブヘッダデータとに基づいて、各ヘッダ情報の時間情報が同一時間軸上の時刻となるように調整したヘッダデータを補正時系列データとして取得する。
分析部は、補正時系列データに基づいて、センサ装置が設置されている無線環境の品質についての分析処理を行う。
この無線品質分析装置では、2つのセンサ装置をマスターおよびスレーブに設定し、両者が共通に受信したフレームについてのヘッダ情報の時間情報を基準として、一方の時間軸に合わせるように、他方のヘッダデータ(ヘッダ情報の時系列データ)の時間情報を調整する。これにより、上記処理の対象となった2つのセンサ装置で取得されたヘッダデータのヘッダ情報を同一時間軸で表現することができる。
したがって、この無線品質分析装置では、複数のセンサ装置(複数のセンサノード)で取得された時系列データ間の時間的なずれを補正し、時間的なずれを補正した時系列データを同一時間軸上で統合的に分析することが可能となる。
第2の発明は、第1の発明であって、補正時系列データ取得部は、マスターヘッダデータと、第1補正処理および第2補正処理により時間情報が補正されたスレーブヘッダデータとの組が複数取得されている場合、共通に観測されるフレームについてのヘッダ情報を検出し、検出した当該ヘッダ情報の時間情報に基づいて、各ヘッダデータの時間軸が一致するように、各ヘッダデータに含まれるヘッダ情報の時間情報を補正する。
この無線品質分析装置では、無線品質監視システムに含まれるセンサ装置について、マスター/スレーブの組を変更して、第1補正処理、第2補正処理を繰り返し実行することで、マスターヘッダデータと、第1補正処理および第2補正処理により時間情報が補正されたスレーブヘッダデータとの組のデータを複数取得することができる。そして、この無線品質分析装置では、上記のようにして取得したヘッダデータ、時間情報を補正したヘッダデータを、マスター/スレーブの組として、共通に選択されたセンサ装置のヘッダデータに基づいて、一致させることで、全てのセンサ装置により取得されたヘッダデータを同一時間軸上で表現できる。
したがって、この無線品質分析装置では、複数のセンサ装置(複数のセンサノード)で取得された時系列データ間の時間的なずれを補正し、時間的なずれを補正した時系列データを同一時間軸上で統合的に分析することが可能となる。
第3の発明は、第1または第2の発明であって、ヘッダ情報は、再送フラグと、送信元MACアドレスと、宛先MACアドレスと、シーケンス番号とをさらに含む。
第1補正処理部は、スレーブ側ヘッダ情報と、マスター側ヘッダ情報とにおいて、
(1)ともに、再送フラグが「0」であり、かつ
(2)送信元MACアドレスが同一であり、かつ、
(3)宛先MACアドレスが同一であり、かつ
(3)シーケンス番号が同一である、
場合に、スレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームと、マスター側ヘッダ情報を取得したフレームとが同一フレームであると判定する。
これにより、同一フレームに対応するスレーブ側ヘッダ情報とマスター側ヘッダ情報とを適切に選択(特定)することができる。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明であって、絶対時間についての情報を取得し、補正時系列データの時間軸を絶対時間により規定される時間軸となるように、補正時系列データに含まれるヘッダ情報の時間情報を補正する時間軸補正部をさらに備える。
これにより、絶対時間により規定される同一時間軸上の補正時系列データを用いて、分析処理を実行することができる。
第5の発明は、複数のセンサ装置を含む無線品質監視システムに用いられる無線品質分析方法であって、ヘッダデータ収集ステップと、マスタースレーブ選択ステップと、データ取得ステップと、第1補正処理ステップと、第2補正処理ステップと、補正時系列データ取得ステップと、分析ステップと、を備える。
ヘッダデータ収集ステップは、複数のセンサ装置から、各センサ装置が受信したフレームから取得したヘッダ情報を複数含む時系列データであるヘッダデータを収集する。ヘッダ情報は、少なくとも、当該ヘッダ情報を抽出したフレームの送信開始時刻を特定するための時間情報を含む。
マスタースレーブ選択ステップは、複数のセンサ装置のうちの1つをマスター装置として選択し、複数のセンサ装置のうちのマスター装置に選択された装置以外のセンサ装置をスレーブ装置として選択する。
データ取得ステップは、マスタースレーブ選択ステップによりマスター装置として選択されたセンサ装置により取得されたヘッダデータをマスターヘッダデータとして取得するとともに、マスタースレーブ選択ステップによりスレーブ装置として選択されたセンサ装置により取得されたヘッダデータをスレーブヘッダデータとして取得する。
第1補正処理ステップは、マスターヘッダデータに含まれるヘッダ情報であるマスター側ヘッダ情報を取得したフレームと同一フレームから取得されたヘッダ情報であってスレーブヘッダデータに含まれるヘッダ情報をスレーブ側ヘッダ情報として抽出する。そして、第1補正処理ステップは、抽出した当該スレーブ側ヘッダ情報の時間情報を、当該スレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームと同一フレームから取得したマスター側ヘッダ情報の時間情報に設定することで、スレーブ側ヘッダ情報の時間情報を補正する第1補正処理を実行する。
第2補正処理ステップは、第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報について、当該スレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームの送信開始時刻と、第1補正処理の対象となったスレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームの送信開始時刻との時間差が最も小さいスレーブ側ヘッダ情報を、第1補正処理の対象となったスレーブ側ヘッダ情報の中から選択する。そして、第2補正処理ステップは、選択したスレーブ側ヘッダ情報をスレーブ側基準ヘッダ情報とし、当該スレーブ側基準ヘッダ情報の第1補正処理により補正された時間情報、および、スレーブ側基準ヘッダ情報の時間情報と第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報の時間情報との時間差に基づいて、第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報の時間情報を補正する第2補正処理を実行する。
補正時系列データ取得ステップは、マスターヘッダデータと、第1補正処理および第2補正処理により時間情報が補正されたスレーブヘッダデータとに基づいて、各ヘッダ情報の時間情報が同一時間軸上の時刻となるように調整したヘッダデータを補正時系列データとして取得する。
分析ステップは、補正時系列データに基づいて、センサ装置が設置されている無線環境の品質についての分析処理を行う。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する無線品質分析方法を実現することができる。
第6の発明は、第5の発明である無線品質分析方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する無線品質分析方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを実現することができる。
本発明によれば、複数センサノードで取得された時系列データ間の時間的なずれを補正し、時間的なずれを補正した時系列データを同一時間軸上で統合的に分析することを可能とする無線品質監視システム、無線品質分析装置、無線品質分析方法およびプログラムを実現することができる。
第1実施形態に係る無線品質監視システム1000の概略構成図。 第1実施形態に係る無線品質監視システム1000の概略構成図に、各センサ装置の観測可能な範囲を追加して示した図。 第1実施形態に係る無線品質分析装置100の概略構成図。 第1実施形態に係るセンサ装置S_node1の概略構成図。 無線品質監視システム1000で実行される処理のフローチャート。 第1補正処理のフローチャート。 第2補正処理のフローチャート。 第1補正処理を説明するための図。 第1補正処理を説明するための図。 第2補正処理を説明するための図。 マスターヘッダデータMと補正後のスレーブヘッダデータScとを時間軸を合わせて示した図。 第1補正処理を説明するための図。 第1補正処理を説明するための図。 第2補正処理を説明するための図。 マスターヘッダデータMと補正後のスレーブヘッダデータScとを時間軸を合わせて示した図。 マスターヘッダデータMと、補正後のスレーブヘッダデータScと、マスターヘッダデータMと、補正後のスレーブヘッダデータScとを時系列に示した図。 マスターヘッダデータMと、補正後のスレーブヘッダデータScと、マスターヘッダデータMと、補正後のスレーブヘッダデータScとを時系列に示した図。 マスターヘッダデータMと、補正後のスレーブヘッダデータScと、補正後のスレーブヘッダデータS’cとを時系列に示した図。 マスターヘッダデータMと、補正後のスレーブヘッダデータScと、補正後のスレーブヘッダデータS’cとを時系列に示した図。 第1実施形態の第1変形例の無線品質分析装置100Aの概略構成図。 CPUバス構成を示す図。
[第1実施形態]
第1実施形態について、図面を参照しながら、以下、説明する。
