JP7228536B2 - アンテナ装置及び探索装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、アンテナ装置及び探索装置に関する。
導波路に周期的な漏洩構造を設けて、平面波を導波路の外部空間に放射する周期構造漏れ波アンテナが知られている。周期構造漏れ波アンテナは、周波数によって平面波の放射方向が変わるため、複雑な給電回路なしにビーム走査型アンテナを実現できる。周期構造漏れ波アンテナの一方式として、両面に銅等の導体板を形成した誘電体基板に2列の導電体ビアを密に配置した導波路構造を導波路として用い、一方の導体板に形成したスロットを漏洩構造(放射素子)とするアンテナがある。この導波路構造は、ポスト壁導波路またはSIW(Substrate Integrated Waveguide)と呼ばれる。
上記の構造では、同一寸法のスロットを配置しているため、各スロットの結合量(放射電力を入射電力で除したもの)は一定となる。そのため、アンテナ開口面上の振幅が導波路に沿って指数関数的に減少する分布となり、高いアンテナ効率が得られない課題がある。例えば、ポスト壁導波路のスロットからの漏れ波を指向性合成した場合の利得が低下する。
IEEE Trans. Antennas Propagat. vol.60, no.1,pp.20-29, Jan. 2012. IEEE Antenna Wireless Propag. Lett., vol.18, no.4, pp. 606-610, Apr. 2019.
本発明の実施形態は、高いアンテナ効率を得ることが可能なアンテナ装置、及び探索装置を提供する。
本実施形態に係るアンテナ装置は、第1導体層と、第2導体層と、前記第1導体層及び前記第2導体層間の誘電体層と、前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導電層と前記第2導電層を電気的に接続する、第1方向に沿って設けられた複数の第1導電体ビアと、前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導電層と前記第2導電層を電気的に接続する、前記第1導電体ビアに対向して前記第1方向に沿って設けられた複数の第2導電体ビアと、前記複数の第1導電体ビアと前記複数の第2導電体ビアとの間の前記第1導体層の領域において、前記第1方向に応じて設けられた複数の第1開口部と、を備え、前記第1方向に略直交しかつ前記第1導体層に略平行な方向を第2方向とした場合に、前記複数の第1導電体ビアのうち前記複数の第1開口部に沿った位置に配置されている複数の第3導電体ビアの前記第2方向における位置は、前記複数の第1開口部の面積、又は前記複数の第1開口部の前記第2方向における位置に応じて異なる。
第1実施形態に係るアンテナ装置の分解斜視図。 第1実施形態に係るアンテナ装置の上面図。 第1実施形態の補足説明図。 第2実施形態に係るアンテナ装置の上面図。 第2実施形態の補足説明図。 第3実施形態に係るアンテナ装置の上面図。 第4実施形態に係るアンテナ装置の上面図。 第5実施形態に係るアンテナ装置の上面図。 第6実施形態に係るアンテナ装置の上面図。 第7実施形態に係るアンテナ装置の上面図。 第8実施形態に係るアンテナ装置の上面図。 第9実施形態に係る探索装置のブロック図。
以下、図面を参照しながら、本実施形態について説明する。
<第1実施形態>
以下、図1乃至図3を用いて、第1実施形態のアンテナ装置について説明する。
図1は、第1実施形態のアンテナ装置100の分解斜視図である。図2は、図1のアンテナ装置100の上面図である。
図1において、アンテナ装置100は、第1導体層101と、第2導体層102と、誘電体層103とを含む基板10を備える。
基板10(第1導体層101、第2導体層102及び誘電体層103)を貫通する第1導電体ビア104が、第1方向に沿って複数配置されている。より詳細には、第1導電体ビア104は、第1方向に延びる第1直線111に沿って配置されている。
基板10(第1導体層101、第2導体層102及び誘電体層103)を貫通する第2導電体ビア105が、第1方向沿って複数配置されている。より詳細には、第2導電体ビア105は、第1直線111に略平行な第2直線112に沿って配置されている。第2導電体ビア105は、第1導電体ビア104と並行して設けられている。
第1直線111及び第2直線112はそれぞれ破線によって示されている。第1直線111及び第2直線112は説明のための仮想の線である。第1導電体ビア104は、第1導体層101及び第2導体層102間を導通する。第2導電体ビア105は、第1導体層101及び第2導体層102間を導通する。第1直線111と第2直線112は、図中に便宜上設けたxyz座標系のy軸と平行である。第1方向は、y軸方向に対応する。
第1直線111と平行な方向(すなわちy軸方向)において、第1導電体ビア104の配置間隔は、第1周期(第1間隔)pである。第2直線112と平行な方向(すなわちy軸方向)において、第2導電体ビア105の配置間隔は、同じ第1周期(第1間隔)pである。
第1導体層101と、第2導体層102と、誘電体層103と、複数配置された第1導電体ビア104、複数配置された第2導電体ビア105は、ポスト壁導波路またはSIW(Substrate Integrated Waveguide)と呼ばれる導波路を構成する。
第1導電体ビア104及び第2導電体ビア105の直径が波長に対して小さく、また、第1周期pが波長に対して小さい場合、第1導体層101と、第2導体層102と、複数配置された第1導電体ビア104と、複数配置された導電体ビア105とに囲まれた領域を伝播する電磁波に対して、複数配置された第1導電体ビア104及び複数配置された第2導電体ビア105がそれぞれ等価的な導体壁として働く。そのため、第1導体層101、第2導体層102、誘電体層103、複数配置された第1導電体ビア104及び複数配置された第2導電体ビア105は、誘電体が充填された等価的な導波管として機能する。第1導体層101及び第2導体層102は、導波管の広壁に相当し、複数配置された第1導電体ビア104及び複数配置された第2導電体ビア105は、導波管の狭壁に相当する。
誘電体層103は、一例として誘電体基板である。誘電体基板としてはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)や変性PPE(ポリフェニレンエーテル)などの樹脂基板や、樹脂発泡体、液晶ポリマー、COP(シクロオレフィンコポリマー)などのフィルム基板、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)、HTCC(High Temperature Co-fired Ceramics)などのセラミック基板、あるいはガラス基板が用いられる。第1導体層101及び第2導体層102は、一例として銅等の金属により形成された導体板である。一例として、誘電体基板の両面に導体板を接着することで、基板10が形成される。
第1導電体ビア104及び第2導電体ビア105は、一例として基板10に孔を設け、孔の側面をメッキするか、銅、銀、金などの金属または金属粒子を含む導電性ペーストを充填することで形成される。
誘電体層103は単層でもよいし、複数の誘電体層を積層したものであってもよい。また、第1導電体ビア104及び第2導電体ビア105は、第1導体層101と第2導体層102を貫通する方向(図のz軸方向)に一様な形状でもよいし、z軸方向に非一様な形状であってもよい。誘電体層103が複数の誘電体層からなる場合には、各誘電体層に設けられた導電体ビアがz軸方向に積層されてもよい。
第1導電体ビア104及び第2導電体ビア105に挟まれる第1導体層101の領域(あるいは第1直線111及び第2直線112に挟まれる第1導体層101の領域)には、放射素子として動作する第1開口部(スロット)106が設けられている。
図2には、第1開口部106の例として3つの第1開口部106a、106b、106cが示される。第1開口部106a、106b、106cを特に区別しないときは第1開口部106と記載する。第1開口部106は、第1導電体ビア104又は第2導電体ビア105に並行して設けられている。より詳細には、第1開口部106は、第1直線111又は第2直線112と略平行な方向(すなわち図のy軸方向)に複数配置される。すなわち、第1開口部106は、第1方向に応じて配置されている。
第1開口部106の配置間隔は、第2周期(第2間隔)pである。第1開口部106の形状は、長方形である。長手方向はポスト壁導波路の管軸(すなわちy軸)と直交している。但し、第1開口部106が、長手方向がポスト壁導波路の管軸(すなわちy軸)と平行、あるいは、y軸と斜めに交差するように配置してもよい。第1開口部106の形状は、長方形の角を丸めた形状や、楕円形、ダンベル型などであってもよい。第1開口部106はスロットとも呼ばれ、第1開口部106はスロットアンテナとして動作する。
アンテナ装置100は、ポスト壁導波路を導波路とし、開口部106を放射素子(漏洩構造)とする周期構造漏れ波アンテナとして動作する。周期構造漏れ波アンテナはPLWA(Periodic Leaky-Wave Antenna)とも呼ばれる。周期構造漏れ波アンテナは、導波路(伝送線路)に対して、連続的あるいは周期的な漏洩構造を設けたときに、導波路の外部空間に平面波が放射される漏れ波と呼ばれる現象を利用したアンテナである。
なお、漏れ波が生じるのは速波(Fast wave)の場合に限られる。速波とは導波路構造内を伝搬する波の位相速度vの絶対値が外部空間の光速よりも大きいことである。換言すると、導波路構造内を伝搬する波の位相定数βの絶対値が、外部空間の波数よりも小さいことである。さらに換言すれば、導波路構造内を伝搬する波の管内波長λが、外部空間の波長よりも長いことである。
