JP7202851B2 - 熱交換器及びそれを備えたボイラ、並びに熱交換方法 - Google Patents

熱交換器及びそれを備えたボイラ、並びに熱交換方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱交換器及びそれを備えたボイラ、並びに熱交換方法に関する。
火力発電プラントなどを構成する大型のボイラは、中空形状をなして鉛直方向に設置される火炉を有し、この火炉壁に複数の燃焼バーナが周方向に沿って配設されている。また、大型のボイラは、火炉の鉛直方向上方に煙道が連結されており、この煙道に蒸気を生成するための熱交換器が配置されている。そして、燃焼バーナが火炉内に燃料と空気との混合気を噴射することで火炎が形成され、高温の燃焼ガスが生成されて煙道に流れる。燃焼ガスが流れる領域に熱交換器が設置され、熱交換器を構成する伝熱管内を流れる水や蒸気を加熱して過熱蒸気が生成される。
一般に採用される熱交換器は、入口ヘッダと出口ヘッダとが複数の伝熱管で接続されている。熱交換器の例として、特許文献1には、伝熱管を2以上のグループで構成して、入口ヘッダ及び/又は出口ヘッダは、グループごとに2以上設けられている熱交換器が記載されている。この熱交換器によれば、出口ヘッダのそれぞれに流通する蒸気の流量を抑制することができるので、各出口ヘッダを小径化することができるとされている。
特開2018-9762号公報
前述のように、熱交換器は入口ヘッダと出口ヘッダとが複数の伝熱管で接続されている。ここで、煙道内を流通する燃焼ガスの流れや温度に偏りが生じると、各伝熱管における熱吸収量に差が生じてしまう可能性がある。そうすると、熱交換器の熱交換量の性能が低下するとともに、熱交換器を構成する各機器の設計温度を高める必要があり、設備費用が増加する可能性がある。
また、入口ヘッダ内と出口ヘッダ内の流体(蒸気)の速度分布に着目したとき、速度差に起因する動圧分布が各ヘッダ内に生じる場合があり、それに伴い、個々の伝熱管の入口と出口とに静圧差が生じる可能性がある。そうすると、個々の伝熱管によって流通する流体(蒸気)の流量に差が生じてしまう。個々の伝熱管を流通する蒸気の流量の偏りが生じると、各伝熱管における熱吸収量に差が生じて、熱交換器の熱交換量の性能が更に低下するとともに、熱交換器を構成する各機器の設計温度を更に高める必要があり、設備費用が一層増加する可能性がある。
特許文献1に記載されている熱交換器の構成では、各ヘッダ内の速度分布に起因する各伝熱管内を流通する蒸気の流量差が発生しやすく、そこに前述した燃焼ガスの流れや温度の不均一が発生した場合、各伝熱管の出口端付近の蒸気の温度に過度な差が生じる可能性がある。なぜなら、例えば、流通する蒸気の流量が小さい伝熱管が燃焼ガスの高温側領域に配置され、流通する蒸気の流量が大きい伝熱管が燃焼ガスの低温側領域に配置されたた場合、高温側領域の伝熱管においては蒸気が奪っていく熱量が小さいうえに高温雰囲気に晒され高温になりやすく、一方、低温側領域の伝熱管においては蒸気が奪っていく熱量が大きいうえに低温雰囲気に晒され低温になりやすいからである。このため、熱交換器を構成する各機器の設計温度を高める必要があり、設備費用が増加する可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、各伝熱管の出口端付近の流体の温度差を抑制する熱交換器及びそれを備えたボイラ、並びに熱交換方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の熱交換器及びそれを備えたボイラ、並びに熱交換方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の一態様に係る熱交換器は、ボイラの煙道に配置される熱交換器であって、所定方向に延在するとともに前記所定方向の端部に外部と連通する入口連絡管が設けられている1または複数の入口ヘッダと、前記所定方向に延在するとともに前記所定方向の一端にのみ外部と連通する出口連絡管が設けられている複数の出口ヘッダと、前記所定方向に並べられ、出口端が前記所定方向に沿って各前記出口ヘッダに対して交互に接続されているとともに、一の前記出口ヘッダに接続された前記出口端に対する他端とされた入口端が一の前記入口ヘッダに接続されている複数の伝熱管とを備え、共通の前記伝熱管で対応付けられた前記出口連絡管と前記入口連絡管とは、前記所定方向において同一側に設けられている。
本態様の熱交換器について、複数の伝熱管は所定方向に並べられ、出口端が所定方向に沿って各出口ヘッダに対して交互に接続されるとともに、一の出口ヘッダに接続された伝熱管の入口端が一の入口ヘッダに接続される。これによって、例えば火力発電プラントを構成するボイラの内部の煙道に熱交換器が設けられたときに、ボイラの内部の煙道を流通する燃焼ガスの流速や温度が所定方向において偏りを生じて不均一な場合(例えば高温側領域と低温側領域との2領域に分かれている場合)であっても、高温側領域に配置された伝熱管が所定方向に沿って各出口ヘッダに対して交互に接続されるとともに、低温側領域に配置された伝熱管が所定方向に沿って各出口ヘッダに対して交互に接続される。このため、各温度側の領域に配置された伝熱管から各出口ヘッダ内へ、総熱量が略均等となり、各出口ヘッダ間で温度差が少なくなるように流体(例えば蒸気)を集約できる。このため、各伝熱管を流通して各出口ヘッダ内に集約された後に各出口ヘッダのそれぞれの出口連絡管から流出する流体に生じる温度差を抑制することができる。また、それぞれの出口連絡管から流出する流体の温度差を抑制できるので、出口連絡管に接続された下流側の機器においても温度の不均一が生じることを抑制し、ひいてはプラント全体としての性能の低下を抑制することができる。
