JP7205391B2 - 抵抗率測定装置の管理方法 - Google Patents

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Description

本発明は抵抗率測定装置の管理方法に関し、より詳しくは、四探針法を用いてシリコン単結晶の抵抗率を繰り返し測定することにより、抵抗率測定装置を管理する方法に関する。
四探針法を用いてシリコン単結晶の抵抗率を測定する方法は、SEMI MF84-0312(Test Method for Measuring Resistivity of Silicon Wafers with an In-line Four-point Probe)、及び、JIS H 0602(シリコン単結晶及びシリコンウェーハの4探針法による抵抗率測定方法)に規定されている。
また、四探針法の測定に用いられる装置は、非特許文献1に記載されるNISTサンプルを用いて定期的に校正される。
特許文献1は、シリコン単結晶薄膜の抵抗率を四探針法により測定する抵抗率測定方法において、4本の探針の先端部が同一直線上で平坦になるまで予め摩耗させた探針を用いて、シリコン単結晶薄膜の抵抗率を測定することを提案している。シリコン単結晶の抵抗率測定に用いられる四探針法の探針は通常、タングステン・カーバイド等の丈夫な材質が用いられ、先端部の曲率半径が40μm程度の探針4本が1mmの等間隔に配列されている。
NIST Special Publication 260-131, 2006Ed. The Certification of 100mm Diameter Silicon Resistivity SRMs 2541 Through 2547 Using Dual-Configuration Four-Point Probe Measurements, 2006 Edition
特開2001-274211号公報
シリコン単結晶の抵抗率を測定する四探針法の抵抗率測定装置を管理するため、同一のシリコン単結晶を標準サンプルとして同じ位置を毎日、決まった時刻に測定し、その測定値が管理基準内にあることを確認する。これを日常管理測定という。
ここで、標準サンプルとするシリコン単結晶とは、ウェーハ形状のみならず、1/4ウェーハ等の破片形状、短冊形状、チップ形状、ブロック形状などのシリコン単結晶が含まれる。
四探針法で使用される探針にはタングステン・カーバイド等の丈夫な材質が用いられているため、探針がシリコン単結晶表面に接触する度、該シリコン単結晶表面に探針跡が形成される。探針跡はクレータ状に形成され、その中心部が窪むと共に周辺部が盛り上がるため、探針跡の形成された同じ位置を測定し続けると、シリコン単結晶と探針の接触状態が悪くなり、測定バラツキが大きくなっていく。
抵抗率あるいはそのバラツキが所定の管理基準を超えると、日常管理用のシリコン単結晶を新しいものに交換する必要がある。そして、新しいシリコン単結晶を日常管理用の標準サンプルとして使用するためには、その標準サンプルを多数回測定し、その平均値と標準偏差から抵抗率とバラツキの新たな管理基準値を算出しなければならない。
従来は、抵抗率測定機のステージに標準サンプルを手で載せていたため、ステージ上の標準サンプル位置が微妙にずれ、標準サンプルに形成される針跡が重なる頻度が低かった。その結果、標準サンプルの同じ位置を測定し続けることに起因する抵抗率の漸増と、バラツキの増大が顕在化するまでの期間が比較的長かった。しかしながら、測定実施者により測定位置が異なったり、測定の都度測定位置が変わったりするなどの、管理できない測定位置の微妙なズレが生じること自体、測定を管理する上では、決して好ましいことではない。
