JP7232414B2 - シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート搬送装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、シートを搬送する一対の搬送ローラと、シートをガイドする第一位置と、シートが搬送される搬送路を開放する第二位置との間で揺動可能に構成された揺動ガイド部材と、一対の搬送ローラのいずれか一方の搬送ローラの表面に付着した付着物を除去する除去部材と、除去部材により除去した付着物を回収する回収部とを備えたシート搬送装置が知られている。
特許文献1には、上記シート搬送装置として、上記回収部としての回収ケースを、シート搬送装置に対して着脱可能に構成したものが記載されている。
しかしながら、特許文献1のシート搬送装置は、回収ケースを配置するためのスペースを確保する必要があり、装置が大型化するおそれがある。
上述した課題を解決するために、本発明は、シートを搬送する一対の搬送ローラと、前記シートをガイドする第一位置と、前記シートが搬送される搬送路を開放する第二位置との間で揺動可能に構成された揺動ガイド部材と、前記一対の搬送ローラのいずれか一方の搬送ローラの表面に付着した付着物を除去する除去部材と、前記除去部材により除去した付着物を回収する回収部とを備えたシート搬送装置において、前記回収部を、前記除去部材を支持する支持部材と、当該シート搬送装置の内部構造をカバーするカバー部材と、前記搬送ローラの軸方向両端における前記支持部材と前記カバー部材との間の隙間を遮蔽する遮蔽部材とで構成し、前記支持部材の搬送ローラ側と反対側の端部と、前記カバー部材との隙間を遮蔽する第二遮蔽部材を設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、装置の小型化を図ることができる。
本実施形態に係るプリンタの概略構成図。 引き出しユニットがプリンタ本体の外部の非収納位置である引き出し位置まで引き出された状態を示す斜視図。 レジストユニットの概略構成図。 支持ブラケット付近を上から見た概略図。 カバー部材を裏側から見た概略構成図。 図4の一点鎖線で示す範囲の斜視図。 図4のB-B断面斜視図。 図4のA-A断面斜視図。 揺動ガイド部材を退避位置へ退避した状態を示す図。 従来における回収部の軸方向端部を示す断面斜視図。
図1は、本実施形態に係るプリンタ100の概略構成図である。
プリンタ100は、プリンタ本体1のほぼ中央に中間転写ベルト16が設けられている。中間転写ベルト16の上方には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナーで作像を行う四つの作像ユニット2(Y,M,C,K)を並べて配置している。四つの作像ユニット2(Y,M,C,K)の構成とその動作は実質的に同一であるため、ここでは色を示す符号を省略して作像ユニットについて説明する。
作像ユニット2は、中間転写ベルト16の上部の張架面に対向する潜像担持体である感光体12を備え、感光体12の周囲には、帯電手段である帯電装置11、線造形製手段であるレーザ走査ユニット10及び現像手段である現像装置13等を備える。また、中間転写ベルト16を挟んで感光体12と対向する一次転写ローラ14を備え、一次転写ニップを形成する。
また、中間転写ベルト16の下方には、二次転写ローラ15を備え、中間転写ベルト16を挟んで二次転写ローラ15と対向する二次転写対向ローラ16aを備え、二次転写ニップを形成する。
プリンタ本体1の下部には、第一から第三の三段の給紙トレイ5が装置本体に対して引き出し可能な給紙装置20を備え、それぞれの給紙トレイ5には、転写紙又は樹脂フィルムなどから成る用紙Pが収容される。
プリンタ100でプリント動作が開始されると、感光体12が図1中の反時計方向に回転駆動され、中間転写ベルト16は図1中の時計回り方向に回転駆動される。このとき帯電装置11によって感光体12の表面が所定の極性に一様帯電される。次いで、一様帯電された感光体12の表面に、各色のレーザ走査ユニット10から画像情報に基づくレーザ光が照射され、これによって感光体12に静電潜像が形成される。そして、感光体12の表面に形成された静電潜像は、現像装置13によってトナー像として可視像化され、トナー像は一次転写ニップで一次転写ローラ14によって中間転写ベルト16に転写される。なお、トナー像転写後の感光体12の表面に付着する転写残トナーは感光体クリーニング装置によって除去される。
カラー画像形成時は上述した画像形成動作が全ての作像ユニット2で行われ、これによって個々の感光体12にそれぞれ形成されたイエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像及び黒トナー像が中間転写ベルト16上に順次重ねて転写される。
