JP7211298B2 - 洗浄用組成物及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、洗浄用組成物及び該洗浄用組成物の製造方法に関する。
CMP(Chemical Mechanical Polishing)は、半導体装置の製造における平坦化技術などで急速な普及を見せてきた。このCMPに用いられる化学機械研磨用スラリーは、研磨粒子(砥粒)の他、エッチング剤等を含有している。そのため、半導体装置の製造においては、CMPの後に、研磨屑や有機残渣等の汚染を半導体基板の表面から除去する必要があり、CMP後の半導体基板の洗浄は避けては通れない必須の工程となっている。
半導体基板の表面には、銅、タングステン、コバルト等の金属配線材料が露出しているため、CMPやその後の洗浄は、このような金属配線材料が露出している被研磨面に腐食などのダメージを与えないようにして行う必要がある。このような被研磨面へのダメージを抑制する技術としては、例えば、銅及びコバルトの腐食を抑制するための腐食防止剤としてベンゾトリアゾールを配合した洗浄用組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-119783号公報
特許文献1に開示されているように、銅やコバルト等の金属配線材料へのダメージを低減させるためには、ベンゾトリアゾール等の腐食防止剤の添加量を増大させることが有効である。しかしながら、腐食防止剤の添加量を増大させると、洗浄後の有機残渣を発生させる原因ともなり得る。さらに、ベンゾトリアゾール等の腐食防止剤は、比較的高いpH領域でなければ所望の効果が得られにくく、好適に使用できる状況が限定的であった。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、上記課題の少なくとも一部を解決することで、洗浄処理に用いたときに、基板表面から汚染を効果的に低減又は除去でき、かつ、金属配線材料等に与えるダメージを抑制できる洗浄用組成物、及び該洗浄用組成物の製造方法を提供するものである。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下のいずれかの態様として実現することができる。
本発明に係る洗浄用組成物の一態様は、
(A)下記一般式(1)で表される化合物と、
(B)水と、
を含有する。
Figure 0007211298000001
(式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、Aは酸素原子を有する炭素数1~3の2価の有機基を表し、Rはu価の脂肪族基又はヘテロ原子を含むu価の脂肪族基を表し、uは2~6の整数を表す。)
前記洗浄用組成物の一態様において、
前記一般式(1)中のAが、下記式(2)~(7)のいずれか1種で表される構造であることができる。
Figure 0007211298000002
(式(2)~(7)中の*は、連結部を示す。)
前記洗浄用組成物のいずれかの態様において、
前記(A)成分の分子量が200以上1,000以下であることができる。
前記洗浄用組成物のいずれかの態様において、
前記(A)成分中の分子量対比での硫黄原子のモル質量の割合が0.05以上0.4以下であることができる。
前記洗浄用組成物のいずれかの態様において、
さらに、(C)有機溶媒を含有することができる。
前記洗浄用組成物のいずれかの態様において、
さらに、(D)有機酸を含有することができる。
前記洗浄用組成物のいずれかの態様において、
さらに、(E)水溶性高分子を含有することができる。
前記洗浄用組成物のいずれかの態様において、
pHが11~14であることができる。
前記いずれかの態様の洗浄用組成物は、
化学機械研磨後の基板を洗浄するために用いられることができる。
本発明に係る洗浄用組成物の製造方法の一態様は、
水系媒体に(A)下記一般式(1)で表される化合物を添加する工程(c)を含む。
Figure 0007211298000003
(式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、Aは酸素原子を有する炭素数1~3の2価の有機基を表し、Rはu価の脂肪族基又はヘテロ原子を含むu価の脂肪族基を表し、uは2~6の整数を表す。)
前記洗浄用組成物の製造方法の一態様において、
前記工程(c)の前に、前記水系媒体のpHを11~14に調整する工程(a)を含むことができる。
前記洗浄用組成物の製造方法のいずれかの態様において、
前記工程(c)の前に、前記水系媒体に(C)有機溶媒を添加する工程(b)を含むことができる。
本発明に係る洗浄用組成物によれば、洗浄処理に用いたときに、基板表面から汚染を効果的に低減又は除去でき、かつ、金属配線材料等に与えるダメージを抑制できる。本発明に係る洗浄用組成物は、洗浄対象となる基板表面に銅やコバルト等の金属配線材料が含まれる場合に特に有効である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
