JP7206175B2 - 車両用ペダル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ペダル装置に関する。特に、ペダルパッドの踏込み初期における踏込角を大きくとることのできる車両用ペダル装置に関する。
自動車等車両には、各種のペダル装置が装備される。その一つにブレーキペダル装置がある。ブレーキペダル装置は、車両を停止させるために装備されるものであり、自動車等車両の運転席の前部の下部に配設され、車体のペダルサポートに取付けられて装備される。
ブレーキペダル装置は、長尺形状のペダルアームと、ぺダルアームの一端に設置されるペダルパッドと、ペダルアームの他端に構成されてペダルアームを回動させるための回動支点構成とを備える。回動支点構成は固定部材としてのペダルサポートに回動可能に支持されて構成され、ペダルパッドの踏込みによりペダルアームを回動させる。
ところで、ブレーキペダル装置において、ペダルパッドの踏み易さの観点から、操作者の足の操作動作に近づけてペダルパッドを回動させることが望まれる。そのため、一般的には、ペダルアームの回動におけるペダルパッドの踏込み初期における踏込角を大きくとることが望まれる。特に、ワゴン車のように、運転者の座席位置が高く、ペダルアームのペダルパッドの位置が下方に離間した位置にある場合には、踏込み初期における操作が上方から下方への踏込みとなるため、通常のセダンタイプに比べ大きくとることが望まれる。
なお、踏込角とは、図5に示すように、実線で示すペダルパッド16の踏込開始位置におけるペダルパッド16の上下方向の中心点Y1と、破線で示す所定量(例えば40mm)踏込んだ位置におけるペダルパッド16の中心点Y2とを結んだ仮想直線S2と、水平直線S1とのなす角度αを指す。なお、図5において12はペダルアームを示す。
踏込角を大きくとる方策として、ペダルアーム回動支点位置と、ペダルパッドの踏込開始位置(ペダルアームの回動初動位置)とを、ペダルアームの回動方向の前後方向で見て、比較的離間した位置とすることがある。この方策によれば、ペダルアームの回動初動位置におけるペダルアームの回動円弧軌跡を上下方向とすることができることから、踏込角αを大きくすることができる。
しかし、ブレーキペダル装置の車両への搭載は、運転席の前部の下部に配設されることから、隣接する他の機器等との関係もあり、搭載スペースを広くとることが困難となっている。すなわち、ブレーキペダル装置の実搭載状態では、ペダルアームの回動支点位置と、ペダルアームの回動初動位置におけるペダルパッドの踏込開始位置との位置関係は、ペダルアームの回動方向の前後方向で見て、比較的狭いスペース範囲となっている。このため、ペダルアームの回動初動位置におけるペダルアームの回動円弧軌跡が前後方向となることから、踏込角を大きくとることが困難となっている。
かかるような実搭載状態の場合のように、ブレーキペダル装置の前後方向の設置幅が大きくとることができない場合でも、ペダルパッドの踏込開始位置における踏込角を大きくとることができる提案がなされている。例えば、下記特許文献1がある。
下記特許文献1は、ブレーキペダルにサブレバーを有するリンク機構を備えたブレーキペダル装置であり、小ストローク時と大ストローク時とでペダルパッドの挙動を変更し、ペダルパッドの動きを操作者の足の踏込みの動きに近づけるものである。
国際公開第2013/069108号
しかし、上述した特許文献1では、踏込み初期における踏込角を大きくとることは可能であるが、サブレバーを有するなど複雑なリンク機構であるので、省スペースの構成とできない不都合がある。
而して、本発明は上述した点に鑑みて創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、ペダルアームの回動支点位置とペダルパッドの踏込み作動初期位置とが、ペダルアームの回動方向の前後方向で見て、比較的狭いスペース範囲に設定される場合でも、ペダルパッド踏込みの初動範囲における踏込角を大きくとる構成を、比較的簡単な構成で達成することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る車両用ペダル装置は、次の手段をとる。
