JP7218038B2 - 車両用灯具 - Google Patents

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本開示は、車両用灯具に関する。
入射面と出射面とシェード部と、が一体成形された複合光学レンズを備える車両用灯具が知られている。
仏国特許公開第3010772号公報
しかしながら、上記のような従来技術では、複合光学レンズは光源からの光のうち、出射面に入る光を増加させることが難しい。
そこで、1つの側面では、本発明は、光源からの光のうち、出射面に入る光を増加させることによって光の利用効率を高くできる車両用灯具を提供することを目的とする。
1つの側面では、光源と複合光学レンズとを含む車両用灯具であって、
前記複合光学レンズは、
光を入射させる入射面と、
前記入射面から入射した光を前方側に照射する出射面と、
前記入射面と前記出射面の間に形成されたシェード部と、
前記入射面側の上側に形成され、第1配光パターンを形成する光を前記出射面に向けて反射する第1リフレクタ面と、
前記入射面側の下側に形成され、集光配光パターンを形成する光を前記出射面に向けて反射する第2リフレクタ面と、を備え、
前記入射面は、前記光軸を通る鉛直断面において、前記光源よりも上方に位置する上側入射面よりも前記光源よりも下方に位置する下側入射面の方が前記光源に近接して形成される、車両用灯具が提供される。
1つの側面では、本発明によれば、光源からの光のうち、出射面に入る光を増加させることによって光の利用効率を高くできる車両用灯具を提供することが可能となる。
本実施形態の車両用灯具を備えた車両の平面図である。 本実施形態の灯具ユニットの分解斜視図である。 本実施形態の複合光学レンズの断面図である。 本実施形態の出射面側が見えるようにした複合光学レンズの斜視図である。 本実施形態の入射面側が見えるようにした複合光学レンズの斜視図である。 変形例による複合光学レンズの断面図である。 集光配光パターンを形成する光の光路を説明するための複合光学レンズの断面図である。 図7のQ1部の拡大図である。 比較例の場合を示す説明図(断面図)である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する。)について詳細に説明する。
なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
また、実施形態及び図中において、特に断りがない場合、「前」、「後」は、各々、車両102の「前進方向」、「後進方向」を示し、「上」、「下」、「左」、「右」は、各々、車両102に乗車する運転者から見た方向を示す。
なお、言うまでもないが「上」、「下」は鉛直方向での「上」、「下」でもあり、「左」、「右」は水平方向での「左」、「右」でもある。
図1は、本実施形態の車両用灯具を備えた車両102の平面図である。
図1に示すように、本実施形態の車両用灯具は、車両102の前方側の左右のそれぞれに設けられる車両用の前照灯(101L、101R)であり、以下では単に車両用灯具と記載する。
本実施形態の車両用灯具は、車両前方側に開口したハウジング(図示せず)と開口を覆うようにハウジングに取り付けられるアウターレンズ(図示せず)を備え、ハウジングとアウターレンズとで形成される灯室内に灯具ユニット1(図2参照)等が配置されている。
図2は本実施形態の灯具ユニット1の分解斜視図である。
図2に示すように、灯具ユニット1は、ヒートシンク10と、ヒートシンク10に取り付けられる光源装置20と、光源装置20上に配置される光学制御部材30と、光学制御部材30の一部を覆うカバー40と、を備えている。
(ヒートシンク10)
ヒートシンク10は、光源装置20を配置するベース部11と、ベース部11の後方側に設けられ、車両幅方向に並ぶ複数の放熱フィン12と、ベース部11の鉛直方向の一方側(図2では下側)に設けられ、前方側に突出する車両幅方向に離間した一対の位置決めピン11Aと、を備えている。
なお、ベース部11には、車両幅方向の中央側であって、鉛直方向に離間する位置に一対のネジ螺合孔11Bが形成されており、一対のネジ螺合孔11Bには、後述する光源装置20、光学制御部材30、及び、カバー40を共止めするように一対のネジNが螺合固定される。