また、前述の構成に加えて、共通の伝熱管での接続関係が対応付けられた出口ヘッダの出口連絡管と、入口ヘッダの入口連絡管とは、所定方向において同一側に設けられている。これによって、入口ヘッダ内の所定方向に沿った静圧分布と出口ヘッダ内の所定方向に沿った静圧分布による差圧分布を、所定方向に沿って略均一な分布とすることができる。伝熱管内を流通する流体の流速は、伝熱管を接続する位置での入口ヘッダと出口ヘッダとの静圧差に依存するため、各伝熱管内を流通する流体の流速差を抑制することができる。また、例えばある入口ヘッダの入口連絡管とその入口ヘッダに接続された出口ヘッダの出口連絡管とが、所定方向において異なる側に設けられている場合、各伝熱管を接続する位置での入口ヘッダと出口ヘッダとの静圧差は所定方向に沿って増大(または減少)する。このため、各伝熱管内を流通する流体には所定方向に沿って流速差が生じる。そうすると、個々の伝熱管によって流通する流体の熱吸収量に差が生じてしまう。この熱吸収量の差に加えて前述した燃焼ガスの温度の偏りを生じた不均一が加わると、各伝熱管の出口端付近の流体の温度差がさらに大きくなる。このため、熱交換器の熱交換量の性能が低下するとともに、熱交換器を構成する各機器の設計温度を高める必要があり、設備費用が増加する可能性がある。しかしながら、各伝熱管内を流通する流体の流速差を抑制することで、各伝熱管の出口端付近の流体の間に生じる温度差を抑制できる。
また、出口ヘッダを複数とすることで1つ当たりの出口ヘッダに接続される伝熱管の本数を低減できる。これによって、1つ当たりの出口ヘッダに導かれる流量の減少に伴って出口ヘッダの小径化を可能とするとともに、出口ヘッダから張り出す伝熱管が占有する空間を小さくでき、ボイラの内部の煙道での熱交換器の配置が容易になる。
また、本発明の一態様に係る熱交換器において、前記入口ヘッダは、複数の前記出口ヘッダと同数とされ、各前記出口ヘッダに設けられた前記出口連絡管は、前記所定方向において同一側に設けられている。
本態様の熱交換器について、入口ヘッダは、複数の出口ヘッダと同数とされている。これによって、1つ当たりの入口ヘッダに流通する流量の減少に伴って入口ヘッダの小径化を可能とするとともに、入口ヘッダから張り出す伝熱管が占有する空間を小さくでき、ボイラの内部の煙道での熱交換器の配置が容易になる。
また、各出口ヘッダに設けられた出口連絡管は、所定方向において同一側に設けられている。これによって、所定方向の一方側に入口連絡管および出口連絡管が集約されるので、熱交換器の組み付け時の作業性が向上を可能とする。
また、ボイラの仕様によって流通する流体の流量が大きい場合であって、例えば入口ヘッダが1つの場合に流量を多く流通させるには、適切な流速とするために入口ヘッダの外径を大きくしなければならないが、外径が大きくなるほど、肉厚を厚くして強度を増加するとともに、その製作工程が増加する可能性がある。入口ヘッダを複数にすることで前述のように入口ヘッダの小径化を可能とするので、このような製作上の問題は生じない。なお、これは出口ヘッダについても同様である。
また、本発明の一態様に係る熱交換器において、各前記出口ヘッダに設けられた前記出口連絡管のうち一の前記出口連絡管は、他の少なくとも1つの前記出口連絡管と前記所定方向において異なる側に設けられている。
本態様の熱交換器について、入口ヘッダは、複数の出口ヘッダと同数とされている。これによって、1つ当たりの入口ヘッダに流通する流量の減少に伴って入口ヘッダの小径化を可能とするとともに、入口ヘッダから張り出す伝熱管が占有する空間を小さくでき、熱交換器の配置が容易になる。
また、各出口ヘッダに設けられた出口連絡管のうち一の入口連絡管は、他の少なくとも1つの入口連絡管と所定方向において異なる側に設けられている。例えば、入口ヘッダおよび出口ヘッダがそれぞれ2つの場合、一の入口ヘッダの入口連絡管とその一の入口ヘッダに対して接続された一の出口ヘッダの出口連絡管の方向が、他の入口ヘッダの入口連絡管とその他の入口ヘッダに対して接続された他の出口ヘッダの出口連絡管の方向と異なる。つまり、入口連絡管と出口連絡管のペアが2つあり、各ペアが所定方向において反対側に位置することになる。これによって、所定方向の一方側に入口連絡管および出口連絡管が集約されないので、それらに接続される配管の取り回しが容易になり、占有する空間の増加を抑制して、熱交換器の配置が容易になる。
また、ボイラの仕様によって流通する流体の流量が大きい場合であって、例えば入口ヘッダが1つの場合に流量を多く流通させるには、入口ヘッダの外径を大きくしなければならないが、外径が大きくなるほど、肉厚を厚くして強度を増加するとともに、その製作工程が増加する可能性がある。入口ヘッダを複数にすることで前述のように入口ヘッダの小径化を可能とするので、このような製作上の問題は生じない。
また、本発明の一態様に係る熱交換器において、前記入口ヘッダは1つとされ、前記出口ヘッダは2つとされ、前記入口連絡管は、前記入口ヘッダの両端部に設けられ、一の前記入口連絡管と一の前記出口ヘッダの前記出口連絡管とは、前記所定方向において一の側に設けられ、他の前記入口連絡管と他の前記出口ヘッダの前記出口連絡管とは、前記所定方向において他の側に設けられ、前記入口ヘッダの流路面積は、前記出口ヘッダの流路面積よりも大きいとされている。
