JP7211826B2 - 火災探査システム - Google Patents

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Description

本発明は、火災監視範囲内における火源位置を特定する火災探査システムに関する。
大規模空間において、区画ごとに火災探知装置を配置し、1つの火源位置を算出するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
特許5785916号公報
1台の火災探査装置によって1区画の全域を監視しようとすると、次のような方法が考えられる。第1の方法としては、火災探査装置の上下の視野角を90度にして、足元の未警戒エリアをなくし、火災探査装置を左右方向だけに動かして、1区画の全域を探査することが考えられる。また、第2の方法としては、上下左右に火災探査装置を動かし、探査ポジション数を多くして足元の未警戒エリアを探査することが考えられる。
しかしながら、第1の方法の場合、1画素当たりの視野角が広がるため、分解能が低下し、火源位置の算出精度が悪化する問題がある。また、第2の方法の場合、火災探査装置を上下にも移動させるため、探査する箇所が多くなり、火源位置を算出するために多くの時間を要する問題がある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、火源位置の算出精度が悪化することを抑制するとともに、火源位置の算出時間が延びることを抑制する火災探査システムを得ることを目的とする。
本発明に係る火災探査システムは、担当範囲内の火源位置を探査するために設置された探査装置と、探査装置による探知結果から、担当範囲内における火源位置を特定する統括コントローラとを備えた火災探査システムであって、探査装置は、担当範囲内を撮像することで、火源を検出する赤外線カメラと、赤外線カメラによる撮像位置を変更するために、赤外線カメラを俯仰角方向に移動可能とする駆動機構とを有し、赤外線カメラが初期設定されている俯仰角方向において火源を検出できなかった場合には、駆動機構により赤外線カメラを俯仰角方向に移動させ、撮像位置を変更させた状態とし、探査装置は、担当範囲内に設置された2台の探査装置として構成されており、統括コントローラは、初期設定されている俯仰角方向における2台の探査装置の探知結果から、一方の探査装置の未警戒エリアに存在する火源位置が、一方の探査装置において特定できず、他方の探査装置において特定できたと判断した場合には、一方の探査装置に対して再探査指令を出力し、一方の探査装置は、統括コントローラから再探査指令を受信した場合には、撮像位置を変更させた状態で、火源位置の再探査を実行するものである。
また、本発明に係る火災探査システムは、火災監視範囲のうち、あらかじめ割り当てられたそれぞれの担当範囲内における火源位置を探査するために設置された複数の探査装置と、複数の探査装置によるそれぞれの探知結果から、火災監視範囲内における火源位置を特定する統括コントローラとを備えた火災探査システムであって、複数の探査装置のそれぞれは、担当範囲内を撮像することで、複数画素のそれぞれに対応して、温度情報および火源位置情報を含む検出情報を取得する赤外線カメラと、赤外線カメラで取得された検出情報に基づいて、担当範囲内での火源位置を特定する特定処理を実行し、特定処理により火源位置が特定できた場合には、特定した火源の位置データを出力する個別コントローラと、赤外線カメラによる撮像位置を変更するために、赤外線カメラを移動させる駆動機構とを有し、統括コントローラは、複数の探査装置のうちの1つの探査装置に関して、1つの探査装置の近傍領域にある火源位置が、1つの探査装置における赤外線カメラによる初期の撮像エリア外であり、1つの探査装置以外の他の探査装置による初期の撮像エリア内であることから、他の探査装置により近傍領域内の火源位置が特定された場合には、1つの探査装置内の個別コントローラに対して、再探査指令を出力し、再探査指令を受信した1つの探査装置内の個別コントローラは、近傍領域が赤外線カメラによる撮像エリア内に含まれるように駆動機構を移動させ、駆動機構の移動後に赤外線カメラにより取得された検出情報に基づいて特定処理を再度実行することで、近傍領域における火源位置を特定するものである。
