JP7207344B2 - 充電システム - Google Patents

Description

本明細書が開示する技術は、電気自動車を充電する充電システムに関する。特に、複数の電気自動車を次々と効率よく充電することのできる充電システムに関する。

電気自動車の普及に伴い、充電設備に関する検討が進められている（例えば特許文献１－５）。多くの電気自動車を効率よく充電するため、特許文献１の充電システムでは、充電が終了してから所定の許容時間が経過しても電気自動車が移動しない場合、電気自動車のユーザの携帯電話へ退出を促すメッセージを出力する。さらに、特許文献１の充電システムでは、充電が終了した後も長時間にわたって充電エリアに電気自動車を駐車しているユーザに対しては超過対価を請求する。

特許文献２の充電システムでは、電気自動車から離れた場所にいるユーザのメールアドレスへ充電終了を予告するメッセージを送信する。

特開２０１１－１０３７２１号公報 特開２０１１－１６７０４１号公報 特開２０１９－８６９２３号公報 特開平６－３１８２８８号公報 特開２０１５－４１３００号公報

多くの電気自動車が次々に効率よく充電できるように、充電を終えた電気自動車が速やかに充電エリアを離れるように強く促す技術が望まれている。

本明細書が開示する充電システムは、電気自動車に電力を供給する充電装置と、監視装置を備える。監視装置は、充電装置から電気自動車へ充電が開始された後、充電装置に接続された電気自動車を含む所定の範囲から人が離れたことを検知するとその所定の範囲へ戻ることを促す第１メッセージを出力する。上記の所定の範囲を以下では充電エリアと称する。この充電システムは、電気自動車の充電中に充電エリアから人が離れると第１メッセージを出力し、充電エリアに戻るように強く促す。そのような第１メッセージを発することで、充電を終えた電気自動車は速やかに充電エリアを離れるようになる。

充電エリアから人が離れることを検知するには、例えば充電エリアに載っている物体の重量を検知する重量計によって実現することができる。監視装置は、電気自動車が充電エリアに到達したときの重量計の計量値（初期重量）を記憶し、充電開始後の重量計の計量値が初期重量よりも所定の許容重量以上軽くなった場合に第１メッセージを出力するようにしてもよい。あるいは、充電エリアから人が離れることを検知するには、充電エリアを撮影するカメラと、カメラの映像を分析する画像処理装置によって実現することもできる。画像処理装置を備えた監視装置は、カメラの画像から、充電エリアに到達した電気自動車から人が下りて充電エリアから離れたことが検知されると第１メッセージを出力する。

また、第１メッセージは、スピーカから出力される音声、警告音、あるいは、警告ランプの点灯によって実現されてよい。

監視装置は、不特定の人が充電エリアから離れると第１メッセージを出力することに代えて、電気自動車のユーザが充電エリアから離れたときに第１メッセージを出力するようにしてもよい。

本明細書が開示する充電システムの監視装置は、所定の予定充電時間を経過したときから所定の充電後許容時間を超えても電気自動車が充電エリアから退去しない場合に退去を促す第２メッセージを出力するようにしてもよい。あるいは、監視装置は、電気自動車へ供給した電力量が所定の予定電力量に達したときから所定の充電後許容時間を超えても電気自動車が移動しない場合に退去を促す第２メッセージを出力するようにしてもよい。充電を終えた電気自動車が充電エリアに長時間とどまることを防止することができる。

また、監視装置は、充電エリアに電気自動車が到達してから所定の充電前許容時間を超えても充電装置から電気自動車への充電が開始されない場合に充電開始を促す第３メッセージを出力するようにしてもよい。電気自動車が充電せずに長時間充電エリアにとどまることを防止することができる。

本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。

実施例の充電システムの模式図である。 充電制御装置が実行する処理のフローチャートである。 充電制御装置が実行する処理のフローチャートである（図２の続き）。 人の移動の監視処理のフローチャートである。 充電制御装置が実行する処理のフローチャートである（図３の続き）。 充電制御装置が実行する処理の変形例のフローチャートである。

図面を参照して実施例の充電システム１０を説明する。図１に、充電システム１０の模式的なブロック図を示す。図１において破線は信号線を表している。

充電システム１０は、充電装置１１、重量計１４、コンピュータ１５、カメラ１６、スピーカ１７を備えている。充電装置１１、重量計１４、カメラ１６、スピーカ１７は、コンピュータ１５と接続されている。

