JP7223227B2 - クレーン及び経路生成システム - Google Patents

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Description

本発明は、クレーン及び経路生成システムに関する。
従来より、代表的な作業車両であるクレーンが知られている。クレーンは、主に車両とクレーン装置で構成されている。車両は、複数の車輪を備え、自走可能としている。クレーン装置は、ブームのほかにワイヤロープやフックを備え、荷物を吊り下げた状態でこれを搬送可能としている。
ところで、ロボットアームの移動経路を生成する軌道経路計画装置が存在している(特許文献1参照)。かかる軌道経路計画装置は、節点毎にロボットアームが障害物に衝突するか否かを判定し、衝突しないと判定した節点のみを結んで移動経路を生成する。しかし、このような軌道経路計画装置においても、隣接する節点の間隔が大きければ、節点から節点までの移動経路上に障害物が存在している場合があると考えられる。従って、かかる技術をクレーンに適用しても、搬送途中の荷物が障害物に衝突してしまうという懸念があった。また、クレーンによる荷物の搬送作業にあっては、特定の領域(以降、「侵入禁止領域」という)に荷物が侵入するのを禁止している場合がある。従って、荷物が侵入禁止領域に侵入するのを防ぐ必要もあった。
特開2012-190405号公報
搬送途中の荷物が障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物が侵入禁止領域に侵入するのを防ぐことができるクレーン及び経路生成システムを提供する。
第一の発明は、
ブームと、
前記ブームから吊り下げられるフックと、が設けられたクレーンであって、
複数の節点を配置して当該節点を結んで荷物の搬送経路を生成する制御装置を備え、
前記制御装置は、制限領域には前記節点を配置せず、
前記制御装置は、前記フック及び前記荷物を通る鉛直軸を設定し、前記鉛直軸から前記荷物の最側端までの水平方向長さを算出し、隣接する節点間の水平方向の距離が前記水平方向長さの2倍以下となるように前記節点の水平方向の間隔を設定し、
前記制御装置は、前記フックから前記荷物を含む前記鉛直軸上に基準位置を設定し、前記基準位置から前記荷物の最下端までの鉛直方向長さを算出し、隣接する節点間の鉛直方向の距離が前記鉛直方向長さ以下となるように前記節点の鉛直方向の間隔を設定し、
前記基準位置は、前記鉛直軸上において、前記基準位置から鉛直方向に前記鉛直方向長さの範囲で荷物の通過範囲が収まる位置にある、ものである。
第二の発明は、第一の発明に係るクレーンにおいて、
前記制御装置は、水平方向に相互に隣接した3つ以上の節点をそれぞれ中心とする半径が前記水平方向長さに等しく高さが前記鉛直方向長さに等しい円柱領域を想定し、前記円柱領域の少なくとも1つが制限領域に重なる場合、前記3つ以上の節点を除いた残りの節点を用いて前記搬送経路を生成し、
前記円柱領域の少なくとも1つが制限領域に重なる場合に前記3つ以上の節点を除くことを、配置された節点で形成される全ての区画に対して行う、ものである。
第三の発明は、第二の発明に係るクレーンにおいて、
前記制御装置は、前記制限領域に対して水平方向に前記水平方向長さを加え前記制限領域に対して鉛直方向に前記鉛直方向長さを加えた領域の外側で前記節点を配置する、ものである。
第四の発明は、第二の発明に係るクレーンにおいて、
前記制御装置は、前記荷物の想定される振れ幅を予測し、前記制限領域に対して水平方向に前記水平方向長さと前記振れ幅とを加え前記制限領域に対して鉛直方向に前記鉛直方向長さを加えた領域の外側で前記節点を配置する、ものである。
第五の発明は、
ブームと、
前記ブームから吊り下げられるフックと、が設けられたクレーンにより搬送される荷物の搬送経路を生成する経路生成システムであって、
複数の節点を配置して当該節点を結んで前記荷物の搬送経路を生成するシステム側制御装置を備え、
前記システム側制御装置は、制限領域には前記節点を配置せず、
前記システム側制御装置は、前記フック及び前記荷物を通る鉛直軸を設定し、前記鉛直軸から前記荷物の最側端までの水平方向長さを算出し、隣接する節点間の水平方向の距離が前記水平方向長さの2倍以下となるように前記節点の水平方向の間隔を設定し、
前記システム側制御装置は、前記フックから前記荷物を含む前記鉛直軸上に基準位置を設定し、前記基準位置から前記荷物の最下端までの鉛直方向長さを算出し、隣接する節点間の鉛直方向の距離が前記鉛直方向長さ以下となるように前記節点の鉛直方向の間隔を設定し、
前記基準位置は、前記鉛直軸上において、前記基準位置から鉛直方向に前記鉛直方向長さの範囲で荷物の通過範囲が収まる位置にある、ものである。