一方、近年、抵抗率測定機の自動化が進み、サンプルが正確にアライメントされるようになったため、日常管理用標準サンプルが同じ位置で毎日測定される度、針跡も同じ位置に形成されるようになり、抵抗率の漸増と、測定バラツキの増大が短期間の内に顕在化するようになった。四探針法の抵抗率測定装置自体に問題がなくても、日常管理用標準サンプルに針跡が形成されることによる抵抗率の変動(漸増、測定バラツキの増大)が発生する。このような場合、抵抗率測定装置と日常管理用標準サンプルのどちらに問題があるのか切り分けが困難になったり、短期間のうちに日常管理用標準サンプルを交換する必要が生じるという問題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、標準サンプルであるシリコン単結晶の繰返し抵抗率測定を安定化できる抵抗率測定装置の管理方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、シリコン単結晶からなる標準サンプルの測定面の抵抗率を四探針法により繰返し測定して抵抗率測定装置の管理を行う方法であって、前記標準サンプルとして、前記測定面がシリコンインゴットの中心軸に直交する平面であり、前記測定面の面内に前記シリコンインゴットの中心軸と前記中心軸に直交する平面の交点を含む前記標準サンプルを用い、前記四探針法で使用する4本の探針の配列方向が、前記交点と測定位置とを結ぶ直線に対し直交する方向となるように配置して、前記四探針法による前記抵抗率の測定を行い、前記測定を行う毎に、前記交点を回転中心として所定の回転角度で前記測定位置を回転移動する抵抗率測定装置の管理方法を提供する。
このような抵抗率測定装置の管理方法によれば、抵抗率の測定位置がシリコン単結晶インゴットの中心位置から等距離となり、実質的に同じ抵抗率の位置を測定することとなるため、測定位置を変えた場合であっても、同じ位置を繰り返し測定したときと同等の抵抗率を測定することとなる。測定の度に測定位置がずれて探針跡が重なる頻度が低減するため、標準サンプルのシリコン単結晶と探針の接触状態が良好に保たれる結果、長期間安定した繰返し測定が可能となる。また、同一の標準サンプルを長期にわたって使用できること(長寿命化)により、管理基準値の算出等の煩雑な作業を減らすことができる。
このとき、前記回転移動の前後の前記測定位置の間隔が、抵抗率測定時に前記探針が前記測定面に接触して形成される探針跡の直径以上、前記4本の探針の各探針間の間隔以下となるように、前記所定の回転角度を設定する抵抗率測定装置の管理方法とすることができる。
これにより、探針跡が重なる頻度を低減することができ、同一の標準サンプルを用いて、より多くの測定点の測定を行うことができ、より長期間にわたって安定した測定が可能となる。
このとき、1回目の測定位置の方向を0°としたとき、前記所定の回転角度の総和が少なくとも360°未満の範囲では、前記探針が前記測定面と接触して形成される探針跡が重ならないように、前記所定の回転角度、及び/又は、前記交点と前記測定位置との距離を設定する抵抗率測定装置の管理方法とすることができる。
これにより、より安定して抵抗率の測定を行うことができる。
このとき、前記標準サンプルとしてシリコン単結晶ウェーハを用い、該シリコン単結晶ウェーハの中心を前記回転中心とし、前記測定位置を前記シリコン単結晶ウェーハの前記中心から半径方向に半径の1/2以下の領域とする抵抗率測定装置の管理方法とすることができる。
上記のような領域は抵抗率がより安定している領域であり、このような領域に四探針を配置すれば、抵抗率をより安定して測定することができる。
本発明は、また、シリコン単結晶からなる標準サンプルの測定面の抵抗率を四探針法により繰返し測定して抵抗率測定装置の管理を行う方法であって、前記四探針法で使用する4本の探針を、標準サンプルの回転方向と平行に配列して、前記四探針法による前記抵抗率の測定を行い、前記測定を行う毎に、所定の回転角度で前記標準サンプルの測定位置を回転移動する抵抗率測定装置の管理方法を提供する。