<1.1:無線品質監視システムの構成>
図1は、第1実施形態に係る無線品質監視システム1000の概略構成図である。
図2は、第1実施形態に係る無線品質監視システム1000の概略構成図であり、各センサ装置の観測可能な範囲を追加して示した図である。
図3は、第1実施形態に係る無線品質分析装置100の概略構成図である。
図4は、第1実施形態に係るセンサ装置S_node1の概略構成図である。
無線品質監視システム1000は、図1に示すように、無線品質分析装置100と、1または複数のセンサ装置(図1では、センサ装置S_node1、センサ装置S_node2、および、センサ装置S_node3)と、1または複数の通信機器(図1では、通信機器RbtA、通信機器RbtB、通信機器RbtC、通信機器RbtD、通信機器RbtE、および、通信機器RbtF)とを備える。
なお、説明便宜のため、図1に示すように、無線品質監視システム1000に、センサ装置S_node1、センサ装置S_node2、および、センサ装置S_node3の3つセンサ装置が含まれ、通信機器RbtA、通信機器RbtB、通信機器RbtC、通信機器RbtD、通信機器RbtE、および、通信機器RbtFの6つの通信機器が含まれる場合について、以下説明する。また、図2に示すように、(1)センサ装置S_node1の観測可能な範囲(無線信号の受信可能範囲)が観測可能範囲AR(S_node1)であり、(2)センサ装置S_node2の観測可能な範囲(無線信号の受信可能範囲)が観測可能範囲AR(S_node2)であり、(3)センサ装置S_node3の観測可能な範囲(無線信号の受信可能範囲)が観測可能範囲AR(S_node3)であるものとして、以下説明する。
通信機器RbtA、通信機器RbtB、および、通信機器RbtCは、例えば、狭空間内(例えば、工場内)に設置される。そして、通信機器RbtA、通信機器RbtB、通信機器RbtC、通信機器RbtD、通信機器RbtE、および、通信機器RbtFは、例えば、IEEE802.11a、b、g、n、ac等の無線LAN規格に従い、互いに無線通信を行うことができる。通信機器RbtA、通信機器RbtB、通信機器RbtC、通信機器RbtD、通信機器RbtE、および/または、通信機器RbtFは、例えば、無線通信機能付きの工作機械である。
無線品質分析装置100と、1または複数のセンサ装置は、無線または有線で接続されており、互いに通信することができる。
(1.1.1:無線品質分析装置)
無線品質分析装置100は、図3に示すように、第1通信インターフェース11と、第1通信処理部12と、ヘッダデータ収集部13と、分析部14と、記憶部St1とを備える。
第1通信インターフェース11は、例えば、有線または無線のネットワークを介して、外部の装置とデータ送受信を行うための通信インターフェースである。第1通信インターフェース11は、第1通信処理部12から出力されるデータDa1を、有線または無線のネットワークを介して通信できる形式のデータDa1_outにして、当該データDa1_outを、ネットワークを介して送信する。また、第1通信インターフェース11は、ネットワークを介してデータDa1_inを受信する。第1通信インターフェース11は、受信したデータDa1_inを、第1通信処理部12が処理できるデータDa1にして、当該データDa1を第1通信処理部12に出力する。
第1通信処理部12は、外部にデータを送信する場合、第1通信インターフェース11にデータDa1を出力する。また、第1通信処理部12は、外部からデータを受信する場合、第1通信インターフェース11からデータDa1を入力する。第1通信処理部12は、各センサ装置からヘッダデータを含むデータDa1を受信した場合、データDa1から、各センサ装置のヘッダデータを抽出し、抽出したデータをヘッダデータDa_headとして、ヘッダデータ収集部13に出力する。
ヘッダデータ収集部13は、第1通信処理部12から出力される、各センサ装置のヘッダデータDa_headを入力する。ヘッダデータ収集部13は、無線品質監視システム1000に含まれるセンサ装置のヘッダデータDa_headを収集し、収集したデータを収集ヘッダデータDa_head_allとして分析部14に出力する。
なお、「ヘッダデータ」とは、対象無線システム(例えば、IEEE802.11a等)の仕様に基づき復調後のビット列をデコードして得られるフレームの列について、各フレームのヘッダ部分の情報(これを「ヘッダ情報」という)を抽出した時系列のデータ(複数のヘッダ情報から構成される時系列のデータ)のことをいう。各フレームのヘッダ部分から抽出可能な代表的な情報として、以下のような情報がある。
(1)フレームの開始時刻
(2)フレームの継続時間
(3)送信元MACアドレス
(4)受信先MACアドレス
(5)フレーム長(バイト数)
(6)フレームの種類(例えば、ビーコン、Data、Ack等)
(7)再送フラグ
(8)シーケンス番号
(9)データレート(例えば、6Mbps、54Mbps等)
各ヘッダ情報は、例えば、上記の(1)~(9)の情報を含む。
分析部14は、ヘッダデータ収集部13から出力される収集ヘッダデータDa_head_allを入力する。そして、分析部14は、収集ヘッダデータDa_head_allとに基づいて、分析処理を実行し、分析結果を含むデータをデータDa_rstとして出力する。また、分析部14は、記憶部St1と接続されており、処理結果のデータ、中間処理の結果データ等を記憶部St1に記憶させる。また、分析部14は、所定のタイミングで、記憶部St1に記憶されているデータを読み出す。
分析部14は、図3に示すように、マスター/スレーブ選択部141と、データ取得部142と、第1補正処理部143と、第2補正処理部144と、補正時系列データ取得部145と、分析処理部146とを備える。
マスター/スレーブ選択部141は、ヘッダデータ収集部13から出力される収集ヘッダデータDa_head_allから各センサ装置のヘッダデータDa_headを取得し、2つの異なるセンサ装置でそれぞれ取得された2つのヘッダデータDa_headがあるか否かを判定する。判定の結果、2つの異なるセンサ装置でそれぞれ取得された2つのヘッダデータDa_headがあると判定した場合、当該2つの異なるセンサ装置の一方をマスターとし、他方をスレーブに設定する。
データ取得部142は、ヘッダデータ収集部13から出力される収集ヘッダデータDa_head_allから、マスターヘッダデータおよびスレーブヘッダデータを取得する。具体的には、データ取得部142は、(1)マスター/スレーブ選択部141によりマスターに設定されたセンサ装置により取得されたヘッダデータを、マスターヘッダデータとし、(2)マスター/スレーブ選択部141によりスレーブに設定されたセンサ装置により取得されたヘッダデータを、スレーブヘッダデータとして取得する。
第1補正処理部143は、データ取得部142により取得されたマスターヘッダデータとスレーブヘッダデータとを用いて、第1補正処理を実行する。具体的には、第1補正処理部143は、スレーブヘッダデータに含まれるヘッダ情報のうち、マスターヘッダデータに同一フレームのヘッダ情報が存在するものに対して、開始時刻(ヘッダ情報に対応するフレームの送信開始時刻)の補正を行うことで、第1補正処理を実行する。
第2補正処理部144は、データ取得部142により取得されたマスターヘッダデータおよびスレーブヘッダデータと、第1補正処理の処理結果とに基づいて、第2補正処理を実行する。具体的には、第2補正処理部144は、スレーブヘッダデータに含まれるヘッダ情報のうち、第1補正処理で補正処理の対象とならなかった残りのヘッダ情報に対して、開始時刻(ヘッダ情報に対応するフレームの送信開始時刻)の補正を行うことで、第2補正処理を実行する。
補正時系列データ取得部145は、第1補正処理および第2補正処理により取得された時間情報補正処理後のヘッダデータに対して、各ヘッダ情報が同一時間軸上のデータとなるように統合処理を実行することで、補正時系列データを取得する。
分析処理部146は、補正時系列データ取得部145により取得された補正時系列データに基づいて、無線品質についての分析処理を実行し、分析処理結果を含むデータをデータD_rstとして取得する。
記憶部St1は、分析部14と接続されており、分析部14からの指令に基づいて、データの書き込み処理/読み出し処理を行う。
(1.1.2:センサ装置)
センサ装置S_node1は、図4に示すように、アンテナAnt1と、RF処理部21と、IQデータ取得部22と、ヘッダデータ取得部23と、第2通信インターフェース24とを備える。
アンテナAnt1は、外部から放射(送信)された電波(RF信号)を受信するためのアンテナである。なお、アンテナAnt1は、送受信用アンテナであってもよい。
RF処理部21は、アンテナAnt1を介して、外部からRF信号を受信し、受信したRF信号に対して受信用のRF処理(RF復調処理、AD変換等)を実行し、RF処理後の信号Sig0(例えば、ベースバンドOFDM信号)を取得する。そして、RF処理部21は、RF処理後の信号Sig0をIQデータ取得部22に出力する。
IQデータ取得部22は、RF処理部21から出力される信号Sig0を入力する。IQデータ取得部22は、信号Sig0から、I成分信号(同相成分信号)のデータ(I成分データ)と、Q成分信号(直交成分信号)のデータ(Q成分データ)とを取得し、取得したデータをデータD1_IQとして、ヘッダデータ取得部23に出力する。
