以下、各図面に沿って、表示装置、および該表示装置への表示方法の実施形態について説明する。なお、以下で説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下の実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
[実施形態]
1.表示装置
先ず、図1、図2、および図3を参照して、実施形態に係る表示装置の構成について説明する。図1は、実施形態に係る表示装置の一例としてのスマートフォンの概略を示す外観斜視図である。図2は、表示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、図2は、表示装置において電子書籍や電子写真の各ページおよびサムネイル画像およびサムネイル束の表示に係る機能の構成を示したブロック図である。図3は、画像としてのサムネイル画像を含む画像束としてのサムネイル束の表示例1を示す図である。
表示装置100は、図1に示すように、電子書籍や電子写真などを閲覧するための装置であり、フォルダーやファイルや電子書籍や電子写真などの各ページの画像や表示したい画面の検索画面として、電子書籍や電子写真の各ページを縮小した画像としてのサムネイル画像を表示する。つまり、表示装置100は、画像を表示可能な電子機器の一例である。なお、以下では、表示装置100に表示する画像として、サムネイル画像11,12など(図3参照)、およびサムネイル画像11,12などを並べて表示する画像束としてサムネイル束21,22,23,24(図3参照)を例示して説明する。また、本実施形態では、フォルダーやファイルを総称して、ファイルを用いて説明する。
また、以下の説明では、「第1の方向」、および「第2の方向」を用いているが、本明細書における「第1の方向」とは、表示部140の表示が判読可能な状態で、表示部140を構成する画面をユーザーに正対させたときの水平方向(横方向)に相当する。また、「第2の方向」とは、第1の方向と交差する方向であり、表示部140の表示が判読可能な状態で、表示部140を構成する画面をユーザーに正対させたときの垂直方向(縦方向)に相当する。また、表示装置100や表示部140の説明に用いる各図面には、説明の便宜上、互いに直交する2軸を、X軸、およびY軸として設定していている。即ち、X軸は、表示部140の水平方向(横方向)に沿った方向である「第1の方向」、Y軸は、表示部140の垂直方向(縦方向)に沿った方向である「第2の方向」と一致している。また、説明の便宜上、Y軸の正方向を「上」、または「上側」、Y軸の負方向を「下」、または「下側」、X軸の正方向を「右」、または「右側」、X軸の負方向を「左」、または「左側」、ということがある。
表示装置100は、例えばスマートフォンやタブレット型の端末装置などで構成することができる。表示装置100は、他の情報処理装置(不図示)と、例えばBluetooth(登録商標)通信などを例示することができる近距離無線通信や有線通信(不図示)等によって接続されることができる。
本実施形態に係る表示装置100は、図1に示すように、画像を表示する表示部140、およびユーザーに操作される操作ボタンなどの操作部150を備えているスマートフォンを例示している。ユーザーは、表示装置100の液晶ディスプレイ等を用いた表示部140に表示された画像を視認することができる。
表示装置100は、図2に示すように、ハードウェア構成として、サムネイル画像生成部120および表示画像生成部130を含む制御部110、表示部140、操作部150、および記憶部160を備えている。
制御部110は、サムネイル画像生成部120および表示画像生成部130を含む。制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピューターであり、ROMに記憶されたプログラムに従って表示装置100の各部を制御する。制御部110は、操作部150から送られた信号から操作内容を特定し、特定した内容に応じて、電子書籍のページを送る処理、ページを戻す処理、サムネイル画像やサムネイル束などの表示画像を表示部140に表示させる処理などを行う。
具体的に、制御部110は、記憶部160にアクセスし、電子書籍や電子写真などの各種データを記憶部160に書き込んだり読み出したりすることができる。また、制御部110は、サムネイル画像生成部120、および表示画像生成部130に対して、電子書籍や電子写真などの各ページに係る各種データや電子書籍や電子写真などの各種データを縮小したサムネイル画像やサムネイル束の画像を生成させたり、それらの表示画像データを生成させたりすることができる。
また、制御部110は、図3に示すように、表示画像生成部130で生成された画像束としてのサムネイル束21,22,23,24の画像を、表示部140の垂直方向である第2の方向(図中Y軸)に沿って順次配置して表示部140に表示する。また、制御部110は、表示画像生成部130で生成された、例えばサムネイル束21に含まれる複数のサムネイル画像11,12などから、このファイルの代表ページとして選択されている代表サムネイル画像31を、表示部140の水平方向である第1の方向(図中X軸)の、例えば図中左側の位置に、サムネイル束21に並べて表示する。
なお、図3では、サムネイル束21において、構成するサムネイル画像11,12を示し、一つのファイルに含まれる複数のページに相応する複数のサムネイル画像の代表としている。また、図3に示す表示例1では、サムネイル束21に加えて、三つのサムネイル束22,23,24が表示され、それぞれのサムネイル束22,23,24の第1の方向において、それぞれのファイルの代表ページとして選択されている代表サムネイル画像32,33,34を、サムネイル束22,23,24それぞれの、図中左側に並べて表示する。
具体的に、サムネイル束22の第1の方向に沿った図中左側に、サムネイル束22の代表ページ示す代表サムネイル画像32が表示されている。また、サムネイル束23の第1の方向に沿った図中左側に、代表ページを示す代表サムネイル画像33が表示されている。また、サムネイル束24の第1の方向に沿った図中左側に、代表ページを示す代表サムネイル画像34が表示されている。
