JP7215683B2 - 半導体デバイス - Google Patents

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本発明は、半導体デバイスに関する。
近年、半導体デバイスにおいて生じる各種現象が注目され、検討されている(例えば特許文献1、2参照)。
特開2010-98322号公報 特開2006-54358号公報
MOSトランジスタ構造を有する半導体デバイスにおいて、ストレス電流印加後にSILC(Stress Induced Leakage Current;ストレス誘起リーク電流)と呼ばれるゲートリーク電流が発生する場合がある(例えば特許文献1の段落0005~0007参照)。例えば、不揮発メモリにおいてSILCが発生すると、閾値電圧が低下し、メモリがデータ消去状態となり、保持されていたデータが失われてしまう。したがって、半導体デバイスのデータストレージメディアとしての信頼性を高めるためにはSILCの発生を抑制することが望まれる。
本発明の一態様は、SILCの発生が抑制された半導体デバイスを提供することを目的とする。
特許文献2では、電子部品(半導体デバイス)の移動度に関して、半導体表面ラフネスによる移動度に対する影響を定量化するために、半導体表面ラフネススペクトルに対して1.0[/μm]以上の領域で積分を行うと記載されている(特許文献1の段落0040~0041参照)。
これに対し、本発明者らは検討を重ねる中で、MOSトランジスタ構造を有する半導体デバイスにおけるSILCの発生に関しては、半導体チャネル(channel)の表面の300nm以下の粗さ成分の影響を受けるとの知見を得た。そして本発明者らは更に鋭意検討を重ねた結果、かかる特定の粗さ成分を低減することにより、半導体デバイスにおけるSILCの発生を抑制することが可能になることを新たに見出した。
即ち、本発明の一態様は、
ゲート電極および半導体チャネルを含むMOSトランジスタ構造を有する半導体デバイスであって、
上記半導体チャネルの上記ゲート電極側の表面は、この表面の原子間力顕微鏡画像を300nm以上の長波長成分をカットするガウシアンフィルタによるハイパスフィルタ処理によって得られた画像において求められる二乗平均粗さRqが0.10nm以下である半導体デバイス、
に関する。
一態様では、上記半導体チャネルは、単結晶シリコンであることができる。また、一態様では、上記半導体チャネルは、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、ゲルマニウム、SiGe、SiGeC、GaAs、GaN、SiC、ZnO等の半導体であることができる。
一態様では、上記半導体デバイスは、浮遊ゲートを更に有することができる。
一態様では、上記半導体デバイスは、不揮発メモリであることができる。
本発明の一態様によれば、SILCの発生が抑制された半導体デバイスを提供することができる。
フローティング・ゲート構造の半導体デバイスのMOSトランジスタ構造の概略断面図を示す。 3D(三次元)NAND構造の半導体デバイスのMOSトランジスタ構造の概略断面図を示す。 後述するサンプル1~4の表面のAFM像を示す。 サンプル1~4の表面の白色干渉顕微鏡像を示す。 図3に示されている各測定視野のAFM像のパワースペクトル解析結果を示す。 図4に示されている白色干渉顕微鏡像のパワースペクトル解析結果を示す。 SILC評価のために作製したMOSトランジスタの概略断面図を示す。 ストレス電流印加なし(Initial)、1秒印加(総注入電荷量0.01C/cm)、10秒印加(総注入電荷量0.1C/cm)、100秒印加(総注入電荷量1C/cm)でのゲートリーク電流密度を示す。 サンプル1~4の総注入電荷量とゲートリーク電流密度の対比結果を示す。 サンプル1~4についてハイパスフィルタ処理後の原子間力顕微鏡画像において求められた二乗平均粗さRqの値を総注入電荷量0.1(C/cm)時のゲートリーク電流密度に対してプロットしたグラフを示す。
[半導体デバイス]
本発明の一態様は、ゲート電極および半導体チャネルを含むMOSトランジスタ構造を有する半導体デバイスに関する。上記半導体デバイスにおいて、上記半導体チャネルの上記ゲート電極側の表面は、この表面の原子間力顕微鏡画像を300nm以上の長波長成分をカットするガウシアンフィルタによるハイパスフィルタ処理によって得られた画像において求められる二乗平均粗さRqが0.10nm以下である。