ヘッダデータ取得部23は、IQデータ取得部22から出力されるデータD1_IQを入力する。ヘッダデータ取得部23は、データD1_IQに対して復調処理を実行し、使用している無線システム(センサ装置S_node1が無線通信を行うときに使用しているプロトコル)の物理層、MAC層の仕様に基づき、上記復調処理により取得したビット列を解釈し、各フレームのヘッダ情報を取得する。そして、ヘッダデータ取得部23は、上記ビット列の解釈することで取得した各フレームのヘッダ情報の時系列のデータをデータD1_headとして取得する。なお、各ヘッダ情報には、例えば、上記(「1.1.1:無線品質分析装置」の説明の記載)で示した(1)~(9)の情報が含められる。
そして、ヘッダデータ取得部23は、データD1_headを第2通信インターフェース24に出力する。
第2通信インターフェース24は、例えば、有線または無線のネットワークを介して、外部の装置とデータ送受信を行うための通信インターフェースである。第2通信インターフェース24は、ヘッダデータ取得部23から出力されるデータD1_headを入力し、当該データD1_headを有線または無線のネットワークを介して通信できる形式のデータにして外部(所定の宛先)に送信する。
なお、センサ装置S_node2、および、センサ装置S_node3は、センサ装置S_node1と同様の構成を有している。
<1.2:無線品質監視システムの動作>
以上のように構成された無線品質監視システム1000の動作について、以下、図面を参照しながら説明する。
図5は、無線品質監視システム1000で実行される処理のフローチャートである。
図6は、第1補正処理のフローチャートである。
図7は、第2補正処理のフローチャートである。
以下では、図5~図7のフローチャートを参照しながら、無線品質監視システム1000で実行される処理について説明する。
(ステップS1):
ステップS1において、ヘッダデータ収集処理が実行される。
具体的には、無線品質監視システム1000に含まれる各センサ装置は、RF処理部21、IQデータ取得部22、および、ヘッダデータ取得部23により、ヘッダデータD1_headを取得し、取得したヘッダデータD1_headは、第2通信インターフェース24を介して、各センサ装置から無線品質分析装置100に送信される。
無線品質分析装置100は、各センサ装置から送信されるヘッダデータD1_headを含むデータを、第1通信インターフェース11を介して受信し、第1通信処理部12により、各センサ装置から送信されたヘッダデータをヘッダデータDa_headとして取得する。
無線品質分析装置100のヘッダデータ収集部13は、第1通信処理部12から出力される、各センサ装置のヘッダデータDa_headを入力する。ヘッダデータ収集部13は、無線品質監視システム1000に含まれるセンサ装置のヘッダデータDa_headを収集し、収集したデータを収集ヘッダデータDa_head_allとして分析部14に出力する。
(ステップS2、S3):
無線品質分析装置100の分析部14のマスター/スレーブ選択部141は、ヘッダデータ収集部13から出力される収集ヘッダデータDa_head_allから各センサ装置のヘッダデータDa_headを取得し、2つの異なるセンサ装置でそれぞれ取得された2つのヘッダデータDa_headがあるか否かを判定する。判定の結果、2つの異なるセンサ装置でそれぞれ取得された2つのヘッダデータDa_headがあると判定した場合、当該2つの異なるセンサ装置の一方をマスターとし、他方をスレーブに設定する(ステップS2)。
ここでは、マスター/スレーブ選択部141が、センサ装置S_node1により取得されたヘッダデータD_head(S_node1)をマスターヘッダデータとし、センサ装置S_node2により取得されたヘッダデータD_head(S_node2)をスレーブヘッダデータに設定するものとする。
なお、センサ装置S_nodeXにより取得されたヘッダデータD_headをヘッダデータD_head(S_nodeX)と表記し、センサ装置S_nodeXをマスター装置に設定したときのマスターヘッダデータをマスターヘッダデータMと表記する。また、センサ装置S_nodeXをスレーブ装置に設定したときのスレーブヘッダデータをスレーブヘッダデータSと表記し、ヘッダ情報が補正されたスレーブヘッダデータをスレーブヘッダデータScと表記する(以下、同様)。
無線品質分析装置100の分析部14のデータ取得部142は、マスター/スレーブ選択部141によるマスター装置、スレーブ装置の選択結果(設定結果)に基づいて、
=D_head(S_node1)
=D_head(S_node2)
として、マスターヘッダデータ、および、スレーブヘッダデータを取得する(ステップS3)。
(ステップS4):
ステップS4において、第1補正処理が実行される。
具体的には、無線品質分析装置100の分析部14の第1補正処理部143は、スレーブヘッダデータS(S_node2のヘッダデータ)に含まれるヘッダ情報のうち、マスターヘッダデータM(S_node1のヘッダデータ)に同一フレームのヘッダ情報が存在するものに対して、第1補正処理を実行する。第1補正処理について、図6のフローチャートを参照しながら、以下、説明する。
(ステップS41):
ステップS41において、第1補正処理部143は、集合Cを初期化する(集合Cを空集合にする)。なお、集合Cは、スレーブヘッダデータ内のヘッダ情報で、開始時刻が補正されたものの添え字を記録するために使用する集合である。
(ステップS42~S45):
第1補正処理部143は、マスターヘッダデータに含まれるすべてのヘッダ情報について、第1ループ処理(図6において、「ループ1」として示した繰り返し処理)(ステップS42~S45)を実行する。なお、便宜上、マスターヘッダデータに含まれる各ヘッダ情報を「h 」(i:整数、1≦i≦N1、N1:マスターヘッダデータに含まれるヘッダ情報の数)と表記し、スレーブヘッダデータに含まれる各ヘッダ情報を「h 」(j:整数、1≦j≦N2、N2:スレーブヘッダデータに含まれるヘッダ情報の数)と表記する。
ステップS43において、第1補正処理部143は、ヘッダ情報h を含むフレームと同一フレームのヘッダ情報がスレーブヘッダデータ内に存在するか否かを判定する。具体的には、第1補正処理部143は、マスターヘッダデータのヘッダ情報h と、スレーブヘッダデータのヘッダ情報h とにおいて、以下の(1)~(4)を全て満たす場合に、ヘッダ情報h を含むフレームと、ヘッダ情報h を含むフレームとが同一である、すなわち、ヘッダ情報h を含むフレームと同一フレームのヘッダ情報がスレーブヘッダデータ内に存在すると判定する。
(1)ヘッダ情報h の再送フラグと、ヘッダ情報h の再送フラグとがともに「0」である。
(2)ヘッダ情報h の送信元MACアドレスと、ヘッダ情報h の送信元MACアドレスとが同一である。
(3)ヘッダ情報h の宛先MACアドレスと、ヘッダ情報h の宛先MACアドレスとが同一である。
(4)ヘッダ情報h のシーケンス番号と、ヘッダ情報h のシーケンス番号とが同一である。
第1補正処理部143は、ヘッダ情報h を含むフレームと同一フレームのヘッダ情報がスレーブヘッダデータ内に存在すると判定した場合、処理をステップS44に進め、一方、ヘッダ情報h を含むフレームと同一フレームのヘッダ情報がスレーブヘッダデータ内に存在しないと判定した場合、処理をステップS45に進める。
ステップS44において、第1補正処理部143は、ヘッダ情報h を含むフレームと、ヘッダ情報h を含むフレームとが同一である場合、ヘッダ情報h の補正後の開始時刻(フレームの開始時刻)にヘッダ情報h の開始時刻(フレームの開始時刻)を代入する。つまり、第1補正処理部143は、
.cts=h .ts
.cts:ヘッダ情報h の補正後の開始時刻(フレームの開始時刻)
.ts:ヘッダ情報h の開始時刻(フレームの開始時刻)
に相当する処理を実行する。
また、第1補正処理部143は、ヘッダ情報h を含むフレームと同一フレームのヘッダ情報であると判定したヘッダ情報h の添え字jを集合Cに追加する。すなわち、第1補正処理部143は、
C=C∪{j}
に相当する処理を実行する。そして、第1補正処理部143は、処理をステップS45に進める。
ステップS45において、第1補正処理部143は、マスターヘッダデータに含まれるすべてのヘッダ情報について、第1ループ処理が実行されたか否かを判定し、未だ処理すべきヘッダ情報が残っている場合、処理をステップS42に戻し、未だ処理すべきヘッダ情報が残っていない場合は、第1補正処理を終了させ、処理をステップS5に進める。
ここで、第1補正処理について、図8に示した場合を一例として説明する。
図8は、マスターヘッダデータをセンサ装置S_node1のヘッダデータD_head(S_node1)とし、スレーブヘッダデータをセンサ装置S_node2のヘッダデータD_head(S_node2)としたときの各ヘッダ情報に対応するフレームを時系列に示した図である。なお、図8において横軸は時間であり、各ヘッダ情報に対応するフレームを矩形で表現している。そして、各フレームに対応する矩形の下に、(1)フレームの種類(データの場合「Data」と表記し、Ackである場合「Ack」、ビーコンである場合「Beacon」と表記している)と、(2)送信元と送信先についての情報とを示している。なお、送信元と送信先(宛先)は、「X->Y」(X:送信元、Y:送信先(宛先)、「*」は送信先が任意であることを示す(例えば、ブロードキャストを示す))として表記している。なお、この表記については、以下同様である。
