JP7230430B2 - 搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送物を支持したキャリアの搬送速度及び搬送ピッチが異なる工程を含む生産ラインに用いる搬送装置に関する。
搬送物を支持したキャリアを搬送しながら前記搬送物に対して作業や処理を行う生産ラインにおいて、作業工程や処理工程の都合に合わせて、工程ごとに搬送速度及び搬送ピッチ(キャリア間ピッチ)を変えたものがある。
このような生産ラインで用いる搬送装置は、工程間をスムーズに乗り継ぐことができるように構成する必要がある。
以下に、搬送エリアごとにキャリアの搬送速度が異なるように構成した搬送装置の例を示す(例えば、特許文献1ないし3参照)。
特許文献1の搬送装置は、キャリア無しで搬送物を搬送するローラコンベアにおいて、低速ローラコンベアから高速ローラコンベアへ乗り継ぐ際には、それらの間に徐々に搬送速度を加速する加速搬送装置を設置し、高速ローラコンベアから低速ローラコンベアへ乗り継ぐ際には、それらの間に徐々に搬送速度を減速する減速搬送装置を設置している(第2図)。
特許文献2の搬送装置は、軌道に沿って移動するキャリア(走行台車)の搬送速度(走行速度)を加速または減速あるいは速度調整する速度調整装置を備える。この速度調整装置は、搬送路に沿って所定のピッチで複数の調速部を配設し、各調速部に、キャリアのラックに噛み合う調速用ピニオンを設け、複数の調速部間を連動連結する連動軸を設けるとともに、前記連動軸を介して各調速部間の調速用ピニオンを回転駆動する調速用回転駆動装置を設け、各調速部における連動軸と調速用ピニオンとの間に機械式変速機構を介在させたものである。
そして、各調速用ピニオンの速度は異なるため、速度が異なる調速用ピニオン間をキャリアが乗り継ぐ必要があるので、キャリアのラックに噛合する調速用ピニオンの回転ずれを許容するための、調速用ピニオンを少なくとも1ピッチ角以上回動自在に支持する噛合調整機構を設けている(図3ないし4)。
特許文献3の搬送装置は、キャリア(搬送台車)に設けたラックに、搬送路に沿って所定の間隔で配設したピニオンを係合させ、ピニオンの回転によってキャリアを移動させる構成において、ラックを、中央に複数の固定ラック歯が設けられた本体部と、本体部の前後に設けた、可動ラック歯が設けられた可動部とにより構成している。そして、可動部の可動ラック歯の存在する位置より移動方向前方に設けた支持軸部を中心に、可動部を揺動可能に支持している(図4ないし6)。
実開昭61-142705号公報 特開2004-106760号公報 特開2017-81703号公報
工程ごとに搬送速度及び搬送ピッチを変えた生産ラインにおいて、搬送物を支持したキャリアを搬送する搬送装置において、特に産業用ロボットが作業を行う工程では、搬送ピッチがずれると、予めティーチングにより作成したプログラムを実行してティーチングプレイバックで動作する産業用ロボットと、作業対象である搬送物との相対位置がずれてしまう。
よって、産業用ロボットにより所要の作業を確実に行えるようにするためには、搬送ピッチを所定の精度内にする必要がある。
このような要求に対して、特許文献1の搬送装置では、ローラコンベアを用いており、ローラと搬送物が噛み合っていないことから、ローラと搬送物との間で滑りが生じて搬送位置がずれる恐れがあるので、搬送物の搬送位置精度を正確に求める用途には不向きである。
特許文献2及び3の搬送装置では、ラックアンドピニオン機構を用いており、ラックとピニオンが噛み合っている通常状態では、ラックとピニオンの間で滑りが生じることはない。
しかしながら、搬送速度だけでなく、搬送ピッチも異なる工程間をキャリアが乗り継ぐ際には、ラックとピニオンの歯合わせを常時正確に行う必要がある。
特許文献2の搬送装置では、所定ピッチで配設された複数の調速部の、速度が異なる調速用ピニオン間をキャリアが乗り継ぐために、調速用ピニオンを少なくとも1ピッチ角以上回動自在に支持する噛合調整機構を各調速用ピニオンに設けている。
したがって、キャリアのラックと搬送路の所定位置に配設した調速用ピニオンとの歯合わせを常時正確に行うことができない。
特許文献3の搬送装置では、キャリアの搬送速度を低下させる場合には、前方の低速のピニオンと前方の可動部の可動ラック歯は係合することなく、前方の低速のピニオンにより前方の可動部を上方に押し上げることにより、キャリアの搬送速度を円滑に低下させている。
したがって、前方の低速のピニオンと前方の可動部の可動ラック歯とが噛み合っていない状態が存在するので、キャリアのラックと搬送路の所定位置に配設したピニオンの歯合わせを常時正確に行うことができない。
上述の背景に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、搬送物を支持したキャリアの搬送速度及び搬送ピッチが異なる工程を含む生産ラインにおいて、キャリアのラックと搬送路の所定位置に配設したピニオンによるラックアンドピニオン機構で搬送装置を構成しながら、前記ラックと前記ピニオンの歯合わせを常時正確に行うことである。
本願の発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
〔1〕軌道に沿って搬送方向に移動可能な、搬送物を支持したキャリアと、
前記キャリアに設けた、搬送方向に延びる、ラック歯を有するラックと、
