JP7217561B1 - 洗面ボウル - Google Patents

洗面ボウル Download PDF

Info

Publication number
JP7217561B1
JP7217561B1 JP2022136873A JP2022136873A JP7217561B1 JP 7217561 B1 JP7217561 B1 JP 7217561B1 JP 2022136873 A JP2022136873 A JP 2022136873A JP 2022136873 A JP2022136873 A JP 2022136873A JP 7217561 B1 JP7217561 B1 JP 7217561B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bowl
annular region
side annular
outer bowl
end side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022136873A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024033348A (ja
Inventor
尚之 入江
Original Assignee
株式会社インクコーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社インクコーポレーション filed Critical 株式会社インクコーポレーション
Priority to JP2022136873A priority Critical patent/JP7217561B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7217561B1 publication Critical patent/JP7217561B1/ja
Publication of JP2024033348A publication Critical patent/JP2024033348A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sink And Installation For Waste Water (AREA)

Abstract

【課題】置き型として使用する場合でも実用上支障がない程度の形状安定性を有する樹脂製の洗面ボウルを低コストで提供できるようにする。【解決手段】洗面ボウル1は、樹脂製の外側ボウル20と樹脂製の内側ボウル10とを備える。内側ボウル10は、上端周縁に折り返し部12を備えており、外側ボウル20の上端周縁部に折り返し部12を掛けた状態にして両ボウル10,20を重ねる。このように重ねた状態で、両ボウル10,20の上端側環状領域および下端側環状領域が略接触状態になるとともに、上端側環状領域と下端側環状領域との間に非接触領域が形成されるように両ボウル10,20を構成する。これにより、各ボウル10,20をそれ自体で必要十分な形状安定性が得られるように製造しなくても済むようにし、かつ、重ねることによって単純に厚みが増すだけのものに比べて、より大きな強度が得られるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は洗面ボウルに関し、特に、樹脂製の洗面ボウルに用いて好適なものである。
従来、洗面台(洗面カウンターともいう)に使われる洗面ボウルには、カウンターに埋め込んで使用する埋め込み型と、カウンターの上に置いて使用する置き型とが存在する。また、洗面ボウルには、陶器製、金属製、ガラス製、樹脂製などの種々の材料タイプが存在する。本出願人は、置き型の洗面ボウルとして、陶器製、金属製、ガラス製のほか、アクリル製やPET(ポリエチレンテレフタラート)製の洗面ボウルを提供している(例えば、非特許文献1参照)。
アクリル製やPET製の洗面ボウルを置き型として使用する場合、他の材料タイプに比べて、使用者が洗面時に誤って手などを洗面ボウルにぶつけてしまったときの衝撃を和らげることができるというメリットがある。その一方、アクリル製やPET製の洗面ボウルは、他の材料タイプと比べて形状の可変性が高いと言える。そのため、これを置き型として使用する場合には、使用上支障がない程度の形状安定性が求められ、一定以上の厚みを持たせることが必要となる。
しかしながら、直径が20~30cm以上にもなる樹脂製の洗面ボウルを十分な厚みを持たせて製造するためには、サイズ(重量)の大きい金型が必要となり、製造コストが増大してしまうという問題があった。サイズ(重量)の小さい金型にすれば、比較的肉薄の洗面ボウルを製造することは可能であるが、これでは十分な形状安定性を実現することができない。
なお、洗面ボウルを埋め込み型で設置した洗面カウンターにおいて、洗面ボウルの清掃や交換などのメンテナンスを容易に行うことができるようにするために、カウンターの凹部に固定された樹脂製の外側ボウルの上に陶磁器製または金属製の洗面ボウルを取り外し可能に嵌合させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の洗面ボウルは、重力のみで外側ボウルに嵌合した状態で安定する程度の重量を持つように肉厚に構成されている。
