JP7209803B2 - Pcグラウト充填状態の非破壊診断方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 2017年8月1日に公益社団法人土木学会が発行した「平成29年度土木学会全国大会 第72回年次学術講演会 DVD-ROM版講演概要集」にて公開
本発明は、プレストレストコンクリート構造物(PC構造物)におけるPCグラウトの充填状態を非破壊的に評価して診断するPCグラウト充填状態の非破壊診断方法に関する。
プレストレストコンクリート橋(PC橋)などのPC構造物においては、部材コンクリートとPC鋼材との一体化を確保すると共に、PC鋼材を腐食から保護することを目的として、シース内にPCグラウトを充填する施工が行われる。
このとき、PCグラウトが密実に充填されていないとシース内に空洞が形成され、その空洞へ雨水等が侵入することにより内部のPC鋼材が腐食されて、PC鋼材の破断や突出につながる恐れがある。このため、PC構造物を適切に維持管理していくためには、PCグラウトの充填度(PCグラウト充填率)を正確に評価する必要がある。
そこで、例えば、PC鋼材が配置されている箇所を特定した後、その箇所を削孔して内部を確認してPCグラウトの充填状態を評価する手法があるが、この手法では、多大な時間と労力を必要とし、また、PC構造物の一部を破壊して削孔しなければならないという問題があり、以下に列記するような非破壊的な評価手法が提案されている(特許文献1~3)。
(1)放射線透過法(X線法)
放射線透過法(X線法)は、X線を使用してコンクリート内部の詳細を検査する方法であり、物質の密度によりX線の透過度が変化する性質を利用して、シース内の空洞を非破壊的に検出する。
具体的には、PCグラウト充填率が低いと、シース内に空洞が形成され、その空洞によってX線の透過度が高くなるため、画像が色濃く現れる。一方、PCグラウト充填率が高い部分では、密実で空洞が殆どないため、X線の透過度が低くなり、画像が色薄く現れる。このため、画像の濃淡を判別することにより、シース内における空洞の有無を直接検出することができる。
しかしながら、このX線法は、コンクリートが厚くなると判別が難しくなる。また、X線の使用に際して放射線管理区域の設定や測定に時間を要するため、試験効率を高くすることが難しいという問題がある。
(2)衝撃弾性波法(インパクトエコー法)
衝撃弾性波法(インパクトエコー法)は、反射波(インパクトエコー)の周波数特性に着目して、PCグラウトの未充填位置を特定する手法であり、コンクリート表面を鋼球で打撃することによりコンクリート内部へ弾性波を伝播させ、打撃面側に設置したセンサで対象物からの反射波を受信し、その周波数特性から部材厚さや内部の欠陥の有無やその深さを非破壊的に推定する。
具体的には、シース内にPCグラウトが完全に充填されている場合には、版底面で反射波が生じる。一方、シース内にPCグラウト未充填部が存在している場合には、空洞が形成されたシースの表面においても反射波が生じる。これらの反射波は、それぞれコンクリート表面との間で反射を繰り返すことにより、縦波共振現象が励起される。このため、版厚やシース深さに相当する縦波共振によるピーク周波数を検知することで、内部欠陥(空洞)の有無やその深さを推定することができる。
しかしながら、このインパクトエコー法は、シース径が小さい場合やシースが深い位置にある場合には、反射波の繰り返しが生じないために上記した未充填部のシース表面との繰り返し反射波による共振現象が励起されず、ピーク周波数を検知することができず、判定することができないという問題がある。
(3)衝撃弾性波法(打音振動法)
衝撃弾性波法(打音振動法)は、衝撃入力により算出した弾性波の伝搬速度に着目して、シース内部の平均的なPCグラウト充填状況を把握する手法であり、PC鋼材端部から衝撃を与えた際に生じる弾性波を、もう一方の端部に設置したセンサで検出して、PC鋼材における伝播速度からシース内部のPCグラウト充填状況を非破壊的に把握する。
具体的には、PC鋼材端部から衝撃を与えたとき、シース内にPCグラウトが十分に充填されていない場合は、入力された弾性波の内、最も早く伝搬される波は鋼棒を伝播したものとなるため、見かけの弾性波速度は鋼棒単体の伝搬速度に近い値となる。これに対して、PCグラウトが充填されている場合では、鋼棒とPCグラウトが一体となった複合部材中を弾性波が伝搬する。この場合、鋼棒中の伝播波動の先端位置と周辺のPCグラウト部を伝播する波動の先端位置は同じであるため、未充填の場合に比べて伝播速度が小さくなる。このため、弾性波伝播速度を知ることにより、PCグラウトの充填不良を判定することができる。
