JP7228243B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来よりパチンコ遊技機には、始動口(入球口)への遊技球の入球に基づいて大当たりであるかの判定処理を実行し、大当たり当選である場合に遊技者に有利な大当たり遊技を実行するものがある。この種のパチンコ遊技機において、例えば下記特許文献1では、始動口への遊技球の入球に基づいて小当たりであるかの判定処理を実行し、小当たり当選である場合に大入賞口(特別入賞口)を開放させる小当たり遊技を実行するようになっている。なお小当たり遊技では、大入賞口が極短時間(最大で1.8秒)しか開放することがない。
特開2006-180907号公報
ところで上記特許文献1に記載の遊技機では、小当たり遊技が実行されても遊技者にとってはあまりメリットがないため、小当たり当選を煩わしく感じさせる恐れがあり、遊技興趣を改善する余地があった。
本発明の遊技機は、
所定の判定処理を行う判定手段と、
前記判定処理の結果を示す所定の図柄を変動表示を経て停止表示する図柄表示手段と、
前記判定処理により小当たり当選と判定されると、特別入賞口を開放する小当たり遊技を実行する小当たり遊技実行手段と、
前記判定処理により大当たり当選と判定されると、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、
遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
演出を制御可能な演出制御手段と、を備え、
前記遊技状態設定手段は、
所定の第1遊技状態に設定することと、小当たり当選に基づく前記特別入賞口の開放により前記第1遊技状態よりも前記特別入賞口へ遊技球が入賞し易い第2遊技状態に設定することとが可能であり、
前記第2遊技状態における前記判定処理の結果が、大当たりではない特定の判定結果であることに基づいて、前記大当たり遊技を実行することなく、前記第1遊技状態に設定可能であり、
前記第1遊技状態は、前記第2遊技状態よりも、遊技球の入球し易さが変化可能な可変始動口へ遊技球が入球し易い入球容易状態であり、
前記遊技状態設定手段は、
前記入球容易状態における前記図柄の変動表示の実行回数が所定の上限回数に至ると、当該入球容易状態を終了させるものであり、
前記第2遊技状態における前記判定処理の結果が前記特定の判定結果であることに基づいて、前記上限回数が特定回数である前記入球容易状態に設定可能であり、
前記入球容易状態に設定されている場合、前記判定処理の結果に基づいて、前記大当たり遊技を実行することなく当該入球容易状態の終了までの前記図柄の変動表示の残り回数を前記特定回数に再設定することはなく、
前記演出制御手段は、前記第2遊技状態において前記判定処理の結果が前記特定の判定結果であることに基づいて前記図柄の変動表示が行われる場合、前記特別入賞口への入賞が容易でなくなることを示唆する終了演出を、次の変動表示が開始されるまでに実行することを特徴とする遊技機である。
本発明の遊技機によれば、新たな遊技興趣の提供が可能である。
本発明の実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える遊技盤の正面図である。 (A)電チューの開閉部材が開状態であるときの遊技球の流れを示す図である。(B)電チューの開閉部材が閉状態であるときの遊技球の流れを示す図である。 図2に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の遊技制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機の演出制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)大当たり判定テーブルである。(B)大当たり図柄種別判定テーブルである。(C)小当たり図柄種別判定テーブルである。(D)ハズレ図柄種別判定テーブルである。(E)リーチ判定テーブルである。 大当たり図柄種別及び小当たり図柄種別の判定テーブルであり、大当たり及び小当たりの種類を説明する表である。 ハズレ図柄種別の判定テーブルであり、ハズレの種類を説明する表である。 (A)普通図柄当たり判定テーブルである。(B)普通図柄変動パターン判定テーブルである。(C)電チューの開放パターン決定テーブルである。 非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。 (A)時短状態A用の特図変動パターン判定テーブルである。(B)時短状態B用の特図変動パターン判定テーブルである。(C)時短状態C用の特図変動パターン判定テーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 第1特別動作処理のフローチャートである。 第2特別動作処理のフローチャートである。 第1特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図1大当たり判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 第2特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図2大当たり判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 第1特別図柄変動中処理のフローチャートである。 第2特別図柄変動中処理のフローチャートである。 第1特別図柄確定処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 特図2強制停止処理のフローチャートである。 遊技状態リセット処理のフローチャートである。 第2特別図柄確定処理のフローチャートである。 特図1強制停止処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当たり遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 実施形態に係る遊技機の遊技フローを説明する図である。 (A)昼背景モードの背景画像を示す図である。(B)特殊昼背景モードの背景画像を示す図である。(C)夜背景モードの背景画像を示す図である。(D)超夜背景モードの背景画像を示す図である。 変動演出における通常変動の具体例を示す説明図である。 変動演出におけるNリーチ(ノーマルリーチ)の具体例を示す説明図である。 変動演出におけるSPリーチの具体例を示す説明図である。 変動演出における小当たりラッシュ終了演出の具体例を示す説明図である。 (A)時短状態Bにおいて設定される空背景モードの背景画像を示す図である。(B)時短状態Cにおいて設定される宇宙背景モードの背景画像を示す図である。
1.遊技機の構成
本発明の実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機の各部の前方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機の各部の後方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者から離れる方向として説明する。
図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機PY1は、遊技機枠2と、遊技機枠2内に取り付けられた遊技盤1(図2参照)とを備えている。遊技機枠2は、パチンコ遊技機PY1の外郭を形成するものであり、外側に配されている外枠22と、外枠22の内側に組付けられる内枠21と、外枠22及び内枠21の前面側に配されている前扉23(前枠)とを備えている。前扉23は、遊技盤1を保護する縦長方形状のものであり、外枠22及び内枠21に対して回動自在になっている。前扉23の中央部には、遊技者が後述する遊技領域6を視認できるように、透明のガラス板23t(窓部)が取付けられている。
前扉23には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル72k(遊技球打込手段)、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)34、及び打球供給皿34に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)35が設けられている。また前扉23には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン40k及びセレクトボタン42kが設けられている。なおセレクトボタン(十字キー)42kは、上方向ボタンと下方向ボタンと左方向ボタンと右方向ボタンとによって構成されている。また前扉23には、装飾用の枠ランプ212及び音を出力するスピーカ(図1において不図示)が設けられている。
図2に示すように、遊技盤1には、ハンドル72kの操作により発射された遊技球が流下する遊技領域6が、レール部材62で囲まれて形成されている。また遊技盤1には、装飾用の盤ランプ54が多数設けられている。なお遊技盤1は、前側に配されている板状部材と、後側に配されている裏ユニット(後述する各種制御基板、画像表示装置50、ハーネス等を取付けるユニット)とが一体化されたものである。
遊技領域6には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。また遊技領域6の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置50(表示手段)が配されている。なお画像表示装置は、有機EL表示装置などの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置50の表示画面50a(表示部)には、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示(変動表示)に同期した演出図柄(装飾図柄)EZの可変表示(変動表示)を行う演出図柄表示領域がある。なお、演出図柄EZを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出を「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。
演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリア(後述する左演出図柄領域50b1)には左演出図柄EZ1が表示され、中の図柄表示エリア(後述する中演出図柄領域50b2)には中演出図柄EZ2が表示され、右の図柄表示エリア(後述する右演出図柄領域50b3)には右演出図柄EZ3が表示される。演出図柄EZはそれぞれ、例えば「1」~「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置50は、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、右演出図柄EZ3の組合せによって、後述の第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bにて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また小当たりに当選した場合には「246」などの予め定めたチャンス目で演出図柄を停止表示する。また、はずれ(通常ハズレ)であった場合には「263」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特図表示器81aや第2特図表示器81bにより把握するのではなく、画像表示装置50にて把握する。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能であり、小当たり当選時にバラケ目で演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
画像表示装置50は、上記のような演出図柄EZを用いた演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出(客待ち演出)などを表示画面50aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄EZのほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄EZ以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置50の表示画面50aには、後述する第1特図保留の記憶数に応じて第1保留アイコンHA(演出保留画像)を表示する第1保留アイコン表示領域がある。第1保留アイコンHAの表示により、後述の第1特図保留表示器83a(図4参照)にて表示される第1特図保留の記憶数を遊技者にわかりやすく示すことができる。また、後述する第2特図保留の記憶数に応じて第2保留アイコンHB(演出保留画像)を表示する第2保留アイコン表示領域がある。第2保留アイコンHBの表示により、後述の第2特図保留表示器83b(図4参照)にて表示される第2特図保留の記憶数を遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域6の中央付近であって画像表示装置50の前方には、センター枠61(内側壁部)が配されている。センター枠61の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口11へと誘導可能なステージ部61sが形成されている。またセンター枠61の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部61sへ遊技球を流出させるワープ部61wが設けられている。またセンター枠61の上部には、上下動可能な盤可動体55kが設けられている。盤可動体55kは、表示画面50aの上方の原点位置から表示画面50aの中央と前後方向に重なる演出位置に移動可能なものである。
遊技領域6における画像表示装置50の下方で、左右方向の中央には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口11(入球口の一例)を備える第1始動入賞装置11Dが設けられている。第1始動口11を、第1入球口や、固定入球口、第1始動入賞口、第1始動領域ともいう。また第1始動入賞装置11Dを、第1入球手段や、固定入球手段、第1始動入賞装置ともいう。第1始動口11への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また、遊技領域6における第1始動口11の右上方には、第2大入賞口15(特別入賞口に相当)を備えた第2大入賞装置15Dが設けられている。また第2大入賞装置15Dを、第2アタッカー(AT)や、第2特別入賞手段、第2特別可変入賞装置ともいう。第2大入賞装置15Dは、開状態と閉状態とをとる第2AT開閉部材15kを備え、第2AT開閉部材15kの作動により第2大入賞口15を開閉するものである。第2AT開閉部材15kは、第2大入賞口ソレノイド15s(図5参照)により駆動される。第2大入賞口15は、第2AT開閉部材15kが開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。この第2大入賞口15は、後述する小当たり遊技の実行中に開放して、大当たり遊技の実行中に開放することはない。つまり、小当たり遊技における専用のアタッカーになっている。
また、遊技領域6における第2大入賞装置15Dの右上方には、遊技球の入球し易さが変化可能な第2始動口12(入球口の一例)を備える普通可変入賞装置(普通電動役物いわゆる電チュー)12Dが設けられている。第2始動口12を、第2入球口や、可変入球口、可変始動口、第2始動入賞口、第2始動領域ともいう。また電チュー12Dを、第2入球手段や、可変入球手段、第2始動入賞装置ともいう。第2始動口12への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。電チュー12Dは、前後方向に移動(進退)可能であって開状態と閉状態とをとる電チュー開閉部材12kを備え、電チュー開閉部材12kの作動によって第2始動口12を開閉するものである。電チュー開閉部材12kは、後述の電チューソレノイド12sにより駆動される。
電チュー開閉部材12kは、後述の電チューソレノイド12sにより駆動される。電チュー開閉部材12kが開状態にあるときには、後方側に退避していて、第2始動口12への遊技球の入球が可能になる。一方、電チュー開閉部材12kが閉状態にあるときには、前方側に進出していて、第2始動口12への遊技球の入球が不可能になる。こうして、第2始動口12は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。なお、電チューは、電チュー開閉部材が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口への入球を不可能とするものでなくてもよい。また電チューは、前後方向に移動(進退)可能な開閉部材を有するものに限られず、回動可能な開閉部材や、左右方向に移動可能な開閉部材を有するものであっても良い。
また、遊技領域6における電チュー12Dの左上方には、第1大入賞口14を備えた第1大入賞装置14Dが設けられている。第1大入賞口14を、他の特別入賞口ともいう。また第1大入賞装置14Dを、第1アタッカー(AT)や、第1特別入賞手段、第1特別可変入賞装置ともいう。第1大入賞装置14Dは、開状態と閉状態とをとる第1AT開閉部材14kを備え、第1AT開閉部材14kの作動により第1大入賞口14を開閉するものである。第1AT開閉部材14kは、第1大入賞口ソレノイド14s(図5参照)により駆動される。第1大入賞口14は、第1AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。この第1大入賞口14は、後述する大当たり遊技の実行中に開放して、小当たり遊技の実行中に開放することはない。つまり、大当たり遊技における専用のアタッカーになっている。
また、遊技領域6における第1大入賞装置14Dの右上方には、遊技球が通過可能なゲート13が設けられている。ゲート13を、通過口や通過領域ともいう。ゲート13への遊技球の通過は、電チュー12Dを開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。さらに遊技領域6の下部には、複数の一般入賞口10が設けられている。特に本形態では、電チュー12Dの左下方に、一般入賞口10が配されている。また遊技領域6の最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6外へ排出するアウト口19が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域6には、左右方向の中央より左側の左遊技領域6L(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域6R(第2遊技領域)とがある。左遊技領域6Lを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域6Rを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機PY1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口11と、一般入賞口10と、アウト口19が配されている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打込むことで、第1始動口11や一般入賞口10への入賞を狙うことができる。なお、第1流路R1上にゲート13は配されていない。よって、左打ちをしている場合に電チュー12Dが開放されることはない。
一方、第2流路R2上には、ゲート13と、第1大入賞口14(第1大入賞装置14D)と、第2始動口12(電チュー12D)と、一般入賞口10と、第2大入賞口15(第2大入賞装置15D)と、アウト口19とが配されている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打込むことで、ゲート13への通過や、第1大入賞口14、第2始動口12、一般入賞口10、第2大入賞口15への入賞を狙うことができる。
ここで、図3に基づいて、電チュー開閉部材12kが開状態であるときの遊技球の流れと、電チュー開閉部材12kが閉状態であるときの遊技球の流れについて説明する。なお本形態では、右打ちによって右遊技領域6Rに向けて打込まれた遊技球は、図2に示すように、ほぼゲート13を通過して、電チュー開閉部材12kの上方に到達するようになっている。
図3(A)に示すように、電チュー開閉部材12kが開状態であるときには、電チュー開閉部材12kの上方に到達した遊技球は、電チュー開閉部材12kが後方に退避しているため、第2始動口12にそのまま入球する。つまり、電チュー12Dよりも左方に配されている一般入賞口10や第2大入賞口15の方に向かうことがない。よって、後述する電サポ制御状態(時短状態)では、右打ちされた遊技球は、電チュー開閉部材12kが頻繁に開放していることで、ほとんど第2始動口12に入球して、一般入賞口10に入球することがほとんどない。更に、後述する小当たり遊技の実行によって、仮に第2大入賞口15が開放されていても、第2大入賞口15に入球することがほとんどない。
一方、図3(B)に示すように、電チュー開閉部材12kが閉状態であるときには、電チュー開閉部材12kの上方に到達した遊技球は、電チュー開閉部材12kが前方に進出しているため、電チュー開閉部材12kに当接した後に左方へ流下する。これにより、左方に流下した遊技球は、一般入賞口10の方に向かうと共に、第2大入賞口15の方に向かう。よって、後述する非電サポ制御状態(非時短状態)では、右打ちされた遊技球は、電チュー開閉部材12kが閉鎖しているときに、一般入賞口10に入球することが可能である。更に、後述する小当たり遊技の実行によって開放した第2大入賞口15に入球することが可能である。
図2に示す遊技盤1の説明に戻る。図2に示すように、遊技盤1の右下部には表示器類8が配置されている。表示器類8には、図4に示すように、第1特別図柄(識別図柄の一例)を可変表示する第1特図表示器81a、第2特別図柄(識別図柄の一例)を可変表示する第2特図表示器81b、及び、普通図柄を可変表示する普図表示器82が含まれている。第1特別図柄を、第1特図又は特図1ともいい、第2特別図柄を第2特図又は特図2ともいう。また、普通図柄を普図ともいう。
また表示器類8には、第1特図表示器81aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器83a、第2特図表示器81bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器83b、および普図表示器82の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器84が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口12への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図)ということがある。また、第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bを総称して特図表示器81ということがある。また、第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83bを総称して特図保留表示器83ということがある。また第1特図保留および第2特図保留を総称して特図保留ということがある。
特図表示器81では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり図柄(大当たり停止態様の特別図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口14を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり図柄(小当たり停止態様の特別図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄に応じた開放パターンにて第2大入賞口15を開放させる小当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。大当たり遊技における第1大入賞口14の開放パターンと、小当たり遊技における第2大入賞口15の開放パターンについては後述する。
具体的には特図表示器81は、例えば横並びに配された8個のLED(Light Emitting Diode)から構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たりに当選した場合には、「○●●○○●●●」というように左から1,4,5番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報、判定情報)は、後述の特図保留記憶部105に一旦記憶される。詳細には、第1始動口11への入賞であれば第1特図保留として、後述の第1特図保留記憶部105aに記憶され、第2始動口12への入賞であれば第2特図保留として、後述の第2特図保留記憶部105bに記憶される。各々の特図保留記憶部105に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値はそれぞれ「4」となっている。
