JP7213216B2 - 脱毛症を予防するためのシステムおよび方法 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪の機械的引っ張りによって引き起こされる脱毛症および他の脱毛障害(
必ずしもそれだけに限らないが、牽引性脱毛症を含む)を治療、低減または予防する方法
、ならびにこのような方法において有用な組成物、装置およびキットに関する。
牽引性脱毛症は、頭皮の毛髪に引張力を慢性的に印加することによって生じる(1)。
この状態は、きついポニーテールの長時間の着用による脱毛を発症したグリーンランドの
対象において、早くも1907年に報告された(2)。伝統的に、「牽引性脱毛症」とい
う用語は、頭皮に対する張力を増加させる特定の髪型(例えば、ポニーテール、きつい編
み込みを用いるアフロカリビアン髪型、またはシーク教の男性のきつく巻かれたターバン
)に関連付けられてきた。これは女性バレリーナでも見られている。これは、髪自体の重
量の累進的な増加を引き起こす、髪が宗教的服従で自発的には切られない文化的伝統にお
いても見られている。牽引性脱毛症はアンドロゲン性ではなく、病因学的に機械的である
。管理には、慢性的な牽引の休止が含まれる。しかし、これは、この状態をもたらす特定
の髪型およびスタイリング技術を好む人々には受け入れられない。
牽引性脱毛症は、脱毛を隠すためまたは単に美容目的のために着用することができるヘ
アエクステンションおよびウィーブ(weave)における実質的なリスクである。後者
は、既存のヘアラインの下の頭の周りに編み込みを作ることを含み、これに長期間着用で
きるヘアピースまたはかつらが取り付けられる。編み込みの髪がまだ成長しているので、
頻繁なメンテナンスが要求され、これにはヘアピースを除去すること、自然の髪を再び編
み込むこと、およびピースをぴったりと取り付け直すことが含まれる。きつい編み込みお
よびぴったりしたヘアピースは、抜ける危険性が既にある髪に張力をもたらす。牽引性脱
毛症は、アフリカ系アメリカ人女性の脱毛の最も一般的な原因の1つである。「牽引性脱
毛症」は、ブロー、ストレートアイロン、ヘアカールおよび慢性的なブラッシングなどの
ヘアスタイルまたは機械的毛髪処置によって引き起こされる毛包に対する外傷性の力の増
加による脱毛または毛髪脱落を含む。牽引性脱毛症はまた、抜毛症などの、自身の毛髪を
絶えず引っ張る患者でも発症することがある。
牽引性脱毛症では、患部が障害の病因に依存するが、通常、脱毛は前頭および側頭の頭
皮に局在する。アフリカ人女性の人口調査によると、牽引性脱毛症の有病率は、若年女性
(6~21歳)の17.1%から高齢女性(18~86歳)の31.7%まで変化する。
牽引性脱毛症の臨床的特徴としては、頭皮のかゆみ、毛胞周囲の紅斑、鱗屑、毛包炎およ
び膿疱が挙げられるが、他の症状を伴わずに脱毛が遅く始まることもある。主に、牽引性
脱毛症は非瘢痕性であると考えられているが、過度の張力は毛包の物理的損傷による永続
的な脱毛症を引き起こすおそれがある。毛包への長期間の力は、免疫細胞浸潤物の炎症性
の変化をもたらし、線維化が起こり得る。そのため、この状態はまだ可逆性であるが、早
期にこれを認識することが重要である。
牽引性脱毛症をもたらす髪型の人気、ならびに牽引性脱毛症を引き起こし得るヘアスタ
イリングおよびケア製品の使用の望ましさに照らして、この状態に関連する脱毛の治療お
よび予防が必要である。
限定されないが、牽引性脱毛症を含む、少なくとも部分的には毛髪に引張力を繰り返し
印加することによって引き起こされる脱毛障害を治療および予防するための組成物および
方法が本明細書で開示される。このような障害は、限定されないが、α1アドレナリン受
容体アゴニスト(A1ARアゴニスト)などの、立毛(AP)筋の収縮を誘導する化合物
または薬剤の毛包または頭皮への施用によって治療または予防することができる。
添付の図面は、本発明の実施形態を例証し、説明と共に、本発明の原理を説明および例
示するのに役立つ。図面は、代表的な実施形態の主要な特徴を図式的に例示することを意
図している。図面は、実際の実施形態の全ての特徴も描かれた要素の相対的な寸法も示す
ことを意図しておらず、正確な縮尺率で描かれていない。
弛緩状態の毛包および立毛筋の断面図である。 ぴんと張った状態の毛包および立毛筋の断面図である。 実施例3で報告される実験による機械的引っ張りによる脱毛を示す図である。 実施例3で報告される実験による機械的引っ張りによる脱毛を示す図である。 実施例3に記載される手順による局所フェニレフリン施用後の頭皮の毛包の脱毛力(epilatory force)閾値を示す図である。 実施例3に記載される手順による局所フェニレフリン施用後の頭皮の毛包の脱毛力閾値を示す図である。
頭皮の各毛包は、収縮すると髪を立てる立毛筋を含む。立毛の平滑筋は、α1アドレナ
リン受容体(「A1AR」)を発現している。毛髪への機械的ストレスまたは引っ張りに
関連する障害を治療および予防する方法であって、1種または複数のA1ARアゴニスト
を含む組成物を頭皮または毛包に局所投与することを含む方法が本明細書で開示される。
本明細書に示されるように、このようなアゴニストは、毛髪を除去するために必要な脱毛
力の増加およびブラッシング後に除去される毛髪の数の減少によって示されるように脱毛
または毛髪脱落から保護する。理論によって限定されることも拘束されることも意図する
ものではないが、出願人らは、A1ARアゴニストを介した立毛筋の収縮が、美容処置中
および機械的ストレス下で毛髪を引き抜くために必要な力の閾値を増加させると仮定して
いる。したがって、本発明で使用される化合物および薬剤は、AP筋の収縮を刺激し、そ
れによって毛髪を除去するために必要な力を増加させることによって脱毛を減少させると
考えられる。
毛髪運動効果を促進するためのA1ARアゴニストの使用は、全体が参照により本明細
書に組み込まれる、米国特許第4853216号明細書に記載されている。そこでは、A
1ARアゴニストは、毛髪を起立させてより近接した剃毛を容易にする、または脱毛剤の
効果を増強するために有用であると認識された。すなわち、A1ARアゴニストは、脱毛
を予防するのとは対照的に、除毛を容易にする薬剤としてそこに記載された。
本開示は、脱毛に関して本明細書に記載される障害を治療および予防するのに有用な薬
剤としてのA1ARアゴニストを最も頻繁に具体的に指すが、平滑筋、特にAP筋の収縮
を刺激する任意の薬剤が本明細書に記載される組成物および方法で有用となり得ることを
理解すべきである。すなわち、特に指示しない限り、A1ARアゴニストの使用または製
剤化に関する開示は、AP筋収縮を刺激する他の薬剤を同様に指すと考えられるべきであ
る。
本明細書で使用される場合、「牽引性脱毛症」という用語は、ヘアブラッシング、髪梳
き、ストレートアイロン、エクステンションの着用、毛髪の編み込みおよびポニーテール
髪型などの、毛髪を引っ張る機械的力に関連する脱毛症(脱毛または毛髪脱落)の形態を
意味する。この定義の下では、毛髪の慢性的牽引が牽引性脱毛症につながり得るが、毛髪
を引っ張る機械的力は、脱毛または過剰毛髪脱落をもたらすために必ずしも慢性である必
要はない。
本明細書で使用される場合、「毛髪運動有効」という用語は、毛包に関連する立毛筋の
収縮を刺激する薬剤または治療を指す。薬剤または治療の「毛髪運動有効量」は、立毛筋
の収縮を刺激するのに十分な量である。
本明細書で使用される場合、「α1アドレナリン受容体アゴニスト」という用語は、平
滑筋細胞上のα1アドレナリン受容体に結合し、平滑筋収縮を活性化するリガンドを指す
本明細書で使用される場合、「予防する」または「予防」という用語およびこれらの単
語の他の派生語は、脱毛症、例えば牽引性脱毛症に関連して使用される場合、所与の治療
を受けている個体における、脱毛症のリスクがあるがその治療を受けていない同様の個体
に対する脱毛症の見込みの低下を指す。よって、「予防する」および「予防」という用語
は、所与の個体に関して他で期待されるよりも少ない程度の脱毛症、例えば牽引性脱毛症
をもたらす治療を包含する。脱毛症、例えば牽引性脱毛症の予防についての有効性は、対
象が、脱毛症を経験または示しそうなある部位(例えば、牽引性脱毛症については、長期
間毛髪が引っ張られている部位)に治療薬(例えば、局所的治療薬)を投与されるが、同
じ条件にさらされている別の部位には投与されない制御された試験を通して確立すること
ができる。このような状況下で、局所治療で治療された部位が、治療されていない部位と
比較して、例えば、少なくとも5%少ない、少なくとも10%少ない、少なくとも15%
少ない、少なくとも20%少ない、少なくとも25%少ない、少なくとも30%少ない、
少なくとも35%少ない、少なくとも40%少ない、少なくとも45%少ない、少なくと
も50%少ない、またはそれより少ない、経時的に少ない脱毛を経験する場合、その治療
は脱毛症、例えば、牽引性脱毛症の予防に有効である。他の形態の脱毛症の予防のための
有効性も、同様の方法で、例えば、このような脱毛症に罹患しているまたは罹患しそうな
ある領域を治療するが、別の実質的に同様の領域(すなわち、脱毛症または脱毛症の可能
性を引き起こす同じ条件を受けさせる)を治療しないことによって確立することができる
本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療」または「治療すること」という用
語は、その目的が疾患または状態、例えば、牽引性脱毛症または他の形態の脱毛症の進行
または重症度を逆戻りさせる、緩和する、緩解させる、阻害する、減速させるまたは停止
させることである治療的処置を指す。「治療すること」という用語は、疾患または状態、
例えば、牽引性脱毛症または他の形態の脱毛症の少なくとも1つの有害効果または症状を
軽減または緩和することを含む。1つまたは複数の症状が軽減される場合、治療は一般的
に「有効」である。あるいは、疾患の進行が低減または停止する場合、治療は「有効」で
ある。すなわち、「治療」には、症状の改善だけでなく、治療の非存在下で予想されるも
のと比べた症状の進行または悪化の中断または少なくとも遅延も含まれる。有益なまたは
望ましい臨床結果には、それだけに限らないが、(1または複数の)症状の緩和、疾患の
程度の減少、疾患の状態の安定化(すなわち、悪化しない)、疾患進行の遅延もしくは緩
徐化、疾患の状態の寛解もしくは緩和(部分的であろうと全体的であろうと)、および/
または死亡率の低下が含まれる。例えば、脱毛の程度もしくは量が減少した場合、または
脱毛の進行が減速もしくは停止した場合、治療は有効であるとみなされる。疾患の「治療
」という用語はまた、疾患の症状または副作用からの救済を提供することを含む(緩和治
療を含む)。
本明細書で使用される場合、「脱毛(epilatory)」という用語は、毛髪の除