本発明の第1の発明は、長尺形状のペダルアームと、前記ペダルアームの一端に設置されるペダルパッドと、前記ペダルアームの他端を固定部材としてのペダルサポートに回動可能に支持して、前記ペダルパッドの踏込みにより前記ペダルアームを回動させることのできる回動支点構成とを備える車両用ペダル装置であって、前記ペダルアームの回動支点構成は、第1リンク部材と第2リンク部材との2個のリンク部材が前記ペダルアームと前記ペダルサポート間に配設されて構成されており、前記2個のリンク部材は、それぞれ前記ペダルサポートとの連結位置が固定位置とされる固定点連結により連結されると共に、前記ペダルアームとの連結位置が可動位置となる可動点連結により連結されるリンク連結構成とされており、前記2個の連結部材のリンク連結構成の配置は、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材の固定点位置間の直線距離T1より、前記第1リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T2と、前記第2リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T3と、前記第1リンク部材における可動点位置と前記第2リンク部材における可動点位置との間の直線距離T4とを加算した距離(T2+T3+T4)が長い距離構成(T1<(T2+T3+T4))としてリンク連結されている、車両用ペダル装置である。
本発明の第2の発明は、上述した第1の発明の車両用ペダル装置であって、前記ペダルパッドの踏込み作動初期位置における前記第1リンク部材の可動点位置と前記第2リンク部材の可動点位置との位置関係は、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材の両固定点位置を結ぶ仮想直線に対して直交する上下方向で見て、上下方向の位置関係となっている、車両用ペダル装置である。
本発明の第3の発明は、上述した第2の発明の車両用ペダル装置であって、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の少なくとも一方の可動点位置は、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材の両固定点位置を結ぶ仮想直線に対して直交する上下方向で見て、前記仮想直線より上方位置にある、車両用ペダル装置である。
本発明の第4の発明は、上述した第3の発明の車両用ペダル装置であって、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の一つの可動点位置は、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材の両固定点位置を結ぶ仮想直線に対して直交する上下方向で見て、前記仮想直線より下方位置にある、車両用ペダル装置である。
本発明の第5の発明は、上述した第1の発明~第4の発明のいずれかの発明の車両用ペダル装置であって、前記第1リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T2と、前記第2リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T3との長さが異なっている、車両用ペダル装置である。
本発明の第6の発明は、上述した第5の発明の車両用ペダル装置であって、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材において相対的に長く形成されるリンク部材は、ペダルパッドの踏み込み方向で見て、前方位置に配置される、車両用ペダル装置である。
本発明の第7の発明は、上述した第1の発明~第6の発明のいずれかの発明の車両用ペダル装置であって、前記第1リンク部材及び第2リンク部材は、それぞれ前記ペダルアームを両側から挟む形態で配設されて、前記ペダルサポートに取付けられる構成となっている、車両用ペダル装置である。
上述した本発明の手段によれば、ペダルアームの回動支点位置とペダルパッドの初動位置とが、ペダルアームの回動方向の前後方向で見て、比較的狭いスペース範囲に設定される場合でも、ペダルパッド踏込み初動範囲における踏込角を大きくとる構成を、比較的簡単な構成で達成することができる。
本実施形態にかかる車両用ブレーキペダル装置の配置構成を示す模式図である。 図1の車両用ブレーキペダル装置におけるペダルアームの上部位置に設定される回動支点構成箇所の拡大図である 図1のIII-III線断面図を示し、回動支点構成箇所の詳細構成図である。 本実施形態と従来の踏込角の違いを示す比較図である。 ペダルパッドの踏込角の説明図である。
以下、本発明にかかる車両用ペダル装置の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、自動車等車両の運転席前部の下部に装備されるブレーキペダル装置10である。なお、各図の説明における上下、前後、左右等の方向は、自動車等車両の進行方向で見た場合の表示である。但し、個別に特に示した表示は、当該表示による。また、構成部品が左右に存在する場合に、左右の部品を個別に指称する場合は、当該構成部品を示す符号の後尾に、左側の構成部品にはLを付し、右側の構成部品にはRを付して示す。
