JP7214201B2 - 農作業機用通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、農作業機用通信システムに関し、特に、トラクタに装着する農作業機に適用する農作業機用通信システムに関する。
トラクタに装着する農作業機では、通常は、トラクタの後ろ側に農作業機を装着して農作業を行う。このため、目視で農作業機の状態を確認するには、作業者は後ろ側を向いてトラクタの後方の農作業機を確認する必要がある。このとき、作業者の手元に、何らかの表示装置による表示を行い農作業機の状態や操作を行うことで、より正確な農作業を行うことができる。
特許文献1には、農作業機のリモコンシステムにおいて、タッチパネル部で作業機の機種毎に操作表示画面を変更することで、異なる作業機の操作が可能となる構成が記載されている。
特許文献2には、農作業機用ハーネス及び農作業機用ハーネスの接続方法において、操作部をCAN(Controller Area Network)通信線と接続可能とし、CANシステムからの情報が操作部に送られることが記載されている。
特開2011-142884号公報 特開2016-208874号公報
特許文献1では、操作ボックス側と制御部側では、同じ通信方式で通信を行う。このため、異なる通信方式による操作ボックスを用いる場合、その通信方式ごとに対応する制御部を用意する必要があり、コストが高くなり、管理も煩雑となる。
特許文献2のCAN通信線に基づく通信方法は、CANの通信方式に従うものである。これ以外の通信方式を使用して、トラクタとの通信を行うときは、トラクタのメーカーや機種ごとに設定されている通信方式に従う必要がある。この場合は、異なる通信方式ごとに対応する必要があり、コストが高くなり、管理も煩雑となる。
本発明は、上記課題に鑑みて、トラクタに装着する農作業機に適用できて通信の汎用性をより高くした農作業機用通信システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、代表的な本発明の農作業機用通信システムの一つは、トラクタに装着して農作業を行う農作業機に適用する農作業機用通信システムにおいて、前記トラクタに配置可能な表示装置と有線接続される通信変換装置と、前記農作業機に設置されるアクチュエータと、前記アクチュエータを制御し前記通信変換装置と有線接続されて通信が可能な制御部とを備え、前記通信変換装置と前記制御部の間の有線接続は、複数の配線が並列に設けられており、前記表示装置と前記通信変換装置の間の通信は第1の通信方式を使用し、前記制御部と前記通信変換装置の間の通信は第2の通信方式を使用し、前記通信変換装置は、前記表示装置からのデータを受信し前記制御部へ送信するときは、前記第1の通信方式から前記第2の通信方式へ変換し、前記通信変換装置と前記制御部の間の有線接続はコネクタを介しており、前記コネクタは、前記通信変換装置に接続されるコネクタを取り外して、操作部に接続されるコネクタが接続可能であるように構成されていることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機用通信システムの一つは、前記通信変換装置は、前記制御部からのデータを受信し前記表示装置へ送信するときは、前記第2の通信方式から前記第1の通信方式へ変換することを特徴とする。
さらに本発明の農作業機用通信システムの一つは、前記農作業機に設置されるセンサを備え、前記制御部は、前記センサの情報を取得可能であり、前記表示装置は、前記センサの情報に基づき、前記農作業機の状態を表示することを特徴とする。
さらに本発明の農作業機用通信システムの一つは、前記表示装置の表示画面はタッチパネルで構成され、前記表示装置の画面上に前記農作業機に相当する図又は絵又は文字を含んで表示し、前記表示装置の表示画面上の前記アクチュエータで作動する部分に相当する部分の図又は絵又は文字に触れると、その情報は前記制御部へ送られて、前記制御部は前記アクチュエータを作動させることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機用通信システムの一つは、前記アクチュエータを作動させた場合、前記表示装置の画面には、前記アクチュエータを作動させた後の状態に相当する図又は絵又は文字が表示されることを特徴とする
さらに本発明の農作業機用通信システムの一つは、前記第1の通信方式はシリアル通信の方式を用いて、前記第2の通信方式はパラレル通信の方式を用いることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機用通信システムの一つは、前記第1の通信方式はCAN(Controller Area Network)を用いて、前記第2の通信方式はスイッチ信号を配線ごとに送信する場合と同様の方式を用いることを特徴とする。
本発明によれば、農作業機用通信システムにおいて、トラクタに装着する農作業機に適用できて通信の汎用性をより高くすることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態のブロック図である。 本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の通信変換装置の例を示すブロック図である。 本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の平面概略図である。 本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態で適用する農作業機の背面図である。 本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の表示装置での作業状態の表示例を示す。 本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の水平状態表示の一例を示す。 本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の水平状態表示の別例を示す。 本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の深さ状態表示の例を示す。 本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の制御部でのフローチャートの例を示す。 本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の通信変換装置でのフローチャートの例を示す。 本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の表示装置でのフローチャートの例を示す。 本発明の農作業機用通信システムの第2の実施形態の平面概略図である。 本発明の農作業機用通信システムの第3の実施形態の平面概略図である。
