JP7230131B2 - 導電性積層体及びこれを用いた光学装置、導電性積層体の製造方法 - Google Patents
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<第1の実施の形態>
図1は、本技術が適用された導電性積層体1の構成例を模式的に示す断面図である。導電性積層体1は、図1に示すように、透明基材2の少なくとも1面上に、第1の金属酸化物層3、金属層4及び第2の金属酸化物層5が、透明基材2側からこの順に積層されている。また、導電性積層体1は、第1の金属酸化物層3の透明基材2側の界面の算術平均粗さ(Ra)が2.0nm以下である。
透明基材2は、第1の金属酸化物層3と接する表面の算術平均粗さが2.0nm以下であり、1.5nm以下であってもよく、1.0nm以下であってもよい。透明基材2の第1の金属酸化物層3と接する表面の算術平均粗さの下限値は、特に限定されず、例えば、0.01nm以上とすることができ、0.1nm以上であってもよい。
第1の金属酸化物層3は、金属酸化物からなる層であれば特に限定されず、例えば、亜鉛を含有する酸化物(亜鉛酸化物)、又は、亜鉛を含有する複合酸化物で構成することができる。第1の金属酸化物層3としては、例えば、亜鉛と錫の複合酸化物が挙げられる。亜鉛と錫の複合酸化物において、錫の比率は、例えば、亜鉛と錫の合計量に対して10~90原子%とすることができる。また、第1の金属酸化物層3は、亜鉛と錫の合計量に対して50原子%を超えない範囲で、亜鉛と錫以外の他の元素を1種又は複数種さらに含有してもよい。
第1の金属酸化物層3上に積層される金属層4は、例えば、銀を主成分とする金属層で構成できる。例えば、金属層4は、銀を90原子%以上含有するとともに、全体で10原子%を超えない範囲で添加元素をさらに含んでいてもよい。すなわち、金属層4は、例えば、90原子%以上の銀又は純銀で構成することができる。
金属層4上に積層される第2の金属酸化物層5は、例えば、上述した第1の金属酸化物層3と同様に、亜鉛を含有する酸化物(亜鉛酸化物)、又は、亜鉛を含有する複合酸化物で構成することができる。
図2は、本技術が適用された導電性積層体1Aの構成例を模式的に示す断面図である。導電性積層体1Aは、図2に示すように、透明基材2と第1の金属酸化物層3との間に樹脂層6をさらに備え、第1の金属酸化物層3の透明基材2側の界面が樹脂層6の表面である。すなわち、導電性積層体1Aは、透明基材2の少なくとも1面上に、樹脂層6、第1の金属酸化物層3、金属層4及び第2の金属酸化物層5が、透明基材側2からこの順に積層され、第1の金属酸化物層3の透明基材2側の界面の算術平均粗さが2.0nm以下である。このように、樹脂層6における、第1の金属酸化物層3側の表面の算術平均粗さは2.0nm以下であり、1.5nm以下であってもよく、1.0nm以下であってもよく、0.7nm以下であってもよい。樹脂層6における、第1の金属酸化物層3側の表面の算術平均粗さの下限値は、特に限定されず、例えば0.01nm以上とすることができ、0.1nm以上であってもよい。また、樹脂層6における、第1の金属酸化物層3側の表面の算術平均粗さは、例えば0.3~2.0nmの範囲であってもよく、0.7~2.0nmの範囲であってもよい。
上述した導電性積層体1は、例えば、透明基材2の1面上に、第1の金属酸化物層3、金属層4、第2の金属酸化物層5を、透明基材2側からこの順に積層することにより製造できる。
原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscopy:AFM)を用いて、製膜前後における、透明基材表面または樹脂層表面の算術平均粗さ(Ra)を測定した。結果を表3に示す。
導電性積層体の全光線透過率は、「JIS K-7105」に準拠して「NDH5000(日本電色工業株式会社製)」を用いて測定を行った。結果を表3に示す。
導電性積層体の表面抵抗値は「JIS K-7194」に準拠して、接触式の抵抗測定器である「ロレスタGP(登録商標)(株式会社ダイアインスツルメンツ製)」を用いて測定を行った。表面抵抗値の指標である10Ω/□以下とならないものについては、実用性に耐えられないと判断した。結果を表3に示す。
表1に示す組成の樹脂層形成用の樹脂組成物を準備した。樹脂組成物は、アクリレートと、光重合開始剤と、レベリング剤とを溶剤に溶解させて調製した。
透明基材を、表面の算術平均粗さ0.6nm、厚さ100μmのポリカーボネートフィルムに変更したこと、及び、このポリカーボネートフィルム上に樹脂層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同一の条件で試料を作製した。
表2に示す組成の樹脂組成物を光重合させ、表面の算術平均粗さ2.0nm、厚さ3.5μmの樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同一の条件で試料を作製した。表2に記載の各成分の割合(%)は重量%(wt%)を表す。
表2に示す組成の樹脂組成物を光重合させ、表面の算術平均粗さ1.6nm、厚さ3.5μmの樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同一の条件で試料を作製した。
