JP7203816B2 - 1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン類似体 - Google Patents

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Description

(任意の優先権出願を参照することによる組み込み)
例えば、本出願と共に提出される出願データシート又は請求において、外国又は国内優先権の主張が確認される全ての出願が、37 CFR 1.57並びに規則4.18及び20.6に基づき、参照により本明細書に組み込まれ、例えば、2017年8月1日に出願された米国仮出願第62/539,734号が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本出願は、WEE1阻害剤である化合物、及び癌などの過剰な細胞増殖を特徴とする病態を治療するためにそれらを使用する方法に関する。
WEE1キナーゼは、有糸分裂開始前のDNA修復のため、G2-M細胞周期チェックポイントでの停止において役割を果たしている。正常細胞は、G1停止中に損傷したDNAを修復する。癌細胞は、多くの場合、G1-Sチェックポイントを欠き、DNA修復のための機能的G2-Mチェックポイントに依存している。WEE1は、様々な癌種において過剰発現している。
いくつかの実施形態は、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、有効量の1つ以上の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、又はこれらの組み合わせとを含むことができる、薬学的組成物に関する。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を、本明細書に記載の癌を有する対象に投与することを含み得る、本明細書に記載の癌を寛解させる及び/又は治療するための方法に関する。本明細書に記載される別の実施形態は、本明細書に記載の癌を寛解させる及び/又は治療するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関する。本明細書に記載される更に別の実施形態は、本明細書に記載の癌を寛解させる及び/又は治療するための、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関する。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、悪性増殖又は腫瘍を、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物と接触させることを含み得る、悪性増殖又は腫瘍の複製を阻害する方法に関し、ここで、悪性増殖又は腫瘍は、本明細書に記載の癌によるものである。本明細書に
記載される別の実施形態は、悪性増殖又は腫瘍の複製を阻害するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関し、ここで、悪性増殖又は腫瘍は本明細書に記載の癌によるものである。本明細書に記載される更に別の実施形態は、悪性増殖又は腫瘍の複製を阻害するための、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関し、ここで、悪性増殖又は腫瘍は本明細書に記載の癌によるものである。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、悪性増殖又は腫瘍を、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物と接触させることを含み得る、本明細書に記載の癌を有する対象において、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療するための方法に関する。本明細書に記載される別の実施形態は、悪性増殖又は腫瘍と接触させることを含み得る、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関し、ここで、悪性増殖又は腫瘍は本明細書に記載の癌によるものである。本明細書に記載される更に別の実施形態は、悪性増殖又は腫瘍と接触させることを含み得る、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療するための、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関し、ここで、悪性増殖又は腫瘍は本明細書に記載の癌によるものである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を、本明細書に記載の癌由来の癌細胞に提供することを含み得る、細胞中のWEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)する方法に関する。本明細書に記載される別の実施形態は、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関する。本明細書に記載される更に別の実施形態は、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)するための、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関する。
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を用いて、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP
53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)することを含み得る、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療する方法に関する。本明細書に記載される別の実施形態は、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)することによって、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関する。本明細書に記載される更に別の実施形態は、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)することによって、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療するための、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関する。
WEE1は、細胞DNA損傷に応答して有糸分裂の開始を阻止する、ATR媒介性G2細胞周期チェックポイント制御の重要な構成要素である、チロシンキナーゼである。ATRは、CHK1をリン酸化して活性化し、次にWEE1を活性化して、Tyr15でのサイクリン依存性キナーゼ1(CDK1)の選択的リン酸化をもたらし、それによって、CDK1-サイクリンB複合体を安定化させて、細胞周期の進行を停止させる。このプロセスは、有糸分裂開始前に、腫瘍細胞が損傷したDNAを修復する時間を与えることによって、生存上の利点を付与する。WEE1を阻害すると、G2チェックポイントを阻害し、DNA損傷を伴う癌細胞に予定概の有糸分裂を開始させ、分裂期細胞死による細胞死を起こす。したがって、WEE1の阻害は、シスプラチンなどのDNA損傷剤に対する腫瘍の感受性を高める可能性を有する。
定義
別段の定めがない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で参照される全ての特許、出願、公開出願、及び他の出版物は、特に明記しない限り、参照によりそれらの全体が組み込まれる。本明細書のある用語に対して複数の定義が存在する場合、特に明記しない限り、この節にある定義が優先される。
ある基が「任意に置換」されていると記載されるときはいつでも、その基は、非置換であってもよく、又は示された置換基のうちの1つ以上で置換されていてもよい。同様に、ある基が「非置換又は置換」であると記載されるとき、置換の場合は、置換基(複数可)が指示された置換基のうちの1つ以上から選択されてもよい。置換基が指示されていない場合、指示された「任意に置換された」又は「置換された」基が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、シクロアルキル(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、ヘテロシクリル(アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アシル、シアノ、ハロゲン、チオカルボニル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、C-アミド、N-アミド、S-スルホンアミド、N-スルホンアミド、C-カルボキシ、O-カルボキシ、ニトロ、スルフェニル、スルフィニル、スルホニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、一置換アミン基、二置換アミン基、一置換アミン(アルキル)基、及び二置換アミン(アルキル)から個々に、かつ独立して選択された1つ以上の基(複数可)で置換されてもよいことを意味する。
本明細書で使用される場合、「a」及び「b」が整数である「C~C」は、基における炭素原子の数を指す。示された基は、「a」~「b」個(a及びbを含む)の炭素原子を含有することができる。したがって、例えば、「C~Cアルキル」基は、1~4個の炭素を有する全てのアルキル基、つまり、CH-、CHCH-、CHCHCH-、(CHCH-、CHCHCHCH-、CHCHCH(CH)-、及び(CHC-を指す。「a」及び「b」が指定されない場合、これらの定義に記載される最も広い範囲が想定されるものとする。
2つの「R」基が「一緒になって」いると記載される場合、R基とR基が結合する原子とは、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、又は複素環を形成することができる。例えば、限定することなく、NR基のRとRが「一緒になって」いると示される場合、それらが互いに共有結合して環を形成することを意味する。
Figure 0007203816000001
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、完全に飽和した脂肪族炭化水素基を指す。アルキル部分は、分枝鎖又は直鎖であってもよい。分枝鎖アルキル基の例としては、イソ-プロピル、sec-ブチル、t-ブチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。直鎖アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-へキシル、n-ヘプチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、1~30個の炭素原子を有してもよい(本明細書中では常に、「1~30」などの数値範囲は、所与の範囲内の各整数を指し、例えば、「1~30個の炭素原子」とは、アルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子など、最大30個の炭素原子からなってもよいことを意味するが、この定義は、数値範囲が指定されていない用語「アルキル」の存在も含む)。アルキル基はまた、1~12個の炭素原子を有する中間サイズのアルキルであってもよい。アルキル基はまた、1~6個の炭素原子を有する低級アルキルであってもよい。アルキル基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アルケニル」という用語は、1-プロペニル、2-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない、炭素二重結合(複数可)を含有する2~20個の炭素原子の一価直鎖又は分子鎖ラジカルを指す。アルケニル基は、非置換又は置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アルキニル」という用語は、1-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニルなどが挙げられるが、これらに限定されない、炭素三重結合(複数可)を含有する2~20個の炭素原子の一価直鎖又は分子鎖ラジカルを指す。アルキニル基は、非置換又は置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」は、完全に飽和した(二重結合又は三重結合なし)単環式又は多環式炭化水素環系を指す。2つ以上の環からなる場合、環は、縮合、架橋、又はスピロ様式で一緒に結合されてもよい。本明細書で使用される場合、「縮合」という用語は、2個の原子と1つの結合を共有する2つの環を指す。本明細書で使用される場合、「架橋シクロアルキル」という用語は、シクロアルキルが非隣接原子を接続する1個以上の原子の連結を含有する、化合物を指す。本明細書で使用される場合、「
スピロ」という用語は、1個の原子を共有する2つの環を指し、2つの環は、架橋によって結合されていない。シクロアルキル基は、環(複数可)中に3~30個の原子、環(複数可)中に3~20個の原子、環(複数可)中に3~10個の原子、環(複数可)中に3~8個の原子、又は環(複数可)中に3~6個の原子を含有することができる。シクロアルキル基は、非置換又は置換であってもよい。モノ-シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが挙げられるが、決してこれらに限定されない。縮合シクロアルキル基の例は、デカヒドロナフタレニル、ドデカヒドロ-1H-フェナレニル、及びテトラデカヒドロアントラセニルであり、架橋シクロアルキル基の例は、ビシクロ[1.1.1]ペンチル、アダマンタニル、及びノルボルナニルであり、スピロシクロアルキル基の例としては、スピロ[3.3]ヘプタン及びスピロ[4.5]デカンが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「シクロアルケニル」は、少なくとも1つの環中に1つ以上の二重結合を含有する、単環式又は多環式炭化水素環系を指すが、2つ以上が存在する場合、二重結合は、全ての環全体にわたって完全に非局在化したπ電子系を形成することができない(そうでなければ、その基は、本明細書に定義される「アリール」である)。シクロアルケニル基は、環(複数可)中に3~10個の原子、環(複数可)中に3~8個の原子、又は環(複数可)中に3~6個の原子を含有することができる。2つ以上の環からなる場合、環は、縮合、架橋、又はスピロ様式で一緒に接続されてもよい。シクロアルケニル基は、非置換又は置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アリール」は、全ての環全体にわたって完全に非局在化したπ電子系を有する、炭素環式(全てが炭素の)単環式又は多環式芳香環系(2つの炭素環が化学結合を共有する縮合環系を含む)を指す。アリール基中の炭素原子の数は異なり得る。例えば、アリール基は、C~C14アリール基、C~C10アリール基、又はCアリール基であってもよい。アリール基の例としては、ベンゼン、ナフタレン、及びアズレンが挙げられるが、これらに限定されない。アリール基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」は、1個以上のヘテロ原子(例えば、1個、2個、又は3個のヘテロ原子)、つまり、窒素、酸素、及び硫黄が挙げられるが、これらに限定されない、炭素以外の元素を含有する、単環式又は多環式芳香環系(完全に非局在化したπ電子系を有する環系)を指す。ヘテロアリール基の環(複数可)中の原子の数は異なり得る。例えば、ヘテロアリール基は、環中に4~14個の原子、環中に5~10個の原子、又は環中に5~6個の原子を含有することができ、例えば、9個の炭素原子と1個のヘテロ原子、8個の炭素原子と2個のヘテロ原子、7個の炭素原子と3個のヘテロ原子、8個の炭素原子と1個のヘテロ原子、7個の炭素原子と2個のヘテロ原子、6個の炭素原子と3個のヘテロ原子、5個の炭素原子と4個のヘテロ原子、5個の炭素原子と1個のヘテロ原子、4個の炭素原子と2個のヘテロ原子、3個の炭素原子と3個のヘテロ原子、4個の炭素原子と1個のヘテロ原子、3個の炭素原子と2個のヘテロ原子、又は2個の炭素原子と3個のヘテロ原子を含むことができる。更に、「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つのアリール環及び少なくとも1つのヘテロアリール環、又は少なくとも2つのヘテロアリール環など、2つの環が少なくとも1つの化学結合を共有する、縮合環系を含む。ヘテロアリール環の例としては、フラン、フラザン、チオフェン、ベンゾチオフェン、フタラジン、ピロール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、チアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、インドール、インダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、プリン
、プテリジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、及びトリアジンが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクリル」又は「ヘテロアリシクリル」は、炭素原子と1~5個のヘテロ原子が一緒に前述の環系を構成する、3員、4員、5員、6員、7員、8員、9員、10員、最大18員の単環式、二環式、及び三環式環系を指す。複素環は、そのように位置している1つ以上の不飽和結合を任意に含有してもよいが、完全に非局在化したπ電子系は、全ての環全体にわたって発生しない。ヘテロ原子(複数可)は、酸素、硫黄、及び窒素が挙げられるが、これらに限定されない、炭素以外の元素である。複素環は、ラクタム、ラクトン、環状イミド、環状チオイミド、及び環状カルバメートなどのオキソ系及びチオ系を含むように定義するために、1つ以上のカルボニル又はチオカルボニル官能基を更に含有してもよい。2つ以上の環からなる場合、環は、縮合、架橋、又はスピロ様式で一緒に結合されてもよい。本明細書で使用される場合、「縮合」という用語は、2個の原子と1つの結合を共有する2つの環を指す。本明細書で使用される場合、「架橋ヘテロシクリル」又は「架橋ヘテロアリシクリル」という用語は、ヘテロシクリル又はヘテロアリシクリルが非隣接原子を接続する1個以上の原子の連結を含有する、化合物を指す。本明細書で使用される場合、「スピロ」という用語は、1個の原子を共有する2つの環を指し、2つの環は、架橋によって結合されていない。ヘテロシクリル及びヘテロアリシクリル基は、環(複数可)中に3~30個の原子、環(複数可)中に3~20個の原子、環(複数可)中に3~10個の原子、環(複数可)中に3~8個の原子、又は環(複数可)中に3~6個の原子を含有することができる。例えば、5個の炭素原子と1個のヘテロ原子、4個の炭素原子と2個のヘテロ原子、3個の炭素原子と3個のヘテロ原子、4個の炭素原子と1個のヘテロ原子、3個の炭素原子と2個のヘテロ原子、2個の炭素原子と3個のヘテロ原子、1個の炭素原子と4個のヘテロ原子、3個の炭素原子と1個のヘテロ原子、又は2個の炭素原子と1個のヘテロ原子。加えて、ヘテロ脂環式環中の任意の窒素は、四級化されてもよい。ヘテロシクリル又はヘテロ脂環式基は、置換されていても非置換であってもよい。そのような「ヘテロシクリル」又は「ヘテロアリシクリル」基の例としては、1,3-ジオキシン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキサン、1,2-ジオキソラン、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキソラン、1,3-オキサチアン、1,4-オキサチイン、1,3-オキサチオラン、1,3-ジチオール、1,3-ジチオラン、1,4-オキサチアン、テトラヒドロ-1,4-チアジン、2H-1,2-オキサジン、マレイミド、スクシンイミド、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ジオキソピペラジン、ヒダントイン、ジヒドロウラシル、トリオキサン、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾリジノン、チアゾリン、チアゾリジン、モルホリン、オキシラン、ピペリジンN-オキシド、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、アゼパン、ピロリドン、ピロリジオン、4-ピペリドン、ピラゾリン、ピラゾリジン、2-オキソピロリジン、テトラヒドロピラン、4H-ピラン、テトラヒドロチオピラン、チアモルホリン、チアモルホリンスルホキシド、チアモルホリンスルホン、及びそれらのベンゾ縮合類似体(例えば、ベンズイミダゾリジノン、テトラヒドロキノリン、及び/又は3,4-メチレンジオキシフェニル)が挙げられるが、これらに限定されない。スピロヘテロシクリル基の例としては、2-アザスピロ[3.3]ヘプタン、2-オキサスピロ[3.3]ヘプタン、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン、2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、2-オキサスピロ[3.4]オクタン、及び2-アザスピロ[3.4]オクタンが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アラルキル」及び「アリール(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して置換基として接続されるアリール基を指す。アラルキルの低級アルキレン及びアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。例としては、ベンジル
、2-フェニルアルキル、3-フェニルアルキル、及びナフチルアルキルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアラルキル」及び「ヘテロアリール(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して置換基として接続されるヘテロアリール基を指す。ヘテロアラルキルの低級アルキレン及びヘテロアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。例としては、2-チエニルアルキル、3-チエニルアルキル、フリルアルキル、チエニルアルキル、ピロリルアルキル、ピリジルアルキル、イソオキサゾリルアルキル、及びイミダゾリルアルキル、並びにそれらのベンゾ縮合類似体が挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロアリシクリル(アルキル)」及び「ヘテロシクリル(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して置換基として接続される複素環式又はヘテロ脂環式基を指す。(ヘテロアリシクリル)アルキルの低級アルキレン及びヘテロシクリルは、置換されていても非置換であってもよい。例としては、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル(メチル)、ピペリジン-4-イル(エチル)、ピペリジン-4-イル(プロピル)、テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル(メチル)、及び1,3-チアジナン-4-イル(メチル)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「低級アルキレン基」は、直鎖-CH-連結基であり、それらの末端炭素原子を介して分子断片を接続するように結合を形成する。例としては、メチレン(-CH-)、エチレン(-CHCH-)、プロピレン(-CHCHCH-)、及びブチレン(-CHCHCHCH-)が挙げられるが、これらに限定されない。低級アルキレン基は、シクロアルキル基(例えば、
Figure 0007203816000002