<ブレーキペダル装置10について>
図1はブレーキペダル装置10の全体構成を示す。ブレーキペダル装置10は、一般的に、自動車等車両の運転席の前部に配設されるペダルサポート20に取付けられて、その下部に装備される。図1ではペダルサポート20は仮想線で示される。運転席前部には、車体構成部材としてインストルメントパネル(不図示)やダッシュパネル(不図示)が配置されており、これらのパネルにブレーキペダル装置10のペダルサポート20が配設される。
ブレーキペダル装置10はペダルアーム12を備える。ペダルアーム12は長尺形状で形成されており、上下方向に配設される。図1で見て、ペダルアーム12の下端部にはペダルパッド16が取付けられており、上端部にはペダルサポート20にペダルパッド16の踏込みにより当該ペダルアーム12を回動させることのできる回動支点構成30が設けられている。この回動支点構成30の詳細は後述する。
そして、ペダルアーム12の長手方向の中央位置よりやや上方位置には、ブレーキブースタ(不図示)を作動するための作動支点Rが設定されている。図1には、この作動支点Rからブレーキブースタに配設される作動リンクの経路が作動線Kとして示されている。なお、ペダルアーム12には当該ペダルアーム12を初期設定位置に戻すためのリターンスプリング(不図示)が係止されており、ペダルアーム12の非作動時の位置を定めている。
図1において、ペダルアーム12の実線図示状態が踏込み初期設定位置状態であり、2点鎖線で示す仮想線図示状態が最大踏込位置状態である。初期設定位置から最大踏込位置までのストロークは約120mm程度である。なお、ペダルパッド16を破線で示す位置が、ペダルパッド16の初動踏込みストロークの位置であり、このストロークは約40mmである。そして、この初動踏込みストロークにおける踏込角αを大きくとることが、ブレーキの踏込み操作において重要とされる。
本実施形態のブレーキペダル装置10は、上述した構成の説明から分かるように、ペダルアーム12の上端部に設定される回動支点構成30位置とペダルパッド16の初動位置とが、ペダルアーム12の回動方向(図1の左右方向)で見て、比較的狭いスペース範囲に設定される。すなわち、ブレーキペダル装置10は、前後方向の比較的狭いスペース範囲に装備される。
(回動支点構成30)
次に、本実施形態が特徴とする構成のペダルアーム12の回動支点構成30について説明する。図1に示すように、ペダルアーム12の回動支点構成30は、ペダルアーム12の上端部位置に設定されている。回動支点構成30は、第1リンク部材32と第2リンク部材34の2個のリンク部材がペダルアーム12とペダルサポート20間に配設されて構成される。本実施形態では、第1リンク部材32は前方位置(図1で見て左方位置)に配設されており、第2リンク部材34は後方位置(図1で見て右方位置)に配設されている。
第1リンク部材32と第2リンク部材34の2個のリンク部材は、それぞれペダルサポート20との連結位置が固定位置とされる固定点連結と、ペダルアーム12との連結位置が可動位置となる可動点連結により連結されるリンク連結構成とされている。具体的には、第1リンク部材32は、第1固定点D1によりペダルサポート20と連結され、第1可動点M1によりペダルアーム12と連結される。第2リンク部材34は、第2固定点D2によりペダルサポート20と連結され、第2可動点M2によりペダルアーム12と連結される。
各固定点D1、D2と各可動点M1、M2の位置関係は、図1においてペダルアーム12を実線で示す状態、すなわち、ペダルアーム12の踏込み初期設定位置状態では、次のような位置関係となっている。先ず、図1の図示状態で見て、前後方向(図1の左右方向)の位置関係は、左から右に向けて、第1固定点D1、第1可動点M1、第2可動点M2、第2固定点D2の順に配置されている。次に、図1の図示状態で見て、上下方向の位置関係は、上から下に向けて、第2固定点D2、第2可動点M2、第1可動点M1、第1固定点D1の順に配置されている。
次に、第1リンク部材32と第2リンク部材34の2個のリンク部材の、ペダルサポート20およびペダルアーム12へのリンク連結構成の配置は、次のようになっている。先ず、各固定点D1、D2位置および各可動点M1、M2位置により規定される寸法を次の通りとする。
T1:第1リンク部材32の第1固定点D1位置と第2リンク部材34の第2固定点D2位置との間の直線距離。
T2:第1リンク部材32における第1固定点D1位置と第1可動点M1位置との間の直線距離。これは、いわゆる第1リンク部材32のリンク長さに相当する。
