JP7217868B2 - 車いす固定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車いす固定装置に関する。
近年、車いすを車両等に固定するための車いす固定装置が車両に採用されている。
例えば、特許文献1には、フックに接続されたワイヤを引き込んでフックを支持する起立した弾性体を弾性変形して、フックを車いすのフレームに係止するとともに該フレームを床面側へ付勢して当該車いすを固定する一方、ワイヤを延出して弾性体を復元し、フックをフレームから外して固定状態を解除する車いす固定装置において、床面に沿って延設された回転軸に弾性体を支持し、回転軸の回動に伴って、弾性体を床面に起立しフックを車いすのフレームに当接又は近接した起立状態と、弾性体を床面側へ傾倒して規定位置に収納した収納状態と、を形成可能の構成した、車いす固定装置が開示されている。
特開2010-11949号公報
ところで、特許文献1に開示の車いす固定装置のような装置は、フックを用いて、従来、車いすを車両等に固定するときに生じる第三者による介助が必要となる問題を解決し、自動固定を実現している。
しかしながら、特許文献1に開示のフックのような構成は、利用する車いすの寸法、前後輪の形状、及び重量等の仕様について一定の制限がある。すなわち、フック構成の寸法、形状等にマッチする車いすのみ、特許文献1に開示の車いす乗降装置のような装置を使用して固定を行うことができる。一方、フックの使用範囲外の仕様を有する車いすは、そのような車いす乗降装置を使用することができず、車両等への固定ができなくなる問題が生じてしまう。また、特許文献1に開示の車いす乗降装置に係るフック構成は、複雑である。よって、そのような車いす乗降装置を車両等へ導入すると、コストがかかってしまう。
本発明はこのような事情に鑑みて発明されたものであり、本発明の目的は、簡易な構成を用いて、コストを軽減しつつ、車いすの自動固定を可能にするとともに、様々な仕様を有する車いすが利用することができ、良好な使用性を得ることができる車いす固定装置を提供することである。
本発明の一態様は、フロアに設けられたストッパ部と、ストッパ部の下方に設けられ、流体の導入状態によって変形可能な袋体と、袋体に流体を導入する流体導入部と、を備え、ストッパ部は、袋体の変形に伴い、姿勢変化可能な、第1ストッパ及び第2ストッパを有し、車いすが固定されたとき、第1ストッパ及び第2ストッパは、角度を成すようにフロアに対して傾斜しており、車いすの前輪は、第1ストッパによって支持されており、車いすの後輪は、第2ストッパによって支持されている、車いす固定装置。
上記態様の車いす固定装置では、流体の導入による袋体の膨張に伴い、発生するストッパ部の姿勢変化を利用し、車いすの前後車輪を固定することで、車いすの固定を実現している。このような車いす固定装置では、使用するときに、ストッパ部及び袋体は、車いすの前後車輪の形状、寸法、相対位置、及び車いすの重量等の車いすの仕様に合わせて、姿勢を変化することができる。このため、フック構成を利用する車いす固定装置に比べて、上記態様の車いす固定装置は、利用する車いすの仕様に対する制限がない。すなわち、様々な仕様を有する車いすは、上記態様の車いす固定装置を利用することができる。このため、上記態様の車いす固定装置によれば、装置の使用適用ができる範囲や使用自由度の向上を実現することができ、良好な使用性を得ることができる。これに加えて、上記態様の車いす固定装置の構成が簡易化であり、装置の製造等に係るコストも軽減することができる。
本発明によれば、簡易な構成を用いて、コストを軽減しつつ、車いすの自動固定を可能にするとともに、様々な仕様を有する車いすが利用することができ、良好な使用性を得ることができる車いす固定装置を提供することが可能となる。