本発明によれば、赤外線カメラを俯仰角方向に移動可能とする構成を備えている。この結果、火点座標の算出精度が悪化することを抑制するとともに、火点座標の算出時間が延びることを抑制する火災探査システムを得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る火災探査システムの全体構成図である。 本発明の実施の形態1に係る赤外線カメラの垂直方向の監視領域を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1に係る赤外線カメラの水平方向の監視領域を説明するための平面図である。 本発明の実施の形態1に係る赤外線カメラによる監視位置をまとめた一覧表である。 本発明の実施の形態1において、火災監視範囲内の1つの区画に対して、互いに対向する位置に2台の探査装置を設置した状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態1において、1つの火災監視範囲を複数の火災区画に分け、それぞれの火災区画において互いに対向する位置に探査装置を設置した状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態1における図6のレイアウトによる各探査装置によって監視可能な火災区画を示した表である。 本発明の実施の形態1において、2台の探査装置による同一の火源に対する検出距離Rと検出角θとの算出結果を示した説明図である。 本発明の実施の形態1における赤外線カメラによる撮像結果を示した説明図である。 本発明の実施の形態1において、未警戒エリアの探査結果を示した説明図である。 本発明の実施の形態1において未警戒エリアの火源検出処理を実行する際の赤外線カメラによる監視位置をまとめた一覧表である。
以下、本発明の火災探査システムの好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る火災探査システムの全体構成図である。図1に示した火災探査システムは、複数の探査装置10(1)~10(N)(Nは、2以上の整数)と、統括コントローラ20とを備えて構成されている。
N台の探査装置10(1)~10(N)は、火災監視範囲において、あらかじめ割り当てられたそれぞれの担当範囲内における火源位置を探査するように配置されている。また、統括コントローラ20は、複数の探査装置10(1)~10(N)によるそれぞれの探知結果から、火災監視範囲内における火源位置を特定する機能を有している。
N台の探査装置10(1)~10(N)のそれぞれは、同一の構成を備えている。そこで、共通する構成を説明する際に、以下では、探査装置10と記載する。探査装置10は、個別コントローラ11、赤外線カメラ12、および赤外線カメラ12による撮像エリアを移動させ、撮像位置を変更させるための駆動機構13を備えて構成されている。
赤外線カメラ12は、担当範囲内を撮像することで、複数画素のそれぞれに対応して、温度情報および火源位置情報を含む検出情報を取得する機能を備えている。また、個別コントローラ11は、赤外線カメラで取得された検出情報に基づいて、担当範囲内での火源位置を特定する特定処理を実行する。さらに、個別コントローラ11は、特定処理により火源位置が特定できた場合には、特定した火源の位置データを、統括コントローラ20に対して出力する。
統括コントローラ20は、各探査装置10内の個別コントローラ11のそれぞれから受信した位置データに基づいて、火源位置の特定を行う。また、統括コントローラ20は、受信した位置データに基づいて、再探査を行うべき探査装置10を選択し、選択した探査装置10に対して再探査指令を出力することで、さらに詳細な位置データを取得する。具体的な処理内容については、後述する。
次に、赤外線カメラ12の視野角、および駆動機構13を用いた赤外線カメラ12の移動に伴う監視領域の具体例について、図2~図5を用いて詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る赤外線カメラ12の垂直方向の監視領域を説明するための断面図である。図2では、赤外線カメラ12が、垂直視野角37度を有しており、初期設定された探査時における俯仰角が-20.5度として設定されている場合の監視領域を示している。
監視領域の床面から8mの高さ位置に赤外線カメラ12を設置した場合には、足元の半径9.9mのエリアが、初期設定された俯仰角における未警戒エリアとなる。また、監視領域の床面から15mの高さ位置に赤外線カメラ12を設置した場合には、足元の半径18.5mのエリアが、初期設定された俯仰角における未警戒エリアとなる。
図3は、本発明の実施の形態1に係る赤外線カメラ12の水平方向の監視領域を説明するための平面図である。図3では、赤外線カメラ12が、水平視野角50度を有しており、水平指向方向として、70度、35度、0度、-35度、-70度の5方向に移動して撮像することで、95度から-95度までの監視範囲をカバーする場合を示している。
