JP7232066B2 - 計測システム、サーバおよび計測装置 - Google Patents
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Description
第1の実施の形態に係る計測システムの概要は以下の通りである。
実施の形態に係る計測システムは、計測装置と、計測装置とネットワークで接続されたサーバと、を備える。計測装置は、例えば所定の周期で定期的に、また例えばユーザからの指示に基づいて不定期に、減速機(診断対象装置)の潤滑剤(特定構成要素)が劣化しているかどうかあるいは劣化の程度を診断する劣化診断を実行する。具体的に計測装置は、まず、減速機内の潤滑剤の状態情報をセンサにより検出する。潤滑剤の状態情報は、潤滑剤の状態を示す情報であり、例えば潤滑剤に対して照射された光の反射光や透過光の光強度についての情報、潤滑剤の色についての情報、または潤滑剤の吸収スペクトルについての情報である。そして計測装置は、検出した状態情報に基づいて、診断プログラムおよび診断閾値(以下、これらをまとめて診断プログラム等ともいう)によって潤滑剤の劣化診断を実行する。
以下、計測システムについて具体的に説明する。
計測装置100は、減速機の使用が開始される前に、具体的には例えば減速機が設置された直後にユーザから所定の入力を受け付けた場合に、センサ110により減速機内の潤滑剤の状態情報を検出し、検出した状態情報を含むプログラム等送信要求をサーバ200に送信する。サーバ200は、プログラム等送信要求を受信すると、当該プログラム等送信要求に含まれる潤滑剤の状態情報に基づいて、減速機内の潤滑剤の劣化診断を実行するための診断プログラム等を特定し、特定した診断プログラム等を計測装置100に送信する。計測装置100は、サーバ200から送信された診断プログラム等を保持する。
複数の潤滑剤の未使用状態での潤滑剤の状態情報が似通っている場合、プログラム特定部214が潤滑剤ひいては診断プログラム等を誤って特定する場合がある。このような潤滑剤であっても、使用時間の経過と共に潤滑剤の状態情報に差異が生じることがある。そこで第2の実施の形態では、減速機の使用が開始されてから或る程度の時間が経過してから潤滑剤用の診断プログラム等を再度特定する。以下、第1の実施の形態との違いに焦点を当てて説明する。
実施の形態では、計測装置100が1のみセンサを備え、当該1つのセンサが検出した潤滑剤の状態情報に基づいて減速機内の潤滑剤用の診断プログラム等を特定し、また当該1つのセンサが検出した潤滑剤の状態情報に基づいて劣化診断を実行する場合について説明したが、これには限定されない。例えば計測装置100が2つのセンサを備え、一方のセンサが検出した第1の状態情報に基づいて減速機内の潤滑剤用の診断プログラム等を特定し、他方のセンサが検出した第2の状態情報であって第1の状態情報とは異なる状態情報に基づいて劣化診断を実行してもよい。
実施の形態では特に言及しなかったが、計測システム1は、減速機の潤滑剤として、減速機が使用されている環境や使用されている条件を考慮したより適切な潤滑剤を提案可能に構成されてもよい。具体的には例えば、潤滑剤の状態情報としての吸収スペクトルが所定の添加剤の消費が多いことを示す場合、当該添加剤の添加量が多いあるいは当該添加剤が優秀な潤滑剤を減速機の潤滑剤として提案可能に構成されてもよい。
実施の形態では特に言及しなかったが、計測システム1は、減速機内の潤滑剤の残存寿命を診断(推定)可能に構成されてもよい。
減速機内の潤滑剤は使用されるほど劣化する。また、減速機の性能は、使用されるほど、例えば構成部品に変形が生じるなどした結果、劣化する。つまり、潤滑剤の状態情報と減速機の性能データとの間には、相関関係がある。図8は、潤滑剤の状態情報と減速機の性能データとの相関関係の一例を示す。図8では、状態情報が潤滑剤の色であり、性能データがロストモーションである場合を示している。図8に示すように、潤滑剤が濃色になるほど、言い換えると潤滑剤の使用時間が長くなるほど、ロストモーションは大きくなる、すなわち性能は劣化する。
