JP7223594B2 - 超音波プローブ、及び、超音波プローブ用のプローブヘッド - Google Patents

超音波プローブ、及び、超音波プローブ用のプローブヘッド Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、超音波プローブ、及び、超音波プローブ用のプローブヘッドに関する。
一般的に、超音波を送受信する超音波プローブを生体に接触させて超音波スキャンを行う際、超音波プローブの先端に配置された音響レンズと生体表面との間に空気の層が存在しないように、音響レンズの生体との接触面に音響結合剤が塗布される。音響結合剤は、エコーゼリーとも呼ばれる。
ところで、操作者が超音波プローブを生体面上で移動させながら超音波プローブが長時間使用されると、エコーゼリーが超音波プローブのレンズ表面及び生体表面上から少なくなっていき、音響レンズと生体表面との間に空気の層が介在してしまう場合がある。この空気の部分に超音波が送信されてしまうと、超音波は生体に届くこと無く空気の部分で全反射してしまい、生体からの反射エコーを取得できないため、超音波画像のうち当該空気の部分に対応する位置情報が得られない(超音波画像が黒抜けする)事象が発生する。
特開昭61-118094号公報
本発明が解決しようとする課題は、超音波を送受信する音響レンズと生体表面との間に空気が介在することによる超音波画像の黒抜けの発生を低減させることである。
実施形態に係る超音波プローブは、圧電振動子と、音響レンズと、備える。圧電振動子は、超音波を送受信する。音響レンズは、超音波の送受信側に設けられる。音響レンズは、当該音響レンズの表面のうち、中央部領域の両側に位置する端部領域の表面形状が、中央部領域の表面形状の曲率と異なる曲率で形成される。
実施形態に係る超音波プローブの構成の概念を示す縦断面図。 実施形態に係る超音波プローブの構成例を示す縦断面図。 (A)は、生体表面にエコーゼリーを塗布して、実施形態に係る超音波プローブを生体表面に配置した状態を示す説明図、(B)は、実施形態に係る超音波プローブを生体表面上で移動させた状態を示す説明図。 実施形態に係る超音波プローブの他の構成例を示す縦断面図。 (A)は、音響レンズの比較例を示す図、(B)は、(A)に示す音響レンズが用いられた結果得られる超音波画像の一例を示す図。
以下、実施形態に係る超音波プローブ、及び、超音波プローブ用のプローブヘッドについて添付図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る超音波プローブの構成の概念を示す縦断面図である。
図1は、実施形態に係る超音波プローブPを示す。超音波プローブPは、音響レンズL等を含む超音波プローブ用のプローブヘッドP1(図1の斜線領域)と、プローブ本体P2(図1の超音波プローブPのうち斜線領域を除く領域)とを含む。なお、プローブヘッドP1は、斜線領域に限定されるものではなく、音響レンズLの他に、後述する圧電振動子11、音響整合層13、背面材14等の他の部材を備える場合もあるが、説明の便宜上、その図示を省略する。図1は、超音波プローブPのレンズ方向と超音波の送受信方向とによって形成される縦断面を示す。なお、レンズ方向は、エレベーション方向とも呼ばれ、超音波の送受信方向は深さ方向とも呼ばれる。
プローブヘッドP1の音響レンズLは、超音波の送受信側に設けられる。また、音響レンズLは、音響レンズLの表面(すなわち、生体接触面)のうち、中央部領域の両側に位置する端部領域の表面形状が、中央部領域の表面形状の曲率と異なる曲率で形成される。例えば、音響レンズLがレンズ方向で中央部領域と端部領域とに分割される場合、端部領域の表面の部分である変化点Q3と変化点Q1との間が、ある曲率の形状を備える。そして、端部領域の変化点Q3と変化点Q1との間における表面形状は、変化点Q1とQ2との間における中央部領域の表面形状の曲率と異なる曲率で形成される。なお、端部領域の変化点Q4と変化点Q2との間における表面形状についても、端部領域の変化点Q3と変化点Q1との間における表面形状と同様である。
なお、本明細書において、中央部領域の表面形状は円弧の場合に限定されるものではない。中央部領域の表面形状は、平らな場合、曲率が無限大の場合も含む。
ここで、エコーゼリーを保持するための段差部を設ける観点から、端部領域の表面は、中央部領域の表面形状の曲率より小さい曲率をもつ形状を部分として含むことが好適であるが、必須ではない。つまり、端部領域の表面の変化点Q3と変化点Q1との間(変化点Q4と変化点Q2との間も同様)は、変化点Q1と変化点Q2との間の曲率より小さくされることが好適である。その場合、端部領域の当該部分は、変化点Q1,Q2を介して中央部領域の表面に連続する構成を有する。
