JP7211779B2 - シールド発進側立坑壁およびシールド発進側立坑壁の施工方法 - Google Patents
シールド発進側立坑壁およびシールド発進側立坑壁の施工方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7211779B2 JP7211779B2 JP2018226714A JP2018226714A JP7211779B2 JP 7211779 B2 JP7211779 B2 JP 7211779B2 JP 2018226714 A JP2018226714 A JP 2018226714A JP 2018226714 A JP2018226714 A JP 2018226714A JP 7211779 B2 JP7211779 B2 JP 7211779B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wall
- anchor
- reinforcing
- shield
- cut
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Piles And Underground Anchors (AREA)
- Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)
- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
Description
特許文献1には、シールド掘削機で切削可能な切削壁を貫通させて引張り材によって所定の引張力が付与された状態で地盤に定着され、シールド掘削機によって切削可能で、引張り材の引張力を受けて切削壁の壁面に圧接する受圧板を備えた補強アンカーについて記載されている。
また、本発明に係るシールド発進側立坑壁は、シールド掘削機の発進領域に設けられ前記シールド掘削機で切削可能な切削壁と、前記切削壁を貫通させて引張り材によって所定の引張力が付与された状態で地盤に定着されたアンカーと、少なくとも前記切削壁の壁面に露出する前記アンカーの露出部分が覆われるように硬化材料によって打設された補強壁と、を備え、複数の前記アンカーの露出部分同士を連結する連結補強材が設けられ、前記アンカー及び前記補強壁は、前記シールド掘削機で切削可能な材料により形成されていることを特徴としている。
したがって、シールド掘削機で確実に細かく切削することができ、アンカー補強されたシールド掘進用の立坑壁を確実に切削することができる。
複数のアンカーの露出部分同士を連結する連結補強材が設けられていると、連結補強材によって複数のアンカー同士を連結することで、アンカーと補強壁との付着力を高めて一体化を図ることができる。そのため、シールド掘削機のカッターを押し当てた際に、アンカーが配置されていない部分において、切削壁から補強壁が剥がれ落ちることを防ぐことができる。
硬化材料が、セメント系の流動化処理土又はモルタルである場合には、例えば0.1N/mm 2 以上の圧縮強度の補強壁を構築することができ、これによりアンカー頭部の周囲を低コストでかつ確実に拘束することができる。
また、切削壁3は、ポリエステル樹脂をガラス長繊維や炭素繊維で強化した複合材料からなる掘削可能な複数のアンカー1、1、…により補強されている。
芯材34は、シールド掘削機2のカッター21によって切削可能な材料である硬質ウレタン樹脂をガラス長繊維により強化した柱状複合材料(施工現場の地盤や立坑の大きさによって特に限定されないが、例えば、600×300mmの積水化学工業株式会社、エスロンネオランバーFFU)の上下にH形鋼が継手及びボルトナット等を介して固定されて得られている。
ここで、アンカー材11とグリップ部材12とが引張り材を構成している。
そして、アンカー材11のうち突出端11a及び定着端11bを除く部分は、波付き硬質ポリエチレン管等のシース管15に挿通され、アンカー固定孔31に充填されるグラウト16に対して非定着の状態になっている。
先ず、図1及び図2に示すように、シールド掘削機2の発進領域に、芯材34とセメント硬化部35を有する切削壁3を備えた立坑30を構築する。具体的には、図8(a)に示すように、芯材34を立坑30の外郭部に建て込み、その内部を掘削し、芯材34の内側に鉄筋コンクリートによる立坑30を構築する。このとき、立坑30の発進領域を箱抜きした箱抜き部33を形成するとともに、箱抜き部33の奥側には切削壁3を構築する。
なお、箱抜き部33の奥行寸法は、図7に示す補強壁5の壁厚寸法に一致するので、切削壁3の壁面3aから露出する補強アンカー1の頭部の突出長よりも大きくなるように設定しておく必要がある。
その後、アンカー材11が挿入されたアンカー固定孔31に定着材(グラウト16)を注入する。このとき、シース管15の内側にグラウト16が浸入しないようにする。これにより、アンカー材11の先端側の定着端11b(図1及び図2参照)は、グラウト16の硬化に伴いアンカー固定孔31内で地盤Gと一体に固定され、定着される。
これにより複数のアンカー材11、11、…によって切削壁3を補強することができ、切削壁3が完成した状態となる。
そして、このように構成される切削壁3では、複数の補強アンカー1によって補強されているので、切削壁3が土水圧によって立坑30内側に撓んだりすることが抑えられる。
先ず、図8(a)、(b)に示すように、箱抜き部33の開口面の全面にサポート61によって支持された型枠6を設置する。次に、図8(c)に示すように、箱抜き部33の領域に硬化材料5Aを打設し硬化させる。型枠6には、予め開閉可能な打設口を設けておく。
このようにして箱抜き部33には、補強アンカー1の頭部の周囲が硬化材料5Aによって覆われた補強壁5が構築される。
図7に示すように、本実施の形態では、切削壁3の壁面3aから露出する補強アンカー1の露出部分の周囲が硬化材料5Aが硬化した補強壁5によって覆われた状態となる。この状態において、図1に示すシールド掘削機2で補強壁5を切削する際に、カッターの回転とともに受圧板4等のアンカー頭部が部材ごとずれて動いてしまうことを抑制することができる。すなわち、シールド掘削機2による切削時におけるアンカー頭部及び受圧板4のずれを抑制することができる。
