JP7227189B2 - 移動端末試験装置、及び移動端末試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は、試験用信号を被試験対象で受信させて受信感度を測定する受信感度試験を複数回実行し、被試験対象である移動端末を試験する移動端末試験装置、及び移動端末試験方法に関する。
近年開発が進んでいる、ミリ波帯の広帯域な信号を使用するIEEE802.11adや5Gセルラ等に対応した無線信号を送受信する無線端末については、無線端末が備えている無線通信用のアンテナに対して、通信規格ごとに定められた送信電波の出力レベルや受信感度を測定し、所定の基準を満たすか否かを判定する性能試験が行われる。
例えば、5G NRシステム(New Radio System)用の無線端末(以下、5G無線端末)を被試験対象(Device Under Test:DUT)とする性能試験においては、周囲の電波環境に影響されないコンパクト・アンテナ・テスト・レンジ(Compact Antenna test Range:以下、CATR)と称する電波暗箱(OTAチャンバ)を用いたOTA試験が実施される。
OTA試験等、5G無線端末などを対象とする各種試験については、例えば、非特許文献1に記載される規格に沿った試験を行うことが義務付けられているものがある。
例えば、信号発生器から送信する試験用信号をDUT(5G無線端末)で受信させて受信感度を測定する動作を複数回実行して測定結果を集計するDUTの受信感度試験に関しては、非特許文献1の38.521-2章の7.3.2に、試験用信号の最低限許容される出力レベル[dB]などの規定に関しての記載がある。
3GPP 技術仕様書38.521-2章の7.3.2
試験用信号をDUTで受信させて受信感度を測定する動作を複数回実行して受信感度の測定結果を得る従来の移動端末試験装置では、試験用信号の出力レベルを非特許文献1に記載されている規格に則った値に保つべく、初回の受信感度試験で設定した出力レベルから測定回数が増えるごとに順次一定レベルずつ変化(リニアに変化)させていく方法(図11の特性C2参照)を採用しているものが一般的であった。
このため、従来の移動端末試験装置では、信号発生器から送信する試験用信号の出力レベルを移動端末の受信感度試験に好適な出力レベル(試験可能レベル)に制御するまでに時間が長くかかり、結果として、受信感度試験の試験時間も長くならざるを得ないという問題点があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、試験用信号の出力レベルを短時間で試験可能レベルに設定可能であり、移動端末の受信感度試験を効率よく行える移動端末試験装置及び移動端末試験方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る移動端末測定装置は、試験用信号を発生する信号発生器(20)と、前記信号発生器から被試験対象への試験用信号の送受信を繰り返し行って受信感度を算出する受信感度試験を実行させる受信感度試験実行手段(18)と、を有し、前記被試験対象である移動端末(100)を試験する移動端末試験装置であって、前記受信感度試験実行手段は、前記送受信を次回も行うか否かを判定するための所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅(EL)を設定する試験条件設定手段(18b)と、前記送受信ごとに前記移動端末の受信能力に関するスループットを測定するスループット測定手段(18c)と、前記スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果に応じて、前記試験用信号の出力レベルを前の回よりも異なるように設定する出力レベル設定手段(18d)と、前の回との出力レベル変動幅が前記所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅の範囲を超えているときには前記送受信を続行し、前の回との出力レベル変動幅が前記所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅の範囲内となったときには当該試験結果を出力する測定結果出力手段(18e)と、を有する構成である。
この構成により、本発明の請求項1に係る移動端末試験装置は、スループットの測定結果に応じて試験用信号の出力レベルを前の回よりも異なるように設定することで、試験用信号の出力レベルをリニアに変化させる場合に比べて送受信の実行回数を大幅に低減でき、試験用信号の出力レベルを短時間で目的とするレベルに設定し、移動端末の受信感度試験を効率よく実行可能となる。
また、本発明の請求項2に係る移動端末測定装置は、初めて前記スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果が許容範囲外となった場合に、前記出力レベル設定手段は、前記出力レベルをレベルアップ処理により前の回よりも高い値に設定し、前の回との出力レベルの変動幅は、前記スループットの測定結果が許容範囲内であったときの出力レベルの変動幅のいずれかの変動幅の値よりも小さいことを特徴とする構成であってもよい。
この構成により、本発明の請求項2に係る移動端末試験装置は、スループットの値が許容範囲外と判定された場合には、出力レベルのレベルアップ処理を行い、その後に出力レベルの変動幅がより小さくなるように制御することで、移動端末の受信感度試験の時間をより効率的に短縮することができる。
また、本発明の請求項3に係る移動端末測定装置は、再び前記スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果が許容範囲内となった場合に、前記出力レベル設定手段は、前記出力レベルをレベルダウン処理により減少させ、前の回との出力レベルの変動幅は、前記スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果が許容範囲外となったときの変動幅の値よりも小さいことを特徴とする構成であってもよい。
この構成により、本発明の請求項3に係る移動端末試験装置は、再びスループットの値が許容範囲内と判定された場合には、出力レベルのレベルダウン処理を行い、その後に出力レベルの変動幅がより小さくなるように制御することで、移動端末の受信感度試験時間をより効率的に短縮することができる。
また、本発明の請求項4に係る移動端末試験装置は、内部空間(51)を有する電波暗箱(50)と、前記内部空間内で前記移動端末の方位を連続的に可変するように前記移動端末を駆動走査する走査手段(16、56)と、をさらに有し、前記受信感度試験は、前記内部空間内でOTA(Over The Air)測定環境における前記走査手段の走査の対象となる全方位について行う構成としてもよい。
この構成により、本発明の請求項4に係る移動端末試験装置は、OTA環境下で全ての方位について受信感度測定を行わなければならない状況下においても、受信感度試験の大幅な時間短縮が図れる。