なお、ファイルの代表ページとして選択されて表示されている代表サムネイル画像31,32,33,34は、それぞれのサムネイル束21,22,23,24の図中右側に配置されてもよい。このように、代表サムネイル画像31,32,33,34をサムネイル束21,22,23,24の図中右側に配置すると、サムネイル画像11に相当するページのドキュメントが縦書きである場合の使い勝手を向上させることができる。また、例えば代表サムネイル画像31,32,33,34は、それぞれのサムネイル束21,22,23,24の、Y軸に沿った上方、もしくは下方に配置してもよい。
サムネイル画像生成部120は、記憶部160から各種データを読み出し、電子書籍や電子写真などの各種データを縮小したサムネイル画像を生成する。また、サムネイル画像生成部120は、ユーザーが選択して開いているページの画像、もしくは代表ページの画像(以下、選択画像と称する)を生成したり、その画像のサムネイル画像である代表サムネイル画像31,32,33,34を生成したりする。
具体的に、サムネイル画像生成部120は、例えば表示部140を構成する画面の水平方向である第1の方向に沿った第1の仮想軸上に配置され、この第1の仮想軸と交差し、表示部140の画面の垂直方向である第2の方向に沿ったそれぞれの第2の仮想軸を中心にして回転し、さらに第1の仮想軸を中心に回転した複数の画像としてのサムネイル画像11,12などを生成する。なお、このサムネイル画像11,12などの生成方法については、後段にて詳細に説明する。
表示画像生成部130は、サムネイル画像生成部120によって生成された複数のページの各サムネイル画像11,12などを、表示部140の水平方向である第1の方向(X軸)に並べて配置したサムネイル束の画像を生成する。つまり、表示画像生成部130は、一つのサムネイル束、例えばサムネイル束21を、一つのファイルに含まれる各ページのサムネイル画像11,12などを含み構成する。
また、表示画像生成部130は、各サムネイル画像11,12を、隣り合って配置されるサムネイル画像と一部が重なる状態を含み、第1の方向に並んで配置する。このように、サムネイル画像11,12などが、隣り合うサムネイル画像と一部が重なる状態を含むことから、一つのサムネイル束21に含まれるサムネイル画像11,12などの数を多くすることができる。
そして、表示画像生成部130は、このような構成の複数のサムネイル束21,22,23,24を構成する。なお、サムネイル束21,22,23,24の配置数は、図3に示す四つ(四列)に限らず、単数、もしくは四つ以外の複数であってもよい。
表示部140は、制御部110の指示に基づいて、複数のサムネイル画像11,12などを含むサムネイル束21,22,23,24、および各サムネイル束21,22,23,24の代表ページの代表サムネイル画像31,32,33,34などを画像として表示する。表示部140は、例えば液晶ディスプレイとタッチパッドのような位置入力装置を組み合わせたタッチパネルで構成することができる。
操作部150は、ユーザーに操作される操作ボタンやタッチパネルなどによって構成されている。操作部150は、操作ボタンを押し下げたり、タッチパネルをドラッグアンドドロップやフリックなどの操作によって生じる操作信号を、制御部110へ送ることができる。
記憶部160は、書籍データや電子写真データなどを表示部140に表示させる画像データとして記憶するメモリーである。なお、記憶部160は、ファイルとして、例えば複数の書籍データに係る複数のページを一つのまとまりとして収納しているファイルや複数の電子写真データを一つのまとまりとして収納しているファイルなどを記憶することができる。
本実施形態の表示装置100によれば、表示部140を構成する画面の水平方向である第1の方向(X軸)に沿った第1の仮想軸上に配置され、この第1の仮想軸と交差する第2の方向(Y軸)に沿った第2の仮想軸を中心に回転し、さらに第1の仮想軸を中心回転した複数の画像としてのサムネイル画像11,12などを用いて表示する。表示装置100は、このサムネイル画像11,12などを第1の方向に並べて配置した画像束としてのサムネイル束21,22,23,24が表示部140に、第1の方向(X軸)と交差する第2の方向(Y軸)に沿って複数配置されて表示されている。これにより、表示装置100は、表示部140の限られた表示領域に、より多くのサムネイル束21,22,23,24およびサムネイル画像11,12などを表示することができる。このように、表示部140の限られた表示領域においても、画像束の中身、換言すれば各ページの集合体であるフォルダーやファイルの中身全体を俯瞰することができる表示装置100を提供することができる。
2.表示方法
[表示方法1]
(表示例1)
次に、図4を参照して表示装置100における表示方法1について説明する。図4は、サムネイル画像の表示方法1を説明するフローチャートであり、表示装置100で実行される処理の流れを示している。なお、表示装置100における構成部位に関しては、上述と同符号を付して説明する。
先ず、制御部110は、記憶部160に記憶されている複数の書籍データや電子写真のファイルから、検索画面として表示するサムネイル束21,22,23,24やサムネイル束21,22,23,24を構成するサムネイル画像11,12などに対応するファイルデータを読み出す(ステップS201)。また、制御部110は、操作部150において、記憶部160に記憶されている複数の書籍データや電子写真データの中から一つを選択する操作が行われると、選択されたデータを記憶部160から読み出す。
次に、制御部110は、記憶部160から読み出したファイルデータの各ページのデータをサムネイル画像生成部120へ供給する(ステップS202)。サムネイル画像生成部120は、受け取った各ページのデータに基づいてレンダリングした、それぞれのページのサムネイル画像11,12などを生成し、表示画像生成部130へ供給する(ステップS203)。
なお、画像としてのサムネイル画像11,12などについては、例えば表示部140を構成する画面の第1の方向に沿った第1の仮想軸上に配置され、該第1の仮想軸と交差し、表示部140を構成する画面の第2の方向に沿った第2の仮想軸を中心にして回転し、さらに、第1の仮想軸を中心に回転して表示されている画像である。このように、サムネイル画像11,12などは、第2の仮想軸および第1の仮想軸を中心にして回転されることによって、表示を判読可能な状態で画面をユーザーに正対させたとき、複数のサムネイル画像11,12などで構成されるサムネイル束21,22,23,24を俯瞰できる状態に変形される。即ち、ユーザーが、サムネイル束21,22,23,24に含まれている複数のサムネイル画像11,12などを斜め上方から斜視し、俯瞰したときと同様なページの見え方となるように、各ページのサムネイル画像11,12などが変形されている。