放熱フィン12は、それぞれ鉛直方向の他方側(図2では上側)にベース部11よりも延在しており、ベース部11より鉛直方向に延在している部分(図2では上側の部分)が、後述する光源装置20のコネクタ接続部23Bを収容可能にベース部11側から後方側に切欠かれたような形状になっている。
本実施形態では、ヒートシンク10はアルミダイカスト製のヒートシンク10になっているが、これに限定される必要はなく、熱伝導率の高い金属又は樹脂等を用いて形成されたものであればよい。
(光源装置20)
光源装置20は、熱伝達部材21と、熱伝達部材21上に配置された光源22と、熱伝達部材21上に配置され、光源22に対応する位置に設けられた開口部23Aと外部コネクタが接続されるコネクタ接続部23Bを有する接続部23と、を備えている。
なお、コネクタ接続部23Bは、熱伝達部材21よりも鉛直方向の他方側(図2では上側)に位置し、熱伝達部材21よりも一部が後方側に出っ張るように設けられており、先に触れたように、この出っ張った部分が、放熱フィン12の後方側に切欠かれたような形状の部分に位置することになる。
本実施形態では、熱伝達部材21は、光源22よりも外形の大きいアルミ製の板材を用いているが、材料はアルミに限定される必要はなく、熱伝導率の高いアルミ以外の金属又は樹脂等であってもよい。
そして、熱伝達部材21は、光源22で発生する熱を速やかに広い範囲に拡散しつつ、熱を効率よくヒートシンク10に伝達して光源22の冷却効率を高める役目を果たす。
光源22は、光を透過する発光領域22Bを有する基板22Aと、基板22Aの裏側に配置され、発光領域22Bを発光させるための光を出射する発光チップ(図示せず)と、を備え、本実施形態では、発光チップにLDチップ(レーザーダイオードチップ)が用いられたLD光源(レーザー光源)になっているが、発光チップにLEDチップを用いたLED光源(発光ダイオード光源)としてもよい。
なお、本実施形態の光源22(発光チップ)は、平面発光部を有する、ランバーシアン分布又はこれに近いものになっている。
しかしながら、光源22にLD光源を用いる方がLED光源の場合より小型化が行い易いため、光源22にはLD光源を用いるのが好ましい。
接続部23は、例えば、耐熱性に優れた電気絶縁樹脂を用いたインサート成形で、光源22と外部コネクタとの電気的な接続を行うための電気配線(図示せず)を内部に収容するように形成された部材であり、その電気配線(図示せず)の一端側が開口部23Aに導出され光源22との電気的な接続が行われ、その電気配線(図示せず)の他端側がコネクタ接続部23B内に導出され、外部コネクタとの電気的な接続が行われるようになっている。
そして、光源装置20は、ベース部11に設けられた一対の位置決めピン11Aを通す一対の位置決め孔24Aと、ベース部11に設けられたネジ螺合孔11Bに対応する位置に設けられた一対のネジ孔24Bと、を備えており、位置決めピン11Aで位置決めされた状態でネジNによってヒートシンク10に対して固定できるようになっている。
(光学制御部材30)
光学制御部材30は、光源22からの光を前方側に照射する複合光学レンズ31と、複合光学レンズ31を光源装置20に配置して光源装置20とともにヒートシンク10に対して固定するための固定部32と、を備えており、複合光学レンズ31と固定部32が、透明な樹脂(例えば、アクリル系樹脂やポリカーボネート系樹脂)で一体成形された部材である。
固定部32は、複合光学レンズ31の光学制御に影響のない左右の側面(後述するシェード部31Cの頂線31CAより前方側の左右の側面)から後方側に延在する一対の脚部32Aと、一対の脚部32Aに繋がるように設けられた固定のための基部32Bと、を備えている。
そして、基部32Bは、ベース部11に設けられた一対の位置決めピン11Aを通す一対の位置決め孔32BAと、ベース部11に設けられたネジ螺合孔11Bに対応する位置に設けられた一対のネジ孔32BBと、を備えており、位置決めピン11Aで位置決めされた状態でネジNによって光源装置20とともにヒートシンク10に対して固定される。
