最初に、本発明の実施の形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る撮像パラメータ決定装置は、撮像装置によって撮像された対象エリアの画像を携帯端末装置へ送信する送信処理部と、前記画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに前記検知対象の実際の大きさを示す対象情報を前記携帯端末装置から取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記対象情報に基づいて、前記撮像装置の撮像パラメータを決定するパラメータ決定部とを備える。
このように、対象エリアの画像を携帯端末装置へ送信する構成により、作業者は、たとえば検知対象である自己の像を含む対象エリアの画像を確認しながら、対象エリア内を移動することができるため、対象情報の作成に適した画面中の領域に自己の像を速やかに位置させることができる。そして、撮像パラメータ決定装置において、携帯端末装置から対象情報を取得することにより、たとえば、他の作業者による対象情報の入力作業等を必要とすることなく、撮像パラメータを決定することができる。したがって、撮像パラメータを決定するための作業を効率的に行うことができる。
(2)好ましくは、前記撮像パラメータ決定装置は、さらに、前記対象情報の作成を補助するための、前記画像上に表示可能なガイド情報を作成するガイド情報作成部を備え、前記送信処理部は、前記画像および前記ガイド情報を前記携帯端末装置へ送信する。
このような構成により、たとえば、対象エリアの画像上に、検知対象である作業者の像を位置させるべき領域を表示することができるため、作業者の位置決めをより速やかに行うことができる。
(3)より好ましくは、前記取得部は、前記画像の複数の部分における前記対象情報をそれぞれ取得し、前記ガイド情報は、前記対象情報が取得された前記部分を特定するための情報を含む。
このような構成により、画像において、対象情報が既に作成された領域を表示することができるため、たとえば、画像のどの領域において次に対象情報を作成すべきかを作業者に明確に認識させることができる。
(4)本発明の実施の形態に係る携帯端末装置は、撮像装置によって撮像された対象エリアの画像を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに前記検知対象の実際の大きさに関する入力を受け付ける受付部と、前記受付部によって受け付けられた入力内容に基づく対象情報を、前記撮像装置の撮像パラメータを決定する撮像パラメータ決定装置へ送信する送信処理部とを備える。
このように、携帯端末装置が対象エリアの画像を取得する構成により、たとえば、作業者は、自己の像を含む対象エリアの画像を確認しながら、対象エリア内を移動することができるため、対象情報の作成に適した画像中の領域に自己の像を速やかに位置させることができる。そして、対象情報を撮像パラメータ決定装置へ送信することにより、撮像パラメータ決定装置において、たとえば、他の作業者による対象情報の入力作業等を必要とすることなく、撮像パラメータを決定することができる。したがって、撮像パラメータを決定するための作業を効率的に行うことができる。
(5)好ましくは、前記送信処理部は、さらに、前記画像を録画可能な録画装置を遠隔で操作するための指示情報を送信する。
このような構成により、たとえば、作業者が自己の像を配置すべき画像中の領域が、作業者が短時間しか滞在できない実際の場所に該当する場合に、当該場所に作業者が移動した際の画像を録画しておき、その後、録画された画像を用いて、確実に対象情報を作成することができる。
(6)本発明の実施の形態に係る撮像パラメータ決定システムは、撮像パラメータ決定装置と、携帯端末装置とを備え、前記携帯端末装置は、処理開始要求を前記撮像パラメータ決定装置へ送信し、前記撮像パラメータ決定装置は、前記携帯端末装置から前記処理開始要求を受信して、撮像装置によって撮像された対象エリアの画像を前記携帯端末装置へ送信し、前記携帯端末装置は、前記撮像パラメータ決定装置から前記画像を受信して、前記画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに前記検知対象の実際の大きさを示す対象情報を前記撮像パラメータ決定装置へ送信する。
このように、対象エリアの画像を携帯端末装置へ送信する構成により、作業者は、たとえば検知対象である自己の像を含む対象エリアの画像を確認しながら、対象エリア内を移動することができるため、対象情報の作成に適した画面中の領域に自己の像を速やかに位置させることができる。そして、撮像パラメータ決定装置において、携帯端末装置から対象情報を取得することにより、たとえば、他の作業者による対象情報の入力作業等を必要とすることなく、撮像パラメータを決定することができる。したがって、撮像パラメータを決定するための作業を効率的に行うことができる。
(7)好ましくは、前記撮像パラメータ決定装置は、さらに、前記携帯端末装置から前記対象情報を受信して、前記撮像装置の撮像パラメータの検証に用いられる検証情報を前記携帯端末装置へ送信する。
このような構成により、たとえば、作業者が、対象エリアから離れることなく撮像パラメータの検証を行うことができるため、撮像パラメータが適切でないと判断した場合に、撮像パラメータを決定するための作業をやり直すことができる。
(8)本発明の実施の形態に係る撮像パラメータ決定方法は、撮像パラメータ決定装置と、携帯端末装置とを備える撮像パラメータ決定システムにおける撮像パラメータ決定方法であって、前記携帯端末装置が、処理開始要求を前記撮像パラメータ決定装置へ送信するステップと、前記撮像パラメータ決定装置が、前記携帯端末装置から前記処理開始要求を受信して、撮像装置によって撮像された対象エリアの画像を前記携帯端末装置へ送信するステップと、前記携帯端末装置が、前記撮像パラメータ決定装置から前記画像を受信して、前記画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに前記検知対象の実際の大きさを示す対象情報を前記撮像パラメータ決定装置へ送信するステップとを含む。
このように、対象エリアの画像を携帯端末装置へ送信する構成により、作業者は、たとえば検知対象である自己の像を含む対象エリアの画像を確認しながら、対象エリア内を移動することができるため、対象情報の作成に適した画面中の領域に自己の像を速やかに位置させることができる。そして、撮像パラメータ決定装置において、携帯端末装置から対象情報を取得することにより、たとえば、他の作業者による対象情報の入力作業等を必要とすることなく、撮像パラメータを決定することができる。したがって、撮像パラメータを決定するための作業を効率的に行うことができる。
(9)本発明の実施の形態に係る撮像パラメータ決定プログラムは、携帯端末装置において用いられる撮像パラメータ決定プログラムであって、コンピュータに、撮像装置によって撮像された対象エリアの画像を取得するステップと、取得した前記画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに前記検知対象の実際の大きさに関する入力を受け付けるステップと、受け付けた前記入力の内容に基づく対象情報を、前記撮像装置の撮像パラメータを決定する撮像パラメータ決定装置へ送信するステップとを実行させるためのプログラムである。
このように、携帯端末装置が対象エリアの画像を取得する構成により、たとえば、作業者は、自己の像を含む対象エリアの画像を確認しながら、対象エリア内を移動することができるため、対象情報の作成に適した画像中の領域に自己の像を速やかに位置させることができる。そして、対象情報を撮像パラメータ決定装置へ送信することにより、撮像パラメータ決定装置において、たとえば、他の作業者による対象情報の入力作業等を必要とすることなく、撮像パラメータを決定することができる。したがって、撮像パラメータを決定するための作業を効率的に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<第1の実施の形態>
[監視処理]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムの比較例の構成の一例を示す図である。
図1を参照して、監視システム201は、撮像装置11と、録画装置13と、モニタ14と、警告装置15と、警報装置16と、監視装置112とを備える。