重量計１４は、計量プレート１４ａの上に載った物体の重量を計測する。計量プレート１４ａは、充電装置１１の前の地面に配置されており、その上に電気自動車Ｖが駐車される。計量プレート１４ａの範囲が充電エリアに相当する。重量計１４は、より詳しくは、充電エリアに相当する金属製の計量プレート１４ａと、金属板の上に載った物体の重量を計測するためのロードセルと、ロードセルの出力を処理して重量に換算するコンピュータで構成される。ロードセルは、計量プレート１４ａと地面との間に設置される。

コンピュータ１５には、カメラ１６の画像を解析する画像処理装置１６ａが組み込まれている。カメラ１６は、充電エリア（すなわち計量プレート１４ａの範囲）を撮影できるようになっている。コンピュータ１５は、カメラ１６の画像を分析することで、充電エリアに電気自動車Ｖが到達したことを検知することができる。なお、画像処理装置１６ａは、コンピュータ１５が実行するプログラムで実現されてもよいし、コンピュータ１５とは別のハードウエアで実現されてもよい。

コンピュータ１５は、中央演算装置（Central Processing Unit:CPU）１５ａとストレージ１５ｂを備えており、ストレージ１５ｂに格納されたプログラムを中央演算装置１５ａが実行することで、様々な機能を実現することができる。コンピュータ１５は、充電エリアに駐車された自動車への充電を制御するとともに、自動車が長時間にわたって充電エリアにとどまらないように監視する。すなわち、コンピュータ１５は、監視装置でもある。

充電装置１１には電気自動車Ｖに接続する充電プラグ１２を備えている。充電装置１１は、充電プラグ１２を介して電力を電気自動車Ｖに供給することができる。電気自動車Ｖは、充電装置１１からの電力供給を受けて自車が搭載しているバッテリ（走行用のモータを駆動するためのバッテリ）を充電する。

電気自動車Ｖのユーザは、自車のバッテリを充電したい場合には、充電プラグ１２を自身で電気自動車ＶのインレットＱに差し込む。充電プラグ１２にはセンサが備えられており、充電プラグ１２がインレットＱに差し込まれたことを検知することができる。充電プラグ１２がインレットＱに差し込まれたことは、コンピュータ１５に通知される。充電プラグ１２がインレットＱに差し込まれると、コンピュータ１５は充電装置１１へ指令を送る。指令を受けた充電装置１１は、電気自動車Ｖのバッテリの充電を開始する。

充電装置１１には電流センサ１１ａが内蔵されており、充電プラグ１２から出力される電流量を計測できるようになっている。電流センサによって計測された電流量に供給電圧を乗じると、充電装置１１から電気自動車Ｖへ供給された電力量が求まる。電気自動車へ供給された電力量のデータはコンピュータ１５に通知される。

充電システム１０は、多くの電気自動車を効率よく充電できるように、充電開始から予め定められた一定の時間（予定充電時間）が経過すると充電を停止するようになっている。また、充電システム１０は、先に述べたように、電気自動車Ｖが長時間にわたって充電エリアにとどまらないように、監視する。コンピュータ１５が実行する処理を図２－図６のフローチャートを参照して説明する。

先に述べたように、充電システム１０は、充電エリア（計量プレート１４ａ）を撮影するカメラ１６を有しているとともに、コンピュータ１５には、カメラ１６の画像を解析する画像処理装置１６ａが組み込まれている。コンピュータ１５は、画像処理装置１６ａにより、充電エリアに電気自動車Ｖが到達したことを検知すると、図２の処理を開始する。

コンピュータ１５は、まず、重量計１４を使い、計量プレート１４ａに載った物体（すなわち、充電エリアに存在する物体）の重量を計測し、記憶する（ステップＳ２）。ステップＳ２で計測した重量を以下では初期重量と称する。

続いてコンピュータ１５は、タイマをスタートさせる（ステップＳ３）。タイマは、コンピュータ１５が実行しているプログラム中の変数であり、実時間の経過を表す変数である。コンピュータ１５が実行しているプログラム（監視プログラム）は、タイマの値を参照することでタイマをスタートした時点からの経過時間を知ることができる。

