JP7203899B2 - 電動発電機の制御装置 - Google Patents

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Description

本開示は、電動発電機の制御装置に関する。
従来の車両用回転電機の制御装置では、回転電機を発電機として機能させる場合、回転電機の回転子の回転速度に応じて、発電モードがインバータ発電モードと通常発電モードとに切り替えられる。インバータ発電モードは、回転子の回転速度がしきい値未満のときに選択され、通常発電モードは、回転子の回転速度がしきい値以上のときに選択される(例えば、特許文献1参照)。
特開2003-61399号公報
上記のような従来の車両用回転電機の制御装置では、発電モードの切り替えにおいて、回転電機の温度が考慮されていない。そのため、回転電機を動作させているとき、回転電機の温度が許容温度を超える恐れがある。
本開示は、上記のような課題を解決するために為されたものであり、電動発電機の温度上昇を抑制することができる電動発電機の制御装置を得ることを目的とする。
本開示に係る電動発電機の制御装置は、回転電機と、界磁電流及び電機子電流とを回転電機に供給する電力変換装置と、を有している電動発電機を制御するための複数の制御マップを記憶している記憶部、電力変換装置の温度の情報である第1温度情報を取得する第1取得部、回転電機の温度の情報である第2温度情報を取得する第2取得部、及び複数の制御マップを参照して電力変換装置を制御する制御部を備え、各制御マップには、界磁電流に関する指令値である界磁電流指令値のデータが含まれており、制御部は、第1温度情報と第2温度情報とに基づいて、複数の制御マップの中から、参照すべき制御マップを選択する。
本開示によれば、電動発電機の温度上昇を抑制することができる。
実施の形態1に係る電動発電機を含む車両の要部を示す構成図である。 図1の電動発電システムを示す構成図である。 図2の電機子電力変換部を示す回路図である。 インバータ発電モードにおける制御マップのセットを示す表である。 界磁電流又は電機子電流の制限方法を説明するための図である。 オルタネータ発電モードにおける制御マップのセットを示す表である。 図2の制御部が実行する発電制御指令値決定ルーチンを示すフローチャートである。 実施の形態1から3までの電動発電機の制御装置における制御部の機能を実現する処理回路の第1の例を示す構成図である。 実施の形態1から3までの電動発電機の制御装置における制御部の機能を実現する処理回路の第2の例を示す構成図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る電動発電機を含む車両の要部を示す構成図である。車両は、電動発電システム90、エンジン50、上位制御装置60、車載電源装置70、及び車載電気負荷80を有している。電動発電システム90は、電動発電機10及び制御装置40を有している。
電動発電機10は、回転電機20及び電力変換装置30を有している。回転電機20は、電力変換装置30を介して、車載電源装置70及び車載電気負荷80と電気的に接続されている。
制御装置40は、上位制御装置60からの制御指令Cに基づいて、電力変換装置30を制御する。
エンジン50は、クランクシャフト51及びベルト52を有している。クランクシャフト51は、ベルト52を介して、回転電機20の回転軸に接続されている。従って、エンジン50の回転トルクは、回転電機20に伝達され、回転電機20の回転トルクは、エンジン50に伝達される。
上位制御装置60としては、例えば、ECU(Engine Control Unit)が用いられている。上位制御装置60は、エンジン50及びエンジン50の周辺装置を制御する。
車載電源装置70としては、充電可能な二次電池が用いられる。二次電池は、例えば、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池、又は鉛蓄電池である。車載電気負荷80は、補機、エアコン等の電気機器である。
図2は、図1の電動発電システム90を示す構成図である。
回転電機20は、固定子部21と、回転子部22と、第2温度センサ26とを有している。固定子部21は、電機子巻線23と、図示しない固定子を含んでいる。電機子巻線23は、例えば、三相Y結線されたU相巻線、V相巻線、及びW相巻線を有している。U相巻線、V相巻線、及びW相巻線は、それぞれ固定子に巻かれている。
回転子部22は、界磁巻線24、回転センサ25、及び図示しない回転子を含んでいる。界磁巻線24は、回転子に巻かれている。回転センサ25は、回転子の回転数を検出する。回転センサ25としては、例えば、シンクロレゾルバが用いられる。
第2温度センサ26は、回転電機20の温度を検出する。第2温度センサ26としては、例えば、サーミスタが用いられる。第2温度センサ26は、検出した回転電機20の温度の情報を制御部41へ出力する。
電力変換装置30は、電機子電力変換部31と、界磁電力変換部32と、端子電圧センサ33と、第1電機子電流センサ34と、第2電機子電流センサ35と、第3電機子電流センサ36と、界磁電流センサ37と、複数の第1温度センサ38とを有している。
電機子電力変換部31は、電動機として機能するとき、車載電源装置70から電機子巻線23へ供給される電力を直流電力から交流電力へ変換する。また、電機子電力変換部31は、発電機として機能するとき、電機子巻線23に発生した交流電力を直流電力に変換する。