第一の発明に係るクレーンは、複数の節点を配置して当該節点を結んで荷物の搬送経路を生成する制御装置を備えている。制御装置は、制限領域には節点を配置しない。そして、フック及び荷物を通る鉛直軸を設定し、鉛直軸から荷物の最側端までの水平方向長さを算出し、隣接する節点間の水平方向の距離が水平方向長さの2倍以下となるように節点の水平方向の間隔を設定する。また、制御装置は、フックから荷物を含む鉛直軸上に基準位置を設定し、基準位置から荷物の最下端までの鉛直方向長さを算出し、隣接する節点間の鉛直方向の距離が鉛直方向長さ以下となるように節点の鉛直方向の間隔を設定する。基準位置は、鉛直軸上において、基準位置から鉛直方向に鉛直方向長さの範囲で荷物の通過範囲が収まる位置にある。かかるクレーンによれば、隣接する節点のそれぞれで荷物が障害物に衝突しないと判定される場合、この節点から節点までの搬送経路上でも荷物が障害物に衝突しない。同様に、隣接する節点のそれぞれで荷物が侵入禁止領域に侵入しないと判定される場合、この節点から節点までの搬送経路上でも荷物が侵入禁止領域に侵入しない。これにより、搬送途中の荷物が障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物が侵入禁止領域に侵入するのを防ぐことができる。
第二の発明に係るクレーンにおいて、制御装置は、水平方向に相互に隣接した3つ以上の節点をそれぞれ中心とする半径が水平方向長さに等しく高さが鉛直方向長さに等しい円柱領域を想定し、円柱領域の少なくとも1つが制限領域に重なる場合、3つ以上の節点を除いた残りの節点を用いて搬送経路を生成する。円柱領域の少なくとも1つが制限領域に重なる場合に前記3つ以上の節点を除くことを、配置された節点で形成される全ての区画に対して行う。かかるクレーンによれば、水平方向に相互に隣接した3つ以上の節点を結んで形成される区画毎に、荷物が障害物に衝突するか否かが判定される。同様に、水平方向に相互に隣接した3つ以上の節点を結んで形成される区画毎に、荷物が侵入禁止領域に侵入するか否かが判定される。そして、荷物が障害物に衝突すると判定される節点と、荷物が侵入禁止領域に侵入すると判定される節点を除いた残りの節点を用いて搬送経路が生成される。これにより、搬送途中の荷物が障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物が侵入禁止領域に侵入するのを防ぐことができる。
第三の発明に係るクレーンにおいて、制御装置は、制限領域に対して水平方向に水平方向長さを加え制限領域に対して鉛直方向に鉛直方向長さを加えた領域の外側で節点を配置する。かかるクレーンによれば、荷物が障害物に衝突することが明らかな節点が配置されない。同様に、荷物が侵入禁止領域に侵入することが明らかな節点が配置されない。これにより、搬送途中の荷物が障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物が侵入禁止領域に侵入するのを防ぐことができる。また、配置される節点の数が少なくなるため、搬送経路の生成のための計算量を削減できる。
第四の発明に係るクレーンにおいて、制御装置は、荷物の想定される振れ幅を予測し、制限領域に対して水平方向に水平方向長さと振れ幅とを加え制限領域に対して鉛直方向に鉛直方向長さを加えた領域の外側で節点を配置する。かかるクレーンによれば、荷物の振れによって荷物が障害物に衝突する可能性のある節点が配置されない。同様に、荷物が侵入禁止領域に侵入する可能性のある節点が配置されない。これにより、搬送途中の荷物が障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物が侵入禁止領域に侵入するのを防ぐことができる。また、配置される節点の数が少なくなるため、搬送経路の生成のための計算量を削減できる。
第五の発明に係る経路生成システムは、複数の節点を配置して当該節点を結んで荷物の搬送経路を生成するシステム側制御装置を備えている。システム側制御装置は、制限領域には前記節点を配置しない。そして、システム側制御装置は、フック及び荷物を通る鉛直軸を設定し、鉛直軸から荷物の最側端までの水平方向長さを算出し、隣接する節点間の水平方向の距離が水平方向長さの2倍以下となるように節点の水平方向の間隔を設定する。また、システム側制御装置は、フックから荷物を含む鉛直軸上に基準位置を設定し、基準位置から荷物の最下端までの鉛直方向長さを算出し、隣接する節点間の鉛直方向の距離が鉛直方向長さ以下となるように節点の鉛直方向の間隔を設定する。基準位置は、鉛直軸上において、基準位置から鉛直方向に鉛直方向長さの範囲で荷物の通過範囲が収まる位置にある。かかる経路生成システムによれば、隣接する節点のそれぞれで荷物が障害物に衝突しないと判定される場合、この節点から節点までの搬送経路上でも荷物が障害物に衝突しない。同様に、隣接する節点のそれぞれで侵入禁止領域に侵入しないと判定される場合、この節点から節点までの搬送経路上でも荷物が侵入禁止領域に侵入しない。これにより、搬送途中の荷物が障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物が侵入禁止領域に侵入するのを防ぐことができる。
クレーンを示す図。 クレーンの制御構成を示す図。 節点の配置を示す図、(A)クレーンの上方からみた節点の配置を示す図、(B)クレーンの側方からみた節点の配置を示す図。 任意の旋回角度における節点と経路を示す図。 荷物を斜め上方からみたときの水平方向長さを示す図。 節点の水平方向の間隔を示す図。 荷物を斜め上方からみたときの鉛直方向長さを示す図。 節点の鉛直方向の間隔を示す図。 荷物が障害物に衝突すると判定される状況を示す図、(A)節点と制限領域を示す図、(B)4つの円柱領域と制限領域を示す図。 荷物の搬送経路を示す図。 節点の配置を示す図、(A)制限領域の上方からみた節点の配置を示す図、(B)A―A断面における節点の配置を示す図。 荷物の振れ幅を示す図。 節点の配置を示す図、(A)制限領域の上方からみた節点の配置を示す図、(B)A―A断面における節点の配置を示す図。 経路生成システムを示す図。