すなわち、個別コントローラ11は、駆動機構13を位置制御することで赤外線カメラ12による撮像位置を移動可能とし、赤外線カメラ12を35度ずつ水平方向に旋回させる。この結果、赤外線カメラ12は、70度、35度、0度、-35度、-70度の5方向において水平視野角50度の監視領域を撮像することで、95度から-95度までの監視範囲における温度情報および火源位置情報を含む検出情報を取得することができる。
図4は、本発明の実施の形態1に係る赤外線カメラ12による監視位置をまとめた一覧表である。図4に示したように、個別コントローラ11は、No.1~No.5の5つの監視位置に赤外線カメラ12を移動させることで、図2に示したような垂直方向-2度~-39度の範囲、および図3に示したような水平方向95度~-95度の範囲にわたる検出情報を取得することができる。
図5は、本発明の実施の形態1において、火災監視範囲内の1つの区画に対して、互いに対向する位置に2台の探査装置10(1)、10(2)を設置した状態を示す説明図である。ここで、図5に太線の矩形として示した区画は、以下のA1~A5のエリアに大別できる。
エリアA1:2台の赤外線カメラ12(1)、12(2)のそれぞれによって撮像可能な領域
エリアA2:赤外線カメラ12(1)によって撮像可能であるが、距離が離れているため赤外線カメラ12(2)によっては撮像が不可能な領域
エリアA3:赤外線カメラ12(2)によって撮像可能であるが、距離が離れているため赤外線カメラ12(1)によっては撮像が不可能な領域
エリアA4:初期設定された俯仰角における赤外線カメラ12(1)の未警戒エリアに相当し、赤外線カメラ12(2)によって撮像可能であるが、赤外線カメラ12(1)によっては撮像が不可能な領域。換言すると、エリアA4は、初期設定された俯仰角により、赤外線カメラ12(1)によっては火源を検出することができない近傍領域に相当する。
エリアA5:初期設定された俯仰角における赤外線カメラ12(2)の未警戒エリアに相当し、赤外線カメラ12(1)によって撮像可能であるが、赤外線カメラ12(2)によっては撮像が不可能な領域。換言すると、エリアA5は、初期設定された俯仰角により、赤外線カメラ12(2)によっては火源を検出することができない近傍領域に相当する。
すなわち、個別コントローラ11は、俯仰角を図2に示したような初期設定とし、図3に示したような水平方向での監視領域をカバーするように赤外線カメラ12を駆動させた場合には、赤外線カメラ12(1)によってA1+A2+A5の領域から検出情報を取得でき、赤外線カメラ12(2)によってA1+A3+A4の領域から検出情報を取得できることとなる。
図6は、本発明の実施の形態1において、1つの火災監視範囲を複数の火災区画に分割し、それぞれの火災区画において互いに対向する位置に探査装置10を設置した状態を示す説明図である。また、図7は、本発明の実施の形態1における図6のレイアウトによる各探査装置10によって監視可能な火災区画を示した表である。
図6に示すように、火災区画1~火災区画5のそれぞれには、2台の探査装置10が互いに対向するように配置されている。そして、図7に示したように、火災区画1に設置された探査装置10(1)、10(2)は、担当する火災区画1を監視するとともに、火災区画1に隣接した火災区画2も撮像可能な領域内を監視する。また、火災区画2に設置された探査装置10(3)、10(4)は、担当する火災区画2を監視するとともに、火災区画2に隣接した火災区画1および火災区画3も撮像可能な領域内を監視する。火災区画3~火災区画5に対しても、同様であり、1台の探査装置10(n)は、図7に示したように、隣接した火災区画を含む複数の火災区画の撮像可能な領域内を監視することができる。
次に、火源位置の算出精度を向上させるための手法、および火源位置の算出時間が延びることを抑制するための手法について、具体的に説明する。
[処理1]複数の個別コントローラにより特定された火源の位置情報の選択処理について
個別コントローラ11は、赤外線カメラ12により撮像された各画素に対応して、温度情報および火源位置情報を含む検出情報を取得することができる。従って、個別コントローラ11は、複数の停止位置により赤外線カメラによって撮像された画像の中から、温度情報が最も高い温度を示す画素を特定できる。
さらに、個別コントローラ11は、駆動機構13の位置制御結果から、赤外線カメラ12の指向方向を特定できる。従って、個別コントローラ11は、温度情報が最も高い温度を示す画素、および赤外線カメラ12の指向方向に関する特定結果から、火源までの検出距離Rと検出角θとからなる位置データを算出することができる。