本発明を実施するための形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態のブロック図である。
第1の実施形態の農作業機用通信システムは、トラクタ1に装備される表示装置11に適用可能なシステムであり、通信変換装置12、制御部21、センサ22、アクチュエータ23を備えている。表示装置11、通信変換装置12は、トラクタ1側に備えられ、制御部21、センサ22、アクチュエータ23は、トラクタ1に装着される農作業機2側に備えられる。
表示装置11は、トラクタ1に運転者が見やすい位置に装備される表示装置であり、液晶、有機EL、LED等による表示画面を備えている。表示装置11は、アプリケーション(アプリケーション・ソフトウェア)を導入して後述する処理が可能な構成を備えている。また、表示装置11は通信線15と接続されており、通信線15の表示装置11と反対側の端部はコネクタ15aとなっている。表示装置11は、制御部21から情報を取得して農作業機2の状態を表示することができる。さらに、表示装置11は、農作業機2のアクチュエータ23を操作するための画面を表示することができる。表示装置11には、これらのためのアプリケーションが導入されている。また、操作しやすくするために表示装置11は、タッチパネルの方式を採用することができる。タッチパネルを用いない場合は、画面のそばに操作部を設ける構成でもよい。なお、表示装置11は、トラクタ1の制御内容を表示するものを適用することができる。
通信変換装置12は、異なる通信方式を変換可能であり、後述する処理が可能な構成を備えている。通信変換装置12は、表示装置11と有線接続されて第1の通信方式で通信が可能であると共に、制御部21と有線接続されて(第1の通信方式とは異なる)第2の通信方式で通信が可能である。ここで、通信方式が異なると直接のデータのやりとりが行えないことを意味する。通信変換装置12は、通信線16及び通信線17と接続される。通信線16の通信変換装置12と反対側の端部はコネクタ16aとなっている。通信線17の通信変換装置12と反対側の端部はコネクタ17aとなっている。通信変換装置12は、通信線16の通信方式から通信線17の通信方式に変換可能である。また、通信線17の通信方式から通信線16の通信方式に変換可能である。また、通信変換装置12はトラクタ1の外部電源(例えば直流12V)で起動することができる。
通信変換装置12に接続された通信線16のコネクタ16aと、表示装置11に接続された通信線15のコネクタ15aを接続することにより、表示装置11と通信変換装置12の間は有線接続される。これらの間の通信方式は、例えば、シリアル通信方式であるCAN(Controller Area Network)を適用することができる。ここで、通信線16やコネクタ16aは、表示装置11に適用できる通信方式に対応した通信線とコネクタを用意することになる。
制御部21は、通信変換装置12と有線接続されて通信が可能であると共に、センサ22の情報やセンサ22に基づいて算出された情報等を通信変換装置12へ送信する制御を行う。さらに、アクチュエータ23の制御も行うことができ、ここでの制御は、センサ22や表示装置11で入力された情報に基づき行うことができる。また、必要に応じて制御に必要なデータを記憶しておく記憶部を有していてもよい。制御部21は制御等に必要な電子デバイス等で構成される。制御部21は、通信線18と接続されており、通信線18の制御部21と反対側の端部はコネクタ18aとなっている。
通信変換装置12に接続された通信線17のコネクタ17aと、制御部21に接続された通信線18のコネクタ18aを接続することにより、表示装置11と通信変換装置12の間は有線接続される。ここで、通信線17と通信線18は、1つのハーネス内部に複数の配線が並列に設けられており、例えば、3以上、更には4以上、更には5以上等の配線が並列に配置され通信可能となっている。通信線17と通信線18は、この並列の複数の配線を用いる通信方式が可能となっている。表示装置11と通信変換装置12の間の通信方式は、例えば、パラレル通信の方式を適用することができる。ここで、パラレル通信の方式は、情報を各配線に分けて送ることができる方式であり、スイッチ毎のスイッチ信号を配線ごとに送信する場合も含まれる。
ここで、制御部21に接続された通信線18のコネクタ18aは、操作部とも接続できるようにしておくことができる。この操作部は、操作のためのスイッチを複数備えており、リモコン等によりアクチュエータ23等を遠隔で操作できるものである。操作部はコネクタと有線接続されており、この接続は通信線17と同様に複数の配線が並列して接続される。ここで、各配線は操作部の各スイッチと接続される。コネクタ18aからコネクタ17aを取り外して、操作部と接続されるコネクタを接続した場合、操作部の各スイッチ信号は、通信線18の配線ごとに接続された各スイッチの信号が制御部21に入力される。ここで、制御部21では、入力された配線ごとの入信号もしくは切信号をもとに、あらかじめ定められた制御を行うことができる。また、コネクタ17aを接続した場合に通信変換装置12では、操作部と同様の信号を通信線17の配線に出力することで、制御部21は操作部が接続された場合と同じ内容の制御をすることができる。
センサ22は、農作業機2側に設置されるセンサであり、農作業機の必要に応じて様々な種類のセンサが適用される。センサ22は、例えば、加速度センサ、角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサ、回転センサ、ポテンショメータ、リミットスイッチ等である。これにより、農作業機2の状態やアクチュエータ23の状態等を検知することができる。農作業機2の状態としては、農作業機2の傾きや、作業深さ、アクチュエータ23による農作業機2の状態等である。