ここで図5A、図5B、図5C、図5D、および図5Eを参照して、サムネイル画像を変形させる処理について説明する。図5A~図5Eは、サムネイル画像を変形させる処理を説明するための図である。なお、以下、サムネイル画像を変形させる処理についての説明では、上述において付されていたサムネイル画像の符号(11,12)を省略している。
サムネイル画像生成部120から供給される各サムネイル画像は、書籍や電子写真などの各ページを平面視した画像であり、図5Bに示すように、縦方向の長さをL、横方向の長さをSとした画像11bである。換言すれば、画像11bは、縦方向の辺が表示部140の第2の方向に沿った表示領域の縦方向と平行であり、横方向の辺が表示部140の第1の方向に沿った表示領域の横方向と平行に構成されている。
サムネイル画像生成部120は、書籍や電子写真などの各ページを表す各サムネイル画像を変形した画像を生成する。具体的に、サムネイル画像生成部120は、各ページについて、図5Aに示すように、ページ11aを仮想空間内の仮想水平面Nに設定された第1の仮想軸Q上に立てて配置し、第1の仮想軸Qと交差するそれぞれの第2の仮想軸Mを中心にして、ページ11aの横方向が表示領域の横方向に平行な基準位置11から回転角θで回転させる。さらに、サムネイル画像生成部120は、仮想空間内においてそれぞれの第2の仮想軸Mを中心にして回転されたページ11aを、第1の仮想軸Qを中心にして俯角φ(不図示)で回転させた画像を生成する。即ち、サムネイル画像生成部120は、仮想空間内において、第2の仮想軸Mを中心にして回転したさせたページ11aの上辺より上の視点から、ページ11aを俯角φ(不図示)で斜めに見下ろしている画像を生成する。換言すれば、各サムネイル画像を変形した画像は、仮想空間内においてページ11aの上辺より上の視点からページ11aを俯角φ(不図示)で斜視し、俯瞰している画像として生成される。なお、ページを回転させていない場合、ページの横方向が表示領域の横方向(第1の方向)に平行な状態であり、回転角θは0°である。また、俯角φは予め定められた角度となっている。また、第2の仮想軸Mは、ページの縦方向(第2の方向)の辺に沿って平行である構成に限定されるものではなく、ページの横方向の辺と交差する構成であってもよい。
具体的には、先ず、サムネイル画像生成部120は、各ページを正面から見た画像11b(図5B参照)に対して、図5Cに示すように、横幅を変化させないようにしつつ、縦方向の変形を加え、図5Bの画像11bの右辺を左辺に対してS・sinθ・tanφだけずらした画像11cを生成する。次に、サムネイル画像生成部120は、図5Dに示すように、図5Cの画像11cを、cosθの倍率で横方向に縮小した画像11dを生成する。この結果、画像11dの横幅は、S・cosθとなる。そして、サムネイル画像生成部120は、最後に図5Eに示すように、図5Dの画像11dをcosφの倍率で縦方向に縮小した画像11eを生成する。この結果、画像11eの縦方向の寸法は、L・cosφとなる。これにより、ページを第2の仮想軸Mを中心にして回転角θで回転させ、さらに、第1の仮想軸Qを中心に回転させた画像11eが得られる。換言すれば、ページを第2の仮想軸Mを中心にして回転角θで回転させ、且つ、ページの上辺より上の視点からページを俯角φで見下ろしたときの画像11eが得られる。
なお、回転角θは、選択ページデータで特定される選択ページについては予め定められた回転角θ1にされ、選択ページの一つ前のページについては、予め定められた回転角-θ1にされる。また、選択ページ以外のページについては、選択ページからページ番号が離れるにつれて回転角θは徐々に大きな角度にされ、選択ページより後のページの回転角θは、本実施形態においては、θ1<θ<90°の範囲にされ、選択ページより前のページの回転角θは、本実施形態においては、-θ1>-θ>-90°の範囲にされる。ここでの選択ページとは、見開き状態の表示などを行うページであり、例えば代表サムネイル画像31,32,33,34として表示するユーザーの選択したページ、もしくは表紙のページなどを含む。
図4に戻り、表示画像生成部130は、サムネイル画像生成部120から供給されたそれぞれのページのサムネイル画像11,12などを、第1の方向に並ぶように配置した画像束を複数生成する(ステップS204)。なお、本構成では、複数の画像束としてサムネイル束21,22,23,24を例示している。
そして、表示画像生成部130は、複数の画像束として生成したサムネイル束21,22,23,24を、第1の方向と交差する第2の方向に沿って配置する表示画像を生成する(ステップS205)。ここで、表示画像生成部130は、変形後の複数のサムネイル画像11,12などを、図3に示すように、隣り合う画像と部分的に重ね、表紙のページのサムネイル画像11から離れるにつれて画像間の間隔が狭くなるように配置する領域mと、所定の位置から最後端のページのサムネイル画像12までの間であって、各画像間を所定の間隔で平行に配置する領域sとを含む配置とし、サムネイル束21を構成する。他のサムネイル束22,23,24も、同様な複数のサムネイル画像11,12などの配置で構成される。
また、表示画像生成部130は、ステップS205において、サムネイル束21,22,23,24の第1の方向に沿った横側に並んで配置するユーザーが選択した選択ページ(以下、選択ページという)、もしくは例えば表紙などの代表ページの表示画像としての代表サムネイル画像31,32,33,34を生成する。このとき、表示画像生成部130は、それぞれのサムネイル束21,22,23,24の内容を表すファイル名n1,n2,n3,n4を、選択ページ、もしくは例えば表紙などの代表ページの表示画像に重ねて表示する画像として生成する。なお、ファイル名n1,n2,n3,n4は、ドキュメント名と言い換えることができる。
さらに、表示画像生成部130は、ステップS205において、サムネイル束21,22,23,24の第1の方向に沿った横側に並んで配置する選択ページ、もしくは例えば表紙などの代表ページに相当する代表サムネイル画像31,32,33,34のそれぞれを、図3に示す矢印f1,f2,f3,f4のように上方から下方に向うに連れて、色調を変化させる、所謂グラデーション表示とした表示画像を生成する。なお、図3に示す表示例1では、明色調から下方に向うに連れて徐々に暗色調となるように変化させている。このような、グラデーション表示により、第2の方向に沿った上下方向である縦方向に隣り合う選択ページ、もしくは例えば表紙などの代表ページの表示画像同士の区切りを判別し易くなり、視認性を高めることができる。また、このようなグラデーション表示により、ファイル名n1,n2,n3,n4を白抜き文字で表示した場合に、暗表示部となっている代表サムネイル画像31,32,33,34とファイル名n1,n2,n3,n4との対比が明確になり、ファイル名n1,n2,n3,n4を見易くすることができる。