本明細書において、「~」を用いて記載された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味である。
1.洗浄用組成物
本発明の一実施形態に係る洗浄用組成物は、(A)下記一般式(1)で表される化合物(本明細書において、「(A)成分」ともいう。)と、(B)水(本明細書において、「(B)成分」ともいう。)と、を含有する。
Figure 0007211298000004
(式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、Aは酸素原子を有する炭素数1~3の2価の有機基を表し、Rはu価の脂肪族基又はヘテロ原子を含むu価の脂肪族基を表し、uは2~6の整数を表す。)
本実施形態に係る洗浄用組成物は、必要に応じて純水などの水系媒体で希釈して、主にCMP終了後の半導体基板の表面に存在するパーティクルや金属不純物などを除去するための洗浄剤として使用することができる。以下、本実施形態に係る洗浄用組成物に含まれる各成分について詳細に説明する。
1.1.(A)成分
本実施形態に係る洗浄用組成物は、(A)下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
Figure 0007211298000005
(式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、Aは酸素原子を有する炭素数1~3の2価の有機基を表し、Rはu価の脂肪族基又はヘテロ原子を含むu価の脂肪族基を表し、uは2~6の整数を表す。)
(A)成分は、上記一般式(1)に示すように、いわゆる多官能チオール化合物である。一般に、多官能チオール化合物は、チオール基をチオラートアニオンにイオン化しなければ水に溶解することが難しく、水への溶解性が低いという課題がある。しかしながら、(A)成分は、チオール基の近傍に酸素原子を有する炭素数1~3の2価の有機基を有することにより、水への溶解性が向上し、少量でも高い防蝕効果を発現することができる。上記一般式(1)で表される化合物は、特にpHが11~14程度の塩基性領域において、水への溶解性が顕著に向上し、高い防蝕効果を発現するが、pHが1~4程度の酸性領域においても水に溶解することができ、高い防蝕効果を発現することができる。
上記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。R及びRがアルキル基である場合、炭素数が1~4のアルキル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基であることがより好ましく、メチル基であることが特に好ましい。また、RとRの組み合わせとしては、一方が水素原子であり、他方がアルキル基又は水素原子であることが好ましく、一方が水素原子であり、他方がメチル基又は水素原子であることがより好ましく、双方が水素原子であることが特に好ましい。このようなR及びRであれば、(A)成分の(B)成分中への溶解性が向上するため、洗浄処理に用いたときに、基板表面から汚染を効果的に低減又は除去でき、かつ、金属配線材料等
に与えるダメージを抑制できる。
上記一般式(1)中、Aは、酸素原子を有する炭素数1~3の2価の有機基を表す。Aは、ケトン基、エステル結合及びヒドロキシ基から選択される少なくとも1種を有し、かつ、炭素数が1~3である2価の有機基であることが好ましく、下記一般式(2)~(7)のいずれか1種で表される構造であることがより好ましく、下記一般式(3)又は(5)で表される構造であることが特に好ましい。このような(A)成分であれば、(B)成分中への溶解性がより向上するため、洗浄処理に用いたときに、基板表面から汚染を効果的に低減又は除去でき、かつ、金属配線材料等に与えるダメージを抑制できる。
Figure 0007211298000006
(式(2)~(7)中の*は、連結部を示す。)
上記一般式(1)中、Rはu価の脂肪族基又はヘテロ原子を含むu価の脂肪族基を表す。Rがヘテロ原子を含む場合、ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子等が挙げられる。また、Rの脂肪族基の構造は、直鎖状、分岐鎖状、環状、又はこれらの構造を組み合わせた構造が挙げられる。
上記一般式(1)中、uは、2~6の整数であることが好ましく、3~6の整数であることがより好ましく、4~6の整数であることが特に好ましい。
(A)成分の分子量(Mw)の下限は、好ましくは200であり、より好ましくは250である。(A)成分の分子量(Mw)の上限は、好ましくは1,000であり、より好ましくは850である。(A)成分の分子量が前記範囲にあると、(A)成分は、(B)成分中により溶解しやすくなる他、金属配線材等の表面に吸着しやすくなるため、洗浄処理に用いたときに、基板表面から汚染をより効果的に低減又は除去でき、かつ、金属配線材料等に与えるダメージをより抑制できる場合がある。
(A)成分中の分子量対比での硫黄原子のモル質量の割合の下限は、好ましくは0.05であり、より好ましくは0.1である。(A)成分中の分子量対比での硫黄原子のモル