特開2002-212992号公報
出願人の商品紹介ページ[令和4年8月15日検索],インターネット<URL:https://www.inkc.jp/shopdetail/000000006245/ct434/page1/recommend/>、<URL:https://www.inkc.jp/shopdetail/000000006694/ct470/page1/recommend/>
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、置き型として使用する場合でも実用上支障がない程度の形状安定性を有する樹脂製の洗面ボウルを低コストで提供できるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の洗面ボウルは、樹脂製の外側ボウルと、当該外側ボウルの内側に重ねられる樹脂製の内側ボウルとを備えて構成される。内側ボウルは、上端周縁において内側から外側へと折り返された環状の折り返し部を備えており、外側ボウルの環状の上端周縁部に内側ボウルの折り返し部を上から掛けた状態にして外側ボウルに内側ボウルを重ねる。このように重ねた状態で、外側ボウルの上端側環状領域と内側ボウルの上端側環状領域とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態になるとともに、外側ボウルの下端側環状領域と内側ボウルの下端側環状領域とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態になり、上端側環状領域と下端側環状領域との間に所定値以上のギャップ厚の非接触領域を有するように外側ボウルと内側ボウルとを構成する。
上記のように構成した本発明によれば、外側ボウルおよび内側ボウルのそれぞれが、それ自体で必要十分な形状安定性が得られるような大きな厚みを有していなくても、2つのボウルを重ねることで、形状安定性を増すことができる。特に、本発明では、外側ボウルの内周面と内側ボウルの外周面とを全面に渡って接触させる構成ではなく、所定値以上のギャップ厚を持った非接触領域を一部に有する構成としているので、2つのボウルを重ねたときに単純に全面にわたって肉厚が増すだけのようなものに比べて、より大きな強度を得ることができる。これにより、本発明によれば、置き型として使用する場合でも実用上支障がない程度の形状安定性を有する樹脂製の洗面ボウルを低コストで提供することができる。
本実施形態による洗面ボウルの構成例を示す図である。 本実施形態による内側ボウルの側断面図およびその一部拡大図である。 本実施形態による外側ボウルの側断面図およびその一部拡大図である。 本実施形態による内側ボウルと外側ボウルとを重ねた状態の側断面図である。 本実施形態による外側ボウルの上端側環状領域および下端側環状領域を示す図である。 本実施形態による内側ボウルの上端側環状領域および下端側環状領域を示す図である。 本実施形態による洗面ボウルの洗面カウンターに対する取り付け例を示す図である。 本実施形態による洗面ボウルの他の構成例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による洗面ボウル1の構成例を示す図である。本実施形態の洗面ボウル1は、図1(a)に示す樹脂製の内側ボウル10と、図1(b)に示す樹脂製の外側ボウル20とを備えて構成される。図1(a1)は内側ボウル10の側面図、図1(a2)は内側ボウル10の平面図である。図1(b1)は外側ボウル20の側面図、図1(b2)は外側ボウル20の平面図である。
図1に矢印Aで示すように、本実施形態の洗面ボウル1は、内側ボウル10を外側ボウル20の内側に重ねることによって構成される。言い換えると、本実施形態の洗面ボウル1は、外側ボウル20の上に内側ボウル10を重ねることによって構成される。
内側ボウル10と外側ボウル20の材料は、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)である。内側ボウル10と外側ボウル20の厚みは、数ミリである。例えば内側ボウル10と外側ボウル20の厚みを2~3ミリとすることが可能である。なお、内側ボウル10と外側ボウル20をアクリル、ポリカーボネートまたは塩ビなどの樹脂材料により構成してもよい。
図1(a)に示すように、内側ボウル10は、胴体部11と、胴体部11の上端周縁において内側から外側へと折り返された環状の折り返し部12と、胴体部11の下端の中心位置に形成された排水用の開口13と、当該開口13の位置から下向きに突出した円管状の内側突出部14とを備えている。内側突出部14は、開口13を通して排水栓(図1では図示せず)が挿通される円筒状の部位である。