コンピュータ１５は、充電プラグ１２が電気自動車Ｖに接続されたか否かをチェックする（ステップＳ４）。コンピュータ１５は、所定の第１許容時間の間、充電プラグ１２の接続をモニタする（ステップＳ６：ＮＯ）。コンピュータ１５は、所定の第１許容時間が経過する前に充電プラグ１２が電気自動車Ｖに接続されたことを検知すると（ステップＳ６：ＮＯ）、充電装置１１に指令を送り、電気自動車Ｖに搭載されているバッテリの充電を開始する（ステップＳ４：ＹＥＳ、Ｓ５）。充電開始後の処理は後に説明する。

電気自動車Ｖが充電エリアに到達してからの経過時間が第１許容時間を超えても充電プラグ１２の電気自動車Ｖへの接続が検知できない場合（ステップＳ６：ＹＥＳ）、コンピュータ１５は、スピーカ１７から、警告メッセージを出力する（ステップＳ７）。ステップＳ７で出力する警告メッセージは、充電プラグ１２を電気自動車Ｖに接続して早く充電を開始するように促すメッセージである。

コンピュータ１５は、ステップＳ７の警告メッセージを定期的に繰り返し出力する。コンピュータ１５は、警告メッセージの出力を継続しつつ、ステップＳ８にてタイマをリセットし、経過時間をゼロから経時し直す。そして、コンピュータ１５は、所定の第２許容時間が経過するまでの間、充電プラグ１２が電気自動車Ｖに接続されたか否かをチェックする（ステップＳ１２、ＮＯ、Ｓ９）。第２許容時間が経過する前に充電プラグ１２が電気自動車Ｖに接続されると、コンピュータ１５は、警告メッセージの出力を停止する（ステップＳ９：ＹＥＳ、Ｓ１０）。そして、コンピュータ１５は、充電装置１１に指令を送り、電気自動車Ｖのバッテリの充電を開始する（ステップＳ１１）。充電開始後の処理は後に説明する。

ステップＳ７にて警告メッセージを出力してから第２許容時間が経過しても充電プラグ１２の電気自動車Ｖへの接続が検知できない場合（ステップＳ１２：ＹＥＳ）、コンピュータ１５は、警備スタッフに連絡し、充電エリアへ警備スタッフを行かせて状況をチェックさせる（ステップＳ１３）。警備スタッフは、コンピュータ１５を操作し、警告メッセージを止める。警備スタッフは、ユーザを発見したら、電気自動車Ｖへの充電を開始させる。警備スタッフは、ユーザを発見できない場合は、予め決められた対応処理を実行する。

ステップＳ５またはＳ１１で充電が開始された後の処理は図３に示されている。コンピュータ１５は、充電が開始されるとタイマをリセットし、経過時間をゼロから経時し直す（ステップＳ２１）。コンピュータ１５は、予め定められた充電予定時間が経過するまで、充電を継続するとともに、人の移動の監視処理（ステップＳ２２）を繰り返し実行する。人の移動の監視処理（ステップＳ２２）については後述する。

充電を開始してから予定充電時間が経過すると、コンピュータ１５は、電気自動車Ｖに供給した電力量（充電量）を所定の最低充電量と比較する（ステップＳ２３：ＹＥＳ、Ｓ２４）。先に述べたように、充電装置１１が電気自動車Ｖへ供給した電力量（充電量）のデータは、充電装置１１からコンピュータ１５へ送られる。

コンピュータ１５は、電気自動車Ｖに供給された電力量が所定の最低充電量に満たない場合は、充電を継続する（ステップＳ２４：ＮＯ、Ｓ２２）。最低充電量は、電気自動車Ｖが次の充電システムまで走行できるだけの電力量に設定されている。充電システム１０は、次の充電システムまで走行するのに足る電力量を電気自動車Ｖに供給することを補償する。

充電開始からの経過時間が予定充電時間に達し、なおかつ、充電量が最低充電量を超えている場合、コンピュータ１５は充電を停止する（ステップＳ２３：ＹＥＳ、Ｓ２４：ＹＥＳ、Ｓ２５）。充電を停止した後の処理は後に説明する。

人の移動の監視処理（ステップＳ２２）について説明する。人の移動の監視処理は、充電エリア（すなわち、計量プレート１４ａの範囲）から人が離れたときに警告メッセージを出力する処理である。充電エリアから人が離れると、充電を終えたときに直ちに電気自動車Ｖを発進させることができない。充電エリアで多くの電気自動車を次々と充電するためには、充電を終えた電気自動車には速やかに移動してもらいたい。充電システム１０は、充電中に充電エリアから人が離れると警告メッセージを出力し、人が充電エリアに戻るように促す。