本態様の熱交換器について、入口連絡管は、1つの入口ヘッダの両端部に設けられ、一の入口連絡管と一の出口ヘッダの出口連絡管とは、所定方向において一の側に設けられ、他の入口連絡管と他の出口ヘッダの出口連絡管とは、所定方向において他の側に設けられている。これは、一の入口ヘッダの入口連絡管と一の出口ヘッダの出口連絡管がペアにあり、他の入口ヘッダの入口連絡管と他の出口ヘッダの出口連絡管がペアにあり、各ペアが所定方向において反対側に位置する熱交換器と同等になる。
また、入口ヘッダは共通として構成され、入口ヘッダは出口ヘッダよりも流路面積が大きいとされる。これによって、所定方向の一方側に入口連絡管および出口連絡管が集約されないので、それらに接続される配管の取り回しが容易になる。
また、出口ヘッダを2つとすることで1つ当たりの出口ヘッダに接続される伝熱管の本数を低減できる。これによって、1つ当たりの出口ヘッダに導かれる流量の減少に伴って出口ヘッダの小径化を可能とするとともに、出口ヘッダから張り出す伝熱管が占有する空間を小さくでき、ボイラの内部の煙道での熱交換器の配置が容易になる。
また、本発明の一態様に係るボイラは、前述の熱交換器を備えている。
また、本発明の一態様に係る熱交換方法は、所定方向に延在するとともに前記所定方向の端部に外部と連通する入口連絡管が設けられている1または複数の入口ヘッダと、前記所定方向に延在するとともに前記所定方向の一端にのみ外部と連通する出口連絡管が設けられている複数の出口ヘッダと、前記所定方向に並べられ、出口端が前記所定方向に沿って各前記出口ヘッダに対して交互に接続されているとともに、一の前記出口ヘッダに接続された前記出口端に対する他端とされた入口端が一の前記入口ヘッダに接続されている複数の伝熱管とを備え、共通の前記伝熱管で対応付けられた前記出口連絡管と前記入口連絡管とは、前記所定方向において同一側に設けられている熱交換器を用いた熱交換方法であって、前記熱交換器は、ボイラの煙道に配置されるものであって、前記入口連絡管を介して前記入口ヘッダに流体を流入させる工程と、前記流体を前記伝熱管内に流通させて前記流体を加熱する工程と、前記出口ヘッダから前記出口連絡管を介して加熱された前記流体を流出させる工程とを含む。
本発明に係る熱交換器及びそれを備えたボイラ、並びに熱交換方法によれば、各伝熱管の出口端付近の流体の温度差を抑制できる。
熱交換器備えられたボイラの例を示した図である。 本発明の第1実施形態に係る熱交換器の縦断面の概要図である。 本発明の第1実施形態に係る熱交換器の変形例である。 入口ヘッダ内および出口ヘッダ内の圧力分布を示した図である。 入口ヘッダ内および出口ヘッダ内の圧力分布を示した図である。 出口ヘッダの縦断面図を示した図である。 出口ヘッダの縦断面図を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る熱交換器の縦断面の概要図である。 本発明の第2実施形態に係る熱交換器の変形例である。 本発明の第3実施形態に係る熱交換器の縦断面の概要図である。
以下、本発明の一実施形態に係る熱交換器及びそれを備えたボイラ、並びに熱交換方法について図を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱交換器が採用されて好適な火力発電プラントの一例として石炭焚きボイラ100(以下、単に「ボイラ100」と言う。)の概略構成図が部分的に示されている。
ボイラ100は、図示しない粉砕機(ミル)によって石炭を粉砕した微粉炭を微粉燃料(炭素含有固体燃料)として用い、この微粉炭を燃焼バーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した燃焼ガスを給水や蒸気と熱交換して過熱蒸気を生成することが可能な石炭焚き(微粉炭焚き)ボイラである。以降の説明で、上や上方とは紙面上側または鉛直方向上側を示し、下や下方とは紙面下側または鉛直方向下側を示すものである。
ボイラ100は、火炉110と燃焼装置114と煙道102を有している。火炉110は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置されている。火炉110を構成する火炉壁(伝熱管)は、複数の蒸発管とこれらを接続するフィンとで構成され、給水や蒸気と熱交換することにより火炉壁の温度上昇を抑制している。
燃焼装置114は、火炉110を構成する火炉壁の下部側に設けられている。同図では、燃焼装置114は、火炉壁に装着された複数の燃焼バーナ108を有している。例えば各燃焼バーナ108は、周方向に沿って均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って複数段配置されている。但し、火炉の形状や一つの段における燃焼バーナの数、段数はこの形態に限定されるものではない。
各燃焼バーナ108は、図示しない微粉炭供給管を介してミルに連結されている。ミルは、例えばハウジング内に回転テーブルが駆動回転可能に支持され、この回転テーブルの鉛直方向上方に複数のローラが回転テーブルの回転に連動して回転可能に支持されて構成されている。石炭が複数のローラと回転テーブルとの間に投入されると、ここで所定の微粉炭の大きさに粉砕され、搬送用ガス(一次空気)により分級された微粉炭を図示しない微粉炭供給管から各燃焼バーナ108に供給することができる。
また、火炉110は、各燃焼バーナ108の装着位置に風箱116が設けられている。この風箱116には、一端に送風機(図示せず)が設けられた空気ダクト118の他端部が連結されている。
