JP7217304B2 - 締付工具制御システム - Google Patents

締付工具制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP7217304B2
JP7217304B2 JP2021034381A JP2021034381A JP7217304B2 JP 7217304 B2 JP7217304 B2 JP 7217304B2 JP 2021034381 A JP2021034381 A JP 2021034381A JP 2021034381 A JP2021034381 A JP 2021034381A JP 7217304 B2 JP7217304 B2 JP 7217304B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tightening
posture
tool
tightening tool
appropriate range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021034381A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022134899A (ja
Inventor
英有 蒲池
敦士 白川
博之 古山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2021034381A priority Critical patent/JP7217304B2/ja
Priority to US17/669,703 priority patent/US20220281081A1/en
Priority to CN202210150527.7A priority patent/CN115026752B/zh
Publication of JP2022134899A publication Critical patent/JP2022134899A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7217304B2 publication Critical patent/JP7217304B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B21/00Portable power-driven screw or nut setting or loosening tools; Attachments for drilling apparatus serving the same purpose
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B21/00Portable power-driven screw or nut setting or loosening tools; Attachments for drilling apparatus serving the same purpose
    • B25B21/002Portable power-driven screw or nut setting or loosening tools; Attachments for drilling apparatus serving the same purpose for special purposes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B23/00Details of, or accessories for, spanners, wrenches, screwdrivers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B23/00Details of, or accessories for, spanners, wrenches, screwdrivers
    • B25B23/14Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B23/00Details of, or accessories for, spanners, wrenches, screwdrivers
    • B25B23/14Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers
    • B25B23/1405Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers for impact wrenches or screwdrivers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B23/00Details of, or accessories for, spanners, wrenches, screwdrivers
    • B25B23/14Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers
    • B25B23/147Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers specially adapted for electrically operated wrenches or screwdrivers
    • B25B23/1475Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers specially adapted for electrically operated wrenches or screwdrivers for impact wrenches or screwdrivers
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08BSIGNALLING OR CALLING SYSTEMS; ORDER TELEGRAPHS; ALARM SYSTEMS
    • G08B21/00Alarms responsive to a single specified undesired or abnormal condition and not otherwise provided for
    • G08B21/18Status alarms
    • G08B21/187Machine fault alarms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B21/00Portable power-driven screw or nut setting or loosening tools; Attachments for drilling apparatus serving the same purpose