本願に開示する技術的思想は、以下に説明するクレーン1のほか、他のクレーンにも適用できる。
まず、図1を用いて、第一実施形態に係るクレーン1について説明する。本願においては、障害物が存在する領域と侵入禁止領域を併せて制限領域Ab(図9参照)と定義する。
クレーン1は、主に車両2とクレーン装置3で構成されている。
車両2は、左右一対の前輪4と後輪5を備えている。また、車両2は、荷物Wの搬送作業を行なう際に接地させて安定を図るアウトリガ6を備えている。なお、車両2は、アクチュエータによって、その上部に支持するクレーン装置3を旋回自在としている。
クレーン装置3は、その後部から前方へ突き出すようにブーム7を備えている。そのため、ブーム7は、アクチュエータによって旋回自在となっている(矢印A参照)。また、ブーム7は、アクチュエータによって伸縮自在となっている(矢印B参照)。更に、ブーム7は、アクチュエータによって起伏自在となっている(矢印C参照)。
加えて、ブーム7には、ワイヤロープ8が架け渡されている。ブーム7の基端側には、ワイヤロープ8を巻き付けたウインチ9が配置され、ブーム7の先端側には、ワイヤロープ8によってフック10が吊り下げられている。ウインチ9は、アクチュエータと一体的に構成されており、ワイヤロープ8の繰り入れ及び繰り出しを可能としている。そのため、フック10は、アクチュエータによって昇降自在となっている(矢印D参照)。なお、クレーン装置3は、ブーム7の側方にキャビン11を備えている。
次に、図2を用いて、クレーン1の制御構成について説明する。
クレーン1は、制御装置20を備える。制御装置20には、各種操作具21~24が接続されている。また、制御装置20には、各種バルブ31~34が接続されている。更に、制御装置20には、各種センサ51~54が接続されている。
上述したように、ブーム7は、アクチュエータによって旋回自在となっている(図1における矢印A参照)。本願においては、かかるアクチュエータを旋回用油圧モータ41(図1参照)と定義する。旋回用油圧モータ41は、方向制御弁である旋回用バルブ31によって適宜に稼動される。つまり、旋回用油圧モータ41は、旋回用バルブ31が作動油の流動方向を切り替えることで適宜に稼動される。なお、旋回用バルブ31は、オペレータによる旋回操作具21の操作に基づいて稼動される。また、ブーム7の旋回角度は、旋回用センサ51によって検出される。そのため、制御装置20は、ブーム7の旋回角度を認識することができる。
また、上述したように、ブーム7は、アクチュエータによって伸縮自在となっている(図1における矢印B参照)。本願においては、かかるアクチュエータを伸縮用油圧シリンダ42(図1参照)と定義する。伸縮用油圧シリンダ42は、方向制御弁である伸縮用バルブ32によって適宜に稼動される。つまり、伸縮用油圧シリンダ42は、伸縮用バルブ32が作動油の流動方向を切り替えることで適宜に稼動される。なお、伸縮用バルブ32は、オペレータによる伸縮操作具22の操作に基づいて稼動される。また、ブーム7の伸縮長さは、伸縮用センサ52によって検出される。そのため、制御装置20は、ブーム7の伸縮長さを認識することができる。
更に、上述したように、ブーム7は、アクチュエータによって起伏自在となっている(図1における矢印C参照)。本願においては、かかるアクチュエータを起伏用油圧シリンダ43(図1参照)と定義する。起伏用油圧シリンダ43は、方向制御弁である起伏用バルブ33によって適宜に稼動される。つまり、起伏用油圧シリンダ43は、起伏用バルブ33が作動油の流動方向を切り替えることで適宜に稼動される。なお、起伏用バルブ33は、オペレータによる起伏操作具23の操作に基づいて稼動される。また、ブーム7の起伏角度は、起伏用センサ53によって検出される。そのため、制御装置20は、ブーム7の起伏角度を認識することができる。
加えて、上述したように、フック10は、アクチュエータによって昇降自在となっている(図1における矢印D参照)。本願においては、かかるアクチュエータを巻回用油圧モータ44(図1参照)と定義する。巻回用油圧モータ44は、方向制御弁である巻回用バルブ34によって適宜に稼動される。つまり、巻回用油圧モータ44は、巻回用バルブ34が作動油の流動方向を切り替えることで適宜に稼動される。なお、巻回用バルブ34は、オペレータによる巻回操作具24の操作に基づいて稼動される。また、フック10の吊下長さは、巻回用センサ54によって検出される。そのため、制御装置20は、フック10の吊下長さを認識することができる。
加えて、制御装置20には、GNSS受信機55、通信機56が接続されている。
GNSS受信機55は、全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System)を構成する受信機であって、衛星から測距電波を受信し、受信機の位置座標である緯度、経度、標高を算出する装置である。GNSS受信機55は、ブーム7の先端部分とキャビン11に設けられている。GNSS受信機55は、ブーム7の先端部分とキャビン11の位置座標を算出する。なお、GNSS受信機55は、制御装置20に接続されている。そのため、制御装置20は、GNSS受信機55が算出した位置座標を取得することができる。また、制御装置20は、ブーム7の先端部分の位置座標と吊下長さに基づいて、荷物Wの位置座標を認識することができる。更に、制御装置20は、ブーム7の先端部分の位置座標とキャビン11の位置座標から、車両2を基準とするブーム7の方位を認識することができる。