図４に人の移動の監視処理のフローチャートを示す。図３で説明したように、コンピュータ１５は、電気自動車Ｖを充電している間、人の移動の監視処理を定期的に繰り返し実行する。コンピュータ１５は、まず、重量計１４を使って充電エリアに存在する物の重量（計量プレート１４ａの上にある物の重量）を計測する（ステップＳ３１）。ステップＳ２１で計測した重量を以下では「現在の重量」と称する。

コンピュータ１５は初期重量（図２のステップＳ２で計測した重量）と現在の重量との差が所定の許容重量を超えているか否かをチェックする（ステップＳ３２）。なお、重量差は、初期重量から現在の重量を引いて求める。許容重量は成人の体重範囲の下限値よりもやや軽い値（例えば３０ｋｇ）に設定されている。初期重量と現在の重量との差が許容重量よりも小さい場合、充電エリア（計量プレート１４ａ）からは人が離れていない可能性が極めて高い。そのような場合は、コンピュータ１５は、何もせず人の移動の監視処理を終了する（ステップＳ３２：ＮＯ、リターン）。

一方、初期重量と現在の重量との差が許容重量よりも大きい、場合、充電エリア（計量プレート１４ａ）から成人が離れた可能性が極めて高い。そのような場合（ステップＳ３２：ＹＥＳ）、コンピュータ１５は、スピーカ１７から、警告メッセージを出力する（ステップＳ３３）。ステップＳ３３で出力する警告メッセージは、人が充電エリアに戻るように強く促すメッセージである。

コンピュータ１５は、ステップＳ３３の警告メッセージを定期的に繰り返し出力する。コンピュータ１５は、警告メッセージの出力を継続しつつ、ステップＳ３４にて別のタイマ（第２タイマ）をスタートさせる。第２タイマもコンピュータ１５のプログラム内での変数であり、ステップＳ３２で充電エリアから人が離れたことを検知してからの経過時間を測るためのタイマである。

コンピュータ１５は、第２タイマの経過時間が所定の第３許容時間が経過するまでの間、重量計１４によって充電エリアの上の物体の重量を計算し（ステップＳ３５）、その時の重量（現在の重量）と初期重量との差が許容重量を超えているかをチェックする（ステップＳ３６）。ステップＳ３６においても、重量差は、初期重量から現在の重量を差し引いて求める。第３許容時間が経過する前に初期重量と現在の重量の差が許容重量よりも小さい場合（ステップＳ３６：ＮＯ）、コンピュータ１５は、充電エリアを離れた人が戻ってきたと判断し、警告メッセージの出力を停止し（ステップＳ３７）、図３のルーチン（図３のステップＳ２３）に戻る。

ステップＳ３３にて警告メッセージを出力してから第３許容時間が経過しても初期重量と現在の重量との差が許容重量よりも小さくならない場合（ステップＳ３６：ＹＥＳ、Ｓ３８：ＹＥＳ）、コンピュータ１５は、警備スタッフに連絡し、充電エリアへ警備スタッフを行かせて状況をチェックさせる（ステップＳ３９）。警備スタッフは、コンピュータ１５を操作し、警告メッセージを止める。警備スタッフは、電気自動車Ｖの乗員が充電エリアにとどまるように、状況に応じて対処する。

図３の続きの処理を図５に示す。図３のステップＳ２５で充電を停止した後、コンピュータ１５は、タイマをリセットする（ステップＳ４１）。次にカメラ１６が撮影した充電エリアの画像を解析し、電気自動車Ｖが充電エリアから退去したか否かをチェックする(ステップＳ４２)。充電を停止してから第４許容時間が経過するまでに電気自動車が充電エリアを退去した場合（ステップＳ４２：ＹＥＳ）、コンピュータ１５は処理を終了し、次の電気自動車の充電に備える。

コンピュータ１５は、図３のステップＳ２５で充電を停止した後、タイマの経過時間が所定の第４許容時間が経過しても電気自動車Ｖが充電エリアから退去しない場合（ステップＳ４２：ＮＯ、Ｓ４３：ＹＥＳ）、コンピュータ１５は、スピーカ１７から警告メッセージを出力する（ステップＳ４４）。ステップＳ４４で出力する警告メッセージは、充電が終了したら充電エリアから速やかに退去することを促すメッセージである。