    • B25B21/02Portable power-driven screw or nut setting or loosening tools; Attachments for drilling apparatus serving the same purpose with means for imparting impact to screwdriver blade or nut socket

Description

本発明は、締付工具制御システム関する。
従来、ボルトやネジ等の部材を締め付ける締付工具が知られている。例えば、特許文献1は、作業者の手振れによるインパクトレンチの回転角度を検出するジャイロセンサと、ネジの締め付け制御を行うコントローラと、を備え、コントローラが、ジャイロセンサが検出した手振れ角度に基づいて締め付け制御を行うインパクトレンチを開示する。
特開2012-086284号公報
ところで、部材の締付精度は、作業者の手振れ以外に、締め付ける際の締付工具の姿勢でも影響する。特許文献1は、締め付け制御にインパクトレンチの姿勢を考慮しておらず、締付精度の向上を図る余地がある。
そこで、本発明は、部材の締付精度の向上を図ることを目的とする。
上記目的を達成する一態様は、締付工具と、前記締付工具を制御する制御装置とを備える締付工具制御システムであって、前記締付工具は、部材を締め付けているときの締付姿勢を検出し、検出した前記締付姿勢を前記制御装置に登録する第1モードと、前記締付姿勢が部材の締め付け時において適正な姿勢となる適正範囲に基づいて部材の締め付けを行う第2モードと、を有し、前記第2モードにおいて、前記締付姿勢を検出し、部材の締付成否を判定し、検出した前記締付姿勢に締付成否の判定結果を紐付けて前記制御装置に送信し、前記制御装置は、前記締付工具が前記第1モードである場合に登録した前記締付姿勢に基づいて、前記締付姿勢が部材の締め付け時において適正な姿勢となる適正範囲を決定し、前記締付工具が前記第2モードである場合、前記締付工具から受信した前記締付姿勢のうち、締付成功の判定結果が紐付いた前記締付姿勢の数に基づいて、前記適正範囲を決定するフェーズを移行させ、前記フェーズに応じて前記適正範囲を決定する、締付工具制御システムである。
上記締付工具制御システムにおいて、前記締付工具は、前記第2モードにおいて、前記締付姿勢を検出し、検出した前記締付姿勢が前記制御装置が決定した前記適正範囲内でない場合、部材の締め付けを開始させない、構成でもよい。
上記締付工具制御システムにおいて、前記制御装置は、今回登録した前記締付姿勢を含む複数の前記締付姿勢に基づいて、前記締付工具の次回の締め付けに対する前記適正範囲を決定する、構成でもよい。
上記締付工具制御システムにおいて、前記制御装置は、前記締付工具が送信した締付成否の判定結果が失敗を示す場合、締付失敗を示す警告を出力する、構成でもよい。
上記締付工具制御システムにおいて、前記締付工具は、前記第1モードにおいて、複数の部材を締め付ける場合、締め付けた順番の番号が紐付いた前記締付姿勢を前記制御装置に登録し、前記制御装置は、締め付けた順番の番号ごとに前記適正範囲を決定する、構成でもよい。
本発明によれば、部材の締付精度、締付品質、締付信頼性の向上を図ることができるという効果を奏する。
締付工具制御システムの構成を示す図。 締付工具の構成を示すブロック図。 ジャイロセンサー及び加速度センサーの検出軸を説明するための図。 PCの構成を示すブロック図。 適正範囲の決定を説明するための図。 締付工具制御システムの動作を示すフローチャート。 締付工具制御システムの動作を示すフローチャート。
[1.締付工具制御システムの構成]
図1は、締付工具制御システム1000の構成を示す図である。
締付工具制御システム1000は、締付工具1と、締付工具1を制御するPC(Personal Computer)2とを備える。
PC2は、制御装置の一例に対応する。
締付工具1は、例えば複数の材料をボルト4とナット5とで締結する際に、ボルト4を締め付ける工具である。締付工具1としては、インパクトレンチが例に挙げられる。本実施形態では、締付工具1がボルト4を締め付ける場合を例示するが、締付工具1が締め付ける部材は、ボルト4に限定されず、ネジ等の他の部材でもよい。
締付工具1は、モーター107を内蔵するハウジング10を備える。締付工具1は、ハウジング10に形成された把持部11に設けられる操作レバー12が操作されると、モーター107を駆動させる。締付工具1は、モーター107が駆動すると、ハウジング10から延伸する主軸13が回転する。主軸13の先端には、アタッチメント14が設けられていて、締付工具1は、主軸13の回転によってアタッチメント14を介してボルト4を締め付ける。
締付工具1は、通信ユニット101を備え、通信ユニット101によってデータ転送装置3を介してPC2と通信する。データ転送装置3は、例えばルーターであり、締付工具1と、通信ネットワークNWに接続するPC2との間で送受信されるデータを転送する。
PC2は、締付工具1と通信し、締付工具1と各種データを送受信する。また、PC2は、締付工具1から受信したデータに基づいて各種演算処理を行う。図1では、PC2としてデスクトップ型PCを例示しているが、PC2は、ノート型PCでも、タブレット型PCでも、スマートフォンでもよい。なお、PC2がタブレット型PCやスマートフォン等の携帯型PCで構成される場合、PC2は、締付工具1と近距離無線通信を行って、締付工具1と各種データを送受信してもよい。
本実施形態では、例えば自動車等の生産ラインにおいて、締付工具制御システム1000が適用されている場合を例示する。例示する生産ラインにおいて、作業者Uは、締付工具1によってボルト4を締め付ける締付作業を行う。作業者Uは、締付作業において、第1箇所から第N(図1においてNは4以上の整数である)箇所の合計N箇所でボルト4を締め付ける。作業者Uは、締付作業において、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の順番でボルト4を締め付る。この順番は、生産ラインにおいて予め定められていて、作業者Uに伝達されている。
図1では、ボルト4を締め付ける各箇所にZ軸を図示している。Z軸は上下方向及び鉛直方向を示す。Z軸の正方向は上方向を示す。図1で示すように、第1箇所から第N箇所までの全N箇所は、Z軸に対するボルト4の締め付け角度が同じとは限らない。
[2.締付工具の構成]
図2は、締付工具1の構成を示すブロック図である。
締付工具1は、締付工具制御装置100を備える。締付工具制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-processing unit)等のプロセッサー110、及びメモリー120を備える。
プロセッサー110は、メモリー120が記憶する制御プログラム121を読み出して実行することにより、締付工具制御装置100の各部を制御する。プロセッサー110は、メモリー120に記憶された制御プログラム121を実行することで、登録モード実行部111、及び作業モード実行部112として機能する。