監視装置112は、録画装置13、モニタ14および警報装置16と接続されている。また、監視装置112は、ネットワーク10を介して、撮像装置11および警告装置15と接続されている。
撮像装置11は、たとえば、監視対象エリアを撮像可能な位置に固定されたネットワークカメラである。監視対象エリアは、たとえば、侵入が禁止されている進入禁止エリアの一部または全部を含むエリアである。
監視装置112は、たとえば、進入禁止エリアへの人間の侵入を検知する。具体的には、監視装置112は、監視対象エリアを撮像する撮像装置11からネットワーク10経由で画像を取得し、取得した画像が人間の像を含むか否かを判断する。監視装置112は、画像に人間の像が含まれると判断した場合、画像における当該人間の像の動きを追跡する。そして、監視装置112は、当該人間が進入禁止エリアに侵入したと判断した場合、たとえば赤色回転灯である警報装置16を動作させることにより、人間が進入禁止エリアに侵入した旨をユーザである監視者32に認識させる。
また、監視装置112は、撮像装置11から取得した画像にたとえば他の情報を付加した画像をモニタ14に表示する。また、監視装置112は、たとえば、人間が進入禁止エリアに侵入したと判断した場合、モニタ14に表示している画像を録画装置13に記録する。
また、監視装置112は、監視者32による操作を受けて、たとえば赤色回転灯である警告装置15を動作させることにより、進入禁止エリアに侵入した人物に対して警告を行うことができる。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムの比較例において、監視装置が撮像装置から取得した画像の一例を示す図である。図3は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムの比較例において、監視装置がモニタに表示した画像の一例を示す図である。
図2および図3を参照して、画像には人間の像が含まれている。図3に示す画像には、図2に示す画像と比べて、進入禁止エリアを示す情報と、人間の像の周りを囲む検出枠と、人間の像が移動した軌跡を示す情報とが付加されている。
検出枠は、画像における人間の像を強調するための表示である。監視装置112は、たとえば、人間が進入禁止エリアに侵入したと判断した場合、通常は緑色である検出枠を、赤色に変化させる。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムの比較例における監視装置の構成の一部を示す図である。
図4を参照して、監視装置112は、監視処理部20と、画像取得部21と、警報出力部27と、画像出力部28と、記憶部29とを備える。監視処理部20は、補正部22と、検出処理部23と、追跡部24と、イベント検知部25と、描画部26とを含む。
記憶部29は、撮像装置11の撮像パラメータおよび監視対象エリアにおける進入禁止エリアの位置を示す禁止エリア情報を予め記憶している。撮像パラメータは、撮像装置11のチルト角、焦点距離および高さ等の値の組である。
ここで、たとえば、監視システム201において既設の撮像装置を用いる場合等、撮像装置11の撮像パラメータが不明であるときに、撮像装置11についてカメラキャリブレーションを行うことで当該撮像装置11の撮像パラメータを求めることができる。
画像取得部21は、撮像装置11からネットワーク10経由で監視対象エリアの画像を含む画像情報を取得し、取得した画像情報を監視処理部20における補正部22へ出力する。
補正部22は、画像取得部21から画像情報を受けると、記憶部29から撮像パラメータを取得し、取得した撮像パラメータに基づいて、当該画像情報の含む画像における各画素と監視対象エリアの実空間における座標とを対応付けるための対応情報を作成する。対応情報は、たとえば、非特許文献1における式(4)と同様の数式を示す。
また、補正部22は、撮像パラメータに基づいて、画像取得部21から受けた画像のひずみを補正し、補正後の画像を含む新たな画像情報を作成する。そして、補正部22は、作成した対応情報および画像情報を検出処理部23へ出力する。
検出処理部23は、補正部22から対応情報および画像情報を受けると、当該対応情報に基づいて、当該画像情報の含む画像に人間の像が含まれるか否かを判断する。
具体的には、検出処理部23は、たとえば、補正部22から過去に取得した複数の画像を参照して、人間と同程度の大きさを有し、かつ人間の移動速度と同程度の速さで動く像を人間の像であると推定する。検出処理部23は、人間であると推定した像の画像における位置を示す像位置情報を作成する。そして、検出処理部23は、作成した像位置情報と、補正部22から取得した対応情報および画像情報とを追跡部24へ出力する。
追跡部24は、検出処理部23から像位置情報、対応情報および画像情報を受けると、当該像位置情報に基づいて、人間であると推定された像の画像における移動の軌跡を示す軌跡情報を作成する。そして、追跡部24は、作成した軌跡情報と、検出処理部23から受けた像位置情報、対応情報および画像情報とをイベント検知部25へ出力する。
イベント検知部25は、追跡部24から軌跡情報、像位置情報、対応情報および画像情報を受けると、記憶部29から禁止エリア情報を取得する。イベント検知部25は、記憶部29から取得した禁止エリア情報と、追跡部24から受けた像位置情報、対応情報および画像情報とに基づいて、人間が進入禁止エリアに侵入したか否かを判定し、判定結果を示す侵入判定情報を作成する。
そして、イベント検知部25は、作成した侵入判定情報と、記憶部29から取得した禁止エリア情報と、追跡部24から受けた軌跡情報、像位置情報および画像情報とを描画部26へ出力する。
描画部26は、イベント検知部25から侵入判定情報、禁止エリア情報、軌跡情報、像位置情報および画像情報を受けると、侵入判定情報、禁止エリア情報、軌跡情報および像位置情報に基づいて、画像情報の含む画像に情報を付加した新たな画像を作成する。
具体的には、たとえば、描画部26は、侵入判定情報、禁止エリア情報、軌跡情報および像位置情報に基づいて、図2に示す画像を加工することにより、図3に示す画像を作成する。
より具体的には、描画部26は、禁止エリア情報に基づいて、画像に進入禁止エリアの情報を付加し、像位置情報に基づいて、画像に検出枠を付加し、軌跡情報に基づいて、画像に軌跡の情報を付加する。また、描画部26は、侵入判定情報に基づいて、検出枠を緑色にするかまたは赤色にするかを決定する。描画部26は、作成した画像を含む新たな画像情報を画像出力部28へ出力する。
画像出力部28は、描画部26から受けた画像情報をモニタ14へ送信することにより、当該画像情報の内容をモニタ14に表示する。
また、イベント検知部25は、人間が進入禁止エリアに侵入したと判定した場合、人間が進入禁止エリアに侵入した旨を警報出力部27に通知する。
警報出力部27は、人間が進入禁止エリアに侵入した旨の通知をイベント検知部25から受けると、警報装置16を動作させる。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムの比較例における、監視装置の監視処理の動作手順を定めたフローチャートの一例である。
図5を参照して、まず、監視装置112は、撮像装置11から画像を取得する(ステップS11)。
次に、監視装置112は、取得した画像をたとえば過去に撮像装置11から取得した画像と比較することにより、画像において移動した像を検出する。
次に、監視装置112は、画像において移動した像を検出した場合(ステップS12でYES)、当該像が人間の像であるか否かを判断する。具体的には、監視装置112は、自己の記憶する撮像装置11の撮像パラメータに基づいて、たとえば、移動した像が人間と同程度の大きさを有し、かつ人間の移動速度と同程度の速さで移動したか否かを判断する。
次に、監視装置112は、画像において移動した部分が人間の像であると判断した場合(ステップS13でYES)、画像に基づいて、人間が進入禁止エリアに侵入したか否かを判断する。
次に、監視装置112は、人間が進入禁止エリアに侵入したと判断した場合(ステップS14でYES)、人間が進入禁止エリアに侵入した旨を検知結果としてモニタ14に表示する(ステップS15)。
一方、監視装置112は、画像において移動した像を検出しなかった場合(ステップS12でNO)、撮像装置11から新たな画像を取得する(ステップS11)。