また、エコーゼリーを保持するための段差部を設ける観点から、端部領域の当該部分は、縦断面において、中央部領域の表面に連続する側の他側に変曲点を有することが好適であるが、必須ではない。つまり、変化点Q3,Q4は、変曲点であることが好適である。変曲点とは、曲がる方向が変わる点を意味する。
このような音響レンズLの構成により、操作者が超音波プローブPをレンズ方向に移動させる場合に、超音波を送受信するプローブ表面と生体表面との間にエコーゼリーを安定的に供給することができる。それにより、後述するように、空気が介在することによる超音波画像の黒抜けの発生を低減させることができる。
なお、図1では、超音波プローブPがレンズ方向で中央部領域と端部領域とに分割される場合について説明したが、その場合に限定されるものではない。例えば、超音波プローブPがアレイ方向で中央部領域と端部領域とに分割されてもよい。その場合、操作者が超音波プローブPをアレイ方向に移動させる場合に、超音波を送受信するプローブ表面と生体表面との間にエコーゼリーを安定的に供給することができる。アレイ方向は、アジマス方向とも呼ばれる。
また、例えば、超音波プローブPがレンズ方向、かつ、アレイ方向で中央部領域と端部領域とに分割されてもよい。その場合、操作者が超音波プローブPをレンズ方向に移動させる場合やアレイ方向に移動させる場合に、超音波を送受信するプローブ表面と生体表面との間にエコーゼリーを安定的に供給することができる。以下、特に言及しない限り、超音波プローブPがレンズ方向で中央部領域と端部領域とに分割される場合について説明する。
また、以下、超音波プローブPの一例として、音響有効部のみを中央部領域とする超音波プローブ10について説明する。しかし、超音波プローブPは、そのような超音波プローブ10の場合に限定されるものではない。例えば、音響有効部の全体と音響無効部の内側の一部とを中央部領域とすると共に音響無効部の外側の一部のみを端部領域としてもよい。または、音響有効部の中央の一部のみを中央部領域としてもよい。なお、音響有効部とは、音響レンズL領域のうち中央の一部であって、圧電振動子によって送受信される超音波の経路に当たる領域を意味する。一方で、音響無効部とは、音響レンズL領域のうち外側の一部を含み、圧電振動子によって送受信される超音波の経路に当たらない領域を意味する。
続いて、超音波プローブPが、超音波プローブ10である場合について図2~図5を用いて説明する。
図2は、実施形態に係る超音波プローブの構成例を示す縦断面図である。
図2は、実施形態に係る超音波プローブ10を示す。超音波プローブ10は、圧電振動子11と、音響レンズLの一例としての音響レンズ(凸部)12と、音響整合層13と、背面材14と、を少なくとも備えている。圧電振動子11と、音響レンズ12と、音響整合層13と、背面材14とは、図1に示すプローブヘッドP1に含まれる場合もあるが、図1に示すプローブ本体P2に含まれる場合もある。なお、超音波プローブ10はその他の部材を備えることもあるが、説明の便宜上、その図示を省略する。図2は、超音波プローブ10のエレベーション方向、つまり、レンズ方向と超音波の送受信方向とによって形成される縦断面を示している。
なお、超音波プローブ10は、スキャン方式の違いにより、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型等の種類に分けられる。また、超音波プローブ10は、レンズ方向と直交するアジマス方向、つまり、アレイ方向に1次元(1D)的に複数個の圧電振動子が配列された1Dアレイプローブと、アレイ方向かつレンズ方向に2次元(2D)的に複数個の圧電振動子が配列された2Dアレイプローブ等、アレイ配列次元の違いにより分けられる種々のプローブを含み得る。さらに、別の構成例として、超音波プローブ10は、1素子又は1Dアレイプローブをエレベーション方向に機械的に揺動する機構を備え、3次元像を得るためのプローブ(「メカ4Dプローブ」とも呼ばれる)の場合もある。1Dアレイプローブには、レンズ方向に少数の振動子が配列された超音波プローブも含まれる。ここでは、超音波プローブ10として1Dアレイプローブを例とって説明するがその場合に限定されるものではない。