本実施形態に係る車いす固定装置の構成を説明するための模式図である。 本実施形態に係る車いす固定本部の構成を説明するための図である。 図2の断面図であり、(A)は図2のA-A線断面図であり、(B)は図2のB-B線断面図である。 空気が導入される過程における本実施形態に係る車いす固定本部の形状変化を説明するための斜視図であり、(A)は空気が袋体に導入される前の車いす固定本部の状態を示す図であり、(B)は空気が第1袋空間に導入された場合に係る車いす固定本部の状態を示す図であり、(C)は空気が第1袋空間及び第2袋空間に導入された場合に係る車いす固定本部の状態を示す図であり、(D)は空気が袋体の全ての袋空間に導入された場合に係る車いす固定本部の状態を示す図である。 図4(C)のC-C線断面図である。 空気が導入される過程における本実施形態に係る車いす固定本部の形状変化を説明するための正面図であり、(A)は空気が袋体に導入される前の車いす固定本部の状態を示す図であり、(B)は空気が第1袋空間に導入された場合に係る車いす固定本部の状態を示す図であり、(C)は空気が第1袋空間及び第2袋空間に導入された場合に係る車いす固定本部の状態を示す図であり、(D)は空気が第1袋空間乃至第3袋空間に導入された場合に係る車いす固定本部の状態を示す図であり、(E)は空気が袋体の全ての袋空間に導入された場合に係る車いす固定本部の状態を示す図である。 本実施形態に係る車いす固定装置による車いすの固定を説明するための図であり、(A)は車いす固定装置が動作する前の状態を示す図であり、(B)は車いすの前輪が固定された状態を示す図であり、(C)は車いすの前輪及び後輪が固定された状態を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面の記載において同一又は類似の構成要素は同一又は類似の符号で表している。図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本願発明の技術的範囲を当該実施の形態に限定して解するべきではない。
[本実施形態]
まず、図1を参照しつつ、本実施形態に係る車いす固定装置1の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る車いす固定装置1の構成を説明するための模式図である。
<車いす固定装置1>
本実施形態に係る車いす固定装置1は、車いすが置くことが可能な様々な平坦な場所に使用されることができる装置である。例えば、車いす固定装置1は、車両、飛行機及び船等の交通手段のフロア、建物内部の床、及び室外の路面等に使用されることができる。以下の説明では、便宜のために、車両のフロアに設置された車いす固定装置1を例として説明する。
車いす固定装置1は、図1に示すように、車いすWの車輪を固定することで、車いすWの固定を行う車いす固定本部2と、車いす固定本部2の動作を制御する車いす固定制御部3とを有する。また、車いす固定本部2は、車いすWの左右車輪に対応する、同様の構成を有する2セットを含む。このため、以下の説明では、左側に位置する車いす固定本部2を中心に説明する。
車いす固定本部2は、ストッパ部10と、袋体20とを有する。ストッパ部10は、車両のフロアに設けられた構成である。袋体20は、ストッパ部10の下方に、すなわち、車両のフロアの下方に設けられた構成である。
車いす固定制御部3は、車いす固定本部2の袋体20に流体を導入することが可能な流体導入部30と、流体導入部30の動作を制御する制御部40とを有する。また、本実施形態では、流体導入部30による袋体20に導入される流体は、例えば、空気である。
また、流体導入部30は、例えば、車両に予め設置され、車両のエアコンとして兼用可能なコンプレッサである。なお、流体導入部30と制御部40とは、互いに分離した構成として説明したが、例えば、制御部40は、流体導入部30に備えた構成であってもよい。
このように、ストッパ部10と、袋体20と、流体導入部30と、制御部40とは、本実施形態に係る車いす固定装置1を構成する。この車いす固定装置1は、制御部40の制御の基で動作し、ストッパ部10及び袋体20の姿勢の変化を介して車いすの自動固定を実現している。車いす固定装置1が動作しないとき、ストッパ部10は、車両のフロアとともに、フロア平面を構成し、袋体20は、車両のフロアの下方(非乗車空間)に収容されている。一方、車いす固定装置1が動作するとき、袋体20の空気導入による変形に伴い、ストッパ部10及び袋体20は、乗車空間の内部に向かって膨張して突起する。