前記ラックに噛合する、前記軌道に沿って配設した複数のピニオンと、
前記複数のピニオンを連結する、搬送方向に延びる機械的連結手段と、
前記機械的連結手段を駆動する駆動部とを備え、
前記キャリアの搬送速度及び搬送ピッチが異なる工程を含む生産ラインに用いる搬送装置であって、
前記機械的連結手段は、前記キャリアの搬送速度及び搬送ピッチが異なる上流側工程と下流側工程との間で変速機を介して変速され、
前記上流側工程と前記下流側工程との間に乗継用変速装置を備え、
前記乗継用変速装置は、前記上流側工程の前記機械的連結手段又は前記下流側工程の前記機械的連結手段に連結され、
前記乗継用変速装置は、
前記キャリアの移動中に変速する変速ピニオンと、
前記変速ピニオンを機械的に変速する機械式変速機構とを備え、
前記上流側工程では、
前記ピニオンである上流側ピニオンに前記ラックを噛合させて前記キャリアを移動させ、
前記下流側工程では、
前記ピニオンである下流側ピニオンに前記ラックを噛合させて前記キャリアを移動させ、
前記上流側工程と前記下流側工程との間では、
前記乗継用変速装置の前記機械式変速機構により変速する前記変速ピニオンを、
前記キャリアに設けた前記ラック、又は前記キャリアに設けた前記ラックとは別の乗継用ラックに噛合させ、
前記変速ピニオンの前記ラック又は前記乗継用ラックへの噛合開始から噛合終了までの間に、
前記変速ピニオンの速度を、
前記上流側ピニオンの速度から前記下流側ピニオンの速度へ変化させて、前記キャリアを移動させることを特徴とする、搬送装置。
〔2〕前記機械式変速機構として、入力側非円形ギヤ及び出力側非円形ギヤである一対の非円形ギヤを用いる、前記〔1〕記載の搬送装置。
〔3〕前記入力側非円形ギヤと前記上流側工程の前記機械的連結手段又は前記下流側工程の前記機械的連結手段との間に、増速又は減速を行う連結部を備えてなる、前記〔2〕記載の搬送装置。
〔4〕前記キャリアは、
前記ラックと平行に、搬送方向に直交する水平方向に離間した位置に、ラック歯を有する所定の長さの前記乗継用ラックを備え、
前記乗継用変速装置は、前記キャリアの移動に伴って、
前記変速ピニオンを、前記ラックに噛合している前記上流側ピニオンと同速で前記乗継用ラックに噛合させ、
前記ラックが前記上流側ピニオンから抜けるまで、前記変速ピニオンを前記上流側ピニオンと同速に維持し、
前記ラックが前記上流側ピニオンから抜けた後は、前記乗継用ラックに噛合している前記変速ピニオンにより前記キャリアを駆動し、
前記ラックが前記下流側ピニオンに噛合する前に、前記変速ピニオンを前記下流側ピニオンと同速にし、
前記乗継用ラックが前記変速ピニオンから抜けるまで、前記変速ピニオンを前記下流側ピニオンと同速に維持する、前記〔1〕~〔3〕の何れかに記載の搬送装置。
〔5〕前記キャリアには、前記乗継用ラックが無く、
前記乗継用変速装置は、前記キャリアの移動に伴って、
前記変速ピニオンを、前記ラックに噛合している前記上流側ピニオンと同速で前記ラックに噛合させ、
前記ラックが前記上流側ピニオンから抜けるまで、前記変速ピニオンを前記上流側ピニオンと同速に維持し、
前記ラックが前記上流側ピニオンから抜けた後は、前記ラックに噛合している前記変速ピニオンにより前記キャリアを駆動し、
前記ラックが前記下流側ピニオンに噛合する前に、前記変速ピニオンを前記下流側ピニオンと同速にし、
前記ラックが前記下流側ピニオンに乗り継いだ後に前記ラックから前記変速ピニオンを外すように前記乗継用変速装置を偏位させ、前記キャリアが搬送方向へ移動して前記変速ピニオンを元の位置に戻しても前記変速ピニオンが前記ラックに噛合しない状態で前記乗継用変速装置を元の位置に戻す機構を備える、前記〔1〕~〔3〕の何れかに記載の搬送装置。
〔6〕前記キャリアには、前記乗継用ラックが無く、
前記出力側非円形ギヤと前記変速ピニオンとの間に増速機を設け、
前記増速機の増速比を、前記一対の非円形ギヤが1回転しないうちに、前記ラックに噛合する前記変速ピニオンによって前記ラックの全長を駆動するように設定してなる、前記〔2〕に記載の搬送装置。
以上のように、本発明に係る搬送装置によれば、主に以下に示すような効果を奏する。
(1)キャリアの搬送速度及び搬送ピッチが異なる上流側工程と下流側工程の間で、異なる速度の上流側ピニオンから下流側ピニオンへキャリアをスムーズに乗り継がせることができる。
(2)キャリアのラックと搬送路の所定位置に配設したピニオンによるラックアンドピニオン機構で搬送装置を構成しながら、ラックとピニオンの歯合わせを常時正確に行って、キャリアの搬送速度及び搬送ピッチが異なる上流側工程から下流側工程へキャリアを搬送できるので、搬送ピッチを安定かつ確実に所定の精度内にすることができる。
(3)産業用ロボットが作業を行う工程においても、ティーチングプレイバックで動作する産業用ロボットと、作業対象である搬送物との相対位置がずれないので、産業用ロボットにより所要の作業を確実に行うことができる。
(4)産業用ロボットのティーチング作業を繰り返し行う時(例えば搬送物を1サイクル分送った後に元の位置に戻すという作業を行う時)、つまり逆転運転時においても、作業対象である搬送物との相対位置がずれることはない。