通信機56は、外部のサーバ等と通信を行う装置である。通信機56は、キャビン11に設けられている。通信機56は、外部のサーバ等から後述する作業領域Awの空間情報及び作業に関する情報等を取得するように構成されている。なお、通信機56は、制御装置20に接続されている。そのため、制御装置20は、通信機56を介して情報を取得することができる。
次に、図3と図4を用いて、荷物Wの搬送経路CRの生成について説明する。ここでは、搬送経路の生成概念を分かりやすくするため、ブーム7の旋回、伸縮、起伏によって生成される搬送経路CRについて説明する。以下の説明で、機体情報とは、クレーン1の性能諸元データである。作業に関する情報とは、荷物Wの吊り上げ地点Ps、荷物Wの吊り降ろし地点Pe、荷物Wの重量、荷物Wの形状、荷物Wの姿勢等に関する情報である。搬送経路情報とは、荷物Wの搬送経路、搬送速度等である。作業領域Awの空間情報とは、作業領域Aw内の制限領域Ab(図9参照)等の三次元情報である。なお、作業に関する情報は、BIM(Building Information Model)を用いて、取得される。
制御装置20は、搬送する荷物Wの重量から作業可能範囲Arを設定する。具体的には、制御装置20は、通信機56を介して外部のサーバ等から作業に関する情報である荷物Wの重量と機体情報であるクレーン1の性能諸元データを取得する。そして、制御装置20は、荷物Wの重量とクレーン1の性能諸元データからクレーン1が荷物Wを搬送することができる空間である作業可能範囲Arを算出する。
図3と図4に示すように、制御装置20は、作業可能範囲Ar内において搬送経路CRを構成する候補となる全ての経路R(n)を生成する(nは任意の自然数)。経路R(n)は、複数の節点P(n)を結んだものである。なお、節点P(n)は、作業領域Aw内の制限領域Ab(図9参照)には配置されない。
制御装置20は、任意の旋回角度θx(n)、任意の起伏角度θz(n)の位置にあるブーム7を伸縮可能なブーム長さLy(n)の全範囲において任意のブーム長さ刻み毎に伸縮させる場合の節点P(n)を配置する。次に、制御装置20は、任意の旋回角度刻みだけ異なる任意の旋回角度θx(n+1)、任意の起伏角度θz(n)の位置にあるブーム7を任意のブーム長さ刻み毎に伸縮させる場合の節点P(n)を、伸縮可能なブーム長さLy(n)の全範囲において配置する。このように、制御装置20は、旋回可能な旋回角度θx(n)の全範囲において任意の旋回角度刻み毎に、任意の起伏角度θz(n)の位置にあるブーム7を伸縮させる場合の節点P(n)を配置する。
同様にして、制御装置20は、任意の起伏角度刻みだけ異なる任意の起伏角度θz(n+1)の位置にあるブーム7を任意のブーム長さ刻み毎に伸縮させる場合の節点P(n)を、旋回可能な旋回角度θx(n)の全範囲において任意の旋回角度刻み毎に配置する。このように、制御装置20は、旋回可能な旋回角度θx(n)の全範囲における任意の旋回角度刻み毎、かつ伸縮可能なブーム長さLy(n)の全範囲における任意のブーム長さ刻み毎、かつ起伏可能な起伏角度θz(n)の全範囲における任意の起伏角度刻み毎に節点P(n)を配置する。この結果、作業可能範囲Ar内には、ブーム7の任意の旋回角度θx(n)、任意のブーム長さLy(n)、任意の起伏角度θz(n)における節点P(n)が任意の旋回角度刻み毎、任意のブーム長さ刻み毎、任意の起伏角度刻み毎に配置されている。
図4に示すように、制御装置20は、任意の一の節点P(n)と隣り合う複数の他の節点P(n+1)、P(n+2)・・を、荷物Wが通る候補の点として特定する。制御装置20は、一の節点P(n)から隣り合う複数の他の節点P(n+1)、P(n+2)・・までの経路R(n)、R(n+1)・・をそれぞれ生成する。制御装置20は、全ての節点P(n)間に経路R(n)を生成することで、作業可能範囲Ar内の空間をカバーする経路網を生成する。経路R(n)は、任意の旋回角度θx(n)、任意の伸縮長さLy(n)、任意の起伏角度θz(n)で生成される。ここでは、任意の旋回角度θx(n)における経路R(n)について詳しく説明する。
制御装置20は、任意の旋回角度θx(n)において、起伏角度θz(n)のブーム7を任意のブーム長さ刻み毎に縮小させる順に配置した節点P(n)、節点P(n+1)と、起伏角度θz(n+1)のブーム7を任意のブーム長さ刻み毎に縮小させて順に配置した節点P(n+2)、節点P(n+3)をそれぞれ結んだ経路を生成する。節点P(n)と節点P(n+1)を結ぶ経路R(n+1)は、ブーム7の伸縮によって荷物Wが通る経路である。節点P(n)と節点P(n+2)を結ぶ経路R(n+2)は、ブーム7の起伏によって荷物Wが通る経路である。節点P(n)と節点P(n+3)を結ぶ経路R(n+3)は、ブーム7の伸縮かつ起伏によって荷物Wが通る経路である。