また、上記課題を解決するために、本発明の請求項5に係る移動端末試験方法は、信号発生器(20)から被試験対象への試験用信号の送受信を繰り返し行って受信感度を算出する受信感度試験を実行させることにより、前記被試験対象である移動端末(100)を試験する移動端末試験方法であって、前記送受信を次回も行うか否かを判定するための所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅(EL)を設定する試験条件設定ステップ(S1)と、前記送受信ごとに前記移動端末の受信能力に関するスループットを測定するスループット測定ステップ(S4)と、前記スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果に応じて、前記試験用信号の出力レベルを前の回より異なるように設定する出力レベル設定ステップ(S7、S10、S12)と、前の回との前記出力レベル変動幅が前記所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅の範囲を超えているときには前記送受信を続行する試験続行ステップ(S6、S7)と、前の回との前記出力レベルの変動幅が前記所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅の範囲内となったときには当該試験結果を出力する測定結果出力ステップ(S6、S15)と、を有する構成である。
この構成により、本発明の請求項5に係る移動端末試験方法は、スループットの測定結果に応じて試験用信号の出力レベルを前の回よりも異なるように設定することで、試験用信号の出力レベルをリニアに変化させる場合に比べて送受信の実行回数を大幅に低減でき、試験用信号の出力レベルを短時間で目的とするレベルに設定し、移動端末の受信感度試験を効率よく実行可能となる。
本発明は、試験用信号の出力レベルを短時間で試験可能レベルに設定可能であり、移動端末の受信感度試験を効率よく行える移動端末試験装置及び移動端末試験方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る測定装置全体の概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置の統合制御装置とその被制御要素の機能構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置におけるNRシステムシミュレータの機能構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置のOTAチャンバ内における被試験対象の全球面走査イメージを示す図であり、(a)は球座標系の中心に対する被試験対象の配置態様を示し、(b)は球座標系における角度標本点PSの分布態様を示している。 本発明の一実施形態に係る測定装置のOTAチャンバ内での試験用アンテナ5の配置態様を図5に示す球座標系(r,θ,φ)系を用いて説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置によるDUTの受信感度試験に係る試験用信号の出力レベル可設定制御動作を示すフローチャートである。 図7のステップS10におけるステップレベルのレベルダウン処理の詳細を示すフローチャートであり、(a)はレベルダウン処理(A)を示し、(b)はレベルダウン処理(B)を示している。 図7のステップS12におけるステップレベルのレベルアップ処理の詳細を示すフローチャートであり、(a)はレベルアップ処理(A)を示し、(b)はレベルアップ処理(B)を示している。 図7に示す出力レベル可設定制御により測定回数に応じて設定される可変試験用信号の出力レベルと関連するパラメータのデータ例を示す表図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置でのDUTの受信感度試験に係る図10に示すデータ例に基づく測定回数対試験用信号の出力レベルの特性を示す図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置の統合制御装置によるDUTの受信感度試験結果の表示例を示す図である。 従来装置におけるDUTの受信感度試験結果の表示例を示す図である。
以下、本発明に係る移動端末試験装置、及び移動端末試験方法の実施形態について図面を用いて説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る測定装置1の構成について、図1~図4を参照して説明する。測定装置1は、本発明の移動端末試験装置を構成する。本実施形態に係る測定装置1は、全体として図1に示すような外観構造を有し、かつ、図2に示すような機能ブロックにより構成されている。図1、図2において、OTAチャンバ50についてはその側面から透視した状態における各構成要素の配置態様を示している。
測定装置1は、例えば、図1に示す構造を有するラック構造体90の各ラック90aに前述したそれぞれの構成要素を載置した態様で運用される。図1においては、ラック構造体90の各ラック90aに、それぞれ、統合制御装置10、NRシステムシミュレータ20、OTAチャンバ50を載置した例を示している。
図2に示すように、本実施形態に係る測定装置1は、統合制御装置10、NRシステムシミュレータ20、信号処理部25、OTAチャンバ50を有している。
これらの構成について、ここでは、便宜的に、OTAチャンバ50から先に説明する。図1、図2に示すように、OTAチャンバ50は、例えば、長方体形状の内部空間51を有する金属製の筐体本体部52により構成され、内部空間51に、アンテナ110を有するDUT100、試験用アンテナ5、リフレクタ7、DUT走査機構56を収容している。
OTAチャンバ50の内面全域、つまり、筐体本体部52の底面52a、側面52b及び上面52c全面には、電波吸収体55が貼り付けられている。これにより、OTAチャンバ50は、内部空間51内に配置される各要素(DUT100、試験用アンテナ5、リフレクタ7、DUT走査機構56)が外部からの電波の侵入及び外部への電波の放射を規制する機能が強化されている。このように、OTAチャンバ50は、周囲の電波環境に影響されない内部空間51を有する電波暗箱を実現している。本実施形態で用いる電波暗箱は、例えば、Anechoic型のものである。
OTAチャンバ50の内部空間51に収容されるもののうち、DUT100は、例えばスマートフォンなどの無線端末である。DUT100の通信規格としては、セルラ(LTE、LTE-A、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、1xEV-DO、TD-SCDMA等)、無線LAN(IEEE802.11b/g/a/n/ac/ad等)、Bluetooth(登録商標)、GNSS(GPS、Galileo、GLONASS、BeiDou等)、FM、及びデジタル放送(DVB-H、ISDB-T等)が挙げられる。また、DUT100は、IEEE802.11adや5Gセルラ等に対応したミリ波帯の無線信号を送受信する無線端末であってもよい。
本実施形態において、DUT100のアンテナ110は、例えば、5G NRの通信規格に準拠した規定の周波数帯の無線信号を使用するものである。DUT100は、本発明における被試験対象、移動端末を構成する。
OTAチャンバ50の内部空間51において、DUT100は、DUT走査機構56の一部機構により保持されている。DUT走査機構56は、OTAチャンバ50の内部空間51における筐体本体部52の底面52aに、鉛直方向に延在して設けられている。DUT走査機構56は、性能試験を行うDUT100を保持しつつ、該DUT100に対する後述の全球面走査(図5、図6参照)を実施するものである。
DUT走査機構56は、図1に示すように、ターンテーブル56a、支柱部材56b、DUT載置部56c、駆動部56eを有している。ターンテーブル56aは、円盤形状を有する板部材で構成され、アジマス軸(鉛直方向の回転軸)を中心に回転する構成(図3参照)を有する。支柱部材56bは、ターンテーブル56aの板面上に垂直方向に延びるように配置される柱状部材により構成されている。
