JP7207293B2 - 光コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、光コネクタに関するものである。
IECのMPO(Multi-fiber Push On)コネクタの規格では、12本のシングルコア光ファイバ(以下、「SCF」と記す)を保持するMT(Mechanically Transferable)フェルールに関し、該MTフェルールからの各光ファイバの突き出し量は、1μm~3.5μm、12本の光ファイバ間における突き出し量のバラツキ(最大突き出し量と最小突き出し量の差)は、0.3μm以下、各光ファイバの端面(以下、「ファイバ端面」と記す)の曲率半径は、1mm以上である点が規定されている。
通常、それぞれが複数の光ファイバを保持する一対のMTフェルール同士を光学的に接続させるMPOコネクタなどでは、ファイバ端面が対向配置された光ファイバ同士(クラッドの中央に位置するコア同士)を、低い押圧力でPC(Physical Contact)接続させるため、MTフェルールに保持される光ファイバの先端部分(以下、「ファイバ先端部分」と記す)を、該MTフェルールから突き出させ、コア同士を接触し易くしている。
一方、非特許文献1には、それぞれが複数本のマルチコア光ファイバ(以下、「MCF」と記す)を保持したMTフェルール同士を突き合わせ、一方側に位置するMCFと他方側に位置するMCF同士を同時にPC接続「多対多のPC接続」と記す)させるMPOコネクタが開示されている。
一般に、MCFは、コアがファイバの中央部分以外にも存在するため、互いに対向配置された2本のMCF同士をPC接続する場合、通常のSCFよりも広い範囲を面接触させる必要がある。したがって、MCF同士のPC接続では、ファイバ端面の広い範囲を弾性変形させる必要があり、対向配置された2本のMCFそれぞれのファイバ端面に加えられる押圧力は、通常のSCFに比べて増大する傾向がある。なお、上記非特許文献1では、ファイバ先端部分はMTフェルールの孔に固定されておらず、MTフェリールの前方端面からのMCFの突き出し量は、一般的な突き出し量よりも大きい4μm以上に設定されている。更に、MCFの中心軸上に配置された中央コアと、該中心軸を取り囲むように配置された周辺コアとの中心間間隔は、50μmに設定されている。
Kengo Watanabe, et al., "MPO Type 8-Multicore Fiber Connector With Physical Contact Connection", JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, VOL. 34, NO. 2, JANUARY 15, 2016
発明者らは、従来の光コネクタについて検討した結果、以下のような課題を発見した。すなわち、互いに対向する2本のMCFのPC接続において、該2本のMCFのファイバ端面に高い押圧力を加えなければ各MCFの中心コア以外の周辺コアがPC接続しない場合がある。したがって、各MCFの周辺コアについても良好にPC接続させるためには、各MCFのファイバ端面における広い範囲に亘って弾性変形させる必要がある(高い押圧力が必要になる)。
また、上記非特許文献1のMPOコネクタには、MTフェルールの前方端面から突き出したMCF(ファイバ先端部分)が欠けるなど、信頼性に問題がある。具体的には、MTフェルールに設けられたMCF保持用の複数の孔それぞれには、挿入されたMCFが接着されておらず、更に、MCFの突き出し量も大きく設定されている。このようなMPOコネクタでは、対向するMCFのPC接続や、ファイバ端面の清掃の際などで、MCFに割れや欠けが発生する可能性があった(使用不能になる可能性がある)。また、ファイバ端面に傷が発生し易く、MCF反射特性の劣化の懸念もある。
更に、上記非特許文献1のMPOコネクタでは、MTフェルールの前方端面からのMCFの突き出し量の制御が難しいという課題もある。MCFの突き出し量のバラツキが大きいと、PC接続されていないMCFが現れる可能性もある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、フェルールに同時に保持される複数の光ファイバにそれぞれ加えられる押圧力を低く抑えるとともに、該複数の光ファイバの破損の可能性を低減する構造を備えた光コネクタを提供することを目的としている。
本実施形態に係る光コネクタは、それぞれがフェルールに一体化された状態での光ファイバ同士のPC接続を安全かつ容易に可能にするための構造を備える。具体的に、本実施形態に係る光コネクタの一態様は、複数の第1光ファイバと、第1フェルールと、を備える。第1フェルールは、一端面(前方端面)と、該前方端面上に開口を有する複数の貫通孔(以下、「フェルール孔」と記す)と、を有し、これら複数のフェルール孔によって、ファイバ端面を突き出させた状態で複数の第1光ファイバが保持される。特に、各ファイバ先端部分は、以下の式(1)を満たすように、第1フェルールに保持されている。
(Δh/3.5)+(R/0.2)<1 …(1)