本発明の実施の形態1に係る搬送装置の概略平面図である。 キャリアの概略平面図である。 上流側工程に位置するキャリアを前方から見た断面図である。 乗継用変速装置の変速ピニオンにキャリアの乗継用ラックが噛合している状態を示す前方から見た断面図である。 上流側工程のラインシャフト、直交軸減速機及びピニオンを示す要部拡大正面図である。 同じく要部拡大平面図である。 下流側工程のラインシャフト、直交軸減速機及びピニオンを示す要部拡大正面図である。 同じく要部拡大平面図である。 乗継用変速装置まわりの要部拡大正面図である。 同じく要部拡大平面図である。 一対の非円形ギヤの概略正面図である。 変速ピニオン及び出力側非円形ギヤの平均回転速度を、上流側ピニオンの回転速度と下流側ピニオンの回転速度の中間速度又は前記中間速度に極力近い速度にする必要がある理由を説明するための模式図であり、入力側非円形ギヤの回転速度を、上流側ピニオンの回転速度と下流側ピニオンの回転速度の中間速度にした場合を示している。 同じく模式図であり、入力側非円形ギヤの回転速度を下流側ピニオンの回転速度と同じにした場合を示している。 本発明の実施の形態1に係る搬送装置の動作説明用概略正面図であり、上流側ピニオンのみにキャリアのメインラックが噛合している状態を示している。 同じく動作説明用概略正面図であり、上流側ピニオンにキャリアのメインラックが噛合するとともに、変速ピニオンに乗継用ラックが噛合している状態を示している。 同じく動作説明用概略正面図であり、変速ピニオンのみに乗継用ラックが噛合している状態を示している。 同じく動作説明用概略正面図であり、下流側ピニオンにキャリアのメインラックが噛合するとともに、変速ピニオンに乗継用ラックが噛合している状態を示している。 本発明の実施の形態2に係る搬送装置の動作説明用概略正面図であり、上流側ピニオン及び変速ピニオンにキャリアのメインラックが噛合している状態を示している。 同じく動作説明用概略正面図であり、下流側ピニオン及び変速ピニオンにキャリアのメインラックが噛合している状態を示している。 同じく動作説明用概略正面図であり、キャリアのガイドプレートによりガイドローラが押し下げられて乗継用変速装置が下降し、キャリアのメインラックから変速ピニオンが外れた状態を示している。 同じく動作説明用概略正面図であり、変速ピニオンを元の位置に戻しても変速ピニオンがメインラックに噛合しない位置で、圧縮コイルばねの復元力により乗継用変速装置が元の高さに復帰した状態を示している。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
本明細書において、キャリア1の搬送方向(図中矢印F参照)に向かって前後左右を定義し、右方から見た図を正面図とする。
[実施の形態1]
<搬送装置>
図1の概略平面図に示す本発明の実施の形態1に係る搬送装置は、図2の概略平面図、並びに図3及び図4の前方から見た断面図に示すキャリア1を搬送方向Fへ搬送する。
上流側工程Aの搬送速度はTS1、下流側工程Bの搬送速度はTS2であり、TS1及びTS2は異なる。
上流側工程Aの搬送ピッチはTP1、下流側工程Bの搬送ピッチはTP2であり、TP1及びTP2は異なる。
上流側工程Aには、上流側ピニオンP1を出力軸に固定した、両入力軸型の直交軸減速機R1,R1,…を配設し、直交軸減速機R1の入力軸には、ラインシャフトLS1,LS1を連結する。
下流側工程Bには、下流側ピニオンP2を出力軸に固定した、両入力軸型の直交軸減速機R2,R2,…を配設し、直交軸減速機R2の入力軸には、ラインシャフトLS2,LS2を連結する。
駆動部Dは、ラインシャフトLS2を駆動するものであり、例えば、ギヤドモータ8、駆動連結軸9、及び伝動ギヤ10により構成する。
ギヤドモータ8の駆動力は、駆動連結軸9を介して、マイターギヤからなる伝動ギヤ10によりラインシャフトLS2に伝達される。
なお、駆動部Dは、複数箇所に設けてもよく、駆動部Dで駆動するラインシャフトは、ラインシャフトLS2以外であってもよい。
上流側工程Aと下流側工程Bとの間には、下流側工程Bに近接した位置に乗継用変速装置Cを備える。
乗継用変速装置Cを構成する、乗継用減速機である両入力軸型の乗継用直交軸減速機R3の出力軸に、変速ピニオンP3を連結し、乗継用直交軸減速機R3の後側(上流側)の入力軸、及び乗継用直交軸減速機R3の前側(下流側)の入力軸に、ラインシャフトLS2を連結する。
以上の説明における搬送方向に延びるラインシャフトは、複数のピニオンを機械的に連結する機械的連結手段であり、前記機械的連結手段は、タイミングベルト等のラインシャフト以外による構成であってもよい。
図1の概略平面図及び図14の概略正面図に示すように、上流側工程Aと下流側工程Bとの間のラインシャフトの変速は、変速機Eにより行う。
変速機Eは、例えば、タイミングプーリ7A及び7B、並びにタイミングプーリ7A及び7Bに架け渡したタイミングベルト7Cにより構成され、タイミングプーリ7A,7Bの径を変えることにより増速又は減速できる。
なお、変速機Eをギヤ列で構成してもよい。
また、変速機Eを設ける位置は、図1及び図14のような上流側ピニオンP1と変速ピニオンP3の間に限定されるものではなく、変速ピニオンP3と下流側ピニオンP2の間であってもよい。
<キャリア>
図2の概略平面図及び図3の前方から見た断面図に示すように、キャリア1の左右のトロリーローラ2,2,…は、ガイドレールGR1,GR1に係合し、キャリア1の左右のキャリア走行車輪3,3,…はガイドレールGR2,GR2に係合する。
よって、図示しない搬送物を支持したキャリア1は、軌道であるガイドレールGR1,GR2に沿って図1及び図2に示す搬送方向Fに移動できる。