圧電振動子11は、発生させた超音波の外部への送信、及び、外部からの超音波を受信する振動子である。圧電振動子11は、圧電体15と、表面電極16aと、背面電極16bと、から構成されている。
圧電体15の一方の面には表面電極16aが配置されて、他方の面には背面電極16bが配置されており、圧電体15を挟むように2つの電極が配置されている。
圧電振動子11は、表面電極16a及び背面電極16bの2つの電極が対向する部分で超音波の送受信を行う。具体的には、表面電極16aにおいて、背面電極16bと対向する面(以下、送受信面とする)から、圧電体15で発生した超音波が放射される。超音波の受信時には、送受信面でプローブ外部からの超音波を受ける。
音響レンズ12は、圧電振動子11で送受信される超音波を集束するレンズである。音響レンズ12は、超音波スキャン時には生体との接触面となる。
超音波プローブ10の表面は、圧電振動子11における超音波の送受信領域に応じて、超音波を送受信する領域となる音響有効部と、音響有効部の両側に位置して、超音波を送受信しない領域となる音響無効部とに分けられる。つまり、音響有効部及び音響無効部は、圧電振動子11における超音波の送受信領域によって決まる。
なお、音響レンズ12の音響有効部の幅は、図2に示すように表面電極16aの送受信面の幅と同一としてもよいし、表面電極16aの送受信面の幅よりも広いものとしてもよい。音響無効部は、音響有効部の端から外側の領域となる。
音響レンズ12の音響有効部は、曲率を有する凸面を持つ。そして、音響無効部は、音響レンズ12のレンズ先端面、すなわち、凸面の延長線よりも低く形成されて、音響有効部との間に段差を生じさせている。図2では、レンズ先端面の延長線と音響無効部における肩部19の表面との高低差の最大を段差dmaxとして定義している。
音響無効部は、レンズ先端面(凸面)の延長線よりも低く形成された部分に任意の曲率を有する凹部18を有している。つまり、超音波プローブ10の表面の曲率は、音響無効部において凸から凹に変化する。そして、音響無効部には、凹部18からレンズ端まで平坦な肩部19が形成されている。
このように、音響無効部表面と音響有効部表面との間に段差を設けることで、音響無効部表面において、レンズ先端面の延長線とレンズ表面との間に一定の空間が生まれる。この空間が、エコーゼリーを生体表面に塗布して超音波プローブ10を生体面上で移動させながら超音波スキャンが行われる際に、エコーゼリーの保持領域となる。音響無効部内に凹部18を形成することで、エコーゼリーの保持領域をより大きくすることができる。
なお、音響無効部においてレンズ先端面の延長線より低く形成される段差を、図2に示す実施形態のようにレンズ方向に形成してもよいし、アレイ方向に形成してもよい。また、両方の方向に音響無効部の段差を形成してもよい。
音響有効部及び音響無効部の材質としては、シリコーンゴム、ポリメチルペンテン、ブタジエンゴムが例示される。
音響整合層13は、圧電振動子11と音響レンズ12との間に設けられており、圧電振動子11と生体の中間的な音響インピーダンスを有する物質で構成される。音響整合層13を設けることで、圧電振動子11と生体との音響インピーダンス差が小さくなるため、超音波を生体に効率良く伝えることができる。
背面材14は、バッキング材とも呼ばれる。背面材14は、圧電振動子11の背面に設けられた、振動を抑制するための部材である。背面材14を設けることで、超音波が放射される方向と逆方向への音を吸収して余分な振動を抑えることで、超音波のパルス幅を短くすることができる。
ここで、図5を用いて、超音波画像の黒抜けについて説明する。
図5(A)は、音響レンズの比較例を示す斜視図である。なお、図5(A)では、圧電振動子などの他のプローブの構成は省略して図示している。
図5(A)は、比較例に係る音響レンズ50を示す。音響レンズ50では、曲率を有する凸部がレンズ方向に形成されており、凸面の終端からレンズ端まで平坦に形成されている。なお、レンズの凸面上の位置A、Bは、超音波の送信位置を示している。
操作者が生体にエコーゼリーを塗布して、この音響レンズ50を接触面にして超音波プローブを移動させながら超音波スキャンを行う場合、生体表面上のエコーゼリーは、超音波を送受信するレンズの凸面に直接的に供給されることになる。このような音響レンズ50の構成では、超音波スキャンが長時間行われ、生体表面上のエコーゼリーが減少した場合、レンズの凸面に空気の層が入ってしまうおそれがある。また、エコーゼリーには気泡が混入している場合があり、気泡を含んだエコーゼリーがレンズの凸面に供給される場合もある。
