JP7216995B2 - 胸腺癌バイオマーカー及び胸腺腫瘍の予後予測マーカー - Google Patents
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Description
本開示は、以下の態様を含む。
項1.被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEを検出する工程を含む、胸腺癌バイオマーカーの検出方法。
項2.PRAMEが検出された場合に、前記胸腺腫瘍が胸腺癌であると決定する工程をさらに含む、項1に記載の検出方法。
項3.PRAMEの検出が、腫瘍組織の免疫染色によって行われる、項1又は2に記載の検出方法。
項4.被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEを検出する工程を含む、胸腺腫瘍の予後予測マーカーの検出方法。
項5.PRAMEが検出された場合に、前記被検体の予後が不良であると決定する工程をさらに含む、項4に記載の検出方法。
項6.PRAMEの検出が、腫瘍組織の免疫染色によって行われる、項4又は5に記載の検出方法。
項7.胸腺腫瘍の細胞内に存在するPRAMEを、胸腺癌のバイオマーカーとして使用する方法。
項8.胸腺腫瘍の細胞内に存在するPRAMEを、前記胸腺腫瘍を有する被検体の予後を予測するためのバイオマーカーとして使用する方法。
項9.被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内に存在するPRAMEを、胸腺癌のバイオマーカーとして検出するため検査試薬であって、前記検査試薬は、PRAMEを検出するための抗体、又は核酸を含む、検査試薬。
項10.被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内に存在するPRAMEを、前記胸腺腫瘍を有する被検体の予後を予測するためのバイオマーカーとして検出するため検査試薬であって、前記検査試薬は、PRAMEを検出するための抗体、又は核酸を含む、検査試薬。
項11.PRAMEからなる、胸腺癌のバイオマーカー。
項12.PRAMEからなる、胸腺腫瘍の予後予測マーカー。
項13.処理部を備える、胸腺癌の検出装置であって、前記処理部は、被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEの測定値を取得し、取得した測定値を、基準値と比較し、取得した測定値が、前記基準値よりも高い場合に、前記胸腺腫瘍細胞が胸腺癌細胞であることを示すラベルを出力する、及び/又は取得した測定値が、前記基準値よりも低い場合に、前記胸腺腫瘍細胞が胸腺癌細胞ではないことを示すラベルを出力する、
予後予測装置。
項14.処理部を備える、胸腺腫瘍の予後予測装置であって、前記処理部は、被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEの測定値を取得し、取得した測定値を、基準値と比較し、取得した測定値が、前記基準値よりも高い場合に、前記被検体の予後が不良であることを示すラベルを出力する、及び/又は取得した測定値が、前記基準値よりも低い場合に、前記被検体の予後が良好であることを示すラベルを出力する、予後予測装置。
PRAMEは、preferentially expressed antigen in melanomaと呼ばれる抗原の一種であり、精巣以外の正常組織での発現は認められないことが報告されている。PRAMEは、CT130、MAPE、OIP-4、OIP4とも呼ばれ、National Center for Biotechnology InformationにGene ID:23532で登録されている遺伝子から発現される。PRAMEからなるバイオマーカーには、前記遺伝子から発現されるタンパク質、又はmRNAが含まれる。また、バイオマーカーには、前記遺伝子から発現されるタンパク質、又はmRNAの他、そのバリアントも含む。
被検体は、胸腺腫瘍を有する者である限り制限されない。
本開示のある態様は、胸腺癌のバイオマーカー及びその検出方法に関する。前記検出方法は、被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEを検出することを含む。すなわち、胸腺腫瘍の腫瘍細胞内のPRAMEタンパク質又はPRAME mRNAは、前記胸腺腫瘍が胸腺癌であるか否かを決定するためのバイオマーカーとして検出することができる。また、胸腺腫瘍の腫瘍細胞内のPRAMEタンパク質又はPRAME mRNAは、前記胸腺腫瘍を有する被検体の予後が不良であるか否かを決定するためのバイオマーカー(胸腺腫瘍の予後予測マーカー)として検出することができる。
本開示の別の態様は、被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内に存在するPRAMEを、前記胸腺癌のバイオマーカーとして検出するため検査試薬に関する。また、前記検査試薬は、胸腺腫瘍を有する被検体の予後を予測するために使用されうる。
また、抗体は必ずしも精製されている必要はなく、抗体を含む抗血清、腹水、これらから画分された免疫グロブリン画分等であってもよい。
4-1.胸腺癌の検出装置の構成
本開示の一実施形態は胸腺癌の検出システム1000及び胸腺癌の検出装置10に関する。
本開示の一実施形態は胸腺腫瘍の予後予測システム2000及び胸腺腫瘍の予後予測装置20に関する。
図3に胸腺癌の検出装置10の動作例のフローチャートの一例を示す。