また、監視装置112は、画像において移動した像が人間の像でないと判断した場合(ステップS13でYES)、撮像装置11から新たな画像を取得する(ステップS11)。
また、監視装置112は、人間が進入禁止エリアに侵入していないと判断した場合(ステップS14でNO)、撮像装置11から新たな画像を取得する(ステップS11)。
[比較例における撮像パラメータの決定]
図6は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムの比較例の構成の他の例を示す図である。
図6は、撮像装置の撮像パラメータを決定するための作業を行う様子を示している。図6を参照して、監視システム201は、撮像装置11と、監視装置112と、情報処理装置17とを備える。
撮像装置11は、ネットワーク10経由で監視装置112と接続される。監視装置112は、たとえばパーソナルコンピュータである情報処理装置17と接続される。
操作者30は、情報処理装置17を用いて撮像装置11の撮像パラメータを決定する。具体的には、情報処理装置17にインストールされた専用のアプリケーションRは、画像における人間の像の高さおよび当該像の位置、ならびに当該人間の実際の身長を示す値を取得することにより、撮像装置11の撮像パラメータを演算することができる。
より具体的には、アプリケーションRは、撮像装置11の撮像パラメータを演算するために、画像における人間の像の高さおよび当該像の位置、ならびに当該人間の実際の身長を示す値の組を複数必要とする。各組における人間の像の位置は、画像において均等に分散していることが望ましい。
以下、画像における人間の像の高さおよび位置、ならびに当該人間の実際の身長を、当該人間の像内容とも称する。
たとえば、アプリケーションRは、操作者30が情報処理装置17に入力した補助者31の像内容に基づいて、非特許文献1に記載のカメラパラメータの推定方法と同様の方法により撮像装置11の撮像パラメータを演算する。
情報処理装置17のディスプレイには、撮像装置11によって撮像された画像が表示される。操作者30は、たとえば、画像における望ましい領域へ補助者31の像が移動するように、監視対象エリア周辺に待機している補助者31を誘導する。
ここで、操作者30および補助者31の距離がある程度離れている場合、操作者30は、移動すべき方向を指で差し示す等により補助者31に直接指示を与えることができない。また、補助者31は、操作者30の手元にある情報処理装置17のディスプレイに表示された画像を確認することができない。
このため、操作者30は、携帯電話等を介して補助者31に指示を与えながら、補助者31を誘導する。
操作者30は、補助者31の像が画像における望ましい領域に位置している状態において、補助者31の像内容を情報処理装置17に入力する。
具体的には、操作者30は、画像における、補助者31の像の接地部すなわち足底部、および頭頂部をクリックすることにより、補助者31の像の位置および高さを情報処理装置17に入力する。また、操作者30は、補助者31の身長をたとえばタイピングにより情報処理装置17に入力する。
操作者30は、補助者31の像内容を情報処理装置17に入力した後、補助者31の像が画像における異なる位置に移動するように、補助者31を誘導する。
操作者30は、補助者31を移動させた後、補助者31の像内容を再び情報処理装置17に入力する。
操作者30は、このように、補助者31の誘導と補助者31の像内容の情報処理装置17への入力とを数回繰り返す。
アプリケーションRは、操作者30によって入力された複数の像内容に基づいて所定の演算を行うことにより、撮像装置11の撮像パラメータを演算する。そして、情報処理装置17は、アプリケーションRによる演算の結果として得られた撮像パラメータを監視装置12に記憶させる。
しかしながら、監視システム201では、撮像パラメータを決定するために操作者30および補助者31の2人の作業者が必要となる。また、操作者30が補助者31に移動の指示を与えた場合において、補助者31は、どの方向へどの程度移動すればよいのかすぐには分からないことがあり、撮像パラメータの決定に時間が掛かる場合がある。
そこで、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムでは、以下のような構成により、このような課題を解決する。
本発明の第1の実施の形態に係る監視システムの構成および動作は、以下で説明する内容以外については、監視システム201の構成および動作とそれぞれ同様である。また、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおける監視装置の構成および動作は、以下で説明する内容以外については、監視装置112と同様である。
[本発明の実施の形態における撮像パラメータの決定]
図7は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムの構成を示す図である。
図7は、撮像装置の撮像パラメータを決定するための作業を行う様子を示している。図7を参照して、監視システム(撮像パラメータ決定システム)101は、撮像装置11と、監視装置(撮像パラメータ決定装置)12と、携帯端末装置18と、基地局19とを備える。
撮像装置11は、ネットワーク10経由で監視装置12と接続される。携帯端末装置18は、無線により基地局19と接続される。基地局19は、ネットワーク10経由で監視装置12と接続される。監視装置12は、撮像装置11の撮像パラメータを決定する。
携帯端末装置18は、スマートフォンまたはタブレット等である。基地局19は、携帯電話の基地局または無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイント等である。
操作者30は、携帯端末装置18を用いて、監視装置12が撮像パラメータを決定するために必要な作業を行う。
図8は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおいて、撮像パラメータの決定のために操作者が行う作業の手順を示すフローチャートである。
図8を参照して、まず、操作者30は、監視装置12および撮像装置11を設置する(ステップS31)。具体的には、操作者30は、監視対象エリアを撮像可能な位置に撮像装置11を固定し、撮像装置11をネットワーク10に接続する。また、操作者30は、たとえば監視対象エリアから離れた建物において監視装置12を設置し、監視装置12をネットワーク10経由で撮像装置11に接続する。
次に、操作者30は、監視対象エリアへ移動し(ステップS32)、たとえば、携帯端末装置18にインストールされたアプリケーションPを起動する。これにより、携帯端末装置18には、監視対象エリアの現在の様子を示す画像が表示される(ステップS33)。
次に、操作者30は、携帯端末装置18のディスプレイに表示された画像に自己の像が含まれていることを確認して、画像における自己の像の位置および高さ、ならびに自己の実際の身長、すなわち自己の像内容を携帯端末装置18に入力する(ステップS34およびステップS35)。
具体的には、操作者30は、携帯端末装置18のディスプレイに表示された画像における、自己の像の足底部および頭頂部をタップすることにより、自己の像の位置および高さを携帯端末装置18に入力する。また、操作者30は、たとえばタイピングにより自己の身長を携帯端末装置18に入力する。
携帯端末装置18は、操作者30による像内容の入力を受けると、当該像内容に基づいて対象情報を作成し、作成した対象情報を監視装置12へ送信する。
以下、操作者30が自己の像内容を携帯端末装置18に入力する作業(ステップS34およびステップS35)を、像内容入力作業とも称する。
対象情報は、撮像装置11によって撮像された画像における検知対象たとえば人間の位置および大きさ、ならびに当該検知対象の実際の大きさを示す情報である。具体的には、対象情報は、携帯端末装置18が自己のディスプレイに表示した画像における操作者30の位置および大きさ、ならびに操作者30の実際の身長を示す情報である。
次に、操作者30は、実空間において像内容入力作業を行った位置から移動することにより、画像における自己の像を、既に像内容入力作業を行った位置からある程度移動させ、移動先において像内容入力作業を行う。操作者30は、画像における適度に分散した複数の位置で像内容入力作業を行う。