図8は、本発明の実施の形態1において、2台の探査装置10(1)、10(2)による同一の火源に対する検出距離Rと検出角θとの算出結果を示した説明図である。具体的には、図8では、同一の火源1に関して、1台目の探査装置10(1)によって、検出距離R1および検出角θ1が算出され、2台目の探査装置10(2)によって、検出距離R2および検出角θ2が算出された場合を例示している。
統括コントローラ20は、1台目の探査装置10(1)による算出結果としての検出距離R1および検出角θ1と、2台目の探査装置10(2)による算出結果としての検出距離R2および検出角θ2とを取得できる。
ここで、赤外線カメラ12によって撮像された画像に基づいて特定される検出距離Rは、赤外線カメラ12から火源1までの距離が長くなるに従って、算出誤差が大きくなる。これは、同じ大きさの火源であれば、赤外線カメラ12からの距離が長くなるほど、画素として撮像されるエリアが小さくなるためである。なお、本実施の形態1に係る探査装置10は、図2に示したように、俯仰角を持たせて監視領域を撮像しているため、赤外線カメラ12からの距離が長くなるほど、火源の大きさは、より小さなエリアとなる。
そこで、本実施の形態1に係る統括コントローラ20は、2台以上の個別コントローラ11から、火災監視範囲内における同一の火源に関する位置データを取得した場合には、同一の火源に対して最も近い距離に配置された探査装置10を特定し、特定した探査装置10内の個別コントローラ11から取得した位置データを採用する選択処理を実行する。この結果、火源位置の算出精度を向上させることができる。
図8に示した例を用いて、この選択処理を説明する。統括コントローラ20は、1台目の個別コントローラ11(1)から取得した位置データに含まれている検出距離R1と、2台目の個別コントローラ11(2)から取得した位置データに含まれている検出距離R2との大小関係を比較する。そして、統括コントローラ20は、R1>R2であると判断し、2台目の個別コントローラ11(2)を選択する。
さらに、統括コントローラ20は、選択した2台目の個別コントローラ11(2)から位置データとして取得した検出距離R2および検出角θ2に基づいて火源位置を特定する。この結果、火源位置の算出精度を向上させることができる。
また、それぞれの赤外線カメラ12は、自身が一番火源に近い領域を所望の位置精度で検出できればよい。すなわち、図8において、1台目の探査装置10(1)に搭載された赤外線カメラ12(1)は、赤外線カメラ12(2)の方が近い位置にある火源1を特定する際の位置精度を、所望の位置精度よりも粗くすることができる。従って、自身が一番火源に近い領域における画素サイズを、所望の位置精度に合わせて適切に設定することで、1回の撮像でカバーできる領域をより広くすることができる。この結果、処理時間の短縮を図ることができる。
[処理2]個別コントローラにより特定された火源の位置補正処理について
赤外線カメラ12により撮像される画像内の画素位置によって、各画素に対応する実際の撮像エリアの大きさは異なる。従って、処理1によって選択された個別コントローラを用いて取得される火源位置が、画像内の所望の位置となるように、赤外線カメラ12の指向方向を移動させて位置補正処理を行うことで、火源位置の算出精度を安定化させることができる。
具体的な位置補正処理について、図9を用いて説明する。なお、ここでは、画像内の所望の位置を、画像の中央と定義した場合について説明する。図9は、本発明の実施の形態1における赤外線カメラ12による撮像結果を示した説明図である。図9では、一例として、赤外線カメラ12によって、X方向320画素、Y方向240画素からなる画像が撮像され、各画素に対応して、温度情報および火源位置情報を含む検出情報が取得できる状態を示している。
ここで、個別コントローラ11において、点P1(x1、y1)が火源位置として特定されたと仮定する。この場合、個別コントローラ11は、火源位置である点P1が、画像の中心であるPc(xc、yc)の位置になるように、駆動機構13を制御し、赤外線カメラ12の指向方向を移動させることで、位置補正処理を行う。
より具体的には、個別コントローラ11は、現在の駆動機構の水平位置からの水平移動角、および現在の駆動機構の垂直位置からの垂直移動角を、下式により算出することができる。
水平移動角=現在の駆動機構の水平位置
+(水平画素数/2-x1)×(水平視野角/水平画素数)
垂直移動角=現在の駆動機構の垂直位置
