JP7203405B2 - 多孔質複合体の製造方法 - Google Patents
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Description
<2> イオン伝導率が、0.2mS/cm以上である請求項1記載の多孔質複合体。
<3> アミド系溶媒(溶媒A)と、テトラグライム、トリグライム、トリプロピレングリコールとから選ばれる少なくとも一種(溶媒B)と、を含む均一なPAI溶液を、不織布に含浸後、乾燥する際、不織布の気孔に残存する溶媒Bの作用を利用して相分離現象を誘起せしめPAIを多孔質化することを特徴とする、前記多孔質複合体の製造方法。
<4> 前記PAI溶液が、炭化水素系溶媒および/またはエーテル系溶媒(ただし、テトラグライム、トリグライム、トリプロピレングリコールを除く)(溶媒C)を、さらに含む前記多孔質複合体の製造方法。
<5> 前記多孔質複合体からなる蓄電素子用のセパレータ。
ここで、通気度とはJIS P8117に基づいて測定された値をいう。イオン伝導率とは、後述する交流インピーダンス法で測定された値である。
また、このPAI溶液がさらに溶媒Cを含んでいる場合には、下記の溶媒組成を有することが好ましい。
(1)溶媒Bと、溶媒Cとの混合比率が、90:10~70:30(質量比)である。
(2)溶媒Aと、溶媒Bと溶媒Cの合計量と、の混合比率が、5:95~95:5(質量比)である。
含浸に際しては、マングル、ローラ等を用いて絞液することにより、含浸量を調整することができる。また、含浸量を調節するために繰り返し含浸を行ってもよい。なお、この含浸処理に際しては、多孔質PAIのみからなる多孔質層が不織布表面に形成されるように、含浸処理を行ってもよい。
等モルのTMAとMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)とを、NMP中、160℃で5時間、重合反応を行った後、100℃まで降温した際に、テトラグライムを添加して冷却することにより、溶媒がNMP37質量部とテトラグライム46質量部とからなり、固形分濃度が17質量%であるPAI溶液(S-1)を得た。この溶液に、トルエン5質量部を添加し、固形分濃度が16.2質量%である均一なPAI溶液を得た。ここで、固形分濃度とは、PAI溶液質量に対する濃度を表す。このPAIのGPCによる重量平均分子量(Mw)は、58500であった。この溶液を市販のポリエチレンテレフタレート(PET)製不織布(厚み:20μm、坪量4g/cm2、通気度:1秒以下)に含浸して、ローラで余分な液を除去後、150℃で20分乾燥することにより、PET製不織布と多孔質PAIとが一体化された多孔質複合体(A-1)を得た。A-1中のPAI含有率は、A-1質量に対し、38質量%であった。A-1の通気度を測定したところ32秒であり、極めて良好な通気性が確認された。
S-1に添加する溶媒を、「グライム5質量部」としたこと以外は、実施例1と同様にして、PAI含有率が42質量%の多孔質複合体(A-2)を得た。A-2の通気度を測定したところ51秒であり、極めて良好な通気性が確認された。
S-1に添加する溶媒を、「テトラグライム5質量部」としたこと以外は、実施例1と同様にして、PAI含有率が39質量%の多孔質複合体(A-3)を得た。A-3の通気度を測定したところ189秒であり、良好な通気性が確認された。
TACと、DADEおよびMDAと、を共重合(共重合モル比:DADE/MDA=7/3)して得られるPAI粉体(ソルベイアドバンストポリマーズ株式会社製トーロン4000T-MV、ガラス転移温度280℃)を、NMP15質量部とテトラグライム85質量部とからなる混合溶媒に、80℃で溶解して、PAIの固形分濃度が対PAI溶液比で12質量%とした均一なPAI溶液(S-2)を得た。
この溶液を用い、実施例1と同様にして、PAI含有率が35質量%の多孔質複合体(A-4)を得た。A-4の通気度を測定したところ115秒であり、良好な通気性が確認された。