より具体的に述べると、電機子電力変換部31は、6つの電力変換素子を有している。電機子電力変換部31では、制御装置40からの指示に基づいて、6つの電力変換素子がオンオフされ、電機子巻線23に流れる電流である電機子電流が制御される。6つの電力変換素子は、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。
界磁電力変換部32は、車載電源装置70から出力される電力を、界磁巻線24へ供給される電力である界磁電力に変換する。界磁電力変換部32は、例えば、Hブリッジ回路を構成し、電力変換素子を有している。界磁電力変換部32では、制御装置40からの指示に基づいて、電力変換素子がオンオフされ、界磁巻線24に流れる電流である界磁電流が制御される。界磁電力変換素子としては、MOSFETが用いられている。
端子電圧センサ33は、車載電源装置70と電機子電力変換部31及び界磁電力変換部32との間に設けられている。端子電圧センサ33は、電動発電機10の端子における電圧を検出する。端子電圧センサ33は、検出した端子電圧の情報を制御部41へ出力する。
第1電機子電流センサ34は、電機子電力変換部31とU相巻線との間に設けられている。第1電機子電流センサ34は、U相巻線に流れる電流であるU相電流Iuを検出する。第1電機子電流センサ34は、検出したU相電流Iuの情報を制御部41へ出力する。
第2電機子電流センサ35は、電機子電力変換部31とV相巻線との間に設けられている。第2電機子電流センサ35は、V相巻線に流れる電流であるV相電流Ivを検出する。第2電機子電流センサ35は、検出したV相電流Ivの情報を制御部41へ出力する。
第3電機子電流センサ36は、電機子電力変換部31とW相巻線との間に設けられている。第3電機子電流センサ36は、W相巻線に流れる電流であるW相電流Iwを検出する。第3電機子電流センサ36は、検出したW相電流Iwの情報を制御部41へ出力する。
界磁電流センサ37は、界磁電力変換部32と界磁巻線24との間に設けられている。界磁電流センサ37は、界磁電流Ifを検出する。界磁電流センサ37は、検出した界磁電流Ifの情報を制御部41へ出力する。
各第1温度センサ38は、6つの電力変換素子にそれぞれ1つずつ設けられている。各第1温度センサ38は、対応する電力変換素子の温度を検出する。各第1温度センサ38は、検出したそれぞれの電力変換素子の温度の情報を制御部41へ出力する。
制御装置40は、制御部41と、第1信号生成部42と、第2信号生成部43と、記憶部44と、第1取得部45と、第2取得部46と、第3取得部47とを有している。
制御部41は、複数の制御マップを参照して電力変換装置30を制御する。各制御マップには、界磁電流指令値のデータが含まれている。界磁電流指令値は、界磁電流に関する指令値である。制御部41には、上位制御装置60からの制御指令Cが入力される。
制御部41は、制御指令Cに基づいて、第1信号生成部42に界磁電流を制御するための信号である界磁電流制御信号を生成させる。制御部41は、制御指令Cに基づいて、第2信号生成部43に電機子電流を制御するための信号である電機子電流制御信号を生成させる。
第1信号生成部42は、界磁電流制御信号を生成する。界磁電流制御信号は、制御部41が、界磁電力変換部32を用いて界磁電流を制御するための信号である。第1信号生成部42は、生成した界磁電流制御信号を界磁電力変換部32へ出力する。具体的には、界磁電流制御信号は、界磁電力変換部32における界磁電力変換素子をオンオフ制御する信号である。界磁電力変換素子は、界磁電流制御信号のデューティ比を変更することにより、界磁電流の通流率を調整する。
制御部41は、界磁電流センサ37によって検出された界磁電流値と、目標界磁電流値との偏差がゼロとなるように界磁電力変換素子をオンオフ制御する信号を第1信号生成部42に生成させる。これにより、制御部41は、界磁電流のフィードバック制御を行う。
第2信号生成部43は、3つの電機子電流制御信号を生成する。3つの電機子電流制御信号は、制御部41が電機子電力変換部31を用いて電機子電流を制御するための信号である。第2信号生成部43は、生成した3つの電機子電流制御信号を電機子電力変換部31へ出力する。具体的には、3つの電機子電流制御信号は、それぞれU相巻線にU相電流を、V相巻線にV相電流を、W相巻線にW相電流を通電するための信号である。言い換えると、3つの電機子電流制御信号は、電機子電力変換部31の6つの電力変換素子をオンオフ制御する信号である。
記憶部44は、複数の制御マップを記憶している。記憶部44に記憶されている複数の制御マップは、制御部41により参照される。
第1取得部45は、6つの第1温度センサ38から第1温度情報を取得する。第1温度情報は、電力変換装置30の温度の情報である。具体的には、第1取得部45は、6つの第1温度センサ38から6つの電力変換素子の温度情報を取得する。第1取得部45は、例えば、取得された6つの温度の中から、最大の温度を電力変換素子の温度の代表値として採用する。
第2取得部46は、第2温度センサ26から第2温度情報を取得する。第2温度情報は、回転電機20の温度の情報である。
第3取得部47は、回転センサ25から回転子部22の回転数情報を取得する。
