JP7214036B2 - デリバリシャフトおよびデリバリシステム - Google Patents
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Description
引張操作することが肝要である。
本発明の目的は、操作ワイヤの基端を引張操作して、スリーブによるステントグラフト部の拘束を解除するシステムを構成するデリバリシャフトにおいて、操作ワイヤの基端の引張方向に関わらず、カテーテルシャフトの軸方向に沿って、操作ワイヤを基端側に移動させることができ、拡張後のステントグラフト部を捩じれた状態で体内に留置させることのないデリバリシャフトを提供することにある。
シャフト本体と、前記シャフト本体の先端側に装着された先端チップと、前記シャフト本体の基端側に装着されたグリップと、前記グリップの先端または前記グリップの先端近傍における前記シャフト本体に固定されたワイヤガイド板とを備えてなり、
前記ワイヤガイド板には、前記シャフト本体が挿通されているシャフト挿通孔と、
前記シャフト挿通孔の近傍に配置され、前記スリーブによる前記ステントグラフト部の拘束を解除するための操作ワイヤを挿通可能な少なくとも1つのワイヤ挿通孔とが形成されていることを特徴とする。
通することにより、操作ワイヤの基端の引張方向(オペレータが引張操作する方向)に関わらず、当該操作ワイヤを、シャフト本体の軸方向(長さ方向)に沿って基端側に移動させることができる。これにより、操作ワイヤの基端の引張操作中において、ステントグラフトには、これを捩じろうとする円周方向の力が実質的に作用しないので、ステントグラフト部が捩じれた状態で体内に留置されるようなことはなく、捩じれに起因してステントグラフト部の内腔に狭窄が生じるようなこともない。
前記ワイヤガイド板には、前記側管の先端部を挿通可能な分枝保持孔が形成されていることが好ましい。
また、分枝付き人工血管部を構成する側管の先端部を(側管が複数ある場合にはそれらを束ねるようにして)分枝保持孔に挿通することにより、ワイヤガイド板によって当該側管の先端部を着脱自在に保持することができ、側管を紐で縛るなどの煩雑な作業を行う必要がない。
前記デリバリシャフトの前記シャフト本体に搭載された前記血管治療装置と、
前記血管治療装置の前記ステントグラフト部を内包して縮径状態に拘束する前記スリーブと、
その基端を引張操作することによって、前記スリーブによる前記ステントグラフト部の拘束を解除する前記操作ワイヤとを備えてなり、
前記スリーブは、縮径状態の前記ステントグラフト部を包むようにして巻回された矩形シートの両側を、前記操作ワイヤにより、前記スリーブの軸方向に沿って抜糸可能に縫合することにより形成され、
前記操作ワイヤの基端部が、前記ワイヤガイド板の前記ワイヤ挿通孔に挿通されていることを特徴とする。
部が捩じれた状態で体内に留置されるようなことはなく、捩じれに起因して、ステントグラフト部の内腔に狭窄が生じるようなこともない。
前記デリバリシャフトの前記シャフト本体に搭載された、前記分枝付き人工血管部を有する前記血管治療装置と、
前記血管治療装置の前記ステントグラフト部を内包して縮径状態に拘束する前記スリーブと、
その基端を引張操作することによって、前記スリーブによる前記ステントグラフト部の拘束を解除する前記操作ワイヤとを備えてなり、
前記スリーブは、縮径状態の前記ステントグラフト部を包むようにして巻回された矩形シートの両側を、前記操作ワイヤにより、前記スリーブの軸方向に沿って抜糸可能に縫合することにより形成され、
前記人工血管部を構成する前記側管の前記先端部が前記分枝保持孔に挿通されることにより前記ワイヤガイド板に着脱自在に保持され、
前記操作ワイヤの基端部が、前記ワイヤガイド板の前記ワイヤ挿通孔に挿通されていることを特徴とする。
また、ワイヤガイド板によって、当該側管の先端部を着脱自在に保持することができるので、側管を紐で縛るなどの煩雑な作業を行う必要がない。
前記操作ワイヤの前記基端部が、前記シャフト挿通孔を挟んで前記分枝保持孔と対向する位置に配置された、前記ワイヤガイド板の前記ワイヤ挿通孔に挿通されていることが好ましい。
このような構成のデリバリシステムによれば、シャフト本体の軸方向に沿って基端側に移動する操作ワイヤの位相が変化しないので、引張操作中において、ステントグラフト部に対して、これを捩じろうとする円周方向の力が作用することを確実に防止することができる。
触することがなく、操作ワイヤの先端によって血管の内壁が傷付けられることを防止することができる。