)で、低級アルキレン基の1つ以上の水素を置き換えることによって、かつ/又は同じ炭素上の両方の水素を置換することによって置換され得る。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を指す。
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」は、式-ORを指し、式中、Rは、本明細書に定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)である。アルコキシの非限定的なリストは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシ、及びベンゾキシである。アルコキシは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アシル」は、カルボニル基を介して置換基として接続される水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、及びヘテロシクリル(アルキル)を指す。例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル、及びアクリルが含まれる。アシルは、置換されていても非置換であってもよい。
「シアノ」基は、「-CN」基を指す。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン原子」又は「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素などの元素周期律表の第7列の放射安定性原子のうちのいずれか1つを意味する。
「チオカルボニル」基は、「-C(=S)R」基を指し、式中、Rは、O-カルボキシに関して定義されるものと同じであってもよい。チオカルボニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-カルバミル」基は、「-OC(=O)N(R)」基を指し、式中、R及びRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。O-カルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-カルバミル」基は、「ROC(=O)N(R)-」基を指し、式中、R及びRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-カルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-チオカルバミル」基は、「-OC(=S)-N(R)」基を指し、式中、R及びRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。O-チオカルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-チオカルバミル」基は、「ROC(=S)N(R)-」基を指し、式中、R及びRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-チオカルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「C-アミド」基は、「-C(=O)N(R)」基を指し、式中、R及びRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。C-アミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-アミド」基は、「RC(=O)N(R)-」基を指し、式中、R及びRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-アミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「S-スルホンアミド」基は、「-SON(R)」基を指し、式中、R及びRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル
)であってもよい。S-スルホンアミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-スルホンアミド」基は、「RSON(R)-」基を指し、式中、R及びRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-スルホンアミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-カルボキシ」基は、「RC(=O)O-」基を指し、式中、Rは、本明細書に定義される水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。O-カルボキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「エステル」及び「C-カルボキシ」という用語は、「-C(=O)OR」基を指し、式中、Rは、O-カルボキシに関して定義されるものと同じであってもよい。エステル及びC-カルボキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「ニトロ」基は、「-NO」基を指す。
「スルフェニル」基は、「-SR」基を指し、式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。スルフェニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルフィニル」基は、「-S(=O)-R」基を指し、式中、Rは、スルフェニルに関して定義されるものと同じであってもよい。スルフィニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルホニル」基は、「SOR」基を指し、式中、Rは、スルフェニルに関して定義されるものと同じであってもよい。スルホニルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」は、水素原子のうちの1つ以上がハロゲンによって置き変えられたアルキル基を指す(例えば、モノ-ハロアルキル、ジ-ハロアルキル、トリ-ハロアルキル、及びポリハロアルキル)。そのような基としては、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-クロロ-2-フルオロメチル、2-フルオロイソブチル、及びペンタフルオロエチルが挙げられるが、これらに限定されない。ハロアルキルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロアルコキシ」は、水素原子のうちの1つ以上がハロゲンによって置き換えられたアルコキシ基を指す(例えば、モノ-ハロアルコキシ、ジ-ハロアルコキシ、及びトリ-ハロアルコキシ)。そのような基としては、クロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1-クロロ-2-フルオロメトキシ、及び2-フルオロイソブトキシが挙げられるが、これらに限定されない。ハロアルコキシは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アミノ」という用語は、-NH基を指す。
「一置換アミン」基は、「-NHR」基を指し、式中、Rは、本明細書に定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。Rは、置換又は非置換であってもよい。一置換アミノ基の例としては、-NH(メチル)、-NH(フェニル)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「二置換アミン」基は、「-NR」基を指し、式中、R及びRは独立して、本明細書に定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。R及びRは、独立して、置換又は非置換であってよい。二置換アミノ基の例としては、-N(メチル)、-N(フェニル)(メチル)、-N(エチル)(メチル)などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「一置換アミン(アルキル)」基は、本明細書で提供されるように、低級アルキレン基を介して置換基として連結される、一置換アミンを指す。一置換アミン(アルキル)は、置換又は非置換であってよい。一置換アミン(アルキル)基の例として、-CHNH(メチル)、-CHNH(フェニル)、-CHCHNH(メチル)、-CHCHNH(フェニル)などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「二置換アミン(アルキル)」基は、本明細書で提供されるように、低級アルキレン基を介して置換基として連結される、二置換アミンを指す。二置換アミン(アルキル)は、置換又は非置換であってよい。二置換アミン(アルキル)基として、-CHN(メチル)、-CHN(フェニル)(メチル)、-NCH(エチル)(メチル)、-CHCHN(メチル)、-CHCHN(フェニル)(メチル)、-NCHCH(エチル)(メチル)などが挙げられるが、これらに限定されない。
置換基の数が指定されない場合(例えば、ハロアルキル)、1つ以上の置換基が存在してもよい。例えば、「ハロアルキル」は、同じ又は異なるハロゲンのうちの1つ以上を含んでもよい。別の例として、「C~Cアルコキシフェニル」は、1個、2個、又は3個の原子を含有する同じ又は異なるアルコキシ基のうちの1つ以上を含んでもよい。
本明細書で使用される場合、ラジカルは、ラジカルを含有する種が別の種に共有結合され得るような、単一の不対電子を有する種を示す。したがって、これに関して、ラジカルは必ずしもフリーラジカルではない。むしろ、ラジカルは、より大きい分子の特定の部分を示す。「ラジカル」という用語は、「基」という用語と互換的に使用され得る。
「薬学的に許容される塩」という用語は、それが投与される生物に著しい刺激をもたらさず、かつ化合物の生物活性及び特性を無効にしない化合物の塩を指す。いくつかの実施形態では、塩は、化合物の酸付加塩である。薬学的塩は、化合物を無機酸、例えば、ハロゲン化水素酸(例えば、塩酸又は臭化水素酸)、硫酸、硝酸、及びリン酸(2,3-ジヒドロキシプロピルニ水素リン酸塩など)と反応させることによって得られ得る。薬学的塩はまた、化合物を有機酸、例えば、脂肪族若しくは芳香族カルボン酸若しくはスルホン酸、例えば、ギ酸、酢酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、サリチル酸、2-オキソペンタン二酸、又はナフタレンスルホン酸と反応させることによって得られ得る。薬学的塩はまた、化合物を塩基と反応させて、
塩、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム、又はリチウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム又はマグネシウム塩、炭酸塩の塩、重炭酸塩の塩、有機塩基の塩、例えば、ジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、C~Cアルキルアミン、シクロへキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、並びにアルギニン及びリシンなどのアミノ酸を有する塩を形成することによって得ることができる。式(I)の化合物に関して、当業者は、塩が窒素ベースの基(例えば、NH)のプロトン化によって形成される場合、窒素ベースの基が正電荷と会合し得(例えば、NHがNH になり得)、正電荷が負の電荷を持つ対イオン(Clなど)によってバランスがとられ得ることを理解している。
1つ以上のキラル中心を有する本明細書に記載の任意の化合物において、絶対立体化学が明示的に示されない場合、各中心が独立して、R配置若しくはS配置、又はこれらの混合物であってもよいことが理解される。したがって、本明細書に提供される化合物は、鏡像異性的に純粋な、鏡像異性的に豊富な、ラセミ混合物、ジアステレオマー的に純粋な化合物、ジアステレオマー的に豊富な化合物、又は立体異性混合物であってもよい。加えて、E又はZと定義され得る幾何異性体を生成する1つ以上の二重結合(複数可)を有する、本明細書に記載の任意の化合物において、各二重結合が独立して、E又はZ、これらの混合物であってもよいことが理解される。同様に、記載の任意の化合物において、全ての互変異性型もまた含まれるよう意図されることが理解される。
本明細書に開示の化合物が満たされていない原子価を有する場合、その原子価が、水素又はその同位体、例えば、水素-1(プロチウム)及び水素-2(重水素)で満たされることを理解されたい。
本明細書に記載の化合物が同位体で標識され得ることが理解される。重水素などの同位体での置換は、例えば、インビボ半減期の増加又は必要投与量の低減など、より大きい代謝安定性に起因するある特定の治療上の利点をもたらし得る。化合物構造中に表される各化学元素は、前述の元素の任意の同位体を含んでもよい。例えば、化合物構造において、水素原子は、化合物中に存在すると明確に開示され得るか、又は理解され得る。水素原子が存在し得る化合物の任意の位置において、水素原子は、水素-1(プロチウム)及び水素-2(重水素)が挙げられるが、これらに限定されない、水素の任意の同位体であってもよい。したがって、本明細書における化合物に対する言及は、文脈が明確にそうでないと示さない限り、全ての可能な同位体形態を包含する。
本明細書に記載の方法及び組み合わせが、結晶形態(多形体としても既知であり、化合物の同じ元素組成の異なる結晶充填配置を含む)、非晶相、塩、溶媒和物、及び水和物を含むことが理解される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、水、エタノールなどの製薬的に許容される溶媒を有する溶媒和形態で存在する。他の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、非溶媒和形態で存在する。溶媒和物は、化学量論量又は非化学量論量のいずれかの溶媒を含有し、水、エタノールなどの製薬的に許容される溶媒での結晶化プロセス中に形成されてもよい。溶媒が水である場合に水和物が形成されるか、又は溶媒がアルコールである場合にアルコラートが形成される。加えて、本明細書に提供される化合物は、非溶媒和並びに溶媒和形態で存在することができる。一般に、溶媒和形態は、本明細書に提供される化合物及び方法の目的で、非溶媒和形態と同等であると見なされる。
値の範囲が提供される場合、上限及び下限、並びにその範囲の上限と下限との間に介在する各値が、実施形態内に包含されることが理解される。
本願で使用される用語及び語句並びにこれらの変化形、特に添付の特許請求の範囲にあるものは、特に明記しない限り、限定的ではなく非限定的であると解釈されるべきである。上記の例として、「含むこと」という用語は、「限定することなく含むこと」、「含むが、これらに限定されないこと」などを意味するよう解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、「備えること」という用語は、「含むこと」、「含有すること」、又は「特徴とする」と同義語であり、包括的又は非限定的であり、追加の列挙されていない要素又は方法の工程を除外しない。「有すること」という用語は、「少なくとも有すること」と解釈されるべきである。「含む」という用語は、「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。「例」という用語は、考察中の項目の徹底的又は限定的なリストではなく例示的な実例を提供するために使用される。「好ましくは」、「好ましい」、「所望の」、又は「望ましい」のような用語、並びに同様の意味の単語の使用は、ある特定の特徴がその構造又は機能にとって重大、本質的、又は重要でさえあるということを暗示するものとして理解されるべきではなく、むしろ単に特定の実施形態で利用されてもされなくてもよい代替又は追加の特徴を強調することを目的とする。加えて、「備えること」という用語は、「少なくとも有すること」又は「少なくとも含むこと」という語句の同意語として解釈されるものとする。化合物、組成物、又はデバイスの文脈で使用される場合、「備えること」という用語は、化合物、組成物、又はデバイスが少なくとも列挙された特徴又は構成要素を含むが、追加の特徴又は構成要素も含んでもよいことを意味する。同様に、接続詞「及び」で連結された項目の群は、それらの項目の1つ1つが群に存在することを要求するものと解釈されるべきではなく、むしろ、文脈が明確にそうでないと示さない限り、「及び/又は」と解釈されるべきである。同様に、接続詞「又は」で連結された項目の群は、その群中の相互排他性を要求するものと解釈されるべきではなく、むしろ、文脈が明確にそうでないと示さない限り、「及び/又は」と解釈されるべきである。
本明細書の実質的にいかなる複数形及び/又は単数形の用語の使用に関しても、当業者は、文脈及び/又は用途に応じて適切に、複数形から単数形、及び/又は単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の入れ替えは、明確にするために本明細書で明示的に記載され得る。不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外しない。ある特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されるという単なる事実は、利益を得るためにこれらの手段の組み合わせを使用することができないということを示すものではない。請求項中のいかなる参照符号も、その範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
化合物
本明細書に開示のいくつかの実施形態は、以下の構造を有する式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩に関し、
Figure 0007203816000003

式中、Rは、任意に置換されたC1~4アルキル、任意に置換されたC2~4アルケニル、任意に置換されたC2~4アルキニル、任意に置換されたC3~6シクロアルキル、及び任意に置換されたC3~6シクロアルキル(C1~4アルキル)から選択されてよく、置換されるとき、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、及びC2~4アルキニルは、独立して、ハロゲン、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルキル、C1~4ハロアルコキシ、シアノ、アミノ、モノ-C1~4アルキルアミン、及びジ-C1~4アルキルアミンから選択される1つ以上の置換基で置換されてよく、C3~6シクロアルキル及びC3~6シクロアルキル(C1~4アルキル)の環は、独立して、ハロゲン、C1~4
ルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルキル、C1~4ハロアルコキシ、シアノ、アミノ、モノ-C1~4アルキルアミン、及びジ-C1~4アルキルアミンから選択される1つ以上の置換基で置換されてよく、Rは、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであってよく、アリール又はヘテロアリールが置換されるとき、アリール及びヘテロアリールは、独立して、非置換のC1~4アルキル、及び
Figure 0007203816000004

から選択される1つ以上の置換基で置換されてよく、Rは、水素、又は非置換のC1~4アルキルであってよく、Aは、CR6A又はN(窒素)であってよく、Aは、CR6B又はN(窒素)であってよく、Zは、単結合、-C(=O)-、又は任意に置換されたC1~6アルキレン基であってよく、任意に置換されたC1~6アルキレン基を構成する1つ又は2つ以上のメチレン基は、独立して、酸素原子又はカルボニル基で任意に置換されてよく、C1~6アルキレン基が置換されるとき、1つ以上のメチレン基は、独立して、非置換のC1~6アルキル基で置換されてよく、Zは、N(窒素)又はC(炭素)であってよく、ZがNであるとき、R4cはなく、R4a及びR4bは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、非置換のC1~6アルキル、非置換のヒドロキシ(C1~6アルキル)、非置換のアルコキシ(C1~6アルキル)、非置換のC2~7アシル、非置換の2~7個の炭素を有する-C-カルボキシ、非置換の-C-アミド、及び非置換のC1~7アルキルスルホニルから選択されてよく、又は、R4a及びR4bは、共に、任意に置換されたC1~6アルキレンを形成してもよく、C1~6アルキレン基を構成する1つ若しくは2つ以上のメチレン基は、独立して、酸素原子、イオウ原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、又は、-(NR)-で任意に置換されてよく、C1~6アルキレン基が置換されるとき、1つ以上のメチレン基は、独立して、ハロゲン、及び非置換のC1~6アルキルから選択される置換基で置換されてよく、又は、R4a及びR4bは、Zと共に、非置換の一環式C3~6シクロアルキル、及び非置換の4-、5-、若しくは6-員ヘテロシクリルを形成してよく、R4cは、ハロゲン、ヒドロキシ、非置換のC1~6アルキル、及び非置換の(C1~6アルキル)から選択されてよく、Rは、水素、非置換のC1~6アルキル、又は非置換のC1~6ハロアルキルであってよく、R6A及びR6Bは、独立して、水素、ハロゲン、又は非置換のC1~4アルキルであってよく、環Bは、任意に置換された一環式C5~7シクロアルキル、任意に置換された5~7員一環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~10員二環式ヘテロシクリルであってよく、環Bが置換されるとき、環Bは、ハロゲン、任意に置換されたC1~6アルキル、任意に置換されたC1~6ハロアルキル、任意に置換されたC3~6シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~6アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~6アルキル)、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~6アルキル)、任意に置換されたアシル、任意に置換された-ヒドロキシ(C1~6アルキル)、任意に置換された-C-アミド、任意に置換された-C-アミド(C1~6アルキル)、任意に置換された-N-アミド、任意に置換された-N-アミド(C1~6アルキル)、任意に置換された一置換アミン、任意に置換された二置換アミン、任意に置換された一置換アミン(C1~6アルキル)、任意に置換された二置換アミン(C1~6アルキル)、及び任意に置換されたスルホニルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。いくつかの実施形態では、環Bは、任意に置換されたC1~6アルキル、任意に置換されたC1~6ハロアルキル、任意に置換されたC3~6シクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~6アルキル)、任意に置換されたアシル、任意
に置換された-C-アミド(C1~6アルキル)、任意に置換された-N-アミド、任意に置換された一置換アミン、任意に置換された二置換アミン、任意に置換された一置換アミン(C1~6アルキル)、任意に置換された二置換アミン(C1~6アルキル)、及び任意に置換されたスルホニルから選択される1つ以上の置換基で置換される。
いくつかの実施形態では、Rは、任意に置換されたメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル及びtert-ブチルなどの、任意に置換されたC1~4アルキルであってよい。いくつかの実施形態では、Rは、非置換のC1~4アルキルであってよい。いくつかの実施形態では、Rは、任意に置換されたC2~4アルケニルであってよい。例えば、Rは、置換若しくは非置換のエテニル、置換若しくは非置換のプロペニル、又は置換若しくは非置換のブテニルであってよい。更に別の実施形態では、Rは、任意に置換されたC2~4アルキニル、例えば、置換若しくは非置換のエチニル、置換若しくは非置換のプロピニル、又は置換若しくは非置換のブチニルであってよい。なお更に別の実施形態では、Rは、任意に置換されたC3~6シクロアルキルであってよい。例えば、Rは、任意に置換された一環式シクロプロピル、任意に置換された一環式シクロブチル、任意に置換された一環式シクロペンチル、任意に置換された一環式シクロヘキシル、任意に置換された二環式(縮合、架橋又はスピロ)シクロペンチル、又は任意に置換された二環式(縮合、架橋又はスピロ)シクロヘキシルであってよい。いくつかの実施形態では、Rは、置換又は非置換のビシクロ[1.1.1]ペンチルであってよい。いくつかの実施形態では、Rは、置換又は非置換の一環式シクロプロピルであってよい。いくつかの実施形態では、Rは、任意に置換されたC3~6シクロアルキル(C1~4アルキル)であってよい。好適なC3~6シクロアルキルの例は、任意に置換されたC3~6シクロアルキル(C1~4アルキル)の一部であってもよく、本明細書に記載され、例としては、任意に置換された一環式シクロプロピル、任意に置換された一環式シクロブチル、任意に置換された一環式シクロペンチル、任意に置換された一環式シクロヘキシル、任意に置換された二環式(縮合、架橋又はスピロ)シクロペンチル、又は任意に置換された二環式(縮合、架橋又はスピロ)シクロヘキシルが挙げられる。(C1~4アルキル)(任意に置換されたC3~6シクロアルキルのうち)について、C1~4アルキルは、メチレン、エチレン、プロピレン、又はブチレンであってよく、それぞれ任意に置換されてよい。いくつかの実施形態では、(C1~4アルキル)(任意に置換されたC3~6シクロアルキルのうち)は、非置換のメチレン、非置換のエチレン、非置換のプロピレン、又は非置換のブチレンであってよい。
いくつかの実施形態では、Rは、任意に置換されたアリールであってよく、例えば、Rは、任意に置換されたフェニル、又は任意に置換されたナフチルであってよい。別の実施形態では、Rは、任意に置換されたヘテロアリールであってよい。Rの任意に置換されたヘテロアリールは、一環式又は二環式であってよい。いくつかの実施形態では、Rは、任意に置換された一環式ヘテロアリールであってよい。様々なヘテロアリールが、Rに存在し得る。いくつかの実施形態では、Rは、任意に置換された一環式窒素含有ヘテロアリールであってよい。いくつかの実施形態では、Rは、置換された1つの置換基であってよい。別の実施形態では、Rは、置換された2つ、3つ、4つ、又は5つの置換基であってよい。複数の置換基で置換されるとき、置換基は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
いくつかの実施形態では、Rが置換されるとき、Rは、非置換のC1~4アルキルで置換されてよい。C1~4アルキルの例は本明細書に記載される。別の実施形態では、Rが置換されるとき、Rは、
Figure 0007203816000005

