JP7211178B2 - ニッケル酸化鉱石の製錬方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ニッケル酸化鉱石を原料として炭素質還元剤により還元することで還元物(フェロニッケル)を得る製錬方法に関する。
酸化鉱石の一種であるリモナイトあるいはサプロライトと呼ばれるニッケル酸化鉱石の製錬方法として、熔錬炉を使用してニッケルマットを製造する乾式製錬方法、ロータリーキルンあるいは移動炉床炉を使用して鉄とニッケルの合金(以下、鉄とニッケルの合金を「フェロニッケル」ともいう)を製造する乾式製錬方法、オートクレーブを使用して高温高圧で酸浸出し、ニッケルやコバルトが混在した混合硫化物(ミックスサルファイド)を製造する湿式製錬方法等が知られている。
上述した様々な方法の中で、特に乾式製錬法を用いてニッケル酸化鉱石を還元して製錬する場合、反応を進めるために原料のニッケル酸化鉱石を適度な大きさに破砕する等して塊状物化する処理が前処理として行われる。
具体的に、ニッケル酸化鉱石を塊状物化する、すなわち粉状や微粒状の鉱石を塊状にする際には、そのニッケル酸化鉱石と、それ以外の成分、例えばバインダーやコークス等の還元剤とを混合して混合物とし、さらに水分調整等を行った後に塊状物製造機に装入して、例えば一辺あるいは直径が10mm以上30mm以下程度の成形物(ペレット、ブリケット等を指す。以下、単に「ペレット」ということもある)とするのが一般的である。
塊状物化して得られるペレットには、含有する水分を「飛ばす」ために、ある程度の通気性が必要となる。さらに、その後の還元処理においてペレット内で均一に還元が進まないと、得られる還元物の組成が不均一になり、メタルが分散したり偏在したりする等の不都合が生じる。そのため、ペレットを作製する際には混合物を均一に混合したり、得られたペレットを還元する際には可能な限り均一な温度を維持することが重要となる。
加えて、還元処理により生成するメタル(フェロニッケル)を粗大化させることも非常に重要な技術である。生成したフェロニッケルが、例えば数10μm以上数100μm以下の細かな大きさであった場合、同時に生成するスラグと分離することが困難となり、フェロニッケルとしての回収率(収率)が大きく低下してしまう。そのため、還元後のフェロニッケルを粗大化する処理が必要となる。
例えば、特許文献1には、金属酸化物と炭素質還元剤とを含む塊成物を、移動床型還元熔融炉の炉床上に供給して加熱し、金属酸化物を還元熔融させる粒状金属の製造方法において、塊成物同士の距離を0としたときの塊成物の炉床への最大投影面積率に対する、塊成物の炉床への投影面積率の相対値を敷密度としたとき、平均直径が19.5mm以上32mm以下の塊成物を、敷密度が0.5以上0.8以下になるように炉床上に供給して加熱する方法が開示されている。この方法では、塊成物の敷密度と平均直径とを併せて制御することで、粒状金属鉄の生産性を高められることが記載されている。
しかし、特許文献1に記載の技術のように、塊成物の直径が決められた範囲に限定されると、塊成物を製造する際の収率の低下が避けられず、その結果としてコストアップになる懸念がある。なお、塊成物の敷密度が0.5以上0.8以下の範囲では、細密充填でないうえ、塊成物を積層することも難しくなるため、効率の低い処理となってしまう。
上述したように、ニッケル酸化鉱石を混合、還元して、ニッケルと鉄とを含むメタルを製造するにあたって、生産性を高くすること、低コスト化すること、高品質化することは、重要な要素であるにもかかわらず、多くの問題があった。
特開2011-256414号公報
本発明は、ニッケル酸化鉱石等の酸化鉱石を含む混合物を還元することでメタルを製造する製錬方法において、得られるメタルの品位を高めることができ、高品質のメタルを効率的に製造することができるニッケル酸化鉱石の製錬方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、所定の割合となるように第1の還元剤とニッケル酸化鉱石とを混合して混合物とし、そしてその混合物に対して加熱還元処理を施すに際しては、その処理途中に第2の還元剤を所定の割合となるように還元炉に投入して処理することによって上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)本発明の第1は、ニッケル酸化鉱石を還元してフェロニッケルを製造するニッケル酸化鉱石の製錬方法であって、酸化鉱石と、第1の還元剤と、を含有する混合物を得る混合工程と、得られた混合物を還元炉に装入し、該混合物に加熱還元処理を施す還元工程と、を有し、前記混合工程では、前記第1の還元剤を、前記酸化鉱石を還元するのに必要な化学当量100質量%中10質量%以上30質量%以下の割合となるように混合し、前記還元工程では、前記加熱還元処理の途中に第2の還元剤を前記ニッケル酸化鉱石を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して0.5質量%以上20質量%以下の割合となるように還元炉に投入するニッケル酸化鉱石の製錬方法である。