そして、制御部110は、表示画像生成部130によって生成された種々の表示画像を表示部140に表示し(ステップS206)、一連の処理を終了する。なお、ここでの表示は、図5A~5Eに示す第1の方向に沿った第1の仮想軸Q上に配置され、第1の仮想軸Qと交差し、第2の方向に沿った第2の仮想軸Mを中心にして回転して表示されている複数の画像11eを用いている。そして、図3に示すように、制御部110は、この画像11eであるサムネイル画像11,12などによって構成されている画像束としてのサムネイル束21,22,23,24を、表示部140に表示する。具体的に、制御部110は、複数のサムネイル画像11,12などが第1の方向(図中X軸)に並んで配置されている複数サムネイル束21,22,23,24を、第1の方向と交差する第2の方向(図中Y軸)に沿って配置して表示する。
上述のような表示例1の表示方法によれば、表示部140を構成する画面の水平方向である第1の方向(X軸)に沿った第1の仮想軸上に配置され、この第1の仮想軸と交差する第2の方向(Y軸)に沿った第2の仮想軸を中心に回転させ、さらに、第1の仮想軸を中心に回転した画像、即ち仮想空間内においてページを俯瞰した画像である複数の画像としてのサムネイル画像11,12などを用いたサムネイル束21,22,23,24を生成し表示する。このサムネイル画像11,12などを、第1の方向に並べて配置した画像束としてのサムネイル束21,22,23,24は、第1の方向(X軸)と交差する第2の方向(Y軸)に沿って複数配置されて表示されている。これにより、表示部140の限られた表示領域に、より多くのサムネイル束21,22,23,24およびサムネイル画像11,12などを表示することができる。このように、表示部140の限られた表示領域においても、画像束の中身、換言すれば各ページの集合体であるフォルダーやファイルの中身全体を俯瞰することができる。
[表示方法2]
(表示例2)
次に、図6、図7A、図7B、および図7Cを参照して表示装置100における表示方法2について説明する。図6は、サムネイル画像の表示方法2を説明するフローチャートであり、表示装置100で実行される処理の流れを示している。図7Aは、サムネイル画像を含むサムネイル束の表示例2を示す図である。図7Bは、表示例2の表示変更動作を説明する図である。図7Cは、表示例2の他の表示変更動作を説明する図である。なお、表示方法2、および表示例2の説明においても、表示装置100における構成部位に関しては、上述と同符号を付して説明する。
図6および図7Aに示すように、先ず、制御部110は、表示方法1と同様に、記憶部160に記憶されている複数の書籍データや電子写真のファイルから、検索画面として表示するサムネイル束21,22,23,24やサムネイル束21,22,23,24を構成するサムネイル画像11などに対応するファイルデータを読み出す(ステップS301)。また、制御部110は、操作部150において、記憶部160に記憶されている複数の書籍データや電子写真データの中から一つを選択する操作が行われると、選択されたデータを記憶部160から読み出す。
次に、制御部110は、表示方法1と同様に、記憶部160から読み出したファイルデータの各ページのデータをサムネイル画像生成部120へ供給する(ステップS302)。サムネイル画像生成部120は、受け取った各ページのデータに基づいて、それぞれのページのサムネイル画像11,12などを生成し、表示画像生成部130へ供給する(ステップS303)。なお、画像としてのサムネイル画像11,12などについては、表示方法1と同様であるので、ここでの説明は省略する。
表示画像生成部130は、サムネイル画像生成部120から供給されたそれぞれのページのサムネイル画像11を、第1の方向に並ぶように配置した画像束を複数生成する(ステップS304)。なお、それぞれのページのサムネイル画像11は、表示領域の左から右へ、例えばページ1、ページ2、ページ3のようにページ番号の昇順で並べて配置してもよいし、逆にページ番号の降順で並べてもよい。本例では、図7Aに示すように、表示領域の左から右へページ番号の昇順で並べて配置した複数の画像束として、サムネイル束21,22,23,24を例示している。
次に、表示画像生成部130は、ユーザーが選択して開いているページとしての選択ページがあるか否かを判定する(ステップS305)。そして、選択ページがある場合(ステップS305:Yes)、表示画像生成部130は、図7Aに示すサムネイル束24のように、サムネイル束24の内であって、その選択ページに相応するサムネイル画像13,14を変形し、見開き状態の表示画像として生成する(ステップS306)。ここで、選択ページがない場合(ステップS305:No)、表示画像生成部130は、ステップS307に移行する。
次に、表示画像生成部130は、複数の画像束として生成したサムネイル束21,22,23,24を、第1の方向と交差する第2の方向に沿って配置する表示画像を生成する(ステップS307)。ここで、表示画像生成部130は、変形後の複数のサムネイル画像11を、隣り合う画像と部分的に重ね、表紙のページのサムネイル画像11から離れるにつれて画像間の間隔が狭くなるように配置したり、所定の位置から最後端のページまでの間であって、各画像間を所定の間隔で平行に配置したりしてサムネイル束21を構成する。他のサムネイル束22,23,24も、同様な複数のサムネイル画像11の配置で構成される。
表示画像生成部130は、図7Aに示すサムネイル束24のように、ユーザーが選択して開いているページ、もしくは最後に開いたページである選択ページがある場合、サムネイル束24の内であって、その選択ページに相応するサムネイル画像13,14を見開き状態の表示画像として生成する。なお、表示画像生成部130は、選択ページの画像であるサムネイル画像13と選択ページの一つ後のページの画像であるサムネイル画像14とについては、ページの全面が見えるように配置する。また、表示画像生成部130は、選択ページのデータが表すページの画像の内容が閲覧できるように、見開き状態を構成する選択ページの画像と選択ページの前後のページの画像との間隔を広くする。このような見開き状態の表示とすることにより、ユーザーは、直近に既読したページを、サムネイル束24の内に配置されている見開き画像、本例ではサムネイル画像13,14によって、容易に知ることができる。