で置換されてよい。いくつかの実施形態では、Zは単結合であってよい。別の実施形態では、Zは-C(=O)-であってよい。更に別の実施形態では、Zは、任意に置換されたC1~6アルキレン基であってよく、任意に置換されたC1~6アルキレン基を構成する1つ又は2つ以上のメチレン基は、独立して、酸素原子又はカルボニル基で任意に置換されてよく、C1~6アルキレン基が置換されるとき、1つ以上のメチレン基は、独立して、非置換のC1~6アルキル基で置換されてよい。様々なC1~6アルキレン基が当業者に既知であり、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、及びヘキシレンが挙げられるが、これらに限定されない。様々なC1~6アルキル基もまた、当業者に既知である。C1~6アルキル基の例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、tert-ブチル、ペンチル(直鎖又は分枝鎖)及びヘキシル(直鎖又は分枝鎖)である。更に別の実施形態では、ZはN(窒素)であってよい。いくつかの実施形態では、ZはN(窒素)であってよい。本明細書に提供されるように、ZがN(窒素)のとき、R4cはない。別の実施形態では、ZはC(炭素)であってよい。
いくつかの実施形態では、R4a及びR4bは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、非置換のC1~6アルキル、非置換のヒドロキシ(C1~6アルキル)、非置換のアルコキシ(C1~6アルキル)、非置換のC2~7アシル、非置換の2~7個の炭素を有する-C-カルボキシ、非置換の-C-アミド、及び非置換のC1~7アルキルスルホニルから選択されてよい。いくつかの実施形態では、R4a及びR4bは、独立して、ヒドロキシ、又は非置換のC1~6アルキルであってよい。例えば、R4a及びR4bのうち一方がヒドロキシであってよく、R4a及びR4bのうち他方が、非置換のC1~6アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、tert-ブチル、ペンチル(直鎖又は分枝鎖)、及びヘキシル(直鎖又は分枝鎖)であってよい。いくつかの実施形態では、R4a及びR4bのうち一方がヒドロキシであってよく、R4a及びR4bのうち他方がメチルであってよい。別の実施形態では、R4a及びR4bは、独立して、非置換のC1~6アルキル、又は非置換のヒドロキシ(C1~6アルキル)であってよい。更に別の実施形態では、R4a及びR4bは、独立して、非置換のC1~6アルキル、又は非置換のC1~7アルキルスルホニルであってよい。一例として、R4a及びR4bのうち一方は、非置換のC1~6アルキル(メチルなど)であってよく、R4a及びR4bのうち他方は、非置換のC1~7アルキルスルホニル(非置換のメチル-スルフェニルなど)であってよい。更に別の実施形態では、R4a及びR4bは、それぞれ、非置換のC1~6アルキルであってよい。いくつかの実施形態では、R4a及びR4bは、それぞれメチルであってよい。いくつかの実施形態では、R4a及びR4bは、共に、任意に置換されたC1~6アルキレンを形成してもよく、C1~6アルキレン基を構成する1つ又は2つ以上のメチレン基は、独立して、酸素原子、イオウ原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、又は、-(NR)-で任意に置換されてよく、C1~6アルキレン基が置換されるとき、1つ以上のメチレン基は、独立して、ハロゲン、及び非置換のC1~6アルキルから選択される置換基で置換されてよい。別の実施形態では、R4a及びR4bは、Zと共に、非置換の一環式C3~6シクロアルキル、及び非置換の4-、5-、又は6-員ヘテロシクリルを形成してよい。一環式C3~6シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルである。非置換の4-、5-、又は6-員ヘテロシクリルの例とし
て、アゼチジニル、モルフォリニル、ピペラジニル、及びピペリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
上記段落のものを含むいくつかの実施形態では、R4cは、ハロゲン、ヒドロキシ、非置換のC1~6アルキル、及び非置換のヒドロキシ(C1~6アルキル)から選択されてよい。例えば、R4cがハロゲンであるとき、R4cは、F、Cl、Br、又はIであってよい。上記段落のものを含むいくつかの実施形態では、R4cはヒドロキシであってよい。上記段落のものを含む別の実施形態では、R4cは、非置換のC1~6アルキルであってよい。C1~6アルキルの例は本明細書に記載される。上記段落のものを含むいくつかの実施形態では、R4cはメチルであってよい。上記段落のものを含む更に別の実施形態では、R4cは、非置換のヒドロキシ(C1~6アルキル)であってよい。
本明細書で記載されるように、Rは、
Figure 0007203816000006

で置換されてよい。
Figure 0007203816000007

の例として、次のものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0007203816000008
いくつかの実施形態では、Rは水素であってよい。別の実施形態では、Rは、非置換のC1~4アルキルであってよい。例えば、Cは、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル及びtert-ブチルであってよい。
いくつかの実施形態では、Aは、CR6Aであってよい。別の実施形態では、AはN(窒素)であってよい。この段落のものを含むいくつかの実施形態では、Aは、CR6Bであってよい。別の実施形態では、AはNであってよい。いくつかの実施形態では、R6Aは水素であってよい。別の実施形態では、R6Aはハロゲンであってよい。更に
別の実施形態では、R6Aは、非置換C1~4アルキルであってよい。いくつかの実施形態では、R6Bは水素であってよい。別の実施形態では、R6Bはハロゲンであってよい。更に別の実施形態では、R6Bは、非置換のC1~4アルキルであってよい。好適なハロゲン及びC1~4アルキルの例は、本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、A及びAは、それぞれNであってよい。別の実施形態では、AはCHであってよく、AはCHであってよい。更に別の実施形態では、AはNであってよく、AはCR6Bであってよい。なお更に別の実施形態では、AはCR6Aであってよく、AはNであってよい。
いくつかの実施形態では、環Bは、任意に置換された一環式C5~7シクロアルキルであってよい。別の実施形態では、環Bは、任意に置換された5~7員一環式ヘテロシクリルであってよい。更に別の実施形態では、環Bは、任意に置換された7~10員二環式ヘテロシクリルであってよい。いくつかの実施形態では、環Bは、置換又は非置換の一環式Cシクロアルキルであってよい。別の実施形態では、環Bは、置換又は非置換の一環式Cシクロアルキルであってよい。
環Bの環の例としては、以下が挙げられる。
Figure 0007203816000009

式中、アスタリスクは、環
Figure 0007203816000010

への結合点を示し、各環は、環炭素において任意に置換されてよく、各環は、環窒素において任意に置換されてよい。環窒素が置換されるとき、環NH基の水素は置換基で置換される。
環Bの環の更なる例としては、以下が挙げられる。
Figure 0007203816000011

式中、アスタリスクは、環
Figure 0007203816000012

への結合点を示し、各環は、環炭素において任意に置換されてよく、各環は、環窒素において任意に置換されてよい。環窒素が置換されるとき、環NH基の水素は置換基で置換される。
環Bが置換されるとき、環Bに結合した水素のいずれかが、窒素に結合した任意の水素を含む「任意に置換された」として列挙された置換基で置換されてよい。いくつかの実施形態では、環Bの窒素は置換されてよい。いくつかの実施形態では、環Bの少なくとも1つの炭素は置換されてよい。いくつかの実施形態では、環Bの1つの炭素は置換されてよい。いくつかの実施形態では、環Bは1つの位置で置換されてよい。別の実施形態では、環Bは2つの位置で置換されてよい。更に別の実施形態では、環Bは3つの位置で置換されてよい。別の実施形態では、環Bは非置換であってよい。
いくつかの実施形態では、環Bは、ハロゲン、任意に置換されたC1~6アルキル、任意に置換されたC1~6ハロアルキル、任意に置換されたC3~6シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~6アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~6アルキル)、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~6アルキル)、任意に置換されたアシル、任意に置換された-ヒドロキシ(C1~6アルキル)、任意に置換された-C-アミド、任意に置換された-C-アミド(C1~6アルキル)、任意に置換された-N-アミド、任意に置換された-N-アミド(C1~6アルキル)、任意に置換された一置換アミン、任意に置換された二置換アミン、任意に置換された一置換アミン(C1~6アルキル)、任意に置換された二置換アミン(C1~6アルキル)、及び任意に置換されたスルホニルから選択される1つ以上の置換基で置換される。いくつかの実施形態では、環Bは、任意に置換されたC1~6アルキル、任意に置換されたC1~6ハロアルキル、任意に置換されたC3~6シクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~6アルキル)、任意に置換されたアシル、任意に置換された-C-アミド(C1~6アルキル)、任意に置換された-N-アミド、任意に置換された一置換アミン、任意に置換された二置換アミン、任意に置換された一置換アミン(C1~6アルキル)、任意に置換された二置換アミン(C1~6アルキル)、及び任意に置換されたスルホニルから選択される1つ以上の置換基で置換される。いくつかの実施形態では、環Bは、ハロゲン、非置換のC1~6アルキル、非置換のC1~6ハロアルキル、非置換のC3~6シクロアルキル、非置換のヘテロシクリル(C1~6アルキル)、非置換のアシル、非置換の-C-アミド(C1~6アルキル)、非置換の一置換アミン、非置換の二置換アミン、非置換のヒドロキシ(C1~6アルキル)、非置換の一置換アミン(C1~6アルキル)、非置換の二置換アミン(C1~6アルキル)、置換された-N-アミド(このとき、置換された-N-アミドは、-NH-C(=O)-(CH1~4-NR7A7Bであってよく、R7A及びR7Bは、独立して、水素又は非置換のC1~6アルキルであってよい)、及び、非置換のスルホニル(このとき、非置換のスルホニルは、-S(=O)-、非置換のC1~4アルキルであってよい)から選択される1つ以上の置換基で置換される。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ia)の構造、又はその薬学的に許容される塩を有してよく、
Figure 0007203816000013

式中、Rは、非置換のアルケニルであってよく、環Cは、一環式ヘテロアリールであってよく、R4aはヒドロキシであってよく、R4b及びR4cは、それぞれ、非置換のC1~4アルキルであってよく、Aは、CH又はNであってよく、環Bは、任意に置換
された一環式C5~7シクロアルキル、任意に置換された5~7員一環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~10員二環式ヘテロシクリルであってよく、環Bが置換されるとき、環Bは、ハロゲン、非置換のC1~6アルキル、非置換のC1~6ハロアルキル、非置換のC3~6シクロアルキル、非置換のヘテロシクリル(C1~6アルキル)、非置換のアシル、非置換の-C-アミド(C1~6アルキル)、非置換の一置換アミン、非置換の二置換アミン、非置換のヒドロキシ(C1~6アルキル)、非置換の一置換アミン(C1~6アルキル)、非置換の二置換アミン(C1~6アルキル)、置換された-N-アミド(このとき、置換された-N-アミドは、-NH-C(=O)-(CH1~4-NR7A7Bであり、R7A及びR7Bは、独立して、水素、又は非置換のC1~6アルキルである)、及び、非置換のスルホニル(このとき、非置換のスルホニルは、-S(=O)-、非置換のC1~4アルキル-である)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
式(Ia)のいくつかの実施形態では、AはCHであってよい。式(Ia)のいくつかの実施形態では、Rは、-CHCH=CHである。式(Ia)のいくつかの実施形態では、環Cは、ピリジニルなどの窒素含有一環式ヘテロアリールであってよい。環Cがピリジニルであるとき、環C及び
Figure 0007203816000014

は、
Figure 0007203816000015

の構造を有してよく、式中、R4aはヒドロキシであってよく、R4b及びR4cは、それぞれ、非置換のC1~4アルキルであってよい。式(Ia)のいくつかの実施形態では、環Bは、
Figure 0007203816000016

から選択されてよく、式中、アスタリスクは、環
Figure 0007203816000017

への結合点を示し、各環は、環炭素において任意に置換されてよく、各環は、環窒素に
おいて任意に置換されてよい。本明細書で提供されるように、環Bは、非置換であってよく、又は1つ以上の置換基で置換されてもよい。例えば、環Bが置換されるとき、環Bは、1、2又は3個の置換基で置換されてよい。
いくつかの実施形態では、式(I)及び(Ia)の環Bは、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、-CF、-CHF、-CHCF、-CHCHF、-CHOH、-CHCHOH、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタニル、-C(=O)CH、-S(=O)CH、-CHC(=O)N(CH、-CHC(=O)NH(CH)、-CHCHC(=O)N(CH、-CHCHC(=O)NH(CH)、-NH(CH)、-N(CH、-NHC(=O)CHNH(CH)、-NHC(=O)CHN(CH、-CHNH(CH)、-CHCHNH(CH)、-CHN(CH、-CHCHN(CH、-CHピロリジニル、及び-CHCHピロリジニルで置換されてよい。
式(I)の化合物の例として、以下が挙げられる。
Figure 0007203816000018