本発明の抵抗率測定装置の管理方法によれば、測定の度に測定位置がずれて探針跡が重なる頻度が低減するため、標準サンプルのシリコン単結晶と探針の接触状態が良好に保たれる結果、長期間安定した繰り返し測定が可能となる。また、同一の標準サンプルを長期間にわたって使用できること(長寿命化)により、管理基準値の算出等の煩雑な作業を減らすことができる。
以上のように、本発明の抵抗率測定装置の管理方法によれば、測定の度に測定位置をずらすことで探針跡が重なる頻度が低減するので、標準サンプルのシリコン単結晶と探針の接触状態が良好に保たれる結果、長期間安定した繰返し測定が可能となる。
本発明に係る抵抗率測定装置の管理方法を含む概略工程図である。 本発明に係る四探針抵抗率測定方法の概略説明図である。 シリコン単結晶の表面に、半径rの円状探針跡が形成される様子を示す概略説明図である。 シリコン単結晶に円状探針跡が形成される様子を示す概略説明図である。 シリコン単結晶に円状探針跡が形成される様子を示す概略説明図である。 実施例1の抵抗率経時変化を示すグラフである。 比較例1の抵抗率経時変化を示すグラフである。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上述のように、標準サンプルであるシリコン単結晶の繰返し抵抗率測定を安定化できる抵抗率測定装置の管理方法が求められていた。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、シリコン単結晶からなる標準サンプルの測定面の抵抗率を四探針法により繰返し測定して抵抗率測定装置の管理を行う方法であって、前記標準サンプルとして、前記測定面がシリコンインゴットの中心軸に直交する平面であり、前記測定面の面内に前記シリコンインゴットの中心軸と前記中心軸に直交する平面の交点を含む前記標準サンプルを用い、前記四探針法で使用する4本の探針の配列方向が、前記交点と測定位置とを結ぶ直線に対し直交する方向となるように配置して、前記四探針法による前記抵抗率の測定を行い、前記測定を行う毎に、前記交点を回転中心として所定の回転角度で前記測定位置を回転移動する抵抗率測定装置の管理方法により、測定の度に測定位置がずれて探針跡が重なる頻度が低減するため、標準サンプルのシリコン単結晶と探針の接触状態が良好に保たれる結果、長期間にわたり安定した繰返し測定が可能となり、さらに、同一の標準サンプルを長期にわたって使用できること(長寿命化)が可能となり、管理基準値の算出等の煩雑な作業を減らすことができることを見出し、本発明を完成した。
以下、図面を参照して説明する。
本発明に係る抵抗率測定装置の管理方法においては、標準サンプルとして、測定面がシリコンインゴットの中心軸に直交する平面であり、測定面の面内にシリコンインゴットの中心軸と、中心軸に直交する平面の交点Cenを含むシリコン単結晶を用いる。このようなシリコン単結晶は、交点Cenを中心に周方向で一定の抵抗率分布を有している。このような標準サンプルは、シリコンインゴットの特性を反映して、交点Cenを中心とした半径r(rの数値は任意)の円の円周方向では、交点Cenを中心とした半径R方向よりも、抵抗率のバラツキが非常に小さい。したがって、このような標準サンプルを用い、四探針法で使用する4本の探針の配列方向が、交点Cenと測定位置とを結ぶ直線に対し直交する方向となるように配置して、周方向に測定位置をずらしながら抵抗率測定を行うことで、抵抗率の測定位置がシリコン単結晶インゴットの中心位置から等距離となり、実質的に同じ抵抗率の位置を測定することとなり、測定位置を変えた場合であっても、同じ位置を繰り返し測定したときと同等の抵抗率を測定することとなる。さらに、四探針法で使用する4本の探針の探針跡形成の影響を小さくして、安定して抵抗率測定管理を行うことができることを本発明者らは見出し、本発明を完成させた。