図8の場合、マスターヘッダデータMは、
=D_head(S_node1)={h ,h ,・・・,h
であり、スレーブヘッダデータS_ts_setは、
=D_head(S_node1)={h ,h ,・・・,h
である。
また、図8の場合において、以下のヘッダ情報に対応するフレームが同一フレームであるとして、以下説明する。
同一フレーム:
(1)ヘッダ情報h に対応するフレームと、ヘッダ情報h に対応するフレーム
(2)ヘッダ情報h に対応するフレームと、ヘッダ情報h に対応するフレーム
(3)ヘッダ情報h に対応するフレームと、ヘッダ情報h に対応するフレーム
この場合、第1補正処理部143は、マスターヘッダデータのヘッダ情報h と同一フレームであると判定したスレーブヘッダデータ内のヘッダ情報h について、
.cts=h .ts
に相当する処理を実行し、補正後のヘッダ情報h の補正後の開始時刻(フレームの開始時刻)h .ctsを、ヘッダ情報h の開始時刻(フレームの開始時刻)h .tsに設定する。
また、第1補正処理部143は、マスターヘッダデータのヘッダ情報h と同一フレームであると判定したスレーブヘッダデータ内のヘッダ情報h について、
.cts=h .ts
に相当する処理を実行し、補正後のヘッダ情報h の補正後の開始時刻(フレームの開始時刻)h .ctsを、ヘッダ情報h の開始時刻(フレームの開始時刻)h .tsに設定する。
また、第1補正処理部143は、マスターヘッダデータのヘッダ情報h と同一フレームであると判定したスレーブヘッダデータ内のヘッダ情報h について、
.cts=h .ts
に相当する処理を実行し、補正後のヘッダ情報h の補正後の開始時刻(フレームの開始時刻)h .ctsを、ヘッダ情報h の開始時刻(フレームの開始時刻)h .tsに設定する。
そして、第1補正処理部143は、上記処理を行ったスレーブヘッダデータ内のヘッダ情報の添え字jを集合Cに追加する。すなわち、第1補正処理部143は、集合Cを
C={2,4,7}
とする。
上記処理の様子を図9に模式的に示す。
以上のようにして、図8の場合、第1補正処理部143は、第1補正処理を実行する。
(ステップS5):
ステップS5において、第2補正処理が実行される。
具体的には、無線品質分析装置100の分析部14の第2補正処理部144は、スレーブヘッダデータS(S_node2のヘッダデータ)に含まれるヘッダ情報のうち、添え字jが集合Cに含まれていない各ヘッダ情報h (第1補正処理の対象とならなかった各ヘッダ情報h )について、第2補正処理を実行する。第2補正処理について、図7のフローチャートを参照しながら、以下、説明する。
(ステップS51):
ステップS51において、第2補正処理部144は、添え字jが集合Cに含まれていない各ヘッダ情報h (第1補正処理の対象とならなかった各ヘッダ情報h )を、第2補正処理の対象とし、第2ループ処理(図7において、「ループ2」として示した繰り返し処理)(ステップS51~S56)を実行する。
(ステップS52):
ステップS52において、第2補正処理部144は、集合Cに含まれる添え字kに対するヘッダ情報h のうち、その開始時刻h .tsとヘッダ情報h の補正前の開始時刻h .tsとの差の絶対値が最小となるものの添え字k_optを求める。すなわち、第2補正処理部144は、
Figure 0007232678000001

に相当する処理を実行して、添え字k_optを取得する。
(ステップS53~S55):
ステップS53において、第2補正処理部144は、ステップS52で取得したヘッダ情報hk_opt の開始時刻hk_opt .tsと、ヘッダ情報h の補正前の開始時刻h .tsとを比較する。
(1)hk_opt .ts<h .tsではない場合、第2補正処理部144は、
.cts=hk_opt .ts-(hk_opt .ts-h .ts)
に相当する処理を実行することで、ヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsを取得する(ステップS54)。そして、第2補正処理部144は、処理をステップS56に進める。
(2)hk_opt .ts<h .tsである場合、第2補正処理部144は、
.cts=hk_opt .ts+(h .ts-hk_opt .ts)
に相当する処理を実行することで、ヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsを取得する(ステップS55)。そして、第2補正処理部144は、処理をステップS56に進める。
(ステップS56):
ステップS56において、第2補正処理部144は、処理対象とすべきヘッダ情報が未だ残っているか否かを判定し、未だ処理すべきヘッダ情報が残っている場合、処理をステップS52に戻し、未だ処理すべきヘッダ情報が残っていない場合は、第2補正処理を終了させ、処理をステップS6に進める。
ここで、第2補正処理について、図10に示した場合を一例として説明する。図10は、図8と同じデータを処理対象としたときの第2補正処理を説明するための図である。
図10の場合、集合C={2,4,7}であるので、第2補正処理の対象となるヘッダ情報は、h 、h 、h 、h である。
(1)ヘッダ情報h について、添え字jが集合C={2,4,7}に含まれているヘッダ情報のうち、その開始時刻が、ヘッダ情報h の開始時刻h .tsと最も近い開始時刻を有するヘッダ情報は、ヘッダ情報h であるので、第2補正処理部144は、k_opt=2とする。そして、hk_opt .ts>h .ts(h .ts>h .ts)であるので、第2補正処理部144は、
.cts=hk_opt .ts-(hk_opt .ts-h .ts)
.cts=h .ts-(h .ts-h .ts)
に相当する処理を実行することで、ヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsを取得する。
(2)ヘッダ情報h について、添え字jが集合C={2,4,7}に含まれているヘッダ情報のうち、その開始時刻が、ヘッダ情報h の開始時刻h .tsと最も近い開始時刻を有するヘッダ情報は、ヘッダ情報h であるので、第2補正処理部144は、k_opt=4とする。そして、hk_opt .ts>h .ts(h .ts>h .ts)であるので、第2補正処理部144は、
.cts=hk_opt .ts-(hk_opt .ts-h .ts)
.cts=h .ts-(h .ts-h .ts)
に相当する処理を実行することで、ヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsを取得する。
(3)ヘッダ情報h について、添え字jが集合C={2,4,7}に含まれているヘッダ情報のうち、その開始時刻が、ヘッダ情報h の開始時刻h .tsと最も近い開始時刻を有するヘッダ情報は、ヘッダ情報h であるので、第2補正処理部144は、k_opt=4とする。そして、hk_opt .ts<h .ts(h .ts<h .ts)であるので、第2補正処理部144は、
.cts=hk_opt .ts+(h .ts-hk_opt .ts)
.cts=h .ts+(h .ts-h .ts)
に相当する処理を実行することで、ヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsを取得する。
(4)ヘッダ情報h について、添え字jが集合C={2,4,7}に含まれているヘッダ情報のうち、その開始時刻が、ヘッダ情報h の開始時刻h .tsと最も近い開始時刻を有するヘッダ情報は、ヘッダ情報h であるので、第2補正処理部144は、k_opt=7とする。そして、hk_opt .ts>h .ts(h .ts>h .ts)であるので、第2補正処理部144は、
.cts=hk_opt .ts-(hk_opt .ts-h .ts)
.cts=h .ts-(h .ts-h .ts)
に相当する処理を実行することで、ヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsを取得する。
以上のようにして、図10の場合、第2補正処理部144は、第2補正処理を実行する。
これにより、センサ装置S_node1をマスター装置に設定し、センサ装置S_node2をスレーブ装置に設定したときの、センサ装置S_node2のヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsの集合データSc.cts_setを以下のデータとして取得することができる。なお、センサ装置S_nodeXのヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsの集合データを集合データSc.cts_setとして表記し、当該集合データを取得したときのマスター装置がS_nodeYであることを、「Sc.cts_set.master=S_nodeY」として示すこととする(以下、同様)。
Sc.cts_set={h .cts,h .cts,h .cts,h .cts,h .cts,h .cts,h .cts}
.cts=h .ts-(h .ts-h .ts)
.cts=h .ts
.cts=h .ts-(h .ts-h .ts)
.cts=h .ts
.cts=h .ts+(h .ts-h .ts)
.cts=h .ts-(h .ts-h .ts)