また、表示画像生成部130は、ステップS307において、前述の表示方法1と同様に、サムネイル束21,22,23,24の第1の方向に沿った横側に並んで配置する選択ページ、もしくは例えば表紙などの代表ページの表示画像である代表サムネイル画像31,32,33,34を生成する。これらの表示画像については、表示方法1と同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、図7Aに示されているように、例えばサムネイル束21の先頭に位置するサムネイル画像11を含むサムネイル束21の画像は、代表サムネイル画像31の表示に重なって配置されてもよい。換言すれば、サムネイル束21の背景に、サムネイル束21に含まれるファイルの代表ページに係る代表サムネイル画像31の一部が表示されていてもよい。同様に、サムネイル束22,23,24においても、先頭に位置するサムネイル画像が、代表サムネイル画像32,33,34の表示に重なって配置されてもよい。
なお、サムネイル束21と代表サムネイル画像31との重なりは、先頭に位置するサムネイル画像11だけでなく、サムネイル画像11に並んで配置されている他のサムネイル画像(付番なし)に重なってもよい。また、サムネイル束21の表示位置は、重なり度合いを変化させるように、サムネイル束21を移動可能に表示することとしてもよい。また、代表サムネイル画像31は、例えば表示部140の第1の方向(X軸)に係る幅いっぱいに表示されてもよい。
このような表示とすれば、サムネイル束21,22,23,24に含まれるファイルの代表ページに係る代表サムネイル画像31,32,33,34の一部が、サムネイル束21,22,23,24の背景に表示される。したがって、ユーザーは、サムネイル束21,22,23,24の背景に表示される代表サムネイル画像31,32,33,34に係る画像を視認することによって、当該サムネイル束21,22,23,24に含まれているファイルの内容を容易に知ることができる。
そして、制御部110は、表示画像生成部130によって生成された種々の表示画像を表示部140に表示し(ステップS308)、一連の処理を終了する。以上、説明した表示方法2においても、上述した表示方法1と同様な効果を奏することができる。
なお、図7Bに示すように、例えばサムネイル束21の内で、代表ページの代表サムネイル画像31に重なって表示されているサムネイル画像11fを、重ならない位置に移動させ、移動後のサムネイル画像11mとして表示することができる。この移動は、例えばユーザーがタッチパネルとなっているサムネイル画像11fの表示部分に指90fを当て、ドラッグアンドドロップやフリックなど、例えば指90mの移動操作によって行うことができる。なお、指90mがタッチパネルから離れて所定の時間を経過すると、サムネイル画像11mが元の位置の表示であるサムネイル画像11fとして再移動することができる。このようにすることで、ユーザーは、代表サムネイル画像31を、重なって表示されているサムネイル画像11fに邪魔されることなく、容易に判読することができ、このサムネイル束21の内容を知ることができる。
また、図7Cに示すように、例えばサムネイル束21のサムネイル画像11sを、代表サムネイル画像と重なる位置に移動させ、見開き状態のサムネイル画像を他のサムネイル画像11p,11rに移動して表示することができる。この移動は、例えばユーザーがタッチパネルとなっているサムネイル束21の表示部分に指90fを当てた状態で図中矢印の方向に指90mの位置まで移動するドラッグアンドドロップやフリックなどの移動操作によって行うことができる。このようにすることで、サムネイル束21が広い領域に広がって表示されるため、ユーザーは、サムネイル束21に含まれるサムネイル画像を容易に判読することができる。
(表示例2の変形例)
次に、図8を参照して表示例2の変形例について説明する。図8は、表示例2の変形例を示す図である。図7Aに示して説明した表示例2は、例えば代表ページの代表サムネイル画像31の内容を表すファイル名n1を、例えば表紙などの代表ページの表示画像の中央部よりも下側領域に配置して表示していた。これと比較し、図8に示す変形例は、代表サムネイル画像31の内容を表すファイル名n5の配置位置が異なっている。図8に示す変形例は、代表サムネイル画像31の内容を表すファイル名n5を、代表ページの表示画像の中央部に重ねて表示している。なお、ファイル名n5は、ドキュメント名と言い換えることができる。このように、例えば表紙などの代表ページの表示画像の中央部に重ねてファイル名n5を表示することにより、ユーザーは、サムネイル束21に含まれているファイルの内容を容易に知ることができる。
[表示方法3]
(表示例3)
次に、図9、および図10を参照して表示装置100における表示方法3について説明する。図9は、サムネイル画像の表示方法3を説明するフローチャートであり、表示装置100で実行される処理の流れを示している。図10は、サムネイル画像を含むサムネイル束の表示例3を示す図である。なお、表示例3の説明においても、表示装置100における構成部位に関しては、上述と同符号を付して説明する。
図9および図10に示すように、先ず、制御部110は、表示方法1と同様に、記憶部160に記憶されている複数の書籍データや電子写真のファイルから、検索画面として表示するサムネイル束21,26,27,29やサムネイル束21,26,27,29,を構成する、例えばサムネイル画像11,12,15,16,17などに対応するファイルデータを読み出す(ステップS401)。
次に、制御部110は、表示方法1と同様に、記憶部160から読み出したファイルデータの各ページのデータをサムネイル画像生成部120へ供給する(ステップS402)。サムネイル画像生成部120は、受け取った各ページのデータに基づいて、それぞれのページのサムネイル画像11,12,15,16,17などを生成し、表示画像生成部130へ供給する(ステップS403)。なお、画像としてのサムネイル画像11,12,15,16,17などについては、表示方法1と同様であるので、ここでの説明は省略する。