+(垂直画素数/2-y1)×(垂直視野角/垂直画素数)
ここで、図2、図3、図9に示した具体例に基づくと、
水平視野角=50度
垂直視野角=37度
水平画素数=320
垂直画素数=240
となる。
個別コントローラ11は、位置補正処理が完了した後、火源位置の特定処理を再度実行する。このようにして、位置補正処理を行った後に、火源位置を再特定することで、火源位置の算出精度を安定化させることができる。
[処理3]足元の未警戒エリアの火源検出処理について
先の図5において説明したように、例えば、1台目の赤外線カメラ12(1)の足元であるエリアA4は、初期の上下指向角においては、1台目の赤外線カメラ12(1)にとっての未警戒エリアに相当する。
従って、このエリアA4内に火源が存在する場合には、初期の上下指向角においては、1台目の赤外線カメラ12(1)によって検知することはできない。しかしながら、対向配置された2台目の赤外線カメラ12(2)は、初期の上下指向角において、エリアA4内の火源を検知することができる。ただし、2台目の赤外線カメラ12(2)によってエリアA4内の火源を検知することはできるものの、検出距離Rが長いことに起因して、位置データの算出誤差が大きくなる。
図10は、本発明の実施の形態1において、未警戒エリアの探査結果を示した説明図である。図10では、エリアA4内に存在する火源1が、2台目の探査装置10(2)によってのみ検出されている場合を例示している。
このような場合、統括コントローラ20は、2台目の個別コントローラ11(2)を介して取得された検出距離R2および検出角θ2から特定した火源位置がエリアA4に属し、かつ、1台目の個別コントローラ11(1)によって火源が検出できなかったと判断し、1台目の個別コントローラ11(1)に対して、未警戒エリアを探査するための再探査指令を出力する。
統括コントローラ20から再探査指令を受信した1台目の個別コントローラ11(1)は、赤外線カメラの上下指向角が、初期位置からさらに下方に向かうように、すなわち、俯仰角方向を下方とするように、駆動機構13を制御する。一例として、1台目の個別コントローラ11(1)は、初期の上下指向角である-20.5度から-46.5度になるように、上下指向を変更する。その後、1台目の個別コントローラ11(1)は、水平方向において駆動機構13を制御することで、新たな上下指向角-46.5度において、水平方向で95度から-95度までの監視範囲を再探査することができる。
また、1台目の個別コントローラ11(1)は、上下指向角-46.5度による再探査によっても火源を検知できなかった場合には、赤外線カメラの上下指向角が、さらに下方に向かうように、駆動機構13を制御することができる。一例として、1台目の個別コントローラ11(1)は、上下指向角が-46.5度から-77.0度になるように、上下指向をさらに変更する。その後、1台目の個別コントローラ11(1)は、水平方向において駆動機構13を制御することで、新たな上下指向角-77.0度において、水平方向で95度から-95度までの監視範囲を再々探査することができる。
図11は、本発明の実施の形態1において未警戒エリアの火源検出処理を実行する際の赤外線カメラ12による監視位置をまとめた一覧表である。図11において、監視位置No.1~No.5は、上下指向角が-46.5度による再探査処理に相当し、監視位置No.6~No.10は、上下指向角が-77.0度による再々探査処理に相当する。
なお、初期の上下指向角による探査処理によって火源を検出できなかった個別コントローラ11は、統括コントローラ20から再探査指令を受信する前に、上下指向角を初期位置からさらに下方に移動させて待機しておくこともできる。このような待機処理を行うことで、個別コントローラ11は、統括コントローラ20から再探査指令を受信した際に、上下方向の駆動制御を行うことなく、ただちに水平方向の探査処理を実行することができる。
また、個別コントローラは、再探査処理あるいは再々探査処理によって火源位置が特定できた場合には、上述した処理2による位置補正処理を実行し、火源位置が画像内の所望の位置となるように赤外線カメラ12の指向方向を移動させた後に、再度、検知処理を行うことで、火源位置の算出精度を安定化させることができる。
[処理4]隣接区画における探知処理について
探査装置10による探査処理は、常時、あるいはあらかじめ決められた時間ごとに実行することができる。その一方で、火災監視範囲内の火災区画ごとに1台以上の火災感知器が設置されている場合には、探査装置10は、いずれかの火災感知器が作動することで、火災発生を知らせる火災警報を火災感知器から受信したことをトリガとして、探査処理を開始させることができる。