ここでは、操作者30は、1回目の像内容入力作業を終えた状態であるので(ステップS36でNO)、携帯端末装置18のディスプレイに表示された画像を確認しながら移動することにより、画像において次に像内容入力作業を行う位置へ自己の像を移動させる(ステップS37)。そして、操作者30は、移動先において像内容入力作業(ステップS34およびステップS35)を行う。
次に、操作者30は、移動および像内容入力作業を所定回数たとえば6回繰り返した後(ステップS36でYES)、携帯端末装置18のディスプレイに表示される画像を用いて検証作業を行う(ステップS38)。
具体的には、監視装置12は、携帯端末装置18から対象情報を複数回取得し、取得した複数の対象情報に基づいて撮像パラメータを演算する。そして、監視装置12は、演算結果の検証を操作者30に行わせるための検証情報を作成し、作成した検証情報を携帯端末装置18へ送信する。
携帯端末装置18は、監視装置12から検証情報を受信し、受信した検証情報に基づく内容を自己のディスプレイに表示する。
なお、図8に示す手順では、操作者30は、自己の実際の身長を携帯端末装置18に上記所定回数たとえば6回入力する必要があるとしたが(ステップS35)、これに限定するものではない。携帯端末装置18への操作者30の実際の身長の入力回数は、上記所定回数未満たとえば1回であってもよい。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおける撮像パラメータ決定処理について説明する。
監視システム101における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンスの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図9は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおける撮像パラメータ決定処理のシーケンスの一例を示す図である。
図9を参照して、まず、撮像装置11は、監視対象エリアを撮像し、撮像した画像を含む画像情報をたとえば定期的に監視装置12へ送信する(ステップS51)。
次に、携帯端末装置18は、操作者30による操作を受けて(ステップS52)、専用のアプリケーションPを起動させる(ステップS53)。携帯端末装置18は、アプリケーションPが起動したことにより、撮像パラメータの決定に必要な処理の開始を要求するための処理開始要求を監視装置12へ送信する(ステップS54)。
次に、監視装置12は、携帯端末装置18から処理開始要求を受信して、操作者30による像内容入力作業を補助するための、つまり対象情報の作成を補助するためのガイド情報を作成する。そして、監視装置12は、作成したガイド情報および撮像装置11から受信した画像情報を携帯端末装置18へ送信する(ステップS55)。
なお、監視装置12は、ガイド情報を画像情報と同じタイミングで携帯端末装置18へ送信する構成であってもよいし、異なるタイミングで携帯端末装置18へ送信する構成であってもよい。
監視装置12は、たとえば、撮像装置11から画像情報を受信するたびに、受信した画像情報を携帯端末装置18へ送信する。つまり、監視装置12は、たとえば定期的に画像情報を携帯端末装置18へ送信する。
次に、携帯端末装置18は、監視装置12から画像情報およびガイド情報を受信すると、受信した画像情報に含まれる画像にガイド情報を付加した画像を自己のディスプレイに表示する。
携帯端末装置18は、監視装置12から画像情報を受信するたびに、自己のディスプレイに表示する監視対象エリアの画像を、新たに取得した画像情報に含まれる画像に更新する。
次に、操作者30は、携帯端末装置18をたとえば手に持った状態において携帯端末装置18のディスプレイに表示された画像を確認しながら、像内容入力作業を行うために適した位置へ移動し、移動先において像内容入力作業を行う。
図10は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおいて、携帯端末装置のディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
図10は、操作者30が携帯端末装置18に対して1回目の像内容入力作業を行う際に携帯端末装置18のディスプレイに表示される画像を示している。
図10を参照して、携帯端末装置18のディスプレイには、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像が表示されている。画像は、操作者30の像である操作者像30Fと、携帯端末装置18の像である携帯端末装置像18Fとを含んでいる。また、画像には、たとえばガイド情報であるガイド線H1〜H3が表示されている。
ガイド線H1〜H3は、画像を区画D1〜D6に区切っている。操作者30は、画像において、自己の像すなわち操作者像30Fを区画D1〜D6いずれか1つに移動させ、移動させた先において像内容入力作業を行う。操作者30は、たとえば区画D1〜D6の各々において1回ずつ像内容入力作業を行う。ここでは、操作者30は、区画D3において像内容入力作業を行った。
点Ptは、画像において操作者30がタップした箇所に表示された点であり、操作者30の像の頭頂部を示す点である。点Pbは、画像において操作者30がタップした箇所に表示された点であり、操作者30の像の足底部を示す点である。「170cm」は、操作者30がたとえばタイピングにより入力した、操作者30の実際の身長である。
再び図9を参照して、次に、携帯端末装置18は、区画D3における像内容の入力を操作者30から受けて(ステップS56)、像内容が入力された画像における位置についての対象情報を作成する。
具体的には、携帯端末装置18は、入力された像内容に基づいて、画像における操作者30の位置および大きさ、ならびに操作者30の実際の身長を示す対象情報を作成し、作成した対象情報を監視装置12へ送信する(ステップS57)。
より具体的には、携帯端末装置18は、図10に示す点Pbの画像における座標と点Ptの画像における座標との距離を、操作者30の像の高さとして取得する。また、携帯端末装置18は、点Pbの画像における座標を操作者30の像の位置として取得する。
なお、対象情報は、携帯端末装置18は、画像における点Pbの座標、画像における点Ptの座標および操作者30の実際の身長を示す情報を対象情報として監視装置12へ送信する構成であってもよい。
次に、監視装置12は、携帯端末装置18から対象情報を受信し、受信した対象情報に基づいて、新たなガイド情報であるガイド情報Aを作成する。監視装置12が作成したガイド情報Aは、監視対象エリアの画像における、対象情報が既に取得された部分、すなわち画像において既に像内容入力作業が行われた部分を特定するための情報を含む。
具体的には、たとえば、ガイド情報Aは、図10に示す区画D1〜D6のうち、像内容入力作業が既に行われた部分が区画D3であることを示す情報を含む。
次に、監視装置12は、作成したガイド情報Aを携帯端末装置18へ送信する(ステップS58)。
図11は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおいて、携帯端末装置のディスプレイに表示される画像の他の例を示す図である。
図11は、操作者30が携帯端末装置18に対して2回目の像内容入力作業を行う際に携帯端末装置18のディスプレイに表示される画像を表示している。
図11を参照して、携帯端末装置18のディスプレイには、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像が表示されている。画像は、操作者30の像である操作者像30Fと、携帯端末装置18の像である携帯端末装置像18Fとを含んでいる。また、画像には、たとえばガイド情報Aである、ガイド線H1〜H3および斜線によるハッチングが表示されている。
区画D1〜D6のうち、区画D3は携帯端末装置18が対象情報を既に取得した区画であるため、区画D3には、斜線によるハッチングが施されている。
ここでは、操作者30は、ハッチングの施されていない区画D5に自己の像が位置するように移動し、移動先において像内容入力作業を行った。
再び図9を参照して、次に、携帯端末装置18は、区画D5における像内容の入力を操作者30から受けると(ステップS59)、当該像内容に基づいて対象情報を作成し、作成した対象情報を監視装置12へ送信する(ステップS60)。