一方、給紙装置20からは用紙Pが給紙される。操作パネル3やパーソナルコンピューター等の入力端末を用いて、三段の給紙トレイ5から使用する給紙トレイ5をユーザーが選択することにより、選択された給紙トレイ5に格納された用紙Pが給紙される。
図1中の符号「19」で示す破線は、プリンタ100内を用紙Pが通過する搬送路を示す。
給紙された用紙Pは、レジストローラ対18に向けて送り出され、その先端が停止しているレジストローラ対18に突き当てられる。
これによって用紙Pが整合された後、レジストローラ対18は、中間転写ベルト16上のトナー像と合致するタイミングで用紙Pを二次転写ニップに向けて送り出す。二次転写ニップでのトナー像転写後の中間転写ベルト16の表面に付着する転写残トナーは中間転写ベルトクリーニング装置によって除去される。
二次転写ニップで未定着トナー像が転写された用紙Pは、定着装置17に送られ、用紙Pに未定着トナー像が定着された後、片面印刷の場合は、排紙トレイ4に排出される。
両面印刷の場合は、第一面に画像が形成された用紙Pは分岐爪40により搬送経路を切り替えることで両面経路へと搬送される。分岐爪40により反転ローラ対41まで送り出された用紙Pは反転ローラ対41の正逆転により、両面ローラ対42へと搬送される。この際、用紙Pの搬送方向に対する表裏は第一面画像形成時と反転する。そして、中継ローラ対43、レジストローラ対18まで用紙Pが搬送された後は、上述したのと同様のプロセスで第二面にも画像形成を施した後、排紙トレイ4に排出される。
ユーザーはオプションにより、プリンタ本体1に大量の用紙Pを給紙可能な給紙バンクを装置の図中右側面に接続することが可能となっている。給紙バンクから給紙された用紙は、装置本体の図中右側面に設けられたシート搬入部Dから搬入され、搬入ローラ対44によりレジストローラ対18へ向けて搬送される。また、排紙トレイ4の代わりに、スティプル綴じや折りを施すことの出来るフィニッシャーを接続することも可能である。
また、本実施形態では、紙ジャムが発生した場合に紙ジャム処理を可能とするためにプリンタ本体1の正面から引き出し可能な引き出しユニット30を備えている。引き出しユニット30は、レジストローラ対18や搬入ローラ対を備えたシート搬送装置としてのレジストユニット50、二次転写ローラ15、定着装置17、二次転写ローラ15と定着装置17との間に配置され、用紙Pを搬送する搬送ベルト45、分岐爪40、両面搬送路19等を保持している。
図2は、引き出しユニット30がプリンタ本体1の外部の非収納位置である引き出し位置まで引き出された状態を示す斜視図である。
レジストローラ対18の付近で用紙Pのジャムが発生した場合、ユーザは、レジストユニット50が搭載されている引き出しユニット30を、プリンタ本体1内の収納位置から装置前面側へ、図3に示す引き出し位置(非収納位置)まで引き出し、紙ジャム処理を実施する。引き出し位置において、ユーザは、後述するように、レジストユニット50の揺動ガイド部材52(図3など参照)を揺動させて、用紙搬送路を開放し、用紙Pに対する紙ジャム処理を実施することができる。紙ジャム処理の終了後、ユーザは、揺動ガイドをガイド位置へ揺動させた後、引き出しユニット30を収納位置まで押し込む。これにより、再び、圧接状態のレジストローラ対18によるスキュー補正(斜行矯正)、用紙搬送が可能となる。
図3は、レジストユニット50の概略構成図である。図4は、支持ブラケット61付近を上から見た概略図である。
レジストユニット50は、レジストローラ対18と、搬入ローラ対44とを有している。二次転写ニップにおいて、用紙のトナー画像が転写される面に接触する中間転写ベルト16側の第一レジストローラ18aは、金属ローラであり、用紙のトナー画像が転写される面とは、反対側の面に接触する二次転写ローラ側の第二レジストローラ18bは、ゴム層を備えたゴムローラである。
また、レジストユニット50は、二次転写ニップにおいてトナー画像が転写される用紙の面に対向し、揺動軸53を支点にして揺動可能に設けられ、トナー画像転写前の用紙Pをガイドする揺動ガイド部材52と、用紙のトナー画像が転写される面とは、反対側の面に対向し、トナー画像転写前の用紙をガイドする固定ガイド部材51とを備えている。揺動ガイド部材52、固定ガイド部材51は金属からなっている。
揺動ガイド部材52のレジストローラの軸方向(用紙の幅方向、引き出しユニットの引き出し方向、装置の前後方向ともいう)両端には、ヒンジ部52aが設けられており、このヒンジ部52aに設けられた貫通孔に揺動軸53が貫通している。これにより、揺動ガイド部材52は、揺動軸53を支点にして揺動可能に支持される。