去に関する。本明細書で使用される場合、「脱毛力を増加させる」は、毛髪を除去するの
に必要な物理的力を増加させる任意の治療を指す。注記されるように、力の増加は、少な
くとも立毛筋によって及ぼされる力による牽引力の部分的釣り合いとして見ることができ
る-立毛筋の収縮力のベクトル方向は、毛髪を除去するために必要な脱毛力を増加させる
ために必ずしも毛幹に対する牽引力と正反対である必要はないが、正味の効果は、毛髪を
直接引き戻すにせよ、単に毛髪もしくは毛包をよりきつく固定するにせよ、筋肉が少なく
とも牽引力に対する部分的な反作用力を提供するというものである。脱毛力の増加は、経
験的に、継続したまたは進行中の牽引があるにもかかわらず、牽引性脱毛症の低減(例え
ば、脱毛の10%以下の減少)を通す、または例えば、ミオグラフ、トリコチロメータ(
trichotilometer)もしくは引張力を測定するために使用される装置を用
いて、毛包に及ぼされる実際の力を測定することを通すことを含むいくつかの方法で測定
することができる。
本明細書で使用される場合、組成物、方法等に関して使用される「含んでいる(com
prising)」または「含む(comprises)」という用語は、その方法また
は組成物中に存在する(1または複数の)成分または方法ステップを指すが、組成物、方
法等が指定されていない要素を含むことも可能とする。
「からなる」という用語は、実施形態のその説明に列挙されていない要素を除く、本明
細書に記載される組成物、方法、およびそのそれぞれの構成要素を指す。
本明細書で使用される場合、「から本質的になる」という用語は、所与の実施形態に必
要とされる要素を指す。この用語は、その実施形態の基本的および新規なまたは機能的な
(1または複数の)特徴に実質的に影響を及ぼさない要素の存在を可能にする。
単数形の用語「1つの(a)」、「1つの(an)」および「この(the)」は、文
脈上別段の意味を有することが明らかな場合を除き、複数の指示対象を含む。同様に、「
または」という単語は、文脈上別段の意味を有することが明らかな場合を除き、「および
」を含むことが意図されている。本明細書に記載される方法および材料と類似または同等
な方法および材料を本開示の実施または試験に使用することができるが、適切な方法およ
び材料を以下に記載する。「例えば(e.g.)」という略語は、ラテン語の例えば(e
xempli gratia)に由来し、本明細書では非限定的な例を示すために使用さ
れる。よって、「例えば(e.g.)」という略語は、「例えば(for exampl
e)」という用語と同義である。
種々の態様では、本明細書に記載される技術は、牽引性脱毛症の予防に関する。牽引性
脱毛症に現在利用可能な1つの予防的アプローチは、毛髪への牽引力の印加を除去、制限
または回避することである。よって、毛髪を引っ張る髪型または他の因子(例えば、きつ
くフィットするヘルメット)は、牽引性脱毛症を予防するために通常避けるべきである。
しかしながら、A1ARアゴニストを毛包または頭皮に施用するなどの本明細書に示され
るアプローチを用いることにより、関与している進行中の牽引にもかかわらず、このよう
な髪型または因子の牽引性脱毛症誘発効果を、本明細書でその用語が定義されているよう
に、制限、低減または予防することができる。この予防的アプローチは、牽引関連の脱毛
を実際に患うことなく、牽引性脱毛症を誘発するリスクが通常高いであろう髪型、ヘルメ
ット等を着用することを可能にする。
本明細書に記載される技術の種々の態様は、毛髪運動刺激を含む。毛髪運動刺激の測定
または検出は、毛幹の基部の領域を観察することにより、最も簡単に行うことができる-
立毛筋収縮を誘導する薬剤または処理が毛包を「起立」させ、「鳥肌」と一般的に呼ばれ
る毛幹の周りの皮膚のパッカリングを引き起こす。したがって、薬剤が施用され、毛髪が
起立し、鳥肌が立つ、またはその両方が起きた場合、薬剤は立毛筋を刺激した。必要であ
れば、その目的に適合させたミオグラフを介して、立毛筋収縮の強度の測定を行うことが
できる。例は、例えば、その各々が、全体が参照により本明細書に組み込まれる、Zev
eke&Gladysheva、Bull.Exp.Biol.Med.71:102~
105(1971);Hellmann,J.Physiol.169:603~620
(1963);Wyness LA、McNeill G、Prescott GL.T
richotillometry:the reliability and prac
ticality of hair pluckability as a metho
d of nutritional assessment.Nutr J 2007:
6:9;およびChase ES、Weinsier RL、Laven GT、Kru
mdieck CL.Trichotillometry:the quantitat
ion of hair pluckability as a method of
nutritional assessment.Am J Clin Nutr 19
81:34(10):2280~2286に記載されている。立毛筋の強度を測定する他
のシステムは、トリコチロメータまたは引張力を測定するために使用される装置を使用す
ることができる。牽引性脱毛症は、毛髪に印加される引っ張り力によって主に引き起こさ
れる脱毛症または徐々の脱毛の形態である。いくつかの異なる髪型およびヘアエクステン
ションが牽引性脱毛症を引き起こすまたは悪化させるおそれがある。例えば、ヘアライン
を引っ張る一定のスタイルまたは編み込みパターンが牽引性脱毛症を引き起こすことが示
されている。特にきつい編み込み、バレッタまたはヘアエクステンションの設置は、牽引
性脱毛症を引き起こすのに十分な慢性的な力を毛包に及ぼし得る。一般に、牽引性脱毛症
は、毛髪に対する力に基づく機械的起源を有する。例えば、毛包を慢性的に引っ張ると炎
症を引き起こすことがある。最終的に、長期の引っ張りから毛包性瘢痕化および永続的な
脱毛症が生じ得る。
したがって、毛根に対する引っ張り力の機械的歪みは毛根の毛包を損傷させる。さらに
、図1A~図1Bに示されるように、各毛包単位は、毛髪を表皮に固定する平滑筋を含有
している。図1Aに示されるように平滑筋が弛緩すると、筋肉は多くの拘束力を供給せず
、毛包を容易に除去することができる。図1Bに示されるように平滑筋または立毛(AP
)が収縮すると、毛包が起立し、主に真皮の周囲の結合組織ではなく平滑筋からのさらな
る力によって制限される。したがって、平滑筋は、収縮した場合に毛髪を引っ張って毛包
を取り除く力に反して、より多くの保持力を提供することができる。よって、立毛(AP
)筋を収縮させることにより、毛根が皮膚の真皮内によりしっかりと接地され、機械的歪
みが毛根および真皮に損傷を与えるのを防ぐ、すなわち毛包を除去するためにより大きな
脱毛力を必要とする。これは、様々な髪型で観察される毛髪の引っ張りからの慢性的なス
トレスが毛根に大きな損傷を与えることを防止し、それによって牽引性脱毛症を発症する
リスクを防止または低減するだろう。
よって、いくつかの態様では、本明細書に記載される技術が、毛根に及ぼされる力の減
少に関する。実際には、この力の「減少」は、毛髪自体の牽引に対してより優れた平衡力
を提供することに近似している-すなわち、本明細書に記載される治療は、毛髪の牽引量
を必ずしも減少させるのではなく、立毛筋の収縮を刺激することによって、少なくとも部
分的に牽引力または引っ張り力の効果に対抗する力を提供し、それによって牽引力の脱毛
効果から毛根を保護する。
したがって、患者がヘアエクステンション、かつら、きつく編まれたもしくは引っ張る
髪型を着用している、髪を梳いているまたは毛髪の毛包を引っ張る他の挙動を行っている
間に平滑筋細胞または立毛筋を収縮させる方法が本明細書で開示される。A1ARアゴニ
ストを含有する医薬組成物の施用、毛包の電気刺激などを含むAP筋を収縮させるための
いくつかの方法が開示されている。
治療または予防される障害
本出願人は、本明細書において、ヒトの毛髪に対する機械的ストレスに関連する種々の
状態を治療または予防する方法を開示している。一実施形態では、本発明は、治療上有効
量のA1ARアゴニストを、それを必要とする人に局所投与することを含む、牽引性脱毛
症、男性型脱毛症(アンドロゲン性脱毛症としても知られている)、円形脱毛症および全
身性脱毛症などの障害による脱毛、ならびにヘアブラッシング、梳き等による脱毛を治療
、低減または予防することに関する。別の実施形態では、本発明は、毛根に及ぼされる力
を減少させる方法であって、治療上有効量のA1ARアゴニストを、それを必要とする人
に局所投与することを含む方法に関する。別の実施形態では、毛髪脱毛力を増加させる方
法であって、治療上有効量のA1ARアゴニストを、それを必要とする人に局所投与する
ことを含む方法に関する。別の実施形態では、本発明は、毛髪を立毛させるまたは毛髪を
上げる美容方法であって、治療上有効量のA1ARアゴニストを、それを必要とする人に
局所投与することを含む方法に関する。
一態様では、投与される薬剤(A1ARアゴニストなど)の治療上有効量が毛髪運動有
効量である。一態様では、A1ARアゴニストなどの治療剤が、少なくとも1つの毛包を
含む頭皮の部分などの皮膚部分に施用される。さらなる実施形態では、少なくとも1つの
毛包が張力下にある。
A1ARアゴニストを毛包または頭皮に投与して、AP筋の収縮を促進し、それによっ
て、脱毛症および本明細書で論じる他の障害を軽減、治療または予防することができる。
当技術分野で公知であるまたは本明細書に開示されるA1ARアゴニストまたは他の平滑
筋収縮アゴニストを、真皮を横切る薬剤の全身吸収を遅らせる薬剤と組み合わせて、毛包
または頭皮に投与することができることが特に熟慮される。このようにして、不要な全身
効果を有する可能性がある薬剤を、このような全身副作用を回避しながら、本明細書で論
じる脱毛症または他の障害を治療、軽減または予防するために使用することができる。全
身吸収を回避する様式での局所投与のための薬剤の1つの製剤は、全体が参照により本明
細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2009/0068287号明細書に詳細に議
論されている。
別の態様では、牽引性脱毛症を予防する方法であって、治療上有効量、例えば、毛髪運
動有効量のA1ARアゴニストを、頭皮の、毛髪増加装置からの引っ張り力を受ける毛包
の群を含む領域に、施用することと;毛髪増加装置を毛包の群に取り付けることとを含む
方法が本明細書に記載される。一実施形態では、毛髪増加装置が(1または複数の)ヘア
エクステンションである。別の実施形態では、毛髪増加装置がウィーブである。別の実施
形態では、毛髪増加装置がバレッタである。