図1は、本発明に係る抵抗率測定装置の管理方法を含む概略工程図を示し、本発明に係る抵抗率測定装置の管理方法に用いられる標準サンプルのシリコン単結晶の準備方法の一例を含めて示す。まず、CZ法で引き上げられたインゴットの任意の位置より薄板状のウェーハをスライスする(図1(a)、シリコンインゴットのスライス工程)。スライスして現れる面が、インゴットの軸方向に対し直交する(垂直な)平面となるようにスライスする。ここで、インゴットの軸方向に対し直交する(垂直な)平面には、インゴットの軸方向に対し90°±10°の範囲内の平面を含む。
次に、スライスされたシリコン単結晶の主表面を#240~#2000番手で研削する(図1(b)、第1の研削工程)。高輝度平面研削を行う場合は、初めに#325程度の粗い砥石を用い粗研削して前記シリコン単結晶の厚さを調整した後、#1500以上の砥石を用いて研削し、所望の光沢度にする。
続いて、アンモニア(NH)水・過酸化水素(H)水、フッ化水素酸(HF)・過酸化水素(H)水などを用いてシリコン単結晶を洗浄し(図1(c)、洗浄工程)、次工程のドナーキラー熱処理で用いられる熱処理炉が汚染されることを防止する。
ドナーキラー熱処理工程(図1(d))では、横型炉、縦型炉、あるいはRTP炉を用い、窒素ガス雰囲気中、650℃又は1100℃でシリコン単結晶を熱処理し、酸素ドナーを消去する。
前記ドナーキラー熱処理工程で、シリコン単結晶の表面に酸化膜が形成されるので、フッ化水素酸(HF)を用いて酸化膜を除去する(図1(e)、フッ酸処理工程)。ただし、この酸化膜は次の第2の研削工程で除去することができるので、省略することもできる。フッ化水素酸(HF)で処理することにより、確実に酸化膜を除去することができる。
前記ドナーキラー熱処理工程、あるいは前記フッ酸処理工程で、シリコン単結晶の表面が変質する。そこで、第2の研削工程(図1(f))を施し、変質したシリコン単結晶の表面を削り取ると共に研削面に戻す。高輝度平面研削を行う場合は、初めに#325程度の粗い砥石を用い粗研削して前記シリコン単結晶の厚さを調整した後、#1500以上の砥石を用いて研削し、所望の光沢度にする。表面が研削面のシリコン単結晶を四探針法で測定すると、探針端とシリコン単結晶表面の接触状態がより良好になるため、好ましい。
このようにして準備したシリコン単結晶を標準サンプルとして、シリコン単結晶の抵抗率保証や抵抗率測定装置の管理(図1(g)、抵抗率測定装置の管理工程)に用いる。抵抗率測定装置の管理方法としては、毎日行う日常管理と、例えば半年毎あるいは毎年行う校正があるが、どちらの管理方法でも同一のシリコン単結晶が標準サンプルとして繰り返し測定される。
本発明に係る抵抗率測定装置の管理方法で使用可能な標準サンプルのシリコン単結晶は、ウェーハ形状のみならず、1/4ウェーハ等の破片形状、短冊形状、チップ形状、ブロック形状などのシリコン単結晶を含むが、ウェーハ形状のシリコン単結晶がその中心を特定し易いので、最も好適に用いられる。
図2は、本発明に係る四探針法を用いた抵抗率測定装置の管理方法の概略説明図である。四探針抵抗率測定は、4本の探針が一直線上に等間隔sに並べられたプローブ1を有し、該プローブ1を駆動手段(不図示)により上下して探針2a,2b,2c,2dの先端をシリコン単結晶10の表面に当接させるとともに、探針2aと探針2dの間に所定の電流Iを印加しつつ、探針2bと探針2cの間で電圧Vを測ることにより、抵抗率ρを求める。十分に大きな面積と厚さを有するウェーハ形状のシリコン単結晶の中心部を、温度補正無しで測定する場合、抵抗率ρは、式(1)で求められる。
ρ=2πsV/I ・・・ (1)
より具体的には、探針2a,2b,2c,2dは、タングステン・カーバイド等の丈夫な材質が用いられ、先端部の曲率半径が略40μmの探針4本が1mmの等間隔に配列され、200g/本の針圧でシリコン単結晶10の表面に当接する。探針2a,2b,2c,2dが当接したシリコン単結晶10の表面には、直径略20μmの探針跡3(3a,3b,3c,3d)が形成される。
