JP7231391B2 - ケーブル保護管及びケーブル保護管路 - Google Patents

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Description

本発明は、ケーブル保護管及びケーブル保護管路に関する。
近年、景観改善や防災等のために、電線等のケーブル及び該ケーブルに関係する設備等を地中に埋設する電線類地中化(無電柱化)が推進されている。電線類地中化を行う場合、ケーブルは、直接またはさや管に挿入された状態で、ケーブル保護管内に複数本収容される。地中には、ケーブル保護管が中心軸に沿って多数連結した状態で埋設され、ケーブル保護管路が構成されている。
ケーブル保護管内のケーブルの配置、ケーブルの数、さや管の有無及びさや管の内径は、ケーブル保護管路を設置する場所やケーブル保護管路の使用環境に応じて設定及び変更される。例えば、図1に示すように、一管一条方式のケーブル保護管路200では、1つのケーブル保護管202に、さや管に収容されていないケーブル204が1本収容されている。ケーブル保護管路200は、幹線道路を中心とした広い幅の歩道等に適用される。
上述の一管一条方式とは異なる方式として、一管セパレート方式が挙げられる。一管セパレート方式のケーブル保護管路では、中心軸に直交する面で断面視すると1つのケーブル保護管の中空間がセパレータによって上側の共用FA実効スペースと下側のスペースに区画されている。共用FA実効スペースには、さや管に収容されていないケーブルが複数収容されている。下側のスペースには、1つのケーブルが1つのさや管に収容された状態でケーブルとさや管が複数収容されている。一管セパレート方式のケーブル保護管路は、狭い路地や住宅密集地の道等に適用される。
例えば、特許文献1には、中空間が上下方向や左右方向において複数のスペースに区画されているケーブル保護管が開示されている。特許文献1に開示されているケーブル保護管では、中空間を区画するセパレータがケーブル保護管の直管と一体になっている。ところが、特許文献1に開示されているケーブル保護管では、セパレータが水平又は水平に垂直になっており、区画されるスペースが互いに等しく、各スペースにはさや管に収容されていない状態のケーブルが収容されることが想定されている。
例えば、特許文献2には、一管セパレート方式のケーブル保護管路に好適に用いることが可能なケーブル保護管が開示されている。特許文献1に開示されているケーブル保護管の直管の内周面において断面視で左右方向の両端且つ上下方向の略中央に、中心軸に向かって突出する突起が設けられている。特許文献1に開示されているセパレータは、左右方向に延在するセパレート部と、セパレート部の両端それぞれからケーブル保護管の内周面に沿って延在して内周面を押圧する押圧部とを備えている。押圧部には、突起に嵌まる凹部が設けられている。
特開平3-285508号公報 特開2008-17666号公報
図6は、上述の特許文献2に開示されているケーブル保護管路を直管301の中心軸310に直交する面で切断したケーブル保護管302の断面図である。図6では、直管301に収容されているケーブル及びさや管は省略されている。特許文献2に開示されているケーブル保護管路では、セパレート部322は、断面視において左右方向D1の両端のそれぞれから中央に向かうにしたがって下降する傾斜部330と、左右両側の傾斜部330の間に介在する水平部335とを有する。また、凹部420が突起410に嵌まることによって、直管301の内周面305における押圧部360の位置が固定され、中心軸310に対してセパレータ320の回転が防止されている。
しかしながら、特許文献2に開示されているケーブル保護管路では、図6に示すように、セパレート部322によって区画された下側のスペース308の左右方向D1の両側において、押圧部360に肉厚と径方向の内側に凸となっている突起410及び凹部420によって、さや管やケーブルを収容するスペースが減少するという問題があった。
また、特許文献2に開示されているケーブル保護管では、直管とセパレータが異なる部材であるため、製造工程が煩雑になり、且つ製造コストが高くなる虞があった。
本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、ケーブルを収容する空間を広く確保でき、容易に製造可能なケーブル保護管及びケーブル保護管路を提供する。
本発明のケーブル保護管は、水平方向に延びる樹脂製の直管と、前記直管と一体に樹脂の押出成形材として形成され、前記直管の中心軸に直交する断面において前記直管の内周面の間にわたって左右方向に延び、前記直管の中空間を上側スペースと下側スペースに区画するセパレート部と、を備え、前記セパレート部は、左右方向の両端のそれぞれから中央に近づくにしたがって下降する傾斜部と、左右方向において前記傾斜部同士の間に介在する水平部と、を有し、前記上側スペースと前記下側スペースとの面積比は50:50~20:80であることを特徴とする。