別の態様では、ブラッシング、梳き、ウィービング、ストレートアイロン、シャワー、
カール、ウィフ(wift)、ヘアエクステンションもしくはウィッグの取り付け、交換
、ポニーテール、または美容処置の間に起こるような毛髪脱落を低減する方法であって、
治療上有効量、例えば、毛髪運動有効量のA1ARアゴニストを、少なくとも1つの毛包
を含む皮膚の一部に局所施用することを含む方法が本明細書に記載される。一実施形態で
は、A1ARアゴニストが、後にA1ARアゴニストなどの治療剤を投与するために使用
され得るブラシまたは櫛の上に存在する。別の実施形態では、A1ARアゴニストが、ブ
ラッシングまたは梳きの前に皮膚に施用される。
別の態様では、美容処置がブラッシング、編み込み、ストレートアイロンおよびこれら
の2つ以上の組み合わせからなる群から選択される。A1ARアゴニストなどの治療剤を
、1日に1回、2回、またはそれ以上頻繁に局所施用することができる。別の実施形態で
は、A1ARアゴニストを、1日2回皮膚に施用する。別の実施形態では、A1ARアゴ
ニストを美容処置の前に皮膚に施用する。
別の態様では、毛髪運動有効量のA1ARアゴニストを少なくとも1つの毛包を含む皮
膚の一部に局所施用することを含む、抜毛症を治療する方法が本明細書に記載される。
本開示はまた、本明細書に開示される方法による治療に対する感受性について個体を評
価することに関する。一実施形態では、この方法は、(1)A1ARアゴニスト(例えば
、限定されないが、シネフリン)を人の皮膚上の部位に施用することと;(2)施用した
30~60分後に、その人の皮膚がその部位で鳥肌または立毛を示しているかどうかを観
察し、立毛または鳥肌が観察された場合、その人が本明細書に記載される多くの治療また
は予防方法のいずれかについてα1アドレナリン受容体アゴニストの使用が成功する候補
者である可能性が高いと診断することとを含む。この方法を、本明細書に記載される脱毛
を治療または予防または低減する他の方法のいずれかと組み合わせて、記載される方法か
ら利益を得る可能性が最も高い人々の初期診断を提供することができる。一実施形態では
、皮膚に施用するステップが、α1アドレナリン受容体アゴニストでコーティングされた
包帯またはパッチを人の腕または大腿に施用することであり得る。A1ARアゴニストを
含む任意の組成物または方法の別の実施形態では、アゴニストがシネフリンまたはフェニ
レフリンである。
製剤
本明細書に記載され、本方法で使用される治療剤、特にA1ARアゴニストは、当業者
の知識に従って組成物に製剤化され得る。一実施形態では、A1ARアゴニストまたはA
P筋収縮の他の刺激剤が、局所的な徐放または持続放出のために製剤化される。ただの1
つの例として、一実施形態では、AP刺激剤が、徐放のためにカプセル化され、ヘアエク
ステンションに組み込まれる。
別の実施形態では、A1ARアゴニストまたはAP筋収縮の他の刺激剤が、シャンプー
(ヘアブラッシング中の毛髪脱落を減少させることができる)、フォーム、軟膏、スプレ
ー、溶液、ゲル、徐放性カプセル、経口錠剤、または任意の類似の化合物もしくは送達ビ
ヒクルもしくは方法論に製剤化される。局所施用が好ましい。一実施形態では、組成物が
局所クリームに製剤化される。別の実施形態では、組成物が、スタイリングジェル、スタ
イリングフォームおよびヘアコンディショナーからなる群から選択されるヘアスタイリン
グ製品に製剤化される。
別の実施形態では、組成物が、頭皮の表面の摩耗を促進するための剥離剤を含み得る。
剥離剤の例としては、(1)無機および/金属粒子、例えば、体心立方形状の窒化ホウ素
(Borazon(登録商標));アルミノケイ酸塩(例えば、ネフェリン);ジルコン
;エメリーなどのアルミニウムの混合酸化物;酸化亜鉛;アルミナまたはコランダムなど
の酸化アルミニウム;酸化チタン;酸化チタン被覆雲母;炭化物、特に炭化ケイ素(カー
ボランダム);または他の金属酸化物;鉄ショット、鋼ショット、特にパーライトなどの
金属および金属合金;ガラス、石英、砂またはバーミキュライトなどのケイ酸塩;炭酸カ
ルシウム(例えば、ボラボラ砂またはローズデブリニョール(Rose de Brig
nole)砂)または炭酸マグネシウム;塩化ナトリウム;軽石;非晶質シリカ;ダイヤ
モンド;セラミックス、および(2)有機粒子、例えば果実石、特に杏仁、例えば、Sc
rubami(登録商標)アプリコット;木材セルロース、例えば、粉砕した竹の茎;ヤ
シ殻、例えばヤシスクラブ剤;ポリアミド、特にナイロン-6;糖;プラスチックマイク
ロビーズ、例えばポリエチレンまたはポリプロピレン;粉砕したクルミ;粉砕した杏仁;
粉砕した貝殻、および(3)有機および無機化合物を会合させた混合粒子、および上記化
合物中に被覆された粒子が挙げられる。剥離剤は、剥離効果を有する最大寸法が5ミリメ
ートル未満のマイクロビーズの形態であり得る。
一実施形態では、A1ARアゴニストを含む組成物を薬物として製剤化することができ
る。一実施形態では、A1ARアゴニストを含む組成物を化粧品として製剤化することが
できる。
別の実施形態では、AP筋を頭皮への電気刺激を介して収縮させることができる。刺激
は、ヘアエクステンションに、または例えば、ヘアブラシもしくは櫛に埋め込まれた電池
および制御装置によって制御することができる。制御装置は、対象または対象の毛髪の姿
勢に基づいてAP筋を収縮させる最適時間を検出するための加速度計を含むことができる
組成物中に存在する治療剤の量は、公知の方法論を用いて当業者が決定することができ
る。一定の実施形態では、A1ARアゴニストまたは他のAP筋収縮刺激剤が、約0.2
0重量%~0.30重量%、または約0.25重量%の濃度で組成物中に存在する。別の
実施形態では、A1ARアゴニストなどの治療剤が、約0.25重量%、0.33重量%
、0.5重量%、1重量%、2重量%、2.5重量%または10重量%の濃度で組成物中
に存在する。
他の実施形態では、A1ARアゴニストなどの治療剤が、約0.1重量%~35重量%
、約1.0重量%~30重量%、約0.2重量%~30重量%、約0.2重量%~25重
量%、約0.2重量%~20重量%、約0.2重量%~15重量%、約0.2重量%~1
0重量%、約0.2重量%~5重量%、約0.2重量%~4重量%、約0.2重量%~3
重量%、約0.2重量%~2重量%、約0.2重量%~1重量%、約10.0重量%~3
0重量%、約15.0重量%~30重量%、約20.0重量%~30重量%、約10重量
%~20重量%、約10重量%~15重量%、約15重量%~20重量%、約15重量%
~60重量%、約20重量%~60重量%、約50重量%~60重量%、および約45重
量%~55重量%の濃度で本明細書に開示される方法に使用するための局所組成物中に存
在する。シネフリン(ラセミ混合物)などの一定の治療剤については、組成物の総重量の
約25重量%~60重量%、30重量%~50重量%、30重量%~60重量%、25重
量%~30重量%、40重量%~50重量%または50重量%~55重量%の濃度が望ま
しい。
一実施形態では、組成物が、約0.25重量%、約0.33重量%、約0.5重量%、
約1重量%、約2重量%、約2.5重量%、約3.0重量%、約4.0重量%、約10重
量%、約15重量%、約20重量%または約25重量%の濃度のA1ARアゴニストを含
む。
本開示で使用される組成物、特にA1ARアゴニストを含有する組成物は、EDTA(
製剤の0.1~0.5重量%)および/またはメタ重亜硫酸ナトリウム(製剤の0.1~
0.5重量%)などの保存剤と共に製剤化され得る。いくつかの実施形態では、組成物が
、浸透促進剤、例えば、アルコール、グリコール、脂肪酸、脂肪エステル、脂肪エーテル
、閉塞剤(occlusive agent)、表面活性剤、ジメチルアミノプロピオン
酸誘導体、テルペン、スルホキシド、環状エーテル、アミドおよびアミンからなる群の1
つまたは複数から選択される浸透促進剤を含む。本明細書で使用される製剤の他の成分は
、水、増粘剤等を含む当技術分野で公知の美容的に承認された賦形剤から選択され得る。
組成物は、皮膚に施用するためのアプリケータを備えたキットに包装され得る。本発明
はまた、A1ARアゴニストなどの治療剤の組成物と、アプリケータとを含むキット、お
よびA1ARアゴニストなどの治療剤の組成物と、ヘアブラシまたは櫛、特に使用後にA
P筋への治療剤の浸透を促進する軽い擦過傷が存在するように、頭皮に剥離効果を与える
ブラシまたは櫛とを含むキットに関する。一実施形態では、治療剤が、1回の投与当たり
1mlの局所組成物など、各投与で投与される一定体積の組成物を提供する定量アプリケ
ータで提供される。
上および本明細書の全体にわたって記載される範囲が、これらの範囲内に含まれる単一
の値を包含することも意図されることが理解されるだろう。例えば、1~50%の間の範
囲内の特定の成分を含む製剤については、5%または49%の百分率もまた開示されるこ
とが意図されている。
治療剤
本開示の方法は、A1ARアゴニストまたはAP筋の収縮を直接的もしくは間接的に引
き起こす他の化合物で使用され得る。フェニレフリン、シラゾリン、デスベンラファキシ
ン、エチレフリン、メタラミノール、メトキサミン、ナファゾリン、オキシメタゾリン、
プソイドエフリン(pseudoephrine)、m-シネフリン、p-シネフリン、
シネフリン、オクトパミン、ホルデニン、テトラヒドロゾリン、イソメテプテン、メタラ
ミノール、ニセルゴリン、エルゴノビン、レボノルデフリン、フェンジメトラジン、メト
キサミン、ミドドリン、クロニジン、ペルゴリド、キシロメタゾリン、ドロキシドパ、エ
ピネフリン、メフェンテルミン、4-メトキシアンフェタミン、ベンズフェタミン、ナフ
ァゾリン、アプラクロニジン(Apraclondine)、ブロモクリプチン、オキシ
メタゾリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、ジピベフリン、キシ
ロメタゾリンおよびシトラス・アウランチウム(citrus aurantium)(
例えば、ダイダイ抽出物)を含む、適切なA1ARアゴニストを利用することができる。
さらに、上記の化合物の誘導体を含む、A1ARアゴニストの誘導体を利用することがで
きる。他の実施形態では、活性化されてA1ARアゴニストになるプロドラッグを利用す
ることができる。例えば、ミドドリンは1種のこのようなプロドラッグである。特定のプ
ロドラッグは、例えば、ヘアエクステンションを施用する位置に濾胞性炎症が存在する場
合、カスパーゼ-1などの頭皮内の内因性酵素によって活性化され得る。一実施形態では
、A1ARアゴニストがシネフリンである。一実施形態では、A1ARAが、シネフリン
の他のエナンチオマーを本質的に含まない、または組成物中に存在するシネフリンの30