以下、上記半導体デバイスについて、更に詳細に説明する。
<半導体デバイスの構成>
上記半導体デバイスは、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタ構造を有する。MOSトランジスタ構造は、ゲート電極および半導体チャネルを含み、一層以上の絶縁膜を更に含む。半導体チャネルは、ソース領域およびドレイン領域を有し、両領域の間がチャネル領域である。上記半導体デバイスは、好ましくは不揮発メモリであることができる。
MOSトランジスタ構造を有する半導体デバイスとしては、ソース領域とドレイン領域が形成された半導体基板(半導体チャネル)上にゲート酸化膜が設けられ、ゲート酸化膜上にゲート電極が設けられた、いわゆる二次元型(プレーナー型とも呼ばれる。)の半導体デバイスを挙げることができる。二次元型の半導体デバイスでは、複数のメモリセルが、二次元の平面状に配置される。かかる構造の半導体デバイスでは、上記二乗平均粗さRqが規定される表面は、半導体基板のゲート電極側表面である。
図1に、二次元型不揮発メモリの一例であるフローティング・ゲート構造の半導体デバイスのMOSトランジスタ構造の概略断面図を示す。図1中、半導体基板10は、例えば、単結晶シリコン基板であることができる。また、半導体基板10は、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、ゲルマニウム、SiGe、SiGeC、GaAs、GaN、SiC、ZnO等の半導体基板であることもできる。
半導体基板10には、ソース領域11およびドレイン領域12が形成されている。図1に示す態様では、上記二乗平均粗さRqが規定される表面は、半導体基板10のゲート電極側表面である表面S1である。例えば、半導体基板10がp型半導体基板である場合、P(リン)等のn型不純物がドープされた領域としてソース領域11およびドレイン領域12を形成することができる。ただしこれに限定されず、例えば、n型半導体基板にp型不純物をドープしてソース領域およびドレイン領域を形成することもできる。また、ソース領域とドレイン領域との間のチャネル領域にp型不純物をドープしてpチャネル領域を形成することや、n型不純物をドープしてnチャネル領域を形成することもできる。半導体基板10上には、浮遊ゲート(フローティングゲート)と呼ばれる浮遊ゲート電極22と制御ゲートと呼ばれるゲート電極21が設けられる。浮遊ゲート電極22と半導体基板10との間、および浮遊ゲート電極22とゲート電極21との間には、それぞれ絶縁膜31および32が設けられている。ゲート電極21は、MOSトランジスタのゲート電極として公知の導体、例えば各種金属、P(リン)等の不純物をドープしたポリシリコン等であることができる。浮遊ゲート電極22は、不揮発性メモリの浮遊ゲート電極およびチャージトラップ層として公知の導体または誘電体、例えばポリシリコン、窒化ケイ素等であることができる。絶縁膜31および絶縁膜32は、例えばSiO等のシリコン酸化物膜であることができる。
図1中に図示されていない構成については、フローティング・ゲート構造の半導体デバイスに関する公知技術を適用することができる。また、図1に示す態様は例示であって、かかる例示に本発明は限定されない。
また、上記半導体デバイスは、複数のメモリセルが垂直に積み重ねられた、いわゆる三次元型の半導体デバイスであることもできる。三次元型の半導体デバイスでは、例えば、半導体基板上に形成されたポリシリコン層が半導体チャネルである。かかる構造の半導体デバイスでは、上記二乗平均粗さRqが規定される表面は、ポリシリコン層のゲート電極側表面である。
図2に、三次元型不揮発メモリの一例である3D(三次元)NAND構造の半導体デバイスのMOSトランジスタ構造の概略断面図を示す。図2中、ポリシリコン層40が半導体チャネル(ポリシリコンチャネル)であり、ポリシリコン層40にはソース領域およびドレイン領域(不図示)が形成されている。複数の層間絶縁膜44と複数のゲート電極45が垂直に積み重ねられている。ゲート電極45は、P(リン)等の不純物をドープしたポリシリコン、金属等の公知の導体であることができる。層間絶縁膜44は、例えばSiO等のシリコン酸化物膜であることができる。図2に示す態様では、上記二乗平均粗さRqが規定される表面は、トンネル絶縁膜41とポリシリコン層(ポリシリコンチャネル)40の境界面S2である。ゲート電極45に隣接して層状に、絶縁膜43、チャージトラップ層42、トンネル絶縁膜41が形成されている。トンネル絶縁膜41および絶縁膜43は、それぞれ例えばSiO等のシリコン酸化物膜であることができる。チャージトラップ層は、例えば窒化ケイ素(SiN)膜であることができる。