特図保留記憶部105に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち、大当たり遊技又は小当たり遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。なお本形態のパチンコ遊技機PY1は、第1特別図柄の変動表示中であっても第2特別図柄の変動表示を実行可能であり、第2特別図柄の変動表示中であっても第1特別図柄の変動表示を実行可能なパチンコ遊技機(所謂「同時変動可能なパチンコ遊技機」)である。
特図保留の数は、特図保留表示器83に表示される。具体的には特図保留表示器83はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート13への遊技球の通過を契機として行われる。普図表示器82では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口12を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口12の開放パターンについては後述する。
具体的には普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されており(図4参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、後述の普図保留記憶部106に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部106に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は「4」となっている。
普図保留記憶部106に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器84に表示される。具体的には普図保留表示器84は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
次に図5及び図6に基づいて、本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。図5及び図6に示すようにパチンコ遊技機PY1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う遊技制御基板100(主制御基板)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う演出制御基板120(サブ制御基板)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板170等を備えている。なお、遊技制御基板100は、メイン制御部を構成し、演出制御基板120は、後述する画像制御基板140、音声制御基板161、及びサブドライブ基板162とともにサブ制御部を構成する。
なお、サブ制御部は、少なくとも演出制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50やスピーカ610、盤ランプ54、枠ランプ212、盤可動体55k等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機PY1は、電源基板190を備えている。電源基板190は、遊技制御基板100、演出制御基板120、及び払出制御基板170に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板190には、バックアップ電源回路192が設けられている。バックアップ電源回路192は、本パチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する遊技制御基板100の遊技用RAM(Random Access Memory)104や演出制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、遊技制御基板100の遊技用RAM104や演出制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、パチンコ遊技機PY1の電断時であっても保持される。また電源基板190には、電源スイッチ191が接続されている。電源スイッチ191のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、遊技制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を遊技制御基板100に設けたり、演出制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路を演出制御基板120に設けたりしてもよい。
図5に示すように、遊技制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン(遊技制御手段)101には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM104、遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート118が含まれている。遊技用RAM104には、上述した特図保留記憶部105(第1特図保留記憶部105aおよび第2特図保留記憶部105b)と普図保留記憶部106が設けられている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。
遊技制御基板100には、中継基板110を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、遊技制御基板100には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには遊技制御基板100から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、第1大入賞口センサ14a、第2大入賞口センサ15a、および一般入賞口センサ10aが接続されている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11内に設けられて、第1始動口11に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ12aは、第2始動口12内に設けられて、第2始動口12に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ13aは、ゲート13内に設けられてゲート13を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ14aは、第1大入賞口14内に設けられて、第1大入賞口14に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ15aは、第2大入賞口15内に設けられて、第2大入賞口15に入賞した遊技球を検出するものである。一般入賞口センサ10aは、各一般入賞口10内に設けられて、一般入賞口10に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド12s、および第1大入賞口ソレノイド14s、第2大入賞口ソレノイド15sが接続されている。電チューソレノイド12sは、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド14sは、第1大入賞装置14Dの第1AT開閉部材14kを駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド15sは、第2大入賞装置15Dの第2AT開閉部材15kを駆動するものである。
さらに遊技制御基板100には、特図表示器81(第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81b)、普図表示器82、特図保留表示器83(第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83b)、および普図保留表示器84が接続されている。すなわち、これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また遊技制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドや信号を送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU(パチンコ遊技機PY1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)、および賞球払出装置73が接続されているとともに、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。発射装置72には、ハンドル72k(図1参照)が含まれる。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、パチンコ遊技機PY1に接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、賞球払出装置73の賞球モータ73mを駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ73aにより検知されて、賞球センサ73aによる検知信号が払出制御基板170に出力される。
なお遊技者による発射装置72のハンドル72k(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ72aがハンドル72kへの接触を検知し、発射ボリューム72bがハンドル72kの回転量を検知する。そして、発射ボリューム72bの検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイド72sが駆動されることとなる。本パチンコ遊技機PY1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また遊技制御基板100は、演出制御基板120に対し各種コマンドを送信する。遊技制御基板100と演出制御基板120との接続は、遊技制御基板100から演出制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、遊技制御基板100と演出制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図6に示すように、演出制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。演出制御用マイコン121には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート138が含まれている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
また図6に示すように、演出制御基板120には、画像制御基板140、音声制御基板161(音声制御回路)、およびサブドライブ基板162が接続されている。サブドライブ基板162には、枠ランプ212、盤ランプ54、盤可動体55kが接続されている。
演出制御基板120の演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板140の画像用CPU141に画像表示装置50の制御を行わせる。画像制御基板140は、画像表示等の制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM142、ワークメモリとして使用される画像用RAM143、及び、画像用ROM142に記憶されたプログラムを実行する画像用CPU141を備えている。なお、画像用ROM142には、画像表示装置50に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。
また演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板161を介してスピーカ610から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ610から出力する音声等の音響データ(音声データともいう)は、演出制御基板120の演出用ROM123に格納されている。なお、音声制御基板161にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板161にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ610を画像制御基板140に接続し、画像制御基板140の画像用CPU141に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板140の画像用ROM142に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162を介して、枠ランプ212や盤ランプ54等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、各ランプ(LED)の発光態様を決める発光データ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光データに従って各ランプ(LED)の発光を制御する。なお、発光データの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162を介して盤可動体55kの駆動制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、盤可動体55kの動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って盤可動体55kを駆動させるためのモータの駆動制御を行う。動作パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
また演出制御基板120には、演出ボタン検知センサ40a及びセレクトボタン検知センサ42aが接続されている。演出ボタン検知センサ40aは、演出ボタン40k(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン40kが押下操作されると演出ボタン検知センサ40aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検知センサ42aは、セレクトボタン42k(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン42kが押下操作されるとセレクトボタン検知センサ42aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。
なお図5及び図6は、あくまで本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図5及び図6に示す基板だけが設けられているわけではない。遊技制御基板100を除いて、図5又は図6に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図5又は図6に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
3.遊技機における主な遊技
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて、特図関係乱数を取得する。特図関係乱数には、図7(A)に示すように、大当たり乱数、図柄種別乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数がある。大当たり乱数は、大当たりの当否判定や小当たりの当否判定に用いられる。大当たり乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。図柄種別乱数は、大当たり図柄の種別判定や小当たり図柄の種別判定、ハズレ図柄の種別判定に用いられる。図柄種別乱数は、0~199までの範囲で値をとる。
また、リーチ乱数は、当否判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチ乱数は、0~255までの範囲で値をとる。なお、リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面50a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このような停止表示を、仮停止表示と称し、全く動いていない停止表示を、確定停止表示や最終停止表示と称する。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、乱数を判定情報とも言う。
また、パチンコ遊技機PY1は、ゲート13への遊技球の通過に基づいて、図7(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)を取得する。普通図柄乱数は、電チュー12Dを開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。
パチンコ遊技機PY1は、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得した大当たり乱数を、図8(A)に示す大当たり判定テーブルに従って判定することにより、大当たりか否か、及び、小当たりか否かを決定する。本形態では、大当たり当選確率の異なる2つの遊技状態がある。通常確率状態(低確率状態)と高確率状態である。図8(A)に示すように、低確率状態では、第1始動口11への入賞に基づく第1特別図柄(特図1)の抽選も、第2始動口12への入賞に基づく第2特別図柄(特図2)の抽選も、大当たり当選確率は約1/300である。一方、高確率状態では、特図1の抽選も特図2の抽選も、大当たり当選確率は約1/100である。このように高確率状態は、低確率状態よりも大当たりに当選し易い遊技状態である。また本形態では、特図2の抽選において小当たりに当選可能であるが、小当たり当選確率は、高確率状態も低確率状態も同じである。
パチンコ遊技機PY1は、大当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、図8(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、大当たり図柄の種別を決定する。特図1の抽選では、20%の割合で「特図1_大当たり図柄A」に決定し、70%の割合で「特図1_大当たり図柄B」に決定し、10%の割合で「特図1_大当たり図柄C」に決定する。一方、特図2の抽選では、20%の割合で「特図2_大当たり図柄D」に決定し、25%の割合で「特図2_大当たり図柄E」に決定し、55%の割合で「特図2_大当たり図柄F」に決定する。当選した大当たり図柄の種別が異なると、大当たり遊技における大入賞口の開放パターンや、大当たり遊技後の遊技状態に関する設定が異なる(図9参照)。この点については後述する。
またパチンコ遊技機PY1は、小当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、図8(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、小当たり図柄の種別を決定する。具体的には特図2の抽選では、80%の割合で「特図2_小当たり図柄a」に決定し、20%の割合で「特図2_小当たり図柄b」に決定する。当選した小当たり図柄の種別が異なると、小当たり遊技における大入賞口の開放パターンが異なる(図9参照)。この点については後述する。
またパチンコ遊技機PY1は、大当たりにも小当たりにも当選していないと判定した場合(つまりハズレと判定した場合)、図柄種別乱数を、図8(E)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、ハズレ図柄の種別を決定する。特図1の抽選では、100%の割合で「特図1_ハズレ図柄A」に決定する。一方、特図2の抽選では、99%の割合で「特図2_ハズレ図柄B」に決定し、0.5%の割合で「特図2_ハズレ図柄C」に決定し、0.5%の割合で「特図2_ハズレ図柄D」に決定する。ハズレ図柄の種別の違いは、ハズレ図柄が停止表示された後の遊技状態に関する設定に影響を与える(図10参照)。この点が、パチンコ遊技機PY1の特徴の1つである。なお、この点については後述する。
またパチンコ遊技機PY1は、ハズレと判定した場合、リーチ乱数を、図8(E)に示すリーチ判定テーブルに従って判定することにより、変動演出において演出図柄EZ1,EZ2,EZ3をリーチにするか否かを決定する。リーチ有りと判定される確率は、遊技状態が後述の時短状態であるか否かによって異なっている。時短状態でないときの方が、時短状態であるときよりも、リーチ有りと判定される確率が高い。
次に、大当たりの種類、小当たりの種類、ハズレの種類について、図9及び図10に基づいて詳細に説明する。上述したように、特別図柄抽選(特図1の抽選や特図2の抽選)の結果には、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特図表示器81に「大当たり図柄」が停止表示される。大当たり図柄には、「特図1_大当たり図柄A」、「特図1_大当たり図柄B」、「特図1_大当たり図柄C」、「特図2_大当たり図柄D」、「特図2_大当たり図柄E」、「特図2_大当たり図柄F」がある。また、「小当たり」のときには、特図表示器81に「小当たり図柄」が停止表示される。小当たり図柄には、「特図2_小当たり図柄a」、「特図2_小当たり図柄b」がある。「はずれ」のときには、特図表示器81に「ハズレ図柄」が停止表示される。ハズレ図柄には、「特図1_ハズレ図柄A」、「特図2_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」がある。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口14を開放させる「大当たり遊技」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第2大入賞口15を開放させる「小当たり遊技」が実行される。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口15を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると、第1大入賞口14を開放させる大当たり遊技が実行される。本形態では図9に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第1特図表示器81aに停止表示される大当たり図柄)の種別、及び、第2特別図柄(特図2)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第2特図表示器81bに停止表示される大当たり図柄)の種別は、それぞれ3種類ある。具体的には特図1の抽選では、「特図1_大当たり図柄A」、「特図1_大当たり図柄B」、「特図1_大当たり図柄C」に当選する可能性がある。また特図2の抽選では、「特図2_大当たり図柄D」、「特図2_大当たり図柄E」、「特図2_大当たり図柄F」に当選する可能性がある。
図9に示すように、「特図1_大当たり図柄A」及び「特図1_大当たり図柄B」は、4R(ラウンド)大当たりであり、「特図1_大当たり図柄C」は、10R大当たりである。いずれの大当たりも、1Rあたりの第1大入賞口14の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。
また、「大当たり図柄A」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「低確・時短状態A」であり、時短回数(時短状態における特図変動の上限実行回数)は100回に設定される。また、「大当たり図柄B」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「高確・時短状態A」であり、確変回数(高確率状態における特図変動の上限実行回数)および時短回数は共に、160回に設定される。すなわち本形態のパチンコ遊技機PY1は、所謂ST機(確変の回数切りの遊技機)である。また、「大当たり図柄C」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「高確・非時短状態」(小当たりラッシュ)であり、確変回数は160回に設定される。なお、遊技状態の詳細については後述する。
また、「特図2_大当たり図柄D」、「特図2_大当たり図柄E」、及び「特図2_大当たり図柄F」は、10R(ラウンド)大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口14の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「大当たり図柄D」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「低確・時短状態A」であり、時短回数は100回に設定される。また、「大当たり図柄E」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「高確・時短状態A」であり、確変回数および時短回数は共に、160回に設定される。また、「大当たり図柄F」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「高確・非時短状態」(小当たりラッシュ)であり、確変回数は160回に設定される。