重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、12重量%、5重量%、3
重量%、1重量%または0.5重量%未満が他のエナンチオマーである、R-(-)-4
-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールであるシネフリンのl-
エナンチオマーを含む組成物を含むフェニレフリンまたはシネフリンである。シネフリン
エナンチオマーR-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェ
ノールは、天然ダイダイ抽出物から得ることができる。一実施形態では、治療剤が、ダイ
ダイ、シトラス・アウランチウム(Citrus aurantium)に由来する、ま
たはダイダイの抽出物、例えば、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、9
0重量%、80重量%、70重量%、60重量%、50重量%、40重量%、30重量%
、20重量%、10重量%、9重量%、8重量%、7重量%、6重量%、5重量%、4重
量%、3重量%もしくは2重量%または5~10%、10~15%、5~15%、20~
25%、15~20%、25~30%、30~35%、35~40%、40~45%、4
5~55%、50~60%、60~70%、70~80%、80~90%、85~95%
もしくは90~99%のシネフリンの1つのエナンチオマーであるR-(-)-4-[1
-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールを含有するダイダイ抽出物であ
る。ダイダイの抽出物は、高レベルのただ1種のシネフリンエナンチオマー、すなわち、
R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールを含有し
、本開示の本方法および組成物における使用に好ましい。一実施形態では、本発明の組成
物が10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16
重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、21重量%、22重量%、
23重量%、24重量%、25重量%、16重量%、27重量%、28重量%、29重量
%、30重量%または31重量%のダイダイ抽出物、例えば、3~5%、5~10%、6
%、9%、10~15%、15~20%、20~40%、40~60%、60~80%ま
たは80~95%のシネフリンを含有する抽出物を含有する、あるいは組成物が5~10
重量%、10~15重量%、15~20重量%、25~30重量%または30~40重量
%のダイダイ抽出物、例えば、3~5%、5~10%、6%、9%、10~15%、15
~20%、20~30%、30~50%、50~60%、60~70%、70~80%、
80~90%または80~99%のシネフリンを含有する抽出物を含有する。好ましい実
施形態では、本発明の組成物が、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、1
4重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%
、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%、16重量%、27重
量%、28重量%、29重量%、30重量%または31重量%のダイダイ抽出物を含有し
、抽出物が50~90%、50~60%、60~70%、70~80%、80~90%、
85~95%または90~99%のシネフリンを含有し、抽出物中の実質的に全部のシネ
フリンがエナンチオマーR-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチ
ル]フェノールである。
一実施形態では、A1ARアゴニストが、0.25重量%~40重量%、0.25重量
%~25重量%、または0.5重量%~22.5重量%、または0.75重量%~20重
量%、または1重量%~17.5重量%、または1.5重量%~15重量%、または2重
量%~14.5重量%、または2.5重量%~14重量%、または5重量%~13.5重
量%、または7.5重量%~12.5重量%、または8重量%~12重量%、または8.
5重量%~11.5重量%、または9重量%~11重量%、または9.25重量%~10
.75重量%、または9.5重量%~10.5重量%、または9.6重量%~10.4重
量%、または9.7重量%~10.3重量%、または9.8重量%~10.2重量%、ま
たは9.9重量%~10.1重量%、または9.95重量%~10.05重量%、または
9.96重量%~10.04重量%、または9.97重量%~10.03重量%、または
9.98重量%~10.02重量%、または9.99重量%~10.01重量%の濃度の
、組成物中のフェニレフリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物である。
一実施形態では、A1ARアゴニストが、範囲の下限重量としての0.25重量%、0
.5重量%、0.75重量%、1重量%、1.5重量%、2重量%、2.5重量、5重量
%、7.5重量%、8重量%、8.5重量%、9重量%、9.25重量%、9.5重量%
、9.6重量%、9.7重量%、9.8重量%、9.9重量%、9.95重量%、9.9
6重量%、9.97重量%、9.98重量%または9.99重量%~上限重量の10.0
1重量%、10.02重量%、10.03重量%、10.04重量%、10.05重量%
、10.1重量%、10.2重量%、10.3重量%、10.4重量%、10.5重量%
、10.75重量%、11重量%、11.5重量%、12重量%、12.5重量%、13
.5重量%、14重量%、14.5重量%、15重量%、17.5重量%、20重量%、
22.5重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%または
50重量%(例えば、0.25%~10.01%、0.25%~10.02%、0.5%
~10.01%、0.5%~10.02%の範囲等)の範囲の濃度の、組成物中のフェニ
レフリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物である。
一実施形態では、A1ARアゴニストが、0.25重量%、または0.5重量%、また
は0.75重量%、または1重量%、または1.5重量%、または2重量%、または2.
5重量%、または5重量%、または7.5重量%、または8重量%、または8.5重量%
、または9重量%、または9.25重量%、または9.5重量%、または9.6重量%、
または9.7重量%、または9.8重量%、または9.9重量%、または9.95重量%
、または9.96重量%、または9.97重量%、または9.98重量%、または9.9
9重量%、または10重量%、または10.01重量%、または10.02重量%、また
は10.03重量%、または10.04重量%、または10.05重量%、10.1重量
%、または10.2重量%、または10.3重量%、または10.4重量%、または10
.5重量%、または10.75重量%、または11重量%、または11.5重量%、また
は12重量%、または12.5重量%、または13.5重量%、または14重量%、また
は14.5重量%、または15重量%、または17.5重量%、または20重量%、また
は22.5重量%、または25重量%、または30重量%、または40重量%、または4
5重量%、または50重量%、または55重量%の濃度の、組成物中のフェニレフリンま
たはその薬学的に許容される塩もしくは水和物である。
別の実施形態では、組成物が、シネフリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水
和物である、あるいはシネフリンの1つのエナンチオマー、すなわち、R-(-)-4-
[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールを含み、シネフリンの他の
(1または複数の)エナンチオマーを実質的に含まないまたは異なるエナンチオマーとし
て組成物中に存在する30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、
12重量%、5重量%、3重量%、1重量%または0.5重量%未満のシネフリンを有す
るA1ARアゴニストを含み、ここではシネフリンが30重量%~70重量%、または3
5重量%~65重量%、または37.5重量%~62.5重量%、または40重量%~6
0重量%、または42.5重量%~57.5重量%、または45重量%~55重量%、ま
たは45.5重量%~54.5重量%、または46重量%~54重量%、または46.5
重量%~53.5重量%、または47重量%~53重量%、または47.5重量%~52
.5重量%、または48重量%~52重量%、または48.25重量%~51.75重量
%、または48.5重量%~51.5重量%または48.75重量%~51.25重量%
、または49重量%~51重量%、または49.25重量%~50.75重量%、または
49.5重量%~50.5重量%、または49.6重量%~50.4重量%、または49
.7重量%~50.3重量%、または49.8重量%~50.2重量%、または49.9
重量%~50.1重量%の濃度で組成物中に存在する。
別の実施形態では、組成物が、シネフリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水
和物である、あるいはシネフリンの1つのエナンチオマー、すなわち、R-(-)-4-
[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールを含み、シネフリンの他の
(1または複数の)エナンチオマーを実質的に含まないまたは異なるエナンチオマーとし
て組成物中に存在する30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、
12重量%、5重量%、3重量%、1重量%または0.5重量%未満のシネフリンを有す
るA1ARアゴニストを含み、ここではシネフリンが20重量%、または25重量%、ま
たは30重量%、または35重量%、または37.5重量%、または40重量%、または
42.5重量%、または45重量%、または45.5重量%、または46重量%、または
46.5重量%、または47重量%、または47.5重量%、または48重量%、または
48.25重量%、または48.5重量%、または48.75重量%、または49重量%
、または49.25重量%、または49.5重量%、または49.6重量%または49.
