JP7213044B2 - 内燃機関の排気ガス浄化装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、内燃機関の排気ガス浄化装置に関するものであり、より詳細には、排気ターボ過給機に接続される排気ガス浄化装置に関するものである。
自動車用内燃機関(ガソリン機関)では排気ガスの浄化のために、セラミック系の担体に担持された触媒が使用されており、触媒担体は金属製の触媒ケースに内蔵されている。触媒ケースは、シリンダヘッドに接続したり、排気ターボ過給機の出口に接続したり、排気マニホールドの出口に接続したりしている。いずれにしても、触媒ケースは、ケース本体とその入り口側端部に溶接で固定された継手管とを有しており、継手管が排気ターボ過給機等に接続されている。
排気ターボ過給機は回転軸が水平姿勢になっている一方、触媒ケースは軸心を略鉛直方向に向けた姿勢になっていることが多い。従って、継手管はエルボ管と同じ機能を有しており、排気ガスは、継手管の内部で下向きに方向変換して、ケース本体の内部に拡散するようになっている。
継手管の形態に関する先行文献として、特許文献1には、タービンを経由した排気ガスが当たる部分はケース本体の軸心と略平行な垂直面になって、排気ターボ過給機のウエストゲート通路から噴出した排気ガスが当たる部分は、排気ガスを垂直面に向けて方向変換させる傾斜部と成した構成が開示されている。
他方、特許文献2には、排気ターボ過給機のウエストゲート通路(バイパス通路)をケース本体に向くように傾斜させると共に、継手管の内部に、ウエストゲート通路から排出された排気ガスが衝突して触媒担体の上面に向かうように方向変換する受け部を設けることが開示されている。
特開平4-103817号公報 特開2012-225297号公報
さて、触媒ケースには、排気ガスを継手管内で分散させて触媒の上面にできるだけ均等に当てることと、排気ガスを継手管の内部でスムースに方向変換させて圧損を低減させること、及び、コールドスタート時に継手管からの放熱をできるだけ抑制して触媒を早期昇温させることが要請される。
そこで特許文献1を検討するに、特許文献1では、排気ターボ過給機のタービンを経由した排気ガスは鉛直面に衝突するため、排気ガスをスムースに方向変換させにくいおそれがあり、このため、排気ガスの分散機能が不十分になって、触媒の浄化効率を向上できにくいと共に圧損抑制も期待し難い問題や、鉛直面からの放熱が激しいため触媒の早期昇温・早期活性化の効果を期待し難い問題が懸念される。
また、特許文献1では、排気ターボ過給機のウエストゲート通路からリークした排気ガスは、継手管の傾斜部によって下向き方向変換をガイドされるが、傾斜部の下方に継手管の下面が位置しているため、ウエストゲートバルブが全開状態の場合は、排気ガスが継手管の下面に当たる傾向が高くなって、圧損が増大することや放熱性が増大することが懸念される。
他方、特許文献2の構成では、ウエストゲート通路から排出された排気ガスがケース本体にダイレクトに向かうため、触媒の早期活性化には貢献できるが、ウエストゲート通路の姿勢を特別の構造に変更しなければならないため、一般性に欠けるという問題がある。
更に、特許文献1,2とも継手管は全体が一体構造になっているが、継手管を鋳造で製造すると重量増大が懸念される一方、パイプ材を曲げ加工して成る板金加工品を採用すると、軽量化はできるが加工が非常に厄介になるという別の問題が現れる。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明の排気ガス浄化装置は、
「触媒担体を内蔵し入り口側端部から出口側端部に向けて排気ガスが流れるケース本体と、前記ケース本体の入り口側端部に固定されたエルボ状の継手管とを含み、
前記ケース本体は、前記入り口側端部が上で出口側下端部が下に位置した姿勢で配置されて、
前記継手管は、内燃機関の排気ターボ過給機に固定可能な一端部側に位置して前記排気ターボ過給機の内部に向けて開口した排気ガス入り口と、前記ケース本体に固定された他端部側に位置して前記ケース本体の入り口側端部全体を覆う下向き開口の拡散部と、前記排気ガス入り口と拡散部とに連通した中継通路とを備えて、
記拡散部に、排気ガスの状態を検知するセンサが取付けられており
前記中継通路は、前記排気ターボ過給機に取り付けた状態で当該排気ターボ過給機のウエストゲート通路に向けて開口する第1中継通路と、前記排気ターボ過給機に取付けた状態で当該排気ターボ過給機の主出口通路に向けて開口する第2中継通路とを備えて、前記第1中継通路と前記第2中継通路と前記拡散部とは上下方向に並んでいる