(2)本発明の第2は、第1の発明において、前記還元工程では、得られた還元物を所定の温度に保持する工程を含み、得られた還元物を所定の温度に保持している段階で第2の還元剤を還元炉に投入するニッケル酸化鉱石の製錬方法である。
(3)本発明の第3は、第1又は第2の発明において、前記第2の還元剤は、還元性気体であるニッケル酸化鉱石の製錬方法である。
(4)本発明の第4は、第1から第3のいずれかの発明において、記還元工程における加熱還元処理後の還元炉内の雰囲気気体の少なくとも一部を前記第2の還元剤として繰り返し用いるニッケル酸化鉱石の製錬方法である。
本発明に係る方法によれば、高品質なメタルを効率的に製造することができる。
ニッケル酸化鉱石の製錬方法の流れの一例を示す工程図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。また、本明細書において、「X~Y」(X、Yは任意の数値)との表記は、「X以上Y以下」の意味である。
≪1.ニッケル酸化鉱石の製錬方法の概要≫
本実施の形態に係るニッケル酸化鉱石の製錬方法は、原料鉱石であるニッケル酸化鉱石(酸化物)を炭素質還元剤と混合し、その混合物(ペレット)に対して製錬炉(還元炉)内で還元処理を施すことによって、メタルとスラグとを生成させるものである。
このような方法として、ニッケル酸化鉱石と炭素質還元剤とを混合して混合物を得て、混合物に含まれるニッケルを優先的に還元し、また鉄を部分的に還元することで、鉄とニッケルの合金であるフェロニッケルを製造する方法が挙げられる。
そして、本実施の形態に係る酸化鉱石の製錬方法においては、所定量の第1の還元剤とニッケル酸化鉱石とを混合して混合物とし、そしてその混合物に対して加熱還元処理を施すに際しては、その処理途中に所定量の第2の還元剤を還元炉に投入して処理することを特徴としている。
このような方法によれば、加熱還元処理の処理途中に第2の還元剤を還元炉に投入して還元処理することによって、鉄の還元量を抑制しつつニッケル酸化鉱石の製錬反応を進行させて、得られるメタルの品位を高めることができる。
さらに、還元炉としてバーナーを有する還元炉を用いる場合、バーナーの不完全燃焼を避けるために、そのバーナーにおいて燃料とともに空気を過剰に供給して加熱するようにしていた。しかしながら、そのような場合には、未反応の酸素が還元炉内に含まれるようになるため、そのような火炎により混合物に加熱還元処理を施すと、還元反応が阻害されるという問題や一度生成したメタルの一部がその酸素によって再び酸化されることがある。
そこで、本実施の形態に係るニッケル酸化鉱石の製錬方法では、バーナーを用いた加熱により還元処理を施すにあたり、加熱還元処理の処理途中に所定量の第2の還元剤を還元炉に投入することにより、還元炉内の酸素を効果的に取り除くことができることから生成したメタルの一部が酸化されてしまうことを防ぐことができる。
≪2.ニッケル酸化鉱石を用いてフェロニッケルの製造する製錬方法≫
以下では、原料鉱石であるニッケル酸化鉱石に含まれるニッケル(酸化ニッケル)と鉄(酸化鉄)を還元することで、鉄-ニッケル合金のメタルを生成させ、さらに、そのメタルを分離することによってフェロニッケルを製造する製錬方法を例に挙げて説明する。
具体的に、本実施の形態に係るニッケル酸化鉱石の製錬方法は、図1に示すように、ニッケル酸化鉱石と、炭素質還元剤(第1の還元剤)と、を含有する混合物を得る混合工程S1と、得られた混合物に還元処理を施す還元工程S2と、得られた還元物からメタルとスラグを分離する分離工程S3と、を含む。
<2-1.混合工程>
混合工程S1は、ニッケル酸化鉱石と還元剤である炭素質還元剤とを混合して混合物を得る工程である。ここで、混合工程S1にてニッケル酸化鉱石と混合して混合物を構成する炭素質還元剤を「第1の還元剤」として、後述する還元工程S2にて別途用いる還元剤(第2の還元剤)とは区別する。