また特図2の抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口15を開放させる小当たり遊技が実行される。本形態では図9に示すように、特図2の抽選で当選可能な小当たり図柄(第2特図表示器81bに停止表示される小当たり図柄)の種別は2種類ある。具体的には特図2の抽選では、「特図2_小当たり図柄a」、「特図2_小当たり図柄b」に当選する可能性がある。
「小当たり図柄a」に基づく小当たり遊技では、0.008秒のオープニング時間の経過後、第2大入賞口15の0.3秒開放が1回行われる。これに対して、「小当たり図柄b」に基づく小当たり遊技では、0.008秒のオープニング時間の経過後、第2大入賞口15の1.8秒開放が1回行われる。よって、「小当たり図柄b」に基づく小当たり遊技の方が、「小当たり図柄a」に基づく小当たり遊技よりも、第2大入賞口15への入賞が多く見込める。
また特別図柄抽選の結果、ハズレと判定されると、ハズレ図柄の種別が決定される。図10に示すように、特図1の抽選で決定されるハズレ図柄(第1特図表示器81aに停止表示されるハズレ図柄)の種別は1種類あり、特図2の抽選で決定されるハズレ図柄(第2特図表示器81bに停止表示されるハズレ図柄)の種別は3種類ある。具体的には特図1の抽選では、「特図1_ハズレ図柄A」に決定される。また特図2の抽選では、「特図2_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」の何れかに決定される。
「特図1_ハズレ図柄A」及び「特図2_ハズレ図柄B」は、通常ハズレであり、「特図2_ハズレ図柄C」及び「特図2_ハズレ図柄D」は、特殊ハズレである。特殊ハズレは、後述の時短状態の制御契機となるハズレである。つまり特別図柄抽選の結果が特殊ハズレである場合、遊技制御用マイコン101は、ハズレ図柄の停止表示後の遊技状態を、時短状態に制御する。特殊ハズレを、時短ハズレとも称する。なお、「特図2_ハズレ図柄C」及び「特図2_ハズレ図柄D」は、特別図柄に関する非特定停止態様の一例である。
ここで、本形態のパチンコ遊技機PY1の遊技状態について説明する。本形態では、遊技状態として、低確非時短状態(低確率状態且つ非時短状態)、低確時短状態(低確率状態且つ時短状態)、高確時短状態(高確率状態且つ時短状態)、高確非時短状態(高確率状態且つ非時短状態)がある。低確非時短状態を、低確率低ベース遊技状態(低確低ベース状態)や通常遊技状態ともいい、低確時短状態を、低確率高ベース遊技状態(低確高ベース状態)ともいい、高確時短状態を、高確率高ベース遊技状態(高確高ベース状態)ともいい、高確非時短状態を、高確率低ベース遊技状態(高確低ベース状態)ともいう。パチンコ遊技機PY1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、低確非時短状態(通常遊技状態)である。
高確率状態は、図8(A)に示すように、低確率状態(通常確率状態)と比べて、大当たりの当選確率が高い遊技状態である。すなわち、高確率状態では、特図表示器81の確率変動機能が作動する。高確率状態は、所定の上限実行回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。高確率状態における上限実行回数(確変回数)は、何れの確変大当たりに当選した場合でも、160回に設定される(図9参照)。
また時短状態は、非時短状態と比べて、電チュー12Dに遊技球が入賞し易くなる遊技状態である。時短状態の種類には、時短状態A、時短状態B、時短状態Cの3つがある。時短状態Aは、上述したように、大当たり遊技の終了後に移行する時短状態である(図9参照)。これに対して、時短状態B及び時短状態Cは、大当たり遊技が実行されることなく、ハズレ図柄が停止表示されたことに応じて移行する時短状態である。より詳細には、図10に示すように、「特図2_ハズレ図柄C」が停止表示された場合には、その停止時間の経過時に時短状態Bに制御され、「特図2_ハズレ図柄D」が停止表示された場合には、その停止時間の経過時に時短状態Cに制御される。本形態では、時短状態Bに制御された場合、時短回数は50回に設定され、時短状態Cに制御された場合、時短回数は80回に設定される。なお後述するように、時短状態が異なると、普通図柄の変動パターンや電チュー12Dの開放パターン等が異なる。
続いて、時短状態についてより詳細に説明する。時短状態では、図11(A)に示すように、普通図柄抽選の当選確率が、非時短状態よりも高くなる。すなわち時短状態では、普図表示器82の確率変動機能が作動する。なお本形態では、非時短状態における普通図柄抽選でも、時短状態(時短状態A、時短状態B、時短状態C)における普通図柄抽選と同様、ほぼ当たりと判定される。この理由については後述する。
また時短状態では、図11(B)に示すように、普通図柄の変動時間が、非時短状態よりも短くなる。本形態では、普通図柄の変動時間は、非時短状態では2.5秒であるが、時短状態Aでは1.5秒であり、時短状態Bでは2秒であり、時短状態Cでは1秒である。すなわち時短状態では、普図表示器82の変動時間短縮機能が作動する。
また時短状態では、図11(C)に示すように、補助遊技における電チュー12Dの開放時間が、非時短状態よりも長くなる。本形態では、電チュー12Dの開放時間は、非時短状態では1回あたり1.0秒であるが、時短状態Aでは2秒であり、時短状態Bでは1.5秒であり、時短状態Cでは2.5秒である。すなわち時短状態では、電チュー12Dの開放時間延長機能が作動する。
また時短状態では、図11(C)に示すように、補助遊技における電チュー12Dの開放回数が、非時短状態よりも多くなることがある。本形態では、電チュー12Dの開放回数は、非時短状態では1回であるが、時短状態Aでは2回であり、時短状態Cでは3回である。すなわち時短状態A及び時短状態Cでは、電チュー12Dの開放回数増加機能が作動する。なお、時短状態Bでは、補助遊技における電チューの開放回数は、非時短状態と同じ1回であるが、2回以上としてもよい。
普図表示器82の確率変動機能や、普図表示器82の変動時間短縮機能、電チュー12Dの開放時間延長機能、電チュー12Dの開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー12Dが頻繁に開放され、第2始動口12へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態(すなわち時短状態)を「高ベース状態」ともいい、作動していない状態(すなわち非時短状態)を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー12Dにより第2始動口12への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。時短状態(高ベース状態)は、「特典遊技状態」の一例である。
なお、時短状態(高ベース状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普図表示器82の確率変動機能、普図表示器82の変動時間短縮機能、電チュー12Dの開放時間延長機能、及び、電チュー12Dの開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー12Dに係る第2始動口12に遊技球が入賞し易くなっていればよい。
ここで、時短状態A、時短状態B、時短状態Cを比較すると、普通図柄の変動時間については、時短状態Cが時短状態A及び時短状態Bよりも短く、時短状態Aが時短状態Bよりも短い。また、補助遊技における電チュー12Dの開放時間については、時短状態Cが時短状態A及び時短状態Bよりも長く、時短状態Aが時短状態Bよりも長い。また、補助遊技における電チュー12Dの開放回数については、時短状態Cが時短状態A及び時短状態Bよりも多く、時短状態Aが時短状態Bよりも多い。よって、第2始動口12への遊技球の入球し易さは、時短状態C>時短状態A>時短状態Bの関係にあると言える。つまり、何れの時短状態も非時短状態よりも遊技者に有利な遊技状態ではあるものの、時短状態の中では、時短状態Cが最も遊技者に有利であり、次に時短状態Aが遊技者に有利であると言える。
時短状態は、所定の上限実行回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。時短状態における上限実行回数(時短回数)は、時短状態の制御契機となった特別図柄の種別に基づいて決定される。本形態では、時短回数が、100回に設定される場合と、160回に設定される場合と、50回に設定される場合と、80回に設定される場合とがある(図9、図10参照)。
ところで本形態では、非時短状態であっても、右打ちされた遊技球は、ある程度電チュー12Dに入球し得るように設定されている。即ち、図11(A)に示すように、非時短状態であっても、時短状態(時短状態A~C)と同様に、普通図柄の抽選でほぼ当たりと判定される。また図11(B)に示すように、普通図柄の変動時間も、時短状態と同様に、比較的短い時間(2.5秒)に設定されている。但し時短状態と比べて、非時短状態での補助遊技では、電チュー12Dの開放時間が1秒であって、1回しか開放しない。こうして、非時短状態であっても、右打ちされた遊技球が、電チュー12Dにある程度入球可能に設定されている。この理由については、後述する。
ここで本形態では、電サポ制御を伴う時短状態では、右打ちにより右遊技領域6R(図2参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により電チュー12Dが開放されやすくなっており、第1始動口11への入賞よりも第2始動口12への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート13へ遊技球を通過させつつ、第2始動口12へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機PY1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、電サポ制御を伴わない通常遊技状態(低確非時短状態)では、左打ちにより左遊技領域6L(図2参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。後述するように、通常遊技状態(低確非時短状態)で第2特別図柄の変動表示が実行されると、600000ms(図12の表の特図2且つ低確の欄参照)という極めて長い間、変動表示が継続されてしまい、第2特別図柄の抽選結果をしばらく得ることができないためである。そのため、第1始動口11へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、スムーズに遊技を進めることができる。
本形態では、第2特別図柄の抽選において、図8(A)に示すように、約4分の1の確率で小当たりに当選するように設定されているため、通常遊技状態を除いて、小当たりに比較的頻繁に当選することが可能である。そのため、第2特別図柄の抽選が続く限り、小当たり遊技が比較的頻繁に実行されて、第2大入賞口15が比較的頻繁に開放し得るようになっている。
ここで電サポ制御を伴う高確時短状態や低確時短状態の場合、右打ちされた遊技球は、図3(A)に示すように、電チュー開閉部材12kが頻繁に開放していることで、ほとんど第2始動口12に入球してしまい、小当たり遊技によって開放している第2大入賞口15に入賞することがほとんどない。つまり、特図2の抽選が頻繁に実行されて、小当たり遊技によって第2大入賞口15が比較的頻繁に開放しても、第2大入賞口15への入賞をほぼ得ることができない。
これに対して、電サポ制御を伴わない高確非時短状態の場合、右打ちされた遊技球は、上述したように、ある程度電チュー12Dに入球し得る。そのため、第2特別図柄の抽選が実行されて、小当たり遊技の実行によって第2大入賞口15が開放し得る。この場合、右打ちされた遊技球のうち、電チュー12Dに入球しなかった遊技球は、図3(B)に示すように、小当たり遊技の実行によって開放した第2大入賞口15に入賞させることができる。こうして電サポ制御を伴わない高確非時短状態では、電チュー12Dにある程度頻繁に入球させることができると共に、第2大入賞口15にもある程度入賞させることができる。更に本形態では、電チュー12Dに入球しなかった遊技球は、図3(B)に示すように、一般入賞口10にもある程度入球し得るように設定されている。
よって、電サポ制御を伴わない高確非時短状態は、電サポ制御を伴う高確時短状態よりも、多くの賞球を獲得することができる有利な遊技状態である。つまり、高確時短状態では、ベース(発射球数に対する賞球数の割合)が「1」を超えないように設定されているのに対して、高確非時短状態では、ベースが「1」を超えるように設定されている。こうして、本形態の高確非時短状態は、小当たり当選に基づく第2大入賞口15の開放により、第2大入賞口15へ入賞し易い有利な遊技状態となるため、以下では「小当たりラッシュ状態」や単に「小当たりラッシュ」とも称する。
ここで本形態では、電サポ制御を伴わない高確非時短状態で、右打ちされた遊技球がある程度電チュー12Dに入球し得るように設定したため、電サポ制御を伴わない通常遊技状態(低確非時短状態)でも、右打ちされた場合には、遊技球が電チュー12Dに入球できることになる。従って、通常遊技状態において右打ちされないように対策を施す必要がある。
そこで本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に変動可能になっていて、図12に示すように、低確非時短状態における第2特別図柄の変動時間が、「600000ms(10分)」という極めて長い時間に設定されている。即ち、低確非時短状態において、第2特別図柄の変動時間が極めて長くなるように、低確非時短状態での専用の特図変動パターンテーブルを備えている。従って、電サポ制御を伴わない通常遊技状態(低確非時短状態)で遊技者が右打ちを行って、電チュー12Dに入球すると、第1特別図柄の変動表示中であっても、第2特別図柄が10分間、変動表示を続けることになる。よって遊技者は、第2特別図柄の抽選結果を10分という極めて長い間得ることができない。以上により、通常遊技状態で遊技者が右打ちをしても、遊技者に不当な利益を与えないように右打ち対策を施している。
ところで本形態では、特図2の抽選において、「特図2_ハズレ図柄C」や「特図2_ハズレ図柄D」を引いた場合には、そのハズレ図柄の停止時間の経過に応じて、時短状態に制御される(図10参照)。よって、高確非時短状態(小当たりラッシュ)中に、これらの図柄を引いた場合には、高確時短状態に移行することとなる。すなわち、小当たりラッシュが終了することとなる。このように、大当たり遊技後に設定される確変回数(160回)の特図変動(特別図柄の変動表示)がなされる前に、大当たりに当選することなく、小当たりラッシュが終了することがある。この点が、本形態のパチンコ遊技機PY1の特徴点の1つである。
次に、特別図柄の変動パターン(特図変動パターン)の決定について説明する。パチンコ遊技機PY1は、非時短状態と時短状態とで異なる特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを決定する(図12及び図13参照)。時短状態における特図変動パターン判定テーブル(図13)は、非時短状態における特図変動パターン判定テーブル(図12)に比べて、変動時間が短い変動パターンが選択され易いテーブルである。また本形態では、時短状態Aと、時短状態Bと、時短状態Cとで、異なる特図変動パターン判定テーブルに従って特図変動パターンを決定する(図13(A)(B)(C)参照)。より詳細には、時短状態A用の特図変動パターン判定テーブル(図13(A))と、時短状態B用の特図変動パターン判定テーブル(図13(B))と、時短状態C用の特図変動パターン判定テーブル(図13(C))とでは、特図1に係るテーブルは共通しているが、特図2に係るテーブルが異なっている。
具体的には、時短状態A用の特図変動パターン判定テーブル(図13(A))では、特図2の保留球数が2~4の場合のリーチ無しハズレに係る特図2の変動パターンとして、3秒の変動時間の変動パターンP47が決定される。また、時短状態B用の特図変動パターン判定テーブル(図13(B))では、特図2の保留球数が2~4の場合のリーチ無しハズレに係る特図2の変動パターンとして、5秒の変動時間の変動パターンP57が決定される。また、時短状態C用の特図変動パターン判定テーブル(図13(C))では、特図2の保留球数が2~4の場合のリーチ無しハズレに係る特図2の変動パターンとして、1秒の変動時間の変動パターンP67が決定される。
このように本形態では、時短状態の種類に応じて、選択され易い特図2の変動時間が異なるように構成されている。時短状態Cは、時短状態A及び時短状態Bよりも、選択され易い特図2の変動時間が短い時短状態であり、時短状態Aは、時短状態Bよりも、選択され易い特図2の変動時間が短い時短状態である。よって、時短状態Cは、時短状態A及び時短状態Bよりも、特図変動(特別図柄の変動表示)が速く進行され、時短状態Aは、時短状態Bよりも、特図変動が速く進行される。
また本形態では、高確非時短状態における特図2の抽選にて「ハズレ図柄C」や「ハズレ図柄D」といった特殊ハズレ(時短ハズレ)を引いた場合には、特図変動パターンP38又はP39が選択され、SPリーチの実行後に後述の小当たりラッシュ終了演出が実行される(図12の特図2且つ高確の欄参照)。これにより、高確非時短状態から、大当たり遊技が実行されることなく高確時短状態に移行すること(小当たりラッシュが終了すること)を遊技者に報知する。なお、この点については後述する。
4.遊技制御用マイコン101の動作
[主制御メイン処理]次に図14~図39に基づいて遊技制御用マイコン101の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン101の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。遊技制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、パチンコ遊技機PY1の電源がオンされると、遊技用ROM103から図14に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、遊技用CPU102の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図8に示した種々の乱数カウンタ値を1だけ加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期で遊技用CPU102に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU102に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図15に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理を実行する(S101)。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において遊技制御基板100の遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、演出制御基板120や払出制御基板170等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機PY1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、第1大入賞口センサ14a、第2大入賞口センサ15a、一般入賞口センサ10a等(図5参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報として遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。賞球情報が払出制御基板170に出力されると、払出制御基板170は、賞球情報に応じた賞球の払出を行う。なお、各入賞口への入賞に応じた賞球数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜設定可能である。また入力処理(S102)では、下皿35の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図14の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図8に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、第1特別動作処理(S106)、第2特別動作処理(S107)を実行する。その後、その他の処理(S108)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S108)としては、後述の特図保留球数に基づいて特図保留表示器83をその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次に遊技用CPU102に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理が繰り返し実行され(図14参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にて遊技用RAM104の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図16に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、遊技球がゲート13を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ13aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート13を遊技球が通過していなければ(S201でNO)、ステップS205に進む。遊技球が通過していれば(S201でYES)、普図保留球数(普図保留の数、具体的には遊技用RAM104に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否かを判定する(S202)。そして、普図保留球数が「4」に達している場合には(S202でYES)、ステップS205に進むが、普図保留球数が「4」未満である場合には(S202でNO)、普図保留球数に「1」を加算する(S203)。
続いて、普図関係乱数取得処理を行う(S204)。普図関係乱数取得処理(S204)では、普通図柄乱数カウンタの値(ラベル-TRND-Hの値、図7(B)参照)を取得し、その取得乱数値を普図保留記憶部106のうち現在の普図保留球数に応じた記憶領域に格納する。
ステップS205では、第1始動口11に遊技球が入賞したか否か、即ち第1始動口センサ11aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。第1始動口11に遊技球が入賞していない場合には(S205でNO)ステップS209に進むが、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には(S205でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には遊技用RAM104に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(第1上限数)に達しているか否かを判定する(S206)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合には(S206でYES)、ステップS209に進むが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S206でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S207)。
続いて、特図1関係乱数取得処理を行う(S208)。特図1関係乱数取得処理(S208)では、大当たり乱数カウンタの値(ラベル-TRND-Aの値)、図柄種別乱数カウンタの値(ラベル-TRND-ASの値)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル-TRND-RCの値)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル-TRND-T1の値)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部105aのうち現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第2始動口12に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ12aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第2始動口12に遊技球が入賞していない場合には(S209でNO)本処理を終えるが、第2始動口12に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には遊技用RAM104に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否かを判定する(S210)。そして、特図2保留球数が、「4」に達している場合には(S210でYES)、本処理を終えるが、特図2保留球数が「4」に達していない場合には(S210でNO)、特図2保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図2関係乱数取得処理を行って(S212)、本処理を終える。特図2関係乱数取得処理(S212)では、特図1関係乱数取得処理(S208)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部105bのうち現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン101は、センサ検出処理(S104)に次いで普通動作処理(S105)を行う(図15参照)。図17に示すように、普通動作処理(S105)ではまず、電チュー12Dの作動中か否かを判定する(S401)。電チュー12Dの作動中でなければ(S401でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中か否かを判定する(S402)。普通図柄の停止表示中でなければ(S402でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S403)。普通図柄の変動表示中でなければ(S403でNO)、続いて、普通図柄の保留球数が「0」か否かを判定する(S404)。普通図柄の保留球数が「0」であれば(S404でYES)、本処理を終える。