本実施の形態では、このような、減速機内の潤滑剤の状態情報と減速機の性能データとの相関関係を利用して、潤滑剤の状態情報に基づいて減速機の性能データを特定する。
計測装置100およびサーバ200が備える各部材は、計測システムとして有していればよく、各部材が設けられる装置は限定されない。例えば、計測装置100の診断部126が、サーバ200または他の外部装置に設けられてもよい。
実施の形態および上述の変形例では、減速機が診断対象装置であり、潤滑剤が特定構成要素である場合について説明したが、診断対象装置とその特定構成要素は特には限定されず、例えば特定構成要素は減速機の他の構成部材、例えば軸受であってもよく、また例えば、診断対象装置は減速機以外の装置、例えば射出成形機、冷凍機であってもよく、この場合特定構成要素はそれぞれ樹脂、蓄冷材であってもよい。
Claims (9)
- 診断対象装置の特定の構成要素の状態情報を検出する計測装置と、
特定の構成要素の種類ごとに、状態情報に関する情報と、診断プログラムおよび診断閾値と、を対応づけて保持するサーバと、を備え、
前記計測装置は、検出した状態情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記計測装置から送信された状態情報に基づいて診断プログラムおよび診断閾値を特定し、
前記サーバによって特定された診断プログラムおよび診断閾値により前記診断対象装置を診断する診断部をさらに備える計測システム。 - 前記診断対象装置は減速機であり、前記特定の構成要素は前記減速機に封入された潤滑剤である請求項1に記載の計測システム。
- 前記計測装置は、前記状態情報を前記サーバに送信した後に、前記状態情報を再度検出して前記サーバに送信し、
前記サーバは、再度送信された状態情報に対応する診断プログラムおよび診断閾値を改めて特定し、
改めて特定された診断プログラムおよび診断閾値が、前回特定された診断プログラムおよび診断閾値と異なる場合、前記診断部は、改めて特定された診断プログラムおよび診断閾値により前記診断対象装置を診断する請求項1または2に記載の計測システム。 - 前記サーバは、前記診断対象装置の使用開始後に前記計測装置によって検出された前記特定の構成要素の状態情報に基づいて、前記診断対象装置に最適な前記特定の構成要素の種類を提案する請求項1から3のいずれかに記載の計測システム。
- 前記サーバは、
前記特定の構成要素の種類ごとに、残存寿命と状態情報との対応関係を保持し、
前記対応関係を参照して、前記計測装置から送信された状態情報に基づいて前記特定の構成要素の残存寿命を診断する請求項1から4のいずれかに記載の計測システム。 - 前記サーバは、
前記特定の構成要素の種類ごとに、状態情報と診断対象装置の性能データとの対応関係を保持し、
前記対応関係を参照して、前記計測装置から送信された状態情報に基づいて前記診断対象装置の性能データを特定する請求項1から5のいずれかに記載の計測システム。 - 前記計測装置が、前記診断部を備える請求項1から6のいずれかに記載の計測システム。
- 診断対象装置の特定の構成要素の種類ごとに、前記特定の構成要素の状態情報に関する情報と、診断プログラムおよび診断閾値と、を対応づけて保持するサーバであって、
前記診断対象装置の特定の構成要素の状態情報を検出する計測装置が検出した状態情報を受信し、
受信した状態情報に基づいて診断プログラムおよび診断閾値を特定し、
特定した診断プログラムおよび診断閾値により前記診断対象装置の診断を行うか、特定した診断プログラムおよび診断閾値を前記診断対象装置の診断を行う診断部に送信するサーバ。 - 診断対象装置の特定の構成要素の状態情報を検出する計測装置であって、
特定の構成要素の種類ごとに、状態情報に関する情報と、診断プログラムおよび診断閾値と、を対応づけて保持するサーバに対して、検出した状態情報を送信し、
前記状態情報の送信に応じて前記サーバから送信されてきた診断プログラムおよび診断閾値であって、送信した前記状態情報に基づいて前記サーバにおいて特定された診断プログラムおよび診断閾値により前記診断対象装置を診断する計測装置。
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