表2に示す組成の樹脂組成物を光重合させ、表面の算術平均粗さ0.7nm、厚さ3.5μmの樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同一の条件で試料を作製した。
表2に示す組成の樹脂組成物を光重合させ、表面の算術平均粗さ6.0nm、厚さ3.5μmの樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同一の条件で試料を作製した。
透明基材を、厚さ100μmのポリカーボネートフィルムに変更したこと、及び、表2に示す組成の樹脂組成物を光重合させ、表面の算術平均粗さ2.4nm、厚さ5μmの樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同一の条件で試料を作製した。
表2に示す組成の樹脂組成物を光重合させ、表面の算術平均粗さ2.8nm、厚さ3.5μmの樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同一の条件で試料を作製した。
透明基材を、厚さ100μmのポリカーボネートフィルムに変更したこと、及び、表2に示す組成の樹脂組成物を光重合させ、表面の算術平均粗さ3.8nm、厚さ3.5μmの樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同一の条件で試料を作製した。
Claims (12)
- 透明基材、第1の金属酸化物層、金属層及び第2の金属酸化物層が、互いに接するように上記透明基材側からこの順に積層され、
上記第1の金属酸化物層が酸化亜鉛錫(ZTO)であり、
上記金属層が銀を90原子%以上含有する層であり、
上記第2の金属酸化物層がアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)であり、
上記透明基材表面の算術平均粗さが2.0nm以下である、導電性積層体。 - 透明基材、樹脂層、第1の金属酸化物層、金属層及び第2の金属酸化物層が、互いに接するように上記透明基材側からこの順に積層され、
上記第1の金属酸化物層が酸化亜鉛錫(ZTO)であり、
上記金属層が銀を90原子%以上含有する層であり、
上記第2の金属酸化物層がアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)であり、
上記樹脂層表面の算術平均粗さが2.0nm以下である、導電性積層体。 - 表面抵抗値が10Ω/□以下であり、且つ、全光線透過率が90%以上である、請求項1又は2に記載の導電性積層体。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の導電性積層体を少なくとも1枚用いたことを特徴とする光学装置。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の導電性積層体を電極の少なくとも一方の極として用いた、タッチパネル。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の導電性積層体を電極の少なくとも一方の極として用いた、調光素子。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の導電性積層体を電極の少なくとも一方の極として用いた、電気泳動型光学素子。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の導電性積層体を電極の少なくとも一方の極として用いた、発光素子。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の導電性積層体を少なくとも1枚用いた、アンテナ。
- 透明基材、第1の金属酸化物層、金属層及び第2の金属酸化物層が、互いに接するように上記透明基材側からこの順に積層する工程を有し、
上記第1の金属酸化物層が酸化亜鉛錫(ZTO)であり、
上記金属層が銀を90原子%以上含有する層であり、
上記第2の金属酸化物層がアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)であり、
上記透明基材表面の算術平均粗さが2.0nm以下である、導電性積層体の製造方法。 - 透明基材、樹脂層、第1の金属酸化物層、金属層及び第2の金属酸化物層が、互いに接するように上記透明基材側からこの順に積層する工程を有し、
上記第1の金属酸化物層が酸化亜鉛錫(ZTO)であり、
上記金属層が銀を90原子%以上含有する層であり、
上記第2の金属酸化物層がアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)であり、
上記樹脂層表面の算術平均粗さが2.0nm以下である、導電性積層体の製造方法。 - 上記導電性積層体は、表面抵抗値が10Ω/□以下であり、且つ、全光線透過率が90%以上である、請求項10又は11に記載の導電性積層体の製造方法。
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