Figure 0007203816000019

又は、前述のうちのいずれかの薬学的に許容される塩。
式(I)の化合物の例として、以下が挙げられる。
Figure 0007203816000020

又は、前述のうちのいずれかの薬学的に許容される塩。
合成
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、本明細書に提供の詳細な教示によって導かれる既知の技術を使用して、当業者によって様々な方法で作製され得る。例えば、実施形態では、式(I)の化合物は、本明細書に示される一般スキーム1に従って調製される。
一般に、一般スキーム1に示される式(I)の化合物を形成するための一般式A及びBの化合物間のカップリング反応は、本明細書の実施例に記載される反応と同様の方法で、実施例に記載される試薬と条件を適切に調節して実施することができる。一般式A及びBの出発化合物又は他の前駆体を形成するために必要とされる任意の予備反応工程は、当業者によって実行することができる。一般スキーム1において、A、A、R、R、R、及び環Bは、本明細書に記載されるものであり得る。
Figure 0007203816000021
薬学的組成物
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、有効量の1つ以上の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)と、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、又はこれらの組み合わせとを含むことができる、薬学的組成物に関する。
「薬学的組成物」という用語は、本明細書に開示の1つ以上の化合物及び/又は塩と、希釈剤又は担体などの他の化学構成成分との混合物を指す。薬学的組成物は、生物への化合物の投与を促進する。薬学的組成物はまた、化合物を、無機又は有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、及びサリチル酸と反応させることによって得られ得る。薬学的組成物は、一般に、特定の意図した投与経路に合わせて調整される。
「生理学的に許容される」という用語は、化合物の生物活性及び特性を無効にすることも、組成物の送達が意図される動物に相当な損傷又は負傷を引き起こすこともしない、担体、希釈剤、又は賦形剤を定義する。
本明細書で使用される場合、「担体」は、細胞又は組織への化合物の組み込みを促進する化合物を指す。例えば、限定することなく、ジメチルスルホキシド(DMSO)は、対象の細胞又は組織への多くの有機化合物の取り込みを促進する、一般的に利用される担体である。
本明細書で使用される場合、「希釈剤」は、明らかな薬理活性はないが、薬学的に必要又は望ましくあり得る、薬学的組成物中成分を指す。例えば、希釈剤は、製造及び/又は投与には質量が小さ過ぎる、効力のある薬物のかさを増加させるために使用されてもよい。それはまた、注射、摂取、又は吸入によって投与される薬物の溶解のための液体であってもよい。当該技術分野において一般的な希釈剤の形態は、ヒト血液のpH及び等張性を模倣するリン酸緩衝生理食塩水などであるが、これに限定されない緩衝水溶液である。
本明細書で使用される場合、「賦形剤」は、限定することなく、かさ、稠度、安定性、結合能力、潤滑、崩壊能力などを組成物に提供するために、薬学的組成物に添加される本質的に不活性の物質を指す。例えば、酸化防止剤及び金属キレート剤などの安定剤は、賦形剤である。一実施形態では、薬学的組成物は、酸化防止剤及び又は金属キレート剤を含む。「希釈剤」は、ある種の賦形剤である。
本明細書に記載の薬学的組成物は、ヒト患者自身に、あるいは薬学的組成物が併用療法としての他の活性成分、若しくは担体、希釈剤、賦形剤、又はこれらの組み合わせと混合される薬学的組成物中で投与され得る。適切な製剤化は、選択される投与経路によって決まる。本明細書に記載の化合物の製剤化及び投与のための技術は、当業者に既知である。
本明細書に開示の薬学的組成物は、例えば、従来の混合、溶解、顆粒化、ドラジェ作製、水簸、乳化、封入、捕捉、又は錠剤化プロセスによって、それ自体が既知である様式で製造され得る。加えて、活性成分が、その意図した目的を達成するために有効な量で含有される。本明細書に開示の薬剤の組み合わせで使用される化合物の多くは、薬学的に適合する対イオンを有する塩として提供されてもよい。
筋肉内、皮下、静脈内、髄内注射、くも膜下、直接心室内、腹腔内、鼻腔内、及び眼内注射を含む、経口、直腸、肺内、局所、エアロゾル、注射、注入、及び非経口送達が挙げられるが、これらに限定されない、化合物、塩、及び/又は組成物を投与する複数の技術が当該技術分野において存在する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、経口的に投与できる。
また、全身的よりも局所的に、例えば、多くの場合、デポー又は持続放出製剤中で化合物を患部に直接注射又は埋め込むことによって化合物、塩、及び/又は組成物を投与し得る。更に、標的薬物送達システムで、例えば、組織特異的抗体でコーティングされたリポソームで化合物を投与し得る。リポソームは、臓器によって選択的に標的化され、かつ取り込まれる。例えば、呼吸器疾患又は病態を標的化するための鼻腔内又は肺内送達が望ましくあり得る。
組成物は、望ましい場合、活性成分を含有する1つ以上の単位剤形を含み得る、パック又はディスペンサデバイス中に提供されてもよい。パックは、例えば、ブリスターパックなどの金属又はプラスチック箔を含んでもよい。パック又はディスペンサデバイスは、投与に関する説明書が添付されていてもよい。パック又はディスペンサはまた、薬剤の製造、使用、又は販売を規制する行政機関によって規定された形式の、容器に関連する注意書きが添付されていてもよく、その注意書きは、ヒト又は動物投与のための薬物の形態の機関による承認を反映する。そのような注意書きは、例えば、処方薬に関し米国食品医薬品局によって承認されたラベル、又は承認された製品添付文書であってもよい。適合する薬学的担体中で製剤化される本明細書に記載の化合物及び/又は塩を含むことができる組成物はまた、示された病態の治療のために調製され、適切な容器内に配置され、かつラベル付けされてもよい。
使用及び治療方法
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を、本明細書に記載の癌を有する対象に投与することを含み得る、本明細書に記載の癌を寛解させる及び/又は治療するための方法に関する。本明細書に記載される別の実施形態は、本明細書に記載の癌を寛解させる及び/又は治療するための薬剤の製造における、有効量の
本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関する。本明細書に記載される更に別の実施形態は、本明細書に記載の癌を寛解させる及び/又は治療するための、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関する。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、悪性増殖又は腫瘍を、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物と接触させることを含み得る、悪性増殖又は腫瘍の複製を阻害する方法に関し、ここで、悪性増殖又は腫瘍は、本明細書に記載の癌によるものである。本明細書に記載される別の実施形態は、悪性増殖又は腫瘍の複製を阻害するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関し、ここで、悪性増殖又は腫瘍は本明細書に記載の癌によるものである。本明細書に記載される更に別の実施形態は、悪性増殖又は腫瘍の複製を阻害するための、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関し、ここで、悪性増殖又は腫瘍は本明細書に記載の癌によるものである。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、悪性増殖又は腫瘍を、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物と接触させることを含み得る、本明細書に記載の癌を有する対象において、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療するための方法に関する。本明細書に記載される別の実施形態は、悪性増殖又は腫瘍と接触させることを含み得る、癌を寛解させる又は治療するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関し、ここで、悪性増殖又は腫瘍は本明細書に記載の癌によるものである。本明細書に記載される更に別の実施形態は、悪性増殖又は腫瘍と接触させることを含み得る、癌を寛解させる又は治療するための、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関し、ここで、悪性増殖又は腫瘍は本明細書に記載の癌によるものである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を、本明細書に記載の癌由来の癌細胞に提供することを含み得る、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)する方法に関する。本明細書に記載される別の実施形態は、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩
)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関する。本明細書に記載される更に別の実施形態は、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)するための、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関する。本明細書に記載のいくつかの実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を、本明細書に記載の癌由来の癌細胞に提供することを含み得る、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)する方法に関する。本明細書に記載の別の実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を、本明細書に記載の癌由来の癌細胞と接触させることによって、WEE1の活性を阻害することを含み得る、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)する方法に関する。
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を用いて、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)することを含み得る、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療する方法に関する。本明細書に記載される別の実施形態は、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)することによって、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関する。本明細書に記載される更に別の実施形態は、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)することによって、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療するための、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関する。本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を、癌細胞と接触させることを含み得る、本発明に記載の癌を寛解させる又は治療する方法に関し、このとき化合物は、WEE1の活性を阻害(例えば、TP53変異型細胞におけるWEE1の活性阻害、TP53野生型細胞におけるWEE1の活性阻害、p53欠損細胞におけるWEE1の活性阻害、及び/又は、細胞中のWEE1の過剰発現の低下)する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を、本明細書に記載の癌、又は本明細書に記載の癌由来の癌細胞を有する対象に提供することを含み得る、WEE1の活性を阻害する方法に関する。本明細書に開示される別の実施形態は、WEE1の活性を阻害するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物の使用に関する。本明細書に開示される更に別の実施形態は、WEE1の活性を阻害するための、本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物に関する。
好適な癌の例としては、脳癌、脳頸部癌、食道癌、甲状腺癌、小細胞癌、非小細胞癌、乳癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌及び小細胞肺癌)、胃癌、胆嚢/胆管癌、肝臓癌、膵臓癌、結腸癌、直腸癌、卵巣癌、絨毛癌、子宮体癌、子宮頸癌、腎盂/尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、陰茎癌、精巣癌、胎児癌、ウィルムス癌、皮膚癌、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング腫瘍、軟部肉腫、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、真性多血症、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載されるように、癌は、1種以上の抗癌剤に対して耐性を持つようになり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)又は本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)を含む薬学的組成物を使用して、1種以上の抗癌剤(例えば、1種以上のWEE1阻害剤)に対して耐性を持つようになった癌を治療及び/又は寛解させることができる。対象が耐性を持つようになり得る抗癌剤の例として、WEE1阻害剤(例えば、AZD1775)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、1種以上の抗癌剤に対して耐性を持つようになった癌は、本明細書に記載される癌であってよい。
いくつかの既知のWEE1阻害剤は、治療されている対象における1つ以上の望ましくない副作用を引き起こす可能性がある。望ましくない副作用の例としては、血小板減少症、好中球減少症、貧血症、下痢、嘔吐、悪心、腹痛、及び便秘が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)は、既知のWEE1阻害剤に関連する1つ以上の副作用の数及び/又は重篤度を低下させることができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、既知のWEE1阻害剤(例えば、AZD1775、正式にはMK1775として知られている(CAS番号:955365-80-7、2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-1,2-ジヒドロピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン))を投与された対象が経験する同じ副作用の重篤度と比較して、25%未満の副作用(本明細書に記載されるもののうち1つなど)の重篤度をもたらし得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、既知のWEE1阻害剤(例えば、AZD1775)を投与された対象が経験する副作用の数と比較して、25%未満の副作用の数をもたらし得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、既知のWEE1阻害剤(例えば、AZD1775)を投与された対象が経験する同じ副作用の重篤度と比較して、約10%~約30%の範囲で低い、副作用(本明細書に記載されるもののうち1つなど)の重篤度をもたらし得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、
又はその薬学的に許容される塩は、既知のWEE1阻害剤(例えば、AZD1775)を投与された対象が経験する副作用の数と比較して、約10%~約30%未満の範囲の副作用の数をもたらし得る。
WEE1の活性の阻害が有益である、癌の増殖を治療、寛解、及び/又は阻害するのに使用され得る、1つ以上の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、「化合物」という見出しで、段落[0064]~[0079]に記載される実施形態のいずれかに提供される。
本明細書で使用される場合、「対象」とは、治療、観察、又は実験の対象である動物を指す。「動物」には、冷血及び温血の脊椎動物及び無脊椎動物、例えば、魚、甲殻類、爬虫類、及び特に、哺乳類が含まれる。「哺乳類」には、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウマ、霊長類、例えば、サル、チンパンジー、及び類人猿、並びに特に、ヒトが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象はヒトであり得る。いくつかの実施形態では、対象は、小児及び/又は乳児、例えば、発熱した小児又は乳児であり得る。他の実施形態では、対象は、成人であり得る。
本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療すること」、「治療」、「治療的」、及び「療法」という用語は、必ずしも疾病又は病態の完全な治癒又は消滅を意味するとは限らない。疾病又は病態の任意の望ましくない兆候又は症状の任意の程度の任意の軽減が、治療及び/又は療法と見なされ得る。更に、治療は、対象の健康又は外観の全体的な感覚を悪化させ得る行為を含む可能性がある。
「治療有効量」及び「有効量」という用語は、指示された生物学的又は医学的応答を誘発する、活性化合物又は薬剤の量を示すために使用される。例えば、治療有効量の化合物、塩又は組成物は、疾病又は病態の症状を予防、緩和、若しくは改善するか、又は治療される対象の生存を延長するために必要な量であり得る。この応答は、組織、系、動物、又はヒトにおいて生じ得、治療される疾病又は病態の徴候又は症状の緩和を含む。有効量の決定は、本明細書に提供される開示を考慮して、十分当業者の能力の範囲内である。用量として必要とされる本明細書に開示の化合物の治療有効量は、投与経路、ヒトなどの治療されている動物の種類、及び考慮中の特定の動物の身体特性によって決まる。用量は、所望の効果を達成するように合わせて調整され得るが、体重、食生活、併用投薬、及び医療分野の当業者が認識するであろう他の要因などの要因によって決まる。
例えば、化合物又は放射線の有効量は、(a)癌によって引き起こされる1つ以上の症状の軽減、緩和、若しくは消失、(b)腫瘍サイズの低減、(c)腫瘍の除去、及び/又は(d)腫瘍の長期疾患安定化(成長停止)をもたらす量である。肺癌(非小細胞肺癌など)の治療において、治療有効量は、咳、息切れ、及び/又は疼痛を緩和又は除去する量である。別の例として、WEE1阻害剤の有効量、つまり治療有効量は、WEE1活性及び/又はリン酸化(例えば、CDC2のリン酸化)の低減をもたらす量である。WEE1の活性の低下は当業者に既知であり、WEE1内因性キナーゼ活性及び下流の基質のリン酸化の分析によって決定することができる。
治療で使用するために必要とされる式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の量は、選択された特定の化合物又は塩だけはなく、投与経路、治療されている疾病又は病態の性質及び/又は症状、並びに患者の年齢及び状態によっても変化し、最終的に、主治医又は臨床医の判断による。薬学的に許容される塩の投与の場合、投与量は、遊離塩基として計算され得る。当業者によって理解されるように、ある特定の状況において、特に侵攻性の疾病又は病態を効果的かつ積極的に治療するために、本明細書に記載の投与量範囲
を超えるか、又ははるかに超えさえする量で、本明細書に開示の化合物を投与することが必要である場合がある。
しかしながら、一般に、好適な用量は多くの場合、約0.05mg/kg~約10mg/kgの範囲内である。例えば、好適な用量は、1日当たり体重の約0.10mg/kg~約7.5mg/kg、例えば、1日当たりレシピエントの体重の約0.15mg/kg~約5.0mg/kg、1日当たりレシピエントの体重の約0.2mg/kg~4.0mg/kgの範囲内、又はこの間の任意の量であってもよい。化合物は、単位剤形で投与されてもよく、例えば、単位剤形当たり1~500mg、10~100mg、又は5~50mg、又はこの間の任意の量の活性成分を含有する。
所望の用量は、単回用量で、又は例えば、1日当たり2回、3回、4回、若しくはそれ以上の部分用量として、適切な間隔で投与される分割用量として、便利に提供されてもよい。部分用量自体は、例えば、多くの別個の大まかに間隔が置かれた投与に更に分割されてもよい。
当業者には容易に明らかになるように、投与される有用なインビボ投与量及び特定の投与方法は、年齢、体重、苦痛の重症度、及び治療される哺乳動物種、用いられる特定の化合物、並びにこれらの化合物が用いられる特定の用途に応じて異なる。有効な投与量レベル、つまり所望の結果を達成するために必要な投与量レベルの決定は、日常的な方法、例えば、ヒト臨床試験、インビボ研究、及びインビトロ研究を使用して、当業者によって達成され得る。例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の有用な投与量は、それらのインビトロ活性及び動物モデルにおけるインビボ活性を比較することによって決定され得る。そのような比較は、シスプラチン及び/又はゲムシタビン)などの確立された薬物との比較によって行われ得る。
投与量及び間隔は、調節作用又は最小有効濃度(minimal effective concentration、MEC)を維持するのに十分である活性部分の血漿レベルを提供するように個々に調節されてもよい。MECは、各化合物に対して異なるが、インビボ及び/又はインビトロデータから推定され得る。MECを達成するために必要な投与量は、個々の特徴及び投与経路によって決まる。しかしながら、HPLCアッセイ又はバイオアッセイが血漿濃度を決定するために使用され得る。投与間隔もまたMEC値を使用して決定され得る。組成物は、10~90%の期間、好ましくは30~90%、最も好ましくは50~90%にわたって、MECを超える血漿レベルを維持するレジメンを使用して投与されるべきである。局所投与又は選択的取り込みの場合、薬物の有効局所濃度は、血漿濃度に関連しない場合がある。
主治医が、毒性又は臓器機能不全により、投与をどのように及びいつ終了、中断、又は調節するのかを知ることに留意されたい。反対に、主治医は、臨床応答が適切ではない(毒性を除外する)場合、治療をより高いレベルに調節することも知っている。対象となる疾患の管理において投与される用量の大きさは、治療しようとする疾病又は病態の重症度並びに投与経路によって変動する。疾病又は病態の重症度は、例えば、部分的には、標準的な予後評価方法によって評価されてもよい。更に、用量及び恐らく投薬回数はまた、個々の患者の年齢、体重、及び応答によっても変化する。上記で考察されるものに匹敵するプログラムが、獣医学で使用されてもよい。
本明細書に開示の化合物、塩、及び組成物は、既知の方法を使用して有効性及び毒性に関して評価され得る。例えば、ある特定の化学部分を共有する特定の化合物又は化合物のサブセットの毒物学は、哺乳動物、及び好ましくはヒト細胞株などの細胞株に対するインビトロ毒性を決定することによって確立され得る。そのような研究の結果は、多くの場合
、哺乳動物、又は特にヒトなどの動物における毒性を予測する。あるいは、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、又はサルなどの動物モデルにおける特定の化合物の毒性は、既知の方法を使用して決定されてもよい。特定の化合物の有効性は、インビトロ方法、動物モデル、又はヒト臨床試験などのいくつかの認められている方法を使用して確立され得る。有効性を決定するためのモデルを選択する場合、当業者は、適切なモデル、用量、投与経路、及び/又は養生法を選択するための最先端の技術によって導かれ得る。
更なる実施形態が、以下の実施例において更に詳細に開示され、それらは、特許請求の範囲を決して限定しない。
中間体1
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000022
中間体1は、中間体1の合成の目的に限定して参照することにより本明細書に組み込まれる、国際公開第2008/133866号及びMatheson et al.,ACS Chemical Biology(2016)11(4):921-930に従って調製した。
一般手順A
2段階カップリング法
Figure 0007203816000023
中間体1(1当量)のTHF/水(0.2~0.5M)中溶液に、RT(室温)でオキソン(3当量)を添加し、反応物を1時間撹拌した。反応物を水で希釈し、EAで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体Bを淡黄色半固体として得た。中間体B(1当量)のトルエン(0.3~0.5M)中の撹拌溶液に、DIPEA(3当量)及び中間体C(1当量)を加えた。反応物をRTで16時間撹拌した。反応物を水で希釈し、EAで抽出し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗残留物をカラムクロマトグラフィー又は逆相HPLCによって精製して、生成物の式(I)を得た。
一般手順B
一容器カップリング法
Figure 0007203816000024
中間体1(1当量)のトルエン(0.2~0.5M)中溶液に、mCPBA(2.0当量)を加えた。反応物をRTで1時間撹拌した。DIPEA(5.0当量)及び対応するアミン(1.0当量)を添加した。反応物をRTで24時間撹拌した。NaHCOを添加し、混合物をEAで3回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。粗残留物をカラムクロマトグラフィー又は逆相HPLCによって精製して、生成物の式(I)を得た。
実施例1
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((2’-メチル-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ-[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000025
2-(2-ヨードフェニル)酢酸(100g、381.67mmol)をMeOH(400mL)に溶解した。SOCl(34mL、458.01mmol)を撹拌しながらRTで添加し、反応混合物を60℃で1時間加熱した。溶媒を減圧下で除去した。得られた粗物質を酢酸エチル(250mL)に溶解し、飽和NaHCO(1×100mL)、ブライン(1×100mL)で洗浄し、乾燥させた(NaSO)。溶媒を除去して、2-(2-ヨードフェニル)アセテート(100g、95%)を褐色油として得た。MS(ESI)m/z 276.9[M+H]
メチル2-ヨードベンゾエート(100g、362.31mmol)のDMF(350mL)中溶液に、シアン化銅(I)(35.6g、398.55mmol)を加えた。得られた混合物を130℃で5時間撹拌した。反応物を、5%NHOH水溶液(350mL)で希釈した。30分間撹拌した後、混合物をCHCl(3×200mL)で抽出した。有機抽出物を、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。得られた粗混合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、7%EA/pet.エーテル)により精製し、メチル2-(2-シアノフェニル)アセテート(56g、86%)を褐色油として得た。MS(ESI)m/z176.0[M+H]
水素化ナトリウム(14.5g、604.20mmol)を乾燥DMF(500mL)中に懸濁させた。混合物をN下で0℃に冷却した。この溶液に、DMF(50mL)中
のメチル2-(2-シアノフェニル)アセテート(53g、302.87mmol)を0℃で添加し、RTで20分間撹拌した。次いで、1,2-ジブロモエタン(52.4mL、605.7mmol)を0℃で反応混合物に添加した。反応物を0℃で30分間、RTで1時間撹拌した。反応完了後、冷水(300mL)を添加し、混合物をエチルアセテート(3×750mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、濃縮した。得られた粗混合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、5%EA/pet.エーテル)により精製し、メチル1-(2-シアノフェニル)シクロプロパン-1-カルボキシレート(40g、65%)を黄色油として得た。MS(ESI)m/z 202.1[M+H]
メチル1-(2-シアノフェニル)シクロプロパンカルボキシレート(38g、56.18mmol)、MeOH(500mL)及びラネーNi(19g)を、鋼製容器に加えた。混合物をRT、50PSIの水素下で15時間撹拌した。反応完了後、反応混合物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCMで洗浄した。溶媒を除去し、得られた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、30%EA/pet.エーテル)によって精製し、1’,2’-ジヒドロ-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-3’-オン(25g、78%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z 174.0[M+H]
硝酸カリウム(15.4g、152.48mmol)を、1’,2’-ジヒドロ-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-3’-オン(25g、144.51mmol)の硫酸溶液(650mL)に、5分間かけて加えた。反応物を10分間撹拌した後、冷水に注いだ。沈殿物を、濾過によって除き、水で洗浄して、7’-ニトロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-3’(2’H)-オン(20g、63%)を黄色固体として得た。MS(ESI)m/z 219.0[M+H]
BF OEt(47.3mL、366.4mmol)を、0℃の、NaBH(10.4g、275.3mmol)のTHF(40mL)中懸濁液に加え、その後1時間撹拌した。7’-ニトロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-3’(2’H)-オン(20g、91.74mmol)のTHF(400mL)中溶液を、反応物に加えた。混合物を還流させながら2時間加熱した。反応物を冷却し、飽和NaHCOで中和した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物をEtOHに溶解し、HCl(5N)を加えた。混合物を還流下で1時間加熱した。反応物を冷却し、次いで減圧下で溶媒を蒸発させた。残留物を飽和NaHCOで中和し、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮して、7’-ニトロ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン](14.6g、78%)を得た。MS(ESI)m/z 205.0[M+H]
NaCNBH(9.8g、157.45mmol)を、7’-ニトロ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン](14.6g、71.57mmol)のMeOH(400mL)溶液に加えた。ホルムアルデヒド(37%水溶液、5.8mL、213.10mmol)及び酢酸(4.0mL、71.57mmol)を添加した。反応物をRTで4時間撹拌した。反応物飽和NaHCOで中和した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を水で希釈し、5%MeOH:DCM(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。得られた粗混合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、3%MeOH/DCM)で精製し、2’-メチル-7’-ニトロ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン](11.5g、73%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z 219.2[M+H]
2’-メチル-7’-ニトロ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン](1.5g、6.88mmol)を鋼製容器に加え、その後MeOH(50mL)及びラネーNi(0.75g)を加えた。反応混合物をRT、H雰囲気下で3時間撹拌した。完了後、反応混合物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCMで洗浄した。濾液を濃縮し、乾燥して、2’-メチル-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-アミン(0.78g、63%)を淡黄色固体として得た。MS(ESI)m/z 189.2[M+H]
実施例1を、一般手順Bに従って、2’-メチル-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-アミンを用いて調製した。融点:115~117℃;H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.17(br s,1H)、8.85(s,1H)、8.01(t,J=8.4Hz,1H)、7.76(d,J=8.4Hz,1H)、7.63(d,J=7.6Hz,1H)、7.55(br s,1H)、7.38-7.33(m,1H)、6.66(d,J=8.8Hz,1H)、5.71-5.61(m,1H)、5.30(s,1H)、5.01-4.96(m,1H)、4.86-4.78(m,1H)、4.68(d,J=6.0Hz,2H)、3.56(s,2H)、2.44(s,2H)、2.34(s,3H)、1.46(s,6H)、0.93-0.79(m,4H);MS(ESI)m/z 498.2[M+H]
実施例2
2-アリル-6-((2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-イル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン塩酸塩