コンピュータ１５は、ステップＳ４４の警告メッセージを定期的に繰り返し出力する。コンピュータ１５は、警告メッセージの出力を継続しつつ、ステップＳ４５にてタイマをリセットし、経過時間をゼロから経時し直す。そしてコンピュータ１５は、所定の第５許容時間が経過するまでの間に電気自動車Ｖが充電エリアから退去したら、警告メッセージの出力を停止し、処理を終了する（ステップＳ４６：ＹＥＳ、Ｓ４７）。

ステップＳ４４にて警告メッセージを出力してから第５許容時間が経過しても電気自動車Ｖが充電エリアから退去しない場合（ステップＳ４８：ＹＥＳ）、コンピュータ１５は、警備スタッフに連絡し（ステップＳ４９）、充電エリアへ警備スタッフを行かせて状況をチェックさせる。警備スタッフは、電気自動車Ｖのユーザを見つけ出し、速やかに充電エリアから退去することを求める。

上記したように、実施例の充電システム１０は、充電中に充電エリアから人が離れると、充電エリアに戻ることを促す警告メッセージを出力する。また、充電システム１０は、充電を開始する前あるいは充電終了後に無駄な時間があると警告メッセージを出力し、電気自動車Ｖのユーザに対して速やかな行動を促す。充電システム１０は、複数の電気自動車を速やかに次々と充電するのに適している。

図６に、図２の処理の変形例を示す。図６におけるステップＳ２－Ｓ６は、図２のステップＳ２－Ｓ６の処理と同じである。図６の変形例は、図２のフローチャートにステップＳ５１、Ｓ５２、Ｓ５３が追加されている。

コンピュータ１５は、充電を開始する前、充電装置１１の利用方法を充電装置１１が備える表示装置（図１では不図示）表示する（ステップＳ５１）。また、初期重量を計測した後、第１許容時間が経過しても充電プラグ１２の接続が検知できない場合（ステップＳ６：ＹＥＳ）、コンピュータ１５は、充電装置１１に備えられているインターフォン（図１では不図示）が使われているか否かをチェックする（ステップＳ５２）。インターフォンが使われている場合とは、充電エリアに停車した電気自動車Ｖのユーザが充電設備のスタッフと会話している可能性が高い。その場合は、何等かの理由でユーザが充電を開始できない可能性が高い。そのような場合には（ステップＳ５２：ＹＥＳ）、コンピュータ１５は、ステップＳ３でスタートさせたタイマをリセットする（ステップＳ５３）。すなわち、インターフォンが使われている間は、コンピュータ１５は、充電プラグ１２の接続を監視する期間を延長する。経過時間が第１許容時間を過ぎ、かつ、インターフォンが使われていない場合（ステップＳ６：ＹＥＳ、Ｓ５２：ＮＯ）、コンピュータ１５は、図２のステップＳ７（すなわち警告メッセージの出力）を実行する。

その他の変形例について説明する。ショッピングモールなど、ユーザが利用し得る大型施設に充電システム１０が付随する場合、ステップＳ４４の警告メッセージの出力とともに、充電システム１０の利用者に向けて充電エリアへ戻ることを促すメッセージを大型施設の館内放送で放送してもよい。電気自動車Ｖのナンバープレートをカメラ１６と画像処理装置１６ａで読み取り、読み取ったナンバープレートの番号も館内放送で通知するとよい。

また、充電システム１０は、充電終了後に第４許容時間が経過しても電気自動車Ｖが充電エリアから退去しない場合、電気自動車Ｖを拘束する装置を備えていてもよい。拘束する装置は、例えば、車輪の前後（あるいは車輪の間）にストッパを突出させる装置でよい。そして、コンピュータ１５は、充電システム１０に予め定められた超過金が払い込まれると電気自動車の拘束を解除する。

実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。コンピュータ１５が図２のステップＳ７で出力する警告メッセージは、充電エリアに電気自動車Ｖが到達してから第１許容時間（充電前許容時間）を超えても充電装置１１から電気自動車Ｖへの充電が開始されない場合に発する充電開始を促すメッセージである。この警告メッセージは、第３メッセージの一例である。