本発明のケーブル保護管では、前記上側スペースと前記下側スペースのそれぞれにおける前記内周面が円滑になっていることが好ましい。
上述のケーブル保護管によれば、セパレート部が直管と一体になっているので、セパレート部が周方向に回転することもなく、従来のように回転を防止するために径方向に凸となる突起等を形成する必要がないので、ケーブルやさや管を収容するスペースが広く確保される。また、従来のようにセパレータを直管と異なる部材として製造する場合に比べて容易に製造でき、製造コストが低減される。また、セパレート部が傾斜部と水平部とを有することによって、上側スペースでは自重によりケーブルが水平部に集まりやすく、下側スペースでは自重によりさや管やケーブルが内周面の下端部に集まりやすいので、スペースを広く確保できる効果が高まる。
本発明のケーブル保護管では、前記上側スペースと前記下側スペースとの面積比は50:50~20:80である。
上述のケーブル保護管によれば、上側スペースに収容されるケーブルの本数と、下側スペースに収容されるさや管及びケーブルの本数が適切に決められる。
本発明のケーブル保護管では、前記傾斜部が左右方向に対してなす角度は、15°以上30°以下であってもよい。
本発明のケーブル保護管では、前記断面において前記傾斜部の水平方向の幅が前記水平部の幅よりも大きく、前記傾斜部と前記水平部の境界位置が前記直管の中心軸の近傍に位置された構成であってもよい。
上述のケーブル保護管によれば、傾斜部の水平方向に対して適度に傾斜しているので、上側スペースにおけるケーブルの挿通性が良好になる。
上述のケーブル保護管によれば、上側スペースでは自重によりケーブルが水平部に集まりやすい。
本発明のケーブル保護管では、前記水平部から上下方向に沿って前記内周面まで下側に延びる支持部をさらに備えてもよい。
上述のケーブル保護管によれば、支持部が上下方向に延在するので、下側スペースにおいて内周面の下端部に集まりやすいさや管やケーブルの配置に大きな影響を与えずに支持部を備えない場合と同様にさや管やケーブルの収容本数を維持して下側スペースを確保できる。また、支持部によって水平部及び傾斜部が支持されるので、ケーブル保護管の偏平強度が高まる。土圧に対するケーブル保護管の偏平強度が高まると、直管の肉厚が低減可能であり、セパレート部も薄肉化可能となる。
本発明のケーブル保護管路は、上述のケーブル保護管を複数備えることを特徴とする。
上述のケーブル保護管路によれば、上述のケーブル保護管において、セパレート部が周方向に回転することもなく、ケーブルやさや管を収容するスペースが広く確保される。また、上述のケーブル保護管路によれば、直管とセパレート部が一体であるので、ケーブル保護管を容易に製造可能になる。
本発明のケーブル保護管用継手及びケーブル保護管路によれば、ケーブルを収容する空間を広く確保でき、ケーブル保護管の容易に製造可能になる。
本発明の第1実施形態のケーブル保護管路の一部を破断した斜視図である。 図1に示すC-C線で矢視したケーブル保護管の断面図である。 図2に示すケーブル保護管において、互いに同じ内径を有する従来のケーブル保護管と第1の態様のケーブル保護管にケーブル及びさや管が収容されている状態の断面図である。 図3とは異なる配置及び本数でケーブル及びさや管が従来のケーブル保護管と第1の態様のケーブル保護管に収容されている状態の断面図である。 第2の態様のケーブル保護管の断面図である。 従来のケーブル保護管の断面図である。
以下、本発明のケーブル保護管用継手及びケーブル保護管路の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の態様)
[ケーブル保護管路]
図1に示すように、本発明のケーブル保護管路100は、無電柱化による景観保護等のために、ケーブル104を電線等地中化するために用いられ、地中50に設置されている。ケーブル保護管路100は、一管セパレート方式に用いられ、第1の態様のケーブル保護管102を複数備えている。図1では、複数のケーブル保護管102のうちの1つのケーブル保護管102が示されている。
[ケーブル保護管]
図2に示すように、ケーブル保護管102は、水平方向D5に延びる直管101と、直管101の中空間106を上側スペース107と下側スペース108に区画するセパレート部125と、直管101の中心軸110に直交する断面において直管101の斜め上側に形成された分岐口112に取り付けられた分岐管114と、を備えている。
セパレート部125は、中心軸110に直交する断面において、直管101の内周面105の左右方向D1の端(両端)123-1,123-2の間にわたって左右方向に延びている。セパレート部125は、直管101と一体に形成されている。互いに一体である直管101及びセパレート部125は、例えば硬質塩化ビニル(PVC)等の樹脂で、押出成形によって製造されている。以下、中心軸110に直交する断面でケーブル保護管102を臨む状態を単に「断面視」という場合がある。内周面105の直径は、例えば225mmである。