速波の条件は、外部空間が真空の自由空間とすると、真空中の光速c、波数k、波長λを用いて、式(1)で示すように3通りの形で表される。速波の条件が満たされるとは、式(1)で示す3つの条件のうちのいずれかが満たされることである。
Figure 0007228536000001
速波の条件を満足する場合、平面波の放射角度θは式(2)で表される。ただし、電磁波は導波路内をy軸正方向に伝播する。
Figure 0007228536000002
周期構造漏れ波アンテナでは周波数変化に伴い放射角度が変化するため、周期構造漏れ波アンテナは、ビーム走査アンテナとして使用可能である。ビーム走査に複雑な給電回路を必要としないことや、フェーズドアレーアンテナのような移相器を必要としないことが、周期構造漏れ波アンテナの利点の一つである。
比較例として、速波の導波路(例えば中空の導波管)にスリットを1つ設けた漏れ波アンテナがある。これに対して、本実施形態の周期構造漏れ波アンテナ(PLWA)は、遅波の導波路(例えば比誘電率がおよそ2以上の誘電体層を含む基板)を用いたアンテナである。ポスト壁導波路は誘電体層の比誘電率がおよそ2以上であれば、通常使用する広壁幅の寸法において遅波となる。本実施形態の誘電体層103も比誘電率をおよそ2以上とする。このような遅波の導波路に周期的な漏洩構造を設けることで、導波路内を伝搬する波が速波となり(すなわち速波の条件が満たされ)、漏れ波を生じさせることができる。アンテナ装置100においては、y軸方向に第2周期pの間隔で複数配置される第1開口部106が、周期的な漏洩構造に相当する。
周期構造においては、フロケの定理から式(3)の伝搬定数を持つ無限の空間高調波(フロケモード)が発生する。
Figure 0007228536000003
式(3)はy軸を導波路の管軸方向とした場合の式である。nは整数、kynはn次フロケモードの伝搬定数、右辺第2項の分母は第1開口部106を配置した第2周期pである。
y0は0次フロケモードの伝搬定数である。ky0は、漏洩構造がない場合の導波路における位相定数β、減衰定数αを用いて式(4)で与えられる。jは虚数である。
Figure 0007228536000004
漏れ波は速波の場合に生じるので、n次フロケモードの位相定数βynに注目する。βynはkynの実部であるから、式(5)で与えられる。
Figure 0007228536000005
無数のフロケモードのうちのうち、速波となる次数のモードのみが漏れ波を生じさせる。βynに関する速波の条件は式(6)で与えられる。
Figure 0007228536000006
前述のとおり、周期構造漏れ波アンテナ(PLWA)では遅波の導波路を用いるので、0次モードは漏れ波を生じさせない。なお、0次モードは、ポスト壁導波管(遅波の導波路)に開口部(漏洩構造)を全く設けない場合のモードに相当する。
式(6)を満足する、nが負の整数である次数のモードが漏れ波を生じさせる。次数(n)の異なるフロケモードは位相定数が異なるので、式(2)で与えられる放射角度θも次数によって異なる。複数のnが速波の条件を満たす場合、それぞれの次数の位相定数に対応する方向に漏れ波が生じるため、アンテナはマルチビームのアンテナとして動作する。本実施形態では、一例としてn=-1のフロケモードのみが速波の条件を満たすように、導波路に用いる誘電体、及び放射素子(漏洩構造)の配置周期等を決定しているとする。但し、複数のnが速波の条件を満たしていてもかまわない。
y軸方向に第2周期pで配置される第1開口部(スロット)106が同一寸法の場合、すなわち、同一寸法のスロットアンテナを配置した場合、各スロットの結合量(放射電力を入射電力で除したもの)は一定となる。そのため、電磁波が導波路内をy軸正方向に伝播する場合、y軸正方向に進むほど、アンテナ開口面上の振幅が指数関数的に減少する分布となる。このため、高いアンテナ効率を得にくい。
図2において、第1開口部(スロット)106a~106cの寸法は互いに異なっている。y軸正方向に進むほど第1開口部(スロット)の寸法は大きくなっている。第1開口部106a~106cの長手方向が、ポスト壁導波路の管軸(導波路の方向)と直交する場合(すなわちx軸方向の場合)、結合量は主に第1開口部106a~106cの長手方向の寸法(スロット長)で制御可能である。必要な結合量が小さなスロットではスロット長を短く、必要な結合量が大きなスロットではスロット長を長くすればよい。
一例として、送信アンテナの場合に、アンテナ開口上の振幅分布を一様にする。給電側から終端側に行くにつれで導波管内を伝搬する波の振幅は低下するため、給電側と逆の終端側から数えてk番目の素子を#kとすると、必要な結合量は一例として1/kとなるので、給電側から終端側に向かってスロット長を長くしていけばよい。
図2では、y軸負方向が給電側、y軸正方向が終端側に対応し、第1開口部(スロット)106a~106cの順にスロット長が長くなっている。
図2において、第1導電体ビア104の一部104a~104cが、図のx軸負方向(第2導電体ビアと反対方向)にシフトさせられている。すなわち、第1直線111と略直交する方向で、かつ第2直線112とは反対側にシフトさせられている。本明細書では、このように第1導電体ビアの一部をシフトすることを“オフセットする”と称する。第1導電体ビアのうち、オフセットされている第1導電体ビアは第3導電体ビアに対応する。オフセットされている第1導電体ビアを図ではハッチングした円で識別している。このように第1導電体ビア104は、全体としては第1方向に向かって伸びていくように配置されているが、第1導体体ビア104の一部104a~104cは、第1直線111からずれた位置に配置されている。このように第1導電体ビア104の一部がずれた位置に配置されている場合も、一部104a~104cを含む複数の第1導電体ビア104の全体は第1方向に沿って配置されていると本実施形態では定義する。オフセットされている第1導電体ビア(第3導電体ビア)は、一例として、第1開口部106a~106cからy軸方向における距離が第1距離以内の導電体ビアである。前記第1距離は、複数の開口部が有する複数の結合量のうち、最大の結合量および最小の結合量の差分に応じている。
第1導電体ビア104の一部104a~104cは、第1開口部106a~106cに沿った位置に配置されている第1導電体ビアである。第1導電体ビア104の一部104a~104cのそれぞれは、スロット106a~106cのそれぞれのx軸負方向側の近傍の2つの第1導電体ビアを含む。2つの第1導電体ビアが同じ距離だけ、スロット106a~106cから遠ざかる方向にオフセットしている。x軸方向(第2方向)における一部104a~104cの位置は、それぞれ対応するスロット106a~106cの結合量に応じて調整されている(異なっている)。図2の例では、スロット106a~106cは、導波路方向に進むほど、スロット106a~106cに沿った位置の第1導電体ビア(104a~104c)との距離が小さくなる。一部104a~104cのx軸方向(第2方向)における位置は、一部104a~104c以外の第1導電体ビアのx軸方向(第2方向)における位置に対し、複数の第2導電体ビア105と反対側である。これによりスロット106a~106cで、一部104a~104cのオフセット量に応じた位相遅れが生じるため、スロット106a~106c周辺におけるフロケモードの位相定数を略同一に調整できる。
図3は、本実施形態の補足説明図である。図3(A)は単にy軸方向に沿って異なる寸法のスロットを配置し、第1導電体ビア104の一部をオフセットさせていない例を示す上面図である。便宜上、各要素には図2と同じ符号を用いている。この場合、スロット106a~106c周辺におけるフロケモードの位相定数がスロットごとに一定とならない。位相定数が異なる場合、漏れ波の放射角度にも差が生じるため、漏れ波の放射角度がそろわずアンテナ利得が劣化する。そこで、本実施形態では、図3(B)に示すように、複数の第1導電体ビア104のうちスロット106a~106cの近傍の第1導電体ビア104a、104b、104cを、スロット106a~106cと反対方向にオフセットさせることで、各スロットの周辺におけるフロケモードの位相定数を調整する。つまり、x軸方向(第2方向)における一部104a~104cの位置を、それぞれ対応するスロット106a~106cの結合量に応じて調整する。一部104a~104cのx軸方向における位置は、一部104a~104c以外の導電体ビアのx軸方向における位置に対し複数の第2導電体ビア105と反対側である。一部104a~104cのオフセット量91a~91c、あるいは一部104a~104cとスロット106a~106cとの距離は、導波路方向に進むほど少なくなっている。また、導波路方向に進むほど、スロット106a~106cの長手方向の長さ92a~92c又は面積93a~93cは大きくなっている。図の例では、スロット106a~106cの短手方向の長さは同じであるが、これに限定されない。導波路方向に進むほど、各スロットの短手方向の長さが長く又は短くなってもよい。このように一部104a~104cの位置を調整することにより、各スロットの長手方向の長さ又は面積等に拘わらず、すなわち各スロットの結合量に拘わらず、各スロットの周辺におけるフロケモードの位相定数を略一致させることが可能になる。
この際、スロットの配置される周期(第2周期)pが、第1導電体ビア104の配置される周期(第1周期)pの整数倍となっているため、位相定数の調整が容易である。図2の例では、p=3pとなっている。第1導電体ビア104を3個、第2導電体ビア105を3個、第1開口部106を1個含む第1単位セル121が、y軸方向に第2周期pでアレー化されている。図2では第1開口部106aを含む第1単位セル121が破線の枠で示されているが、他の第1開口部を含む第1単位セル121も同様の第1単位セルが定義される。第2周期pが第1周期pの整数倍である場合、x軸負方向にオフセットされる第1導電体ビア104の一部104a~104cと、スロット106a~106cのy軸方向の相対位置関係が、スロット106a~106cにおいて等しいもしくは概ね等しくなる(以下、相対位置関係が等しいと言うときは概ね等しい場合も含む)。これにより、各スロットの周辺におけるフロケモードの位相定数を略一致させる調整が容易になる。