図3は、図2の電機子電力変換部31を示す回路図である。電機子電力変換部31は、U相レグULと、V相レグVLと、W相レグWLとを有する3相ブリッジ回路である。
U相レグULは、U相上アームとして、電力変換素子311a及びダイオード311bを有しており、U相下アームとして、電力変換素子312a及びダイオード312bを有している。V相レグVLは、V相上アームとして、電力変換素子313a及びダイオード313bを有しており、V相下アームとして、電力変換素子314a及びダイオード314bを有している。W相レグWLは、W相上アームとして、電力変換素子315a及びダイオード315bを有しており、W相下アームとして、電力変換素子316a及びダイオード316bを有している。
U相レグULにおける一対の電力変換素子の接続点U1は、第1電機子電流センサ34を介して、U相巻線に接続されている。V相レグVLにおける一対の電力変換素子の接続点V1は、第2電機子電流センサ35を介して、V相巻線に接続されている。U相レグWLにおける一対の電力変換素子の接続点W1は、第3電機子電流センサ36を介して、W相巻線に接続されている。
平滑コンデンサ317は、正極側配線LPと負極側配線LNとの間、且つ車載電源装置70側に接続されている。平滑コンデンサ317は、電機子電力変換部31における直流リップル成分を平滑化する。
制御部41は、上位制御装置60から電動機モードについての制御指令Cを受信することにより、電動機制御を実行可能である。電動機制御は、電力変換装置30内の複数の電力変換素子をインバータ制御することにより、電動発電機10を電動機として動作させる制御である。
制御部41は、電動機モードについての制御指令Cに基づいて、電力変換装置30を制御する。これにより、制御部41は、車載電源装置70の電力を、電機子巻線23及び界磁巻線24に供給させ、回転電機20にトルクを発生させる。
制御部41は、第2信号生成部43により生成された電機子電流制御信号に基づいて、電機子電力変換部31の各相に接続されたそれぞれの電力変換素子をオンオフ制御させることにより、電機子巻線23に電機子電流Iaを通電させる。具体的には、制御部41は、第2信号生成部43によって発生されるPWM(Pulse Width Modulation)信号により各電力変換素子をオンオフ制御させることにより、電機子巻線23に通電させる。
制御部41は、回転センサ25により検出された回転数、回転子磁極位置情報、第1電機子電流センサ34の検出値、第2電機子電流センサ35の検出値、及び第3電機子電流センサ36の検出値に基づいて、電機子電流Iaをフィードバック制御する。このようにして、制御部41は、回転電機20の発生トルクが、上位制御装置60からの制御指令Cのトルクと一致するように界磁電流If及び電力変換素子のオンオフを調整する。
制御部41は、上位制御装置60から発電モードについての制御指令Cを受信することにより、発電制御を実行可能である。発電制御は、電動発電機10を発電機として動作させる制御である。
発電制御時には、エンジン50からの動力により、回転電機20の回転子部22が回転させられる。このとき、制御部41は、界磁電力変換部32を制御して、界磁巻線24に界磁電流Ifを通電することにより、界磁巻線24からの磁束が電機子巻線23と鎖交する。これにより、電機子巻線23に電圧が誘起される。
制御部41は、電機子巻線23に誘起される電圧である誘起電圧に応じて、電子機電力変換部31の複数の電力変換素子をオンオフさせる。これにより、回転電機20と、車載電源装置70及び車載電気負荷80とが接続され、電圧がクリップされる。そして、これにより、発電による電流が流れるので、車載電源装置70及び車載電気負荷80に電力が供給される。
誘起電圧が車載電源装置70の出力電圧よりも高い場合、制御部41は、オルタネータ発電モードによる発電であるオルタネータ発電制御を実行可能である。オルタネータ発電モードは、同期発電制御又はダイオード発電制御が実行されるモードである。
同期発電制御では、制御部41が電機子電力変換部31の各電力変換素子を、回転子の回転数と同期する周波数によりオンオフさせることで、各電力変換素子が通電され、その結果、発電が行われる。ダイオード発電制御では、各電力変換素子に並列に接続されたダイオード、即ち、寄生ダイオードを通電させることで、発電が行われる。
一方、誘起電圧が車載電源装置70の出力電圧よりも低い場合、制御部41は、インバータ発電モードによる発電であるインバータ発電制御を実行可能である。インバータ発電制御は、電力変換装置30内の複数の電力変換素子311a~316aをインバータ制御することにより電動発電機10に発電させる制御である。インバータ発電制御では、制御部41は、電機子電力変換部31において、誘起電圧を昇圧させる。誘起電圧の昇圧は、第2信号生成部43を用いて電機子電力変換部31の各電力変換素子をPWM動作させることにより可能である。
ところで、インバータ発電制御において、電機子電力変換部31の各電力変換素子を、数kHzの高周波でオンオフさせたとき、各電力変換素子におけるスイッチング損失が増大する。そのため、インバータ発電制御時の電力変換効率は、オルタネータ発電制御時の電力変換効率よりも低い。
しかし、回転電機20は、回転電機20の車両への搭載位置、車両の走行状態、及び回転電機20の自己発熱状態によっては、高温となることがある。電力変換装置30及び制御装置40が良好な温度環境下におかれている場合は、回転電機20の温度及び電力変換装置30の温度に基づいて、発電モードを決定することが望ましい。良好な温度環境とは、例えば、雰囲気温度が比較的低い環境及び冷却性能が比較的高い環境である。