次に、監視装置12は、携帯端末装置18から対象情報を受信すると、新たなガイド情報Aを作成し、作成したガイド情報Aを監視装置12へ送信する(ステップS61)。
操作者30は、たとえば、区画D1,D2,D4,D6においても同様に像内容入力作業を行う。
携帯端末装置18は、操作者30が像内容入力作業を行うたびに、像内容が入力された画像中の位置についての対象情報を作成し、作成した対象情報を監視装置12へ送信する。
監視装置12は、携帯端末装置18から対象情報を受信するたびに、新たなガイド情報Aを作成し、作成したガイド情報Aを携帯端末装置18へ送信する。
次に、操作者30は、区画D1〜D6の各々において像内容入力作業を行った後、像内容入力作業を終了する旨を携帯端末装置18に入力する。
携帯端末装置18は、像内容入力作業を終了するための操作を操作者30から受けると(ステップS62)、監視装置12に入力完了通知を送信する(ステップS63)。
監視装置12は、携帯端末装置18から入力完了通知を受信すると、これまでに携帯端末装置18から受信した複数の対象情報に基づいて、撮像装置11の撮像パラメータを演算する(ステップS64)。
具体的には、たとえば、監視装置12は、携帯端末装置18から受信した複数の対象情報に基づいて、非特許文献1に記載のカメラパラメータの推定方法と同様の方法により撮像装置11の撮像パラメータを演算する(ステップS64)。
次に、監視装置12は、演算した撮像パラメータに基づいて、検証情報を作成し、作成した検証情報を携帯端末装置18へ送信する(ステップS65)。検証情報は、演算の結果得られた撮像パラメータの検証を操作者30に行わせるための情報である。
次に、携帯端末装置18は、監視装置12から検証情報を受信し、受信した検証情報の内容を自己のディスプレイに表示する。
図12は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおいて、携帯端末装置のディスプレイに表示された画像の他の例を示す図である。図13は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおいて、携帯端末装置のディスプレイに表示された画像の他の例を示す図である。
図12および図13は、携帯端末装置18のディスプレイに表示された検証情報の内容を示している。図12および図13を参照して、携帯端末装置18のディスプレイには、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像が表示されている。また、画像には、監視対象エリアにおける奥行きを表すためのグリッド線と、評価用バーBとが表示されている。
グリッド線および評価用バーBは、監視装置12が自己の演算した撮像パラメータに基づいて作成した表示である。
操作者30がグリッド線上のある箇所をタップした場合、評価用バーBが操作者30によってタップされた箇所へ移動する。その際、評価用バーBの長さは、たとえば、画像における当該箇所に対応する実空間における位置の、撮像装置11からの距離に応じて変化する。具体的には、たとえば、評価用バーBの長さは、画像の上部へ移動するほど短くなる。
ここでは、操作者30は、携帯端末装置18に表示された画像におけるグリッド線と評価用バーBの長さの変化とを確認し、監視装置12によって演算された撮像パラメータに問題はないと判断する。
再び図9を参照して、次に、操作者30は、撮像パラメータに問題が無いことを確認した旨を携帯端末装置18に入力する。
監視装置12は、撮像パラメータに問題が無いことを確認した旨の入力を操作者30から受けると(ステップS66)、検証合格情報を作成し、作成した検証合格情報を監視装置12へ送信する(ステップS67)。
監視装置12は、携帯端末装置18から検証合格情報を受信すると、撮像パラメータの値を確定し(ステップS68)、確定した撮像パラメータの値を自己の記憶部に記憶する。
図14は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおける監視装置の構成の一部を示す図である。
図14を参照して、監視装置12は、監視処理部20と、警報出力部27と、画像出力部28と、記憶部29と、画像取得部51と、送信処理部52と、取得部53と、ガイド情報作成部54と、パラメータ決定部55とを備える。
すなわち、監視装置12は、図4に示す監視装置112と比べて、画像取得部21の代わりに画像取得部51を備え、さらに、送信処理部52と、取得部53と、ガイド情報作成部54と、パラメータ決定部55とを備える。
画像取得部51は、撮像装置11からネットワーク10経由で、たとえば定期的に監視対象エリアの画像を含む画像情報を取得し、取得した画像情報を監視処理部20および送信処理部52へ出力する。
取得部53は、携帯端末装置18から処理開始要求を取得し、取得した処理開始要求を送信処理部52およびガイド情報作成部54へ出力する。
送信処理部52は、取得部53から処理開始要求を受けると、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像を携帯端末装置18へ送信する。具体的には、送信処理部52は、取得部53から処理開始要求を受けると、画像取得部51から受けた画像情報を携帯端末装置18へ送信する。
ガイド情報作成部54は、取得部53から処理開始要求を受けると、対象情報の作成を補助するための、画像上に表示可能なガイド情報を作成し、作成したガイド情報を送信処理部52へ出力する。
送信処理部52は、ガイド情報作成部54から受けたガイド情報を携帯端末装置18へ送信する。
取得部53は、携帯端末装置18から対象情報を取得する。具体的には、たとえば、取得部53は、監視対象エリアの画像の複数の部分における対象情報をそれぞれ取得する。より具体的には、たとえば、取得部53は、図10における区画D1〜D6のそれぞれにおいて作成された対象情報を取得する。
対象情報は、たとえば、監視対象エリアの画像における操作者30の位置および大きさ、ならびに操作者30の実際の身長を示す情報である。取得部53は、取得した対象情報をガイド情報作成部54およびパラメータ決定部55へ出力する。
ガイド情報作成部54は、取得部53から受けた対象情報に基づいて、ガイド情報Aを作成し、作成したガイド情報Aを送信処理部52へ出力する。ガイド情報Aは、監視対象エリアの画像における、対象情報が既に取得された部分すなわち対象情報が既に作成された部分を特定するための情報を含むガイド情報である。
送信処理部52は、ガイド情報作成部54から受けたガイド情報Aを携帯端末装置18へ送信する。
取得部53は、携帯端末装置18から入力完了通知を取得し、取得した入力完了通知をパラメータ決定部55へ出力する。
パラメータ決定部55は、取得部53によって取得された対象情報に基づいて、撮像装置11の撮像パラメータを決定する。具体的には、パラメータ決定部55は、取得部53から入力完了通知を受けると、これまでに取得部53から受けた複数の対象情報に基づいて、撮像装置11の撮像パラメータを演算する。
より具体的には、パラメータ決定部55は、たとえば、取得部53から受けた複数の対象情報に基づいて、非特許文献1に記載のカメラパラメータの推定方法と同様の方法により撮像装置11の撮像パラメータを演算する。
そして、パラメータ決定部55は、演算の結果得られた撮像パラメータの検証に用いられる検証情報を作成し、作成した検証情報を送信処理部52へ出力する。
送信処理部52は、パラメータ決定部55から受けた検証情報を携帯端末装置18へ送信する。
取得部53は、撮像パラメータに問題が無いことが確認された旨を示す情報である検証合格情報を携帯端末装置18から取得し、取得した検証合格情報をパラメータ決定部55へ出力する。
パラメータ決定部55は、取得部53から検証合格情報を受けると、撮像パラメータの値を確定し、確定した撮像パラメータの値を記憶部29に保存する。
図15は、本発明の第1の実施の形態に係る携帯端末装置の構成を示す図である。
図15を参照して、携帯端末装置18は、取得部71と、受付部72と、処理部73と、送信処理部74と、表示部75とを備える。
受付部72は、操作者30が携帯端末装置18に対して行ったアプリケーションPを起動させるための操作を受け付け、当該操作の内容を示す通知を処理部73へ出力する。
処理部73は、受付部72から当該通知を受けて、アプリケーションPを起動させる。そして、処理部73は、たとえば、アプリケーションPの命令に従って処理開始要求を作成し、作成した処理開始要求を送信処理部74へ出力する。送信処理部74は、処理部73から受けた処理開始要求を監視装置12へ送信する。