図10では図示していないが、表示画像生成部130は、サムネイル画像生成部120から供給されたそれぞれのページのサムネイル画像11,12,15,16,17などを、第1の方向に並ぶように配置した画像束を複数生成する(ステップS404)。このとき、表示画像生成部130は、一のファイルデータに対応した画像束として、サムネイル束25,26,27を含み先頭をサムネイル画像11とした仮サムネイル束と、二のファイルデータに対応した画像束として、サムネイル束29を含み先頭をサムネイル画像17とした仮サムネイル束と、を生成する。
次に、制御部110は、一の画像束および二の画像束として生成した各仮サムネイル束の表示に関し、ドキュメントごとの区分表示の指示、またはページ数の指定(画像数の指定)があるか否かを判定する(ステップS405)。
ステップS405において、制御部110が、ドキュメントごとの区分表示の指示、またはページ数もしくは画像数の指定があると判定した(ステップS405:Yes)場合、制御部110は、例えば一列のサムネイル束に含まれるサムネイル画像の数を変更するなどのサムネイル束の配置の変更を、表示画像生成部130に指示し(ステップS406)、次のステップS407に移行する。なお、本例では、例えば一つのサムネイル束に含まれるページ数もしくは画像数の上限値が設定されているなどのページ数指定がある場合であって、先頭をサムネイル画像11として、サムネイル画像12,15,16を含む仮サムネイル束がページ指定数よりも多いページ数を含んでいる一のファイルに相当する。即ち、この仮サムネイル束が、ステップS407においてサムネイル束の配置の変更を実行する対象となる。
また、ステップS405において、制御部110が、ドキュメントごとの区分表示の指示、またはページ数の指定がないと判定した(ステップS405:No)場合は、次のステップS407に移行する。
ステップS407において、一列のサムネイル束に含まれるサムネイル画像の数などのサムネイル束の配置の変更がある場合、表示画像生成部130は、先頭をサムネイル画像11とした仮サムネイル束を複数のサムネイル束、本例では三つのサムネイル束25,26,27に区分して表示画像を生成する。表示画像生成部130は、上限数までのサムネイル画像11,12などをサムネイル束25に振り分け、上限数を超えるサムネイル画像15をサムネイル束25の第2の方向の隣りに位置するサムネイル束26に振り分け、更に上限数を超えるサムネイル画像16をサムネイル束26の第2の方向の隣りに位置するサムネイル束27に振り分けて三つのサムネイル束25,26,27を生成する。なお、それぞれのページのサムネイル画像11,15,16などは、表示領域の左から右へページ番号の昇順で並べて配置してもよいし、ページ番号の降順で並べて配置してもよい。
このように、一つのファイルに含まれているサムネイル画像11,12,15,16などが、上限数によって区分され、複数のサムネイル束として三つのサムネイル束25,26,27に割り当てられた表示とすることにより、例えば一つのサムネイル束25に含まれるサムネイル画像11,12,15,16などの数が多すぎて、ユーザーが画像を認識できないなどの不具合を防止することができる。
なお、表示画像生成部130は、サムネイル束25,26,27を含み、先頭をサムネイル画像11として構成されたファイルの選択ページ、もしくは例えば表紙などの代表ページの表示画像としての代表サムネイル画像38を生成する。表示画像生成部130は、代表サムネイル画像38を、サムネイル束25の第1の方向に沿った横側に並んで配置する。
また、上限数に応じて区分された複数のサムネイル束としての三つのサムネイル束25,26,27の内の先頭を示すサムネイル束25には、対応するドキュメントの内容を示す表題n8を付帯表示することとしてもよい。なお、表題n8は、サムネイル束25の第1の方向に沿った横側に並んで配置されている代表サムネイル画像38の一部に重なって配置されている。このように、対応するドキュメントの内容を示す表題n8を付帯表示することにより、サムネイル束25に含まれるドキュメントの内容を容易に知ることができる。
また、表示画像生成部130は、ステップS407において、上述したような配置の変更がない場合、表示画像生成部130は、前述の表示方法1と同様に、二のファイルデータに対応した画像束として、先頭をサムネイル画像17として一列に並んだサムネイル束29を生成する。そして、表示画像生成部130は、このファイルの選択ページ、もしくは代表ページや表紙などの表示画像である代表サムネイル画像39を生成し、サムネイル束29の第1の方向に沿った横側に並んで配置する。また、同様に、表示画像生成部130は、サムネイル束29に、対応するドキュメントの内容を示す表題n9を付帯表示することとしてもよい。なお、表題n9は、サムネイル束29の第1の方向に沿った横側に並んで配置されている代表サムネイル画像39の一部に重なって配置されている。
そして、制御部110は、表示画像生成部130によって生成された種々の表示画像を表示部140に表示し(ステップS408)、一連の処理を終了する。以上、説明した表示方法3においても、上述した表示方法1と同様な効果を奏することができる。
(表示例4)
次に、図11を参照して、サムネイル画像を含むサムネイル束の表示例4について説明する。図11は、サムネイル画像を含むサムネイル束の表示例4を示す図である。
図11に示す表示例4は、前述した表示方法3のステップS405において、制御部110が、ドキュメントごとの区分表示の指示があると判定した(ステップS405:Yes)場合の表示例を示している。なお、本例では、一の画像束として生成した、先頭をサムネイル画像11として、一の画像束として生成したサムネイル束25,26,27を含む仮サムネイル束が、ドキュメントごとの区分表示の指示がある一のファイルに相応する。
表示例4は、先頭をサムネイル画像11とした仮サムネイル束を複数のサムネイル束、本例では三つのサムネイル束25,26,27に区分して表示する。このとき三つのサムネイル束25,26,27には、ファイルに含まれている画像をそれぞれのドキュメントに応じて区分し、ドキュメントごとのサムネイル画像11,12,15,16などとして割り当てられている。具体的に、ドキュメントに応じた三つのサムネイル束25,26,27として、先頭をサムネイル画像11としたサムネイル束25、先頭をサムネイル画像15としたサムネイル束26、および先頭をサムネイル画像16としたサムネイル束27を表示する。