なお、光学制御部材30の基部32Bは、光源装置20の接続部23上に配置されることで、光源装置20の熱伝達部材21との接触が回避されており、接続部23が光学制御部材30と熱伝達部材21の間に設けられた熱を絶縁する熱絶縁体としての機能を果たすことで、光学制御部材30に耐熱性の低いアクリル系樹脂(例えば、耐熱温度100℃程度)を使用しても問題がないようになっている。
(カバー40)
カバー40は、複合光学レンズ31の光を出射する出射面31A及び光を入射させる入射面31B(図3及び図5参照)を塞がないように開口し、複合光学レンズ31の側面を覆う略円筒状の覆い部41と、覆い部41の後端側に位置し、覆い部41から外側に突出するように設けられ、光学制御部材30、及び、光源装置20とともにヒートシンク10に対して固定するためのフランジ部42と、を備えている。
なお、覆い部41は、複合光学レンズ31の固定部32の一対の脚部32Aを挿入可能とするために後端側から前端側に向かって切欠かれた形状の車両幅方向に離間した一対の切欠き部41Aを備えている。
また、フランジ部42は、この一対の切欠き部41Aへの脚部32Aの挿入を可能とするために、一対の切欠き部41Aの位置を基準として鉛直方向の一方側(図2では下側)と鉛直方向の他方側(図2では上側)にそれぞれ分かれて一対設けられたものになっている。
そして、フランジ部42は、鉛直方向の一方側(図2では下側)のフランジ部42に形成され、ベース部11に設けられた一対の位置決めピン11Aを通す一対の位置決め孔42Aと、鉛直方向の一方側(図2では下側)及び鉛直方向の他方側(図2では上側)のフランジ部42のそれぞれに1つずつ形成され、ベース部11に設けられたネジ螺合孔11Bに対応する位置に設けられた一対のネジ孔42Bと、を備えており、位置決めピン11Aで位置決めされた状態でネジNによって、光学制御部材30、及び、光源装置20とともにヒートシンク10に対して固定される。
なお、カバー40は、複合光学レンズ31の出射面31A以外の位置から光が漏れるのを抑制するためのものであり、本実施形態では、光が透過しない不透明な樹脂で形成したものになっている。
ただし、カバー40は、光が透過するような透明な樹脂で形成され、表面に光の透過を抑制する着色層を形成したものであってもよい。
また、カバー40を省略し、複合光学レンズ31の入射面31B及び出射面31Aを除く部分にアルミ蒸着等を行うことでカバー40と同様の機能を持たせるようにしてもよい。
次に、図3から図9を参照しながら複合光学レンズ31について詳細に説明する。ここでは、まず、図3から図5を参照しながら複合光学レンズ31の全体の特徴について説明し、その後、図7から図9を参照しながら複合光学レンズ31の一部(入射面31Bにおける下側の領域)の特徴について更に詳しく説明する。
図3は本実施形態の複合光学レンズ31の断面図であり、レンズ光軸Zに沿って鉛直方向に切断した側面側から見た断面図である。なお、図3には、模式的に記載した光源22の発光領域22Bも併せて図示している。また、図4は本実施形態の出射面31A側が見えるようにした複合光学レンズ31の斜視図であり、図5は本実施形態の入射面31B側が見えるようにした複合光学レンズ31の斜視図である。
図3に示すように、本実施形態の複合光学レンズ31は、光源22からの光を入射させる入射面31Bと、入射面31Bから入射した光を前方側に照射する出射面31Aと、入射面31Bと出射面31Aの間に形成されたシェード部31Cと、が一体成形されたレンズになっている。
そして、シェード部31Cは、複合光学レンズ31の入射面31Bと出射面31Aの間の位置の鉛直方向下側から複合光学レンズ31の内側に略三角形状の窪みを形成するようにして形成されており、その三角形状の窪みの頂点となる位置がカットオフラインの形状に合わせた頂線31CAとなるようにされている。
また、複合光学レンズ31は、シェード部31Cの頂線31CAより入射面31B側の上側(鉛直方向上側)に形成され、入射面31Bから入射したロービーム配光パターンの第1配光パターンを形成する光L1を出射面31Aに向けて反射する自由曲面の半ドーム状の第1リフレクタ面31Dと、頂線31CAより入射面31B側の下側(鉛直方向下側)に形成され、入射面31Bから入射したロービーム配光パターンの集光配光パターンを形成する光L2を出射面31Aに向けて反射する自由曲面の半ドーム状の第2リフレクタ面31E(全反射面)と、を備えている。
