JP7202259B2 - 蒸気タービン - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気タービンに関する。
蒸気タービンは、軸線回りに回転する回転軸と、この回転軸に固定された円盤状のディスクと、ディスクの外周面上に配列された複数の動翼と、回転軸及び動翼を外周側から覆うケーシングと、ケーシングの内周面上で動翼の軸線方向一方側に設けられた複数の静翼(ノズル)と、を主に備えている。上流側から供給された高温高圧の蒸気は、静翼に衝突して整流された後、動翼に衝突することで回転軸に回転力を与える。このような挙動が、蒸気タービンの上流側から下流側にかけて繰り返されることで、回転軸が回転駆動される。
ところで、蒸気タービン内部では、上流側になるほど蒸気の圧力が高い。したがって、ディスクの上流側と下流側との間では圧力差が生じる。この圧力差に基づいて、ディスクにはスラスト力(軸線方向の力)が加わる場合がある。このようなスラスト力を解消するために、ディスクにバランスホールと呼ばれる孔を形成する例が知られている(例えば下記特許文献1参照)。バランスホールは、ディスクを軸線方向に貫通するとともに、周方向に間隔をあけて複数形成されている。高圧側の蒸気がこのバランスホールを通じてディスクの下流側に導かれることで、上述のスラスト力が低減され、かつ動翼の根元における二次流れの発生が低減されるとされている。
実開昭60-195902号公報
しかしながら、上記のバランスホールに流入し切れなかった蒸気の流れは、ディスクに沿って径方向外側に流れ、動翼の根元で依然として二次流れを形成してしまう。これにより、蒸気タービンの効率は低下する。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、より一層効率が向上した蒸気タービンを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る蒸気タービンは、軸線回りに回転する回転軸と、該回転軸に設けられ、前記軸線を中心とする円盤状のディスクと、該ディスクから径方向外側に向かって延びるとともに、周方向に間隔をあけて配列された複数の動翼と、該複数の動翼を外周側から覆うケーシングと、該ケーシングの内周面における前記動翼の前記軸線方向一方側に設けられるとともに、周方向に間隔をあけて配列された複数のノズルと、該ノズルの径方向内側の端部に設けられ、前記軸線を中心とする環状をなすシュラウドと、該シュラウドの内周面に設けられ、前記回転軸の外周面との間にクリアランスを介して対向するシール機構と、を備え、前記ディスクにおける前記軸線方向一方側を向く面は、径方向に延びることで前記クリアランスを通過した蒸気を径方向外側に導く案内面とされ、前記ディスクには、一端が前記案内面に開口し、他端が前記ディスクにおける前記案内面とは反対側を向く下流面に開口するバランスホールが形成され、前記一端、及び前記他端の少なくとも一方を前記軸線方向から覆うとともに、径方向内側に向かって開口するポケットを形成する庇部をさらに備える。
上記構成によれば、クリアランスを通じてディスクに向かって流れた蒸気(漏れ蒸気)は、ディスクの案内面に沿って径方向外側に流れた後、庇部によって捕捉されることでポケットの内部に流入する。ポケットに流入した漏れ蒸気は、バランスホールに流入して一端側から他端側に向かって流れる。即ち、上記の構成によれば、庇部及びポケットが設けられていない構成に比べて、より多くの漏れ蒸気をポケットによって捕捉し、バランスホールに導くことができる。これにより、バランスホールに捕捉されなかった漏れ蒸気が動翼の根元で二次流れを形成する可能性を低減することもできる。
上記蒸気タービンでは、前記庇部は、前記軸線方向から見て、周方向に連続する円環状をなしていてもよい。