スロットの配置される第2周期pが、第1導電体ビア104の配置される第1周期pの整数倍となっていることの利点について詳細に説明する。ポスト壁導波路の等価的な広壁幅は、誘電体の比誘電率、導電体ビアの直径、2つの導電体ビア列間の距離、及び、導電体ビアの配置される周期(第1周期p)に依存する。そのため、通常、この周期は、ポスト壁導波路の等価的な広壁幅が所望の値となるように決定される。一方、スロットの配置される周期(第2周期p)は、式(2)で表される漏れ波の放射方向θが所望の方向となるように、すなわち、式(5)の位相定数が所望の値となるように決定される。そのため、通常、x軸負方向にオフセットする導電体ビアの一部と、スロットのy軸方向の相対位置関係が全てのスロットにおいて等しくなるとは限らない。すなわち、導電体ビアの一部と、スロットのy軸方向の相対位置関係がスロットごとに異なり得る。この場合、スロットごとに、導電体ビアの一部及びスロット間のy軸方向の相対位置関係を考慮した上で、スロット長と、導電体ビアのオフセット量とを最適化する必要があり、位相定数の調整が困難になる。この点、本実施形態では、第2周期pが第1周期pの整数倍として、第1単位セル121を構成することで、各スロットでの位相定数の調整が容易となっている。
このように本実施形態では、各スロットの周辺におけるフロケモードの位相定数が略一致するようにする調整を容易に行うことができるため、各スロットで一定の位相定数を得るとの条件の下で、各スロットの結合量を連続的又は段階的に変化させる制御が可能となる。
具体的を示す。スロットの結合量が大きいほど、スロットで生じる位相遅れが大きい。よって、スロットの結合量が小さいほど位相遅れの調整量が大きくなり、導電体ビアのオフセット量も大きくなる。そこで、最大結合量のスロットを含む単位セルにおいて、第1導電体ビアの一部とスロットとの距離(オフセット量)を最も小さくする。そして、最大結合量のスロットに比べて結合量が小さいスロットを含む単位セルほど、第1導電体ビアの一部とスロットとの距離(オフセット量)を大きくする。このように、結合量の小さいスロットを含む単位セルの位相定数を、最大結合量のスロットを含む単位セルの位相定数に合わせて調整する。
なお、最大結合量のスロットを含む単位セルの位相定数は、調整目標値となるため、最大結合量のスロットを含む単位セルにおける導電体ビアをオフセットさせなくてもよい。そのようにすることで、最大結合量以外のスロットを含む単位セルにおける第1導電体ビア104の一部のオフセット量が小さく抑えられるため、ポスト壁導波路からの電磁波の漏洩を抑制できる。
図2の例では、第1単位セル121において、スロットに沿った位置の2個の第1導電体ビアをx軸負方向に等しい距離だけオフセットさせているが、必要な位相定数の調整量に応じて、2個の第1導電体ビアのオフセット量を異なる値としてもよい。あるいは、オフセットさせる第1導電体ビアを1個としてもよい。
ここで、スロットに沿った位置に存在する第1導電体ビアは、y軸方向にスロットに最も距離が近い所定数の第1導電体ビア又は、当該所定数の第1導電体ビアから任意に選択した第1導電体ビアでもよい。または、スロットに沿った位置に存在する第1導電体ビアは、第1直線111と直行し、かつ基板面に平行な方向において、当該スロットに重なる第1導電体ビアでもよい。ここに記載した以外の方法でスロットに沿った位置の第1導電体ビアを定義してもよい。
比較例として、位相定数を調整する他の方法を示す。例えば、第1直線111と第2直線112の間に新たな導電体ビアを形成する方法がある。しかしながら、この方法では、アンテナの使用周波数がミリ波帯のような高周波になった場合、製造可能な導電体ビアの直径が、マイクロ波帯などの低周波帯と比べて、波長換算での寸法で大きくなる。このため、大きな反射波を生じやすい。また、大きな位相進みが生じてしまうため、位相定数の調整が実現できなくなる。
これに対し、本実施形態では、ポスト壁導波路の狭壁を構成する第1導電体ビア104の一部104aをポスト壁導波路の外側にオフセットする。この方法では、比較的小さな位相遅れを生じさせることが可能であり、位相定数の調整が容易である。また、調整により大きな反射波が生じることもない。よって、本実施形態は、PLWAのアンテナの効率改善に適している。
以上説明したように、第1実施形態によれば、放射素子として寸法の異なる第1開口部106を用い、第1開口部106の結合量に応じて、第1導電体ビア104の一部104aをポスト壁導波路の外側にオフセットする。これにより、放射素子周辺における位相定数を一定に調整することが可能となり、周期構造漏れ波アンテナ(PLWA)の開口面上において所望の振幅分布を得ることができる。
また、ポスト壁導波路管軸方向における第1開口部106の配置周期である第2周期pを、ポスト壁導波路管軸方向における第1導電体ビア104及び第2導電体ビア105の配置周期である第2周期pの整数倍とする。これによりアンテナ装置を第1単位セル121のアレー化構造とし、ポスト壁導波路の管軸方向において、第1開口部106と、第1導電体ビア104の一部104aとの相対位置関係を各第1単位セル121で一定にできる。よって、各第1単位セル121における位相定数を一定にしつつ、各第1単位セル121のスロットの結合量を連続的又は段階的に制御できる。したがって、アンテナ開口上の振幅分布を容易に制御可能であり、アンテナ効率の高いPLWAの提供が可能となる。
(変形例1)
本実施形態では第1導電体ビア104の一部をポスト壁導波路の外側(当該一部を含む単位セル内のスロットから遠ざかる方向)にオフセットしたが、導電体ビアの一部を、ポスト壁導波路の内側(当該一部を含む単位セル内のスロットに接近する方向)にオフセットすることも可能である。内側にオフセットする場合には、比較的小さな位相進みを生じさせることが可能である。よってこの構成でも、位相定数の調整は比較的容易である。ただし、基板製造プロセスのデザインルールで、スロットと導電体ビア間のクリアランスには下限値が定められるため、ポスト壁導波路内側へのオフセット量はデザインルールにより制約される。つまり、場合によっては所望の位相調整を実現するためには、スロットと導電体ビア間のクリアランスを、デザインルールで定められた下限値未満とする必要がある。すなわち、デザインルールを満足する範囲で導電体ビアをポスト壁導波路の内側にオフセットする必要がある。
(変形例2)
本実施形態では、各第1開口部からの出力の振幅を一定とする場合において、z軸正方向に進むほど第1開口部の寸法が大きくなり(又は結合量が大きくなり)また、第1導電体ビアの一部(第3導電体ビア)のx軸方向のオフセットが小さくなっていた(図2参照)。しかしながら、特定の方向に対応する第1開口部の出力の振幅を弱める又は強める場合には、必ずしもこの限りでない。例えば、途中の開口部が最大結合量又は最小結合量の場合があってもよい。
前述した本実施形態では第1導電体ビア104の一部をポスト壁導波路の外側にオフセットするため、第1導電体ビア104の一部とスロット間のクリアランスをデザインルールで定められた下限値未満とする必要がない。
本変形例は、後述する第2~第9実施形態についても同様に適用可能である。
<第2実施形態>
以下に図4を用いて、第2実施形態のアンテナ装置について説明する。
図4は第2実施形態のアンテナ装置200の上面図である。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
第2実施形態のアンテナ装置200において、第1実施形態と同様に、第1導電体ビア104の一部104a~104cが、第1直線111と略直交する方向でかつ第2直線112とは反対側(すなわちx軸負方向)にオフセットしている。これに加えて、第2導電体ビア105の一部105a~105cが第2直線112と略直交する方向でかつ第1直線111とは反対側(すなわち、x軸正方向)にオフセットしている。つまり、複数の第2導電体ビア105のうち複数の第1開口部106a~106cに沿った位置に配置されている一部105a~105c(複数の第4導電体ビア)のx軸方向における位置は、複数の第1開口部106a~106cの結合量に応じて異なっている。一部105a~105cのx軸方向における位置は、複数の第2導電体ビアのうち一部105a~105c以外の導電体ビアのx軸方向における位置に対し複数の第1導電体ビア104と反対側である。一例として、オフセットされている第2導電体ビア(第4導電体ビア)は、一例として、第1開口部106a~106cからy軸方向における距離が第1距離以内の導電体ビアである。第1距離は、複数の開口部が有する複数の結合量のうち、最大の結合量および最小の結合量の差分に応じている。
図4の例では、第2導電体ビア105の一部105a~105cはそれぞれ1つの導電体ビア105を含むが、2つ以上の導電体ビアを含んでもよい。同様に、第1導電体ビア104の一部104a~104cはそれぞれ1つの導電体ビア104を含むが、2つ以上の導電体ビアを含んでもよい。第2導電体ビアのうち、オフセットされている第2導電体ビアは第4導電体ビアに対応する。オフセットされている第2導電体ビアを、オフセットされている第1導電体ビアと同様に、ハッチングした円で識別している。