また、分枝付き人工血管部を備えた血管治療装置のステントグラフト部を目的部位に搬送する場合に、分枝付き人工血管部の主管が捩じれることはなく、この主管から派生している側管を適正な方向に指向させることができる。
更に、当該分枝付き人工血管部の側管を紐で縛るなどの煩雑な作業を行う必要もない。
図1~図7に示す本実施形態のデリバリシャフト100は、スリーブに内包されて縮径状態に拘束された、大動脈治療装置のステントグラフト部を、体内の目的部位に搬送するためのデリバリシャフトである。
40には、シャフト本体10が挿通されているシャフト挿通孔44と、このシャフト挿通孔44の近傍に配置され、スリーブによるステントグラフト部の拘束を解除するための操作ワイヤを挿通可能なワイヤ挿通孔48と、シャフト挿通孔44を挟んでワイヤ挿通孔48と対向する位置に配置され、分枝付き人工血管部を構成する4本の側管の先端部を束ねるようにして挿通することができる分枝保持孔46とが形成されている。
先端領域10Aの長さは、装着されるステントグラフト部の長さに応じて適宜設定することができ、通常20~200mmとされ、好ましくは25~150mm、好適な一例を示せば125mmである。
中間領域10Bの長さは、通常50~300mmとされ、好ましくは100~200mm、好適な一例を示せば140mmである。
中間領域10Bの外径は、通常2~10mmとされ、好ましくは3~8mm、好適な一例を示せば5.0mmである。
フレア部16の外径(先端における最大径)は、縮径状態のステントグラフト部の径に応じて適宜設定することができ、通常3~15mmとされ、好ましくは5~10mm、好適な一例を示せば9.1mmである。
ルーメン11Lの径は、通常0.9~2.5mmとされ、好適な一例を示せば1.12mmである。
被覆層12の厚さは、通常0.03~0.08mmとされる。
被覆層12の構成材料としては、PFA,PTFEなどのフッ素系樹脂などを挙げることができる。
芯材13は、チューブ部材11内において互いに並行に4本(芯材131,132,133,134)設けられている。
芯材13(131~134)は円柱状の部材であり、シャフト本体10の略全長(先端領域10A、中間領域10Bおよび基端領域10Cの各領域)にわたって設けられている。これにより、シャフト本体10における剛性が十分に確保され、シャフト本体10の操作性が向上するようになっている。
芯材13を構成する金属材料としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)、チタン、チタン合金、コバルトクロム合金、ニッケルクロム合金、クロムモリブデン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、タンタル合金、ジルコニウム合金、金、白金、銅、金銀パラジウム合金などの金属および合金を挙げることができる。
補強層14には、1または複数のスリットが形成されていてもよい。
補強層14の厚みは、通常0.1~0.3mmである。
補強層14の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属材料を挙げることができる。
好適な一例を示せば130mmである。
グリップ20の外径は、通常3~30mmとされ、好ましくは5~25mm、好適な一例を示せば20mmである。
グリップ20の構成材料としては、例えば、ポリカーボネート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)等の合成樹脂を挙げることができる。
具体的には、図7に示すように、先端チップ30の内部空間30Lにシャフト本体10(チューブ部材11)の先端部分が挿入されることにより、先端チップ30がシャフト本体10の先端側に装着されている。
最先端部35の曲率半径Rとしては、通常0.25D1 ~0.75D1 とされ、好ましくは0.33D1 ~0.67D1 、好適な一例を示せば0.50D1 である。
また、拡径部31の最大径D1 が20mm以下であることにより、目的部位に至る血管(例えば、大動脈下行部)に先端チップ30を十分に挿通させることができる。
拡径部31の軸方向長さLとしては、通常6~15mmとされ、好ましくは7~11mm、好適な一例を示せば9.10mmである。
D1 /D2 の値が1.1以上であることにより、拡径部31における最大径D1 (最先端部35の実質的形状である半球の直径)、延いては、最先端部35における曲率半径Rを十分に大きくすることができる。