なお、本実施形態では、第1配光パターンは、ロービーム配光パターンの拡散配光パターンになっているため、以下では第1拡散配光パターンと記載する場合がある。
また、第1リフレクタ面31Dと第2リフレクタ面31Eの隣接する位置の車両幅方向の幅は、第1リフレクタ面31Dの方が大きいものとし、良好にロービーム配光パターンの第1拡散配光パターンを形成できるようにしている。
このように、本実施形態では、1つの複合光学レンズ31でロービーム配光パターンの第1拡散配光パターンと集光配光パターンが形成できるためロービーム配光パターンを形成するための灯具ユニット1を数多く設ける必要がなく、車両用灯具の小型化が行えるようになっている。
一方、本実施形態では、入射面31Bは、全体形状が複合光学レンズ31の内側に凹む凹面状であって、中央側にロービーム配光パターンの第2配光パターンを形成する光L3を入射させる複合光学レンズ31の外側に突出する凸面31BAを有している。
なお、本実施形態では、第2配光パターンは、ロービーム配光パターンの第1拡散配光パターンより小さいロービーム配光パターンの中拡散配光パターンになっているため、以下では、第2拡散配光パターンと記載する場合がある。
この凸面31BAは、図5に示すように、外形が略矩形状(正方形状)で、図3に示すように、頂線31CA又は頂線31CAの近傍に前方側焦点が位置するように形成されている。
そして、凸面31BAの中心と光源22の発光中心が車両幅方向及び鉛直方向で見て略一致するように光源22が凸面31BAの後方側に位置するため、この凸面31BAから入射する光は大きな屈折を伴わず、緩やかに頂線31CAに向けて集光され、更に前方側焦点から緩やかに出射面31Aに向けて広がり良好な中拡散配光パターンを形成できるようになっている。
なお、より正確には、凸面31BAは、鉛直方向では、集光するようになっているが、水平方向では、光を広げるように拡散するようになっている。
このように、本実施形態では、集光配光パターンと第1拡散配光パターンに多重される、中程度の拡散配光パターン(中拡散配光パターン)である第2拡散配光パターンも形成されるため、ロービーム配光パターンとしての光度分布をより良好なものとすることができる。
そして、凸面31BAの外側の入射面31Bが後方側に広がる形状とし、入射面31Bの全体形状が複合光学レンズ31の内側に凹む凹面状とされていることで、前方側に向けて光を照射する光源22の光の広がりを考慮して、その光を無駄なく複合光学レンズ31内に入射させることができる。
なお、入射面31Bの全体形状の複合光学レンズ31の内側に凹む凹面状の後方焦点は、第1リフレクタ面31Dの後方焦点と略一致しており、それらの後方焦点は、光源22の発光中心と略一致している。
このように、本実施形態によれば、光源22が前方側に光を照射するように配置され、複合光学レンズ31が、光の広がりを利用し、上側に広がる光で最も大きいロービーム配光パターンの拡散配光パターン(第1拡散配光パターン)を形成し、下側に広がる光でロービーム配光パターンの集光配光パターンを形成し、中央側の光でロービーム配光パターンの中拡散配光パターン(第2拡散配光パターン)を形成するものとしているので、多数の灯具ユニット1を用いなくても良好なロービーム配光パターンを形成でき、車両用灯具の小型化が可能になっている。
なお、カットオフライン上端近傍にはやや黄色味のある集光配光パターンの分光と第1拡散配光パターンの青味のある分光とが多重され、分光色を緩和できるものになっている。
ところで、本実施形態では、シェード部31Cが、複合光学レンズ31の内側に略三角形状の窪みを形成するようにして形成されているため、シェード部31Cは、頂線31CAから後方側に傾斜する後方側傾斜面31CBを有するものになっており、第1リフレクタ面31Dで反射された光の一部、第2リフレクタ面31Eで反射された光の一部、及び、光源22からの直射光の一部が、この後方側傾斜面31CBで反射されると、その反射光の一部は、頂線31CAより前方側の上側の面で反射され、出射面31Aから前方側に照射される。