DUT載置部56cは、支柱部材56bの上端近傍にターンテーブル56aと平行に配置され、DUT100を載置する載置トレイ56dを有している。DUT載置部56cは、ロール軸(水平方向の回転軸)を中心に回転可能な構成(図3参照)を有している。
駆動部56eは、例えば、図3に示すように、アジマス軸を回転駆動する駆動モータ56fと、ロール軸を回転駆動する駆動モータ56gと、を有する。駆動部56eは、駆動モータ56fと駆動モータ56gとによって、アジマス軸とロール軸とをそれぞれの回転方向に回転させる機構を備えた2軸ポジショナにより構成されている。このように、駆動部56eは、載置トレイ56dに載置されたDUT100を、載置トレイ56dごと2軸(アジマス軸とロール軸)方向に回転させることができるものである。以下、駆動部56eを含むDUT走査機構56全体を2軸ポジショナと称することもある(図3参照)。駆動部56e、駆動モータ56f、56gは、それぞれ、本発明における駆動手段、第1の回転駆動手段、第2の回転駆動手段を構成する。載置トレイ56dは、本発明における被試験対象載置部を構成する。
DUT走査機構56では、載置トレイ56dに載置(保持)されているDUT100を、例えば、球体(図5の球体B参照)の中心O1に配置したと仮定し、球体表面の全ての方位に対してアンテナ110が向く状態にDUT100の姿勢を順次変化させる全球面走査を行うものである。DUT走査機構56におけるDUT走査の制御は、後述するDUT走査制御部16よって行われる。DUT走査機構56、及びDUT走査制御部16は、本発明における走査手段を構成する。
試験用アンテナ5は、OTAチャンバ50の筐体本体部52の底面52aの所要位置に、適宜な保持具(図示せず)を用いて取り付けられている。試験用アンテナ5の取り付け位置は、底面52aに設けられた開口67aを介してリフレクタ7から見透しが確保できる位置となっている。試験用アンテナ5は、DUT100のアンテナ110と同じ規定(NR規格)の周波数帯の無線信号を使用するものである。
試験用アンテナ5は、OTAチャンバ50内でのDUT100のNRに関連する測定に際し、NRシステムシミュレータ20からDUT100に対する試験用信号の送信、及び該試験用信号を受信したDUT100から送信される被測定信号の受信を行う。試験用アンテナ5は、その受光面がリフレクタ7の焦点位置Fとなるように配置されている。なお、試験用アンテナ5をその受光面がDUT100に向き適切な受光ができるように配置できる場合には、リフレクタ7は必ずしも必要ない。
リフレクタ7は、OTAチャンバ50の側面52bの所要位置にリフレクタ保持具58を用いて取り付けられている。リフレクタ7は、DUT100のアンテナ110により送受信される無線信号(試験用信号、及び被測定信号)を、試験用アンテナ5の受光面へと折り返す電波経路を実現する。
次に、統合制御装置10、NRシステムシミュレータ20の構成について説明する。
図2に示すように、統合制御装置10は、NRシステムシミュレータ20に対して、例えばイーサネット(登録商標)等のネットワーク19を介して相互に通信可能に接続されている。また、統合制御装置10は、OTAチャンバ50における被制御系要素、例えば、DUT走査制御部16にもネットワーク19を介して接続されている。
統合制御装置10は、ネットワーク19を介して、NRシステムシミュレータ20、及びDUT走査制御部16を統括的に制御するものであり、例えば、パーソナル・コンピュータ(PC)により構成される。なお、DUT走査制御部16は、OTAチャンバ50に付随して独立に設けられる(図2参照)他、図3に示すように、統合制御装置10に設けられていてもよい。以下では、統合制御装置10が図3に示す構成を有するものとして説明する。
図3に示すように、統合制御装置10は、制御部11、操作部12、表示部13を有している。制御部11は、例えば、コンピュータ装置によって構成される。このコンピュータ装置は、測定装置1の機能を実現するための所定の情報処理や、NRシステムシミュレータ20を対象とする統括的な制御を行うCPU(Central Processing Unit)11aと、CPU11aを立ち上げるためのOS(Operating System)やその他のプログラム及び制御用のパラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)11bと、CPU11aが動作に用いるOSやアプリケーションの実行コードやデータ等を記憶するRAM(Random Access Memory)11c、外部I/F部11d、入出力ポート(図示せず)等を有する。
外部I/F部11dは、ネットワーク19を介して、NRシステムシミュレータ20及びDUT走査機構(2軸ポジショナ)56の駆動部56eとそれぞれ通信可能に接続されている。入出力ポートには、操作部12、表示部13が接続されている。操作部12は、コマンドなど各種情報を入力するための機能部であり、表示部13は、上記各種情報の入力画面や測定結果など、各種情報を表示する機能部である。
上述したコンピュータ装置は、CPU11aがRAM11cを作業領域としてROM11bに格納されたプログラムを実行することにより制御部11として機能する。制御部11は、図3に示すように、呼接続制御部14、信号送受信制御部15、DUT走査制御部16、信号解析制御部17、受信感度試験制御部18を有している。呼接続制御部14、信号送受信制御部15、DUT走査制御部16、信号解析制御部17、受信感度試験制御部18も、CPU11aがRAM11cの作業領域でROM11bに格納された所定のプログラムを実行することにより実現されるものである。
呼接続制御部14は、NRシステムシミュレータ20、信号処理部25を介して試験用アンテナ5を駆動してDUT100との間で制御信号(無線信号)を送受信させることにより、NRシステムシミュレータ20とDUT100との間に呼(無線信号を送受信可能な状態)を確立する制御を行う。
信号送受信制御部15は、操作部12におけるユーザ操作を監視し、ユーザによりDUT100の送信及び受信特性の測定に係る所定の測定開始操作が行われたことを契機に、呼接続制御による呼の確立後のNRシステムシミュレータ20に対して信号送信指令を送信し、NRシステムシミュレータ20から試験用アンテナ5を介して試験用信号を送信させる制御、及び信号受信指令を送信し、試験用アンテナ5を介して被測定信号を受信させる制御を行う。
DUT走査制御部16は、DUT走査機構56の駆動モータ56f及び56gを駆動制御することにより、DUT載置部56cの載置トレイ56dに載置されているDUT100の全球面走査を行わせるものである。この制御を実現するために、例えば、ROM11bには、予め、DUT走査制御テーブル16aが用意されている。DUT走査制御テーブル16aは、例えば、DUT100の全球面走査に係る球座標系(図5(a)参照)における各角度標本点PS(図5(b)参照)の座標、各角度標本点PSの座標に対応付けられた駆動モータ56f及び56gの駆動データ、及び各角度標本点PSでの停止時間(測定時間)などが関係付けられた制御データを格納している。駆動モータ56f及び56gが例えばステッピングモータの場合には、上記駆動データとして例えば駆動パルス数が格納される。
DUT走査制御部16は、DUT走査制御テーブル16aをRAM11cの作業領域に展開し、該DUT走査制御テーブル16aに記憶されている制御データに基づき、DUT走査機構56の駆動モータ56f及び56gを駆動制御する。これにより、DUT載置部56cに載置されるDUT100の全球面走査が行われる。全球面走査では、球座標系における角度標本点PSごとにDUT100のアンテナ110のアンテナ面が該角度標本点PSに向いて規定の時間(上記停止時間)だけ停止し、その後、次の角度標本点PSに移動する動作(DUT100の走査)が、全ての角度標本点PSを対象にして順次実施される。