アクチュエータ23は、農作業機2の一部を必要に応じて可動させるためのアクチュエータである。アクチュエータ23としては、例えば、油圧シリンダや電動油圧シリンダ等のシリンダや、モータ等である。特に、農作業機2の農作業を行う作業部の位置を移動させるアクチュエータや、作業部を作動させるアクチュエータ等である。これらを制御することで農作業の作業性を高めることができる。
図2は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の通信変換装置の例を示すブロック図である。
通信変換装置12は、送受信部12aと、演算部12bと、入出力部12cとを備えている。送受信部12aは、通信線16と接続されており、通信線16に対して情報の送受信を行う。演算部12bは、変換処理を行い、通信線16の通信方式を通信線17の通信方式に変換する。もしくは、通信線17の通信方式を通信線16の通信方式に変換する。送受信部12cは、通信線17と接続されており、通信線17に対して情報の送受信を行う。
通信線17は、複数の配線が含まれることを説明したが、図2では、5つの配線171、172、173、174、175を備える例を示している。ここでは、通信線16が、CANによるシリアル通信の信号を使用し、通信線17が、操作部のスイッチ操作によるスイッチ信号と同様のパラレル通信の信号を使用する場合の具体例について説明する。
通信線16から入力されたCANによるシリアル通信の信号は、送受信部12aに入力される。そして、演算部12bでパラレル通信の信号に変換が行われる。入力されたシリアル通信の信号に対応する信号を、配線171、172、173、174、175のうち1以上から選択して入出力部12cから出力する。例えば、配線172から、「入」の信号を送信し、それ以外の配線171、173、174、175は「切」とする等である。図1で示した制御部21では、入力された配線の信号に合わせた制御を行う。
反対に、通信線17から入力された信号は、入出力部12cに入力される。そして、演算部12bでCANによるシリアル通信の信号に変換されて、送受信部12aから通信線16へ出力される。このとき、通信線17から入力された信号は、図1に示したセンサ22の情報やセンサ22に基づいて算出された情報等である。これらの情報は、配線171、172、173、174、175を利用したパラレル通信の信号として通信線17を介して入力することができる。そして、演算部12bでは、パラレル通信の信号を、CANによるシリアル通信の信号に変換して、送受信部12aから出力することができる。
ここで、CANは、トラクタに広く採用されている通信方式であるので汎用性が高いものである。また、パラレル通信の方式は、スイッチ信号にも対応できるものとすることで既存の操作部を用いる等の汎用性を増すことができる。
図3は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の平面概略図である。図4は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態で適用する農作業機の背面図である。図3と図4の農作業機2は折り畳み機構を備えた代掻き作業機30による実施形態を示している。以下、代掻き作業機30の進行方向を前方向として説明している。図3の左右方向が横方向であり、図3の上下方向が前後方向である。図4の左右方向が横方向であり、図4の上下方向が代掻き作業機30の上下方向である。
図3に示すように、トラクタ1の後方に代掻き作業機30の中央作業部35が装着される。中央作業部35の両側に設置されたサイド作業部35’は、中央作業部35に対して折り畳み可能となっている。トラクタ1の運転席の前側付近には表示装置11が備えられ、通信線15、16を介して通信変換装置12と接続されている。さらに、通信変換装置12は、通信線17、18を介して制御部21と接続されている。ここで、通信線17とのコネクタ17aと、通信線18のコネクタ18aは、着脱可能でありこれらが接続されている。これらのコネクタの位置は、トラクタ1と代掻き作業機30(農作業機2)の間に設けることで、トラクタ1から代掻き作業機30を取り外すときに、コネクタも取り外しやすい位置となっている。制御部21は、中央作業部35に設置されている。また、センサ22、アクチュエータ23は、用途に応じて代掻き作業機30の適した場所に設置される。
ここで、表示装置11からの情報は、通信線15、16を介して通信変換装置12へ送られ、通信変換装置12で通信方式が変換されて、さらに通信線17、18を介して制御部21へ送られる。一方、制御部21からの情報は通信線17、18を介して通信変換装置12へ送られ、通信変換装置12で通信方式が変換されて、さらに通信線15、16を介して表示装置11へ送られる。
図4には、具体的な代掻き作業機30の形状が示されている。中央作業部35には、装着部31であるマスト31aと左右のヒッチ31bが設けられ、これらを介して代掻き作業機30がトラクタ1に装着される。トラクタ1からの動力は、前側に設けられる入力軸を介して入力され、カバー32やその後方の第1の整地体33の内側で代掻き爪を備える耕耘部が回転して土を細かくする。そして、第1の整地体33とその後方に備えられる第2の整地体34により土の表面を平らにする。このようにして代掻き作業を行う。また、制御ボックス38は、マスト31aの側面に設けられており、内部に制御部21が設置されている。なお、例えば、傾きを検知できるセンサ等のセンサ22を制御ボックス38内に設置することもできる。また、制御ボックス38は、カバー32上やその他のフレーム上の振動の少ない場所に設置してもよい。
左右の電動油圧シリンダ36は、シリンダが伸び縮みすることにより、回動機構37を作用させ中央作業部35の左右端部側にそれぞれ設けられたサイド作業部35’をそれぞれ内側に折りたたむことができ、代掻き作業機30の全幅を短くすることができる。左右の延長整地体駆動装置40は、内部のモータが回転することにより、アーム42やワイヤ43を介して左右の延長整地体41をそれぞれ回動軸41aを中心に回動させることができる。このことで、第2の整地体34の両側端部に設けられた延長整地体41を外側に延長するか内側に折り畳むかを選択することができる。第2の整地体駆動装置46は、内部のモータが回転することにより、第2の整地体リンク手段47を介して第2の整地体34を回動させ下側で固定した土引き状態とするか回動が固定されていない通常の代掻き状態とするかを選択することができる。なお、第2の整地体駆動装置46は、制御ボックス38内か制御ボックス38に隣接して設けることができる。