.cts=h .ts
Sc.cts_set.master=S_node1
図11に、マスター装置S_node1のマスターヘッダデータMに含まれる各ヘッダ情報のフレームの開始時刻h .tsの集合データM.ts_setと、センサ装置S_nod2の各ヘッダ情報のフレームの補正後の開始時刻h .ctsの集合データSc.cts_setとに基づいて、時間軸を一致させた図を示す。なお、集合データM.ts_setは、下記の通りである。
.ts_set={h .ts,h .ts,h .ts,h .ts,h .ts,h .ts,h .ts}
図11に示すように、無線品質分析装置100では、マスターヘッダデータMとスレーブヘッダデータSとに共通に含まれているフレームのヘッダ情報の開始時刻が一致するようにスレーブヘッダデータを調整することで、マスターヘッダデータMと時間軸を一致させた補正後のスレーブヘッダデータScを取得することができる。
(ステップS6):
ステップS6において、分析部14は、第1補正処理、第2補正処理により取得した、補正後のスレーブヘッダデータを記憶部St1に記憶する。
(ステップS7):
ステップS7において、分析部14は、他に処理対象とするデータがあるか否かを判定する。具体的には、分析部14は、マスター装置、スレーブ装置に設定し、ステップS2~S6の処理を実行すべきセンサ装置の組が未だ残っているか否かを判定する。判定の結果、マスター装置、スレーブ装置に設定し、ステップS2~S6の処理を実行すべきセンサ装置の組が残っていない場合、分析部14は、処理をステップS8に進め、マスター装置、スレーブ装置に設定し、ステップS2~S6の処理を実行すべきセンサ装置の組が残っている場合、分析部14は、処理をステップS2に戻す。
ここでは、マスター装置をセンサ装置1とし、スレーブ装置をセンサ装置2としてステップS2~S6の処理が実行された後、マスター装置をセンサ装置2とし、スレーブ装置をセンサ装置3とする場合が未だ残っている場合について説明する。
図12は、図8と同様に、マスターヘッダデータをセンサ装置S_node2のヘッダデータD_head(S_node2)とし、スレーブヘッダデータをセンサ装置S_node3のヘッダデータD_head(S_node3)としたときの各ヘッダ情報に対応するフレームを時系列に示した図である。なお、図12の場合において、センサ装置S_node2のヘッダデータD_head(S_node2)が取得された期間は、図8の場合に示したセンサ装置S_node2のヘッダデータD_head(S_node2)が取得された期間と同一期間であるものとする。
図12の場合、マスターヘッダデータMは、
=D_head(S_node2)={h ,h ,・・・,h
であり、スレーブヘッダデータSは、
=D_head(S_node3)={h ,h ,・・・,h
である。
また、図12の場合において、以下のヘッダ情報に対応するフレームが同一フレームであるとして、以下説明する。
同一フレーム:
(1)ヘッダ情報h に対応するフレームと、ヘッダ情報h に対応するフレーム
(2)ヘッダ情報h に対応するフレームと、ヘッダ情報h に対応するフレーム
この場合、第1補正処理部143は、マスターヘッダデータのヘッダ情報h と同一フレームであると判定したスレーブヘッダデータ内のヘッダ情報h について、
.cts=h .ts
に相当する処理を実行し、補正後のヘッダ情報h の補正後の開始時刻(フレームの開始時刻)h .ctsを、ヘッダ情報h の開始時刻(フレームの開始時刻)h .tsに設定する。
また、第1補正処理部143は、マスターヘッダデータのヘッダ情報h と同一フレームであると判定したスレーブヘッダデータ内のヘッダ情報h について、
.cts=h .ts
に相当する処理を実行し、補正後のヘッダ情報h の補正後の開始時刻(フレームの開始時刻)h .ctsを、ヘッダ情報h の開始時刻(フレームの開始時刻)h .tsに設定する。
そして、第1補正処理部143は、上記処理を行ったスレーブヘッダデータ内のヘッダ情報の添え字jを集合Cに追加する。すなわち、第1補正処理部143は、集合Cを
C={2,4}
とする。
上記処理の様子を図13に模式的に示す。
以上のようにして、図12の場合、第1補正処理部143は、第1補正処理を実行する。
次に、第2補正処理部144は、第2補正処理を実行する。
ここで、第2補正処理について、図14に示した場合を一例として説明する。図14は、図12と同じデータを処理対象としたときの第2補正処理を説明するための図である。
図14の場合、集合C={2,4}であるので、第2補正処理の対象となるヘッダ情報は、h 、h 、h である。
(1)ヘッダ情報h について、添え字jが集合C={2,4}に含まれているヘッダ情報のうち、その開始時刻が、ヘッダ情報h の開始時刻h .tsと最も近い開始時刻を有するヘッダ情報は、ヘッダ情報h であるので、第2補正処理部144は、k_opt=2とする。そして、hk_opt .ts>h .ts(h .ts>h .ts)であるので、第2補正処理部144は、
.cts=hk_opt .ts-(hk_opt .ts-h .ts)
.cts=h .ts-(h .ts-h .ts)
に相当する処理を実行することで、ヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsを取得する。
(2)ヘッダ情報h について、添え字jが集合C={2,4}に含まれているヘッダ情報のうち、その開始時刻が、ヘッダ情報h の開始時刻h .tsと最も近い開始時刻を有するヘッダ情報は、ヘッダ情報h であるので、第2補正処理部144は、k_opt=2とする。そして、hk_opt .ts<h .ts(h .ts<h .ts)であるので、第2補正処理部144は、
.cts=hk_opt .ts+(h .ts-hk_opt .ts)
.cts=h .ts+(h .ts-h .ts)
に相当する処理を実行することで、ヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsを取得する。
(3)ヘッダ情報h について、添え字jが集合C={2,4}に含まれているヘッダ情報のうち、その開始時刻が、ヘッダ情報h の開始時刻h .tsと最も近い開始時刻を有するヘッダ情報は、ヘッダ情報h であるので、第2補正処理部144は、k_opt=4とする。そして、hk_opt .ts<h .ts(h .ts<h .ts)であるので、第2補正処理部144は、
.cts=hk_opt .ts+(h .ts-hk_opt .ts)
.cts=h .ts+(h .ts-h .ts)
に相当する処理を実行することで、ヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsを取得する。
以上のようにして、図14の場合、第2補正処理部144は、第2補正処理を実行する。
これにより、センサ装置S_node2をマスター装置に設定し、センサ装置S_node3をスレーブ装置に設定したときの、センサ装置S_node3のヘッダ情報h の補正後の開始時刻h .ctsの集合データSc.cts_setを以下のデータとして取得することができる。
Sc.cts_set={h .cts,h .cts,h .cts,h .cts,h .cts}
.cts=h .ts-(h .ts-h .ts)
.cts=h .ts
.cts=h .ts+(h .ts-h .ts)
.cts=h .ts
.cts=h .ts+(h .ts-h .ts)
Sc.cts_set.master=S_node2
図15に、マスター装置S_node2のマスターヘッダデータMに含まれる各ヘッダ情報のフレームの開始時刻h .tsの集合データM.ts_setと、センサ装置S_nod3の各ヘッダ情報のフレームの補正後の開始時刻h .ctsの集合データSc.cts_setとに基づいて、時間軸を一致させた図を示す。なお、集合データM.ts_setは、下記の通りである。
.ts_set={h .ts,h .ts,h .ts,h .ts,h .ts,h .ts,h .ts}
図15に示すように、無線品質分析装置100では、マスターヘッダデータMとスレーブヘッダデータSとに共通に含まれているフレームのヘッダ情報の開始時刻が一致するようにスレーブヘッダデータを調整することで、マスターヘッダデータMと時間軸を一致させた補正後のスレーブヘッダデータScを取得することができる。
(ステップS8):
ステップS8において、無線品質分析装置100の分析部14の補正時系列データ取得部145は、ステップS1~S6により取得したマスターヘッダデータ、補正後のスレーブヘッダデータを統合する処理(統合処理)、すなわち、各ヘッダデータの時間情報が、同一時間軸により表現されたデータとなるように調整する処理を実行する。
この統合処理について、図16~図18を用いて説明する。
図16は、(1)センサ装置S_node1のヘッダデータをマスターヘッダデータ(データM)とし、センサ装置S_node2のヘッダデータをスレーブヘッダデータ(データS)として取得された、センサ装置S_node2の補正後のスレーブヘッダデータ(データSc)と、(2)センサ装置S_node2のヘッダデータをマスターヘッダデータ(データM)とし、センサ装置S_node3のヘッダデータをスレーブヘッダデータ(データS)として取得された、センサ装置S_node3の補正後のスレーブヘッダデータ(データSc)とを示した図である。