という基本構成である。
そして、上記基本構成において、
「前記第1中継通路を構成する壁部のうち前記排気ターボ過給機のウエストゲート通路と対向する側が前記ウエストゲート通路と反対側に向けて凹んだ凹所に形成されて、前記凹所の底部が偏平状の第1の壁部に形成されている一方、
前記第2中継通路を構成する壁部のうち前記排気ターボ過給機の主出口通路と対向する側は、下方に行くに従って前記排気ターボ過給機から離れるように傾斜しつつ前記拡散部に繋がった湾曲状の第2の壁部に形成されており、
前記第1の壁部と前記第2の壁部との境界部は、前記排気ターボ過給機の主出口通路に向けて突出した土手部になっている
という構成が付加されている。
本願発明は、様々に展開できる。その例として、請求項2では、
「前記第2中継通路の上部は、前記排気ターボ過給機の回転軸心方向から見て、前記排気ターボ過給機の回転軸心を囲う略半円形に形成されている
という構成が付加されている。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2において、
前記排気ターボ過給機には、前記ウエストゲート通路と前記主出口通路とに連通した上下長手の出口空間が形成されて外向きに開口している一方、
前記排気ガス入り口は前記排気ターボ過給機の出口空間と重なる上下長手の形態になっている
という構成になっている。
請求項4の発明は、請求項1~3のうちのいずれかにおいて、
「前記第2中継通路を構成する壁部のうち、前記排気ターボ過給機の側に位置した部位は、前記側面視において前記ケース本体の軸心と略平行な上下長手部になっている」
という構成になっている。
本願発明では、排気ターボ過給機のタービンを経由して主出口通路から継手管に流入した排気ガスは、第2中継通路における湾曲した第2の壁部のガイド作用により、スムースに方向変換されて拡散部に広がっていく。従って、排気ガスの分散性を高めて触媒の使用効率を向上できると共に、圧損・放熱を抑制してコールドスタート時の触媒の早期昇温・早期活性化に貢献できる。
また、中継通路内でウエストゲート通路から排出された排気ガスが当たる部分は、偏平状の第1の壁部になっているが、ウエストゲート通路は排気ターボ過給機における排気ガス通路から分岐していて排気ガスの流速は遅いため、第1の壁部の箇所で(第1中継通路で)排気ガスが激しく拡散するようなことはない。従って、第1の壁部に当たっ排気ガスは、第2中継通路に向かうように方向変換して拡散部に向けて流れていく。
また、ウエストゲートバルブが全開でも排気ガスの全量がウエストゲート通路のみを流れる訳ではなく、ウエストゲート通路が全開でも排気ガスの相当量はタービンを経由して中継通路に流れ込むため、ウエストゲート通路から第1中継通路に向けて噴出した排気ガスは、第2中継通路を流れる排気ガスの流れに引かれて拡散部に広がっていき、ケース本体の内部にスムースに導かれる。
上記で触れたように、排気ガスの相当量は、タービンを経由して主排気通路から継手管に流入するといえるが、請求項2の構成を採用すると、第1の壁部と第2の壁部とが土手部で仕切られているため、タービンを経由して主排気通路から排出された排気ガスの誘い込み機能が向上する。従って、タービンを経由した排気ガスを拡散部・ケース本体に向けてスムースに流す機能が向上して、圧損の低減や排気ガスの分散性向上に貢献できる。
実施形態のように継手管を板金加工品で構成すると、鋳造品の場合に比べて強度を高めつつ軽量化できる。従って、燃費の向上に貢献できる。また、継手管は2つの部材から成っているため、加工は容易である。
さて、継手管を排気ターボ過給機に固定する場合、一般にフランジ接合が採用されており、継手管はフランジ板を備えている。他方、継手管を2つの金属製部材で構成する場合、排気ターボ過給機に固定される部分も2つに割ることが考えられるが、この場合は、2つの部材を接合して形成された筒状部をフランジ板に溶接で固定することになるため、加工に手間が掛かると共に、寸法精度も悪くなるおそれがある。
これに対して、実施形態を採用すると、フランジ板に接合する筒部は第1部材のみに形成したらよいため、加工が容易であると共に、寸法精度を高くしてシール性向上に貢献できる。
請求項4の構成を採用すると、ウエストゲート通路から排出された排気ガスを、第2の壁部と反対側からケース本体向かうようにガイドできるため、排気ガスの分散性を高めて、触媒の有効利用に更に貢献できる。