ステップS404において普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S404でNO)、当たり判定処理を行う(S405)。当たり判定処理(S405)では、普図保留記憶部106に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値)を読み出し、非時短状態であれば、非時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(図11(A)に示すテーブルの非時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定し、時短状態(時短状態A、時短状態B、又は時短状態C)であれば、時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(図11(A)に示すテーブルの時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定の結果に応じた普図停止図柄データを遊技用RAM104の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S406)。つまり図柄決定処理(S406)では、「ハズレ」であれば「普図ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン101は、普通図柄変動時間決定処理を行う(S407)。普通図柄変動時間決定処理(S407)では、図11(B)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が2.5秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が時短状態Aであれば、普通図柄の変動時間が1.5秒の普通図柄変動パターンを選択し、遊技状態が時短状態Bであれば、普通図柄の変動時間が2秒の普通図柄変動パターンを選択し、遊技状態が時短状態Cであれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。
次いで遊技制御用マイコン101は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S408)。そして、普図保留記憶部106における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部106における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S409)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン101は、ステップS407で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S410)。なおこれに伴い、演出制御基板120に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS403にて普通図柄の変動表示中であれば(S403でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S411)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S411でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S412)。そして、演出制御基板120に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S413)、普通図柄の停止時間(本形態では500ms、図11(B)参照)をセットして(S414)、本処理を終える。
また、上述のステップS402にて普通図柄の停止表示中であれば(S402でYES)、続いて、ステップS414でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S415)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S415でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S416)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S416でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S416でYES))、電チュー12Dの開放パターンをセットする(S417)。詳細には、非時短状態中であれば、電チュー12Dの開放パターンとして非時短状態用の開放パターン(図11(C)の電チュー開放TBL1参照)をセットする。これに対して、時短状態A中であれば、電チュー12Dの開放パターンとして時短状態A用の開放パターン(図11(C)の電チュー開放TBL2参照)をセットし、時短状態B中であれば、電チュー12Dの開放パターンとして時短状態B用の開放パターン(図11(C)の電チュー開放TBL3参照)をセットし、時短状態C中であれば、電チュー12Dの開放パターンとして時短状態C用の開放パターン(図11(C)の電チュー開放TBL4参照)をセットする。そして、ステップS417でセットした開放パターンに従って、電チュー12Dを作動させる(S418)。
また、上述のステップS401にて電チュー12Dの作動中であれば(S401でYES)、続いて、電チュー12Dの作動時間が経過したか否かを判定し(S419)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S419でYES)、電チュー12Dの作動を終了させる(S420)。
[第1特別動作処理]遊技制御用マイコン101は、普通動作処理(S105)に次いで、図18に示す第1特別動作処理を行う(S106)。第1特別動作処理(S106)は、特図1の抽選に基づく大当たり遊技に関する処理である。図18に示すように、第1特別動作処理(S106)では、特図表示器81(主に第1特図表示器81a)および大入賞装置(第1大入賞装置14D)に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「第1特別動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。なお第1特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
第1特別動作処理(S106)ではまず、遊技制御用マイコン101は、「第2特別動作ステータス」が「4」又は「5」であるか否かを判定する(S1001)。第2特別動作ステータスが「4」であれば(S1001でYES)、後述するように特図2の抽選に基づく大当たり遊技の実行中を意味する。また第2特別動作ステータスが「5」であれば(S1001でYES)、後述するように特図2の抽選に基づく小当たり遊技の実行中を意味する。第2特別動作ステータスが「4」又は「5」であれば(S1001でYES)、直ちに処理を終える。つまり、特図2の抽選に基づく大当たり遊技の実行中又は小当たり遊技の実行中には、特図1の抽選に基づく大当たり遊技に関する処理を行わないことになる。
これに対して、第2特別動作ステータスが「4」又は「5」の何れでもなくて(S1001でNO)、「第1特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1002でYES)、後述する第1特別図柄待機処理を行い(S1003)、「第1特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1002でNO、S1004でYES)、後述する第1特別図柄変動中処理を行い(S1005)、「第1特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1002,S1004で共にNO、S1006でYES)、後述する第1特別図柄確定処理を行い(S1007)、「第1特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1002,S1004,S1006で全てNO)、大当たり遊技を行うべく、後述する特別電動役物処理1を行う(S1009)。
[第2特別動作処理]遊技制御用マイコン101は、第1特別動作処理(S106)に次いで、図19に示す第2特別動作処理を行う(S107)。第2特別動作処理(S107)は、特図2の抽選に基づく大当たり遊技又は小当たり遊技の発生に関する処理である。図19に示すように、第2特別動作処理(S107)では、特図表示器81(主に第2特図表示器81b)および大入賞装置(第1大入賞装置14D,第2大入賞装置15D)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「第2特別動作ステータス1,2,3,4,5」を割り当てている。なお第2特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
第2特別動作処理(S107)ではまず、遊技制御用マイコン101は、「第1特別動作ステータス」が「4」であるか否かを判定する(S1101)。第1特別動作ステータスが「4」であれば(S1001でYES)、特図1の抽選に基づく大当たり遊技の実行中を意味する。第1特別動作ステータスが「4」であれば(S1101でYES)、直ちに処理を終える。つまり、特図1の抽選に基づく大当たり遊技の実行中には、特図2の抽選に基づく大当たり遊技又は小当たり遊技の発生に関する処理を行わないことになる。
これに対して、第1特別動作ステータスが「4」ではなくて(S1101でNO)、「第2特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1102でYES)、後述する第2特別図柄待機処理を行い(S1103)、「第2特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1102でNO、S1104でYES)、後述する第2特別図柄変動中処理を行い(S1105)、「第2特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1102,S1104で共にNO、S1106でYES)、後述する第2特別図柄確定処理を行い(S1107)、「第2特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1102,S1104,S1106でNO、S1108でYES)、大当たり遊技を行うべく、後述する特別電動役物処理1を行い(S1109)、「第2特別動作ステータス」が「5」である場合には(S1102,S1104,S1106,S1108で全てNO)、小当たり遊技を行うべく、後述する特別電動役物処理2を行う(S1110)。
[第1特別図柄待機処理]図20に示すように、第1特別図柄待機処理(S1003)ではまず、特図1保留球数が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図1保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第1始動口11への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)がない場合には、本処理を終える。一方、特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でNO)、即ち、第1始動口11への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1202)及び特図1変動パターン選択処理(S1203)を行う。
その後、遊技制御用マイコン101は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1205)。そして、第1特図保留記憶部105aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部105aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1206)。このようにして、第1特図保留は保留された順に消化される。
続いて遊技制御用マイコン101は、特図1変動開始処理を実行する(S1207)。特図1変動開始処理(S1207)では、第1特別動作ステータスを「2」にセットするとともに、特図1変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。そして、上記の特図1変動パターン選択処理(S1203)でセットされた変動パターンに応じた変動時間(特図1の変動時間)を、特図1変動時間タイマにセットするとともに、第1特図表示器81a上で第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1207)でセットされる特図1変動開始コマンドには、特図1大当たり判定処理(S1202)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1203)でセットされた変動パターンの情報(特図1の変動時間及び停止時間の情報を含む情報)が含まれている。
[特図1大当たり判定処理]図21に示すように、特図1大当たり判定処理(S1202)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1301)。詳細には、第1特図保留記憶部105aに一つ目の保留情報として記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、遊技状態に応じた大当たり判定テーブル(図8(A))をセットする(S1302)。すなわち、通常確率状態(低確率状態)であれば、大当たり判定テーブルのうち特図1且つ低確率状態用のテーブルをセットする。一方、高確率状態であれば、大当たり判定テーブルのうち特図1且つ高確率状態用のテーブルをセットする。
次いで、第2大当たりフラグがONか否かを判定する(S1303)。第2大当たりフラグは、後述する特図2の抽選において大当たりと判定されたことを示すフラグである(図25のステップS1605参照)。第2大当たりフラグがONであれば(S1303でYES)、後述する大当たりの当否判定(S1304)を行うことなく、ハズレ図柄種別の判定を行う(S1308)。このハズレ図柄種別の判定(S1308)では、ハズレ図柄Aが選択される(図8(D)の特図1の欄参照)。そして、ハズレ図柄Aに対応する特図停止図柄データをセットして(S1309)、本処理を終える。このようにするのは、本形態では特図1の処理と特図2の処理とを並行して行っているところ、特図2の抽選で大当たりと判定されている状況にも拘わらず、特図1の抽選でも重複して大当たりと判定されないようにするためである。具体的には、大当たり当選を示す特図2の変動表示中に、特図1大当たり判定処理(S1202)が実行されても、ハズレと判定されることを意味している。
ステップS1303で第2大当たりフラグがONでなければ(S1303でNO)、ステップS1302でセットした大当たり判定テーブル(図8(A)参照)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1304)。大当たりの当否判定の結果が「大当たり」であれば(S1304でYES)、第1大当たりフラグをONする(S1305)。そして、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図8(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに基づいて大当たり図柄の種別を判定するとともに(S1306)、その大当たり図柄の種別に対応する特図停止図柄データをセットして(S1307)、処理を終える。一方、「大当たり」でなければ(S1304でNO)、ステップS1308に進む。ステップS1308では、上述したように、ハズレ図柄種別の判定(S1308)を行うことによりハズレ図柄Aを選択する。そして、ハズレ図柄Aに対応する特図停止図柄データをセットして(S1309)、処理を終える。
[特図1変動パターン選択処理]次に図22および図23に基づいて特図1変動パターン選択処理(S1203)について説明する。図22に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1203)ではまず、遊技状態が非時短状態か否か(時短フラグがOFFか否か)を判定する(S1401)。
非時短状態であれば(S1401でYES)、続いて第1大当たりフラグがONか否かを判定する(S1402)。ONであれば(S1402でYES)、非時短状態中大当たり用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図1且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1403)。図12に示すように、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
なお、変動パターンには変動演出が関連付けられており、変動パターンが決定されると、その変動パターンに応じた変動演出が実行される。具体的には例えば、変動パターンP1に基づく変動演出ではSPリーチが実行され、変動パターンP2に基づく変動演出ではノーマルリーチ(Nリーチ)が実行される(図12に示すテーブルの備考欄参照)。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選期待度(大当たり当選に対する期待度)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。本形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。
またステップS1402において、第1大当たりフラグがONでなければ(S1402でNO)、通常ハズレ(ハズレ図柄A、図10参照)であるため、続いて、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1404)。図8(E)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」~「11」であり、非時短状態であれば「0」~「27」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりも通常ハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されるようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1404でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレ用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図1且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1405)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1404でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレ用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図1且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1406)。
なお、非時短状態におけるリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」~「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。これは、特図2の変動パターンの判定についても同様である。
またステップS1401において、遊技状態が非時短状態でないと判定した場合(S1401でNO)、すなわち時短状態であると判定した場合には、図23に示すように、時短状態の種類が「時短状態A」であれば(S1410でYES)、図13(A)に示す時短状態A用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択する(S1411)。また、時短状態の種類が「時短状態B」であれば(S1410でNO、S1412でYES)、図13(B)に示す時短状態B用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択する(S1413)。また、時短状態の種類が「時短状態C」であれば(S1410及びS1412で共にNO)、図13(C)に示す時短状態C用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択する(S1414)。なお本形態では、時短状態の種類は、後述する遊技状態フラグの値を参照して判定する(図32中の表参照)。
時短状態における変動パターンの選択では、参照する特図変動パターン判定テーブルを各時短状態に応じたテーブル(図13(A)~(C)参照)にする事以外は非時短状態と同様の流れで処理を行う。
なお、時短状態中の特図変動パターン判定テーブル(図13参照)では、リーチ無しハズレ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」~「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。また、大当たり当選時に変動時間の長い変動パターンが選択される確率が非時短状態中よりも低くなっている。すなわち、非時短状態中よりも変動時間の短い変動パターンが選択され易くなっている。つまり、時短状態中の変動パターン判定テーブルは、非時短状態中の変動パターン判定テーブルよりも変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。これは、特図2の変動パターンの判定についても同様である。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図22に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1420)、本処理を終える。ステップS1420でセットした変動パターンの情報は、第1特別図柄待機処理(S1003)におけるステップS1207でセットされる変動開始コマンドに含められる。
[第2特別図柄待機処理]図24に示すように、第2特別図柄待機処理(S1103)ではまず、特図2保留球数が「0」であるか否かを判定する(S1501)。特図2保留球数が「0」である場合(S1501でYES)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)がない場合には、本処理を終える。一方、特図2保留球数が「0」でない場合(S1501でNO)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1502)及び特図2変動パターン選択処理(S1503)を行う。
その後、遊技制御用マイコン101は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1505)。そして、第2特図保留記憶部105bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部105bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1506)。このようにして、第2特図保留は保留された順に消化される。