図4の例では、各第1単位セル121において、第1導電体ビア104の一部104a~104cのオフセット量と、第2導電体ビア105の一部105a~105cのオフセット量が同じである。但し、必要な位相定数の調整量に応じて、第1導電体ビア104の一部104a~104cのオフセット量と、オフセットさせる第2導電体ビア105の一部105a~105cのオフセット量とが異なってもよい。また、オフセットさせる導電体ビアの数を第1導電体ビア104と第2導電体ビア105間で、異なる数としてもよい。
図4Aは、本実施形態の補足説明図である。第1実施形態と同様に、複数の第1導電体ビア104のうちスロット106a~106cの近傍の第1導電体ビア104a、104b、104cが、スロット106a~106cと反対方向にオフセット量91a~91cだけされている。さらに、本実施形態では、複数の第2導電体ビア105のうちスロット106a~106cの近傍の第2導電体ビア105a、105b、105cが、スロット106a~106cと反対方向にオフセット量95a~95cだけされている。一部105a~105cのx軸方向における位置は、一部105a~105c以外の第2導電体ビア105のx軸方向における位置に対し複数の第1導電体ビア104と反対側である。この例では、オフセット量95a~95cは、オフセット量91a~91cと同じとしているが、これに限定されない。つまり、x軸方向(第2方向)における、第1導電体ビア104a~104cの位置と第2導電体ビア105a~105cの位置とを、それぞれ対応するスロット106a~106cの結合量に応じて調整する。このように、第1導電体ビア104a、104b、104cに加えて、第2導電体ビア105a、105b、105cをオフセットすることで、各スロットの周辺におけるフロケモードの位相定数を調整する。第2導電体ビア105a~105cのオフセット量95a~95a、あるいは第2導電体ビア105a~105cとスロット106a~106cとの距離は、導波路方向に進むほど少なくなっている。また、第1実施形態と同様に、導波路方向に進むほど、スロット106a~106cの長手方向の長さ92a~92c又は面積93a~93cは大きくなっている。図の例では、スロット106a~106cの短手方向の長さは同じであるが、これに限定されない。導波路方向に進むほど、各スロットの短手方向の長さが長く又は短くなってもよい。このように第1導電体ビア104a~104c及び第2導電体ビア105a~105cの位置を調整することにより、各スロットの長手方向の長さ又は面積等に拘わらず、すなわち各スロットの結合量に拘わらず、各スロットの周辺におけるフロケモードの位相定数を略一致させることが可能になる。
第1実施形態と同様に、第2周期pは第1周期pの整数倍である。図4の例では、p=4pとなっている。また、第1導電体ビア104を4個、第2導電体ビア105を4個、第1開口部106を1個含む第1単位セル121が構成されている。第1単位セル121をy軸方向に第2周期pでアレー化した構造となっている。そのため、y軸方向における第1導電体ビア104の一部104a~104cと第1開口部(スロット)106a~106cとの相対位置関係は、全ての第1単位セル121において等しい。また、y軸方向における第2導電体ビア105の一部105a~105cと、第1開口部(スロット)106a~106cとの相対位置関係は、全ての第1単位セル121において等しい。従って、第1実施形態のアンテナ装置100と同様に、位相定数の調整が容易である。
また、第2導電体ビア105の一部105a~105cを第2直線112と略直交する方向でかつ第1直線111とは反対側(すなわち、x軸正方向)にオフセットすることで各スロットにおける位相遅れを生じさせることができる。このため、第1実施形態における第1導電体ビア104の一部104a~104cのみをオフセットする場合に比べて、位相定数の調整能力が向上する。位相定数の調整可能範囲が広がることで、各スロットの結合量を幅広く制御できるようになる。よって、アンテナ開口面上の振幅分布をより自由に制御できるようになる。
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1導電体ビア104の一部104a~104cに加えて、第2導電体ビア105の一部105a~105cをポスト壁導波路の外側にオフセットする。これにより、位相定数の調整範囲を広げることができるため、PLWAのアンテナ開口上の振幅分布がより柔軟に制御可能となる。
<第3実施形態>
以下に図5を用いて、第3実施形態のアンテナ装置について説明する。
図5は第3実施形態のアンテナ装置300の上面図である。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
第3実施形態のアンテナ装置300では、第1開口部(スロット)106の長手方向が、ポスト壁導波路の管軸すなわちy軸に平行である。また、第1開口部(スロット)106がポスト壁導波路の管軸(第1直線111と第2直線112の中心線)からシフト(オフセット)されている。図5の例では、第1開口部106は、第1直線111の方向(すなわちx軸負方向)にオフセットされている。
スロットの長手方向が、ポスト壁導波路の管軸と平行の場合、結合量は主にスロットの長手方向の寸法(スロット長)と、スロットのオフセット量とで制御可能である。結合量を大きくするには、スロット長を長くする、あるいはスロットのオフセット量を大きくすればよい。
一例として、スロット長又はスロットのオフセット量のいずれか一方をパラメータとし、結合量を制御することが可能である。スロット長のみで制御する場合には、第2周期pによってスロット長が制限される。また、スロットのオフセット量のみで制御する場合には、デザインルールで定められた導電体ビア及びスロット間のクリアランスの下限値によってオフセット量が制限される。そのため、スロット長及びスロットのオフセット量の双方をパラメータとした方が、実現可能な結合量の範囲が広くなる。
本実施形態のように長手方向がポスト壁導波路の管軸と平行なスロットを放射素子として用いる場合も、結合量が大きいほどスロットで生じる位相遅れが大きくなる。このため、良好なアンテナ効率のPLWAを得るためには、各スロットに対して位相定数の調整が必要となる。そこで、第1実施形態と同様に、第1導電体ビア104の一部104a~104cをポスト壁導波路の外側(すなわち、x軸負方向)にオフセットすることで、第1単位セル121ごとの位相定数を一定とするよう調整する。これにより、良好なアンテナ特性を得ることができる。
なお、図5において、第3導電体ビアのうちの1つの導電体ビアから複数の第3導電体ビア以外の第1導電体ビアまでのy軸方向における距離(第2距離)は、第3導電体ビアのうちx軸方向に進む側にある別の1つの導電体ビアから複数の第3導電体ビア以外の第1導電体ビアまでのy軸方向における距離(第3距離)よりも大きい。また、第1開口部のうちの1つの開口部から複数の第3導電体ビア以外の第1導電体ビアまでのy軸方向における距離(第4距離)は、第1開口部のうちx軸方向に進む側にある別の1つの開口部から複数の第3導電体ビア以外の第1導電体ビアまでのy軸方向における距離(第5距離)よりも大きい。
以上説明したように、第3実施形態によれば、第1開口部106がポスト壁導波路の管軸と平行なスロットである場合にも、第1開口部106a~106cをポスト壁導波路の管軸からオフセットさせ、第1導電体ビア104の一部104a~104cをポスト壁導波路の外側にオフセットすることで、アンテナ効率の高いPLWAを実現できる。
<第4実施形態>
以下に図6を用いて、第4実施形態のアンテナ装置について説明する。
図6は第4実施形態のアンテナ装置400の上面図である。なお、以下の説明において、第3実施形態と同様の部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
第4実施形態のアンテナ装置400では、第1開口部106が、ポスト壁導波路の管軸から第2直線112の方向(すなわちx軸正方向)にオフセットされている点で第3実施形態とは異なる。第3実施形態と同様に、第1開口部106a~106cは、ポスト壁導波路の管軸と平行なスロットである。本実施形態では、第3実施形態よりも第1開口部(スロット)106a~106cの結合量が増加するため、PLWAの残留電力が低減し、アンテナ効率を改善できる効果が得られる。以下、これについて詳細に説明する。
前述した図5に示す第3実施形態のアンテナ装置300において、第1導電体ビア104の一部104a~104cと、当該一部104a~104cとy軸方向の位置が同じ第2導電体ビア105とのx軸方向の中心を基準とした場合の、第1開口部(スロット)106a~106cのオフセット量をOFS1a~OFS1cとする。また、第1導電体ビア104の一部104a~104cをオフセットさせる前の状態(第1導電体ビア104の一部104a~104cが第1直線111上に位置する状態)におけるポスト壁導波路管軸の中心を基準とした場合の第1開口部(スロット)106a~106cのオフセット量をOFS2a~OFS2cとする。このとき、OFS1a~OFS1cは、OFS2a~OFS2cに比べて、小さな値となる。従って、前述した第3実施形態では、第1導電体ビア104の一部104a~104cのオフセットにより、オフセットさせない場合に比べて、第1開口部(スロット)106a~106cの結合量は減少することになる。導電体ビアとスロット間のクリアランスの下限値は、デザインルールにより定められているため、実現可能な最大結合量が減少することになる。