セパレート部125は、端123-1,123-2のそれぞれから左右方向D1の中央に近づくにしたがって下降する傾斜部130,130と、左右方向D1において傾斜部130,130同士の間に位置する水平部135と、を備えている。断面視において、傾斜部130が水平方向D5に対してなす狭角は、例えば15°以上30°以下であり、適宜設定されている。
上側スペース107は、所謂、共用FA実効スペースである。上側スペース107には、さや管等に収容されていないケーブル104が複数収容されている。重力により、複数のケーブル104は、水平部135及び左右方向D1の中央側の傾斜部130の上に積み重なっている。ケーブル104の直径は、光ケーブルであれば12.5mm程度、メタルケーブルであれば10.0mm程度、同軸ケーブルであれば7.7mm程度である。
下側スペース108には、さや管103-1,103-2に収容されたケーブル104が複数収容されている。具体的には、左右方向D1の中央の下側スペース108には、さや管103-1に収容されたケーブル104が上下方向D2に積層されている。左右方向D1の両端側の下側スペース108には、さや管103-2に収容されたケーブル104が上下方向D2に積層されている。
1つのさや管103-1,103-2のそれぞれに、1本のケーブル104が収容されている。さや管103-1の外径は、例えば30mmである。さや管103-2の外径は、さや管103-1の外径より大きく、例えば50mmである。下側スペース108に互いに外径が異なるさや管103-1,103-2が収容されることによって、下側スペース108に隙間なくさや管103-1,103-2を収容可能になり、下側スペース108の面積活用率が高まる。
図2に示すさや管103-1,103-2及びケーブル104の収容例では、下側スペース108の左右方向D1の中央に、2本のさや管103-1が積層され、それらのさや管の左右方向D1の両側にさや管103-2が1本ずつ収容されている。2本のさや管103-1の上側のさや管103-1のさらに上側には、左右方向D1に分かれて2本のさや管103-1が収容され、それらのさや管の左右方向D1の両側にさや管103-2が1本ずつ収容されている。下側スペース108には、計4本のさや管103-1と計4本のさや管103-2がそれぞれ収容されている。
断面視において、上側スペース107の左右方向D1の中央部には、図2に破線で示している直径100mmの円形スペース109が確保されている。円形スペース109が確保されることによって、上側スペース107に10本程度のケーブルが適宜収容可能になる。水平部135は、内周面105の上端から100mm下側に位置する。
下側スペース108は上側スペース107の面積以上とすることが好ましく、上側スペース107と下側スペース108との面積比は50:50~20:80であることが好ましく、45:55~25:75であることがより好ましく、38:62~30:70であることがさらに好ましい。
下側スペース108を広くすることで口径の大きなさや管を複数収容可能になるが、セパレート部125が直管101の上側寄りになるため、直管101の直径に対するセパレート部125の長さの比率が小さくなる。図6に示すように、セパレータを直管101と別部材のセパレータとした場合には、セパレート部322が短くなると、押圧部360を直管の内面へ押し付ける力が弱まってセパレータが中心軸に対して周方向に回転しやすくなり、押圧部360を従来よりも長くすると施工性の悪化や製造工程が煩雑になるため、コストが上昇してしまう。本実施形態においては、セパレート部125が直管101と一体に形成されているため、セパレート部125の長さによらずにセパレート部125の回転を防止できる。
上側スペース107におけるケーブル104の収容率は32%以下であることが好ましい。つまり、上側スペース107に収容される複数のケーブル104の断面の合計面積は、上側スペース107の断面積に対して32%以下であることが好ましく、そのことによってケーブル104の挿通性が高まる。
断面視において、傾斜部130が左右方向D1に対してなす角度は、15°以上30°以下であることが好まく、例えば20°である。また、水平部135の左右方向D1の大きさは、15mm以上30mm以下である。傾斜部130が左右方向D1に対して前述の角度をなし、水平部135の左右方向D1の大きさが適宜設定されることによって、上側スペース107に積層されるケーブル104が安定する。また、下側スペース108が良好に確保され、下側スペース108に外径50mmのさや管103-2を6本程度収容可能になる。
断面視において、端(両端)123-1,123-2が接する部分より上側の直管101に、分岐口112が形成されている。分岐管114は、分岐口112から左右方向D1において水平に延びる枝管115と、枝管115の直管10に近い側の端部から直管10の外周面に沿って拡がる当たり部116と、を備えている。枝管115が水平に延びているので、図6に示すように左右方向D1において分岐口112から離れるにしたがって上昇する場合に比べてケーブル保護管102の埋設深さを浅くできる。断面視において、分岐口112の中心及び枝管115の中心軸の少なくとも分岐口112側は、左右方向D1に対して45°をなしている。