取得部71は、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像を取得する。具体的には、取得部71は、たとえば定期的に監視装置12から画像情報を取得し、取得した画像情報を処理部73へ出力する。
処理部73は、取得部71から受けた画像情報に含まれる画像を、たとえばディスプレイを含む表示部75に表示する。処理部73は、取得部71から新たに画像情報を受けると、表示部75に表示する画像を新たな画像情報に含まれる画像に更新する。
また、取得部71は、監視装置12からガイド情報を取得し、取得したガイド情報を処理部73へ出力する。
処理部73は、取得部71から受けたガイド情報を、表示部75に表示している画像に重ねて表示する。
また、受付部72は、取得部71によって取得された画像における検知対象たとえば人間の位置および大きさ、ならびに当該検知対象の実際の大きさに関する入力を受け付ける。
具体的には、受付部72は、操作者30が携帯端末装置18に対して行った、像内容の入力を受け付ける。そして、受付部72は、受け付けた入力の内容を示す通知を処理部73へ出力する。
処理部73は、受付部72から受けた当該通知に基づいて対象情報を作成し、作成した対象情報を送信処理部74へ出力する。
送信処理部74は、受付部72によって受け付けられた入力内容に基づく対象情報を監視装置12へ送信する。具体的には、送信処理部74は、処理部73から受けた対象情報を監視装置12へ送信する。
受付部72は、操作者30が携帯端末装置18に対して行った、像内容入力作業を終了する旨の入力を受け付ける。そして、受付部72は、受け付けた入力の内容を示す通知を処理部73へ出力する。
処理部73は、受付部72から当該通知を受けると、入力完了通知を作成し、作成した入力完了通知を送信処理部74へ出力する。送信処理部74は、処理部73から受けた入力完了通知を監視装置12へ送信する。
取得部71は、撮像パラメータの検証に用いられる検証情報を監視装置12から取得し、取得した検証情報を処理部73へ出力する。処理部73は、監視装置12から受けた検証情報の内容を表示部75に表示する。
受付部72は、操作者30が携帯端末装置18に対して行った、撮像パラメータに問題が無いことを確認した旨の入力を受け付ける。そして、受付部72は、受け付けた入力の内容を示す通知を処理部73へ出力する。
処理部73は、受付部72から当該通知を受けると、撮像パラメータに問題が無いことが確認された旨を示す検証合格情報を作成し、作成した検証合格情報を監視装置12へ送信する。
なお、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムでは、撮像装置11は、監視装置12と別個に設けられる構成であるとしたが、これに限定するものではなく、監視装置12に内蔵される構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムでは、監視装置12は、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像を監視装置12経由で取得する構成であるとしたが、これに限定するものではなく、たとえば、撮像装置11から直接取得する構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムでは、人間を撮像パラメータ決定処理における検知対象とし、対象情報は、画像における人間の位置および大きさ、ならびに当該人間の実際の身長を示す情報であるとしたが、これに限定するものではない。たとえば、当該検知対象は、既知の寸法を有する治具等であってもよい。この場合、対象情報は、画像における当該治具等の位置および大きさ、ならびに当該治具等の実際の寸法を示す情報である。
ところで、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムの比較例である監視システム201では、カメラキャリブレーションは、たとえば、監視装置112を操作する操作者30、および監視対象エリアにおいて撮像装置11により撮像される補助者31の二人の作業者により行われる。操作者30は、情報処理装置17のモニタに表示された画像を確認しながら補助者31に指示を与え、カメラキャリブレーションのための撮像に適した位置へ補助者31を誘導する。
しかしながら、たとえば、操作者30および補助者31の距離が離れている場合、操作者30が補助者31に的確な指示を与えることが困難なことがある。このような場合、撮像パラメータの決定に時間が掛かることがある。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る監視装置(撮像パラメータ決定装置)では、送信処理部52は、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像を携帯端末装置18へ送信する。取得部53は、上記画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに検知対象の実際の大きさを示す対象情報を携帯端末装置18から取得する。パラメータ決定部55は、取得部53によって取得された対象情報に基づいて、撮像装置11の撮像パラメータを決定する。
また、本発明の第1の実施の形態に係る監視システム(撮像パラメータ決定システム)では、携帯端末装置18は、処理開始要求を監視装置12へ送信する。監視装置12は、携帯端末装置18から処理開始要求を受信して、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像を携帯端末装置18へ送信する。携帯端末装置18は、監視装置12から上記画像を受信して、上記画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに検知対象の実際の大きさを示す対象情報を監視装置12へ送信する。
このように、監視対象エリアの画像を携帯端末装置18へ送信する構成により、操作者30は、たとえば検知対象である自己の像を含む監視対象エリアの画像を確認しながら、監視対象エリア内を移動することができるため、対象情報の作成に適した画面中の領域に自己の像を速やかに位置させることができる。そして、監視装置12において、携帯端末装置18から対象情報を取得することにより、たとえば、他の操作者30による対象情報の入力作業等を必要とすることなく、撮像パラメータを決定することができる。
したがって、本発明の第1の実施の形態に係る監視装置および監視システムでは、撮像パラメータを決定するための作業を効率的に行うことができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る監視装置では、ガイド情報作成部54は、対象情報の作成を補助するための、上記画像上に表示可能なガイド情報を作成する。送信処理部52は、上記画像およびガイド情報を携帯端末装置18へ送信する。
このような構成により、たとえば、監視対象エリアの画像上に、検知対象である操作者30の像を位置させるべき領域を表示することができるため、操作者30の位置決めをより速やかに行うことができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る監視装置では、取得部53は、上記画像の複数の部分における対象情報をそれぞれ取得する。ガイド情報は、対象情報が取得された部分を特定するための情報を含む。
このような構成により、画像において、対象情報が既に作成された領域を表示することができるため、たとえば、画像のどの領域において次に対象情報を作成すべきかを操作者30に明確に認識させることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る携帯端末装置では、取得部71は、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像を取得する。受付部72は、取得部71によって取得された当該画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに検知対象の実際の大きさに関する入力を受け付ける。送信処理部74は、受付部72によって受け付けられた入力内容に基づく対象情報を、撮像装置11の撮像パラメータを決定する監視装置12へ送信する。