登録モード実行部111は、実行部の一例に対応する。
メモリー120は、プロセッサー110が実行するプログラムや、プロセッサー110に処理されるデータを記憶する。メモリー120は、プロセッサー110が実行する制御プログラム121、その他の各種データを記憶する。メモリー120は、不揮発性の記憶領域を有する。また、メモリー120は、揮発性の記憶領域を備え、プロセッサー110のワークエリアを構成してもよい。
締付工具制御装置100には、通信ユニット101、登録ボタン102、ジャイロセンサー103、加速度センサー104、トルクセンサー105、エンコーダー106、及びモーター107が接続される。なお、締付工具制御装置100には、他のデバイスが接続していてもよい。
本実施形態では、通信ユニット101、登録ボタン102、ジャイロセンサー103、及び加速度センサー104が1つのパッケージに収められていて、このパッケージは、締付工具1に後付けされている。
通信ユニット101は、通信回路やアンテナ等を有する通信装置を備え、通信ネットワークNWに接続してデータ通信を実行する。
登録ボタン102は、締め付けしているときの締付工具1の姿勢である締付姿勢を、PC2に登録するためのハードウェアボタンである。登録ボタン102は、登録実行の指示を作業者Uから受け付けた場合、登録実行の指示を受け付けたことを示す信号を締付工具制御装置100に出力する。
ジャイロセンサー103は、軸周りの角速度を検出し、検出値を締付工具制御装置100に出力する。
加速度センサー104は、軸方向の加速度を検出し、検出値を締付工具制御装置100に出力する。
図3を参照して、ジャイロセンサー103及び加速度センサー104の検出軸について説明する。
図3は、ジャイロセンサー103及び加速度センサー104の検出軸を説明するための図である。
図3では、X軸、Y軸、及びZ軸を図示している。X軸、Y軸、及びZ軸は互いに直交する。Z軸は、上下方向及び鉛直方向を示す。X軸Y軸は、水平方向と平行である。X軸は左右方向を示す。Y軸は前後方向を示す。Z軸の正方向は上方向を示す。X軸の正方向は右方向を示す。Y軸の正方向は前方向を示す。
図3において、ジャイロセンサー103及び加速度センサー104の検出軸を、XD軸、YD軸、及びZD軸として示す。XD軸、YD軸、及びZD軸は、互いに直交する。YD軸は、主軸13の回転軸AXと一致する。XD軸とYD軸とは、締付工具1の姿勢の基準となる水平面を構成する。ZD軸は、XD軸とYD軸とが構成する水平面に対して垂直な軸である。
ジャイロセンサー103は、XD軸周りの角速度、YD軸周りの角速度、及び、ZD軸周りの角速度を検出し、検出値を締付工具制御装置100に出力する。また、加速度センサー104は、XD軸方向の加速度、YD軸方向の加速度、及びZD軸方向の加速度を検出し、検出値を締付工具制御装置100に出力する。
ジャイロセンサー103及び加速度センサー104は、締付工具1の姿勢が、XD軸YD軸が構成する水平面が水平方向と平行で、且つ、把持部11がハウジング10の下方に位置する姿勢である場合にキャリブレーションされる。
トルクセンサー105は、締め付け時において主軸13に発生するトルクを検出し、検出値を締付工具制御装置100に出力する。
エンコーダー106は、締め付け時における主軸13の回転角を検出し、検出値を締付工具制御装置100に出力する。
上述した通り、プロセッサー110は、登録モード実行部111と作業モード実行部112として機能する。
登録モード実行部111は、締付工具1の動作モードを登録モードにし、登録モードに対応する動作を実行する。登録モードは、作業モードにおいて基礎となる締付姿勢をPC2に登録する動作モードである。
作業モード実行部112は、締付工具1の動作モードを作業モードにし、作業モードに対応する動作を実行する。作業モードは、締付姿勢を、締め付け時において適正な姿勢にするための動作モードである。
登録モードは、第1モードの一例に対応する。作業モードは、第2モードの一例に対応する。
まず、登録モード実行部111及び作業モード実行部112の各々共通の構成について説明する。
登録モード実行部111及び作業モード実行部112の各々は、ジャイロセンサー103が出力する検出値に基づいて、締付姿勢を検出し、検出した締付姿勢を示す締付姿勢データを生成する。本実施形態では、登録モード実行部111及び作業モード実行部112の各々は、締付姿勢として、ZD軸周りの角速度を時間積分することにより、鉛直方向に対する締付工具1の傾斜角度を検出する。
上述したように、本実施形態において、作業者Uは、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の順番でボルト4の締め付けを行う。そのため、本実施形態の登録モード実行部111及び作業モード実行部112の各々は、締付姿勢データを生成すると、生成した締付姿勢データに、何番目の締付箇所であるかを示す締付箇所番号を紐付けて、メモリー120に記録する。例えば、作業者Uが第1箇所でボルト4を締め付けた場合、登録モード実行部111及び作業モード実行部112の各々は、このボルト4の締め付け時に生成した締付姿勢データに、1番目を示す締付箇所番号を紐付けて、メモリー120に記録する。また、例えば、作業者Uが第N箇所でボルト4を締め付けた場合、登録モード実行部111及び作業モード実行部112の各々は、このボルト4の締め付け時に生成した締付姿勢データに、N番目を示す締付箇所番号を紐付けて、メモリー120に記録する。このように、締付箇所番号は、締め付けた順番の番号を示す。
次に、登録モード実行部111及び作業モード実行部112の各々について説明する。
まず、登録モード実行部111及び作業モード実行部112について説明する。
登録モード実行部111は、登録ボタン102が登録実行の指示を受け付けると、メモリー120に記録した締付姿勢データを、通信ユニット101を介してPC2に送信する。登録モード実行部111が送信する締付姿勢データには、締付箇所番号が紐付いている。
次に、作業モード実行部112について説明する。
作業モード実行部112は、締め付けの成否を判定する締付成否判定を行う。作業モード実行部112は、締付成否判定の判定結果と締付箇所番号とを、生成した締付姿勢データに紐付けて、メモリー120に記録する。また、作業モード実行部112は、登録ボタン102が登録実行の指示を受け付けると、メモリー120に記録した締付姿勢データを、通信ユニット101を介してPC2に送信する。作業モード実行部112が送信する締付姿勢データには、締付成否判定の判定結果と締付箇所番号とが紐付いている。作業モード実行部112は、PC2から、適正範囲を示す適正範囲情報を受信する。適正範囲とは、締付姿勢が、締め付け時において適正な姿勢となる範囲である。本実施形態の作業モード実行部112が受信する適正範囲情報は、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々について、鉛直方向に対する傾斜角度に関する適正範囲を示す。作業モード実行部112は、締め付けを行っていない場合の締付工具1の姿勢を検出する。この姿勢を、以下、「現在姿勢」という。作業モード実行部112は、検出した現在姿勢と、適正範囲情報が示す適正範囲とに基づいて、締め付けの開始を制御する。