7重量%、または49.8重量%、または49.9重量%~50.1重量%、または50
.2重量%、または50.3重量%、または50.4重量%、または50.5重量%、ま
たは50.75重量%、または51重量%、または51.25重量%、または51.5重
量%、または51.75重量%、または52重量%、または52.5重量%、または53
重量%、または53.5重量%、または54重量%、または54.5重量%、または55
重量%、または57.5重量%、または60重量%、または62.5重量%、または65
重量%、または70重量%の濃度で組成物中に存在する。
一実施形態では、組成物が、組成物中に20重量%、または21重量%、または25重
量%、または26重量%、または30重量%、または35重量%、または37.5重量%
、または40重量%、または42.5重量%、または45重量%、または45.5重量%
、または46重量%、または46.5重量%、または47重量%、または47.5重量%
、または48重量%、または48.25重量%、または48.5重量%、または48.7
5重量%、または49重量%、または49.25重量%、または49.5重量%、または
49.6重量%、または49.7重量%、または49.8重量%、または49.9重量%
、または50重量%、または50.1重量%、または50.2重量%、または50.3重
量%、または50.4重量%、または50.5重量%、または50.75重量%、51重
量%、または51.25重量%、または51.5重量%、51.75重量%、または52
重量%、または52.5重量%、または53重量%、または53.5重量%、または54
重量%または54.5重量%、または55重量%、または57.5重量%、または60重
量%、または62.5重量%、または65重量%、または70重量%の濃度の組成物中の
、シネフリンの他のエナンチオマーを実質的に含まない(または25%未満、20%未満
、15%未満、10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満のシネフリンの他
のエナンチオマーを有する)R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)
エチル]フェノールまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物であるA1ARアゴ
ニストを含む。
別の実施形態では、組成物が、シネフリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水
和物である、あるいはシネフリンの1つのエナンチオマー、すなわち、R-(-)-4-
[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールを含み、シネフリンの他の
(1または複数の)エナンチオマーを実質的に含まないまたは異なるエナンチオマーとし
て組成物中に存在する30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、
12重量%、5重量%、3重量%、1重量%または0.5重量%未満のシネフリンを有す
るA1ARアゴニストを含み、ここではシネフリンが10重量%~60重量%、または1
2.5重量%~50重量%、または10重量%~50重量%、または15重量%~40重
量%、または20重量%~30重量%、または20重量%~40重量%、または17.5
重量%~30重量%、または20重量%~25重量%、または20.5重量%~24.5
重量%、または21重量%~24重量%、または21.5重量%~23.5重量%、また
は21.75重量%~23.25重量%、または22重量%~23重量%、または22.
1重量%~22.9重量%、または22.2重量%~22.8重量%、または22.3重
量%~22.7重量%、または22.4重量%~22.6重量%の濃度で組成物中に存在
する。
別の実施形態では、組成物が、シネフリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水
和物である、あるいはシネフリンの1つのエナンチオマー、すなわち、R-(-)-4-
[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールを含み、シネフリンの他の
(1または複数の)エナンチオマーを実質的に含まないまたは異なるエナンチオマーとし
て組成物中に存在する30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、
12重量%、5重量%、3重量%、1重量%または0.5重量%未満のシネフリンを有す
るA1ARアゴニストを含み、ここでは、シネフリンが10重量%、または12.5重量
%、または15重量%、または17.5重量%、または20重量%、または20.5重量
%、または21重量%、または21.5重量%、または21.75重量%、または22重
量%、または22.1重量%、または22.2重量%、または22.3重量%または22
.4重量%~22.6重量%、または22.7重量%、または22.8重量%、または2
2.9重量%、または23重量%、または23.25重量%、または23.5重量%、ま
たは24重量%、または24.5重量%、または25重量%、または30重量%、または
40重量%、または50重量%、または60重量%の濃度で組成物中に存在する。
一実施形態では、組成物が、シネフリンの1つのエナンチオマー、すなわちR-(-)
-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールを含み、シネフリン
の他の(1または複数の)エナンチオマーを実質的に含まないまたは異なるエナンチオマ
ーとして組成物中に存在する30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重
量%、12重量%、5重量%、3重量%、1重量%または0.5重量%未満のシネフリン
を有し、R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノール
が20重量%~25重量%の濃度で組成物中に存在する。
さらなる実施形態では、A1ARアゴニストが、0.01重量%~2重量%、または0
.02重量%~1.75重量%、または0.03重量%~1.5重量%、または0.04
重量%~1.25重量%、または0.05重量%~1重量%、または0.1重量%~0.
9重量%、または0.15重量%~0.85重量%、または0.2重量%~0.8重量%
、または0.25重量%~0.75重量%、または0.3重量%~0.7重量%、または
0.35重量%~0.65重量%、または0.4重量%~0.6重量%、または0.41
重量%~0.59重量%、または0.42重量%~0.58重量%、または0.43重量
%~0.57重量%、または0.44重量%~0.56重量%、または0.45重量%~
0.55重量%、または0.46重量%~0.54重量%、または0.47重量%~0.
53重量%、または0.48重量%~0.52重量%、または0.49重量%~0.51
重量%の濃度の、組成物中のオキシメタゾリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは
水和物である。
さらなる実施形態では、A1ARアゴニストが、0.01重量%、または0.02重量
%、または0.03重量%、または0.04重量%、または0.05重量%、または0.
1重量%、または0.15重量%、または0.2重量%、または0.25重量%、または
0.3重量%、または0.35重量%、または0.4重量%、または0.41重量%、0
.42重量%、0.43重量%、または0.44重量%、または0.45重量%、または
0.46重量%、または0.47重量%、または0.48重量%、または0.49重量%
~0.51重量%、0.52重量%、0.53重量%、0.54重量%、0.55重量%
、0.56重量%、0.57重量%、または0.58重量%、または0.59重量%、ま
たは0.6重量%、または0.65重量%、または0.7重量%、または0.75重量%
、または0.8重量%、または0.85重量%、または0.9重量%、または1重量%、
または1.25重量%、または1.5重量%、または1.75重量%、または2重量%の
濃度の、組成物中のオキシメタゾリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物で
ある。
さらなる実施形態では、A1ARAが、0.01重量%、または0.02重量%、また
は0.03重量%、または0.04重量%、または0.05重量%、または0.1重量%
、または0.15重量%、または0.2重量%、または0.25重量%、または0.3重
量%、または0.35重量%、または0.4重量%、または0.41重量%、0.42重
量%、0.43重量%、または0.44重量%、または0.45重量%、または0.46
重量%、または0.47重量%、または0.48重量%、または0.49重量%、または
0.5重量%、または0.51重量%、0.52重量%、0.53重量%、0.54重量
%、0.55重量%、0.56重量%、0.57重量%、または0.58重量%、または
0.59重量%、または0.6重量%、または0.65重量%、または0.7重量%、ま
たは0.75重量%、または0.8重量%、または0.85重量%、または0.9重量%
、または1重量%、または1.25重量%、または1.5重量%、または1.75重量%
、または2重量%の濃度の、組成物中のオキシメタゾリンまたはその薬学的に許容される
塩もしくは水和物である。
いくつかの実施形態では、A1ARアゴニストを頭皮に送達するために最適化された担
体または送達ビヒクルと共に製剤化されたA1ARアゴニストが、本明細書で提供される
。A1ARアゴニストは、時間放出、クリーム、軟膏、スプレー、カプセルまたは他の放
出方法を含むいくつかの異なる製剤または放出方法を用いて放出され得る。例えば、使用
者が毛髪をブラッシングすると、毛包がAP筋によってしっかりと保持されて、ブラッシ
ングが不必要に健康な毛髪を引き抜くのを防ぐように、A1ARアゴニストをシャワー中
に使用するためにシャンプーに組み込むことができる。他の実施形態では、A1ARアゴ
ニストが皮膚にゆっくりと吸収され、平滑筋を刺激することができるように、これを頭皮
に施用することができる軟膏または他の局所クリームに含めることができる。他の実施形
態では、A1ARアゴニストを、頭皮に施用される液体スプレーまたはエアゾール媒体に
含めることができる。他の実施形態では、A1ARアゴニストを、化学物質または薬剤が
頭皮の真皮中にゆっくりと放出されることを可能にするカプセルまたは他の徐放性ビヒク
ルに組み込むことができる。A1ARアゴニストをカプセル化するカプセルまたはビヒク
ルには、それだけに限らないが、リポソーム、非イオン性リポソーム、ニオソーム、no
vasome I、エリスロマイシン-Zn複合体、ミクロスフェア、ナノ粒子、固体脂
質ナノ粒子およびナノエマルジョンが含まれ得る。いくつかの実施形態では、これには、
頭皮に施用されるゲルまたはフォームが含まれ得る。A1ARアゴニストを、スタイリン
グジェル、スタイリングフォーム、ヘアコンディショナー、ヘアセラム、ヘアマスクなど
のヘアケア製品に製剤化することができることが特に熟慮される。
上述のA1ARアゴニストのいずれも、ヘアエクステンション装置または毛包に力を及
ぼす他の装置もしくは状態の適用前に使用者によって施用され得る。あるいは、A1AR
アゴニストを、このような装置が設置された後、日常的に(例えば、1日2回)使用する
ことができる。A1ARアゴニストの日常的な使用は、ヘアエクステンション装置または
毛包に力を及ぼす他の装置の使用者の牽引性脱毛症に対する予防措置として示されるだろ
う。
異なるA1ARアゴニストを含むクリームまたは他の製剤は、使用者がヘアピースを利
用する前または毛髪をブラッシングする前に施用することができる。いくつかの実施形態
では、ヘアピースまたはヘアエクステンションが、使用者の頭部に適用する前に施用され
るフォームまたはクリーム中のA1ARアゴニストを吸収することができるパッドまたは
他の吸収材料を含有することができる。他の実施形態では、徐放性カプセルをヘアエクス
テンションもしくはヘアピースに組み込むことができる、またはバレッタに含めることが