また、レジストユニット50は、用紙Pから第一レジストローラ18a表面に付着した付着物としての紙粉Kを除去する除去部材としての紙粉除去部材62が設けられている。紙粉除去部材62は、PET(ポリエチレンテレフタレート)などからなる樹脂シートであり、先端が撓んで第一レジストローラ18aの表面に接触している。
紙粉除去部材62は、先端部分が支持部材としての支持ブラケット61のレジストローラ側端部から突出するように、支持ブラケット61に貼り付けられている。揺動ガイド部材52には、中央にねじ穴が設けられた円柱状の取り付けボス部52bが軸方向に所定の間隔を開けて2箇所設けられており、支持ブラケット61は、これら取り付けボス部52bにねじ56で締結されている(図3、図4参照)。
支持ブラケット61の紙粉除去部材62が貼り付けられた面は略水平であり、図3に示すように、紙粉除去部材62により除去した紙粉Kは、支持ブラケット61の紙粉除去部材62が貼り付けられた面上に堆積していく。第一レジストローラ18aに付着した紙粉を除去することで、第一レジストローラ18aから用紙のトナー画像が転写される面に紙粉が転位するのを抑制することができる。これにより、紙粉により用紙に二次転写されるトナー画像が乱されるのを抑制することができる。
図4に示すように、支持ブラケット61は、第一レジストローラ18aの軸を受ける軸受部材54が位置決め固定される軸受取り付け部61fと、第一レジストローラ、支持ブラケット61などのレジストユニット50の内部構造を覆うカバー部材55が取り付けられるカバー取り付け部61aとを有している。
図3に示すように、支持ブラケット61のレジストローラ側と反対側は、段差形状となっており、支持ブラケット61の紙粉除去部材62が貼り付けられる面よりも一段高い面が、カバー取り付け部61aとなっている。このカバー取り付け部61aには、図4に示すように、内周面にねじ溝が設けられたネジ穴61bが、軸方向に所定の間隔を開けて3つ設けられている。また、カバー取り付け部61aには、カバー部材55を位置決めする位置決めボス61eが、ネジ穴61bよりも軸方向外側の箇所に設けられている。
軸受取り付け部61fは、支持ブラケット61の紙粉除去部材62が貼り付けられる面の軸方向両端のレジストローラ側と反対側に、軸方向に延設するように設けられている。各軸受取り付け部61fには、軸受部材54を位置決めする位置決め穴61c,61dが、ねじ58により軸受部材54を締結する箇所を挟んで設けられている。
軸受部材54を締結する箇所よりも軸方向外側に設けられた位置決め穴61cは、位置決めの主基準であり、軸受部材54の位置決め突起54aの直径とほぼ同径の丸穴である。一方、軸受部材54を締結する箇所よりも軸方向内側に設けられた位置決め穴61dは、位置決めの従基準であり軸方向に長い長穴である。
第一レジストローラ18aは、軸受部材54を介して支持ブラケット61に保持されている。具体的には、第一レジストローラ18aの軸方向両端の軸部分が、それぞれ軸受部材54の一端に回転自在に受けられている。各軸受部材54の他端には、軸方向に所定の間隔を開けて2個の位置決め突起54aが設けられており、各軸受部材54は、これら位置決め突起54aが支持ブラケット61の軸受取り付け部61fに設けられた各位置決め穴61c,61dを貫通することで、支持ブラケット61に位置決めされる。また、各軸受部材54は、ねじ58により支持ブラケット61に締結される。これにより、第一レジストローラ18aは、軸受部材54を介して支持ブラケット61に保持される。
このように、第一レジストローラ18aは、紙粉除去部材62が貼り付けられている支持ブラケット61に保持されることで、部品公差や組み付け誤差の積み上がりによる第一レジストローラ18aと紙粉除去部材62との位置関係のずれを抑制することができる。これにより、紙粉除去部材62の先端を所定の当接圧で当接することができ、第一レジストローラ18aの負荷トルクの上昇を抑制し、かつ、良好にレジストローラの表面から紙粉を除去することができる。
また、紙粉除去部材62の軸方向両端には、スポンジなどからなる第一弾性部材63が貼り付けられている。このように、第一弾性部材63を設けることで、紙粉除去部材62が除去して紙粉除去部材上に堆積した紙粉K(図3参照)が、軸方向両端からこぼれ落ちないように堰き止めることができる。また、弾性部材とすることで、紙粉除去部材62先端の変形を阻害するのを抑制し、所定の当接圧で紙粉除去部材62の先端を第一レジストローラに当接させることができる。これにより、第一レジストローラ18aの負荷トルクの上昇を抑制し、かつ、良好にレジストローラの表面から紙粉を除去することができる。
また、各第一弾性部材63のレジストローラ側と反対側は、軸方向外側に延び出した延び出し部分63aを有しており、この延び出し部分63aの軸方向略中央に、カバー部材55の当接リブ55aが食い込んでいる。