上記構成によれば、庇部が周方向に連続する円環状をなしている。つまり、案内面におけるバランスホールが形成されていない領域も、当該庇部によって軸線方向から覆われている。これにより、バランスホール同士の間を流通する漏れ蒸気も庇部によって捕捉することができる。その結果、バランスホールによってより多くの漏れ蒸気が捕捉されるため、回転軸に加わるスラスト力、及び動翼の根元で生じる二次流れをさらに低減することができる。
上記蒸気タービンでは、前記庇部の径方向内側の端縁は、前記バランスホールよりも径方向内側まで延びていてもよい。
上記構成によれば、庇部の径方向内側の端縁は、バランスホールよりも径方向内側まで延びている。つまり、庇部は、軸線方向から見てバランスホールを全体的に覆っている。これにより、ポケット内に流入した漏れ蒸気を逃すことがなく、バランスホールに導くことができる。
上記蒸気タービンでは、前記ポケットは、前記バランスホールと径方向で重複する位置に設けられていてもよい。
上記構成によれば、ポケット内に流入した漏れ蒸気をバランスホールに向かって円滑に導くことができる。
上記蒸気タービンでは、前記バランスホールの最も径方向内側の面は、前記ポケットの径方向内側の端部よりも径方向外側に位置していてもよい。
上記構成によれば、軸線方向から見てバランスホールがポケットによって覆われた状態となる。これにより、ポケット内に流入した漏れ蒸気を逃すことがなく、より積極的にバランスホールに導くことができる。
上記蒸気タービンでは、前記バランスホールの最も径方向外側の面は、前記ポケットの径方向における寸法の1/2以上、径方向外側に位置していてもよい。
上記構成によれば、バランスホールの最も径方向外側の面が、ポケットにおけるより深い位置に形成される。これにより、ポケット内に流入した漏れ蒸気を逃がすことなく、バランスホールに導くことができる。
上記蒸気タービンでは、前記バランスホールの最も径方向外側の面は、前記ポケットの径方向外側の面は、と同一の径方向位置にあってもよい。
上記構成によれば、ポケットの径方向外側の面が、バランスホールの最も径方向外側の内壁と同一の径方向位置にある。これにより、ポケット内におけるバランスホールの径方向外側の領域に漏れ蒸気が滞留する可能性を低減することができる。なお、このように漏れ蒸気がポケット内で滞留した場合、渦等が形成されることで、バランスホールへの漏れ蒸気の流入が阻害されてしまう可能性がある。上記の構成によれば、このような可能性を低減することができる。
上記蒸気タービンでは、前記案内面は、前記クリアランスに対して前記軸線方向から対向していてもよい。
上記構成によれば、案内面がクリアランスに対して軸線方向から対向している。これにより、クリアランスを通じて下流側(軸線方向他方側)に向かって流れてきた漏れ蒸気を逃がすことなく、案内面によってポケット内に導くことができる。その結果、回転軸に加わるスラスト力、及び動翼の根元で生じる二次流れをより一層低減することができる。
本発明によれば、より一層効率が向上した蒸気タービンを提供することができる。
本発明の実施形態に係る蒸気タービンの構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る蒸気タービンの要部拡大断面図である。 本発明の実施形態に係るディスクを軸線方向一方側から見た図である。 本発明の実施形態に係る蒸気タービンの変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る蒸気タービンのさらなる変形例を示す断面図である。
本発明の実施形態について、図1から図3を参照して説明する。図1に示すように、蒸気タービン1は、軸受装置3と、複数の動翼段4と、ケーシング5と、複数のノズル6と、ノズルシール機構7A、及び動翼シール機構7B(図2参照)と、を備えている。回転軸2は軸線Oに沿って延びる柱状をなしており、当該軸線O回りに回転可能である。軸受装置3は、この回転軸2の軸端を支持している。軸受装置3は、一対のジャーナル軸受31と、1つのみのスラスト軸受32と、を有している。一対のジャーナル軸受31は、回転軸2の軸線O方向両側の端部にそれぞれ設けられている。各ジャーナル軸受31は、軸線Oに対する径方向への荷重を支持する。スラスト軸受32は、軸線O方向一方側にのみ設けられている。スラスト軸受32は、軸線O方向への荷重を支持する。