胴体部11は、例えば、空洞の球を平面でカットしてできる2つの形状のうち一方の形状から成る。図1(a)に示す例では、球の中心から離間した位置を通る平面でカットしてできる2つの形状のうち小さい方の形状となっているが、これは一例に過ぎない。例えば、球の中心を通る平面でカットしてなる半球形状により胴体部11を構成してもよい。また、胴体部11は、空洞の球を平面でカットしてできる形状に限定されるものでもなく、上面から見た上端周縁の形状が円形となる形状に限定されるものでもない。例えば、上面から見た上端周縁の形状が楕円形、矩形またはそれ以外の形状となるものであってもよい。
折り返し部12は、その端部が下方を向く程度に胴体部11の上端周縁において内側から外側へと折り返された形状を有している。図2は、この折り返し部12の形状が分かりやすくなるように示した内側ボウル10の側断面図およびその一部拡大図である。図2に示すように、折り返し部12は、胴体部11の上端周縁からほぼ水平に外側へ張り出す張り出し部12aと、張り出し部12aの端部から下方に屈曲する屈曲部12bとから成る。屈曲部12bの内側(胴体部11に近い側)の面には、環状の溝部12cが設けられている。
胴体部11の上端側面と張り出し部12aと屈曲部12bとにより形成される凹空間12dの幅は、外側ボウル20の上端周縁部が入ることが可能な大きさとなっている。外側ボウル20の上に内側ボウル10を重ねる際、外側ボウル20の上端周縁部に内側ボウル10の折り返し部12が上から掛けられた状態となる(図4参照)。
図1(b)に示すように、外側ボウル20は、胴体部21と、胴体部21の上端周縁において内側から外側へと突出する環状の突出部22と、胴体部21の下端の中心位置に形成された排水用の開口23と、当該開口23の位置から下向きに突出した円管状の外側突出部24とを備えている。突出部22は、折り返し部12の溝部12cに篏合する形状となっている。開口23は、内側ボウル10の開口13と同じ大きさである。外側突出部24は、内側突出部14より径が大きく形成されて当該内側突出部14が挿入される円筒状の部位である。なお、PETは可撓性を有しているので、溝部12cを省略してもよい。また、溝部12cおよび突出部22の両方を省略してもよい。
図3は、外側ボウル20の側断面図およびその一部拡大図である。図2および図3に示すように、外側突出部24の内径r24-iは内側突出部14の外径r14-oよりもわずかに大きい程度で、外側突出部24の高さh24は内側突出部14の高さh14よりもわずかに大きいか同程度である。これにより、外側突出部24の上に内側ボウル10を重ねると、内側突出部14が外側突出部24の内部にほぼピッタリと篏合するようになっている(図4参照)。外側突出部24の内部に篏合している内側突出部14の内側に、排水栓が挿通される。
外側ボウル20の胴体部21は、内側ボウル10の胴体部11と同形状で、サイズは内側ボウル10よりも一回り大きい。本実施形態において一回り大きいとは、胴体部21の上端の内径(上端における開口の直径)r21-iが、胴体部11の上端の外径r11-oとほぼ同じでその差が所定値未満であり、かつ、胴体部21の深さd21が、胴体部11の深さd11とほぼ同じでその差が所定値未満である状態をいう。所定値は、例えば0~0.5ミリである。
これにより、外側ボウル20の上に内側ボウル10を重ねると、胴体部21の内周面と胴体部11の外周面とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態となる。ただし、外側ボウル20の胴体部21に形成される後述の非接触領域では、胴体部21の内周面と胴体部11の外周面とのギャップ厚は所定値以上となる。なお、非接触領域以外の領域において、胴体部21の内周面と胴体部11の外周面との間にギャップが必ず存在しなければならないことを必須とするものではなく、非接触領域以外の一部または全部の領域において完全に接触する状態となってもよい。
図4は、内側ボウル10と外側ボウル20とを重ねた状態の側断面図である。図4に示すように、胴体部21の内周面と胴体部11の外周面とが略接触状態となっている。ギャップ厚が0~0.5ミリと小さいため、図4ではそのギャップ厚が描かれず、胴体部21の内周面と胴体部11の外周面とがほぼ接触した状態として描かれている。また、内側ボウル10および外側ボウル20の上端周縁において、内側ボウル10の折り返し部12が有する溝部12cに外側ボウル20の突出部22が篏合している。
なお、図4では、内側突出部14の内側に挿通された排水栓100も併せて図示している。この排水栓100は、手で蓋101を押すことによって開閉する仕組みになっている。
外側ボウル20は、上端側環状領域と下端側環状領域との間の領域に、胴体部21の内側から見て凹状態で外側から見て凸状態となるように成された凹加工部25を有している。凹加工部25は、例えば、凹状態により文字または絵柄を浮き彫りにするデボス加工部である。本実施形態では、図1(b)に示すような絵柄を浮き彫りにしたデボス加工部により凹加工部25が形成されている。なお、凹加工部25の凹状態は、胴体部21の内側が凹状態となっているのみで外側は凸状態となっていないものであってもよい。ただし、2~3ミリ程度の厚みの胴体部21では、実施形態のような凹加工部25の方が成形しやすい。