しかしながら、この打音振動法は、PC鋼材が挿通されているシース全体におけるPCグラウトの充填不良については判定することができるものの、PCグラウトの充填不良が発生している箇所を特定することはできないという問題がある。
(4)広帯域超音波法
広帯域超音波法は、シース直上のコンクリート面に配置した発信探触子から超音波を入力し、シースからの反射波を受信、分析することでPCグラウトの充填性を非破壊的に推測する技術である。
具体的には、シース内に空洞が存在すると、そこで反射して反射波が発生する。一方、密実であると、反射率が低いため反射波は小さくなる。このシース反射波は高周波帯域の波が支配的であるため、PCグラウトの充填が不良(シース内に空洞)の場合には、高周波帯域の波が支配的に受信される。一方、PCグラウトが密実に充填された充填シースの場合は、低周波帯域の波が支配的に受信される。このため、シースからの反射波を分析することでPCグラウトの充填性を推測することができる。
しかしながら、この広帯域超音波法は、反射波にコンクリートの鉄筋や骨材からの反射波や、コンクリート表面を伝搬する反射波も含まれているため、これらの反射波をPCグラウトの未充填部からの反射波と分別して効率よく抽出する必要があり、測定にも時間を要するという問題がある。また、コンクリート表面が平滑でない場合には削ったり、探触子をコンクリート面に配置するための接触媒質を塗布したりという手間が掛かり、評価に多大な時間と労力を必要とし、現時点におけるPC構造物の総数を考慮すると、現実的な手法とは言えない。
特開2005-265817号公報 特開2011-21463号公報 特開2016-118466号公報
上記したように、従来より行われているPCグラウトの充填状態を非破壊的に評価して診断する手法は、いずれの手法を採用しても、測定に時間を要したり、高い精度での測定が難しいなどの問題点がある。
そこで、本発明は、測定に時間を要しない簡便な方法でありながら、高い精度でPCグラウトの充填状態を非破壊的に評価して診断することができるPCグラウト充填状態の非破壊診断方法を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、以下に記載する発明により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
請求項1に記載の発明は、
PC構造物に埋設されたシース内においてPC鋼材の周囲に充填されたPCグラウトの充填状態を非破壊的に診断するPCグラウト充填状態の非破壊診断方法であって、
前記PC構造物のコンクリート表面への加振により生じた衝撃弾性波の振動波形を取得する振動波形取得ステップと、
取得された前記振動波形に基づいて、振動持続時間、周期および固有振動周波数の内の2つ以上を評価の指標として取得する評価指標取得ステップと、
取得された評価の指標に基づいて、PCグラウトの充填状態を診断する充填状態診断ステップとを備えていることを特徴とするPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項2に記載の発明は、
前記充填状態診断ステップが、前記評価指標取得ステップにおいて取得された評価の指標の2つ以上を用いてPCグラウトの充填状態を診断する充填状態診断ステップであることを特徴とする請求項1に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項3に記載の発明は、
前記振動持続時間を評価の指標とした充填状態診断ステップが、前記振動持続時間が長いほど、PCグラウトの充填状態が低いと診断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項4に記載の発明は、
前記周期を評価の指標とした充填状態診断ステップが、前記周期が長いほど、PCグラウトの充填状態が低いと診断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項5に記載の発明は、
前記固有振動周波数を評価の指標とした充填状態診断ステップが、前記固有振動周波数が低いほど、PCグラウトの充填状態が低いと診断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項6に記載の発明は、
前記振動持続時間として、前記PC構造物のコンクリート表面への加振開始から、前記振動波形の振幅が最大振幅から所定の振幅以下に収まるまでの経過時間を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項7に記載の発明は、