実施形態を示す図で、(A)は正面図、(B)は側面図である。 斜視図である。 背面図である。 分離側面図である。 図1(A)の V-V視断面図である。 図1(A)のVI-VI 視断面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため、正面視、側面視、左右方向の文言を使用するが、正面視方向は、シリンダヘッドの排気側面と直交した方向から見た方向であり、側面視及び左右方向はクランク軸線方向から見た方向(請求項で定義した方向と同じ。)である。内燃機関については、一般に、クランク軸線方向を前後方向としていることが多いが、本実施形態で使用する正面視や側面視は、一般的な用法とは相違している。上下方向は正確には気筒軸線方向を意味しているが、実施形態が適用される内燃機関は縦型を前提にしているので、上下方向は鉛直方向と同じになる。
(1).構造の説明
排気ガス浄化装置(マニバータ)1は、軸線を略上下長手の姿勢にして排気ガスが上から下に向けて流れるケース本体2と、このケース本体2の上端部(入り口側端部)に固定された継手管(排気マニホールド管)3とを有している。ケース本体2は基本的には円筒状であり、下端には下窄まりの下コーン部2aが一体に形成されて、下コーン部2aにストレート状の排気接続管2bを一体に形成している。排気接続管2bには、シリンダブロックに固定するためのブラケット部を一体に曲げ形成したフランジ4が固定されている。
図4に明示するように、継手管3は、排気ターボ過給機5の出口フランジ6に重なるリング状のフランジ板7と、フランジ板7に溶接で固定された第1部材8と、第1部材8に接合された第2部材9とで構成されており、フランジ板7と第1部材8と第2部材9とにより、中空構造体が形成されている。ケース本体2、フランジ板7、第1部材8、第2部材9は、ステンレス板等の金属板で構成されている。
排気ターボ過給機5は、回転軸(図示せず)を水平にした姿勢で配置されており、図6に示すように、タービンハウジングに、タービンを経由した排気ガスが通過する主出口通路10aと、主出口通路10aの上に位置したウエストゲート通路10bとが形成されており、両者は、上下に長い1つの出口空間11で一体に連通している。ウエストゲート通路は、図示しないウエストゲートバルブによって開度が調節されるが、本実施形態の排気ターボ過給機は、過給圧が設定値に至るまではウエストゲートバルブが閉じている常閉タイプである。
継手管3のうちケース本体2と反対側の端部には、排気ターボ過給機5の出口空間11と同じ形状の排気ガス入り口12が、排気ターボ過給機5に向けて開口している。従って、排気ガス入り口12は、排気ターボ過給機5の主出口通路10aに対応した部分と、ウエストゲート通路10bに対応した部分とを有して上下に長い形態になっており、排気ターボ過給機5の出口空間11と同じ形状になっている。
出口空間11が横向き(水平方向)に開口しているため、継手管3の排気ガス入り口12も横向きに開口している。また、ケース本体2は排気ターボ過給機5に寄せて配置されているため、ケース本体2のフランジ板7は、平面視(及び図5の底面視)で、ケース本体2の外周部と略重なるように配置されている。
このような排気ターボ過給機5と排気ガス浄化装置1との位置関係により、継手管3は、排気ターボ過給機5の側に寄った左右非対称の形態を成している。第1部材8と第2部材9とは、継手管3を側面視で左右に2つ割りした形態になっているが、継手管3が上記のような左右非対称の形態であるため、図1(A)及び図4のとおり、互いに重なり合った重合縁部13は、側面視でフランジ板7と平行な上鉛直状部13aと、ケース本体2の上端を左右に2分するような下鉛直状部13bと、これらを繋ぐ傾斜部13cとで非直線状に形成されている。
また、図5に明示するように、第1部材8と第2部材9との重合態様としては、第1部材8の縁部8aの内部に第2部材9の縁部9aを入り込ませており、両縁部8a,9aは、外側から溶接で固定されている。なお、両部材8,9の嵌合関係は逆であってもよい。図6のとおり、第1部材8に形成した排気ガス入り口の開口縁8bはフランジ板7の内部に嵌まり込んでおり、両者は溶接によって固定されている。図6において符号14で示すのは触媒担体である。
図6に示すように、継手管3には、排気ターボ過給機5から排出された排気ガスをケース本体2に流すための第2中継通路15と、第2中継通路15の上に位置した第1中継通路16とが形成されている。当然ながら、両中継通路16,15は,排気ターボ過給機5の出口空間11に向けて開口していると共に、上下に連通している。また、図5,6に示すように、両者は、平面視及び底面視で互いに重なるように位置関係になっている。