回転軸2の外周面には、軸線O方向に間隔をあけて配列された複数の動翼段4が設けられている。各動翼段4は、軸線Oに対する周方向に間隔をあけて配列された複数の動翼40と、これら複数の動翼40を支持するディスク41と、を有している。動翼40は、動翼本体42と、動翼シュラウド43と、を有している。ディスク41は、回転軸2に一体に固定された円盤状の部材である。詳しくは図示しないが、回転軸2には、軸線O方向に積層されるようにして複数のディスク41が取り付けられている。動翼本体42は、ディスク41の外周面に取り付けられている。動翼本体42は、径方向に延びるとともに、径方向から見て翼型の断面形状を有している。動翼本体42の径方向外側の端部には、動翼シュラウド43が取り付けられている。
回転軸2、及び動翼段4(動翼40)は、径方向外側からケーシング5によって囲われている。ケーシング5は、軸線Oを中心とする筒状をなしている。ケーシング5の内周面には、軸線O方向に間隔をあけて配列された複数のノズル6が設けられている。これらノズル6は、軸線O方向において上記の動翼段4と交互に配列されている。ケーシング5の内周面におけるノズル6同士の間には、径方向外側に向かって凹む凹部8が形成されている。上述の動翼シュラウド43は、この凹部8内に収容されている。
各ノズル6は、軸線Oに対する周方向に間隔をあけて配列された複数のノズル本体61と、これらノズル本体61の内周側に取り付けられたノズル内周部材62と、を有している。ノズル本体61は、ケーシング5の内周面における凹部8同士の間の領域(ノズル支持部90)に取り付けられている。ノズル本体61は、ノズル支持部90の内周面から径方向内側に向かって延びるとともに、径方向から見て翼型の断面形状を有している。ノズル本体61の径方向内側の端部には、ノズル内周部材62が取り付けられている。ノズル内周部材62は、軸線Oを中心とする円環状をなしている。
ケーシング5の軸線O方向一方側の端部には、外部から供給された高温高圧の蒸気を導入する吸気口51が形成されている。ケーシング5の軸線O方向他方側の端部には、ケーシング5内を通過した蒸気を排出する排気口52が形成されている。吸気口51から導入された蒸気は、軸線O方向一方側から他方側にむかってケーシング5内を通過する中途で複数の動翼段4(動翼40)、及び複数のノズル6(ノズル本体61)に交互に衝突する。これにより、回転軸2に回転エネルギーが付与される。回転軸2の回転は軸端から取り出されて、例えば発電機(不図示)の駆動等に利用される。以降の説明では、軸線O方向一方側から他方側に向かってケーシング5内を流通する蒸気の流れを主流Fmと呼ぶ。さらに、主流Fmの流れて来る側(軸線O方向一方側)を上流側と呼び、主流Fmの流れ去る側(軸線O方向他方側)を下流側と呼ぶ。
続いて、図2を参照して、動翼40、及びノズル6の周辺の構成について詳述する。図2は、一組の動翼40とノズル6、及び動翼40の下流側に位置する他のノズル6の周辺を拡大して示している。ノズル内周部材62の内周面には、回転軸2の外周面(回転軸外周面2S)に対して径方向に隙間(クリアランスC)をあけて対向するノズルシール機構7Aが設けられている。ノズルシール機構7Aは、一例として、軸線O方向に間隔をあけて複数配列された複数のシールフィンである。動翼シュラウド43の外周面(シュラウド外周面43A)には、凹部8の底面に対して径方向に隙間をあけて対向する動翼シール機構7Bが設けられている。動翼シール機構7Bは、一例として、軸線O方向に間隔をあけて複数配列された複数のシールフィンである。なお、ノズルシール機構7A、及び動翼シール機構7Bとして、上記のシールフィン以外に、ラビリンスシールやリーフシール等の他の機構を用いることも可能である。