具体的に、混合工程S1では、まず、原料鉱石であるニッケル酸化鉱石に、第1の還元剤である炭素質還元剤を添加して混合し、また任意成分の添加剤として、鉄鉱石、フラックス成分、バインダー等の、例えば粒径が0.1mm以上0.8mm以下程度の粉末を添加して混合し、混合物を得る。なお、混合処理は、混合機等を用いて行うことができる。
原料鉱石であるニッケル酸化鉱石としては、特に限定されないが、リモナイト鉱、サプロライト鉱等を用いることができる。なお、ニッケル酸化鉱石は、酸化ニッケル(NiO)と、酸化鉄(Fe)とを少なくとも含有する。
そして、炭素質還元剤(第1の還元剤)の含有量(混合物中に含まれる炭素質還元剤の含有量)としては、酸化鉱石を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して10質量%以上30質量%以下の割合であることを特徴とする。このように混合物に含有される第1の還元剤を所定の含有量とすることで鉄の還元を抑制させ、後述するように加熱還元処理の処理途中に第2の還元剤を還元炉に投入して処理することによって、ニッケル酸化鉱石の製錬反応を進行させて、得られるメタルの品位を高めることができる。
なお、炭素質還元剤(第1の還元剤)の含有量としては、酸化鉱石を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましい。酸化鉱石を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して30質量%以下であることが好ましい。
第1の還元剤である炭素質還元剤としては、特に限定されないが、例えば、石炭粉、コークス粉等が挙げられる。なお、この炭素質還元剤は、原料鉱石であるニッケル酸化鉱石の粒度や粒度分布と同等の大きさのものであると、均一に混合しやすく、還元反応も均一に進みやすくなるため好ましい。
任意成分の添加剤である鉄鉱石としては、例えば、鉄品位が50質量%程度以上の鉄鉱石、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬により得られるヘマタイト等を用いることができる。また、フラックス成分としては、例えば、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、二酸化珪素等を挙げることができる。また、バインダーとしては、例えば、ベントナイト、多糖類、樹脂、水ガラス、脱水ケーキ等を挙げることができる。
混合工程S1では、ニッケル酸化鉱石を含む原料粉末を均一に混合することによって混合物を得る。下記表1に、混合工程S1にて混合する、一部の原料粉末の組成(質量%)の一例を示すが、原料粉末の組成としてはこれに限定されない。
Figure 0007211178000001
混合に際しては、混合性を高めるために混練を同時に行ってもよく、混合後に混練を行ってもよい。混練は、ブラベンダー等のバッチ式ニーダー、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、ヘリカルローター、ロール、一軸混練機、二軸混練機等を用いて行うことができる。混合物を混練することによって、その混合物にせん断力を加え、炭素質還元剤や原料粉末等の凝集を解いて均一に混合できるとともに、各々の粒子の密着性を向上させ、また空隙を減少させることができる。これにより、その混合物において還元反応が起りやすくなるとともに均一に反応させることができ、還元反応の反応時間を短縮することができる。また、品質のばらつきを抑えることができる。
また、混合を行った後、あるいは混合及び混練を行った後、押出機を用いて押出してもよい。これにより、混合物に対して圧力(せん断力)が加えられ、炭素質還元剤や原料粉末等の凝集を解いてその混合物をより均一に混合させた状態とすることができる。さらに、混合物内の空隙を減少させることができる。これらのことから、後述する還元工程S2において混合物の還元反応が均一に起りやすくなり、得られるメタルの品位を高めることができ、高品質なメタルを製造することができる。
押出機は、高圧、高せん断力で混合物を混練して成形できるものであることが好ましく、一軸押出機、二軸押出機等を挙げることができる。特に、二軸押出機を備えたものであることが好ましい。高圧、高せん断で混合物を混練することにより、原料粉の混合物の凝集を解くことができ、また効果的に混練することができるうえ、混合物の強度を高めることができる。また、二軸押出機を備えたものを用いることにより、連続的に高い生産性を保ちながら混合物を得ることができる。