また、回転電機20の温度が電力変換装置30の温度よりも高くなる場合も、回転電機20の温度及び電力変換装置30の温度に基づいて発電モードを決定することが望ましい。さらに、第1温度センサ38により検出される温度及び第2温度センサ26により検出される温度が、それぞれ許容される温度を超えないようにすることが望まれる。
そこで、実施の形態1に係る電動発電機の制御装置40では、第1温度センサ38により検出される温度及び第2温度センサ26により検出される温度に基づいて、予め用意された複数の制御マップにおいて、参照すべき制御マップを切り替えて、発電制御が行われる。
特に、インバータ発電制御では、界磁巻線24への通電制御と、電機子巻線23への通電制御とが行われる。
一般的に、界磁電流が一定とすれば、回転子部22の回転数が高いほど回転電機20の誘起電圧は高い。従って、発電モードの切替は、回転子の回転数に基づいて行われる。具体的には、回転子の回転数が基準回転数以上である場合には、オルタネータ発電モードが選択され、制御部41は、オルタネータ発電制御を実行する。回転子の回転数が基準回転数よりも低い場合には、インバータ発電モードが選択され、制御部41は、インバータ発電制御を実行する。
制御部41は、少なくとも、インバータ発電モードとオルタネータ発電モードとの2種類の発電モードで動作可能である。記憶部44は、インバータ発電モードとオルタネータ発電モードとの2種類の発電モードのそれぞれに対応する複数の制御マップのセットを記憶している。
インバータ発電モードでは、界磁電流If及び電機子電流Iaが制御される。図4は、インバータ発電モードにおける制御マップのセットを示す表である。
制御マップのセットにおいて、縦方向には、m個の界磁電流If_1から最大界磁電流If_maxまでが順に配置されている。mは自然数であり、最大界磁電流If_maxは、許容され得る最大の界磁電流である。If_1の大きさは、最大界磁電流If_maxの大きさのm分の1である。つまり、界磁電流Ifは、最大界磁電流If_maxを基準にしてm分割されている。
横方向には、n個の電機子電流Ia_1から最大電機子電流Ia_maxまでが順に配置されている。nは自然数であり、最大電機子電流Ia_maxは、許容され得る最大の電機子電流である。Ia_1の大きさは、最大電機子電流Ia_maxの大きさのn分の1である。つまり、電機子電流Iaは、最大電機子電流Ia_maxを基準にしてn分割されている。
このように分割された界磁電流Ifと電機子電流Iaとの組合せの数は、m×n個である。実施の形態1では、m×n個の組合せのそれぞれに対して制御マップが設定されている。各制御マップには、上位制御装置60からの制御指令C、回転子部22の回転数、及び電動発電機10の端子電圧と、界磁電流指令値If*、d軸電流指令値Id*、及びq軸電流指令値Iq*との関係が規定されている。上位制御装置60からの制御指令Cは、例えば、トルク指令値である。
例えば、図4の「A」における制御マップの界磁電流指令値If*、d軸電流指令値Id*、及びq軸電流指令値Iq*は、最大界磁電流If_max及び最大電機子電流Ia_maxに基づいて設定されている。また、図4の「B1」点における制御マップの界磁電流指令値If*、d軸電流指令値Id*、及びq軸電流指令値Iq*は、最大界磁電流If_max及び最大電機子電流Ia_maxよりも(Ia_max/n)だけ小さい値に基づいて設定されている。
同様に、図4の「C1」における制御マップの界磁電流指令値If*、d軸電流指令値Id*、及びq軸電流指令値Iq*は、最大界磁電流If_maxよりも(If_max/m)だけ小さい値及び最大電機子電流Ia_maxに基づいて設定されている。このように、「A」から左側に行くほど、設定に使われる電機子電流Iaの値は小さくなり、「A」から上側に行くほど、設定に用いられる界磁電流Ifの値は小さくなる。
ところで、電機子電流Ia、d軸電流Id、及びq軸電流Iqの間には、以下の3つの式により表される関係が成り立つ。ここで、θは、静止座標系のα軸とd軸とのなす角度である。なお、sqrt(Id+Iq)は、Id+Iqの平方根を表し、sqrt(3)は、3の平方根を表している。
Ia=sqrt(Id+Iq)/sqrt(3)
Id=-sqrt(3)×Ia×sinθ
Iq=sqrt(3)×Ia×cosθ
回転電機20における発熱が、電機子巻線23の銅損に起因しているものとすると、銅損は、界磁電流If及び電機子電流Iaにより決まると考えられる。このため、回転電機20の温度が高い場合、図4において、制御部41は、界磁電流Ifの値及び電機子電流Iaの値の少なくともいずれか一方を小さくする。
一方で、要求トルクを発生させるために必要となる界磁電流If、d軸電流Id、及びq軸電流Iqの組合せは、銅損最小制御の計算によれば、一意に決まっている。つまり、図4において、例えば、界磁電流IfをIf_maxから、1つ上のIf_max-if_max/mへと変更させた場合、現状と同じd軸電流Id及び現状と同じq軸電流Iqでは、要求トルクを満たすことができない。この場合、d軸電流Id及びq軸電流Iqを変化させる必要がある。