前記経過時間が、前記振動波形の振幅が最大振幅の±10%以下に収まるまでの経過時間であることを特徴とする請求項6に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項8に記載の発明は、
前記周期として、前記PC構造物のコンクリート表面への加振直後の振動波形に対して自己相関解析を施して得られた第一周期を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項9に記載の発明は、
前記固有振動周波数として、取得された前記振動波形を周波数解析して得られた周波数分布より抽出された固有振動ピークの周波数を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項10に記載の発明は、
前記PC構造物のコンクリート表面への加振を、テストハンマを使用して行うことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項11に記載の発明は、
前記振動波形の取得を、AEセンサを用いて行うことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項12に記載の発明は、
PC構造物に埋設されたシース内においてPC鋼材の周囲に充填されたPCグラウトの充填状態を非破壊的に面全体に亘って診断するPCグラウト充填状態の非破壊診断方法であって、
評価対象のPC構造物の特定の面上に、所定の間隔で複数の測定点を設定する測定点設定ステップと、
各測定点への加振により生じた衝撃弾性波の振動波形を、各測定点毎に取得する振動波形取得ステップと、
取得された各振動波形に基づいて、各測定点毎に、振動持続時間、周期および固有振動周波数の内の2つ以上を評価の指標として取得する評価指標取得ステップと、
取得された評価の指標を、前記評価対象のPC構造物の特定の面上にプロットする評価指標プロットステップと、
プロットされた評価の指標の相対的な変化に基づいて、前記評価対象のPC構造物の特定の面上におけるPCグラウトの充填状態を診断する充填状態診断ステップとを備えていることを特徴とするPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項13に記載の発明は、
前記充填状態診断ステップが、コンター図を作成してPCグラウトの充填状態を診断するステップであることを特徴とする請求項12に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
請求項14に記載の発明は、
前記充填状態診断ステップが、取得された評価の指標を前記シースの各々について平均化して、各シース毎の評価の指標として、PCグラウトの充填状態を診断するステップであることを特徴とする請求項12に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法である。
本発明によれば、測定に時間を要しない簡便な方法でありながら、高い精度でPCグラウトの充填状態を非破壊的に評価して診断することができるPCグラウト充填状態の非破壊診断方法を提供することができる。
PC構造物の衝撃弾性波の振動持続時間とPCグラウトの充填状態との関係を説明する図である。 PC構造物の衝撃弾性波の周期とPCグラウトの充填状態との関係を説明する図である。 PC構造物の衝撃弾性波の固有振動周波数とPCグラウトの充填状態との関係を説明する図である。 PC構造物において取得された振動波形の一例を示す図である。 振動波形に対して自己相関解析を実施した結果の一例を示す図である。 固有振動周波数の取得を説明する図である。 本発明の実施例において作製されたPCコンクリート供試体の構成をイメージとして示した斜視図である。 図7に示したPCコンクリート供試体の側面側からの断面図である。 本発明の実施例で取得された衝撃弾性波の振動波形を示す図である。 本発明の実施例で測定された振動持続時間とPCグラウト充填率との関係を示す図である。 本発明の実施例において面的な診断測定を行った測定点を示す図である。 本発明の実施例において周期に基づいて面的に作成されたコンター図である。 本発明の実施例において固有振動周波数に基づいて面的に作成されたコンター図である。 本発明の実施例における評価ピーク周波数とPCグラウトの充填率との関係を示す図である。
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。
[1]本発明の背景となる技術
最初に、本発明の背景となる技術について説明する。