Figure 0007203816000026
7’-ニトロ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン](3g、14.63mmol)の1,4-ジオキサン:HO(45mL、2:1)中撹拌溶液に、1N NaOH(15mL)を0℃で加えた。5分後、ジ-tert-ブチルジカーボネート(3.7mL、16.91mmol)を0℃で添加し、反応物をRTで2時間撹拌した。反応物をKHSO(pH:2~3)で酸性化した後、反応物を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮した。得られた粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、20%EA/pet.エーテル)によって精製し、tert-ブチル7’-ニトロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレート(2.5g、56%)を淡黄色固体として得た。MS(ESI)m/z 249.0[M-C+H]
tert-ブチル7’-ニトロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレート(1.0g、3.28mmol)のEtO
H(50mL)中撹拌溶液に、塩化第一スズ(3.74g、19.67mmol)、続いて塩化アンモニウム(1.04g、19.672mmol)をRTで添加した。反応物を70℃で1時間撹拌した。反応完了後、粗反応物を減圧下で濃縮し、水(20mL)で希釈し、pHを飽和NaHCOでpH8~9に調整した。混合物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCM(3×100mL)で洗浄して、濃縮し、tert-ブチル7’-アミノ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレート(615mg、93%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z 275.4[M+H]
tert-ブチル7’-(2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレートを、一般手順Bに従い、tert-ブチル-7’-アミノ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレートを用いて調製した。MS(ESI)m/z 584.6[M+H]
tert-ブチル7’-(2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレート(110mg、0.22mmol)の1,4-ジオキサン(2mL)中撹拌溶液に、1,4-ジオキサン(2mL)中4.0M HClを0℃で加えた。反応物をRTで1時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテル(2×)と共蒸留して、実施例2(110mg、88%)を灰白色固体として得た。融点:246~248℃;H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.30(br s,1H)、9.29(br s,2H)、8.89(s,1H)、8.05(t,J=7.6Hz,1H)、7.78(d,J=8.4Hz,1H)、7.75-7.71(m,1H)、7.63(d,J=8.0Hz,1H)、7.48(d,J=8.4Hz,1H)、6.83(d,J=8.8Hz,1H)、5.72-5.61(m,1H)、4.99(d,J=10.0Hz,1H)、4.84-4.80(m,1H)、4.69(d,J=5.6Hz,2H)、4.41-4.34(m,2H)、3.28-3.24(m,2H)、1.46(s,6H)、1.11-1.05(d,J=5.6Hz,4H);MS(ESI)m/z 484.2[M+H]
実施例3
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((2’-イソプロピル-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000027
7’-ニトロ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン](0.7g、3.41mmol)のDMF(6mL)中撹拌溶液に、K
CO(1.88g、13.66mmol)を、続いて2-ヨードプロパン(0.68mL、6.83mmol)を加えた。反応物をRTで6時間撹拌した。水(50mL)を添加し、混合物をEA(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。粗反応物をカラムクロマトグラフィー(SiO、30%EA/pet.エーテル)で精製し、2’-イソプロピル-7’-ニトロ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン](0.45g、53%)を淡黄色液体として得た。MS(ESI)m/z 247.3[M+H]
2’-イソプロピル-7’-ニトロ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン](0.38、1.54mmol)のエタノール(12mL)中撹拌溶液に、SnCl(1.75g、9.27mmol)と、続いてNHCl(0.48g、9.23mmol)をRTで加えた。反応物を70℃で1時間撹拌した。完了後、粗反応物を減圧下で濃縮し、水(20mL)で希釈し、pHを飽和NaHCOでpH8~9に調整した。混合物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCM(3×100mL)で洗浄し、濃縮して、2’-イソプロピル-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-アミン(0.18g、54%)を黄色固体として得た。MS(ESI)m/z 217.2[M+H]
実施例3を、一般手順Bに従って、2’-イソプロピル-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-アミンを用いて調製した。融点:118~120℃;H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.17(br s,1H)、8.85(s,1H)、7.99(t,J=8.0Hz,1H)、7.77(d,J=7.6Hz,1H)、7.63(d,J=7.2Hz,1H)、7.60-7.54(m,1H)、7.32(d,J=6.8Hz,1H)、6.65(d,J=8.8Hz,1H)、5.72-5.59(m,1H)、5.30(s,1H)、4.98(d,J=10.0Hz,1H)、4.82(d,J=18.8Hz,1H)、4.68(d,J=6.0Hz,2H)、3.70(s,2H)、2.86-2.80(m,1H)、2.51(s,2H)、1.46(s,6H)、1.06(d,J=6.4Hz,6H)、1.00-0.78(m,4H);MS(ESI)m/z 526.3[M+H]
実施例4
6-((2’-アセチル-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-イル)アミノ)-2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000028
7’-ニトロ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン](500mg、2.45mmol)のTHF(10mL)中撹拌溶液に、EtN(0.825mL、6.13mmol)を0℃で添加した。5分後、塩化アセチ
ル(0.19mL、2.69mmol)を0℃で添加した。反応物をRTで2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EA(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮した。残留物をペンタンを用いて微粉化し、1-(7’-ニトロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-イル)エタノン(386mg、63%)を淡黄色固体として得た。MS(ESI)m/z 247.3[M+H]
1-(7’-ニトロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-イル)エタノン(380mg、1.54mmol)のEtOH(20mL)中撹拌溶液に、SnCl(1.76g、9.27mmol)を、続いてNHCl(0.49g、9.27mmol)をRTで加えた。反応物を70℃で1時間撹拌した。完了後、粗反応物を減圧下で濃縮し、水(20mL)で希釈し、pHを飽和NaHCOでpH8~9に調整した。反応物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCM(3×100mL)で洗浄して、濃縮し、1-(7’-アミノ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-イル)エタノン(305mg、91%)を明黄色液体として得た。MS(ESI)m/z 217.3[M+H]
実施例4を、一般手順Bに従って、1-(7’-アミノ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-イル)エタノンを用いて調製した。融点:181~183℃;H NMR(DMSO-d,400MHz,VT NMR、80℃)δ10.27(br s,1H)、8.87(s,1H)、8.12-8.01(m,1H)、7.76(d,J=10Hz,1H)、7.71-7.66(m,1H)、7.62(d,J=10Hz,1H)、7.40-7.37(m,1H)、6.77(d,J=11.2Hz,1H)、5.72-5.62(m,1H)、5.04-4.83(m,3H)、4.70-4.66(m,4H)、3.52(s,2H)、2.07(s,3H)、1.47(s,6H)、0.99-0.90(m,4H);MS(ESI)m/z 526.3[M+H]
実施例5
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000029
4℃の濃縮HSO溶液(62mL)に、温度を15℃未満に維持した1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(15g、112.78mmol)を滴下して加えた。4℃の撹拌混合物に、内部温度を10℃未満に維持したNaNO(12.5、148.80mmol)を添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応混合物にNHOH(185mL)を、最終pH=8まで添加した。混合物をDCM(3×150mL)で抽出し、ブライン(75mL)で洗浄して、乾燥させた(NaSO)。溶媒を除去した。得られた粗物をEtOH(50mL)に溶解し、濃HCl(14mL)を添加した。得られた固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して、7-ニトロ-1,2,3,4-テ
トラヒドロイソキノリン(13g、86%)を異性体の混合物として得た。MS(ESI)m/z:179.1[M+H]
7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(10g、56.18mmol)の乾燥1,2-ジクロロエタン(200mL)中撹拌溶液に、ホルマリン(2.3mL、61.80mmol、37%ホルムアルデヒド水溶液)を、続いてNaCNBH(52g、245.35mmol)を加えた。反応物をRTで24時間激しく撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、混合物をEA(200mL)で希釈した。飽和NaHCO(200mL)を激しく撹拌しながら添加した。有機層を分離し、水層をエチルアセテート(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、減圧下で濾過し、褐色油を得た。粗生成物をクロマトグラフィー(SiO、MeOH/DCM)により精製し、3-位置異性体(5g、26.041mmol)の混合物を得た。位置異性体の混合物(4g)を、SFC-Prep(Lux Amylose-2(4.6×250mm)、90%CO:10%エタノール中0.5%DEA)によって精製し、2-メチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(1.5g)を得た。MS(ESI)m/z193.0[M+H]
EtOH(75mL)中2-メチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(700mg、3.64mmol)の撹拌溶液に、10%Pd/C(350mg)を加えた。反応物をRTで3時間、H雰囲気下で撹拌した。完了後、粗反応物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCM(3×10mL)で洗浄した。溶媒を除去して、2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミン(560mg、94%)を淡黄色固体として得た。MS(ESI)m/z163.2[M+H]
実施例5を、一般手順Bに従って、2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミンを用いて調製した。融点:213~215℃;H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.18(br s,1H)、8.86(s,1H)、8.00(t,J=8.0Hz,1H)、7.76(d,J=7.6Hz,1H)、7.63(d,J=7.6Hz,1H)、7.56(br s,1H)、7.42-7.37(m,1H)、7.05(d,J=8.8Hz,1H)、5.69-5.61(m,1H)、5.30(s,1H)、4.98(d,J=10.4Hz,1H)、4.86-4.78(m,1H)、4.68(d,J=6.0Hz,2H)、3.48(s,2H)、2.77(t,J=5.6Hz,2H)、2.64-2.57(m,2H)、2.37(s,3H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z472.5[M+H]
実施例6
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン塩酸塩
Figure 0007203816000030
7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(4g、22.41mmol
)の1,4-ジオキサン:HO(2:1、60mL)中撹拌溶液に、1N NaOH(20mL)を0℃で加えた。5分後、ジ-tert-ブチルジカーボネート(5.66mL、24.68mmol)を0℃で添加し、反応物をRTで2時間撹拌した。反応物をKHSO(pH:2~3)で酸性化した後、反応物をEA(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮した。得られた粗物をカラムクロマトグラフィー(SiO、20%EA/pet.エーテル)によって精製し、tert-ブチル7-ニトロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(4.8g、77%)を淡黄色固体として得た。MS(ESI)m/z223.2[M-C+H]
tert-ブチル7-ニトロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(3.5g、12.59mmol)のEtOH(50mL)中撹拌溶液に、湿10%Pd/C(3g)を加え、反応物をH雰囲気下、RTで3時間撹拌した。反応完了後、粗反応物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCM(3×100mL)で洗浄して、濃縮し、tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(2.6g、83%)を明黄色液体として得た。MS(ESI)m/z193.2[M-C+H]
tert-ブチル7-(2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートを、一般手順Bに従い、tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートを用いて調製した。MS(ESI)m/z558.3[M+H]
tert-ブチル7-(2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-3,4-ジヒドロイソ-キノリン-2(1H)-カルボキシレート(130mg、0.23mmol)の1,4-ジオキサン(2mL)中撹拌溶液に、1,4-ジオキサン中4.0M HCl(2mL)を0℃で加えた。混合物をRTで1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテル(2×)と共蒸留して、実施例6(92mg、83%)を灰白色固体として得た。融点:234~236℃;H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.24(br s,1H)、9.07(br s,2H)、8.89(s,1H)、8.04(t,J=8.0Hz,1H)、7.79(d,J=7.6Hz,1H)、7.75-7.71(m,1H)、7.63(d,J=8.0Hz,1H)、7.53-7.47(m,1H)、7.19(d,J=8.8Hz,1H)、5.74-5.61(m,1H)、4.99(d,J=9.2Hz,1H)、4.86-4.78(m,1H)、4.69(d,J=5.6Hz,2H)、4.30-4.25(m,2H)、3.39(t,J=6.4Hz,2H)、2.96(t,J=6.0Hz,2H)、1.16(s,6H);MS(ESI)m/z458.5[M+H]
実施例7
2-アリル-6-((2-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000031
7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(5g、28.09mmol)のDMF(20mL)中撹拌溶液に、KCO(15.5g、112.36mmol)を、続いてヨウ化エチル(4.4mL、56.18mmol)を加えた。反応物をRTで3時間撹拌した。水(50mL)を添加し、混合物をエチルアセテート(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。得られた粗残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO、30%EA/pet.エーテル)により精製して、2-エチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(3.1g、54%)を淡黄色液体として得た。MS(ESI)m/z 207.1[M+H]
2-エチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(3.1g、15.05mmol)のEtOH(50mL)中撹拌溶液に、湿10%Pd/C(3g)を加え、反応物をRT、H雰囲気下で3時間撹拌した。完了後、反応物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCM(3×100mL)をで洗浄し、濃縮して、2-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミン(2.1g、79%)を黄色液体として得た。MS(ESI)m/z177.0[M+H]
実施例7を、一般手順Bに従って、2-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミンを用いて調製した。H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.26(br s,1H)、8.86(s,1H)、7.98(t,J=7.6Hz,1H)、7.76(d,J=8.4Hz,1H)、7.63(d,J=8.0Hz,1H)、7.61-7.56(m,1H)、7.37(d,J=8.4Hz,1H)、7.04(d,J=8.4Hz,1H)、5.72-5.59(m,1H)、5.32(br s,1H)、4.98(d,J=10.4Hz,1H)、4.82(d,J=18.4Hz,1H)、4.68(d,J=6.0Hz,2H)、3.50(s,2H)、2.75(t,J=5.2Hz,2H)、2.64(t,J=5.6Hz,2H)、2.57-2.53(m,2H)、1.46(s,6H)、1.12(t,J=6.8Hz,3H);MS(ESI)m/z486.5[M+H]
実施例8
6-((2-アセチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000032
7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(1g、5.62mmol)のTHF(15mL)中撹拌溶液に、EtN(1.6mL、14.04)を0℃で加えた。5分後、塩化アセチル(0.35mL、5.62mmol)を0℃で添加し、反応物をRTで2時間撹拌した。反応物を水(15mL)で希釈し、EA(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。粗混合物をペンタンを用いて微粉化して、1-(7-ニトロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)エタノン(600mg、50%)を淡黄色固体として得た。MS(ESI)m/z221.2[M+H]
1-(7-ニトロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)エタノン(600mg、2.72mmol)のEtOH(30mL)中撹拌溶液に、湿10%Pd/C(600mg)を加え、反応物をH雰囲気下で3時間撹拌した。完了後、粗反応物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCM(3×30mL)で洗浄し、濃縮して、1-(7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)エタノン(320mg、62%)を明黄色液体として得た。MS(ESI)m/z191.3[M+H]
実施例8を、一般手順Bに従って、1-(7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)エタノンを用いて調製した。融点:222~224℃;H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.26(br s,1H)、8.87(s,1H)、8.14-8.02(m,1H)、7.82-7.73(m,2H)、7.63-7.60(m,1H)、7.45-7.34(m,1H)、7.12(d,J=8.0Hz,1H)、5.73-5.61(m,1H)、5.30(s,1H)、4.99(t,J=10.4Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.72-4.67(m,2H)、4.61(d,J=8.8Hz,2H)、3.66(t,J=5.6Hz,2H)、2.82(t,J=6.0Hz,1H)、2.70(t,J=6.0Hz,1Hz)、2.10(s 3H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z500.5[M+H]
実施例9
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((2-(メチルスルホニル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000033
7’-ニトロ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン](500mg、2.45mmol)のDMF(5mL)中撹拌溶液に、KCO(1.55g、11.23mmol)を0℃で加えた。5分後、メタンスルホニルクロリド(0.4mL、5.62mmol)を0℃で添加し、反応物をRTで3時間撹拌した。反応物を水で希釈し、EA(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮した。粗物をペンタンを用いて微
粉化し、2-(メチルスルホニル)-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(505mg、70%)を淡黄色固体として得た。MS(ESI)m/z257.3[M+H]
2-(メチルスルホニル)-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(500mg、1.95mmol)のEtOH(20mL)中撹拌溶液に、塩化第一スズ(2.26g、11.72mmol)を、続いてNHCl(0.621g、11.72mmol)をRTで加えた。反応物を70℃で1時間撹拌した。完了後、反応物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、飽和NaHCO水溶液(pH8~9)で塩基性化し、セライトパッドで濾過して、30%MeOH:DCM(3×100mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、2-(メチルスルホニル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミン(356mg、80%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z227.2[M+H]
実施例9を、一般手順Bに従って、2-(メチルスルホニル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミンを用いて調製した。H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.28(br s,1H)、8.89(s,1H)、8.03(t,J=7.6Hz,1H)、7.79(d,J=8.4Hz,2H)、7.62(d,J=7.2Hz,1H)、7.42(d,J=8.4Hz,1H)、7.14(d,J=8.4Hz,1H)、5.72-5.61(m,1H)、5.35(s,1H)、4.99(d,J=10.4Hz,1H)、4.80(d,J=17.2Hz,1H)、4.69(d,J=5.2Hz,2H)、4.36(s,2H)、3.44(t,J=6.0Hz,2H)、2.98(s,3H)、2.87(t,J=6.0Hz,2H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z536.2[M+H]
実施例10
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((2-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000034
7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(4g、22.47mmol)のDMF(20mL)中撹拌溶液に、KCO(12.42g、89.88mmol)を、続いて2-ヨードプロパン(11.23mL、112.35mmol)を加えた。反応物をRTで6時間撹拌した。水(50mL)を反応物に加え、反応物をEA(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮した。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、30%EA/pet.エーテル)によって精製し、2-イソプロピル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(3.2g、65%)を淡黄色液体として得た。MS(ESI)m/z221.0[M+H]
2-イソプロピル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(0.4g、1.81mmol)のEtOH(50mL)中撹拌溶液に、湿10%Pd/C(0.
3g)を加え、反応物をH雰囲気下で3時間撹拌した。反応完了後、粗反応物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCM(3×100mL)で洗浄し、濃縮して、2-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミン(0.280g、81%)を褐色油として得た。MS(ESI)m/z191.2[M+H]
実施例10を、一般手順Bに従って、2-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミンを用いて調製した。融点:159~161℃;H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.18(br s,1H)、8.87(s,1H)、7.97(t,J=7.6Hz,1H)、7.77(d,J=8.0Hz,1H)、7.63(d,J=7.2Hz,1H)、7.61-7.56(m,1H)、7.35(dd,J=8.0,1.6Hz,1H)、7.02(d,J=8.4Hz,1H)、5.72-5.59(m,1H)、5.31(br s,1H)、4.98(d,J=10.4Hz,1H)、4.82(d,J=18.8Hz,1H)、4.68(d,J=6.0Hz,2H)、3.60(s,2H)、2.87(sep,J=6.4Hz,1H)、2.76-2.64(m,4H)、1.46(s,6H)、1.08(d,J=6.4Hz,6H);MS(ESI)m/z500.5[M+H]
実施例11
2-アリル-6-((4,4-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン塩酸塩
Figure 0007203816000035
4,4-ジメチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリンを、4,4-ジメチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン合成の目的に限定して参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第7,507,748号に従って調製した。
4,4-ジメチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(750mg、3.66mmol)の1,4-ジオキサン:HO(2:1、12mL)中撹拌溶液に、1N NaOH溶液(4mL)を0℃で加えた。反応物を5分間撹拌し、BocO(0.92mL、4.02mmol)を添加した。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。反応物をKHSO(pH:2~3)で酸性化し、EA(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、20%EA/pet.エーテル)によって精製し、tert-ブチル-4,4-ジメチル-7-ニトロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(700mg、63%)を淡黄色液体として得た。MS(ESI)m/z307.2[M+H]
tert-ブチル-4,4-ジメチル-7-ニトロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(0.7g、2.29mmol)のエタノール(50mL)中撹拌溶液に、SnCl(2.6g、13.72mmol)を、続いてNHCl(
0.72g、13.72mmol)をRTで加えた。反応物を70℃で1時間加熱した。TLCによる反応完了後、反応物を減圧下で濃縮した。残留物を水に溶解し、飽和NaHCO(pH:8~9)で塩基性化し、セライトを通して濾過した。濾液を30%MeOH:DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過して減圧下で濃縮し、tert-ブチル-7-アミノ-4,4-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(500mg、79%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z277.5[M+H]
tert-ブチル7-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-4,4-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートを、一般手順Aに従い、tert-ブチル-7-アミノ-4,4-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートを用いて調製した。粗残留物を逆相HPLC(水/CHCN、0.1%ギ酸)により精製し、表題物(170mg、22%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z586.4[M+H]
tert-ブチル7-(2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル-アミノ)-4,4-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(170mg、0.290mmol)の1,4-ジオキサン(5mL)中溶液に、1,4-ジオキサン中4N HCl(10mL)を0℃で加えた。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共蒸留して、実施例11(160mg)を灰白色固体として得た。
NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.32(br s,1H)、9.12(br s,2H)、8.89(s,1H)、8.05(t,J=8.0Hz,1H)、7.79(d,J=8.0Hz,1H)、7.69(br s,1H)、7.63(d,J=8.0Hz,1H)、7.54(d,J=10.8Hz,1H)、7.44(d,J=8.4Hz,1H)、5.70-5.63(m,1H)、5.0(d,J=4.8Hz,1H)、4.69(d,J=6.4Hz,1H)、4.25(s,2H)、3.23(s,2H)、1.46(s,6H)、1.34(m,6H);MS(LCMS)m/z486.3[M+H]
実施例12
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((2,4,4-トリメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000036
4,4-ジメチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(1.0g、4.85mmol)をDCE(20mL)中に溶解した撹拌溶液に、ホルムアルデヒド(37%水溶液)(0.8mL、7.28mmol)を、続いてNaCNBH(4.46g、21.36mmol)を0℃で加えた。氷浴を外し、反応物をRTで16時間撹