なお、以下では、説明の便宜のために、車いす固定装置1が作動する前、すなわち空気が袋体20に導入する前に係るストッパ部10及び袋体20の状態を「空気導入前の状態」又は「待機状態」と呼び、車いす固定装置1が作動し、空気が袋体20に導入する過程に係るストッパ部10及び袋体20の状態を「空気導入過程の状態」又は「移行状態」と呼び、車いす固定装置1が作動し、空気が袋体20に導入した後に係るストッパ部10及び袋体20の状態を「空気導入後の状態」又は「固定状態」と呼ぶことがある。
(車いす固定本部2)
次に、図2乃至図3(B)を参照しつつ、本実施形態に係る車いす固定本部2、すなわち、ストッパ部10及び袋体20の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る車いす固定本部2の構成を説明するための図である。図3は、図2の断面図であり、図3(A)は図2のA-A線断面図であり、図3(B)は図2のB-B線断面図である。
図2に示すように、車いす固定本部2は、一体に構成されている、ストッパ部10と、袋体20とを有します。ストッパ部10は、固定状態において、車いすWの車輪と当接して車いすWを固定するための構成である。また、袋体20は、ストッパ部10の姿勢を支持する構成である。この袋体20は、自身の形状の変化によって、ストッパ部10の姿勢を変化させる。
ストッパ部10は、第1ストッパ11と、第2ストッパ12とを有する。第1ストッパ11及び第2ストッパ12は、同様の構成(形状及び材質等)を有する。具体的には、第1ストッパ11及び第2ストッパ12のそれぞれは、図3(B)に示すように、同様の簾状部材によって構成されている。
この簾状部材は、平面視形状が矩形状である。また、短手方向は、この簾状部材の巻き方向である。すなわち、この簾状部材は、短手方向にて、下方側の袋体20の形状に合わせて変形することが可能である。また、簾状部材の材質は、例えば、ゴムである。
また、待機状態において、第1ストッパ11及び第2ストッパ12は、図3(A)に示すように、それぞれの長手方向を前後方向に沿うように配列されている。第1ストッパ11は、車いすWの前輪W1を対応するストッパである。また、第1ストッパ11よりも後方に設置されている第2ストッパ12は、車いすWの後輪W2を対応するストッパである。
袋体20は、空気の導入状態に応じて変形可能な袋である。また、待機状態において、図3(A)に示すように、袋体20は、折り畳めた、平坦な状態を維持する。一方、固定状態において、袋体20は、乗車空間に突起する状態を維持する。
また、袋体20は、第1袋空間21、第2袋空間22、第3袋空間23及び第4袋空間24を有する。図3(A)に示すように、第2袋空間22の上方に第1ストッパ11が設けられており、第3袋空間23の上方に第2ストッパ12が設けられている。
また、第1袋空間21、第2袋空間22、第3袋空間23及び第4袋空間24は、順番に連通している。具体的には、第1袋空間21と第2袋空間22とが連通しており、第2袋空間22と第3袋空間23とが連通しており、第3袋空間23と第4袋空間24とが連通している。一方、第1袋空間21と第3袋空間23及び第4袋空間24とは直接連通していない。また、第2袋空間22、第3袋空間23及び第4袋空間24も、同様である。なお、以下の説明では、第1袋空間21、第2袋空間22、第3袋空間23及び第4袋空間24を区別しないとき、「袋空間」と総称することがある。
このように、袋体20の第1袋空間21乃至第4袋空間24によれば、流体導入部30により空気が袋体20に導入されるとき、空気が第1袋空間21、第2袋空間22、第3袋空間23及び第4袋空間24という順番で導入されることができる。よって、袋体20は、第1袋空間21、第2袋空間22、第3袋空間23及び第4袋空間24という順番で変形することができる。こうして、第1ストッパ11及び第2ストッパ12の姿勢(姿勢変化の程度、変化の順番等を含む)は、袋体20の変形状態によって、調節されて支持される。