このように、携帯端末装置18が監視対象エリアの画像を取得する構成により、たとえば、操作者30は、自己の像を含む監視対象エリアの画像を確認しながら、監視対象エリア内を移動することができるため、対象情報の作成に適した画像中の領域に自己の像を速やかに位置させることができる。そして、対象情報を監視装置12へ送信することにより、監視装置12において、たとえば、他の操作者30による対象情報の入力作業等を必要とすることなく、撮像パラメータを決定することができる。したがって、撮像パラメータを決定するための作業を効率的に行うことができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムでは、監視装置12は、さらに、携帯端末装置18から対象情報を受信して、撮像装置11の撮像パラメータの検証に用いられる検証情報を携帯端末装置18へ送信する。
このような構成により、たとえば、操作者30が、監視対象エリアから離れることなく撮像パラメータの検証を行うことができるため、撮像パラメータが適切でないと判断した場合に、撮像パラメータを決定するための作業をやり直すことができる。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る監視システムと比べて、パラメータ決定処理において監視対象エリアの画像を録画する監視システムに関する。以下で説明する内容以外は、第1の実施の形態に係る監視システムと同様である。
図16は、本発明の第2の実施の形態に係る監視システムの構成を示す図である。
図16は、撮像装置の撮像パラメータを決定するための作業を行う様子を示している。図16を参照して、監視システム(撮像パラメータ決定システム)102は、撮像装置11と、監視装置(撮像パラメータ決定装置)12と、携帯端末装置18と、基地局19と、録画装置80とを備える。
携帯端末装置18は、操作者30による操作を受けて、録画装置80を遠隔で操作するための指示情報を送信する。録画装置80は、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像を録画することができる。
具体的には、携帯端末装置18は、録画を開始すべき旨の指示情報または録画を停止すべき旨の指示情報を、ネットワーク10経由で監視装置12へ送信する。
監視装置12は、録画を開始すべき旨の指示情報を携帯端末装置18から取得すると、撮像装置11から取得した画像情報の内容、すなわち撮像装置11により撮像された監視対象エリアの画像を録画装置80に記録させる。
また、監視装置12は、録画を停止すべき旨の指示情報を携帯端末装置18から取得すると、録画装置80に画像の記録を停止させる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る監視システムにおける撮像パラメータ決定処理について説明する。
監視システム102における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンスの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図17は、本発明の第2の実施の形態に係る監視システムにおける撮像パラメータ決定処理のシーケンスの一例を示す図である。
図17を参照して、ステップS151〜ステップS155の動作は、図9におけるステップS51〜ステップS55の動作と同様である。監視システム102では、図9に示す各ステップの動作と比較して、さらに以下のような動作を行うことができる。
操作者30が携帯端末装置18に対して、録画装置80に録画を開始させるための操作を行うと、携帯端末装置18は、当該操作を受けて(ステップS156)、録画を開始すべき旨の指示情報を監視装置12へ送信する(ステップS157)。
次に、監視装置12は、録画を開始すべき旨の指示情報を携帯端末装置18から受信して、撮像装置11からたとえば定期的に受信する画像情報の録画装置80への送信を開始する(ステップS158)。
次に、録画装置80は、監視装置12からたとえば定期的に画像情報を受信し、受信した画像情報に含まれる画像を記録する。具体的には、録画装置80は、監視装置12から最初の画像情報を取得したことにより画像の記録を開始する(ステップS159)。
次に、操作者30は、たとえば、携帯端末装置18のディスプレイに表示された監視対象エリアの画像における自己の像を確認しながら、監視対象エリア内を移動する。その際、操作者30は、監視対象エリアにおける複数の場所において一時的に静止する。
次に、操作者30が携帯端末装置18に対して、録画装置80に録画を停止させるための操作を行うと、携帯端末装置18は、当該操作を受けて(ステップS160)、録画を停止すべき旨の指示情報を監視装置12へ送信する(ステップS161)。
次に、監視装置12は、録画を停止すべき旨の指示情報を携帯端末装置18から受信して、撮像装置11への画像情報の送信を停止する(ステップS162)。
次に、録画装置80は、監視装置12から画像情報が到着しなくなることにより、画像の記録を停止する(ステップS163)。
次に、操作者30は、たとえば、監視装置12の設置場所へ移動し、監視装置12に対して、録画情報を録画装置80に要求するための操作を行う。録画情報は、たとえば、録画装置80が記録した画像、具体的には、監視対象エリア内を操作者30が移動する様子を示す動画を含む情報である。
監視装置12は、録画情報を録画装置80に要求するための操作を操作者30から受けると(ステップS164)、録画情報を要求するための録画情報要求を録画装置80へ送信する(ステップS165)。
次に、録画装置80は、監視装置12から録画情報要求を受信して、録画情報を監視装置12へ送信する(ステップS116)。
次に、監視装置12は、録画装置80から録画情報を受信して、受信した録画情報の内容をたとえば自己のディスプレイに表示する。操作者30は、監視装置12のディスプレイに表示された画像における自己の像を用いて、自己の像内容を監視装置12に入力する。
具体的には、操作者30は、画像において対象エリア内を移動する自己の像が静止した複数のタイミングにおいて、画像における自己の像の位置および高さ、ならびに自己の実際の身長を監視装置12に入力する。
監視装置12は、操作者30から像内容の入力を受けて(ステップS167)、当該入力の内容に基づいて対象情報を作成する。具体的には、監視装置12は、操作者30から像内容の入力を受けるたびに、像内容が入力された画像における位置についての対象情報を作成する。
次に、監視装置12は、作成した複数の対象情報に基づいて、撮像装置11の撮像パラメータを演算する(ステップS168)。
ステップS169〜ステップS172に示す動作は、図9におけるステップS65〜ステップS68に示す動作と同様である。
図18は、本発明の第2の実施の形態に係る監視装置の構成の一部を示す図である。
図18を参照して、監視装置12は、監視処理部20と、警報出力部27と、画像出力部28と、記憶部29と、送信処理部52と、ガイド情報作成部54と、画像取得部61と、録画制御部62と、取得部63と、録画情報処理部65と、受付部67と、表示部68と、パラメータ決定部69とを備える。
すなわち、監視装置12は、図14に示す監視装置12と比べて、画像取得部51、取得部53およびパラメータ決定部55の代わりに、たとえば以下のような動作をさらに行うことが可能な画像取得部61、取得部63およびパラメータ決定部69をそれぞれ備え、さらに、録画制御部62と、録画情報処理部65と、受付部67と、表示部68とを備える。
画像取得部61は、撮像装置11からネットワーク10経由で、たとえば定期的に監視対象エリアの画像を含む画像情報を取得し、取得した画像情報を監視処理部20、送信処理部52、および録画制御部62へ出力する。
取得部63は、録画を開始すべき旨の指示情報を携帯端末装置18から取得し、取得した指示情報を録画制御部62へ出力する。
録画制御部62は、録画を開始すべき旨の指示情報を取得部63から受けた後において画像取得部61から受けた画像情報を録画装置80へ送信する。これにより、録画制御部62は、送信した画像情報に含まれる画像を録画装置80に記録させる。
取得部63は、録画を停止すべき旨の指示情報を携帯端末装置18から取得し、取得した指示情報を録画制御部62へ出力する。