図5は、外側ボウル20の上端側環状領域および下端側環状領域を示す図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は側断面図である。図5において、胴体部21の上端側で黒く塗りつぶした箇所が上端側環状領域26であり、胴体部21の下端側で黒く塗りつぶした箇所が下端側環状領域27である。この上端側環状領域26および下端側環状領域27には、凹加工部25は形成されない。この上端側環状領域26および下端側環状領域27は、内側ボウル10と外側ボウル20との略接触状態を良好にするための領域であり、数ミリから十数ミリの幅を有する環状の領域である。下端側環状領域27は、開口23の周囲にリング状に設定された数ミリ幅の領域である。
図6は、内側ボウル10の上端側環状領域および下端側環状領域を示す図であり、図6(a)は平面図、図6(b)は側断面図である。図6において、胴体部11の上端側で黒く塗りつぶした箇所が上端側環状領域16であり、胴体部11の下端側で黒く塗りつぶした箇所が下端側環状領域17である。この上端側環状領域16および下端側環状領域17はそれぞれ、外側ボウル20の上に内側ボウル10を重ねたときに外側ボウル20の上端側環状領域26および下端側環状領域27と対向する領域である。
以上のよう上端側環状領域16,26と下端側環状領域17,27および凹加工部25の構成により、外側ボウル20の上端周縁部に内側ボウル10の折り返し部12を掛けて外側ボウル20に内側ボウル10を重ねると、内側ボウル10の上端側環状領域16と外側ボウル20の上端側環状領域26とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態になるとともに、内側ボウル10の下端側環状領域17と外側ボウル20の下端側環状領域27とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態になる。
また、上端側環状領域16,26と下端側環状領域17,27との間の領域(以下、中間領域という)には、所定値以上のギャップ厚の非接触領域が形成される。非接触領域は、凹加工部25が形成されている領域であり、外側ボウル20の胴体部21の内側から見て凹加工部25の凹状態により非接触領域が形成される。中間領域において、凹加工部25が形成されていない領域は、上端側環状領域16,26および下端側環状領域17,27と同様、ギャップ厚が所定値未満の略接触領域である。図1に示すような模様により凹加工部25を形成した場合、中間領域において非接触領域と略接触領域とが交互に現れることになる。
図7は、本実施形態による洗面ボウル1の洗面カウンターに対する取り付け例を示す図である。図7では、内側ボウル10と外側ボウル20とを重ねた状態の洗面ボウル1を簡略的に図示している(凹加工部25は図示を省略している)。図7に示すように、内側ボウル10の開口13から内側突出部14に排水栓100を挿通することにより、洗面ボウル1に排水栓100を取り付ける。そして、内側突出部14の下端から下方に突出した排水栓100を洗面カウンター200の貫通穴201に通し、貫通穴201の下端から下方に突出した排水栓100の外側から洗浄管300を取り付けて、ナット400により固定する。
以上のように構成した内側ボウル10および外側ボウル20は、例えば真空成形または圧空成形により製造することが可能である。射出成形またはプレス成形により製造することも可能であるが、真空成形または圧空成形により製造することで型の製造コストを低減することができる。
以上詳しく説明したように、本実施形態の洗面ボウル1は、樹脂製の外側ボウル20と、当該外側ボウル20の内側に重ねられる樹脂製の内側ボウル10とを備えて構成される。内側ボウル10は、上端周縁において内側から外側へと折り返された環状の折り返し部12を備えており、外側ボウル20の上端周縁部に内側ボウル10の折り返し部12を掛けた状態で外側ボウル20に内側ボウル10を重ねる構成としている。
また、本実施形態の洗面ボウル1は、外側ボウル20の上に内側ボウル10を重ねた状態で、内側ボウル10の上端側環状領域16と外側ボウル20の上端側環状領域26とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態になるとともに、内側ボウル10の下端側環状領域17と外側ボウル20の下端側環状領域27とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態になり、かつ、上端側環状領域16,26と下端側環状領域17,27との間の中間領域に凹加工部25を設けることにより、所定値以上のギャップ厚の非接触領域が形成されるようにしている。
このように構成した本実施形態の洗面ボウル1によれば、内側ボウル10および外側ボウル20のそれぞれが、それ自体で必要十分な形状安定性が得られるような大きな厚みを有していなくても、2つのボウル10,20を重ねることで、形状安定性を増すことができる。このような厚みの洗面ボウルであれば、サイズ(重量)の大きい金型を用いなくても製造することが可能である。例えば、真空成形などの手段によって低コストで各ボウル10,20を製造することが可能である。