続いて遊技制御用マイコン101は、特図2変動開始処理を実行する(S1507)。特図2変動開始処理(S1507)では、第2特別動作ステータスを「2」にセットするとともに、特図2変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。そして、上記の特図2変動パターン選択処理(S1503)でセットされた変動パターンに応じた変動時間(特図2の変動時間)を、特図2変動時間タイマにセットするとともに、第2特図表示器81b上で第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1507)でセットされる特図2変動開始コマンドには、特図2大当たり判定処理(S1502)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1503)でセットされた変動パターンの情報(特図2の変動時間及び停止時間の情報を含む情報)が含まれている。
[特図2大当たり判定処理]図25に示すように、特図2大当たり判定処理(S1502)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1601)。詳細には、第2特図保留記憶部105bに一つ目の保留情報として記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、遊技状態に応じた大当たり判定テーブル(図8(A))をセットする(S1602)。すなわち、通常確率状態(低確率状態)であれば、大当たり判定テーブルのうち低確率状態且つ特図2用のテーブルをセットする。一方、高確率状態であれば、大当たり判定テーブルのうち高確率状態且つ特図2用のテーブルをセットする。
次いで、第1大当たりフラグがONか否かを判定する(S1603)。第1大当たりフラグは、上述した特図1の抽選において大当たりと判定されたことを示すフラグである(図21のステップS1305参照)。ステップS1603で第1大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、ステップS1602でセットした大当たり判定テーブル(図8(A)参照)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1604)。大当たりの当否判定の結果が「大当たり」であれば(S1604でYES)、第2大当たりフラグをONする(S1605)。そして、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図8(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに基づいて大当たり図柄種別の判定を行うとともに(S1606)、大当たり図柄種別に対応する特図停止図柄データをセットして(S1607)、処理を終える。
一方、ステップS1604において「大当たり」でないと判定した場合には(S1604でNO)、続いて、ステップS1602でセットした大当たり判定テーブル(図8(A)参照)に基づいて小当たりか否かを判定する。小当たりの当否判定の結果が「小当たり」であれば(S1608でYES)、小当たりフラグをONする(S1609)。そして、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図8(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに基づいて小当たり図柄種別の判定を行うとともに(S1610)、小当たり図柄種別に対応する特図停止図柄データをセットして(S1611)、処理を終える。
また、ステップS1608において「小当たり」でないと判定した場合には(S1608でNO)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図8(D)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに基づいてハズレ図柄種別の判定を行う(S1612)。そして、ハズレ図柄種別に対応する特図停止図柄データをセットして(S1613)、処理を終える。なお、特図2大当たり判定処理(S1502)におけるハズレ図柄種別の判定(S1612)では、「特図2_ハズレ図柄C」や「特図2_ハズレ図柄D」(特殊ハズレ)が選択される可能性がある。非時短状態においてこれらのハズレ図柄が選択された場合には、大当たり遊技が実行されることなく、時短状態に制御される。
また、ステップS1603において第1大当たりフラグがONであると判定した場合(S1603でYES)、大当たりの当否判定(S1604)や小当たりの当否判定(S1608)を行うことなく、「特図2_ハズレ図柄B」(通常ハズレ)を選択し(S1614)、そのハズレ図柄に対応する特図停止図柄データをセットして(S1613)、処理を終える。このように本形態では、大当たり当選を示す特図1の変動表示中に、特図2大当たり判定処理(S1502)が実行されても、通常ハズレと判定される。
[特図2変動パターン選択処理]次に図26~図28に基づいて特図2変動パターン選択処理(S1503)について説明する。図26に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1503)ではまず、遊技状態が非時短状態であるか否か(後述する時短フラグがOFFであるか否か)を判定する(S1701)。
非時短状態であれば(S1701でYES)、続いて、遊技状態が低確率状態であるか否か(後述する確変フラグがOFFであるか否か)を判定する(S1702)。低確率状態であれば(S1702でYES)、続いて第2大当たりフラグがONか否かを判定する(S1703)。ONであれば(S1703でYES)、低確非時短状態中大当たり用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図2且つ低確且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1704)。
またステップS1703において、第2大当たりフラグがONでなければ(S1703でNO)、続いて、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1705)。ONであれば(S1705でYES)、低確非時短状態中小当たり用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図2且つ低確且つ小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1706)。
またステップS1705において、小当たりフラグがONでなければ(S1705でNO)、低確非時短状態中ハズレ用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図2且つ低確且つハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1707)。なお、低確非時短状態では、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄B~Dの何れであっても、同じ変動パターンを選択する。
ここで本形態のパチンコ遊技機PY1では、図12に示すように、低確非時短状態における特図2の変動パターン判定テーブルと、高確非時短状態における特図2の変動パターンテーブルとを別個に備えている。そして、低確非時短状態における特図2の変動パターン判定テーブルを用いる場合、600000msという極めて長い変動時間の変動パターンP21,P22,P23が選択されるようになっている。これにより、低確非時短状態において、遊技者が右打ちを行って、電チュー12Dに入球させても、第2特別図柄の抽選結果を10分という極めて長い間得ることができない。よって、低確非時短状態において右打ちという意図しない遊技が行われるのを回避することが可能である。
またステップS1702において低確率状態でないと判定した場合(S1702でNO)、高確非時短状態である。この場合には、図27に示すように、第2大当たりフラグがONか否かを判定し(S1711)、ONであれば(S1711でYES)、高確非時短状態中大当たり用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図2且つ高確且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1712)。
またステップS1711において第2大当たりフラグがONでなければ(S1711でNO)、続いて、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1713)。ONであれば(S1713でYES)、高確非時短状態中小当たり用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図2且つ高確且つ小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1714)。
またステップS1713において小当たりフラグがONでなければ(S1713でNO)、続いて、ハズレ図柄の種別が「ハズレ図柄C」であるか否かを判定する(S1715)。「ハズレ図柄C」は、特別図柄の停止時間の経過に応じて時短状態B(時短回数50回)に移行させる特殊ハズレである(図10参照)。ハズレ図柄の種別が「ハズレ図柄C」であれば(S1715でYES)、高確非時短状態中ハズレ図柄C用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図2且つ高確且つハズレ図柄Cに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1716)。本形態では、ハズレ図柄Cである場合、変動パターンP38に決定される。
またステップS1715において、「ハズレ図柄C」でなければ(S1715でNO)、ハズレ図柄の種別が「ハズレ図柄D」であるか否かを判定する(S1717)。「ハズレ図柄D」は、特別図柄の停止時間の経過に応じて時短状態C(時短回数80回)に移行させる特殊ハズレである(図10参照)。ハズレ図柄の種別が「ハズレ図柄D」であれば(S1717でYES)、高確非時短状態中ハズレ図柄D用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図2且つ高確且つハズレ図柄Dに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1718)。本形態では、ハズレ図柄Dである場合、変動パターンP39に決定される。
なお、本形態では、変動パターンP38に決定された場合、及び、変動パターンP39に決定された場合には、大当たり期待度が高いSPリーチが実行される。そして、このSPリーチでは、失敗演出(落選演出)が実行されるが、その後さらに、小当たりラッシュが終了することを示唆する小当たりラッシュ終了演出が実行される(図48参照)。この点については後述する。
またステップS1717において、「ハズレ図柄D」でなければ(S1717でNO)、通常ハズレ(ハズレ図柄B、図10参照)であるため、続いて、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1719)。図8(E)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」~「11」であり、非時短状態であれば「0」~「27」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりも通常ハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されるようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1719でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、高確非時短状態中リーチ有りハズレ用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図2且つ高確且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1720)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1719でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、高確非時短状態中リーチ無しハズレ用のテーブル(図12に示すテーブルのうち特図2且つ高確且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1721)。
またステップS1701において遊技状態が非時短状態でないと判定した場合(S1701でNO)には、時短状態である。この場合には、図28に示すように、時短状態の種類が「時短状態A」であれば(S1730でYES)、図13(A)に示す時短状態A用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択する(S1731)。また、時短状態の種類が「時短状態B」であれば(S1730でNO、S1732でYES)、図13(B)に示す時短状態B用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択する(S1733)。また、時短状態の種類が「時短状態C」であれば(S1730及びS1732で共にNO)、図13(C)に示す時短状態C用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択する(S1734)。なお本形態では、時短状態の種類は、後述する遊技状態フラグの値を参照して判定する(図32中の表参照)。
時短状態における変動パターンの選択では、参照する特図変動パターン判定テーブルを各時短状態に応じたテーブル(図13(A)~(C)参照)にする事以外は非時短状態と同様の流れで処理を行う。なお時短状態では、特殊ハズレ(ハズレ図柄Cやハズレ図柄D)を引いた場合でも、通常ハズレ(ハズレ図柄B)を引いた場合と同様の変動パターンが選択される(図13に示す各テーブルのハズレの欄参照)。既に時短状態に制御されており、ハズレ図柄Cやハズレ図柄Dが停止表示されたことに応じて改めて時短状態に制御することがないからである。
なお特図2変動パターン選択処理(S1503)では、時短状態Aであれば、特図2の保留球数が「2」~「4」である場合のリーチ無しハズレの変動パターンとして、変動時間が3000msの変動パターンP47が選択される。また、時短状態Bであれば、特図2の保留球数が「2」~「4」である場合のリーチ無しハズレの変動パターンとして、変動時間が5000msの変動パターンP57が選択される。また、時短状態Cであれば、特図2の保留球数が「2」~「4」である場合のリーチ無しハズレの変動パターンとして、変動時間が1000msの変動パターンP67が選択される。そして各時短状態では、選択される変動パターンに応じた演出を実行する。このように本形態では、時短状態の種類に応じて、選択され易い変動時間や演出内容を変えることで、遊技を飽きさせ難くしている。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図26に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1740)、本処理を終える。ステップS1740でセットした変動パターンの情報は、第2特別図柄待機処理(S1103)におけるステップS1507でセットされる特図2変動開始コマンドに含められる。
[第1特別図柄変動中処理]図29に示すように、第1特別図柄変動中処理(S1005)ではまず、特図1変動時間タイマにセットされている値(特図1の変動時間)を減算する(S1801)。そして特図1の変動時間が経過したか、即ち特図1変動時間タイマにセットされている値が「0」になったか否かを判定する(S1802)。「0」でなければ(S1802でNO)、第1特図表示器81aで第1特別図柄が変動表示し続けることになり、本処理を終える。一方、「0」であれば(S1802でYES)、特図1変動停止コマンドをセットするとともに(S1803)、第1特別動作ステータスを「3」にセットする(S1804)。そして、第1特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させて(S1805)、この処理を終える。
本形態では、特図1の変動表示中に、特図2の抽選に基づく小当たり遊技が実行される場合がある。この場合、第2特別動作ステータスが「5」になることで、図18に示すステップS1001でYESと判定されることになる。これにより、第1特別動作ステータスは「2」であるにも拘わらず、第1特別図柄変動中処理(S1005)が実行されない。つまり、図29に示すステップS1801で、特図1変動時間タイマの値が減算されないことになる。その後、特図2の抽選に基づく小当たり遊技が終了すると、第2特別動作ステータスが「1」になる(図39のステップS2913参照)。その結果、第1特別図柄変動中処理(S1005)が再開され、図29に示すステップS1801で、特図1変動時間タイマの値が減算される。このようにして、特図1の変動表示中に特図2の抽選に基づく小当たり遊技が実行されると、特図1の変動表示は継続されるものの、その小当たり遊技の実行時間だけ延長することになる。
[第2特別図柄変動中処理]図30に示すように、第2特別図柄変動中処理(S1105)ではまず、特図2変動時間タイマにセットされている値(特図2の変動時間)を減算する(S1901)。そして特図2の変動時間が経過したか、即ち特図2変動時間タイマにセットされている値が「0」になったか否かを判定する(S1902)。「0」でなければ(S1902でNO)、第2特図表示器81bで第2特別図柄が変動表示し続けることになり、本処理を終える。一方、「0」であれば(S1902でYES)、特図2変動停止コマンドをセットするとともに(S1903)、第2特別動作ステータスを「3」にセットする(S1904)。そして、第2特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又は、ハズレ図柄)で停止させて(S1905)、この処理を終える。
[第1特別図柄確定処理]図31に示すように、第1特別図柄確定処理(S1007)ではまず、第1特別図柄の停止時間が経過したか否かを判定する(S2101-1)。経過していなければ(S2101-1でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S2101-1でYES)、後述する遊技状態管理処理(S2101-2)を行って、ステップS2102に進む。
ステップS2102では、第1大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ONであれば(S2102でYES)、第1特別動作ステータスを「4」にセットする(S2103)。そして、遊技制御用マイコン101は、後述の特図2強制停止処理を行うとともに(S2104)、後述の遊技状態リセット処理を行う(S2105)。その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットして(S2106)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S2107)。
ステップS2107に続いて、遊技制御用マイコン101は、当選した大当たりの種類に応じた開放パターン(詳しくは図9参照)をセットして(S2108)、本処理を終える。なおこのときに、大当たり遊技中の第1大入賞口14の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じた値にセットする。
一方、ステップS2102において第1大当たりフラグがONでなければ(S2102でNO)、特図1の抽選に基づく大当たり遊技を開始しないため、第1特別動作ステータスを「1」にセットして(S2109)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図32に基づいて遊技状態管理処理について説明する。ここでは、上述した第1特別図柄確定処理(S1007)中の遊技状態管理処理(S2101-2)と、後述する第2特別図柄確定処理(ステップS1007、図35参照)中の遊技状態管理処理(S2501-2)とをまとめて説明する。図32に示すように、遊技状態管理処理(S2101-2,S2501-2)ではまず、高確率状態中を示す確変フラグがONか否か判定する(S2201)。ONであれば(S2201でYES)、高確率状態中に実行した特別図柄の変動表示の回数をカウントする確変カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2202)、確変カウンタの値が「0」か否か判定する(S2203)。「0」であれば(S2203でYES)、確変フラグをOFFして(S2204)、ステップS2205に進む。一方、ステップS2201又はS2203の判定結果がNOであれば、ステップS2205に進む。なお本パチンコ遊技機PY1では後述するように、高確率状態への移行時には確変カウンタの値が「160」にセットされる。
ステップS2205では、時短状態中を示す時短フラグがONか否か判定する(S2205)。ONであれば(S2205でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2206)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S2207)。「0」であれば(S2207でYES)、時短フラグをOFFして(S2208)、ステップS2210に進む。一方、ステップS2205又はS2207の判定結果がNOであれば、ステップS2210に進む。なお本パチンコ遊技機PY1では後述するように、時短状態への移行時には時短カウンタの値が「50」、「80」、「100」、又は、「160」にセットされるようになっている。
ステップS2210では、時短フラグがOFFであるか否かを判定する。時短フラグがOFFでなければ、ステップS2214に進むが、時短フラグがOFFであれば、続いて、停止表示されている特別図柄が、「ハズレ図柄C」又は「ハズレ図柄D」であるか否かを判定する(S2211)。すなわち、特殊ハズレであるか否かを判定する。そして、特殊ハズレ(ハズレ図柄C又はハズレ図柄D)でなければステップS2214に進むが、特殊ハズレであれば、時短フラグをONにするとともに(S2212)、ハズレ図柄の種別に応じた時短回数(図10参照)を時短カウンタにセットして(S2213)、ステップS2214に進む。ステップS2212及びS2213が実行されることにより時短状態に制御される。時短状態は、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、又は、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。このように本形態では、ハズレ時であっても時短状態に制御されることがある。なお本形態では、ハズレに基づいて時短状態に制御されるのは、非時短状態であるとき(ステップS2210でYESのとき)に限られる。
ステップS2214では、遊技制御用マイコン101は、遊技状態フラグ更新処理(S2214)を行う。遊技状態フラグ更新処理(S2214)では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。図32中の表に示すように、遊技状態フラグの値は、低確・非時短状態であれば「1」にセットされ、低確・時短状態Aであれば「2」にセットされ、低確・時短状態Bであれば「3」にセットされ、低確・時短状態Cであれば「4」にセットされる。また、遊技状態フラグの値は、高確・非時短状態であれば「5」にセットされ、高確・時短状態Aであれば「6」にセットされ、高確・時短状態Bであれば「7」にセットされ、高確・時短状態Cであれば「8」にセットされる。
この遊技状態フラグ更新処理(S2214)では、現在の遊技状態フラグの値、確変フラグがONであるか否か、時短フラグがONであるか否か、ハズレ図柄Cの停止表示に基づいて時短フラグをONしたか否か、ハズレ図柄Dの停止表示に基づいて時短フラグをONしたか否か、等に基づいて、遊技状態フラグの値を更新する。なお、遊技状態フラグ更新処理(S2214)では、更新した遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、遊技用RAM104の出力バッファにセットする。このコマンドが出力されることにより、演出制御基板120に現在の遊技状態の情報が通知される。そして演出制御基板120により、現在の遊技状態に応じた演出モードに制御される。
[特図2強制停止処理]特図2強制停止処理(S2104)は、特図2の変動表示中に、特図1の抽選に基づく大当たり遊技を開始する場合に、特図2の変動表示を強制的に終了させるための処理である。図33に示すように、特図2強制停止処理(S2104)ではまず、第2特別動作ステータスが「2」であるか否かを判定する(S2301)。「2」でなければ(S2301でNO)、特図2の変動表示中でないため、本処理を終える。これに対して「2」であれば(S2301でYES)、遊技制御用マイコン101は、特図2変動停止コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする(S2302)。続いて、変動表示中の第2特別図柄を強制的に停止表示する(S2303)。これにより、第2特図表示器81bには、ハズレ図柄(詳しくはハズレ図柄B)が停止表示される。そして、第2特別動作ステータスを「1」にセットして(S2304)、本処理を終える。