そして、このような光は、出射面31Aで配光制御する予定ではない光であり、灯室内や車両近傍に照射される有害光となるおそれがある。
そこで、本実施形態では、図3に示すように、複合光学レンズ31が、シェード部31Cの頂線31CAよりも出射面31A側に形成され、出射面31Aに向けて出射面31Aで配光制御する予定でない反射光を反射する部位に形成された光散乱部31Fを備えるものとしている。
具体的には、光散乱部31Fは、後方側傾斜面31CBで反射された光が、直接、照射される複合光学レンズ31の部位に形成されており、これによって、図3に示すように、光が散乱され、その光の多くは光散乱部31Fから出射する光L4となり、カバー40(図2参照)によって外部に出ないように遮光される。
一方、光散乱部31Fで散乱する光の一部は、出射面31Aから前方側に照射される光L5となるが、その光L5は大幅に光量が低下しているため、灯室内や車両近傍に照射されても害をなさないものになっている。
なお、光散乱部31Fは、複合光学レンズ31の表面に微細な凹凸(例えばプリズム)を形成したものとしているが、光を効率よく散乱できる構造であればこれに限定されるものではない。
また、後方側傾斜面31CBにも光散乱部を設けるようにしてもよく、そうすることで、より一層、灯室内や車両近傍に照射されるおそれのある光の光量を低下させることができる。
なお、変形例では、図6に示すように、光散乱部31Fは、省略されてもよい。
ところで、本実施形態では、複合光学レンズ31が、主にロービーム配光パターンを形成する制御を行う場合について説明したが、ロービーム配光パターンだけでなく、オーバーヘッド配光を併せて形成するものとすることもでき、以下、オーバーヘッド配光を形成するための構成について説明する。
先にも説明したように、シェード部31Cが、複合光学レンズ31の内側に略三角形状の窪みを形成するようにして形成されているため、シェード部31Cは、頂線31CAから前方側に傾斜する前方側傾斜面31CCを有している。
この前方側傾斜面31CCは、光を斜め上側に反射させるのに利用できることから、本実施形態では、複合光学レンズ31に、光源22からの直射光の一部を前方側傾斜面31CCの少なくとも一部に向けて反射する反射面31Gを形成するものとして、反射面31Gで反射され、更に、前方側傾斜面31CCで反射された光L6が、オーバーヘッド配光として出射面31Aから照射されるようにしている。
具体的には、図3及び図4に示すように、複合光学レンズ31の第1リフレクタ面31Dと光散乱部31Fの間の位置の上側に、光源22からの直射光の一部を前方側傾斜面31CCの少なくとも一部に向けて反射する反射面31Gを形成するようにしている。
なお、本実施形態では、図3及び図5に示すように、反射面31Gで反射された光が照射される前方側傾斜面31CCの部分に出射面31A側への反射角度を調節するための反射角度調節部31CCAを設けたものとしている。
しかしながら、前方側傾斜面31CCが反射角度調節部31CCAを備えたものとすることは必須の要件ではなく、反射面31Gで反射された光が、オーバーヘッド配光に適した反射角度で出射面31Aに向けて反射されるように、前方側傾斜面31CC全体の傾斜状態が設定されたものになっていてもよい。
また、第1リフレクタ面31D、第2リフレクタ面31E、前方側傾斜面31CC(反射角度調節部31CCAだけでもよい)、及び、反射面31Gは、光を反射する機能が求められるため、光の反射率が高くなるように、白や銀の着色を施すようにしてもよい。
そして、本実施形態によれば、複合光学レンズ31としたことで発生するおそれがある灯室内や車両近傍に照射される有害光を抑制することができるとともに、ロービーム配光パターンを形成する複合光学レンズ31でオーバーヘッド配光も形成することができる良好な灯具ユニット1になる。
次に、図7から図9を参照して、複合光学レンズ31の一部(入射面31Bにおける下側の領域)の特徴について更に詳しく説明する。
図7は、複合光学レンズ31の断面図であり、レンズ光軸Zに沿って鉛直方向に切断した側面側から見た断面図である。図7は、図3と同じ断面図であるが、ロービーム配光パターンの集光配光パターンを形成する光L2(図3参照)の光路を詳細に示す説明図である。図8は、図7のQ1部の拡大図である。図9は、比較例の場合を示す説明図(断面図)である。図7から図9には、光源22の位置(発光中心の位置)がP1で示される。