[3.PCの構成]
図4は、PC2の構成を示すブロック図である。
PC2は、プロセッサー210、メモリー220、及び通信ユニット230を備える。
プロセッサー210は、メモリー220が記憶する制御プログラム221を読み出して実行することにより、PC2の各部を制御する。プロセッサー210は、メモリー220に記憶された制御プログラム221を実行することで、通信制御部211、登録部212、適正範囲決定部213、及び出力部214として機能する。
メモリー220は、プロセッサー210が実行するプログラムや、プロセッサー210に処理されるデータを記憶する。メモリー220は、プロセッサー210が実行する制御プログラム221、その他の各種データを記憶する。メモリー220は、不揮発性の記憶領域を有する。また、メモリー220は、揮発性の記憶領域を備え、プロセッサー210のワークエリアを構成してもよい。
通信ユニット230は、通信回路やアンテナ等を有する通信装置を備え、通信ネットワークNWに接続してデータ通信を実行する。
上述したように、プロセッサー210は、通信制御部211、登録部212、適正範囲決定部213、及び出力部214として機能する。
通信制御部211は、通信ユニット230を介して締付工具1と通信する。
登録部212は、締付工具1から受信した締付姿勢データをメモリー220に記憶させることで、締付工具1が検出した締付姿勢を登録する。
適正範囲決定部213は、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々について、鉛直方向に対する傾斜角度の適正範囲を決定する。ここで、図5を参照して、適正範囲決定部213の動作について詳述する。
図5は、適正範囲の決定を説明するための図である。
適正範囲決定部213は、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々について、適正範囲を決定するフェーズに応じて適正範囲を決定する。本実施形態では、適正範囲を決定するフェーズは、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所ごとに、第1フェーズ、第2フェーズ、及び第3フェーズの順に移行していく。フェーズの移行は、締付成功の判定結果が紐付く締付姿勢データの数に基づくため、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所ごと、移行タイミングが異なる場合がある。
図5において、符号PH1は、第1フェーズにおいて決定される適正範囲を示している。また、符号PH2は、第2フェーズにおいて決定される適正範囲を示している。また、符号PH3は、第3フェーズにおいて決定される適正範囲を示している。
第1フェーズにおいて、適正範囲決定部213は、締付工具1が登録モードにおいて登録した締付姿勢に基づいて適正範囲を決定する。適正範囲決定部213は、登録モードにおいて検出された締付姿勢の平均を算出し、算出した平均から±α度の範囲を適正範囲とする。αは、任意に設定される。
第1フェーズから第2フェーズへの移行は、締付成功の判定結果が紐付く締付姿勢データが、予め定められたデータ数以上、メモリー220に記録された場合に行われる。
第2フェーズにおいて、適正範囲決定部213は、締付成功の判定結果が紐付く締付姿勢データであって、紐付く締付箇所番号が同じ番号の締付姿勢データに基づいて、締付姿勢の平均、及び平均に対する標準偏差を算出する。そして、適正範囲決定部213は、算出した平均から±3σの範囲を適正範囲とする。なお、σは、算出した標準偏差である。
第2フェーズから第3フェーズへの移行は、第2フェーズの段階において、締付成功の判定結果が紐付く締付姿勢データが、メモリー220に記録された場合に行われる。
第3フェーズにおいて、締付成功の判定結果が紐付く締付姿勢データがメモリー220に記録されるたびに、適正範囲決定部213は、前回決定した適正範囲、及び、今回記録された締付姿勢データが示す締付姿勢に基づいて、適正範囲を決定する。適正範囲決定部213は、前回算出した締付姿勢の平均、前回算出した標準偏差、及び、今回記録された締付姿勢データが示す締付姿勢に基づいて、締付姿勢の平均と、この平均に対する標準偏差とを算出する。そして、適正範囲決定部213は、算出した締付姿勢の平均から±3σの範囲を適正範囲とする。
適正範囲決定部213は、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々について適正範囲を決定すると、適正範囲情報を生成する。生成される適正範囲情報は、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々について、決定された適正範囲を示す。適正範囲決定部213は、生成した適正範囲情報を通信制御部211に出力する。通信制御部211は、適正範囲情報を締付工具1に送信する。締付工具1は、適正範囲情報を通信ユニット101により受信すると、受信した適正範囲情報をメモリー120に記録する。
出力部214は、通信制御部211が締付工具1から締付失敗情報を受信した場合、締付失敗を示す警報を出力する。出力態様は、表示でもよく音声出力でもよい。出力態様が表示の場合、PC2がディスプレイを備え、音声出力の場合、PC2がスピーカーを備える。
[4.締付工具制御システムの動作]
次に、締付工具制御システム1000の動作について説明する。
まず、締付工具1が登録モードである場合の締付工具制御システム1000の動作について説明する。
図6は、締付工具制御システム1000の動作を示すフローチャートである。図6において、フローチャートFAは締付工具1の動作を示し、フローチャートFBはPC2の動作を示す。
フローチャートFAで示すように、締付工具1の登録モード実行部111は、締付工具1の動作モードを登録モードにする(ステップSA1)。
登録モード実行部111は、操作レバー12がオンになったか否かを判別する(ステップSA2)。
作業者Uは、操作レバー12をオンにする際、締付箇所に対応する位置に締付工具1を位置させる。例えば、ステップSA2の判別がフローチャートFAの動作を開始して初回の判別である場合、作業者Uは、第1箇所に対応する位置に締付工具1を位置させる。
登録モード実行部111は、操作レバー12がオンになっていないと判別した場合(ステップSA2:NO)、ステップSA7の処理を行う。
一方、登録モード実行部111は、操作レバー12がオンになったと判別した場合(ステップSA2:YES)、締付箇所番号を決定する(ステップSA3)。締付箇所番号は、ステップSA3の処理が行われるたびに1つインクリメントされる。