図16から分かるように、(1)ヘッダデータMとヘッダデータScとは、時間軸が一致しており、(2)ヘッダデータMとヘッダデータScとは、時間軸が一致している。しかしながら、ヘッダデータMとヘッダデータScとは、時間軸が一致していない。
そこで、無線品質分析装置100では、2回の第1補正処理、第2補正処理において、マスター装置、スレーブ装置のいずれかに共通して選択された装置のヘッダデータ、補正後のヘッダデータに基づいて、無線品質分析装置100で取得された全てのヘッダデータの時間軸が一致するように調整する処理(統合処理)が実行される。
図16の場合、センサ装置S_node2が、1回目の第1補正処理、第2補正処理において、スレーブ装置(マスター装置は、センサ装置S_node1)に選択され、かつ、2回目の第1補正処理、第2補正処理において、マスター装置(スレーブ装置は、センサ装置S_node3)に選択されたので、無線品質分析装置100は、センサ装置S_node2のヘッダデータ、補正後のヘッダデータに基づいて、センサ装置S_node1のヘッダデータの時間情報、センサ装置S_node3のヘッダデータの時間情報が同一時間軸による時間情報となるように統合処理を実行する。
図16の場合、以下の状況である。
(1)1回目の第1補正処理、第2補正処理
マスター:センサ装置S_node1(ヘッダデータM
スレーブ:センサ装置S_node2(補正後のヘッダデータSc
(2)2回目の第1補正処理、第2補正処理
マスター:センサ装置S_node2(ヘッダデータM
スレーブ:センサ装置S_node3(補正後のヘッダデータSc
したがって、この場合、無線品質分析装置100では、センサ装置S_node1のヘッダデータMの時間情報により規定される時間軸を基準の時間軸として、センサ装置S_node2の補正後のヘッダデータSc(Sc.master=S_node1)の各ヘッダ情報の時間情報と、センサ装置S_node3の補正後のヘッダデータSc(Sc.master=S_node2)の各ヘッダ情報の時間情報とを同一時間軸による時間情報となるように統合処理を実行する。具体的な処理について、以下説明する。
分析部14の補正時系列データ取得部145は、記憶部St1に記憶されているデータを参照し、
(1)センサ装置S_node1をマスターとし、センサ装置S_node2をスレーブとして取得されたセンサ装置S_node2の補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node1)と、
(2)センサ装置S_node2をマスターとし、センサ装置S_node3をスレーブとして取得されたセンサ装置S_node3の補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node2)と、
が存在していることを認識する。
そして、補正時系列データ取得部145は、以下のデータを取得する。
(1)ヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node1)
(マスター装置をセンサ装置S_node1として取得されたセンサ装置S_node2の補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node1))
(2)ヘッダデータM
(センサ装置S_node2のヘッダデータD_head(S_node2)と等しいマスターヘッダデータM
(3)ヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node2)
(マスター装置をセンサ装置S_node2として取得されたセンサ装置S_node3の補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node2))
そして、補正時系列データ取得部145は、上記データ(1)~(3)に基づいて、マスターをセンサ装置S_node2とし、スレーブをセンサ装置S_node3に設定したときの第1補正処理の処理対象となったヘッダ情報を検出する。図16の場合、以下のヘッダ情報を検出する。
(A1)ヘッダデータMのヘッダ情報h と、補正後のスレーブヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node2)のヘッダ情報h
(図16の3段目、4段目において、点線で囲んだ領域内のヘッダ情報に相当)
(A2)ヘッダデータMのヘッダ情報h と、補正後のスレーブヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node2)のヘッダ情報h
(図16の3段目、4段目において、点線で囲んだ領域内のヘッダ情報に相当)
なお、上記(A1)のヘッダ情報に相当するフレームをフレームA1とし、上記(A2)のヘッダ情報に相当するフレームをフレームA2とする。
次に、補正時系列データ取得部145は、補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node1)の中から、フレームA1、フレームA2に相当するヘッダ情報を検出する。そして、補正時系列データ取得部145は、フレームA1に相当するヘッダ情報として、補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node1)のヘッダ情報h を取得し、フレームA2に相当するヘッダ情報として、補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node1)のヘッダ情報h を取得する(図16の2段目において、点線で囲んだ領域内のヘッダ情報に相当)。
次に、補正時系列データ取得部145は、マスターヘッダデータを補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node1)とし、スレーブヘッダデータを補正後のスレーブヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node2)に設定し、第1補正処理と同様の処理、および、第1補正処理と同様の処理を実行する。つまり、補正時系列データ取得部145は、補正後のスレーブヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node2)の各ヘッダ情報の時間情報が、ヘッダデータM、および、補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node1)の各ヘッダ情報の時間情報を規定する時間軸と同一時間軸により規定されるように、各ヘッダ情報の時間情報を補正する。すなわち、図17、図18に示すように、補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node1)のフレームA1に相当するヘッダ情報h のフレーム開始時間h .ctsと、補正後のスレーブヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node2)のフレームA1に相当するヘッダ情報h のフレーム開始時間h .ctsとが一致するように時間情報の補正処理を行う。
なお、この補正処理後のセンサ装置S_node3のヘッダデータをヘッダデータS’cとし、ヘッダデータS’cの各ヘッダ情報h の補正後のフレーム開始時間は、h .cts2と表記する。また、センサ装置S_nodeXがスレーブであるときのヘッダデータの各ヘッダ情報をヘッダ情報h SXと表記する。したがって、センサ装置S_node2の補正後のヘッダデータSc(Sc.cts_set.master=S_node1)は、
Sc={h S2,h S2,・・・,h S2
Sc.cts_set={h S2.cts,h S2.cts,・・・,h S2.cts}
である。
図18に示すように、上記補正処理後のセンサ装置S_node3のヘッダデータS’cは、以下のようになる。
S’c.cts2_set={h S3.cts2,h S3.cts2,h S3.cts2,h S3.cts2,h S3.cts2}
S3.cts2=h S3.cts2-(h S3.cts-h S3.cts)
S3.cts2=h S2.cts
S3.cts2=h S3.cts2+(h S3.cts-h S3.cts)
S3.cts2=h S2.cts
S3.cts2=h .cts2+(h S3.cts-h S3.cts)
S’c.cts2_set.master_data=Sc.cts_set
なお、「S’c.cts2_set.master_data=Sc.cts_set」は、ヘッダデータS’cのフレーム開始時刻の時間情報を変更するのに使用したデータが、データSc.cts_setであることを示している。
以上のように処理することで、無線品質分析装置100では、統合処理の結果データ(例えば、図18に示すデータ)、すなわち、同一時間軸により各ヘッダ情報の時間情報が表現されたデータを取得することができる。
(ステップS9):