このように、ファイルに含まれているサムネイル画像11,12,15,16などが、ドキュメントに応じて区分され、複数のサムネイル束として三つのサムネイル束25,26,27に割り当てられた表示とすることにより、ユーザーは、それぞれのサムネイル束25,26,27の内容を知り易くなり、画像の検索を容易に行なうことができる。
なお、区分された各ドキュメントのサムネイル画像11,12,15,16などを収納するサムネイル束25,26,27のそれぞれには、対応するドキュメントの内容を示す表題41,42,43を付帯表示することとしてもよい。本例では、このページの画像データを収納した日付け情報、例えば、電子写真の撮影日を、表題41,42,43として付帯表示している。このように、対応するドキュメントの内容を示す表題41,42,43を付帯表示することにより、サムネイル束25,26,27のそれぞれに含まれるドキュメントの内容を容易に知ることができる。
また、サムネイル束25,26,27の配置方向に沿った一方、本例では第1の方向の上側に位置する背景部分には、サムネイル束25,26,27を構成する、例えばサムネイル画像11,12,15,16などを含むファイルの代表ページ、もしくは選択ページを示す代表サムネイル画像35が、サムネイル画像11,12,15,16などの拡大画像として見易く表示されている。即ち、代表サムネイル画像35は、表示部140の第1の方向(X軸)に係る幅いっぱいを用いて表示されてもよい。なお、ファイルの代表ページ、もしくは選択ページの表示画像である代表サムネイル画像35については、表示方法1と同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、ドキュメントに応じて区分された複数のサムネイル束としての三つのサムネイル束25,26,27は、それぞれを構成するページ数に応じて降順、もしくは昇順に配列されていることとしてもよい。なお、三つのサムネイル束25,26,27のそれぞれを構成するページ数は、サムネイル画像11,12,15,16などの数と言い換えることができる。このようにすれば、ユーザーは、サムネイル束25,26,27に含まれるページ数を、容易に知ることができる。また、ユーザーは、複数のサムネイル束25,26,27に含まれるページ数を容易に比較することができる。
(表示例5)
次に、図12を参照して、サムネイル画像を含むサムネイル束の表示例5について説明する。図12は、サムネイル画像を含むサムネイル束の表示例5を示す図である。
図12に示す表示例5は、サムネイル束21,22,23,24を構成するサムネイル画像11,12などにおいて、レンダリングされたページと、レンダリングされていない白ページと、が用いられている。換言すれば、各サムネイル束21,22,23,24において、それぞれを構成するファイルに係る代表的なページ18をレンダリングし、その他のページ19をレンダリングせずに白表示のページで表す。なお、代表的なページ18としてレンダリングするページは、一つのページまたは数ページとする。また、代表ページとしては、見出しもしくは先頭ページを含む。このようにして、該当するファイルのページ数などのファイルサイズを割り出して、それぞれのサムネイル束21,22,23,24のサイズが見える表示とする。また、代表ページを含むページは、サムネイル画像としてレンダリングし、各サムネイル束21,22,23,24の中身が見えるように表示する。また、サムネイル束21のように、全てのサムネイル画像がレンダリングされないし白表示のページで表されていてもよい。また、本例のように、全ページのサムネイル画像11,12などの画像が見えるようにレンダリングした構成の、例えばサムネイル束24を同一画面内に表示することもできる。
数多いページ全てをレンダリングするためには、相当のレンダリング時間がかかり、検索画面の表示終了までにより多くの時間を要してしまうが、表示例5のような白表示を取り入れた表示とすることにより、表示時間の短縮ができるとともに、各サムネイル束21,22,23,24を構成するファイルの中身の理解も素早く行うことができるができる。なお、ファイルの中身については、ファイルの内容と言い換えることができる。また、各サムネイル束21,22,23,24の内、例えば各サムネイル束21,22,23,24の中央部に、見開き状態のサムネイル画像が有る場合は、見開き状態のサムネイル画像を優先してレンダリングする。
(表示例6)
次に、図13を参照して、サムネイル画像を含むサムネイル束の表示例6について説明する。図13は、サムネイル画像を含むサムネイル束の表示例6を示す図である。
図13に示す表示例6は、上述の実施形態と同様な構成のサムネイル束24と、これと異なる構成の画像束としてサムネイル束51,52,53と、を備えている。具体的に、サムネイル束51,52,53は、例えば、各ファイルの先頭ページ、即ち第1ページのみがレンダリングされたサムネイル画像61,62,71,72として、第1の方向に並んで配列され、表示されている、所謂ディレクトリーとしての機能を有している。換言すれば、サムネイル束51,52,53には、レンダリングされた先頭ページ、即ち第1ページのみのファイルが並んで表示されている。
このような表示にすれば、表示部140の一画面内に表示することができるファイルの数を増やすことができる。そして、各ファイルが代表ページのサムネイル画像で構成されていることから、ファイルの中身を理解することができ、より素早い検索を行うことができる。
また、それぞれのファイルの先頭ページをレンダリングしたサムネイル画像などの画像が第1の方向に並んで表示されているサムネイル束51,52,53により、多くのファイルが存在しても、それぞれのファイルの中身を識別することができる。
なお、上述の実施形態では、表示装置100としてスマートフォンタイプの通信端末装置を例示して説明したがこれに限らない。他の表示装置としては、例えばタブレット端末、パーソナルコンピューターのディスプレイなどを適用することができる。また、表示装置として、例えば映像投射用のスクリーンなどを表示部として用い、スクリーンなどにサムネイル画像などの画像を含むサムネイル束などの画像束や他の画像を含み構成された画像を投影するプロジェクターを適用することができる。
以下に、上述した実施形態から導き出される内容を、各態様として記載する。