図5は、カバー部材55を裏側から見た概略構成図である。
図5に示すように、支持ブラケット61と対向するカバー部材55の裏面には、複数の補強リブ55cが軸方向に所定の間隔を開けて設けられている。これら複数の補強リブ55cが並んで設けられた箇所の両側には、延び出し部分63aに当接する当接リブ55aが設けられている。当接リブ55aのカバー部材55裏面からの高さは、補強リブ55cの高さよりも高くなっている。また、当接リブ55aの補強リブ55cよりも突き出た部分のシート搬送方向の長さは、補強リブ55cよりも長くなっている。
カバー部材55の支持ブラケット61のカバー取り付け部61aに取り付けられる取り付け部55dには、スポンジ等からなる第二弾性部材64が貼り付けられている。この取り付け部55dには、ねじ57が貫通するねじ貫通孔55bが、軸方向に所定の間隔を開けて3箇所設けられている。また、取り付け部55dには、支持ブラケット61のカバー取り付け部61aに設けられた位置決めボス61eが嵌る位置決め穴55eが設けられている。
カバー部材55の位置決め穴55eに位置決めボス61eが嵌ることで、カバー部材55が支持ブラケット61に位置決めされ、ねじ57によりカバー部材55の取り付け部55dがカバー取り付け部61aに締結されることで、カバー部材55が支持ブラケット61に位置決め固定される。
また、カバー部材55の取り付け部55dがカバー取り付け部61aに締結されることで、カバー部材55の取り付け部55dに貼り付けられた第二弾性部材64が、図3に示すように、取り付け部55dとカバー取り付け部61aとに挟まれて押し潰される形で取り付け部55dとカバー取り付け部61aとの隙間を塞いでいる。
このように、カバー部材55を支持ブラケット61に取り付けることで、図3に示すように、第一レジストローラ18aなどがカバー部材55に覆われ、引き出しユニット30をプリンタ本体1から引き出したときに、第一レジストローラ18aなどのレジストユニット内部が露出するのを防止することができる。これにより、引き出しユニット30を引き出した状態で、第一レジストローラ18aなどのユニット内部の部品が、スクリュードライバーなどユーザーが手で保持している部材などに接触するのを防止することができ、第一レジストローラ18aなどが傷つくのを抑制することができる。
図6は、図4の一点鎖線で示す範囲の斜視図であり、図7は、図4のB-B断面斜視図であり、図8は、図4のA-A断面斜視図である。
図6~図8に示すように、第一弾性部材63の延び出し部分63aの軸方向略中央に、カバー部材55の当接リブ55aが食い込んで、レジストローラ側と反対側の軸方向両側のカバー部材55と支持ブラケット61との間の隙間を遮蔽している。また、支持ブラケット61のレジストローラ側と反対側を段差形状とするとともに、取り付け部55dとカバー取り付け部61aとの間に第二弾性部材を挟み込んで、支持ブラケット61のレジストローラ側と反対側の端部とカバー部材55との間の隙間を遮蔽している。
このように、本実施形態では、カバー部材55と、支持ブラケット61と第一弾性部材63と、第二弾性部材64とで、レジストローラ側と反対側に、レジストローラ側のみ開放された紙粉除去部材62が除去した紙粉を回収する回収部70を形成している。
カバー部材55と、支持ブラケット61と第一弾性部材63と、第二弾性部材64とで、回収部70を構成することで、以下の利点を得ることができる。すなわち、カバー部材55と支持ブラケット61との間に、レジストローラ側のみ開放され直方形状の紙粉回収ケースを設ける場合は、カバー部材55と支持ブラケット61との間に、紙粉回収ケースが配設可能なスペースを確保する必要がある。その結果、装置が大型化するおそれがある。また、紙粉回収ケースをガタなく装置に組み付けるには、2箇所以上で紙粉回収ケースを固定する必要がある。その結果、複数のねじや、カバー部材または支持ブラケットに複数ねじ穴を設ける必要があり、装置のコストアップにつながるおそれがある。
一方、本実施形態のように、カバー部材55と、支持ブラケット61と第一弾性部材63と、第二弾性部材64とで、回収部70を構成することで、紙粉回収ケースが配設可能なスペースを確保する必要がなくなり、支持ブラケット61とカバー部材55との間の隙間を狭めることが可能となり、装置の小型化を図ることができる。
また、装置の内部部品を覆う目的のカバー部材55や、カバー部材55、第一レジストローラ18aおよび紙粉除去部材62を支持する支持ブラケット61など、紙粉の回収以外の目的で設けられている部材を用いて回収部70を構成している。さらに、回収部70を構成する目的で設けられる第一弾性部材63や第二弾性部材64は、紙粉回収ケースに比べて安価なスポンジなどで構成されている。このように回収部70を、装置にもともと備わっているカバー部材55と支持ブラケット、さらにスポンジなどの安価な素材で構成できる第一弾性部材と第二弾性部材で構成することで、紙粉回収ケースを用いた場合に比べて、装置のコストアップを抑えることが可能となる。