本発明者は、前記課題の解決について鋭意検討する中で、PCグラウトの充填状態は、以下に説明するように、衝撃弾性波の振動持続時間、周期および固有振動周波数のそれぞれと密接に相関しており、これらを評価の指標として用いることにより、PCグラウトの充填状態を短時間に高い精度で評価できることを見出した。以下、振動持続時間、周期および固有振動周波数のそれぞれとPCグラウトの充填状態との関係について説明する。
1.振動持続時間
図1は、PC構造物の衝撃弾性波の振動持続時間とPCグラウトの充填状態との関係を説明する図であり、(a)はPCグラウトの充填率の程度により振動持続時間がどのように変化するかを示す図であり、(b)は振動持続時間に差異が生じる理由を説明する図である。なお、図1(b)において、1はPC構造物、2はコンクリート、3はシース、4はPC鋼材、5はPCグラウトである。そして、ここでは、理解を容易にするために、PCグラウトの低い充填率としては0%を、高い充填率としては100%を例にしている。
振動持続時間は、加振の開始から振動波形が一定の振幅に収まるまでの時間であり、図1(a)に示すように、充填率が低いと長くなる。これは、図1(b)の右側に示すように、PCグラウト5の充填率が低く(0%)、シース3の内壁とPC鋼材4との間に空洞があると、コンクリート2の表面が振動しやすくなるため、PC構造物1において振動が長い時間持続するからである。
2.周期
図2は、PC構造物の衝撃弾性波の周期とPCグラウトの充填状態との関係を説明する図であり、(a)はPCグラウトの充填率の程度により周期がどのように変化するかを示す図であり、(b)は周期に差異が生じる理由を説明する図である。
周期は振動波形において1サイクルの振動に要する時間であり、図2(a)に示すように、充填率が低いと長くなる。これは、図2(b)の右側に示すように、PCグラウト5の充填率が低く(0%)、シース3の内壁とPC鋼材4との間に空洞があると、迂回した経路で振動が伝わり、反対側の面からの反射波の到達に時間が掛かるためである。
3.固有振動周波数
図3は、PC構造物の衝撃弾性波の固有振動周波数とPCグラウトの充填状態との関係を説明する図であり、(a)はPCグラウトの充填率の程度により固有振動周波数がどのように変化するかを示す図であり、(b)は固有振動周波数に差異が生じる理由を説明する図である。
固有振動周波数は、外部から力を加えず自由に振動させたとき振動体が示す固有の振動周波数であり、図3(a)に示すように、充填率が低いと低周波側にシフトしてくる。これは、図3(b)の右側に示すように、PCグラウト5の充填率が低く(0%)、シース3の内壁とPC鋼材4との間に空洞があると、コンクリート2の表面が低い周波数であっても振動しやすいからである。
上記のように、衝撃弾性波の振動持続時間、周期および固有振動周波数はPCグラウトの充填状態と関係しており、これらを評価の指標とすることにより、PCグラウトの充填状態を精度高く評価して診断できることが分かった。そして、これらの評価の指標は、2つ以上を用いて総合的に判断することにより、さらに精度高く評価して診断でき好ましい。そして、これらの評価の指標は、1つの振動波形を得た後に解析方法を変えることにより算出することができるため、複数の指標を用いる場合であっても高速な測定が可能となり、短時間で、より精度高く評価して診断できることが分かった。
そして、本実施の形態に係る診断方法は、PCグラウトの充填状態を非破壊的に評価することができるだけでなく、前記した従来の各診断法に比べて以下の利点がある。
即ち、広帯域超音波法などの超音波によるPCグラウト充填状態の診断方法の場合、コンクリート表面が平滑でない場合には表面を平滑に削る作業や、平滑な表面に探触子をコンクリート面に配置するための接触媒質を塗布する作業などの手間が掛かり、評価、診断に時間が掛かるが、本実施の形態は、センサを用いた打音検査で、センサを設置してから打撃迄数秒で診断を開始することができるため、高速な測定が可能となり、診断に要する時間を大幅に短縮することができる。
そして、衝撃弾性波法(インパクトエコー法)は、PCグラウトの充填不良箇所とシース表面との繰り返し反射波による共鳴現象を捉えることにより、PCグラウトの充填不良を診断するが、シース径が小さい場合やシースが深い箇所にある場合には、反射波の繰り返しが生じないために共振現象が起こらず、診断ができなかった。これに対して、本実施の形態によれば、各指標はPCグラウトの充填状態を含めたPC構造物の振動特性を対象として、PCグラウトの充填不足により形成された空洞部も含めたPC構造物全体における弾性係数や密度の変化を各指標において捉えているため、繰り返し反射波による共振周波数を指標とするよりも、指標として安定しており、バラつきが小さく、精度高い診断を行うことができる。