ここで、Δh[μm]は、複数のフェルール孔それぞれの一方の開口部が配置された、第1フェルールの前方端面からファイバ端面までの、各光ファイバの中心軸に沿って定義される突き出し量h[μm]のバラツキ量であり、Rは、各ファイバ端面の最大曲率[1/mm]である。
本発明に係る光コネクタによれば、フェルールに同時に保持される複数の光ファイバのファイバ端面の曲率Rが小さく設定されるため(ファイバ端面の平坦性増大)、複数の光ファイバそれぞれに加えられる押圧力を低く抑えることが可能になる。また、フェルールの前方端面からの光ファイバの突き出し量のバラツキが小さいため、該複数の光ファイバの破損の可能性を低減することが可能になる。
は、本実施形態に係る光コネクタとして、MTコネクタ1とMPOコネクタ1’の構造を示す図である。 は、本実施形態に係る光コネクタとして、SC(Single Coupling)型コネクタ2およびSCフェルールの断面構造を示す図である。 は、SCFおよびMCFそれぞれの断面構造を示す図である。 は、第1実施形態および比較例におけるMCFの突き出し状態を説明するための、MTフェルールの断面図である。 は、第1実施形態および比較例それぞれにおけるPC接続を説明するための図である。 は、第1実施形態におけるMCFのファイバ端面の曲率半径Rと突き出し量hとの関係を説明するための図である。 は、第1実施形態におけるMCFのファイバ先端部分の状態を説明するための図である。 は、PC接続される光ファバのファイバ端面それぞれに加えられる押圧力ごとの、突き出し量h(または引き込み量d)のバラツキ量Δhと最大曲率Rとの関係を示すグラフである。 は、第2実施形態および比較例それぞれにおけるPC接続を説明するための図である。 は、第2実施形態におけるMCFのファイバ端面の曲率半径Rと引き込み量dとの関係を説明するための図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容をそれぞれ個別に列挙して説明する。
(1)本実施形態に係る光コネクタは、その一態様として、複数の第1光ファイバと、第1フェルールと、を備える。第1フェルールは、一端面(前方端面)と、該前方端面上に開口を有する複数のフェルール孔と、を有する。特に、各ファイバ先端部分は、以下の式(2)を満たすように、第1フェルールに保持されている。
(Δh/3.5)+(R/0.2)<1 …(2)
ここで、Δhは、複数のフェルール孔それぞれの一方の開口が配置された、第1フェルールの前方端面からファイバ端面までの、各光ファイバの中心軸に沿って規定される突き出し量hのバラツキ量であり、Rは、各ファイバ端面の最大曲率である。
(2)本実施形態に係る光コネクタは、それぞれがフェルールに一体化された状態での光ファイバ同士のPC接続を安全かつ容易に可能にするための構造を備える。そのため、本実施形態の一態様として、当該光コネクタでは、PC接続前の状態で、複数の第1光ファイバそれぞれの先端部分の側面と、第1フェルールの複数のフェルール孔それぞれの内壁面とが、接着固定されている。
(3)本実施形態の一態様として、上述のような構造において、ファイバ端面の曲率半径r(=1/R)は、25mm以上、好ましくは60mm以上、より好ましくは100mm以上に設定される。また、突き出し量hの最大値は、3.5μm以下、好ましくは1.0μm以下、より好ましくは0.5μm以下の正の値で規定される。なお、本明細書において、「突き出し量」は、フェルールの前方端面と、該前方端面から突き出でたファイバ端面との間の、当該光ファイバの中心軸長で規定され、「光ファイバの中心軸長」は、光ファイバの長手方向に直交する該光ファイバの断面の中心を通過する軸の長さを意味する。一般的に、12本の光ファイバを保持するMT(Mechanically Transferable)フェルールの場合、ファイバ端面の曲率半径rは、3mm~10mmであるのに対し、本実施形態では、ファイバ端面がより平坦化されている。また、MTフェルールの標準規格では、突き出し量hは1μm~3.5μmであり、光ファイバ同士の多対多のPC接続場合、突き出し量hのバラツキ量Δhと曲率R(あるいは曲率半径r)はトレードオフの関係にある。
(4)上記非特許文献1に開示されているように、光ファイバの端面が突き出し研磨されている場合、光ファイバ端面の弾性変形を利用してファイバ端面同士をより広い面積に亘って突き合わさせるため(PC接続)、より大きな押圧力が必要になる。しかしながら、ファイバ先端部がフェルール孔に固定されていないため、フェルールにより保護されないファイバ先端部分が長くなるほど、PC接続の作業時の他、ファイバ端面の清掃時などにおいて光ファイバの破損(ガラス部分の割れや欠け)の可能性の他、ファイバ端面における傷の発生は、反射特性の劣化を引き起こす可能性も高くなる。加えて、光ファイバ間における突き出し量のバラツキも大きく、ファイバ端面に加えられる押圧力にも大きなバラツキが生じするだけでなく、PC接続できない光ファイバが出現する可能性もある。これに対し、本実施形態では、突き出し量hのバラツキ量Δhおよび最大曲率Rが、上記式(2)を満たすことにより、光ファイバ間に突き出し量hのバラツキが生じている場合でも、MTフェルールに同時に保持される複数の光ファイバの何れについても、光ファイバ同士の良好なPC接続が維持され得る。