任意の伸縮長さLy(n)でブーム7の旋回、起伏によって荷物Wが通る経路、任意の起伏角度θz(n)でブーム7の旋回、伸縮によって荷物Wが通る経路も同様に隣り合う節点P(n)を結んで生成される。このように生成される複数の経路R(n)は、ブーム7の旋回、伸縮、起伏のそれぞれ単独の動きによって搬送される荷物Wの経路と、旋回、伸縮、起伏のうち、複数の動きの併用によって搬送される荷物Wの経路とから構成されている。
制御装置20は、優先順位に基づいて作動させるアクチュエータ(旋回用油圧モータ41、伸縮用油圧シリンダ42、起伏用油圧シリンダ43)を選択する。そして、制御装置20は、所定の条件を満たすとともに、選択したアクチュエータの作動によって荷物Wが通る搬送経路CRを生成する。搬送経路CRは、複数の経路R(n)によって構成される。つまり、搬送経路CRは、節点P(n)を結んで生成される。制御装置20は、荷物Wが搬送経路CRに沿うようにアクチュエータを制御して、吊り上げ地点Psから吊り降ろし地点Peまで荷物Wを搬送する。
なお、制御装置20は、ウインチ9の繰り入れ及び繰り出し、ブーム7の先端部分に取り付けられるジブのチルト及び伸縮において、任意の刻み毎に節点P(n)を生成することができる。つまり、クレーン1は、経路R(n)及び搬送経路CRをワイヤロープ8の繰り入れ及び繰り出し、ジブのチルト及び伸縮に基づいて生成することができる。
次に、図5及び図6を用いて、節点P(n)の水平方向の間隔について説明する。本願における節点P(n)の配置の概念を分かりやすくするため、格子状に配置される節点P(n)について説明する。つまり、節点P(n)の配置は、格子状に限定されない。
制御装置20は、通信機56を介して外部のサーバ等から作業に関する情報である荷物Wの形状と荷物Wがフック10に吊り下げられた状態の荷物Wの姿勢を取得する。制御装置20は、フック10及び荷物Wを通る鉛直軸Vを設定し、鉛直軸Vから荷物Wの最側端Eまでの水平方向長さL1を算出する。これは、鉛直軸Vを中心として荷物Wが回転した場合、鉛直軸Vから水平方向に水平方向長さL1の範囲で荷物Wの通過範囲が収まるためである。なお、鉛直軸Vは、荷物Wの重心位置を通るが荷物Wの中心位置を通るとは限らない。また、最側端Eとは、荷物Wがフック10に吊り下げられた状態で、鉛直軸Vから荷物Wの表面までの水平方向の長さが最大となる部分である。
制御装置20は、隣接する節点P(n)間の水平方向の距離D1が水平方向長さL1の2倍以下となるように節点P(n)の水平方向の間隔を設定する。本願において、水平面上で相互に隣接する4つの節点P(n)を結んで形成される区画を区画F1と定義すると、区画F1の節点P(n)間の距離の中では、区画F1で対角に位置する節点P(n)間の距離D1が最も大きい。そのため、制御装置20は、距離D1が水平方向長さL1の2倍以下となるように節点P(n)の水平方向の間隔を設定する。更に、本願において、節点P(n)を中心とする半径が水平方向長さL1に等しい円形の領域を領域S1と定義すると、距離D1と水平方向長さL1の2倍が等しい場合、区画F1で対角に位置する節点P(n)をそれぞれ中心とする領域S1が区画F1の内側で互いに接する。制御装置20は、距離D1が水平方向長さL1の2倍以下となるように節点P(n)の水平方向の間隔を設定することで、区画F1の内側で領域S1が存在しない領域をなくすことができる。
次に、図7及び図8を用いて、節点P(n)の鉛直方向の間隔について説明する。以下の説明で、基準位置Ptとは、フック10から荷物Wを含む鉛直軸V上に配置される。制御装置20は、搬送経路CRに沿って荷物Wを搬送させる際に、基準位置Ptが搬送経路CR上を通過するように荷物Wを搬送させる。
制御装置20は、鉛直軸V上に基準位置Ptを設定する。そして、制御装置20は、基準位置Ptから荷物Wの最下端Gまでの鉛直方向長さL2を算出する。これは、基準位置Ptが搬送経路CR上を通過するように荷物Wを搬送する際に、基準位置Ptから鉛直方向に鉛直方向長さL2の範囲で荷物Wの通過範囲が収まるためである。
制御装置20は、隣接する節点P(n)間の鉛直方向の距離D2が鉛直方向長さL2以下となるように節点P(n)の鉛直方向の間隔を設定する。基準位置Ptに節点P(n)がある場合、この節点P(n)に下方で隣接する節点P(n)の高さが荷物Wの最下端Gの高さと等しい又は荷物Wの最下端Gの高さよりも高くなる。
次に、図9及び図10を用いて、荷物Wが障害物に衝突すると判定される状況と荷物Wの搬送経路CRについて説明する。節点P(n)は、上述の水平方向及び鉛直方向の間隔で配置されているものとする。荷物Wが障害物に衝突すると判定される状況について説明するが、荷物Wが侵入禁止領域に侵入すると判定される状況でも同様に判定が可能である。また、水平方向に相互に隣接した4つの節点P(n)を結んで形成される区画F2毎の判定について説明するが、3つ又は5つ以上の節点P(n)を結んで形成される区画F2毎でも同様に判定が可能である。
制御装置20は、通信機56を介して外部のサーバ等から作業領域Awの空間情報を取得する。制御装置20は、作業領域Awに基づいて障害物が存在する領域(制限領域Ab)を認識する。
制御装置20は、水平方向に相互に隣接した4つの節点P(n)を選択する(白丸参照)。4つの節点P(n)は、格子状に節点P(n)が配置されている場合、上方からみて四角形の角に配置されている。なお、P(n)の配置様態によっては、できるだけ水平となる4つの節点P(n)が選択されるものとする。