煙道102は、火炉110の上部に連結されている。この煙道102には、燃焼ガスの熱を回収するための熱交換器として、過熱器104、再熱器106、節炭器112が設けられており、火炉110での燃焼で発生した燃焼ガスと各熱交換器を流通する給水や蒸気との間で熱交換が行われる。
〔第1実施形態〕
次に、本発明の第1実施形態に係る熱交換器1Aについて図を用いて説明する。
熱交換器1Aは、例えば図1に示すボイラ100の煙道102に配置された過熱器104、再熱器106に採用されて好適な熱交換器とされる。
図2に示すように、熱交換器1Aは1つの入口ヘッダ10と2つの出口ヘッダ20と複数の伝熱管40とを備えている。
入口ヘッダ10は、例えば同図の紙面左右方向に一致する所定方向に延在する円筒形状の管状部材とされる。入口ヘッダ10は、例えば低合金鋼、高合金鋼、ステンレス鋼等の金属製とされる。入口ヘッダ10の端部には、入口ヘッダ10内に形成される入口流路14と入口ヘッダ10の外部とを連通させる入口連絡管12が設けられている。同図の場合、入口連絡管12は所定方向の一端(紙面左端)にのみ設けられている。一方、入口連絡管12が設けられていない他端(紙面右端)は閉塞されている。
出口ヘッダ20は、入口ヘッダ10と同様に同図の紙面左右方向に一致する所定方向に延在する円筒形状の管状部材とされる。出口ヘッダ20は、例えば低合金鋼、高合金鋼、ステンレス鋼等の金属製とされる。出口ヘッダ20は、入口ヘッダ10の紙面上方に設けられる。同図において出口ヘッダ20は2つとされる。以下の説明において、それぞれを区別する必要がある場合は、符号20a,20bを使用し、各出口ヘッダ20に共通の事項の場合は単に符号20を使用する。出口ヘッダ20の端部には、出口ヘッダ20内に形成される出口流路24と出口ヘッダ20の外部とを連通させる出口連絡管22が設けられている。同図の場合、第1出口ヘッダ20aおよび第2出口ヘッダ20bの各出口連絡管22は、所定方向において入口連絡管12が設けられている側と同一側の一端にのみ設けられている。一方、出口連絡管22が設けられていない他端(紙面右端)は閉塞されている。
前述した入口ヘッダ10と各出口ヘッダ20とは、それぞれ複数の伝熱管40によって接続されている。
伝熱管40は、同図の紙面上下方向に延在する管状部材とされる。伝熱管40は、例えば低合金鋼、高合金鋼、ステンレス鋼等の金属製とされる。伝熱管40の上端部(すなわち出口ヘッダ20側の端部)は開口しており出口端とされる。一方、伝熱管40の下端部(すなわち入口ヘッダ10側の端部)も開口しており入口端とされる。伝熱管40内には熱交換流路41が形成されており、流体が流通する。流通する流体は、例えば水や蒸気などであり、本実施形態では、蒸気である。複数の伝熱管40は、所定方向に沿って互いに所定の間隔を空けて配列されている。同図では8本の伝熱管40が所定方向に配列されているが、実際はおよそ100本~1000本の伝熱管40が配列されていてもよい。
複数の伝熱管40の各出口端は、所定方向に沿って第1出口ヘッダ20aと第2出口ヘッダ20bに対して交互に接続されている。詳細には、同図における左側の伝熱管40から順に、第1出口ヘッダ20a、第2出口ヘッダ20b(以下同順)・・・のように交互に接続されている。なお、例えば出口ヘッダ20が3つとされた場合は、図3に示すように、例えば左側の伝熱管40から順に、第1出口ヘッダ20a、第2出口ヘッダ20b、第3出口ヘッダ20c(以下同順)・・・のように交互に接続されることになる。要するに、ある伝熱管40の出口端は、隣接する伝熱管40が接続された出口ヘッダ20と異なる出口ヘッダ20に接続されるように構成される。つまり、出口ヘッダ20が3つとされた場合、例えば左側の伝熱管40から順に、第2出口ヘッダ20b、第1出口ヘッダ20a、第3出口ヘッダ20c(以下同順)・・・のように交互に接続されてもよいし、これ以外の組合せであってもよい。
一方、複数の伝熱管40の各入口端は、図2示すように、所定方向に沿って入口ヘッダ10に接続されている。同図の場合、2つの出口ヘッダ20に接続された全ての伝熱管40が入口ヘッダ10に接続されることになる。つまり、第1出口ヘッダ20aおよび第2出口ヘッダ20bはそれぞれ入口ヘッダ10と伝熱管40によって接続関係が対応付けられている。
ここで、熱交換器1Aを流通する蒸気(流体)の動作について説明する。
入口連絡管12を介して入口ヘッダ10内の入口流路14内に流入した蒸気は、各伝熱管40に流入する。
前述のように、熱交換器1Aは火炉110で発生した高温の燃焼ガスが流通する煙道102に設置されている。このため、各伝熱管40内の熱交換流路41を流通する蒸気は、伝熱管40の周囲を流通する燃焼ガスと熱交換が行われることで加熱されて温度が上昇する。
加熱された蒸気は、伝熱管40から各出口ヘッダ20内の出口流路24に流入してそれぞれ集約される。集約された蒸気は、各出口ヘッダ20に設けられたそれぞれの出口連絡管22から取り出される。
このとき、流通する燃焼ガスの流速や温度が、例えば所定方向において偏って不均一な場合(例えば高温側領域と低温側領域との2領域に分かれている場合)であっても、各温度側領域に配置された伝熱管40から各出口ヘッダ20内へ、総熱量が略均等となるように蒸気を集約できる。なぜなら、所定方向に沿って配列された伝熱管40は各出口ヘッダ20に対して交互(規則性を持った順番)に接続されているので、各温度側領域に位置する複数の伝熱管40は、略均等な本数ずつ各出口ヘッダ20に接続されるからである。図2の場合、高温側領域に位置する4本の伝熱管40のうち、2本が第1出口ヘッダ20aに接続され、2本が第2出口ヘッダ20bに接続されている。低温側領域に位置する4本の伝熱管40についても同様である。