できる。いくつかの実施形態では、バレッタが、A1ARアゴニストクリームまたは他の
A1ARアゴニスト局所製剤を施用するための吸収層を有するパッドを含む。
牽引性脱毛症を治療または予防するための治療の有効性は、対象の体の所与の領域、例
えば、頭皮の所与の領域上の毛髪の密度を監視することによって決定することができる。
脱毛の速度が、例えば、治療後に10%以上減少する場合、治療は牽引性脱毛症の予防に
有効である。同様に、牽引性脱毛症を引き起こすと通常予想される進行中の牽引にもかか
わらず、毛髪密度が同じままであれば、この治療は牽引性脱毛症の予防に有効である。治
療後および進行中の牽引にもかかわらず、毛髪密度が例えば5%以上、例えば10%以上
増加する場合も、治療は牽引性脱毛症の治療および/または予防に有効であるとみなされ
る。
上記のように、全ての形態の脱毛症が、本明細書に記載される技術から利益を得ること
ができることが熟慮される。例えば、本明細書に記載される技術は、男性型脱毛症を予防
または治療するために適用可能であり得る。AP筋は、男性型脱毛症の過程で変性し(例
えば、Torkamaniら、Int.J.Trichology 6:88~94(2
014));理論によって拘束されることを望むものではないが、AP筋収縮の規則的な
刺激が筋肉の喪失を遅くするまたは減少させ、それによって男性型脱毛症の治療または予
防に有益となり得ることが熟慮される。
本明細書に記載される技術が少なくとも1つの毛包が張力下にある任意の種類の状態に
広く適用可能となり得ることも熟慮される。A1ARアゴニスト組成物または本明細書に
記載されるAP筋収縮を刺激する他の薬剤を使用して、このような条件下で毛髪脱落を制
限または低減することができることが熟慮される。
一態様では、少なくとも1つの毛包が張力下にある状態がブラッシングまたは梳きであ
る。したがって、本明細書に記載される技術は、ブラッシングまたは梳き中の毛髪脱落を
低減する方法に関する。本明細書で使用される場合、「毛髪脱落を低減する」という用語
は、対象からの毛髪脱落量が、本方法の非存在下で予想されるものと比較して、少なくと
も5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、
少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくと
も50%またはそれ以上減少することを意味する。A1ARアゴニストまたはAP筋収縮
を刺激する他の薬剤は、ブラッシングまたは梳きのために使用されるブラシまたは櫛上に
存在し得る。一実施形態では、A1ARアゴニストまたは他の薬剤を、例えば液体、ゲル
、クリームまたはスプレーの形態で、ブラッシングまたは梳きの前にブラシまたは櫛に施
用することができる。一実施形態では、ブラシまたは櫛がA1ARAまたは他の薬剤を分
配することができる。
AP筋の収縮を促進する薬剤を、電界を用いてイオン剤または薬物の皮膚への通過を駆
動するイオン泳動によって投与してもよい。ただの1つの例として、フェニレフリンなど
の薬剤を皮膚に送達してAP筋収縮を刺激するためにイオン泳動が使用されている(例え
ば、Siepmannら、Neurology 2012年4月25日;78(Meet
ing Abstracts 1):P05.197参照)。したがって、一実施形態で
は、ブラシまたは櫛が、A1ARAまたは他の薬剤を分配することができ、かつ/または
(1または複数の)薬剤の経皮送達に使用することができるイオン泳動装置を組み込むこ
とができる。イオン泳動装置は、1つまたは複数の金属接点を含むことができる。イオン
泳動装置が、A1ARアゴニストまたは他の(1または複数の)薬剤を含有するための1
つまたは複数の区画を含んでもよい。
別の態様では、少なくとも1つの毛包が張力下にある状態が、毛髪関連の美容処置であ
る。したがって、本明細書に記載される技術は、毛髪関連の美容処置中に毛髪脱落を低減
する方法に関する。毛髪関連の美容処置の例としては、それだけに限らないが、ブラッシ
ング、編み込み、ストレートアイロンおよびこれらの組み合わせが挙げられる。
別の態様では、少なくとも1つの毛包が張力下にある状態が抜毛症、自身の毛髪を引き
抜く強迫的な衝動を特徴とする障害である。したがって、毛髪を除去するのに必要な力を
増加させることによってこの状態による脱毛に対抗するのを助けることができるという点
で、本明細書に記載されるAP筋収縮の刺激は、脱毛を低減する方法を提供することがで
きる。
電気刺激
本発明の別の実施形態では、AP筋肉を頭蓋骨の頭皮または真皮に対する電気刺激を介
して収縮させることができる。電気刺激は、例えば、ブラシもしくは櫛に含まれた、また
は例えば、ヘアエクステンションに埋め込まれた装置によって制御することができる。い
くつかの実施形態では、制御装置が、対象または対象の毛髪の姿勢に基づいてAP筋を収
縮させる最適時間を検出するための加速度計を含むことができる。いくつかの実施形態で
は、ヘアエクステンションの一部に取り付けられた歪みまたは他の力ゲージが、患者の毛
髪を引っ張る力を試験することができる。次いで、電気刺激装置は、一定時間に毛髪を引
っ張る力の量に基づいて、印加される電気刺激の電流、電圧または他の成分の量を変化さ
せて平滑筋収縮の強度を変化させることができるだろう。他の実施形態では、制御装置が
、AP筋の収縮のための電気閾値に達するために、標準量の電流を毛髪に送達することが
できる。これにより、頭皮全体に印加されている電流量および電気量を有利に最小化する
ことができる。したがって、電気刺激を利用して筋肉を収縮させることの1つの利点は、
収縮の強度を適宜変化させることができることである。
AP筋を収縮させるために電気力を印加する例は、例えば、全体が参照により本明細書
に組み込まれる、「毛髪運動効果刺激装置および方法」と題された2013年8月8日公
開の米国特許出願公開第2013/0199348号明細書に記載されている。例えば、
いくつかの実施形態では、頭皮に印加される信号の電圧または振幅が、35~75ボルト
、25~50ボルト、10~30ボルトの範囲、または筋収縮の閾値に達する他の適切な
範囲内にあり得る。本明細書に開示される装置によって頭皮に印加される電流は、いくつ
かの実施形態では、使用者の感電死を避けるために、好ましくはマイクロアンペア内とす
ることができる。10KHz~15KHzの周波数、またはより低い周波数もしくはより
高い周波数を印加することができる。いくつかの実施形態では、印加されるパルス長が、
1~50ミリ秒、1~100ミリ秒もしくはAP筋を収縮させるのに適した他の長さ、ま
たは任意の他の毛髪運動有効量の電流となる。いくつかの実施形態では、制御装置が、A
P筋を比較的収縮状態に保つのに十分なランダムな間隔で電気刺激を自動的にパルスする
。他の実施形態では、パルスが、AP筋がパルス間で弛緩することを可能にするのに十分
に間隔を開けられる。
本開示はまた、毛髪増加装置と;毛髪増加装置に接続された電気刺激装置であって、電
池と;メモリと;電気刺激発生器と;電気刺激を印加するために電気刺激発生器と電気連
絡している頭皮プローブと;電池、メモリおよび電気刺激およびメモリと連絡しているコ
ントローラとを含む電気刺激装置とを含み、コントローラが電気刺激発生器に毛髪運動有
効量の電気刺激を出力するよう命令する、毛髪増加および牽引性脱毛症の予防のための装
置に関する。一定の実施形態では、毛髪運動有効量の電気刺激が10~100ボルトの間
、または10~15kHzの間である。いくつかの実施形態では、毛髪運動有効量の電気
刺激が1~100ミリ秒間印加される。いくつかの実施形態では、毛髪運動有効量の電気
刺激が、AP筋が刺激の間で弛緩するのを可能にするのに十分な長さの休止期間で周期的
に印加される。他の実施形態では、毛髪運動有効量の電気刺激が、AP筋が刺激間で弛緩
するのを防ぐのに十分に短い休止期間で周期的に印加される。毛髪増加装置は、毛髪に適
用されると、毛髪に引っ張り力を及ぼす任意の製品であり得る。例えば、毛髪増加装置は
、ヘアエクステンション、ウィーブまたはバレッタであり得る。
いくつかの実施形態では、プローブまたは電気プロングを、電荷を頭皮に送達するヘア
エクステンションまたは他のヘアピースに取り付けることができる。いくつかの実施形態
では、プローブをオンスイッチ、プロセッサ、および所望のパルスを送達するためのファ
ームウェアもしくは他のソフトウェア命令を有するメモリを含む制御装置に接続すること
ができる。異なる制御装置は、加速度計または力データを処理し、それに応じて電気刺激
を変化させるためのより高度な回路およびアルゴリズムを含むことができる。いくつかの
実施形態では、プローブを任意の適切な装置および方法を使用して、ヘアピースの任意の
部分に接続することができる。
平滑筋を収縮する他の薬剤またはアプローチ
脱毛症、例えば、牽引性脱毛症を予防または治療するために、他の薬剤またはアプロー
チを使用して平滑筋を収縮させることができる。上記のように、AP筋収縮を刺激する任
意の薬剤または治療は、本明細書に記載される脱毛症を治療、低減または予防する方法に
おいて潜在的に有用である。
一実施形態では、冷受容体を刺激または活性化することによって平滑筋を収縮させるこ
とができる。冷受容体は、例えば、TRPM8チャネルを活性化することによって刺激す
ることができる。低受容体を刺激することができる代表的な薬剤としては、それだけに限
らないが、メントールおよびイシリンが挙げられる。低受容体を刺激するための組成物お
よび方法は、例えば、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第
4034109号明細書に開示されている。
AP筋がノルアドレナリン作動性線維とコリン作動系の両方によって供されるまたは関
連する場合、これらの系からの伝達物質の放出を刺激する薬剤を使用して、AP筋収縮を
刺激することができる。よって、α1アドレナリンアゴニストだけでなく、コリンアゴニ
スト(それだけに限らないが、アセチルコリンおよび平滑筋収縮を刺激する他の神経伝達
物質を含む)も、本明細書に記載される方法および組成物における使用のために熟慮され
る。
α1アドレナリン受容体は、Gタンパク質共役型受容体である。他のGタンパク質共役
型受容体(例えば、α2アドレナリン受容体)のアゴニストを使用して平滑筋の収縮を刺
激することもできる。α2アドレナリン受容体アゴニストの例としては、それだけに限ら
ないが、4-NEMD、7-Me-マルサニジン、アグマチン、アプラクロニジン、ブリ
モニジン、クロニジン、デトミジン、デクスメデトミジン、ファドルミジン、グアナベン
ズ、グアンファシン、ロフェキシジン、マルサニジン、メデトミジン、メタンフェタミン
、ミバゼロール、リルメニジン、ロミフィジン、タリペキソール、チザニジン、トロニジ
ン、キシラジンおよびキシロメタゾリンが挙げられる。上記のように、これらまたは他の
薬剤を全身投与することが不利になる限り、これらを真皮中のAP筋による取り込みを許
容するが全身摂取を制限する製剤で投与することができる。
一実施形態では、ハロスタキン(N-メチルフェニルエタノールアミンとしても知られ
ている)が、平滑筋収縮を刺激するための本明細書に記載される方法および組成物におけ
る治療剤としての使用について熟慮されている。
本明細書に記載されるアゴニストは、その無機塩または有機塩も包含することに留意す
べきである。代表的な塩としては、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩
、硝酸塩、酢酸塩、コハク酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン
酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイ
ン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプト
ン酸塩、ラクトビオン酸塩およびラウリルスルホン酸塩などが挙げられる。
上記の方法および薬剤の組み合わせを使用して平滑筋の収縮を促進することができるこ
とに留意すべきである。
ざ瘡の治療
本明細書に記載される組成物をざ瘡の治療に使用することもできる。AP筋の収縮が皮
脂の分泌に関与することが知られている(Mahfouzら、J.Egypt wom.