混合溶媒を、NMP15質量部とテトラグライム80質量部とグライム5質量部とからなる混合溶媒としたこと以外は、実施例4と同様に行い、PAIの固形分濃度が対PAI溶液比で12質量%とした均一なPAI溶液(S-3)を得た。この溶液を用い、実施例1と同様にして、PAI含有率が37質量%の多孔質複合体(A-5)を得た。A-5の通気度を測定したところ89秒であり、良好な通気性が確認された。
等モルのTMAとMDIとを、NMP中で5時間、重合反応を行った後、冷却して、固形分濃度が30質量%であるPAI溶液(S-4)を得た。このPAIのGPCによる重量平均分子量(Mw)は、63500であった。
この溶液に、NMPとトリプロピレングリコールとを添加し、固形分濃度が16.7質量%であり、NMPとトリプロピレングリコールとの質量比が80:20である均一なPAI溶液を得た。
このPAI溶液を用い、実施例1と同様にして、PAI含有率が41質量%の多孔質複合体(A-6)を得た。A-6の通気度を測定したところ79秒であり、極めて良好な通気性が確認された。
重合溶媒を「NMPのみ」としたこと以外は、実施例1と同様にして固形分濃度が16.7質量%の均一なPAI溶液を得た。このPAI溶液を用い、実施例1と同様にして、PAI含有率が40質量%の多孔質複合体(B-1)を得た。B-1の通気度を測定したところ1000秒以上であり、通気性としては不良であった。
比較例1で用いたPAI溶液を、実施例1と同様にして、不織布に含浸して、ローラで余分な液を除去後、50℃:で5分乾燥した。その後、水中に浸漬して凝固、洗浄、乾燥することにより、PAI含有率が35質量%の多孔質複合体(B-2)を得た。B-2の通気度を測定したところ560秒であり、通気性としては不良であった。
比較例1で用いたPAI溶液を、実施例1と同様にして、不織布に含浸して、ローラで余分な液を除去後、50℃で5分乾燥した。その後、メチルアルコール中に浸漬して凝固、洗浄、乾燥することにより、PAI含有率が37質量%の多孔質複合体(B-3)を得た。B-3の通気度を測定したところ683秒であり、通気性としては不良であった。
重合溶媒を「テトラグライムのみ」としたこと以外は、実施例1と同様にしてPAI溶液を得ようとしたが、均一なPAI溶液を得ることはできなかった。
実施例1~6、比較例1~3で得られた多孔質複合体を、それぞれ、直径25mmの円形状に打ち抜き、これに溶媒としてプロピレンカーボネートを用いた1MLiPF6溶液からなる電解液を含浸させた後、これを直径20mmの2枚の白金製電極を挟んでセルを構成した。このセルに10mVの交流電圧を印加して、10KHzでのインピーダンスを測定することにより、多孔質複合体のイオン伝導率を求めた。 結果を表1に示す。
Claims (6)
- アミド系溶媒(溶媒A)と、テトラグライム、トリグライム、トリプロピレングリコールとから選ばれる少なくとも一種(溶媒B)と、を含む均一なPAI溶液を、不織布に含浸後、乾燥する際、不織布の気孔に残存する溶媒Bの作用を利用して相分離現象を誘起せしめ、凝固液を用いずに多孔質化し、多孔質PAIを前記不織布の繊維同士の絡まりあいによって形成される気孔の一部または全部において充填することを特徴とする、PAIと不織布とからなる多孔質複合体の製造方法。
- 通気度が、10秒以上、500秒以下であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質複合体の製造方法。
- イオン伝導率が、0.2mS/cm以上である請求項1または2に記載の多孔質複合体の製造方法。
- 多孔質複合体が蓄電素子用のセパレータである、請求項1~3いずれかに記載の多孔質複合体の製造方法。
- 不織布の通気度は10秒未満である、請求項1~4いずれかに記載の多孔質複合体の製造方法。
- 多孔質PAIの含有量は、多孔質複合体質量に対し、20~70質量%である、請求項1~5いずれかに記載の多孔質複合体の製造方法。
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