質量の割合の上限は、好ましくは0.4であり、より好ましくは0.3である。(A)成分中の分子量対比での硫黄原子の割合が前記範囲にあると、(A)成分は(B)成分中により溶解しやすくなる他、金属配線材等の表面に吸着しやすくなるため、洗浄処理に用いたときに、基板表面から汚染をより効果的に低減又は除去でき、かつ、金属配線材料等に与えるダメージをより抑制できる場合がある。なお、(A)成分中の分子量対比での硫黄原子のモル質量の割合は、式((S原子の個数×S原子の原子量)/(A)成分の分子量)によって計算される値である。
(A)成分の含有量の下限値は、洗浄用組成物の全質量に対して、好ましくは0.0001質量%であり、より好ましくは0.001質量%であり、特に好ましくは0.01質量%である。(A)成分の含有量が前記下限値以上であると、十分な金属配線材等の腐食抑制効果が得られる場合がある。一方、(A)成分の含有量の上限値は、洗浄用組成物の全質量に対して、好ましくは1質量%であり、より好ましくは0.5質量%であり、特に好ましくは0.08質量%である。(A)成分の含有量が前記上限値以下であると、基板表面から汚染を効果的に低減又は除去できる場合がある。
1.2.(B)水
本実施形態に係る洗浄用組成物は、主要な液状媒体として(B)水を含有する。(B)成分としては、特に制限されるものでないが、純水が好ましい。(B)成分は洗浄用組成物の構成材料の残部として配合されていれば良いが、各成分を均質に分散及び/又は溶解させるために、洗浄用組成物の全質量に対して、60質量%以上含まれることが好ましく、70質量%以上含まれることがより好ましく、80質量%以上含まれることが特に好ましい。
1.3.(C)有機溶媒
本実施形態に係る洗浄用組成物は、(C)有機溶媒(本明細書において、「(C)成分」ともいう。)を含有してもよい。本実施形態に係る洗浄用組成物が(C)成分を含有することにより、(A)成分等が洗浄用組成物中に分散及び/又は溶解しやすくなる場合がある。
(C)成分としては、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒等の極性有機溶媒;炭化水素系溶媒等の非極性有機溶媒等が挙げられるが、極性有機溶媒が好ましく、アルコール系溶媒がより好ましい。
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらの中でも、イソプロパノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく、プロピレングリコールがより好ましい。(C)成分は、1種単独で用いてもよいし、任意の割合で2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る洗浄用組成物が(C)成分を含有する場合、(C)成分の含有量の下限は、洗浄用組成物の全質量に対して、好ましくは1質量%であり、より好ましくは3質量%である。(C)成分の含有量の上限は、洗浄用組成物の全質量に対して、好ましくは20質量%であり、より好ましくは15質量%である。(C)成分の含有量が前記範囲にあると、(A)成分等が洗浄用組成物中に分散及び/又は溶解しやすくなる場合があり、その結果基板表面から汚染を効果的に低減又は除去できる場合がある。
1.4.(D)有機酸
本実施形態に係る洗浄用組成物は、前記(A)成分、前記(C)成分及び後記(E)成分とは異なる、(D)有機酸を含有してもよい。本実施形態に係る洗浄用組成物が(D)成分を含有することにより、基板表面から汚染をより効果的に低減又は除去できる場合がある。
(D)成分としては、1つ以上のカルボキシ基を有する有機化合物であれば、特に制限されるものでないが、2つ以上のカルボキシ基を有する有機化合物であることが好ましく、下記一般式(8)で表される有機化合物であることがより好ましい。
Figure 0007211298000007
上記式(8)中、Rは、炭素数1~12の二価の有機基であれば特に制限されないが、炭素数1~8の二価の有機基であることが好ましく、炭素数1~6の二価の有機基であることがより好ましい。また、Rは、構造中にアミノ基(第二級アミノ基及び第三級アミノ基を含む。)、ヒドロキシ基、カルボキシ基等を有してもよい。
(D)成分の具体例としては、クエン酸、マロン酸、マレイン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フタル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、イミノジ酢酸等が挙げられる。これらの中でも、クエン酸、マロン酸、マレイン酸、酒石酸、リンゴ酸、及びコハク酸よりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、クエン酸及びリンゴ酸よりなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましく、クエン酸であることが特に好ましい。