[遊技状態リセット処理]図34に基づいて遊技状態リセット処理について説明する。ここでは、上述した第1特別図柄確定処理(S1007)中の遊技状態リセット処理(S2105)と、後述する第2特別図柄確定処理(ステップS1007、図35参照)中の遊技状態リセット処理(S2505)とをまとめて説明する。図34に示すように、遊技状態リセット処理(S2105,S2505)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2401)、ONであれば確変フラグをOFFする(S2402)。また、時短フラグがONか否かを判定し(S2403)、ONであれば時短フラグをOFFする(S2404)。つまり、大当たり遊技の実行中は、通常確率状態(低確率状態)且つ非時短状態に制御される。そして、確変カウンタの値を「0」にリセットするとともに(S2405)、時短カウンタの値を「0」にリセットして(S2406)、本処理を終える。
[第2特別図柄確定処理]図35に示すように、第2特別図柄確定処理(S1107)ではまず、第2特別図柄の停止時間が経過したか否かを判定する(S2501-1)。経過していなければ(S2501-1でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S2501-1でYES)、遊技状態管理処理(S2501-2)を行って、ステップS2502に進む。遊技状態管理処理(S2501-2)は、図32に基づいて既に説明した通りであるため、説明を省略する。
ステップS2502では、第2大当たりフラグがONであるか否かを判定する。第2大当たりフラグがONであれば(S2502でYES)、第2特別動作ステータスを「4」にセットする(S2503)。そして、遊技制御用マイコン101は、後述の特図1強制停止処理を行うとともに(S2504)、遊技状態リセット処理を行う(S2505)。遊技状態リセット処理(S2505)は、図34に基づいて既に説明した通りであるため、説明を省略する。その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットして(S2506)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S2507)。
ステップS2507に続いて、遊技制御用マイコン101は、当選した大当たりの種類に応じた開放パターン(詳しくは図9参照)をセットして(S2508)、本処理を終える。なおこのときに、大当たり遊技中の第1大入賞口14の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じた値にセットする。
一方、ステップS2502において第2大当たりフラグがONでなければ(S2502でNO)、小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S2509)。小当たりフラグがONであれば(S2509でYES)、第2特別動作ステータスを「5」にセットする(S2510)。そして、遊技制御用マイコン101は、小当たり遊技を開始するべく、小当たりのオープニングコマンド(小当たりオープニングコマンド)をセットして(S2511)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S2512)。続いて遊技制御用マイコン101は、当選した小当たりの種類に応じた開放パターン(詳しくは図9参照)をセットして(S2513)、本処理を終える。
また、第2大当たりフラグ及び小当たりフラグが共にONでなければ(S2502及びS2509で共にNO)、特図2の抽選に基づく大当たり遊技及び小当たり遊技を開始しないため、第2特別動作ステータスを「1」にセットして(S2514)、本処理を終える。
[特図1強制停止処理]特図1強制停止処理(S2504)は、特図1の変動表示中に、特図2の抽選に基づく大当たり遊技を開始する場合に、特図1の変動表示を強制的に終了させるための処理である。図36に示すように、特図1強制停止処理(S2504)ではまず、第1特別動作ステータスが「2」であるか否かを判定する(S2601)。「2」でなければ(S2601でNO)、特図1の変動表示中でないため、本処理を終える。これに対して「2」であれば(S2601でYES)、遊技制御用マイコン101は、特図1変動停止コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする(S2602)。続いて、変動表示中の第1特別図柄を強制的に停止表示する(S2603)。これにより、第1特図表示器81aには、ハズレ図柄(詳しくはハズレ図柄A)が停止表示される。そして、第1特別動作ステータスを「1」にセットして(S2604)、本処理を終える。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]特別電動役物処理1は、大当たり遊技の実行のための処理である。以下では、特図1の抽選に基づく大当たり遊技の実行のための特別電動役物処理1(S1009)と、特図2の抽選に基づく大当たり遊技の実行のための特別電動役物処理1(S1109)とをまとめて説明する。図37に示すように、特別電動役物処理1(S1009又はS1109)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2701)。大当たり終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞装置(第1大入賞装置14D)の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2701でNO)、第1大入賞口14の開放中か否か(すなわち第1大入賞装置14Dの開放中か否か)を判定する(S2702)。開放中でなければ(S2702でNO)、第1大入賞口14を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して第1大入賞口14の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2703)。
ステップS2703の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2703の判定結果がYESであれば、大当たりの種類に応じた開放パターン(図9参照)に従って大入賞口(第1大入賞口14)を開放させる(S2704)。続いてステップS2705では、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行って、本処理を終える。ラウンド指定コマンド送信判定処理(S2705)では、ステップS2704での第1大入賞口14の開放が1回のラウンド遊技での初めての開放か否かを判定し、そうであれば、実行中の大当たり遊技のラウンド数の情報を含むラウンド指定コマンドを、遊技用RAM104の出力バッファにセットする。なお本形態では、1回のラウンド遊技中に複数回の第1大入賞口14の開放がなされることはない。そのため、このステップS2705では、必ずラウンド指定コマンドがセットされることとなる。
特別電動役物処理1(S1009又はS1109)のステップS2702において、第1大入賞口14の開放中であれば、第1大入賞口14の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S2706)。本形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における第1大入賞口14への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では1R当たり10個)に達したこと、又は、第1大入賞口14を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち第1大入賞口14を開放してから所定の開放時間(図9参照)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、第1大入賞口14の閉鎖条件が成立していなければ(S2706でNO)、処理を終える。
これに対して、第1大入賞口14の閉鎖条件が成立している場合(S2706でYES)には、第1大入賞口14を閉鎖(閉塞)する(S2707)。そして1回のラウンド遊技(ラウンドインターバル)が終了したかを判定する(S2708)。終了していなければ(S2708でNO)、処理を終える。一方、ラウンド遊技が終了する場合には(S2708でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2709)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2710)。「0」でなければ(S2710でNO)、次のラウンド遊技を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2710でYES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2711)、大当たりのエンディングを開始する(S2712)。そして、大当たり終了フラグをセットして(S2713)、処理を終える。
またステップS2701において大当たり終了フラグがONであれば(S2701でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当たり遊技のエンディング時間が経過したか否かを判定し(S2714)、エンディング時間が経過していなければ(S2714でNO)、本処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2714でYES)、大当たり終了フラグをOFFする(S2715)。そして、後述する遊技状態設定処理を行う(S2716)。続いて、特図1の抽選に基づく大当たり遊技の終了であれば第1大当たりフラグをOFFし、特図2の抽選に基づく大当たり遊技の終了であれば第2大当たりフラグをOFFする(S2717)。その後、特図1の抽選に基づく大当たり遊技の終了であれば第1特別動作ステータスを「1」にセットし、特図2の抽選に基づく大当たり遊技の終了であれば第2特別動作ステータスを「1」にセットして(S2718)、本処理を終える。こうして特図1の抽選に基づく大当たり遊技の実行で、第1特別動作ステータスが「4」にセットされている間は、図19に示す第2特別動作処理(S107)における各処理S1103,S1105,S1107,S1109,S1110が実行されない。また、特図2の抽選に基づく大当たり遊技の実行で、第2特別動作ステータスが「4」にセットされている間は、図18に示す第1特別動作処理(S106)における各処理S1003,S1005,S1007,S1009が実行されないことになる。
[遊技状態設定処理]遊技状態設定処理(S2716)は、当選した大当たり図柄(大当たり)の種類(図9参照)に基づいて、大当たり遊技後の遊技状態を、低確率状態且つ時短状態A、高確率状態且つ時短状態A、又は、高確率状態且つ非時短状態(小当たりラッシュ)に制御するための処理である。図38に示すように、遊技状態設定処理(S2716)ではまず、今回の大当たり遊技の実行契機となった大当たり図柄が、時短状態への制御契機となる図柄(図9参照)であるか否かを判定する(S2801)。この判定結果がNOであればステップS2804に進むが、判定結果がYESであれば、時短フラグをONするとともに(S2802)、大当たり図柄の種別に応じた時短回数(すなわち「100」又は「160」)を時短カウンタにセットして(S2803)、ステップS2804に進む。
ステップS2804では、今回の大当たり遊技の実行契機となった大当たり図柄が、高確率状態への制御契機となる図柄(図9参照)であるか否かを判定する。この判定結果がNOであればステップS2807に進むが、判定結果がYESであれば、確変フラグをONするとともに(S2805)、確変回数(すなわち「160」)を確変カウンタにセットして(S2806)、ステップS2807に進む。
ステップS2807では、遊技制御用マイコン101は、遊技状態フラグ更新処理(S2807)を行う。遊技状態フラグ更新処理(S2807)では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。具体的には、この遊技状態フラグ更新処理(S2807)では、時短フラグがONであって確変フラグがOFFであれば低確率状態且つ時短状態Aであるため、遊技状態フラグの値を「2」にセットし、時短フラグ及び確変フラグが共にONであれば高確率状態且つ時短状態Aであるため、遊技状態フラグの値を「6」にセットし、時短フラグがOFFであって確変フラグがONであれば高確率状態且つ非時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「5」にセットする(図32中の表参照)。なお、遊技状態フラグ更新処理(S2807)では、更新した遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、遊技用RAM104の出力バッファにセットする。このコマンドが出力されることにより、演出制御基板120に現在の遊技状態の情報が通知される。そして演出制御基板120により、現在の遊技状態に応じた演出モードに制御される。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]特別電動役物処理2は、小当たり遊技の実行のための処理である。図39に示すように、特別電動役物処理2(S1110)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2901)。小当たり終了フラグは、実行中の小当たり遊技において大入賞装置(第2大入賞装置15D)の開放が全て終了したことを示すフラグである。
小当たり終了フラグがONでなければ(S2901でNO)、第2大入賞口15の開放中か否か(すなわち第2大入賞装置15Dの開放中か否か)を判定する(S2902)。開放中でなければ(S2902でNO)、第2大入賞口15を開放させる時間に至ったか否か、すなわち所定の開放前インターバル時間が経過して第2大入賞口15の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2903)。本形態では開放前インターバル時間(OP時間)は「0.008秒」であり(図9参照)、極めて短い時間に設定している。
ステップS2903の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2903の判定結果がYESであれば、所定の開放パターン(図9の小当たりの欄参照)に従って第2大入賞口15を開放させる(S2904)。
ステップS2902において第2大入賞口15の開放中であれば(S2902でYES)、第2大入賞口15への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では3個)に達しているか否かを判定する(S2905)。規定入賞個数に達していなければ(S2905でNO)、第2大入賞口15の開放時間が経過したか否か(すなわち第2大入賞口15を開放してから所定の開放時間(本形態では小当たり図柄aであれば0.3秒、小当たり図柄bであれば1.8秒)が経過したか否か)を判定する(S2906)。そして、第2大入賞口15の開放時間が経過していなければ(S2906でNO)、処理を終える。なお、第2大入賞口15への最大入賞個数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2905でYES)又は第2大入賞口15の開放時間が経過した場合(S2906でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2大入賞口15を閉鎖(閉塞)する(S2907)。そして、小当たり終了フラグをセットして(S2908)処理を終える。
またステップS2901において小当たり終了フラグがONであれば(S2901でYES)、小当たり遊技における第2大入賞口15の閉鎖後の所定時間(閉鎖後インターバル時間)が経過したか否かを判定し(S2909)、閉鎖後インターバル時間が経過していなければ(S2909でNO)処理を終える。本形態では閉鎖後インターバル時間(ED時間)は、「0.3秒」であり、極めて短い時間に設定している。なおED時間を、第2大入賞装置15D内へ入賞した遊技球が当該第2大入賞装置15D外へ排出されるのを確認可能な時間(1000ms程度の短時間)としても良い。
一方、閉鎖後インターバル時間が経過していれば(S2909でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2910)、小当たりフラグをOFFする(S2911)。続いて、演出制御基板120(演出制御用マイコン121)に小当たり遊技の終了を知らせるべく、小当たり遊技終了コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする(S2912)。そして、第2特別動作ステータスを「1」にセットして(S2913)、本処理を終える。こうして特図2の抽選に基づく小当たり遊技の実行で、第2特別動作ステータスが「5」にセットされている間は、図18に示す第1特別動作処理(S106)における各処理S1003,S1005,S1007,S1009が実行されないことになる。
5.演出制御用マイコン121の動作
次に、図40~図42に基づいて演出制御用マイコン121の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン121の動作の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。
[サブ制御メイン処理]演出制御用マイコン121は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、図40に示したサブ制御メイン処理のプログラムを演出用ROM123から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数更新処理を実行する(S4003)。乱数更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。種々の演出についての演出判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の遊技制御基板100が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の遊技制御基板100が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理(S4004)では、演出制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板140に送信する。コマンドを受信した画像制御基板140は、受信したコマンドに従って、表示画面50a(表示部)に画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。なお、演出制御基板120は、画像制御基板140によって行われる種々の演出とともに、音声制御基板161を介してスピーカ610から音声を出力させたり(音声による種々の音演出を実行したり)、サブドライブ基板162を介して盤ランプ54や枠ランプ212を発光させたり(発光による種々の発光演出を実行したり)、盤可動体55kを作動させたり(動作による種々の可動体演出を実行したり)する。このようにして、各種の演出(変動演出、保留演出、可動体演出、操作演出、先読み演出、その他の予告演出、特別遊技に伴うオープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出、客待ち演出、演出モードの制御など)が実現される。
演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002~S4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
受信割り込み処理(S4010)は、遊技制御基板100から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン121に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン121は遊技制御基板100の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドを演出用RAM124の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011,S4012)に優先して実行される。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4011)は、演出制御基板120に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。1msタイマ割り込み処理(S4011)では、図41に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動体制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)を順次行う。
入力処理では、演出ボタン検知センサ40aやセレクトボタン検知センサ42aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作を検出し、検出結果に応じてコマンドをセットしたり演出用データを作成したりする。発光データ出力処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ212、および盤ランプ54などのランプを発光させるべく、発光データ(ランプデータ)をサブドライブ基板162に出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、発光データに従って枠ランプ212、および盤ランプ54などを所定の発光態様で発光させる。可動体制御処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、所定のタイミングで盤可動体55kなどの可動体を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、駆動データに従って、盤可動体55kなどを所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行う。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4012)は、演出制御基板120に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。10msタイマ割り込み処理(S4012)では、図42に示すように、受信コマンド解析処理(S4201)、演出タイマ更新処理(S4202)、音声制御処理(S4203)、演出用データ作成処理(S4204)を順次行う。
受信コマンド解析処理では、受信割り込み処理(S4010)によって演出用RAM124の受信バッファに格納されたコマンドを解析し、そのコマンドに応じた処理(例えば演出の選択や演出モードの設定、コマンドのセット等)を行う。演出タイマ更新処理では、各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する。例えば、演出タイマ更新処理では、演出ボタン40kやセレクトボタン42kといった操作部の操作有効期間の開始タイミングや終了タイミングを計測する。音声制御処理では、入力処理や受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、音声データ(スピーカ610からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御基板161への出力が行われる。演出用データ作成処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、演出用データの作成が行われる。
ここで、演出制御用マイコン121が遊技制御用マイコン101からコマンドを受信した場合の処理の一例を説明する。演出制御用マイコン121が受信するコマンドは、変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド又は特図2変動開始コマンド)とする。演出制御用マイコン121は、受信コマンド解析処理(S4201)において、変動開始コマンドを受信していると判定した場合、変動開始コマンド受信時処理として、そのコマンドが示す特図変動パターンに基づいて、変動演出の演出パターン(サブ変動パターン)を選択し、そのサブ変動パターンの情報をセットするとともに、そのサブ変動パターンの情報を含む変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする。例えば、変動開始コマンドが示す特図変動パターンがSP変動(SPリーチに関連付けられた変動パターン)である場合、SPリーチを行うサブ変動パターンを選択し、そのサブ変動パターンに対応する変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする。その後、各処理(コマンド送信処理(S4004)、発光データ出力処理(S4102)、可動体制御処理(S4103)、音声制御処理(S4203)など)が実行されることで、選択したサブ変動パターンに対応する変動演出が実現される。なお、このような演出の実現に関する処理の流れは、特別遊技に伴う演出や客待ち演出、先読み演出、所謂当該変動に伴う予告演出、演出モードの制御などの他の演出についても基本的には同じである。
6.本形態における遊技の流れ