この場合、作動した火災感知器が設置されている火災区画のみで探査処理を実行すると、実際には隣接する火災区画内に火源があった場合には、火源位置を特定できないおそれがある。そこで、処理4では、ある区画で火災感知器が作動した場合には、その区画と隣接する区画も含めて探査処理を実行させる。
このような処理4について、先の図6を用いて説明する。統括コントローラ20は、火災区画1~火災区画5に設置された火災感知器の作動状態を監視する。そして、例えば、火災区画3内に設置された火災感知器が動作した場合には、統括コントローラ20は、火災区画3に設置された探査装置10(5)、10(6)に対して探査指令を出力する。また、統括コントローラ20は、火災区画3に隣接する火災区画2に設置された探査装置10(3)、10(4)、および火災区画3に隣接する火災区画4に設置された探査装置10(7)、10(8)に対しても探査指令を出力する。すなわち、統括コントローラ20は、探査装置10(3)~10(8)を、探査指令を出力すべき探査装置群として特定し、探査装置群に対して探査指令を出力する。
換言すると、処理4では、統括コントローラ20は、複数の火災感知器のうちのいずれかから火災発生を知らせる火災警報を受信した場合には、複数の区画のうち、火災警報を出力した火災感知器が設置されている第1区画、および第1区画に隣接する第2区画の少なくともいずれか一部を担当範囲に含む1以上の探査装置を探査装置群として特定する。そして、統括コントローラ20は、特定した探査装置群に対して探査指令を出力する。
探査指令を受信したそれぞれの探査装置10(3)~10(8)は、それぞれ探査処理を実行する。その一方で、探査指令を受信しない探査装置10(1)、10(2)、10(9)、10(10)は、探査処理を実行しない。この結果、消費電力を抑えた上で、火源位置の特定を行うことができる。
なお、処理4による探査処理を実行する個別コントローラ11は、上述した処理2による位置補正処理を実行することが可能である。
また、処理4によるそれぞれの個別コントローラ11からの探査結果に応じて、統括コントローラ20は、上述した処理1による選択処理、および上述した処理3による再探査指令の出力処理を必要に応じて行うことができる。さらに、再探査指令を受信した個別コントローラ11は、上述した処理3による未警戒エリアの火源検出処理を実行することができる。
[処理5]模擬光源を用いた探査動作試験処理について
火災監視範囲外の位置に模擬光源を設置しておくことで、この模擬光源を用いた探査動作試験を実施することができる。統括コントローラ20は、探査装置による探査動作試験を行う際に、複数の探査装置10(1)~10(N)のうちの探査動作試験の対象となる対象探査装置に対して、模擬探査指令を出力する。
模擬探査指令を受信した対象探査装置内の個別コントローラ11は、次のような動作を順次行う。
動作1:模擬光源の位置が赤外線カメラ12による撮像エリア内での所望の位置になるように、駆動機構13を駆動させる。
動作2:駆動機構13の駆動後に、赤外線カメラ12により取得された検出情報に基づいて、模擬光源を用いた火源位置の特定処理を実行する。
動作3:特定処理により、模擬光源の位置が火源位置として特定できた場合には、特定した火源の位置データを、統括コントローラ20に対して出力する。
一方、統括コントローラ20は、模擬探査指令の返答として対象探査装置から受信した火源の位置データが、模擬光源の位置に対応すると判断した場合には、対象探査装置による探査動作試験が正常に完了したと判断する。このような探査動作試験処理を行うことで、各探査装置10が正常に機能しているかを自己診断することが可能となる。
なお、上述した具体例では、火災監視範囲外の位置に模擬光源を設置する場合について説明した。しかしながら、火災監視を行う際に模擬光源が誤報の要因とならず、かつ、探査動作試験を行う際に模擬光源を火源として特定できるのであれば、災監視範囲内の位置に模擬光源を設置することも可能である。
また、上述した具体例では、温度情報および火源位置情報を含む検出情報を取得するための手段として、赤外線カメラを適用する場合について説明した。しかしながら、温度情報および火源位置情報を含む検出情報を取得することができれば、赤外線カメラ以外の手段を採用することも可能である。
以上のように、実施の形態1によれば、火災監視の担当範囲内に複数の探査装置を配置し、同一の火源位置に対して最も近い位置にある探査装置によって特定された火源位置データを採用する構成を備えている。この結果、火点座標の算出精度が悪化することを抑制するとともに、火点座標の算出時間が延びることを抑制する火災探査システムを得ることができる。