また、袋体20の支持によって、第1ストッパ11及び第2ストッパ12は、簾状部材の特性を利用して、車いすWの前輪W1及び後輪W2の前後方向の形状、左右方向の幅及びそれぞれの位置及び相対位置等に合わせて、傾斜かつ巻き上がるように姿勢を変化することができる。よって、車いす固定本部2によれば、車いすWの前輪W1及び後輪W2の前後方向かつ左右方向の動きを制限することができ、車いすWの固定を実現することができる。
(車いす固定本部2の変形)
続いて、図4乃至図6(E)を参照しつつ、空気が導入される過程における本実施形態に係る車いす固定本部2の形状変化を説明する。図4は、空気が導入される過程における本実施形態に係る車いす固定本部2の形状変化を説明するための斜視図であり、図4(A)は空気が袋体20に導入される前の車いす固定本部2の状態を示す図であり、図4(B)は空気が第1袋空間21に導入された場合に係る車いす固定本部2の状態を示す図であり、図4(C)は空気が第1袋空間21及び第2袋空間22に導入された場合に係る車いす固定本部2の状態を示す図であり、図4(D)は空気が袋体20の全ての袋空間に導入された場合に係る車いす固定本部2の状態を示す図である。図5は、図4(C)のC-C線断面図である。図6は、空気が導入される過程における本実施形態に係る車いす固定本部2の形状変化を説明するための正面図であり、図6(A)は空気が袋体20に導入される前の車いす固定本部2の状態を示す図であり、図6(B)は空気が第1袋空間21に導入された場合に係る車いす固定本部2の状態を示す図であり、図6(C)は空気が第1袋空間21及び第2袋空間22に導入された場合に係る車いす固定本部2の状態を示す図であり、図6(D)は空気が第1袋空間21乃至第3袋空間23に導入された場合に係る車いす固定本部2の状態を示す図であり、図6(E)は空気が袋体20の全ての袋空間に導入された場合に係る車いす固定本部2の状態を示す図である。
(空気導入前の状態)
まず、図4(A)及び図6(A)に示すように、空気導入前の状態において、袋体20の各袋空間に空気が導入されておらず、袋体20は折り畳められた平坦な状態である。また、この場合、袋体20の折り畳み状態は、図6(A)に示すように、第1袋空間21が最も下方側、かつ第1ストッパ11及び第2ストッパ12の全体を跨るように配置しており、第2袋空間22が第1袋空間21の上方かつ第1ストッパ11側に配置されており、第3袋空間23及び第4袋空間24が第1袋空間21の上方かつ第2ストッパ12側に配置されている。また、第4袋空間24は、上下方向にて、第3袋空間23と第1袋空間21との間に配置されている。
また、空気導入前の状態において、図4(A)及び図6(A)に示すように、袋体20の上部に設けられている第1ストッパ11及び第2ストッパ12が平坦な袋体20によって支持されているため、第1ストッパ11及び第2ストッパ12も、平板状を維持している。
(空気導入過程の状態)
次に、制御部40の制御によって、流体導入部30が袋体20に空気を導入し始める。これにより、車いす固定本部2が空気導入過程の状態に入る。
(第1袋空間21への空気導入)
まず、空気が袋体20の下方にある第1袋空間21に導入される。よって、図4(B)及び図6(B)に示すように、第1袋空間21は、平坦な形状から、上方側(車両に取り付けられたとき、乗車空間の内部)に向かって膨張して突起する。一方、第2袋空間22乃至第4袋空間24は、空気がまだ導入されていないため、変形していない。
この場合、正面視をすると、図6(B)に示すように、袋体20の第1袋空間21は、略三角形(以下、「第1三角形」)を成している。こうして、第2袋空間22は、この第1三角形の前方側にある辺に位置するようになっており、第3袋空間23及び第4袋空間24は、この第1三角形の後方側にある辺に位置するようになっている。