また、ねじ57を外して、カバー部材55を外すことで、回収部70内が露出し、回収部70に溜まった紙粉を簡単に取り除くことが可能である。また、図3に示すように、カバー部材55の取り付け部55dが、鉛直方向と直交する板状であり、ねじ57に鉛直方向からアクセス可能となっている。従って、引き出しユニット30を引き出した状態で、容易にねじ57にアクセスすることができ、カバー部材55を容易にレジストユニット50から取り外すことができる。これにより、回収部70に溜まった紙粉を取り除く作業を簡単に行なうことができる。
図9は、揺動ガイド部材52を退避位置へ退避した状態を示す図である。
引き出しユニット30を図2に示した引き出し位置まで引き出された状態で、カバー部材55を掴む等して、揺動ガイド部材52を、揺動軸53を支点にして図中時計回りに回動させて、図3に示した第一位置としてのガイド位置から図9に示す第二位置である退避位置へ揺動させる。これにより、転写前搬送路Tが開放され、転写前搬送路Tに滞留したジャム紙を簡単に除去することができる。
また、支持ブラケット61は、揺動ガイド部材52に取り付けられており、第一レジストローラ18aやカバー部材55は、揺動ガイド部材52に取り付けられた支持ブラケット61に取りつけられている。従って、支持ブラケット61、第一レジストローラ18aやカバー部材55は、揺動ガイド部材52とともに揺動する。
揺動ガイド部材52の揺動の支点である揺動軸53が、紙粉除去部材62の先端側と反対側にあるため、揺動ガイド部材52が退避位置に位置すると、紙粉除去部材62の先端が最上方に位置するように、支持ブラケット61(紙粉除去部材62)が傾斜する。その結果、紙粉除去部材62のレジストローラ側に堆積していた紙粉Kが、図中矢印に示すように、支持ブラケット61のレジストローラ側と反対側の段差形状(揺動軸側)へ向けて紙粉除去部材62上をすべり落ちる。
図10は、従来における回収部70の軸方向端部を示す断面斜視図である。
図10に示すように、従来においては、紙粉除去部材62の軸方向両端に、カバー部材側に90度折り曲げて形成した壁部62aを有していた。しかしながら、部品公差や組み付け誤差などにより、壁部62aの上面を、カバー部材55の裏面に隙間なく当接させて塞ぐことはできず、カバー部材55と壁部62aとの間に隙間Sができてしまう。
その結果、揺動ガイド部材52を退避位置へ揺動させた際に、支持ブラケットのカバー取り付け部61aへ向けて紙粉除去部材62上をすべり落ちてきた紙粉Kが上記隙間Sから飛散し、装置を汚してしまうおそれがあった。
これに対し、本実施形態では、カバー部材55の当接リブ55aを、遮蔽部材としての第一弾性部材63に食い込ませ、カバー部材55と支持ブラケット61との間の隙間を第一弾性部材63により遮蔽している。これにより、カバー取り付け部61aへ向けて紙粉除去部材62上をすべり落ちてきた紙粉Kが、軸方向から飛散するのを防止することができ、回収部70に留めることができる。これにより、装置が汚れてしまうのを抑制することができる。
また、弾性部材により遮蔽することで、製造誤差や組み付け誤差などにより、カバー部材55(当接リブ55a)と支持ブラケット61との間隔が多少変動しても、第一弾性部材63の弾性変形で、その変動を吸収することができ、第一弾性部材63とカバー部材55(当接リブ55a)との間に隙間が生じるのを抑制することができる。
また、支持ブラケット61のカバー取り付け部61aとカバー部材55の取り付け部55dの間の隙間も第二弾性部材64で遮蔽しているので、支持ブラケット61のカバー取り付け部61aへ向けて紙粉除去部材62上をすべり落ちてきた紙粉Kがカバー取り付け部61aと取り付け部55dとの間から飛散するのも防止することができる。
本実施形態では、第一弾性部材63、第二弾性部材64をスポンジで構成している。これにより、容易に弾性変形し、確実に支持ブラケット61とカバー部材との間を遮蔽することができる。また、第一弾性部材63、第二弾性部材64をスポンジとすることで、回収部70にすべり落ちた紙粉Kにより押し出された回収部内の空気を、スポンジからなる第一弾性部材63、第二弾性部材64を通って外部へ排気して、回収部内の紙粉が、回収部70のレジストローラ側の開口から押し出された空気とともに飛散するのを抑制する効果も期待できる。