特に、本実施形態では、内側ボウル10の胴体部11の外周面と外側ボウル20の胴体部21の内周面とを全面に渡って接触させる構成ではなく、所定値以上のギャップ厚を持った非接触領域(凹加工部25により凹状態となった領域)を一部に有する構成としているので、2つのボウルを重ねたときに単純に肉厚が増すだけのようなものに比べて、より大きな強度を得ることができる。図1(b)に示すように、非接触領域と略接触領域とが交互に現れるような模様により凹加工部25を形成することにより、洗面ボウル1の形状安定性をより強いものとすることが可能である。
以上のように、本実施形態によれば、図7のように置き型として使用する場合でも実用上支障がない程度の形状安定性を有する樹脂製の洗面ボウル1を低コストで提供することができる。
また、本実施形態の洗面ボウル1は、内側ボウル10と外側ボウル20とを重ねたときに、上端側環状領域16,26と下端側環状領域17,27とがそれぞれ略接触状態となるため、その部分はほぼ真空に近い状態となる。しかも、本実施形態の洗面ボウル1は、内側ボウル10の上端周縁に形成された環状の折り返し部12を外側ボウル20の環状の上端周縁部に掛けるようにして内側ボウル10と外側ボウル20とが重ねられる。このため、内側ボウル10と外側ボウル20との間に水滴が染み入ってしまうことを防ぐことが可能である。
なお、上記実施形態では、上端側環状領域16,26と下端側環状領域17,27との間の中間領域に非接触領域を形成するための凹加工部25が、所定の絵柄を浮き彫りにするデボス加工部である例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、凹加工部は、薄型情報伝達媒体(例えば、情報伝達用の紙媒体、電子媒体、発光体など)を載置可能に形成された凹状空間としてもよい。この場合、凹状空間の大きさや形状を、載置する薄型情報伝達媒体の大きさや形状に合わせて設計するようにしてもよい。
このようにすれば、洗面ボウル1を使って洗面を行う使用者に対して、所望の情報を伝達することができる。上述したように、内側ボウル10と外側突出部24との間に水が染み入ることはないので、凹状空間に載置された情報伝達媒体が水の影響により汚れたり壊れたりすることがない。また、使用者は洗面時に洗面ボウル1の内側をほぼ確実と言っていいほど見るため、洗面ボウル1を情報伝達手段として有効に活用することが可能である。
また、上記実施形態では、上端側環状領域16,26と下端側環状領域17,27との間の中間領域に非接触領域を形成するための手段として凹加工部25を設ける例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、外側ボウル20の上端側環状領域26と下端側環状領域27との間の中間領域の全てにおいて非接触領域が形成されるようにしてもよい。
この場合、図8に例示する洗面ボウル1’のように、上端側環状領域16,26と下端側環状領域17,27との間の中間領域において外側ボウル20’を内側ボウル10から大きく離間させることによって、内側ボウル10と外側ボウル20’との間に大きな空間を作るようにしてもよい。そして、この空間の中に所望の情報伝達媒体または装飾品などを入れるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、上端側環状領域16,26と下端側環状領域17,27との間の中間領域に非接触領域を形成するための手段として外側ボウル20に凹加工部25を設ける例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、凹加工部25の同様の凹加工部を外側突出部24に代えてまたは加えて内側ボウル10に設けるようにしてもよい。
この場合、内側ボウル10は、上端側環状領域16と下端側環状領域17との間の中間領域に、外側から見て凹状態で内側から見て凸状態となるように成された凹加工部(外側が凹状態のみとなる凹加工部でもよい)を有し、当該凹加工部の凹状態により非接触領域が形成される。この凹加工部は、文字または絵柄を浮き彫りにするデボス加工部であってもよいし、薄型情報伝達媒体を載置可能に形成された凹状空間であってもよい。また、内側ボウル10の上端側環状領域16と下端側環状領域17との間の中間領域の全てにおいて非接触領域が形成されるようにしてもよい。
なお、内側ボウル10の胴体部11の内周面は水が流れるところであるため、排水または洗浄などの観点から、多くの凹凸、大きな凹凸または複雑な凹凸を付けるのは好ましくない。その点で、外側ボウル20に凹加工部25を設けるのが好ましい。
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1,1’ 洗面ボウル
10 内側ボウル
11 胴体部
12 折り返し部
13 開口
14 内側突出部
16 上端側環状領域
17 下端側環状領域
20,20’ 外側ボウル
21 胴体部
22 突出部
23 開口
24 外側突出部
25 凹加工部
26 上端側環状領域
27 下端側環状領域