拌した。反応物を、1N NaOHでクエンチし、水(50mL)で希釈して、EA(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を冷水、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過して減圧下で濃縮した。粗残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO、15%EA/pet.エーテル)によって精製し、2,4,4-トリメチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(900mg、84%)を黄色固体として得た。MS(ESI)m/z221.1[M+H]
2,4,4-トリメチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(500mg、2.26mmol)のEtOH(30mL)中撹拌溶液に、SnCl(2.58g、13.57mmol)及びNHCl(0.72g、13.57mmol)をRTで加えた。反応物を70℃で1時間加熱した。TLCによる反応完了後、反応物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、飽和NaHCO(pH:8~9)で塩基性化した。混合物をセライトパッドを通して濾過し、濾液を30%MeOH:DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過して減圧下で濃縮し、2,4,4-トリメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミン(400mg、92%)を褐色油として得た。H NMR(DMSO-d,300MHz)δ6.95(d,J=8.1Hz,1H)、6.38(dd,J=7.8,1.8Hz,1H)、6.16(d,J=1.8Hz,1H)、4.77(s,2H)、3.28(s,2H)、2.27(s,3H)、2.25(s,2H)、1.15(s,6H)。
実施例12を、一般手順Aに従って、2,4,4-トリメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミンを用いて調製した。H NMR(DMSO-d,300MHz)δ10.22(br s,1H)、8.87(s,1H)、8.01(t,J=8.1Hz,1H)、7.76(d,J=8.1Hz,1H)、7.64(d,J=7.5Hz,1H)、7.54(br s,1H)、7.41(d,J=8.1Hz,1H)、7.28(d,J=8.4Hz,1H)、5.75-5.60(m,1H)、5.35(s,1H)、4.99(d,J=10.8Hz,1H)、4.81(d,J=16.8Hz,1H)、4.68(d,J=5.7Hz,2H)、3.43(s,2H)、2.35(s,3H)、2.33(s,2H)、1.46(s,6H)、1.23(s,6H);MS(LCMS)m/z500.3[M+H]
実施例13
2-アリル-6-((2-(2-ヒドロキシエチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン塩酸塩
Figure 0007203816000037
7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(3.0g、16.85mmol)のDMF(80mL)中撹拌溶液に、KCO(9.3g、67.42mmol)を、続いて(2-ブロモエトキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン(8.0g、33.71mmol)を加えた。反応物をRTで6時間撹拌した。水(200mL)を加え、混合物をEtO(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮した。粗混合物をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO、15%EA/pet.エーテル)によって精製し、2-(2-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル)-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(2.0g、35%)を褐色油として得た。MS(LCMS)m/z337.2[M+H]
2-(2-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル)-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(1.0g、2.98mmol)のEtOH(50mL)中撹拌溶液に、SnCl(3.38g、17.86mmol)を、続いてNHCl(0.946g、17.86mmol)をRTで加えた。反応物を70℃で1時間撹拌した。完了後、溶媒を減圧下で除去し、水で希釈し、飽和NaHCO溶液(pH8~9)で塩基性化して、セライトパッドを通して濾過した。混合物を30%MeOH:DCM(3×100mL)で抽出し、乾燥させ(NaSO)、濃縮して、2-(2-(tert-ブチルジメチル-シリルオキシ)エチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミン(750mg、82%)を褐色半固体として得た。MS(LCMS)m/z307.2[M+H]
2-アリル-6-(2-(2-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イルアミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3(2H)-オンを、一般手順Aに従って、2-(2-(tert-ブチルジメチル-シリルオキシ)エチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミンを用いて調製した。MS(LCMS)m/z616.4[M+H]
2-アリル-6-(2-(2-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イルアミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3(2H)-オン(130mg、0.21mmol)の1,4-ジオキサン(2mL)中撹拌溶液に、1,4-ジオキサン中4.0M HCl(2mL)を0℃で加えた。氷浴を外し、反応物をRTで1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテル(2×)と共蒸留して、実施例13(103mg、97%)を灰白色固体として得た。mp:210~212℃;H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.47(brs,1H)、10.35(brs,1H)、8.90(s,1H)、8.09(t,J=8.0Hz,1H)、7.78(d,J=7.6Hz,1H)、7.74(s,1H)、7.64(d,J=8.0Hz,1H)、7.52(d,J=6.8Hz,1H)、7.20(d,J=8.8Hz,1H)、5.72-5.61(m,1H)、4.99(d,J=9.6Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.69(d,J=5.6Hz,2H)、4.58-4.49(m,1H)、4.44-4.34(m,1H)、3.93-3.86(m,3H)、3.41-3.30(m,3H)、3.25-3.12(m,1H)、3.01-2.93(m,1H)、1.46(s,6H);MS(LCMS)m/z502.3[M+H]
実施例14
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((2-(オキセタン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000038
7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(850mg、4.77mmol)のMeOH(10mL)中撹拌溶液に、オキセタン-3-オン(152mg、0.77mmol)及びZnCl(1.7g、23.87mmol)を、続いてNaCNBH(3.2g、23.87mmol)を0℃で加えた。氷浴を外し、反応物をRTで3時間撹拌した。反応物を水(25mL)で希釈し、EA(3×20mL)で抽出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(中性アルミナ)によって精製し、7-ニトロ-2-(オキセタン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(750mg、68%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z235.3[M+H]
7-ニトロ-2-(オキセタン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(750mg、3.20mmol)のMeOH(5mL)中撹拌溶液に、10%湿Pd/C(150mg、20%w/w)を加えた。反応物をH下で16時間撹拌した。反応物をセライトパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、2-(オキセタン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミン(600mg、91%)を得た。MS(ESI)m/z205.3[M+H]
実施例14を、一般手順Aに従って、2-(オキセタン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-アミンを用いて調製した。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.26(br s,1H)、8.87(s,1H)、7.98-7.94(m,1H)、7.75(d,J=8.4Hz,1H)、7.63(d,J=7.2Hz,2H)、7.38(d,J=7.6Hz,1H)、7.06(d,J=8.4Hz,1H)、5.71-5.62(m,1H)、5.35(s,1H)、4.99(d,J=10.0Hz,1H)、4.81(d,J=18.0Hz,1H)、4.69-4.64(m,4H)、4.55(t,J=6.0Hz,2H)、3.65-3.60(m,1H)、3.42(s,2H)、2.79-2.74(m,2H)、2.54-2.49(m,2H)、1.45(s,6H);MS(ESI)m/z514.2[M+H]
実施例15
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン塩化水素
Figure 0007203816000039
tert-ブチル6-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イ
ル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートを、一般手順Aに従い、tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートを用いて調製した。MS(ESI)m/z558.3[M+H]
tert-ブチル6-(2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル-アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(120mg、0.22mmol)の1,4-ジオキサン(5mL)中溶液に、1,4-ジオキサン中4M HCl(10mL)を0℃で加えた。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮した。ジエチルエーテルを添加し、反応物を濃縮した。このプロセスを繰り返し、続いて高真空で乾燥させて、実施例15(114mg)を灰白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d,)δ10.36(s,1H)、9.16(br s,2H)、8.90(s,1H)、8.04(t,J=8.0Hz,1H)、7.82-7.74(m,2H)、7.64(d,J=8.0Hz,1H)、7.49(d,J=8.4Hz,1H)、7.17(d,J=8.8Hz,1H)、5.72-5.60(m,1H)、5.32(s,1H)、4.99(d,J=10.0Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.74-4.68(m,2H)、4.22(s,2H)、3.45-3.38(m,2H)、3.00(t,J=6.0Hz,2H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z458.3[M+H]
実施例16
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000040
tert-ブチル-6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(500mg、2.01mmol)のTHF(10mL)中撹拌溶液に、LiAlH(382mg、10.07mmol)を0℃で加えた。氷浴を外し、反応物を60℃で16時間撹拌した。反応物を飽和NaSOでクエンチし、その後、反応物をセライトパッドを通して濾過した。濾液を乾燥させ(NaSO)、濾過して減圧下で濃縮し、2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-アミン(350mg)を褐色半固体として得た。MS(ESI)m/z163.0[M+H]
実施例16を、一般手順Aに従って、2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-アミンを用いて調製した。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.2(br s,1H)、8.86(s,1H)、8.01(t,J=8.0Hz,1H)、7.77(d,J=7.6Hz,1H)、7.63(d,J=8.0Hz,2H)、7.37(d,J=7.6Hz,1H)、6.99(d,J=8.4Hz,1H)、5.72-5.60(m,1H)、5.30(s,1H)、4.99(d,J=10.0Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.69(d,J=6.
0Hz,2H)、3.43(s,2H)、2.85-2.78(m,2H)、2.68-2.58(m,2H)、2.33(s,3H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z472.2[M+H]
実施例17
2-アリル-6-((2-(2-ヒドロキシエチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン塩化水素
Figure 0007203816000041
tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(4g、16.13mmol)のトルエン(40mL)中撹拌溶液に、DIPEA(2.82mL、16.13mmol)を、続いて無水フタル酸(2.63g、17.74mmol)を加えた。反応物を還流下で16時間撹拌した。完了後、反応物をRTに冷却し、EA(200mL)で希釈し、飽和NaHCO(2×50mL)、水(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過して真空下で蒸発させ、tert-ブチル6-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(5.1g、収率85%)を明褐色固体として得た。MS(ESI)m/z401.3[M+Na]
tert-ブチル6-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(2g、5.29mmol)のCHCl(20mL)中撹拌溶液に、ジオキサン中4M HCl(20mL)を0℃で加えた。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。TLCによる反応完了後、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗残留物をn-ペンタンを用いて微粉化し、2-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(1.6g、94%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z279.4[M+H]
2-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)イソインドリン-1,3-ジオン塩酸塩(2g、7.19mmol)のアセトン(20mL)中RT溶液に、(2-ブロモエトキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン(2.58g、10.79mmol)を、続いてKCO(2.98g、21.58mmol)を加えた。反応物を50℃で24時間撹拌した。完了後、反応物をEA(200mL)で希釈し、飽和NaHCO(100mL)、水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させた。粗物をカラムクロマトグラフィー(SiO、5%EA/pet.エーテル)によって精製し、2-(2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(1.1g、35%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z437.5[M+H]
2-(2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(500mg、1.14mmol)のEtOH:HO(9:1、10mL)中撹拌溶液に、N
NH(0.07mL、2.29mmol)を加えた。反応物をRTで1時間撹拌した。TLCによる反応完了後、反応物を濃縮し、DCM(10mL)に溶解し、10分間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過して、沈殿した固体を分離した。濾液を減圧下で蒸発させ、2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-アミン(240mg、68%)を黄色固体として得た。MS(ESI)m/z307.4[M+H]
2-アリル-6-((2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンを、一般手順Aに従って、2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-アミンを用いて調製した。MS(ESI)m/z617.1[M+H]
2-アリル-6-((2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(300mg、0.49mmol)のジオキサン(4mL)中0℃の撹拌溶液に、ジオキサン中4M HCl(1mL)を加えた。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。TLCによる反応完了後、溶媒を減圧下で除去し、残留物をジエチルエーテルを用いて微粉化して、実施例17(233mg、95%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.46(br s,1H)、10.34(br s,1H)、8.91(s,1H)、8.07(t,J=8.0Hz,1H)、7.82(br s,1H)、7.78(d,J=6.3Hz,1H)、7.64(d,J=7.2Hz,1H)、7.49(d,J=8.8Hz,1H)、7.16(d,J=8.4Hz,1H)、5.72-5.64(m,1H)、4.99(dd,J=10.0,0.8Hz,1H)、4.81(dd,J=17.2,1.2Hz,1H)、4.70(d,J=4.8Hz,2H)、4.50(d,J=14.4Hz,1H)、4.34-4.26(m,1H)、3.86(t,J=5.6Hz,2H)、3.80-3.73(m,1H)、3.44-3.19(m,4H)、3.05-2.97(m,1H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z502.5[M+H]
実施例18
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((2-(オキセタン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000042
tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(1g、4.02mmol)のDCM(15mL)中で撹拌した0℃の溶液に、EtN(1.7mL、12.07mmol)を、続いて(CFCO)O(0.85
mL、6.03mmol)を加えた。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。反応完了後、反応物をDCM(20mL)で希釈し、飽和NaHCO(2×20mL)、水(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄して、乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させて、tert-ブチル6-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(1.2g、81%)を褐色固体として得た。MS(ESI)m/z289.4[(M-tBu)+H]
tert-ブチル-6-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(5.7g、16.56mmol)のDCM(30mL)中で撹拌した0℃の溶液に、ジオキサン中4M HCl(30mL)を加えた。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。溶媒を除去し、残留物を飽和NaHCO(100mL)水溶液で処理し、DCMで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させて、2,2,2-トリフルオロ-N-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アセトアミド(3.8g、94%)を得た。MS(ESI)m/z245.3[M+H]
2,2,2-トリフルオロ-N-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アセトアミド(3.8g、15.57mmol)のDCM(38mL)中溶液に、オキセタン-3-オン(1.12g、15.57mmol)及び触媒量のAcOHを加えた。反応物をRTで1時間撹拌した。Na(OAc)BH(9.9g、46.72mmol)を添加し、反応物をRTで16時間撹拌した。TLCによる反応完了後、反応物をDCM(100mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液で洗浄した。分離した有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させて、2,2,2-トリフルオロ-N-(2-(オキセタン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アセトアミド(2.8g、60%)を得た。MS(ESI)m/z301.3[M+H]
2,2,2-トリフルオロ-N-(2-(オキセタン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アセトアミド(450mg、1.50mmol)のMeOH(5mL)中で撹拌したRT溶液に、KCO(0.62g、4.50mmol)を加えた。反応物を70℃で32時間撹拌した。反応物を濾過し、濾液を蒸発させた。粗物質をカラムクロマトグラフィー(SiO、30%EA/pet.エーテル)によって精製し、2-(オキセタン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-アミン(220mg、72%)を得た。MS(ESI)m/z205.2[M+H]
実施例18を、一般手順Aに従って、2-(オキセタン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-アミンを用いて調製した。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.30(br s,1H)、8.88(s,1H)、8.03(t,J=7.6Hz,1H)、7.77(d,J=8.0Hz,1H)、7.69(br s,1H)、7.62(d,J=8.0Hz,1H)、7.37(d,J=8.8Hz,1H)、7.00(d,J=8.4Hz,1H)、5.70-5.63(m,1H)、5.34(s,1H)、4.99(d,J=10.4Hz,1H)、4.81(d,J=17.2Hz,1H)、4.69(d,J=6.0Hz,2H)、4.62(t,J=6.4Hz,2H)、4.53(t,J=5.6Hz,2H)、3.58(t,J=6.4Hz,1H)、3.40(s,2H)。2.82(t,J=5.6Hz,2H)、2.55-2.50(m,2H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z514.5。
実施例19
7-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン
Figure 0007203816000043
実施例19を、一般手順Bに従って、市販の7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オンを用いて調製した。H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.43(brs,1H)、8.90(s,1H)、8.51(brs,1H)、8.06(t,J=10.8Hz,1H)、8.02-7.97(m,1H)、7.89(d,J=10.8Hz,1H)、7.68(d,J=8.8Hz,1H)、7.59(d,J=10.4Hz,1H)、7.27(d,J=10.8Hz,1H)、5.74-5.61(m,1H)、5.31(s,1H)、4.99(d,J=14.0Hz,1H)、4.86-4.77(m,1H)、4.72(d,J=7.6Hz,2H)、3.42-3.35(m,2H)、2.86(t,J=8.4Hz,2H)、1.45(s,6H);MS(ESI)m/z472.2[M+H]
実施例20
7-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン
Figure 0007203816000044
7-アミノ-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オンを、7-アミノ-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン合成の目的に限定して参照することにより本明細書に組み込まれる、国際公開第2016/086200号に従って調製した。
実施例20を、一般手順Aに従って、7-アミノ-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オンを用いて調製した。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.38(br s,1H)、8.89(s,1H)、8.47(br s,1H)、8.04(t,J=8.0Hz,1H)、7.89(d,J=8.4Hz,1H)、7.74-7.68(m,1H)、7.59(d,J=7.6Hz,1H)、7.24(d,J=8.4Hz,1H)、5.73-5.63(m,1H)、5.28(s,1H)、5.00(d,J=10.4Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.71(d,J=6.0Hz,2H)、3.55(t,J=6.0Hz,2H)。3.08(s,3H)、2.94(t,J=6.8Hz,2H)、1.45(s,6H);MS(ESI)m/z 486.3[M+H]
実施例21
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(イソインドリン-5-イルアミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン塩化水素
Figure 0007203816000045
tert-ブチル-5-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-イソインドリン-2-カルボキシレートを、一般手順Aに従って、tert-ブチル5-アミノイソインドリン-2-カルボキシレートを用いて調製した。MS(ESI)m/z544.3[M+H]
tert-ブチル-5-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)イソインドリン-2-カルボキシレート(105mg、0.19mmol)の1,4-ジオキサン(2mL)中で撹拌した0℃の溶液に、1,4-ジオキサン中4M HCl(3mL)を加えた。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、EtOと共蒸留して、実施例21(90mg)を灰白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d,)δ10.42(br s,1H)、9.58(br s,2H)、8.91(s,1H)、8.04(t,J=8.0Hz,1H)、7.90(s,1H)、7.77(d,J=8.0Hz,1H)、7.62(t,J=7.6Hz,2H)、7.35(d,J=8.4Hz,1H)、5.73-5.62(m,1H)、4.99(d,J=10.0Hz,1H)、4.82(d,J=16.4Hz,1H)、4.69(d,J=6.0Hz,2H)、4.54-4.46(m,4H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z444.2[M+H]
実施例22
2-アリル-6-((2-(ジメチルアミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000046
5-ニトロ-1H-インデン-2(3H)-オン(1g、5.65mmol)のDCM(15mL)中撹拌溶液に、AcOH(1.6mL、28.25mmol)を、続いてN,N-ジメチルアミン(THF中2M)(5.6mL、11.30mmol)を0℃で加えた。15分後、NaCNBH(4.79g、22.60mmol)を添加した。氷浴
を外し、反応物をRTで16時間撹拌した。反応物を濃縮し、水で希釈し、pHを1N NaOHで11に調整した。混合物を5%MeOH:DCM(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮して、N,N-ジメチル-5-ニトロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-アミン(1.1g、94%)を暗色油として得た。MS(LCMS)m/z207.0。
N,N-ジメチル-5-ニトロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-アミン(1.09g、5.27mmol)のEtOH(50mL)中で撹拌したRT溶液に、SnCl(5.5g、28.98mmol)を、続いてNHCl(1.54g、28.98mmol)を加えた。反応物を70℃で1時間撹拌した。完了後、反応物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、pHを飽和NaHCOで調整した(pH8~9)。反応物をセライトパッドを通して濾過し、30%MeOH:DCM(3×100mL)で抽出して、濃縮し、N,N-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2,5-ジアミン(550mg、59%)を褐色固体として得た。MS(LCMS)m/z177.1[M+H]
実施例22を、一般手順Aに従って、N,N-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2,5-ジアミンを用いて調製した。mp:186~188℃;H NMR(DMSO-d,400MHz)δ10.18(br s,1H)、8.85(s,1H)、7.99(t,J=8.0Hz,1H)、7.76(d,J=7.6Hz,1H)、7.68-7.64(m,1H)、7.62(d,J=8.0Hz,1H)、7.40(d,J=7.6Hz,1H)、7.12(d,J=8.4Hz,1H)、5.72-5.61(m,1H)、5.29(s,1H)、4.99(d,J=9.6Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.68(d,J=6.0Hz,2H)、3.04-2.89(m,3H)、2.80-2.65(m,2H)、2.20(s,6H)、1.46(s,6H);MS(LCMS)m/z486.3[M+H]
実施例23
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((2-メチルイソインドリン-5-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000047
実施例23を、一般手順Aに従って、市販の2-メチルイソインドリン-5-アミンを使用して調製した。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.29(br
s,1H)、8.88(s,1H)、8.01(t,J=8.0Hz,1H)、7.76(d,J=8.4Hz,2H)、7.63(d,J=9.6Hz,1H)、7.44(d,J=9.6Hz,1H)、7.16(d,J=8.4Hz,1H)、5.72-5.60(m,1H)、5.34(s,1H)、4.99(d,J=10.4Hz,1H)、4.81(d,J=18.4Hz,1H)、4.69(d,J=6.0Hz,2H)、3.80(s,2H)、3.76(s,2H)、2.49(s,3H)、1.45(s,6H);MS(ESI)m/z458.2[M+H]
実施例24
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)
-6-((7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000048
圧力管内で、4-ヨードピリジン-3-アミン(12g、54.54mmol)のDMF(50mL)中撹拌溶液に、TEA(11.01g、109.08mmol)、Pd(OAc)(3.67g、5.45mmol)、及び(O-トリル)P(3.32g、10.90mmol)を加えた。溶液をアルゴンで脱気し、続いてエチルアクリレート(6.544g、65.44mmol)を添加した。反応混合物を80℃で16時間加熱した。反応物をEA(200mL)で希釈し、水(2×100mL)、ブライン(150mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過して減圧下で濃縮した。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、EA/pet.エーテル)によって精製し、エチル(E)-3-(3-アミノピリジン-4-イル)アクリレート(6.0g、57%)を半固体として得た。MS(ESI)m/z193.0[M+H]