したがって、シールド掘削機2で確実に細かく切削することができ、アンカー補強されたシールド掘進用の立坑壁を確実に切削することができる。
次に、第1変形例によるシールド発進側立坑壁の施工方法について説明する。
例えば、上述した実施の形態では、型枠6を使用して一度で打設しているが、例えば図9(a)~(c)に示すように、複数段に分割された型枠6Aを使用して補強壁5を形成するための硬化材料5Aを上下方向に複数段(図9では上下2段)に分けて打設するようにしてもよい。すなわち、図9(a)に示すように箱抜き部33に対して先ず最下段の型枠6Aを設置し、図9(b)に示すように硬化材料5Aを打設し補強壁5を形成する。次いで、図9(c)に示すように、箱抜き部33における打設した最下段の補強壁5上の部分に型枠6Aを設置した後、硬化材料5Aを打設し補強壁5を形成する。この場合には、段階的に硬化材料5Aを打設する方法となるので、大断面の補強壁5の場合であっても型枠を大型化させずに打設することができる。
次に、図10(a)、(b)、図11、及び図12に示すように、第2変形例によるシールド発進側立坑壁は、複数配列される補強アンカー1、1、…のアンカー頭部(露出部分)同士を連結ワイヤー7(連結補強材)で連結することで一体化を図った構成となっている。
具体的には、横方向に配列される補強アンカー1、1、…同士を連結する横連結ワイヤー7Aと、縦方向に配列される補強アンカー1、1、…同士を連結する縦連結ワイヤー7Bと、を有している。各連結ワイヤー7A、7Bは、補強アンカー1の受圧板4から斜め上方に向けて突出する部分の押さえナット13やグリップ部材12に巻き掛けられている。
なお、縦連結ワイヤー7Bの上側に横連結ワイヤー7Aを取り付けてもよい。このように連結ワイヤー7によって複数の補強アンカー1、1同士を連結することで、連結ワイヤー7と補強壁5とが付着し、補強アンカー1と補強壁5との付着力を高めて一体化を図ることができる。
さらに、連結ワイヤー7が補強アンカー1に連結されていれば良いので、連結ワイヤー7の端部7aが固定されていない状態であってもかまわない。
なお、連結ワイヤー7の補強アンカー1における係止位置としては、アンカー頭部に限らず、補強アンカー1における切削壁3から突出する露出部材であればよく、例えば受圧板4(露出部材)であってもかまわない。
なお、第2変形例では、全ての補強アンカー1に対して連結ワイヤー7を係止させる構成に限定されることはなく、連結ワイヤー7を係止させない補強アンカー1があってもかまわない。
2 シールド掘削機
3 切削壁
3a 壁面
4 受圧板
5 補強壁
5A 硬化材料
5a 表面
6、6A 型枠
7 連結ワイヤー(連結補強材)
7A 横連結ワイヤー
7B 縦連結ワイヤー
11 アンカー材
12 グリップ部材
13 押さえナット
14 定着用膨張モルタル
30 立坑
31 アンカー固定孔
40 受圧板本体
41 積層板
G 地盤
O 引張り軸
Claims (6)
- シールド掘削機の発進領域に設けられ前記シールド掘削機で切削可能な切削壁と、
前記切削壁を貫通させて引張り材によって所定の引張力が付与された状態で地盤に定着されたアンカーと、
少なくとも前記切削壁の壁面に露出する前記アンカーの露出部分が覆われるように、セメント系の流動化処理土又はモルタルである硬化材料によって打設された補強壁と、
を備え、
複数の前記アンカーの露出部分同士を連結する連結補強材が設けられ、
前記アンカー及び前記補強壁は、前記シールド掘削機で切削可能な材料により形成されていることを特徴とするシールド発進側立坑壁。 - シールド掘削機の発進領域に設けられ前記シールド掘削機で切削可能な切削壁と、
前記切削壁を貫通させて引張り材によって所定の引張力が付与された状態で地盤に定着されたアンカーと、
少なくとも前記切削壁の壁面に露出する前記アンカーの露出部分が覆われるように硬化材料によって打設された補強壁と、
を備え、
複数の前記アンカーの露出部分同士を連結する連結補強材が設けられ、
前記アンカー及び前記補強壁は、前記シールド掘削機で切削可能な材料により形成されていることを特徴とするシールド発進側立坑壁。 - 前記連結補強材は、前記補強壁内に埋設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシールド発進側立坑壁。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシールド発進側立坑壁を構築するためのシールド発進側立坑壁の施工方法であって、
前記シールド掘削機の発進領域に、前記シールド掘削機で切削可能な切削壁を設ける工程と、
前記切削壁を貫通させて引張り材によって所定の引張力が付与された状態で前記アンカーを地盤に定着する工程と、
少なくとも前記切削壁の壁面に露出する前記アンカーの露出部分が覆われるように硬化材料を型枠を用いて打設し補強壁を形成する工程と、
を有することを特徴とするシールド発進側立坑壁の施工方法。 - 立坑壁の前記発進領域を箱抜きし、箱抜きした箱抜き壁面に前記切削壁を設け、
前記箱抜きした開口面に前記型枠を設けた後、箱抜き領域に前記硬化材料を打設することを特徴とする請求項4に記載のシールド発進側立坑壁の施工方法。 - 前記補強壁を形成するための前記硬化材料は、上下方向に複数段に分けて打設されることを特徴とする請求項4又は5に記載のシールド発進側立坑壁の施工方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017232550 | 2017-12-04 | ||
JP2017232550 | 2017-12-04 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019100177A JP2019100177A (ja) | 2019-06-24 |
JP7211779B2 true JP7211779B2 (ja) | 2023-01-24 |
Family