探針跡3はクレータ状に形成され、その中心部が窪むと共に周辺部が盛り上がるため、探針跡3の形成された同一シリコン単結晶の同じ位置を抵抗率測定し続けると、シリコン単結晶10と探針2a,2b,2c,2dの接触状態が悪くなり、抵抗率が漸増するとともに測定バラツキが大きくなっていく。
そこで、図3に示すように、標準サンプルとしての同一シリコン単結晶10の抵抗率を四探針法により繰返し測定する際、4本の探針2a,2b,2c,2dが配列された方向が、交点Cenと測定位置とを結ぶ直線に対し直交する方向となるように配置して、交点Cenを中心としてシリコン単結晶10を所定角度ずつ自転させながら、一定の間隔で抵抗率測定を行う。言い換えると、4本の探針2a,2b,2c,2dが配列された方向が、交点Cenを中心とした半径rの円の接線方向、すなわち、標準サンプルの回転方向となるように配置して、半径rの円周に沿って、一定の間隔で抵抗率測定させる。このようにすると、シリコン単結晶10の表面に、半径rの円状に探針跡3が形成される。なお、測定位置の変更は、探針と標準サンプルとを相対移動させればよく、標準サンプルを固定して、探針を移動させてもよいことは言うまでもない。
一例として、図4(a),(b)及び図5(a),(b)に、シリコン単結晶10を1回の測定毎に1.63°間隔で自転させることにより、探針間隔1mmのプローブ1が、半径20mmの円周に沿って、0.57mm間隔で繰返し抵抗率測定させる場合に形成する円状の探針跡3を示す。ここで、探針跡3aを「○」、探針跡3bを「×」、探針跡3cを「△」、探針跡3dを「+」で表示する。なお、図4、図5ともに、図の縦軸及び横軸は、シリコン単結晶10(シリコン単結晶ウェーハ)の中心からの距離を示す。
図4(a)は初回測定時の探針跡であり、シリコン単結晶10が未だ自転していないので、探針跡3(3a,3b,3c,3d)の真ん中が座標(0,20)に位置する。なお、探針跡3が図4(a)に示されるような位置関係になるように、探針2a,2b,2c,2dの間隔が設定された場合、各探針2a,2b,2c,2dは直線状に配置されているため、厳密には、交点Cenから各探針跡3(3a,3b,3c,3d)への距離は異なる。具体的には、交点Cenから探針跡3a,3dへの距離と、交点Cenから探針跡3b,3cへの距離とは、異なる。しかし、この距離差は非常に小さく、実質的に同一抵抗率とみなすことができる。
図4(b)は探針2a,2b,2c,2dが配列された方向に、シリコン単結晶10が図4(a)から1.63°時計回りに自転した後に抵抗率測定した結果、シリコン単結晶10の表面に形成される探針跡3を示す。この時、各探針跡3a,3b,3c,3dは、初回測定時の探針跡からそれぞれ0.57mm離れた位置に形成される。
図5(a)は探針2a,2b,2c,2dが配列された方向に、シリコン単結晶10が図4(b)からさらに1.63°時計回りに自転した後に抵抗率測定した結果、シリコン単結晶10の表面に形成される探針跡3を示す。この時、各探針跡3a,3b,3c,3dは、図4(b)の探針跡からそれぞれ0.57mm離れた位置に形成される。そして、探針跡3aと3b、探針跡3bと3c、探針跡3cと3dはそれぞれ接近して形成されるが、略140μm離れており、同一箇所を繰り返し測定することにはならない。
図5(b)は探針2a,2b,2c,2dが配列された方向に、シリコン単結晶10が初回測定の図4(a)から1.63°間隔で時計回りに24.45°自転した結果、シリコン単結晶10の表面に形成される探針跡3a,3b,3c,3dを示す。図5(a)と同様、探針跡3aと3b、探針跡3bと3c、探針跡3cと3dはそれぞれ接近して形成されるが、略140μm離れており、互いに接触しないので同一箇所を繰り返し測定することにはならない。