そこで、制御部41は、許容される最大の電機子電流Iaの範囲内で、d軸電流Id及びq軸電流Iqを再配分する。このように条件を変更して計算された制御マップが「C1」、「B1C1」、「B2C1」等に格納されている。
例えば、回転電機20の温度が、第2基準温度を超える場合には、制御部41は、制御マップを「A」→「C1」→「C2」のように、縦方向に選択していく。また、電力変換装置30の温度が、第1基準温度を超える場合には、制御部41は、制御マップを「A」→「B1」→「B2」のように、横方向に選択していく。また、回転電機20の温度が、第2基準温度を超えており、電力変換装置30の温度が、第1基準温度を超えている場合には、制御部41は、制御マップを「A」→「B1C1」のように左上方向に選択していく。
なお、制御マップの切替時において、界磁電流If及び電機子電流Iaにハンチングが頻繁に発生しないように、切替制御にはヒステリシスが設定されている。
図5は、界磁電流If又は電機子電流Iaの制限方法を説明するための図である。図5において、横軸は温度Tであり、縦軸は電流Iである。温度Tは、回転電機20の温度又は電力変換装置30の温度を表している。電流Iは、界磁電流If又は電機子電流Iaを表している。
例えば、電流Iが界磁電流Ifであり、温度Tが回転電機20の温度である場合において、温度Tが温度T0のとき、界磁巻線は、界磁電流Ifとして電流I_maxを通電できるものとする。温度Tが第2基準温度としての基準値Trefを超えると、界磁電流Ifが制限され始める。例えば、温度TがTmaxまで上昇すると、界磁電流Ifは、0に制限される。言い換えると、回転電機20及び電力変換装置30の動作が停止される。つまり、温度Tmaxは、回転電機20及び電力変換装置30の動作停止温度である。
動作停止温度TmaxからΔT1だけ低い温度である温度T1までは、電流値はI_1に制限される。また、温度T1からΔT2だけ低い温度である温度T2までは、電流値をI_2に制限される。このようにして、温度T0から動作停止温度Tmaxまでの間において、段階的に電流値の制限が設けられる。
これを界磁電流Ifと電機子電流Iaのそれぞれにおいて定義する。例えば、界磁電流Ifの場合、m段階の制限が設けられており、電機子電流Iaの場合、n段階の制限が設けられている。これらの電流の制限の組合せが、図4における複数の制御マップの組合せに対応している。
オルタネータ発電モードでは、界磁電流Ifのみが制御される。図6は、オルタネータ発電モードにおける制御マップのセットを示す表である。オルタネータ発電モードにおいては、電機子電流Iaは制御されないため、複数の制御マップのセットは、図6に示したように、界磁電流IfをIf_1からIf_maxまでm分割したものとなる。
回転電機20の温度が第2基準温度未満である場合、図6の表の「A」における制御マップが選択される。従って、この場合、界磁電流Ifの制限値は、If_maxである。回転電機20の温度が第2基準温度を超えると、図6の表の「C1」における制御マップが選択される。
図7は、図2の制御部41が実行する発電制御指令値決定ルーチンを示すフローチャートである。図7のルーチンは、例えば、上位制御装置60からの制御指令が到来する毎に実行されるようになっている。
図7のルーチンが開始されると、制御部41は、ステップS101において、上位制御装置60からトルク指令値を取得する。次いで、制御部41は、ステップS102において、電力変換装置30の温度、回転電機20の温度、回転子部22の回転数、及び電動発電機10の端子電圧を取得する。
次いで、制御部41は、ステップS103において、回転子部22の回転数が基準回転数以上であるか否かを判定する。
回転子部22の回転数が基準回転数以上である場合、制御部41は、ステップS104において、オルタネータ発電モードの制御マップのセットを選択する。
次いで、制御部41は、ステップS105において、第2温度情報に基づいて、制御マップを選択する。具体的には、制御部41は、回転電機20の温度が第2基準温度以上であるか否かを判定する。
回転電機20の温度が第2基準温度以上である場合、制御部41は、現在選択されている制御マップにおける界磁電流指令値の最大値よりも小さい界磁電流指令値の最大値のデータが含まれている制御マップを選択する。
例えば、現在選択されている制御マップが、図6の「C1」における制御マップである場合、制御部41は、図6の「C2」における制御マップを選択する。なお、現時点が、初回の制御である場合、制御部41は、図6の「C1」における制御マップを選択する。
一方、回転電機20の温度が第2基準温度よりも低い場合、制御部41は、現在選択されている制御マップにおける界磁電流指令値の最大値よりも大きい界磁電流指令値の最大値のデータが含まれている制御マップを選択する。
例えば、現在選択されている制御マップが、図6の「C1」における制御マップである場合、制御部41は、図6の「A」における制御マップを選択する。なお、現時点が初回の制御である場合、制御部41は、図6の「A」における制御マップを選択する。
次いで、制御部41は、ステップS106において、選択された制御マップに、トルク指令値、回転子部22の回転数、及び電動発電機10の端子電圧を適用して、界磁電流指令値を決定し、本ルーチンを一旦終了する。
また、回転子部22の回転数が基準回転数よりも低い場合、制御部41は、ステップS107において、インバータ発電モードの制御マップのセットを選択する。