Dermatol.Soc.2005、2、25~29参照)。組成物をローション、ク
リーム、スプレー、またはワイプの形態で施用することができる。組成物を過酸化ベンゾ
イルまたはざ瘡治療のための他の局所医薬品と組み合わせて使用することができる。
上記の種々の方法および技術は、本発明を実施するためのいくつかの方法を提供する。
当然、必ずしも全ての記載される目的または利点を本明細書に記載される特定の実施形態
によって達成することができるわけではないことを理解すべきである。よって、例えば、
当業者は、本明細書で教示または示唆される他の目的または利点を必ずしも達成すること
なく、本明細書に教示される1つの利点または利点のグループを達成または最適化する様
式で方法を実施することができることを認識するだろう。種々の代替が本明細書で言及さ
れている。いくつかの実施形態が1つの、別の、またはいくつかの特徴を具体的に含み、
他の実施形態が1つの、別の、またはいくつかの特徴を具体的に除き、さらに他の実施形
態が1つの、別のまたはいくつかの有利な特徴を含めることによって特定の特徴を軽減す
ることを理解すべきである。
さらに、当業者は、異なる実施形態からの種々の特徴の適用可能性を認識するだろう。
同様に、上に論じられる種々の要素、特徴およびステップ、ならびにこのような各要素、
特徴またはステップについての他の既知の同等物は、本明細書に記載される原理によって
方法を実施するために当業者によって種々の組み合わせで使用され得る。種々の要素、特
徴、およびステップの中には、様々な実施形態で具体的に含まれるものと、具体的に除外
されるものとがある。
本出願を一定の実施形態および実施例の文脈で開示してきたが、本出願の実施形態が、
具体的に開示される実施形態を超えて、他の代替実施形態および/または使用ならびにそ
の修正物および同等物まで及ぶことが当業者によって理解されるだろう。
本明細書における値の範囲の列挙は、その範囲内に入る各個々の値に個別に言及する速
記方法として役立つことが意図されているに過ぎない。本明細書中で特に指示しない限り
、各個々の値は、あたかも本明細書に個々に列挙されているかのように、明細書に組み込
まれる。本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中で特に指示しない限り、また
は文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施され得る。本明細書の
一定の実施形態に関して提供される任意のおよび全ての例、または例示的用語(例えば、
「など」)の使用は、本出願をよりよく明らかにすることを意図しているに過ぎず、請求
されている出願の範囲を限定するものではない。明細書中の用語は、本出願の実施に不可
欠な非請求要素を示すものと解釈されるべきではない。
本出願の一定の実施形態を本明細書に記載する。これらの実施形態の変形は、前記説明
を読めば、当業者に明らかになるだろう。当業者は、このような変形を適切に使用するこ
とができ、本明細書に具体的に記載されている以外の方法で本出願を実施することができ
ることが熟慮される。したがって、本出願の多くの実施形態は、適用法によって許容され
るように、添付の特許請求の範囲に列挙される主題の全ての修正および同等物を含む。さ
らに、本明細書中で特に指示しない限り、または文脈によって明確に否定されない限り、
その全ての可能な変形における上記要素の任意の組み合わせが、本出願に包含される。
本明細書中で参照される全ての特許、特許出願、特許出願の刊行物、および他の資料(
論文、書籍、明細書、刊行物、文書、物など)は、これにより全ての目的のために全体が
参照により本明細書に組み込まれるが、ただし、これらに関連する出願経過履歴、本明細
書と一致しないまたは矛盾するこれらのいずれか、本明細書に現在または後に関連する特
許請求の範囲の最も広い範囲に関して限定する影響を有し得るこれらのいずれかを除く。
例として、組み込まれた資料のいずれかに関連する用語の説明、定義、および/または使
用と、本明細書、本明細書中の用語の説明、定義および/または使用に関連するものとの
間に不一致または矛盾が存在する場合、本明細書の用語の使用が優先する。
[実施例]
[実施例1]
0.1重量%、0.2重量%、0.5重量%のオキシメタゾリンHCl
毛髪の立毛筋の毛髪運動反射を誘発するのに必要な局所オキシメタゾリン溶液の投与量
を評価するための試験を行った。5人の対象が試験に参加した。3種の製剤を使用した:
製剤A:0.1%局所オキシメタゾリン塩酸塩溶液;製剤B:0.2%局所オキシメタゾ
リン塩酸塩溶液;製剤C:0.5%局所オキシメタゾリン塩酸塩溶液。
試験を3日間にわたって行った。1日目に、対象に製剤Aを腕に施用するよう指示した
。2日目に、対象に製剤Bを腕に施用するよう指示した。3日目に、対象に製剤Cを腕に
施用するよう指示した。各製剤0.1mLを、定量投与ディスペンサを用いて各腕に施用
した。表1は、この試験からの知見を要約している。
Figure 0007213216000001
0.5%局所オキシメタゾリン溶液(製剤C)は全ての対象で臨床応答を誘発したが、
0.1%および0.2%製剤(製剤AおよびB)は応答を誘発できなかった。0.5%局
所オキシメタゾリン溶液では、約1時間以内に立筋-毛髪運動筋の収縮の応答が得られ、
8時間にわたって持続した。
オキシメタゾリンの長期作用効果のために、毛包に脱毛力を及ぼし得る機械的処置の前
に、1日1回、1日おきに、または必要に応じて施用することが有益となり得る。
[実施例2]
5.0重量%、7.5重量%、10重量%のフェニレフリンHCl
毛髪の立毛筋の毛髪運動反射を誘発するのに必要な局所フェニレフリン溶液の投与量を
評価するための試験を行った。5人の対象が試験に参加した。3種の製剤を使用した:製
剤A:5.0%局所フェニレフリン塩酸塩溶液;製剤B:7.5%局所フェニレフリン塩
酸塩溶液;製剤C:10.0%局所フェニレフリン塩酸塩溶液。
試験を3日間にわたって行った。1日目に、対象に製剤Aを腕に施用するよう指示した
。2日目に、対象に製剤Bを腕に施用するよう指示した。3日目に、対象に製剤Cを腕に
施用するよう指示した。各製剤0.1mLを、定量投与ディスペンサを用いて各腕に施用
した。表2は、この試験からの知見を要約している。
Figure 0007213216000002
10.0%局所フェニレフリン溶液(製剤C)は全ての対象で臨床応答を誘発したが、
5.0%および7.5%製剤(製剤AおよびB)は応答を誘発できなかった。10.0%
局所フェニレフリン溶液では、約20~30分以内に立筋-毛髪運動筋の収縮の応答が得
られ、3時間にわたって持続した。
オキシメタゾリンと比較してフェニレフリンの作用効果持続が短いため、毛包に脱毛力
を及ぼし得る機械的処置の前に必要に応じて施用することが有益となり得る。
[実施例3]
10重量%のフェニレフリンHCl
別の試験では、10.0%フェニレフリン塩酸塩を使用して、機械的引っ張りによる脱
毛の予防/減少のための新規な薬物としての局所フェニレフリン塩酸塩溶液の使用を評価
した。この試験に含めた参加者は、外傷性ヘアケア慣行(きつい編み込み、頭のスカーフ
、ポニーテール、エクステンション、ヘアローラー、ヘアウィーブなど)および加熱する
スタイリング器具(ブロードライヤー、ストレートアイロン、ヒートセッターおよびカー
リングアイロンなど)を頻繁に使用する18~60歳の間の女性対象であった。除外され
た対象は、制御されていない高血圧を経験している者、妊娠もしくは授乳中の者、型脱毛
と診断された者、または女性型脱毛と併せて他の脱毛を経験している者であった。全体と
して、24~40歳の15人の女性対象が試験に参加した。
試験を4日間にわたって行った。1日目に、対象に毛髪を洗うよう指示した。2日目に
、対象に、ビヒクルを含有するプラセボ溶液1mLを施用し、30分後に標的領域をブラ
ッシングするよう指示した。8×10cmの大きさの通常のブラシを用いて前髪にブラッ
シングを行った。3日目に、対象に毛髪を洗うよう再度指示した。4日目に、対象に10
%フェニレフリン塩酸塩溶液1mLを標的領域に施用し、30分後にブラッシングするよ
う指示した。図2~図5は、この試験からの知見を要約している。
図2および図3は、10%フェニレフリン塩酸塩溶液の施用が、ビヒクルを含有するプ
ラセボ溶液と比較して、患者の80%において毛髪脱落を低減し、平均減少率が約42%
であることを示している。図4および図5は、局所10%フェニレフリン塩酸塩施用後に
毛包を引き抜くための脱毛力閾値が約172%増加したことを示している。そのため、1
0%フェニレフリン塩酸塩を局所施用した後に、機械的引っ張りからの有意な脱毛減少お
よび脱毛力の増加がある。この新規の試験は、機械的美容処置から生じる牽引性脱毛症お
よび過剰な脱毛の治療におけるα1-ARアゴニストの有用性を証明している。
[実施例4]
40重量%、50重量%のシネフリンHCl
立毛筋の毛髪運動反射を誘発するのに必要な局所シネフリン溶液の投与量を評価するた
めの試験を行った。5人の閉経前の対象がこの試験に参加した。2種の製剤を使用した:
製剤A:40%局所シネフリン塩酸塩溶液;製剤B:50%局所シネフリン塩酸塩溶液(
両溶液中、シネフリンは、ほぼ(+/-)シネフリンHClのラセミ混合物で存在してい
た)。
試験を2日間にわたって行った。1日目に、対象に製剤Aを腕に施用するよう指示した
。2日目に、対象に製剤Bを腕に施用するよう指示した。各製剤0.1mLを、定量投与
ディスペンサを用いて各腕に施用した。表3は、この試験からの知見を要約している。
Figure 0007213216000003
50%局所シネフリン塩酸塩溶液(製剤B)は5人の対象のうち4人で臨床応答を誘発
したが、製剤Aは応答を誘発できなかった。
[実施例5]
フェニレフリン
18~40歳の女性対象を採用して局所施用フェニレフリン、選択的α1-ARアゴニ
ストの、美容処置中の脱毛力および毛髪脱落に対する効果を試験した。盲検化試験では、
対象の80%が、プラセボ溶液を使用した日と比較して、フェニレフリンを使用した日に
毛髪脱落の減少を示した。脱毛の平均減少率は約42%であった。さらに、脱毛に必要な
力閾値が、局所フェニレフリン施用後に約172%増加した。本出願人らの知る限り、こ
れは、化粧処置中の牽引性脱毛症および毛髪脱落の治療におけるα1-ARアゴニストの
有用性を証明する最初の試験である。
方法:
患者:18~40歳の15人の女性対象を試験に含めた。外傷性ヘアケア慣行(きつい
編み込み、頭のスカーフ、ポニーテール、エクステンション、ヘアローラー、ヘアウィー
ブなど)および加熱するスタイリング器具(ブロードライヤー、ストレートアイロン、ヒ
ートセッターおよびカーリングアイロンなど)の頻繁な使用に基づいて対象を採用した。
制御されていない高血圧を有する対象、妊娠または授乳中の対象、型脱毛または女性型脱