Claims (11)

  1. 樹脂製の外側ボウルと、
    上記外側ボウルの内側に重ねられる樹脂製の内側ボウルとを備え、
    上記外側ボウルおよび上記内側ボウルは、それぞれ下端の中心位置に排水用の開口を有し、
    上記内側ボウルは、上端周縁において内側から外側へと折り返された環状の折り返し部を備えており、
    上記外側ボウルの環状の上端周縁部に上記内側ボウルの上記折り返し部を上から掛けて上記外側ボウルに上記内側ボウルを重ねた状態で、上記外側ボウルの上端側環状領域と上記内側ボウルの上端側環状領域とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態になるとともに、上記外側ボウルの下端側環状領域と上記内側ボウルの下端側環状領域とが上記所定値未満のギャップ厚で略接触状態になり、上記上端側環状領域と上記下端側環状領域との間に上記所定値以上のギャップ厚の非接触領域を有し、
    上記外側ボウルは、上記上端側環状領域と上記下端側環状領域との間に、少なくとも内側から見て凹状態となるように成された凹加工部を有し、当該凹加工部の凹状態により上記非接触領域が形成される
    ことを特徴とする洗面ボウル。
  2. 上記凹加工部は、上記凹状態により文字または絵柄を浮き彫りにするデボス加工部であることを特徴とする請求項1に記載の洗面ボウル。
  3. 上記凹加工部は、上記非接触領域と、上記所定値未満のギャップ厚で略接触状態になる略接触領域とが交互に現れるような形状を有することを特徴とする請求項1に記載の洗面ボウル。
  4. 上記凹加工部は、薄型情報伝達媒体を載置可能に形成された凹状空間であることを特徴とする請求項1に記載の洗面ボウル。
  5. 樹脂製の外側ボウルと、
    上記外側ボウルの内側に重ねられる樹脂製の内側ボウルとを備え、
    上記外側ボウルおよび上記内側ボウルは、それぞれ下端の中心位置に排水用の開口を有し、
    上記内側ボウルは、上端周縁において内側から外側へと折り返された環状の折り返し部を備えており、
    上記外側ボウルの環状の上端周縁部に上記内側ボウルの上記折り返し部を上から掛けて上記外側ボウルに上記内側ボウルを重ねた状態で、上記外側ボウルの上端側環状領域と上記内側ボウルの上端側環状領域とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態になるとともに、上記外側ボウルの下端側環状領域と上記内側ボウルの下端側環状領域とが上記所定値未満のギャップ厚で略接触状態になり、上記上端側環状領域と上記下端側環状領域との間に上記所定値以上のギャップ厚の非接触領域を有し、
    上記外側ボウルは、上記上端側環状領域と上記下端側環状領域との間の領域の全てにおいて上記非接触領域が形成される
    ことを特徴とする洗面ボウル。
  6. 樹脂製の外側ボウルと、
    上記外側ボウルの内側に重ねられる樹脂製の内側ボウルとを備え、
    上記外側ボウルおよび上記内側ボウルは、それぞれ下端の中心位置に排水用の開口を有し、
    上記内側ボウルは、上端周縁において内側から外側へと折り返された環状の折り返し部を備えており、
    上記外側ボウルの環状の上端周縁部に上記内側ボウルの上記折り返し部を上から掛けて上記外側ボウルに上記内側ボウルを重ねた状態で、上記外側ボウルの上端側環状領域と上記内側ボウルの上端側環状領域とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態になるとともに、上記外側ボウルの下端側環状領域と上記内側ボウルの下端側環状領域とが上記所定値未満のギャップ厚で略接触状態になり、上記上端側環状領域と上記下端側環状領域との間に上記所定値以上のギャップ厚の非接触領域を有し、
    上記内側ボウルは、上記上端側環状領域と上記下端側環状領域との間に、少なくとも外側から見て凹状態となるように成された凹加工部を有し、当該凹加工部の凹状態により上記非接触領域が形成される
    ことを特徴とする洗面ボウル。
  7. 上記凹加工部は、上記凹状態により文字または絵柄を浮き彫りにするデボス加工部であることを特徴とする請求項6に記載の洗面ボウル。
  8. 上記凹加工部は、上記非接触領域と、上記所定値未満のギャップ厚で略接触状態になる略接触領域とが交互に現れるような形状を有することを特徴とする請求項6に記載の洗面ボウル。
  9. 上記凹加工部は、薄型情報伝達媒体を載置可能に形成された凹状空間であることを特徴とする請求項6に記載の洗面ボウル。
  10. 樹脂製の外側ボウルと、
    上記外側ボウルの内側に重ねられる樹脂製の内側ボウルとを備え、
    上記外側ボウルおよび上記内側ボウルは、それぞれ下端の中心位置に排水用の開口を有し、
    上記内側ボウルは、上端周縁において内側から外側へと折り返された環状の折り返し部を備えており、
    上記外側ボウルの環状の上端周縁部に上記内側ボウルの上記折り返し部を上から掛けて上記外側ボウルに上記内側ボウルを重ねた状態で、上記外側ボウルの上端側環状領域と上記内側ボウルの上端側環状領域とが所定値未満のギャップ厚で略接触状態になるとともに、上記外側ボウルの下端側環状領域と上記内側ボウルの下端側環状領域とが上記所定値未満のギャップ厚で略接触状態になり、上記上端側環状領域と上記下端側環状領域との間に上記所定値以上のギャップ厚の非接触領域を有し、
    上記内側ボウルは、上記上端側環状領域と上記下端側環状領域との間の領域の全てにおいて上記非接触領域が形成される
    ことを特徴とする洗面ボウル。
  11. 上記内側ボウルは、上記下端の中心位置に、排水栓が挿通される円管状の内側突出部を備え、
    上記外側ボウルは、上記下端の中心位置に、上記内側突出部より径が大きく形成されて上記内側突出部が挿入される外側突出部を備えた
    ことを特徴とする請求項1~10の何れか1項に記載の洗面ボウル。
JP2022136873A 2022-08-30 2022-08-30 洗面ボウル Active JP7217561B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022136873A JP7217561B1 (ja) 2022-08-30 2022-08-30 洗面ボウル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022136873A JP7217561B1 (ja) 2022-08-30 2022-08-30 洗面ボウル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7217561B1 true JP7217561B1 (ja) 2023-02-03
JP2024033348A JP2024033348A (ja) 2024-03-13