さらに、ディスク41には、上述のクリアランスCを通じて下流側に流れる蒸気(漏れ蒸気)を捕捉するためのバランスホールBhが形成されている。バランスホールBhは、ディスク41を軸線O方向に貫通している。ディスク41の上流側を向く面は、漏れ蒸気を径方向外側に向かって案内するための案内面S1とされている。案内面S1は、軸線O方向から上記のクリアランスCに対向している。
バランスホールBhの一端(上流側端部t1)は、この案内面S1上に開口している。ディスク41における案内面S1とは反対側(即ち、下流側)を向く面は下流面S2とされている。バランスホールBhの他端(下流側端部t2)は、この下流面S2上に開口している。なお、本実施形態では、バランスホールBhは、動翼40に対して1つずつ形成されている。バランスホールBhの配置や個数は設計や仕様に応じて適宜変更することが可能である。
ディスク41には、上記のバランスホールBhの上流側端部t1、及び下流側端部t2の少なくとも一方を覆う庇部80が設けられている。図2の例では、上流側端部t1、及び下流側端部t2にそれぞれ上流側庇部81、及び下流側庇部82が設けられている構成を示している。なお、上流側庇部81と下流側庇部82とは、ディスク41を基準として軸線O方向に面対称をなしており、互いに同一の構成を有している。したがって、以降では、上流側庇部81について代表的に説明する。
上流側庇部81は、上流側端部t1を上流側から覆うとともに、案内面S1に対して空間(上流側ポケットP1)を介して対向している。上流側庇部81の径方向外側の端縁は、ディスク41の径方向外側の端縁に接続されている。また、上流側庇部81の径方向内側の端縁は、回転軸外周面2Sに対して隙間をあけて対向している。つまり、この上流側庇部81によって形成される上流側ポケットP1は、径方向内側に開口している。
上流側庇部81の径方向内側の端縁は、バランスホールBhの上流側端部t1よりも径方向内側まで延びている。即ち、この上流側庇部81は、上流側端部t1を軸線方向から全体的に覆っている。言い換えれば、上流側ポケットP1は、バランスホールBhと径方向で重複する位置に設けられている。また、上流側ポケットP1の径方向外側の面(ポケット底面Ps1)は、バランスホールBhの上流側端部t1と同一の径方向位置にある。言い換えると、ポケット底面Ps1は、バランスホールBhの最も径方向外側の内壁と同一の径方向位置にある。なお、ここで言う「同一」とは、実質的な同一を意味するものであり、加工上の誤差や設計上の公差等は許容されるものとする。
上流側庇部81における下流側を向く面であるポケット対向面Ps2は、軸線O方向に間隔をあけて案内面S1に対向している。上流側ポケットP1は、これらポケット底面Ps1、ポケット対向面Ps2、及び案内面S1によって画成されている。また、図3に示すように、上流側庇部81は、軸線Oに対する周方向に連続する円環状をなしている。下流側庇部82も同様に、周方向に連続する円環状をなしている。なお、下流側庇部82は、ディスク41の下流面S2に対して、上記の上流側ポケットP1と同様の下流側ポケットP2を介して対向している。
続いて、本実施形態に係る蒸気タービン1の動作について説明する。蒸気タービン1を運転するに当たっては、外部の蒸気供給源(ボイラ等)から上述の吸気口51を通じてケーシング5内に蒸気が供給される。蒸気は、ケーシング5内を上流側から下流側に向かう主流Fmを形成する。主流Fmは、ケーシング5内を通過する中途で、複数のノズル6、及び複数の動翼段4に交互に衝突する。ノズル6は蒸気の流れを整流する。この整流された蒸気の流れが動翼段4に衝突することで回転軸2に回転エネルギーが付与される。
ここで、蒸気の一部は、主流Fmから逸脱して、上述のクリアランスCにも流れ込む。クリアランスCに流れ込んだ蒸気の大部分は、上述のノズルシール機構7Aによって阻止される。一方で、ノズルシール機構7Aによって阻止し切れなかった蒸気は、漏れ蒸気としてクリアランスCを通過して、ディスク41の案内面S1に向かう。このような漏れ蒸気が主流Fmと干渉した場合、二次流れの形成が促進されるため、蒸気タービン1の効率が低下してしまう。