また、衝撃弾性波法(打音振動法)は、PCグラウトの充填不良を起こしたケーブルを特定することはできるが、具体的に充填されていない部分を特定することが困難な診断方法であった。これに対して、本実施の形態によれば、充填不足が生じている箇所を精度高く特定することができる。
さらに、本実施の形態に係る診断方法は、上記した各指標を面的に表示することにより、面全体を相対的に診断して、PCグラウトの充填不良を特定することができる。
[2]本発明の実施の形態
次に、上記知見に基づいて行う本実施の形態に係るPCグラウト充填状態の診断方法について具体的に説明する。
本実施の形態においては、前記したように、PC構造物への加振により発生した衝撃弾性波の振動波形を取得し、取得された振動波形に基づいて、振動持続時間、周期および固有振動周波数を評価の指標として求めることにより、PCグラウト充填状態を非破壊で診断している。具体的には、以下に示す各ステップに沿って、PCグラウト充填状態の診断を行う。
1.振動波形取得ステップ
はじめに、PC構造物のコンクリート表面への打撃(加振)により発生した振動波形を取得する。
具体的には、診断対象のPC構造物の施工コンクリートの表面の所定の箇所に、センサを取り付けた後、ハンマを用いて打撃することにより加振を加え、この加振に応じて生じた衝撃弾性波の振動波形をセンサにより取得する。
取得された振動波形の一例を図4に示す。なお、図4において、横軸は加振開始からの経過時間(Time:10-3s)、縦軸は振幅(Amplitude)である。なお、振幅は、最大振幅を100%とした相対値で示されている。図4より、時間の経過に伴って振動が減衰していくことが分かる。
なお、打音に際して使用する治具としては、打音点検用に一般的に用いられており、重さも軽く、持ち運びに便利なテストハンマが好ましいが、プラスチックハンマ、ゴムハンマ、木ハンマ、鉄ハンマなど、対象に振動を与えることができて振動波形が取得可能なハンマであれば、テストハンマに替えて使用してもよい。また、ハンマに替えて、鉄球を用いて打音してもよい。
また、センサとしては、打撃により発生した振動を高精度で取得するという観点から、AE(Acoustic Emission)センサを使用することが好ましいが、診断の精度によっては、振動を取得可能な加速度計などを用いてもよく、また、打撃音をマイクロフォンで取得してもよい。
2.評価指標取得ステップ
次に、上記で取得された振動波形に基づいて、振動持続時間、周期および固有振動周波数の内の少なくとも1つを評価の指標として取得する。
(1)振動持続時間の取得
振動持続時間は、上記したように、加振の開始から振動波形が一定の振幅以下に収まるまでの経過時間を求めて振動持続時間とする。
具体的には、図4に示すように、PC構造物のコンクリート表面への加振開始から、例えば、振動波形の振幅が最大振幅の±10%以下となるまでの経過時間を求めて振動持続時間とする。
(2)周期の取得
周期は、上記したように、振動波形における1サイクルの振動に要する時間を求めて周期とする。
具体的には、図4に示すように、最初の振動サイクルにおいて振幅がピークとなった時点から次の振動サイクルにおいて振幅がピークとなるまでの時間を周期とする。
但し、振動波形が複雑でそのままでは周期を求めることが難しい場合には、取得された振動波形に対して自己相関解析を実施することにより、図5に示すようなシンプルな振動波形に変換して、その第一周期を用いてもよい。
(3)固有振動周波数の取得
固有振動周波数は、取得された振動波形を周波数解析することにより得ることができる。
具体的には、取得された振動波形に対して高速フーリエ変換(FFT変換)などを用いて周波数解析を行って、図6に示すような周波数分布を取得する。なお、図6において、横軸は周波数(Frequency:Hz)、縦軸は規格化された振動の強度(Magnitude)である。
図6に示すように、周波数分布には多くのピークが現れているが、通常は、予めしきい値として決められた強度(一般的には「0.5」に設定)を超える固有振動ピークの周波数の内、最小(最も低周波側)のピーク周波数を評価の指標に用いる固有振動周波数(評価ピーク周波数)とする。
3.充填状態診断ステップ
次に、上記で取得された各指標、振動持続時間、周期および固有振動周波数を用いて、PCグラウトの充填状態を診断する。
具体的には、各指標は前記したように、PCグラウトの充填状態とよい相関性を有しているため、診断対象となるPC構造物におけるPCグラウトの充填状態を種々に変化させて予め取得された各指標と比較することにより、PCグラウトの充填状態を定量的に診断することができる。