コンピュータ１５が図４のステップＳ３３で出力する警告メッセージは、充電エリアに戻ることを促すメッセージである。この警告メッセージは、第１メッセージの一例である。

コンピュータ１５が図５のステップＳ４４で出力する警告メッセージは、充電終了後に所定の充電後許容時間を超えても電気自動車Ｖが充電エリアから退去しない場合に退去を促すメッセージである。この警告メッセージは第２メッセージの一例である。実施例の充電システム１０の場合、コンピュータ１５は、予定充電時間が経過したときから（ステップＳ２３：ＹＥＳ）、第４許容時間（充電後許容時間）を超えても電気自動車Ｖが充電エリアを退去しない場合に第２メッセージを出力する。あるいは、コンピュータ１５は、電気自動車Ｖに供給した電力量が最低充電量に達したときから（ステップＳ２４：ＹＥＳ）、第４許容時間（充電後許容時間）を超えても電気自動車Ｖが充電エリアを退去しない場合に第２メッセージを出力する。実施例においては、最低充電量は、次の充電システムまで走行することができる電力量に設定されている。ステップＳ２４の最低充電量は、ユーザが指定する（あるいはシステムが指定する）予定電力量であってよい。

実施例の充電システム１０は、重量計１４によって、充電エリアから人が離れることを検知する。充電エリアを撮影するカメラ１６とカメラ１６の画像を解析する画像処理装置１６ａによって、充電エリアから人が離れることを検知してもよい。

また、コンピュータ１５は、充電装置１１を操作する人物をカメラ１６と画像処理装置１６ａで特定し、その人物を電気自動車Ｖのユーザとして特定してもよい。そして、コンピュータ１５は、特定された人物（電気自動車Ｖのユーザ）が、充電中に充電エリアを離れた場合に充電エリアに戻ることを促す警告メッセージを出力するようにしてもよい。充電システム１０は、ユーザが所有するメンバーカードの情報を読み取ってユーザを特定してもよい。

充電システム１０は、充電エリアの出入り口に設置された精算機を含んでおり、精算機は、駐車時間と充電量に応じて発生する課金をユーザに請求するようにしてもよい。ユーザへの課金はインターネットを経由してユーザの口座から引き落とすようにしてもよい。

実施例の充電システム１０のコンピュータ１５は、監視装置の一例である。

以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。

１０：充電システム、 １１：充電装置、 １１ａ：電流センサ、 １２：充電プラグ、 １４：重量計、 １４ａ：計量プレート、 １５：コンピュータ、 １５ａ：中央演算装置、 １５ｂ：ストレージ、 １６：カメラ、 １６ａ：画像処理装置、 １７：スピーカ

Claims (6)

1. 電気自動車に電力を供給する充電装置と、
   前記充電装置から前記電気自動車へ充電が開始された後、前記充電装置に接続された前記電気自動車を含む所定の充電エリアから人が離れたことを検知すると前記充電エリアへ戻ることを促す第１メッセージを出力する監視装置と、
   を備えている、充電システム。
2. 前記監視装置は、充電時間が所定の予定充電時間を経過したときから、あるいは、前記電気自動車へ供給した電力量が所定の予定電力量に達したときから、所定の充電後許容時間を超えても前記電気自動車が前記充電エリアから退去しない場合に退去を促す第２メッセージを出力する、請求項１に記載の充電システム。
3. 前記監視装置は、前記充電エリアに前記電気自動車が到達してから所定の充電前許容時間を超えても前記充電装置から前記電気自動車への充電が開始されない場合に充電開始を促す第３メッセージを出力する、請求項１または２に記載の充電システム。
4. 前記監視装置は、前記電気自動車のユーザを特定し、前記ユーザが前記充電エリアから離れた場合に前記第１メッセージを出力する、請求項１から３のいずれか１項の充電システム。
5. 前記監視装置は、前記充電エリアに存在する物体の重量を検知する重量計を備えており、前記電気自動車が前記充電エリアに到達したときの初期重量を記憶し、充電開始後の前記重量計の計量値が前記初期重量よりも所定の許容重量以上軽くなった場合に前記第１メッセージを出力する、請求項１から４のいずれか１項に記載の充電システム。
6. 前記監視装置は、前記充電エリアを撮影するカメラを備えており、前記カメラの画像から、前記充電エリアに到達した前記電気自動車から人が下りて前記充電エリアから離れたことが検知されると前記第１メッセージを出力する、請求項１から４のいずれか１項に記載の充電システム。

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