なお、キャリア1の安定、及び後述するラックアンドピニオン機構の確実な係合のためには、キャリア走行車輪3,3,…でキャリア1の荷重を受ける必要がある。
キャリア1は、搬送方向Fに延びる、ラック歯を有するメインラックMRと、メインラックMRと平行に、搬送方向Fに直交する水平方向である左方に離間した位置に、メインラックMRのラック歯とモジュールが等しいラック歯を有する乗継用ラックTRを備える。
乗継用ラックTRは、その前端(下流側端)の前後方向位置がメインラックMRの前端(下流側端)の前後方向位置と同じであり、乗継用ラックTRの前端から後方へ(上流側へ)延びる所定の長さを有する。
キャリア1のメインラックMRには、図1の概略平面図及び図3の前方から見た断面図に示す上流側ピニオンP1又は下流側ピニオンP2が噛合し、乗継用ラックTRには、図1の概略平面図及び図4の前方から見た断面図に示す変速ピニオンP3が噛合する。
キャリア1のメインラックMRに噛合する全てのピニオンP1,P1,…及びP2,P2,…の円ピッチは等しく、搬送ピッチTP1,TP2を前記円ピッチの整数倍にする。
それにより、メインラックMRに噛合する全てのピニオンP1,P1,…及びP2,P2,…の歯の位相(歯の回転位置)がサイクル停止時において同じになる。
よって、ピニオンP1,P1,…及びP2,P2,…の歯の位相が合っているかどうかの確認を、ピニオン間に歯の位相検査ゲージをあてがう作業により容易に行うことができる。
<上流側工程の直交軸減速機まわりの詳細>
図5の要部拡大正面図及び図6の要部拡大平面図に示すように、上流側工程Aの直交軸減速機R1は、両入力型であり、例えばウォーム減速機である。
前後方向軸まわりに回転する後側(上流側)の入力軸4A及び前後方向軸まわりに回転する前側(下流側)の入力軸4BにラインシャフトLS1,LS1を連結し、左右方向軸まわりに回転する左方へ突出する出力軸4Cに上流側ピニオンP1を固定する。
<下流側工程の直交軸減速機まわりの詳細>
図7の要部拡大正面図及び図8の要部拡大平面図に示すように、下流側工程Bの直交軸減速機R2は、両入力型であり、例えばウォーム減速機である。
前後方向軸まわりに回転する後側(上流側)の入力軸5A及び前後方向軸まわりに回転する前側(下流側)の入力軸5BにラインシャフトLS2,LS2を連結し、左右方向軸まわりに回転する左方へ突出する出力軸5Cに下流側ピニオンP2を固定する。
<乗継用直交軸減速機まわりの詳細>
図9の要部拡大正面図及び図10の要部拡大平面図に示すように、乗継用変速装置Cを構成する乗継用直交軸減速機R3は、両入力軸・両出力軸型であり、例えばウォーム減速機である。
前後方向軸まわりに回転する後側(上流側)の入力軸6AにラインシャフトLS2を連結し、前後方向軸まわりに回転する前側(下流側)の入力軸6BにラインシャフトLS2を連結する。
左右方向軸まわりに回転する右方へ突出する出力軸6Cに第1スパーギヤ12Aを固定し、第1スパーギヤ12Aに噛合する第2スパーギヤ12Bを、出力軸6Cと平行な左右方向の支軸13の一端13A部側に固定し、支軸13の他端13B部側に入力側非円形ギヤ11Aを固定する。
入力側非円形ギヤ11Aには出力側非円形ギヤ11Bが噛合し、出力側非円形ギヤ11Bと同軸に、変速ピニオンP3を出力側非円形ギヤ11Bに固定する。
乗継用直交軸減速機R3の左右方向軸まわりに回転する左方へ突出する出力軸6Dは、軸受14を介して、出力側非円形ギヤ11B及び変速ピニオンP3を支持する。
<非円形ギヤの詳細>
変速ピニオンP3を機械的に変速する機械式変速機構である一対の非円形ギヤ11A,11Bの概略正面図を図11に示す。
入力側非円形ギヤ11A及び出力側非円形ギヤ11Bの歯数は等しく、ギヤ軸13,6Dは互いに平行であり、軸間距離は一定である。
入力側非円形ギヤ11Aは、乗継用直交軸減速機R3の一定速度で回転する出力軸6Cに連結されているので、一定速度で回転し、出力側非円形ギヤ11Bは不等速で回転する。
所定の搬送ピッチをキャリア1が移動する時間における、入力側非円形ギヤ11A及び出力側非円形ギヤ11Bの回転数は整数回になるように設定しており、そのために第1スパーギヤ12A及び第2スパーギヤ12Bのギヤ連結部により、必要に応じて増速又は減速を行う。
所定の搬送ピッチをキャリア1が移動する時間における、入力側非円形ギヤ11A及び出力側非円形ギヤ11Bの回転数を整数回になるように設定する理由は、変速ピニオンP3の特定の歯に乗継用ラックTRが噛み合うようにするため、つまり変速ピニオンP3の速度が上流側ピニオンP1と同速となる、変速ピニオンP3の特定の歯に、乗継用ラックTRが噛み合うようにするためである。
一対の非円形ギヤ11A,11Bは、その出力側非円形ギヤ11Bが変速ピニオンP3と一体であるので、キャリア1の移動に伴って変速ピニオンP3が以下のように変速するように、非円形ギヤ11A,11Bの速比を設定する。
(1)変速ピニオンP3を、メインラックMRに噛合している上流側ピニオンP1と同速で乗継用ラックTRに噛合させる。なお、変速ピニオンP3の速度は、変速ピニオンP3が乗継用ラックTRに噛合する前から上流側ピニオンP1と同速にする。
(2)メインラックMRが上流側ピニオンP1から抜けるまで、変速ピニオンP3を上流側ピニオンP1と同速に維持する。