胸腺癌の検出装置10の処理部101は、オペレータが入力部111から処理開始の入力を行うことにより、胸腺癌を検出するための処理を開始する。ステップS11において、処理部101は、分析装置5a又は分析装置5bから被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEのタンパク質量、又はPRAMEのmRNA量若しくはこれらを反映する値をPRAMEの測定値として取得する。あるいは、オペレータが免疫染色又はin situハイブリダイゼーションによるPRAMEの発現が陽性であるか陰性であるか(あるいは、PRAMEが検出されたか否か)を入力部111から入力し、処理部101がこの入力をPRAMEの測定値として取得してもよい。
図3に胸腺腫瘍の予後予測装置20の動作例のフローチャートの一例を示す。
胸腺腫瘍の予後予測装置20の処理部201は、オペレータが入力部211から処理開始の入力を行うことにより、胸腺癌を検出するための処理を開始する。ステップS21において、処理部201は、分析装置5a又は分析装置5bから被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEのタンパク質量、又はPRAMEのmRNA量若しくはこれらを反映する値をPRAMEの測定値として取得する。あるいは、オペレータが免疫染色又はin situハイブリダイゼーションによるPRAMEの発現が陽性であるか陰性であるか(あるいは、PRAMEが検出されたか否か)を入力部211から入力し、処理部201がこの入力をPRAMEの測定値として取得してもよい。
関西医科大学附属病院において切除された胸腺癌(扁平上皮癌)12例、胸腺腫と82例を検討に使用した。
胸腺癌及び胸腺腫に発現しているmRNAの比較をデジタルカウント遺伝子発現解析nCounter(登録商標) Analysis system (NanoString Technologies, WA, USA)を使用して行った。解析はタカラバイオ株式会社に依頼した。
外科的に切除された組織サンプルをホルマリン固定し、組織標本を作製した。組織標本は、固定した組織サンプルをすべてパラフィン包埋し、薄切切片を作製し、ヘマトキシリン-エオジン染色及び免疫染色に供した。
統計解析には、JMP Start Statistics version 14 (Statistical Discovery Software; SAS Institute, Cary, NC, USA)を使用した。有意差検定は、胸腺癌と胸腺腫との間で行った。
5-1.nCounter
図5に示すように、nCounterによる解析において、胸腺癌と胸腺腫の間で特に優位な発現差が認められたのは、KitとPRAMEであった。
組織学的に胸腺癌、胸腺腫タイプA、胸腺腫タイプAB、胸腺腫タイプB1、胸腺腫タイプB2、胸腺腫タイプB3、他の胸腺腫、又は胸腺のう胞に分類された組織について、PRAMEの免疫染色を行い、PRAMEの陽性率を比較した。図6Aに結果を示す。また、図6Bに胸腺癌、胸腺腫タイプB1、胸腺腫タイプB2、及び胸腺腫タイプB3のPRAMEの免疫染色画像を示す。
Claims (14)
- 被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEを検出する工程を含む、胸腺癌バイオマーカーの検出方法。
- PRAMEが検出された場合に、前記胸腺腫瘍が胸腺癌であることを示唆する、請求項1に記載の検出方法。
- PRAMEの検出が、腫瘍組織の免疫染色によって行われる、請求項1又は2に記載の検出方法。
- 被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEを検出する工程を含む、前記被検体の予後を予測する予後予測マーカーの検出方法。
- PRAMEが検出された場合に、前記被検体の予後が不良であることを示唆する、請求項4に記載の検出方法。
- PRAMEの検出が、腫瘍組織の免疫染色によって行われる、請求項4又は5に記載の検出方法。
- 胸腺腫瘍の細胞内に存在するPRAMEを、胸腺癌のバイオマーカーとして使用する方法。
- 胸腺腫瘍の細胞内に存在するPRAMEを、前記胸腺腫瘍を有する被検体の予後を予測するためのバイオマーカーとして使用する方法。
- 被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内に存在するPRAMEを、胸腺癌のバイオマーカーとして検出するための検査試薬であって、前記検査試薬は、PRAMEを検出するための抗体、又は核酸を含む、検査試薬。
- 被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内に存在するPRAMEを、前記胸腺腫瘍を有する被検体の予後を予測するためのバイオマーカーとして検出するための検査試薬であって、前記検査試薬は、PRAMEを検出するための抗体、又は核酸を含む、検査試薬。
- PRAMEからなる、胸腺癌のバイオマーカー。
- PRAMEからなる、胸腺腫瘍を有する被検体の予後を予測するための予後予測マーカー。
- 処理部を備える、胸腺癌の検出装置であって、
前記処理部は、
被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEの測定値を取得し、
取得した測定値を、基準値と比較し、
取得した測定値が、前記基準値よりも高い場合に、前記胸腺腫瘍細胞が胸腺癌細胞であることを示すラベルを出力する、及び/又は取得した測定値が、前記基準値よりも低い場合に、前記胸腺腫瘍細胞が胸腺癌細胞ではないことを示すラベルを出力する、
予後予測装置。 - 処理部を備える、胸腺腫瘍を有する被検体の予後を予測するための予後予測装置であって、
前記処理部は、
被検体から採取された胸腺腫瘍細胞内のPRAMEの測定値を取得し、
取得した測定値を、基準値と比較し、
取得した測定値が、前記基準値よりも高い場合に、前記被検体の予後が不良であることを示すラベルを出力する、及び/又は取得した測定値が、前記基準値よりも低い場合に、前記被検体の予後が良好であることを示すラベルを出力する、予後予測装置。
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