次いで、制御部41は、ステップS108において、第1温度情報と第2温度情報とに基づいて、制御マップを選択する。
制御マップの選択に際し、具体的には、以下の4通りの選択肢が考えられる。
(1)電力変換装置30の温度が第1基準温度以上、且つ回転電機20の温度が第2基準温度以上である場合
(2)電力変換装置30の温度が第1基準温度以上、且つ回転電機20の温度が第2基準温度よりも低い場合
(3)電力変換装置30の温度が第1基準温度よりも低く、且つ回転電機20の温度が第2基準温度以上である場合
(4)電力変換装置30の温度が第1基準温度よりも低く、且つ回転電機20の温度が第2基準温度よりも低い場合
(1)電力変換装置30の温度が第1基準温度以上、且つ回転電機20の温度が第2基準温度以上である場合、制御部41は、図4において、現在選択されている制御マップの左上の制御マップを選択する。
例えば、現在選択されている制御マップが図4の「A」における制御マップである場合、制御部41は、図4の「B1C1」における制御マップを選択する。なお、現時点が初回の制御である場合、制御部41は、図4の「B1C1」における制御マップを選択する。
(2)電力変換装置30の温度が第1基準温度以上、且つ回転電機20の温度が第2基準温度よりも低い場合、制御部41は、図4において、現在選択されている制御マップの左側の制御マップを選択する。
例えば、現在選択されている制御マップが図4の「A」における制御マップである場合、制御部41は、図4の「B1」における制御マップを選択する。なお、現時点が初回の制御である場合、制御部41は、図4の「B1」における制御マップを選択する。
(3)電力変換装置30の温度が第1基準温度よりも低く、且つ回転電機20の温度が第2基準温度以上である場合、制御部41は、図4において、現在選択されている制御マップの上側の制御マップを選択する。
例えば、現在選択されている制御マップが図4の「A」における制御マップである場合、制御部41は、図4の「C1」における制御マップを選択する。なお、現時点が初回の制御である場合、制御部41は、図4の「C1」における制御マップを選択する。
(4)電力変換装置30の温度が第1基準温度よりも低く、且つ回転電機20の温度が第2基準温度よりも低い場合、制御部41は、図4において、現在選択されている制御マップの右下の制御マップを選択する。
例えば、現在選択されている制御マップが図4の「B1C1」における制御マップである場合、制御部41は、図4の「A」における制御マップを選択する。なお、現時点が初回の制御である場合、制御部41は、図4の「A」における制御マップを選択する。また、界磁電流IfがIf_maxであるときは、制御部41は、現在選択されている制御マップの右側の制御マップを選択する。電機子電流IaがIa_maxであるときは、現在選択されている制御マップの下側の制御マップを選択する。
次いで、制御部41は、ステップS109において、選択された制御マップに、トルク指令値、回転子部22の回転数、及び電動発電機10の端子電圧を適用して、界磁電流指令値及び電機子電流指令値を決定し、本ルーチンを一旦終了する。
このように、実施の形態1の電動発電機の制御装置40は、記憶部44、第1取得部45、第2取得部46、及び制御部41を備えている。記憶部44は、電動発電機10を制御するための複数の制御マップを記憶している。電動発電機10は、回転電機20と、電力変換装置30とを有している。電力変換装置30は、界磁電流Ifと電機子電流Iaとを回転電機20に供給する。
第1取得部45は、第1温度情報を取得する。第1温度情報は、電力変換装置30の温度の情報である。第2取得部46は、第2温度情報を取得する。第2温度情報は、回転電機20の温度の情報である。制御部41は、複数の制御マップを参照して電力変換装置30を制御する。
各制御マップには、界磁電流指令値のデータが含まれている。界磁電流指令値は、界磁電流Ifに関する指令値である。制御部41は、第1温度情報と第2温度情報とに基づいて、複数の制御マップの中から、参照すべき制御マップを選択する。
従って、実施の形態1の電動発電機の制御装置40によれば、電動発電機10の温度によって制御マップを切り替えることで、発電制御が継続可能な領域での電動発電機10の制御が可能となる。また、電動機制御が継続可能な領域での電動発電機10の制御が可能となる。
このため、電動発電機10の温度上昇を抑制することができる。また、発電制御が継続することにより、車載電源装置70への負荷を低減できる。その結果、車載電源装置70の劣化を抑制することができる。
また、実施の形態1の電動発電機の制御装置40において、複数の制御マップにおける界磁電流指令値の最大値は、互いに異なっている。
従って、制御マップが切り替えられる毎に、界磁電流指令値の最大値が変化する。このため、電動発電機10の温度により、制御マップを切り替えることで、電動発電機10の温度をより確実に変化させることができる。このため、電動発電機10の温度上昇をより確実に抑制することができる。
また、実施の形態1の電動発電機の制御装置40において、電力変換装置30の温度が第1基準温度よりも高い場合、参照すべき制御マップを、現在選択されている制御マップにおける界磁電流指令値の最大値よりも小さい界磁電流指令値の最大値のデータが含まれている制御マップへ切り替える。これにより、電動発電機10の温度上昇をより確実に抑制することができる。