入口ヘッダ10の入口流路14の流通方向の断面積と各出口ヘッダ20の2つの出口流路24の流通方向の断面積とは、通過する蒸気の流量に応じて設定される。ここで、入口流路14の断面積は2つの出口流路24の断面積の合計よりも小さくなるように構成されていてもよい。例えば、入口ヘッダ10の入口流路14に存在する蒸気に比べて出口ヘッダ20の出口流路24に存在する蒸気の方が、燃焼ガスとの熱交換によって加熱された分だけ温度が高くなり体積流量も大きくなる。このため、体積流量の増加を見込んで2つの出口流路24の断面積の合計を入口流路14の断面積よりも大きく(すなわち、入口流路14の断面積を2つの出口流路24の断面積の合計よりも小さく)しておくことで、後述する所定方向に沿った蒸気の流速分布が略均一化されやすくなる。なお、各出口流路24の断面積はおおよそ一致するように構成されていてもよい。
次に、各伝熱管40内の熱交換流路41を流通する蒸気(流体)の流速分布について図4を用いて説明する。なお、この説明では、簡単のために入口ヘッダ10および出口ヘッダ20がそれぞれ1つの場合を例に説明する。
入口ヘッダ10の入口流路14における所定方向に沿った蒸気の流速は、入口連絡管12が設けられた一端から他端(同図で示す紙面左端から右端)へ向かって遅くなる。これは、入口ヘッダ10内に流入した蒸気が伝熱管40を介して出口ヘッダ20内へ流出することで、入口連絡管12が設けられた一端から他端へ向かっての入口流路14の蒸気の流量が徐々に減少することに起因する。この流速の変化に伴って、入口流路14における所定方向に沿った蒸気の動圧分布は、一端から他端へ向かって低下する(グラフ(a)で示す実線)。ここで、入口流路14に流入する蒸気の流量が変わらない場合、入口流路14の全圧は位置に依らず一定とされることと、蒸気流量が一端から他端へ向かって徐々に減少することを考慮すると、入口流路14における所定方向に沿った蒸気の静圧分布は、一端から他端へ向かって上昇する(グラフ(a)で示す点線)。
一方、出口流路24における蒸気の流速は、他端から出口連絡管22が設けられた一端(同図で示す紙面右端から左端)へ向かって速くなる。これは、他端から出口連絡管22が設けられた一端へ向かって出口流路24の蒸気の量が徐々に増加することに起因する。この流速の変化に伴って、出口流路24における所定方向に沿った蒸気の動圧分布は、一端から他端へ向かって低下する(グラフ(b)で示す実線)。ここで、出口流路24に流入する蒸気流量が変わらない場合、出口流路24の全圧は位置に依らず一定とされることと、蒸気流量が他端から一端へ向かって徐々に増加することを考慮すると、出口流路24における所定方向に沿った蒸気の静圧分布は、一端から他端へ向かって上昇する(グラフ(b)で示す点線)。
各伝熱管40内を流通する蒸気の流速は、入口流路14の静圧と出口流路24の静圧との差圧に依存する。具体的には、所定方向に沿って配列された複数の伝熱管40内を流通する蒸気の流速は、所定方向に沿った入口流路14の静圧分布と出口流路24の静圧分布との差圧に依存する。所定方向に沿った入口流路14の静圧分布と出口流路24の静圧分布は、前述したように一端から他端へ向かって共に上昇する。このため、静圧差の分布としては所定方向に沿って均一性が向上して大きな差が無くなった分布となる(グラフ(c))。このため、所定方向に沿った各伝熱管40の位置に起因する、各伝熱管40内を通過する蒸気の流速差は抑制され、所定方向に沿った各伝熱管40を通過する蒸気の流速分布は略均一化される。したがって、各伝熱管40の出口端付近の流体の間に生じる温度差を抑制でき、熱交換器の性能は向上する。また各伝熱管40の設計温度を必要以上に高める必要がなくなり、設備費用を低減できる。
これに対して、図4とは異なり入口連絡管12と出口連絡管22とが、所定方向において互いに異なる側に設けられた場合、各伝熱管40内の熱交換流路41を流通する蒸気の流速は次のようになる。
すなわち、図5に示すように、入口ヘッダ10の入口流路14における所定方向に沿った蒸気の動圧分布と静圧分布は図4のグラフ(a)と同様になり、蒸気の動圧分布は、一端から他端へ向かって低下する(グラフ(a)で示す実線)。また、入口流路14における所定方向に沿った蒸気の静圧分布は、一端から他端へ向かって上昇する(グラフ(a)で示す点線)。一方、出口流路24における所定方向に沿った蒸気の動圧分布と静圧分布は図4のグラフ(b)とは異なり所定方向において図4とは逆の傾向を示す。すなわち、蒸気の動圧分布は、一端から他端へ向かって上昇する(グラフ(b)で示す実線)。また、出口流路24における所定方向に沿った蒸気の静圧分布は、一端から他端へ向かって低下する(グラフ(b)で示す点線)。入口流路14の静圧分布と出口流路24の静圧分布との静圧差の分布としては所定方向に沿って大きく増大する分布となる(グラフ(c))。このため、所定方向に沿った各伝熱管40の位置に起因して、各伝熱管40内を流通する蒸気に流速差が生じる。同図の場合、紙面左側の伝熱管40に比べて右側の伝熱管40内を流通する蒸気の流速が速くなる。したがって、各伝熱管40の出口端付近の流体の間に生じる温度差が大きくなり、熱交換器の性能は低下する。また同図の場合、紙面右側の各伝熱管40の温度上昇により設計温度を高める必要があり、設備費用が増加する。
本実施形態においては以下の効果を奏する。