図2中に図示されていない構成については、3D NAND構造の半導体デバイスに関する公知技術を適用することができる。また、図2に示す態様は例示であって、かかる例示に本発明は限定されない。
<二乗平均粗さRq>
上記半導体チャネルのゲート電極側表面は、以下の表面形状を有する。即ち、この表面を原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope)で撮像して得られた原子間力顕微鏡画像(以下、「AFM像」とも記載する。)を300nm以上の長波長成分をカットするハイパスフィルタ処理して得られた画像(以下、「フィルタ処理済AFM
像」とも記載する。)において求められる二乗平均粗さRqが、0.10nm以下である。かかる二乗平均粗さRqが0.10nm以下の半導体チャネル上にMOSトランジスタ構造を設けることにより、SILCの発生を抑制することができる。これは、AFM像において300nm以下の波長域のラフネスとして観察される粗さ成分がSILCの発生に影響するためである。この点は、本発明者らによって新たに見出された。上記二乗平均粗さRqは、好ましくは0.09nm以下であり、より好ましくは0.08nm以下である。また、上記二乗平均粗さRqは、例えば、0.05nm以上、0.05nm超、0.06nm以上または0.07nm以上であることができる。
上記のAFM像の取得は、以下の条件下で行うことができる。
(AFM像取得条件)
X方向サンプリング数:512pixel
Y方向ライン数:256Line
スキャン速度:0.5Hz~1.0Hz
上記のハイパスフィルタ処理は、粗さ成分とうねり成分との境界を定義するガウシアンフィルタをHigh-pass Filterとして使用し、AFM像から300nm以上の周期のうねりを除去する画像処理である。かかるハイパスフィルタ処理は、例えば、AFM装置に搭載されている画像処理ソフトや市販の画像処理ソフトにより行うことができる。
半導体チャネル表面の表面形状は、半導体チャネルに施される加工条件を調整することによって、上記二乗平均粗さRqが0.10nmとなるように制御することができる。加工条件としては、例えば、熱処理条件、洗浄条件等を挙げることができる。加工条件の具体例については、後述の実施例を参照できる。
[半導体ウェーハの評価方法および製造方法]
本発明の一態様は、
半導体ウェーハの評価方法であって、
上記半導体ウェーハを半導体チャネルとするMOSトランジスタ構造を有する半導体デバイスを作製すること、
上記半導体デバイスにストレス電流を印加した後にゲートリーク電流密度を測定すること、および
上記ゲートリーク電流密度の値を指標として、上記半導体ウェーハの良否判定を行うこと、
を含む半導体ウェーハの評価方法、
に関する。
上記評価方法によって評価される半導体ウェーハとしては、例えば、単結晶シリコンウェーハを挙げることができる。上記評価方法によれば、SILCの発生原因となる可能性のある半導体ウェーハを、製品半導体デバイスの作製前に、不良品ウェーハとして排除することができる。一例として、以下のように不良品ウェーハを排除することができる。
複数の半導体ウェーハを含む半導体ウェーハロットから1つ以上の半導体ウェーハを抽出する。抽出された半導体ウェーハを上記評価方法によって評価する。測定されたゲートリーク電流密度が閾値以下の値であれば、上記半導体ウェーハロットから抽出された評価された半導体ウェーハを、良品ウェーハと判定する。良品ウェーハと判定された半導体ウェーハと同じロットの半導体ウェーハは、半導体デバイスにおいてSILCを引き起こし難いことが保証された製品ウェーハとして、梱包等の製品ウェーハの出荷準備のための工程に付し、製品ウェーハとして出荷することができる。他方、上記評価の結果、測定されたゲートリーク電流密度が閾値を超える値であったならば、上記半導体ウェーハロットから抽出され評価された半導体ウェーハを、不良品ウェーハと判定する。不良品ウェーハと判定された半導体ウェーハと同じロットの半導体ウェーハは、半導体デバイスにおいてSILCの発生原因となる可能性が高い不良品ウェーハとして、廃棄することができ、またはSILCの発生原因を低減するための再加工に付した後に製品ウェーハの出荷準備のための工程に付して製品ウェーハとして出荷することができる。上記再加工としては、熱処理、洗浄等を挙げることができる。例えば、先に記載した二乗平均粗さRqが0.10nmとなるように、半導体ウェーハの表面形状を制御するための熱処理、研磨、洗浄等の再加工を行うことができる。