(5)本実施形態の一態様として、複数の第1光ファイバそれぞれは、MCF(マルチコア光ファイバ)であるのが好ましい。MCFは、複数のコアと、該複数のコアそれぞれを取り囲む単一のクラッドと、を備える。特に、複数のコアを有するMCFの場合、ファイバ端面同士が対向する2本のMCFのPC接続を実現するためには、ファイバ端面の平坦化がより有効である。また、MCFの長手方向に直交する当該MCFの断面において、複数のコアは、該断面の中心から複数のコアそれぞれの中心までの最短距離が5μm以上離れた状態で、該断面の中心を取り囲むように配置されている。このように、コアの偏心量以上にクラッドの中心(MCFの断面中心に一致)から離れた位置にコアが存在するMCF同士のPC接続では、ファイバ端面の平坦化がより有効である。
(6)本実施形態の一態様として、複数の第1光ファイバそれぞれの突き出し量hのバラツキ量Δhは、0.1μm以下、好ましくは0.05μm以下である。この場合、光ファイバごとに加えられる押圧力の均一化が可能になる。
(7)本実施形態の一態様として、フェルール同士の突き合わせを可能にするため、第1フェルールは、複数のフェルール孔を挟むように配置された一対のガイド孔を有してもよい。この場合、当該光コネクタは、複数の第1光ファイバと、該第1光ファイバを保持する、上述のような構造を有する第1フェルールと、複数の第2光ファイバと、該第2光ファイバを保持する第2フェルールと、一対のガイドピンと、第1フェルールに保持された第1光ファイバそれぞれと第2フェルールに保持された第2光ファイバとの多対多のPC接続するための押圧付与構造を備えてもよい。なお、第1光ファイバの何れかとPC接続される第2光ファイバそれぞれは、該第1光ファイバと同じ構造を有する。第2フェルールも、第1フェルールと同じ構造を有する。一対のガイドピンそれぞれは、第1フェルールの対応するガイド孔に挿入される一方の端部と、第2フェルールの対応するガイド孔に挿入される他方の端部と、を備える。押圧付与構造は、一対のガイドピンを介して第1および第2フェルールを対向配置させた状態で、第1光ファイバの端面それぞれと第2光ファイバの端面それぞれとを、10N以上、好ましくは20N以上の押圧力を加えながら突き合わせる。本実施形態は、このような押圧力により、第1光ファイバおよび第2光ファイバの各端面に所望の弾性変形を加え、対応する第1および第2光ファイバ間において、ファイバ端面同士のPC接続を可能にする。
(8)本実施形態の一態様として、当該光コネクタは、押圧によるフェルール自体の変形を利用する単一の光ファイバ同士のPC接続を可能にするSC構造を備えてもよい。この場合、SC構造を有する当該光コネクタは、単一の第1光ファイバと、ジルコニアからなる第1フェルールであって、一端面(前方端面)と、該前方端面上に開口を有する単一のフェルール孔を有する。この第1フェルールのフェルール孔は、第1光ファイバのファイバ先端部分(ファイバ端面を含む)を貫通させた状態で、該ファイバ先端部分を保持する。特に、ファイバ端面の最大曲率Rで規定される、ファイバ端面の曲率半径r(=1/R)は、一般的な単一の光ファイバを保持するフェルールの規格(10mm~25mm)を満たすよう、10mm以上、好ましくは25mm以上に設定され、フェルール孔の一方の開口が配置された、第1フェルールの前方端面から第1光ファイバの端面までの、光ファイバの中心軸に沿って規定される引き込み量dは、-0.05μm以上かつ+0.1μm以下に設定される(推奨規格:JIS5965-3-2、IEC 61755-3-2)。なお、本明細書において、「引き込み量」は、フェルールの前方端面と、該前方端面からファイバ端面との間の、当該光ファイバの中心軸長で規定される。引き込み量が正の数値範囲に収まる場合、該引き込み量は、ファイバ端面がフェルール孔の内部に位置する状態を意味する。また、引き込み量が負の数値範囲に収まる場合、該引き込み量は、ファイバ端面がフェルールの外部(前方端面から突き出した状態)に位置することを意味する。
(9)本実施形態の一態様として、SC構造を有する光コネクタは、単一の第1光ファイバと、該第1光ファイバを保持する、上述のような構造を有する第1フェルールと、単一の第2光ファイバと、該第2光ファイバを保持する第2フェルールと、第1および第2フェルールを対向配置させるためのガイド構造と、これら第1および第2フェルールを付き合わせることにより、第1光ファイバと第2光ファイバとの一対一のPC接続を可能にする押圧付与構造と、を備えてもよい。なお、第1光ファイバとPC接続される第2光ファイバは、該第1光ファイバと同じ構造を有する。第2フェルールも、第1フェルールと同じ構造を有する。押圧付与構造は、第1フェルールの前方端面と第2フェルールの前方端面とを、5N以上、好ましくは10N以上、より好ましくは20N以上の押圧力を加えながら突き合わせる。本実施形態は、このような押圧力により、第1および第2フェルールが変形し、第1光ファイバのファイバ端面と第2光ファイバのファイバ端面とのPC接続が可能になる。また、上述のようなSC構造を有する光コネクタは、第1および第2フェルールを対向配置させるためのガイド構造を、更に備えてもよい。