なお、診断にあたっては、上記した3つの指標のうち、少なくとも1つの指標に基づいて行えばよいが、2つ以上の指標に基づいて診断することにより、より精度の高い診断を行うことができる。このとき、各指標は、1つの振動波形から同時に取得することができるため、異なる指標の使用に際して、取得方法を変更して指標を取得する必要がなく、診断を短時間で完了することができる。
そして、これらの指標は、PCグラウトの充填が不足することにより生じた空洞部も含めた全体の弾性係数、密度の変化を捉えた指標であるため、指標として安定しており、ばらつきが少なく、精度高い診断が可能となる。
そして、診断対象のPC構造物において、振動波形を取得する位置(測定点)を、所定の間隔で複数設けて、各測定点における指標を、例えばコンター図(等値線図)として表して面的に表示することにより、PC構造物の全体におけるPCグラウトの充填状態を相対的に評価して、PCグラウトの充填率が低い箇所を特定することができるため、PC構造物の全体におけるPCグラウトの充填率のバラツキを精度高く診断することができる。
以下、各指標に基づく診断について、具体的に実施例を挙げて説明する。
1.供試体の作製
診断に先だって、最初に、幅2000×奥行1500×高さ300mmの大きさのコンクリート製土台を作製した後、この土台の奥行中央部に、厚み400×高さ1800mmの大きさのPC構造物を作製し、コンクリート供試体とした。なお、PC構造物の厚み方向中央部には、PCグラウトの充填不足を模擬したシースを挿通させた。
図7は、作製されたPCコンクリート供試体の構成をイメージとして示した斜視図であり、図8は側面側からの断面図である。図7、図8において、11はPCコンクリート供試体であり、12はPC構造物、13は土台である。
そして、A1、A2、B1、B2、B3はそれぞれPC構造物12の厚み方向中央部を幅方向に沿って挿通されたシースである。シースA1、A2(内径38mmφ)内には、PC鋼棒(SBPR930/1180)(外径32mmφ)が挿通されており、A1におけるPCグラウトの充填率は100%、A2におけるPCグラウトの充填率は0%とした。また、シースB1、B2、B3(内径80mmφ)内には、PC撚り線(12s15.2(SWPR7BL))が挿通されており、B1におけるPCグラウトの充填率は100%、B2におけるPCグラウトの充填率は50%、B3におけるPCグラウトの充填率は0%とした。なお、21は、それぞれ、PC構造物12の内部に鉄筋に沿って形成された空洞(厚み50×幅200×高さ150mm)である。
2.実施例1(振動持続時間を指標とする診断)
本実施例では、振動持続時間を指標として、PCグラウトの充填状態の診断が可能であることを確認した。
(1)振動波形の取得
PC構造物12の面A(図8)のB1、B2、B3に対応する箇所にセンサを設置し、その近傍を5回ずつ打撃して、振動波形を取得した。取得された振動波形を図9に示す。なお、図9において、横軸は振動開始からの経過時間(10-3s)、縦軸は振幅(Amplitude)である。図9より、PCグラウトの充填率が高い状態から低い状態になるにつれて、破線で囲まれているように、振動波形が長く続いている(振動持続時間が長い)ことが分かる。
(2)振動持続時間の取得
次に、取得された各振動波形に基づいて、各打撃における振動持続時間を求め、PCグラウトの各充填率における振動持続時間の平均値を、PCグラウトの充填率に対してプロットし、振動持続時間とPCグラウト充填率との関係を示す図10を得た。なお、図10においては、振動持続時間のバラツキを誤差棒(MAXとMINを結ぶ直線)として併せて記載している。
(3)PCグラウト充填状態の診断
図10より、振動持続時間とPCグラウト充填率との間にはPCグラウト充填率が高くなるに従い振動持続時間が短くなるという相関性があることが分かり、振動持続時間を指標として用いることにより、PCグラウトの充填率を定量的に診断できることが確認できた。
3.実施例2(周期を指標とする診断)
本実施例では、振動波形における周期を指標として、PCグラウトの充填状態の診断が可能であることを確認した。なお、ここでは、PC構造物について面的な診断を行った。
(1)振動波形の取得
図7および図8に示した供試体と同じPCコンクリート供試体11を用い、図11に○で示した箇所を測定点として、複数の振動波形を取得した。具体的な測定点は、各シースに対応する位置およびその中間位置では、間隔が200mmとなるように11個の測定点を設けると共に、シースA1の上方およびシースB2の下方では100mmとなるように21個の測定点を設けた。