これら、電動油圧シリンダ36や、延長整地体駆動装置40(のモータ)、第2の整地体駆動装置46(のモータ)をアクチュエータ23として適用できる。
図5は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の表示装置での作業状態の表示例を示す。
農作業機2である代掻き作業機30の状態は、表示装置11の表示画面11aで表示することができる。ここで、代掻き作業機30の状態を状態の種類ごとにブロックを複数並べて表示することで表示装置の表示画面の形状や大きさ、向きが異なる場合にも適用でき、汎用性を高めることができる。具体的には表示画面11aにおいて、水平状態表示50と深さ状態表示60の2つのブロックを表示画面11aの長手方向である横方向に沿って表示する例を示している。また各ブロックにタイトルや枠を表示すると分かり易くなる。
水平状態表示50では、代掻き作業機30の水平に対する傾き状態を示している。水平状態表示50の上部には水平に対する傾き状態を示すタイトル表示51がなされ、図5では「水平」と表示されている。また、水平状態表示50の下部には基準設定表示52があり、ここの箇所に触れると現在の傾きが水平の基準となるようになっている。基準設定表示52の横側には、設定解除表示53が表示されており、ここの箇所に触れると、現在の水平基準が解除される。また、水平状態表示50の周りには枠表示54がされており、この枠により水平状態表示50のブロックの範囲が分かり易く示されている。また、枠表示54内には、上側に図表示56がその下側に状態表示58が表示されている。
図表示56は、図または絵で代掻き作業機30の水平に対する傾き状態を表示するものである。ここでは、代掻き作業機30の後ろ側から見た状態に対応するものを表しており、実際の代掻き作業機30の傾きと連動して傾かせることができる。図表示56は、トラクタ1に対応するトラクタ表示56a、代掻き作業機30に対応する代掻き作業機表示56kが表示されている。代掻き作業機表示56kとしては、中央作業部35に対応する中央作業部表示56b、左側のサイド作業部35’に対応するサイド作業部表示(左側)56c、右側のサイド作業部35’に対応するサイド作業部表示(右側)56d、左側の延長整地体41に対応する延長整地体表示(左側)56e、右側の延長整地体41に対応する延長整地体表示(右側)56fが表示されている。さらに、延長整地体表示(左側)56e近辺の上部には文字による状態表示(左側)56g、延長整地体表示(右側)56fの上部には文字による状態表示(右側)56hが表示され、これらは、左右の延長整地体41が開いているか閉じているかを表している。図5では、「左開」「右開」として、いずれも開いている状態を示している。なお、左と右は、作業者にとって分かり易くするために、トラクタ1の後ろ側から前方を見たときの左と右と一致するようになっている。さらに、図表示56には、水平基準を分かり易くするために水平線表示56j、左右の中心を分かり易くするために左右の中心線表示56iがなされている。
状態表示58は、数値による表示と、目盛りによる表示で分かり易く表示することができる。図5では、左下への傾き角度を示す数値表示(左側)58a、右下への傾き角度を示す数値表示(右側)58b、目盛りによる表示を示す目盛り表示58c、目盛りの基準位置を示す文字表示(基準)58d(例えば「基準」)、数値表示(左側)58aが左下への傾きであることを示す文字表示(左側)58e(例えば「左下に」)、数値表示(右側)58bが右下への傾きであることを示す文字表示(右側)58f(例えば「右下に」)が表示されている。ここで、例えば、数値表示(左側)58aと数値表示(右側)58bは整数による表示として、目盛り表示58cは、小数点以下の値を数値の代わりに下側に傾いた方の目盛りを増やすことにより、感覚的に分かり易い表示とすることができる。また、文字表示(左側)58eは数値表示(左側)58aの近傍の下側に、文字表示(右側)58fは数値表示(右側)58bの近傍の下側に表示されている。
深さ状態表示60では、代掻き作業機30の作業深さの状態を示している。深さ状態表示60の上部には作業深さの状態を示すタイトル表示61がなされ、図5では「深さ」と表示されている。また、深さ状態表示60の下部には基準設定表示62があり、ここの箇所に触れると現在の深さが基準となるようになっている。基準設定表示62の横側には、設定解除表示63が表示されており、ここの箇所に触れると、現在の深さ基準が解除される。また、深さ状態表示60の周りには枠表示64がされており、この枠により深さ状態表示60のブロックの範囲が分かり易く示されている。また、枠表示64内には、左側に図表示66がその右側に状態表示68が表示されている。
図表示66は、図または絵で代掻き作業機30の作業深さの状態を表示するものである。ここでは、代掻き作業機30の前後方向の垂直断面で切った断面を表しており、実際の代掻き作業機30の作業深さの状態と連動して表示を変更することができる。図表示66は、代掻き作業機30に対応する代掻き作業機表示66gとして、カバー32に対応するカバー表示66a、第1の整地体33に対応する第1の整地体表示66b、第2の整地体34に対応する第2の整地体表示66c、代掻き作業機30の耕耘部に対応する耕耘部表示66dが表示されている。さらに、作業の深さの状態を分かり易くするため、田面のラインを示した田面表示66eと、耕耘部の下面のラインを示した耕耘面表示66fも示されている。
状態表示68は、数値による表示と、目盛りによる表示で分かり易く表示することができる。図5では、基準より浅い値の数値表示(上側)68a、基準より深い値の数値表示(下側)68b、目盛りによる表示を示す目盛り表示68c、目盛りの基準位置を示す文字表示(基準)68d(例えば「基準」)、数値表示(上側)68aが浅い側の数値であることを示す文字表示(上側)68e(例えば「浅い」)、数値表示(下側)68bが右下への傾きであることを示す文字表示(下側)68f(例えば「深い」)が表示されている。ここで、例えば、数値表示(上側)68aと数値表示(下側)68bは整数による表示として、目盛り表示68cは、小数点以下の値を数値の代わりに浅いもしくは深い方の目盛りを増やして表示して、感覚的に分かり易い表示とすることができる。また、文字表示(上側)68eは数値表示(上側)68aの近傍の右横側に、文字表示(下側)68fは数値表示(下側)68bの近傍の右横側に表示されている。