(3)メインラックMRが下流側ピニオンP2に噛合する前に、変速ピニオンP3を下流側ピニオンP2と同速にする。
(4)乗継用ラックTRが変速ピニオンP3から抜けるまで、変速ピニオンP3を下流側ピニオンP2と同速に維持する。なお、変速ピニオンP3の速度は、変速ピニオンP3と乗継用ラックTRの噛合が外れた直後は、下流側ピニオンP2と同速のままにする。
非円形ギヤ11A,11Bの前記速比の設定には、変速ピニオンP3及び出力側非円形ギヤ11Bの平均回転速度を、上流側ピニオンP1の回転速度と下流側ピニオンP2の回転速度の中間速度又は前記中間速度に極力近い速度にする必要がある。このような速度調整は、第1スパーギヤ12A及び第2スパーギヤ12Bのギヤ連結部を利用して容易に行うことができる。
変速ピニオンP3及び出力側非円形ギヤ11Bの平均回転速度を、上流側ピニオンP1の回転速度と下流側ピニオンP2の回転速度の中間速度又は前記中間速度に極力近い速度にする必要がある理由について、図12及び図13の模式図を参照して説明する。
図12の模式図に示すように、上流側ピニオンP1の回転速度を高速(=6)とし、下流側ピニオンP2の回転速度を低速(=2)とし、入力側非円形ギヤ11Aの回転速度を中速(=4)とする。
一対の非円形ギヤ11A,11Bは、その構造上、入力側非円形ギヤ11Aの回転角度が0°あたりが最低減速比(増速)、180°あたりが最高減速比(減速)、90°と270°あたりが減速比1(減速無し)になる。
そのうち、変速区間で使用しているのは0°から180°あたりになる。
入力側非円形ギヤ11Aは中速(=4)であるので、入力側非円形ギヤ11Aの回転角度が0°あたりの増速で、出力側非円形ギヤ11Bと同速の変速ピニオンP3が上流側ピニオンP1の回転速度(=6)と同期して乗継ぐ。そして、入力側非円形ギヤ11Aの回転角度が90°あたりで出力側非円形ギヤ11B及び変速ピニオンP3は中速(=4)になり、入力側非円形ギヤ11Aの回転角度が180°あたりで出力側非円形ギヤ11B及び変速ピニオンP3は低速(=2)になり、下流側ピニオンP2の回転速度(=2)と同期する。つまり、変速ピニオンP3の約1/2回転で変速している。
第1スパーギヤ12A及び第2スパーギヤ12Bのギヤ連結部による速度調整(本例の場合は増速)がない場合は、図13の模式図に示すように入力側非円形ギヤ11Aは、低速(=2)になることから、下流側ピニオンP2と同期するのは、入力側非円形ギヤ11Aの回転角度が90°あたりとなるので、変速ピニオンP3の約1/4回転で変速することになる。
非円形ギヤ11A,11Bの歯数から、変速ピニオンP3の約1/4回転で変速するのは、図12のように変速ピニオンP3の約1/2回転で変速するのと比較して、変速に利用できる変速ピニオンP3の歯数が少ないので、滑らかに変速(減速または増速)することができない。
<搬送装置の動作>
図14ないし図17の動作説明用概略正面図を参照する。
図14のようにキャリア1のメインラックMRが上流側ピニオンP1のみに噛合している状態では、上流側ピニオンP1により駆動されたキャリア1は、所定の搬送速度TS1及び搬送ピッチTP1で上流側工程Aを搬送方向Fへ移動する。
キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動して上流側工程Aと下流側工程Bとの間に配置された乗継用変速装置Cの変速ピニオンP3が乗継用ラックTRに噛合する際には、変速ピニオンP3が乗継用ラックTRに噛合する前から、変速ピニオンP3は上流側ピニオンP1と同速になる。
キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動した状態では、図15のように、キャリア1のメインラックMRが上流側ピニオンP1に噛合しているとともに、キャリア1の乗継用ラックTRが変速ピニオンP3に噛合している。そして、メインラックMRが上流側ピニオンP1から抜けるまで、変速ピニオンP3を上流側ピニオンP1と同速に維持する。
キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動してメインラックMRが上流側ピニオンP1から抜けた後は、図16のように乗継用ラックTRに噛合している変速ピニオンP3によりキャリア1を駆動する。
キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動してメインラックMRが下流側ピニオンP2に噛合する前に、変速ピニオンP3は下流側ピニオンP2と同速になる。
キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動した状態では、図17のように、キャリア1のメインラックMRが下流側ピニオンP2に噛合しているとともに、キャリア1の乗継用ラックTRが変速ピニオンP3に噛合している。そして、乗継用ラックTRが変速ピニオンP3から抜けるまで、変速ピニオンP3を下流側ピニオンP2と同速に維持する。変速ピニオンP3の速度は、変速ピニオンP3と乗継用ラックTRの噛合が外れた直後は、下流側ピニオンP2と同速のままである。
図17に示す状態からキャリア1がさらに搬送方向Fへ移動して乗継用ラックTRが変速ピニオンP3から抜けると、キャリア1のメインラックMRが下流側ピニオンP2のみに噛合するので、下流側ピニオンP2により駆動されたキャリア1は、所定の搬送速度TS2及び搬送ピッチTP2で下流側工程Bを搬送方向Fへ移動する。