また、第2袋空間22の位置の変化に伴い、第2袋空間22の上方に設けられた第1ストッパ11も第1三角形の前方側の辺に位置するようになっている。同様に、第3袋空間23の位置の変化に伴い、第3袋空間23の上方に設けられた第2ストッパ12も第1三角形の後方側の辺に位置するようになっている。
つまり、第1ストッパ11及び第2ストッパ12は、図4(B)及び図6(B)に示すように、角度を成すように、フロアと平行する状態からフロアに対して傾斜し始める。以下では、「フロアと平行する状態」を「平行状態」と呼び、フロアに対して傾斜する状態を「傾斜状態」と呼ぶことがある。
(第2袋空間22への空気導入)
流体導入部30によって空気を導入し続けると、第1袋空間21が完全に空気によって充填された後に、空気が第2袋空間22に導入され始める。
この場合、図4(C)及び図6(C)に示すように、第2袋空間22は、平坦な形状から、前方の上方側に向かって膨張して突起する。一方、第3袋空間23及び第4袋空間24に空気がまだ導入されていないため、第3袋空間23及び第4袋空間24は、変形していない。
この場合、正面視をすると、図6(C)に示すように、袋体20は、第1三角形から第2多辺形に変形している。具体的には、第2袋空間22の前方の上方側への膨張により、第1三角形の前方側の辺は、下方側の端部を中心に逆時計回り方向に揺動する。言い換えれば、第2袋空間22の前方の上方側への膨張により、第1三角形の前方側の辺とフロアとが成す角度が大きくなる。また、第1三角形の前方側の辺の揺動に引っ張られ、第1三角形の後方側の辺、及びこの第1三角形の後方側の辺に位置する第3袋空間23及び第4袋空間24は、傾斜状態から一旦約平行状態に戻る。こうして、袋体20は、膨張した第1袋空間21によって構成された第1三角形から、膨張した第1袋空間21及び第2袋空間22によって構成された第2多辺形に変形する。
また、第2袋空間22の膨張に伴い、第1ストッパ11は、第2多辺形の前方側にある辺に位置するようになっている。すなわち、第1ストッパ11とフロアとが成す角度は、大きくなる。一方、そのとき、第2ストッパ12が第3袋空間23及び第4袋空間24の後端部と接続されている。このため、第3袋空間23及び第4袋空間24の位置の変化によって、第2ストッパ12の位置や傾斜状態はほぼ変化していない。
さらに、第2袋空間22の膨張に伴い、第1ストッパ11は、図5に示すように、前方側に向かって巻き上がる。一方、第3袋空間23及び第4袋空間24が膨張していないため、第2ストッパ12は、後方側に向かって巻き上がっていない。
(第3袋空間23への空気導入)
そして、流体導入部30によって空気を導入し続けると、第1袋空間21及び第2袋空間22が完全に空気によって充填された後に、空気が第3袋空間23に導入され始める。
この場合、図6(D)に示すように、第3袋空間23は、平坦な形状から、上下方向に膨張する。一方、第4袋空間24にまだ十分な空気が導入されていないため、第4袋空間24は、ほぼ変形していない。
この場合、正面視をすると、図6(D)に示すように、袋体20は、第2多辺形から第3多辺形に変形している。具体的には、第3袋空間23の上下方向の膨張により、第2多辺形の後方側の辺は、上下方向にて伸長する。言い換えれば、第3袋空間23の上下方向の膨張により、第2多辺形の後方側の部分かつ上方側の部分が膨張し、第2多辺形の後方側の辺とフロアとが成す角度が大きくなる。こうして、袋体20は、膨張した第1袋空間21及び第2袋空間22によって構成された第2多辺形から、膨張した第1袋空間21乃至第3袋空間23に変形する。
また、第3袋空間23の膨張に伴い、第2ストッパ12とフロアとが成す角度は、大きくなる。一方、第2袋空間22の形状が変化していないため、第1ストッパ11の姿勢は変化していない。この場合、第2ストッパ12とフロアとが成す角度は、第1ストッパ11とフロアとが成す角度とほぼ同じである。
(第4袋空間24への空気導入)
続いて、流体導入部30によって空気をさらに導入し続けると、第1袋空間21乃至第3袋空間23が完全に空気によって充填された後に、空気が第4袋空間24に導入され始める。