Family

ID=85131330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022136873A Active JP7217561B1 (ja) 2022-08-30 2022-08-30 洗面ボウル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7217561B1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002212992A (ja) 2001-01-19 2002-07-31 Oorisu Kk 洗面カウンター

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5054329U (ja) * 1973-09-20 1975-05-23
US7665160B1 (en) * 2007-02-09 2010-02-23 Brent Linder Method and apparatus for restoring one-piece cultured marble countertop sinks

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002212992A (ja) 2001-01-19 2002-07-31 Oorisu Kk 洗面カウンター

Also Published As

Publication number Publication date
JP2024033348A (ja) 2024-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5357148B2 (ja) 紙カップホルダー及び同ホルダーが糊付けされたカップ
KR101530238B1 (ko) 접을 수 있는 목욕통
USD616683S1 (en) Soap dispenser
US20130043263A1 (en) Cup Sleeve
KR20020073366A (ko) 안전컵 및 안전컵의 제조방법
KR950031791A (ko) 강조된 조각면외양을 갖는 플라스틱병
CA108748S (en) Container lid
JP7217561B1 (ja) 洗面ボウル
US6959458B1 (en) Toilet seat with liquid in multiple sections for decorative effect
JP3199554U (ja) 両面が非網状で座屈部付きのパルプコップ蓋
USD955530S1 (en) Tub faucet
WO2020220004A1 (en) Disposable beverage cup with non-removable straw
JP2009126554A (ja) 包装用容器の蓋及びその蓋を用いた包装用容器
USD611983S1 (en) Banjo pot sub-assembly
CN213832798U (zh) 一种多层盖体
JP3125302U (ja) 飾り蓋
JP5452438B2 (ja) ボトル
EP3686126B1 (en) Combined-type cup
KR100754252B1 (ko) 샐러드볼
RU2604014C2 (ru) Система емкостей, имеющих взаимозаменяемые компоненты, и способ ее производства
JP2020164189A (ja) 包装用容器の蓋体
JP3222853U (ja) ゴミ箱
USD1022144S1 (en) Tub spout
KR200373178Y1 (ko) 보조 돌기가 구비된 후크 단추
KR20000023553A (ko) 단열성 용기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220830

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7217561

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150