<作用効果>
以上のような搬送装置の構成によれば、キャリア1の搬送速度TS1,TS2及び搬送ピッチTP1,TP2が異なる上流側工程Aと下流側工程Bの間に備えた乗継用変速装置Cが、キャリア1の移動に伴って、変速ピニオンP3を、メインラックMRに噛合している上流側ピニオンP1と同速で乗継用ラックTRに噛合させ、メインラックMRが上流側ピニオンP1から抜けるまで、変速ピニオンP3を上流側ピニオンP1と同速に維持し、メインラックMRが上流側ピニオンP1から抜けた後は、乗継用ラックTRに噛合している変速ピニオンP3によりキャリア1を駆動し、メインラックMRが下流側ピニオンP2に噛合する前に、変速ピニオンP3を下流側ピニオンP2と同速にし、変速ピニオンP3が乗継用ラックTRから抜けるまで変速ピニオンP3を下流側ピニオンP2と同速に維持する。
したがって、キャリア1の搬送速度TS1,TS2及び搬送ピッチTP1,TP2が異なる上流側工程Aと下流側工程Bの間で、異なる速度の上流側ピニオンP1から下流側ピニオンP2へキャリア1をスムーズに乗り継がせることができる。
その上、キャリア1のメインラックMRと搬送路の所定位置に配設したピニオンP1,P1,…及びP2,P2,…によるラックアンドピニオン機構で搬送装置を構成しながら、メインラックMRとピニオンP1,P1,…及びP2,P2,…の歯合わせを常時正確に行って、上流側工程Aから下流側工程Bへキャリア1,1,…を搬送できるので、搬送ピッチTP1,TP2を安定かつ確実に所定の精度内にすることができる。
よって、産業用ロボットが作業を行う工程においても、ティーチングプレイバックで動作する産業用ロボットと、作業対象である搬送物との相対位置がずれないので、産業用ロボットにより所要の作業を確実に行うことができる。
その上さらに、産業用ロボットのティーチング作業を繰り返し行う時(例えば搬送物を1サイクル分送った後に元の位置に戻すという作業を行う時)、つまり逆転運転時においても、作業対象である搬送物との相対位置がずれることはない。
その上、不等速に回転する変速ピニオンP3の変速に一対の非円形ギヤ11A,11Bを用いていることから、機構が簡潔で信頼性が高くなるとともに小形化が可能になる。
その上、下流側工程BのラインシャフトLS2又は上流側工程AのラインシャフトLS1が入力軸6A,6Bに連結された乗継用直交軸減速機R3の出力により、非円形ギヤの入力側非円形ギヤ11Aを定速で回転させることから、ラインシャフト(例えばLS2)を駆動する駆動部Dの動力で乗継用変速装置Cを駆動できるので、乗継用変速装置Cを個別に駆動する駆動装置が不要になる。
その上さらに、入力側非円形ギヤ11A及び出力側非円形ギヤ11Bの歯数を等しくするとともに、搬送ピッチTP1,TP2をキャリア1が移動する時間における、入力側非円形ギヤ11A及び出力側非円形ギヤ11Bの回転数を整数回としてなるので、ラインシャフトを駆動する駆動部Dの動力で乗継用直交軸減速機R3を駆動しながら、搬送ピッチTP1ごとに乗継用変速装置Cに連続して進入するキャリア1,1,…を、出力側非円形ギヤ11Bと一体で回転する変速ピニオンP3により下流側工程Bへ確実に搬送することができる。
次に、キャリア1に乗継用ラックTRを備える実施の形態1の構成に対し、キャリア1に乗継用ラックTRを備えずに、メインラックMRのみを備えながら、実施の形態1と同様の動作を行う構成について説明する。
[実施の形態2]
図18ないし図21に示す実施の形態2に係る搬送装置の動作説明用概略正面図において、実施の形態1の図1ないし図17と同一符号は同一又は相当する部品又は部分等を示しているので、以下において実施の形態1との相違点を中心に説明する。
なお、図18ないし図21において、ガイドレールGR1及びGR2は省略している。
<キャリア>
図18ないし図21に示すキャリア1は、実施の形態1と同じメインラックMRを有するが、実施の形態1の乗継用ラックTRは無く、前端部に前上がり傾斜面18Aを、後端部に後上がり傾斜面18Bを有するガイドプレート18を備える。
<乗継用直交軸減速機まわりの詳細>
乗継用変速装置Cは実施の形態1と同様の構成であるが、変速ピニオンP3はキャリア1のメインラックMRに噛合する。
乗継用変速装置Cは、直動ガイド15により上下方向へスライド可能に支持され、圧縮コイルばね16により弾性支持されるとともに、キャリア1のガイドプレート18により操作されるガイドローラ19を備える。
図20のようにガイドローラ19がガイドプレート18により操作されて乗継用変速装置Cが下方へ押し下げられた際の偏位は、偏芯許容等速カップリングである例えばシュミットカップリング17により許容される。シュミットカップリング17により、シュミットカップリング17の前後のラインシャフトLS2,LS2の同速回転は維持される。
<搬送装置の動作>
図18ないし図21の動作説明用概略正面図を参照する。
キャリア1が搬送方向Fへ移動して上流側工程Aと下流側工程Bとの間に配置された乗継用変速装置Cの変速ピニオンP3がメインラックMRに噛合する際には、変速ピニオンP3がメインラックMRに噛合する前から、変速ピニオンP3は上流側ピニオンP1と同速になっており、図18のように、メインラックMRには同速である上流側ピニオンP1及び変速ピニオンP3が噛合する。