この場合、図4(D)及び図6(E)に示すように、第4袋空間24は、平坦な形状から、上下方向にて膨張する。
この場合、正面視をすると、図6(E)に示すように、袋体20は、第3多辺形から第4三角形に変形している。具体的には、第4袋空間24の上下方向の膨張により、第3多辺形の後方側の辺は、上下方向にて伸長する。言い換えれば、第3袋空間23の上下方向の膨張により、第3多辺形の後方側の部分かつ上方側の部分がさらに膨張する。こうして、袋体20は、膨張した第1袋空間21乃至第3袋空間23によって構成された第3多辺形から、膨張した第1袋空間21乃至第4袋空間24によって構成された第4三角形に変形する。
また、この場合、第2ストッパ12とフロアとが成す角度は、ほぼ変化していない。一方、第2ストッパ12は、上述した第1ストッパ11の巻き変形と同様に、巻き変形をする。具体的には、図4(D)に示すように、第3袋空間23及び第4袋空間24の膨張に伴い、第2ストッパ12は、後方側に向かって巻き上がる。
(空気導入後の状態)
その後、流体導入部30によって空気をさらに導入し続けると、袋体20は、第4三角形を維持する。このため、第1ストッパ11及び第2ストッパ12も、角度を成すようにフロアに対して傾斜するとともに、巻き上がっている状態を維持する。
また、この場合、外部から車いす固定本部2に荷重(例えば、車いすWの重量)をかけ、かつその外部荷重が袋体20に充填されている空気の圧力よりも高い場合、袋体20、第1ストッパ11及び第2ストッパ12、外部荷重の特性(大きさ、方向、作用点等)に応じて変形することができる。
<車いす固定装置1による車いすWの固定>
続いて、図4乃至図7(C)を参照しつつ、本実施形態に係る車いす固定装置1による車いすWの固定について説明する。図7は、本実施形態に係る車いす固定装置1による車いすWの固定を説明するための図であり、図7(A)は車いす固定装置が動作する前の待機状態を示す図であり、図7(B)は車いすの前輪が固定されたときに係る移行状態を示す図であり、図7(C)は車いすの前輪及び後輪が固定された固定状態を示す図である。
(待機状態)
まず、図7(A)、図4(A)及び図6(A)に示すように、車いす固定装置1の待機状態において、車いすWは、フロアに移動して、車いす固定装置1のストッパ部10の上方に停車する。この場合、後に車いす固定装置1を動作させるために、車いすWは、前輪W1が第1ストッパ11側に位置し、後輪W2が第2ストッパ12側に位置するように停車する。
(移行状態)
次に、車いすWの使用者が制御部40を起動すると、車いす固定装置1が作動する。よって、車いす固定装置1は、待機状態から移行状態に移行する。
この場合、制御部40の制御により、流体導入部30は、空気を車いす固定本部2の袋体20に導入する。また、空気の導入により、袋体20は、車両フロアに下方に収納されている平坦な状態から、車両の乗車空間に膨張し突起する。
この突起する過程において、袋体20の、前方側の車いすWの前輪W1に向かう側の一部、すなわち、第1ストッパ11が設けられた側の一部は、先に膨張する。この場合、図7(B)、図4(C)及び図6(C)に示すように、第1ストッパ11は、フロアに対する平行する状態から、袋体20の前方側の一部の膨張によって押し出されて、傾斜する。よって、第1ストッパ11は、車いすWの前輪W1の後方側に当接する。
こうして、車いすWの前輪W1における後方への移動が制限される。また、傾斜するとともに、第1ストッパ11は、前方側に向かって巻き上がる。具体的には、第1ストッパ11は、車いすWの前輪W1の後方側に向かって、前輪W1をその幅の両側から挟むように巻き上がる。こうして、車いすWの前輪W1における左右方向の移動が制限される。その結果、第1ストッパ11によって、車いすWの前輪W1が支持される。
一方、この場合、袋体20の、後方側の車いすWの後輪W2に向かう側の一部、すなわち、第2ストッパ12が設けられた側の一部は、まだ完全に膨張していない。よって、車いすWの後輪W2は、まだ第2ストッパ12によって完全に支持されていない。
(固定状態)