以上、この[本願発明の実施形態の説明]の欄に列挙された各態様は、残りの全ての態様のそれぞれに対して、または、これら残りの態様の全ての組み合わせに対して適用可能である。
[本願発明の実施形態の詳細]
本願発明に係る光コネクタの具体例を、以下に添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、これら例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図されている。また、同一部位、同一要素については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る光コネクタとして、MTコネクタ1とMPOコネクタ1’の構造を示す図である。また、図2は、本実施形態に係る光コネクタとして、SC型コネクタ2および該SC型コネクタ2に適用可能なSCフェルールの断面構造を示す図である。図1中に示されたタイプAおよびタイプBは、何れも光ファイバ間のPC接続を同時に実現することにより多対多の光接続を可能にする光コネクタであり、タイプAは、MTコネクタ1の一例を示し、タイプBは、MPOコネクタ1’の一例を示す。また、図2中に示されたタイプCの光コネクタは、光ファイバ間のPC接続により一対一の光接続を可能にするSC型コネクタ2の一例である。タイプDは、上述のタイプCのSC型コネクタ2に適用されるSCフェルールの断面構造(III-III線で示された断面構造)の一例である。
図1中に示されたタイプAのMTコネクタ1は、MTフェルール11Aを含むプラグ10Aと、MTフェルール11Bを含むプラグ10Bと、プラグ10Aとプラグ10Bを搭載した状態でこれらプラグ10A、10Bそれぞれに押圧を加える、押圧付与構造としてのクリップ16と、を備える。クリップ16には、ガイドピン15を介してこれらプラグ10A、10Bが当接された状態で搭載される。なお、クリップ16には、プラグ10Aに図中の矢印S1で示された方向に押圧を加える支持片16Aと、プラグ10Bに図中の矢印S2で示された方向に押圧を加える支持片16Bが設けられている。互いに当接した状態でプラグ10Aおよびプラグ10Bがクリップ16に搭載されると、光ファイバ14Aと光ファイバ14BとがそれぞれPC接続され、多対多の光接続が実現する。
プラグ10Aは、MTフェルール11Aと、光ケーブル140A(テープファイバでもよい)内に束ねられた複数の光ファイバ14Aと、により構成されている。光ケーブル140Aは、ブーツを介してMTフェルール11Aに取り付けられている。MTフェルール11Aには、光ファイバ14Aの先端部分(後述するファイバ端面141Aを含む)をそれぞれ貫通させた状態で保持する複数のフェルール孔13Aが設けられており、光ファイバ14Aのファイバ端面141AがMTフェルール11Aの前方端面110Aから突き出ている。また、MTフェルール11Aの前方端面110Aには、複数のフェルール孔13Aを挟むように、ガイド孔12Aが設けられており、一対のガイドピン15の一方の端部がそれぞれ挿入される。
プラグ10Bは、上述のプラグ10Aと同じ構造を有する。すなわち、プラグ10Bは、MTフェルール11Bと、光ケーブル140B内に束ねられた複数の光ファイバ14Bと、により構成されている。光ケーブル140Bは、ブーツを介してMTフェルール11Bに取り付けられている。MTフェルール11Bには、光ファイバ14Bの先端部分(後述するファイバ端面141Bを含む)をそれぞれ貫通させた状態で保持する複数のフェルール孔13Bが設けられており、光ファイバ14Bのファイバ端面141BがMTフェルール11Bの前方端面110Bから突き出ている。また、MTフェルール11Bの前方端面110Bには、複数のフェルール孔13Bを挟むように、ガイド孔12Bが設けられており、一対のガイドピン15の他方の端部がそれぞれ挿入される。
図1中に示されたタイプBのMPOコネクタ1’も、上述のMTコネクタ1と同様に、MTフェルール11Aを含むプラグ10Aと、MTフェルール11Bを含むプラグ10Bと、を備えるが、更に、一対のガイドピン15を介して対面配置されるMTフェルール11A、11Bに押圧力を加えた状態で、プラグ10Aとプラグ10Bを保持するアダプタ10Cを備える点で、タイプAのMTコネクタ1と異なる。更に、タイプAのMTコネクタ1と異なる構造として、タイプBのプラグ10Aおよびプラグ10Bは、MTフェルール11A、11Bをそれぞれ収納するハウジング111A、111Bを有する。ハウジング111Aには、押圧付与構造の一部を構成する一対の係合溝112Aが設けられ、ハウジング111Bには、押圧付与構造の一部を構成する一対の係合溝112Bが設けられている。一方、アダプタ10Cは、MTフェルール11Aを収納したプラグ10Aの先端部分が挿入された状態で該プラグ10Aを保持する開口部120Aと、MTフェルール11Bを収納したプラグ10Bの先端部分が挿入された状態で該プラグ10Bを保持する開口部120Bと、を有する。開口部120B内には、プラグ10Bの一対の係合溝112Bに嵌る係合ピン121Bが設けられており、開口部120Aについても、一対の係合ピン121Bと同じ構造の一対の係合ピンが設けられている。なお、上述の構造を除く他の構造については、タイプAのMTコネクタ1と同様である。