図6は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の水平状態表示の一例を示す。
図6では、図5で示した水平状態表示50に比べて、Aの部分に、サイド作業部表示(右側)56d、延長整地体表示(右側)56f、文字による状態表示(右側)56hが表示されていない。図5では、左右のサイド作業部35’及び延長整地体41が開いた状態を示しており、サイド作業部表示(左側)56c、サイド作業部表示(右側)56d、延長整地体表示(左側)56e、延長整地体表示(右側)56fはいずれも表示されている。この図5の状態に対して、サイド作業部表示(右側)56dに触れるとその情報が、通信変換装置12を介して制御部21へ送られる。すると、制御部21は、右側の電動油圧シリンダ36を制御して、右側のサイド作業部35’を折り畳んだ状態とする。そして、図6では変更後のこの状態として、Aの部分(サイド作業部表示(右側)56d、延長整地体表示(右側)56f、文字による状態表示(右側)56h)を表示していない。右側のサイド作業部35’を折り畳んだことは、制御部21の制御、または、サイド作業部35’を折り畳んだことを検知するセンサ22の検知により、表示装置11に情報が送られてその情報をもとに表示に反映することができる。
上記以外にサイド作業部表示(左側)56cでも左側のサイド作業部35’に対して同様の制御ができる。さらに、左右の延長整地体41に対しても、延長整地体表示(左側)56eの部分もしくは文字による状態表示(左側)56gの部分、又は、延長整地体表示(右側)56fの部分もしくは文字による状態表示(右側)56hの部分に触れることで、対象となる延長整地体駆動装置40を制御して開閉の制御を行い、閉じた場合は、これらの表示を消すようにすることができる。このように水平状態表示50では、表示と操作を連動して行うことも可能であり、アクチュエータ23により動かしたい部分に触れて操作を行い、アクチュエータ23により変更した農作業機2の状態に合わせ表示内容を変更することができる。
図7は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の水平状態表示の別例を示す。
図7では、図5で示した水平状態表示50に比べて、代掻き作業機表示56kが右下に傾いた状態を示している。図5では、代掻き作業機表示56kは水平状態を示しており、代掻き作業機表示56kの横方向は水平線表示56jと平行になっている。このとき、数値表示(左側)58aと数値表示(右側)58bの数値はいずれも「0」であり、目盛り表示58cも基準位置の目盛りが1つ表示されているのみである。一方、図7では、図表示56における代掻き作業機表示56kは右下に傾いて表示されている。なお、この傾き度合いは実際の代掻き作業機30の傾き度合いに応じる傾きで表示することができる。このとき、状態表示58における、数値表示(右側)58bでは「2」が表示されており、これは、傾きの整数値が2°であることを示している。なお、数値表示(左側)58aでは何も表示されていない。さらに、目盛り表示58cでは、小数点以下の状態を示すもので、左右中心である基準位置よりも下へ傾いている側に目盛りが増えるようになっている。図7の例では、目盛り表示58cの1目盛り分の表示が0.2°ごとに示す例であり、右側に4目盛り多く表示されている。このため、図7では、右下に2.8°以上3.0°未満の範囲で傾いていることを示している。
なお、傾きの度合いは、制御ボックス38内等の代掻き作業機30側に設けられたセンサ22(例えば、傾斜センサや加速度センサ等)で計測することができる。この情報は、制御部21から、通信変換装置12を介して表示装置11に送られる。
このように水平状態表示50では、図表示56では実際に代掻き作業機表示56kの表示を傾けることにより、傾いていることを直感的に分かり易く表示される。さらに、状態表示58では、数値と目盛りにより表示することで、実際の傾きの度合いが分かり易く表示することができる。
図8は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の深さ状態表示の例を示す。
図8では、図5で示した深さ状態表示60に比べて、代掻き作業機表示66gの作業深さが浅くなった例を示している。図5では、代掻き作業機表示66gは基準深さでの状態を示しており、数値表示(上側)68aと数値表示(下側)68bの数値はいずれも「0」であり、目盛り表示68cも基準位置の目盛りが1つ表示されているのみである。一方、図8では、図表示66における耕耘面表示66fの位置は上がっており、田面表示66eに近づいている。このとき耕耘部表示66dとカバー表示66aの位置もそれに合わせて上がっており、さらに、第1の整地体表示66bはカバー表示66a側の支点を中心に下側に回動して表示される。なお、この位置は実際の代掻き作業機30の位置の動きの度合いに合わせて表示することができる。また、状態表示68における、数値表示(上側)68aでは「2」が表示され、これは、前側の傾きの整数値が2°であることを示している。なお、数値表示(下側)68bでは何も表示されていない。さらに、目盛り表示68cでは、小数点以下の状態を示すもので、上下中心の基準の位置よりも移動している側に目盛りが増えるようになっている。図8の例では、目盛り表示68cの1目盛り分の表示が0.2°ごとに示す例であり、上側に4目盛り多く表示されている。このため、図8では、前側に2.8°以上3.0°未満の範囲で傾いていることで浅い方向に移動していることを示している。これはトラクタ1に装着される農作業機2は、トラクタ1に対して上側に移動すると連結部の構成により、通常は、前傾に傾く性質を利用しているものである。基準となる角度を0°として、それよりも農作業機2が前傾の角度なら浅く、それよりも後傾の角度なら深くなる。このことで、深さの度合いを示すことができる。
なお、傾きの度合いは、制御ボックス38内等の代掻き作業機30側に設けられたセンサ22(例えば、傾斜センサや加速度センサ等)で計測することができる。この情報は、制御部21から、通信変換装置12を介して表示装置11に送られる。