そして、メインラックMRが上流側ピニオンP1から抜けるまで、変速ピニオンP3を上流側ピニオンP1と同速に維持し、キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動してメインラックMRが上流側ピニオンP1から抜けた後は、メインラックMRに噛合している変速ピニオンP3によりキャリア1を駆動する。
キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動してメインラックMRが下流側ピニオンP2に噛合する前に、変速ピニオンP3は下流側ピニオンP2と同速になる。
キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動してメインラックMRが下流側ピニオンP2に噛合した図19に示す状態では、キャリア1のガイドプレート18の前端の前上がり傾斜面18Aが乗継用変速装置Cのガイドローラ19に当接する。
キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動すると、図20のようにキャリア1のガイドプレート18によりガイドローラ19が押し下げられ、乗継用変速装置Cが圧縮コイルばね16を縮めるように下降するので、キャリア1のメインラックMRから変速ピニオンP3が外れた状態になる。変速ピニオンP3の速度は、変速ピニオンP3とメインラックMRの噛合が外れた直後は、下流側ピニオンP2と同速のままである。
メインラックMRから変速ピニオンP3が外れた状態では、キャリア1のメインラックMRが下流側ピニオンP2のみに噛合するので、下流側ピニオンP2により駆動されたキャリア1は、所定の搬送速度TS2及び搬送ピッチTP2で下流側工程Bを搬送方向Fへ移動する。
キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動した際には、ガイドプレート18の下面に沿ってガイドローラ19が転動し、キャリア1のメインラックMRから変速ピニオンP3が外れた状態が保持される。
キャリア1がさらに搬送方向Fへ移動し、図21のように変速ピニオンP3を元の位置に戻しても変速ピニオンP3がメインラックMRに噛合しない位置で、ガイドローラ19はガイドプレート18の後端の後上がり傾斜面18Bに沿った後にガイドプレート18から離れる。それにより、乗継用変速装置Cは圧縮コイルばね16の復元力により元の高さ(例えば図18参照)に復帰する。
以上のとおり、実施の形態2では、キャリア1のメインラックMRが下流側ピニオンP2に乗り継いだ後にメインラックMRから変速ピニオンP3を外すように乗継用変速装置Cを偏位させ、キャリア1が搬送方向へ移動して変速ピニオンP3を元の位置に戻しても変速ピニオンP3がメインラックMRに噛合しない状態で乗継用変速装置Cを元の位置に戻す機構を設けている。
[実施の形態3]
キャリア1に乗継用ラックTRを備えずに、メインラックMRのみを備えながら、実施の形態1と同様の動作を行う構成として、実施の形態2の構成以外に、出力側非円形ギヤ11Bと変速ピニオンP3との間に増速機を追加する構成を採用してもよい。
この増速機は、非円形ギヤ11A,11Bが1回転しないうちに、メインラックMRに噛合する変速ピニオンP3によってメインラックMRの全長を駆動するためのものである。
すなわち、下流側工程Bの搬送ピッチTP2の間に非円形ギヤ11A,11Bは整数回回転し、非円形ギヤ11A,11Bの1回転で、メインラックMRの搬送方向Fの長さに加え、さらにプラスアルファの長さの駆動ができるように設定する。
出力側非円形ギヤ11Bは、1回転で、以下の(a)ないし(e)のように変速し、メインラックMRと変速ピニオンP3が噛み合っている間に許されるのは、(a)ないし(c)の間だけである。よって、前記プラスアルファの長さは、以下の(d)及び(e)の間に相当する。
(a)上流側ピニオンP1の速度
(b)減速又は加速
(c)下流側ピニオンP2の速度
(d)加速又は減速
(e)上流側ピニオンP1の速度
<作用効果>
以上のような実施の形態2及び3のような構成であっても、実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
以上の説明においては、変速ピニオンを機械的に変速する機械式変速機構として一対の非円形ギヤを用いる例を示したが、変速ピニオンを機械的に変速する機械式変速機構は、一対の非円形ギヤに限定されるものではない。変速ピニオンを機械的に変速する機械式変速機構として、一対の非円形ギヤに代えて、例えば、一定速度で回転する円筒カムの外周溝に沿って従動子が移動するカム機構による不等速往復運動を変速ピニオンに伝える、すべりの発生しない機械式変速機構を用いてもよい。
以上の実施の形態の記載はすべてすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1 キャリア
2 トロリーローラ
3 キャリア走行車輪
4A,4B,5A,5B,6A,6B 入力軸
4C,5C,6C,6D 出力軸
7A,7B タイミングプーリ
7C タイミングベルト
8 ギヤドモータ
9 駆動連結軸
10 伝動ギヤ
11A 入力側非円形ギヤ
11B 出力側非円形ギヤ
12A 第1スパーギヤ
12B 第2スパーギヤ
13 支軸
13A 一端
13B 他端
14 軸受
15 直動ガイド
16 圧縮コイルばね
17 シュミットカップリング(偏芯許容等速カップリング)