録画制御部62は、録画を停止すべき旨の指示情報を取得部63から受けると、画像取得部61から受けた画像情報の録画装置80への送信を停止する。これにより、録画制御部62は、録画装置80に画像の記録を停止させる。
受付部67は、操作者30が監視装置12に対して行った録画情報を要求するための操作を受け付け、当該操作の内容を示す通知を録画情報処理部65へ出力する。
録画情報処理部65は、受付部67から当該通知を受けると、録画情報要求を作成し、作成した録画情報要求を録画装置80へ送信する。
また、録画情報処理部65は、録画装置80から録画情報を取得して、取得した録画情報の内容をたとえばディスプレイを含む表示部68に表示する。
受付部67は、操作者30が監視装置12に対して行った像内容の入力を受け付け、受け付けた入力の内容を示す通知を録画情報処理部65へ出力する。具体的には、受付部67は、操作者30による像内容の入力を受け付けるたびに、受け付けた入力の内容を示す通知を録画情報処理部65へ送信する。
録画情報処理部65は、受付部67から受けた当該通知に基づいて対象情報を作成し、作成した対象情報をパラメータ決定部69へ出力する。具体的には、録画制御部62は、受付部67から当該通知を受けるたびに、当該通知に基づいて対象情報を作成する。
パラメータ決定部69は、録画情報処理部65から受けた複数の対象情報に基づいて、撮像装置11の撮像パラメータを演算する。
そして、パラメータ決定部69は、演算の結果得られた撮像パラメータの検証に用いられる検証情報を作成し、作成した検証情報を送信処理部52へ出力する。
図19は、本発明の第2の実施の形態に係る携帯端末装置の構成を示す図である。
図19を参照して、携帯端末装置18は、取得部71と、表示部75と、受付部92と、処理部93と、送信処理部94とを備える。
すなわち、携帯端末装置18は、図15に示す携帯端末装置18と比べて、受付部72、処理部73および送信処理部74の代わりに、たとえば以下のような動作をさらに行うことが可能な受付部92、処理部93および送信処理部94をそれぞれ備える。
受付部92は、操作者30が携帯端末装置18に対して行った、録画装置80を操作するための操作を受け付ける。
たとえば、操作者30が携帯端末装置18に対して、録画装置80に録画を開始させるための操作を行った場合、受付部92は、当該操作を受け付け、受け付けた操作の内容を示す通知を処理部93へ出力する。
処理部93は、受付部92から当該通知を受けると、録画を開始すべき旨の指示情報を作成し、作成した指示情報を送信処理部94へ出力する。
一方、操作者30が携帯端末装置18に対して録画装置80に録画を停止させるための操作を行った場合、受付部92は、当該操作を受け付け、受け付けた操作の内容を示す通知を処理部93へ出力する。
処理部93は、受付部92から当該通知を受けると、録画を停止すべき旨の指示情報を作成し、作成した指示情報を送信処理部94へ出力する。送信処理部94は、処理部93から受けた指示情報を監視装置12へ送信する。
なお、本発明の第2の実施の形態に係る監視システム102では、携帯端末装置18は、録画を開始すべき旨の指示情報および録画を停止すべき旨の指示情報の両方を監視装置12へ送信することが可能な構成であるとしたが、これに限定するものではない。たとえば、携帯端末装置18は、録画を開始すべき旨の指示情報を監視装置12へ送信することが可能であり、録画を停止すべき旨の指示情報を監視装置12へ送信することが可能でない構成であってもよい。
また、本発明の第2の実施の形態に係る監視システム102では、携帯端末装置18は、指示情報を監視装置12へ送信する構成であるとしたが、これに限定するものではなく、録画装置80へ送信する構成であってもよい。
この場合、監視装置12は、たとえば定期的に撮像装置11から画像情報を受信し、受信した画像情報を録画装置80へ送信する。録画装置80は、携帯端末装置18から指示情報を受信した後において監視装置12から受信した画像情報に含まれる画像を記録する。
また、監視装置12は、操作者30から直接操作を受けて、撮像装置11から受信した画像情報に含まれる画像を録画装置80に記録させる構成であってもよい。
この場合、操作者30は、以下のような作業手順により、撮像装置11の撮像パラメータを決定してもよい。
たとえば、まず、操作者30は、監視装置12を操作することにより、撮像装置11によって撮像された画像の記録を録画装置80に開始させる。
次に、操作者30は、監視装置12の設置場所から監視対象エリアへ移動し、監視対象エリア内を移動する。その際、操作者30は、監視対象エリアにおける複数の場所において一時的に静止する。
次に、操作者30は、監視装置12の設置された場所へ戻る。そして、監視装置12を操作することにより録画装置80に録画を停止させる。
次に、操作者30は、たとえば図6に示す情報処理装置17を監視装置12に接続し、録画装置80によって記録された画像を情報処理装置17のディスプレイに表示する。
そして、操作者30は、情報処理装置17のディスプレイに表示された画像における自己の像の位置および高さ、ならびに自己の実際の身長を情報処理装置17に入力する。具体的には、操作者30は、画像において対象エリア内を移動する自己の像が静止したタイミングにおいて、画像における自己の像の位置および高さ、ならびに自己の実際の身長を情報処理装置17に入力する。
以上のように、本発明の第2の実施の形態に係る携帯端末装置では、送信処理部94は、撮像装置11によって撮像された監視対象エリアの画像を録画することが可能な録画装置80を遠隔で操作するための指示情報を送信する。
このような構成により、たとえば、操作者30が自己の像を配置すべき画像中の領域が、操作者30が短時間しか滞在できない実際の場所に該当する場合に、当該場所に操作者30が移動した際の画像を録画しておき、その後、録画された画像を用いて、確実に対象情報を作成することができる。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る監視システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
撮像装置によって撮像された対象エリアの画像を携帯端末装置へ送信する送信処理部と、
前記画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに前記検知対象の実際の大きさを示す対象情報を前記携帯端末装置から取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記対象情報に基づいて、前記撮像装置の撮像パラメータを決定するパラメータ決定部とを備え、
前記撮像装置は、前記対象エリアを撮像可能な位置に固定されたネットワークカメラであり、
前記携帯端末装置は、スマートフォンまたはタブレットであり、
前記撮像装置および前記携帯端末装置とネットワーク経由で接続される、撮像パラメータ決定装置。
[付記2]
撮像装置によって撮像された対象エリアの画像を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに前記検知対象の実際の大きさに関する入力を受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた入力内容に基づく対象情報を、前記撮像装置の撮像パラメータを決定する撮像パラメータ決定装置へ送信する送信処理部とを備え、
前記撮像装置は、前記対象エリアを撮像可能な位置に固定されたネットワークカメラであり、
前記撮像パラメータ決定装置とネットワーク経由で接続される、携帯端末装置。
[付記3]
撮像パラメータ決定装置と、
携帯端末装置とを備え、
前記携帯端末装置は、処理開始要求を前記撮像パラメータ決定装置へ送信し、
前記撮像パラメータ決定装置は、前記携帯端末装置から前記処理開始要求を受信して、撮像装置によって撮像された対象エリアの画像を前記携帯端末装置へ送信し、
前記携帯端末装置は、前記撮像パラメータ決定装置から前記画像を受信して、前記画像における検知対象の位置および大きさ、ならびに前記検知対象の実際の大きさを示す対象情報を前記撮像パラメータ決定装置へ送信し、
前記撮像装置は、前記対象エリアを撮像可能な位置に固定されたネットワークカメラであり、
前記携帯端末装置は、スマートフォンまたはタブレットであり、
前記撮像パラメータ決定装置は、前記撮像装置および前記携帯端末装置とネットワーク経由で接続される、撮像パラメータ決定システム。