そこで、本実施形態では、上記の漏れ蒸気を、主流Fmに合流させることなく下流側に導くために、バランスホールBhが形成されている。しかしながら、単にバランスホールBhのみを設けた構成では、漏れ蒸気を効率的に捕捉できない可能性がある。バランスホールBhに流入しなかった蒸気の流れは、ディスク41の案内面S1に沿って径方向外側に流れ、動翼40の根元で二次流れを形成してしまう。これにより、蒸気タービン1の効率が低下してしまう可能性がある。
バランスホールBhに漏れ蒸気を効率的に導くために、本実施形態では、このバランスホールBhの上流側端部t1を、庇部80(上流側庇部81)によって覆っている。これにより、クリアランスCを通過して漏れ蒸気は、案内面S1に沿って径方向外側に向かって流れた後、上流側ポケットP1内に捕捉される。ポケットP1内に流入した漏れ蒸気は、バランスホールBhに流入した後、下流側端部t2を経て、下流側ポケットP2に導かれる。下流側ポケットP2に流れ込んだ漏れ蒸気は、下流側のノズルシール機構7Aが形成するクリアランスCを通じて後続のノズル6に向かう。
このように、上記の構成によれば、庇部80及びポケットPが設けられていない構成に比べて、より多くの漏れ蒸気をポケットPによって捕捉し、バランスホールBhに導くことができる。これにより、バランスホールBhに捕捉されなかった漏れ蒸気が動翼40の根元で二次流れを形成する可能性を低減することもできる。その結果、蒸気タービン1の効率をさらに向上させることができる。
さらに、上記構成によれば、庇部80が周方向に連続する円環状をなしている。つまり、案内面S1におけるバランスホールBhが形成されていない領域も、当該庇部80によって軸線O方向から覆われている。これにより、バランスホールBh同士の間を流通する漏れ蒸気も庇部80によってポケットP内に捕捉することができる。その結果、バランスホールBhによってより多くの漏れ蒸気が捕捉されるため、回転軸2に加わるスラスト力、及び動翼40の根元で生じる二次流れをさらに低減することができる。
加えて、上記構成によれば、庇部80の径方向内側の端縁は、バランスホールBhよりも径方向内側まで延びている。つまり、庇部80は、軸線O方向から見てバランスホールBhの全体を覆っている。これにより、ポケットP内に流入した漏れ蒸気を逃すことがなく、バランスホールBhに導くことができる。
また、上記構成によれば、ポケットPの径方向外側の面(ポケット底面Ps1)が、バランスホールBhと同一の径方向位置にある。これにより、ポケットP内におけるバランスホールBhの径方向外側の領域に漏れ蒸気が滞留する可能性を低減することができる。なお、このように漏れ蒸気がポケットP内で滞留した場合、渦等が形成されることで、バランスホールBhへの漏れ蒸気の流入が阻害されてしまう可能性がある。上記の構成によれば、このような可能性を低減することができる。
さらに、上記構成によれば、案内面S1がクリアランスCに対して軸線O方向から対向している。これにより、クリアランスCを通じて下流側(軸線O方向他方側)に向かって流れてきた漏れ蒸気を逃がすことなく、案内面S1によってポケットP内に導くことができる。その結果、動翼40の根元で生じる二次流れをより一層低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、上記実施形態では、ディスク41の上流側、及び下流側のそれぞれに庇部80が設けられている構成について説明した。しかしながら、庇部80がディスク41の上流側(案内面S1側)のみに設けられている構成を採ることも可能である。また、バランスホールBhの断面形状は、設計や仕様、加工の容易性に基づいて、円形や矩形、多角形など種々の態様を採ることが可能である。