このように深さ状態表示60では、図表示66では実際に代掻き作業機表示66gの深さを変えて表示することにより、現在の状態が直感的に分かり易く表示される。さらに、状態表示68では、数値と目盛りにより表示することで、実際の深さの度合いを分かり易く表示することができる。
図9は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の制御部でのフローチャートの例を示す。ここでは、農作業機2である代掻き作業機30側の制御部21の処理を示している。
電源が入る(S101)と、設定データの書換信号を受信したか否かを判定する(S102)。設定データの書換信号は、表示装置11の操作により通信変換装置12を介して送られてきた信号である。例えば、図6で示した操作に基づく信号である。
S102で設定データの書換信号を受信したと判定した場合は、設定データの書換を行い(S103)、アクチュエータに出力する(S104)。すなわち、表示装置11での操作に基づき送信された信号(後述する図10のS203)を制御部21が受信した場合は、制御部21はアクチュエータ23(例えば、電動油圧シリンダ36等)を制御して作動させる。なお、S102で設定データの書換信号を受信しないと判定した場合はS105へ行く。
次に、計測データの更新がなされたか否かを判定する(S105)。計測データは、例えば、代掻き作業機30側に設置されたセンサ22により計測されるデータやこれらを用いて算出されたデータ、制御部21の制御情報のデータ等である。計測データの更新がなされた場合は、計測データの書換を行い(S106)、書き換えられた計測データが出力される(S107)。また、計測データの更新がされない場合は、書き換えていない前の計測データが出力される(S107)。S107でのデータ出力は、通信変換装置12へ行われ、通信変換装置12では、制御部21からデータ受信したか否かを判定する(後述する図10のS204)。S107のデータ出力の後は、S102へ戻る。
図10は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の通信変換装置でのフローチャートの例を示す。ここでは、トラクタ1側に配置される通信変換装置12の処理を示している。
電源が入る(S201)と、表示装置11から設定データを受信したか否かを判定する(S202)。ここでの判定は、表示装置11から出力された設定データ(後述する図11のS304)を受信したか否かで判定する。データを受信しないと判定した場合はS204へ行き、データを受信したと判定した場合は制御部21にそのデータを送信する(S203)。このとき、通信変換装置12と表示装置11の通信で使用されるデータの通信方式から、通信変換装置12と制御部21の通信で使用されるデータの通信方式へ変更をして送信する。制御部21では送信されたこのデータに基づき設定データを受信したか否かが判定される(図9のS102)。
次に、制御部21から計測データを受信したか否かを判定する(S204)。ここでの判定は、制御部21から出力された計測データ(図9のS107)を受信したか否かで判定する。データを受信しないと判定した場合はS202へ戻り、計測データを受信したと判定した場合は、表示装置11にそのデータを送信する(S205)。このとき、通信変換装置12と制御部21の通信で使用されるデータの通信方式から、通信変換装置12と表示装置11の通信で使用されるデータの通信方式へ変更をして送信する。表示装置11では送信されたこのデータに基づきデータを受信したか否かが判定される(後述する図11のS305)。なお、S205の後はS202へ戻る。
図11は、本発明の農作業機用通信システムの第1の実施形態の表示装置でのフローチャートの例を示す。ここでは、トラクタ1側に配置される表示装置11の処理を示している。
表示装置11では、当該処理を可能とするアプリケーションを起動する(S301)。
次に、表示画面11aに作業画面を表示する(S302)。ここでの表示は、例えば、図5で示した水平状態表示50や深さ状態表示60等による作業状態の表示である。最初は、図5に示されているような基準状態を表示してもよい。
次に、設定入力がされたか否かを判定する(S303)。ここでの設定入力は、表示装置11になんらかの入力があった場合であり、例えば、表示画面11aのタッチパネルに触れることによる設定の入力である。ここでの設定の入力は、図5、6で説明したように図表示56の一部に触れて設定を変更するための入力や操作のための入力である。そして、S303で設定入力がない場合はS305へ行き、設定入力がある場合は、入力された設定データを出力する(S304)。ここでの出力は、通信変換装置12へ出力する。通信変換装置12では、これに基づき表示装置11から設定データの受信があったか否かを判定する(図10のS202)。
次に、計測データの受信がされたか否かを判定する(S305)。ここでの計測データは、通信変換装置12から送信された計測データ(図10のS205)である。ここでの計測データは、例えば、代掻き作業機30(農作業機2)側に設置されたセンサ22により計測されるデータやこれらを用いて算出されたデータ、制御部21の制御情報のデータ等である。そして、計測データを受信しないと判定した場合はS303へ戻り、計測データを受信されたと判定した場合は画面を更新して(S306)、S303へ戻る。画面を更新する例としては、図5の水平状態表示50や深さ状態表示60を、センサ22に基づくデータにより、図7や図8で示したように変更することがあげられる。また、図5の表示状態を図6のような表示状態に変更することも含むことができる。
なお、第1の実施形態において、図3に示した代掻き作業機30の通信線18のコネクタ18aから、通信線17のコネクタ17aを取り外して、操作のためのスイッチを備える操作部のコネクタをコネクタ18aに接続することも可能である。この場合、操作部のスイッチ操作の信号は、制御部21に入力される。制御部21では、その信号に基づき、図4で示した、電動油圧シリンダ36、延長整地体駆動装置40(のモータ)、第2の整地体駆動装置46(のモータ)を制御できる。このことにより、操作部を操作して、左右のサイド作業部35’の開閉や、左右の延長整地体41の開閉、土引き状態とするか否かの操作等をすることができる。