また、上記評価方法によって、半導体ウェーハの製造工程を評価することもできる。一例として、以下のように半導体ウェーハの製造工程を評価することができる。
評価対象の製造工程において製造された半導体ウェーハを、上記半導体ウェーハの評価方法によって評価する。評価の結果、測定されたゲートリーク電流密度が閾値以下の値であれば、この製造工程において製造される半導体ウェーハは、半導体デバイスにおいてSILCを引き起こし難いウェーハと判定することができる。この場合、製造条件の変更等の工程管理を行うことなく、評価対象の半導体ウェーハの製造工程において、製品半導体ウェーハの製造を行い、製造された半導体ウェーハを出荷することができる。他方、評価の結果、測定されたゲートリーク電流密度が閾値を超える値であったならば、この製造工程において製造される半導体ウェーハは、半導体デバイスにおいてSILCを引き起こす可能性が高いと判定することができる。この場合、SILCの発生原因を低減するための製造条件の変更等の工程管理を行った後の製造工程において、製品半導体ウェーハの製造を行い、製造された半導体ウェーハを出荷することができる。工程管理の一例としては、熱処理条件の変更、洗浄条件の変更等を挙げることができる。
上記の良否判定の指標とするゲートリーク電流密度は、製品半導体デバイスに求められる性能等に応じて決定することができる。
以下に、本発明を実施例に基づき更に説明する。ただし、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。
(1)表面形状が異なる4水準のサンプルウェーハの準備
同じp型単結晶インゴットの同一ブロックから抽出した複数のポリッシュドウェーハに対して、それぞれ、以下のように異なる処理を施した。
サンプル1には、CMP装置(CMP装置A)で研磨した後に、SC1洗浄およびDHF(希HF)洗浄を順次施した後、アルゴン雰囲気中で熱処理を施した(雰囲気温度:1000℃、熱処理時間:1時間)。サンプル1に施した上記加工処理を、以下では加工処理「A」と記載する。サンプル1に施した熱処理を、以下では「Ar熱処理」と記載する。
サンプル2には、CMP装置Aとは異なるCMP装置(CMP装置B)で研磨した後にSC1洗浄およびSC2洗浄を順次施した後、Ar熱処理を施した。サンプル2に施した上記加工処理を、以下では加工処理「B」と記載する。
サンプル3には、加工処理Aを施し、Ar熱処理は実施しなかった。
サンプル4には、加工処理Bを施し、Ar熱処理は実施しなかった。
サンプル1~4に施した処理を、表1に示す。各サンプルは2枚準備し、1枚は下記(2)に使用し、他の1枚は下記(3)に使用した。
Figure 0007215683000001
(2)表面形状の顕微鏡観察
サンプル1~4のウェーハ表面形状の評価として、AFM(原子間力顕微鏡)と白色干渉顕微鏡による測定を実施した。
図3は、表2に示すAFM像取得条件下で取得された、各ウェーハの1μm×1μm、10μm×10μm、100μm×100μm視野のAFM像である。1μm×1μm視野では、Ar熱処理を施したサンプル1およびサンプル2に、原子ステップが確認できる。
Figure 0007215683000002
一方、図4は各ウェーハの白色干渉顕微鏡像であり、Ar熱処理の有無にかかわらず、洗浄処理Aが施されたサンプル1およびサンプル3が、サンプル2およびサンプル4と比べて表面が粗く見える。
図5は、図3に示されている各測定視野のAFM像のパワースペクトル解析結果である。300nm以下の波長域のラフネスの低減には、Ar熱処理が効果的であること、および加工処理Bと比べて加工処理Aがより効果的であることが確認できる。
図6は、図4に示されている白色干渉顕微鏡像のパワースペクトル解析結果である。Ar熱処理の有無にかかわらず、数十μm以上の波長域では、加工処理Bが施されたサンプル2およびサンプル4のラフネスが、加工処理Aが施されたサンプル1およびサンプル3と比べて低い傾向だった。
(3)半導体デバイスの作製およびSILC評価
サンプル1~4の表面上に、MOSキャパシタを作製した。作製したMOSキャパシタの概略断面図を図7に示す。