このような(D)成分であれば、半導体材料元素からなるイオンに対し高い配位能力を有するため、基板表面から汚染を効果的に低減又は除去することができる場合がある。これらの(D)成分は、1種単独で用いてもよいし、任意の割合で2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る洗浄用組成物が(D)成分を含有する場合、(D)成分の含有量の下限は、洗浄用組成物の全質量に対して、好ましくは0.001質量%であり、より好ましくは0.05質量%である。(D)成分の含有量の上限値は、洗浄用組成物の全質量に対して、好ましくは1質量%であり、より好ましくは0.5質量%である。(D)成分の含有量が前記範囲にあると、基板表面から汚染を効果的に低減又は除去でき、かつ、金属配線材等の金属を腐食させ難くすることができる場合がある。
1.5.(E)水溶性高分子
本実施形態に係る洗浄用組成物は、(E)水溶性高分子を含有してもよい。本実施形態に係る洗浄用組成物が、(E)成分を含有することにより、基板表面から汚染を効果的に低減又は除去できる場合がある。
(E)成分としては、ポリカルボン酸、ポリスチレンスルホン酸等が挙げられるが、ポリカルボン酸が好ましく、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリマレイン酸、及び(メタ)アクリル酸とマレイン酸との共重合体がより好ましい。(E)成分は、1種単独で用いてもよいし、任意の割合で2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(E)成分の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1,000以上1,000,000以下であり、より好ましくは3,000以上800,000以下である。(E)成分の重量平均分子量が前記範囲にあると、金属配線材等の表面に吸着しやすくなり、金属配線材等の表面から汚染を効果的に低減又は除去できる場合がある。なお、本明細書中における「重量平均分子量(Mw)」とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって測定されたポリエチレングリコール換算の重量平均分子量のことを指す。
本実施形態に係る洗浄用組成物が(E)成分を含有する場合、(E)成分の含有量は、洗浄用組成物の全質量に対して、0.001~0.1質量%が好ましく、0.005~0.05質量%がより好ましい。
1.6.その他の成分
本実施形態に係る洗浄用組成物は、必要に応じて、界面活性剤、酸化剤、還元剤、及びpH調整剤等を含有してもよい。これらの成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<界面活性剤>
本実施形態に係る洗浄用組成物は、必要に応じて、前記(A)成分、前記(C)成分、前記(D)成分、及び前記(E)成分とは異なる、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸;アルキルナフタレンスルホン酸;ラウリル硫酸等のアルキル硫酸エステル;ポリオキシエチレンラウリル硫酸等のポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル;ナフタレンスルホン酸縮合物;リグニンスルホン酸等を挙げることができる。これらのアニオン性界面活性剤は、塩の形態で使用してもよい。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどを挙げることができる。
これらの界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記界面活性剤を用いることにより、本実施形態に係る洗浄用組成物を用いて半導体基板の金属配線材を含む面を処理する際に、基板表面に残存している汚染物質を液中へ分散させて除去することができ、洗浄用組成物の所期の効果をより効果的に発揮できる場合がある。
本実施形態に係る洗浄用組成物が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量は特に限定されないが、洗浄用組成物の全質量に対して、好ましくは0.001~1質量%であり、より好ましくは0.001~0.1質量%である。
<酸化剤>
本実施形態に係る洗浄用組成物は、必要に応じて酸化剤を含有してもよい。酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酢酸、過安息香酸、tert-ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸化合物、重クロム酸カリ
ウム等の重クロム酸化合物、ヨウ素酸カリウム等のハロゲン酸化合物、硝酸、硝酸鉄等の硝酸化合物、過塩素酸等の過ハロゲン酸化合物、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、及びヘテロポリ酸が挙げられる。これらの酸化剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る洗浄用組成物が酸化剤を含有する場合、酸化剤の含有量は特に限定されないが、洗浄用組成物の全質量に対して、好ましくは1~30質量%であり、より好ましくは5~20質量%である。