毛と併せて他の脱毛と診断された対象を試験から除外した。試験を開始する前に、10%
フェニレフリン溶液の有効性を、少量(50μL)の溶液を3人の対象の前腕に施用する
ことによって試験した。30分後には、立毛や白化が目に見えるようになり、効果は約2
~3時間続いた。
毛髪脱落:美容処置中の脱毛を測定するために、4日間プロトコルを設計した。最初の
日に、患者に髪を洗い、スタイリング製品および処置を通常しているように使用するよう
指示した。2日目に、患者に、髪を洗わず、8×10cm2の標的領域の頭皮の前面領域
に、ビヒクルのみを含有するプラセボ溶液0.5mLを施用するように指示した。患者に
45分間待つように指示し、その後、患者は新しいブラシを用いて頭皮の前面から頭の底
部まで20回毛をブラッシングした。手順の後、ブラシをプラスチックバッグに密封した
。3日目に、患者に、髪を洗い、スタイリング製品および処置を通常しているように使用
するよう指示した。4日目に、患者は2日目の手順を繰り返した;単に患者らは10%フ
ェニレフリン溶液0.5mLを標的領域に施用した。各臨床手順の後、調査員が各ブラシ
上に集められた毛髪を数えた。各手順に新しいブラシを使用した。
脱毛力:
頭皮から毛髪を引き抜くのに必要な力に対する局所施用α1-ARアゴニストの効果を
評価するために、携帯バネ力量計または「トリコチロメータ」を使用した(8)。トリコ
チロメータは、頭皮から1本の毛髪を引き抜くのに必要な最大力閾値(グラム)を記録す
る;装置の性能および統計的分散は以前に報告されている(8~10)。10人の対象に
ついてトリコチロメータを用いて力測定を行った。頭皮の前面領域を2つの8×10cm
2領域に分けた。右側にプラセボビヒクル0.5mLを施用した。左側に10%フェニレ
フリン溶液0.5mLを施用した。45分後、トリコチロメータを用いて標的領域の各々
から10本の毛髪を引き抜いた。
結果:
毛髪脱落実験で試験した15人の対象のデータ(表1)を集計した後、プラセボ溶液の
施用後の標的領域の脱毛と比較して、10%フェニレフリン溶液の施用後の標的領域にお
いて15人の患者のうち12人(80%)で脱毛の減少が見られた。脱毛の減少は9%か
ら100%と様々であり、平均減少率は42%であった。
Figure 0007213216000004
10人の対象における脱毛力閾値の測定は同様の改善を示した(表2)。局所10%フ
ェニレフリン溶液の施用後、頭皮の毛包の脱毛力閾値は、平均して172%(範囲:5%
~462%)増加した。
Figure 0007213216000005
考察:
現在、多くの人々が種々の機械的毛髪処置を使用しており、それによって毛包に対する
外傷性の力が増加し、牽引性脱毛症がもたらされている。ヒトの皮膚の各毛包は、α1ア
ドレナリン受容体(α1-AR)を発現している立毛筋を含んでいる。α1-ARアゴニ
ストによる立毛筋の刺激は筋肉の収縮を引き起こし、毛包の脱毛に抵抗する反力を提供す
ることができる。この実験では、フェニレフリン、選択的α1アゴニストの10%溶液が
頭皮の立毛を誘導することができ、それによって毛髪脱落を減少させ、脱毛のための閾値
力を増加させることを証明した。本出願人らの知る限り、これは、美容処置から生じる牽
引性脱毛症および過剰な毛髪脱落を治療するためのα1-ARアゴニスト誘導性立毛の新
規な機序を解明する最初の試験である。
[実施例6]
ダイダイ抽出物
シトラス・アウランチウム(Citrus aurantium)からの高度精製(9
0%超)天然ダイダイ抽出物を、pH5.2の緩衝溶液中25%および12.5%で、4
人の対象の腕で試験して、立毛応答を判定した。12.5%投与量は応答を誘発できなか
った。25%溶液は応答を誘発した。応答は約15~30分後に現れた。立毛は3~4時
間続いた。
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本発明は一態様において、以下を提供する。
[項目1]
牽引性脱毛症を治療または予防する方法であって、毛髪運動有効量のα1アドレナリン受容体アゴニストを含む組成物を、少なくとも1つの毛包を含む頭部の皮膚の一部に局所施用することを含む方法。
[項目2]
前記少なくとも1つの毛包が張力下にある、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記皮膚の一部が牽引性脱毛症を発症するリスクがある、項目1に記載の方法。
[項目4]
前記組成物が、シネフリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物であるα1
アドレナリン受容体アゴニストを含み、前記シネフリンが5重量%~60重量%の濃度で前記組成物中に存在する、項目1に記載の方法。
[項目5]
前記組成物が、R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールであるシネフリンのl-エナンチオマーを含み、10重量%未満のシネフリンの他のエナンチオマーを有する、項目1に記載の方法。
[項目6]
R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールが20重量%~40重量%で前記組成物中に存在する、項目5に記載の方法。
[項目7]
ブラッシング、梳きまたはシャワー中の毛髪脱落を低減する方法であって、毛髪運動有効量のα1アドレナリン受容体アゴニストを含む組成物を、少なくとも1つの毛包を含む
頭部の皮膚の一部に局所施用することを含む方法。
[項目8]
前記α1アドレナリン受容体アゴニストがブラッシングまたは梳きの前に前記皮膚に施用される、項目7に記載の方法。
[項目9]
前記少なくとも1つの毛包が張力下にある、項目7に記載の方法。
[項目10]
前記組成物が、シネフリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物であるα1
アドレナリン受容体アゴニストを含み、前記シネフリンが5重量%~60重量%の濃度で前記組成物中に存在する、項目7に記載の方法。
[項目11]
前記組成物が、R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールであるシネフリンのl-エナンチオマーを含み、10重量%未満のシネフリンの他のエナンチオマーを有する、項目7に記載の方法。
[項目12]
R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールが20重量%~40重量%で前記組成物中に存在する、項目11に記載の方法。
[項目13]
毛髪の脱毛力を増加させる方法であって、毛髪運動有効量のα1アドレナリン受容体アゴニストを含む組成物を、少なくとも1つの毛包を含む人の頭部の皮膚の一部に局所施用することを含む方法。
[項目14]
前記組成物が施用される前、間または後に、人が、編み込み、ストレートアイロン、ヘアウィーブの取り付け、ヘアエクステンションの取り付け、または髪を後ろでポニーテールに結ぶことからなる群から選択される前記毛髪への美容処置を受ける、項目13に記載の方法。
[項目15]
前記組成物が、シネフリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物であるα1アドレナリン受容体アゴニストを含み、前記シネフリンが5重量%~60重量%の濃度で前記組成物中に存在する、項目13に記載の方法。
[項目16]
前記組成物が、R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールであるシネフリンのl-エナンチオマーを含み、10重量%未満のシネフリンの他のエナンチオマーを有する、項目13に記載の方法。
[項目17]
R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールが20重量%~40重量%で前記組成物中に存在する、項目16に記載の方法。
[項目18]
前記α1アドレナリン受容体アゴニストが1日1回前記皮膚に施用される、項目13に記載の方法。
[項目19]
α1アドレナリン受容体アゴニストの前記組成物が1日2回前記皮膚に施用される、項目13に記載の方法。
[項目20]
牽引性脱毛症を予防する方法であって、毛髪運動有効量のα1アドレナリン受容体アゴニストを含む組成物を、頭皮の、毛髪増加装置からの引っ張り力を受ける毛包の群を含む領域に、施用することと;前記毛髪増加装置を前記毛包の群に取り付けることとを含む方法。

Claims (5)

  1. 毛髪を除去するのに必要な物理的力を増加させるための方法に用いるための組成物であって、前記組成物が、毛髪運動有効量のα1アドレナリン受容体アゴニストを含み、前記方法が、少なくとも1つの毛包を含む人の頭部の皮膚の一部に前記組成物を局所施用することを含み、前記組成物が、シネフリンまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物であるα1アドレナリン受容体アゴニストを含み、前記シネフリンが40重量%~60重量%の濃度で前記組成物中に存在する、前記組成物。
  2. 毛髪を除去するのに必要な物理的力を増加させるための方法に用いるための組成物であって、前記組成物が、毛髪運動有効量のα1アドレナリン受容体アゴニストを含み、前記方法が、少なくとも1つの毛包を含む人の頭部の皮膚の一部に前記組成物を局所施用することを含み、前記組成物が、R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールであるシネフリンのl-エナンチオマーを含み、10重量%未満のシネフリンの他のエナンチオマーを有する、前記組成物。
  3. 毛髪を除去するのに必要な物理的力を増加させるための方法に用いるための組成物であって、前記組成物が、毛髪運動有効量のα1アドレナリン受容体アゴニストを含み、前記方法が、少なくとも1つの毛包を含む人の頭部の皮膚の一部に前記組成物を局所施用することを含み、前記組成物がR-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールであるシネフリンのl-エナンチオマーを含み、10重量%未満のシネフリンの他のエナンチオマーを有し、R-(-)-4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]フェノールが20重量%~40重量%で前記組成物中に存在する、前記組成物。
  4. 前記組成物が1日1回前記皮膚に施用される、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. α1アドレナリン受容体アゴニストの前記組成物が1日2回前記皮膚に施用される、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
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