10 探査装置、11 個別コントローラ、12 赤外線カメラ、13 駆動機構、20 統括コントローラ。

Claims (4)

  1. 担当範囲内の火源位置を探査するために設置された探査装置と、
    前記探査装置による探知結果から、前記担当範囲内における火源位置を特定する統括コントローラと
    を備えた火災探査システムであって、
    前記探査装置は、
    前記担当範囲内を撮像することで、火源を検出する赤外線カメラと、
    前記赤外線カメラによる撮像位置を変更するために、前記赤外線カメラを俯仰角方向に移動可能とする駆動機構と
    を有し、
    前記赤外線カメラが初期設定されている俯仰角方向において火源を検出できなかった場合には、前記駆動機構により前記赤外線カメラを前記俯仰角方向に移動させ、前記撮像位置を変更させた状態とし、
    前記探査装置は、前記担当範囲内に設置された2台の探査装置として構成されており、
    前記統括コントローラは、初期設定されている俯仰角方向における前記2台の探査装置の前記探知結果から、一方の探査装置の未警戒エリアに存在する火源位置が、一方の探査装置において特定できず、他方の探査装置において特定できたと判断した場合には、前記一方の探査装置に対して再探査指令を出力し、
    前記一方の探査装置は、前記統括コントローラから前記再探査指令を受信した場合には、前記撮像位置を変更させた前記状態で、火源位置の再探査を実行する
    火災探査システム。
  2. 火災監視範囲のうち、あらかじめ割り当てられたそれぞれの担当範囲内における火源位置を探査するために設置された複数の探査装置と、
    前記複数の探査装置によるそれぞれの探知結果から、前記火災監視範囲内における火源位置を特定する統括コントローラと
    を備えた火災探査システムであって、
    前記複数の探査装置のそれぞれは、
    前記担当範囲内を撮像することで、複数画素のそれぞれに対応して、温度情報および火源位置情報を含む検出情報を取得する赤外線カメラと、
    前記赤外線カメラで取得された前記検出情報に基づいて、前記担当範囲内での火源位置を特定する特定処理を実行し、前記特定処理により前記火源位置が特定できた場合には、特定した火源の位置データを出力する個別コントローラと、
    前記赤外線カメラによる撮像位置を変更するために、前記赤外線カメラを移動させる駆動機構と
    を有し、
    前記統括コントローラは、前記複数の探査装置のうちの1つの探査装置に関して、前記1つの探査装置の近傍領域にある火源位置が、前記1つの探査装置における前記赤外線カメラによる初期の撮像エリア外であり、前記1つの探査装置以外の他の探査装置による初期の撮像エリア内であることから、前記他の探査装置により前記近傍領域内の前記火源位置が特定された場合には、前記1つの探査装置内の個別コントローラに対して、再探査指令を出力し、
    前記再探査指令を受信した前記1つの探査装置内の個別コントローラは、前記近傍領域が前記赤外線カメラによる撮像エリア内に含まれるように前記駆動機構を移動させ、前記駆動機構の移動後に前記赤外線カメラにより取得された前記検出情報に基づいて前記特定処理を再度実行することで、前記近傍領域における火源位置を特定する
    火災探査システム。
  3. 前記再探査指令を受信した前記個別コントローラは、前記近傍領域における前記火源位置の特定が完了した後に、特定した前記火源位置が前記赤外線カメラによる撮像エリア内での所望の位置になるように前記駆動機構を移動させ、前記駆動機構の移動後に前記赤外線カメラにより取得された前記検出情報に基づいて前記特定処理を再度実行することで、前記近傍領域における火源位置を再特定する
    請求項に記載の火災探査システム。
  4. 前記火災監視範囲は、複数の区画に分割されており、
    同一の区画内において、1台目の探査装置および2台目の探査装置である2台の探査装置が互いに対向して配置されており、
    前記1台目の探査装置は、初期の撮像エリアに、自身の近傍領域が含まれず、前記2台目の探査装置の近傍領域が含まれるように初期設定され、
    前記2台目の探査装置は、初期の撮像エリアに、自身の近傍領域が含まれず、前記1台目の探査装置の近傍領域が含まれるように初期設定される
    請求項またはに記載の火災探査システム。
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