T3:第2リンク部材34における第2固定点D2位置と第2可動点M2位置との間の直線距離。これは、いわゆる第2リンク部材34のリンク長さに相当する。
T4:第1リンク部材32における第1可動点M1位置と第2リンク部材34における第2可動点M2位置との間の直線距離。
上記の寸法において、本実施形態の第1リンク部材32と第2リンク部材34のリンク連結の配置構成は、次の通りとなる関係で配置されている。
T1<(T2+T3+T4)
すなわち、本実施形態における2個のリンク部材32、34のリンク連結構成の配置は、第1リンク部材32と第2リンク部材34の固定点D1、D2位置間の直線距離T1に対して、第1リンク部材32における第1固定点D1位置と第1可動点M1位置との間の直線距離T2と、第2リンク部材34における第2固定点D1位置と第2可動点M2位置との間の直線距離T3と、第1リンク部材32における第1可動点M1位置と第2リンク部材34における第2可動点M2位置との間の直線距離T4とを加算した距離(T2+T3+T4)が長い構成(T1<(T2+T3+T4))となるリンク連結構成として配置されている。
図1及び図2に示されるように、本実施形態では、第1リンク部材32と第2リンク部材34のリンク長さは異なっている。すなわち、第1リンク部材32における第1固定点D1位置と第1可動点M1位置との間の直線距離T2と、第2リンク部材34における第2固定点D2位置と第2可動点M2位置との間の直線距離T3との長さは異なっている。具体的には、本実施形態では、第1リンク部材32のリンク長さは、第2リンク部材34のリンク長さより長くなっている。そして、相対的に長く形成される第1リンク部材32は、ペダルパッド16の踏込み方向で見て、前方位置(図1で見て左側)に配置されている。
次に、図2に示す回動支点構成30の拡大図により、第1リンク部材32の第1可動点M1位置と第2リンク部材34の第2可動点M2位置との、回動支点構成30におけるリンク連結としての位置関係を説明する。本実施形態では、第1リンク部材32の第1固定点D1位置と第2リンク部材34の第2固定点D2位置を結ぶ仮想直線Hに対して直交する上下方向の仮想直線J方向で見て、第1可動点M1位置と第2可動点M2位置は上下関係の位置関係としてリンク連結されている。なお、この位置関係は、ペダルパッド16の踏み込み作動初期位置状態の位置関係であり、図2にペダルアーム12を実線で示す状態の時である。
そして、本実施形態においては、第1可動点M1位置と第2可動点M2位置の一方が、仮想直線Hより上方位置に配置される。具体的には、本実施形態では、第2可動点M2位置が上方位置とされている。
そして、本実施形態においては、第1可動点M1位置と第2可動点M2位置の他方が、仮想直線Hより下方位置に配置される。具体的には、本実施形態では、第1可動点M1位置が下方位置とされている。
したがって、本実施形態においては、前述の上下方向の仮想直線J方向で見て、第1可動点M1は仮想直線Hより下方位置にあり、第2可動点M2は仮想直線Hより上方位置にある。
次に、図3により回動支点構成30の詳細構成を説明する。図3は図1のIII―III線断面を示す。回動支点構成30において、第1リンク部材32及び第2リンク部材34は、それぞれペダルアーム12を前後方向の両側から挟む形態で配設されて、ペダルサポート20に取付けられる構成となっている。
図3における第1リンク部材32と第2リンク部材34の配設構成は、実質的には同じであるので、第1リンク部材32の構成を代表として説明する。なお、実施形態の冒頭の説明でも述べたように、左右に配設される構成部品に対しては、左側(図3で見て下側)の構成部品には符号の後尾にLを付し、右側(図3で見て上側)の構成部品には符号の後尾にRを付して示した。第1リンク部材32は、左側第1リンク部材32Lと右側第1リンク部材32Rの2部材から構成される。左側第1リンク部材32Lと右側第1リンク部材32Rは、板状部材で形成されており、2枚の板状部材は並行に配置されている。そして、両部材32L、32R間にペダルアーム12を挟む形態で配設されている。
左側第1リンク部材32L及び右側第1リンク部材32Rとペダルアーム12との連結は、第1ボス構成36により連結される。第1ボス構成36は、軸ピン38と、カラー40と、ブッシュ42とから構成される。軸ピン38はその軸両端がプレスかしめされることにより、段付かしめピンとされて、両部材32L、32Rに固定される。カラー40は円筒形状の構成であり、軸ピン38にブッシュ42を介して回動可能に嵌合して取付けられている。カラー40とペダルアーム12とは、溶接44かプレスかしめにより固定されて一体化されている。これにより、ペダルアーム12と第1リンク部材32とは揺動可能構成として構成される。