しかしながら、周期構造漏れ波アンテナでは、実現可能な最大結合量は大きい方が望ましい。この理由について述べると以下の通りである。周期構造漏れ波アンテナでは、反射波による不要ビームの発生を抑制するため、アンテナ終端には通常、無反射終端を設ける。不要ビームの発生とは、アンテナの終端で反射波が生じた場合、入射波と逆向きに反射波が伝播し、入射波による漏れ波の放射方向をθとしたとき、-θの方向に不要放射を生じることである。スロット(放射素子)から放射されずにアンテナを通過する残留電力は無反射終端で吸収されるため、吸収された電力は損失となる。また、スロット(放射素子)の配置数は通常、アンテナを使用するアプリケーションにおいて必要なビーム幅が得られるように決定される。従って、実現可能な最大結合量が小さくなった場合に、スロット数(放射素子数)を増加させて、残留電力を低減することは、ビーム幅に影響するため現実的ではない。所望のビーム幅から決定されるスロット数(放射素子数)、すなわち予め決められたアンテナ長において、残留電力を低減させるためには、スロット(放射素子)の実現可能な結合量を大きくする必要がある。
第4実施形態では、スロット数を増加させることなく、スロットの実現可能な結合量を大きくすることを実現している。オフセットした第1導電体ビア104の一部104a~104cと、当該一部104a~104cとy軸方向の位置が同じ第2導電体ビア105とのx軸方向の中心を基準とした場合の、第1開口部(スロット)106a~106cのオフセット量をOFS3a~3cとする。また、第1導電体ビア104の一部104a~104cをオフセットさせる前の状態(第1導電体ビア104の一部104a~104cが第1直線111上に位置する状態)におけるポスト壁導波路管軸の中心を基準とした場合の第1開口部(スロット)106a~106cのオフセット量をOFS4a~OFS4cとする。このとき、OFS3a~OFS3cは、OFS4a~OFS4cに比べて大きな値となる。従って、第1導電体ビア104の一部104a~104cのオフセットにより、第1開口部(スロット)106a~106cの結合量が増加するため、PLWAの残留電力を低減し、アンテナ効率を改善できる。
以上説明したように、第4実施形態によれば、第1開口部(スロット)106a~106cをオフセットした側とは反対側に位置する第1導電体ビア104の一部104a~104cを、ポスト壁導波路の外側にオフセットする。これにより、各スロットにおいて実現可能な最大結合量を大きくできるため、PLWAのアンテナ効率をさらに向上できる。
<第5実施形態>
以下に図7を用いて、第5実施形態のアンテナ装置について説明する。
図7は第5実施形態のアンテナ装置500の上面図である。なお、以下の説明において、第4実施形態と同様の部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
第5実施形態のアンテナ装置500は、第1開口部106a~106cが、第1直線111と略平行な第3直線113上に配置されている(一直線状に配置されている)点で第4実施形態とは異なる。第4実施形態と同様に、第1開口部106a~106cは、ポスト壁導波路の管軸と平行なスロットである。
PLWAの残留電力を低減し、アンテナ効率を改善するためには、スロットで実現可能な最大結合量は大きい方が好ましい。第1開口部106a~106cのポスト壁導波路管軸からのオフセット量が大きいほど、スロットの結合量も大きくなるため、第1開口部106a~106cを、デザインルールに従う範囲で、なるべく大きくオフセットさせることで、アンテナ効率を改善できる。
第1開口部106a~106cが、第1直線111と略平行な第3直線113上に配置されているため、ポスト壁導波路管軸からスロットのオフセット量は全てのスロットで等しくなる。第1開口部106a~106cと第2導電体ビア105との距離は、一例として、導電体ビアとスロット間のクリアランスのデザインルールで定められた下限値とされる。すなわち、第1開口部106a~106cを、デザインルールに従う範囲で、なるべく大きくオフセットさせられている。この構成においては、結合量をスロット長により制御する。また、第1導電体ビア104の一部104a~104cのポスト壁導波路の外側へのオフセット量により、第1開口部106a~106cに対する位相定数を調整すればよい。
第1開口部106a~106cが第3直線113上に配置されることで、さらなる利点が得られる。第1開口部106a~106cを直線状に並べる場合、第1開口部106が直線状に並ばない場合(図6参照)に比べて、アンテナ外部空間に放射される漏れ波の交差偏波成分(x軸方向の成分)が抑制され、アンテナの交差偏波識別度(XPD)が改善する。
以上説明したように、第5実施形態によれば、第1開口部106a~106cが第3直線113上に並ぶようにオフセットする。これにより、アンテナ効率及び交差偏波識別度を改善できる。
<第6実施形態>
以下に図8を用いて、第6実施形態のアンテナ装置について説明する。
図8は第6実施形態のアンテナ装置600の上面図である。なお、以下の説明において、第3実施形態と同様の部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
第6実施形態のアンテナ装置600は、第1開口部106に加えて、第1導体層101の第1直線111及び第2直線112に挟まれる領域に、放射素子として動作する第2開口部107(107a、107b、107c、107d)が設けられる点で第3実施形態(図5参照)とは異なる。
さらに第6実施形態では、第2開口部107に沿った位置に存在する第2導電体ビアである、第2導電体ビア105の一部105a~105dもポスト壁導波路の管軸から外側にオフセットされている。複数の第2導電体ビア105のうち第2開口部107a~107dに沿った位置に配置されている第2導電体ビア105a~105dのx軸方向における位置は、第2開口部107a~107dの結合量に応じて異なる。第2導電体ビア105a~105dのx軸方向における位置は、第2導電体ビア105のうち第2導電体105a~105d以外の導電体ビアのx軸方向における位置に対し複数の第1導電体ビア104と反対側である。第2開口部107a~107dは、導波路方向に進むほど、第2開口部107a~107dに沿った位置の第2導電体ビア105a~105dとの距離が小さくなる。第2導電体ビアのうち、オフセットされた導電体ビア105a~105dは第5導電体ビアに対応する。
第2開口部107は、第2直線112又は管軸と略平行な方向(第5方向、y軸方向)に、y軸方向の間隔が第2周期p2となるように複数配置される。第1開口部106(106a、106b、106c)及び第2開口部107はともに長手方向がポスト壁導波路の管軸と平行(すなわちy軸方向)のスロットである。第2周期pは第1周期pの4倍である。ただし、第2周期pは第1周期pの偶数倍であれば4倍に限定されない。
第1開口部106は、ポスト壁導波路の管軸(第1直線111と第2直線112の中心線)から第1導電体ビア104の側にオフセットされている。第2開口部107はポスト壁導波路の管軸から第2導電体ビア105の側にオフセットされている。換言すれば、第1開口部106と第2開口部107は、ポスト壁導波路の管軸に関して、互いに反対側にオフセットされている。
また、第1開口部106と第2開口部107は、y軸方向に第2周期pの略半分だけずらして設けられる。すなわち、放射素子として配置されるスロットは、y軸方向に第2周期pの略半分の周期で配置され、ポスト壁導波路の管軸に関して交互に逆側にオフセットされている。
第6実施形態のアンテナ装置600は、前述の第1~第5実施形態と同様、周期構造漏れ波アンテナ(PLWA)として動作する。ただし、漏洩構造(放射素子)の配置周期が第2周期pの略半分であるため、フロケモードの位相定数は式(5)とは異なる。スロットのオフセット方向がポスト壁導波路の管軸に関して逆側になることは、位相が反転することに相当する。そのため、このような位相反転構造を有する周期構造におけるフロケモードの位相定数は、第2周期pの半分を第3周期p(p=p/2)すると、式(7)で与えられる。
Figure 0007228536000007
そのため、前述の第1~第5実施形態のように位相反転がない場合と、第6実施形態のように位相反転がある場合では、フロケモードの次数が同じであっても、位相定数は基本的に一致しない。このため、次数に対応する漏れ波の放射方向は両者で異なるが、n=-1のモードについては両者の位相定数が一致する。具体的には、式(5)においてn=-1とした場合と、式(7)においてn=-1とし、p=p/2とすると、-1次のフロケモードの位相定数はともに式(8)のようになる。
Figure 0007228536000008
位相定数が等しいので、位相反転の有無によらず、第6実施形態と、第1~第5実施形態とで、-1次のフロケモードにより生じる漏れ波の放射方向は一致する。
アンテナのビーム幅は、アンテナ長によって決まるため、アンテナを使用するアプリケーションにおいて求められるビーム幅によってアンテナ長は決定される。第6実施形態のアンテナ装置600では、第3実施形態のアンテナ装置400(図5参照)に比べて、アンテナ長あたりに配置できるスロット数が2倍に増えるため、所定のアンテナ長から放射可能な電力も大きくなる。そのため、スロットから放射されずにアンテナを通過する残留電力を低減できるため、アンテナ効率を改善できる。特にアンテナ長が短い場合には、残留電力が大きくなり易いため、アンテナ効率の改善は大きくなる。
一方、残留電力によるアンテナ効率の劣化が軽微となるような、長いアンテナ長を有するアンテナの場合には、より小さな結合量のスロットを使用することができる。この場合、位相定数の調整量が小さくなる、スロットで生じる反射量が小さくなると言った利点がある。
第6実施形態のアンテナ装置600は、第1単位セル121と第2単位セル122をy軸方向に第2周期pの略半分ずらして配置し、第1単位セル121と第2単位セル122をそれぞれy軸方向に第2周期pでアレー化した構造となっている。第1単位セル121は、第1導電体ビア104を4個、第2導電体ビア105を4個、第1開口部106を1個、2つの第2開口部のそれぞれ半分を含む。第2単位セル122は、第1導電体ビア104を4個、第2導電体ビア105を4個、第2開口部107を1個、2つの第1開口部のそれぞれ半分を含む。y軸方向に隣接する第1単位セル121と第2単位セル122は、概ね互いにx軸方向に反転した構造である。例えば、第1開口部106bを含む第1単位セル121と、第2開口部107bを含む第2単位セル122は、概ね互いにx軸方向に反転した構造である。第1開口部106bを含む第1単位セル121と、第2開口部107cを含む第2単位セル122は、概ね互いにx軸方向に反転した構造である。