<還元剤>
本実施形態に係る洗浄用組成物は、必要に応じて還元剤を含有してもよい。還元剤を含有することにより、腐食抑制効果が高まる場合がある。還元剤としては、ヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン硫酸塩、ヒドロキシルアミン塩酸塩、ヒドロキシルアミン硝酸塩、ヒドロキシルアミンリン酸塩、N,N-ジメチルヒドロキシルアミン、N,N-ジメチルヒドロキシルアミン硫酸塩、N,N-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩、N,N-ジメチルヒドロキシルアミン硝酸塩、N,N-ジメチルヒドロキシルアミンリン酸塩、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン硫酸塩、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン塩酸塩、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン硝酸塩、N,N-ジエチルヒドロキシルアミンリン酸塩等のアミン系還元剤の他、亜硫酸、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸アンモニウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸ナトリウム等が挙げられる。これらの還元剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る洗浄用組成物が還元剤を含有する場合、本発明の所望の腐食抑制効果がより高まるため、洗浄用組成物の全質量に対して、好ましくは0.001~10質量%であり、より好ましくは0.01~5質量%であり、特に好ましくは0.05~2.5質量%である。
<pH調整剤>
本実施形態に係る洗浄用組成物は、pHを所望の値に調整するために、必要に応じてpH調整剤を含有してもよい。pH調整剤としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、アンモニア等の塩基性物質が挙げられる。これらのpH調整剤の中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムがより好ましい。前記のようなpH調整剤であれば、本実施形態に係る洗浄用組成物は、(A)成分等を含有しつつ、pHを11~14に調整しやすくなる。そして、pHが前記範囲であると、後述する理由等から、基板表面から汚染を効果的に低減又は除去でき、かつ、金属配線材等の金属を腐食させ難くすることができる場合がある。これらのpH調整剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
1.7.pH
本実施形態に係る洗浄用組成物のpHは、好ましくは11以上14以下であり、より好ましくは11.5以上13以下である。pHが前記範囲にあると、(A)成分のチオール基をチオラートアニオンにイオン化しやすくなり、(A)成分の(B)成分中への溶解性が向上する場合がある。これにより、基板表面から汚染を効果的に低減又は除去でき、かつ、金属配線材料等に与えるダメージを抑制できる場合がある。なお、本実施形態に係る洗浄用組成物は、pHが1以上4以下のような酸性領域であっても、(A)成分が(B)成分中に溶解することができるため、基板表面から汚染を低減又は除去でき、かつ、金属
配線材料等に与えるダメージを抑制できる。
本実施形態に係る洗浄用組成物のpHは、例えば、前記(A)成分、前記(C)~(E)成分、前記pH調整剤等の添加量を適宜増減することにより調整することができる。
本発明において、pHとは、水素イオン指数のことを指し、その値は、25℃、1気圧の条件下で市販のpHメーター(例えば、株式会社堀場製作所製、卓上型pHメーター)を用いて測定することができる。
1.8.用途
本実施形態に係る洗浄用組成物は、CMP後の銅及びコバルトを含む配線基板を洗浄する場合に特に有効である。(A)成分は、銅やコバルトなどの金属表面に配位結合によって吸着しやすく、特に(A)成分中の分子量対比での硫黄原子のモル質量の割合が0.05以上0.4以下であるときに銅やコバルトなどの金属表面を疎水的に被覆することができるため、水系の洗浄用組成物による金属配線の腐食を抑制することができる。
洗浄方法としては、特に限定されないが、配線基板に上述の洗浄用組成物を直接接触させる方法により行われることが好ましい。洗浄用組成物を配線基板に直接接触させる方法としては、洗浄槽に洗浄用組成物を満たして配線基板を浸漬させるディップ式;ノズルから配線基板上に洗浄用組成物を流下しながら配線基板を高速回転させるスピン式;配線基板に洗浄用組成物を噴霧して洗浄するスプレー式等の方法が挙げられる。また、このような方法を行うための装置としては、カセットに収容された複数枚の配線基板を同時に処理するバッチ式処理装置、1枚の配線基板をホルダーに装着して処理する枚葉式処理装置等が挙げられる。