入射面31Bにおける下側の領域は、上述したように、主に第2リフレクタ面31Eで反射する光が入射する領域である。第2リフレクタ面31Eで反射する光は、上述したように、光散乱部31Fから出射する光L4と、ロービーム配光パターンの集光配光パターンを形成する光L2を含む。なお、上述したように、光散乱部31Fが省略されてもよく、このような変形例(図6参照)では、光L4は、光散乱部31Fに対応する部位(ただし、光散乱部31Fとは異なり、表面に微細な凹凸が形成されていない部位)に到達する光である。
なお、第2リフレクタ面31Eにおいて、図7に示すように、光L2が反射する領域31E-1は、レンズ光軸Zの方向で、光L4が反射する領域31E-2よりも光源22に近い側に位置する。
本実施形態では、入射面31Bにおける光源22(又は発光領域22B)よりも下側の領域(以下、「下側入射面311」と称する)は、図7及び図8に示すように、下側入射面311に入射する発光中心からの光が屈折するように、形成される。すなわち、光L2は、入射面31Bで屈折してから第2リフレクタ面31Eで反射する。
具体的には、下側入射面311は、図8に示すように、下側入射面311で屈折する光をその進行方向の逆方向に追跡した場合に該光に係る各光線が光源22よりも上側の一点F1(以下、「仮想焦点F1」と称する)に集まるように、形成される。すなわち、図8には、下側入射面311で屈折する光をその進行方向の逆方向に追跡した場合に該光に係る各光線が、点線700で示される。これらの点線700は、仮想焦点F1で交わる。
また、本実施形態では、入射面31Bは、図8に示すように、仮想焦点F1が光源22(位置P1参照)よりも上側に位置するように形成される。これにより、レンズ光軸Zの方向で第2リフレクタ面31Eにおける光源22に近い側の領域に、下側入射面311で屈折する光を反射させることが容易となる。すなわち、レンズ光軸Zの方向で第2リフレクタ面31Eにおける光源22に近い側の領域を、光L2が反射する領域31E-1として効率的に利用できる。
なお、仮想焦点F1の位置は、下側入射面311に応じて決まる。仮想焦点F1が光源(位置P1参照)よりも上側に位置するように下側入射面311を形成した場合、下側入射面311は、入射面31Bにおける凸面31BAよりも上側の領域314(図8参照)よりも、光源22に近づく。すなわち、領域314が光源22(位置P1参照)を中心とした半径r1の球面状である場合、光源22(位置P1参照)から下側入射面311内の任意の点までの距離r2は、r1以下である。
ここで、図9に示す比較例による光学制御部材30’を参照するに、光学制御部材30’は、本実施形態による光学制御部材30に対して、入射面31Bが入射面31B’で置換された点が異なる。比較例では、入射面31B’は、凸面31BAを除き、光源(位置P1参照)を中心とした球状(球面状)である。この場合、図9に示すように、入射面31B’の下側の領域から入射してレンズ光軸Zの方向で第2リフレクタ面31E’における光源22に近い側の領域で反射する光は、後方側傾斜面31CBで反射し、光散乱部31Fへと向かう。すなわち、出射面31Aへと到達し難くなる。
これに対して、本実施形態では、上述したように、レンズ光軸Zの方向で第2リフレクタ面31Eにおける光源22に近い側の領域が、光L2が反射する領域31E-1、すなわち出射面31Aに入る光が反射する領域31E-1となる。これにより、図9に示す比較例のような光散乱部31Fへと向かう光を減らして、出射面31Aに入る光を増加させることができる。このようにして、本実施形態では、光源22からの光のうちの、レンズ光軸Zの方向で第2リフレクタ面31Eにおける光源22に近い側の領域で反射する光についても、出射面31Aから出射させる配光パターンとして有効に利用できる。すなわち、光の利用効率が高くなる。
また、本実施形態によれば、第2リフレクタ面31Eは、仮想焦点F1を焦点とした反射面(自由曲面)として設計できるので、設計しやすい構造とすることができる。