また、混合物を所定形状の成形物(ペレット)に成形してもよい。成形物の形状としては、例えば、球状、直方体状、立方体状、円柱状等とすることができる。このような形状は、簡易な形状であって複雑なものではないため、成形コストを抑制しつつ不良品の発生を抑制することができ、得られる成形物の品質も均一となり、歩留り低下を抑制することができる。
成形物の形状は、特に球状であることが好ましい。球状の成形物であることにより還元処理が均一に施され、ばらつきが少なく、かつ生産性の高い製錬を行うことができる。成形物の形状を球状とする場合には、直径が10mm以上30mm以下程度となるように成形することができる。また、直方体状、立方体状、円柱状等とする場合には、概ね、縦、横の内寸が500mm以下程度となるように成形することができる。
成形物の大きさとしては、特に限定されないが、成形物の体積が8000mm以上であることが好ましい。成形物の体積が8000mm以上であることにより、成形コストが抑制され、さらに、成形物全体に占める表面積の割合が低くなるため、還元処理が均一に施され、ばらつきが少なく、かつ生産性の高い製錬を行うことができる。
また、得られた混合物を所定の還元用の容器に充填してもよい。容器に充填された混合物が容器に充填された状態のまま還元処理が施されることにより、後述する分離工程S3において還元されたメタルが磁選等の処理によりメタルを分離回収しやすくなり、ロスを抑制することができる。
混合工程S1では、得られた混合物に乾燥処理を施してもよい。混合物は、混練や成形物の成形等において上記混合物を多量の水とともに混合する。本実施の形態におい乾燥処理を施すことは必須の態様ではないが、多量の水を含む混合物に乾燥処理を施すことにより、後述する還元処理において水分の気化に伴う混合物の膨張を防ぐことができる。
さらに、混合物に乾燥処理を施すことで、還元炉内における混合物に起因する水分混入を抑制することができる。これにより、還元炉内の雰囲気気体に含まれる水分量をより効果的に減らすことができ、還元物に含まれるメタルの酸化をより効果的に抑制することができる。
混合物を乾燥する方法は、特に限定されず、混合物を所定の乾燥温度(例えば、300℃以上400℃以下)に保持する方法や所定の乾燥温度の熱風を混合物に対して吹き付けて乾燥させる方法等、従来公知の手段を用いることができる。このような乾燥処理により、例えば、混合物の固形分が70質量%程度で、水分が30質量%程度となるようにする。なお、この乾燥処理時における混合物自身の温度としては、100℃未満とすることが好ましく、これにより水分の突沸等による混合物の破裂を抑制することができる。
また、乾燥処理は連続して一度に行ってもよいし複数回に分けて行ってもよい。乾燥処理を複数回に分けて行うことにより混合物の破裂をより効果的に抑制することができる。なお、乾燥処理を複数回に分けて行った場合において、2回目以降の乾燥温度としては、150℃以上400℃以下が好ましい。この範囲で乾燥することにより、還元反応が進むことなく乾燥することが可能となる。
下記表2に、乾燥処理後の混合物における固形分中組成(質量部)の一例を示す。なお、成形物の組成としては、これに限定されるものではない。
Figure 0007211178000002
<2-2.還元工程>
還元工程S2は、得られた混合物を還元炉に装入し、混合物に加熱還元処理を施す工程である。還元工程S2における加熱還元処理により、混合物中の炭素質還元剤に基づいて製錬反応(還元反応)が進行して、混合物中では、フェロニッケルメタル(以下、単に「メタル」という)と、フェロニッケルスラグ(以下、単に「スラグ」という)とが分かれて生成する。
加熱還元処理では、例えば1分程度のわずかな時間で、先ず還元反応の進みやすい混合物の表面近傍において混合物中の酸化ニッケル及び酸化鉄が還元されメタル化してフェロニッケルとなり、殻(シェル)を形成する。一方で、殻の中では、その殻の形成に伴ってスラグ成分が徐々に熔融して液相のスラグが生成する。これにより、混合物中では、メタルと、スラグとが分かれて生成する。
そして、処理時間が10分程度経過すると、還元反応に関与しない余剰の炭素質還元剤がメタルに取り込まれて融点を低下させて、メタルも液相となる。