他方、D1 /D2 の値が10以下であることにより、最先端部35の実質的形状である半球の直径が過大となることを防止することができる。
(D1 -D2 )/Lの値が0.07~3であることにより、本発明の効果を発揮する上
で好適なテーパ形状の拡径部を形成することができる。
これにより、拡径部31は、先端チップ30の中心軸に沿って内側に湾曲した円錐台近似形状(ラッパ状)となる。
更に、従来公知のデリバリシャフトを構成する砲弾形状の先端チップでは使用することができなかった比較的硬質の材料であっても使用することができる。そのような材料として、例えば、硬質ポリウレタン、硬質ポリエーテルブロックアミド、硬質ポリオレフィン、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の樹脂、およびチタンやステンレス鋼(SUS)等の金属または合金、もしくはセラミックス等を挙げることができる。
ワイヤ挿通孔48の孔径が過小であると、操作ワイヤをスムーズに挿通させることができない。
また、この孔径が過大であると、シャフト本体10の軸方向に沿って移動するよう操作ワイヤを案内する機能が損なわれることがある。
ワイヤ挿通孔48とシャフト挿通孔44との中心軸間距離としては、通常5~30mmとされ、好適な一例を示せば11mmである。
分枝保持孔46はカプセル(小判)形であり、分枝保持孔46の面積は、4本の側管の先端部を束ねて着脱自在に保持できるために必要十分な大きさである。
ここに、分枝保持孔46の長手方向の孔径は10~41mmとされ、好適な一例を示せば33mmである。また、短手方向の孔径は9~40mmとされ、好適な一例を示せば21mmである。
これにより、操作ワイヤを使用する際に、操作ワイヤが側管に接触するおそれが低く、操作ワイヤの操作性が良好である。さらに、側管が操作ワイヤに擦られることにより損傷するおそれが低い。
図10および図12に示す本実施形態のデリバリシステム300は、上述したデリバリシャフト100と、ステントグラフト(61)および人工血管部66を有し、デリバリシャフト100のシャフト本体に搭載された大動脈治療装置60と、大動脈治療装置60のステントグラフト(61)を内包して縮径状態に拘束するスリーブ70と、その基端81を引張操作することによって、スリーブ70によるステントグラフト(61)の拘束を解除する操作ワイヤ80と、操作ワイヤ80の基端81が固定されたクリップ90とを備えてなり、スリーブ70は、縮径状態のステントグラフト(61)を包むようにして巻回された矩形シート70Sの両側を、操作ワイヤ80により、スリーブ70の軸方向に沿って抜糸可能に縫合することにより形成され、人工血管部66を構成する4本の側管662~665の先端部が、束ねられた状態で分枝保持孔46に挿通されることによりワイヤガイド板40に着脱自在に保持され、操作ワイヤ80の基端部が、ワイヤガイド板40のワイヤ挿通孔48に挿通されている。
主管661および側管662~665は、管状編織物から構成されている。
主管661および側管662~665には、横ヒダが形成されており、伸縮や曲がりに強くて耐キンク性に優れ、人体の血管形状にも適合しやすい。
を示せば210mmとされる。
主管661の内径は16~36mmであることが好ましく、好適な一例を示せば26mmとされる。
側管662の内径は5~14mmであることが好ましく、好適な一例を示せば11mmとされる。
側管663~664の内径は5~12mmであることが好ましく、好適な一例を示せば、それぞれ9mmとされる。
側管665の内径は8~12mmであることが好ましく、好適な一例を示せば9mmとされる。
なお、図11では、ステントグラフト部61を拡径状態で示している。
また、図10および図12では、スリーブ70に内包されている縮径状態のステントグラフト部を図示していないが、その外径d61を図示している。
これにより、縮径状態のステントグラフト部61の先端は、先端チップ30の拡径部31の外周面と接触して血管内壁に直接接触することはないので、ステントグラフト部61の先端によって血管の内壁が傷付けられることを防止することができる。
縮径状態におけるステントグラフト部61の外径d61としては9~18mmであることが好ましく、好適な一例を示せば11mmとされる。
ここに、外径d61は、スリーブ70に内包されている縮径状態のステントグラフト部61の外径であり、ステントグラフト部61を内包するスリーブ70の外径より更に小さい。
これにより、目的部位に留置されたステントグラフト部61が血管内壁により圧縮されてある程度縮径している場合であっても、当該ステントグラフト部61から、先端チップ30を備えたデリバリシャフト100を確実に抜去することができる。