エチル(E)-3-(3-アミノピリジン-4-イル)アクリレート(5.0g、26.04mmol)のEtOH(60mL)中撹拌溶液に、NaOEt(EtOH中21%w/v、42mL、130.2mmol)をRTで加えた。反応物を80℃で2時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮した。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、3%MeOH/DCM)によって精製し、1,7-ナフチリジン-2(1H)-オン(900mg、23%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z147.0[M+H]
1,7-ナフチリジン-2(1H)-オン(900mg、6.16mmol)をEtOH(6mL)中に懸濁し、70℃で10分間加熱した。臭化ベンジル(6mL)を加えた。混合物を16時間還流し、次いでRTに冷却した。沈殿した固体を濾過し、EtOHで洗浄して、真空下で乾燥させ、7-ベンジル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,7-ナフチリジン-7-イウム(1.3g、89%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z237.1[M+H]
7-ベンジル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,7-ナフチリジン-7-イウム(1.3g、5.49mmol)のEtOH(10mL)中で撹拌した0℃の溶液に、NaBH(1.037g、27.42mmol)を加えた。反応物を0℃で30分間撹拌した。反応物をRTに加温し、6N HCl(3mL)を加えた。混合物をRTで90分間撹拌した。2N NaOH溶液を用いてpHを10に調整し、次いでEA(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過して減圧下で濃縮し、7-ベンジル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2(1H)-オン(850mg)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z241.1[M+H]
鋼製容器内で、7-ベンジル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2(1H)-オン(900mg、3.75mmol)のMeOH(8.0mL)中撹拌溶液に、Pd/C(300mg)及びTFA(0.5mL)を加えた。反応をRT、H雰囲気下(50psi)で5時間撹拌した。反応物をセライトパッドを通して濾過し、濾
液を減圧下で濃縮して、5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2(1H)-オン(TFA塩)(700mg、66%)を半固体として得た。MS(ESI)m/z151.0[M+H]
5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2(1H)-オン(TFA塩)(700mg、4.66mmol)のMeOH(10mL)中撹拌溶液に、パラホルムアルデヒド(1.4g、46.6mmol)及びPd/C(500mg)を加えた。反応物をH下で16時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2(1H)-オン(600mg、78%)を半固体として得た。MS(ESI)m/z165.1[M+H]
POCl(4mL)及び7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2(1H)-オン(600mg、3.65mmol)の混合物を、48時間還流させた。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を水に溶解した。pHを飽和NaHCOで8に調整し、混合物をDCM中10%MeOH(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過して減圧下で濃縮し、2-クロロ-7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン(250mg、37%)を淡黄色固体として得た。MS(ESI)m/z183.1[M+H]
圧力管中で、2-クロロ-7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン(250mg、1.37mmol)の1,4-ジオキサン(5mL)中撹拌溶液に、ベンゾフェノンイミン(495mg、2.74mmol)及びCsCO(1.113g、3.42mmol)を加えた。混合物をアルゴンで10分間脱気した後、Xantphos(79mg、0.14mmol)及びPd(dba)(62mg、0.07mmol)を反応混合物に加えた。反応物を100℃で16時間加熱した。反応物をRTに冷却し、セライトパッドを通して濾過し、10%MeOH/DCMで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、粗N-(7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(1.0g)を半固体として得た。MS(ESI)m/z328.1[M+H]
N-(7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(1.0g、3.05mmol)のMeOH(10mL)中撹拌溶液に、NHOHHCl(1.059g、15.25mmol)を加えた。反応物をRTで16時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、残留物を水(30mL)に溶解し、EA(1×20mL)で抽出した。水層のpHを、飽和NaHCOを用いて8に調整し、混合物を10%MeOH/DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過して減圧下で濃縮し、7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2-アミン(120mg、79%)を灰白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ7.09(d,J=8.4Hz,1H)、6.24(d,J=8.1Hz,1H)、5.63(br s,2H)、3.25(s,2H)、2.65-2.50(m,4H)、2.31(s,3H);MS(ESI)m/z164.1[M+H]
中間体B(120mg)を一般手順Aに従って調製した。7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2-アミン(120mg、0.74mmol)のTHF(4mL)中撹拌溶液に、THF中1M LiHMDS(2.2mL、2.20mmol)を0℃で、続いて中間体B(290mg、0.74mmol)を加えた。氷浴を外し、反応物をRTで1時間撹拌した。反応物を飽和NHCl(20mL)でクエンチし、EA(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、
濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を逆相HPLC(アセトニトリル、10mM
NHHCO)によって精製し、実施例24(22mg)を灰白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.40(br s,1H)、8.92(s,1H)、8.03(t,J=8.0Hz,1H)、7.94(d,J=8.4Hz,1H)、7.81(d,J=8.4Hz,1H)、7.61(d,J=7.6Hz,1H)、7.56(d,J=8.8Hz,1H)、5.73-5.63(m,1H)、5.60(br s,1H)、4.99(d,J=10.0Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.72(d,J=5.6Hz,2H)、3.45(s,2H)、2.83-2.78(m,2H)、2.66-2.59(m,2H)、2.36(s,3H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z473.4[M+H]
実施例25
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((6-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000049
実施例25を、一般手順Aに従って、市販の6-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-アミンを用いて調製した。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.33(br s,1H)、8.90(s,1H)、8.54(d,J=2.0Hz,1H)、8.02-7.96(m,2H)、7.73(d,J=8.4Hz,1H)、7.65(d,J=7.2Hz,1H)、5.71-5.61(m,1H)、5.31(s,1H)、4.99(d,J=11.6Hz,1H)、4.82(d,J=18.8Hz,1H)、4.68(d,J=5.6Hz,2H)、3.51(s,2H)、2.87-2.81(m,2H)、2.72-2.65(m,2H)、2.39(s,3H)、1.45(s,6H);MS(ESI)m/z473.2[M+H]
実施例26
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((6-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000050
粗中間体B(170mg)を、一般手順Aに従って調製した。6-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-アミン(170mg、1.04mmol)のTHF(5mL)中撹拌溶液に、LiHMDS(THF中1M)(3.2mL、3.13mmol)を加えた。反応物を10分間撹拌し、0℃に冷却した。中間体B(44
7mg、1.15mmol)のTHF(5mL)中溶液を添加した。氷浴を外し、反応物をRTで1時間撹拌した。反応物を飽和NHCl(5mL)でクエンチし、EA(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗化合物をアセトニトリルを用いて微粉化し、実施例26(70mg)を灰白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.41(s,1H)、8.92(s,1H)、8.03(t,J=8.4Hz,1H)、7.93(d,J=8.8Hz,1H)、7.81(d,J=8.4Hz,1H)、7.62(d,J=7.2Hz,1H)、7.49(d,J=8.4Hz,1H)、5.72-5.61(m,1H)、5.33(s,1H)、4.99(d,J=10.4Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.72(d,J=6.4Hz,2H)、3.48(s,2H)、2.83(t,J=5.6Hz,2H)、2.69(t,J=5.2Hz,2H)、2.36(s,3H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z473.4[M+H]
実施例27
2-アリル-6-((4,4-ジフルオロ-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
Figure 0007203816000051
2-ブロモ-5-クロロベンゾニトリル(15g、69.76mmol)のDMSO(150mL)中撹拌溶液に、エチル2-ブロモ-2,2-ジフルオロアセテート(35.22g、174.4mmol)及び銅粉末(23.05g、362.75mmol)をRTで加えた。反応物を65℃に加熱し、16時間撹拌した。反応物を、10%KHPO水溶液中に注ぎ、RTで30分間撹拌した。反応物をEA(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過して減圧下で濃縮し、エチル2-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-2,2-ジフルオロアセテート(17g、粗物)を褐色油として得た。濃HSO(50mL)及びエチル2-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-2,2-ジフルオロアセテート(17g、65.63mmol)の混合物を、RTで20時間撹拌した。反応混合物を氷水内に注ぎ、EA(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(200mL)及びブライン(200mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、EA/pet.エーテル)によって精製し、7-クロロ-4,4-ジフルオロイソキノリン-1,3(2H,4H)-ジオン(2.5g、15%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z230.40[M-H]
BF-EtO(6.14g、43.28mmol)を、NaBH(1.23g、32.46mmol)のTHF(15mL)中撹拌溶液に、0℃で滴加した。氷浴を外し、反応物をRTで1時間撹拌した。THF(10mL)中7-クロロ-4,4-ジフルオロイソキノリン-1,3(2H,4H)-ジオン(2.5g、10.82mmol)を加え、反応物を2時間灌流させた。pHを飽和NaHCO3を用いて8に調整し、続いて混合物を減圧下で濃縮した。混合物をEtOH(30mL)に溶解した。6N HCl(1mL)を添加し、混合物を1時間還流させた。反応物を減圧下で濃縮し、残留物を水(2
0mL)に溶解した。pHを飽和NaHCO溶液を用いて8に調整し、EA(2×20mL)で抽出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、7-クロロ-4,4-ジフルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(2.2g、98%)を無色油として得た。MS(ESI)m/z204.3[M+H]
7-クロロ-4,4-ジフルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(2.2g、10.83mmol)のギ酸(30mL)中撹拌溶液に、パラホルムアルデヒド(3.24g、108.3mmol)を加え、混合物を100℃で16時間加熱した。反応物を減圧下で濃縮し、残留物を水(15mL)に溶解した。pHを飽和NaHCOで8に調整し、混合物をEA(2×10mL)で抽出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、EA/pet.エーテル)によって精製し、7-クロロ-4,4-ジフルオロ-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(1.2g、51%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z218.3[M+H]
中間体B(2.2g)を一般手順Aに従って調製した。中間体B(2.2g、5.65mmol)のイソプロパノール(25mL)中撹拌溶液に、NH水(10mL)を0℃で滴下して加えた。氷浴を外し、反応物をRTで30分間撹拌した。混合物をDCM(2×10mL)で抽出し、有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をジエチルエーテルを用いて微粉化し、2-アリル-6-アミノ-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(530mg、29%)を灰白色固体として得た。MS(ESI)m/z327.5[M+H]
2-アリル-6-アミノ-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(1.0g、3.07mmol)及び7-クロロ-4,4-ジフルオロ-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(0.665g、3.07mmol)の1,4-ジオキサン(15mL)中撹拌溶液に、NaOtBu(0.588g、6.13mmol)を加えた。得られた溶液をアルゴンで10分間脱気した。Brettphos(65mg、0.122mmol)及びG3のプレ触媒(27mg、0.03mmol)を添加し、混合物をマイクロ波中、100℃で2時間加熱した。反応混合物をセライトパッドを通して濾過し、DCM中10%MeOHで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、EA/pet.エーテル)により精製した。化合物を逆相HPLC(水/アセトニトリル、0.1%ギ酸)により更に精製して、実施例27(35mg)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.76(br s,1H)、7.83(d,J=7.2Hz,1H)、7.76(t,J=7.6Hz,1H)、7.65(d,J=8.0Hz,1H)、7.43-7.38(m,3H)、6.07-5.94(m,1H)、5.32(br s,1H)、5.19(d,J=17.6Hz,1H)、5.12(d,J=9.6Hz,1H)、4.73(d,J=4.4Hz,2H)、3.59(s,2H)、3.07(t,J=12.4Hz,2H)、2.41(s,3H)、1.68(s,1H)、1.43(s,6H);MS(ESI)m/z508.13[M+H]
実施例28
2-アリル-6-((4,4-ジフルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン塩化水素
Figure 0007203816000052
7-クロロ-4,4-ジフルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(3.8g、18.71mmol)のDCM(40mL)中撹拌溶液に、DIPEA(9.78mL、56.13mmol)及びジ-tert-ブチルジカーボネート(6.24mL、28.06mmol)を0℃で加えた。氷浴を外し、反応物をRTで16時間撹拌した。反応物をDCM(150mL)で希釈し、水(200mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、20%EA/pet.エーテル)によって精製し、tert-ブチル7-クロロ-4,4-ジフルオロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(3.5g、61%)を灰白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.63(d,J=8.4Hz,1H)、7.33(d,J=8.4Hz,1H)、7.21(s,1H)、4.64(s,2H)、4.0(t,J=11.2Hz,2H)、1.49(s,9H)。
2-アリル-6-アミノ-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(1.0g、3.07mmol)及びtert-ブチル7-クロロ-4,4-ジフルオロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(0.929g、3.07mmol)の1,4-ジオキサン(15mL)中撹拌溶液に、NaOtBu(0.588g、6.13mmol)を加えた。得られた溶液をアルゴンで脱気した。Brettphos(65mg、0.122mmol)及びGプレ触媒(27mg、0.03mmol)を添加した。得られた混合物をマイクロ波中、100℃で2時間加熱した。反応物をセライトパッドを通して濾過し、DCM中10%MeOHで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。粗化合物を逆相HPLC(アセトニトリル、10mM NHHCO)によって精製し、tert-ブチル7-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-4,4-ジフルオロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(100mg)を白色固体として得た。MS(ESI)m/z594.2[M+H]
tert-ブチル7-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-4,4-ジフルオロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(100mg、0.17mmol)のEtO(4mL)中撹拌溶液に、EtO中2M HCl(3mL)を0℃で滴下して加えた。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、残留物をペンタン及びジエチルエーテルを用いて微粉化して、実施例28(73mg、mmol、82%)を淡黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.68(br s,1H)、10.13(br s,2H)、8.98(s,1H)、8.08(t,J=8.4Hz,1H)、7.96(br s,1H),7.83-7.70(m,3H)、7.65(d,J=8.0Hz,1H)、5.71-5.64(m,1H)、5.01(d,J=9.6Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.70(d,J=6.0Hz,2H)、4.42(s,2H)、4.04(t,J=11.
6Hz,2H)、1.46(s,6H);MS(ESI)m/z494.2[M+H]
実施例29及び30
(R)-2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,4,4-トリメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン塩化水素(29)
(S)-2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,4,4-トリメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン塩化水素(30)
Figure 0007203816000053
2-メチル-2-フェニルプロパン-1-アミン(3g、20.10mmol)のピリジン(1.78mL、22.11mmol)中で撹拌したRT溶液に、AcO(2.28mL、24.12mmol)を加えた。反応物を90℃で2時間加熱した。完了後、反応物を氷中に注ぎ、濃HCl(20mL)を添加した。水層をEA(2×20mL)で抽出した。合わせた抽出物を飽和NaHCO(30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させた。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、20%EA/ヘキサン)によって精製し、N-(2-メチル-2-フェニルプロピル)アセトアミド(2.7g、70%)を得た。MS(ESI)m/z192.4[M+H]
PPA(200mL、10体積)中N-(2-メチル-2-フェニルプロピル)アセトアミド(20g、104.5mmol)を200℃で3時間加熱した。完了後、混合物を氷中に注ぎ、飽和NHで塩基性化した。混合物をEA(3×100mL)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(200mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させて、1,4,4-トリメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン(15g、83%)を得た。MS(ESI)m/z174.2[M+H]
1,4,4-トリメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン(8g、46.17mmol)のMeOH(10mL)中撹拌溶液に、NaBH(2.07g、55.40mmol)を0℃で加えた。反応物をRTで2時間撹拌した。完了後、反応物を濃縮し、混合物を飽和NHClとEAに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させた。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、3%MeOH/DCM)によって精製し、化合物1,4,4-トリメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(4.8g、59%)を得た。MS(ESI)m/z176.2[M+H]
1,4,4-トリメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(400mg、2.71mmol)のHSO(4mL)中撹拌溶液に、HNO(0.1mL、2.44mmol)を-10℃で滴下して加えた。反応物を-10℃で2時間撹拌した。完了後、反応物を粉砕氷に注ぎ、飽和NaHCO溶液(200mL)で塩基性化し、EA(2×300mL)で抽出した。有機層をブライン(300mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させ、1,4,4-トリメチル-7-ニトロ-1,2,3,
4-テトラヒドロイソキノリン(420mg)を油として得た。MS(ESI)m/z221.1[M+H]
粗1,4,4-トリメチル-7-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(420mg、1.91mmol)のDCM(6mL)中で撹拌したRT溶液を、TEA(0.4mL、2.86mmol)及びジ-tert-ブチルジカーボネート(0.52mL、2.29mmol)を得た。反応物をRTで1時間撹拌した。完了後、反応物をDCM(20mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させた。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、3%MeOH/DCM)によって精製し、tert-ブチル1,4,4-トリメチル-7-ニトロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(430mg、70%)を褐色油として得た。MS(ESI)m/z265.2[M-tBu+H]
tert-ブチル1,4,4-トリメチル-7-ニトロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(4g、12.48mmol)のMeOH(40mL)中撹拌溶液に、Pd/C(400mg、10%w/w)を加え、反応混合物をH下、RTで16時間撹拌した。TLCによる完了後、反応物をセライトのパッドを通して濾過し、濾液を蒸発させた。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO、30%EA/hex)によって精製し、tert-ブチル7-アミノ-1,4,4-トリメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(2.1g、58%)を油として得た。MS(ESI)m/z291.5[M+H]
粗中間体B(800mg)を一般手順Aに従って調製した。マイクロ波用バイアル中で、中間体B(800mg、2.06mmol)のジオキサン(15mL)中撹拌溶液に、tert-ブチル7-アミノ-1,4,4-トリメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(596mg、2.06mmol)及びDIPEA(1.07mL、6.165mmol)をRTで加えた。反応物をマイクロ波中、90℃で2時間撹拌した。完了後、反応物を減圧下で濃縮した。粗混合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、50%EA/Hex)によって精製し、600mgを逆相HPLC(アセトニトリル、10mM NHHCO)によって更に精製して、ラセミ化合物であるtert-ブチル7-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,4,4-トリメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(250mg)を灰白色固体として得た。エナンチオマーをキラルSFCクロマトグラフィー(Chiralpak AD-H(30×250mm)、CO、MeOH)によって分離し、ピーク1(tert-ブチル(R)-7-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,4,4-トリメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート、85mg)、MS(ESI)m/z600.7[M+H]と;ピーク2(tert-ブチル(S)-7-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,4,4-トリメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート、105mg)、MS(ESI)m/z600.7[M+H]を得た。ピーク1及び2の立体化学性は任意に定義されることに留意されたい。
tert-ブチル(R)-7-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,4,4-トリメチル-3,4-ジヒ
ドロ-イソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(ピーク1)(85mg、0.141mmol)のジオキサン(0.9mL)中撹拌溶液に、ジオキサン中4M HCl(0.9mL)を0℃で加えた。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。完了後、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗残留物をn-ペンタン/ジエチルエーテルを用いて微粉化して、実施例29(50mg、66%)を灰白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.29(br s,1H)、9.42(br s,1H)、8.94(br s,1H)、8.90(s,1H)、8.03(t,J=7.6Hz,1H)、7.74(d,J=8Hz,1H)、7.65-7.61(m,3H)、7.44(d,J=8.8Hz,1H)、5.70-5.63(m,1H)、4.99(d,J=10.4Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.66(d,J=4.8Hz,2H)、4.53-4.52(m,1H)、3.30-3.17(m,2H)、1.53(d,J=6.8Hz,3H)、1.46(s,6H)、1.34(d,J=14.8Hz,6H);MS(ESI)m/z500.6[M+H]
tert-ブチル(S)-7-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,4,4-トリメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(ピーク2)(105mg、0.175mmol)のジオキサン(1mL)中撹拌溶液に、ジオキサン中4M HCl(1mL)を0℃で加えた。氷浴を外し、反応物をRTで2時間撹拌した。完了後、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗残留物をn-ペンタン/ジエチルエーテルを用いて微粉化して、実施例30(61mg、65%)を灰白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ10.29(br s,1H)、9.56(br s,1H)、9.03(br s,1H)、8.90(s,1H)、8.03(t,J=7.6Hz,1H)、7.74(d,J=8Hz,1H)、7.65-7.61(m,3H)、7.44(d,J=8.8Hz,1H)、5.70-5.63(m,1H)、4.99(d,J=10.4Hz,1H)、4.82(d,J=17.2Hz,1H)、4.66(d,J=4.8Hz,2H)、4.53-4.52(m,1H)、3.30-3.17(m,2H)、1.53(d,J=6.8Hz,3H)、1.46(s,6H)、1.34(d,J=14.8Hz,6H);MS(ESI)m/z500.6[M+H]。実施例29及び30の立体化学性は、任意に定義される。
手順A
Wee1結合アッセイ
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)アッセイを使用して、Wee1キナーゼを判定した。384ウェルのプレート中で、Weelキナーゼ(最終濃度2nM)を、AlexaFluor標識トレーサー178(最終濃度50nM、K=24nM)、Eu抗GST抗体(最終濃度2nM)と、次いで、最終量16μLのキナーゼ緩衝液(50mM HEPES pH7.5、0.01%BRIJ-35、10mM MgCl2、1mM EGTA)中の阻害剤(0.003~10マイクロモル)と混合した。プレートを30秒間振盪し、RTで60分間インキュベートして、蛍光プレートリーダーで記録した。結果を表1に示す。
手順B
SW480細胞増殖アッセイ
SW480[ATCC(CRL-228(商標))]細胞を増殖させ、10%FBS(加熱不活性化)及び1%ペニシリン-ストレプトマイシンを含む1:4 RPMI-1640培地中で維持した。細胞を、10点3倍連続希釈でDMSOに希釈した化合物で処理した。プレートを、37℃、5%CO中に置き、4日間インキュベートした。プレートを、短時間(2分間)振盪し、RTで60分間インキュベートした後に、100μLのC
ellTiter-Glo試薬(Promega)をアッセイプレートに添加することによって現像した。プレートの底部に白色のバックシールを貼り付け、Enspire又はEnvisionで発光を記録した。結果を表1に示す。
手順C
H23細胞増殖アッセイ
H23[ATCC(CRL-5800(商標))]細胞を増殖させ、10%FBS及び1%ペニシリン-ストレプトマイシンを含むRPMI-1640培地中で維持した。細胞を、9点5倍連続希釈でDMSOに希釈した化合物で処理した。プレートを、37℃、5%CO中に置き、4日間インキュベートした。プレートを、短時間(2分間)振盪し、RTで10分間インキュベートした後に、100μLのCellTiter-Glo試薬(Promega)をアッセイプレートに添加することによって現像した。CellTiter-Gloのプロトコルに従ってM5eプレートリーダーでプレートを読み取る。GraphPad Prismソフトウェアを使用して、IC50値を得た。RTで60分間の結果を表1に示す。プレートの底部に白色のバックシールを貼り付け、Enspire又はEnvisionで発光を記録した。結果を表1に示す。
Figure 0007203816000054