還元処理における温度(還元温度)としては、特に限定されないが、1200℃以上1450℃以下の範囲とすることが好ましく、1300℃以上1400℃以下の範囲とすることがより好ましい。このような温度範囲で還元することによって、均一に還元反応を生じさせることができ、品質のばらつきを抑制したフェロニッケルを生成させることができる。また、より好ましくは1300℃以上1400℃以下の範囲の還元温度で還元することで、比較的短時間で所望の還元反応を生じさせることができる。
還元処理における時間(処理時間)としては、還元炉の温度に応じて設定されるが、10分以上であることが好ましく、15分以上であることがより好ましい。
なお、還元温度(℃)と還元時間(分)の数値を乗じた値を還元に要した熱量は、20000(℃×分)以上40000(℃×分)以下の範囲であることが好ましい。高品質なメタルを効率的に製造することができる。
また、得られた還元物を所定の温度に保持してもよい。得られた還元物を所定の温度に一定時間保持することによって、半溶融状態の還元物中でメタルとスラグの分離を促進させることができる。還元工程S2における加熱還元処理は、混合物(還元物)を所定の温度に一定時間保持することも含まれる。
さて、還元工程S2では、加熱還元処理の途中に第2の還元剤を還元炉に投入することを特徴としている。上述のように、酸化鉱石を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して第1の還元剤の含有量を10質量%以上30質量%以下の割合とし、さらに加熱還元処理の途中にニッケル酸化鉱石を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して0.5質量%以上20質量%以下の割合となるように第2の還元剤を還元炉に投入して処理することによって、鉄の還元量を抑制しつつニッケル酸化鉱石の製錬反応を進行させて、得られるメタルの品位を高めることができる。
ここで、第2の還元剤は、加熱還元処理の途中に還元炉に投入される。加熱還元処理の途中とは、混合物中のニッケル酸化鉱石の還元反応の開始後であって、混合物に対する加熱処理が終了するまでの間を意味する。
そして、第2の還元剤の添加量は、ニッケル酸化鉱石を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して0.5質量%以上20質量%以下の割合であることを特徴とする。0.5質量%以上であることにより、ニッケル酸化鉱石の製錬反応を効果的に進行させることができる。20質量%以下であることにより、鉄の還元量を抑制しつつニッケル酸化鉱石の製錬反応を進行させて、得られるメタルの品位を高めることができる。
なお、第2の還元剤の添加量、酸化鉱石を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して3質量%以上であることが好ましい。酸化鉱石を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して18質量%以下であることが好ましい。
第2の還元剤は、加熱還元処理の途中であれば特に制限はないが、得られた還元物を所定の温度に保持している段階で還元炉に投入することが好ましい。これにより、製錬反応をより効果的に進行させることができる。
第2の還元剤は、特に制限はされず、例えば、COガス(一酸化炭素)等のような還元性気体であってもよいし、石炭粉、コークス粉等のような炭素質還元剤であってもよい。還元炉内に充満させてニッケル酸化鉱石の製錬反応をより効果的に進行させることができる観点から、第2の還元剤は還元性気体であることが好ましい。
例えば、第2の還元剤として石炭粉、コークス粉等のような炭素質還元剤を用いる場合には、還元炉の所定の装入口から投入する。投入する位置としては特に制限はされず、混合物の付近であってもよく、熱源(例えばバーナーの火炎)の付近であってもよく、混合物と熱源(例えばバーナーの火炎)との間であってもよい。特に、投入する位置としては混合物の付近であることが好ましい。これにより、ニッケル酸化鉱石の製錬反応をより効果的に進行させることができる。
また、還元炉としてバーナーを有する還元炉を用いる場合、燃料とともに供給される空気中の酸素を効果的に取り除く観点から投入する位置は熱源(バーナーの火炎)の付近であることが好ましい。これにより、有効に還元させるとともに、酸素による酸化を防ぐこともできる。