次に、本形態のパチンコ遊技機PY1における遊技の進行の流れについて、図43に基づいて説明する。図43に示すように、まず、低確非時短状態(通常遊技状態)においては左打ちにて遊技を進行し、特図1の抽選に基づく大当たり当選を狙う。
特図1の抽選にて大当たりに当選した場合、大当たり図柄の種別が「特図1_大当たり図柄A」(4R通常大当たり)であれば、4Rの大当たり遊技の後、時短回数が100回の低確率状態且つ時短状態Aに移行する(図9参照)。また、大当たり図柄の種別が「特図1_大当たり図柄B」(4R確変大当たり)であれば、4Rの大当たり遊技の後、確変回数及び時短回数が共に160回の高確率状態且つ時短状態Aに移行する(図9参照)。また、大当たり図柄の種別が「特図1_大当たり図柄C」(10R確変大当たり)であれば、10Rの大当たり遊技の後、確変回数が160回の高確率状態且つ非時短状態に移行する(図9参照)。
各時短状態(時短状態A、時短状態B、時短状態C)中や高確非時短状態中は、右打ちにて遊技を進行し、特図2の抽選に基づく大当たり当選を狙う。高確率状態且つ非時短状態は、小当たり当選に基づいて開放される第2大入賞口15への入賞が容易な「小当たりラッシュ」である。この小当たりラッシュ中、第2大入賞口15への入賞によって、遊技者は持ち球を増加させることが可能である。
ここで本形態のパチンコ遊技機PY1では、高確非時短状態(小当たりラッシュ)において特図2の抽選を主とした遊技を行っている場合に、時短状態への制御契機となるハズレ図柄(「特図2_ハズレ図柄C」又は「特図2_ハズレ図柄D」)を引くことがある。
「特図2_ハズレ図柄C」を引いた場合には、特別図柄の停止時間が経過すると、時短回数が50回の時短状態Bに移行する(図10参照)。高確非時短状態(小当たりラッシュ)中に「特図2_ハズレ図柄C」を引いているため、高確率状態は継続する。つまり、高確率状態且つ時短状態Bに移行する。なお、高確率状態が継続する特図変動の回数は、大当たり遊技の終了後に設定された160回から、高確非時短状態で実行された特図変動の回数を引いた回数(n回)となる。例えば、高確非時短状態における特図変動の実行回数が130回であるときに「ハズレ図柄C」を引いた場合には、高確率状態の残り回数は30回(160回―130回)となる。一方、時短状態Bの残り回数は50回となる。
高確率状態且つ時短状態Bでは、右打ちされた遊技球を非時短状態よりも電チュー12Dが頻繁に拾うため、小当たり当選によって第2大入賞口15が開放されても、第2大入賞口15への入賞がほとんど生じない。
また、「特図2_ハズレ図柄D」を引いた場合には、特別図柄の停止時間が経過すると、時短回数が80回の時短状態Cに移行する(図10参照)。高確非時短状態(小当たりラッシュ)中に「特図2_ハズレ図柄D」を引いているため、高確率状態は継続する。つまり、高確率状態且つ時短状態Cに移行する。なお、高確率状態が継続する特図変動の回数は、大当たり遊技の終了後に設定された160回から、高確非時短状態で実行された特図変動の回数を引いた回数(n回)となる。例えば、高確非時短状態における特図変動の実行回数が130回であるときに「ハズレ図柄D」を引いた場合には、高確率状態の残り回数は30回(160回―130回)となる。一方、時短状態Cの残り回数は80回となる。
高確率状態且つ時短状態Cも、高確率状態且つ時短状態Bと同様、右打ちされた遊技球を非時短状態よりも電チュー12Dが頻繁に拾うため、小当たり当選によって第2大入賞口15が開放されても、第2大入賞口15への入賞がほとんど生じない。
このように本形態では、大当たり遊技の終了後に高確非時短状態(小当たりラッシュ)に制御されても、ハズレ図柄Cやハズレ図柄Dを引いた場合には、高確非時短状態(小当たりラッシュ)が、その最大継続変動回数である160回の特図変動がなされる前に、大当たりに当選することなく終了することがある。よって、遊技者はなるべく長く小当たりラッシュが続くことを期待しながら、適度な緊張感をもって高確非時短状態(小当たりラッシュ)を楽しむことが可能である。また、特殊ハズレ(ハズレ図柄Cやハズレ図柄D)を引くことで小当たりラッシュが終了しても、まだ高確率状態で遊技できる期間が残っているため、遊技者は大きく落胆することなく、高確率状態中の大当たり当選を狙って意欲的に遊技することが可能である。
なお、高確率状態且つ時短状態Bに制御された場合、高確率状態の残りの特図変動回数が50回未満の場合、時短状態Bよりも先に高確率状態が終了して、低確率状態且つ時短状態B(遊技状態フラグ「3」、図32の表参照)となる。また、高確率状態且つ時短状態Cに制御された場合、高確率状態の残りの特図変動回数が80回未満の場合、時短状態Cよりも先に高確率状態が終了して、低確率状態且つ時短状態C(遊技状態フラグ「4」、図32の表参照)となる。これらの場合には、仮に高確率状態中に大当たりを引けなくても、時短状態がまだ残っているため、この時短状態である期間を利用して、持ち球を減らすことなく次の大当たり当選を狙うことが可能である。
一方、高確率状態且つ時短状態Bに制御された場合、高確率状態の残りの特図変動回数が50回を超える場合、高確率状態よりも先に時短状態Bが終了して、再び高確非時短状態(小当たりラッシュ)に戻る。また、高確率状態且つ時短状態Cに制御された場合、高確率状態の残りの特図変動回数が80回を超える場合、高確率状態よりも先に時短状態Cが終了して、再び高確非時短状態(小当たりラッシュ)に戻る。これらの場合には、小当たりラッシュが終了しても、再び小当たりラッシュに戻ることを楽しみの1つとして、遊技を継続することが可能である。このように本形態では、多様で斬新な遊技性が実現されている。
なお、高確率状態且つ時短状態A、高確率状態且つ時短状態B、高確率状態且つ時短状態Cは何れも、第1遊技状態に相当する。すなわち、時短状態が何れの種類であっても高確時短状態は、第1遊技状態に相当する。また、高確非時短状態(小当たりラッシュ)は、第2遊技状態に相当する。
7.本形態における演出例
7-1.演出モード
次に、本形態のパチンコ遊技機PY1における演出例について、図44~図49に基づいて説明する。まず、演出モードについて説明する。演出モードとは、画像表示装置50、スピーカ610、盤ランプ54、及び枠ランプ212等を用いた演出の態様であり、演出モードが異なると、例えば画像表示装置50に表示されるキャラクタやアイテム、背景画像等が異なり、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を用いた変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。
本形態の演出モードには、図44(A)に示す通常の昼の背景画像が表示される昼背景モード、図44(B)に示す特別な昼の背景画像(通常の昼の背景画像と炎のエフェクト画像が組み合わされた背景画像)が表示される特殊昼背景モード、図44(C)に示す通常の夜の背景画像が表示される夜背景モード、図44(D)に示す特別な夜の背景画像(通常の夜の背景画像と星の画像が組み合わされた背景画像)が表示される超夜背景モードが含まれている。
昼背景モード(図44(A))は、低確非時短状態である場合に設定される演出モードである。つまり、低確非時短状態であって特図1の抽選を主として遊技が進行される状態において設定される演出モードである。
特殊昼背景モード(図44(B))は、低確時短状態である場合に設定される演出モードである。つまり、低確時短状態であって特図2の抽選を主として遊技が進行される状態において設定される演出モードである。時短状態では、右打ちにて第2始動口12への入賞を狙って遊技を進行させるため、特殊昼背景モードでは、演出制御用マイコン121は、右打ちにて遊技を行うべき旨を報知する右打ち報知画像RIを表示画面50aの右上部に表示する。また、特殊昼背景モードでは、当該演出モードの終了時期を示唆するため、演出制御用マイコン121は、当該演出モードの残りの変動回数を示す残回数表示ZIを表示画面50aの右下部に表示する。残回数表示ZIを、終了時期示唆表示とも言う。特殊昼背景モードにおける残回数表示ZIは、時短状態の残りの変動回数を示唆する表示としても機能する。
夜背景モード(図44(C))は、高確時短状態である場合に設定される演出モードである。つまり、高確時短状態であって特図2の抽選を主として遊技が進行される状態において設定される演出モードである。夜背景モードにおいても、特殊昼背景モードと同様、右打ち報知画像RIおよび残回数表示ZIが表示画面50aに表示される。夜背景モードにおける残回数表示ZIは、夜背景モードの終了時期を示唆する表示や、高確率状態の残りの変動回数を示唆する表示として機能する。
超夜背景モード(図44(D))は、高確非時短状態(小当たりラッシュ)である場合に設定される演出モードである。つまり、高確非時短状態であって特図2の抽選を主として遊技が進行される状態において設定される演出モードである。超夜背景モードにおいても、夜背景モード等と同様、右打ち報知画像RIおよび残回数表示ZIが表示画面50aに表示される。超夜背景モードにおける残回数表示ZIは、超夜背景モードの終了時期を示唆する表示や、高確率状態の残りの変動回数を示唆する表示として機能する。
7-2.変動演出
次に、変動演出について説明する。パチンコ遊技機PY1は、特別図柄の変動表示が開始されると、特別図柄の変動表示に係る変動パターンおよび特別図柄抽選の結果(大当たり判定や小当たり判定の結果、図柄種別判定の結果、リーチ判定の結果、および、変動パターン判定の結果)などに基づいて、変動演出を実行する。変動演出では、表示画面50aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が行われる。演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が変動した後に停止する。すなわち、特別図柄の変動時間にわたって、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われる。そして、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示によって特別図柄抽選の結果が報知される。
7-2-1.演出図柄表示領域
画像表示装置50の表示画面50aには、図45(A)に示すように、表示画面50aを水平方向に3つに略均等に分けた左側、中央および右側それぞれに、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄領域50b3が設けられている。左演出図柄領域50b1は、変動演出における演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示のときに、左演出図柄EZ1を表示する領域である。同様に、中演出図柄領域50b2および右演出図柄領域50b3は、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3を表示する領域である。
また、図45(A)に示すように、表示画面50aの上端部の左端の一区画(左上部)には、小図柄領域50cが設けられている。小図柄領域50cは、特別図柄の変動表示が行われているときに小図柄KZ1,KZ2,KZ3を変動表示する領域である。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3は、変動演出中に非表示となることがあるのに対して、小図柄KZ1,KZ2,KZ3は非表示となることがない。この点において、小図柄KZ1,KZ2,KZ3は演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の役割を補う図柄として機能する。
なお、図45(A)において、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cは二点鎖線で明示されているが、これは左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。また、各領域の範囲は適宜に変更可能である。
7-2-2.通常変動
パチンコ遊技機PY1は、変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特別図柄の変動表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
特別図柄の変動表示が開始されると、例えば、図45(A)に示すように、表示画面50aにおいて、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3が停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特別図柄の変動表示が行われておらず、特別図柄の変動表示を待機している状態から、図45(B)に示すように、その開始に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始されると共に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が開始される。そして、この特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「通常ハズレ変動」(リーチ無しハズレの変動)の場合には、図45(C―1)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが異なる停止態様で仮停止してから、図45(D)に示すように、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。一方、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」(ノーマルリーチによってハズレが示されるリーチ有りハズレの変動)などのリーチ有りの変動パターンの場合には、図45(C―2)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが同じ停止態様で仮停止して、リーチが成立する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示は継続して行われ、変動パターンに応じたリーチ演出が行われる。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止順序や停止態様は、適宜に変更することが可能である。
7-2-3.Nリーチ(ノーマルリーチ)
パチンコ遊技機PY1は、通常変動においてリーチが成立するとNリーチを行うことが可能である。Nリーチは、特別図柄抽選の結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
Nリーチでは、図46(A)に示すように、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、10秒)維持され、図46(B)に示すように、中演出図柄EZ2の変動速度が徐々に減速していく。そして、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」の場合には、図46(C―1)に示すように、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。一方、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「N大当たり変動」(ノーマルリーチによって大当たり当選が示される大当たり変動)の場合には、図46(C-2)に示すように、大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、Nリーチの演出内容は、中演出図柄EZ2が徐々に減速することに限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
また、ハズレを示唆する演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止態様に関して、リーチが成立しない場合のバラケ目を「非リーチバラケ目」や「非リーチハズレ目」と称し、リーチが成立する場合のバラケ目を「リーチバラケ目」や「リーチハズレ目」と称する。非リーチバラケ目を構成する各演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の組み合わせをどのようにするか(例えば「2・3・1」や「5・8・6」等)、および、リーチバラケ目を構成する各演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の組み合わせをどのようにするか(例えば「2・1・2」や「5・4・5」等)は、演出制御用マイコン121によって選択される。また、大当たりを示唆する停止態様(ゾロ目)を構成する各演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の組み合わせをどのようにするか(例えば「2・2・2」や「7・7・7」等)は、当選した大当たり図柄の種別に基づいて、演出制御用マイコン121によって選択される。
7-2-4.SPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、特別図柄抽選の結果が「大当たり」であった可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
SPリーチでは、Nリーチの後に、例えば、図47(A)に示すように、表示画面50aにSPリーチ専用の背景画像(SPリーチ用背景画像G113)が表示され、表示画面50aの中央にSPリーチが開始されたことを表す画像(SPリーチ開始タイトル画像)G1が表示される。その後、図47(B)に示すように、SPリーチ専用演出(例えばバトル演出)が行われる。そして、SPリーチ専用演出の最終局面を迎えると、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「SP大当たり変動」(SPリーチによって大当たり当選が示される大当たり変動)の場合には、図47(C―1)に示すように、表示画面50aに、大当たりを示唆する成功演出(例えば、主人公キャラクタ(味方キャラクタの一人)がバトルに勝利して仁王立ちしている表示、勝利演出)が行われるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。一方、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「SPハズレ変動」(SPリーチによってハズレが示されるリーチ有りハズレの変動)の場合には、図47(C―2)に示すように、ハズレを示唆する失敗演出(例えば、敵キャラクタがバトルに勝利して仁王立ちしている表示、敗北演出)が行われるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、SPリーチの演出内容は、適宜に変更または追加することが可能である。本形態では、何れの遊技状態であってもSPリーチとして、図47に示す演出が実行されるものとする。
7-2-5.高確非時短状態における特殊ハズレ(時短ハズレ)に基づく変動演出
次に、高確非時短状態における特図抽選の結果が、時短状態への制御契機となる特殊ハズレ(ハズレ図柄Cやハズレ図柄D)である場合の変動演出について説明する。演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した特図2変動開始コマンドが示す変動パターンが「P38」又は「P39」である場合、変動パターンが「P31」や「P34」である場合と同様、SPリーチを伴う変動演出を実行する(図12参照)。
このSPリーチでは、図48(A)に示すように、失敗演出(敗北演出)が実行される。ここで、特図抽選の結果が通常ハズレ(ハズレ図柄B)の場合には、SPリーチで失敗演出が実行されると、バラケ目で仮停止表示されている演出図柄EZ1,EZ2,EZ3はそのまま確定的に停止表示され、これに合わせて、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示される(図48(B)参照)。
これに対して、特図抽選の結果が特殊ハズレ(ハズレ図柄C又はハズレ図柄D)の場合には、SPリーチで失敗演出が実行されると、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が確定的に停止表示されることなく、終了画像G70が表示画面50aに表示される(図48(C)参照)。なお本形態では、終了画像G70は、敵キャラクタがさらに攻撃を仕掛けてくる画像である。
終了画像G70が表示されることにより、遊技者には小当たりラッシュ(高確非時短状態、超夜背景モード)が終了することが示唆される。つまり、終了画像G70を表示する演出は、小当たりラッシュの終了を示唆する演出として機能する。なおこのような小当たりラッシュの終了は、時短状態(時短状態B或いは時短状態C)に移行することを意味しているので、図48(C)に示す終了画像G70を表示する演出は、時短状態に移行することを示唆する演出や、特図抽選の結果が通常ハズレではないことを示唆する演出としても機能する。終了画像G70を表示する演出を、小当たりラッシュ終了演出と称する。小当たりラッシュ終了演出の演出内容は、適宜変更可能である。
その後、図48(D)に示すように、演出制御用マイコン121は、終了画像G70を非表示とするとともに、中演出図柄EZ2を特殊図柄TZとする特殊目で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を仮停止表示する。本形態では、特殊図柄TZは、移行先の時短状態に対応する演出モード(後述の空背景モード又は宇宙背景モード)の名称の文字(〇〇背景)を含む画像である。そして、この特殊目で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を確定的に停止表示するとともに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3を、「1・3・5」の特定目で停止表示する(図48(E)参照)。このように本形態では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が特殊目で停止表示されることや、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が特定目で停止表示されることによっても、小当たりラッシュが終了することや、時短状態に移行することが示唆される。すなわち、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が特殊目で停止表示されることや、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が特定目で停止表示されることは、小当たりラッシュが終了することを遊技者に示唆する演出や、時短状態に移行すること(特殊ハズレを引いたこと)を遊技者に示唆する演出として機能する。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の特殊目や、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の特定目は、適宜変更可能である。
7-3.時短状態B又は時短状態Cに対応する演出モード
次に、特殊ハズレ(ハズレ図柄Cやハズレ図柄D)を契機とする時短状態の演出モードについて説明する。パチンコ遊技機PY1は、高確非時短状態における特図抽選の結果が「ハズレ図柄C」である場合、時短回数が50回の時短状態Bに制御する(図10参照)。この時短状態Bでは、演出制御用マイコン121は、図49(A)に示す空背景が表示される空背景モードに設定する。空背景が表示画面50aに表示されることにより、遊技者には時短状態Bに移行したことが示唆される。なお、空背景モードでは、夜背景モード等と同様、右打ち報知画像RIや残回数表示ZIが表示画面50aに表示される。空背景モードにおける残回数表示ZIは、時短状態Bの終了時期を示唆する表示として機能する。時短状態Bである間に、高確率状態から低確率状態に移行しても、空背景モードは継続され、低確率状態に移行したことは示唆されない。これにより、遊技者を過度に落胆させないようにしている。一方、時短状態Bが終了しても高確率状態を続く場合には、高確非時短状態(小当たりラッシュ)に対応する超夜背景モードに移行させる。これにより、遊技者を高揚させることが可能である。
またパチンコ遊技機PY1は、高確非時短状態における特図抽選の結果が「ハズレ図柄D」である場合、時短回数が80回の時短状態Cに制御する(図10参照)。この時短状態Cでは、演出制御用マイコン121は、図49(B)に示す宇宙背景が表示される宇宙背景モードに設定する。宇宙背景が表示画面50aに表示されることにより、遊技者には時短状態Cに移行したことが示唆される。なお、宇宙背景モードでは、夜背景モード等と同様、右打ち報知画像RIや残回数表示ZIが表示画面50aに表示される。宇宙背景モードにおける残回数表示ZIは、時短状態Cの終了時期を示唆する表示として機能する。時短状態Cである間に、高確率状態から低確率状態に移行しても、宇宙背景モードは継続され、低確率状態に移行したことは示唆されない。これにより、遊技者を過度に落胆させないようにしている。一方、時短状態Cが終了しても高確率状態を続く場合には、高確非時短状態(小当たりラッシュ)に対応する超夜背景モードに移行させる。これにより、遊技者を高揚させることが可能である。