なお、本実施形態では、第2リフレクタ面31Eは、光L2が反射する領域31E-1と、光L4が反射する領域31E-2とを含むが、変形例では、第2リフレクタ面31Eは、光L2が反射する領域31E-1のみを含んでよい。
以上、具体的な実施形態を基に本発明の説明を行ってきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態に変更や改良を行ったものも発明の技術的範囲に含まれるものである。
例えば、上記では複合光学レンズ31がロービーム配光パターンを形成する場合について説明したが、シェード部31Cを有しないハイビーム配光パターンを形成する複合光学レンズであってもよく、この場合でも、1つの複合光学レンズでハイビーム配光パターンの拡散配光パターンと集光配光パターンを形成することが可能であることから車両用灯具の小型化が行える。
また、シェード部31Cの表面にアルミ蒸着や着色等を施すことで、シェード機能を高めるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、下側入射面311の全体が、下側入射面311で屈折する光をその進行方向の逆方向に追跡した場合に該光に係る各光線が仮想焦点F1に集まるように、形成されるが、これに限られない。例えば、下側入射面311のうちの、上側の一部の領域312は、異なる設計とされてもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、そのことは当業者にとって特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 灯具ユニット
10 ヒートシンク
11 ベース部
11A 位置決めピン
11B ネジ螺合孔
12 放熱フィン
20 光源装置
21 熱伝達部材
22 光源
22A 基板
22B 発光領域
23 接続部
23A 開口部
23B コネクタ接続部
24A 位置決め孔
24B ネジ孔
30 光学制御部材
31 複合光学レンズ
31A 出射面
31B 入射面
31BA 凸面
31C シェード部
31CA 頂線
31CB 後方側傾斜面
31CC 前方側傾斜面
31CCA 反射角度調節部
31D 第1リフレクタ面
31E 第2リフレクタ面
31F 光散乱部
31G 反射面
32 固定部
32A 脚部
32B 基部
32BA 位置決め孔
32BB ネジ孔
40 カバー
41 覆い部
41A 切欠き部
42 フランジ部
42A 位置決め孔
42B ネジ孔
L1、L2、L3、L4、L5、L6 光
N ネジ
Z レンズ光軸
101L、101R 車両用の前照灯
102 車両

Claims (3)

  1. 光源と複合光学レンズとを含む車両用灯具であって、
    前記複合光学レンズは、
    光を入射させる入射面と、
    前記入射面から入射した光を前方側に照射する出射面と、
    前記入射面と前記出射面の間に形成されたシェード部と、
    前記入射面側の上側に形成され、第1配光パターンを形成する光を前記出射面に向けて反射する第1リフレクタ面と、
    前記入射面側の下側に形成され、集光配光パターンを形成する光を前記出射面に向けて反射する第2リフレクタ面と、を備え、
    前記入射面は、光軸を通る鉛直断面において、前記光源よりも上方に位置する上側入射面よりも前記光源よりも下方に位置する下側入射面の方が前記光源に近接して形成され
    前記入射面は、全体形状が前記複合光学レンズの内側に凹む凹面状であり、
    前記第2リフレクタ面は、その焦点が前記光源の上方に位置するように形成される、車両用灯具。
  2. 前記下側入射面は、前記下側入射面で屈折する光をその進行方向の逆方向に追跡した場合に該光に係る各光線が前記光源よりも上側の一点に集まるように、形成される、請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記下側入射面よりも上側かつ中央側に、前記複合光学レンズの外側に突出しかつ前記第1配光パターンより小さい第2配光パターンを形成する光を入射させる凸面を有する、請求項1又は2に記載の車両用灯具。
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