ステップS9において、分析処理が実行される。具体的には、無線品質分析装置100の分析部14の分析処理部146は、ステップS8で取得された同一時間軸により各ヘッダ情報の時間情報が表現されたデータ(統合処理後のデータ)を用いて、無線通信環境の分析処理を行う。例えば、図19に示す場合、点線で囲んだ領域において、センサ装置S_node2が通信機器Cから通信機器Bへ送信したAckを受信できていないことを予測できる。つまり、センサ装置S_node2、通信機器C、および、通信機器Bの位置関係(図1、図2を参照)から、本来であれば、通信機器Cから通信機器Bに送信されたフレーム(図19のヘッダ情報h S3に相当するフレーム)を含む無線信号は、センサ装置S_node2で受信できるはずである。図19に示すデータから、センサ装置S_node2が、センサ装置S_node3が正常に受信している当該フレーム(Ack、C->B)(図19のヘッダ情報h S3に相当するフレーム)を正常に受信できていないことを適切に検出することができる。
このように、無線品質分析装置100では、同一時間軸により各ヘッダ情報の時間情報が表現されたデータ(統合処理後のデータ)を用いて、適切に、無線通信環境の分析処理を行うことができる。
以上のように、無線品質分析装置100では、2つのセンサ装置をマスターおよびスレーブに設定し、両者が共通に受信したフレームについてのヘッダ情報の時間情報を基準として、一方の時間軸に合わせるように、他方のヘッダデータ(ヘッダ情報の時系列データ)の時間情報を調整する。これにより、上記処理の対象となった2つのセンサ装置で取得されたヘッダデータのヘッダ情報を同一時間軸で表現することができる。そして、無線品質分析装置100では、無線品質監視システム1000に含まれるセンサ装置について、マスター/スレーブの組を変更して、上記処理を繰り返し実行する。そして、無線品質分析装置100では、上記のようにして取得したヘッダデータ、時間情報を補正したヘッダデータを、マスター/スレーブの組として、共通に選択されたセンサ装置のヘッダデータに基づいて、一致させることで、全てのセンサ装置により取得されたヘッダデータを同一時間軸上で表現できる。
したがって、無線品質分析装置100では、複数のセンサ装置(複数のセンサノード)で取得された時系列データ間の時間的なずれを補正し、時間的なずれを補正した時系列データを同一時間軸上で統合的に分析することが可能となる。
また、無線品質監視システム1000では、上記のように、無線品質分析装置100により、センサ装置から収集したデータを用いて、同一時間軸上で表現される時系列データを取得することができるので、センサ側に時刻同期のためのハードウェアやソフトウェアを追加する必要がない。すなわち、無線品質監視システム1000では、無線品質分析装置100側の処理だけで、センサ装置から収集した時系列データ間の時刻を揃えることができるため、その有用性は極めて高い。
また、無線品質監視システム1000では、2つのセンサ装置において共通に無線信号を受信できる(観測できる)領域があれば、芋づる式に監視領域を拡大させることができる。例えば、図2の場合、(1)センサ装置S_node1の観測可能範囲AR(S_node1)とセンサ装置S_node2の観測可能範囲AR(S_node2)とにおいて重複領域があり、かつ、(2)センサ装置S_node2の観測可能範囲AR(S_node2)とセンサ装置S_node3の観測可能範囲AR(S_node3)とにおいて重複領域があれば、当該重複領域で共通に観測されるフレームの時間情報を基にして、時間軸を順次一致させていくことができるので、無線品質監視システム1000の監視領域(観測可能領域)を、観測可能範囲AR(S_node1)、観測可能範囲AR(S_node2)、および、観測可能範囲AR(S_node3)の論理和の領域(上記3つの範囲を足した領域)とすることができる。
つまり、無線品質監視システム1000では、無線品質監視システム1000で使用される領域すべてをカバーする(無線信号を受信(観測)できる)センサ装置を設ける必要がなく、上記のように観測可能範囲を設定することで、無線品質監視システム1000の監視領域(観測可能領域)を容易に拡大することができる。
≪第1変形例≫
次に、第1実施形態の第1変形例について、説明する。
なお、上記実施形態と同様の部分については、同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
図20は、第1実施形態の第1変形例の無線品質分析装置100Aの概略構成図である。
本変形例の無線品質監視システムでは、第1実施形態の無線品質監視システム1000において、無線品質分析装置100を無線品質分析装置100Aに置換した構成を有している。
無線品質分析装置100Aは、図20に示すように、無線品質分析装置100において、分析部14を分析部14Aに置換した構成を有している。それ以外については、無線品質分析装置100Aは、無線品質分析装置100と同様である。
分析部14Aは、分析部14に、時計部147と、時間軸補正部148とを追加した構成を有している。それ以外については、分析部14Aは、分析部14と同様である。
第1実施形態の無線品質分析装置100では、ある1つのセンサ装置の時間軸に一致させるように、無線品質監視システム1000に含まれる全てのセンサ装置により取得されたヘッダデータの時系列データの時間的なずれを補正する。つまり、第1実施形態の無線品質分析装置100により取得される統合処理の結果データ(例えば、図18に示すデータ)、すなわち、同一時間軸により各ヘッダ情報の時間情報が表現されたデータは、相対的な時間軸を用いたデータである。
本変形例の無線品質分析装置100Aでは、第1実施形態と同様の処理を実行して取得される統合処理の結果データを絶対時間に一致させるように補正することができる。
時計部147は、時間情報を管理する機能部であり、絶対時間を取得することができる機能部である。
時間軸補正部148は、時計部147により取得される絶対時間の情報に基づいて、補正時系列データ取得部145により取得される統合処理の結果データの時間軸を絶対時間に一致するように補正する処理を行う。具体的には、時間軸補正部148は、補正時系列データ取得部145により統合処理が実行されたときに基準とした時間情報(図18の場合は、センサ装置S_node1のヘッダデータの各ヘッダ情報の時間情報により規定される時間情報)(これを「第1基準時間情報」という)を、時計部147により取得される絶対時間の情報に基づいて、補正し、当該基準とした時間情報(第1基準時間情報)が絶対時間となるように調整する。
そして、時間軸補正部148は、第1基準時間情報を含むヘッダデータを取得したセンサ装置以外のセンサ装置のヘッダデータであって、第1基準時間情報に一致させたヘッダデータの各ヘッダ情報の時間情報が、絶対時間となるように、第1基準時間情報、および、時計部147により取得される絶対時間の情報に基づいて、補正する。
無線品質分析装置100Aでは、絶対時間により規定された同一の時間軸上で、各ヘッダ情報の時間情報を表現したデータ(統合処理後のデータ)を用いて、適切に、無線通信環境の分析処理を行うことができる。
なお、時計部147は、無線品質分析装置100A以外の装置(センサ装置であってもよい)に設置されるものであってもよい。この場合、無線品質分析装置100Aは、ネットワークを介して、通信により、当該装置から、絶対時間の情報を取得するようにしてもよい。
[他の実施形態]
上記実施形態(変形例を含む)では、無線品質監視システムが図1の構成の場合を例に説明したが、無線品質監視システムの構成は、上記(図1等)に限定されるものではなく、センサ装置の位置、数等は、上記以外のものであってもよい。また、上記では、センサ装置が、通信機器とは別個に存在している場合について説明したが、これに限定されることはなく、例えば、通信機器がセンサ装置を含む、あるいは、付加されたものであってもよい。
また、上記実施形態(変形例を含む)の無線品質分析装置とセンサ装置とは、無線により通信する場合、センサ装置のアンテナを用いて、無線品質分析装置とセンサ装置とが通信するようにしてもよい。
また、上記実施形態(変形例を含む)において、マスター/スレーブの組が2つである場合について、説明したが、これに限定されることはなく、マスター/スレーブの組は1つでもよいし、3以上でもよい。なお、マスター/スレーブの組が1つの場合、第2補正処理が完了した時点で、時間軸の揃ったヘッダデータを取得できるので、この場合、ステップS8の統合処理を省略することができる。
また、上記実施形態(変形例を含む)で説明した無線品質監視システムにおいて、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
また、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、プログラムにより実現されるものであってもよい。そして、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、コンピュータにおいて、中央演算装置(CPU)により行われる。また、それぞれの処理を行うためのプログラムは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、ROMにおいて、あるいはRAMに読み出されて実行される。
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。
また、例えば、上記実施形態(変形例を含む)の各機能部を、ソフトウェアにより実現する場合、図21に示したハードウェア構成(例えば、CPU、ROM、RAM、入力部、出力部等をバスBusにより接続したハードウェア構成)を用いて、各機能部をソフトウェア処理により実現するようにしてもよい。
また、上記実施形態における処理方法の実行順序は、必ずしも、上記実施形態の記載に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、実行順序を入れ替えることができるものである。