制御装置20は、選択した4つの節点P(n)をそれぞれ中心とする半径が水平方向長さL1に等しく高さが鉛直方向長さL2に等しい4つの円柱領域Acを算出する。円柱領域Acは、その底面が水平であり、上方の底面の中心に節点P(n)がある。本願において、選択した4つの節点P(n)と下方に隣接する4つの節点P(n)それぞれを頂点とする立体の領域を領域S2と定義すると、節点P(n)の水平方向及び鉛直方向の間隔が設定されていることによって、領域S2の内側で円柱領域Acが存在しない領域がない状態となる。そのため、領域S2内に制限領域Abが存在する場合、4つの円柱領域Acの少なくとも1つに制限領域Abと重なる部分S3が存在する。制御装置20は、4つの円柱領域Acの少なくとも1つが制限領域Abに重なる場合、4つの節点P(n)を荷物Wが障害物に衝突する節点P(n)と判定する。つまり、制御装置20は、選択した4つの節点P(n)を結んで形成される区画F2を荷物Wが障害物に衝突する区画F2と判定する。
このため、制御装置20は、隣接した節点P(n)のそれぞれで荷物Wが障害物に衝突しないと判定される場合、この節点P(n)から節点P(n)までの搬送経路CR上でも荷物Wが障害物に衝突しないようにすることができる。なお、円柱領域Acの半径を水平方向長さL1よりも大きくし、円柱領域Acの高さを鉛直方向長さL2よりも大きくすることによって、荷物Wが障害物に衝突するか否かの判定の条件に余裕を持たせてもよい。
図10に示すように、制御装置20は、配置された節点P(n)で形成される全ての区画F2に対して荷物Wが障害物に衝突するか否かを判定する。その結果、制御装置20は、白丸の節点P(n)を荷物Wが障害物に衝突する節点P(n)と判定している。制御装置20は、荷物Wが障害物に衝突する節点P(n)を除いた残りの節点P(n)を用いて搬送経路CRを生成する。
このように、本クレーン1は、複数の節点P(n)を配置して当該節点P(n)を結んで荷物Wの搬送経路CRを生成する制御装置20を備えている。そして、フック10及び荷物Wを通る鉛直軸Vを設定し、鉛直軸Vから荷物Wの最側端Eまでの水平方向長さL1を算出し、隣接する節点P(n)間の水平方向の距離D1が水平方向長さL1の2倍以下となるように節点P(n)の水平方向の間隔を設定する。また、更に制御装置20は、フック10から荷物Wを含む鉛直軸V上に基準位置Ptを設定し、基準位置Ptから荷物Wの最下端Gまでの鉛直方向長さL2を算出し、隣接する節点P(n)間の鉛直方向の距離D2が鉛直方向長さL2以下となるように節点P(n)の鉛直方向の間隔を設定する。かかるクレーン1によれば、隣接する節点P(n)のそれぞれで荷物Wが障害物に衝突しないと判定される場合、この節点P(n)から節点P(n)までの搬送経路CR上でも荷物Wが障害物に衝突しない。同様に、隣接する節点P(n)のそれぞれで荷物Wが侵入禁止領域に侵入しないと判定される場合、この節点P(n)から節点P(n)までの搬送経路CR上でも荷物Wが侵入禁止領域に侵入しない。これにより、搬送途中の荷物Wが障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物Wが侵入禁止領域に侵入するのを防ぐことができる。また、障害物との衝突や侵入禁止領域への侵入の判定の漏れがなくなり、効率よく判定を行うことができる。
更に制御装置20は、水平方向に相互に隣接した3つ以上の節点P(n)をそれぞれ中心とする半径が水平方向長さL1に等しく高さが鉛直方向長さL2に等しい円柱領域Acを想定し、円柱領域Acの少なくとも1つが制限領域Abに重なる場合、3つ以上の節点P(n)を除いた残りの節点P(n)を用いて搬送経路CRを生成する。かかるクレーン1によれば、水平方向に相互に隣接した3つ以上の節点P(n)を結んで形成される区画F2毎に、荷物Wが障害物に衝突するか否かが判定される。同様に、水平方向に相互に隣接した3つ以上の節点P(n)を結んで形成される区画F2毎に、荷物Wが侵入禁止領域に侵入するか否かが判定される。そして、荷物Wが障害物に衝突すると判定される節点P(n)と、荷物Wが侵入禁止領域に侵入すると判定される節点P(n)を除いた残りの節点P(n)を用いて搬送経路CRが生成される。これにより、搬送途中の荷物Wが障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物Wが侵入禁止領域に侵入するのを防ぐことができる。
次に、図11を用いて、第二実施形態に係るクレーン1について説明する。以下においては、第一実施形態に係るクレーン1の説明で用いた名称と符号を用いることで、同じものを指すこととする。ここでは、第一実施形態に係るクレーン1に対して相違する部分を中心に説明する。侵入禁止領域が制限領域Abである場合の節点P(n)の配置について説明するが、障害物が存在する領域が制限領域Abの場合でも同様に節点P(n)が配置される。
制御装置20は、通信機56を介して外部のサーバ等から作業領域Awの空間情報を取得する。制御装置20は、作業領域Awに基づいて侵入禁止領域(制限領域Ab)を認識する。