ボイラ100の煙道102に熱交換器1Aが設けられたときに、図2に示すように煙道102を流通する燃焼ガスの流速や温度が、例えば所定方向において偏って不均一な場合(例えば高温側領域と低温側領域との2領域に分かれている場合)であっても、各温度側領域に配置された伝熱管40から各出口ヘッダ20内へ、総熱量が略均等となり、各出口ヘッダ20間で温度差が少なくなるように蒸気を集約できる。このため、各伝熱管40を流通して各出口ヘッダ20内に集約された後に各出口連絡管22から流出する蒸気に生じる温度差を抑制することができる。またそれぞれの出口連絡管22から流出する蒸気の温度差を抑制できるので、出口連絡管22に接続された下流側の機器においても温度の不均一が生じることを抑制し、ひいてはプラント全体としての性能の低下を抑制することができる。
また、各伝熱管40内の熱交換流路41を流通する蒸気の流速差を抑制することができる。また、例えば熱交換流路41を流通する蒸気に流速差が生じると、個々の伝熱管40によって流通する蒸気の熱吸収量に差が生じてしまう。この熱吸収量の差に加えて前述した燃焼ガスの温度の偏りを生じた不均一が加わると、各伝熱管40の出口端付近の蒸気の温度差がさらに大きくなる。このため、熱交換器としての熱交換量の性能が低下するとともに、熱交換器として構成する各機器の設計温度を高める必要があり、設備費用が増加する可能性がある。しかしながら、本実施形態の熱交換器1Aでは、各伝熱管40内の熱交換流路41を流通する蒸気の流速差を抑制することで、各伝熱管40の出口端付近の蒸気の間に生じる温度差を抑制できる。さらに、各出口ヘッダ20に集約される蒸気の流量を略均一にすることができる。
また、出口ヘッダ20を複数とすることで各出口ヘッダ20に接続される伝熱管40の本数を低減できる。これによって、各出口ヘッダ20に導かれる流量の減少に伴って出口ヘッダ20の小径化を可能とすることができる。さらに、出口ヘッダ20から張り出す伝熱管40が占有する空間を小さくできる。例えば出口ヘッダ20が1つの場合、図6の断面図に示すように伝熱管40が接続されているとする。しかし、出口ヘッダ20を例えば2つとすることで、1つ当たりの出口ヘッダ20に接続される伝熱管40の本数を図7の断面図に示すように半数にすることができる。これによって、各出口ヘッダ20から張り出す伝熱管40が占有する空間が小さくなる。このため、ボイラ100の煙道102での熱交換器1Aの配置が容易になる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る熱交換器1Bについて説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、入口ヘッダに係る形態が異なり、その他の点については同様である。したがって、第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、その他は同一の符号を用いてその説明を省略する。
図8に示すように、熱交換器1Bは2つの入口ヘッダ10を備えている。以下の説明において、それぞれを区別する必要がある場合は、符号10a,10bを使用し、各入口ヘッダ10に共通の事項の場合は単に符号10を使用する。
第1入口ヘッダ10aおよび第2入口ヘッダ10bの各入口連絡管12は、所定方向において出口連絡管22が設けられている側と同一側の一端にのみ設けられている。同図の場合、全ての入口連絡管12および出口連絡管22が所定方向において同一側(同図における紙面左側)に設けられている。
複数の伝熱管40の各入口端は、第1入口ヘッダ10aと第2入口ヘッダ10bに対して交互に接続されている。詳細には、同図における紙面左側の伝熱管40から順に、第1入口ヘッダ10a、第2入口ヘッダ10b(以下同順)・・・のように交互(規則性を持った順番)に接続されている。
このとき、第1出口ヘッダ20aに接続された全ての伝熱管40は、一の入口ヘッダ10(同図では第1入口ヘッダ10a)に接続されて接続関係が対応付けられる。また、第2出口ヘッダ20bに接続された全ての伝熱管40は、他の入口ヘッダ10(同図では第2入口ヘッダ10b)に接続されて接続関係が対応付けられる。つまり、一の出口ヘッダ20に接続された全ての伝熱管40は、複数の入口ヘッダ10に接続されることなく、一の入口ヘッダ10に接続されて接続関係が対応付けられる。他の出口ヘッダ20に接続された全ての伝熱管40は、複数の入口ヘッダ10に接続されることなく、他の入口ヘッダ10に接続されて接続関係が対応付けられる。
なお、図9の変形例に示すように、全ての入口連絡管12および出口連絡管22を所定方向において同一側に設ける必要は無く、伝熱管40によって接続関係が対応付けられた入口ヘッダ10の入口連絡管12と出口ヘッダ20の出口連絡管22とが所定方向において同一側に設けられていれば良い。これは、前述したように所定方向に沿った各伝熱管40の熱交換流路41を流通する蒸気の流速分布に鑑みれば明らかである。同図の場合、第1入口ヘッダ10aと第1出口ヘッダ20aとの間に接続された各伝熱管40によって接続関係が対応付けられ、第2入口ヘッダ10bと第2出口ヘッダ20bとの間に接続された各伝熱管40によって接続関係が対応付けられている。
本実施形態においては以下の効果を奏する。
各温度側領域に配置された伝熱管40から各出口ヘッダ20内へ、総熱量が略均等となり、各出口ヘッダ20間で温度差が少なくなるように蒸気を集約できる。このため、伝熱管40を流通して各出口ヘッダ20内に集約された後に各出口連絡管22から流出する蒸気に生じる温度差を抑制することができる。