拡径状態におけるステントグラフト部61の内径D61としては23~39mmであることが好ましく、好適な一例を示せば27mmとされる。
ステント611を構成する金属製の筒状の構造体の厚さは特に限定されないが、0.08~1mmであることが好ましい。
る。
被覆処理が施されていないステントグラフト部61は、柔軟であるため縮径しやすく、血管とのフィッテング性が良好で、生体組織との親和性にも優れている。また、縮径状態で長期間保存した後の拡径動作に悪影響を及ぼすこともない。
これにより、大動脈治療装置60は、人工血管部66とカフ部63との一体性に優れたものとなり、人工血管部66とカフ部63との間からの血液の漏れを確実に回避することができる。
ここに、カフ部63(前記管状編織物の拡径部分)の長さとしては5~30mmであることが好ましく、好適な一例を示せば15mmである。
開口端631におけるカフ部63の内径は16~47mmであることが好ましく、好適な一例を示せば28mmである。
また、カフ部63の基端の内径(人工血管部66の主管661の内径)に対する開口端631の内径の比率は1.05~1.3であることが好ましく、好適な一例を示せば1.08(28mm/26mm)である。
なお、内径の比率が過大(開口端631の内径>>基端の内径)になると、遠位側大動脈の近位端部との縫合が困難になるが、内径の比率が1.3以下であることにより、遠位側大動脈の近位端部との縫合を容易に行うことができる。
図11は、カフ部63が翻転した状態を示しており、翻転後のカフ部63は、人工血管部66の遠位端666から近位側に延びており、カフ部63の開口端631は、人工血管部66の遠位端666の近位側に位置している。
スリーブ70は、縮径状態のステントグラフト部61を包み込むようにして矩形シート(図11に示す矩形シート70S)を巻回し、この矩形シートの両側を、操作ワイヤ80により、スリーブ70の軸方向に沿って、抜糸可能に縫合(なみ縫い)することによって形成されている。
これにより、図10に示したデリバリシステム300において、ステントグラフト部61の外周に固着されているスリーブ70の構成部分と、縮径状態のステントグラフト部61を包み込むように巻回されている矩形シート70Sの両側を操作ワイヤ80で縫合(なみ縫い)してなるスリーブ70の構成部分とは、互いの位相が180°異なっている。
操作ワイヤ80による縫合は抜糸可能であり、操作ワイヤ80の基端81を引張操作することによって、当該操作ワイヤ80スリーブ70から抜去することができる。操作ワイヤ80が完全に抜去されることにより、スリーブ70は元の矩形シート70Sとなり、スリーブ70による拘束が解除されたステントグラフト部61は拡径状態となる。
ワイヤガイド板40のワイヤ挿通孔48の位相は、矩形シート70Sの両側を操作ワイヤ80で縫合(なみ縫い)してなるスリーブ70の構成部分の位相(略180°)と実質的に一致している。
デリバリシステム300の使用時には、図12に示すように、スリーブ70からグリップ90が取り外され、当該グリップ90は、操作ワイヤ80の基端81を引張操作する際の把持部となる。
このとき、先端チップ30の拡径部31の最大径D1 が、縮径部態のステントグラフト部61の外径d61より大きいので、このステントグラフト部61の先端が血管内壁に直接接触することはなく、ステントグラフト部61の先端によって血管の内壁が傷付けられることはない。
これにより、先端チップ30の非貫通孔38に収容されていた操作ワイヤ80の先端が当該非貫通孔38から引き抜かれ、その後、操作ワイヤ80は、スリーブ70の先端から基端に向かって当該スリーブ70から順次引き抜かれ、スリーブ70は、その先端から基端に向かって順次展開されてステントグラフト部への拘束を解除し、ステントグラフト部61は、その先端から基端に向かって順次拡径する。この結果、拡径状態のステントグラフト部61が遠位側大動脈に留置される。
このとき、先端チップ30の拡径部31の最大径D1 が、ステントグラフト部61の拡径状態の内径の80%以下であることにより、目的部位に留置されているステントグラフト部61が血管内壁により圧縮されてある程度(例えば、圧縮されずに拡径した場合の20%程度)縮径している場合であっても、当該ステントグラフト部61から、先端チップ30を備えたデリバリシャフト100を確実に抜去することができる。
できる。
例えば、デリバリシャフトを構成するワイヤ挿通孔には、複数のワイヤ挿通孔が形成されていてもよい。