このように、第2周期pを第1周期pの整数倍とした場合、第1開口部106に対する、第1導電体ビア104及び第2導電体ビア105のy軸方向の相対位置関係は全てのスロット(第1開口部106)で概ね等しくなる。第2開口部107に対する、第1導電体ビア104及び第2導電体ビア105のy軸方向の相対位置関係は、全てのスロット(第2開口部107)で概ね等しくなる。
また、第1単位セル121と第2単位セル122は互いに、図のx軸方向に概ね反転した構造であるから、全てのスロット(第1開口部、第2開口部)において、スロットと導電体ビアとのy軸方向の相対位置関係は概ね等しい。例えば、第2導電体ビア105bのオフセット量は、第1導電体ビア104bのオフセット量と概ね同じであり、第2導電体ビア105cのオフセット量は、第1導電体ビア104cのオフセット量と概ね同じである。第2導電体ビア105aのオフセット量は、第1導電体ビア104aのオフセット量と概ね同じである。第2導電体ビア105dのオフセット量は、図示していない第1導電体ビア104cの右側の第1導電体ビアの一部(図示せず)のオフセット量と概ね同じである。そのため、各スロットのスロット長と、各スロットのポスト壁導波路管軸からのオフセット量、第1導電体ビア104の一部104a~104cまたは第2導電体ビア105の一部105a~105dのオフセット量を調整することで、各スロットに対して一定の位相定数を得る条件の下で、各スロットの結合量を連続的又は段階的に制御可能となる。第1導電体ビア104の一部104a~104cまたは第2導電体ビア105の一部105a~105dのオフセット量は、一例として、それぞれが含まれる単位セルに含まれるスロット(第1開口部又は第2開口部)の結合量に応じて調整する。
なお、図8において、第5導電体ビアのうちの1つの導電体ビアから複数の第5導電体ビア以外の第2導電体ビアまでのx軸方向における距離(第2距離)は、第5導電体ビアのうちy軸方向に進む側にある別の1つの導電体ビアから複数の第5導電体ビア以外の第2導電体ビアまでのx軸方向における距離(第3距離)よりも大きい。また、第2開口部のうちの1つの開口部から複数の第5導電体ビア以外の第2導電体ビアまでのx軸方向における距離(第4距離)は、第2開口部のうちy軸方向に進む側にある別の1つの開口部から複数の第5導電体ビア以外の第2導電体ビアまでのx軸方向における距離(第5距離)よりも大きい。
以上説明したように、第6実施形態によれば、第1開口部106及び第2開口部を放射素子として配置することで、所望のビーム幅が得られる所定のアンテナ長において、2倍のスロットを配置でき、所定のアンテナ長から放射可能な電力が大きくなる。
また、第1開口部106の配置周期及び第2開口部107の配置周期を等しくしたことにより、n=-1のフロケモードの放射方向が、前述の第1~第5実施形態と一致する。従って、所望の放射方向及び所望のビーム幅が等しいアンテナにおいて、アンテナ効率の改善、反射特性の改善が得られる。
<第7実施形態>
以下に図9を用いて、第7実施形態のアンテナ装置について説明する。
図9は第7実施形態のアンテナ装置700の上面図である。なお、以下の説明において、第6実施形態と同様の部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
第7実施形態のアンテナ装置700は、第1開口部106a~106cが第1直線111と略平行な第3直線113上に配置され(一直線状に配置され)、第2開口部107a~107dが第2直線112と略平行な第4直線114上に配置されている(一直線状に配置されている)点で第6実施形態とは異なる。
PLWAの残留電力を低減し、アンテナ効率を改善するためには、スロットで実現可能な最大結合量は大きい方が好ましい。スロット(第1開口部106a~106c及び第2開口部107a~107d)のポスト壁導波路からのオフセット量が大きいほど大きな結合量を実現できる。スロットの結合量が大きいほど、スロットで生じる位相遅れも大きくなるため、最大結合量を持つスロットを含む単位セルにおいて導電体ビアのオフセットを最小にする。
例えば、最大結合量を持つスロットがある第1単位セル121に含まれる場合は、そのセル内の第1導電体ビア104の一部104aのオフセット量が、全ての単位セル(第1単位セル121、第2単位セル122)の中で最小となる。逆に、最大結合量を持つスロットがある第2単位セル122に含まれる場合は、そのセル内の第2導電体ビア105の一部105aのオフセット量が、全ての単位セル(第2単位セル122、第1単位セル121)の中で最小となる。
デザインルールに従ってアンテナ効率を最適化するには、最大結合量を持つスロット(106又は107)を含む単位セルにおいて、導電体ビアをポスト壁導波路の外側にオフセットしない。また、当該単位セルにおいて、スロットと導電体ビア間のクリアランスがデザインルール上の下限値となるように、スロットをオフセットする。他のスロットについても、ポスト壁導波路管軸からのオフセット量を、最大結合量のスロットと同一(ただし、第1開口部106と第2開口部107とでオフセットの向きは逆向き)とする。これにより、スロット長と、導電体ポストのオフセット量のみをパラメータとして、各スロットに対する位相定数が一定の条件の下で、スロットの結合量を連続的又は段階的に制御できる。
また、第1開口部106及び第2開口部107が、互いに平行な第3直線113と第4直線114上に並ぶため、アンテナ外部空間に放射される漏れ波の交差偏波成分(x軸方向の成分)が抑制され、アンテナの交差偏波識別度(XPD)が改善する。
以上説明したように、第7実施形態によれば、第1開口部(スロット)106が、ポスト壁導波路管軸と平行な第3直線113上に配置され、第2開口部(スロット)107が、ポスト壁導波路管軸と平行な第3直線113上に配置される。これにより、スロット長と、導電体ビアのオフセット量のみをパラメータとして、各スロットに対する位相定数が一定の条件の下で、各スロットの結合量を連続的又は段階的に制御可能となる。また、デザインルールに従う範囲内でアンテナ効率を最適化可能であり、交差偏波識別度の改善も可能である。
<第8実施形態>
以下に図10を用いて、第8実施形態のアンテナ装置について説明する。
図10は第8実施形態のアンテナ装置800の上面図である。なお、以下の説明において、第7実施形態と同様の部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
第8実施形態のアンテナ装置800は、第1導電体ビア104と、第2導電体ビア105が、ポスト壁導波路の管軸方向(すなわちy軸方向)に、第1周期pの略半分だけずらして配置されている点で第7実施形態とは異なる。第1周期pは、第1導電体ビア104及び第2導電体ビア105の配置周期である。
第1~第7実施形態では、ポスト壁導波路の狭壁を構成する第1導電体ビア104及び第2導電体ビア105は、ポスト壁導波路の管軸方向の座標(すなわち図のy座標)が両者で等しくなるように配置されていた。例えば、図9に示す第7実施形態のアンテナ装置700においては、第1導電体ビア104と第2導電体ビア105のy座標は互いに等しい。
前述した第7実施形態(図9参照)では、p=4p、すなわち第2周期pが第1周期pの偶数倍であり、概ね互いにx軸方向に反転した構造(半分含まれるスロットを除く)である第1単位セル121と第2単位セル122をアレー化している。しかしながら、もし仮に第7実施形態において第2周期pが第1周期pの奇数倍とした場合、第1単位セル121と第2単位セル122は、概ね互いにx軸方向に反転した構造にはならない。すなわち、第1単位セル121における第1開口部106と、第1導電体ビア104とのy軸方向における相対位置関係と、第2単位セル122における第2開口部107と、第2導電体ビア105とのy軸方向における相対位置関係とは等しくならない。このため、第1開口部と第2開口部とでそれぞれ異なるパラメータを定めて、各単位セルに対する位相定数を調整する必要がある。このため、アンテナの設計性が劣化する。
第8実施形態のアンテナ装置800では、第2周期pは第1周期pの奇数倍とすることで、第1単位セル121と、第2単位セル122が、概ね互いにx軸方向に反転した構造となっている。より詳細には、第8実施形態では、p=3pである。そして、第1導電体ビア104と第2導電体ビア105は、図のy軸方向に、第1周期pの略半分だけずらして配置されている。これにより、第1単位セル121と、第2単位セル122が、概ね互いにx軸方向に反転した構造となる。よって、第2周期pは第1周期pの奇数倍の場合であっても、第7実施形態と同様に、スロット長と導電体ポストのオフセット量のみをパラメータとして、各スロットに対する位相定数が一定の条件下で、各スロットの結合量を連続的に又は段階的に制御できる。
以上説明したように、第8実施形態によれば、第2周期pが第1周期pの奇数倍であり、第1導電体ビア104と、第2導電体ビア105を、ポスト壁導波路の管軸方向に、第1周期pの略半分だけずらして配置する。これにより、第1開口部106が含まれる第1単位セル121と、第2開口部107が含まれる第2単位セル122が、ポスト壁導波路管軸に垂直な方向に概ね反転した構造となる。よって、スロット長と、導電体ビアのオフセット量のみをパラメータとして、各スロットに対する位相定数が一定の条件下で、スロットの結合量を連続的又は段階的に制御可能となる。