続いて、流体導入部30は、空気を車いす固定本部2の袋体20に導入し続けると、袋体20の、後方側の車いすWの後輪W2に向かう側の一部、すなわち、第2ストッパ12が設けられた側の一部も、膨張する。よって、車いす固定装置1は、移行状態から固定状態に入る。
固定状態において、図7(C)に示すように、車いす固定本部2を正面視すると、袋体20は三角形(上述した第4三角形)になっている。第1ストッパ11及び第2ストッパ12は、この三角形の前方側の辺及び後方側の辺に位置するようになっている。また、第1ストッパ11がフロアに対する角度と、第2ストッパ12がフロアに対する角度とは、ほぼ同じになっている。この場合、第2ストッパ12は、車いすWの後輪W2の前方側に当接する。
こうして、車いすWの後輪W2における前方への移動が制限される。また、傾斜するとともに、第2ストッパ12は、後方側に向かって巻き上がる。具体的には、第2ストッパ12は、車いすWの後輪W2の前方側に向かって、後輪W2をその幅の両側から挟むように巻き上がる。こうして、車いすWの後輪W2における左右方向の移動が制限される。その結果、第2ストッパ12によって、車いすWの後輪W2が支持される。
従って、本実施形態に係る車いす固定装置1は、第1ストッパ11による車いすWの前輪W1への支持と、第2ストッパ12による車いすWの後輪W2への支持とによって、車いすWの前輪W1及び後輪W2の前後方向かつ左右方向の動きを制限し、車いすWの固定を実現している。また、袋体20、第1ストッパ11及び第2ストッパ12、車いすWの仕様(寸法、重量、車輪形状、相対位置等)に応じて変形することができる。
このように、本実施形態では、流体の導入による袋体の膨張に伴い、発生するストッパ部の姿勢変化を利用し、車いすの前後車輪を固定することで、車いすの固定を実現している。このような車いす固定装置では、使用するときに、ストッパ部及び袋体は、車いすの前後車輪の形状、寸法、相対位置、及び車いすの重量等の車いすの仕様に合わせて、姿勢を変化することができる。このため、フック構成を利用する車いす固定装置に比べて、上記態様の車いす固定装置は、利用する車いすの仕様に対する制限がない。すなわち、様々な仕様を有する車いすは、上記態様の車いす固定装置を利用することができる。このため、上記態様の車いす固定装置によれば、装置の使用適用ができる範囲や使用自由度の向上を実現することができ、良好な使用性を得ることができる。これに加えて、上記態様の車いす固定装置の構成が簡易化であり、装置の製造等に係るコストも軽減することができる。
その結果、本実施形態に係る車いす固定装置1によれば、簡易な構成を用いて、コストを軽減しつつ、車いすの自動固定を可能にするとともに、様々な仕様を有する車いすが利用することができ、良好な使用性を得ることができる車いす固定装置を提供することである。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
1…車いす固定装置、2…車いす固定本部、3…車いす固定制御部、10…ストッパ部、11…第1ストッパ、12…第2ストッパ、20…袋体、21…第1袋空間、22…第2袋空間、23…第3袋空間、24…第4袋空間、30…流体導入部、40…制御部

Claims (1)

  1. 車いすを固定する車いす固定装置であって、
    フロアに設けられたストッパ部と、
    前記ストッパ部の下方に設けられ、流体の導入状態によって変形可能な袋体と、
    前記袋体に流体を導入する流体導入部と、を備え、
    前記ストッパ部は、前記袋体の変形に伴い、姿勢変化可能な、第1ストッパ及び第2ストッパを有し、
    前記車いすが固定されたとき、前記第1ストッパ及び前記第2ストッパは、角度を成すように前記フロアに対して傾斜しており、前記車いすの前輪は、前記第1ストッパによって支持されており、前記車いすの後輪は、前記第2ストッパによって支持されている、車いす固定装置。
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