信号解析制御部17は、DUT100の全球面走査時に、試験用アンテナ5、LTE試験用アンテナ6a、6bがそれぞれ受信したNR、LTEに関連する無線信号を、NRシステムシミュレータ20を介して取り込み、指定測定項目の信号として解析処理(測定処理)するものである。
受信感度試験制御部18は、NRシステムシミュレータ20の信号発生部21aから送信した試験用信号をDUT100で受信させてその受信感度を測定する受信感度試験を複数回実行させ、複数回の受信感度試験の測定結果を試験結果として集計する制御を行う。受信感度試験制御部18は、本発明の受信感度試験実行手段を構成している。
受信感度試験制御部18は、図3に示すように、試験条件設定部18b、スループット測定部18c、出力レベル可変設定部18d、測定結果出力部18eを有している。試験条件設定部18b、スループット測定部18c、出力レベル可変設定部18d、測定結果出力部18eは、それぞれ、本発明の試験条件設定手段、スループット測定手段、出力レベル設定手段、測定結果出力手段を構成している。
試験条件設定部18bは、受信感度試験の試験条件を設定する機能部である。試験条件設定部18bが設定する試験条件として、初期ステップレベル(initial step level)SL0、スタート出力レベル(Starting output level)OL0、エラートレランスレベルEL(Error tolerance of boundary level)、接続断判定用閾値DT(Connection drop threshold)などが挙げられる。初期ステップレベルSL0は受信感度試験に際してステップ的に変動させる試験用信号の出力レベルのステップ変動幅の初期値を示す。スタート出力レベルOL0は、受信感度試験を開始する際のDUT100の出力レベル(1回目の送受信の際の出力レベル)を示す。エラートレランスレベルELは、受信感度試験を次回も継続して行うか否かを判定するための所定の試験用信号の出力レベルを示す。DTは、この値よりも値を下げてしまうと呼接続の切断をきたす(Call Dropしてしまう)という、底の値の設定値である。図7におけるアルゴリズムでは、大きなステップで出力レベルを下げていくので、これ以上行くとCall Dropしてしまうから下げない、という閾値が必要になる。この値は、ユーザが事前に設定することが可能である。
スループット測定部18cは、受信感度試験ごとにDUT100の受信能力に関するスループットを測定する機能部である。スループット測定部18は、例えば、試験用信号の送信に合わせてその伝送レートもDUT100に送信し、その後、DUT100が試験用信号の受信結果(受信伝送レート)をNRシステムシミュレータ20側に報知してくるのに合わせ当該受信伝送レートからスループットを測定する構成であってもよい。
出力レベル可変設定部18dは、スループット測定部18cによるスループットの測定結果と予め設定された所定の閾値(スループット閾値)との比較結果に応じて、次回の前記受信感度試験における試験用信号の出力レベルを上昇または下降方向に、かつ、前後する回数の受信感度試験間での試験用信号の出力レベルが異なるように可変設定する機能部である。
測定結果出力部18eは、可変設定後の出力レベルを有する試験用信号による今回の受信感度試験の試験結果(スループットの測定結果)と前回の受信感度試験の試験結果間の試験結果変動幅が試験条件設定部18bにより設定された変動幅(EL)の範囲を超えているときには次回の受信感度試験(スループット測定)に進み、試験結果変動幅が変動幅(EL)内となったときには当該試験結果を出力する機能部である。
NRシステムシミュレータ20は、図4(a)に示すように、信号発生部21a、送受信部21f、信号測定部21b、制御部21c、操作部21d、表示部21eを有している。NRシステムシミュレータ20は、本発明の信号発生器を構成する。
信号発生部21aは、試験用信号の元となる信号(ベースバンド信号)を発生する。送受信部21fは、信号発生部21aが発生した信号から各通信規格の周波数に対応した試験用信号を生成して信号処理部25に送出するとともに、信号処理部25から送られてくる被測定信号からベースバンド信号を復元するRF部の機能を果たす。信号測定部21bは、送受信部21fで復元されたベースバンド信号に基づいて被測定信号の測定処理を行う。
制御部21cは、信号発生部21a、信号測定部21b、操作部21d、表示部21eの各機能部を統括的に制御する。操作部21dは、コマンドなど各種情報を入力するための機能部であり、表示部21eは、各種情報の入力画面や測定結果など、各種情報を表示する機能部である。
上述した構成を有する測定装置1では、OTAチャンバ50の内部空間51内で、DUT走査機構56(2軸ポジショナ)の載置トレイ56dにDUT100を載置し、該DUT100を、載置トレイ56dごと2軸(アジマス軸とロール軸)方向に回転させながら(ポジショナの角度を変更しながら)、DUT100の無線信号に関するEIRP-CDF、EIS-CDF、TRP等の測定項目の測定を行うことができる。
ここで、上述した各測定項目を測定する際に必要とされる、2軸ポジショナの角度変更によるDUT100の角度制御(全球面走査)について図5、図6を参照して説明する。
一般に、DUT100を対象とする放射電力測定に関しては、等価等方輻射電力(EIRP)を測定する方法と、全放射電力(TRP)を測定する方法が知られている。EIRPは、例えば、図5(a)に示す球座標系(r,θ,φ)の各測定点(θ,φ)で測定した電力値である。これに対し、TRPは、上記球座標系(r,θ,φ)の全ての方位、すなわち、DUT100の全球面走査の中心O1(以下、基準点)から等距離にある球面上の予め規定した複数の角度標本点PS(図5(b)参照)でのEIRPを測定し、その総和を求めたものである。
本実施形態において、全放射電力(TRP)を算出するための分割数Nθ及びNφは、それぞれ、例えば、12に設定されている。これにより、本実施形態においては、角度標本数(N)は、N=132(=(12-1)×12)として求められる。こうして求められた132個の角度標本点PSは、球体Bの表面上に表すと図5(b)に示すような位置となる。
本実施形態に係る測定装置1では、図5(b)に示すように、球座標系(r,θ,φ)の基準点から等距離の132ポイントの位置でそれぞれEIRPが測定され、さらに全てのポイント位置でのEIRPが加算される。そして、上記各EIRPの加算結果、すなわち、132ポイントの全ての角度標本点PSでのEIRPの総和に基づいて、DUT100の全放射電力(TRP)が求められる。
TRP測定に際し、統合制御装置10は、DUT走査機構56を駆動制御することでDUT100の全球面走査を実施する。DUT100の全球面走査において、統合制御装置10は、駆動モータ56fの駆動/非駆動を繰り返しつつターンテーブル56aをアジマス軸中心に回転駆動する一方で、駆動モータ56gの駆動/非駆動を繰り返しつつ載置トレイ56dをロール軸中心に回転駆動させる。その際、統合制御装置10は、アンテナ110のアンテナ面が1つの角度標本点PSを向くタイミングごとに駆動モータ56f及び駆動モータ56gを非駆動とするように制御する。このDUT100の全球面走査制御により、載置トレイ56dに載置されているDUT100は、アンテナ110が球座標系(r,θ,φ)を規定する球体Bの中心である基準点の位置に保たれたまま、アンテナ110のアンテナ面が球体Bの全ての角度標本点PSを順次向く(指向する)ように、基準点を中心に回転駆動される。