揺動ガイド部材52がガイド位置にあるときに、紙粉除去部材62のレジストローラ側に堆積している紙粉Kが飛散することはほとんどない。そのため、本実施形態では、レジストローラ側と反対側のみ、カバー部材55の当接リブ55aを第一弾性部材63に食い込ませて遮蔽して、レジストローラ側の軸方向両側は遮蔽していない。
また、本実施形態では、紙粉除去部材62の第一弾性部材63の延び出し部分63aよりもレジストローラ側は、支持ブラケット61に貼り付けられておらず、第一レジストローラ18aとの当接で弾性変形する(撓む)領域である。第一弾性部材63は、紙粉除去部材62に貼り付けられている。従って、第一弾性部材63の延び出し部分63aよりもレジストローラ側も当接リブ55aが当接する構成とすると、紙粉除去部材62の弾性変形(撓み)が阻害するおそれがあり、紙粉除去部材62の第一レジストローラ18aへの当接圧が規定よりも高くなるおそれがある。そのため、本実施形態では、第一弾性部材63の延び出し部分63aのみ当接リブ55aが当接している構成としている。
なお、例えば、紙粉除去部材62が、支持ブラケット61のレジストローラ側端部まで貼り付けられており、支持ブラケット61のレジストローラ側端部から突き出た先端部分のみ、弾性変形するような構成においては、当接リブ55aを支持ブラケットのレジストローラ側端部まで延設させ、第一弾性部材63のレジストローラ側も当接リブ55aを食い込ませて、レジストローラ側も遮蔽するようにしてもよい。これにより、より一層、紙粉による装置の汚れを抑制することができる。
また、本実施形態では、紙粉除去部材と支持ブラケットとが別部品であるが、支持ブラケットのレジストローラ側端部に薄肉の紙粉除去部を形成して、紙粉除去部材と支持ブラケットとを一部品にしてもよい。これにより、部品点数を削減することができ、装置のコストダウンを図ることができる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
用紙Pなどのシートを搬送するレジストローラなどの一対の搬送ローラと、シートをガイドするガイド位置などの第一位置と、シートが搬送される転写前搬送路Tなどの搬送路を開放する退避位置などの第二位置との間で揺動可能に構成された揺動ガイド部材52と、第一レジストローラ18aなどの一対の搬送ローラのいずれか一方の搬送ローラの表面に付着した紙粉Kなどの付着物を除去する紙粉除去部材62などの除去部材と、除去部材により除去した付着物を回収する回収部70とを備えたレジストユニット50などのシート搬送装置において、回収部70を、除去部材を支持する支持ブラケット61などの支持部材と、当該シート搬送装置の内部構造をカバーするカバー部材55と、搬送ローラの軸方向両端における支持部材とカバー部材との間の隙間を遮蔽する第一弾性部材63などの遮蔽部材とで構成したことを特徴とするシート搬送装置。
これによれば、シート搬送装置がもともと備えている除去部材を支持する支持部材は、軸方向の長さが除去部材の軸方向長さ以上であり、搬送ローラから離れる方向にある程度の長さを有する板状の部材である。また、シート搬送装置がもともと備えている装置を覆うカバー部材は、板状の除去部材と対向している。これにより、除去部材により除去された付着物は、支持部材とカバー部材との間に回収される。そして、搬送ローラの軸方向両端における支持部材とカバー部材との間の隙間を遮蔽部材で遮蔽したので、支持部材とカバー部材との間に回収された付着物が、軸方向から漏れ出すのを遮蔽部材により防ぎ、除去部材で除去した付着物を、支持部材とカバー部材と遮蔽部材とで囲われた空間に留めて回収することが可能となる。
このように、態様1では、シート搬送装置がもともと備えている支持部材とカバー部材とを用いて、除去部材で除去した付着物を回収する回収部を構成するので、回収ケースに除去部材で除去した付着物を回収するように構成したものに比べて、回収ケースを配置するスペースを確保する必要がなくなり、装置の小型化を図ることができる。また、シート搬送装置がもともと備えているカバー部材や支持部材で回収部を構成することで、回収ケースを設ける構成に比べて、部品点数の削減を図ることができ、装置のコストダウンを図ることができる。
(態様2)
態様1に記載のシート搬送装置において、遮蔽部材は、弾性部材である。
これによれば、実施形態説明したように、製造誤差や組み付け誤差などがあっても、弾性部材が弾性変形することで、カバー部材55との当接を維持することができ、支持ブラケット61などの支持部材と、カバー部材55との間を確実に遮蔽することができる。
(態様3)
態様2において、カバー部材は、前記遮蔽部材に当接する当接リブ55aとしてのリブを有する。
これによれば、実施形態で説明したように、リブを遮蔽部材に食い込ませることができ、支持部材と、カバー部材55との間を確実に遮蔽することができる。
(態様4)