第2中継通路15の上部は、排気ターボ過給機5の主出口通路10aと略同じ高さになっており、上半部の輪郭は、例えば図3や図1に示すように、タービンの回転軸心O1の方向から見て(正面視で)、概ねタービンの回転軸心O1を曲率半径の中心とした半円状に形成されている。
また、第2中継通路15を構成する壁部のうち、排気ガスの噴出方向前方に向いた壁部(排気ターボ過給機5と反対側の壁部)は、側面視において、下に行くに従って排気ターボ過給機5から遠ざかるように傾斜していると共に、排気ターボ過給機5と反対側に膨らむように湾曲した第2の壁部15aになっている。他方、第1中継通路16は、ウエストゲート通路10bと略同じ高さに位置しており、第1中継通路16を構成する壁部のうちウエストゲート通路10bと対向した部位は、偏平状(平坦状)の第1の壁部16aになっている。
また、第1中継通路16のうち第1の壁部16aが形成されている部分は、排気ターボ過給機5と反対側に向けて凹んだ凹所になっており(外から見ると膨らんでいる)、凹所の底部が偏平状の第1の壁部16aになっている。
図1(B)や図6に示すように、継手管3を構成する周壁のうち、排気ターボ過給機5に寄った壁部は、ケース本体2の軸心O2と略平行な上下長手部17になっている。また、継手管3の第2中継通路15は触媒担体14よりも上に位置しており、継手管3のうち第2中継通路15の下方の部位は、ケース本体2の上面全体を覆う拡散部18になっていて、拡散部18がケース本体2の上端部に溶接されている。拡散部18の上面は、下広がりに緩く傾斜しており、拡散部18のうち排気ターボ過給機5から遠い部位には、空燃比センサ等のセンサを取り付けるためのボス19が溶接されている。
第1の壁部16aは凹所の底部に形成されて、第2の壁部15aは下に行くに従って排気ターボ過給機5から遠ざかるように傾斜しているため、第1の壁部16aと第2の壁部15aとの境界部には、排気ガス入り口12に向けて(排気ターボ過給機5の側に向けて)突出した土手部20が、第2中継通路15の上端を半円状に囲うように形成されている。土手部20は、継手管3を構成する第2部材9を、排気ターボ過給機5の側に膨出させることによって形成されている。このため、土手部20の箇所は、外部から見ると円弧状の凹みとして現れている。
(2).まとめ
図6に矢印で示すように、排気ターボ過給機5の主出口通路10aから排出された排気ガスは第2中継通路15の湾曲した第2の壁部15aに当たり、第2の壁部15aのガイド作用により、方向を下向きにスムースに変更する。従って、排気ガスが第2中継通路15の上部で乱流化するような不具合はなく、排気ガスは拡散部18にスムースに導かれる。
そして、第2中継通路15はケース本体2の軸心O2を挟んで排気ターボ過給機5の側に寄ってはいるが、第2の壁部15aが、下に行くに従って排気ターボ過給機5から遠ざかるように傾斜しているため、排気ガスは、直進性を有しつつ第2の壁部15aでガイドされることにより、拡散部18のうち排気ターボ過給機5から遠くに位置した袋状の部位にも大きく進入し得る。また、排気ガスの一部は、第2の壁部15aの反らせ作用により、拡散部18のうち排気ターボ過給機5に近い側の袋状部に入り込んでいく。
このように、中継通路15の位置と姿勢、及び第2の壁部15aの形状とを利用して、排気ガスを拡散部18の全体に分散させることができる。その結果、排気ガスを触媒担体14の上面全体に均等に接触させて、排気ガスの浄化性能を向上できる。
他方、ウエストゲート通路10bから噴出した排気ガスは第1中継通路16に向かうが、ウエストゲート通路10bは、タービン室に向かうメイン通路から分岐した長穴状になっており、排気ガスは大きく方向変換してウエストゲート通路10bに流入するため、ウエストゲート通路10bにおいて排気ガスの流速は大きく低下しており、従って、第1の壁部16aに激しく衝突する現象は発生しない。また、ウエストゲートバルブを全開にしていても、排気ガスの相当部分はタービンを経由して主出口通路10aに向かう。
このため、第1中継通路16において排気ガスが当たる第1の壁部16aが略偏平状の形態であっても、ウエストゲート通路10bから排出された排気ガスは第1の壁部16aによって下向きに方向変換し、次いで、主出口通路10aから流れてきた排気ガスと合流して、拡散部18に入り込む。従って、ウエストゲートバルブが開いた状態であっても、排気ガスの全体を拡散部18に広く分散させることができる。
更に、図5,6を参照して説明したとおり、第1中継通路16と第2中継通路15とは平面視及び底面視で重なっているため、ウエストゲート通路10bから排出されて第1の壁部16aで下向きに方向変換された排気ガスは、第2中継通路15の上下長手部17にガイドされて真下に流れ、拡散部18のうち排気ターボ過給機5に寄った部位に入り込み得る。この面においても、排気ガスを拡散部18の全体に分散させる機能に優れている。