作製したMOSキャパシタのSILC評価を実施した。ストレス電流密度は0.01(A/cm)とし、一定時間ストレス電流を印加した後にIg-Vg(ゲート電流-ゲート電圧)測定を、ウェーハプローバーと半導体パラメーターアナライザーを用いて実施した。100μm×100μmのサイズのMOSキャパシタを測定し、Ig-Vgの測定結果を、下記の式にて、酸化膜電界強度-ゲートリーク電流密度に換算した。ゲート酸化膜厚Toxは約5nmであった。
Figure 0007215683000003
図8に、ストレス電流印加なし(Initial)、1秒印加(総注入電荷量0.01C/cm)、10秒印加(総注入電荷量0.1C/cm)、100秒印加(総注入電荷量1C/cm)でのゲートリーク電流密度を示す。 ストレス電流の印加時間が増えると、電界7~10MV/cmの領域のゲートリーク電流密度の増加が見られ、SILCが観測された。総注入電荷量は、下記式により算出される値である。
Figure 0007215683000004
次に、各サンプルのSILC評価結果から、電界9.0MV/cm印加時のゲートリーク電流密度のサンプル間対比を実施した。図9に対比結果を示す。
図9に示すゲートリーク電流密度の対比の結果、Ar熱処理を施したサンプル1およびサンプル2のリーク電流が最も低く、次にサンプル3のリーク電流が低い傾向が見られた。
図5および図6に示した結果と、図9に示した結果から、AFM像において観察される300nm以下の波長域の粗さ成分が、SILCの発生に影響することが確認できる。
(4)フィルタ処理済AFM像における二乗平均粗さRqの算出
サンプル1~4の10μm×10μm視野のAFM像に対して、粗さ成分とうねり成分との境界を定義するフィルタであるHi-pass Filter(ガウシアンフィルタ)を使用し、300nm以上の周期のうねりを除去する画像処理を実施してフィルタ処理済AFM像を得た。
フィルタ処理済AFM像の二乗平均粗さRq値を、以下の式によって算出した。データポイント数は、X方向に512ポイント、Y方向に256ポイントとした。
Figure 0007215683000005
図10に、上記で求められたRq値を総注入電荷量0.1(C/cm)時のゲートリーク電流密度に対してプロットしたグラフを示す。図10に示すグラフから明らかなように、上記で求められたRq値とゲートリーク電流密度との間には、高い相関関係が見られる。
更に、図10に示すグラフから、300nm以上の長波長成分をカットするハイパスフィルタ処理した原子間力顕微鏡画像において求められる二乗平均粗さRqが0.10nm以下の半導体チャネル表面上にMOSトランジスタ構造を作製することにより、半導体デバイスにおいて、注入電荷量0.1 C/cm時のストレス誘起リーク電流密度を2.5×10-7A/cm以下に抑制可能であることが理解できる。
半導体チャネル表面の上記二乗平均粗さRqを0.10nm以下に低減する方法としては、サンプル1およびサンプル2のように低オフアングルの単結晶シリコンウェーハをアルゴン雰囲気中で熱処理する方法を挙げることができる。また、例えば、特開2001-53050号公報に記載されているように、ウェーハの仕上げ研磨後の洗浄を、アルカリ系洗浄液を使用せず、オゾン水洗浄、HF水溶液洗浄によって行う方法も挙げられる。
上記では二次元型の半導体デバイスを例に説明したが、三次元型の半導体デバイスにおいても、同様に半導体チャネルの表面形状を制御することによってSILCの発生を抑制することができる。
本発明の一態様は、不揮発メモリ等の各種半導体デバイスの技術分野において有用である。

Claims (4)

  1. ゲート電極および半導体チャネルを含むMOSトランジスタ構造を有する半導体デバイスであって、
    前記半導体チャネルの前記ゲート電極側の表面は、該表面の10μm×10μm視野の原子間力顕微鏡画像を300nm以上の長波長成分をカットするガウシアンフィルタによるハイパスフィルタ処理によって得られた画像において求められる二乗平均粗さRqが0.10nm以下である半導体デバイス。
  2. 前記半導体チャネルは、単結晶シリコンである、請求項1に記載の半導体デバイス。
  3. 浮遊ゲートを更に有する、請求項1または2に記載の半導体デバイス。
  4. 不揮発メモリである、請求項1~3のいずれか1項に記載の半導体デバイス。
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