図6に示すように、上記球座標系(r,θ,φ)系における特定の角度標本点PS(1点)の位置には、試験用アンテナ5が配置されている。上述した全球面走査において、DUT100は、アンテナ110のアンテナ面が試験用アンテナ5の受光面に順次に向くように駆動(走査)される。これにより、試験用アンテナ5は、全球面走査が行われるDUT100のアンテナ110との間でTRP測定のための信号の送受信を行うことが可能となる。ここで送受信される信号は、NRシステムシミュレータ20から試験用アンテナ5を介して送信される試験用信号と、該試験用信号を受信したDUT100がアンテナ110より送信する信号であって、試験用アンテナ5を介して受信される被測定信号である。
統合制御装置10では、図5(b)に示す球座標系(r,θ,φ)系において、DUT100があるθの角度を保ったままφ方向の各角度標本点PSを通過するように走査されるのに合わせて、NRシステムシミュレータ20を駆動して信号発生部21a、送受信部21fより上記試験用信号を発生させ、該試験用信号を、信号処理部25を介して試験用アンテナ5から送信させる。ここでDUT100は、アンテナ110で上記試験用信号を受信すると、当該試験用信号の受信に対応した応答信号を送出する。
統合制御装置10は、NRシステムシミュレータ20をさらに駆動し、DUT100が上記試験用信号の受信に応答して送信し、試験用アンテナ5で受信された信号を、信号処理部25から送受信部21fを介して信号測定部21bに被測定信号として受信させる。さらに統合制御装置10は、受信した被測定信号に基づいてEIRPの測定に係る信号処理を行わせるように信号測定部21bを駆動制御する。こうしたEIRPの測定制御を、θの角度を変えて全ての角度標本点PSを通過するDUT100の全球面走査に合わせ実施することで、NRシステムシミュレータ20では、NRに対応して球座標系(r,θ,φ)の全ての角度標本点PSについてのEIRPを測定することができる。また、統合制御装置10は、全ての角度標本点PSについてのEIRP測定値の総和であるTRPを求めることができる。
さらに統合制御装置10は、OTAチャンバ50内で2軸ポジショナ(DUT走査機構56)の角度を変更しながら行うDUT100の受信感度試験(EIRP-CDF、EIS-CDF、TRP等の測定項目の測定)を行うのに先立って、NRシステムシミュレータ20における試験用信号の出力レベル(電力レベル)を、例えば、3GPP規格によって規定された適正なレベルに調整する(試験用信号がどの程度の出力レベルであれば正常受信可能であるかを認識する)出力レベル制御機能を有している。この出力レベル制御機能は、統合制御装置10の制御部11に設けられる受信感度試験制御部18を構成する、試験条件設定部18b、スループット測定部18c、出力レベル可変設定部18d、測定結果出力部18e(図3参照)により実現される。
この点を踏まえ、以下、本実施形態に係る測定装置1の統合制御装置10によるDUT100の受信感度試験に係る試験用信号の出力レベル可設定制御動作について図7に示すフローチャートを参照して説明する。
DUT100の受信感度試験を開始するにはまず、統合制御装置10の制御部11における受信感度試験制御部18によって試験条件の設定を行う(ステップS1)。具体的に、試験条件設定部18bは、操作部12での操作入力を受け付けることにより、例えば、上述した初期ステップレベルSL0、スタート出力レベルOL0、エラートレランスレベルEL、接続断判定閾値DTのそれぞれの値を設定する。
ステップS1における設定内容は、DUT100がスタート出力レベルOL0で動作している状態から1回目のスループットの測定を開始し、次回以降は前回の出力レベルから変動幅を初期ステップレベルの幅だけ低下させた出力レベルでスループットを測定していき、測定されたスループットが閾値(スループット閾値)より大きい場合は試験用信号の出力レベルを下げていく処理(出力レベルダウン処理(A)、(B)参照)と、スループットがスループット閾値以上の場合には試験用信号の出力レベルを上げていく処理(出力レベルアップ処理(A)、(B)参照)と、を繰り返し実施ししながら、n回目の測定で試験用信号のステップレベルSL(n)がエラートレランスレベルEL以下となった状態を判定して測定を終了させる運用を想定したものである。
スタート出力レベルOL0、初期ステップレベルSL0としては、それぞれ、例えば、-60dBm、20dBを想定している。エラートレランスレベルELは、例えば、1.0dBを想定している。接続断判定閾値DTは、例えば、-90dBmを想定している。
ステップS1での試験条件の設定が完了した後、統括制御装置10の受信感度試験制御部18は、測定回数nを+1インクリメントしたうえで(ステップS2)、N回目の測定に係るパラメータの設定、及びそれ以前に例えばステップS10(ステップS10a、S10b、S10cを含む)やステップS12(ステップS12a、S12b、S12cを含む)で設定された出力レベルOLの値などの読み込む処理を行う(ステップS3)。引き続き受信感度試験制御部18は、ステップS3で設定された測定に係るパラメータに基づいて試験用信号を送信させつつDUT100のスループットに関するn回目の測定を行うように制御する(ステップS4)。
ステップS3、S4の制御(スループット測定制御)の具体例として、受信感度試験制御部18は、1回目の測定に関するパラメータとしては、ステップS1での試験条件の設定に基づいて、例えば、スタート出力レベルOL0を設定し、DUT100をスタート出力レベルOL0で駆動制御させつつスループット測定を実施する。
次いで受信感度試験制御部18は、今回のスループット測定に係る前の回(前回)のスループット測定のときに対するステップレベルの間隔、すなわち、ステップレベルSL(n)がステップS1で設定されたエラートレランスレベルELよりも大きいかをチェックする(ステップS6)。ここでステップレベルSL(n)がエラートレランスレベルELよりも大きいと判定された場合(ステップS6でYES)、受信感度試験制御部18は、ステップS7へ移行し、スループット測定及びステップレベルのサーチ制御を続行する。なお、1回目のスループット測定に際しては、上述したようにスタート出力レベルOL0の試験用信号の送信から開始されており、前回の測定に対するSLの変化幅を有しないため、ステップS6の処理がスルーされてステップS7へと進む。
ステップS7において、受信感度試験制御部18は、ステップS4で測定したDUT110のスループットと予め設定したスループット閾値(Throughput threshold)とを比較し、スループットがスループット閾値以上か否かを判定する。ここではスループット閾値を95%とし、スループットが95%以上は許容範囲内(PASS)、95%を下回った場合を許容範囲外(FAIL)とする。
ここで、スループットがスループット閾値以上であると判定されると(ステップS7で「PASS」の状態)、受信感度試験制御部18は、DUT100の出力レベルを段階的に下げていく処理を実行する(ステップS10)。
ステップS10において、受信感度試験制御部18はまず、FAIL前であるか否かを判定する(ステップS10a)。ここでFAIL前であると判定された場合(ステップS10aでYES)、受信感度試験制御部18は、OLレベル(出力レベル)ダウン処理(A)を実行する(ステップS10b)。OLレベルダウン処理(A)では、図8(a)に示すように、次の回の出力レベルOL(n+1)を前の回のOL(OL(n))から初期ステップレベルSL0のステップで出力レベルを下げる処理(ステップS10b1)を実行する。なお、1回目の出力レベルOL(1)としては、OL(1)=OL0が設定される。