図2中に示されたタイプCのSC型コネクタ2は、SCフェルール21Aがハウジング内に収納されたプラグ20Aと、SCフェルール21Aがハウジング内に収納されたプラグ20Bと、これらプラグ20A、20Bを対向配置した状態で保持するアダプタ20Cとを備える。アダプタ20Cは、プラグ20A収納する開口部200Aと、プラグ20Bを収納する開口部200Bを有する。また、アダプタ20Cには、プラグ20Aに押圧を加えるための押圧付与構造の一部を構成する係合口202Aと、プラグ20Aを開口部200A内の所定位置に導くためのガイド溝201Aと、プラグ20Bに押圧を加えるための押圧付与構造の一部を構成する係合口202Bと、プラグ20Bを開口部200B内の所定位置に導くためのガイド溝201Bと、が設けられている。プラグ20A、20Bがアダプタ20Cに挿入されると、光ファイバ14Aと光ファイバ14BとがPC接続され、これにより、一対一の光接続が実現する。
プラグ20Aは、SCフェルール21Aと、光ケーブル240Aに含まれる光ファイバ14Aと、を備え、これらSCフェルール21Aと光ファイバ14Aの先端部分はハウジング22A内に収納されている。ハウジング22Aには、アダプタ20Cの係合口202Aとともに、当該プラグ20Aに押圧を加えるための押圧付与構造の一部を構成する係合ピン221Aと、アダプタ20Cのガイド溝201Aとともに、当該プラグ20Aを開口部200A内の所定位置に導くためのガイド片220Aが設けられている。係合ピン221Aは、図中の矢印S3で示された方向に動くことにより、係合口202Aと係合する。
プラグ20Bは、上述のプラグ20Aと同じ構造を有する。すなわち、プラグ20Bは、SCフェルール21Bと、光ケーブル240Bに含まれる光ファイバ14Bと、を備え、これらSCフェルール21Bと光ファイバ14Bの先端部分はハウジング22B内に収納されている。ハウジング22Bには、アダプタ20Cの係合口202Bとともに、当該プラグ20Bに押圧を加えるための押圧付与構造の一部を構成する係合ピン221Bと、アダプタ20Cのガイド溝201Bとともに、当該プラグ20Bを開口部200B内の所定位置に導くためのガイド片220Bが設けられている。
図2中に示されたタイプDは、タイプCのSC型コネクタ2に適用されるSCフェルール21A(21B)の断面である。一方のSCフェルール21Aは、ファイバ挿入孔211Aと、フェルール孔23Aとを有する。フェルール孔23Aの内壁面には、当該フェルール孔23A内に挿入された光ファイバ14Aの先端部分の側面が、エポキシ樹脂等の接着剤500により接着固定されている。なお、このSCフェルール21Aの場合、光ファイバ14Aのファイバ端面141Aは、SCフェルール21Aの前方端面210Aから突き出ない位置(具体的には、フェルール孔23Aの内部)に位置するのが好ましい。なお、他方のSCフェルールは図示されていないが、一方のSCフェルール21Aと同じ構造を有するため、参考のため、SCフェルール21Aの各部の参照番号に記号「B」を付けて示した。
上述のタイプAのMTコネクタ1、タイプBのMPOコネクタ1’、およびタイプCのSC型コネクタ2に適用される光ファイバ14Aおよび光ファイバ14Bは、例えば図3に示されたように、タイプAのSCFおよびタイプBのMCFの何れも適用可能である。なお、図3中、AXは、光ファイバ14A、14Bそれぞれの中心軸である。また、中心軸AXは、光ファイバ14A、14Bそれぞれの長手方向に直交する断面の中心を通る軸を意味する。
具体的に、タイプAのSCFは、中心軸AXに沿って延びた単一のコア110と、該コア110を取り囲む単一のクラッド120から構成されている。一方、タイプBのMCFは、当該MCFの断面において、中心軸AX上には存在しないが、該中心軸を取り囲むように配置された複数のコア110と、これら複数のコアを取り囲む単一のクラッド120から構成されている。なお、タイプBのMCFにおいて複数のコア110は、断面中心(中心軸AXに一致)からこれら複数のコア110それぞれの中心までの最短距離が5μm以上離れた状態で、該断面中心を取り囲むように配置されている。
(第1実施形態)
第1実施形態は、図1中に示されたタイプAのMTコネクタ1や、タイプBのMPOコネクタ1’に関する。図4には、上記非特許文献1に示されたMTフェルール600の断面構造(タイプA)と、本実施形態のMTコネクタ1やMPOコネクタ1’に適用可能なMTフェルール11Aの断面構造(タイプB)が示されている。なお、図4の断面構造は、図1中のタイプAに示されたI-I線に沿った断面に一致している。また、図4中のタイプBは、MTフェルール11Aのみ示されているが、MTフェルール11Bの断面構造については、MTフェルール11Aと同じ構造を有するため省略されている。
すなわち、タイプAのMTフェルール600には、それぞれのファイバ端面604が突き出し研磨された複数の光ファイバ603が挿入される複数のフェルール孔602が設けられている。このタイプAのMTフェルール600において、光ファイバ603のファイバ端面604それぞれは、当該MTフェルール600の前方端面601から4μm以上突き出ている。また、光ファイバ603の側面は、フェルール孔602の内壁面には固定されていない。