枝管115の中空間117の位置が分岐口112に合わせられ、当たり部116が径方向Rの外側から直管10の外周面に当てるようにして、分岐管114が直管101に接続されている。このような構成によって、中空間117は、分岐口112を介して上側スペース107につながっている。図示していないが、上側スペース107に収容されているケーブル104は、適宜、分岐管114に分岐されている。
以上説明した第1の態様のケーブル保護管102によれば、セパレート部125が直管101と一体になっているので、セパレート部125が周方向に回転することもなく、中心軸110に対するセパレート部125の回転を確実に防止できる。そのため、想定以上の荷重がセパレート部125に作用した場合でも、従来のようにセパレータが移動して分岐口112を塞ぐ虞を払拭できる。
また、図3の左側に示す従来のケーブル保護管302では、セパレータ320の回転を防止するために、内周面105において径方向に凸となる突起410等を形成する必要があったが、ケーブル保護管102では径方向Rの内側に凸となる突起等を形成する必要がない。そのため、ケーブル保護管302では、突起410の下側に小径のさや管103-1さえも設置できない空間1000が生じ、下側スペース108におけるケーブル104の収容率が低下する。一方、ケーブル保護管102では、ケーブル保護管302の空間1000に相当する位置にもさや管103-1を収容できる。
図4には、図3とは異なる配置と本数でケーブル104及びさや管103-1,103-2が収容されている従来のケーブル保護管302及び第1の態様のケーブル保護管102が図示されている。図4の配置本数において、ケーブル保護管302では、上下方向D2の突起410と略同じ位置且つ左右方向D1の中心軸110の両側に小径のさや管103-1さえも設置できない空間1002が生じ、下側スペース108におけるケーブル104の収容率が低下する。一方、ケーブル保護管102では、ケーブル保護管302の空間1002に相当する位置にもさや管103-1を収容できる。
図3や図4の各左側に示す従来のケーブル保護管302と各右側に示す第1の態様のケーブル保護管102とを比較するとわかるように、内周面105が互いに共通の直径を有している場合に、ケーブル保護管102では、ケーブル保護管302に比べて、下側スペース108に2本のさや管103-1及びケーブル104を収容可能になる。このように、第1の形態のケーブル保護管102によれば、ケーブル104やさや管103-1,103-2を収容するスペースを従来に比べて広く確保できる。また、従来のようにセパレータを直管と異なる部材として製造する場合に比べて、ケーブル保護管302を例えば1回の押し出し成形法によって容易に製造でき、製造コストを低減できる。
また、セパレート部125が傾斜部130と水平部135とを有することによって、上側スペース107では自重によりケーブル104が水平部135に集まりやすく、下側スペース108では自重によりさや管103-1,103-2やケーブル104が内周面105の下端部に集まりやすい。このことによって、ケーブル保護管102においてケーブル104やさや管103-1,103-2の収容スペースを広く確保できる効果を高めることができる。
また、第1の態様のケーブル保護管102によれば、上側スペース107と下側スペース108のそれぞれにおける内周面105が円滑になっている。このことによって、図3及び図4に例示するような空間1000,1002の発生を確実に防止できる。
また、第1の態様のケーブル保護管102によれば、上側スペース107と下側スペース108との面積比が好ましくは50:50~20:80であるので、上側スペース107に収容されるケーブルの本数と、下側スペース108に収容されるさや管及びケーブルの本数を適切に決めることができる。また、上側スペース107におけるケーブル104の収容率を32%以下にして、ケーブル保護管102におけるケーブル104の挿通性を高めることができる。
また、第1の態様のケーブル保護管102によれば、傾斜部130が左右方向D1に対してなす角度は、15°以上30°以下である。このことによって、ケーブル保護管102の上側スペース107におけるケーブル104の挿通性を良好にすることができる。
第1の態様のケーブル保護管路100によれば、上述のケーブル保護管102を複数備えるので、セパレート部125が周方向に回転することもなく、ケーブル104やさや管103-1,103-2を収容するスペースを広く確保できる。また、第1の態様のケーブル保護管路100によれば、直管101とセパレート部125が一体であるので、ケーブル保護管102を容易に製造可能になり、ケーブル保護管路100の製造コストを低減できる。
(第2の態様)