左側第1リンク部材32L及び右側第1リンク部材32Rとペダルサポート20との連結は、第2ボス構成46により連結される。ペダルサポート20は、左側ペダルサポート20Lと右側ペダルサポート20Rの2部材からなっている。第2ボス構成46は、前述の第1ボス構成36と同様の構成であり、第2ボス構成46は、軸ピン48と、カラー50と、ブッシュ52とから構成される。軸ピン48はその軸両端がプレスかしめされることにより、段付かしめピンとされて、両ペダルサポート20L、20Rに固定されている。カラー50は円筒形状の構成であり、軸ピン48にブッシュ52を介して回動可能に嵌合して取付けられている。カラー50と左側及び右側第1リンク部材32L、32Rとは、溶接54かプレスかしめにより固定されて一体化されている。これにより、第1リンク部材32とペダルサポート20とは揺動可能構成として構成される。
なお、第2ボス構成46の左側及び右側ペダルサポート20L、20Rへの取付け位置は、凹み形状56として形成されている。これは左側及び右側ペダルサポート20L、20R間の空間スペースを広くして、第1ボス構成36の配置を容易とするためである。
第2リンク部材34のペダルアーム12及びペダルサポート20への取付け構成も第1リンク部材32の場合と同じ構成であるので、前述で説明した第2ボス構成46でも第1ボス構成36と同じ符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
上述したように、本実施形態では、第1リンク部材32及び第2リンク部材34は、第1ボス構成36及び第2ボス構成46によりペダルアーム12及びペダルサポート20に取付けられる。これにより、第1リンク部材32及び第2リンク部材34はペダルアーム12及びペダルサポート20に確実に支持されることができて、安定した作動とすることができる。
<本実施形態の作用効果>
次に上記実施形態の作用効果を、図4及び図2を参照して説明する。図4に示すように、本実施形態においては、ペダルアーム12は第1リンク部材32及び第2リンク部材34が配設されて構成される回動支点構成30を支点としてペダルパッド16が回動する。その回動軌跡はFで示す回動軌跡となる。この回動軌跡Fにおけるペダルパッド16の踏み込み作動初期位置における踏込角α1は、従来の1点支持の回動支点構成の場合に比べ大きい。なお、踏込角αとは、背景技術で図5に基づいて説明した通りである。
因みに、従来の1点支持の回動支点構成の場合の回動軌跡は、図4にGの回動軌跡で示す通りであり、この回動軌跡Gにおけるペダルパッド16の踏み込み作動初期位置における踏込角はα2である。この踏込角α2は本実施形態における踏込角α1より小さい。なお、回動軌跡Gで示す従来の1点支持の回動支点構成の位置は、図4にPで示す位置である。この位置Pは、本実施形態における回動支点構成30と上下方向位置および前後方向位置とも略同じ位置である。このように回動支点構成の位置が略同じ位置であっても、本実施形態では踏込角αを大きくとることができる。
本実施形態において、ペダルパッド16の回動軌跡がFとなる作動を図2を参照して説明する。図2において、第1リンク部材32の第1可動点M1位置と、第2リンク部材34の第2可動点M2位置と、ブレーキブースタの作動支点R位置とを結ぶトライアングルTRは、本実施形態では、ペダルパッド16の踏込みにより移動する。ペダルパッド16の作動初期位置のTR1位置状態から最大踏込み量位置のTR2位置状態に移動する。この移動に伴って、第1リンク部材32の第1可動点M1位置は、図2の仮想直線J方向で見て、下方から上方に移動する。逆に、第2リンク部材34の第2可動点M2位置は、図2の仮想直線J方向で見て、上方から下方に移動する。すなわち、トライアングルTRは上向き方向に変位移動する。この移動によりペダルアーム12の回動支点も変化して、回動軌跡F(図4参照)となる。
なお、本実施形態の回動支点構成30による場合には、当該回動支点構成30により可能とされるぺダルアーム12の最大踏込み位置Qまで踏込むと、戻り軌跡はFR軌跡となる。したがって、本実施形態では、ペダルアーム12の最大踏込み量はQ位置より前のZ位置程度までの位置に制限する構成とする必要がある。
本実施形態は、以上のように第1リンク部材と第2リンク部材をペダルアームとペダルサポート間に配設するのみの簡単な構成により、踏込角を大きくとる構成を達成することができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の特定の実施形態について説明したが、本発明は、その他各種の形態でも実施できる。