また、各伝熱管40内の熱交換流路41を流通する蒸気の流速差を抑制することができる。このため、各伝熱管40の出口端付近の蒸気に生じる温度差を抑制できる。さらに、各出口ヘッダ20に集約される蒸気の流量を略均一にすることができる。
また、出口ヘッダ20を複数とされているので、各出口ヘッダ20に導かれる流量の減少に伴って、各出口ヘッダ20の小径化を可能とするとともに、各出口ヘッダ20から張り出す伝熱管40が占有する空間を小さくできる。このため、ボイラ100の煙道102での熱交換器1Bの配置が容易になる。
また、入口ヘッダ10が複数とされているので、各入口ヘッダ10に流通する流量の減少に伴って、各入口ヘッダ10の小径化を可能とするとともに、各入口ヘッダ10から張り出す伝熱管40が占有する空間を小さくできる。このため、ボイラ100の煙道102での熱交換器1Bの配置が容易になる。
また、各出口ヘッダ20に設けられた出口連絡管22が、所定方向において同一側に設けられている場合、所定方向の同一側に入口連絡管12および出口連絡管22が集約されるので、熱交換器の組み付け時の作業性が向上を可能とする。
また、第1出口ヘッダ20aに設けられた出口連絡管22は、第2出口ヘッダ20bに設けられた出口連絡管22と所定方向において異なる側に設けられている場合、所定方向の一方側に入口連絡管12および出口連絡管22が集約されないので、それらに接続される配管の取り回しが容易になる。
また、ボイラ100の仕様によって蒸気の流量が大きい場合であって、例えば入口ヘッダ10が1つの場合に蒸気の流量を多く流通させるには、適切な流速とするために入口ヘッダ10の外径を大きくしなければならないが、外径が大きくなるほど、肉厚を厚くして強度を増加するとともに、その製作工程が増加する可能性がある。入口ヘッダ10を複数にすることで前述のように入口ヘッダ10の小径化を可能とするので、このような製作上の問題は生じない。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る熱交換器1Cについて説明する。本実施形態は、第1実施形態および第2実施形態に対して、入口ヘッダに係る形態が異なり、その他の点については同様である。したがって、第1実施形態および第2実施形態と異なる点についてのみ説明し、その他は同一の符号を用いてその説明を省略する。
図10に示すように、熱交換器1Cは1つの第3入口ヘッダ10cを備えている。第1実施形態と同様に、この第3入口ヘッダ10cに対して2つの出口ヘッダ20が伝熱管40によって接続されている。つまり、第1出口ヘッダ20aおよび第2入口ヘッダ10bはそれぞれ第3入口ヘッダ10cと接続関係が対応付けられている。
このとき、第1出口ヘッダ20aの出口連絡管22は、第2出口ヘッダ20bの出口連絡管22と所定方向において異なる方向に設けられている。また、第3入口ヘッダ10cの入口連絡管12は、各出口連絡管22に接続関係が対応するように所定方向の両端に設けられている。
第3入口ヘッダ10cは1つとされているが、第3入口ヘッダ10cの一端の入口連絡管12(同図の紙面左側)は、第3入口ヘッダ10cに対して接続された出口ヘッダ20bの出口連絡管22の方向が同一側にある。また、第3入口ヘッダ10cの他端の入口連絡管12(同図の紙面右側)は、第3入口ヘッダ10cに対して接続された出口ヘッダ20aの出口連絡管22の方向が同一側にあるものである。さらに、第3入口ヘッダ10cは共通として構成されている。つまり、第3入口ヘッダ10cの一端にある入口連絡管12と、出口ヘッダ20bの出口連絡管22がペアにあり、第3入口ヘッダ10cの他端にある入口連絡管12と、出口ヘッダ20aの出口連絡管22がペアにある。これは、一の入口ヘッダの入口連絡管と一の出口ヘッダの出口連絡管がペアにあり、他の入口ヘッダの入口連絡管と他の出口ヘッダの出口連絡管がペアにあり、各ペアが所定方向において反対側に位置する熱交換器と同等になる。言い換えると、図9で示した第2実施形態に係る熱交換器1Bの第1入口ヘッダ10aおよび第2入口ヘッダ10bを、1つの共通の入口ヘッダとされた第3入口ヘッダ10cとして設けたものと同等になる。
このとき、第3入口ヘッダ10cの流路面積は、出口ヘッダ20の流路面積より大きなものとされてもよい。例えば、第3入口ヘッダ10cの内径を大きくするなどして流路面積を増加させておくことが好ましい。第3入口ヘッダ10cの流路面積は、熱交換器1Cのサイズ、蒸気流量、各伝熱管40の熱交換流路41の流路断面積や第3入口ヘッダ10cの所定方向長さなどにより適正な流路面積が考慮されるが、さらに好ましくは、第3入口ヘッダ10cの流路面積は、出口ヘッダ20の流路面積の1倍から2倍である。第3入口ヘッダ10cの流路面積を増加させた場合、全体として蒸気の流速が低下する。これによって、流速に依存する所定方向に沿った入口流路14の動圧分布の不均一が抑制される。このため、所定方向に沿った入口流路14と出口流路24との静圧差分布が略均一化され、所定方向に沿った各伝熱管40の位置に起因する蒸気の流速差が抑制される。なお、このように入口ヘッダ10の流路面積を増加させる構成は、第1実施形態および第2実施形態にも適用できる。
本実施形態においては以下の効果を奏する。
各温度蒸気領域に配置された伝熱管40から各出口ヘッダ20内へ、総熱量が略均等となり、各出口ヘッダ20間で温度差が少なるように蒸気を集約できる。このため、伝熱管40を流通して各出口ヘッダ20内に集約された後に各出口連絡管22から流出する蒸気に生じる温度差を抑制することができる。