次いで、登録モード実行部111は、モーター107を駆動させ、ボルト4の締め付けを開始する(ステップSA4)。
登録モード実行部111は、締め付けを開始させると、メモリー120への締付姿勢データの記録を開始する(ステップSA3)。メモリー120への締付姿勢データの記録は、締め付けが開始してから終了するまで、所定の周期で繰り返し行われる。また、記録される締付姿勢データには、ステップSA3で決定した締付箇所番号が紐付く。
次いで、登録モード実行部111は、締め付けが終了したか否かを判別する(ステップSA4)。例えば、登録モード実行部111は、オンになった操作レバー12がオフになった場合、締め付けが終了したと判別する。
登録モード実行部111は、締め付けが終了していないと判別した場合(ステップSA4:NO)、再度、ステップSA4の判別を行う。
一方、登録モード実行部111は、締め付けが終了したと判別した場合(ステップSA4:YES)、登録ボタン102が登録実行の指示を受け付けたか否かを判別する(ステップSA6)。
登録モード実行部111は、登録ボタン102が登録実行の指示を受け付けていないと判別した場合(ステップSA6:NO)、再度、ステップSA2以降の処理を行う。
一方、登録モード実行部111は、登録ボタン102が登録実行の指示を受け付けていないと判別した場合(ステップSA6:YES)、メモリー120に記録した締付姿勢データを全てPC2に送信する(ステップSA7)。なお、送信される締付姿勢データには、締付箇所番号が紐付いている。送信された締付姿勢データは、メモリー120から消去される。
フローチャートFBで示すように、PC2の通信制御部211は、締付工具1から締付姿勢データを受信する(ステップSB1)。
次いで、登録部212は、通信制御部211が受信した締付姿勢データをメモリー220に記録する。すなわち、登録部212は、締付工具1が検出した締付姿勢を登録する(ステップSB2)。登録部212は、締付箇所番号が紐付かれた状態で締付姿勢データを、メモリー220に記録する。
本実施形態では、作業者Uは、締付工具1が登録モードにして、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々で、この順にボルト4を締め付ける。そのため、PC2には、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々についての締付姿勢が登録される。
適正範囲決定部213は、登録部212がステップSB2の処理を行うと、適正範囲を決定するフェーズが第1フェーズであるとして、ステップSB2で登録した締付姿勢に基づいて、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々について適正範囲を決定する。そして、適正範囲決定部213は、適正範囲を決定すると適正範囲情報を生成する。そして、通信制御部211は、適正範囲決定部213が生成した適正範囲情報を締付工具1に送信する。締付工具1は、受信した適正範囲情報をメモリー120に記録する。
次に、締付工具1が作業モードである場合の締付工具制御システム1000の動作について説明する。
図7は、締付工具制御システム1000の動作を示すフローチャートである。図7において、フローチャートFCは締付工具1の動作を示し、フローチャートFDはPC2の動作を示す。
図7に示すフローチャートにおいては、締付工具1が作業モードであるとする。すなわち、図7のフローチャートにおいて、プロセッサー210は、作業モード実行部112として機能する。また、図7のフローチャートにおいては、締付工具1が適正範囲情報をPC2から受信し、メモリー120に記録していることを前提する。
フローチャートFCで示すように、締付工具1の作業モード実行部112は、締付工具1の動作モードを作業モードにする(ステップSC1)。
作業モード実行部112は、操作レバー12がオンになったか否かを判別する(ステップSC2)。
作業者Uは、操作レバー12をオンにする際、締付箇所に対応する位置に締付工具1を位置させる。例えば、ステップSC1の判別がフローチャートFCの動作を開始して最初の判別である場合、作業者Uは、第1箇所に対応する位置に締付工具1を位置させる。
作業モード実行部112は、操作レバー12がオンになっていないと判別した場合(ステップSC2:NO)、ステップSC11の処理を行う。
一方、作業モード実行部112は、操作レバー12がオンになったと判別した場合(ステップSC2:YES)、締付箇所に対応する適正範囲を、メモリー120に記録された適正範囲情報から取得する(ステップSC3)。例えば、作業モード実行部112は、作業者Uが第1箇所の締め付けを行う場合、第1箇所の適正範囲を、メモリー120に記録された適正範囲情報から取得する。
ステップSC3において、例えば、適正範囲情報においては定められた締付順に従って適正範囲が記録されていて、作業モード実行部112は、適正範囲情報における適正範囲の並び順、及び、作業モードにしてから操作レバー12がオンになった回数に基づいて、ステップSC3の処理を行う。
次いで、作業モード実行部112は、締付工具1の現在姿勢が、ステップSC3で取得した適正範囲内であるか否かを判別する(ステップSC4)。
作業モード実行部112は、締付工具1の現在姿勢が適正範囲内でないと判別した場合(ステップS3:NO)、再度、ボルト4の締め付けを開始させることなく、再度、ステップSC1の処理を行う。
本実施形態では、作業者Uは、締付工具1が作業モードにして、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々で、この順にボルト4を締め付ける。このステップSC3の処理によって、作業者Uが、定められた順番と異なる順番でボルト4の締め付けてしまうことを抑制できる。これにより、締め付ける順番の間違いや、締め付け忘れが、生産ラインにおいて発生することを抑制できる。また、上位の装置が、締付工具1の姿勢を通信で監視する必要がなく、自動車等の金属製のボディ内で締付作業を行う場合においても、作業者Uが、定められた順番と異なる順番でボルト4の締め付けてしまうことを抑制できる。
作業モード実行部112は、締付工具1の現在姿勢が適正範囲内であると判別した場合(ステップSC3:YES)、締付箇所番号を決定する(ステップSC4)。締付箇所番号は、ステップSC4の処理が行われるたびに1つインクリメントされる。
次いで、作業モード実行部112は、モーター107を駆動させ、ボルト4の締め付けを開始する(ステップSC5)。
また、作業モード実行部112は、締付成否判定を開始する(ステップSC6)。締付成否判定は、締め付けが成功しているか否かを判定する。作業モード実行部112は、締付成否判定を、締め付けを開始してから終了するまで、所定の周期で繰り返し行う。
作業モード実行部112は、トルクセンサー105が検出したトルク、加速度センサー104が検出した各軸の加速度、及びエンコーダー106が検出した回転角に基づいて行われる。作業モード実行部112は、トルク、加速度、及び回転角の各々について、所定の範囲内に収まっているか否かを判別する。作業モード実行部112は、トルク、加速度、及び回転角の少なくともいずれかが所定の範囲内に収まっていないと判別した場合に、締め付けが失敗したと判別し、そうでない場合、締め付けが成功していると判別する。