基準位置Pt(図7参照)が搬送経路CR上を通過するように荷物Wを搬送する際に、基準位置Ptから水平方向に水平方向長さL1の範囲内と、基準位置Ptから鉛直方向に鉛直方向長さL2の範囲内を荷物Wが通過する。制御装置20は、侵入禁止領域に侵入することが明らかな節点P(n)を無駄に配置しないようにするため、制限領域Abに対して水平方向に水平方向長さL1を加え制限領域Abに対して鉛直方向に鉛直方向長さL2を加えた領域An1の外側で節点P(n)を配置する。
このように、更に制御装置20は、制限領域Abに対して水平方向に水平方向長さL1を加え制限領域Abに対して鉛直方向に鉛直方向長さL2を加えた領域An1の外側で節点P(n)を配置する。かかるクレーン1によれば、荷物Wが障害物に衝突することが明らかな節点P(n)が配置されない。同様に、荷物Wが侵入禁止領域に侵入することが明らかな節点P(n)が配置されない。これにより、搬送途中の荷物Wが障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物Wが侵入禁止領域に侵入するのを防ぐことができる。また、配置される節点P(n)の数が少なくなるため、搬送経路CRの生成のための計算量を削減できる。
次に、図12及び図13を用いて、第三実施形態に係るクレーン1について説明する。ここでも、第一実施形態に係るクレーン1に対して相違する部分を中心に説明する。侵入禁止領域が制限領域Abである場合の節点P(n)の配置について説明するが、障害物が存在する領域が制限領域Abの場合でも同様に節点P(n)が配置される。
制御装置20は、フック10に吊り下げられた荷物Wの想定される振れ幅L3(例えば、搬送中の最大の振れ幅)を予測する。荷物Wの振れは、ブーム7の旋回や作業領域Awの風によって生じる。振れ幅L3は、通信機56を介して外部のサーバ等から取得される機体情報や、荷物Wの重量、荷物Wの形状、作業領域Awの風速に基づいて算出される。
制御装置20は、通信機56を介して外部のサーバ等から作業領域Awの空間情報を取得する。制御装置20は、作業領域Awに基づいて侵入禁止領域(制限領域Ab)を認識する。
本願において、水平方向長さL1と振れ幅L3を合わせた長さを長さL4と定義すると、基準位置Pt(図7参照)が搬送経路CR上を通過するように荷物Wを搬送する際に、基準位置Ptから水平方向に長さL4の範囲内と、基準位置Ptから鉛直方向に鉛直方向長さL2の範囲内を荷物Wが通過する。制御装置20は、侵入禁止領域に侵入する可能性がある節点P(n)を無駄に配置しないようにするため、制限領域Abに対して水平方向に長さL4を加え制限領域Abに対して鉛直方向に鉛直方向長さL2を加えた領域An2の外側で節点P(n)を配置する。
このように、更に制御装置20は、荷物Wの想定される振れ幅L3を予測し、制限領域Abに対して水平方向に水平方向長さL1と振れ幅L3とを加え(長さL4を加え)制限領域Abに対して鉛直方向に鉛直方向長さL2を加えた領域An2の外側で節点P(n)を配置する。かかるクレーン1によれば、荷物Wの振れによって荷物Wが障害物に衝突する可能性のある節点P(n)が配置されない。同様に、荷物Wの振れによって荷物Wが侵入禁止領域に侵入する可能性のある節点P(n)が配置されない。これにより、搬送途中の荷物Wが障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物Wが制限領域Abに侵入するのを防ぐことができる。また、配置される節点P(n)の数が少なくなるため、搬送経路CRの生成のための計算量を削減できる。
次に、図14を用いて、経路生成システム70について説明する。経路生成システム70は、データセンタ等の外部施設に設けられている。
経路生成システム70が情報の通信を行うクレーン1は、クレーン12である。クレーン12は、節点P(n)の配置や搬送経路CRの生成を行わない点がクレーン1と相違する。
経路生成システム70は、システム側制御装置71を備える。システム側制御装置71には、システム側通信部72が接続されている。
システム側通信部72は、クレーン12の通信機56や外部のサーバ等と通信を行う装置である。システム側通信部72は、情報を通信機56へ伝達するように構成されている。システム側通信部72は、外部のサーバ等から作業領域Awの空間情報及び作業に関する情報等を取得するように構成されている。なお、システム側通信部72は、システム側制御装置71に接続されている。そのため、システム側制御装置71は、システム側通信部72を介して情報を取得することができる。また、システム側制御装置71は、システム側通信部72を介して通信機56へ情報を伝達することができる。
システム側制御装置71は、クレーン1の制御装置20と同様に節点P(n)を配置し、搬送経路CRを生成する。生成した搬送経路CRは、システム側通信部72を介してクレーン12に伝達される。クレーン12は、基準位置Pt(図7参照)が搬送経路CR上を通過するようにアクチュエータ(旋回用油圧モータ41、伸縮用油圧シリンダ42、起伏用油圧シリンダ43、巻回用油圧モータ44)を制御して、吊り上げ地点Psから吊り下し位置Peまで荷物Wを搬送する。
このように、通信機56を介してクレーン12の制御装置20に接続し、上述の各実施形態と同様に節点P(n)を配置して搬送経路CRを生成し、生成した搬送経路CRをクレーン12に伝達するシステムを構成することができる。