また、ステップS10において、以前にFAILであると判定された後の場合(ステップS10aでNO)、受信感度試験制御部18は、OLレベルダウン処理(B)を実行する(ステップS10c)。OLレベルダウン処理(B)では、図8(b)に示すように、次回のスループット測定で用いる出力レベルOL(n+1)を前の回のOL(n)から前の回のステップレベルSL(n)の1/2(半分)のステップ(1/2・SL(n))で出力レベルを下げる処理(ステップS10c1)を実行する。
なお、OLレベルダウン処理(A)(ステップS10b)、及びOLレベルダウン処理(B)(ステップS10c)では、接続断判定閾値DTの判定結果に応じて、次のステップにその値を採用してよいかどうかを判定する処理を合わせ実行する。
ステップS10b、またはステップS10cの後、受信感度試験制御部18は、測定回数nを+1インクリメントしたうえで(ステップS2)、n回目の測定に係るパラメータの設定及び読み込みを実施する(ステップS3)。これにより、ステップS10bの後には、測定回数nが増えるごとに順次半減するステップレベルが設定されるとともに、ステップS10cの後には、測定回数Nが増えるごとに設定された出力レベルを有する試験用信号に基づくスループットの測定がn回順繰りに実施される。
一方、上記ステップS7でスループット(測定値)がスループット閾値以下であると判定されると(ステップS7で「FAIL」の状態)、受信感度試験制御部18は、試験用信号の出力レベルを上げていく処理を実行する(ステップS12)。
ステップS12において、受信感度試験制御部18はまず、前回もFAILであったか否かを判定する(ステップS12a)。ここで前回もFAILであったと判定された場合(ステップS12aでYES)、受信感度試験制御部18は、OLレベルアップ処理(A)を実行する(ステップS12b)。OLレベルアップ処理(A)では、図9(a)に示すように、前の回のOL(n)に対してステップレベルSL0のステップで出力レベルを上げる処理(ステップS12b1)を実行する。例えば、開始時の出力レベルがFAILであった場合には、PASSになるまでOLレベルアップ処理(A)行う。
また、ステップS12において、前回はFAILでなかったと判定された場合(ステップS12aでNO)受信感度試験制御部18は、OLレベルアップ処理(B)を実行する(ステップS12c)。OLレベルアップ処理(B)では、図9(b)に示すように、前回の出力レベルOL(n)に前回のステップレベルSL(n)の半分の値を増加させる処理を実行する(ステップS12c1)を実行する。
ステップS12b、またはステップS12cの実行後、受信感度試験制御部18は、測定回数nを+1インクリメントしたうえで(ステップS2)、n回目の測定に係るパラメータの設定及び読み込みを実施する(ステップS3)。これにより、ステップS12b、あるいはステップS12cの後には、測定回数nが増えるごとに設定された出力レベルを有する試験用信号に基づくスループットの測定がn回順繰りに実施される。
ステップS4でのn回目のスループットの測定を実行した後、この回のDUT100のスループット測定に係るステップレベルSL(n)がステップS1で設定されたエラートレランスレベルELよりも大きいかをチェックする(ステップS6)。ここでステップレベルSL(n)がエラートレランスレベルEL以下であると判定された場合(ステップS6でNO)、受信感度試験制御部18は、スループット測定及びステップレベルのサーチを停止し(ステップS15)、その後、一連の測定動作を終了する。測定動作を終了したときのスループット測定回数をN回として、1回目からN回目までのPASSと判定された出力レベルの値のうち、最も低い値を最小受信感度の測定結果として表示部13に表示する。あるいは、PASSと判定された出力レベルのうちの最後の値を受信感度としてもよい。
図7に示した一連の測定制御によれば、DUT100に対してはN回のスループット測定が行われ、測定回数が増えるとステップレベルSL(n)が小さくなっていき、当該ステップレベルSL(n)が予め設定したエラートレランスレベルEL以下に収束したときに測定が終了する。また、出力レベルの変動方向については、受信感度試験の試験結果が所定の閾値(スループット閾値)を上回っている間は下げる方向に向けて一方向に推移し、試験結果がスループット閾値を下回った後は上がる方向と下がる方向の双方向に推移するようになっている。
図10は、本実施形態に係る測定装置1による図7に示すフローチャートに基づく出力レベル可設定制御により測定回数に応じて設定される可変試験用信号の出力レベルと関連パラメータのデータ例を示している。図10の例においては、例えば全部で7回の測定回数のそれぞれに対応して、その回の試験用信号の出力レベル、測定されたスループット、前回の測定と今回の測定間の出力レベルの変動幅、次の回の出力レベルの設定処理種別、次の回の試験用信号の出力レベルとの関係が示されている。
図11は、本実施形態に係る測定装置1によるDUT100の受信感度試験に係る測定回数対試験用信号の出力レベルの特性C1を示す図である。特性C1は、特に、図10に示すデータ例に基づくものである。すなわち、図11において、特性C1は、P1~P7の符号で示す全部で7回のスループット測定(出力レベル可変設定)が行われて受信感度試験が終了した例を挙げている。より具体的に言及すると、この特性C1は、初期ステップレベルSL0=-20dB(SL(1)=SL0)、スタート出力レベルOL0=-60dB(OL(1)=OL0)、DTを-90dB、エラートレランスレベルEL=1.0dBに設定する。1回目はDUT100を出力レベルOL(1)=-60dBとして試験を開始し、このとき測定されたスループットはスループット閾値よりも高い値となって許容範囲内(PASS)の判定であったため、次の2回目の出力レベルOL(2)はレベルダウン処理(A)により、-80dBとなる。
2回目のスループット測定は、DUT100の出力レベル-80dBに対して、スループットの値がPASSの判定であったため、次の出力レベルはレベルダウン処理(A)により設定する。ここで-100dBの値を算出するが、出力レベルの設定値が接続断判定閾値DTの値以下の場合には、接続断判定閾値DTの値を設定する。したがって、次の3回目の出力レベルOL(3)は-90dBとなる。
3回目のスループット測定は、DUT100の出力レベル-90dBに対して、スループットの値がスループット閾値以下となって許容範囲外(FAIL)の判定であったため、次の出力レベルはレベルアップ処理(B)により設定する。2回目と3回目の出力レベルの変動幅10dBをSL(3)として、その半分の値5dBを3回目の出力レベルに加えた-85dBを次の4回目の出力レベルOL(4)とする。
4回目のスループット測定は、DUT100の出力レベル-85dBに対して、スループットの値が許容範囲内であるPASSの判定であった。3回目のスループット測定で既にFAIL判定がされているので、次の出力レベルはレベルダウン処理(B)により設定する。3回目と4回目の出力レベルの変動幅5dBをSL(4)として、その半分の値を4回目の出力レベルから引いた-87.5dBを次の5回目の出力レベルOL(5)とする。
5回目のスループット測定は、DUT100の出力レベル-87.5dBに対して、スループットの値がPASSの判定であった。3回目のスループット測定で既にFAIL判定がされているので、次の出力レベルはレベルダウン処理(B)により設定する。4回目と5回目の出力レベルの変動幅をSL(5)として、その半分の値を5回目の出力レベルから引いた-88.7dBを次の6回目の出力レベルOL(6)とする。