作業モード実行部112は、締め付けを開始させると、メモリー120への締付姿勢データの記録を開始する(ステップSC7)。メモリー120への締付姿勢データの記録は、締め付けが開始してから終了するまで、所定の周期で繰り返し行われる。また、記録される締付姿勢データには、ステップSC4で決定した締付箇所番号、及び、締付成否判定の判定結果が紐付く。
作業モード実行部112は、締付成否判定において、締付失敗と判定したか否かを判別する(ステップSC8)。
作業モード実行部112は、締付成否判定において締付失敗と判定した場合(ステップSC8:NO)、締付失敗したことを示す締付失敗情報をPC2に送信する(ステップS9)。
作業モード実行部112は、締付成否判定において締付失敗と判定していない場合(ステップS8:YES)、又は、締付失敗情報を送信した場合、締め付けが終了したか否かを判別する(ステップSC10)。例えば、作業モード実行部112は、オンになった操作レバー12がオフになった場合、締め付けが終了したと判別する。
作業モード実行部112は、締め付けが終了していないと判別した場合(ステップSC10:NO)、再度、ステップSC8の判別を行う。
一方、作業モード実行部112は、締め付けが終了したと判別した場合(ステップSC10:YES)、登録ボタン102が登録実行の指示を受け付けたか否かを判別する(ステップSC11)。
作業モード実行部112は、登録ボタン102が登録実行の指示を受け付けていないと判別した場合(ステップSC11:NO)、再度、ステップSC2以降の処理を行う。
一方、作業モード実行部112は、登録ボタン102が登録実行の指示を受け付けたと判別した場合(ステップSC11:YES)、メモリー120に記録した締付姿勢データをPC2に送信する(ステップSC12)。
フローチャートFDで示すように、PC2の通信制御部211は、締付失敗情報を締付工具1から受信したか否かを判別する(ステップSD1)。
通信制御部211が締付失敗情報を受信したと判別した場合(ステップSD1:YES)、出力部214は、警告を出力する(ステップSD2)。
通信制御部211は、締付失敗情報を受信していないと判別した場合(ステップSD2:NO)、締付姿勢データを受信したか否かを判別する(ステップSD3)。
通信制御部211は、締付姿勢データを受信したと判別した場合(ステップSD3:YES)、登録部212は、通信制御部211が受信した締付姿勢データをメモリー220に記録する。すなわち、登録部212は、締付工具1が作業モードにおいて検出した締付姿勢を登録する(ステップSD4)。登録部212は、締付成否判定の判定結果及び締付箇所番号が紐付かれた状態で締付姿勢データを、メモリー210に記録する。
本実施形態では、作業者Uは、締付工具1が作業モードにして、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々で、この順にボルト4を締め付ける。そのため、PC2には、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々についての締付姿勢が登録される。
適正範囲決定部213は、図5で参照したように、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々について、フェーズに基づき適正範囲を決定する(ステップSD5)。
次いで、適正範囲決定部213は、決定した適正範囲を示す適正範囲情報を締付工具1に送信する(ステップSD6)。
[5.他の実施形態]
上述した実施形態では、締付工具1が検出する締付姿勢が、鉛直方向に対する傾斜角度である場合を例示した。しかしながら、締付工具1が検出する締付姿勢は、鉛直方向に対する傾斜角度のみに限定されず、左右方向に対する傾斜角度、及び、前後方向に対する傾斜角度の少なくともいずれかが含まれても良い。この場合、適正範囲決定部213は、第1箇所、第2箇所、第3箇所・・・、及び第N箇所の各々について、鉛直方向に対する傾斜角度に関する適正範囲と、左右方向に対する傾斜角度及び前後方向に対する傾斜角度の少なくともいずれかに関する適正範囲とを、決定する。
また、上述した実施形態では、締付成否判定において、トルク、加速度、及び回転角の各々が所定の範囲内であるか否かで、締め付けが成功しているか失敗しているかを判定する。この所定の範囲は、締付工具1がPC2から取得した範囲でもよいし、締付工具1に予め登録された範囲でもよい。この所定の範囲は、PC2又は締付工具1が、締付成功と判定した場合のトルク、加速度、回転角を収集し、例えば統計学的手法によって最適化されるように学習し、学習結果が反映される範囲としてもよい。最適化されるように学習していく構成では、上記実施形態のような自動で締付成否が判定される構成に加えて、作業者Uが手動で締付成否を判定する構成があってもよい。これにより、作業者Uの締付成否の判定を、PC2又は締付工具1が収集できるため、自動で締付成否を判定する場合の判定精度を高めることができる。
また、上述した実施形態では、第2フェーズ及び第3フェーズにおいて決定される適正範囲が、平均から±3σの範囲である場合を例示した。しかしながら、第2フェーズ及び第3フェーズにおいて決定される適正範囲は、平均からの範囲は±3σに限定されず、例えば±2σや±3.5σでもよい。
また、上述した実施形態では、締付成否判定において、トルク、加速度、及び回転角の各々が所定の範囲内であるか否かで、締め付けが成功しているか失敗しているかを判定する構成であるが、締付成否判定に用いる判定要素は、トルク、加速度、及び回転角に限定されない。さらに、締付成否判定に用いる判定要素は、異種の判定要素を含んでもよいし、少なくてもよい。
また、図2及び図4は、締付工具1及びPC2の機能構成を、主な処理内容により区分して示した概略図であり、締付工具1及びPC2の構成を限定するものではない。例えば、プロセッサー110が備える構成要素の処理を、1つのハードウェアユニットにより実行してもよいし、複数のハードウェアユニットにより実行してもよい。プロセッサー210についても同様である。また、図6及び図7に示した各処理は、1つのプログラムにより実行されてもよいし、複数のプログラムにより実行されてもよい。
また、プロセッサー110が実行する制御プログラム121は、可搬型の情報記録媒体に制御プログラム121を記録させた状態で実現することも可能である。情報記録媒体は、ハードディスク等の磁気的記録媒体、CD等の光学的記録媒体、USB(Universal Serial Bus)メモリーやSSD(Solid State Drive)等の半導体記憶デバイスが挙げられるが、その他の記録媒体を用いることも可能である。締付工具制御装置100は、情報記録媒体から制御プログラム121を読み出して実行してもよい。制御プログラム221についても同様である。