図5(b)に示される探針跡3a,3b,3c,3dの位置関係は、探針2a,2b,2c,2dが円を1周する間、変化しない。つまり、例えば、測定位置を移動する間隔を1.63°、円の半径rを20mmに設定することにより、探針間隔1mmの四探針測定用プローブ1の探針2a,2b,2c,2dが0.57mm間隔で円周を1周する間、探針跡3a,3b,3c,3dが重なって形成されないようにすることができる。
言い換えると、1回目の測定位置の方向を0°としたとき、測定位置を回転移動する所定の回転角度の総和が少なくとも360°未満の範囲では、探針が測定面と接触して形成される探針跡が重ならないように、所定の回転角度、及び/又は、交点Cenと前記測定位置との距離を設定することが好ましい。これは、標準サンプルのシリコン単結晶10として、円形のシリコン単結晶ウェーハを使用する場合には、探針がシリコン単結晶ウェーハの面内で少なくとも1周する間、探針跡が重なって形成されないように設定することが好ましいことを意味する。また、円形ではない例えば1/4ウェーハ形状などのシリコン単結晶を使用する場合には、交点Cenを中心に円弧を描くように測定位置を回転移動する時の1巡目の回転角度の総和は90°未満であり、1巡目の測定時に探針跡が重なって形成されないように設定することが好ましいことを意味する。このように測定位置の設定を行うことで、より安定して抵抗率の測定を行うことができる。
また、測定位置を回転移動する前後の測定位置の間隔は、探針跡の直径以上、4本の探針の各探針間の間隔以下となるように、所定の回転角度を設定することが好ましい。このように設定すると、同一の標準サンプルを用いて、より多くの測定点の測定を行うことができ、より長期間にわたって安定した測定が可能となる。上記の例では、測定位置を移動する間隔0.57mmは、探針2a,2b,2c,2dがシリコン単結晶10の表面に接触して形成する探針跡3a,3b,3c,3dの各直径20μmより長く、前記探針間の間隔1mmより短くなるように設定されている。
シリコン単結晶10がシリコン単結晶ウェーハの場合、シリコン単結晶ウェーハ10の中心は、探針2a,2b,2c,2dが1周する円の中心(交点Cen)となる。この場合、前記円の半径rを前記シリコン単結晶ウェーハの半径の1/2以下とすると、抵抗率測定値が外周の影響を受けないので好ましい。また、前記円周の半径rの下限値は特に限定されないが、例えば5mmとすることができる。
測定位置を移動する間隔を、例えば、探針跡3a,3b,3c,3dの各直径20μmと同じ20μmにすることもできる。この場合、探針2dが先頭で右方向(時計回り)に進むとして、探針2a,2b,2cは最初の50回の繰返し測定の間、探針跡に接触せずに繰返し測定できるが、その後は、探針跡に接触しつつ測定する場合がある。そのような場合でも、円周を1周する間に探針2aが接触する探針跡は最大でも3回測定分なので、探針跡から受ける影響がほとんどない。
一方、測定位置を移動する間隔を例えば、探針2a,2b,2c,2dの間隔と同じ1mmにすることもできる。この場合、探針2dが先頭で右方向(時計回り)に進むとして、探針2a,2b,2cは初回を除き、探針跡に接触しつつ測定する場合がある。それでも、円周を1周する間に探針2aが接触する探針跡は最大でも3回測定分なので、探針跡から受ける影響がほとんどない。
測定間隔を例えば、探針2a,2b,2c、2dの間隔よりも大きくすることもできる。しかしこの場合、探針2a,2b,2c、2dが円周を1周する間にできる繰返し測定の回数が少なくなってしまうため、測定間隔は小さい方が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明について詳細に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
[実施例1]