18 ガイドプレート
18A 前上がり傾斜面
18B 後上がり傾斜面
19 ガイドローラ
A 上流側工程
B 下流側工程
C 乗継用変速装置
D 駆動部
E 変速機
F 搬送方向
GR1,GR2 ガイドレール(軌道)
LS1 上流側工程のラインシャフト
LS2 下流側工程のラインシャフト
MR メインラック
P1 上流側ピニオン
P2 下流側ピニオン
P3 変速ピニオン
R1,R2 両入力軸型の直交軸減速機
R3 両入力軸・両出力軸型の直交軸減速機(乗継用直交軸減速機)
TP1,TP2 搬送ピッチ
TR 乗継用ラック
TS1,TS2 搬送速度

Claims (6)

  1. 軌道に沿って搬送方向に移動可能な、搬送物を支持したキャリアと、
    前記キャリアに設けた、搬送方向に延びる、ラック歯を有するラックと、
    前記ラックに噛合する、前記軌道に沿って配設した複数のピニオンと、
    前記複数のピニオンを連結する、搬送方向に延びる機械的連結手段と、
    前記機械的連結手段を駆動する駆動部とを備え、
    前記キャリアの搬送速度及び搬送ピッチが異なる工程を含む生産ラインに用いる搬送装置であって、
    前記機械的連結手段は、前記キャリアの搬送速度及び搬送ピッチが異なる上流側工程と下流側工程との間で変速機を介して変速され、
    前記上流側工程と前記下流側工程との間に乗継用変速装置を備え、
    前記乗継用変速装置は、前記上流側工程の前記機械的連結手段又は前記下流側工程の前記機械的連結手段に連結され、
    前記乗継用変速装置は、
    前記キャリアの移動中に変速する変速ピニオンと、
    前記変速ピニオンを機械的に変速する機械式変速機構とを備え、
    前記上流側工程では、
    前記ピニオンである上流側ピニオンに前記ラックを噛合させて前記キャリアを移動させ、
    前記下流側工程では、
    前記ピニオンである下流側ピニオンに前記ラックを噛合させて前記キャリアを移動させ、
    前記上流側工程と前記下流側工程との間では、
    前記乗継用変速装置の前記機械式変速機構により変速する前記変速ピニオンを、
    前記キャリアに設けた前記ラック、又は前記キャリアに設けた前記ラックとは別の乗継用ラックに噛合させ、
    前記変速ピニオンの前記ラック又は前記乗継用ラックへの噛合開始から噛合終了までの間に、
    前記変速ピニオンの速度を、
    前記上流側ピニオンの速度から前記下流側ピニオンの速度へ変化させて、前記キャリアを移動させることを特徴とする、
    搬送装置。
  2. 前記機械式変速機構として、入力側非円形ギヤ及び出力側非円形ギヤである一対の非円形ギヤを用いる、
    請求項1記載の搬送装置。
  3. 前記入力側非円形ギヤと前記上流側工程の前記機械的連結手段又は前記下流側工程の前記機械的連結手段との間に、増速又は減速を行う連結部を備えてなる、
    請求項2記載の搬送装置。
  4. 前記キャリアは、
    前記ラックと平行に、搬送方向に直交する水平方向に離間した位置に、ラック歯を有する所定の長さの前記乗継用ラックを備え、
    前記乗継用変速装置は、前記キャリアの移動に伴って、
    前記変速ピニオンを、前記ラックに噛合している前記上流側ピニオンと同速で前記乗継用ラックに噛合させ、
    前記ラックが前記上流側ピニオンから抜けるまで、前記変速ピニオンを前記上流側ピニオンと同速に維持し、
    前記ラックが前記上流側ピニオンから抜けた後は、前記乗継用ラックに噛合している前記変速ピニオンにより前記キャリアを駆動し、
    前記ラックが前記下流側ピニオンに噛合する前に、前記変速ピニオンを前記下流側ピニオンと同速にし、
    前記乗継用ラックが前記変速ピニオンから抜けるまで、前記変速ピニオンを前記下流側ピニオンと同速に維持する、
    請求項1~3の何れか1項に記載の搬送装置。
  5. 前記キャリアには、前記乗継用ラックが無く、
    前記乗継用変速装置は、前記キャリアの移動に伴って、
    前記変速ピニオンを、前記ラックに噛合している前記上流側ピニオンと同速で前記ラックに噛合させ、
    前記ラックが前記上流側ピニオンから抜けるまで、前記変速ピニオンを前記上流側ピニオンと同速に維持し、
    前記ラックが前記上流側ピニオンから抜けた後は、前記ラックに噛合している前記変速ピニオンにより前記キャリアを駆動し、
    前記ラックが前記下流側ピニオンに噛合する前に、前記変速ピニオンを前記下流側ピニオンと同速にし、
    前記ラックが前記下流側ピニオンに乗り継いだ後に前記ラックから前記変速ピニオンを外すように前記乗継用変速装置を偏位させ、前記キャリアが搬送方向へ移動して前記変速ピニオンを元の位置に戻しても前記変速ピニオンが前記ラックに噛合しない状態で前記乗継用変速装置を元の位置に戻す機構を備える、
    請求項1~3の何れか1項に記載の搬送装置。
  6. 前記キャリアには、前記乗継用ラックが無く、
    前記出力側非円形ギヤと前記変速ピニオンとの間に増速機を設け、
    前記増速機の増速比を、前記一対の非円形ギヤが1回転しないうちに、前記ラックに噛合する前記変速ピニオンによって前記ラックの全長を駆動するように設定してなる、
    請求項2に記載の搬送装置。
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