例えば、上記実施形態はブレーキペダル装置10に用いられる場合であったが、車両のクラッチペダル装置等にも適用できる等、車両に広く適用することができる。
また、回動支点構成30は、図3に示す第1リンク部材32及び第2リンク部材34を2枚の板状部材で構成することなく、1枚の板状部材で連結構成する構成、又は、棒状部材で構成する構成としてもよい。
<「課題を解決するための手段」に記載した各発明の作用効果>
なお、最後に上述の「課題を解決するための手段」における各発明に対応する上記実施形態の作用効果を付記しておく。
先ず、第1の発明によれば、ペダルアームの回動支点構成は、第1リンク部材と第2リンク部材との2個のリンク部材がペダルアームとペダルサポート間に配設されて構成される。これにより、ペダルアームの回動支点構成を比較的簡単な構成とすることができる。
また、第1の発明によれば、2個の連結部材のリンク連結構成の配置は、第1リンク部材と第2リンク部材の固定点位置間の直線距離T1より、第1リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T2と、第2リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T3と、第1リンク部材における可動点位置と第2リンク部材における可動点位置との間の直線距離T4とを加算した距離(T2+T3+T4)が長い距離構成(T1<(T2+T3+T4))としてリンク連結される。これにより、本発明の課題における、ペダル装置の前後方向のスペース範囲が比較的狭い場合でも、ペダルパッドの初動範囲における踏込角を大きく設定することができる。すなわち、ペダルアームの回動支点構成を1点支持構成とした場合に比較して、ペダルパッドの初動範囲における踏込角を大きく設定することができる。その結果、操作者の足の動きに応じたブレーキパッドの挙動となり、踏込み易くなる。
次に、第2の発明によれば、ペダルパッドの踏み込み作動初期位置における第1リンク部材の可動点位置と第2リンク部材の可動点位置との位置関係は、上下方向の位置関係となっている。これにより、本発明の課題における、ペダルパッドの初動範囲における踏込角を大きく設定するのを良好に達成することができる。
次に、第3の発明によれば、第1リンク部材及び第2リンク部材の少なくとも一方の可動点位置は、第1リンク部材と第2リンク部材の両固定点位置を結ぶ仮想直線に対して直交する上下方向で見て、当該仮想直線より上方位置にある。更に、第4の発明によれば、第1リンク部材及び第2リンク部材の一つの可動点位置は、第1リンク部材と第2リンク部材の両固定点位置を結ぶ仮想直線に対して直交する上下方向で見て、当該仮想直線より下方位置にある。これにより、本発明の課題における、ペダルパッドの初動範囲における踏込角を大きく設定するのを、より良好に達成することができる。
次に、第5の発明によれば、第1リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T2と、第2リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T3との長さは異なっている。更に、第6の発明によれば、第1リンク部材及び第2リンク部材において相対的に長く形成されるリンク部材は、ペダルパッドの踏み込み方向で見て、前方位置に配置される。これにより、本発明の課題における、ペダルパッドの初動範囲における踏込角を大きく設定するのを、更に、より良好に達成することができると共に、第1リンク部材及び第2リンク部材の配置の自由度が高まる。
次に、第7の発明によれば、第1リンク部材及び第2リンク部材は、ペダルアーム及びペダルサポートへの取付け部材に対して、両側から挟持された形態の取付け構成とされる。これにより、第1リンク部材及び第2リンク部材はペダルアーム及びペダルサポートに確実に支持されることができて、安定した作動とすることができる。
10 ブレーキペダル装置
12 ペダルアーム
16 ペダルパッド
20 ペダルサポート
20R 右側ペダルサポート
20L 左側ペダルサポート
30 回動支点構成
32 第1リンク部材
32R 右側第1リンク部材
32L 左側第1リンク部材
34 第2リンク部材
34R 右側第2リンク部材
34L 左側第2リンク部材
36 第1ボス構成
38 軸ピン
40 カラー
42 ブッシュ
44 溶接
46 第2ボス構成
48 軸ピン
50 カラー
52 ブッシュ
54 溶接
56 凹み形状
R ブレーキブースタの作動支点
K ブレーキブースタへの作動リンクの作動線
D1 第1固定点
D2 第2固定点
M1 第1可動点
M2 第2可動点
T1 D1とD2との間の直線距離