超音波プローブと生体表面との間に空気の層があると、レンズの凸面から送信された超音波は空気の部分で強い反射が生じてしまい、生体表面に超音波が到達せず、反射エコーを受信することができない。
図5(B)は、図5(A)に示す音響レンズ50が用いられた結果得られる超音波画像の一例を示す図である。横軸は、超音波の送信位置を示しており、縦軸は生体表面からの深さを示している。
図5(B)に示すように、音響レンズ50の凸面から送信された超音波が空気の層で反射した場合、反射エコーを受信することができないため、超音波画像は黒抜けする。図5(B)に示す超音波画像では、送信位置A、Bから送信された超音波が空気の層で反射してしまい黒抜けした状態となっていることを示している。超音波スキャンが長時間となる程、超音波画像の黒抜けの発生頻度は高くなる。
続いて、実施形態に係る超音波プローブ10の作用を具体的に説明する。
図3(A)は、生体表面にエコーゼリーを塗布して、超音波プローブ10を生体表面に配置した状態を示す図である。
音響無効部に設けられた段差部(レンズ先端面の延長線と音響無効部のレンズ表面との間の一定の空間)が、エコーゼリーを保持する領域となっている。さらに、音響無効部に凹部が設けられることで、音響無効部において多くのエコーゼリーが保持される。
図3(B)は、超音波プローブ10を生体表面上で移動させた状態を示す図である。
音響無効部に設けられた段差部に保持されたエコーゼリーが、超音波プローブ10の移動に応じて、音響有効部のレンズ先端面に供給されていく。
また、音響無効部に凹部を設けることで、エコーゼリーがより多く保持されるため、エコーゼリー中に気泡が含有される場合であっても、音響無効部の段差部にエコーゼリー中の気泡が留置されて、音響有効部のレンズ先端面に気泡が移動することが抑制される。
このように、エコーゼリーを保持するための段差部を音響無効部に設けて、この段差部を介して音響有効部のレンズ先端面にエコーゼリーを供給することで、超音波スキャンが長時間行われてエコーゼリーが少なくなる場合であっても、エコーゼリーを超音波プローブ10のレンズ先端面と生体表面との間に安定的に供給できる。これにより、空気の層がレンズ表面に介在することが抑制されるため、超音波画像の黒抜けが低減でき、診断精度を向上させることができる。
また、図5(A)に示す比較例の音響レンズ50を用いる超音波プローブでは、操作者は、超音波画像が黒抜けを防止するために、エコーゼリーが少なくなるたびに生体表面にエコーゼリーを随時補給する必要があった。しかしながら、超音波プローブ10によれば、エコーゼリーを保持する段差部を音響無効部に設けることで、より継続した超音波スキャンが可能となり、操作者の作業負担を軽減できる。
なお、超音波プローブ10における、音響無効部の段差の最大値dmax(図2参照)や段差d(図3参照)は、0.2mm以上であることが望ましい。図2に示す音響無効部の段差の大きさは、レンズ方向に従って変動する。音響無効部の段差の最大値dmaxの最適値は、レンズ方向における超音波プローブ10の全体の幅等に応じて変動し得る。以下、音響無効部の段差の最大値dmaxについて説明するが、音響無効部の段差dについても同様である。
音響無効部においてエコーゼリーを保持する領域が大きくする観点から、段差の最大値dmaxをより大きく形成する方が望ましい。しかし、段差の最大値dmaxをより大きくすると、その分音響有効部を厚くする必要があり、送信される超音波の特性に影響を与える場合がある。
また、送受信される超音波の周波数によっても、最適となる音響有効部の厚さが存在する。例えば、数百kHzのような小さい周波数の場合には、音響有効部での減衰の影響が小さいため、段差の最大値dmaxを大きく設定(例えば、段差の最大値dmaxが0.7mm以上)できる一方、数MHzのような大きい周波数の場合には、音響有効部での超音波の減衰を考慮して段差の最大値dmaxを小さく設定(例えば、段差の最大値dmaxが0.2~0.7mm)する必要がある。したがって、音響無効部における段差の最大値dmaxは、超音波の特性等を考慮して最適となる大きさに設定される。
また、音響有効部及び音響無効部の材質としては、疎水性の材質、例えば水に対する接触角が60°以上の材質を用いてもよい。疎水性の材質を用いた場合、音響有効部及び音響無効部の表面でエコーゼリーをはじく現象が生じてしまい、エコーゼリーがなくなるまでの時間も早まるおそれがある。本実施形態のように音響無効部の表面に段差の最大値dmaxを設けることで、音響有効部であるレンズ先端面にエコーゼリーを安定的に供給できるため、音響有効部及び音響無効部として疎水性の材質を用いることができる。