(第2の実施形態)
図12は、本発明の農作業機用通信システムの第2の実施形態の平面概略図である。第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点について主に説明し、同一の箇所には同一の符号を付してあり、特に説明がない部分は同じ説明を省略している。ここでの実施形態では、農作業機2として畦塗り作業を行う畦塗り機100に適用する例を示す。なお、図12の上が前側(畦塗り作業の前進方向)、下が後ろ側を示し、図12の左右方向が横(左右)方向を示す。なお、図12では、トラクタ1は図示を簡略化している。
畦塗り機100は、装着部102がトラクタ1の後部に装着される。中間フレーム103の一端側は装着部102に対して左右方向に回動可能に接続されており、中間フレーム103の他端側は回動機構104をともない作業部105と接続されている。作業部105は、前側が耕耘部107でその後ろにディスク部108が設けられている。トラクタ1からのPTO動力は、図示を省略した伝動機構を介して作業部105へ送られる。作業部105は、耕耘部107における耕耘部カバー107b内の爪107aの回転により、旧畦の土をディスク部108へ送り、そしてディスク部108の回転により新たな畦形状に整形する構成である。
また、畦塗り機100は、第1シリンダ111及び第2シリンダ112が設けられている。第1シリンダ111の伸縮により、作業部105のオフセット量(トラクタ1に対する横方向の位置)を調整することができる。また、図12の前進作業状態から第1シリンダ111を十分に縮ませることにより作業部105を左右中央にオフセット移動することができ、格納状態とすることができる。さらに、格納状態から第2シリンダ112を伸ばすことにより作業部105を回動させてバック作業状態としてリターン作業を可能としている。このとき、作業部105は左右反対の左側へ突出して、作業部105の前後は逆転する。第1シリンダ111及び第2シリンダ112は、図1のアクチュエータ23に相当している。
制御ボックス110は、装着部102に取り付けられており、通信線18と接続されている。制御ボックス110には、図1で示した制御部21やセンサ22等を格納することができる。また、トラクタ1の表示装置11と通信変換装置12は、第1の実施形態と同様である。
ここで、畦塗り機100において、表示装置11に作業状態を表示する例としては、作業部105のオフセット量を表示する例や、耕耘部107のディスク部108に対する深さを表示する例があげられる。このとき、図5~8のように図又は絵による表示と、数値と目盛りによる表示とすることができる。また、表示装置11に畦塗り機100に相当する図又は絵を表示する場合、作業部105に相当する部分に触れると、前進作業状態、格納状態、バック作業状態をそれぞれ変更できるように制御してもよい。これらのデータのやりとりは第1の実施形態と同様であり、通信線18を介して制御部21とデータの入出力がされる。
また、畦塗り機100において、通信線18のコネクタ18aから、通信線17のコネクタ17aを取り外して、操作部のコネクタを接続することも可能である。この場合、操作部のスイッチ操作による信号は、制御部21に入力される。制御部21では、その信号に基づき、第1シリンダ111や第2シリンダ112を制御して、作業部105のオフセット量を調整したり、前進作業状態、格納状態、バック作業状態等の畦塗り機100の状態を変化させたりすることができる。
(第3の実施形態)
図13は、本発明の農作業機用通信システムの第3の実施形態の平面概略図である。第3の実施形態では、第1の実施形態と異なる点について主に説明し、同一の箇所には同一の符号を付してあり、特に説明がない部分は同じ説明を省略している。ここでの実施形態では、農作業機2として施肥と播種を行う施肥播種機200を適用する例を示す。なお、図13の上が前側(作業の前進方向)、下が後ろ側を示し、図13の左右方向が横(左右)方向を示す。なお、図13では、トラクタ1及び施肥播種機200の図示を簡略化している。
施肥播種機200は、肥料ホッパー201とその後方に種子ホッパー211が設置されている。肥料ホッパー201の下部には、図示を省略した耕耘部を回転させて耕耘を行うロータリを有している。肥料ホッパー201内には内容物として肥料が入っており、施肥モータ202の回転にともない、肥料が肥料ホッパー201下部から施肥ホースを通り耕耘部の前側へ排出される構成となっている。さらに、種子ホッパー211内には内容物として種子が入っており、播種モータ212の回転にともない、種子が播種ホースを通り耕耘部の後ろ側へ排出される構成となっている。図13では、肥料ホッパー201は左右に2つ、種子ホッパー211は左右方向に6つ並んで設置されている。このとき、施肥モータ202の回転数に応じて肥料ホッパー201内の肥料の排出量を変えることができ、播種モータ212の回転数に応じて種子ホッパー211内の種子の排出量を変えるように構成できる。
制御ボックス220は、肥料ホッパー201と種子ホッパー211の間等に取り付けられており、通信線18と接続されている。制御ボックス220は、図1で示した制御部21やセンサ22等を格納することができる。また、トラクタ1の表示装置11と通信変換装置12は、第1の実施形態と同様である。
ここで、施肥播種機200において、表示装置11に作業状態を表示する例としては、肥料の排出量や種子の排出量を表示する例があげられる。このとき、図5~8のように図又は絵による表示と、数値と目盛りによる表示とすることができる。また、施肥播種機200の水平や耕耘深さは図5~8と同様に表示してもよい。また、表示装置11に施肥播種機200に相当する図又は絵を表示する場合、肥料ホッパー201や施肥モータ202に相当する部分に触れると、施肥モータ202の回転の入切をできるように制御してもよい。同様に、種子ホッパー211又は播種モータ212に相当する部分に触れると、播種モータ212の回転の入切をできるように制御してもよい。また、表示装置11により肥料や種子の排出量の設定を行ってもよい。これらのデータのやりとりは第1の実施形態と同様であり、通信線18を介して制御部21とデータの入出力がされる。