一方、タイプBのMTフェルール11Aにも、それぞれのファイバ端面141Aが所定の曲率Rに設定された複数の光ファイバ14Aが挿入される複数のフェルール孔13Aが設けられている。このタイプBのMTフェルール11Aにおいて、光ファイバ14Aのファイバ端面141Aそれぞれは、当該MTフェルール11Aの前方端面110Aから所定距離(突き出し量h)だけ突き出ている。また、光ファイバ14Aの側面は、上述のタイプAのMTフェルール600とは異なり、接着剤500により、PC接続前に予めフェルール孔13Aの内壁面に接着固定されている。特に、本実施形態では、PC接続前には光ファイバ14AがMTフェルール11Aに固定されているため、光ファイバ14Aの突き出し量hのばらつきは、光ファイバ14Aのファイバ端面141Aそれぞれに略均一に押圧力が加えられるよう、0.1μm以下であるのが好ましい。
図5には、タイプA(比較例)として、図4中のタイプAのMTフェルール600を利用したPC接続が示され、タイプB(第1実施形態)として、図4中のタイプBのMTフェルール11AとMTフェルール11B(図1のタイプAまたはタイプB)を利用したPC接続が示されている。
比較例に係るタイプAのPC接続の場合、それぞれの前方端面601が所定距離を保ったまま2個のMTフェルール600が対向配置される。PC接続前、各MTフェルール600のフェルール孔602には、ファイバ端面604が突き出し研磨された光ファイバ603が挿入されている。PC接続では、光ファイバ603に押圧力P1が加えられ、ファイバ端面604が弾性変形する。これにより、対向配置された光ファイバ603のコア同士がPC接続される。
一方、本実施形態に係るタイプBのPC接続の場合、それぞれの前方端面110A、110Bが所定距離を保ったまま2個のMTフェルール11A、11Bが対向配置される。PC接続前、MTフェルール11A、11Bのフェルール孔13A、13Bそれぞれには、ファイバ端面141A、141Bが所定の曲率Rになるようそれぞれ研磨された光ファイバ14A、14Bが挿入されている。このとき、光ファイバ14A、14Bそれぞれは、接着剤500により、MTフェルール11A、11Bのフェルール孔13A、13Bの内壁面にそれぞれ固定されている。PC接続では、光ファイバ14A、14Bが固定されたMTフェルール11A、11Bに押圧力P2(10N以上、好ましくは20N以上)が加えられる。押圧力P2が加えられると、MTフェルール11A、11Bの前方端面110A、110Bの間隔は狭まり、MTフェルール11A、11Bにそれぞれ固定された光ファイバ14A、14Bのファイバ端面141A、141Bが弾性変形する。これにより、対向配置された光ファイバ14A、14Bのコア同士がPC接続される。
次に、本実施形態における光ファイバ14A、14Bそれぞれの突き出し量hと曲率Rとの関係、特に突き出し量hのバラツキ量Δhと曲率Rとの関係を、図6~図8を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で「曲率」は、ファイバ端面141A、141Bにおける曲率変動を考慮し、最大曲率を意味するものとする。また、図6および図7には、説明の都合上、図1に示されたMTフェルール11B側のみの構造が示されている。
図6に示されたように、MTフェルール11Bのフェルール孔13Bの内壁面には、接着剤500により光ファイバ14Bの先端部分が固定されている。光ファイバ14Bのファイバ端面141Bは、所定の曲率R(曲率半径rは曲率Rの逆数)になるよう研磨されている。なお、図6中に示された曲率半径rは、ファイバ端面141Bの断面形状に近似される、任意の点Oを原点とする円の半径である。MTフェルール11Bの前方端面110Bから光ファイバ14Bのファイバ端面141Bの突き出し量hは、光ファイバ14Bの中心軸AXに沿った、前方端面110Bからファイバ端面141Bまでの間隔で規定される。すなわち、ファイバ端面141Bは所定の曲率Rに設定されているため、突き出し量hは、実質的には、前方端面110Bからファイバ端面141Bまでの最大間隔を意味する。また、突き出し量hのバラツキ量Δhは、光ファイバ14Bのうち最大突き出し量hmaxと最小突き出し量hminとの差を意味する。
本実施形態では、PC接続前に予め光ファイバ14BとMTフェルール11Bとが接着固定されているため、従来よりも低い押圧力によるPC接続が必要になるため、上述の突き出し量hと曲率Rには特殊なトレードオフの関係が成立している。図7は、このような突き出し量hと曲率Rの関係を定性的に説明するための図である。
すなわち、所定の押圧力に対して光ファイバ14Bの適切な突き出し量がh1に設定された場合、ファイバ端面141Bにおける適切な曲率としてR1が設定される(タイプA)。より小さい押圧力でのPC接続を可能にする場合、光ファイバ14Bの適切な突き出し量はh2(<h1)に設定され、同時に、ファイバ端面141Bにおける適切な曲率としてR2(<R1)が設定される(タイプB)。更に小さい押圧力でのPC接続を可能にする場合には、光ファイバ14Bの適切な突き出し量はh3(<h2)に設定され、同時に、ファイバ端面141Bにおける適切な曲率としてR3(<R2)が設定される(タイプC)。なお、タイプAからタイプCの順に、曲率半径r(=1/R)は大きくなる。