このような洗浄方法において、洗浄用組成物の温度は、通常室温とされるが、性能を損なわない範囲で加温してもよく、例えば40~70℃程度に加温することができる。
また、上述の洗浄用組成物を配線基板に直接接触させる方法に加えて、物理力による処理方法を併用することも好ましい。これにより、配線基板に付着したパーティクルによる汚染の除去性が向上し、処理時間を短縮することができる。物理力による処理方法としては、洗浄ブラシを使用したスクラブ洗浄や超音波洗浄が挙げられる。
さらに、上述の洗浄方法による洗浄の前及び/又は後に、超純水または純水による洗浄を行うことが望ましい。
2.洗浄用組成物の製造方法
本発明の一実施形態に係る洗浄用組成物の製造方法は、水系媒体に(A)下記一般式(1)で表される化合物を添加する工程(c)を含む。
Figure 0007211298000008
(式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、Aは酸素原子を有する炭素数1~3の2価の有機基を表し、Rはu価の脂肪族基又はヘテロ原子
を含むu価の脂肪族基を表し、uは2~6の整数を表す。)
本実施形態に係る洗浄用組成物の製造方法は、前記工程(c)の前に、前記水系媒体のpHを11~14に調整する工程(a)を含んでもよい。
本実施形態に係る洗浄用組成物の製造方法は、前記工程(c)の前に、前記水系媒体に(C)有機溶媒を添加する工程(b)を含んでもよい。
本実施形態に係る洗浄用組成物の製造方法が前記工程(a)及び前記工程(b)を含む場合、工程(a)、工程(b)、工程(c)の順に行うことが好ましい。以下、本実施形態に係る洗浄用組成物の製造方法の各工程について説明する。
工程(a)は、水系媒体のpHを11~14に調整する工程である。水系媒体のpHを調整する方法は、特に制限されるものでないが、前記pH調整剤等の添加量を適宜増減することにより調整することが好ましい。工程(c)の前に本工程を設けることにより、工程(c)で添加する(A)成分が水系媒体に溶解しやすくなる場合がある。
工程(b)は、水系媒体に(C)有機溶媒を添加する工程である。工程(b)は、工程(c)の前であればいつ行われても構わないが、工程(a)の後に行われることが好ましい。本工程が、工程(a)の後、工程(c)の前に行われることにより、工程(c)で添加する(A)成分が水系媒体に溶解しやすくなる場合がある。
工程(c)は、水系媒体に(A)下記一般式(1)で表される化合物を添加する工程である。本工程では、(A)成分以外の成分を添加してもよく、(D)成分、(E)成分、その他の成分等を添加してもよい。各成分を添加する順番は特に制限されないが、(A)成分を添加した後に、(D)成分、(E)成分、その他の成分を添加することが好ましい。このような工程を設けることにより、各成分が水系媒体に分散及び/又は溶解しやすくなる。
3.実施例
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、本実施例における「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
3.1.洗浄用組成物の調製
ポリエチレン製容器に、純水及び表1~表3に示す(C)成分を投入した後、pH調整剤として水酸化カリウム又はリン酸を用いて、調整完了後のpHが表1~表3に記載の値となるように予め計算された濃度として投入した。その後、ポリエチレン製容器に、表1~表3に示す(A)成分又は(A)成分以外の成分のいずれかを投入し15分攪拌後、さらに残りの成分を投入して15分間撹拌することで、実施例1~19及び比較例1~5の洗浄用組成物を得た。
3.2.評価方法
3.2.1.エッチングレート(ER)の算出
銅膜及びコバルト膜のエッチングレート(ER、単位:Å/min.)を評価した。なお、銅膜は銅膜2,000Åが積層された直径8インチのウエハを、コバルト膜はコバルト膜2,000Åが積層された直径8インチのウエハを、それぞれ1cm×3cmに切断したものをそれぞれ金属ウエハ試験片とした。これらの金属ウエハ試験片について、NPS株式会社製、金属膜厚計「Σ-5」を用いてシート抵抗値を測定し、シート抵抗値と金属膜の体積抵抗率から下記式によって膜厚をあらかじめ算出した。
膜の厚さ(Å)=[金属膜の体積抵抗率(Ω・m)÷シート抵抗値(Ω)]×1010
次いで、上記で得られたいずれか1種の洗浄用組成物をポリエチレン製容器に100mL入れ、25℃に保ち、それらの洗浄用組成物に金属ウエハ試験片を60分間浸漬処理した。その後、流水で10秒間洗浄し乾燥した。浸漬処理後の金属ウエハ試験片について再度膜厚測定し、減少した膜厚量を浸漬時間の60分間で割ることでエッチングレート(ER、単位:Å/min.)を算出した。ERの値は下記の基準で評価した。その結果を表1~表3に示す。
(銅膜の評価基準)
A:ER=5Å/min.未満
B:ER=5Å/min.以上10Å/min.未満