また、出口ヘッダ20を複数とされているので、各出口ヘッダ20に導かれる流量の減少に伴って、各出口ヘッダ20の小径化を可能とするとともに、各出口ヘッダ20から張り出す伝熱管40が占有する空間を小さくできる。このため、ボイラ100の煙道102での熱交換器1Cの配置が容易になる。
また、第1出口ヘッダ20aに設けられた出口連絡管22は、第2出口ヘッダ20bに設けられた出口連絡管22と所定方向において異なる側に設けられ、入口連絡管12は第3入口ヘッダ10の両端に設けられている。このため、所定方向の一方側に入口連絡管12および出口連絡管22が集約されないので、それらに接続される配管の取り回しが容易になる。このため、ボイラ100の煙道102での熱交換器1Cの配置が容易になる。
また、第3入口ヘッダ10c内の流路面積を増加させた場合、各伝熱管40内の熱交換流路41を流通する蒸気の流速差を抑制することができる。このため、各伝熱管40の出口端付近の蒸気に生じる温度差を抑制できる。さらに、各出口ヘッダ20に集約される蒸気の流量を略均一にすることができる。
本発明は、前述の各実施形態に係る発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、上記各実施形態では、本発明を火力発電プラントの一例としての石炭焚きボイラに適用する例について説明したが、本発明は、ガス焚きボイラ、油焚きボイラ、排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)、流動床ボイラ(BFB:Bubbling Fluidized Bed)など熱交換器を設けた機器に適用してもよい。
1(1A,1B,1C) 熱交換器
10 入口ヘッダ
10a(10) 第1入口ヘッダ(入口ヘッダ)
10b(10) 第2入口ヘッダ(入口ヘッダ)
10c(10) 第3入口ヘッダ(入口ヘッダ)
12 入口連絡管
14 入口流路
20a(20) 第1出口ヘッダ(出口ヘッダ)
20b(20) 第2出口ヘッダ(出口ヘッダ)
20c(20) 第3出口ヘッダ(出口ヘッダ)
22 出口連絡管
24 出口流路
40 伝熱管
41 熱交換流路

Claims (8)

  1. ボイラの煙道において燃焼ガスの温度が所定方向において偏っている領域に配置される熱交換器であって、
    前記所定方向に延在するとともに前記所定方向の端部に外部と連通する入口連絡管が設けられている1つまたは複数の入口ヘッダと、
    前記所定方向に延在するとともに前記所定方向の一端にのみ外部と連通する出口連絡管が設けられている複数の出口ヘッダと、
    前記所定方向に並べられ、出口端が前記所定方向に沿って各前記出口ヘッダに対して交互に接続されているとともに、一の前記出口ヘッダに接続された前記出口端に対する他端とされた入口端が一の前記入口ヘッダに接続されている複数の伝熱管と、
    を備え、
    共通の前記伝熱管で対応付けられた前記出口連絡管と前記入口連絡管とは、前記所定方向において同一側に設けられている熱交換器。
  2. 前記入口ヘッダは、複数の前記出口ヘッダと同数とされ、
    各前記出口ヘッダに設けられた前記出口連絡管は、前記所定方向において同一側に設けられている請求項1に記載の熱交換器。
  3. 各前記出口ヘッダに設けられた前記出口連絡管のうち一の前記出口連絡管は、他の少なくとも1つの前記出口連絡管と前記所定方向において異なる側に設けられている請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記入口ヘッダは1つとされ、
    前記出口ヘッダは2つとされ、
    前記入口連絡管は、前記入口ヘッダの両端部に設けられ、
    一の前記入口連絡管と一の前記出口ヘッダの前記出口連絡管とは、前記所定方向において一の側に設けられ、
    他の前記入口連絡管と他の前記出口ヘッダの前記出口連絡管とは、前記所定方向において他の側に設けられ、
    前記入口ヘッダの流路面積は、前記出口ヘッダの流路面積よりも大きいとされている請求項1に記載の熱交換器。
  5. 過熱器又は再熱器とされている請求項1からのいずれかに記載の熱交換器。
  6. 請求項1からのいずれかに記載の熱交換器を備えているボイラ。
  7. 所定方向に延在するとともに前記所定方向の端部に外部と連通する入口連絡管が設けられている1または複数の入口ヘッダと、
    前記所定方向に延在するとともに前記所定方向の一端にのみ外部と連通する出口連絡管が設けられている複数の出口ヘッダと、
    前記所定方向に並べられ、出口端が前記所定方向に沿って各前記出口ヘッダに対して交互に接続されているとともに、一の前記出口ヘッダに接続された前記出口端に対する他端とされた入口端が一の前記入口ヘッダに接続されている複数の伝熱管と、
    を備え、
    共通の前記伝熱管で対応付けられた前記出口連絡管と前記入口連絡管とは、前記所定方向において同一側に設けられている熱交換器を用いた熱交換方法であって、
    前記熱交換器は、ボイラの煙道において燃焼ガスの温度が前記所定方向において偏っている領域に配置されるものであって、
    前記入口連絡管を介して前記入口ヘッダに流体を流入させる工程と、
    前記流体を前記伝熱管内に流通させて前記流体を加熱する工程と、
    前記出口ヘッダから前記出口連絡管を介して加熱された前記流体を流出させる工程と、
    を含む熱交換方法。
  8. 前記熱交換器は、過熱器又は再熱器とされている請求項7に記載の熱交換方法。
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