[態様1]本態様に係る表示方法は、第1の仮想軸上に配置された複数の画像のそれぞれが、前記第1の仮想軸と交差するそれぞれの第2の仮想軸を中心にして回転し、さらに前記第1の仮想軸を中心に回転して表示部に表示させる表示方法であって、前記複数の画像が前記表示部における前記第1の方向に並んで配置されている画像束を複数有し、複数の前記画像束は、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って配置する。
本態様の表示方法によれば、第1の仮想軸上に配置され、且つ第1の仮想軸と交差するそれぞれの第2の仮想軸を中心に回転し、さらに第1の仮想軸を中心に回転させた複数の画像を、表示部における第1の方向に並べて配置した画像束を、第1の方向と交差する第2の方向に沿って複数配置して表示する。したがって、表示部の限られた表示領域に、より多くの画像束および画像束に含まれる画像を表示することができ、画像束の中身、換言すれば複数の画像から構成されるフォルダーの中身、または複数の画像からなるファイルの中身全体を俯瞰することができる。
[態様2]上記態様に記載の表示方法において、前記画像は、隣り合う前記画像と一部が重なる状態を含み配置することとしてもよい。
本態様によれば、画像が、隣り合う画像と一部が重なる状態を含んでいることから、一つの画像束に含まれる画像の数を多くすることができる。
[態様3]上記態様に記載の表示方法において、前記画像束は、それぞれのページ数を有するファイルを含み、前記ファイルの代表ページに係る前記画像を、前記第1の方向において前記画像束に並んで表示することとしてもよい。なお、本明細書における「代表ページ」とは、例えば表紙や要約ページなど、このページを見ればファイルの内容を理解することができるような表示を有するページのことを言う。
本態様によれば、画像束に含まれるファイルの代表ページが、第1の方向において画像束に並んで表示されることから、この代表ページを視認することによって当該画像束に含まれているファイルの内容を容易に知ることができる。
[態様4]上記態様に記載の表示方法において、前記画像束の背景に、前記画像束に含まれるファイルの代表ページに係る前記画像の一部を表示することとしてもよい。
本態様によれば、画像束に含まれるファイルの代表ページに係る画像の一部が、画像束の背景に表示される。したがって、画像束の背景に表示される代表ページに係る画像を視認することによって、当該画像束に含まれているファイルの内容を容易に知ることができる。
[態様5]上記態様に記載の表示方法において、前記代表ページに係る前記画像を、グラデーション表示することとしてもよい。
本態様によれば、グラデーション表示により、隣り合う代表ページの表示同士の区切りを判別し易くなり、視認性を高めることができる。
[態様6]上記態様に記載の表示方法において、前記代表ページに係る前記画像に、ファイル名を表示することとしてもよい。
本態様によれば、画像束に含まれているファイルのファイル名が表示されていることにより、当該画像束に含まれているファイルの内容を容易に知ることができる。なお、ファイル名は、ドキュメント名と言い換えることができる。
[態様7]上記態様に記載の表示方法において、直近に既読した前記画像は、前記画像束の内において見開き状態で表示されていることとしてもよい。
本態様によれば、例えば、直近に既読したページを、画像束の内に配置されている画像によって、容易に知ることができる。
[態様8]上記態様に記載の表示方法において、前記ファイルに含まれている前記画像を、それぞれのドキュメントに応じて区分し、区分された前記ドキュメントごとの前記画像を、複数の前記画像束に割り当てて表示することとしてもよい。
本態様によれば、ファイルに含まれている画像がドキュメントに応じて区分され、複数の画像束に割り当てられた表示から、それぞれの画像束の内容を知り易くなり、画像の検索を容易に行なうことができる。
[態様9]上記態様に記載の表示方法において、区分された前記ドキュメントを収納する前記画像束には、対応する前記ドキュメントの内容を示す表題を付帯表示することとしてもよい。
本態様によれば、対応するドキュメントの内容を示す表題を付帯表示することにより、それぞれの画像束に含まれるドキュメントの内容を容易に知ることができる。
[態様10]上記態様に記載の表示方法において、前記画像束は、前記ページ数に応じて降順、もしくは昇順に配列することとしてもよい。
本態様によれば、画像束に含まれるページ数(画像数)を、容易に知ることができる。また、複数の画像束のページ数を容易に比較することができる。
[態様11]上記態様に記載の表示方法において、前記画像束に含まれる前記画像数は、上限数が定められており、前記上限数を超える前記画像は、隣り合う前記画像束に分割して表示することとしてもよい。
本態様によれば、一つの画像束に含まれる画像数が多すぎてユーザーが画像を認識できないなどの不具合を防止することができる。
[態様12]上記態様に記載の表示方法において、複数の前記ファイルそれぞれの先頭ページをレンダリングした前記画像が、前記第1の方向に並んで表示されている前記画像束を含むこととしてもよい。
本態様によれば、それぞれのファイルの先頭ページをレンダリングした画像が第1の方向に並んで表示されている画像束により、多くのファイルが存在しても、それぞれのファイルの内容を識別することができる。
[態様13]本態様に係る表示装置は、複数の画像で構成されている画像束を表示する表示部と、第1の仮想軸上に配置され、前記第1の仮想軸と交差するそれぞれの第2の仮想軸を中心にして回転し、さらに前記第1の仮想軸を中心に回転した前記複数の画像を生成する画像生成部と、前記複数の画像が、前記表示部における第1の方向に並べて配置した複数の画像束の画像を生成する表示画像生成部と、前記表示画像生成部で生成された前記画像束の画像を、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って配置して前記表示部に表示する制御部と、を備えている。
本態様の表示装置によれば、第2仮想軸を中心に回転させ、且つ、第1の仮想軸を中心に回転させた画像であって、仮想空間内においてそれぞれのページを俯瞰した画像である複数の画像を、表示部における第1の方向に並べて配置した画像束が、第1の方向と交差する第2の方向に沿って複数配置されることから、表示部の限られた表示領域に、より多くの画像束および画像を表示することができる。このように、表示部の限られた表示領域においても、画像束の中身、換言すれば各ページの集合体であるフォルダーやファイルの中身全体を俯瞰することができる表示装置を提供することができる。