6回目のスループット測定は、DUT100の出力レベル-88.7dBに対して、スループットの値がFAILの判定であった。前回の5回目のスループット測定はPASS判定であったため、次の出力レベルはレベルアップ処理(B)により設定する。5回目と6回目の出力レベルの変動幅をSL(6)として、その半分の値を5回目の出力レベルの加えた-88.1dBを次の7回目の出力レベルOL(7)とする。
7回目のスループット測定は、DUT100の出力レベル-88.1dBに対して、スループットの値がFAILの判定であった。ここで前の回である6回目の出力レベルとの変動幅が0.6dBとなり、エラートレランスレベルEL(=1.0dB)の範囲内になったことにより測定を終了した。
図11には、DUT100の出力レベルを等間隔のステップでリニアに変動させて実施する従来の受信感度試験の試験結果の特性C2も合わせ開示している。特性C2によれば、従来の受信感度試験においては50数回のステップを必要としていた。これに対して、本実施形態に係る測定装置1では、特性C1に示すように、DUT100の受信感度試験を7回のステップのみで終えることができ、測定時間の大幅な短縮が可能となっている。
また、図11に示す特性C1は、本実施形態に係る測定装置1でのDUT100の受信感度試験の制御動作に関する以下の特徴を反映している。すなわち、図7において、DUT100の受信感度試験の開始時(試験用信号の送受信の開始時)の試験用信号の出力レベルをOL(1)、7回目の送受信の終了時の試験用信号の出力レベルをOL(7)として、スループットの測定結果が所定の閾値を下回りFAILと判定された時点を3回目とした場合に、FAILと判定された時点の次の4回目以降の試験用信号の出力レベルの変動幅を減少させながらレベルアップ処理、レベルダウン処理を繰り返してスループット測定を繰り返し、7回目の出力レベルの変動幅SL(7)が所定の閾値を下回ったときに測定を終了していることを示している。
図12は、本実施形態に係る測定装置1によるDUT100の受信感度試験結果の表示例を示す図である。図7に示すフローチャートに沿ったDUT100の受信感度試験動作制御中、統合制御装置10の表示部13には、例えば、図12に示す画面構成を有するにおけるメイン画面130aが表示されている。メイン画面130aは、DUT100のスループット(受信感度)の測定結果を測定回数に対応して表示する試験結果表示領域130bが設けられている。本実施形態に係る測定装置1によれば、表示部13に表示されるメイン画面130a上の試験結果表示領域130bには、例えば図11に示す7回のスループット測定の測定結果が、図中上から下方向への時間経過に合わせて時間順に配列された態様で表示されている。ここで、メイン画面130a上の試験結果表示領域130bに対するDUT100の受信感度測定結果の表示態様については、図7に示す特性C1のステップレベルSLの変動を伴う7回に亘るスループット測定結果(図10、図11参照)が表示されている。
本実施形態に係る測定装置1によるDUT100の受信感度試験結果の表示例と比較する意味で、従来装置におけるDUT100の受信感度試験結果の表示例を図13に示している。図13に示すように、従来装置においては、DUT100の受信感度試験動作制御中、表示部に表示されるメイン画面130a上には試験結果表示領域130bが設けられ、当該試験結果表示領域130bには、図11に示す特性C2のステップレベルSLのリニアな変動を伴う50数回に及ぶスループット測定結果が時間順に配列されて表示されている。
従来装置でのDUT100の受信感度試験結果の表示例(図13参照)と、本実施形態に係る測定装置1によるDUT100の受信感度試験結果の表示例(図12参照)を比較すると、本実施形態に係る測定装置1の方が、限られた試験結果表示領域130bを利用し、少ないスループット測定結果全てを一括に表示可能であることを理解することができる。
なお、上記実施形態では、単一面での測定(EIS測定)について特化した受信感度試験動作制御を例示したが、本実施形態は、全球面の測定(TRP測定:図5参照)に関する受信感度試験にも適用できるものである。
また、上記実施形態では、測定装置1の外部に統括制御装置10を設けたシステム構成例を開示しているが、本発明は、測定装置1に統括制御装置10の制御機能を設けた構成であってもよい。
上述したように、本実施形態に係る測定装置1は、試験用信号を発生するNRシステムシミュレータ20と、NRシステムシミュレータ20から被試験対象への試験用信号の送受信を繰り返し行って被試験対象であるDUT100の受信感度を測定(算出)する受信感度試験を実行させる受信感度試験制御部18と、を有し、DUT100を試験する構成である。
受信感度試験制御部18は、送受信を次回も行うか否かを判定するための所定の試験用信号の出力レベルの変動幅(エラートレランスレベルEL)を設定する試験条件設定部18bと、送受信ごとにDUT100の受信能力に関するスループットを測定するスループット測定部18cと、スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果に応じて、試験用信号の出力レベルを前の回よりも異なるように設定する出力レベル可変設定部18dと、前の回との出力レベルとの変動幅が試験条件設定部18bにより設定されたエラートレランスレベルELの範囲を超えているときには送受信を続行し、前の回との出力レベルとの変動幅がエラートレランスレベルELの範囲内となったときには当該試験結果を出力する測定結果出力部手18eと、を有する構成である。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1は、スループットの測定結果に応じて試験用信号の出力レベルをダウンまたはアップさせて前の回とは異なるように設定することで、試験用信号の出力レベルをリニアに変化させる場合に比べて送受信の実行回数を大幅に低減でき、試験用信号の出力レベルを短時間で目的とするレベルに設定し、移動端末の受信感度試験を効率よく実行可能となる。
また、本実施形態に係る測定装置1において、出力レベル可変設定部18dは、送受信の開始時の試験用信号の信号レベルをOL(1)、N回目の送受信の終了時の試験用信号の信号レベルをOL(N)として、スループットの測定結果が所定の閾値を下回りFAILと判定された時点の後では、試験用信号の出力レベルの変動幅を減少させながらレベルアップ処理を行うようにしている。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1は、スループットの測定結果が所定の閾値を下回りFAILと判定された時点までは出力レベルを下げる処理を行い、その後に出力レベルを上げる処理を行う。出力レベルを上げる場合は、前の回よりも小さくなるように制御することで、DUT100の受信感度試験時間をより効率的に短縮することができる。また、再びスループットの測定結果が所定の閾値の範囲内となりPASSと判定された場合には、出力レベルを下げる処理を行い、その後に出力レベルの変動幅がより小さくなるようにする制御を併用することによってさらなる効率化が図れる。
また、本実施形態に係る測定装置1は、内部空間51を有するOTAチャンバ50と、内部空間51内でDUT100の方位を連続的に可変するようにDUT100を駆動走査するDUT走査機構56と、をさらに有し、受信感度試験は、内部空間51内でOTA測定環境におけるDUT走査機構56の走査の対象となる全方位について行う構成を有している。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1は、OTA環境下で全ての方位について受信感度測定を行わなければならない状況下においても、受信感度試験の大幅な時間短縮が図れる。