また、図6、図7に示す動作のステップ単位は、締付工具制御システム1000の各機器の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は適宜に入れ替えてもよい。
[6.上記実施形態によりサポートされる構成]
上記実施形態は、以下の構成の具体例である。
(第1項)締付工具と、前記締付工具を制御する制御装置とを備える締付工具制御システムであって、前記締付工具は、部材を締め付けているときの締付姿勢を検出し、検出した前記締付姿勢を前記制御装置に登録する第1モードを有する、締付工具制御システム。
第1項の締付工具システムによれば、締付姿勢を登録することで、部材を締め付けているときの締付工具の姿勢を活用できるようになる。よって、締付姿勢を考慮して締付工具が締め付けを行えるようになり、部材の締付精度の向上を図ることができる。
(第2項)前記制御装置は、前記締付工具が前記第1モードである場合に登録した前記締付姿勢に基づいて、前記締付姿勢が部材の締め付け時において適正な姿勢となる適正範囲を決定し、前記締付工具は、前記制御装置が決定した前記適正範囲に基づいて部材の締め付けを行う第2モードを有する、第1項に記載の締付工具制御システム。
第2項の締付工具制御システムによれば、締付工具が第2モードを有することで、適正な締付姿勢で締付工具が締め付けを行えるようになるため、部材の締付精度を向上させることができる。
(第3項)前記締付工具は、前記第2モードにおいて、前記締付姿勢を検出し、部材の締付成否を判定し、検出した前記締付姿勢に締付成否の判定結果を紐付けて前記制御装置に送信し、前記制御装置は、前記第2モードにおいて前記締付工具が送信した前記締付姿勢と、この前記締付姿勢に紐付く締付成否の判定結果と、に基づいて、前記適正範囲を決定する、第2項に記載の締付工具制御システム。
第3項の締付工具制御システムによれば、締付成否に基づいて適正範囲を決定することで、決定する適正範囲を、部材の締め付け時においてより適正な姿勢となる範囲とすることができる。よって、部材の締付精度をより向上させることができる。
(第4項)前記締付工具は、前記第2モードにおいて、前記締付工具の現在姿勢を検出し、検出した現在姿勢が前記制御装置が決定した前記適正範囲内でない場合、部材の締め付けを開始させない、第3項に記載の締付工具制御システム。
第4項の締付工具制御システムによれば、締付姿勢が不適切である場合に部材の締め付けが開始されないため、例えば斜め締め等の不具合が生じることを抑制でき、部材の締付精度をより向上させることができる。
(第5項)前記制御装置は、今回登録した前記締付姿勢を含む複数の前記締付姿勢に基づいて、前記締付工具の次回の締め付けに対する前記適正範囲を決定する、第3項又は第4項のいずれか一項に記載の締付工具制御システム。
第5項の締付工具制御システムによれば、次回の締め付けで用いられる適正範囲を、今回の締め付けで用いた適正範囲より適正な範囲に決定できる。よって、部材の締付精度をより向上させることができる。
(第6項)前記制御装置は、前記締付工具が送信した締付成否の判定結果が失敗を示す場合、締付失敗を示す警告を出力する、第3項から第5項のいずれか一項に記載の締付工具制御システム。
第6項の締付工具制御システムによれば、締付が失敗した場合、締付工具によって部材の締め付けを行う者が、締付に失敗したことを知ることができるため、部材の締付失敗が生じてから改善するまでの時間を短縮できる。
(第7項)前記締付工具は、前記第1モードにおいて、複数の部材を締め付ける場合、締め付けた順番の番号が紐付いた前記締付姿勢を前記制御装置に登録し、前記制御装置は、締め付けた順番の番号ごとに前記適正範囲を決定する、第2項から第6項のいずれか一項に記載の締付工具制御システム。
第7項の締付工具制御システムによれば、締め付ける順番が予め定められている場合、この順番に応じた部材の締め付けを行うことができ、生産ライン等の締め付ける順番が予め定められている場合でも、部材の締付精度を向上させることができる。
(第8項)部材を締め付けているときの締付姿勢を検出し、検出した前記締付姿勢を制御装置に登録する第1モードを実行する実行部を備える、締付工具。
第8項の締付工具によれば、第1項の締付工具制御システムと同様の効果を奏する。
1…締付工具、2…PC(制御装置)、4…ボルト(部材)、111…登録モード実行部(実行部)、1000…締付工具制御システム。

Claims (5)

  1. 締付工具と、前記締付工具を制御する制御装置とを備える締付工具制御システムであって、
    前記締付工具は、
    部材を締め付けているときの締付姿勢を検出し、検出した前記締付姿勢を前記制御装置に登録する第1モードと、前記締付姿勢が部材の締め付け時において適正な姿勢となる適正範囲に基づいて部材の締め付けを行う第2モードと、を有し、
    前記第2モードにおいて、前記締付姿勢を検出し、部材の締付成否を判定し、検出した前記締付姿勢に締付成否の判定結果を紐付けて前記制御装置に送信し、
    前記制御装置は、
    前記締付工具が前記第1モードである場合に登録した前記締付姿勢に基づいて、前記締付姿勢が部材の締め付け時において適正な姿勢となる適正範囲を決定し、
    前記締付工具が前記第2モードである場合、前記締付工具から受信した前記締付姿勢のうち、締付成功の判定結果が紐付いた前記締付姿勢の数に基づいて、前記適正範囲を決定するフェーズを移行させ、前記フェーズに応じて前記適正範囲を決定する、
    締付工具制御システム。
  2. 前記締付工具は、
    前記第2モードにおいて、前記締付工具の現在姿勢を検出し、検出した現在姿勢が前記制御装置が決定した前記適正範囲内でない場合、部材の締め付けを開始させない、
    請求項に記載の締付工具制御システム。
  3. 前記制御装置は、今回登録した前記締付姿勢を含む複数の前記締付姿勢に基づいて、前記締付工具の次回の締め付けに対する前記適正範囲を決定する、
    請求項又はに記載の締付工具制御システム。
  4. 前記制御装置は、前記締付工具が送信した締付成否の判定結果が失敗を示す場合、締付失敗を示す警告を出力する、
    請求項からのいずれか一項に記載の締付工具制御システム。
  5. 前記締付工具は、前記第1モードにおいて、複数の部材を締め付ける場合、締め付けた順番の番号が紐付いた前記締付姿勢を前記制御装置に登録し、
    前記制御装置は、締め付けた順番の番号ごとに前記適正範囲を決定する、
    請求項からのいずれか一項に記載の締付工具制御システム。
JP2021034381A 2021-03-04 2021-03-04 締付工具制御システム Active JP7217304B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021034381A JP7217304B2 (ja) 2021-03-04 2021-03-04 締付工具制御システム