このように、本経路生成システム70は、複数の節点P(n)を配置して当該節点P(n)を結んで荷物Wの搬送経路CRを生成するシステム側制御装置71を備えている。そして、システム側制御装置71は、フック10及び荷物Wを通る鉛直軸Vを設定し、鉛直軸Vから荷物Wの最側端Eまでの水平方向長さL1を算出し、隣接する節点P(n)間の水平方向の距離D1が水平方向長さL1の2倍以下となるように節点P(n)の水平方向の間隔を設定する。また、更にシステム側制御装置71は、フック10から荷物Wを含む鉛直軸V上に基準位置Ptを設定し、基準位置Ptから荷物Wの最下端Gまでの鉛直方向長さL2を算出し、隣接する節点P(n)間の鉛直方向の距離D2が鉛直方向長さL2以下となるように節点P(n)の鉛直方向の間隔を設定する。かかる経路生成システム70によれば、隣接する節点P(n)のそれぞれで荷物Wが障害物に衝突しないと判定される場合、この節点P(n)から節点P(n)までの搬送経路CR上でも荷物Wが障害物に衝突しない。同様に、隣接する節点P(n)のそれぞれで侵入禁止領域に侵入しないと判定される場合、この節点P(n)から節点P(n)までの搬送経路CR上でも荷物Wが侵入禁止領域に侵入しない。これにより、搬送途中の荷物Wが障害物に衝突するのを防ぐとともに、荷物Wが侵入禁止領域に侵入するのを防ぐことができる。
上述の実施形態は、代表的な形態を示したに過ぎず、一実施形態の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。更に種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に特許請求の範囲に記載の均等の意味、及び範囲内のすべての変更を含む。
1 クレーン
2 車両
3 クレーン装置
7 ブーム
10 フック
12 クレーン
20 制御装置
70 経路生成システム
71 システム側制御装置
Ab 制限領域
Ac 円柱領域
An1 領域
An2 領域
CR 搬送経路
D1 距離
D2 距離
E 最側端
G 最下端
L1 水平方向長さ
L2 鉛直方向長さ
L3 振れ幅
P(n) 節点
Pt 基準位置
V 鉛直軸
W 荷物

Claims (5)

  1. ブームと、
    前記ブームから吊り下げられるフックと、が設けられたクレーンであって、
    複数の節点を配置して当該節点を結んで荷物の搬送経路を生成する制御装置を備え、
    前記制御装置は、制限領域には前記節点を配置せず、
    前記制御装置は、前記フック及び前記荷物を通る鉛直軸を設定し、前記鉛直軸から前記荷物の最側端までの水平方向長さを算出し、隣接する節点間の水平方向の距離が前記水平方向長さの2倍以下となるように前記節点の水平方向の間隔を設定し、
    前記制御装置は、前記フックから前記荷物を含む前記鉛直軸上に基準位置を設定し、前記基準位置から前記荷物の最下端までの鉛直方向長さを算出し、隣接する節点間の鉛直方向の距離が前記鉛直方向長さ以下となるように前記節点の鉛直方向の間隔を設定し、
    前記基準位置は、前記鉛直軸上において、前記基準位置から鉛直方向に前記鉛直方向長さの範囲で荷物の通過範囲が収まる位置にある、ことを特徴とするクレーン。
  2. 前記制御装置は、水平方向に相互に隣接した3つ以上の節点をそれぞれ中心とする半径が前記水平方向長さに等しく高さが前記鉛直方向長さに等しい円柱領域を想定し、前記円柱領域の少なくとも1つが制限領域に重なる場合、前記3つ以上の節点を除いた残りの節点を用いて前記搬送経路を生成し、
    前記円柱領域の少なくとも1つが制限領域に重なる場合に前記3つ以上の節点を除くことを、配置された節点で形成される全ての区画に対して行う、ことを特徴とする請求項1に記載のクレーン。
  3. 前記制御装置は、前記制限領域に対して水平方向に前記水平方向長さを加え前記制限領域に対して鉛直方向に前記鉛直方向長さを加えた領域の外側で前記節点を配置する、ことを特徴とする請求項2に記載のクレーン。
  4. 前記制御装置は、前記荷物の想定される振れ幅を予測し、前記制限領域に対して水平方向に前記水平方向長さと前記振れ幅とを加え前記制限領域に対して鉛直方向に前記鉛直方向長さを加えた領域の外側で前記節点を配置する、ことを特徴とする請求項2に記載のクレーン。
  5. ブームと、
    前記ブームから吊り下げられるフックと、が設けられたクレーンにより搬送される荷物の搬送経路を生成する経路生成システムであって、
    複数の節点を配置して当該節点を結んで前記荷物の搬送経路を生成するシステム側制御装置を備え、
    前記システム側制御装置は、制限領域には前記節点を配置せず、
    前記システム側制御装置は、前記フック及び前記荷物を通る鉛直軸を設定し、前記鉛直軸から前記荷物の最側端までの水平方向長さを算出し、隣接する節点間の水平方向の距離が前記水平方向長さの2倍以下となるように前記節点の水平方向の間隔を設定し、
    前記システム側制御装置は、前記フックから前記荷物を含む前記鉛直軸上に基準位置を設定し、前記基準位置から前記荷物の最下端までの鉛直方向長さを算出し、隣接する節点間の鉛直方向の距離が前記鉛直方向長さ以下となるように前記節点の鉛直方向の間隔を設定し、
    前記基準位置は、前記鉛直軸上において、前記基準位置から鉛直方向に前記鉛直方向長さの範囲で荷物の通過範囲が収まる位置にある、ことを特徴とする経路生成システム。
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