一方、図8は、突き出し量hのバラツキ量Δhと曲率Rの関係を定量的に説明するためのグラフである。本実施形態では、光ファイバの破損等を抑制するため、PC接続前に予め光ファイバとMTフェルールとが接着固定されており、また、より少ない押圧力でのPC接続を可能にするため、トレードオフ条件を規定する。
すなわち、図8において、グラフG710は、押圧力16Nにおいて良好な多対多のPC接続が可能な臨界条件(Δh/3.5)+(R/0.2)=1を示す。この条件は、押圧力16N以上での多対多のPC接続を想定した場合、MTフェルールによって保持される複数の光ファイバ間における突き出し量hのバラツキ量Δhの許容値は3.5μm以下であり(ファイバ破損をさせるため)、曲率(最大曲率)Rの許容値は0.2以下であるのが好ましいとする経験則から得られる。したがって、少なくとも押圧力16NによるPC接続の場合、バラツキ量Δhと曲率Rは、(Δh/3.5)+(R/0.2)<1なる関係を満たすのが好ましい。
また、図8において、グラフG720は、押圧力8Nにおいて良好な多対多のPC接続が可能な臨界条件(Δh/2.0)+(R/0.1)=1を示す。この条件は、押圧力8N以上での多対多のPC接続を想定した場合、突き出し量hのバラツキ量Δhの許容値は2.0μm以下であり、曲率Rの許容値は0.1以下であるのが好ましいとする経験則から得られる。したがって、少なくとも押圧力8NによるPC接続の場合、バラツキ量Δhと曲率Rは、(Δh/2.0)+(R/0.1)<1なる関係を満たすのが好ましい。
グラフG730は、押圧力4Nにおいて良好な多対多のPC接続が可能な臨界条件(Δh/1.5)+(R/0.05)=1を示す。この条件は、押圧力4N以上での多対多のPC接続を想定した場合、突き出し量hのバラツキ量Δhの許容値は1.5μm以下であり、曲率Rの許容値は0.05以下であるのが好ましいとする経験則から得られる。したがって、少なくとも押圧力4NによるPC接続の場合、バラツキ量Δhと曲率Rは、(Δh/1.5)+(R/0.05)<1なる関係を満たすのが好ましい。
グラフG740は、押圧力2Nにおいて良好な多対多のPC接続が可能な臨界条件(h/1.0)+(R/0.02)=1を示す。この条件は、押圧力2N以上での多対多のPC接続を想定した場合、突き出し量hのバラツキ量Δhの許容値は1.0μm以下であり、曲率Rの許容値は0.02以下であるのが好ましいとする経験則から得られる。したがって、少なくとも押圧力2NによるPC接続の場合、バラツキ量Δhと曲率Rは、(Δh/1.0)+(R/0.02)<1なる関係を満たすのが好ましい。
なお、図8中にプロットされた点P10は、本実施形態における突き出し量hのバラツキ量Δhが0.1μm、曲率Rが0.01/mm(曲率半径r=100mm)の設定条件を示す。また、点P20Aは、上記非特許文献1に示されたSampleA(8本のMCF)における突き出し量h(8.2~9.0μm)のバラツキ量が0.8μm、曲率Rが0.23/mm(間隔50μmのコア間の突き出し量の最大差Δから算出される曲率)の設定条件を示す。更に、点P20Bは、上記非特許文献1に示されたSampleB(8本のMCF)における突き出し量h(10.0~12.9μm)のバラツキ量Δhが2.9μm、曲率Rが0.18/mm(間隔50μmコア間の突き出し量の最大差Δから算出される曲率)の設定条件を示す。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る光コネクタは、図2中に示されたタイプCのSC型コネクタ2に関する。この第2実施形態に係る光コネクタには、図2中のタイプCおよびタイプDに示されたSCフェルール21A、21Bを有する。なお、この第2実施形態において、SCフェルール21A、21Bはジルコニアからなる。また、光ファイバ14A、14Bそれぞれのファイバ端面における曲率半径r(曲率Rの逆数)は、10mm以上、好ましくは25mm以上に設定され、SCフェルール21A、21Bの前方端面210A、210Bから光ファイバ14A、14Bそれぞれのファイバ端面141A、141Bまでの引き込み量dは、-0.05μm以上かつ+0.1μm以下に設定される。
図9は、第2実施形態および比較例それぞれにおけるPC接続を説明するための図である。すなわち、PC接続前、それぞれの前方端面210A,210Bが所定距離を保ったままSCフェルール21A、21Bが対向配置される。このとき、SCフェルール21A、21Bのフェルール孔23A、23Bそれぞれには、ファイバ端面141A、141Bが所定の曲率Rになるようそれぞれ研磨された光ファイバ14A、14Bが挿入されている。光ファイバ14A、14Bそれぞれは、接着剤500により、SCフェルール21A、21Bのフェルール孔23A、23Bの内壁面にそれぞれ固定されている。PC接続では、光ファイバ14A、14Bが固定されたSCフェルール21A、21Bに押圧力P3(5N以上、好ましくは10N以上、より好ましくは20N以上)が加えられる。押圧力P3が加えられると、SCフェルール21A、21Bの前方端面210A、210Bは変形し、SCフェルール21A、21Bにそれぞれ固定された光ファイバ14A、14Bのファイバ端面141A、141Bが弾性変形する。これにより、対向配置された光ファイバ14A、14Bのコア同士がPC接続される。