US17/669,703 US20220281081A1 (en) 2021-03-04 2022-02-11 Tightening tool control system and tightening tool
CN202210150527.7A CN115026752B (zh) 2021-03-04 2022-02-18 紧固工具控制系统以及紧固工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021034381A JP7217304B2 (ja) 2021-03-04 2021-03-04 締付工具制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022134899A JP2022134899A (ja) 2022-09-15
JP7217304B2 true JP7217304B2 (ja) 2023-02-02

Family

ID=83116757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021034381A Active JP7217304B2 (ja) 2021-03-04 2021-03-04 締付工具制御システム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20220281081A1 (ja)
JP (1) JP7217304B2 (ja)
CN (1) CN115026752B (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005144625A (ja) 2003-11-18 2005-06-09 Mazda Motor Corp 手持ち式電動工具の制御装置
JP2005177919A (ja) 2003-12-19 2005-07-07 Yamaha Motor Co Ltd 作業用工具及びこれを用いた作業システム
JP2019038068A (ja) 2017-08-25 2019-03-14 京都機械工具株式会社 ドライバユニット

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4328599C2 (de) * 1992-08-25 1998-01-29 Makita Corp Rotations-Schlagwerkzeug
WO2010016185A1 (ja) * 2008-08-08 2010-02-11 本田技研工業株式会社 ねじ締付装置およびトルクセンサー
JP5885549B2 (ja) * 2012-03-15 2016-03-15 株式会社東日製作所 締付工具、締付位置管理システムおよび締付位置特定方法
SG11201811138PA (en) * 2016-06-30 2019-01-30 Valqua Ltd Fastening practice device, fastening practice method, fastening practice program and fastening practice system

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005144625A (ja) 2003-11-18 2005-06-09 Mazda Motor Corp 手持ち式電動工具の制御装置
JP2005177919A (ja) 2003-12-19 2005-07-07 Yamaha Motor Co Ltd 作業用工具及びこれを用いた作業システム
JP2019038068A (ja) 2017-08-25 2019-03-14 京都機械工具株式会社 ドライバユニット

Also Published As

Publication number Publication date
CN115026752A (zh) 2022-09-09
US20220281081A1 (en) 2022-09-08
CN115026752B (zh) 2024-03-12
JP2022134899A (ja) 2022-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5860021B2 (ja) 複数の締結部材を締結するための締結装置、ロボットシステム、および締結方法
JP2676793B2 (ja) 倣い制御ロボット
JP6690213B2 (ja) ロボット、制御装置およびロボットシステム
US9964939B2 (en) Trajectory display device for displaying trajectory of tool axis
US20220226995A1 (en) Control of a multipurpose robot arm
US11173614B2 (en) Control apparatus and robot system
US10618173B2 (en) Processing system and method for controlling processing machine
JP7217304B2 (ja) 締付工具制御システム
CN111376267A (zh) 工业用机器人系统
US6856853B2 (en) Simulation device
JP4548784B2 (ja) ロボット制御装置、ロボットシステム及びプログラム
EP1671759B1 (en) Robot controller and robot control method
JPH07319547A (ja) ロボットの倣い制御方法
JP2001198870A (ja) ロボットの制御装置
JP2015127096A (ja) ロボットシステム
US20240091917A1 (en) Electric tool system, electric tool device, and camera device
JP2020075304A (ja) 減速機システム、駆動ユニットへの指令値の補正方法、補正データの生成方法、及び減速機システムの製造方法
JPH075983A (ja) 位置入力装置
CN101893870A (zh) 四轴加工机用数值控制装置
KR100963515B1 (ko) Pc기반 멀티 cpu 구조의 공작기계 수치제어 장치
JP6935030B1 (ja) 工作機械、工具にかかる力の推定方法、および工具にかかる力の推定プログラム
US7136740B2 (en) Machine tool control apparatus
JP2619520B2 (ja) トランスファーマシン用数値制御装置
JP4318121B2 (ja) モータ駆動用パルス出力ic
JPH1199491A (ja) ロボット制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7217304

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150