図4は、実施形態に係る超音波プローブ10の他の構成例を示す縦断面図である。なお、図4において、図2に示す構成と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
図2に示す音響レンズ12では、音響有効部のレンズ先端面は曲率を有する凸面で形成されていた。この構成例では、音響レンズ12の音響有効部のレンズ先端面が、圧電振動子11の送受信面と略平行となる平坦部を有して形成されている。
そして、音響無効部の外側表面は、音響有効部の平坦部と平行に形成される肩部19を有して形成されている。
超音波プローブ10の大きさや検査部位に応じてレンズ先端面が曲率を有するものや平坦のもの等、レンズの形状は変更される。レンズ先端面が平坦の場合であっても、エコーゼリーを保持する段差部を音響無効部に設けることで、音響有効部のレンズ先端面にエコーゼリーを安定的に供給することができるため、空気の層がレンズ表面に介在することが抑制されて、超音波画像の黒抜けが低減できる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、超音波を送受信する音響レンズと生体表面との間にエコーゼリーを安定的に供給でき、空気が介在することによる超音波画像の黒抜けの発生を低減させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
P,10 超音波プローブ
P1 プローブヘッド
P2 プローブ本体
P2
11 圧電振動子
L,12 音響レンズ
13 音響整合層
14 背面材
15 圧電体
16a 表面電極
16b 背面電極
18 凹部
19 肩部

Claims (9)

  1. 超音波を送受信する圧電振動子と、
    前記圧電振動子よりも超音波の送信側に設けられる音響レンズと、を備え、
    前記音響レンズは、超音波の経路に当たる領域である音響有効部と、超音波の経路に当たらない領域である音響無効部とを有し、
    前記音響無効部は、前記音響有効部と隣接する端部領域において、前記音響有効部が前記音響無効部よりも前記超音波の送信方向に突出する段差部を有する
    超音波プローブ。
  2. 前記音響有効部は、前記音響レンズの中央部領域に設けられ、
    前記音響無効部の前記端部領域の表面形状は、前記中央部領域の表面形状とは異なる曲率で形成された、
    請求項1に記載の超音波プローブ。
  3. 前記段差部は、被検体に塗布されるエコーゼリーを保持する、
    請求項1又は2に記載の超音波プローブ。
  4. 記音響無効部は、前記音響有効部の表面の延長線よりも前記圧電振動子側に形成された部分を有する、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  5. 前記音響無効部は、前記音響有効部の表面の延長線よりも前記圧電振動子側に形成され部分に任意の曲率を有する凹部を有する、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  6. 前記音響無効部は、前記音響有効部の表面の延長線よりも0.2mm以上、前記圧電振動子側に形成された部分を有する、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  7. 前記音響有効部及び前記音響無効部の材質は、ポリメチルペンテン、シリコーンゴム、及びブタジエンゴムのいずれかである、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  8. 前記音響有効部及び前記音響無効部は、水に対する接触角が60°以上である材質で形成される、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  9. 超音波を送受信する圧電振動子よりも超音波の送信側に設けられる音響レンズを備え、
    前記音響レンズは、超音波の経路に当たる領域である音響有効部と、超音波の経路に当たらない領域である音響無効部とを有し、
    前記音響無効部は、前記音響有効部と隣接する端部領域において、前記音響有効部が前記音響無効部よりも前記超音波の送信方向に突出する段差部を有する
    超音波プローブ用のプローブヘッド。
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