なお、図10は、第2実施形態における光ファイバ14B(光ファイバ14Aの図示は省略)のファイバ端面141Bの曲率Rと引き込み量dとの関係を説明するための図である。図10に示されたように、SCフェルール21Bのフェルール孔23Bの内壁面には、接着剤500により光ファイバ14Bの先端部分が固定されている。光ファイバ14Bのファイバ端面141Bは、所定の曲率R(曲率半径rは曲率Rの逆数)になるよう研磨されている。なお、図9中に示された曲率半径rは、ファイバ端面141Bの断面形状に近似される、任意の点Oを原点とする円の半径である。また、SCフェルール21Bの前方端面210Bから光ファイバ14Bのファイバ端面141Bの引き込み量dは、光ファイバ14Bの中心軸AXに沿った、前方端面210Bからファイバ端面141Bまでの間隔で規定される。すなわち、ファイバ端面141Bは所定の曲率Rに設定されているため、引き込み量dは、実質的には、前方端面210Bからファイバ端面141Bまでの最大間隔を意味する。なお、引き込み量dが負の数値範囲に収まる場合、該引き込み量dは、ファイバ端面141BがSCフェルール21Bの外部(前方端面210Bから突き出した状態)に位置することを意味する。
以上のように、本実施形態は、ファイバ端面を平坦な形状にし(ファイバ端面の曲率を小さくし)、突き出し量hのファイバ間バラツキを小さくした構造を特徴としている。このようなファイバ端面の平坦化は、PC接続されるべき光ファイバそれぞれがMCFの場合に時に有効である。MCFは、コアがクラッドの中央以外に存在する。そのため、フェルールの前方端面において従来のようにクラッドの中央が突き出した形状であると、中央以外に存在するコア同士の接触には大きな押圧力が必要になる。本実施形態では、ファイバ端面の曲率が小さいため(平坦な形状)、従来よりも小さい押圧力で全てのコア間のPC接続が可能になる。また、突き出し量の低減は、1つのフェルールに保持される光ファイバ間の突き出し量のばらつきが生じにくく、全ての光ファイバについて良好な多対多のPC接続を可能にするとともに、ファイバ破損の可能性を効果的に低減することを可能にする。
1…MTコネクタ(光コネクタ)、1’…MPOコネクタ(光コネクタ)、2…SC型コネクタ(光コネクタ)、10A、10B、20A、20B…プラグ、10C、20C…アダプタ、11A、11B…MTフェルール、14A、14B…光ファイバ(MCF、SCF)、141A、141B…ファイバ端面、13A、13B、23A、23B…フェルール孔、15…ガイドピン(ガイド構造)、16…クリップ(押圧付与構造)、21A、21B…SCフェルール、110A、110B、210A、210B…前方端面、140A、140B、240A、240B…光ケーブル(テープファイバ)、110…コア、112A、112B…係合溝(押圧付与構造)、120…クラッド、201A、201B…ガイド溝(ガイド構造)、220A、220B…ガイド片(ガイド構造)、121B、221A、221B…係合ピン(押圧付与構造)、202A、202B…係合口(押圧付与構造)、500…接着剤(エポキシ樹脂)。

Claims (3)

  1. 複数のコアと、前記複数のコアそれぞれを取り囲む単一のクラッドと、を備えたマルチコア光ファイバである第1光ファイバと、
    ジルコニアからなり、かつ、平坦な一端面と、前記一端面上に開口を有する貫通孔と、を有する第1フェルールであって、前記貫通孔によって前記第1光ファイバの、端面を含む先端部分を保持する第1フェルールと、
    を備えた光コネクタであって、
    前記第1光ファイバの長手方向に直交する当該第1光ファイバの断面において、前記複数のコアは、前記断面の中心から前記複数のコアそれぞれの中心までの最短距離が5μm以上離れた状態で、前記断面の前記中心に存在することなく前記断面の前記中心を取り囲むように配置され、
    前記第1光ファイバの前記端面における最大曲率Rで規定される最大曲率半径r(=1/R)が、10mm以上に設定され、前記第1フェルールの前記一端面から前記第1光ファイバの前記端面までの、前記第1光ファイバの中心軸に沿って規定される引き込み量dが、-0.05μm以上かつ+0.1μm以下に設定された、光コネクタ。
  2. 前記第1光ファイバの前記先端部分の側面と、前記第1フェルールの前記貫通孔の内壁面とが、接着固定されていることを特徴とする請求項に記載の光コネクタ。
  3. 前記第1光ファイバと同じ構造を有する第2光ファイバと、
    前記第1フェルールと同じ構造を有し、前記第2光ファイバの、端面を含む先端部分を保持する第2フェルールと、
    前記第1および第2フェルールを対向配置させるためのガイド構造と、
    前記第1フェルールの前記一端面と前記第2フェルールの一端面とを、5N以上の押圧力を加えながら突き合わせるための押圧付与構造と、を更に備えたことを特徴とする請求項またはに記載の光コネクタ。
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