実施形態のように、第2中継通路15の上端のプロフィールを強調する土手部20が形成されていると、主出口通路10aから排出された排気ガスは、一部が第1中継通路16に向かうような不具合を生じることなく、全量が第2中継通路15に流れ込む。従って、排気ガスの流れのスムース化に一層貢献できる。
継手管3を2つの部材で構成する場合、前後に分かれるように2つ割りに形成することも可能であるが、この場合は、溶接箇所に排気ガスが集中的に当たるため、長期に亙って使用していると、熱膨張・熱収縮の繰り返しによって、溶接箇所に亀裂が入り易くなるおそれがある。また、センサ用ボス19の取付けも面倒である。
これに対して、本実施形態のように、排気ターボ過給機5の回転軸心O1の方向に分かれた2つの部材8,9で構成すると、排気ガスが溶接箇所に強く当たることはないため、熱ひずみの発生を抑制して、高い耐久性を確保できるし、ボス19の取付けも容易である。また、フランジ板7に嵌まる筒状の部分は第1部材8のみに一体に形成されるため、高い精度で加工することができる。従って、高いシール性を確保できる。
本願発明は、実際に排気ガス浄化装置に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 排気ガス浄化装置
2 ケース本体
3 継手管
5 排気ターボ過給機
8 第1部材
9 第2部材
10a 主出口通路
10b ウエストゲート通路
11 出口空間
12 排気ガス入り口
13 重合縁部
14 触媒担体
15 第2中継通路
15a 湾曲した第2の壁部
16 第1中継通路
16a 偏平状の第1の壁部
17 上下長手部
O1 タービンの回転軸心
O2 ケース本体の軸心

Claims (4)

  1. 触媒担体を内蔵し入り口側端部から出口側端部に向けて排気ガスが流れるケース本体と、前記ケース本体の入り口側端部に固定されたエルボ状の継手管とを含み、
    前記ケース本体は、前記入り口側端部が上で出口側下端部が下に位置した姿勢で配置されて、
    前記継手管は、内燃機関の排気ターボ過給機に固定可能な一端部側に位置して前記排気ターボ過給機の内部に向けて開口した排気ガス入り口と、前記ケース本体に固定された他端部側に位置して前記ケース本体の入り口側端部全体を覆う下向き開口の拡散部と、前記排気ガス入り口と拡散部とに連通した中継通路とを備えて、
    記拡散部に、排気ガスの状態を検知するセンサが取付けられており
    前記中継通路は、前記排気ターボ過給機に取り付けた状態で当該排気ターボ過給機のウエストゲート通路に向けて開口する第1中継通路と、前記排気ターボ過給機に取付けた状態で当該排気ターボ過給機の主出口通路に向けて開口する第2中継通路とを備えて、前記第1中継通路と前記第2中継通路と前記拡散部とは上下方向に並んでいる排気ガス浄化装置であって、
    前記第1中継通路を構成する壁部のうち前記排気ターボ過給機のウエストゲート通路と対向する側が前記ウエストゲート通路と反対側に向けて凹んだ凹所に形成されて、前記凹所の底部が偏平状の第1の壁部に形成されている一方、
    前記第2中継通路を構成する壁部のうち前記排気ターボ過給機の主出口通路と対向する側は、下方に行くに従って前記排気ターボ過給機から離れるように傾斜しつつ前記拡散部に繋がった湾曲状の第2の壁部に形成されており、
    前記第1の壁部と前記第2の壁部との境界部は、前記排気ターボ過給機の主出口通路に向けて突出した土手部になっている、
    内燃機関の排気ガス浄化装置。
  2. 前記第2中継通路の上部は、前記排気ターボ過給機の回転軸心方向から見て、前記排気ターボ過給機の回転軸心を囲う略半円形に形成されている
    請求項1に記載した内燃機関の排気ガス浄化装置。
  3. 前記排気ターボ過給機には、前記ウエストゲート通路と前記主出口通路とに連通した上下長手の出口空間が形成されて外向きに開口している一方、
    前記排気ガス入り口は前記排気ターボ過給機の出口空間と重なる上下長手の形態になっている、
    請求項1又は2に記載した内燃機関の排気ガス浄化装置。
  4. 前記第2中継通路を構成する壁部のうち、前記排気ターボ過給機の側に位置した部位は、前記側面視において前記ケース本体の軸心と略平行な上下長手部になっている、
    請求項1~3のうちのいずれかに記載した内燃機関の排気ガス浄化装置。
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