前述した方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD-ROM、MO、DVD、DVD-ROM、DVD-RAM、大容量DVD、次世代DVD、半導体メモリを挙げることができる。
上記コンピュータプログラムは、上記記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送されるものであってもよい。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
1000 無線品質監視システム
100、100A 無線品質分析装置
13 ヘッダデータ収集部
14、14A 分析部
141 マスター/スレーブ選択部
142 データ取得部
143 第1補正処理部
144 第2補正処理部
145 補正時系列データ取得部
146 分析処理部
147 時計部
148 時間軸補正部

Claims (6)

  1. 複数のセンサ装置を含む無線品質監視システムに用いられる無線品質分析装置であって、
    複数の前記センサ装置から、各センサ装置が受信したフレームから取得したヘッダ情報を複数含む時系列データであるヘッダデータを収集するヘッダデータ収集部であって、前記ヘッダ情報は、少なくとも、当該ヘッダ情報を抽出したフレームの送信開始時刻を特定するための時間情報を含む、前記ヘッダデータ収集部と、
    前記複数のセンサ装置のうちの1つをマスター装置として選択し、前記複数のセンサ装置のうちのマスター装置に選択された装置以外のセンサ装置をスレーブ装置として選択するマスタースレーブ選択部と、
    前記マスタースレーブ選択部によりマスター装置として選択されたセンサ装置により取得されたヘッダデータをマスターヘッダデータとして取得するとともに、前記マスタースレーブ選択部によりスレーブ装置として選択されたセンサ装置により取得されたヘッダデータをスレーブヘッダデータとして取得するデータ取得部と、
    前記マスターヘッダデータに含まれるヘッダ情報であるマスター側ヘッダ情報を取得したフレームと同一フレームから取得されたヘッダ情報であって前記スレーブヘッダデータに含まれるヘッダ情報をスレーブ側ヘッダ情報として抽出し、抽出した当該スレーブ側ヘッダ情報の時間情報を、当該スレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームと同一フレームから取得した前記マスター側ヘッダ情報の時間情報に設定することで、前記スレーブ側ヘッダ情報の時間情報を補正する第1補正処理を実行する第1補正処理部と、
    前記第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報について、当該スレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームの送信開始時刻と、前記第1補正処理の対象となったスレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームの送信開始時刻との時間差が最も小さいスレーブ側ヘッダ情報を、前記第1補正処理の対象となったスレーブ側ヘッダ情報の中から選択し、選択したスレーブ側ヘッダ情報をスレーブ側基準ヘッダ情報とし、当該スレーブ側基準ヘッダ情報の前記第1補正処理により補正された時間情報、および、前記スレーブ側基準ヘッダ情報の時間情報と前記第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報の時間情報との時間差に基づいて、前記第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報の時間情報を補正する第2補正処理を実行する第2補正処理部と、
    前記マスターヘッダデータと、前記第1補正処理および前記第2補正処理により時間情報が補正されたスレーブヘッダデータとに基づいて、各ヘッダ情報の時間情報が同一時間軸上の時刻となるように調整したヘッダデータを補正時系列データとして取得する補正時系列データ取得部と、
    前記補正時系列データに基づいて、センサ装置が設置されている無線環境の品質についての分析処理を行う分析部と、
    を備える無線品質分析装置。
  2. 前記補正時系列データ取得部は、
    前記マスターヘッダデータと、前記第1補正処理および前記第2補正処理により時間情報が補正されたスレーブヘッダデータとの組が複数取得されている場合、共通に観測されるフレームについてのヘッダ情報を検出し、検出した当該ヘッダ情報の時間情報に基づいて、各ヘッダデータの時間軸が一致するように、各ヘッダデータに含まれるヘッダ情報の時間情報を補正する、
    請求項1に記載の無線品質分析装置。
  3. 前記ヘッダ情報は、再送フラグと、送信元MACアドレスと、宛先MACアドレスと、シーケンス番号とをさらに含み、
    前記第1補正処理部は、
    前記スレーブ側ヘッダ情報と、前記マスター側ヘッダ情報とにおいて、
    (1)ともに、再送フラグが「0」であり、かつ
    (2)送信元MACアドレスが同一であり、かつ、
    (3)宛先MACアドレスが同一であり、かつ
    (3)シーケンス番号が同一である、
    場合に、前記スレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームと、前記マスター側ヘッダ情報を取得したフレームとが同一フレームであると判定する、
    請求項1または2に記載の無線品質分析装置。
  4. 絶対時間についての情報を取得し、前記補正時系列データの時間軸を前記絶対時間により規定される時間軸となるように、前記補正時系列データに含まれるヘッダ情報の時間情報を補正する時間軸補正部をさらに備える、
    請求項1から3のいずれかに記載の無線品質分析装置。
  5. 複数のセンサ装置を含む無線品質監視システムに用いられる無線品質分析方法であって、
    複数の前記センサ装置から、各センサ装置が受信したフレームから取得したヘッダ情報を複数含む時系列データであるヘッダデータを収集するヘッダデータ収集ステップであって、前記ヘッダ情報は、少なくとも、当該ヘッダ情報を抽出したフレームの送信開始時刻を特定するための時間情報を含む、前記ヘッダデータ収集ステップと、
    前記複数のセンサ装置のうちの1つをマスター装置として選択し、前記複数のセンサ装置のうちのマスター装置に選択された装置以外のセンサ装置をスレーブ装置として選択するマスタースレーブ選択ステップと、
    前記マスタースレーブ選択ステップによりマスター装置として選択されたセンサ装置により取得されたヘッダデータをマスターヘッダデータとして取得するとともに、前記マスタースレーブ選択ステップによりスレーブ装置として選択されたセンサ装置により取得されたヘッダデータをスレーブヘッダデータとして取得するデータ取得ステップと、
    前記マスターヘッダデータに含まれるヘッダ情報であるマスター側ヘッダ情報を取得したフレームと同一フレームから取得されたヘッダ情報であって前記スレーブヘッダデータに含まれるヘッダ情報をスレーブ側ヘッダ情報として抽出し、抽出した当該スレーブ側ヘッダ情報の時間情報を、当該スレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームと同一フレームから取得した前記マスター側ヘッダ情報の時間情報に設定することで、前記スレーブ側ヘッダ情報の時間情報を補正する第1補正処理を実行する第1補正処理ステップと、
    前記第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報について、当該スレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームの送信開始時刻と、前記第1補正処理の対象となったスレーブ側ヘッダ情報を取得したフレームの送信開始時刻との時間差が最も小さいスレーブ側ヘッダ情報を、前記第1補正処理の対象となったスレーブ側ヘッダ情報の中から選択し、選択したスレーブ側ヘッダ情報をスレーブ側基準ヘッダ情報とし、当該スレーブ側基準ヘッダ情報の前記第1補正処理により補正された時間情報、および、前記スレーブ側基準ヘッダ情報の時間情報と前記第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報の時間情報との時間差に基づいて、前記第1補正処理の対象とならなかったスレーブ側ヘッダ情報の時間情報を補正する第2補正処理を実行する第2補正処理ステップと、
    前記マスターヘッダデータと、前記第1補正処理および前記第2補正処理により時間情報が補正されたスレーブヘッダデータとに基づいて、各ヘッダ情報の時間情報が同一時間軸上の時刻となるように調整したヘッダデータを補正時系列データとして取得する補正時系列データ取得ステップと、
    前記補正時系列データに基づいて、センサ装置が設置されている無線環境の品質についての分析処理を行う分析ステップと、
    を備える無線品質分析方法。
  6. 請求項5に記載の無線品質分析方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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