8.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、小当たり当選に基づいて開放される第2大入賞口15への入賞が容易な高確非時短状態(小当たりラッシュ)が、大当たり以外の特定の判定結果(ハズレ図柄Cやハズレ図柄Dといった特殊ハズレ)によって終了し、第2大入賞口15への入賞が相対的に容易ではない高確時短状態(詳細には高確率状態且つ時短状態B、又は、高確率状態且つ時短状態C)に移行する、という新たな遊技性を提供可能である(図43参照)。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第2大入賞口15への入賞が容易な高確非時短状態(小当たりラッシュ)中にハズレ図柄Cやハズレ図柄Dを引くことで、高確非時短状態が終了して、第2大入賞口15への入賞が容易ではない高確時短状態に移行しても、依然として大当たりの当選確率は高い。よって、第2大入賞口15への入賞が容易ではなくなっても高い大当たり当選確率のもとで次の大当たり当選を狙うことができる、という新たな遊技性を提供可能である。また、第2大入賞口15への入賞が容易ではなくなっても遊技者を過度に落胆させることがなく、遊技興趣の低下を抑制可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第2大入賞口15への入賞が容易な高確非時短状態(小当たりラッシュ)中にハズレ図柄Cやハズレ図柄Dを引くことで、高確非時短状態が終了して、第2大入賞口15への入賞が容易ではない高確時短状態に移行した場合、高確率状態が続く残りの期間は、高確非時短状態で実行された図柄変動の回数を上限回数(160回)から引いた回数となる。つまり、高確時短状態への移行に伴って確変カウンタの値が再設定されるわけではない(図32参照)。よって、この残された遊技期間で、次の大当たりを引けるかという面白みを、遊技者に提供可能である。
9.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機PY1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記形態では、非時短状態における電チュー12Dに係る第2始動口12への入賞し易さを、時短状態と比べれば低く設定しているものの、ある程度は入賞できるように構成することで、小当たりラッシュを実現した。しかしながら、小当たりラッシュ(小当たり当選に基づいて開放される第2大入賞口15への入賞が頻繁に生じる状態)の実現手法は、これに限られない。具体的には例えば、右遊技領域6Rに、電チューに係る可変始動口と、遊技球の入球し易さが変化しないタイプの固定始動口(右始動口)の両方を設け、これらの両始動口を、時短状態中は頻繁に開放される可変始動口への入賞によって固定始動口への入賞がほぼ発生せず、非時短状態中は可変始動口がほぼ開放されないことで固定始動口への入賞が頻繁に発生するように配置する。そして、この可変始動口への入賞が発生した場合には特図1に係る抽選等の一連の処理が実行され、固定始動口への入賞が発生した場合には特図2に係る抽選等の一連の処理が実行されるように構成する。このように構成すれば、低確時短状態や高確時短状態である間は主に特図1の抽選によって遊技が進行されるため小当たり遊技は実行されず、高確非時短状態である間は主に特図2の抽選によって遊技が進行されることにより頻繁に小当たり遊技が実行されることとなり、小当たりラッシュを実現することが可能である。
また、別の小当たりラッシュの実現手法としては例えば、上述の変更例のように右遊技領域6Rに設けた可変始動口と固定始動口の両方とも、特図2の抽選の契機となる始動口とし、時短状態中は小当たり遊技が実行されても可変始動口が頻繁に開放されることで第2大入賞口15への入賞がほぼ発生せず、非時短状態中は可変始動口がほぼ開放されないことで、固定始動口への入賞に基づく小当たり遊技が実行されると第2大入賞口15への入賞が発生する構成としてもよい。
また上記形態では、ハズレ図柄の種別として時短状態への制御契機となる特殊な図柄(ハズレ図柄C、ハズレ図柄D)を設けたが、小当たり図柄の種別として、時短状態への制御契機となる特殊な図柄(特殊小当たり)を設けてもよい。具体的には例えば、上記形態において、特図2の抽選に基づいて当選可能な小当たり図柄の種別として、時短状態の制御契機とはならない「特図2_小当たり図柄a」および「特図2_小当たり図柄b」の他に、時短状態の制御契機となる「特図2_小当たり図柄x」および「特図2_小当たり図柄y」を設ける。そして、非時短状態において「特図2_小当たり図柄x」又は「特図2_小当たり図柄y」に当選した場合には、小当たり図柄の種別に応じた所定の開放パターンで第2大入賞口15を開放する小当たり遊技の終了に応じて、時短状態に制御されるように構成する。このような構成とすれば、高確非時短状態(小当たりラッシュ)中に、特殊な小当たりを引いたことによって、高確時短状態に移行する(小当たりラッシュが終了する)という新たなゲーム性を提供することが可能である。なお、各小当たり図柄の振分率は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜設定すればよい。また、「特図2_小当たり図柄x」に基づく時短状態と、「特図2_小当たり図柄y」に基づく時短状態とで、時短回数を異ならせたり、時短状態の種類を異ならせたりしてもよい。また、特殊小当たりの種類を1つだけ設けたり、3つ以上設けたりしてもよい。なお、特殊小当たりを設ける場合、特殊ハズレを設けてもよいし、設けなくてもよい。特殊小当たりは、大当たりではない特定の判定結果の一例である。
また上記形態では、時短状態の制御契機となる特殊ハズレとして、「特図2_ハズレ図柄C」と「特図2_ハズレ図柄D」の2つを設けたが、特殊ハズレの種類は1つだけでもよいし、3つ以上でもよい。
また上記形態では、大当たり遊技の終了に応じて設定される高確時短状態における時短状態の種類と、高確非時短状態(小当たりラッシュ)中に特殊ハズレ(時短ハズレ)を引いたことで移行する高確時短状態における時短状態の種類とが異なる構成としたが、同じである構成としてもよい。
また上記形態では、特図1の抽選の結果に、時短状態の制御契機となる特殊ハズレ(時短ハズレ)がない構成としたが、特図1の抽選に基づいて、上記形態におけるハズレ図柄Cやハズレ図柄Dのような特殊ハズレを引くことがある構成としてもよい。このような構成とすれば、低確非時短状態においてなかなか大当たりを引けない場合に、大当たり遊技は実行されないが時短状態には制御されることがある遊技機とすることができ、斬新な遊技性を提供できるとともに、遊技興趣を向上可能である。また、特図1の抽選の結果に、時短状態の制御契機となる特殊小当たりを設けてもよい。あるいは、特図1の抽選の結果に特殊ハズレはあるが特殊小当たりは無く、特図2の抽選の結果に特殊小当たりはあるが特殊ハズレは無い構成としてもよい。なお、特図1の抽選の結果に、大当たり遊技を実行することなく時短状態に移行する契機となる図柄を設ける場合、特図2の抽選の結果にこのような図柄(特殊ハズレや特殊小当たり)を設けなくてもよい。
また上記形態では、大当たり遊技を経て時短状態に制御される場合には時短状態Aに制御され、ハズレ図柄Cに基づいて時短状態に制御される場合には時短状態Bに制御され、ハズレ図柄Dに基づいて時短状態に制御される場合には時短状態Cに制御される構成としたが、いずれの場合であっても例えば時短状態Aに制御される構成、すなわち、いずれの場合であっても共通の時短状態に制御される構成としてもよい。なおこのように構成した場合、大当たり遊技を経て時短状態に制御されたときと、ハズレ図柄Cが停止表示されて時短状態に制御されたときと、ハズレ図柄Dが停止表示されて時短状態に制御されたときとで、特図変動パターン判定テーブル(特図変動パターンの選択基準)を異ならせる構成としてもよいし、異ならせない構成(具体的には例えば、何れの場合でも図13(A)に示すテーブルを用いる構成)としてもよい。
また、大当たり遊技を経て時短状態に制御されたときと、ハズレ図柄Cが停止表示されて時短状態に制御されたときと、ハズレ図柄Dが停止表示されて時短状態に制御されたときとで、共通の時短状態に制御される構成とした場合において、大当たり遊技を経て時短状態に制御されたときには所定の特図変動パターン判定テーブル(例えば図13(A)に示すテーブル)を用いるが、大当たり遊技を経ないで(すなわち特殊ハズレに基づいて)時短状態に制御されたときには、別の特図変動パターン判定テーブル(例えば図13(B)に示すテーブル)を用いる構成としてもよい。つまり上記形態では、特殊ハズレの種類が「ハズレ図柄C」であるときと「ハズレ図柄D」であるときとで、その後の時短状態における特図変動パターン判定テーブルが異なる構成としたが、ハズレ図柄の種別が何れであっても、大当たり遊技を実行しないで移行する時短状態では、共通の特図変動パターン判定テーブルを用いる構成としてもよい。但しこのように構成する場合には、ハズレ図柄の種別に応じて、時短回数を異ならせることが望ましい。遊技展開が多様化し、遊技興趣の向上が見込めるからである。
また上記形態では、所謂「ST機」として構成したが、「確変ループ機」など、ST機以外のタイプの遊技機としてもよい。また上記形態では、当選した特別図柄の種類に基づいて大当たり当選確率が高い高確率状態への移行が決定される所謂「図柄確変機」として構成したが、Vアタッカー(特定領域を有する大入賞装置)内の特定領域への通過に基づいて高確率状態への移行が決定される所謂「V確機」としてもよい。
また上記形態では、大当たり乱数を用いた判定の結果がハズレであり、図柄種別乱数を用いた判定の結果がハズレ図柄C又はハズレ図柄Dである場合に、大当たり遊技を実行することなく時短状態に制御する構成とした。これに対して、時短状態に制御するか否かの抽選(時短抽選)のための乱数(時短乱数)を別途取得することとし、特別図柄の変動表示の開始前に、時短乱数を用いて時短抽選(時短状態にするか否かの判定)を行う構成としてもよい。この場合、時短抽選は、大当たりであるか否かの判定の前に行ってもよいし、後に行ってもよい。また時短抽選を行う構成とする場合、時短乱数に代えて、大当たり乱数や図柄種別乱数を用いて時短抽選を行う構成としてもよい。
また上記形態では、時短状態において特殊ハズレ(ハズレ図柄C又はハズレ図柄D)を引いたとしても、新たに時短状態に設定する(時短回数が再設定される)ことがない構成(図32のステップS2210でYESの場合にのみステップS2211に進む構成)としたが、時短状態において特殊ハズレを引いた場合には、新たに時短状態に設定する(時短回数が再設定される)構成としてもよい。
また上記形態では、時短回数が50回、80回、100回、160回の何れかに設定される構成としたが、時短回数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。特殊ハズレに基づく時短状態における時短回数を少なくすれば、高確時短状態から再び小当たりラッシュに戻る可能性を高めることができ、逆に特殊ハズレに基づく時短状態における時短回数を多くすれば、再び小当たりラッシュに戻る可能性は低くなるものの、高確率状態の終了後も時短状態が続く可能性を高めることができる。すなわち、時短回数は、実現したい遊技性に応じて適宜に設定すればよい。
また上記形態では、確変回数が160回に設定される構成としたが、確変回数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。
また上記形態では、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数(時短回数)は、特図1の変動表示が実行されても特図2の変動表示が実行されてもカウントされる合算上限実行回数としたが、この合算上限実行回数とは別に、特図1の変動表示だけをカウント対象とした特図1上限実行回数や、特図2の変動表示だけをカウント対象とした特図2上限実行回数を設け、いずれかの回数が満たされると時短状態が終了するように構成してもよい。なお、特図1上限実行回数や特図2上限実行回数は、合算上限実行回数とは異なる値に設定することができる。また、合算上限実行回数を設けることなく、特図1上限実行回数と特図2上限実行回数とを設け、いずれかの回数が満たされると時短状態が終了するように構成したり、特図2上限実行回数だけを設け、この回数が満たされると時短状態が終了するように構成したりしてもよい。
また上記形態では、特図1の抽選に基づいて大当たり遊技が実行された場合よりも、特図2の抽選に基づいて大当たり遊技が実行された場合の方が、遊技者が獲得可能な特典が大きい構成としたが、逆若しくは同じであってもよい。なお、遊技者が獲得可能な特典には、大当たり遊技において獲得可能な賞球の量や、大当たり遊技後の遊技状態に関する各種の設定(時短状態に制御されるか否かや、時短状態に制御された場合の時短回数など)が含まれる。
また上記各形態では、高確非時短状態では、小当たり当選に基づく第2大入賞口15の開放により、遊技球が第2大入賞口15へ入賞し易い小当たりラッシュ状態になるという点で、遊技者に有利であった。しかしながら、高確非時短状態において、必ずしも小当たりラッシュ状態になる必要はなく、通常遊技状態や高確時短状態よりも有利になっていれば良い。例えば、高確非時短状態で大当たりに当選した場合には、通常遊技状態や高確時短状態で大当たりに当選した場合よりも、出玉(実質的なラウンド数)が多い大当たりに当選し易かったり、高確率状態への移行割合が高いように設定されていても良い。
また上記各形態では、特図1の変動表示中であっても特図2の変動表示を実行でき、且つ、特図2の変動表示中であっても特図1の変動表示を実行できるように構成した。つまり、所謂同時変動を行う遊技機として構成した。しかしながら一方の特図の変動表示中には他方の特図の変動表示を実行できないようにして、一方の特図の変動表示を他方の特図の変動表示に優先して実行するように構成しても良い。或いは、一方の特図の変動表示中には他方の特図の変動表示を実行できないようにして、特図2の変動と特図1の変動を始動口への入賞順序に従って実行するように構成してもよい。この場合、第1特図保留と第2特図保留とを合算して記憶可能な記憶領域を遊技用RAM104に設け、その記憶領域に入賞順序に従って判定情報を記憶し、記憶順の古いものから消化するように構成すればよい。
また上記形態では、高確非時短状態(小当たりラッシュ)中のSPリーチにおいて失敗演出が実行された場合に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がそのままバラケ目(ハズレ目)で確定的に停止表示される場合と、小当たりラッシュ終了演出が実行される場合とがある構成とした(図48参照)。しかしながら、高確非時短状態(小当たりラッシュ)中のSPリーチにおいて失敗演出が実行された場合の演出展開として、これらの2つに加えて、大当たり当選を報知する復活演出が実行される場合がある構成としてもよい。このような構成とする場合、SPリーチにおける失敗演出の後で、復活演出が実行されるか小当たりラッシュ終了演出が実行されるかを煽る煽り演出を実行するとよい。このように構成すれば、SPリーチにおける失敗演出後の演出展開として、遊技者に不利な展開(小当たりラッシュ終了演出)だけでなく、遊技者に有利な展開(復活演出)も用意されていることとなり、遊技興趣を向上可能である。なお、この復活演出にて大当たり当選が報知された場合には、大当たり遊技の終了後には再び高確非時短状態(小当たりラッシュ)に制御されるように構成するとよい。つまり、復活演出は、小当たりラッシュの制御契機となる大当たり図柄に当選していることに基づいて実行される構成とするとよい。小当たりラッシュの終了を免れた意義が強まり、遊技興趣の一層の向上が見込めるからである。なお、復活演出や煽り演出等の演出内容は適宜設定すればよい。
また上記形態では、変動演出を行う表示部を、1つの表示装置の表示画面(画像表示装置50の表示画面50a)によって構成したが、2つ以上の表示装置の各表示画面によって構成してもよい。例えば、メイン表示装置としての画像表示装置50の他に、サブ表示装置を備えている構成では、メイン表示装置の表示画面にて演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動演出を行い、サブ表示装置の表示画面にて小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動演出を行うように構成してもよい。なお、タッチセンサと液晶表示装置からなるタッチパネルを遊技機枠2に搭載し、このタッチパネルにおける液晶表示装置をサブ表示装置としてもよい。
また上記形態では、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得する乱数(判定情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄の種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
10.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
所定の判定処理を行う判定手段(遊技制御用マイコン101による特図1大当たり判定処理や特図2大当たり判定処理)と、
前記判定処理により小当たり当選と判定されると、特別入賞口(第2大入賞口15)を開放する小当たり遊技を実行する小当たり遊技実行手段(遊技制御用マイコン101による小当たり遊技の実行に関する処理)と、
前記判定処理により大当たり当選と判定されると、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段(遊技制御用マイコン101による大当たり遊技の実行に関する処理)と、
遊技状態を設定する遊技状態設定手段(遊技制御用マイコン101による遊技状態の制御に関する処理)と、を備え、
前記遊技状態設定手段は、
所定の第1遊技状態(高確時短状態)に設定することと、小当たり当選に基づく前記特別入賞口の開放により前記第1遊技状態よりも前記特別入賞口へ遊技球が入賞し易い第2遊技状態(高確非時短状態(小当たりラッシュ))に設定することとが可能であり、
前記第2遊技状態における前記判定処理の結果が、大当たりではない特定の判定結果(特殊ハズレ)であることに基づいて、前記大当たり遊技を実行することなく、前記第1遊技状態(高確時短状態)に設定する(図43参照)ことを特徴とする遊技機(パチンコ遊技機PY1)である。
この構成の遊技機によれば、小当たり当選に基づいて開放される特別入賞口への入賞が容易な第2遊技状態が、大当たり以外の特定の判定結果によって終了し、特別入賞口への入賞が容易ではない第1遊技状態に移行する、という新たな遊技性を提供可能である。
手段A2に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機であって、
前記第1遊技状態は、遊技球の入球し易さが変化可能な可変始動口(電チュー12Dに係る第2始動口12)へ遊技球が入球し易い遊技状態(時短状態)であり、
前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも前記可変始動口へ遊技球が入球し難い遊技状態(非時短状態)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、小当たり当選に基づいて開放される特別入賞口への入賞が容易な第2遊技状態が、大当たり以外の特定の判定結果によって終了し、可変始動口には入球し易いが小当たり当選に基づいて開放される特別入賞口には入賞し難い第1遊技状態に移行する、という新たな遊技性を提供可能である。
ところで、特開2018-88993号公報に記載のパチンコ遊技機では、始動口(入球口)に遊技球が入球することを条件に、大当たりか否かを判定する大当たり判定が行われる。大当たり判定が行われると、大当たり判定結果を報知する特別図柄の変動表示が行われる。特別図柄の変動表示で、大当たり判定の結果が大当たりであるという結果が導出されると、遊技者に有利な大当たり遊技が実行される。そしてこの遊技機では、大当たり遊技が実行された後に、開閉可能な始動口に通常遊技状態(非時短状態)よりも遊技球が入球し易い時短状態になることがある。しかしながら、開閉可能な始動口に通常遊技状態よりも遊技球が入球し易い遊技状態になることがある遊技機については、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。上記形態に含まれる発明によれば、このような課題を解決することが可能である。
手段A3に係る発明は、
手段A2に記載の遊技機であって、
前記第1遊技状態および前記第2遊技状態は、所定の通常確率状態よりも前記判定処理において大当たり当選と判定され易い高確率状態であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、大当たり以外の特定の判定結果を引くことで、特別入賞口への入賞が容易な第2遊技状態が終了して特別入賞口への入賞が容易ではない第1遊技状態に移行しても、依然として大当たりの当選確率は高い。よって、特別入賞口への入賞が容易ではなくなっても高い大当たり当選確率のもとで次の大当たり当選を狙うことができる、という新たな遊技性を提供可能である。また、特別入賞口への入賞が容易ではなくなっても遊技者を過度に落胆させることがなく、遊技興趣の低下を抑制可能である。
手段A4に係る発明は、
手段A3に記載の遊技機であって、
前記判定処理の結果を示す所定の図柄(特別図柄)を変動表示を経て停止表示する図柄表示手段(遊技制御用マイコン101による特別図柄の変動表示に関する処理)を備え、
前記遊技状態設定手段は、前記高確率状態における前記図柄の変動表示の実行回数が所定の上限回数(実施形態では160回)に至ると、前記高確率状態を終了させるものであり、
前記高確率状態における前記図柄の変動表示の実行回数は、前記第2遊技状態から前記大当たり遊技が実行されることなく前記第1遊技状態に設定された場合、前記第2遊技状態においてカウントされた値の続きからカウントされることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、大当たり以外の特定の判定結果を引くことで、特別入賞口への入賞が容易な第2遊技状態が終了して特別入賞口への入賞が容易ではない第1遊技状態に移行した場合、高確率状態が続く残りの期間は、第2遊技状態で実行された図柄変動の回数を上限回数から引いた回数となる。よって、この残された遊技期間で、次の大当たりを引けるかという面白みを、遊技者に提供可能である。
PY1…パチンコ遊技機
11…第1始動口
12…第2始動口(可変始動口)
15…第2大入賞口(特別入賞口)
101…遊技制御用マイコン
121…演出制御用マイコン

Claims (3)

  1. 所定の判定処理を行う判定手段と、
    前記判定処理の結果を示す所定の図柄を変動表示を経て停止表示する図柄表示手段と、
    前記判定処理により小当たり当選と判定されると、特別入賞口を開放する小当たり遊技を実行する小当たり遊技実行手段と、
    前記判定処理により大当たり当選と判定されると、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、
    遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
    演出を制御可能な演出制御手段と、を備え、
    前記遊技状態設定手段は、
    所定の第1遊技状態に設定することと、小当たり当選に基づく前記特別入賞口の開放により前記第1遊技状態よりも前記特別入賞口へ遊技球が入賞し易い第2遊技状態に設定することとが可能であり、
    前記第2遊技状態における前記判定処理の結果が、大当たりではない特定の判定結果であることに基づいて、前記大当たり遊技を実行することなく、前記第1遊技状態に設定可能であり、
    前記第1遊技状態は、前記第2遊技状態よりも、遊技球の入球し易さが変化可能な可変始動口へ遊技球が入球し易い入球容易状態であり、
    前記遊技状態設定手段は、
    前記入球容易状態における前記図柄の変動表示の実行回数が所定の上限回数に至ると、当該入球容易状態を終了させるものであり、
    前記第2遊技状態における前記判定処理の結果が前記特定の判定結果であることに基づいて、前記上限回数が特定回数である前記入球容易状態に設定可能であり、
    前記入球容易状態に設定されている場合、前記判定処理の結果に基づいて、前記大当たり遊技を実行することなく当該入球容易状態の終了までの前記図柄の変動表示の残り回数を前記特定回数に再設定することはなく、
    前記演出制御手段は、前記第2遊技状態において前記判定処理の結果が前記特定の判定結果であることに基づいて前記図柄の変動表示が行われる場合、前記特別入賞口への入賞が容易でなくなることを示唆する終了演出を、次の変動表示が開始されるまでに実行することを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記第1遊技状態および前記第2遊技状態は、所定の通常確率状態よりも前記判定処理において大当たり当選と判定され易い高確率状態であることを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2に記載の遊技機であって、
    前記遊技状態設定手段は、前記高確率状態における前記図柄の変動表示の実行回数が所定の上限回数に至ると、前記高確率状態を終了させるものであり、
    前記高確率状態における前記図柄の変動表示の実行回数は、前記第2遊技状態から前記大当たり遊技が実行されることなく前記第1遊技状態に設定された場合、前記第2遊技状態においてカウントされた値の続きからカウントされることを特徴とする遊技機。
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