Wee1 酵素IC50に対して、A=単一IC50≦10nM;B=単一IC50>10nM及び<100nM;C=単一IC50≧100nMである。SW480 IC50に対して、A=単一IC50≦100nM;B=単一IC50>100nM及び<1000nM;C=単一IC50≧1000nMである。H23 IC50に対して、A=単一IC50≦100nM;B=単一IC50>100nM及び<1000nM;C=単一IC50≧1000nMである。
その上、上文は、明確さと理解のために、図及び実施例としてある程度詳細に記述されているが、本開示の趣旨を逸脱することなく数多くの様々な修正がなされ得ることが、当業者によって理解される。したがって、本明細書に開示される形態は例示にすぎず、本開示の範囲を限定することは意図されていないが、それどころか本発明の真の範囲及び趣旨に沿った全ての修正及び代替案を包含することも明確に理解するべきである。

Claims (9)

  1. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、以下の構造を有し、
    Figure 0007203816000055

    式中、
    は、任意に置換されたC1~4アルキル、任意に置換されたC2~4アルケニル、任意に置換されたC2~4アルキニル、任意に置換されたC3~6シクロアルキル、及び任意に置換されたC3~6シクロアルキル(C1~4アルキル)からなる群から選択され、置換されるとき、前記C1~4アルキル、前記C2~4アルケニル、及び前記C2~4アルキニルは、独立して、ハロゲン、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルキル、C1~4ハロアルコキシ、シアノ、アミノ、モノ-C1~4アルキルアミン、及びジ-C1~4アルキルアミンからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、前記C3~6シクロアルキル及び前記C3~6シクロアルキル(C1~4アルキル)の環は、独立して、ハロゲン、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルキル、C1~4ハロアルコキシ、シアノ、アミノ、モノ-C1~4アルキルアミン、及びジ-C1~4アルキルアミンからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、
    は、置換アリール、置換されたアリール、非置換ヘテロアリール、又は置換されたヘテロアリールであり、前置換されたアリール及び前記置換されたヘテロアリールは、独立して、非置換のC1~4アルキル、及び
    Figure 0007203816000056
    からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、
    は、水素又は非置換のC1~4アルキルであり、
    は、CR6A又はNであり、
    は、CR6B又はNであり、
    は、単結合、-C(=O)-、又は任意に置換されたC1~6アルキレン基であり、前記任意に置換されたC1~6アルキレン基を構成する1つ又は2つ以上のメチレン基は、独立して、酸素原子又はカルボニル基で任意に置換され、前記C1~6アルキレン基が置換されるとき、1つ以上のメチレン基は、独立して、非置換のC1~6アルキル基で置換され、
    は、N又はCであり、ZがNであるとき、R4cはなく、
    4a及びR4bは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、非置換のC1~6アルキル、非置換のヒドロキシ(C1~6アルキル)、非置換のアルコキシ(C1~6アルキル)、非置換のC2~7アシル、及び非置換のC1~7アルキルスルホニルからなる群から選択され、又は、
    4a及びR4bは、共に、任意に置換されたC1~6アルキレンを形成し、前記C1~6アルキレン基を構成する1つ若しくは2つ以上のメチレン基は、独立して、酸素原子、イオウ原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、又は-(NR)-で任意に置換され、前記C1~6アルキレン基が置換されるとき、1つ以上のメチレン基は、独立して、ハロゲン、及び非置換のC1~6アルキルからなる群から選択される置換基で置換され、又は、
    4a及びR4bは、Zと共に、非置換の一環式C3~6シクロアルキル、及び非置換の4-、5-、若しくは6-員ヘテロシクリルを形成し、
    4cは、ハロゲン、ヒドロキシ、非置換のC1~6アルキル、及び非置換のヒドロキシ(C1~6アルキル)からなる群から選択され、
    は、水素、非置換のC1~6アルキル、又は非置換のC1~6ハロアルキルであり、
    6A及びR6Bは、独立して、水素、ハロゲン、又は非置換のC1~4アルキルであり、
    環Bは、任意に置換された一環式C5~7シクロアルキル、任意に置換された5~7員一環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~10員二環式ヘテロシクリルであり、環Bが置換されるとき、環Bは、ハロゲン、任意に置換されたC1~6アルキル、任意に置換されたC1~6ハロアルキル、任意に置換されたC3~6シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~6アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~6アルキル)、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~6アルキル)、任意に置換されたアシル、任意に置換された-ヒドロキシ(C1~6アルキル)、任意に置換された-C-アミド、任意に置換された-C-アミド(C1~6アルキル)、任意に置換された-N-アミド、任意に置換された-N-アミド(C1~6アルキル)、任意に置換された一置換アミン、任意に置換された二置換アミン、任意に置換された一置換アミン(C1~6アルキル)、任意に置換された二置換アミン(C1~6アルキル)、及び任意に置換されたスルホニルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. が、任意に置換されたC2~4アルケニルである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. が、
    Figure 0007203816000057

    で置換されたヘテロアリールであり、Zが単結合であり、ZがCであり、R4a及びR4bが、独立して、ヒドロキシ又は非置換のC1~6アルキルであり、並びにR4cが、非置換のC1~6アルキルである、
    請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. が水素である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. がCR6Aであり、AがCR6Bであり、R6Aが水素であり、及びR6Bが水素である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. 環Bが、任意に置換された5~7員一環式ヘテロシクリルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. 前記化合物が、
    Figure 0007203816000058


    Figure 0007203816000059


    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又その薬学的に許容される塩。
  8. 癌を寛解又は治療するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬
    学的に許容される塩を含む薬学的組成物であって、前記癌が、脳癌、脳頸部癌、食道癌、甲状腺癌、小細胞癌、非小細胞癌、乳癌、肺癌、胃癌、胆嚢/胆管癌、肝臓癌、膵臓癌、結腸癌、直腸癌、卵巣癌、絨毛癌、子宮体癌、子宮頸癌、腎盂/尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、陰茎癌、精巣癌、胎児癌、ウィルムス癌、皮膚癌、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング腫瘍、軟部肉腫、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、真性多血症、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫から選択される、薬学的組成物。
  9. 悪性増殖又は腫瘍の複製を阻害するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物であって、前記悪性増殖又は腫瘍が、脳癌、脳頸部癌、食道癌、甲状腺癌、小細胞癌、非小細胞癌、乳癌、肺癌、胃癌、胆嚢/胆管癌、肝臓癌、膵臓癌、結腸癌、直腸癌、卵巣癌、絨毛癌、子宮体癌、子宮頸癌、腎盂/尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、陰茎癌、精巣癌、胎児癌、ウィルムス癌、皮膚癌、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング腫瘍、軟部肉腫、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、真性多血症、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫から選択される癌によるものである、薬学的組成物。
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