(2)周期の取得
次に、各測定点において取得された各振動波形に基づいて、周期を求めた。次いで、得られた各周期(ms)を、水平位置を横軸、高さ位置を縦軸とするグラフ上の対応する位置にプロットし、コンター図を作成した。得られたコンター図を図12に示す。
(3)PCグラウト充填状態の診断
図12より、PC鋼棒が挿通されたシースA1、A2においては、PCグラウト充填率が100%から0%に減少すると、周期が長くなっている箇所が多く現れることが分かる。そして、PC撚り線が挿通されたシースB1、B2、B3においても、PCグラウト充填率が100%から50%、0%と減少するにつれて、周期が長くなっている箇所が多く現れることが分かる。
以上の結果より、PC鋼棒、PC撚り線に関係なく、PCグラウト充填率が低い箇所の周期は、PCグラウト充填率が高い箇所と比較して明確に長くなる傾向となることが分かり、周期を指標として用いることにより、PCグラウトの充填率を定量的に診断できることが確認できた。
4.実施例3(固有振動周波数を指標とする診断)
本実施例では、振動波形を周波数分析して得られる固有振動周波数を指標として、PCグラウトの充填状態の診断が可能であることを確認した。なお、ここでは、実施例2と同様に、PC構造物について面的な診断を行った。
(1)振動波形の取得
本実施例において、振動波形としては、実施例2において取得された振動波形を用いた。
(2)固有振動周波数の取得
次に、各測定点において取得された各振動波形を周波数解析して、評価ピーク周波数を求めた。次いで、実施例2と同じように、得られた各評価ピーク周波数(Hz)を、水平位置を横軸、高さ位置を縦軸とするグラフ上の対応する位置にプロットし、コンター図を作成した。得られたコンター図を図13に示す。
(3)PCグラウト充填状態の診断
図13より、PC鋼棒が挿通されたシースA1、A2においては、PCグラウト充填率が100%から0%に減少すると、評価ピーク周波数が低い箇所が多く現れることが分かる。そして、PC撚り線が挿通されたシースB1、B2、B3においても、PCグラウト充填率が100%から50%、0%と減少するにつれて、評価ピーク周波数が低い箇所が多く現れることが分かる。
以上の結果より、PC鋼棒、PC撚り線に関係なく、PCグラウト充填率が低い箇所の評価ピーク周波数(固有振動周波数)は、PCグラウト充填率が高い箇所と比較して明確に低くなる傾向となることが分かり、評価ピーク周波数(固有振動周波数)を指標として用いることにより、PCグラウトの充填率を定量的に診断できることが確認できた。
次に、PC鋼棒やPC撚り線が挿通されたシースが設置されているライン毎に、評価ピーク周波数の平均値を求め、PCグラウトの充填率を横軸、評価ピーク周波数を縦軸とするグラフ上の対応する位置に○または△をプロットし、図14を得た。なお、図14においては、図10と同様に、評価ピーク周波数のバラツキを誤差棒として併せて記載している。
図14より、PC鋼棒が挿通されたシースにおいては、充填率が100%の場合には5146Hz、0%の場合には4803Hzとなっており、343Hzの低下が見られることが分かる。そして、PC撚り線が挿通されたシースにおいては、充填率が100%の場合には4906Hz、50%の場合には4463Hz、0%の場合には4377Hzとなっており、最大で529Hzの低下が見られることが分かる。
以上より、上記のように複数点で平均化した値を評価の指標とすることで、施工のばらつきや、コンクリート骨材や鉄筋等のランダムな影響が平均化され、PCグラウト充填不良の効果を明確に評価することが可能となり、また、面的な評価や平均化によって、PCグラウト充填の診断をより精度よく行うことが可能となることが確認できた。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
1、12 PC構造物
2 コンクリート
3、A1、A2、B1、B2、B3 シース
4 PC鋼材
5 PCグラウト
11 PCコンクリート供試体
13 土台
21 空洞

Claims (14)

  1. PC構造物に埋設されたシース内においてPC鋼材の周囲に充填されたPCグラウトの充填状態を非破壊的に診断するPCグラウト充填状態の非破壊診断方法であって、
    前記PC構造物のコンクリート表面への加振により生じた衝撃弾性波の振動波形を取得する振動波形取得ステップと、
    取得された前記振動波形に基づいて、振動持続時間、周期および固有振動周波数の内の2つ以上を評価の指標として取得する評価指標取得ステップと、