態様1乃至3いずれかにおいて、支持ブラケット61などの支持部材のレジストローラなどの搬送ローラ側と反対側の端部(本実施形態では、カバー取り付け部61a)と、カバー部材55との隙間を遮蔽する第二弾性部材64などの第二遮蔽部材を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、支持部材の搬送ローラ側と反対側の端部(本実施形態では、カバー取り付け部61a)と、カバー部材55との隙間から紙粉などの付着物が飛散するのを防止することができる。
(態様5)
態様4において、第二の遮蔽部材は、弾性部材である。
これによれば、実施形態で説明したように、カバー部材55(本実施液体では、取り付け部55d)と、支持ブラケット(本実施形態ではカバー取り付け部61a)との間で弾性変形して、支持部材の搬送ローラ側と反対側の端部(本実施形態では、カバー取り付け部61a)と、カバー部材55とを確実に遮蔽することができる。
(態様6)
態様1乃至5いずれかにおいて、支持ブラケット61などの支持部材およびカバー部材55は、揺動ガイド部材52とともに揺動するように構成されており、揺動ガイド部材52が退避位置などの第二位置に位置するとき、紙粉除去部材62などの除去部材の先端が、他の箇所よりも上方に位置するように支持ブラケット61などの支持部材が傾斜している。
これによれば、実施形態で説明したように、紙粉除去部材62などの除去部材の先端側付近に堆積した紙粉など付着物が、除去部材の先端側と反対側へ落下する。このように、堆積した付着物が落下する際に、カバー部材と支持部材との間の隙間から付着物が飛散して装置を汚すおそれがある。しかし、態様1でしたように、第一弾性部材63などの遮蔽部材により軸方向両側におけるカバー部材と支持部材との間の隙間を遮蔽することで、揺動ガイド部材52が退避位置などの第二位置に位置させたときに、付着物が飛散するのを抑制し、装置が汚れるのを効果的に抑制することができる。
(態様7)
(態様6)において、揺動ガイド部材52の揺動の支点が、紙粉除去部材62などの除去部材の先端側とは反対側に設けられている。
これによれば、実施形態で説明したように、揺動ガイド部材52が退避位置などの第二位置に位置するとき、紙粉除去部材62などの除去部材の先端が、他の箇所よりも上方に位置するように支持ブラケット61などの支持部材が傾斜する。
(態様8)
態様6または7において、少なくとも、紙粉除去部材62などの除去部材の先端側とは反対側のカバー部材55と支持ブラケット61などの支持部材との隙間が、第一弾性部材63などの遮蔽部材により遮蔽されている。
これによれば、実施形態で説明したように、揺動ガイド部材52が退避位置などの第二位置に位置した際に落下してきた紙粉などの付着物が、カバー部材55と支持ブラケット61などの支持部材との間の隙間から飛散するのを効果的に抑制するkとができる。
(態様9)
態様1乃至8いずれかにおいて、第一レジストローラ18aなどの一方の搬送ローラは、支持ブラケット61などの支持部材に保持されている。
これによれば、実施形態で説明したように、第一レジストローラ18aなどの一方の搬送ローラが、紙粉除去部材62などの除去部材を支持する支持ブラケット61などの支持部材に保持されることで、部品公差や組付け誤差の積み上がりによる一方の搬送ローラと除去部材との位置関係のずれを抑制することができる。これにより、除去部材先端の搬送ローラに対する当接圧が、大きく変動するのを抑制することができ、一方の搬送ローラの負荷トルクの増大を抑制し、かつ、良好に一方の搬送ローラに付着した紙粉などの付着物を除去することができる。
(態様10)
態様1乃至9いずれかにおいて、第一弾性部材などの遮蔽部材が、紙粉除去部材62などの除去部材に貼り付けられている。
これによれば、実施形態で説明したように、紙粉除去部材62上に堆積した紙粉などの付着物を第一弾性部材63などの遮蔽部材により堰き止めることができ、除去部材の軸方向端部から除去した付着物がこぼれ落ちるのを防止することができる。
(態様11)
態様1乃至10いずれかにおいて、第一弾性部材63などの遮蔽部材は、紙粉除去部材62などの除去部材の先端まで延設されている。
これによれば、実施形態で説明したように、紙粉除去部材62などの除去部材の先端側に堆積した紙粉などの付着物が、除去部材の軸方向端部からこぼれ落ちるのを第一弾性部材63などの遮蔽部材により防止することができる。
(態様12)
態様1乃至11いずれかにおいて、支持ブラケット61などの支持部材と除去部材とが一部品である。
これによれば、実施形態で説明したように、部品点数を削減することができ、装置のコストダウンを図ることができる。
(態様13)
画像形成部と、用紙などのシートを搬送するレジストユニット50などのシート搬送装置とを備えた画像形成装置において、シート搬送装置として、態様1乃至12いずれかのシート搬送装置を用いた。