また、本実施形態に係る測定装置1に適用される移動端末試験方法は、NRシステムシミュレータ20から被試験対象への試験用信号の送受信を繰り返し行って受信感度を算出する試験を実行させることにより、被試験対象であるDUT100を試験(受信感度試験)する移動端末試験方法であって、送受信を次回も行うか否かを判定するための所定の試験用信号の出力レベルの変動幅(エラートレランスレベルEL)を設定する試験条件設定ステップ(S1)と、送受信ごとにDUT100の受信能力に関するスループットを測定するスループット測定ステップ(S4)と、スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果に応じて、試験用信号の出力レベルを前の回より異なるように設定する出力レベル設定ステップ(S7、S10、S12)と、前の回との出力レベルとの変動幅が試験条件設定ステップにより設定されたエラートレランスレベルELを超えているときには送受信を続行する試験続行ステップ(S6、S7)と前の回との出力レベルとの変動幅がエラートレランスレベルELの範囲内となったときには当該試験結果を出力する測定結果出力ステップ(S6、S15)と、を有する構成である。
この構成により、本実施形態に係る移動端末試験方法は、スループットの測定結果に応じて試験用信号の出力レベルをダウンまたはアップさせて前の回とは異なるように設定することで、試験用信号の出力レベルをリニアに変化させる場合に比べて送受信の実行回数を大幅に低減でき、試験用信号の出力レベルを短時間で目的とするレベルに設定し、DUT100の受信感度試験を効率よく実行可能となる。
以上のように、本発明に係る移動端末試験装置及び移動端末試験方法は、試験用信号の出力レベルを短時間で試験可能レベルに設定可能であり、移動端末の受信感度試験を効率よく行えるという効果を奏し、5G用無線端末等の高速通信能力を有する移動端末の受信感度試験を行う移動端末測定装置及び測定方法全般に有用である。
1 測定装置(移動端末測定装置)
5 試験用アンテナ
10 統合制御装置
16 DUT走査制御部(走査手段)
18 受信感度試験制御部(受信感度試験実行手段)
18b 試験条件設定部(試験条件設定手段)
18c スループット測定部(スループット測定手段)
18d 出力レベル可変設定部(出力レベル設定手段)
18e 測定結果出力部(測定結果出力手段)
20 NRシステムシミュレータ(信号発生器)
50 OTAチャンバ(電波暗箱)
51 内部空間
56 DUT走査機構(2軸ポジショナ/走査手段)
100 DUT(被試験対象、移動端末)

Claims (5)

  1. 試験用信号を発生する信号発生器(20)と、
    前記信号発生器から被試験対象への試験用信号の送受信を繰り返し行って受信感度を算出する受信感度試験を実行させる受信感度試験実行手段(18)と、を有し、
    前記被試験対象である移動端末(100)を試験する移動端末試験装置であって、
    前記受信感度試験実行手段は、
    前記送受信を次回も行うか否かを判定するための所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅(EL)を設定する試験条件設定手段(18b)と、
    前記送受信ごとに前記移動端末の受信能力に関するスループットを測定するスループット測定手段(18c)と、
    前記スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果に応じて、前記試験用信号の出力レベルを前の回よりも異なるように設定する出力レベル設定手段(18d)と、
    前の回との出力レベル変動幅が前記所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅の範囲を超えているときには前記送受信を続行し、前の回との出力レベル変動幅が前記所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅の範囲内となったときには当該試験結果を出力する測定結果出力手段(18e)と、
    を有することを特徴とする移動端末試験装置。
  2. 初めて前記スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果が許容範囲外となった場合に、
    前記出力レベル設定手段は、
    前記出力レベルをレベルアップ処理により前の回よりも高い値に設定し、前の回との出力レベルの変動幅は、前記スループットの測定結果が許容範囲内であったときの出力レベルの変動幅のいずれかの変動幅の値よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の移動端末試験装置。
  3. 再び前記スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果が許容範囲内となった場合に、
    前記出力レベル設定手段は、
    前記出力レベルをレベルダウン処理により減少させ、前の回との出力レベルの変動幅は、前記スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果が許容範囲外となったときの変動幅の値よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の移動端末試験装置。
  4. 内部空間(51)を有する電波暗箱(50)と、
    前記内部空間内で前記移動端末の方位を連続的に可変するように前記移動端末を駆動走査する走査手段(16、56)と、をさらに有し、
    前記受信感度試験は、前記内部空間内でOTA(Over The Air)測定環境における前記走査手段の走査の対象となる全方位について行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の移動端末試験装置。
  5. 信号発生器(20)から被試験対象への試験用信号の送受信を繰り返し行って受信感度を算出する受信感度試験を実行させることにより、前記被試験対象である移動端末(100)を試験する移動端末試験方法であって、
    前記送受信を次回も行うか否かを判定するための所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅(EL)を設定する試験条件設定ステップ(S1)と、
    前記送受信ごとに前記移動端末の受信能力に関するスループットを測定するスループット測定ステップ(S4)と、
    前記スループットの測定結果と予め設定された所定の閾値との比較結果に応じて、前記試験用信号の出力レベルを前の回より異なるように設定する出力レベル設定ステップ(S7、S10、S12)と、
    前の回との前記出力レベル変動幅が前記所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅の範囲を超えているときには前記送受信を続行する試験続行ステップ(S6、S7)と
    前の回との前記出力レベルの変動幅が前記所定の前記試験用信号の出力レベルの変動幅の範囲内となったときには当該試験結果を出力する測定結果出力ステップ(S6、S15)と、
    を有することを特徴とする移動端末試験方法。
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