ID=66976289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018226714A Active JP7211779B2 (ja) | 2017-12-04 | 2018-12-03 | シールド発進側立坑壁およびシールド発進側立坑壁の施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7211779B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7234453B1 (ja) * | 2022-12-08 | 2023-03-07 | 株式会社エスイー | 地盤アンカー頭部定着部の拘束装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009097176A (ja) | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Nishi Nippon Spc Kk | 盛土構造物およびその構築方法 |
JP2013015006A (ja) | 2011-06-09 | 2013-01-24 | Sekisui Chem Co Ltd | 立坑の壁構造およびその施工方法 |
JP2013185395A (ja) | 2012-03-09 | 2013-09-19 | Okabe Co Ltd | 斜面安定化工法および支圧板 |
JP2013199772A (ja) | 2012-03-26 | 2013-10-03 | Ashimori Ind Co Ltd | シールド掘削工法 |
-
2018
- 2018-12-03 JP JP2018226714A patent/JP7211779B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009097176A (ja) | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Nishi Nippon Spc Kk | 盛土構造物およびその構築方法 |
JP2013015006A (ja) | 2011-06-09 | 2013-01-24 | Sekisui Chem Co Ltd | 立坑の壁構造およびその施工方法 |
JP2013185395A (ja) | 2012-03-09 | 2013-09-19 | Okabe Co Ltd | 斜面安定化工法および支圧板 |
JP2013199772A (ja) | 2012-03-26 | 2013-10-03 | Ashimori Ind Co Ltd | シールド掘削工法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019100177A (ja) | 2019-06-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101353882B1 (ko) | 근접 병설 터널의 필라부 선보강 및 굴착 시공 방법 | |
JP6427045B2 (ja) | 既設コンクリート構造物の補強構造及び補強方法 | |
US6796745B2 (en) | Soil nailing system | |
KR101041362B1 (ko) | 사면보강을 위한 영구 앵커체 및 이를 이용한 사면안정공법 | |
JP5926615B2 (ja) | 立坑の壁構造およびその施工方法 | |
JP6933520B2 (ja) | 補強アンカー | |
JP7211779B2 (ja) | シールド発進側立坑壁およびシールド発進側立坑壁の施工方法 | |
JP5976373B2 (ja) | 杭基礎の補強構造および補強方法 | |
JP5145738B2 (ja) | 構造物の耐震工法、構造物の耐震構造 | |
KR101789567B1 (ko) | 앵커분력을 보강한 비탈사면용 콘크리트앵커블록 | |
JP7136597B2 (ja) | 補強アンカー | |
JP2006016893A (ja) | 既存構造物のせん断補強方法 | |
KR20030028518A (ko) | 영구 앙카 옹벽 공법 및 장치 | |
KR20120115635A (ko) | 프리스트레스 가압식 사면 보강용 네일 장치 및 이를 이용한 사면보강공법 | |
JP2019218795A (ja) | 基礎杭と基礎スラブの接合構造 | |
KR102647214B1 (ko) | 자원 회수가 용이한 흙막이 벽체용 프리스트레스트 말뚝 및 이의 시공방법 | |
JPH04194227A (ja) | 管状補強材による補強土工法 | |
KR100824903B1 (ko) | 사면안정용 소일네일 및 소일네일을 이용한 자연석시공방법 | |
JP3205546B2 (ja) | ロックボルト用ナット | |
JP2015040462A (ja) | グラウンドアンカー、並びに、グラウンドアンカー工法 | |
KR20190109883A (ko) | 흙막이 벽체용 고강도 phc 파일 | |
JP7032143B2 (ja) | 補強アンカー | |
JP2008223431A (ja) | 構造物の耐震工法、構造物の構築方法、構造物の耐震構造、アンカー、及びアンカーの設置方法 | |
JP6673695B2 (ja) | 山留め壁の構築方法及び山留め壁 | |
JP2024051558A (ja) | 補強アンカー、土留め壁の補強方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210921 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220607 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220719 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220912 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230112 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7211779 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |