JP7202218B2 - イオン伝導体および蓄電デバイス - Google Patents
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Description
A-1.全固体電池102の構成:
(全体構成)
図1は、本実施形態における全固体リチウムイオン二次電池(以下、「全固体電池」という。)102の断面構成を概略的に示す説明図である。図1には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向という。
電池本体110は、電池要素がすべて固体で構成されたリチウムイオン二次電池本体である。なお、本明細書において、電池要素がすべて固体で構成されているとは、すべての電池要素の骨格が固体で構成されていることを意味し、例えば該骨格中に液体が含浸した形態等を排除するものではない。電池本体110は、正極114と、負極116と、正極114と負極116との間に配置された固体電解質層112とを備える。以下の説明では、正極114と負極116とを、まとめて電極ともいう。電池本体110は、特許請求の範囲における蓄電デバイスに相当する。
固体電解質層112は、略平板形状の部材であり、固体電解質であるリチウムイオン伝導体202を含んでいる。固体電解質層112に含まれるリチウムイオン伝導体202の構成については、後に詳述する。
正極114は、略平板形状の部材であり、正極活物質214を含んでいる。正極活物質214としては、例えば、S(硫黄)、TiS2、LiCoO2、LiMn2O4、LiFePO4等が用いられる。また、正極114は、リチウムイオン伝導助剤としての固体電解質であるリチウムイオン伝導体204を含んでいる。正極114は、さらに電子伝導助剤(例えば、導電性カーボン、Ni(ニッケル)、Pt(白金)、Ag(銀))を含んでいてもよい。
負極116は、略平板形状の部材であり、負極活物質216を含んでいる。負極活物質216としては、例えば、Li金属、Li-Al合金、Li4Ti5O12、カーボン、Si(ケイ素)、SiO等が用いられる。また、負極116は、リチウムイオン伝導助剤としての固体電解質であるリチウムイオン伝導体206を含んでいる。負極116は、さらに電子伝導助剤(例えば、導電性カーボン、Ni、Pt、Ag)を含んでいてもよい。
次に、固体電解質層112に含まれるリチウムイオン伝導体202の構成について説明する。なお、正極114に含まれるリチウムイオン伝導体204および負極116に含まれるリチウムイオン伝導体206の構成は、固体電解質層112に含まれるリチウムイオン伝導体202の構成と同様であるため、説明を省略する。
ブチルトリメチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム等のアンモニウム系、
1-エチル-3メチルイミダゾリウム、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム等のイミダゾリウム系、
1-ブチル-1-メチルピペリジニウム、1-メチル-1-プロピルピペリジニウム等のピペリジニウム系、
1-ブチル-4-メチルピリジニウム、1-エチルピリジニウム等のピリジニウム系、
1-ブチル-1-メチルピロリジニウム、1-メチル-1-プロピルピロリジニウム等のピロリジニウム系、
トリメチルスルホニウム、トリエチルスルホニウム等のスルホニウム系、
ホスホニウム系、
モルホリウム系、
等を有するものが用いられる。
Cl-、Br-等のハロゲン化物系、
BF4 -等のホウ素化物系、
(NC)2N-、
(CF3SO2)2N-、(FSO2)2N-等のアミン系、
CH3SO4 -、
CF3SO3 -等のスルファート、スルホナート系、
PF6 -等のリン酸系、
等を有するものが用いられる。
次に、本実施形態の全固体電池102の製造方法の一例を説明する。はじめに、固体電解質層112を作製する。具体的には、アンチペロブスカイト系イオン伝導性粉末と、リチウムイオン伝導性を有するイオン液体とを準備し、両者を所定の割合で混合して複合粉末を得る。得られた複合粉末を所定の圧力で加圧成形する、または、得られた複合粉末をバインダを用いてシート状に成形した後、所定の圧力で加圧成形する。これにより、アンチペロブスカイト系イオン伝導性粉末とリチウムイオン伝導性を有するイオン液体とを含むリチウムイオン伝導体202から構成された固体電解質層112が作製される。
リチウムイオン伝導体を対象とした性能評価を行った。図2および図3は、アンチペロブスカイト系イオン伝導性粉末とイオン液体とから構成されたリチウムイオン伝導体を対象とした、リチウムイオン伝導体の組成についての性能評価(以下、「第1の性能評価」という。)の結果を示す説明図である。また、図4は、リチウムイオン伝導性粉末とイオン液体とから構成されたリチウムイオン伝導体を対象とした、リチウムイオン伝導体の材料についての性能評価(以下、「第2の性能評価」という。)の結果を示す説明図である。
アンチペロブスカイト系イオン伝導性粉末であるLi3ClO(純度99%)(高純度化学研究所製)を乳鉢で粉砕し、250メッシュの篩を通して、評価用のLi3ClOを得た。また、イオン液体であるEMI-FSI(富士フイルム和光純薬製)に、リチウム塩であるLi-TFSI(高純度化学研究所製)を0.8mol/l複合することにより、リチウム塩を溶解させたイオン液体であるEMI-FSI(LiTFSI)を得た。
第2の性能評価は、リチウムイオン伝導体を構成する材料(リチウムイオン伝導性粉末およびイオン液体)が異なること以外は、上述した第1の性能評価と同様に行った。なお、リチウムイオン伝導性粉末について、サンプルS7では、Li3ClO粉末の代わりにLiI粉末(高純度化学研究所製)が用いられ、サンプルS8では、Li3ClO粉末の代わりにLi2B12H12粉末が用いられ、サンプルS9では、Li3ClO粉末の代わりにLLZ粉末(豊島製作所製)が用いられた。Li2B12H12粉末は、Li2B12H12・4H2O(KATCHME社製)の粉末を脱水し、メカニカルミリング処理を用いて作製した。また、イオン液体について、サンプルS10では、イオン液体であるPP13-FSI(和光純薬製)に、リチウム塩であるLi-TFSI(高純度化学研究所製)を0.8mol/l複合することにより得られたリチウム塩を溶解させたイオン液体であるPP13-FSI(LiTFSI)が用いられた。
図2および図3に示すように、アンチペロブスカイト系イオン伝導性粉末(Li3ClO)のみから構成され、イオン液体を含まないサンプルS1のリチウムイオン伝導率は、3.50×10-7S/cmと非常に低い値であった。一方、アンチペロブスカイト系イオン伝導性粉末(Li3ClO)に加えて、イオン液体(EMI-FSI(LiTFSI))を含むサンプルS2~S6のリチウムイオン伝導率は、いずれも1.00×10-5S/cm以上であり、アンチペロブスカイト系イオン伝導性粉末のみから構成されたサンプルS1のリチウムイオン伝導率を上回った。また、イオン液体を含まないサンプルS1では、粒界抵抗が100,000Ω/cm2以上と非常に高い値であったのに対し、イオン液体を含むサンプルS2~S6では、粒界抵抗が約9,000以下と比較的低い値であった。この結果から、アンチペロブスカイト系イオン伝導性粉末とイオン液体とを含むリチウムイオン伝導体では、アンチペロブスカイト系イオン伝導性粉末の表面にイオン液体が存在し、これにより粒界におけるリチウムイオン伝導性が向上するため、焼成を行うことなく加圧成形するだけで高いリチウムイオン伝導性を発揮することが確認された。
図4に示すように、リチウムイオン伝導性粉末として、Li3ClO粉末の代わりにLiI粉末が用いられたサンプルS7、および、Li3ClO粉末の代わりにLi2B12H12粉末が用いられたサンプルS8では、リチウムイオン伝導率が1.00×10-8S/cm以下と非常に低い値であった。これらのサンプルでリチウムイオン伝導率が低くなった理由は必ずしも明らかではないが、LiI粉末やLi2B12H12粉末がイオン液体と反応したためであると考えられる。
本明細書で開示される技術は、上記実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
Claims (6)
- リチウムイオン伝導性粉末を含むイオン伝導体において、
前記リチウムイオン伝導性粉末は、
LiとClとOとを少なくとも含有し、アンチペロブスカイト型またはアンチペロブスカイト型類似の結晶構造を有するセラミックス粉末と、
LiとClとOとを少なくとも含有し、アンチペロブスカイト型またはアンチペロブスカイト型類似の結晶構造を有するガラスセラミックス粉末と、
LiとClとOとを少なくとも含有するガラス粉末と、
の少なくとも1つを含み、
前記イオン伝導体は、さらに、リチウムイオン伝導性を有するイオン液体を含む、
ことを特徴とするイオン伝導体。 - 請求項1に記載のイオン伝導体において、
前記イオン伝導体における前記リチウムイオン伝導性粉末の含有量と前記イオン液体の含有量との体積割合(vol%)は、前記リチウムイオン伝導性粉末:前記イオン液体=(100-X):X、ただし4<X<21である、
ことを特徴とするイオン伝導体。 - 請求項1または請求項2に記載のイオン伝導体において、
前記イオン液体は、イミダゾリウム系のカチオンを含むイオン液体である、
ことを特徴とするイオン伝導体。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のイオン伝導体において、
前記リチウムイオン伝導性粉末の25℃におけるヤング率は、100GPa以下である、
ことを特徴とするイオン伝導体。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のイオン伝導体において、
25℃におけるリチウムイオン伝導率が1.0×10-5S/cm以上である、
ことを特徴とするイオン伝導体。 - 固体電解質層と、正極と、負極と、を備える蓄電デバイスにおいて、
前記固体電解質層と、前記正極と、前記負極との少なくとも1つは、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のイオン伝導体を含む、
ことを特徴とする蓄電デバイス。
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JP2019003927A (ja) | 2017-06-14 | 2019-01-10 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 硫化物固体電解質材料及びそれを用いた電池 |
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