また、施肥播種機200において、通信線18のコネクタ18aから、通信線17のコネクタ17aを取り外して、操作部のコネクタを接続することも可能である。この場合、操作部のスイッチ操作による信号は、制御部21に入力される。制御部21では、その信号に基づき、施肥モータ202や播種モータ212を制御して、肥料や種子の排出量やモータの入切の制御を行うことができる。
このように、第1~第3の実施形態では、トラクタ1に装備された表示装置11で、農作業機2の状態や操作を分かり易く知ることや行うことが可能となる。さらに、トラクタ1に装備された表示装置11に対して、通信変換装置12を用いて、通信方式を変換することで汎用性を高くすることができる。とりわけ、表示装置11と通信変換装置12は、トラクタに広く用いられているCANを用いることで、メーカーや車種が異なっても表示装置11と通信接続することができる。また、制御部21と通信変換装置12との間はパラレル通信の方式とすることで、従来使用していた操作部を取り付けることも可能であると共に、従来の操作部に対応していた農作業機に対しても表示装置11を用いるシステムに適用することができる。特に、農作業機2とトラクタ1の間のコネクタ17a、18aの着脱をすることにより、簡単に構成を変更することができる。また、通信変換装置12をトラクタ1側に設けることで、農作業機2の作業による振動を直接受けることがない。
以上の様に、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、上述した以外の様々な変形例も含まれる。例えば、上記した実施形態に設けられた全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を削除したり、他の構成に置き換えたりすることも可能である。
例えば、通信変換装置12は、トラクタ1に配置することを説明したが、変換を行う目的であれば通信変換装置12は農作業機2に設ける構成でも適用することができる。
また、上記実施形態では、農作業機2の例として、代掻き作業機30、畦塗り機100、施肥播種機200の例を示したが、本発明は、例えば、ロータリや施肥機等のこれ以外のトラクタ1に装着する農作業機2に適用することも可能である。
また、通信変換装置12の通信方式の変更について説明したが、ここでは、通信プロトコルの変換も含むことができる。例えば、制御部21からはCAN以外の通信プロトコルによるシリアルデータが通信変換装置12側へ出力され、通信変換装置12でCAN用の通信プロトコルに変換して、表示装置11側に出力するようにしてもよい。
1 トラクタ
2 農作業機
11 表示装置
11a 表示画面
12 通信変換装置
15、16、17、18 通信線
15a、16a、17a、18a コネクタ
21 制御部
22 センサ
23 アクチュエータ
30 代掻き作業機
36 電動油圧シリンダ
40 延長整地体駆動装置
46 第2の整地体駆動装置
50 水平状態表示
60 深さ状態表示
100 畦塗り機
111 第1シリンダ
112 第2シリンダ
200 施肥播種機
202 施肥モータ
212 播種モータ

Claims (7)

  1. トラクタに装着して農作業を行う農作業機に適用する農作業機用通信システムにおいて、
    前記トラクタに配置可能な表示装置と有線接続される通信変換装置と、前記農作業機に設置されるアクチュエータと、前記アクチュエータを制御し前記通信変換装置と有線接続されて通信が可能な制御部とを備え、
    前記通信変換装置と前記制御部の間の有線接続は、複数の配線が並列に設けられており、
    前記表示装置と前記通信変換装置の間の通信は第1の通信方式を使用し、前記制御部と前記通信変換装置の間の通信は第2の通信方式を使用し、
    前記通信変換装置は、前記表示装置からのデータを受信し前記制御部へ送信するときは、前記第1の通信方式から前記第2の通信方式へ変換し、
    前記通信変換装置と前記制御部の間の有線接続はコネクタを介しており、前記コネクタは、前記通信変換装置に接続されるコネクタを取り外して、操作部に接続されるコネクタが接続可能であるように構成されていることを特徴とする農作業機用通信システム。
  2. 請求項1に記載の農作業機用通信システムにおいて、
    前記通信変換装置は、前記制御部からのデータを受信し前記表示装置へ送信するときは、前記第2の通信方式から前記第1の通信方式へ変換することを特徴とする農作業機用通信システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の農作業機用通信システムにおいて、
    前記農作業機に設置されるセンサを備え、
    前記制御部は、前記センサの情報を取得可能であり、
    前記表示装置は、前記センサの情報に基づき、前記農作業機の状態を表示することを特徴とする農作業機用通信システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の農作業機用通信システムにおいて、
    前記表示装置の表示画面はタッチパネルで構成され、前記表示装置の画面上に前記農作業機に相当する図又は絵又は文字を含んで表示し、
    前記表示装置の表示画面上の前記アクチュエータで作動する部分に相当する部分の図又は絵又は文字に触れると、その情報は前記制御部へ送られて、前記制御部は前記アクチュエータを作動させることを特徴とする農作業機用通信システム。
  5. 請求項4に記載の農作業機用通信システムにおいて、
    前記アクチュエータを作動させた場合、前記表示装置の画面には、前記アクチュエータを作動させた後の状態に相当する図又は絵又は文字が表示されることを特徴とする農作業機用通信システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の農作業機用通信システムにおいて、
    前記第1の通信方式はシリアル通信の方式を用いて、前記第2の通信方式はパラレル通信の方式を用いることを特徴とする農作業機用通信システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の農作業機用通信システムにおいて、
    前記第1の通信方式はCAN(Controller Area Network)を用いて、前記第2の通信方式はスイッチ信号を配線ごとに送信する場合と同様の方式を用いることを特徴とする農作業機用通信システム。
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