C:ER=10Å/min.以上
(コバルト膜の評価基準)
A:ER=3Å/min.未満
B:ER=3Å/min.以上5Å/min.未満
C:ER=5Å/min.以上
3.2.2.欠陥評価試験
化学機械研磨後の洗浄処理を、上記で得られたいずれか1種の洗浄用組成物を用いて行い、この処理に関して欠陥評価を行った。具体的な手順は以下の通りである。
まず、コロイダルシリカ水分散体PL-3(扶桑化学工業株式会社製)をシリカに換算して1質量%に相当する量になるようにポリエチレン製容器に投入し、全構成成分の合計が100質量%となるようにイオン交換水、及びpH調整剤としてマレイン酸を加え、pHを3に調整した。さらに、酸化剤として35質量%過酸化水素水を、過酸化水素に換算して1質量%となるように加えて15分間撹拌し、化学機械研磨用組成物を得た。膜厚2,000Åの銅膜が積層された8インチシリコン基板又は膜厚2,000Åのコバルト膜が積層された8インチシリコン基板を3cm×3cmにカットしウエハ試験片とした。このウエハ試験片を被研磨体として、以下の研磨条件で化学機械研磨処理を15秒間実施した。
(研磨条件)
・研磨装置:ラップマスターSFT社製「LM-15C」
・研磨パッド:ロデール・ニッタ株式会社製「IC1000/K-Groove」
・定盤回転数:90rpm
・ヘッド回転数:90rpm
・ヘッド押し付け圧:3psi
・化学機械研磨用組成物の供給速度:100mL/分
続いて、イオン交換水の供給速度が500mL/分となる洗浄条件で、研磨パッド上でウエハ試験片の水洗浄処理を10秒間実施した。上記の方法で化学機械研磨処理されたウエハ試験片を、Bruker Corporation製の走査型原子間力顕微鏡(AFM)であるDimension FastScanを用いてフレームサイズ10μmにて5か所観察し、5か所の算術平均粗さの平均値が0.5nm以下の平坦な表面であると確認できたウエハ試験片のみを選別し、次の欠陥評価に用いた。
上記で得られたいずれかの洗浄用組成物50mLをガラスピーカーに加え25℃に保温し、これに上記で選別したウエハ試験片を15分間浸漬処理し、流水で10秒間洗浄し乾燥させた後、AFMを用いてフレームサイズ10μmにて5か所観察した。得られた5枚の画像について画像解析ソフトを用いて解析し、5.0nm以上の高さをもつ付着物の合計を欠陥数とした。評価基準は以下の通りである。欠陥数及びその評価結果を表1~表3に併せて示す。
(評価基準)
A:欠陥数100個未満
B:欠陥数100個以上500個未満
C:欠陥数500個以上
3.3.評価結果
下表1~下表3に、各実施例及び各比較例の洗浄用組成物の組成、並びに各評価結果を示す。
Figure 0007211298000009
Figure 0007211298000010
Figure 0007211298000011
上表1~上表3において、各成分の数値は質量%を表す。但し、各実施例及び各比較例において、各成分の合計量は100質量%となり、残部は純水である。
なお、上表1~上表3中の各成分は、それぞれ下記の商品又は試薬を用いた。
<(A)成分>
・A-1:Cognis社製、商品名「Capcure(登録商標) 3-800」、メルカプト末端基を有するポリオキシアルキレントリオールで、構造R[-O(CO)n-CH-CH(OH)-CHSH][式中、Rは1~12個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基を表し、nは1~2の整数である]を有するもの
・A-2:昭和電工株式会社製、商品名「Karenz MT(登録商標) BD1」、1,4-ブタンジオールビス(3-スルファニルブタノエート)で、構造式R[-O-C(=O)-CH-CH(CH)SH][式中、Rは直鎖ブタン誘導体の2価の連結基である]を有するもの
・A-3:昭和電工株式会社製、商品名「Karenz MT(登録商標) NR1」、1,3,5-トリス(2-(3-スルファニルブタノイルオキシ)エチル)1,3,5-
トリアジナン2,4,6-トリオンで、構造式R[-C-O-C(=O)-CH-CH(CH)SH][式中、Rはイソシアヌル酸誘導体の3価の連結基である]を有するもの
・A-4:昭和電工株式会社製、商品名「Karenz MT(登録商標) PE1」、ペンタエリトリトールテトラキス(3-スルファニルブタノエート)で、構造式R[-O-C(=O)-CH-CH(CH)SH][式中、Rはネオペンタン誘導体の4価の連結基である]を有するもの
・A-5:SC有機化学株式会社製、商品名「TEMPIC」、1,3,5-トリス(2-(3-スルファニルプロパノイルオキシ)エチル)1,3,5-トリアジナン2,4,6-トリオンで、構造式R[-C-O-C(=O)-CH-CHSH][式中、Rはイソシアヌル酸誘導体の3価の連結基である]を有するもの
・A-6:SC有機化学株式会社製、商品名「PEMP」、ペンタエリトリトールテトラキス(3-スルファニルプロピオネート)で、構造式R[-O-C(=O)-CH-CHSH][式中、Rはネオペンタン誘導体の4価の連結基である]を有するもの