    取得された評価の指標に基づいて、PCグラウトの充填状態を診断する充填状態診断ステップとを備えていることを特徴とするPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  2. 前記充填状態診断ステップが、前記評価指標取得ステップにおいて取得された評価の指標の2つ以上を用いてPCグラウトの充填状態を診断する充填状態診断ステップであることを特徴とする請求項1に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  3. 前記振動持続時間を評価の指標とした充填状態診断ステップが、前記振動持続時間が長いほど、PCグラウトの充填状態が低いと診断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  4. 前記周期を評価の指標とした充填状態診断ステップが、前記周期が長いほど、PCグラウトの充填状態が低いと診断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  5. 前記固有振動周波数を評価の指標とした充填状態診断ステップが、前記固有振動周波数が低いほど、PCグラウトの充填状態が低いと診断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  6. 前記振動持続時間として、前記PC構造物のコンクリート表面への加振開始から、前記振動波形の振幅が最大振幅から所定の振幅以下に収まるまでの経過時間を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  7. 前記経過時間が、前記振動波形の振幅が最大振幅の±10%以下に収まるまでの経過時間であることを特徴とする請求項6に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  8. 前記周期として、前記PC構造物のコンクリート表面への加振直後の振動波形に対して自己相関解析を施して得られた第一周期を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  9. 前記固有振動周波数として、取得された前記振動波形を周波数解析して得られた周波数分布より抽出された固有振動ピークの周波数を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  10. 前記PC構造物のコンクリート表面への加振を、テストハンマを使用して行うことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  11. 前記振動波形の取得を、AEセンサを用いて行うことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  12. PC構造物に埋設されたシース内においてPC鋼材の周囲に充填されたPCグラウトの充填状態を非破壊的に面全体に亘って診断するPCグラウト充填状態の非破壊診断方法であって、
    評価対象のPC構造物の特定の面上に、所定の間隔で複数の測定点を設定する測定点設定ステップと、
    各測定点への加振により生じた衝撃弾性波の振動波形を、各測定点毎に取得する振動波形取得ステップと、
    取得された各振動波形に基づいて、各測定点毎に、振動持続時間、周期および固有振動周波数の内の2つ以上を評価の指標として取得する評価指標取得ステップと、
    取得された評価の指標を、前記評価対象のPC構造物の特定の面上にプロットする評価指標プロットステップと、
    プロットされた評価の指標の相対的な変化に基づいて、前記評価対象のPC構造物の特定の面上におけるPCグラウトの充填状態を診断する充填状態診断ステップとを備えていることを特徴とするPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  13. 前記充填状態診断ステップが、コンター図を作成してPCグラウトの充填状態を診断するステップであることを特徴とする請求項12に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
  14. 前記充填状態診断ステップが、取得された評価の指標を前記シースの各々について平均化して、各シース毎の評価の指標として、PCグラウトの充填状態を診断するステップであることを特徴とする請求項12に記載のPCグラウト充填状態の非破壊診断方法。
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