第2の還元剤として還元性気体を用いる場合には、その還元性気体を還元炉に供給して還元炉内を還元性気体で充満させるようにする。還元炉内に還元性気体を投入する態様としては、還元炉内のいずれかの空間内に投入できれば特に限定されないが、還元炉内の混合物に向けて還元性気体を供給することが好ましい。これにより、混合物と直接接触する雰囲気気体中の還元性気体の濃度を高めることが可能となるため、ニッケル酸化鉱石の製錬反応をさらに効果的に進行させることができる。
還元性気体としては、加熱還元処理後の還元炉内の雰囲気気体の少なくとも一部を繰り返し用いてもよい。還元処理後の雰囲気気体は、主に炭素質還元剤に由来する一酸化炭素であり、還元性気体が多く含まれている。このため、そのような還元処理後の雰囲気気体を排気ガスとして全て排出するのではなく、第2の還元剤として繰り返し用いることで、より一層にコストを低減させた製錬操業を行うことができる。
例えば、還元処理後の雰囲気気体の少なくとも一部を回収し、還元炉に供給して第2の還元剤として用いてもよい。
加熱還元処理における還元炉は、バーナーを有する還元炉であっても、電気等を用いた加熱手段を有する還元炉であってもよい。短時間で混合物に有効に加熱還元処理を施すことができることからバーナーを有する還元炉であることが好ましい。また、バーナーを有する還元炉を用いる場合、燃料としては、例えばLPG、LNG、石炭、コークス、微粉炭等が用いられる。これらの燃料のコストは非常に安価であり、設備費やメンテナンス費に関しても電気炉等と比較して格段に安価に抑えることができる。
なお、還元炉としてバーナーを有する還元炉を用いる場合、燃料とともに空気を供給して還元処理を施すことにより、未反応の酸素が還元炉内に残存し、生成したメタルの一部がその酸素によって酸化されることがある。第2の還元剤を還元炉に投入することにより還元炉内の酸素を効果的に取り除くことができることから生成したメタルの一部が酸化されてしまうことを防ぐことができる。
還元炉としては、特に限定されないが、単一の炉を用いても、移動炉床炉等の炉床が回転移動等して連続的に処理可能となる炉を用いてもよい。移動炉床炉を使用して一つの設備内の異なる処理空間で各工程での処理を行うことで、ヒートロスが低減されるとともに炉内雰囲気も的確に制御できるため、反応をより効果的に進行させることができる。
移動炉床炉としては、特に限定されず、例えば、円形状であって複数の処理領域に区分けされた回転炉床炉を用いることができる。回転炉床炉では、所定の方向に回転しながら、各領域においてそれぞれの処理を行う。この回転炉床炉では、各領域を通過する際の時間(移動時間、回転時間)を制御することで、それぞれの領域での処理温度を調整することができ、回転炉床炉が1回転する毎に混合物が製錬処理される。また、移動炉床炉としては、ローラーハースキルン等であってもよい。
<2-3.分離工程>
分離工程S3は、還元物からメタルとスラグを分離する工程である。具体的には、加熱還元処理によって得られた、メタル相とスラグ相とを含む還元物(混合物)を冷却し、必要に応じて粉砕して粉末化して、メタル(メタル粉末粒子)を分離して回収する。
固体として得られたメタルとスラグとの混合物からメタル(メタル粉末粒子)を分離する方法としては、例えば、篩い分けによる不要物の除去に加えて、比重による分離や、磁力による分離等の方法を利用することができる。
このようにしてメタルとスラグとを分離することによって、メタルを回収する。
以下、本発明の実施例を示してより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例、比較例>
原料鉱石としてのニッケル酸化鉱石と、鉄鉱石と、フラックス成分である珪砂及び石灰石、バインダー、及び第1の還元剤(石炭粉、炭素含有量:85質量%、平均粒径:約90μm)を、適量の水を添加しながら混合機を用いて混合して混合物を得た。下記表3に第1の還元剤(石炭粉)の含有量(原料鉱石であるニッケル酸化鉱石に含まれる酸化ニッケルと酸化鉄(Fe)とを過不足なく還元するのに必要な化学当量100質量%に対する割合(質量%))を示す。
次に、パン型造粒機により、得られた混合物に適宜水分を添加して球状に成形された直径14.5±0.5mmの混合物(試料)を47(実施例1~42、比較例1~5)得た。
次に、実施例1~42、比較例1~5の混合物(試料)を還元炉に装入して、混合物(試料)に加熱還元処理を施した。そして、実施例1~42及び比較例3~5の混合物(試料)については、加熱還元処理の途中に第2の還元剤(石炭、コークス、一酸化炭素)を還元炉に投入した。