また、デリバリシステムを構成する血管治療装置の人工血管部は側管を有するものでなくてもよい。
また、デリバリシステムを構成する血管治療装置は、ステントグラフト部のみからなるものであってもよい。
また、シャフト本体および先端チップにガイドワイヤルーメンが形成されていなくてもよい。
また、先端チップの形状は特に限定されず、砲弾形でもよい。
10 シャフト本体
10A 先端領域
10B 中間領域
10C 基端領域
11 チューブ部材
11Lルーメン
12 被覆層
13(131~134)芯材
14 補強層
15 樹脂被覆層
16 フレア部
20 グリップ
30 先端チップ
30L 貫通孔
31 先端チップの拡径部
35 先端チップの最先端部
37 先端チップの円筒部
38 非貫通孔
40 ワイヤガイド板
44 シャフト挿通孔
46 分枝保持孔
48 ワイヤ挿通孔
300 デリバリシステム
60 血管治療装置
61 ステントグラフト部
611 ステント
612 グラフト
63 カフ部
631 カフ部の開口端
66 人工血管部
661 主管
662~665 側管
666 人工血管部の遠位端
70 スリーブ
70S 矩形シート
70CL 矩形シートの中心線
80 操作ワイヤ
81 操作ワイヤの基端
90 クリップ
Claims (5)
- スリーブに内包されて縮径状態に拘束された、血管治療装置を構成するステントグラフト部を、体内の目的部位に搬送するためのデリバリシャフトであって、
シャフト本体と、前記シャフト本体の先端側に装着された先端チップと、前記シャフト本体の基端側に装着されたグリップと、前記グリップの先端または前記グリップの先端近傍における前記シャフト本体に固定されたワイヤガイド板とを備えてなり、
前記ワイヤガイド板には、前記シャフト本体が挿通されているシャフト挿通孔と、
前記シャフト挿通孔の近傍に配置され、前記スリーブによる前記ステントグラフト部の拘束を解除するための操作ワイヤを挿通可能な少なくとも1つのワイヤ挿通孔とが形成されていることを特徴とするデリバリシャフト。 - 前記血管治療装置は、前記ステントグラフト部と、少なくとも1本の側管が主管から派生してなる分枝付き人工血管部とが縫合により連結されてなり、
前記ワイヤガイド板には、前記側管の先端部を挿通可能な分枝保持孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のデリバリシャフト。 - 前記ワイヤガイド板の前記分枝保持孔と、1つの前記ワイヤ挿通孔とが、前記シャフト挿通孔を挟んで対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のデリバリシャフト。
- 請求項1に記載のデリバリシャフトと、
前記デリバリシャフトの前記シャフト本体に搭載された前記血管治療装置と、
前記血管治療装置の前記ステントグラフト部を内包して縮径状態に拘束する前記スリーブと、
その基端を引張操作することによって、前記スリーブによる前記ステントグラフト部の拘束を解除する前記操作ワイヤとを備えてなり、
前記スリーブは、縮径状態の前記ステントグラフト部を包むようにして巻回された矩形シートの両側を、前記操作ワイヤにより、前記スリーブの軸方向に沿って抜糸可能に縫合することにより形成され、
前記操作ワイヤの基端部が、前記ワイヤガイド板の前記ワイヤ挿通孔に挿通されていることを特徴とするデリバリシステム。 - 請求項2に記載のデリバリシャフトと、
前記デリバリシャフトの前記シャフト本体に搭載された、前記分枝付き人工血管部を有する前記血管治療装置と、
前記血管治療装置の前記ステントグラフト部を内包して縮径状態に拘束する前記スリーブと、
その基端を引張操作することによって、前記スリーブによる前記ステントグラフト部の拘束を解除する前記操作ワイヤとを備えてなり、
前記スリーブは、縮径状態の前記ステントグラフト部を包むようにして巻回された矩形シートの両側を、前記操作ワイヤにより、前記スリーブの軸方向に沿って抜糸可能に縫合することにより形成され、
前記人工血管部を構成する前記側管の前記先端部が前記分枝保持孔に挿通されることにより前記ワイヤガイド板に着脱自在に保持され、
前記操作ワイヤの基端部が、前記ワイヤガイド板の前記ワイヤ挿通孔に挿通されていることを特徴とするデリバリシステム。
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2020
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