以上の第1~第8実施形態においては、アンテナを一列のポスト壁導波路からなる1次元アレーアンテナとして説明した。他の形態として、1次元アレーアンテナをサブアレーとし、ポスト壁導波路管軸に垂直な方向にサブアレーをアレー化して、2次元アレーアンテナを構成してもよい。
<第9実施形態>
図11は第9の実施形態に係る探索装置の概略ブロック図である。図11の探索装置は、アレーアンテナ装置900と、分配/合成器901と、制御装置902とを有する。制御装置902は専用回路、マイクロプロセッサ又はCPU(Central Processing Unit)等の任意の回路、プログラム等のソフトウェア又はこれらの組み合わせにより構成される。
アレーアンテナ装置900は、第1~第8の実施形態のいずれかに係る複数のアンテナ装置1~4を含む。分配/合成器901は、制御装置902から供給される信号を4つに分割し、当該信号をアンテナ装置1~4に供給する分配器、及びアンテナ装置1~4から出力される信号を合成し、合成した信号を制御装置902に出力する合成器を含む。
制御装置902は、アンテナ装置1~4に供給する信号の周波数を変更することで、アンテナ装置1~4から放射する電波(ビーム)の方向を回転させることができる。一例として、アンテナ装置1~4は互いに平行な方向(例えばZ軸に平行な方向)にアンテナ開口面が向くように配置されている。アンテナ装置1~4から放射する電波はX軸及びZ軸の面に平行な方向で、Y軸を基準軸として一定の範囲でその放射方向を変化させることができる。
一例として、制御装置902は、アンテナ装置1~4から送信する無線信号の反射波を受信し、受信した反射波の無線信号の電力を閾値判定することで、探索物を検出する。一例として、電力が閾値以上であれば、閾値以上の電力が検出されたアンテナ装置の電波の放射方向に探索物が存在すると判断する。各アンテナ装置の放射可能範囲と、探索物を探索したい探索エリアに応じて、アンテナ装置の配置位置及び配置個数を決定すればよい。各アンテナ装置は同時に動作させてもよいし、順番に動作させてもよい。
反射波の電力を閾値判定することで探索物を検出する構成は一例であり、他の方法で探索物を検出してもよい。例えば、制御装置900がRFID(Radio Frequency Identification)タグの読み出し機能を備えており、探索物がRFID(Radio Frequency Identification)タグを備えているとする。この場合、制御装置900は、アンテナ装置1~4に供給する信号の周波数を変更して、各アンテナ装置から無線信号(読み出し信号)を含むビームを走査する。制御装置900は、RFIDタグからタグIDを読み出したとき、タグIDの信号を受信したアンテナ装置と、そのときの当該アンテナ装置のビームの放射方向とを特定することで、探索物の検出を行ってもよい。また、制御装置900は、各アンテナ装置の放射電波の周波数と、反射電波の周波数との差に基づき、各アンテナ装置から探索物までの距離を検出してもよい。各アンテナ装置から探索物までの距離に基づき、探索物の位置を特定してもよい。
以上説明したように、第9実施形態によれば、第1~第8実施形態のいずれかに係るアンテナ装置を用いてアレーアンテナ装置900を構成する。第1~第8実施形態のいずれかに係るアンテナ装置は、各スロットからの放射角度が高精度にそろうため、各スロットの指向性合成のアンテナ利得が高い。よって、効率のよい又は精度の高い探索が可能となる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10:基板
100,200,300,400,500,600,700,800:アンテナ装置
101:第1導体層
102:第2導体層
103:誘電体層
104:第1導電体ビア
104a~104c:オフセットされた第1導電体ビア
105:第2導電体ビア
105a~105d:オフセットされた第2導電体ビア
106a~106c:第1開口部(スロット)
107a~107c:第2開口部(スロット)
111:第1直線
112:第2直線
113:第3直線
114:第4直線
1,2,3,4:アンテナ装置
900:アレーアンテナ装置
901:分配/合成器
902:制御装置
:第1間隔(第1周期)
:第2間隔(第2周期)

Claims (24)

  1. 第1導体層と、
    第2導体層と、
    前記第1導体層及び前記第2導体層間の誘電体層と、
    前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導層と前記第2導層を電気的に接続する、第1方向に応じて設けられた複数の第1導電体ビアと、
    前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導層と前記第2導層を電気的に接続する、前記第1導電体ビアに対向して前記第1方向に沿って設けられた複数の第2導電体ビアと、
    前記複数の第1導電体ビアと前記複数の第2導電体ビアとの間の前記第1導体層の領域において、前記第1方向に応じて設けられた複数の第1開口部と、を備え、
    前記第1方向に略直交しかつ前記第1導体層に略平行な方向を第2方向とした場合に、
    前記複数の第1導電体ビアのうち、一部である複数の第3導電体ビアは、前記複数の第1開口部に対応して配置されており、
    前記複数の第3導電体ビアの前記第2方向における位置は、他の前記第1導電体ビアの前記第2方向における位置と異なり、
    前記複数の第3導電体ビアの前記第2方向における位置は、前記複数の第1導電体ビアのうち前記第3導電体ビア以外の導電体ビアの前記第2方向における位置に対し前記複数の第2導電体ビアと反対側である、
    アンテナ装置。
  2. 第1導体層と、
    第2導体層と、
    前記第1導体層及び前記第2導体層間の誘電体層と、
    前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導体層と前記第2導体層を電気的に接続する、第1方向において第1間隔で設けられた複数の第1導電体ビアと、
    前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導体層と前記第2導体層を電気的に接続する、前記第1導電体ビアに対向して前記第1方向において前記第1間隔で設けられた複数の第2導電体ビアと、
    前記複数の第1導電体ビアと前記複数の第2導電体ビアとの間の前記第1導体層の領域において、前記第1方向において前記第1間隔の整数倍である第2間隔で設けられた複数の第1開口部と、を備え、
    前記第1方向に略直交しかつ前記第1導体層に略平行な方向を第2方向とした場合に、
    前記複数の第1導電体ビアのうち、一部である複数の第3導電体ビアは前記複数の第1開口部のうち対応する1つから前記第1方向において第1距離以内に配置されており、
    前記複数の第3導電体ビアは前記第2方向において、前記複数の第1導電体ビアのうち前記複数の第3導電体ビア以外の導電体ビアと異なる位置に配置されている、
    アンテナ装置。
  3. 第1導体層と、
    第2導体層と、
    前記第1導体層及び前記第2導体層間の誘電体層と、
    前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導体層と前記第2導体層を電気的に接続する、第1方向に応じて設けられた複数の第1導電体ビアと、
    前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導体層と前記第2導体層を電気的に接続する、前記第1導電体ビアに対向して前記第1方向に沿って設けられた複数の第2導電体ビアと、
    前記複数の第1導電体ビアと前記複数の第2導電体ビアとの間の前記第1導体層の領域において、前記第1方向に応じて設けられた複数の第1開口部と、を備え、
    前記第1方向に略直交しかつ前記第1導体層に略平行な方向を第2方向とした場合に、
    前記複数の第1導電体ビアのうち、一部である複数の第3導電体ビアは、前記複数の第1開口部に対応して配置されており、
    前記複数の第3導電体ビアの前記第2方向における位置は、他の前記第1導電体ビアの前記第2方向における位置と異なり、
    前記第3導電体ビアのうちの1つの導電体ビアから前記複数の第3導電体ビア以外の前記第1導電体ビアまでの前記第2方向における第2距離は、前記第3導電体ビアのうち前記第1方向に進む側にある別の1つの導電体ビアから前記複数の第3導電体ビア以外の前記第1導電体ビアまでの前記第2方向における第3距離よりも大きい、
    アンテナ装置。
  4. 第1導体層と、
    第2導体層と、
    前記第1導体層及び前記第2導体層間の誘電体層と、
    前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導体層と前記第2導体層を電気的に接続する、第1方向に応じて設けられた複数の第1導電体ビアと、
    前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導体層と前記第2導体層を電気的に接続する、前記第1導電体ビアに対向して前記第1方向に沿って設けられた複数の第2導電体ビアと、
    前記複数の第1導電体ビアと前記複数の第2導電体ビアとの間の前記第1導体層の領域において、前記第1方向に応じて設けられた複数の第1開口部と、を備え、
    前記第1方向に略直交しかつ前記第1導体層に略平行な方向を第2方向とした場合に、
    前記複数の第1導電体ビアのうち、一部である複数の第3導電体ビアは、前記複数の第1開口部に対応して配置されており、
    前記複数の第3導電体ビアの前記第2方向における位置は、他の前記第1導電体ビアの前記第2方向における位置と異なり、