さらに、上記実施形態では、バランスホールBhの最も径方向外側の面が、ポケットPの径方向外側の面と同一の径方向位置にある構成について説明した。しかしながら、バランスホールBhとポケットPとの相対位置は上記に限定されず、図4、及び図5に示す構成を採ることも可能である。図4の例では、バランスホールBhの最も径方向外側の面が、ポケット底面Ps1よりもさらに径方向外側に位置している。なお、バランスホールBhの最も径方向外側の面は、ポケットPの径方向における寸法の1/2以上、径方向外側に位置していることが望ましい。また、バランスホールBhの最も径方向内側の面は、ポケットPの一端(径方向内側の入口)よりも径方向外側に位置していてもよい。
さらに、図5に示すように、バランスホールBhの最も径方向外側の面が、ポケット底面Ps1よりも径方向内側に位置している構成を採ることも可能である。このような構成によれば、上記実施形態の構成に比べて、加工をより容易に行うことができる。
1…蒸気タービン
2…回転軸
3…軸受装置
4…動翼段
5…ケーシング
6…ノズル
7A…ノズルシール機構
7B…動翼シール機構
8…凹部
31…ジャーナル軸受
32…スラスト軸受
40…動翼
41…ディスク
42…動翼本体
43…動翼シュラウド
51…吸気口
52…排気口
61…ノズル本体
62…ノズル内周部材
80…庇部
81…上流側庇部
82…下流側庇部
41A…ディスク外周面
43A…シュラウド外周面
2S…回転軸外周面
5A…ケーシング内周面
Bh…バランスホール
C…クリアランス
Fm…主流
P…ポケット
P1…上流側ポケット
P2…下流側ポケット
Ps1…ポケット底面
Ps2…ポケット対向面
S1…案内面
S2…下流面
t1…上流側端部
t2…下流側端部

Claims (8)

  1. 軸線回りに回転する回転軸と、
    該回転軸に設けられ、前記軸線を中心とする円盤状のディスクと、
    該ディスクから径方向外側に向かって延びるとともに、周方向に間隔をあけて配列された複数の動翼と、
    該複数の動翼を外周側から覆うケーシングと、
    該ケーシングの内周面における前記動翼の前記軸線方向一方側に設けられるとともに、周方向に間隔をあけて配列された複数のノズルと、
    該ノズルの径方向内側の端部に設けられ、前記軸線を中心とする環状をなすノズル内周部材と、
    該ノズル内周部材の内周面に設けられ、前記回転軸の外周面との間にクリアランスを介して対向するシール機構と、
    を備え、
    前記ディスクにおける前記軸線方向一方側を向く面は、径方向に延びることで前記クリアランスを通過した蒸気を径方向外側に導く案内面とされ、
    前記ディスクには、一端が前記案内面に開口し、他端が前記ディスクにおける前記案内面とは反対側を向く下流面に開口するバランスホールが形成され、
    前記一端、及び前記他端の少なくとも一方を前記軸線方向から覆うとともに、径方向内側に向かって開口するポケットを形成する庇部をさらに備える蒸気タービン。
  2. 前記庇部は、前記軸線方向から見て、周方向に連続する円環状をなしている請求項1に記載の蒸気タービン。
  3. 前記庇部の径方向内側の端縁は、前記バランスホールよりも径方向内側まで延びている請求項1又は2に記載の蒸気タービン。
  4. 前記ポケットは、前記バランスホールと径方向で重複する位置に設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載の蒸気タービン。
  5. 前記バランスホールの最も径方向内側の面は、前記ポケットの前記一端よりも径方向外側に位置している請求項1から4のいずれか一項に記載の蒸気タービン。
  6. 前記バランスホールの最も径方向外側の面は、前記ポケットの径方向における寸法の1/2以上、径方向外側に位置している請求項1から5のいずれか一項に記載の蒸気タービン。
  7. 前記バランスホールの最も径方向外側の面は、前記ポケットの径方向外側の面と同一の径方向位置にある請求項1から6のいずれか一項に記載の蒸気タービン。
  8. 前記案内面は、前記クリアランスに対して前記軸線方向から対向している請求項1から7のいずれか一項に記載の蒸気タービン。

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