これによれば、紙粉などの付着物により装置が汚れるのを抑制することができる。
1 :プリンタ本体
2 :作像ユニット
15 :二次転写ローラ
17 :定着装置
18 :レジストローラ対
18a :第一レジストローラ
18b :第二レジストローラ
30 :引き出しユニット
40 :分岐爪
45 :搬送ベルト
50 :レジストユニット
51 :固定ガイド部材
52 :揺動ガイド部材
52a :ヒンジ部
52b :取り付けボス部
53 :揺動軸
54 :軸受部材
54a :位置決め突起
55 :カバー部材
55a :当接リブ
55b :ねじ貫通孔
55c :補強リブ
55d :取り付け部
55e :位置決め穴
56 :ねじ
57 :ねじ
58 :ねじ
61 :支持ブラケット
61a :カバー取り付け部
61b :ネジ穴
61c :位置決め穴
61d :位置決め穴
61e :位置決めボス
61f :軸受取り付け部
62 :紙粉除去部材
63 :第一弾性部材
63a :延び出し部分
64 :第二弾性部材
70 :回収部
100 :プリンタ
K :紙粉
P :用紙
T :転写前搬送路
特開2003-226441号公報

Claims (12)

  1. シートを搬送する一対の搬送ローラと、
    前記シートをガイドする第一位置と、前記シートが搬送される搬送路を開放する第二位置との間で揺動可能に構成された揺動ガイド部材と、
    前記一対の搬送ローラのいずれか一方の搬送ローラの表面に付着した付着物を除去する除去部材と、
    前記除去部材により除去した付着物を回収する回収部とを備えたシート搬送装置において、
    前記回収部を、前記除去部材を支持する支持部材と、当該シート搬送装置の内部構造をカバーするカバー部材と、前記搬送ローラの軸方向両端における前記支持部材と前記カバー部材との間の隙間を遮蔽する遮蔽部材とで構成し、
    前記支持部材の搬送ローラ側と反対側の端部と、前記カバー部材との隙間を遮蔽する第二遮蔽部材を設けたことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 請求項1に記載のシート搬送装置において、
    前記遮蔽部材は、弾性部材であることを特徴とするシート搬送装置。
  3. 請求項2に記載のシート搬送装置において、
    前記カバー部材は、前記遮蔽部材に当接するリブを有することを特徴とするシート搬送装置
  4. 求項1乃至3いずれか一項に記載のシート搬送装置において、
    前記第二遮蔽部材は、弾性部材であることを特徴とするシート搬送装置。
  5. 請求項1乃至いずれか一項に記載のシート搬送装置において、
    前記支持部材および前記カバー部材は、前記揺動ガイド部材とともに揺動するように構成されており、
    前記揺動ガイド部材が前記第二位置に位置するとき、前記除去部材の先端が、他の箇所よりも上方に位置するように前記支持部材が傾斜していることを特徴とするシート搬送装置。
  6. 請求項5に記載のシート搬送装置において、
    前記揺動ガイド部材の揺動の支点が、前記除去部材の先端側とは反対側に設けられていることを特徴とするシート搬送装置。
  7. 請求項5または6に記載のシート搬送装置において、
    少なくとも、前記除去部材の先端側とは反対側の前記カバー部材と前記支持部材との隙間が、前記遮蔽部材により遮蔽されていることを特徴とするシート搬送装置。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載のシート搬送装置において、
    前記一方の搬送ローラは、前記支持部材に保持されていることを特徴とするシート搬送装置。
  9. 請求項1乃至いずれか一項に記載のシート搬送装置において、
    前記遮蔽部材が、前記除去部材に貼り付けられていることを特徴とするシート搬送装置。
  10. 請求項1乃至9いずれか一項に記載のシート搬送装置において、
    前記遮蔽部材は、前記除去部材の先端まで延設されていることを特徴とするシート搬送装置。
  11. 請求項1乃至10いずれか一項に記載のシート搬送装置において、
    前記支持部材と前記除去部材とが一部品であることを特徴とするシート搬送装置。
  12. 画像形成部と、
    シートを搬送するシート搬送装置とを備えた画像形成装置において、
    前記シート搬送装置として、請求項1乃至11いずれか一項に記載のシート搬送装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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