また、実施の形態1の電動発電機の制御装置40において、回転電機20の温度が第2基準温度よりも高い場合、参照すべき制御マップを、現在選択されている制御マップにおける界磁電流指令値の最大値よりも小さい界磁電流指令値の最大値のデータが含まれている制御マップへ切り替える。これにより、電動発電機10の温度上昇をより確実に抑制することができる。
また、実施の形態1の電動発電機の制御装置40において、制御部41は、インバータ発電制御を実行可能である。インバータ発電制御は、電力変換装置30内の複数の電力変換素子311a~316aをインバータ制御することにより電動発電機10に発電させる制御である。制御マップには、インバータ発電制御における界磁電流指令値If*のデータと、インバータ発電制御における電機子電流指令値Ia*のデータとが含まれている。電機子電流指令値Ia*は、電機子電流Iaに関する指令値である。
従って、インバータ発電制御時には、選択された制御マップが参照されることにより、制御指令に基づいて、界磁電流指令値If*及び電機子電流指令値Ia*を決定することができる。このため、電動発電機10の温度に応じて、適切に界磁電流If及び電機子電流Iaが制御される。その結果、電動発電機10の温度上昇をより適切に抑制することができる。
また、実施の形態1の電動発電機の制御装置40において、各制御マップには、回転電機20に対するトルク指令値、回転子部22の回転数、及び電動発電機10の端子電圧と、電機子電流指令値Ia*及び界磁電流指令値If*との関係が規定されている。
これによれば、選択された制御マップに、トルク指令値、回転子部22の回転数、及び電動発電機10の端子電圧を適用することにより、電機子電流指令値Ia*及び界磁電流指令値If*が決定される。このため、電動発電機10の温度に応じて、適切に界磁電流If及び電機子電流Iaが制御される。その結果、電動発電機10の温度上昇をより適切に抑制することができる。
また、実施の形態1の電動発電機の制御装置40において、第2取得部は、第2温度情報として、回転電機20の界磁巻線の温度の情報を取得する。
これによれば、界磁巻線24の温度に基づいて界磁巻線24への通電電流を制御するので、オルタネータ発電制御、インバータ発電制御、及び電動機制御をより精度よく行うことができる。
なお、実施の形態1において、回転電機20の温度は、サーミスタにより検出されていたが、回転電機20の温度は、以下のように推定されてもよい。例えば、界磁巻線24の温度は、界磁巻線24の指令電流値及びこの指令電流値を界磁巻線24に通電させるための印加電圧値に基づいて算出される抵抗値と、常温時の抵抗値とを比較することにより推定される。
また、電機子巻線23に電流が多く流れるほど電機子巻線23の温度は高くなる。また、電機子巻線23に電流が多く流れるほど、電力変換装置に電流が多く流れ、電力変換素子の温度は高くなる。つまり、電機子巻線23の温度変化の傾向と、電力変換装置の温度変化の傾向とは類似している。従って、電機子巻線23の温度は、電力変換装置30の電力変換素子の温度、即ち、第1温度センサ38の検出した温度から推定されてもよい。
また、実施の形態1において、界磁電力変換素子及び電機子電力変換素子として、MOSFETが用いられていたが、MOSFETに代えて、他のパワー電力変換素子、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が用いられてもよい。
また、オルタネータ発電モードとインバータ発電モードとの間の切替は、回転子の回転数に基づいて行われていたが、これに代えて、回転電機20の誘起電圧と、車載電源装置70の出力電圧との大小関係に基づいて行われてもよい。
実施の形態2.
次に、実施の形態2に係る電動発電機の制御装置について説明する。実施の形態2に係る電動発電機の制御装置では、2種類の発電モード、即ち、インバータ発電モード及びオルタネータ発電モードにおける複数の制御マップに加えて、電動機モードにおける複数の制御マップを記憶部44に記憶している。
実施の形態2に係る電動発電機の制御装置は、電動機モードにおいて、電動機モードにおける複数の制御マップを参照して電動発電機10を制御する点においてのみ、実施の形態1に係る電動発電機の制御装置と異なっている。
実施の形態2に係る電動発電機の制御装置の他の構成は、実施の形態1と同様である。
電動機モードでは、電動発電機10は、回転電機20の全回転数域においてPWM(Pulse Width Modulation)により制御される。従って、電動機モードにおいては、界磁電流If及び電機子電流Iaを制御する必要がある。従って、インバータ発電モード時と同様に、回転電機20の温度及び電力変換装置30の温度に基づいて、制御マップを変更することにより、電動発電機10を制御する。
このように、実施の形態2に係る電動発電機10の制御装置40において、制御部41は、電動機制御を実行可能である。電動機制御は、電力変換装置30内の複数の電力変換素子311a~316aをインバータ制御することにより電動発電機10を電動機として動作させる制御である。制御マップには、電動機制御における界磁電流指令値のデータと、電機子電流指令値のデータとが含まれている。
これによれば、電動発電機10を電動機として用いている場合においても、電動発電機10の温度上昇を抑制することができる。
実施の形態3.