次いで、本発明の第2の態様のケーブル保護管及びケーブル保護管路について説明する。第2の態様のケーブル保護管及びケーブル保護管路の構成のうち、第1の態様のケーブル保護管及びケーブル保護管路の構成と共通するものについては、第1の態様と共通の符号を付し、その説明を省略する。
[ケーブル保護管路]
図示していないが、第2の態様のケーブル保護管路は、図1に示す第1の態様のケーブル保護管路100におけるケーブル保護管102を、図5に示すケーブル保護管172に置き換えたものである。
[ケーブル保護管]
第2の態様のケーブル保護管172は、直管101と、セパレート部125と、分岐管114に加えて、支持部138を備えている。
図5に示すように、支持部138は、水平部135の左右方向D1の中央から中心軸110を通って、上下方向D2に沿って内周面105まで下側に延びている。即ち、支持部138は、セパレート部125の支柱になっている。下側スペース108では、左右方向D1において2つの小スペース108-1,108-2のそれぞれに、さや管103-1,103-2やケーブル104が収容されている。
以上説明した第2の態様のケーブル保護管172によれば、支持部138が上下方向D2に延在するので、下側スペース108において内周面105の下端部に集まりやすいさや管103-1,103-2やケーブル104の配置に大きな影響を与えず、支持部138を備えない場合と同様のさや管103-1,103-2やケーブル104の収容本数を維持し、下側スペース108を確保できる。例えば、図2に示すケーブル保護管102と図5に示すケーブル保護管172の中空間106の直径が互いに共通であれば、同じ本数のさや管103-1,103-2やケーブル104を収容できる。また、支持部138によって水平部135が支持され、それによって傾斜部130,130が支持される。従って、ケーブル保護管172の偏平強度を高くすることができる。土圧に対するケーブル保護管172の偏平強度が高まるために、直管101の肉厚を低減でき、セパレート部125を薄肉化できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上述の特定の実施形態に限定されない。本発明は、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々、変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、内周面105の直径が例えば225mmであると説明したが、ケーブル104の種類や外径をふまえて、内周面105の直径をはじめとする各種形状パラメータを調整してもよい。
100 ケーブル保護管路
101 直管
102,172 ケーブル保護管
125 セパレート部
D5 水平方向

Claims (6)

  1. 水平方向に延びる樹脂製の直管と、
    前記直管と一体に樹脂の押出成形材として形成され、前記直管の中心軸に直交する断面において前記直管の内周面の間にわたって左右方向に延び、前記直管の中空間を上側スペースと下側スペースに区画するセパレート部と、
    を備え、
    前記セパレート部は、
    左右方向の両端のそれぞれから中央に近づくにしたがって下降する傾斜部と、
    前記左右方向において前記傾斜部同士の間に位置する水平部と、
    を有し、
    前記上側スペースと前記下側スペースとの面積比は50:50~20:80である、
    ケーブル保護管。
  2. 水平方向に延びる樹脂製の直管と、
    前記直管と一体に樹脂の押出成形材として形成され、前記直管の中心軸に直交する断面において前記直管の内周面の間にわたって左右方向に延び、前記直管の中空間を上側スペースと下側スペースに区画するセパレート部と、
    を備え、
    前記セパレート部は、
    左右方向の両端のそれぞれから中央に近づくにしたがって下降する傾斜部と、
    前記左右方向において前記傾斜部同士の間に位置する水平部と、
    を有し、
    前記傾斜部が左右方向に対してなす角度は、15°以上30°以下である、
    ケーブル保護管。
  3. 前記断面において前記傾斜部の水平方向の幅が前記水平部の幅よりも大きく、前記傾斜部と前記水平部の境界位置が前記直管の中心軸の近傍に位置された、
    請求項1又は請求項2に記載のケーブル保護管。
  4. 前記上側スペースと前記下側スペースのそれぞれにおける前記内周面が円滑になっている、
    請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のケーブル保護管。
  5. 前記水平部から上下方向に沿って前記内周面まで下側に延びる支持部をさらに備える、
    請求項1から4の何れか一項に記載のケーブル保護管。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載のケーブル保護管を複数備える、
    ケーブル保護管路。
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