直径200mm、抵抗率12.2Ω・cmのシリコン単結晶ウェーハ10を標準サンプルとして用い、探針間隔1mmのプローブ1を半径20mmの円周に沿うように1°(0.35mm)間隔で2周、合計720回繰返し抵抗率測定した場合の測定値の経時変化を図6に示す。なお、探針の回転移動の角度を1°毎に行っているため、図6の横軸の数値は、移動を行った回転角度の総和であり、かつ、測定回数の合計に等しい。
図6に示すように、半径20mmの円周に沿って探針2a,2b,2c,2dが2周したにも関わらず、抵抗率の経時変化のバラツキは極めて小さかった。2周の間の抵抗率バラツキを下記式(2)で求めると、±0.37%であった。
抵抗率バラツキ=±(最大値-最小値)/(最大値+最小値)×100(%)
・・・(2)
[比較例1]
直径200mm、抵抗率14.3Ω・cmのシリコン単結晶ウェーハ10を標準サンプルとして用い、探針間隔1mmのプローブ1でその中心部を繰返し抵抗率測定した場合の経時変化を図7に示す。図7の横軸の数値は、測定回数を意味する。
図7に示すように、中心部を繰返し233回抵抗率測定した場合、その間の抵抗率バラツキを上記式(2)で求めると、±0.84%であった。
実施例1と比較例1の結果の比較から明らかなように、本発明に係る抵抗率測定装置の管理方法を採用した場合、測定した抵抗率の測定間のバラツキを極めて小さくすることが可能となった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…プローブ、
2a、2b、2c、2d…探針、
3、3a、3b、3c、3d…探針跡、
Cen…交点、
10…シリコン単結晶。

Claims (5)

  1. シリコン単結晶からなる標準サンプルの測定面の抵抗率を四探針法により繰返し測定して抵抗率測定装置の管理を行う方法であって、
    前記標準サンプルとして、前記測定面がシリコンインゴットの中心軸に直交する平面であり、前記測定面の面内に前記シリコンインゴットの中心軸と前記中心軸に直交する平面の交点を含む前記標準サンプルを用い、
    前記四探針法で使用する4本の探針の配列方向が、前記交点と測定位置とを結ぶ直線に対し直交する方向となるように配置して、前記四探針法による前記抵抗率の測定を行い、
    前記測定を行う毎に、前記交点を回転中心として所定の回転角度で前記測定位置を回転移動することを特徴とする抵抗率測定装置の管理方法。
  2. 前記回転移動の前後の前記測定位置の間隔が、抵抗率測定時に前記探針が前記測定面に接触して形成される探針跡の直径以上、前記4本の探針の各探針間の間隔以下となるように、前記所定の回転角度を設定することを特徴とする請求項1に記載の抵抗率測定装置の管理方法。
  3. 1回目の測定位置の方向を0°としたとき、前記所定の回転角度の総和が少なくとも360°未満の範囲では、前記探針が前記測定面と接触して形成される探針跡が重ならないように、前記所定の回転角度、及び/又は、前記交点と前記測定位置との距離を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の抵抗率測定装置の管理方法。
  4. 前記標準サンプルとしてシリコン単結晶ウェーハを用い、該シリコン単結晶ウェーハの中心を前記回転中心とし、前記測定位置を前記シリコン単結晶ウェーハの前記中心から半径方向に半径の1/2以下の領域とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の抵抗率測定装置の管理方法。
  5. シリコン単結晶からなる標準サンプルの測定面の抵抗率を四探針法により繰返し測定して抵抗率測定装置の管理を行う方法であって、
    前記四探針法で使用する4本の探針を、標準サンプルの回転方向と平行に配列して、前記四探針法による前記抵抗率の測定を行い、
    前記測定を行う毎に、所定の回転角度で前記標準サンプルの測定位置を回転移動することを特徴とする抵抗率測定装置の管理方法。
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