    前記第1開口部のうちの1つの開口部から前記複数の第3導電体ビア以外の前記第1導電体ビアまでの前記第2方向における第4距離は、前記第1開口部のうち前記第1方向に進む側にある別の1つの開口部から前記複数の第3導電体ビア以外の前記第1導電体ビアまでの前記第2方向における第5距離よりも大きい、
    アンテナ装置。
  5. 第1導体層と、
    第2導体層と、
    前記第1導体層及び前記第2導体層間の誘電体層と、
    前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導体層と前記第2導体層を電気的に接続する、第1方向に応じて設けられた複数の第1導電体ビアと、
    前記誘電体層を貫通して設けられ、前記第1導体層と前記第2導体層を電気的に接続する、前記第1導電体ビアに対向して前記第1方向に沿って設けられた複数の第2導電体ビアと、
    前記複数の第1導電体ビアと前記複数の第2導電体ビアとの間の前記第1導体層の領域において、前記第1方向に応じて設けられた複数の第1開口部と、を備え、
    前記第1方向に略直交しかつ前記第1導体層に略平行な方向を第2方向とした場合に、
    前記複数の第1導電体ビアのうち、一部である複数の第3導電体ビアは、前記複数の第1開口部に対応して配置されており、
    前記複数の第3導電体ビアの前記第2方向における位置は、他の前記第1導電体ビアの前記第2方向における位置と異なり、
    前記第1導体層の前記領域において、前記第1方向に応じて設けられた複数の第2開口部を備え、
    前記複数の第2導電体ビアのうち、一部である複数の第5導電体ビアは、前記複数の第2開口部に対応して配置されており、
    前記複数の第5導電体ビアの前記第2方向における位置は、前記複数の第2開口部の面積又は前記複数の第2開口部の前記第2方向における位置に応じて異なる、
    アンテナ装置。
  6. 前記複数の第3導電体ビアの前記第2方向における位置は、前記複数の第1開口部の面積、又は前記複数の第1開口部の前記第2方向における位置に応じて異なる、
    請求項1~5のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  7. 前記複数の第3導電体ビアの前記第2方向における位置は、前記複数の第1導電体ビアのうち前記複数の第3導電体ビア以外の導電体ビアの前記第2方向における位置に対し前記複数の第2導電体ビアと反対側である、
    請求項2~5のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記複数の第1導電体ビアは、前記第1方向において第1間隔で配置され、
    前記複数の第2導電体ビアは、前記第1方向において前記第1間隔で配置され、
    前記複数の第1開口部は、前記第1方向において前記第1間隔の整数倍の第2間隔で配置され、
    前記複数の第3導電体ビアは、前記複数の第1導電体ビアのうち前記複数の第1開口部から前記第1方向における距離が第1距離以内の導電体ビアであ
    請求項1、3~5のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  9. 前記第1距離は、前記複数の第1開口部が有する複数の結合量のうち、最大の結合量および最小の結合量の差分に応じている、
    請求項8に記載のアンテナ装置。
  10. 前記複数の第2導電体ビアのうち、一部である複数の第4導電体ビアは、前記複数の第1開口部に対応して配置されており、
    前記複数の第4導電体ビアの前記第2方向における位置は、前記複数の第1開口部の面積又は前記複数の第1開口部の前記第2方向における位置に応じて異なる
    請求項1~のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  11. 前記複数の第4導電体ビアの前記第2方向における位置は、前記複数の第2導電体ビアのうち前記第4導電体ビア以外の導電体ビアの前記第2方向における位置に対し前記複数の第1導電体ビアと反対側である、
    請求項10に記載のアンテナ装置。
  12. 前記複数の第4導電体ビアは、前記複数の第2導電体ビアのうち前記複数の第1開口部から前記第1方向における距離が第1距離以内の導電体ビアであり、前記第1距離は、前記複数の第1開口部が有する複数の結合量のうち、最大の結合量および最小の結合量の差分に応じている、
    請求項10又は11に記載のアンテナ装置。
  13. 前記第3導電体ビアのうちの1つの導電体ビアから前記複数の第3導電体ビア以外の前記第1導電体ビアまでの前記第2方向における第2距離は、前記第3導電体ビアのうち前記第1方向に進む側にある別の1つの導電体ビアから前記複数の第3導電体ビア以外の前記第1導電体ビアまでの前記第2方向における第3距離よりも大きい、
    請求項1、2、4、5のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  14. 前記第1開口部のうちの1つの開口部から前記複数の第3導電体ビア以外の前記第1導電体ビアまでの前記第2方向における第4距離は、前記第1開口部のうち前記第1方向に進む側にある別の1つの開口部から前記複数の第3導電体ビア以外の前記第1導電体ビアまでの前記第2方向における第5距離よりも大きい、
    請求項1~3、5のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  15. 前記第1導体層の前記領域において、前記第1方向に応じて設けられた複数の第2開口部を備え、
    前記複数の第2導電体ビアのうち、一部である複数の第5導電体ビアは、前記複数の第2開口部に対応して配置されており、
    前記複数の第5導電体ビアの前記第2方向における位置は、前記複数の第2開口部の面積又は前記複数の第2開口部の前記第2方向における位置に応じて異なる、
    請求項1~のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  16. 前記複数の第5導電体ビアの前記第2方向における位置は、前記複数の第2導電体ビアのうち前記第5導電体ビア以外の導電体ビアの前記第2方向における位置に対し前記複数の第1導電体ビアと反対側である、
    請求項15に記載のアンテナ装置。
  17. 前記第5導電体ビアのうちの1つの導電体ビアから前記複数の第5導電体ビア以外の前記第2導電体ビアまでの前記第2方向における第2距離は、前記第5導電体ビアのうち前記第1方向に進む側にある別の1つの導電体ビアから前記複数の第5導電体ビア以外の前記第2導電体ビアまでの前記第2方向における第3距離よりも大きい、
    請求項15又は16に記載のアンテナ装置。
  18. 前記第2開口部のうちの1つの開口部から前記複数の第5導電体ビア以外の前記第2導電体ビアまでの前記第2方向における第4距離は、前記第2開口部のうち前記第1方向に進む側にある別の1つの開口部から前記複数の第5導電体ビア以外の前記第2導電体ビアまでの前記第2方向における第5距離よりも大きい
    請求項15又は16に記載のアンテナ装置。
  19. 前記複数の第1導電体ビアは、前記第1方向において第1間隔で配置され、
    前記複数の第2導電体ビアは、前記第1方向において前記第1間隔で配置され、
    前記複数の第1開口部は、前記第1方向において前記第1間隔の整数倍の第2間隔で配置され、
    前記複数の第2開口部は、前記第1方向において前記第2間隔で配置され、
    前記複数の第1開口部と、前記複数の第2開口部の、前記第1方向における間隔は、前記第2間隔の半分であり、
    前記複数の第5導電体ビアは、前記複数の第2導電体ビアのうち前記複数の第2開口部から前記第1方向における距離が第1距離以内の導電体ビアであり、前記第1距離は、前記複数の第2開口部が有する複数の結合量のうち、最大の結合量および最小の結合量の差分に応じている、
    請求項1518のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  20. 前記複数の第1導電体ビアと、前記複数の第2導電体ビアの前記第1方向における間隔は、前記第1間隔の半分である、
    請求項19に記載のアンテナ装置。
  21. 前記複数の第1導電体ビアは、前記第1方向において前記複数の第2導電体ビアと同じ位置に設けられている、
    請求項1~19のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  22. 前記第1開口部のうち1つの開口部における長手方向の長さ又は面積は、前記第1開口部のうち前記第1方向に進む側にある別の1つの開口部の長手方向の長さ又は面積よりも小さい、
    請求項1~21のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  23. 前記第2開口部のうち1つの開口部における長手方向の長さ又は面積は、前記第2開口部のうち前記第1方向に進む側にある別の1つの開口部の長手方向の長さ又は面積よりも小さい、
    請求項1520のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  24. 請求項1~23のいずれか一項に係る少なくとも1つのアンテナ装置と、
    前記アンテナ装置を介して第1無線信号を送信し、前記第1無線信号に応じて前記アンテナ装置を介して受信される第2無線信号に基づいて、前記第2無線信号の送信元の方向、前記送信元の位置、及び前記送信元までの距離の少なくとも1つを推定する制御装置と、
    を備えた探索装置。
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