次に、実施の形態3に係る電動発電システム90について説明する。実施の形態3に係る電動発電システムでは、電力変換装置30及び制御装置40が液冷構造を有している点においてのみ、実施の形態1及び2の電動発電システムとは異なっている。
実施の形態3に係る電動発電システム90の上記以外の構成は、実施の形態1に係る電動発電システム90と同様である。
このように、実施の形態3に係る電動発電システム90は、電動発電機10及び制御装置40を備えている。電力変換装置30及び制御装置40は、それぞれ液冷構造を有している。
これにより、電力変換装置30及び制御装置40の冷却性が向上する。従って、電力変換装置30の温度上昇及び制御装置40の温度上昇が抑制され、電動発電機10の発電制御及び電動発電機10の電動制御が継続され易くなる。
なお、回転電機20の回転子部22は、固定子部21の内側に存在しているため、回転子部22には熱がこもり易い。従って、電力変換装置30及び制御装置40が液冷されている場合であっても、回転電機20の温度によって、界磁電流If及び電機子電流Iaの制御マップの切り替えが行われることが望ましい。
なお、回転電機20と電力変換装置30とが一体となっているか、又は別体となっているかにかかわらず、本実施の形態1から3に係る電動発電機10の効果は同じである。
また、実施の形態1から3までにおいて、電機子巻線は3相巻線であったが、相数は3相に限定されない。例えば、電機子巻線は、多相巻線であってもよいし、多相多群巻線であってもよい。
また、実施の形態1から3までにおいて、界磁巻線24は、回転子とともに回転していたが、回転子部22は、界磁巻線部と磁極部とに分割されていてもよい。この場合、界磁巻線部は、回転子とともに回転しないが、磁極部が回転子とともに回転する。この構成によれば、界磁巻線部の温度を、温度センサを用いて容易に検出することができる。従って、電動発電機をより高精度に制御することができる。
また、実施の形態1から3までにおいて、制御装置40は、上位制御装置である車両のECUとは別に搭載されていたが、制御装置40は、ECU内に組み込まれていてもよい。
また、制御装置40は、車両だけでなく、電車、船舶、産業機器等に搭載されていてもよい。
また、実施の形態1から3までの電動発電機の制御装置40の機能は、処理回路によって実現される。図8は、実施の形態1から3までの電動発電機の制御装置40の機能を実現する処理回路の第1の例を示す構成図である。第1の例の処理回路100は、専用のハードウェアである。
また、処理回路100は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。
また、図9は、実施の形態1から3までの電動発電機の制御装置40の機能を実現する処理回路の第2の例を示す構成図である。第2の例の処理回路200は、プロセッサ201及びメモリ202を備えている。
処理回路200では、電動発電機の制御装置40の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ202に格納される。プロセッサ201は、メモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、機能を実現する。
メモリ202に格納されたプログラムは、上述した各部の手順又は方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。ここで、メモリ202とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。また、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等も、メモリ202に該当する。
なお、上述した電動発電機の制御装置40の機能について、一部の専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、上述した電動発電機の制御装置40の機能を実現することができる。
10 電動発電機、20 回転電機、22 回転子部、30 電力変換装置、40 制御装置、41 制御部、44 記憶部、45 第1取得部、46 第2取得部、311a,312a,313a,314a,315a,316a 電力変換素子。

Claims (8)

  1. 回転電機と、界磁電流及び電機子電流とを前記回転電機に供給する電力変換装置と、を有している電動発電機を制御するための複数の制御マップを記憶している記憶部、
    前記電力変換装置の温度の情報である第1温度情報を取得する第1取得部、
    前記回転電機の温度の情報である第2温度情報を取得する第2取得部、及び
    前記複数の制御マップを参照して前記電力変換装置を制御する制御部
    を備え、
    各前記制御マップには、前記界磁電流に関する指令値である界磁電流指令値のデータが含まれており、
    前記制御部は、前記第1温度情報と前記第2温度情報とに基づいて、前記複数の制御マップの中から、参照すべき制御マップを選択する
    電動発電機の制御装置。
  2. 前記複数の制御マップにおける前記界磁電流指令値の最大値は、互いに異なっている
    請求項1に記載の電動発電機の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記電力変換装置の温度が第1基準温度よりも高い場合、前記参照すべき制御マップを、現在選択されている制御マップにおける前記界磁電流指令値の最大値よりも小さい前記界磁電流指令値の最大値のデータが含まれている制御マップへ切り替える
    請求項2に記載の電動発電機の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記回転電機の温度が第2基準温度よりも高い場合、前記参照すべき制御マップを、現在選択されている制御マップにおける前記界磁電流指令値の最大値よりも小さい前記界磁電流指令値の最大値のデータが含まれている制御マップへ切り替える
    請求項2又は請求項3に記載の電動発電機の制御装置。
  5. 前記制御部は、インバータ発電制御を実行可能であり、
    前記インバータ発電制御は、前記電力変換装置内の複数の電力変換素子をインバータ制御することにより前記電動発電機に発電させる制御であり、
    各前記制御マップには、前記インバータ発電制御における前記界磁電流指令値のデータと、前記インバータ発電制御における前記電機子電流に関する指令値である電機子電流指令値のデータとが含まれている
    請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電動発電機の制御装置。
  6. 前記制御部は、電動機制御を実行可能であり、
    前記電動機制御は、前記電力変換装置内の複数の電力変換素子をインバータ制御することにより前記電動発電機を電動機として動作させる制御であり、
    各前記制御マップには、前記電動機制御における前記界磁電流指令値のデータと、前記電動機制御における前記電機子電流に関する指令値である電機子電流指令値のデータとが含まれている
    請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電動発電機の制御装置。
  7. 各前記制御マップには、前記回転電機に対するトルク指令値、前記回転電機における回転子部の回転数、及び前記電動発電機の端子電圧と、前記電機子電流指令値及び前記界磁電流指令値との関係が規定されている
    請求項5又は請求項6に記載の電動発電機の制御装置。
  8. 前記第2取得部は、前記第2温度情報として、前記回転電機の界磁巻線の温度の情報を取得する
    請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の電動発電機の制御装置。
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