T2 D1とM1との間の直線距離
T3 D2とM2との間の直線距離
T4 M1とM2との間の直線距離
H D1とD2を結ぶ仮想直線
J 仮想直線Hに直交する仮想直線
P 従来の1点支持の回動支点位置

Claims (7)

  1. 長尺形状のペダルアームと、前記ペダルアームの一端に設置されるペダルパッドと、前記ペダルアームの他端を固定部材としてのペダルサポートに回動可能に支持して、前記ペダルパッドの踏込みにより前記ペダルアームを回動させることのできる回動支点構成とを備える車両用ペダル装置であって、
    前記ペダルアームの回動支点構成は、第1リンク部材と第2リンク部材との2個のリンク部材が前記ペダルアームと前記ペダルサポート間に配設されて構成されており、
    前記2個のリンク部材は、それぞれ前記ペダルサポートとの連結位置が固定位置とされる固定点連結により連結されると共に、前記ペダルアームとの連結位置が可動位置となる可動点連結により連結されるリンク連結構成とされており、
    前記2個のリンク部材のリンク連結構成の配置は、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材の固定点位置間の直線距離T1より、前記第1リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T2と、前記第2リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T3と、前記第1リンク部材における可動点位置と前記第2リンク部材における可動点位置との間の直線距離T4とを加算した距離(T2+T3+T4)が長い距離構成(T1<(T2+T3+T4))としてリンク連結されており、
    前記第1リンク部材の固定点連結と前記第2リンク部材の固定点連結は、同一部材のペダルサポートに設定される構成であり、
    ブレーキブースタの作動支点は、前記ペダルアームの下端部のペダルパッドと、上端部において当該ペダルアームを回動させるための回動支点構成との間に設定されている、車両用ペダル装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ペダル装置であって、
    前記ペダルパッドの踏込み作動初期位置における前記第1リンク部材の可動点位置と前記第2リンク部材の可動点位置との位置関係は、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材の両固定点位置を結ぶ仮想直線に対して直交する上下方向で見て、上下方向の位置関係となっている、車両用ペダル装置。
  3. 請求項2に記載の車両用ペダル装置であって、
    前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の少なくとも一方の可動点位置は、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材の両固定点位置を結ぶ仮想直線に対して直交する上下方向で見て、前記仮想直線より上方位置にある、車両用ペダル装置。
  4. 請求項3に記載の車両用ペダル装置であって、
    前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の一つの可動点位置は、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材の両固定点位置を結ぶ仮想直線に対して直交する上下方向で見て、前記仮想直線より下方位置にある、車両用ペダル装置。
  5. 請求項1~請求項4の何れかの請求項に記載の車両用ペダル装置であって、
    前記第1リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T2と、前記第2リンク部材における固定点位置と可動点位置との間の直線距離T3との長さが異なっている、車両用ペダル装置。
  6. 請求項5に記載の車両用ペダル装置であって、
    前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材において相対的に長く形成されるリンク部材は、ペダルパッドの踏み込み方向で見て、前方位置に配置される、車両用ペダル装置。
  7. 請求項1~請求項6の何れかの請求項に記載の車両用ペダル装置であって、
    前記第1リンク部材及び第2リンク部材は、それぞれペダルアームを両側から挟む形態で配設されて、ペダルサポートに取付けられる構成となっている、車両用ペダル装置。
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