なお、実施例1~7、15~21、29~35の混合物(試料)については、還元炉内の熱源(バーナーの火炎)の付近に第2の還元剤(石炭、コークス、一酸化炭素)を投入した(表4、5中、「火炎の付近」と表記)。実施例8~13、22~28、36~42、比較例3~5の混合物(試料)については、混合物の付近に第2の還元剤(石炭、コークス、一酸化炭素)を投入した(表4、5中、「混合物の付近」と表記)。一方、比較例1,2の混合物(試料)については、第2の還元剤を還元炉に投入しなかった。下記表3に第2の還元剤(石炭粉)の含有量(原料鉱石であるニッケル酸化鉱石に含まれる酸化ニッケルと酸化鉄(Fe)とを過不足なく還元するのに必要な化学当量100質量%に対する割合(質量%))を示す。
Figure 0007211178000003
還元処理の後、得られた還元物を冷却して、実施例1~42、比較例1~5の試料を粉砕し、その後磁力選別によってメタルを回収した。
実施例1~42、比較例1~5の各試料について、ニッケルメタル化率、メタル中ニッケル含有率、メタル回収率を、ICP発光分光分析器(SHIMAZU S-8100型)により分析して算出した。
ニッケルメタル化率、メタル中のニッケル含有率、ニッケルメタル回収率は、以下の式(1)、(2)、(3)により算出した。
ニッケルメタル化率=メタル中のニッケルの質量/(還元物中の全てのニッケルの質量)×100(%) ・・・(1)式
メタル中ニッケル含有率=メタル中のニッケルの質量/(メタル中のニッケルと鉄の合計質量)×100(%) ・・・(2)式
ニッケルメタル回収率=回収されたニッケルの量/(投入した鉱石の量×鉱石中のニッケル含有割合)×100 ・・・(3)式
下記表4、5に、それぞれの試料における、ニッケルメタル化率、メタル中のニッケル含有率、ニッケルメタル回収率を示す。
Figure 0007211178000004
Figure 0007211178000005
表4,5の結果からわかるように、実施例では、Niメタル化率及びメタル中Ni含有率がいずれも高くなった。このことは、混合工程において、混合物に含有される第1の還元剤を所定の割合として、還元工程において、加熱還元処理の途中に第2の還元剤を還元炉に投入することによって鉄の還元量を抑制しつつニッケル酸化鉱石の製錬反応を進行させて、得られるメタルの品位を高めることができたためであると考えられる。
さらに、実施例、比較例の酸化鉱石の製錬方法ではいずれもバーナーを有する還元炉を用いており、未反応の酸素がバーナーの還元炉内に含まれることとなるが、加熱還元処理の処理途中に第2の還元剤を還元炉に投入することにより、還元炉内の酸素を効果的に取り除くが可能となっており、これにより、比較例1~5と比較してニッケルメタル化率、メタル中ニッケル含有率及びニッケル回収率がいずれも高くなったものと考えられる。

Claims (4)

  1. ニッケル酸化鉱石を還元してフェロニッケルを製造するニッケル酸化鉱石の製錬方法であって、
    ニッケル酸化鉱石と、第1の還元剤と、を含有する混合物を得る混合工程と、
    得られた混合物を還元炉に装入し、該混合物に加熱還元処理を施す還元工程と、
    を有し、
    前記混合工程では、前記第1の還元剤を、前記混合物に含有される酸化ニッケル及び酸化鉄を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して10質量%以上30質量%以下の割合となるように混合し、
    前記還元工程では、前記加熱還元処理の途中に第2の還元剤を前記混合物に含有される酸化ニッケル及び酸化鉄を還元するのに必要な化学当量100質量%に対して0.5質量%以上20質量%以下の割合となるように還元炉に投入する
    ニッケル酸化鉱石の製錬方法。
  2. 前記還元工程では、得られた還元物を所定の温度に保持する工程を含み、
    得られた還元物を所定の温度に保持している段階で第2の還元剤を還元炉に投入する
    請求項1に記載のニッケル酸化鉱石の製錬方法。
  3. 前記第2の還元剤は、還元性気体である
    請求項1又は2に記載のニッケル酸化鉱石の製錬方法。
  4. 前記還元工程における加熱還元処理後の還元炉内の雰囲気気体の少なくとも一部を前記第2の還元剤として繰り返し用いる
    請求項3に記載のニッケル酸化鉱石の製錬方法。
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