・A-7:SC有機化学株式会社製、商品名「DPMP」、ジペンタエリトリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)で、構造式R[-O-C(=O)-CH-CHSH][式中、Rはジネオペンチルエーテル誘導体の6価の連結基である]を有するもの
<(A)成分以外の成分>
・N-アセチル-L-システイン:富士フイルム和光純薬株式会社製、商品名「N-アセチル-L-システイン」
・3-メルカプトプロピオン酸:東京化成工業株式会社製、商品名「3-Mercaptopropionic Acid」
・ベンゾトリアゾール:東京化成工業株式会社製、商品名「1,2,3-Benzotriazole」
<(C)成分>
・イソプロパノール:東京化成工業株式会社製、商品名「Isopropyl Alcohol」
・プロピレングリコール:東京化成工業株式会社製、商品名「1,2-Propanediol」
・ブチルカルビトール:東京化成工業株式会社製、商品名「Diethylene Glycol Monobutyl Ether」
<(D)成分>
・クエン酸:林純薬鉱業株式会社製、商品名「クエン酸(結晶)」
・マロン酸:十全株式会社製、商品名「マロン酸」
・エチレンジアミン四酢酸:キレスト株式会社製、商品名「キレスト3A」
<(E)成分>
・ポリアクリル酸:東亜合成株式会社製、商品名「AC-10L」、Mw=50,000<pH調整剤>
・水酸化カリウム:関東化学株式会社製、商品名「KOH(水酸化カリウム水溶液) 48%」
・リン酸:ラサ工業株式会社製、商品名「リン酸」
上表1及び上表2から明らかなように、実施例1~19の洗浄用組成物を用いた場合には、いずれも金属ウエハ試験片の腐食が抑制されており、かつ、ウエハ試験片の欠陥も少なく、基板表面の良好な洗浄性を実現することができた。一方、比較例1~5の洗浄用組成物を用いた場合には、(A)成分を含有しないために、金属ウエハ試験片の腐食が認められるか、又はウエハ試験片の欠陥が認められる結果となった。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例
えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (11)

  1. (A)下記一般式(1)で表される化合物と、
    (B)水と、
    を含有する、化学機械研磨後の金属配線材料が積層された半導体基板洗浄用組成物。
    Figure 0007211298000012
    (式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、Aは酸素原子を有する炭素数1~3の2価の有機基を表し、Rはu価の脂肪族基又はヘテロ原子を含むu価の脂肪族基を表し、uは2~6の整数を表す。)
  2. 前記一般式(1)中のAが、下記式(2)~(7)のいずれか1種で表される構造である、請求項1に記載の洗浄用組成物。
    Figure 0007211298000013
    (式(2)~(7)中の*は、連結部を示す。)
  3. 前記(A)成分の分子量が200以上1,000以下である、請求項1または請求項2に記載の洗浄用組成物。
  4. 前記(A)成分中の分子量対比での硫黄原子のモル質量の割合が0.05以上0.4以下である、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。
  5. さらに、(C)有機溶媒を含有する、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。
  6. さらに、(D)有機酸を含有する、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。
  7. さらに、(E)水溶性高分子を含有する、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。
  8. pHが11~14である、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。
  9. 水系媒体に(A)下記一般式(1)で表される化合物を添加する工程(c)を含む、化学機械研磨後の金属配線材料が積層された半導体基板洗浄用組成物の製造方法。
    Figure 0007211298000014
    (式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、Aは酸素原子を有する炭素数1~3の2価の有機基を表し、Rはu価の脂肪族基又はヘテロ原子を含むu価の脂肪族基を表し、uは2~6の整数を表す。)
  10. 前記工程(c)の前に、前記水系媒体のpHを11~14に調整する工程(a)を含む、請求項に記載の洗浄用組成物の製造方法。
  11. 前記工程(c)の前に、前記水系媒体に(C)有機溶媒を添加する工程(b)を含む、請求項または請求項10に記載の洗浄用組成物の製造方法。
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